超分子ポリマー
本発明は、新規なシトシンベースのモジュール、特に、式(II)
の超分子ポリマーを形成するための直鎖多重水素結合配列におけるこれらの適用、および超分子物質におけるこれらの使用に関する。
の超分子ポリマーを形成するための直鎖多重水素結合配列におけるこれらの適用、および超分子物質におけるこれらの使用に関する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シトシンベースのモジュール、特に、超分子ポリマーを形成するための直鎖多重水素結合配列におけるこれらの適用に関する。
【背景技術】
【0002】
超分子構造は、構成要素として非共有結合モノマー、オリゴマーまたはポリマーコアモジュールから形成された有機化合物から作られる。超分子化学の最も重要な特徴は、構成要素が、分子間力−非共有自己集合によって可逆的に団結していることである。分子化学における原子間の結合形成は共有結合に基づいており、これは動力学的にまたは熱力学的に制御される。この非共有結合合成は、時折、共有結合合成で調製するのが極めて困難な構造および特性を有する超分子エンティティの蓄積を可能にする。
【0003】
超分子構造における自己相補的な水素結合の使用は、水素結合がコアモジュールを一緒に保持する唯一の力である、結合強度に関して強力な、非共有会合の例である。これら構造は、熱力学的平衡の下で存在するので、外的刺激(例えば、温度または溶媒)における変化に対応する超分子ポリマーを生成するのに使用することができる。四重の水素結合を使用することによって、水素結合相互作用の強度および特異性の両方が増加することが実証された。超分子物質は、例えば、熱可塑性エラストマー、化粧品および強力接着剤などの多くの産業用途のために、広範囲な性質を示すことが求められる。
【0004】
超分子物質の物理的性質(例えば、ガラス転移温度、融点、粘度)は、ポリマー、使用するコアモジュール、合成方法および使用する水素結合配列の種類により調節することができる。同様に、強力な水素結合を形成できるコアモジュールの合成が特に望ましい。DDAAモジュール(ドナーおよびアクセプター)の自己集合に基づく超分子ポリマーの合成が、主としてウレイドピリミジノン(UPy)に制限されて、以前にWO−98/14504において報告された。UPyモジュールは化学的にポリマー中に組み込まれ、溶融体または溶液において改良された加工特性を有し、一方では固体状態における物理的性質を維持している超分子物質を生成する。
【0005】
官能化されたUPyモチーフが、広範囲なポリマーと反応して、自己相補的会合を介し四重水素結合によって団結している自己集合超分子ポリマーを生成する。UPyモジュールは、合成に利用でき、強力な水素結合配列を形成するが、これらは、環境、すなわち溶媒、濃度、温度に基づき、異なる3つの互変異性体の形態で存在し得る。互変異性体の存在は、存在する化学種の複雑さを増加し、制御された超分子物質が要件である物質の設計を制限するので不利である。これは、潜在的に機械的老化をもたらし、したがって、本来の物理的状態に比較した超分子物質の物理的性質を損なうことがある。互変異性体の数を減らす1つのアプローチは、NH部分をCH基で置換するか、またはNHをNRで置換して「UPy−ベース」モジュールを得ることである。しかしながら、これは折りたたみ型形態および非折りたたみ型形態の間のウレイドフラグメントにおける構造の柔軟性をもたらす結果となり得る。従って、制御された超分子特性を有する物質を設計するためには、かかる互変異性体の影響を阻止することが望ましい。
【0006】
当業者は、UPyの構造が、コアモジュール中に追加の分子内水素結合を提供することを認識するであろう。UPyモチーフを含む一部の構造は、溶媒中の溶解度が限定されていることが示された。これは、官能化ポリマーの組込みおよびその後のUPy基づく新規な超分子物質の生成を総合的に挑戦的なものとしている。
【0007】
さらに、超分子物質におけるUPyモジュールの専用的使用は、結果として生ずる物質において得られる異なる物理的性質の数を制限する。それ故、超分子物質設計において適用するために、補完的単位の自己またはヘテロ−会合によるポリマーまたはコポリマー合成において使用できる代替水素結合モジュールを探索することは有利である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、互変異性体または分子内水素結合の影響を受けず、より変化に富み、制御可能な性質と改良された溶解度を有する、超分子物質の生産を可能にするコアモジュールの合成によって、超分子物質の特性を改良することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本明細書において、発明者らは新規な官能化シトシンモジュールについて説明する。シントシンは、主要な3つのピリミジンの1つであり、これのDNAおよびRNAにおける水素結合能力に関して知られている。数多くのシトシン誘導体の生物学的応用における使用に関しては知られているが、材料用途における使用は報告されていない。超分子ポリマー自己集合において、これらは水素結合に関してドナーおよびアセプターとして働くヘテロ原子が存在するので、大きな可能性を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
第一級アミンにおいて官能化された、シトシンベースのモノマーの利用は、式Iの化合物を用いて問題点を克服する。
【0011】
【化6】
式中、
R1は、アルキル、アルケニル、アルコキシ、アルコキシエーテル、アリール、アリールオキシ、過フッ化、環式または複素環式炭水化物ベースの基またはUV活性発色団であり;
R2は、アルキル、アルケニル、アルコキシ、アルコキシエーテル、アリール、アリールオキシ、過フッ化、環式または複素環式炭水化物ベースの基である。
【0012】
もう一つの方法として、
R1は、分枝または直鎖のCl−C20アルキル、C1−C20アルケニル、C1−C20アルコキシ、C1−C20アルコキシエーテル、アリール、アリールオキシ、過フッ化、環式もしくは複素環式炭水化物ベースの基またはUV活性発色団であり;
R2は、分枝または直鎖のC1−C20アルキル、C1−C20アルケニル、C1−C20アルコキシ、C1−C20アルコキシエーテル、アリール、アリールオキシ、過フッ化、環式または複素環式炭水化物ベースの基である。
【0013】
さらなる実施形態において、R1およびR2は、お互いに対して共有的に結合することを選択することができる。
【0014】
当業者は、側鎖として、RlおよびR2は、超分子ポリマーの形成に不活性な任意の基を原則として表すこともできることを認識している。存在するC原子の数は、重要ではない。
【0015】
式(I)の化合物は、互変異性体交換を受けす、そしてまた分子内水素結合を形成することもできないので、超分子物質生成のために使用した場合、既知のUPyモジュールの不利益を克服することができる。さらに、式(I)の化合物は、DDAA/AADD相互作用またはUPyなどの他の類似単位とのヘテロ集合を介して自己集合できる付加的利益を有する。
【0016】
式(I)の化合物は、構造的に分子間水素結合を作り出すことができ、さらにこれらの結合が、溶媒または熱を介して可逆的である付加的利益を有する。
【0017】
式(I)の化合物の二量体は、四重水素結合を形成する。これら二量体は、自己集合である。式(I)の化合物のモノマーもまたUPyモノマーと四重水素結合を有する二量体を形成する。これら二量体もまた自己集合である。
【0018】
式(I)の化合物の使用は、新規な水素結合二量体が、UPy二量体と類似の高い二量体化平衡(Kdim)値(>2x107M−1)を有し、非極性溶媒中でヘテロ集合超分子コポリマーの構築を可能にする付加的利益を有する。
【0019】
本発明によれば、式(I)の2つ以上の化合物が式(II)のポリマーを形成することができる。
【0020】
【化7】
式中、R1は、
アルキルまたはアルケニルまたはアルコキシまたはアリールまたはアリールオキシ炭水化物ベースの基;
あるいはアルキルまたはアルケニルまたはアルコキシまたはアリールまたはアリールオキシ過フッ化炭水化物ベースの基;
あるいはアルキルまたはアルケニルまたはアルコキシまたはアリールまたはアリールオキシ環式炭水化物ベースの基;
あるいはアルキルまたはアルケニルまたはアルコキシまたはアリールまたはアリールオキシ複素環式炭水化物ベースの基;
あるいはUV活性発色団を含む群から独立に選択され;
R2は、
アルキルまたはアルケニルまたはアルコキシまたはアリールまたはアリールオキシ炭水化物ベースの基;
あるいはアルキルまたはアルケニルまたはアルコキシまたはアリールまたはアリールオキシ過フッ化炭水化物ベースの基;
あるいはアルキルまたはアルケニルまたはアルコキシまたはアリールまたはアリールオキシ環式炭水化物ベースの基;
あるいはアルキルまたはアルケニルまたはアルコキシまたはアリールまたはアリールオキシ複素環式炭水化物ベースの基を含む群から独立に選択され;
ポリマーは、200と500,000Daの間の任意のポリマー材料を含む群から独立に選択され;
n≧2である。
【0021】
別法として、R1は、
分枝または直鎖のC1−C20アルキルまたはC1−C20アルケニルまたはC1−C20アルコキシまたはC1−C20アリールまたはC1−C20アリールオキシ炭水化物ベースの基;
あるいは分枝または直鎖のC1−C20アルキルまたはC1−C20アルケニルまたはC1−C20アルコキシまたはC1−C20アリールまたはC1−C20アリールオキシ過フッ化炭水化物ベースの基;
あるいはC1−C20アルキルまたはC1−C20アルケニルまたはC1−C20アルコキシまたはC1−C20アリールまたはC1−C20アリールオキシ環式炭水化物ベースの基;
あるいはC1−C20アルキルまたはC1−C20アルケニルまたはC1−C20アルコキシまたはC1−C20アリールまたはC1−C20アリールオキシ複素環式炭水化物ベースの基;
あるいはUV活性発色団を含む群から独立に選択され;
R2は、
分枝または直鎖のC1−C20アルキルまたはCl−C20アルケニルまたはC1−C20アルコキシまたはC1−C20アリールまたはC1−C20アリールオキシ炭水化物ベースの基;
あるいは分枝または直鎖のC1−C20アルキルまたはC1−C20アルケニルまたはC1−C20アルコキシまたはCI−C20アリールまたはC1−C20アリールオキシ過フッ化炭水化物ベース基;
あるいはC1−C20アルキルまたはC1−C20アルケニルまたはC1−C20アルコキシまたはC1−C20アリールまたはC1−C20アリールオキシ環式炭水化物ベースの基;
あるいはC1−C20アルキルまたはC1−C20アルケニルまたはC1−C20アルコキシまたはC1−C20アリールまたはC1−C20アリールオキシ複素環式炭水化物ベースの基を含む群から独立に選択され;
ポリマーは、
ポリエチレングリコール、Fluorolink D(商標)、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリオルガノホスファゼン、ポリシロキサン、ポリNIMMO、ポリGLYN、ポリブチレンまたはポリブタジエンを含む群から独立に選択され;
2≧n<50である。
【0022】
当業者は、RlおよびR2は、側鎖として、超分子ポリマーの形成に不活性な任意の基を原則として表すこともできることを認識している。存在するC原子の数は重要ではない。さらに当業者は、本発明の別の実施形態において、ポリマーをR1基に付着させることもできることを認識している。
【0023】
超分子ポリマー中での式(I)のシトシンベースモジュールの使用は、これらが四重水素結合を介して混合したポリマーまたはコポリマーシステムを形成するのに使用することができる付加的利益を有する。
【0024】
式(I)の化合物から形成された式(II)のポリマーは、シトシン単位の割合を0.1mole%から100mole%へと化学量論的に変えることによって、超分子物質の物理的性質を調整できる付加的利益を有する。
【0025】
式(II)のシントシンベースの超分子ポリマーは、物質の再処理または除去が要件である用途において特に有用である。
【0026】
出願人らは、市販のシトシンを使用する、式(I)の新規シトシンコアモジュールの合成経路を開発した。したがって、
(i)酸無水物および塩基(例えば、無水酢酸およびピリジン)を使用して、シトシンの第一級アミンを選択的に保護して、対応するアミドを得るステップと;
(ii)塩基(例えば炭酸カリウム)の存在下、シトシンの第二級アミンを一官能性または多官能性求電子剤(例えば、ブロモへキサンまたはUV活性機能を組み込んだ基)と反応させて、第三級アミンを生成するステップと;
(iii)第一級アミン基に存在する保護基を、塩基性条件(例えば、メタノール中のアンモニア)を使用して脱保護するステップと;
(iv)ステップ(iii)から得られた第一級アミンを、一官能性または多官能性求電子剤(例えば、ヘキシルイソシアネート)と反応させて、対応する官能化された式(I)のシトシンベースモジュールを得るステップと
を含む方法が提供される。
【0027】
別法として、ステップ(iv)は、N,Nカルボニルジイミダゾール(CDI)を使用して第一級アミンを活性化して求電子剤を生成し、この求電子剤を求核剤(例えばアリルアミン)と反応させて、対応する官能化された式(I)のシトシンベースモジュールを得るステップ含む。
【0028】
当業者は、第一級アミン保護のための他の塩基抵抗性保護基が、第二級アミンの反応前の所望の保護基として同様に有効であることを認識している。
【0029】
さらに、出願人らは、
(i)式(I)のR2を官能化して活性化基(例えば、アミンまたはハロゲン化物)を含ませるステップと;
(ii)官能化した式(I)の化合物を、溶媒の存在の下、多官能性ポリマーと反応させて、対応する式(II)のポリマーを得るステップと
を含む、式(I)の化合物から出発する式(II)の化合物に対する合成経路を開発した。
【0030】
加えて、出願人らは市販のシトシンから出発し、非イソシアネート薬品を使用する式(II)の化合物に対する合成経路を開発した。したがって、
(i)酸無水物および塩基(例えば、無水酢酸およびピリジン)を使用して、シトシンの第一級アミンを選択的に保護して、対応するアミドを得るステップと;
(ii)シトシンの第二級アミンを、一官能性または多官能性求電子剤(例えば、ブロモへキサンまたはUV活性機能を組み込んだ基)と塩基の存在下で反応させて、第三級アミンを生成する、塩基(例えば炭酸カリウム)の存在下で反応させて、第三級アミンを生成するステップと;
(iii)第一級アミン基に存在する保護基を、塩基性条件(例えば、メタノール中のアンモニア)を使用して脱保護するステップと;
(iv)ステップ(iii)から得られた、得られた第一級アミンを、N,Nカルボニルジイミダゾール(CDI)と反応させて求電子剤を生成し、この求電子剤を多官能性ポリマーと反応させて、対応する式(II)のポリマーを得るステップとを含む方法が提供される。
【0031】
説明したように、式(II)化合物の合成に非イソシアネートを使用する方法は、方法において毒性の呼吸感作物質の使用も化学触媒の添加も必要ではないので、既知のUPy超分子構造合成を越える付加的利益を提供する。
【0032】
さらに、式(II)のシトシンベースの超分子ポリマーの形成は、しばしば(呼吸感作物質として良く知られている)イソシアネートまたは遊離基が通常ポリマーの架橋に使用される硬化/架橋ポリマーに対して、環境にやさしい代替方法を提供する。
【0033】
本発明の一実施形態において、次式の単位を含む超分子ポリマーが形成される。
【0034】
【化8】
本発明の一実施形態において、次式の単位を含む超分子ポリマーが形成される。
【0035】
【化9】
本発明の一実施形態において、次式の単位を含む超分子ポリマーが形成される。
【0036】
【化10】
本発明の一実施形態において、次式の単位を含む超分子ポリマーが形成される。
【0037】
【化11】
説明した式(II)の新規シトシンベースのポリマーは、超分子物質の製造に使用することができる。
【0038】
ここで本発明の実施形態を、以下の図面、表および実施例を参照して説明する。
一般的実験方法
別段の注記が無いかぎり、溶媒および試薬は、商用供給者からの試薬用のもので、さらなる精製無しで使用した。THFは、乾燥したN2雰囲気下、ナトリウム/ベンゾフェノン懸濁液から蒸留により乾燥した。CH2Cl2は、乾燥したN2雰囲気下、CaH2から蒸留により乾燥した。ピリジンは、乾燥したN2雰囲気下、CaH2上での蒸留により乾燥した。水分の影響を受けやすい全ての反応は、オーブンで乾燥したガラス製品を使用して、窒素雰囲気の下で実施した。反応は、KieselgeI 60 F254プレート上のTLCにより、UV、または過マンガン酸塩、ニンヒドリン(尿素用)およびリンモリブデン酸染色の検出を用いて監視した。フラッシュカラムクロマトグラフィーを、シリカゲル(粒径40−63μm)を使用して実施した。融点は補正していない。1H NMRおよび13C NMRスペクトルを、CDCl3およびDMSO−d6溶液中でフィールド標識において記録した。赤外スペクトル(IR)(vmax)を、臭化カリウムのディスクまたは薄膜を使用して、Perkin Elmer 983GまたはFT−IR 1605スペクトロメータで記録した。
【実施例1】
【0039】
シトシンモジュールの合成
【0040】
N−4−アセチルシトシン(A):(市販の)シトシン(2.0g、1.8mmol)を、ピリジン(10ml)中の無水酢酸(8.2ml、8.7mmoI)と混合し、溶液を125℃において2.5時間加熱した。次いで溶液を室温に冷却し、EtOAc(15ml)を加えた。得られた混合物を室温においてさらに3時間撹拌し、固体を真空中でろ過した。白色粉末を、EtOAcを用いて完全に洗浄し、真空中で乾燥して(A)を白色の固体(2.97g、93%)として得た。
【0041】
融点>300℃(EtOAC);νmax/cm−1(KBrペレット)3140(N−H,s)、3130(N−H,s)、3025(C=C−H,s)、2969(C−H,s)、2838(C−H,s)、1722(C=O,s)、1702(C=O,s)、1610(N−Hアミド,d)、1503、1462(C−H,d);1H NMR(400MHz;DMSO−d6)δ 11.49(1H,s,NH)、10.75(1H,a,NHCOCH3)、7.80(1H,d,J 7.0Hz,CHCHNH)、7.08(1H,d,J 7.0Hz,CHNH)、2.23(3H,s,CH3);13C NMR(100MHz;DMSO−d6,353K)δ 170.1(NHCOCH3)、162.6(C−4)、155.5(NHCONH)、146.3(C−6)、94.1(C−5)、23.7(CH3);m/z(ES−)152.02[(M−H+),100%]
【0042】
N−(1−ヘキシル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル)−アセトアミド(B):無水のDMF(15ml)中の化合物A(0.5g、3.2mmol)の溶液に、無水炭酸カリウム(0.675g、4.9mmol)を部分的に加え、その後ブロモへキサン(0.70ml、4.9mmol)を加えた。溶液を80℃において16時間加熱した。次いで残留固体をろ過し、ろ液を減圧下で蒸発した。次いで固体をCHCl3中に再溶解し、(1N)HCI(10ml)で、次いで水(10ml)で、最終的に飽和塩化ナトリウム溶液(10ml)で洗浄し、有機相をMgSO4で乾燥した。溶媒を真空中で蒸発し、粗製固体をフラッシュクロマトグラフィー(CHCl3/EtOAc、5:1)で精製して、化合物(B)を白色固体(0.57g、75%)として得た。
【0043】
融点:129−130℃(クロロホルム);νmax(KBrペレット)3232(N−H,s)、2950−2920(C−H,s)、2848(C−H,s)、1704(C=O,s)、1660(C=O,s)cm−1;1H NMR(400MHz;CDCl3)δ 10.34(1H,s,NH)、7.56(1H,d,J 7.2Hz,5−H,)、7.38(1H,d,J 7.2Hz,6−H)、3.84(2H,t,J 7.0Hz,CH2CH2N)、2.33(3H,s,COCH3)、1.74(2H,m,CH2CH2N)、1.32(6H,m,3×CH2CH2)、0.85(3H,t,J 7.1Hz,CH3CH2);13C NMR(75MHz;CDCl3)δ 171.3(COCH3)、162.9(C−4)、155.8(C−2)、148.6(C−6)、96.8(C−5)、51.0(CH2N)、31.3(CH3CH2CH2)、29.0(CH2CH2N)、26.1(CH2CH2CH2N)、24.8(CH3CO)、22.4(CH3CH2)、13.9(CH3CH2);m/z(ES+)238[(MH+),20%]、260[(MNa+),50%]、497[(2MNa+),100%];HRMS C12H19N3O2(MH+)の計算値は238.1500、実測値は238.15544。
【0044】
4−アミノ−l−ヘキシル−lH−ピリミジン−2−オン(C):N−(1−ヘキシル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−4−イル)−アセトアミド(B)(0.100g、0.400mmol)を、MeOH(15ml)中の7Nのアンモニア溶液に溶解した。溶液を密封管中で室温において48時間撹拌した。溶媒を真空下で除去し、粗製固体を得た。フラッシュシリカクロマトグラフィー(CHCl3/MeOH、7:1)を用いて精製し、4−アミノ−1−ヘキシル−1H−ピリミジン−2−オン(C)を無色の固体(0.052g、63%)として得た。
融点 216−217℃;νmax(KBr)3350、3105、2930、2856、1664、1620cm−1;1H NMR(300MHz;CDCl3)δ 7.22(1H,d,J 7.2Hz,5−H)、5.68(1H,d,J 7.2Hz,6−H)、5.67(2H,s 広幅,NH2)、3.73(2H,t,J 7.3Hz,CH2N)、1.68(2H,m,CH2CH2N)、1.28(6H,m,CH2)、0.88(3H,t,J 7.2Hz,CH3);13C NMR(75MHz;CDCl3)δ 165.4(C−4)、156.4(C=O)、145.8(C−6)、93.7(C−5)、50.3(CH2N)、31.4(CH3CH2CH2)、29.1(CH2CH2N)、26.2(CH2CH2CH2N)、22.6(CH3CH2)、14.0(CH3);m/z HRMS C10H18N3O MH+ の計算値196.14444、実測値 196.14486;m/z(ES+)413.5(([2M+Na]+,85%)、391.5([2M+H]+,80)、218.2(MNa+,95)、196.2(MH+,100)。
【0045】
1−ヘキシル−3−(1−ヘキシル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル)−ウレア(Rotamers1および1’)(D):無水のピリジン(5ml)中の4−アミノ−1−ヘキシル−1H−ピリミジン−2−オン(C)(0.100g、0.513mmol)溶液に、ヘキシルイソシアネート(0.110ml、0.769mmol)を加えた。得られた黄色溶液を90℃において16時間加熱した。次いで溶液を室温に冷却し、ヘキサン(5ml)を加えることで白色固体を沈澱させ、白色固体をろ過により回収した。固体をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(CHCl3/MeOH、15:1)を用いて精製し、1を白色針状晶(0.128g、78%)として得た。
