説明

超音波診断装置

【課題】 本発明は超音波反射信号に含まれる高調波成分を基に得られる画像信号を有効使用できる超音波診断装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 被検体に超音波を送信し、被検体からの反射エコーを反射波信号に変換する超音波プローブ3と、前記反射波信号を所望の基本波成分とこの基本波成分より高い高調波成分に分ける送受信部5、前記基本波成分の反射波信号と、高調波成分の反射波信号をそれぞれ画像信号に変換する走査変換部7と、走査変換部7の出力に基づいて前記基本波成分の画像信号と高調波成分の画像信号とを画面を切換えて個別に表示、前記基本波成分の画像信号と高調波成分の画像信号とを一画面中に重ねて表示、又は前記基本波成分の画像信号と高調波成分の画像信号とを一画面中に分割して表示のうちのいずれかを行う表示部9とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波の反射波信号を利用して被検体の断層像を得る超音波診断装置に係わり、特に、超音波反射波信号に含まれる高調波(ハーモニック)成分を基に得られる診断情報の画像表示技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、被検体に超音波を射出し、これにより得られる超音波反射波信号を基に被検体の断層像を得る超音波診断装置では、COバブル等を用いた超音波診断装置用のコントラスト剤(造影剤)により、超音波反射波信号強度(エコー強度)が増強することが知られている。
【0003】
近年、このコントラスト剤からの超音波反射波信号に含まれている高調波(ハーモニック)成分を検出して新たな診断情報を得ようという試みが成されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の超音波診断装置では、高調波成分を基に得られた診断情報の効果的な表示技術が確立されていなかった。このため、高調波成分を基に得られた診断情報を有効に使用することができないという問題があった。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みて成されたもので、超音波反射波信号に含まれる高調波(ハーモニック)成分を基に得られる画像信号を効果的に表示することで前記診断情報を有効に使用することが可能な超音波診断装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記目的を達成するため、次のような手段を講じている。
【0007】
本発明の視点は、被検体に超音波を送信し、被検体からの反射エコーを反射波信号に変換する送受信手段と、前記反射波信号から、前記送信された超音波の基本波帯域よりも高い帯域に含まれる高調波成分を抽出する高調波成分抽出手段と、前記反射波信号のうち、少なくとも前記基本波帯域を含む帯域に含まれる基本波成分に基づく信号と前記高調波成分に基づく信号の少なくとも一方に対して増幅処理又は減衰処理を施す信号調整手段と、前記信号調整手段からの出力に基づいて、前記基本波成分の画像信号と高調波成分の画像信号とを画面を切換えて個別に表示、前記基本波成分の画像信号と高調波成分の画像信号とを一画面中に重ねて表示、又は前記基本波成分の画像信号と高調波成分の画像信号とを一画面中に分割して表示のうちいずれかを行う表示手段とを備える超音波診断装置である。
【発明の効果】
【0008】
以上説明したように本発明は、超音波反射波信号に含まれる高調波(ハーモニック)成分を基に得られる画像信号を効果的に表示することで前記診断情報を有効に使用することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明に係る一実施例を図面を参照して説明する。図1は本発明に係る超音波診断装置の構成を示したブロック図である。
【0010】
図1に示すように、本実施例の超音波診断装置1は、超音波プローブ3と、送受信部5と、走査変換部7と、表示部9と、入力部11と、制御部13とを有し、通常のBモード画像と、Bモード画像の基本波成分より高い高調波帯域成分(ハーモニック成分)の画像(以下ハーモニックBモード画像と記す)を効果的に表示することができるものである。
【0011】
超音波プローブ3は、後述する送受信部5から供給される電圧を基に被検体内に向けて超音波を送信し、被検体からの反射波を受信して反射波信号に変換する。
【0012】
送受信部5は、送信部15と、送信用バンドパスフィルタ(以下送信用BPFと記す)17と、受信部19と、受信用バンドパスフィルタ(以下受信用BPFと記す)21と、AGC(Automatic Gain Control)23とを有する。
【0013】
送信部15は、超音波プローブ3に電圧を印加することにより超音波プローブ3を駆動し、超音波プローブ3から超音波を送信させる。
【0014】
送信用BPF17は、Bモード画像とハーモニックBモード画像とを表示する場合に後述する制御部13の命令によりBモードの基本波成分に対応する周波数帯域のみを超音波プローブ3に供給する。このようにハーモニックBモード画像を表示する場合にBモードの基本波成分に対応する周波数帯域のみを超音波プローブ3に供給することによって、ハーモニックBモード画像を得るときは造影剤により反射波信号強度が増強するが、送信する超音波にハーモニック成分が含まれていても、送信時に初めから含まれていたものか造影剤により増強されたものか判別することができる。
【0015】
受信部19は、超音波プローブ3により変換された反射波信号を受信し受信用BPF21と、AGC23側に供給する。
【0016】
受信用BPF21は、受信部19から供給される反射波信号のうちハーモニック成分のみ抽出する。
【0017】
AGC23は、Bモード画像を表示する場合、受信部19から供給される反射波信号の強度を減衰させてBモードの基本波成分の反射波信号を飽和せずに抽出する。このようにBモード画像を表示させる場合に反射波信号強度を制御する(減衰させる)ことによって、Bモード画像を表示させる場合、造影剤により反射波信号強度が増強し、そのまま表示すると信号が飽和してしまい、最適強度でBモード画像を表示できなくなることを防ぐことができる。また、AGC23は、パネル操作により手動で減衰量を設定する方法も有効である。
【0018】
走査変換部7は、ディジタルスキャンコンバータ(以下DSCと記す)25と、ハーモニック画像メモリ27と、画像メモリ29と、ハーモニックマークメモリ31と、画像処理部33と、画像切換え部35とを有する。
【0019】
DSC25は、受信用BPF21により抽出されたハーモニック成分の反射波信号を画像信号に変換してそれをハーモニック画像メモリ27に供給するとともに、AGC23により抽出されたBモードの基本波成分の反射波信号またはAGC23を通さない反射波信号(通常のBモードの反射波信号)を画像信号に変換して画像メモリ29に供給する。
【0020】
ハーモニック画像メモリ27は、DSC25から供給されるハーモニック成分の画像信号を一時保持する。
【0021】
画像メモリ29は、DSC25から供給されるBモード用の画像信号を一時保持する。
【0022】
ハーモニックマークメモリ31は、ハーモニックBモード画像であることを示すマーク(例えば「Harmonic」)を予め記憶する。
【0023】
画像処理部33は、ハーモニックBモード画像を表示する場合、ハーモニックBモード画像であることを示すマークをハーモニックマークメモリ31から読み出してハーモニックBモード画像の所