【0046】
融点 210−211℃;νmax(KBr)3221、3057、2925、2856、1701、1658、1620、1564cm−1;回転異性体1:1H NMR(500MHz;CDCl3中298K)δ 10.90(1H,s,7−H)、8.98(1H,s,9−H)、7.54(1H,d 広幅,5−H)、7.42(1H,d,J 7.4Hz,6−H)、3.79(2H,t,J 7.2Hz,16−H)、3.22(2H,広幅 q,10−H)、1.71(2H,m,17−H)、1.54(2H,m,11−H)、1.33(2H,m,18−H)、1.32(2H,m,12−H)、1.29(12H,m,13−H,14−H,19−H,20−H)、0.87(3H,m,15−H)、0.85(3H,m,21−H);1H NMR(500MHz;CDCl3中254.6K)(回転異性体1(23:1))δ 11.08(1H,s,7−H)、9.03(1H,s,9−H)、7.53(1H,d 広幅,5−H)、7.46(1H,d,J 7.4Hz,6−H)、3.81(2H,t,J 7.2Hz,16−H)、3.21((2H,広幅 q,10−H)、1.70(2H,m,17−H)、1.28(8H,m,13−H,14−H,19−H,20−H)、0.86(3H,m,15−H)、0.84(3H,m,21−H);(回転異性体1’(1:23))δ 9.72(1H,s,9−H)、9.65(1H,s,7−H)、7.40(1H,広幅 d,6−H)、6.14(1H,広幅 d,5−H);13C NMR(125MHz;CDCl3中298K)δ 164.9(C−4)、157.2(C−2)、154.3(NHCONH)、146.6(C−6)、97.2(C−5)、50.7(C−16)、40.1(C−10)、31.53(C−13)、31.3(C−19)、29.3(C−11)、28.9(C−17)、26.6(C−12)、26.10(C−18)、22.6(C−14)、22.4(C−20)、14.0(C−21)、13.9(C−15);13C CPMAS δ 165.7(C−4)、157.4(C−2)、155.1(NHCONH)、150.1(C−6)、96.3(C−5)、49.3(C−16)、40.8(C−10)、34.1(C−13,C−19)、32.3(C−11)、31.8(C−17)、29.5(C−12,C−18)、24.7(C−14)、24.2(C−20)、15.0(C−15,C−21);16N CPMAS δ(MeNO2に対し)−280.9(N−9)、−253.8(N−7)、−223.9(N−3)、−163.8(N−1);回転異性体1’:1H NMR(500MHz;DMSO−d6中333K)δ 9.55(1H,s,7−H)、8.81(1H,s,9−H)、7.85(1H,d,6−H)、6.22(1H,d 広幅,5−H)、3.72(2H,t,16−H)、3.16(2H,m,10−H)、1.60(2H,m,17−H)、1.47(2H,m,11−H)、1.31(4H,m,12−H,18−H)、1.29(4H,m,13−H,14−H)、1.27(4H,m,19−H,20−H)、0.86(6H,m,15−H,21−H);13C NMR(125MHz;DMSO−d6中298K)δ 162.1(C−4)、153.8(NHCONH)、153.3(C−2)、147.9(C−6)、93.8(C−5)、48.9(C−16)、38.8(C−10)、30.5(C−13)、30.4(C−19)、28.9(C−11)、27.9(C−17)、25.6(C−12)、25.1(C−18)、21.6(C−14)、21.5(C−20)、13.4(C−21)、13.3(C−15);m/z HRMS C17H30O2N4の計算値 M+ 323.24469、実測値 323.24362;m/z(ES+)323(MH+,100%)、280(M+−C3H7,55%)。
【実施例2】
【0047】
ポリマーの合成
ポリマーE:無水のCH2Cl2(7ml)中の4−アミノ−1−ヘキシル−1H−ピリミジン−2−オン(C)(0.100g、0.513mmol)の溶液に、N,Nカルボニルジイミダゾール(0.131g、0.513mmol)を加え、溶液を室温において16時間撹拌した。溶媒を蒸発し、残留物を無水のクロロホルム中に再溶解した。次いでヘキサンを加えて中間体を沈澱させ、中間体を真空中で乾燥し、さらに精製することなく直接使用した。PEGを末端基とするアミン(0.077g、0.0228mmol;3400gmol−1)を無水のTHF(5ml)に溶解し、イミダゾール中間体(0.033g、0.114mmol)を加えた。溶液を16時間加熱還流した。次いで溶媒を蒸発し、残留物をクロロホルム中に再溶解した。有機相を、水(5ml)、および飽和塩化ナトリウム溶液(5ml)で洗浄した。有機相をMgSO4上で乾燥し、溶媒を真空下で蒸発し、E(0.052g、60%)を得た。
【0048】
融点 46℃;νmax(KBr)3230、3010、2880、1721、1651、1620、1568、1504cm−1;1H NMR(500MHz;CDCl3)δ 10.73(1H,s,NHCONHCH2)、9.15(1H,s,NHCONHCH2)、7.42(1H,d,J 7.3Hz,6−H)、3.78(2H,t,J 7.4Hz,CH2N)、3.63(150H,m,CH2CH2O)、1.70(2H,m,CH2CH2N)、1.30(6H,m,CH2CH2)、0.87(3H,t,J 7.0Hz,CH3);13C NMR(125MHz;CDCl3)δ 153.4(NHCONH)、146.7(C−6)、96.6(C−5)、70.4(CH2O)、70.2(CH2O)、69.6(CH2O)、50.7(CH2N)、40.5(NHCONHCH2)、31.2(CH2)、29.6(CH2)、28.8(CH2)、26.1(CH2)、22.4(CH2O)、13.9(CH3)。
【実施例3】
【0049】
UV活性基を組み込んでいる式(I)のシトシンモジュールの合成
6−ブロモ−ヘキサン−1−オール(F):(市販の)硫化ボラン(THF中の2N、1.6ml、3.3mmol)の溶液に、0℃においてTHF(5ml)中の6−ブロモヘキサン酸(0.5g、2.5mmol)溶液を加えた。溶液を室温において16時間撹拌した。溶液を、EtOH(10ml)その後水(10ml)を加えることによってクエンチした。次いで溶液をCH2Cl2で抽出し(3x10ml)、一緒にした有機相を(MgSO4で)乾燥した。溶媒を真空中で蒸発し、次いで粗製物質をフラッシュクロマトグラフィーカラム(ヘキサン/EtOAc、8:1)を通して精製し、6−ブロモ−ヘキサン−1−オール(F)をオイル(0.36g、80%)として得た。
νmax(KBrフィルム)3300(O−H,s)、2922−2850(C−H,s)、1460(C−H,d)、561(C−Br,s)cm−1;1H NMR(300MHz;CDCl3)δ 3.60(2H,t,J 6.5Hz,CH2OH)、3.39(2H,t,J 6.8Hz,CH2Br)、1.85(2H,m,CH2CH2OH)、1.65(1H,s,OH)、1.56(2H,m,CH2CH2Br)、1.41(4H,m,CH2CH2);13C NMR(75MHz;CDCl3)δ 62.7(CH2OH)、33.8(CH2Br)、32.7(CH2CH2OH)、32.5(CH2CH2Br)、27.9(CH2CH2CH2Br)、24.9(CH2CH2CH2OH);HMRS C6H14OBrの計算値(MH+)181.02280、実測値 181.02316。
【0050】
2−(6−ブロモ−ヘキシルオキシ)−テトラヒドロピラン(G):CH2Cl2(50ml)中の6−ブロモヘキサン−オール(F)(2g、11mmol)溶液に、ジヒドロピラン(1.6ml、16.5mmol)、その後(市販の)パラ−トルエンスルホン酸(0.075g)を滴下した。反応混合物を、室温において16時間撹拌した。次いで紺青色の溶液を、水(2x25ml)で、次いで飽和炭酸水素溶液(25ml)で、最終的に飽和塩化ナトリウム溶液(25ml)で洗浄した。次いで有機相を(MgSO4で)乾燥し、溶媒を減圧下蒸発した。次いで粗製物質をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc、10:1)を通して精製し、化合物2−(6−ブロモ−ヘキシルオキシ)−テトラヒドロピラン(G)をオイル(0.5g、70%)として得た。
【0051】
νmax(KBrフィルム)2937−2864(C−H,s)、1136(C−O,s)、1118(C−O,s)cm−1;1H NMR(300MHz;CDCl3)δ 4.52(1H,dd,J 4.3Hz,OCHO)、3.81(1H,ddd,CHHOCH)、3.67(1H,dt,CHHOTHP)、3.41(1H,ddd,CHHOCH)、3.36(3H,m,CHHOTHP,CH2Br)、1.82(2H,m,CH2CH2Br)、1.36−1.56(12H,m,CH2CH2CH2);13C NMR(75MHz;CDCl3)δ 98.8(OCHO)、67.3(CH2OTHP)、62.5(CH2OCH)、34.6(CH2Br)、33.8(CH2CH2Br)、31.5(CH2CHO)、30.7、29.5、27.9、25.4、20.7;m/z(ES+)287.08[(MNa+),100%];HMRS C11H21O2Brの計算値(MNa+)287.06171、実測値 287.06140。
【0052】
N−{2−オキソ−1−[6−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−ヘキシル]−1,2−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル}−アセトアミド(H):DMF(40ml)中の(G)の懸濁液(0.56g、3.00mmol)に、無水炭酸カリウム(0.62g、4.50mmol)を加えた。混合物を室温において30分間撹拌し、化合物2−(6−ブロモ−ヘキシルオキシ)−テトラヒドロピラン(1.2g、4.5mol)を加えた。次いで溶液を80℃において48時間加熱した。溶液を冷却し、残留物をろ過し、ろ液を真空中で濃縮した。残留物をクロロホルム(50ml)中に再溶解し、水(2x30ml)で、次いで飽和塩化ナトリウム(2x30ml)で洗浄した。溶液を(MgSO4で)乾燥し、溶媒を減圧下蒸発した。次いで粗製物質をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(CHCl3/MeOH、10:1)を通して精製し、化合物N−{2−オキソ−1−[6−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−ヘキシル]−1,2−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル}−アセトアミド(H)を、黄色のオイル(0.690g、68%)として得た。
【0053】
νmax(KBrフィルム)3014(C=C−H,s)、2862(C−H,s)、1712(C=O,s)、1660(C=O,s)cm−1;1H NMR(300MHz;CDCl3)δ 10.57(1H,s,NH)、7.56(1H,d,J 7.3Hz,5−H)、7.36(1H,d,J 7.2Hz,6−H)、4.50(1H,m,OCHO)、3.82(3H,m,CHHOCH,CH2N)、3.63(1H,m,CHH2OTHP)、3.40(1H,m,CHHOCH)、3.30(1H,m,CHHOTHP)、2.20(3H,s,CH3)、1.70(4H,m,CH2CH2N,CH2(THP))、1.50−1.30(10H,m,CH2CH2);13C NMR(75MHz;CDCl3)δ 171.56(COCH3)、163.04(C−4)、155.82(C−2)、148.6(C−6)、98.8(OCHO)、96.9(C−5)、67.28(CH2OTHP)、62.41(CH2OCHO)、50.91(CH2N)、30.74(CH2CHO)、29.50、28.84、26.29、25.83、25.42、24.76、19.70(CH3);m/z(ES+)360.28[(MNa+),100%]、697.69[(2MNa+),20%];HRMS C17H28N3O4の計算値(MNa+)360.18938、実測値 360.18940。
【0054】
4−アミノ−1−[6−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−ヘキシル]−1H−ピリミジン−2−オン(I):N−{2−オキソ−1−[6−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−ヘキシル]−1,2−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル}−アセトアミド(H)(0.44g、1.3mmol)を、MeOH中のアンモニア溶液(7N)(50ml)に溶解した。混合物を室温において16時間撹拌した。反応完了後に溶媒を減圧下で蒸発し、粗製物質をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(CHCl3/MeOH、10:1)で精製して、化合物4−アミノ−1−[6−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−ヘキシル]−1H−ピリミジン−2−オン(I)を、半固体(0.25g、65%)として得た。
【0055】
νmax(KBrフィルム)3480(N−H,一級アミン,s)、3400(N−H,一級アミン,s)、2950(C−H,s)2860(C−H,s)、1651(C=O,s)cm−1;1H NMR(400MHz;CDCl3)δ 7.14(1H,d,J 7.2Hz,6−H)、5.76(1H,d,J 7.2Hz,5−H)、4.51(1H,m,OCHHO)、3.80(1H,m,CHHOCH)、3.68(3H,m,CHHOTHP,CH2N)、3.41(1H,m,CHHOCH)、3.33(1H,m,CHHOTHP)、1.29−1.66(14H,m,CH2CH2CH2);13C NMR(125MHz;CDCl3)δ 166.0(C−4)、156.8(C−2)、145.1(C−6)、98.8(CH)、94.5(C−5)、67.3(CH2OTHP)、62.4(CH2OCH)、50.3(CH2N)、30.6(CH2CHO)、29.4、29.0、26.3、25.8、25.3、19.6;m/z(ES+)296.21[(MH+),20%]、318.21[(MNa+),100%]、591.49[(2MH+),60%];HRMS C15H26N3O3の計算値(MNa+)360.17881、実測値 360.17997。
【0056】
1−ヘキシル−3−[1−(6−ヒドロオキシ−ヘキシル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル]−ウレア)(J):無水のピリジン(6ml)中の半固体としての4−アミノ−1−[6−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−ヘキシル]−1H−ピリミジン−2−オン(I)の溶液(0.50g、1.70mmol)に、ヘキシルイソシアネート(0.32g、2.5mmol)を滴下した。溶液を90℃において16時間加熱した。次いで溶媒を真空中で蒸発した。粗製固体をCHCl3(10ml)中に再溶解し、水(5ml)で、次いで飽和塩化ナトリウム溶液(5ml)で洗浄し、(MgSO4で)乾燥した。溶媒を減圧下で蒸発し、粗製固体(0.50g)を得た。固体を、MeOH(15ml)、THF(3ml)および濃HCl(3ml)の混合物に溶解した。溶液を室温において16時間撹拌し、溶媒を真空中で蒸発した。残留物を、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(CHCl3/MeOH、9:1)を通して精製し、化合物1−ヘキシル−3−[1−(6−ヒドロキシ−ヘキシル)−2−オキソ−1、2−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル]−ウレア)(J)(0.170g、30%)を得た。
【0057】
融点:166℃(メタノール);νmax(KBrペレット)3219(O−H,s)、3055(C=C−H,s)、2929(C−H,s)、2856(C−H,s)、1701(C=O,s)、1654(C=O,s)、1622(C=C,s)、1430(O−H,d)、1053(C−O s,OH)cm−1;1H NMR(400MHz;CDCl3)δ 10.91(1H,s,7−H)、8.94(1H,s,9−H)、7.54(1H,d 広幅,5−H)、7.42(1H,d,J 7.4Hz,6−H)、3.81(2H,t,J 7.2Hz,CH2N)、3.62(2H,t,J 6.4Hz,CH2OH)、3.23(2H,広幅 q,CH2NHCONH)、1.74(2H,m,CH2CH2N)、1.55(4H,m,CH2CH2NHCONH,CH2CH2OH)、1.41−1.28(12H,m,CH2CH2)、0.86(3H,t,J 6.6Hz,CH3);m/z(ES+)362.46[(MH+)100%];HRMS C17H30N4O3の計算値(MH+)361.22101、実測値 361.22137。
【0058】
4−ピレン−1−イル−ブチル酸6−[4−(3−ヘキシル−ウレイド)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−ヘキシルエステル(K):CH2Cl2(5ml)中の(市販の)ピレンブチル酸(0.05g、0.17mmol)溶液に、0℃において、ジシクロヘキシルカルボイミド(0.044g、0.210mmol)およびジメチルアミノピリジン(4mg)を加えた。混合物を1時間撹拌した。次いで1−ヘキシル−3−[1−(6−ヒドロキシ−ヘキシル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル]ウレア)(J)を混合物に加え、溶液を室温において16時間撹拌した。固体をろ過し、ろ液を水(2x10ml)で、次いで飽和塩化ナトリウム溶液(5ml)で洗浄した。次いで有機相を(MgSO4で)乾燥し、溶媒を真空中で蒸発した。粗製固体を、1)(CHCl3)、2)(CHCl3/EtOAc、5:1)および3)(CHCl3/EtOAc/Et3N、5:1:0.2)の勾配を使用して、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィーを用いて精製し、4−ピレン−1−イル−ブチル酸6−[4−(3−ヘキシル−ウレイド)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−ヘキシルエステル(K)を、黄色固体(0.025mg、23%)として得た。
【0059】
融点:114−115℃(クロロホルム);νmax(KBrペレット)3212(N−H,s)、3047(C=C−H,s)、2927(C−H,s)、2857(C−H,s)、1736(C=O,s)、1702(C=O,s)、1659(C=O,s)、1620(C=C,d)cm−1;1H NMR(400MHz;CDCl3)δ 10.87(1H,s,7−H)、8.97(1H,s,9−H)、8.28−7.82(10H,m,ピレン−H)、7.50(1H,広幅 d,5−H)、7.27(1H,d,J 7.2Hz,6−H)、4.05(2H,t,J 6.6Hz,CH2OCO)、3.70(2H,t,J 7.2Hz,CH2N)、3.38(2H,t,J 7.6Hz,CH2−ピレン)、3.23(2H,m,CH2NHCONH)、2.44(2H,t,J 7.4Hz,CH2COO)、2.18(2H,t,J 7.6Hz,CH2CH2COO)、1.66−1.55(6H,m,CH2CH2OCO,CH2CH2N,CH2CH2NHCONH)、1.32−1.27(10H,m,CH2CH2)、0.85(3H,t,J 6.7Hz,CH3);13C NMR(100MHz;CDCl3)δ 173.5(COO)、165.0(C−4)、154(NHCONH)、146.4(C−6)、135.6(C−33)、131.3、130.7、129.9、128.6、127.4、127.3、127.2、126.6、125.8、125.0、124.0、124.8、124.7、124.6、123.2、98.9(C−5)、64.1(COOCH2)、50.4(CH2N)、40.0(CH2NHCONH)、33.8(CH2−Ar)、32.6(CH2COO)、31.5(NHCONHCH2CH2CH2)、29.3(CH2CH2N)、28.7(CH2)、28.3(CH2)、26.7(CH2)、26.6(CH2)、26.0(CH2CH2CH2N)、25.5(CH2)、22.5(CH2)、14.0(CH3);HRMS C37H44O4N4の計算値(MH+)631.32548 実測値 631.32640。
【0060】
官能化した末端基を用いたシトシンモジュールの調製
【実施例4】
【0061】
1−(2−アミノ−エチル)−3−(1−ヘキシル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル)−ウレア(L):無水のCH2Cl2(7ml)中の4−アミノ−1−ヘキシル−1H−ピリミジン−2−オン(C)(0.10g、0.513mmol)溶液に、N,Nカルボニルジイミダゾール(0.131g、0.513mmol)を加え、溶液を室温において16時間撹拌した。溶媒を蒸発し、残留物を無水のクロロホルム中に再溶解した。次いでヘキサンを加え、中間体を沈澱させ、中間体を真空中で乾燥してさらなる精製無しで直接使用した。得られたイミダゾール中間体の溶液(0.100g、0.346mmol)に、無水のTHF(5ml)中のエチルジアミンの溶液(0.14ml、2.07mmol)を加えた。溶液を、N2雰囲気下、室温において16時間撹拌した。次いで溶媒を蒸発し、残留物をクロロホルム中に溶解し、水および塩水で洗浄した。有機相を一緒にし、MgSO4上で乾燥した。溶媒を真空中で蒸発し、粗製化合物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(CHCl3/MeOH/Et3N(1:2:0.1))を通して精製し、純粋な化合物(L)(0.080g、82%)を得た。
【0062】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 10.83(1H,s,7−H)、9.2(1H,s,9−H)、7.54(1H,s,5−H)、7.42(1H,d,J 7.4Hz,6−H)、3.79(2H,t,J 7.2Hz,CH2N)、3.30(2H,q,J 5.5Hz,NHCH2)、2.85(2H,t,J 5.6Hz,CH2NH2)、1.69(4H,広幅,CH2CH2N,NH2)、1.27(6H,m,CH2)、0.85(3H,t,J 6.4Hz,CH3)。13C NMR(100MHz,CDCl3)δ 164.8(C−4)、157.3(C−2)、154.6(C−8)、146.8(C−6)、98.0(C−5)、50.8(CH2N)、43.8(CH2NH2)、41.8(CH2NH)、31.3(CH2)、28.9(CH2)、26.1(CH2)、22.4(CH2)、13.9(CH3)。
【実施例5】
【0063】
1−アリル−3−(1−ヘキシル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル)−ウレア(M):無水のCH2Cl2(7ml)中の4−アミノ−1−ヘキシル−1H−ピリミジン−2−オン(C)(1.00g、5.13mmol)溶液に、N,Nカルボニルジイミダゾール(1.31g、5.13mmol)を加え、溶液を室温において16時間撹拌した。溶媒を蒸発し、残留物を無水のクロロホルム中に再溶解した。次いでヘキサンを加えて中間体を沈澱させ、中間体を真空中で乾燥し、さらなる精製無しで直接使用した。得られた無水のTHF(20ml)中のイミダゾール中間体の溶液(1.0g、3.47mmol)に、アリルアミン(0.40ml、5.33mmol)を加えた。溶液を室温において16時間撹拌し、溶媒を真空中で蒸発し、残留物をクロロホルム中に再溶解し、水および塩水で洗浄した。有機相を一緒にしてMgSO4上で乾燥し、溶媒を真空下蒸発して粗製Gを得、粗製Gをフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(CHCl3/MeOH、7:1)を介して精製し、純粋な化合物M(アミンからの、0.262g、30%)を得た。
【0064】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 10.95(1H,s,H−7)、9.14(1H,s,H−9)、7.50(1H,広幅 s,H−5)、7.42(1H,d,J 7.32Hz,H−6)、5.85(1H,m,CH2CH=CH2)、5.10(2H,dd,CH=CH2)、3.84(2H,m,NHCH2)、3.77(2H,t,J 7.32Hz,CH2N)、1.65(2H,m,CH2CH2N)、1.26(6H,m,CH2)、0.85(3H,t,J 7.6Hz,CH3)。13C NMR(100MHz,CDCl3)δ 164.7(C−4)、157.1(C−2)、154.3(C−8)、146.8(C−6)、134.6(CH=CH2)、115.4(CH=CH2)97.1(C−5)、50.7(CH2N)、42.3(CH2NH)、31.2(CH2)、28.7(CH2)、25.9(CH2)、22.3(CH2)、13.8(CH3)。
【実施例6】
【0065】
(1−(1−ヘキシル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル)−3−(6−イソシアネート−ヘキシル)−ウレア(N):DCM(8ml)中の4−アミノ−1−ヘキシル−1H−ピリミジン−2−オン(C)の溶液(0.100g、0.51mmol)に、ヘキシルジイソシアネート(0.5ml、3.1mol)を滴下した。溶液を室温において16時間撹拌した。次いでヘキセンを加えて白色の沈澱を得た。次いで固体をろ過し、真空中で慎重に乾燥して化合物N(収率40%)を得た。
【0066】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 10.9(1H,s,H−7)、9.03(1H,s,9−H)、7.51(1H,s,5−H)、7.42(1H,s,6−H)、3.79(2H,t,CH2N)、3.22(4H,m,CH2NHCONH,CH2NCO)、1.68(2H,m,CH2)、1.56(4H,m,CH2)、1.28(10H,m,CH2)、0.85(3H,m,CH3)。13C NMR(100MHz,CDCl3)δ 164.7(C−4)、157.1(C−2)、154.3(C−8)、146.7(C−6)、121.7(NCO)、97.2(C−5)、50.6(CH2N)、42.8(CH2NH)、39.7(CH2NCO)、31.2(CH2)、31.1(CH2)、29.1(CH2)、28.7(CH2)、26.1(CH2)、26.0(CH2)、13.8(CH3)、m/z 364(MH+)、396(M+CH3O)、728.8(2M+H)。
【0067】
超分子ポリマーの合成
【実施例7】
【0068】
ポリマーE’:PEGを末端基とするアミン(0.077g、0.0228mmol;3400gmol−1)を、無水のクロロホルム(5ml)中に溶解し、無水のクロロホルム(5ml)中の化合物N(0.04g、0.114mmol)を加え(0.110ml、0.769mmol)、スズジブチルジラウレート(1mol%、0.0114mmol)を加えた。得られた黄色溶液を還流温度において16時間加熱した。次いで溶媒を蒸発し、残留物をクロロホルム中に再溶解した。有機相を、水(5ml)および飽和塩化ナトリウム溶液(5ml)で洗浄した。有機相をMgSO4上で乾燥し、溶媒を真空下蒸発して、ポリマーE’(0.040g、50%)を得た。
【0069】
融点 56℃;νmax(KBr)3230、3010、2880、1721、1651、1620、1568、1504cm−1;1H NMR(500MHz;CDCl3)δ 10.73(1H,s,NHCONHCH2)、9.15(1H,s,NHCONHCH2)、7.42(1H,d,J 7.3Hz,6−H)、3.78(2H,t,J 7.4Hz,CH2N)、3.63(150H,m,CH2CH2O)、1.70(2H,m,CH2CH2N)、1.30(6H,m,CH2CH2)、1.28(10H,m,CH2)、0.87(3H,t,J 7.0Hz,CH3);13C NMR(125MHz;CDCl3)δ 153.4(NHCONH)、146.7、96.6、70.4、70.2、69.6、50.7(CH2N)、40.5(NHCONHCH2)、31.2、29.6、28.8、26.1、22.4、13.9。
【0070】
以下で例示されたSP化合物を表2に記載する。それらの合成に使用したポリマーPを表1に記載する。
【0071】
【表1】
【0072】
【表2】
【実施例8】
【0073】
OHを末端基とするポリマーおよびシトシン単位を使用するモノウレアポリマーの合成:SP7、SP9、SPI1、SP13、SP15
【0074】
無水のクロロホルム(10ml)中のPi、Pii、Piii、Piv、Pv(0.495g、0.25mmol)のそれぞれの溶液に、化合物(1−(1−ヘキシル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル)−3−(6−イソシアネート−ヘキシル)−ウレア(N)(0.280mg、0.74mmol)を、一滴のジブチルスズジラウレートと共に加え、反応混合物を還流温度で20時間加熱した。次いでクロロホルム(10ml)を加え、混合物を真空中でろ過してイソシアネートの過剰量を除去した。ろ液を10mlまでに濃縮し、シリカゲル(200mg)をさらなる一滴のジブチルスズジラウレートと共に加えた。溶液を60℃において2時間加熱した。次いでシリカゲルをろ過により除去し、クロロホルムを真空中で蒸発し、化合物SP7、SP9、SP11、SP13、SP15をそれぞれ得た。一部のポリマーに関しては、フラッシュクロマトグラフィー(CHCl3/MeOH、20:1から10:1)での精製を必要とした。
【0075】
化合物SP7
フラッシュシリカクロマトグラフィーを介しての精製を必要としなかった。ワックス状の白色固体。
1H NMR(400MHz;CDCl3)δ 10.85(2H,広幅 s,7−H)、9.00(2H,広幅 s,9−H)、7.52(2H,広幅 s,5−H)、7.41(2H,d,J 7.2Hz,6−H)、4.83(2H,s,NHCOO)、4.11(36H,t,J 6.5Hz,OCOCH2)、4.03(4H,t 広幅,CH2OCONH)、3.78(4H,t,J 7.3Hz,CH2N)、3.43(80H,m,OCH2)、3.24(4H,m,NHCONHCH2)、3.12(4H,m,CH2NHCOO)、1.73−1.62(140H,m,OCH2CH2CH2)、1.36−1.22(64H,m,CH2)、0.86(6H,m,CH3);
13C NMR(125MHz;CDCl3)δ 164.8(C−4)、157.2(C−2)、156.6(NHCOO)、155.3(OCOO)、154.4(NHCONH)、146.4(C−6)、97.3(C−5)、70.6(CH2O)、70.0(CH2)、67.7(CH2O)、67.1(NHCOOCH2CH2O)、50.7(CH2N)、40.8(CH2NHCOO)、39.8(NHCONHCH2)、34.0(CH2)、31.3(CH2)、29.5(CH2)、29.2(CH2)、28.8(CH2)、26.4(CH2)、25.9(CH2)、25.5(CH2)、25.1(CH2)、24.9(CH2)、22.6(CH2)、22.4(CH2)、13.9(CH3)
【0076】
化合物SP9
フラッシュシリカクロマトグラフィーを介しての精製を必要としなかった。ワックス状の白色固体。
1H NMR(400MHz;CDCl3)δ 10.89(2H,広幅 s,7−H)、8.98(2H,広幅 s,9−H)、7.50(2H,広幅 s,5−H)、7.42(2H,d,J 7.2Hz,6−H)、4.80(2H,広幅 s,NHCOO)、3.95(38H,m,CH2OOC,CH2OCONH)、3.81(4H,t,J 7.2Hz,CH2N)、3.20(4H,広幅 q,NHCONHCH2)、3.10(4H,広幅 q,CH2NHCOO)、2.32(36H,m,CH2COO)、2.07(10H,m,CHCH3)、1.64−1.27(68H,m,NHCH2CH2,OCH2CH2,CH2)、0.95(30H,d,J 6.9Hz,CH3)、0.84(6H,t,CH2CH3);
13C NMR(100MHz;CDCl3)δ 173.1(CH2COO)、164.7(C−4)、157.1(NHCOO)、156.1(C−2)、154.3(NHCONH)、146.7(C−6)、97.2(C−5)、65.8(CH2OCONH)、65.6(CH2OOC)、50.6(CH2N)、40.7(CH2NHCOO)、39.7(NHCONHCH2)、33.6(CH2)、31.2(CH2)、29.5(CH)、29.3(CH2)、26.4(CH)、24.2(CH2)、22.5(CH2CH3)、13.8(CH3);
【0077】
化合物SP11
フラッシュシリカクロマトグラフィーを介して精製した。砕けやすい不透明な白色固体。
1H NMR(300MHz;CDCl3)δ 10.91(2H,広幅 s,7−H)、9.02(2H,広幅 s,9−H)、7.54(2H,広幅 s,5−H)、7.43(2H,d,J 7.2Hz,6−H)、4.67(2H,広幅 s,NHCOO)、4.03(4H,t,J 6.2Hz,COOCH2)、3.83(4H,t,J 7.2Hz,NCH2)、3.24(4H,q,J 5.2Hz,NHCONHCH2)、3.15(4H,q,J 6.0Hz,CH2NHCOO)、1.71(4H,m,NCH2CH2)、1.50(4H,m,NHCONHCH2CH2)、1.31(40H,m,CH2CH2)、0.88(6H,q,J 6.4Hz,CH2CH3)、0.51(4H,m,SiCH2)、0.06(186H,m,SiCH3);
13C NMR(100MHz;CDCl3)δ 164.7(C−4)、157.2(C−2)、156.6(NHCOO)、154.3(NHCONH)、146.5(C−6)、97.2(C−5)、64.7(OCH2)、50.6(NCH2)、40.7(NHCH2)、32.9(CH2)、31.2(CH2)、30.1(CH2)、29.8(CH2)、28.9(CH2)、23.0(CH2)、22.3(CH2CH3)、18.0(SiCH2)、13.8(CH3)、1.05(SiCH3);
【0078】
化合物SP13
1H NMR(400MHz;CDCl3)δ 10.90(2H,広幅 s,7−H)、9.05(2H,広幅 s,9−H)、7.55(2H,広幅 s,5−H)、7.41(2H,d,J 7.2Hz,6−H)、4.67(2H,s,NHCOO)、4.03(4H,t 広幅,CH2OCONH)、3.78(4H,t,J 7.3Hz,CH2N)、3.24(4H,m,NHCONHCH2)、3.14(4H,m,CH2NHCOO)、1.70−1.00(470H,m,CHCH3,CH2)、0.81(60H,m,CH3);
13C NMR(125MHz;CDCl3)δ 162.4(C−4)、157.7(C−2)、156.7(NHCOO)、154.3(NHCONH)、146.7(C−6)、97.3(C−5)、50.7(CH2N)、38.8(NHCONHCH2)、36.1(CH2)、33.4(CH2)、33.3(CH2)、33.2(CH2)、31.3(CH2)、30.6(CH2)、30.1(CH2)、30.0(CH2)、29.7(CH2)、29.3(CH2)、28.9(CH2)、26.7(CH2)、26.5(CH2)、26.1(CH2)、26.0(CH2)、25.9(CH2)、22.4(CH2)、13.9(CH3)、10.9(CH3)。
【0079】
化合物SP15
フラッシュシリカクロマトグラフィーを介しての精製を必要としなかった。幾分ねばり気のある白色固体。
1H NMR(400MHz;CDCl3)10.90(2H,広幅 s,7−H)、9.03(2H,広幅 s,9−H)、7.55(2H,広幅 s,5−H)、7.41(2H,d,J 7.2Hz,6−H)、4.85(2H,s,NHCOO)、4.19(4H,t 広幅,CH2OCONH)、3.63−3.40(210H,m,CH2O,OCHCH3,OCH2CHCH3)、3.24(4H,q 広幅,NHCONHCH2)、3.14(4H,q 広幅,CH2NHCOO)、1.75−1.1(160H,m,CH2+CH3CH)、0.81(6H,t 広幅,CH3);
13C NMR(125MHz;CDCl3)δ 164.2(C−4)、157.0(C−2)、156.3(NHCOO)、154.4(NHCONH)、146.7(C−6)、97.1(C−5)、75.2(CHO)、73.2(CHO)、72.7(CHO)、70.4(CH2O)、69.5(CH2O)、68.3(CH2O)、67.1(CH2O)、65.4(CH2O)、63.6(CH2O)、61.5(CH2O)、50.6(CH2N)、40.7(CH2NHCONH)、39.7(CH2NHCOO)、33.9(CH2)、31.8(CH2)、29.7(CH2)、29.2(CH2)、28.7(CH2)、27.9(CH2)、26.4(CH2)、26.1(CH2)、25.0(CH2)、22.5(CH2)、22.3(CH2)、20.7(CH2)、18.4(CH2)、17.2(CH2)、13.8(CH3)。
【実施例9】
【0080】
NH2末端基とするポリマーおよびシトシン単位を使用するモノウレアポリマーの合成−化合物SP21、SP23、SP25、SP27
無水のCH2Cl2(7ml)中の4−アミノ−1−ヘキシル−1H−ピリミジン−2−オン(C)(0.100g、0.513mmol)の溶液に、N,Nカルボニルジイミダゾール(0.131g、0.513mmol)を加え、溶液を室温において16時間撹拌した。溶媒を蒸発し、残留物を無水のクロロホルム中に再溶解した。次いでヘキサンを加えて中間体を沈澱させ、中間体を真空中で乾燥し、さらなる精製無しで直接使用した。無水のTHF(10ml)中のPx、Pxi、Pxii、Pxiii(0.296g、0.20mmol)のそれぞれの溶液に、前記中間体(0.217mg、0.79mmol)を加えた。反応混合物を、還流温度で20時間加熱した。溶液を真空中で蒸発し、次いで固体をCHCl3(20ml)中に再溶解して、水(20ml)で、最後に飽和塩化ナトリウム溶液(20ml)で洗浄した。有機相をMgSO4上で乾燥した。溶媒を真空中で蒸発し、化合物SP21、SP23、SP25、SP27をそれぞれ得た。
一部のポリマーに関して、フラッシュクロマトグラフィー(CHCl3/MeOH、20:1から7:1)での精製が必要であった。
【0081】
化合物SP21
フラッシュシリカクロマトグラフィーを介しての精製を必要としなかった。ワックス状の白色固体。
1H NMR(300MHz;CDCl3)δ 10.59(2H,広幅 s,7−H)、9.11(2H,広幅 s,9−H)、7.41(2H,d,J 6.9Hz,5−H)、7.20(2H,d,J 7.2Hz,6−H)、3.70(4H,t,J 7.4Hz,NCH2)、3.61(140H,m,OCH2)、3.30(4H,q,J 5.8Hz,NHCONHCH2)、1.83(4H,q,J 6.6Hz,NCH2CH2)、1.68(4H,五重線,J 6.9Hz,NHCH2CH2)、1.22(12H,m,CH2)、0.84(6H,t,J 6.1Hz,CH2CH3);
13C NMR(100MHz;CDCl3)δ 165.8(C−4)、156.5(C−2)、154.4(NHCONH)、146.6(C−6)、96.8(C−5)、70.4(OCH2)、50.5(CH2N)、37.0(NHCH2)、31.2(CH2)、29.5(CH2)、28.7(CH2)、26.0(CH2)、22.3(CH2CH3)、13.8(CH3);
【0082】
化合物SP23
フラッシュシリカクロマトグラフィーを介して精製した。ガラス状の固体。
1H NMR(400MHz;CDCl3)δ 10.94(2H,広幅 s,7−H)、9.10(2H,広幅 s,9−H)、7.51(2H,広幅 s,5−H)、7.39(2H,d,J 6.9Hz,6−H)、3.74(4H,m,NCH2)、3.56(46H,m,OCH2CH,OCH2)、3.40(6H,m,CH3CH)、1.65(4H,q,J 7.0Hz,NCH2CH2)、1.24(12H,m,CH2)、1.16(3H,d,J 6.5Hz,CHCH3)、1.08(15H,m,CHCH3)、0.83(6H,m,CH2CH3);
13C NMR(100MHz;CDCl3)δ 164.6(C−4)、155.6(C−2)、153.7(NHCONH)、146.6(C−6)、96.8(C−5)、74.9(OCH)、70.4(OCH2)、45.9(NHCHCH3)、45.6(OCHCH3)、50.5(CH2N)、30.7(CH2)、28.7(CH2)、26.0(CH2)、22.3(CH2CH3)、16.9(CHCH3)、13.8(CH3);
【0083】
化合物SP25
フラッシュシリカクロマトグラフィーを介して精製した。ワックス状の浅黄色固体。
1H NMR(300MHz;CDCl3)δ 10.85(2H,広幅 s,7−H)、9.02(2H,広幅 s,9−H)、7.55(2H,広幅 s,5−H)、7.42(2H,d,J 7.1Hz,6−H)、3.82(4H,t,J 7.3Hz,NCH2)、3.23(4H,q,J 5.6Hz,NHCH2)、1.71(4H,m,NCH2CH2)、1.58(4H,m,NHCH2CH2)、1.30(12H,m,CH2)、0.87(6H,q,J 5.8Hz,CH2CH3)、0.57(4H,q,J 8.0Hz,SiCH2)、0.06(192H,m,SiCH3);
13C NMR(100MHz;CDCl3)δ 164.9(C−4)、157.2(C−2)、154.3(NHCONH)、146.5(C−6)、97.3(C−5)、50.6(NCH2)、43.1(NHCH2)、31.3(CH2)、30.1(CH2)、28.8(CH2)、22.4(CH2CH3)、15.4(SiCH2)、13.9(CH3)、1.0(SiCH3);
【実施例10】
【0084】
シトシン単位を使用する二重ウレアポリマーの合成−化合物SP29、SP31、SP33、SP35
無水のクロロホルム(10ml)中のPx、Pxi、Pxii、Pxiii(0.206g、0.14mmol)のそれぞれの溶液に、化合物(1−(1−ヘキシル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル)−3−(6−イソシアネート−へキシル)−ウレア(N)(0.150mg、0.41mmol)を加えた。反応混合物を還流温度で20時間加熱した。次いでクロロホルム(10ml)を加え、混合物を真空中でろ過し、イソシアネートの過剰量を除去した。ろ液を10mlまで濃縮し、シリカゲル(200mg)を加えた。溶液を60℃において2時間加熱した。次いでシリカゲルをろ過によって除去し、クロロホルムを真空中で蒸発して、化合物SP29、SP31、SP33およびSP35をそれぞれ得た。
一部のポリマーに関して、フラッシュクロマトグラフィー(MeOH/EtOAc、1/3およびCHCl3/MeOH、7:1)での精製が必要であった。
【0085】
化合物SP29
フラッシュシリカクロマトグラフィーを介しての精製を必要としなかった。透明な砕けやすいフィルム。
H NMR(300MHz;CDCl3)δ 10.79(2H,広幅 s,7−H)、9.13(2H,広幅 s,9−H)、7.40(2H,広幅 s,5−H)、7.39(2H,d,J 8.8Hz,6−H)、5.24(2H,広幅 s,NHCONH)、5.03(2H,広幅 s,NHCONH)、3.76(4H,t,J 7.1Hz,NCH2)、3.58(140H,m,OCH2CH2)、3.22(8H,q,J 6.0Hz,NHCONHCH2)、3.07(4H,q,J 6.0Hz,NHCONHCH2)、1.69(4H,q,J 6.0Hz,NCH2CH2)、1.50(4H,m,OCH2CH2)、1.41(8H,m,CH2)、1.25(16H,m,CH2)、0.84(6H,t,J 6.2Hz,CH2CH3);
13C NMR(100MHz;CDCl3)δ 164.4(C−4)、158.7(C−2)、156.9(NHCONH)、154.3(NHCONH)、146.7(C−6)、96.8(C−5)、70.3(OCH2)、50.5(CH2N)、39.9(NHCONHCH2)、38.1(CH2)、31.1(CH2)、29.4(CH2)、28.7(CH2)、26.3(CH2)、22.2(CH2CH3)、13.8(CH3);
【0086】
化合物SP31
フラッシュシリカクロマトグラフィーを介して精製した。不透明なガラス状固体。
1H NMR(400MHz;CDCl3)δ 10.91(2H,広幅 s,7−H)、9.19(2H,広幅 s,9−H)、7.40(2H,広幅 s,5−H)、7.39(2H,d,J 6.0Hz,6−H)、5.29(2H,広幅 s,NHCONH)、5.19(2H,広幅 s,NHCONH)、3.76(4H,t,J 6.5Hz,NCH2)、3.60(46H,m,OCH2CH,OCH2)、3.41(6H,m,CH3CH)、3.24(4H,m,NHCONHCH2)、3.27(4H,m,CH2NHCONH)、1.68(4H,m,NCH2CH2)、1.42(8H,m,CH2)、1.31(8H,m,CH2)、1.27(12H,m,J 8.8Hz,CH2)、1.09(18H,m,CHCH3)、0.84(6H,m,CH2CH3);
13C NMR(100MHz;CDCl3)δ 164.4(C−4)、158.5(C−2)、155.9(NHCONH)、154.3(NHCONH)、146.7(C−6)96.8(C−5)、74.7(CHO)、70.3(OCH2)、50.5(CH2N)、46.0(CHNH)、39.8(NHCH2)、31.2(CH2)、28.7(CH2)、26.4(CH2)、22.3(CH2CH3)、18.3(CH3)、16.8(CH3)。
【0087】
化合物SP33
フラッシュシリカクロマトグラフィーを介しての精製を必要としなかった。透明なガラス状固体。
1H NMR(300MHz;CDCl3)δ 10.90(2H,広幅 s,7−H)、8.95(2H,広幅 s,9−H)、7.70(2H,広幅 s,5−H)、7.44(2H,d,J 7.1Hz,6−H)、4.91(2H,広幅 s,NHCONH)、4.57(2H,広幅 s,NHCONH)、3.81(4H,m,J 7.2Hz,NCH2)、3.26(8H,q,J 4.0Hz,NHCONHCH2)、3.13(4H,m,CH2NHCONH)、1.52(4H,m,NCH2CH2)、1.71−1.30(30H,m,CH2)、0.87(6H,q,J 6.5Hz,CH2CH3)、0.55(4H,m,J 8.5Hz,SiCH2)、0.07(192H,m,J 7.7Hz,SiCH3);
13C NMR(100MHz;CDCl3)δ 164.6(C−4)、158.4(C−2)、157.1(NHCONH)、154.5(NHCONH)、146.7(C−6)、96.4(C−5)、50.8(CH2N)、43.4(CH2NH)、39.6(CH2NH)、39.6(CH2)、31.3(CH2)、29.6(CH2)、28.8(CH2CH2Si)、26.3(CH2)、22.4(CH2CH3)、15.3(CH2Si)、13.9(CH3)、1.01(CH3Si);
【0088】
化合物SP35
フラッシュシリカクロマトグラフィーを介しての精製を必要としなかった。透明な固体。
1H NMR(400MHz;CDCl3)δ 10.75(2H,広幅 s,7−H)、9.69(2H,広幅 s,9−H)、7.41(4H,d,J 6.8Hz,5−H,6−H)、5.36(2H,広幅 s,NHCONH)、5.11(2H,広幅 s,NHCONH)、3.67(4H,q,J 7.7Hz,NCH2)、3.61(340H,m,OCH2)、3.32(4H,q,J 4.2Hz,NHCONHCH2)、3.10(4H,m,CH2NHCONH)、1.69(4H,m,NCH2CH2)、1.53(12H,m,CH2)、1.44(4H,m,CH2)、1.21(12H,m,CH2)、0.85(6H,m,J 6.5Hz,CH3);
13C NMR(100MHz;CDCl3)δ 169.9(C−4)、162.3(C−2)、160.9(NHCONH)、159.3(NHCONH)、147.0(C−6)、96.3(C−5)、70.1(OCH2)、50.7(CH2N)、39.9(NHCH2)、31.1(CH2)、29.5(CH2)、28.7(CH2)、26.2(CH2)、22.3(CH2CH3)、13.8(CH3);
【実施例11】
【0089】
化合物SP37、SP38、SP39、SP40のN−1ポリマーの合成
無水のTHF(15ml)中のPx、Pxi、Pxii、Pxiii(0.350g、1.04mmol)の溶液のそれぞれに、イミダゾリデ(0.180g、4.17mmol)を加える。溶液を16時間加熱還流する。冷却した後、溶液を蒸発して乾燥し、残留物をクロロホルムに再溶解する。有機相を水(10ml)および塩水(20ml)で洗浄し、MgSO4上で乾燥する。溶媒を真空下蒸発し、固体を最初に(MeOH/EtOAc、1:2)を、次いでCHCl3/MeOH(7/1)を使用するフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーを通して精製し、約45%の収率で化合物SP37、SP38、SP39、SP40をそれぞれ得る。
【0090】
化合物SP37
1H NMR(500MHz,CDCl3)δ 10.84(2H,広幅 s,H−7)、8.89(2H,広幅 s,H−9)、7.47(2H,広幅 s,H−5)、7.43(2H,d,J 7.1Hz,H−6)、5.20(2H,広幅 s,H−23)、4.95(2H,広幅 s,H−22)、3.76(4H,m,H−16)、3.60−3.40(130H,m,CH2O);3.21(8H,m,H−24 & H−10)、3.10(4H,m,H−21)、1.69(8H,m,CH2)、1.55−1.24(28H,m,CH2)、0.83(6H,t,J 6.6Hz,CH3);
13C NMR(100MHz,CDCl3)δ 164.7(C−4)、158.8(CH2NHCONHCH2)、157.1(C−2)、154.3(C−8)、146.8(C−6)、97.1(C−5)、70.5(CH2CH2O)、69.8(NHCH2CH2O)、69.6(NHCH2CH2O)、50.6(CH2N)、40.0(OCH2CH2NH)、40.0(CH2NHCONHCH2CH2O)、38.5(CH2NH)、31.5(CH2)、30.7(CH2)、29.3(CH2)、28.8(CH2)、26.6(CH2)、26.4(CH2)、26.1(CH2)、22.6(CH2)、14.1(CH3)。
【0091】
化合物SP38
1H NMR(500MHz,CDCl3)δ 10.85(2H,広幅 s,H−7)、8.92(2H,広幅 s,H−9)、7.49(2H,広幅 s,H−5)、7.42(2H,d,J 7.1Hz,H−6)、4.93−5.20(4H,広幅 s,NHCONH)、3.76(4H,m,H−16)、3.60−3.40(216H,m,CH2O+CHCH3)、3.20(4H,m,H−10)、3.10(4H,m,H−21)、1.69(4H,m,CH2)、1.55−1.24(28H,m,CH2)、1.08(23H,m,CH3)、0.83(6H,t,J 6.6Hz,CH3);
13C NMR(100MHz,CDCl3)δ 164.7(C−4)、158.4(CH2NHCONHCH(CH3))、157.1(C−2)、154.2(C−8)、146.8(C−6)、97.1(C−5)、75.1(OCHCH3)、70.5(CH2CH2O)、50.5(CH2N)、46.2(NHCONHCH(CH3))、40.0(CH2NHCONHCH2CH(CH3)O+C−10)、31.4(CH2)、30.2(CH2)、29.3(CH2)、28.8(CH2)、26.6(CH2)、26.4(CH2)、26.1(CH2)、22.5(CH2)、18.4(OCH(CH3)、17.0(NHCHCH3)、13.0(CH2CH3)。
【0092】
化合物SP39
1H NMR(500MHz,CDCl3)δ 10.88(2H,広幅 s,H−7)、8.92(2H,広幅 s,H−9)、7.49(2H,広幅 s,H−5)、7.42(2H,d,J 7.1Hz,H−6)、4.45(4H,広幅 s,NHCONH)、3.78(4H,m,H−16)、3.22(4H,m,H−10)、3.10(8H,m,CH2CH2NHCONHCH2CH2CH2Si+NHCONHCH2CH2CH2Si)、1.55−1.24(36H,m,CH2)、0.83(6H,t,J 6.6Hz,CH3)、0.50(4H,m,CH2Si)、0.08(250H,s,CH3Si);
13C NMR(100MHz,CDCl3)δ13C NMR(100MHz,CDCl3)δ 164.6(C−4)、158.2(CH2NHCONHCH2)、157.1(C−2)、154.3(C−8)、146.7(C−6)、97.1(C−5)、50.5(CH2N)、43.3(OSiCH2CH2CH2NH)、40.1(H−10+CH2NHCONH(CH2)3SiO)、33.0(CH2NHCH2CH2Si))、31.5(CH2)、30.0(CH2)、29.4(CH2)、28.8(CH2)、26.6(CH2)、26.3(CH2)、26.0(CH2)、24.1(CH2)、22.6(CH2)、15.3(CH2Si)、14.0(CH3)、0.7(CH3Si)。
【0093】
化合物SP40
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 10.89(2H,広幅 s,H−7)、8.88(2H,広幅 s,H−9)、7.51(2H,広幅 s,H−5)、7.44(2H,d,J 7.3Hz,H−6)、5.28(2H,広幅 s,H−24)、5.10(2H,広幅 s,H−22)、3.80(4H,m,H−16)、3.60−3.40(150 H,m,CH2O)、3.33(4H,dd,J 5.3Hz,H−25)、3.23(4H,dd,J 6.7Hz,H−10)、3.12(4H,dd,J 5.5Hz,H−21)、1.72(4H,m,CH2)、1.55−1.24(28H,m,CH2)、0.86(6H,t,J 6.6Hz,CH3);
13C NMR(125MHz,CDCl3)δ 164.7(C−4)、158.7(CH2NHCONHCH2)、156.2(C−2)、154.2(C−8)、146.7(C−6)、97.0(C−5)、70.4(CH2CH2O)、70.2(NHCH2CH2O)、69.8(NHCH2CH2O)、50.5(CH2N)、40.1(OCH2CH2NH)、40.0(CH2NHCONHCH2CH2O)、39.9(CH2NH)、31.4(CH2)、30.1(CH2)、29.6(CH2)、29.3(CH2)、28.7(CH2)、26.5(CH2)、26.3(CH2)、26.1(CH2)、22.6(CH2)、13.9(CH3)。
【実施例12】
【0094】
シトシン単位を使用するポリマーの合成、化合物SP41およびSP43
無水のクロロホルム(20ml)中のPxi、Pxii(0.734g、0.36mmol)ポリマー溶液のそれぞれに、(1−(1−ヘキシル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル)−3−(6−イソシアネート−ヘキシル)−ウレア(N)(0.400mg、1.10mmol)を、一滴のジブチルスズジラウレートと共に加え、反応混合物を還流温度で20時間加熱した。次いでクロロホルム(10ml)を加え、混合物を真空中でろ過してイソシアネートの過剰量を除去した。ろ液を10mlまで濃縮し、シリカゲル(300mg)を、さらなるジブチルスズジラウレートの液滴と共に加えた。溶液を60℃において2時間加熱した。次いでシリカゲルをろ過により除去し、クロロホルムを、真空を使用せずに蒸発して、化合物41を39%の収率で得た。
【0095】
精製は必要ではなかった。
【実施例13】
【0096】
シトシン単位を使用するポリマーの合成、SP45
無水のクロロホルム(20ml)中のポリマー(PEG300)(0.129g、0.45mmol)の溶液に、(1−(1−ヘキシル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル)−3−(6−イソシアネート−ヘキシル)−ウレア(N)(0.500mg、1.4mmol)を、一滴のジブチルスズジラウレートの追加と共に加え、反応混合物を還流温度で20時間加熱した。次いでクロロホルム(10ml)を加え、混合物を真空中でろ過してイソシアネートの過剰量を除去した。ろ液を10mlまで濃縮し、シリカゲル(300mg)をさらなるジブチルスズジラウレートの液滴と共に加えた。溶液を60℃において2時間加熱した。次いでシリカゲルをろ過により除去し、クロロホルムを真空下で蒸発して、化合物45を収率39%で得た。
【0097】
白色固体
1H NMR(400MHz;CDCl3)δ 10.89(2H,広幅 s,7−H)、8.99(2H,広幅 s,9−H)、7.52(2H,広幅 s,5−H)、7.43(2H,d,J 6.9Hz,6−H)、5.03(2H,広幅 s,NHCOO)、4.18(4H,t 広幅,CH2OCONH)、3.80(4H,t,J 7.2Hz,CH2N)、3.62(20H,m,OCH2)、3.22(4H,m,NHCONHCH2)、3.11(4H,m,CH2NHCOO)、1.70−1.45(16H,m,CH2CH2)、1.29(16H,m,CH2)、0.86(6H,m,CH3);
13C NMR(100MHz;CDCl3)δ 173.1(C−4)、157.1(C−2)、156.3(NHCOO)、154.3(NHCONH)、146.7(C−6)、97.2(C−5)、70.4(CH2O)、69.6(CH2O)、50.7(CH2N)、40.7(CH2NHCOO)、39.7(NHCONHCH2)、34.0(CH2)、31.2(CH2)、29.5(CH2)、29.2(CH2)、28.8(CH2)、26.0(CH2)、25.1(CH2)、14.0(CH3)。
【実施例14】
【0098】
シトシン単位およびHTPBを使用するポリマーの合成、SP47
無水のクロロホルム(20ml)中のポリマーPix(HTPB2800)(0.540g、0.27mmol)の溶液に、(1−(1−ヘキシル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル)−3−(6−イソシアネート−ヘキシル)−ウレア(N)(0.300mg、0.82mmol)を、一滴のジブチルスズジラウレートの追加と共に加え、反応混合物を還流温度で20時間加熱した。次いでクロロホルム(10ml)を加え、混合物を真空中でろ過してイソシアネートの過剰量を除去した。ろ液を10mlまで濃縮し、シリカゲル(300mg)をさらなるジブチルスズジラウレートの液滴と共に加えた。溶液を60℃において2時間加熱した。次いでシリカゲルをろ過により除去し、クロロホルムを真空下で蒸発して、化合物SP47を収率40%で得た。
【0099】
1H NMR(400MHz;CDCl3)δ 10.89(2H,広幅 s,7−H)、9.04(2H,広幅 s,9−H)、7.69(2H,広幅 s,5−H)、7.52(2H,d,J 5.9Hz,6−H)、5.57−5.36、4.95(212H,m,OCH2)、4.91(2H,広幅 s,NHCOO)、4.5−4(4H,広幅 m,OCH2 trans,cis,ビニル)a、3.81(4H,t,J 7.2Hz,CH2N)、3.24(4H,広幅 q,NHCONHCH2)、3.14(4H,広幅 q,CH2NHCOO)、2.02(106H,m,CH)、1.71−1.22(32H,m,NHCH2CH2,CH2)、0.87(6H,t,J 6.1Hz,CH2CH3);
13C NMR(100MHz;CDCl3)δ 164.7(C−4)、157.0(NHCOO)、156.0(C−2)、154.4(NHCONH)、146.7(C−6)、129.9(CH=CH)、97.3(C−5)、65.4(CH2OCONH ビニル)a、62.5(CH2OCONH trans)a、58.4(CH2OCONH cis)a、50.7(CH2N)、40.9(CH2NHCOO)、39.8(NHCONHCH2)、33.9(CH2)、32.6(CH2)、31.3(CH2)、29.3(CH2)、27.3(CH2)、24.8(CH2)、22.4(CH2CH3)、13.9(CH3)。
【0100】
解析
ヘテロ集合二量体
強力なUPy(図9の2として示される)を破壊するための新規モジュール(図9の1として示される)の能力について、二量体化が、それのヘテロ集合超分子コポリマーを構築する可能性を明らかにするために検討された。特に、強力な四重水素結合相互作用を介しての1およびUPy2(図9)のヘテロ会合が検討された。
【0101】
(クロロホルムからの)1の単結晶XRDが、内部N−H...N(d=2.26Å、D=3.14Å、θ=173°)結合よりも短い外部水素結合N−H...O(d=1.86Å、D=2.74Å、θ=168°)を有する四重水素結合の存在を明らかにした。側鎖カルボニルおよび環の5−Hは、弱い水素結合と一致した5−H...O=C−8(d=2.15Å、D=2.77Å、θ=122°)間で、分子内相互作用の測定した幾何学的配置とほぼ平面的であった。加えて、6−H...O=C−8(d=2.24Å、D=3.16Å、θ=166°)間の短い分子間距離が観測された。3.2Åの層間分離を有する結晶中のこの平面的な二量体配列は、1によるポリマーもまた積重ね型相互作用を介して安定化していることを示唆していた。
【図面の簡単な説明】
【0102】
【図1】N−4−アセチルシトシンの調製のための合成経路図である。
【図2】N−(1−ヘキシル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル)−アセトアミドの調製のための合成経路図である。
【図3】4−アミノ−1−ヘキシル−1H−ピリミジン−2−オンの調製のための合成経路図である。
【図4】本発明による式(I)のシトシンモジュール、1−ヘキシル−3−(1−ヘキシル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル)−ウレアの調製のための合成経路図である。
【図5】式(I)の1−ヘキシル−3−(1−ヘキシル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル)−ウレア(Rotamers1および1’)を示す図である。
【図6】本発明による式(II)のポリマー調製のための合成経路図である。
【図7】本発明によるUV活性基を含むシトシンモジュール、4−ピレン−1−イル−酪酸6−[4−(3−ヘキシル−ウレイド)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−ヘキシルエステル調製のための合成経路図である。
【図8】本発明によるシトシンモジュール、官能化された末端基を含む1−(2−アミノ−エチル)−3−(1−ヘキシル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル)−ウレア調製のための合成経路図である。
【図9】本発明によるシトシンモジュール、官能化された末端基を含む1−アリル−3−(1−ヘキシル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル)−ウレア調製のための合成経路図である。
【図10】本発明によるシトシンモジュール、官能化された末端基を含む(1−(1−ヘキシル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル)−3−(6−イソシアネート−ヘキシル)−ウレア調製のための合成経路図である。
【図11】本発明による式(II)のポリマー調製のための合成経路図である。
【図12】式IのシトシンモノマーおよびUPyモノマーのホモおよびヘテロ二量体集合体の図で、ここで1はシトシンモノマーであり、2はUPyモノマーである。
【図13】式(II)の化合物の自己集合超分子構造図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、シトシンベースのモジュール、特に、超分子ポリマーを形成するための直鎖多重水素結合配列におけるこれらの適用に関する。
【背景技術】
【0002】
超分子構造は、構成要素として非共有結合モノマー、オリゴマーまたはポリマーコアモジュールから形成された有機化合物から作られる。超分子化学の最も重要な特徴は、構成要素が、分子間力−非共有自己集合によって可逆的に団結していることである。分子化学における原子間の結合形成は共有結合に基づいており、これは動力学的にまたは熱力学的に制御される。この非共有結合合成は、時折、共有結合合成で調製するのが極めて困難な構造および特性を有する超分子エンティティの蓄積を可能にする。
【0003】
超分子構造における自己相補的な水素結合の使用は、水素結合がコアモジュールを一緒に保持する唯一の力である、結合強度に関して強力な、非共有会合の例である。これら構造は、熱力学的平衡の下で存在するので、外的刺激(例えば、温度または溶媒)における変化に対応する超分子ポリマーを生成するのに使用することができる。四重の水素結合を使用することによって、水素結合相互作用の強度および特異性の両方が増加することが実証された。超分子物質は、例えば、熱可塑性エラストマー、化粧品および強力接着剤などの多くの産業用途のために、広範囲な性質を示すことが求められる。
【0004】
超分子物質の物理的性質(例えば、ガラス転移温度、融点、粘度)は、ポリマー、使用するコアモジュール、合成方法および使用する水素結合配列の種類により調節することができる。同様に、強力な水素結合を形成できるコアモジュールの合成が特に望ましい。DDAAモジュール(ドナーおよびアクセプター)の自己集合に基づく超分子ポリマーの合成が、主としてウレイドピリミジノン(UPy)に制限されて、以前にWO−98/14504において報告された。UPyモジュールは化学的にポリマー中に組み込まれ、溶融体または溶液において改良された加工特性を有し、一方では固体状態における物理的性質を維持している超分子物質を生成する。
【0005】
官能化されたUPyモチーフが、広範囲なポリマーと反応して、自己相補的会合を介し四重水素結合によって団結している自己集合超分子ポリマーを生成する。UPyモジュールは、合成に利用でき、強力な水素結合配列を形成するが、これらは、環境、すなわち溶媒、濃度、温度に基づき、異なる3つの互変異性体の形態で存在し得る。互変異性体の存在は、存在する化学種の複雑さを増加し、制御された超分子物質が要件である物質の設計を制限するので不利である。これは、潜在的に機械的老化をもたらし、したがって、本来の物理的状態に比較した超分子物質の物理的性質を損なうことがある。互変異性体の数を減らす1つのアプローチは、NH部分をCH基で置換するか、またはNHをNRで置換して「UPy−ベース」モジュールを得ることである。しかしながら、これは折りたたみ型形態および非折りたたみ型形態の間のウレイドフラグメントにおける構造の柔軟性をもたらす結果となり得る。従って、制御された超分子特性を有する物質を設計するためには、かかる互変異性体の影響を阻止することが望ましい。
【0006】
当業者は、UPyの構造が、コアモジュール中に追加の分子内水素結合を提供することを認識するであろう。UPyモチーフを含む一部の構造は、溶媒中の溶解度が限定されていることが示された。これは、官能化ポリマーの組込みおよびその後のUPy基づく新規な超分子物質の生成を総合的に挑戦的なものとしている。
【0007】
さらに、超分子物質におけるUPyモジュールの専用的使用は、結果として生ずる物質において得られる異なる物理的性質の数を制限する。それ故、超分子物質設計において適用するために、補完的単位の自己またはヘテロ−会合によるポリマーまたはコポリマー合成において使用できる代替水素結合モジュールを探索することは有利である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、互変異性体または分子内水素結合の影響を受けず、より変化に富み、制御可能な性質と改良された溶解度を有する、超分子物質の生産を可能にするコアモジュールの合成によって、超分子物質の特性を改良することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本明細書において、発明者らは新規な官能化シトシンモジュールについて説明する。シントシンは、主要な3つのピリミジンの1つであり、これのDNAおよびRNAにおける水素結合能力に関して知られている。数多くのシトシン誘導体の生物学的応用における使用に関しては知られているが、材料用途における使用は報告されていない。超分子ポリマー自己集合において、これらは水素結合に関してドナーおよびアセプターとして働くヘテロ原子が存在するので、大きな可能性を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
第一級アミンにおいて官能化された、シトシンベースのモノマーの利用は、式Iの化合物を用いて問題点を克服する。
【0011】
【化6】
式中、
R1は、アルキル、アルケニル、アルコキシ、アルコキシエーテル、アリール、アリールオキシ、過フッ化、環式または複素環式炭水化物ベースの基またはUV活性発色団であり;
R2は、アルキル、アルケニル、アルコキシ、アルコキシエーテル、アリール、アリールオキシ、過フッ化、環式または複素環式炭水化物ベースの基である。
【0012】
もう一つの方法として、
R1は、分枝または直鎖のCl−C20アルキル、C1−C20アルケニル、C1−C20アルコキシ、C1−C20アルコキシエーテル、アリール、アリールオキシ、過フッ化、環式もしくは複素環式炭水化物ベースの基またはUV活性発色団であり;
R2は、分枝または直鎖のC1−C20アルキル、C1−C20アルケニル、C1−C20アルコキシ、C1−C20アルコキシエーテル、アリール、アリールオキシ、過フッ化、環式または複素環式炭水化物ベースの基である。
【0013】
さらなる実施形態において、R1およびR2は、お互いに対して共有的に結合することを選択することができる。
【0014】
当業者は、側鎖として、RlおよびR2は、超分子ポリマーの形成に不活性な任意の基を原則として表すこともできることを認識している。存在するC原子の数は、重要ではない。
【0015】
式(I)の化合物は、互変異性体交換を受けす、そしてまた分子内水素結合を形成することもできないので、超分子物質生成のために使用した場合、既知のUPyモジュールの不利益を克服することができる。さらに、式(I)の化合物は、DDAA/AADD相互作用またはUPyなどの他の類似単位とのヘテロ集合を介して自己集合できる付加的利益を有する。
【0016】
式(I)の化合物は、構造的に分子間水素結合を作り出すことができ、さらにこれらの結合が、溶媒または熱を介して可逆的である付加的利益を有する。
【0017】
式(I)の化合物の二量体は、四重水素結合を形成する。これら二量体は、自己集合である。式(I)の化合物のモノマーもまたUPyモノマーと四重水素結合を有する二量体を形成する。これら二量体もまた自己集合である。
【0018】
式(I)の化合物の使用は、新規な水素結合二量体が、UPy二量体と類似の高い二量体化平衡(Kdim)値(>2x107M−1)を有し、非極性溶媒中でヘテロ集合超分子コポリマーの構築を可能にする付加的利益を有する。
【0019】
本発明によれば、式(I)の2つ以上の化合物が式(II)のポリマーを形成することができる。
【0020】
【化7】
式中、R1は、
アルキルまたはアルケニルまたはアルコキシまたはアリールまたはアリールオキシ炭水化物ベースの基;
あるいはアルキルまたはアルケニルまたはアルコキシまたはアリールまたはアリールオキシ過フッ化炭水化物ベースの基;
あるいはアルキルまたはアルケニルまたはアルコキシまたはアリールまたはアリールオキシ環式炭水化物ベースの基;
あるいはアルキルまたはアルケニルまたはアルコキシまたはアリールまたはアリールオキシ複素環式炭水化物ベースの基;
あるいはUV活性発色団を含む群から独立に選択され;
R2は、
アルキルまたはアルケニルまたはアルコキシまたはアリールまたはアリールオキシ炭水化物ベースの基;
あるいはアルキルまたはアルケニルまたはアルコキシまたはアリールまたはアリールオキシ過フッ化炭水化物ベースの基;
あるいはアルキルまたはアルケニルまたはアルコキシまたはアリールまたはアリールオキシ環式炭水化物ベースの基;
あるいはアルキルまたはアルケニルまたはアルコキシまたはアリールまたはアリールオキシ複素環式炭水化物ベースの基を含む群から独立に選択され;
ポリマーは、200と500,000Daの間の任意のポリマー材料を含む群から独立に選択され;
n≧2である。
【0021】
別法として、R1は、
分枝または直鎖のC1−C20アルキルまたはC1−C20アルケニルまたはC1−C20アルコキシまたはC1−C20アリールまたはC1−C20アリールオキシ炭水化物ベースの基;
あるいは分枝または直鎖のC1−C20アルキルまたはC1−C20アルケニルまたはC1−C20アルコキシまたはC1−C20アリールまたはC1−C20アリールオキシ過フッ化炭水化物ベースの基;
あるいはC1−C20アルキルまたはC1−C20アルケニルまたはC1−C20アルコキシまたはC1−C20アリールまたはC1−C20アリールオキシ環式炭水化物ベースの基;
あるいはC1−C20アルキルまたはC1−C20アルケニルまたはC1−C20アルコキシまたはC1−C20アリールまたはC1−C20アリールオキシ複素環式炭水化物ベースの基;
あるいはUV活性発色団を含む群から独立に選択され;
R2は、
分枝または直鎖のC1−C20アルキルまたはCl−C20アルケニルまたはC1−C20アルコキシまたはC1−C20アリールまたはC1−C20アリールオキシ炭水化物ベースの基;
あるいは分枝または直鎖のC1−C20アルキルまたはC1−C20アルケニルまたはC1−C20アルコキシまたはCI−C20アリールまたはC1−C20アリールオキシ過フッ化炭水化物ベース基;
あるいはC1−C20アルキルまたはC1−C20アルケニルまたはC1−C20アルコキシまたはC1−C20アリールまたはC1−C20アリールオキシ環式炭水化物ベースの基;
あるいはC1−C20アルキルまたはC1−C20アルケニルまたはC1−C20アルコキシまたはC1−C20アリールまたはC1−C20アリールオキシ複素環式炭水化物ベースの基を含む群から独立に選択され;
ポリマーは、
ポリエチレングリコール、Fluorolink D(商標)、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリオルガノホスファゼン、ポリシロキサン、ポリNIMMO、ポリGLYN、ポリブチレンまたはポリブタジエンを含む群から独立に選択され;
2≧n<50である。
【0022】
当業者は、RlおよびR2は、側鎖として、超分子ポリマーの形成に不活性な任意の基を原則として表すこともできることを認識している。存在するC原子の数は重要ではない。さらに当業者は、本発明の別の実施形態において、ポリマーをR1基に付着させることもできることを認識している。
【0023】
超分子ポリマー中での式(I)のシトシンベースモジュールの使用は、これらが四重水素結合を介して混合したポリマーまたはコポリマーシステムを形成するのに使用することができる付加的利益を有する。
【0024】
式(I)の化合物から形成された式(II)のポリマーは、シトシン単位の割合を0.1mole%から100mole%へと化学量論的に変えることによって、超分子物質の物理的性質を調整できる付加的利益を有する。
【0025】
式(II)のシントシンベースの超分子ポリマーは、物質の再処理または除去が要件である用途において特に有用である。
【0026】
出願人らは、市販のシトシンを使用する、式(I)の新規シトシンコアモジュールの合成経路を開発した。したがって、
(i)酸無水物および塩基(例えば、無水酢酸およびピリジン)を使用して、シトシンの第一級アミンを選択的に保護して、対応するアミドを得るステップと;
(ii)塩基(例えば炭酸カリウム)の存在下、シトシンの第二級アミンを一官能性または多官能性求電子剤(例えば、ブロモへキサンまたはUV活性機能を組み込んだ基)と反応させて、第三級アミンを生成するステップと;
(iii)第一級アミン基に存在する保護基を、塩基性条件(例えば、メタノール中のアンモニア)を使用して脱保護するステップと;
(iv)ステップ(iii)から得られた第一級アミンを、一官能性または多官能性求電子剤(例えば、ヘキシルイソシアネート)と反応させて、対応する官能化された式(I)のシトシンベースモジュールを得るステップと
を含む方法が提供される。
【0027】
別法として、ステップ(iv)は、N,Nカルボニルジイミダゾール(CDI)を使用して第一級アミンを活性化して求電子剤を生成し、この求電子剤を求核剤(例えばアリルアミン)と反応させて、対応する官能化された式(I)のシトシンベースモジュールを得るステップ含む。
【0028】
当業者は、第一級アミン保護のための他の塩基抵抗性保護基が、第二級アミンの反応前の所望の保護基として同様に有効であることを認識している。
【0029】
さらに、出願人らは、
(i)式(I)のR2を官能化して活性化基(例えば、アミンまたはハロゲン化物)を含ませるステップと;
(ii)官能化した式(I)の化合物を、溶媒の存在の下、多官能性ポリマーと反応させて、対応する式(II)のポリマーを得るステップと
を含む、式(I)の化合物から出発する式(II)の化合物に対する合成経路を開発した。
【0030】
加えて、出願人らは市販のシトシンから出発し、非イソシアネート薬品を使用する式(II)の化合物に対する合成経路を開発した。したがって、
(i)酸無水物および塩基(例えば、無水酢酸およびピリジン)を使用して、シトシンの第一級アミンを選択的に保護して、対応するアミドを得るステップと;
(ii)シトシンの第二級アミンを、一官能性または多官能性求電子剤(例えば、ブロモへキサンまたはUV活性機能を組み込んだ基)と塩基の存在下で反応させて、第三級アミンを生成する、塩基(例えば炭酸カリウム)の存在下で反応させて、第三級アミンを生成するステップと;
(iii)第一級アミン基に存在する保護基を、塩基性条件(例えば、メタノール中のアンモニア)を使用して脱保護するステップと;
(iv)ステップ(iii)から得られた、得られた第一級アミンを、N,Nカルボニルジイミダゾール(CDI)と反応させて求電子剤を生成し、この求電子剤を多官能性ポリマーと反応させて、対応する式(II)のポリマーを得るステップとを含む方法が提供される。
【0031】
説明したように、式(II)化合物の合成に非イソシアネートを使用する方法は、方法において毒性の呼吸感作物質の使用も化学触媒の添加も必要ではないので、既知のUPy超分子構造合成を越える付加的利益を提供する。
【0032】
さらに、式(II)のシトシンベースの超分子ポリマーの形成は、しばしば(呼吸感作物質として良く知られている)イソシアネートまたは遊離基が通常ポリマーの架橋に使用される硬化/架橋ポリマーに対して、環境にやさしい代替方法を提供する。
【0033】
本発明の一実施形態において、次式の単位を含む超分子ポリマーが形成される。
【0034】
【化8】
本発明の一実施形態において、次式の単位を含む超分子ポリマーが形成される。
【0035】
【化9】
本発明の一実施形態において、次式の単位を含む超分子ポリマーが形成される。
【0036】
【化10】
本発明の一実施形態において、次式の単位を含む超分子ポリマーが形成される。
【0037】
【化11】
説明した式(II)の新規シトシンベースのポリマーは、超分子物質の製造に使用することができる。
【0038】
ここで本発明の実施形態を、以下の図面、表および実施例を参照して説明する。
一般的実験方法
別段の注記が無いかぎり、溶媒および試薬は、商用供給者からの試薬用のもので、さらなる精製無しで使用した。THFは、乾燥したN2雰囲気下、ナトリウム/ベンゾフェノン懸濁液から蒸留により乾燥した。CH2Cl2は、乾燥したN2雰囲気下、CaH2から蒸留により乾燥した。ピリジンは、乾燥したN2雰囲気下、CaH2上での蒸留により乾燥した。水分の影響を受けやすい全ての反応は、オーブンで乾燥したガラス製品を使用して、窒素雰囲気の下で実施した。反応は、KieselgeI 60 F254プレート上のTLCにより、UV、または過マンガン酸塩、ニンヒドリン(尿素用)およびリンモリブデン酸染色の検出を用いて監視した。フラッシュカラムクロマトグラフィーを、シリカゲル(粒径40−63μm)を使用して実施した。融点は補正していない。1H NMRおよび13C NMRスペクトルを、CDCl3およびDMSO−d6溶液中でフィールド標識において記録した。赤外スペクトル(IR)(vmax)を、臭化カリウムのディスクまたは薄膜を使用して、Perkin Elmer 983GまたはFT−IR 1605スペクトロメータで記録した。
【実施例1】
【0039】
シトシンモジュールの合成
【0040】
N−4−アセチルシトシン(A):(市販の)シトシン(2.0g、1.8mmol)を、ピリジン(10ml)中の無水酢酸(8.2ml、8.7mmoI)と混合し、溶液を125℃において2.5時間加熱した。次いで溶液を室温に冷却し、EtOAc(15ml)を加えた。得られた混合物を室温においてさらに3時間撹拌し、固体を真空中でろ過した。白色粉末を、EtOAcを用いて完全に洗浄し、真空中で乾燥して(A)を白色の固体(2.97g、93%)として得た。
【0041】
融点>300℃(EtOAC);νmax/cm−1(KBrペレット)3140(N−H,s)、3130(N−H,s)、3025(C=C−H,s)、2969(C−H,s)、2838(C−H,s)、1722(C=O,s)、1702(C=O,s)、1610(N−Hアミド,d)、1503、1462(C−H,d);1H NMR(400MHz;DMSO−d6)δ 11.49(1H,s,NH)、10.75(1H,a,NHCOCH3)、7.80(1H,d,J 7.0Hz,CHCHNH)、7.08(1H,d,J 7.0Hz,CHNH)、2.23(3H,s,CH3);13C NMR(100MHz;DMSO−d6,353K)δ 170.1(NHCOCH3)、162.6(C−4)、155.5(NHCONH)、146.3(C−6)、94.1(C−5)、23.7(CH3);m/z(ES−)152.02[(M−H+),100%]
【0042】
N−(1−ヘキシル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル)−アセトアミド(B):無水のDMF(15ml)中の化合物A(0.5g、3.2mmol)の溶液に、無水炭酸カリウム(0.675g、4.9mmol)を部分的に加え、その後ブロモへキサン(0.70ml、4.9mmol)を加えた。溶液を80℃において16時間加熱した。次いで残留固体をろ過し、ろ液を減圧下で蒸発した。次いで固体をCHCl3中に再溶解し、(1N)HCI(10ml)で、次いで水(10ml)で、最終的に飽和塩化ナトリウム溶液(10ml)で洗浄し、有機相をMgSO4で乾燥した。溶媒を真空中で蒸発し、粗製固体をフラッシュクロマトグラフィー(CHCl3/EtOAc、5:1)で精製して、化合物(B)を白色固体(0.57g、75%)として得た。
【0043】
融点:129−130℃(クロロホルム);νmax(KBrペレット)3232(N−H,s)、2950−2920(C−H,s)、2848(C−H,s)、1704(C=O,s)、1660(C=O,s)cm−1;1H NMR(400MHz;CDCl3)δ 10.34(1H,s,NH)、7.56(1H,d,J 7.2Hz,5−H,)、7.38(1H,d,J 7.2Hz,6−H)、3.84(2H,t,J 7.0Hz,CH2CH2N)、2.33(3H,s,COCH3)、1.74(2H,m,CH2CH2N)、1.32(6H,m,3×CH2CH2)、0.85(3H,t,J 7.1Hz,CH3CH2);13C NMR(75MHz;CDCl3)δ 171.3(COCH3)、162.9(C−4)、155.8(C−2)、148.6(C−6)、96.8(C−5)、51.0(CH2N)、31.3(CH3CH2CH2)、29.0(CH2CH2N)、26.1(CH2CH2CH2N)、24.8(CH3CO)、22.4(CH3CH2)、13.9(CH3CH2);m/z(ES+)238[(MH+),20%]、260[(MNa+),50%]、497[(2MNa+),100%];HRMS C12H19N3O2(MH+)の計算値は238.1500、実測値は238.15544。
【0044】
4−アミノ−l−ヘキシル−lH−ピリミジン−2−オン(C):N−(1−ヘキシル−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリミジン−4−イル)−アセトアミド(B)(0.100g、0.400mmol)を、MeOH(15ml)中の7Nのアンモニア溶液に溶解した。溶液を密封管中で室温において48時間撹拌した。溶媒を真空下で除去し、粗製固体を得た。フラッシュシリカクロマトグラフィー(CHCl3/MeOH、7:1)を用いて精製し、4−アミノ−1−ヘキシル−1H−ピリミジン−2−オン(C)を無色の固体(0.052g、63%)として得た。
融点 216−217℃;νmax(KBr)3350、3105、2930、2856、1664、1620cm−1;1H NMR(300MHz;CDCl3)δ 7.22(1H,d,J 7.2Hz,5−H)、5.68(1H,d,J 7.2Hz,6−H)、5.67(2H,s 広幅,NH2)、3.73(2H,t,J 7.3Hz,CH2N)、1.68(2H,m,CH2CH2N)、1.28(6H,m,CH2)、0.88(3H,t,J 7.2Hz,CH3);13C NMR(75MHz;CDCl3)δ 165.4(C−4)、156.4(C=O)、145.8(C−6)、93.7(C−5)、50.3(CH2N)、31.4(CH3CH2CH2)、29.1(CH2CH2N)、26.2(CH2CH2CH2N)、22.6(CH3CH2)、14.0(CH3);m/z HRMS C10H18N3O MH+ の計算値196.14444、実測値 196.14486;m/z(ES+)413.5(([2M+Na]+,85%)、391.5([2M+H]+,80)、218.2(MNa+,95)、196.2(MH+,100)。
【0045】
1−ヘキシル−3−(1−ヘキシル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル)−ウレア(Rotamers1および1’)(D):無水のピリジン(5ml)中の4−アミノ−1−ヘキシル−1H−ピリミジン−2−オン(C)(0.100g、0.513mmol)溶液に、ヘキシルイソシアネート(0.110ml、0.769mmol)を加えた。得られた黄色溶液を90℃において16時間加熱した。次いで溶液を室温に冷却し、ヘキサン(5ml)を加えることで白色固体を沈澱させ、白色固体をろ過により回収した。固体をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(CHCl3/MeOH、15:1)を用いて精製し、1を白色針状晶(0.128g、78%)として得た。
【0046】
融点 210−211℃;νmax(KBr)3221、3057、2925、2856、1701、1658、1620、1564cm−1;回転異性体1:1H NMR(500MHz;CDCl3中298K)δ 10.90(1H,s,7−H)、8.98(1H,s,9−H)、7.54(1H,d 広幅,5−H)、7.42(1H,d,J 7.4Hz,6−H)、3.79(2H,t,J 7.2Hz,16−H)、3.22(2H,広幅 q,10−H)、1.71(2H,m,17−H)、1.54(2H,m,11−H)、1.33(2H,m,18−H)、1.32(2H,m,12−H)、1.29(12H,m,13−H,14−H,19−H,20−H)、0.87(3H,m,15−H)、0.85(3H,m,21−H);1H NMR(500MHz;CDCl3中254.6K)(回転異性体1(23:1))δ 11.08(1H,s,7−H)、9.03(1H,s,9−H)、7.53(1H,d 広幅,5−H)、7.46(1H,d,J 7.4Hz,6−H)、3.81(2H,t,J 7.2Hz,16−H)、3.21((2H,広幅 q,10−H)、1.70(2H,m,17−H)、1.28(8H,m,13−H,14−H,19−H,20−H)、0.86(3H,m,15−H)、0.84(3H,m,21−H);(回転異性体1’(1:23))δ 9.72(1H,s,9−H)、9.65(1H,s,7−H)、7.40(1H,広幅 d,6−H)、6.14(1H,広幅 d,5−H);13C NMR(125MHz;CDCl3中298K)δ 164.9(C−4)、157.2(C−2)、154.3(NHCONH)、146.6(C−6)、97.2(C−5)、50.7(C−16)、40.1(C−10)、31.53(C−13)、31.3(C−19)、29.3(C−11)、28.9(C−17)、26.6(C−12)、26.10(C−18)、22.6(C−14)、22.4(C−20)、14.0(C−21)、13.9(C−15);13C CPMAS δ 165.7(C−4)、157.4(C−2)、155.1(NHCONH)、150.1(C−6)、96.3(C−5)、49.3(C−16)、40.8(C−10)、34.1(C−13,C−19)、32.3(C−11)、31.8(C−17)、29.5(C−12,C−18)、24.7(C−14)、24.2(C−20)、15.0(C−15,C−21);16N CPMAS δ(MeNO2に対し)−280.9(N−9)、−253.8(N−7)、−223.9(N−3)、−163.8(N−1);回転異性体1’:1H NMR(500MHz;DMSO−d6中333K)δ 9.55(1H,s,7−H)、8.81(1H,s,9−H)、7.85(1H,d,6−H)、6.22(1H,d 広幅,5−H)、3.72(2H,t,16−H)、3.16(2H,m,10−H)、1.60(2H,m,17−H)、1.47(2H,m,11−H)、1.31(4H,m,12−H,18−H)、1.29(4H,m,13−H,14−H)、1.27(4H,m,19−H,20−H)、0.86(6H,m,15−H,21−H);13C NMR(125MHz;DMSO−d6中298K)δ 162.1(C−4)、153.8(NHCONH)、153.3(C−2)、147.9(C−6)、93.8(C−5)、48.9(C−16)、38.8(C−10)、30.5(C−13)、30.4(C−19)、28.9(C−11)、27.9(C−17)、25.6(C−12)、25.1(C−18)、21.6(C−14)、21.5(C−20)、13.4(C−21)、13.3(C−15);m/z HRMS C17H30O2N4の計算値 M+ 323.24469、実測値 323.24362;m/z(ES+)323(MH+,100%)、280(M+−C3H7,55%)。
【実施例2】
【0047】
ポリマーの合成
ポリマーE:無水のCH2Cl2(7ml)中の4−アミノ−1−ヘキシル−1H−ピリミジン−2−オン(C)(0.100g、0.513mmol)の溶液に、N,Nカルボニルジイミダゾール(0.131g、0.513mmol)を加え、溶液を室温において16時間撹拌した。溶媒を蒸発し、残留物を無水のクロロホルム中に再溶解した。次いでヘキサンを加えて中間体を沈澱させ、中間体を真空中で乾燥し、さらに精製することなく直接使用した。PEGを末端基とするアミン(0.077g、0.0228mmol;3400gmol−1)を無水のTHF(5ml)に溶解し、イミダゾール中間体(0.033g、0.114mmol)を加えた。溶液を16時間加熱還流した。次いで溶媒を蒸発し、残留物をクロロホルム中に再溶解した。有機相を、水(5ml)、および飽和塩化ナトリウム溶液(5ml)で洗浄した。有機相をMgSO4上で乾燥し、溶媒を真空下で蒸発し、E(0.052g、60%)を得た。
【0048】
融点 46℃;νmax(KBr)3230、3010、2880、1721、1651、1620、1568、1504cm−1;1H NMR(500MHz;CDCl3)δ 10.73(1H,s,NHCONHCH2)、9.15(1H,s,NHCONHCH2)、7.42(1H,d,J 7.3Hz,6−H)、3.78(2H,t,J 7.4Hz,CH2N)、3.63(150H,m,CH2CH2O)、1.70(2H,m,CH2CH2N)、1.30(6H,m,CH2CH2)、0.87(3H,t,J 7.0Hz,CH3);13C NMR(125MHz;CDCl3)δ 153.4(NHCONH)、146.7(C−6)、96.6(C−5)、70.4(CH2O)、70.2(CH2O)、69.6(CH2O)、50.7(CH2N)、40.5(NHCONHCH2)、31.2(CH2)、29.6(CH2)、28.8(CH2)、26.1(CH2)、22.4(CH2O)、13.9(CH3)。
【実施例3】
【0049】
UV活性基を組み込んでいる式(I)のシトシンモジュールの合成
6−ブロモ−ヘキサン−1−オール(F):(市販の)硫化ボラン(THF中の2N、1.6ml、3.3mmol)の溶液に、0℃においてTHF(5ml)中の6−ブロモヘキサン酸(0.5g、2.5mmol)溶液を加えた。溶液を室温において16時間撹拌した。溶液を、EtOH(10ml)その後水(10ml)を加えることによってクエンチした。次いで溶液をCH2Cl2で抽出し(3x10ml)、一緒にした有機相を(MgSO4で)乾燥した。溶媒を真空中で蒸発し、次いで粗製物質をフラッシュクロマトグラフィーカラム(ヘキサン/EtOAc、8:1)を通して精製し、6−ブロモ−ヘキサン−1−オール(F)をオイル(0.36g、80%)として得た。
νmax(KBrフィルム)3300(O−H,s)、2922−2850(C−H,s)、1460(C−H,d)、561(C−Br,s)cm−1;1H NMR(300MHz;CDCl3)δ 3.60(2H,t,J 6.5Hz,CH2OH)、3.39(2H,t,J 6.8Hz,CH2Br)、1.85(2H,m,CH2CH2OH)、1.65(1H,s,OH)、1.56(2H,m,CH2CH2Br)、1.41(4H,m,CH2CH2);13C NMR(75MHz;CDCl3)δ 62.7(CH2OH)、33.8(CH2Br)、32.7(CH2CH2OH)、32.5(CH2CH2Br)、27.9(CH2CH2CH2Br)、24.9(CH2CH2CH2OH);HMRS C6H14OBrの計算値(MH+)181.02280、実測値 181.02316。
【0050】
2−(6−ブロモ−ヘキシルオキシ)−テトラヒドロピラン(G):CH2Cl2(50ml)中の6−ブロモヘキサン−オール(F)(2g、11mmol)溶液に、ジヒドロピラン(1.6ml、16.5mmol)、その後(市販の)パラ−トルエンスルホン酸(0.075g)を滴下した。反応混合物を、室温において16時間撹拌した。次いで紺青色の溶液を、水(2x25ml)で、次いで飽和炭酸水素溶液(25ml)で、最終的に飽和塩化ナトリウム溶液(25ml)で洗浄した。次いで有機相を(MgSO4で)乾燥し、溶媒を減圧下蒸発した。次いで粗製物質をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc、10:1)を通して精製し、化合物2−(6−ブロモ−ヘキシルオキシ)−テトラヒドロピラン(G)をオイル(0.5g、70%)として得た。
【0051】
νmax(KBrフィルム)2937−2864(C−H,s)、1136(C−O,s)、1118(C−O,s)cm−1;1H NMR(300MHz;CDCl3)δ 4.52(1H,dd,J 4.3Hz,OCHO)、3.81(1H,ddd,CHHOCH)、3.67(1H,dt,CHHOTHP)、3.41(1H,ddd,CHHOCH)、3.36(3H,m,CHHOTHP,CH2Br)、1.82(2H,m,CH2CH2Br)、1.36−1.56(12H,m,CH2CH2CH2);13C NMR(75MHz;CDCl3)δ 98.8(OCHO)、67.3(CH2OTHP)、62.5(CH2OCH)、34.6(CH2Br)、33.8(CH2CH2Br)、31.5(CH2CHO)、30.7、29.5、27.9、25.4、20.7;m/z(ES+)287.08[(MNa+),100%];HMRS C11H21O2Brの計算値(MNa+)287.06171、実測値 287.06140。
【0052】
N−{2−オキソ−1−[6−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−ヘキシル]−1,2−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル}−アセトアミド(H):DMF(40ml)中の(G)の懸濁液(0.56g、3.00mmol)に、無水炭酸カリウム(0.62g、4.50mmol)を加えた。混合物を室温において30分間撹拌し、化合物2−(6−ブロモ−ヘキシルオキシ)−テトラヒドロピラン(1.2g、4.5mol)を加えた。次いで溶液を80℃において48時間加熱した。溶液を冷却し、残留物をろ過し、ろ液を真空中で濃縮した。残留物をクロロホルム(50ml)中に再溶解し、水(2x30ml)で、次いで飽和塩化ナトリウム(2x30ml)で洗浄した。溶液を(MgSO4で)乾燥し、溶媒を減圧下蒸発した。次いで粗製物質をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(CHCl3/MeOH、10:1)を通して精製し、化合物N−{2−オキソ−1−[6−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−ヘキシル]−1,2−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル}−アセトアミド(H)を、黄色のオイル(0.690g、68%)として得た。
【0053】
νmax(KBrフィルム)3014(C=C−H,s)、2862(C−H,s)、1712(C=O,s)、1660(C=O,s)cm−1;1H NMR(300MHz;CDCl3)δ 10.57(1H,s,NH)、7.56(1H,d,J 7.3Hz,5−H)、7.36(1H,d,J 7.2Hz,6−H)、4.50(1H,m,OCHO)、3.82(3H,m,CHHOCH,CH2N)、3.63(1H,m,CHH2OTHP)、3.40(1H,m,CHHOCH)、3.30(1H,m,CHHOTHP)、2.20(3H,s,CH3)、1.70(4H,m,CH2CH2N,CH2(THP))、1.50−1.30(10H,m,CH2CH2);13C NMR(75MHz;CDCl3)δ 171.56(COCH3)、163.04(C−4)、155.82(C−2)、148.6(C−6)、98.8(OCHO)、96.9(C−5)、67.28(CH2OTHP)、62.41(CH2OCHO)、50.91(CH2N)、30.74(CH2CHO)、29.50、28.84、26.29、25.83、25.42、24.76、19.70(CH3);m/z(ES+)360.28[(MNa+),100%]、697.69[(2MNa+),20%];HRMS C17H28N3O4の計算値(MNa+)360.18938、実測値 360.18940。
【0054】
4−アミノ−1−[6−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−ヘキシル]−1H−ピリミジン−2−オン(I):N−{2−オキソ−1−[6−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−ヘキシル]−1,2−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル}−アセトアミド(H)(0.44g、1.3mmol)を、MeOH中のアンモニア溶液(7N)(50ml)に溶解した。混合物を室温において16時間撹拌した。反応完了後に溶媒を減圧下で蒸発し、粗製物質をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(CHCl3/MeOH、10:1)で精製して、化合物4−アミノ−1−[6−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−ヘキシル]−1H−ピリミジン−2−オン(I)を、半固体(0.25g、65%)として得た。
【0055】
νmax(KBrフィルム)3480(N−H,一級アミン,s)、3400(N−H,一級アミン,s)、2950(C−H,s)2860(C−H,s)、1651(C=O,s)cm−1;1H NMR(400MHz;CDCl3)δ 7.14(1H,d,J 7.2Hz,6−H)、5.76(1H,d,J 7.2Hz,5−H)、4.51(1H,m,OCHHO)、3.80(1H,m,CHHOCH)、3.68(3H,m,CHHOTHP,CH2N)、3.41(1H,m,CHHOCH)、3.33(1H,m,CHHOTHP)、1.29−1.66(14H,m,CH2CH2CH2);13C NMR(125MHz;CDCl3)δ 166.0(C−4)、156.8(C−2)、145.1(C−6)、98.8(CH)、94.5(C−5)、67.3(CH2OTHP)、62.4(CH2OCH)、50.3(CH2N)、30.6(CH2CHO)、29.4、29.0、26.3、25.8、25.3、19.6;m/z(ES+)296.21[(MH+),20%]、318.21[(MNa+),100%]、591.49[(2MH+),60%];HRMS C15H26N3O3の計算値(MNa+)360.17881、実測値 360.17997。
【0056】
1−ヘキシル−3−[1−(6−ヒドロオキシ−ヘキシル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル]−ウレア)(J):無水のピリジン(6ml)中の半固体としての4−アミノ−1−[6−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−ヘキシル]−1H−ピリミジン−2−オン(I)の溶液(0.50g、1.70mmol)に、ヘキシルイソシアネート(0.32g、2.5mmol)を滴下した。溶液を90℃において16時間加熱した。次いで溶媒を真空中で蒸発した。粗製固体をCHCl3(10ml)中に再溶解し、水(5ml)で、次いで飽和塩化ナトリウム溶液(5ml)で洗浄し、(MgSO4で)乾燥した。溶媒を減圧下で蒸発し、粗製固体(0.50g)を得た。固体を、MeOH(15ml)、THF(3ml)および濃HCl(3ml)の混合物に溶解した。溶液を室温において16時間撹拌し、溶媒を真空中で蒸発した。残留物を、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(CHCl3/MeOH、9:1)を通して精製し、化合物1−ヘキシル−3−[1−(6−ヒドロキシ−ヘキシル)−2−オキソ−1、2−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル]−ウレア)(J)(0.170g、30%)を得た。
【0057】
融点:166℃(メタノール);νmax(KBrペレット)3219(O−H,s)、3055(C=C−H,s)、2929(C−H,s)、2856(C−H,s)、1701(C=O,s)、1654(C=O,s)、1622(C=C,s)、1430(O−H,d)、1053(C−O s,OH)cm−1;1H NMR(400MHz;CDCl3)δ 10.91(1H,s,7−H)、8.94(1H,s,9−H)、7.54(1H,d 広幅,5−H)、7.42(1H,d,J 7.4Hz,6−H)、3.81(2H,t,J 7.2Hz,CH2N)、3.62(2H,t,J 6.4Hz,CH2OH)、3.23(2H,広幅 q,CH2NHCONH)、1.74(2H,m,CH2CH2N)、1.55(4H,m,CH2CH2NHCONH,CH2CH2OH)、1.41−1.28(12H,m,CH2CH2)、0.86(3H,t,J 6.6Hz,CH3);m/z(ES+)362.46[(MH+)100%];HRMS C17H30N4O3の計算値(MH+)361.22101、実測値 361.22137。
【0058】
4−ピレン−1−イル−ブチル酸6−[4−(3−ヘキシル−ウレイド)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−ヘキシルエステル(K):CH2Cl2(5ml)中の(市販の)ピレンブチル酸(0.05g、0.17mmol)溶液に、0℃において、ジシクロヘキシルカルボイミド(0.044g、0.210mmol)およびジメチルアミノピリジン(4mg)を加えた。混合物を1時間撹拌した。次いで1−ヘキシル−3−[1−(6−ヒドロキシ−ヘキシル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル]ウレア)(J)を混合物に加え、溶液を室温において16時間撹拌した。固体をろ過し、ろ液を水(2x10ml)で、次いで飽和塩化ナトリウム溶液(5ml)で洗浄した。次いで有機相を(MgSO4で)乾燥し、溶媒を真空中で蒸発した。粗製固体を、1)(CHCl3)、2)(CHCl3/EtOAc、5:1)および3)(CHCl3/EtOAc/Et3N、5:1:0.2)の勾配を使用して、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィーを用いて精製し、4−ピレン−1−イル−ブチル酸6−[4−(3−ヘキシル−ウレイド)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−ヘキシルエステル(K)を、黄色固体(0.025mg、23%)として得た。
【0059】
融点:114−115℃(クロロホルム);νmax(KBrペレット)3212(N−H,s)、3047(C=C−H,s)、2927(C−H,s)、2857(C−H,s)、1736(C=O,s)、1702(C=O,s)、1659(C=O,s)、1620(C=C,d)cm−1;1H NMR(400MHz;CDCl3)δ 10.87(1H,s,7−H)、8.97(1H,s,9−H)、8.28−7.82(10H,m,ピレン−H)、7.50(1H,広幅 d,5−H)、7.27(1H,d,J 7.2Hz,6−H)、4.05(2H,t,J 6.6Hz,CH2OCO)、3.70(2H,t,J 7.2Hz,CH2N)、3.38(2H,t,J 7.6Hz,CH2−ピレン)、3.23(2H,m,CH2NHCONH)、2.44(2H,t,J 7.4Hz,CH2COO)、2.18(2H,t,J 7.6Hz,CH2CH2COO)、1.66−1.55(6H,m,CH2CH2OCO,CH2CH2N,CH2CH2NHCONH)、1.32−1.27(10H,m,CH2CH2)、0.85(3H,t,J 6.7Hz,CH3);13C NMR(100MHz;CDCl3)δ 173.5(COO)、165.0(C−4)、154(NHCONH)、146.4(C−6)、135.6(C−33)、131.3、130.7、129.9、128.6、127.4、127.3、127.2、126.6、125.8、125.0、124.0、124.8、124.7、124.6、123.2、98.9(C−5)、64.1(COOCH2)、50.4(CH2N)、40.0(CH2NHCONH)、33.8(CH2−Ar)、32.6(CH2COO)、31.5(NHCONHCH2CH2CH2)、29.3(CH2CH2N)、28.7(CH2)、28.3(CH2)、26.7(CH2)、26.6(CH2)、26.0(CH2CH2CH2N)、25.5(CH2)、22.5(CH2)、14.0(CH3);HRMS C37H44O4N4の計算値(MH+)631.32548 実測値 631.32640。
【0060】
官能化した末端基を用いたシトシンモジュールの調製
【実施例4】
【0061】
1−(2−アミノ−エチル)−3−(1−ヘキシル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル)−ウレア(L):無水のCH2Cl2(7ml)中の4−アミノ−1−ヘキシル−1H−ピリミジン−2−オン(C)(0.10g、0.513mmol)溶液に、N,Nカルボニルジイミダゾール(0.131g、0.513mmol)を加え、溶液を室温において16時間撹拌した。溶媒を蒸発し、残留物を無水のクロロホルム中に再溶解した。次いでヘキサンを加え、中間体を沈澱させ、中間体を真空中で乾燥してさらなる精製無しで直接使用した。得られたイミダゾール中間体の溶液(0.100g、0.346mmol)に、無水のTHF(5ml)中のエチルジアミンの溶液(0.14ml、2.07mmol)を加えた。溶液を、N2雰囲気下、室温において16時間撹拌した。次いで溶媒を蒸発し、残留物をクロロホルム中に溶解し、水および塩水で洗浄した。有機相を一緒にし、MgSO4上で乾燥した。溶媒を真空中で蒸発し、粗製化合物をフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(CHCl3/MeOH/Et3N(1:2:0.1))を通して精製し、純粋な化合物(L)(0.080g、82%)を得た。
【0062】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 10.83(1H,s,7−H)、9.2(1H,s,9−H)、7.54(1H,s,5−H)、7.42(1H,d,J 7.4Hz,6−H)、3.79(2H,t,J 7.2Hz,CH2N)、3.30(2H,q,J 5.5Hz,NHCH2)、2.85(2H,t,J 5.6Hz,CH2NH2)、1.69(4H,広幅,CH2CH2N,NH2)、1.27(6H,m,CH2)、0.85(3H,t,J 6.4Hz,CH3)。13C NMR(100MHz,CDCl3)δ 164.8(C−4)、157.3(C−2)、154.6(C−8)、146.8(C−6)、98.0(C−5)、50.8(CH2N)、43.8(CH2NH2)、41.8(CH2NH)、31.3(CH2)、28.9(CH2)、26.1(CH2)、22.4(CH2)、13.9(CH3)。
【実施例5】
【0063】
1−アリル−3−(1−ヘキシル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル)−ウレア(M):無水のCH2Cl2(7ml)中の4−アミノ−1−ヘキシル−1H−ピリミジン−2−オン(C)(1.00g、5.13mmol)溶液に、N,Nカルボニルジイミダゾール(1.31g、5.13mmol)を加え、溶液を室温において16時間撹拌した。溶媒を蒸発し、残留物を無水のクロロホルム中に再溶解した。次いでヘキサンを加えて中間体を沈澱させ、中間体を真空中で乾燥し、さらなる精製無しで直接使用した。得られた無水のTHF(20ml)中のイミダゾール中間体の溶液(1.0g、3.47mmol)に、アリルアミン(0.40ml、5.33mmol)を加えた。溶液を室温において16時間撹拌し、溶媒を真空中で蒸発し、残留物をクロロホルム中に再溶解し、水および塩水で洗浄した。有機相を一緒にしてMgSO4上で乾燥し、溶媒を真空下蒸発して粗製Gを得、粗製Gをフラッシュシリカゲルクロマトグラフィー(CHCl3/MeOH、7:1)を介して精製し、純粋な化合物M(アミンからの、0.262g、30%)を得た。
【0064】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 10.95(1H,s,H−7)、9.14(1H,s,H−9)、7.50(1H,広幅 s,H−5)、7.42(1H,d,J 7.32Hz,H−6)、5.85(1H,m,CH2CH=CH2)、5.10(2H,dd,CH=CH2)、3.84(2H,m,NHCH2)、3.77(2H,t,J 7.32Hz,CH2N)、1.65(2H,m,CH2CH2N)、1.26(6H,m,CH2)、0.85(3H,t,J 7.6Hz,CH3)。13C NMR(100MHz,CDCl3)δ 164.7(C−4)、157.1(C−2)、154.3(C−8)、146.8(C−6)、134.6(CH=CH2)、115.4(CH=CH2)97.1(C−5)、50.7(CH2N)、42.3(CH2NH)、31.2(CH2)、28.7(CH2)、25.9(CH2)、22.3(CH2)、13.8(CH3)。
【実施例6】
【0065】
(1−(1−ヘキシル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル)−3−(6−イソシアネート−ヘキシル)−ウレア(N):DCM(8ml)中の4−アミノ−1−ヘキシル−1H−ピリミジン−2−オン(C)の溶液(0.100g、0.51mmol)に、ヘキシルジイソシアネート(0.5ml、3.1mol)を滴下した。溶液を室温において16時間撹拌した。次いでヘキセンを加えて白色の沈澱を得た。次いで固体をろ過し、真空中で慎重に乾燥して化合物N(収率40%)を得た。
【0066】
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 10.9(1H,s,H−7)、9.03(1H,s,9−H)、7.51(1H,s,5−H)、7.42(1H,s,6−H)、3.79(2H,t,CH2N)、3.22(4H,m,CH2NHCONH,CH2NCO)、1.68(2H,m,CH2)、1.56(4H,m,CH2)、1.28(10H,m,CH2)、0.85(3H,m,CH3)。13C NMR(100MHz,CDCl3)δ 164.7(C−4)、157.1(C−2)、154.3(C−8)、146.7(C−6)、121.7(NCO)、97.2(C−5)、50.6(CH2N)、42.8(CH2NH)、39.7(CH2NCO)、31.2(CH2)、31.1(CH2)、29.1(CH2)、28.7(CH2)、26.1(CH2)、26.0(CH2)、13.8(CH3)、m/z 364(MH+)、396(M+CH3O)、728.8(2M+H)。
【0067】
超分子ポリマーの合成
【実施例7】
【0068】
ポリマーE’:PEGを末端基とするアミン(0.077g、0.0228mmol;3400gmol−1)を、無水のクロロホルム(5ml)中に溶解し、無水のクロロホルム(5ml)中の化合物N(0.04g、0.114mmol)を加え(0.110ml、0.769mmol)、スズジブチルジラウレート(1mol%、0.0114mmol)を加えた。得られた黄色溶液を還流温度において16時間加熱した。次いで溶媒を蒸発し、残留物をクロロホルム中に再溶解した。有機相を、水(5ml)および飽和塩化ナトリウム溶液(5ml)で洗浄した。有機相をMgSO4上で乾燥し、溶媒を真空下蒸発して、ポリマーE’(0.040g、50%)を得た。
【0069】
融点 56℃;νmax(KBr)3230、3010、2880、1721、1651、1620、1568、1504cm−1;1H NMR(500MHz;CDCl3)δ 10.73(1H,s,NHCONHCH2)、9.15(1H,s,NHCONHCH2)、7.42(1H,d,J 7.3Hz,6−H)、3.78(2H,t,J 7.4Hz,CH2N)、3.63(150H,m,CH2CH2O)、1.70(2H,m,CH2CH2N)、1.30(6H,m,CH2CH2)、1.28(10H,m,CH2)、0.87(3H,t,J 7.0Hz,CH3);13C NMR(125MHz;CDCl3)δ 153.4(NHCONH)、146.7、96.6、70.4、70.2、69.6、50.7(CH2N)、40.5(NHCONHCH2)、31.2、29.6、28.8、26.1、22.4、13.9。
【0070】
以下で例示されたSP化合物を表2に記載する。それらの合成に使用したポリマーPを表1に記載する。
【0071】
【表1】
【0072】
【表2】
【実施例8】
【0073】
OHを末端基とするポリマーおよびシトシン単位を使用するモノウレアポリマーの合成:SP7、SP9、SPI1、SP13、SP15
【0074】
無水のクロロホルム(10ml)中のPi、Pii、Piii、Piv、Pv(0.495g、0.25mmol)のそれぞれの溶液に、化合物(1−(1−ヘキシル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル)−3−(6−イソシアネート−ヘキシル)−ウレア(N)(0.280mg、0.74mmol)を、一滴のジブチルスズジラウレートと共に加え、反応混合物を還流温度で20時間加熱した。次いでクロロホルム(10ml)を加え、混合物を真空中でろ過してイソシアネートの過剰量を除去した。ろ液を10mlまでに濃縮し、シリカゲル(200mg)をさらなる一滴のジブチルスズジラウレートと共に加えた。溶液を60℃において2時間加熱した。次いでシリカゲルをろ過により除去し、クロロホルムを真空中で蒸発し、化合物SP7、SP9、SP11、SP13、SP15をそれぞれ得た。一部のポリマーに関しては、フラッシュクロマトグラフィー(CHCl3/MeOH、20:1から10:1)での精製を必要とした。
【0075】
化合物SP7
フラッシュシリカクロマトグラフィーを介しての精製を必要としなかった。ワックス状の白色固体。
1H NMR(400MHz;CDCl3)δ 10.85(2H,広幅 s,7−H)、9.00(2H,広幅 s,9−H)、7.52(2H,広幅 s,5−H)、7.41(2H,d,J 7.2Hz,6−H)、4.83(2H,s,NHCOO)、4.11(36H,t,J 6.5Hz,OCOCH2)、4.03(4H,t 広幅,CH2OCONH)、3.78(4H,t,J 7.3Hz,CH2N)、3.43(80H,m,OCH2)、3.24(4H,m,NHCONHCH2)、3.12(4H,m,CH2NHCOO)、1.73−1.62(140H,m,OCH2CH2CH2)、1.36−1.22(64H,m,CH2)、0.86(6H,m,CH3);
13C NMR(125MHz;CDCl3)δ 164.8(C−4)、157.2(C−2)、156.6(NHCOO)、155.3(OCOO)、154.4(NHCONH)、146.4(C−6)、97.3(C−5)、70.6(CH2O)、70.0(CH2)、67.7(CH2O)、67.1(NHCOOCH2CH2O)、50.7(CH2N)、40.8(CH2NHCOO)、39.8(NHCONHCH2)、34.0(CH2)、31.3(CH2)、29.5(CH2)、29.2(CH2)、28.8(CH2)、26.4(CH2)、25.9(CH2)、25.5(CH2)、25.1(CH2)、24.9(CH2)、22.6(CH2)、22.4(CH2)、13.9(CH3)
【0076】
化合物SP9
フラッシュシリカクロマトグラフィーを介しての精製を必要としなかった。ワックス状の白色固体。
1H NMR(400MHz;CDCl3)δ 10.89(2H,広幅 s,7−H)、8.98(2H,広幅 s,9−H)、7.50(2H,広幅 s,5−H)、7.42(2H,d,J 7.2Hz,6−H)、4.80(2H,広幅 s,NHCOO)、3.95(38H,m,CH2OOC,CH2OCONH)、3.81(4H,t,J 7.2Hz,CH2N)、3.20(4H,広幅 q,NHCONHCH2)、3.10(4H,広幅 q,CH2NHCOO)、2.32(36H,m,CH2COO)、2.07(10H,m,CHCH3)、1.64−1.27(68H,m,NHCH2CH2,OCH2CH2,CH2)、0.95(30H,d,J 6.9Hz,CH3)、0.84(6H,t,CH2CH3);
13C NMR(100MHz;CDCl3)δ 173.1(CH2COO)、164.7(C−4)、157.1(NHCOO)、156.1(C−2)、154.3(NHCONH)、146.7(C−6)、97.2(C−5)、65.8(CH2OCONH)、65.6(CH2OOC)、50.6(CH2N)、40.7(CH2NHCOO)、39.7(NHCONHCH2)、33.6(CH2)、31.2(CH2)、29.5(CH)、29.3(CH2)、26.4(CH)、24.2(CH2)、22.5(CH2CH3)、13.8(CH3);
【0077】
化合物SP11
フラッシュシリカクロマトグラフィーを介して精製した。砕けやすい不透明な白色固体。
1H NMR(300MHz;CDCl3)δ 10.91(2H,広幅 s,7−H)、9.02(2H,広幅 s,9−H)、7.54(2H,広幅 s,5−H)、7.43(2H,d,J 7.2Hz,6−H)、4.67(2H,広幅 s,NHCOO)、4.03(4H,t,J 6.2Hz,COOCH2)、3.83(4H,t,J 7.2Hz,NCH2)、3.24(4H,q,J 5.2Hz,NHCONHCH2)、3.15(4H,q,J 6.0Hz,CH2NHCOO)、1.71(4H,m,NCH2CH2)、1.50(4H,m,NHCONHCH2CH2)、1.31(40H,m,CH2CH2)、0.88(6H,q,J 6.4Hz,CH2CH3)、0.51(4H,m,SiCH2)、0.06(186H,m,SiCH3);
13C NMR(100MHz;CDCl3)δ 164.7(C−4)、157.2(C−2)、156.6(NHCOO)、154.3(NHCONH)、146.5(C−6)、97.2(C−5)、64.7(OCH2)、50.6(NCH2)、40.7(NHCH2)、32.9(CH2)、31.2(CH2)、30.1(CH2)、29.8(CH2)、28.9(CH2)、23.0(CH2)、22.3(CH2CH3)、18.0(SiCH2)、13.8(CH3)、1.05(SiCH3);
【0078】
化合物SP13
1H NMR(400MHz;CDCl3)δ 10.90(2H,広幅 s,7−H)、9.05(2H,広幅 s,9−H)、7.55(2H,広幅 s,5−H)、7.41(2H,d,J 7.2Hz,6−H)、4.67(2H,s,NHCOO)、4.03(4H,t 広幅,CH2OCONH)、3.78(4H,t,J 7.3Hz,CH2N)、3.24(4H,m,NHCONHCH2)、3.14(4H,m,CH2NHCOO)、1.70−1.00(470H,m,CHCH3,CH2)、0.81(60H,m,CH3);
13C NMR(125MHz;CDCl3)δ 162.4(C−4)、157.7(C−2)、156.7(NHCOO)、154.3(NHCONH)、146.7(C−6)、97.3(C−5)、50.7(CH2N)、38.8(NHCONHCH2)、36.1(CH2)、33.4(CH2)、33.3(CH2)、33.2(CH2)、31.3(CH2)、30.6(CH2)、30.1(CH2)、30.0(CH2)、29.7(CH2)、29.3(CH2)、28.9(CH2)、26.7(CH2)、26.5(CH2)、26.1(CH2)、26.0(CH2)、25.9(CH2)、22.4(CH2)、13.9(CH3)、10.9(CH3)。
【0079】
化合物SP15
フラッシュシリカクロマトグラフィーを介しての精製を必要としなかった。幾分ねばり気のある白色固体。
1H NMR(400MHz;CDCl3)10.90(2H,広幅 s,7−H)、9.03(2H,広幅 s,9−H)、7.55(2H,広幅 s,5−H)、7.41(2H,d,J 7.2Hz,6−H)、4.85(2H,s,NHCOO)、4.19(4H,t 広幅,CH2OCONH)、3.63−3.40(210H,m,CH2O,OCHCH3,OCH2CHCH3)、3.24(4H,q 広幅,NHCONHCH2)、3.14(4H,q 広幅,CH2NHCOO)、1.75−1.1(160H,m,CH2+CH3CH)、0.81(6H,t 広幅,CH3);
13C NMR(125MHz;CDCl3)δ 164.2(C−4)、157.0(C−2)、156.3(NHCOO)、154.4(NHCONH)、146.7(C−6)、97.1(C−5)、75.2(CHO)、73.2(CHO)、72.7(CHO)、70.4(CH2O)、69.5(CH2O)、68.3(CH2O)、67.1(CH2O)、65.4(CH2O)、63.6(CH2O)、61.5(CH2O)、50.6(CH2N)、40.7(CH2NHCONH)、39.7(CH2NHCOO)、33.9(CH2)、31.8(CH2)、29.7(CH2)、29.2(CH2)、28.7(CH2)、27.9(CH2)、26.4(CH2)、26.1(CH2)、25.0(CH2)、22.5(CH2)、22.3(CH2)、20.7(CH2)、18.4(CH2)、17.2(CH2)、13.8(CH3)。
【実施例9】
【0080】
NH2末端基とするポリマーおよびシトシン単位を使用するモノウレアポリマーの合成−化合物SP21、SP23、SP25、SP27
無水のCH2Cl2(7ml)中の4−アミノ−1−ヘキシル−1H−ピリミジン−2−オン(C)(0.100g、0.513mmol)の溶液に、N,Nカルボニルジイミダゾール(0.131g、0.513mmol)を加え、溶液を室温において16時間撹拌した。溶媒を蒸発し、残留物を無水のクロロホルム中に再溶解した。次いでヘキサンを加えて中間体を沈澱させ、中間体を真空中で乾燥し、さらなる精製無しで直接使用した。無水のTHF(10ml)中のPx、Pxi、Pxii、Pxiii(0.296g、0.20mmol)のそれぞれの溶液に、前記中間体(0.217mg、0.79mmol)を加えた。反応混合物を、還流温度で20時間加熱した。溶液を真空中で蒸発し、次いで固体をCHCl3(20ml)中に再溶解して、水(20ml)で、最後に飽和塩化ナトリウム溶液(20ml)で洗浄した。有機相をMgSO4上で乾燥した。溶媒を真空中で蒸発し、化合物SP21、SP23、SP25、SP27をそれぞれ得た。
一部のポリマーに関して、フラッシュクロマトグラフィー(CHCl3/MeOH、20:1から7:1)での精製が必要であった。
【0081】
化合物SP21
フラッシュシリカクロマトグラフィーを介しての精製を必要としなかった。ワックス状の白色固体。
1H NMR(300MHz;CDCl3)δ 10.59(2H,広幅 s,7−H)、9.11(2H,広幅 s,9−H)、7.41(2H,d,J 6.9Hz,5−H)、7.20(2H,d,J 7.2Hz,6−H)、3.70(4H,t,J 7.4Hz,NCH2)、3.61(140H,m,OCH2)、3.30(4H,q,J 5.8Hz,NHCONHCH2)、1.83(4H,q,J 6.6Hz,NCH2CH2)、1.68(4H,五重線,J 6.9Hz,NHCH2CH2)、1.22(12H,m,CH2)、0.84(6H,t,J 6.1Hz,CH2CH3);
13C NMR(100MHz;CDCl3)δ 165.8(C−4)、156.5(C−2)、154.4(NHCONH)、146.6(C−6)、96.8(C−5)、70.4(OCH2)、50.5(CH2N)、37.0(NHCH2)、31.2(CH2)、29.5(CH2)、28.7(CH2)、26.0(CH2)、22.3(CH2CH3)、13.8(CH3);
【0082】
化合物SP23
フラッシュシリカクロマトグラフィーを介して精製した。ガラス状の固体。
1H NMR(400MHz;CDCl3)δ 10.94(2H,広幅 s,7−H)、9.10(2H,広幅 s,9−H)、7.51(2H,広幅 s,5−H)、7.39(2H,d,J 6.9Hz,6−H)、3.74(4H,m,NCH2)、3.56(46H,m,OCH2CH,OCH2)、3.40(6H,m,CH3CH)、1.65(4H,q,J 7.0Hz,NCH2CH2)、1.24(12H,m,CH2)、1.16(3H,d,J 6.5Hz,CHCH3)、1.08(15H,m,CHCH3)、0.83(6H,m,CH2CH3);
13C NMR(100MHz;CDCl3)δ 164.6(C−4)、155.6(C−2)、153.7(NHCONH)、146.6(C−6)、96.8(C−5)、74.9(OCH)、70.4(OCH2)、45.9(NHCHCH3)、45.6(OCHCH3)、50.5(CH2N)、30.7(CH2)、28.7(CH2)、26.0(CH2)、22.3(CH2CH3)、16.9(CHCH3)、13.8(CH3);
【0083】
化合物SP25
フラッシュシリカクロマトグラフィーを介して精製した。ワックス状の浅黄色固体。
1H NMR(300MHz;CDCl3)δ 10.85(2H,広幅 s,7−H)、9.02(2H,広幅 s,9−H)、7.55(2H,広幅 s,5−H)、7.42(2H,d,J 7.1Hz,6−H)、3.82(4H,t,J 7.3Hz,NCH2)、3.23(4H,q,J 5.6Hz,NHCH2)、1.71(4H,m,NCH2CH2)、1.58(4H,m,NHCH2CH2)、1.30(12H,m,CH2)、0.87(6H,q,J 5.8Hz,CH2CH3)、0.57(4H,q,J 8.0Hz,SiCH2)、0.06(192H,m,SiCH3);
13C NMR(100MHz;CDCl3)δ 164.9(C−4)、157.2(C−2)、154.3(NHCONH)、146.5(C−6)、97.3(C−5)、50.6(NCH2)、43.1(NHCH2)、31.3(CH2)、30.1(CH2)、28.8(CH2)、22.4(CH2CH3)、15.4(SiCH2)、13.9(CH3)、1.0(SiCH3);
【実施例10】
【0084】
シトシン単位を使用する二重ウレアポリマーの合成−化合物SP29、SP31、SP33、SP35
無水のクロロホルム(10ml)中のPx、Pxi、Pxii、Pxiii(0.206g、0.14mmol)のそれぞれの溶液に、化合物(1−(1−ヘキシル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル)−3−(6−イソシアネート−へキシル)−ウレア(N)(0.150mg、0.41mmol)を加えた。反応混合物を還流温度で20時間加熱した。次いでクロロホルム(10ml)を加え、混合物を真空中でろ過し、イソシアネートの過剰量を除去した。ろ液を10mlまで濃縮し、シリカゲル(200mg)を加えた。溶液を60℃において2時間加熱した。次いでシリカゲルをろ過によって除去し、クロロホルムを真空中で蒸発して、化合物SP29、SP31、SP33およびSP35をそれぞれ得た。
一部のポリマーに関して、フラッシュクロマトグラフィー(MeOH/EtOAc、1/3およびCHCl3/MeOH、7:1)での精製が必要であった。
【0085】
化合物SP29
フラッシュシリカクロマトグラフィーを介しての精製を必要としなかった。透明な砕けやすいフィルム。
H NMR(300MHz;CDCl3)δ 10.79(2H,広幅 s,7−H)、9.13(2H,広幅 s,9−H)、7.40(2H,広幅 s,5−H)、7.39(2H,d,J 8.8Hz,6−H)、5.24(2H,広幅 s,NHCONH)、5.03(2H,広幅 s,NHCONH)、3.76(4H,t,J 7.1Hz,NCH2)、3.58(140H,m,OCH2CH2)、3.22(8H,q,J 6.0Hz,NHCONHCH2)、3.07(4H,q,J 6.0Hz,NHCONHCH2)、1.69(4H,q,J 6.0Hz,NCH2CH2)、1.50(4H,m,OCH2CH2)、1.41(8H,m,CH2)、1.25(16H,m,CH2)、0.84(6H,t,J 6.2Hz,CH2CH3);
13C NMR(100MHz;CDCl3)δ 164.4(C−4)、158.7(C−2)、156.9(NHCONH)、154.3(NHCONH)、146.7(C−6)、96.8(C−5)、70.3(OCH2)、50.5(CH2N)、39.9(NHCONHCH2)、38.1(CH2)、31.1(CH2)、29.4(CH2)、28.7(CH2)、26.3(CH2)、22.2(CH2CH3)、13.8(CH3);
【0086】
化合物SP31
フラッシュシリカクロマトグラフィーを介して精製した。不透明なガラス状固体。
1H NMR(400MHz;CDCl3)δ 10.91(2H,広幅 s,7−H)、9.19(2H,広幅 s,9−H)、7.40(2H,広幅 s,5−H)、7.39(2H,d,J 6.0Hz,6−H)、5.29(2H,広幅 s,NHCONH)、5.19(2H,広幅 s,NHCONH)、3.76(4H,t,J 6.5Hz,NCH2)、3.60(46H,m,OCH2CH,OCH2)、3.41(6H,m,CH3CH)、3.24(4H,m,NHCONHCH2)、3.27(4H,m,CH2NHCONH)、1.68(4H,m,NCH2CH2)、1.42(8H,m,CH2)、1.31(8H,m,CH2)、1.27(12H,m,J 8.8Hz,CH2)、1.09(18H,m,CHCH3)、0.84(6H,m,CH2CH3);
13C NMR(100MHz;CDCl3)δ 164.4(C−4)、158.5(C−2)、155.9(NHCONH)、154.3(NHCONH)、146.7(C−6)96.8(C−5)、74.7(CHO)、70.3(OCH2)、50.5(CH2N)、46.0(CHNH)、39.8(NHCH2)、31.2(CH2)、28.7(CH2)、26.4(CH2)、22.3(CH2CH3)、18.3(CH3)、16.8(CH3)。
【0087】
化合物SP33
フラッシュシリカクロマトグラフィーを介しての精製を必要としなかった。透明なガラス状固体。
1H NMR(300MHz;CDCl3)δ 10.90(2H,広幅 s,7−H)、8.95(2H,広幅 s,9−H)、7.70(2H,広幅 s,5−H)、7.44(2H,d,J 7.1Hz,6−H)、4.91(2H,広幅 s,NHCONH)、4.57(2H,広幅 s,NHCONH)、3.81(4H,m,J 7.2Hz,NCH2)、3.26(8H,q,J 4.0Hz,NHCONHCH2)、3.13(4H,m,CH2NHCONH)、1.52(4H,m,NCH2CH2)、1.71−1.30(30H,m,CH2)、0.87(6H,q,J 6.5Hz,CH2CH3)、0.55(4H,m,J 8.5Hz,SiCH2)、0.07(192H,m,J 7.7Hz,SiCH3);
13C NMR(100MHz;CDCl3)δ 164.6(C−4)、158.4(C−2)、157.1(NHCONH)、154.5(NHCONH)、146.7(C−6)、96.4(C−5)、50.8(CH2N)、43.4(CH2NH)、39.6(CH2NH)、39.6(CH2)、31.3(CH2)、29.6(CH2)、28.8(CH2CH2Si)、26.3(CH2)、22.4(CH2CH3)、15.3(CH2Si)、13.9(CH3)、1.01(CH3Si);
【0088】
化合物SP35
フラッシュシリカクロマトグラフィーを介しての精製を必要としなかった。透明な固体。
1H NMR(400MHz;CDCl3)δ 10.75(2H,広幅 s,7−H)、9.69(2H,広幅 s,9−H)、7.41(4H,d,J 6.8Hz,5−H,6−H)、5.36(2H,広幅 s,NHCONH)、5.11(2H,広幅 s,NHCONH)、3.67(4H,q,J 7.7Hz,NCH2)、3.61(340H,m,OCH2)、3.32(4H,q,J 4.2Hz,NHCONHCH2)、3.10(4H,m,CH2NHCONH)、1.69(4H,m,NCH2CH2)、1.53(12H,m,CH2)、1.44(4H,m,CH2)、1.21(12H,m,CH2)、0.85(6H,m,J 6.5Hz,CH3);
13C NMR(100MHz;CDCl3)δ 169.9(C−4)、162.3(C−2)、160.9(NHCONH)、159.3(NHCONH)、147.0(C−6)、96.3(C−5)、70.1(OCH2)、50.7(CH2N)、39.9(NHCH2)、31.1(CH2)、29.5(CH2)、28.7(CH2)、26.2(CH2)、22.3(CH2CH3)、13.8(CH3);
【実施例11】
【0089】
化合物SP37、SP38、SP39、SP40のN−1ポリマーの合成
無水のTHF(15ml)中のPx、Pxi、Pxii、Pxiii(0.350g、1.04mmol)の溶液のそれぞれに、イミダゾリデ(0.180g、4.17mmol)を加える。溶液を16時間加熱還流する。冷却した後、溶液を蒸発して乾燥し、残留物をクロロホルムに再溶解する。有機相を水(10ml)および塩水(20ml)で洗浄し、MgSO4上で乾燥する。溶媒を真空下蒸発し、固体を最初に(MeOH/EtOAc、1:2)を、次いでCHCl3/MeOH(7/1)を使用するフラッシュシリカゲルクロマトグラフィーを通して精製し、約45%の収率で化合物SP37、SP38、SP39、SP40をそれぞれ得る。
【0090】
化合物SP37
1H NMR(500MHz,CDCl3)δ 10.84(2H,広幅 s,H−7)、8.89(2H,広幅 s,H−9)、7.47(2H,広幅 s,H−5)、7.43(2H,d,J 7.1Hz,H−6)、5.20(2H,広幅 s,H−23)、4.95(2H,広幅 s,H−22)、3.76(4H,m,H−16)、3.60−3.40(130H,m,CH2O);3.21(8H,m,H−24 & H−10)、3.10(4H,m,H−21)、1.69(8H,m,CH2)、1.55−1.24(28H,m,CH2)、0.83(6H,t,J 6.6Hz,CH3);
13C NMR(100MHz,CDCl3)δ 164.7(C−4)、158.8(CH2NHCONHCH2)、157.1(C−2)、154.3(C−8)、146.8(C−6)、97.1(C−5)、70.5(CH2CH2O)、69.8(NHCH2CH2O)、69.6(NHCH2CH2O)、50.6(CH2N)、40.0(OCH2CH2NH)、40.0(CH2NHCONHCH2CH2O)、38.5(CH2NH)、31.5(CH2)、30.7(CH2)、29.3(CH2)、28.8(CH2)、26.6(CH2)、26.4(CH2)、26.1(CH2)、22.6(CH2)、14.1(CH3)。
【0091】
化合物SP38
1H NMR(500MHz,CDCl3)δ 10.85(2H,広幅 s,H−7)、8.92(2H,広幅 s,H−9)、7.49(2H,広幅 s,H−5)、7.42(2H,d,J 7.1Hz,H−6)、4.93−5.20(4H,広幅 s,NHCONH)、3.76(4H,m,H−16)、3.60−3.40(216H,m,CH2O+CHCH3)、3.20(4H,m,H−10)、3.10(4H,m,H−21)、1.69(4H,m,CH2)、1.55−1.24(28H,m,CH2)、1.08(23H,m,CH3)、0.83(6H,t,J 6.6Hz,CH3);
13C NMR(100MHz,CDCl3)δ 164.7(C−4)、158.4(CH2NHCONHCH(CH3))、157.1(C−2)、154.2(C−8)、146.8(C−6)、97.1(C−5)、75.1(OCHCH3)、70.5(CH2CH2O)、50.5(CH2N)、46.2(NHCONHCH(CH3))、40.0(CH2NHCONHCH2CH(CH3)O+C−10)、31.4(CH2)、30.2(CH2)、29.3(CH2)、28.8(CH2)、26.6(CH2)、26.4(CH2)、26.1(CH2)、22.5(CH2)、18.4(OCH(CH3)、17.0(NHCHCH3)、13.0(CH2CH3)。
【0092】
化合物SP39
1H NMR(500MHz,CDCl3)δ 10.88(2H,広幅 s,H−7)、8.92(2H,広幅 s,H−9)、7.49(2H,広幅 s,H−5)、7.42(2H,d,J 7.1Hz,H−6)、4.45(4H,広幅 s,NHCONH)、3.78(4H,m,H−16)、3.22(4H,m,H−10)、3.10(8H,m,CH2CH2NHCONHCH2CH2CH2Si+NHCONHCH2CH2CH2Si)、1.55−1.24(36H,m,CH2)、0.83(6H,t,J 6.6Hz,CH3)、0.50(4H,m,CH2Si)、0.08(250H,s,CH3Si);
13C NMR(100MHz,CDCl3)δ13C NMR(100MHz,CDCl3)δ 164.6(C−4)、158.2(CH2NHCONHCH2)、157.1(C−2)、154.3(C−8)、146.7(C−6)、97.1(C−5)、50.5(CH2N)、43.3(OSiCH2CH2CH2NH)、40.1(H−10+CH2NHCONH(CH2)3SiO)、33.0(CH2NHCH2CH2Si))、31.5(CH2)、30.0(CH2)、29.4(CH2)、28.8(CH2)、26.6(CH2)、26.3(CH2)、26.0(CH2)、24.1(CH2)、22.6(CH2)、15.3(CH2Si)、14.0(CH3)、0.7(CH3Si)。
【0093】
化合物SP40
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ 10.89(2H,広幅 s,H−7)、8.88(2H,広幅 s,H−9)、7.51(2H,広幅 s,H−5)、7.44(2H,d,J 7.3Hz,H−6)、5.28(2H,広幅 s,H−24)、5.10(2H,広幅 s,H−22)、3.80(4H,m,H−16)、3.60−3.40(150 H,m,CH2O)、3.33(4H,dd,J 5.3Hz,H−25)、3.23(4H,dd,J 6.7Hz,H−10)、3.12(4H,dd,J 5.5Hz,H−21)、1.72(4H,m,CH2)、1.55−1.24(28H,m,CH2)、0.86(6H,t,J 6.6Hz,CH3);
13C NMR(125MHz,CDCl3)δ 164.7(C−4)、158.7(CH2NHCONHCH2)、156.2(C−2)、154.2(C−8)、146.7(C−6)、97.0(C−5)、70.4(CH2CH2O)、70.2(NHCH2CH2O)、69.8(NHCH2CH2O)、50.5(CH2N)、40.1(OCH2CH2NH)、40.0(CH2NHCONHCH2CH2O)、39.9(CH2NH)、31.4(CH2)、30.1(CH2)、29.6(CH2)、29.3(CH2)、28.7(CH2)、26.5(CH2)、26.3(CH2)、26.1(CH2)、22.6(CH2)、13.9(CH3)。
【実施例12】
【0094】
シトシン単位を使用するポリマーの合成、化合物SP41およびSP43
無水のクロロホルム(20ml)中のPxi、Pxii(0.734g、0.36mmol)ポリマー溶液のそれぞれに、(1−(1−ヘキシル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル)−3−(6−イソシアネート−ヘキシル)−ウレア(N)(0.400mg、1.10mmol)を、一滴のジブチルスズジラウレートと共に加え、反応混合物を還流温度で20時間加熱した。次いでクロロホルム(10ml)を加え、混合物を真空中でろ過してイソシアネートの過剰量を除去した。ろ液を10mlまで濃縮し、シリカゲル(300mg)を、さらなるジブチルスズジラウレートの液滴と共に加えた。溶液を60℃において2時間加熱した。次いでシリカゲルをろ過により除去し、クロロホルムを、真空を使用せずに蒸発して、化合物41を39%の収率で得た。
【0095】
精製は必要ではなかった。
【実施例13】
【0096】
シトシン単位を使用するポリマーの合成、SP45
無水のクロロホルム(20ml)中のポリマー(PEG300)(0.129g、0.45mmol)の溶液に、(1−(1−ヘキシル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル)−3−(6−イソシアネート−ヘキシル)−ウレア(N)(0.500mg、1.4mmol)を、一滴のジブチルスズジラウレートの追加と共に加え、反応混合物を還流温度で20時間加熱した。次いでクロロホルム(10ml)を加え、混合物を真空中でろ過してイソシアネートの過剰量を除去した。ろ液を10mlまで濃縮し、シリカゲル(300mg)をさらなるジブチルスズジラウレートの液滴と共に加えた。溶液を60℃において2時間加熱した。次いでシリカゲルをろ過により除去し、クロロホルムを真空下で蒸発して、化合物45を収率39%で得た。
【0097】
白色固体
1H NMR(400MHz;CDCl3)δ 10.89(2H,広幅 s,7−H)、8.99(2H,広幅 s,9−H)、7.52(2H,広幅 s,5−H)、7.43(2H,d,J 6.9Hz,6−H)、5.03(2H,広幅 s,NHCOO)、4.18(4H,t 広幅,CH2OCONH)、3.80(4H,t,J 7.2Hz,CH2N)、3.62(20H,m,OCH2)、3.22(4H,m,NHCONHCH2)、3.11(4H,m,CH2NHCOO)、1.70−1.45(16H,m,CH2CH2)、1.29(16H,m,CH2)、0.86(6H,m,CH3);
13C NMR(100MHz;CDCl3)δ 173.1(C−4)、157.1(C−2)、156.3(NHCOO)、154.3(NHCONH)、146.7(C−6)、97.2(C−5)、70.4(CH2O)、69.6(CH2O)、50.7(CH2N)、40.7(CH2NHCOO)、39.7(NHCONHCH2)、34.0(CH2)、31.2(CH2)、29.5(CH2)、29.2(CH2)、28.8(CH2)、26.0(CH2)、25.1(CH2)、14.0(CH3)。
【実施例14】
【0098】
シトシン単位およびHTPBを使用するポリマーの合成、SP47
無水のクロロホルム(20ml)中のポリマーPix(HTPB2800)(0.540g、0.27mmol)の溶液に、(1−(1−ヘキシル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル)−3−(6−イソシアネート−ヘキシル)−ウレア(N)(0.300mg、0.82mmol)を、一滴のジブチルスズジラウレートの追加と共に加え、反応混合物を還流温度で20時間加熱した。次いでクロロホルム(10ml)を加え、混合物を真空中でろ過してイソシアネートの過剰量を除去した。ろ液を10mlまで濃縮し、シリカゲル(300mg)をさらなるジブチルスズジラウレートの液滴と共に加えた。溶液を60℃において2時間加熱した。次いでシリカゲルをろ過により除去し、クロロホルムを真空下で蒸発して、化合物SP47を収率40%で得た。
【0099】
1H NMR(400MHz;CDCl3)δ 10.89(2H,広幅 s,7−H)、9.04(2H,広幅 s,9−H)、7.69(2H,広幅 s,5−H)、7.52(2H,d,J 5.9Hz,6−H)、5.57−5.36、4.95(212H,m,OCH2)、4.91(2H,広幅 s,NHCOO)、4.5−4(4H,広幅 m,OCH2 trans,cis,ビニル)a、3.81(4H,t,J 7.2Hz,CH2N)、3.24(4H,広幅 q,NHCONHCH2)、3.14(4H,広幅 q,CH2NHCOO)、2.02(106H,m,CH)、1.71−1.22(32H,m,NHCH2CH2,CH2)、0.87(6H,t,J 6.1Hz,CH2CH3);
13C NMR(100MHz;CDCl3)δ 164.7(C−4)、157.0(NHCOO)、156.0(C−2)、154.4(NHCONH)、146.7(C−6)、129.9(CH=CH)、97.3(C−5)、65.4(CH2OCONH ビニル)a、62.5(CH2OCONH trans)a、58.4(CH2OCONH cis)a、50.7(CH2N)、40.9(CH2NHCOO)、39.8(NHCONHCH2)、33.9(CH2)、32.6(CH2)、31.3(CH2)、29.3(CH2)、27.3(CH2)、24.8(CH2)、22.4(CH2CH3)、13.9(CH3)。
【0100】
解析
ヘテロ集合二量体
強力なUPy(図9の2として示される)を破壊するための新規モジュール(図9の1として示される)の能力について、二量体化が、それのヘテロ集合超分子コポリマーを構築する可能性を明らかにするために検討された。特に、強力な四重水素結合相互作用を介しての1およびUPy2(図9)のヘテロ会合が検討された。
【0101】
(クロロホルムからの)1の単結晶XRDが、内部N−H...N(d=2.26Å、D=3.14Å、θ=173°)結合よりも短い外部水素結合N−H...O(d=1.86Å、D=2.74Å、θ=168°)を有する四重水素結合の存在を明らかにした。側鎖カルボニルおよび環の5−Hは、弱い水素結合と一致した5−H...O=C−8(d=2.15Å、D=2.77Å、θ=122°)間で、分子内相互作用の測定した幾何学的配置とほぼ平面的であった。加えて、6−H...O=C−8(d=2.24Å、D=3.16Å、θ=166°)間の短い分子間距離が観測された。3.2Åの層間分離を有する結晶中のこの平面的な二量体配列は、1によるポリマーもまた積重ね型相互作用を介して安定化していることを示唆していた。
【図面の簡単な説明】
【0102】
【図1】N−4−アセチルシトシンの調製のための合成経路図である。
【図2】N−(1−ヘキシル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル)−アセトアミドの調製のための合成経路図である。
【図3】4−アミノ−1−ヘキシル−1H−ピリミジン−2−オンの調製のための合成経路図である。
【図4】本発明による式(I)のシトシンモジュール、1−ヘキシル−3−(1−ヘキシル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル)−ウレアの調製のための合成経路図である。
【図5】式(I)の1−ヘキシル−3−(1−ヘキシル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル)−ウレア(Rotamers1および1’)を示す図である。
【図6】本発明による式(II)のポリマー調製のための合成経路図である。
【図7】本発明によるUV活性基を含むシトシンモジュール、4−ピレン−1−イル−酪酸6−[4−(3−ヘキシル−ウレイド)−2−オキソ−2H−ピリミジン−1−イル]−ヘキシルエステル調製のための合成経路図である。
【図8】本発明によるシトシンモジュール、官能化された末端基を含む1−(2−アミノ−エチル)−3−(1−ヘキシル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル)−ウレア調製のための合成経路図である。
【図9】本発明によるシトシンモジュール、官能化された末端基を含む1−アリル−3−(1−ヘキシル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル)−ウレア調製のための合成経路図である。
【図10】本発明によるシトシンモジュール、官能化された末端基を含む(1−(1−ヘキシル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリミジン−4−イル)−3−(6−イソシアネート−ヘキシル)−ウレア調製のための合成経路図である。
【図11】本発明による式(II)のポリマー調製のための合成経路図である。
【図12】式IのシトシンモノマーおよびUPyモノマーのホモおよびヘテロ二量体集合体の図で、ここで1はシトシンモノマーであり、2はUPyモノマーである。
【図13】式(II)の化合物の自己集合超分子構造図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(II)の化合物。
【化1】
[式中、
R1は、
アルキルまたはアルケニルまたはアルコキシまたはアリールまたはアリールオキシ炭水化物ベースの基;
あるいはアルキルまたはアルケニルまたはアルコキシまたはアリールまたはアリールオキシ過フッ化炭水化物ベースの基;
あるいはアルキルまたはアルケニルまたはアルコキシまたはアリールまたはアリールオキシ環式炭水化物ベースの基;
あるいはアルキルまたはアルケニルまたはアルコキシまたはアリールまたはアリールオキシ複素環式炭水化物ベースの基;
あるいはUV活性発色団
を含む群から独立に選択され;
R2は、
アルキルまたはアルケニルまたはアルコキシまたはアリールまたはアリールオキシ炭水化物ベースの基;
あるいはアルキルまたはアルケニルまたはアルコキシまたはアリールまたはアリールオキシ過フッ化炭水化物ベースの基;
あるいはアルキルまたはアルケニルまたはアルコキシまたはアリールまたはアリールオキシ環式炭水化物ベースの基;
あるいはアルキルまたはアルケニルまたはアルコキシまたはアリールまたはアリールオキシ複素環式炭水化物ベースの基
を含む群から独立に選択され;
ポリマーは、200と500,000Daの間の任意のポリマー材料を含む群から独立に選択され;
n≧2である。]。
【請求項2】
R1が、
分枝または直鎖のC1−C20アルキルまたはC1−C20アルケニルまたはC1−C20アルコキシまたはC1−C20アリールまたはC1−C20アリールオキシ炭水化物ベースの基;
あるいは分枝または直鎖のC1−C20アルキルまたはC1−C20アルケニルまたはC1−C20アルコキシまたはC1−C20アリールまたはC1−C20アリールオキシ過フッ化炭水化物ベースの基;
あるいはC1−C20アルキルまたはC1−C20アルケニルまたはC1−C20アルコキシまたはC1−C20アリールまたはC1−C20アリールオキシ環式炭水化物ベースの基;
あるいはC1−C20アルキルまたはC1−C20アルケニルまたはC1−C20アルコキシまたはC1−C20アリールまたはC1−C20アリールオキシ複素環式炭水化物ベースの基;
あるいはUV活性発色団
を含む群から独立に選択され;
R2が、
分枝または直鎖のC1−C20アルキルまたはCl−C20アルケニルまたはC1−C20アルコキシまたはC1−C20アリールまたはC1−C20アリールオキシ炭水化物ベースの基;
あるいは分枝または直鎖のC1−C20アルキルまたはC1−C20アルケニルまたはC1−C20アルコキシまたはC1−C20アリールまたはC1−C20アリールオキシ過フッ化炭水化物ベースの基;
あるいはC1−C20アルキルまたはC1−C20アルケニルまたはC1−C20アルコキシまたはC1−C20アリールまたはC1−C20アリールオキシ環式炭水化物ベースの基;
あるいはC1−C20アルキルまたはC1−C20アルケニルまたはC1−C20アルコキシまたはC1−C20アリールまたはC1−C20アリールオキシ複素環式炭水化物ベースの基
を含む群から独立に選択され;
ポリマーが、
ポリエチレングリコール、Fluorolink D(商標)、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリオルガノホスファゼン、ポリシロキサン、ポリNIMMO、ポリGLYN、ポリブチレンまたはポリブタジエン
を含む群から独立に選択され;
2≧n<50である、
請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
(i)酸無水物および塩基を使用してシトシンの第一級アミンを選択的に保護して、対応するアミドを得るステップと;
(ii)塩基の存在下、シトシンの第二級アミンを一官能性または多官能性求電子剤と反応させて第三級アミンを生成するステップと;
(iii)第一級アミン基に存在する保護基を、塩基性条件を使用して脱保護するステップと;
(iv)ステップ(iii)から得られた第一級アミンをN,Nカルボニルジイミダゾール(CDI)と反応させて求電子剤を生成し、前記求電子剤を多官能性ポリマーと反応させて、対応する式(II)のポリマーを得るステップと
を含む、シトシンから出発する式(II)の化合物の合成経路。
【請求項4】
次式の単位を含む超分子ポリマー。
【化2】
【請求項5】
次式の単位を含む超分子ポリマー。
【化3】
【請求項6】
次式の単位を含む超分子ポリマー。
【化4】
【請求項7】
次式の単位を含む超分子ポリマー。
【化5】
【請求項8】
超分子物質製造における、請求項1から7のいずれか一項に記載の構造の使用。
【請求項9】
実施例ならびに図6および11ならびに表2を参照して、実質上上文において説明した通りである、式(II)の化合物。
【請求項10】
実施例ならびに図1から3、6、10および11を参照して、実質上上文において説明した通りである、式(II)の化合物の作製方法。
【請求項11】
図13を参照して、実質上上文において説明した通りである超分子物質。
【請求項1】
式(II)の化合物。
【化1】
[式中、
R1は、
アルキルまたはアルケニルまたはアルコキシまたはアリールまたはアリールオキシ炭水化物ベースの基;
あるいはアルキルまたはアルケニルまたはアルコキシまたはアリールまたはアリールオキシ過フッ化炭水化物ベースの基;
あるいはアルキルまたはアルケニルまたはアルコキシまたはアリールまたはアリールオキシ環式炭水化物ベースの基;
あるいはアルキルまたはアルケニルまたはアルコキシまたはアリールまたはアリールオキシ複素環式炭水化物ベースの基;
あるいはUV活性発色団
を含む群から独立に選択され;
R2は、
アルキルまたはアルケニルまたはアルコキシまたはアリールまたはアリールオキシ炭水化物ベースの基;
あるいはアルキルまたはアルケニルまたはアルコキシまたはアリールまたはアリールオキシ過フッ化炭水化物ベースの基;
あるいはアルキルまたはアルケニルまたはアルコキシまたはアリールまたはアリールオキシ環式炭水化物ベースの基;
あるいはアルキルまたはアルケニルまたはアルコキシまたはアリールまたはアリールオキシ複素環式炭水化物ベースの基
を含む群から独立に選択され;
ポリマーは、200と500,000Daの間の任意のポリマー材料を含む群から独立に選択され;
n≧2である。]。
【請求項2】
R1が、
分枝または直鎖のC1−C20アルキルまたはC1−C20アルケニルまたはC1−C20アルコキシまたはC1−C20アリールまたはC1−C20アリールオキシ炭水化物ベースの基;
あるいは分枝または直鎖のC1−C20アルキルまたはC1−C20アルケニルまたはC1−C20アルコキシまたはC1−C20アリールまたはC1−C20アリールオキシ過フッ化炭水化物ベースの基;
あるいはC1−C20アルキルまたはC1−C20アルケニルまたはC1−C20アルコキシまたはC1−C20アリールまたはC1−C20アリールオキシ環式炭水化物ベースの基;
あるいはC1−C20アルキルまたはC1−C20アルケニルまたはC1−C20アルコキシまたはC1−C20アリールまたはC1−C20アリールオキシ複素環式炭水化物ベースの基;
あるいはUV活性発色団
を含む群から独立に選択され;
R2が、
分枝または直鎖のC1−C20アルキルまたはCl−C20アルケニルまたはC1−C20アルコキシまたはC1−C20アリールまたはC1−C20アリールオキシ炭水化物ベースの基;
あるいは分枝または直鎖のC1−C20アルキルまたはC1−C20アルケニルまたはC1−C20アルコキシまたはC1−C20アリールまたはC1−C20アリールオキシ過フッ化炭水化物ベースの基;
あるいはC1−C20アルキルまたはC1−C20アルケニルまたはC1−C20アルコキシまたはC1−C20アリールまたはC1−C20アリールオキシ環式炭水化物ベースの基;
あるいはC1−C20アルキルまたはC1−C20アルケニルまたはC1−C20アルコキシまたはC1−C20アリールまたはC1−C20アリールオキシ複素環式炭水化物ベースの基
を含む群から独立に選択され;
ポリマーが、
ポリエチレングリコール、Fluorolink D(商標)、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリオルガノホスファゼン、ポリシロキサン、ポリNIMMO、ポリGLYN、ポリブチレンまたはポリブタジエン
を含む群から独立に選択され;
2≧n<50である、
請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
(i)酸無水物および塩基を使用してシトシンの第一級アミンを選択的に保護して、対応するアミドを得るステップと;
(ii)塩基の存在下、シトシンの第二級アミンを一官能性または多官能性求電子剤と反応させて第三級アミンを生成するステップと;
(iii)第一級アミン基に存在する保護基を、塩基性条件を使用して脱保護するステップと;
(iv)ステップ(iii)から得られた第一級アミンをN,Nカルボニルジイミダゾール(CDI)と反応させて求電子剤を生成し、前記求電子剤を多官能性ポリマーと反応させて、対応する式(II)のポリマーを得るステップと
を含む、シトシンから出発する式(II)の化合物の合成経路。
【請求項4】
次式の単位を含む超分子ポリマー。
【化2】
【請求項5】
次式の単位を含む超分子ポリマー。
【化3】
【請求項6】
次式の単位を含む超分子ポリマー。
【化4】
【請求項7】
次式の単位を含む超分子ポリマー。
【化5】
【請求項8】
超分子物質製造における、請求項1から7のいずれか一項に記載の構造の使用。
【請求項9】
実施例ならびに図6および11ならびに表2を参照して、実質上上文において説明した通りである、式(II)の化合物。
【請求項10】
実施例ならびに図1から3、6、10および11を参照して、実質上上文において説明した通りである、式(II)の化合物の作製方法。
【請求項11】
図13を参照して、実質上上文において説明した通りである超分子物質。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公表番号】特表2009−520865(P2009−520865A)
【公表日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−546607(P2008−546607)
【出願日】平成18年12月20日(2006.12.20)
【国際出願番号】PCT/GB2006/004823
【国際公開番号】WO2007/072000
【国際公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【出願人】(503450852)イギリス国 (6)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年12月20日(2006.12.20)
【国際出願番号】PCT/GB2006/004823
【国際公開番号】WO2007/072000
【国際公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【出願人】(503450852)イギリス国 (6)
【Fターム(参考)】
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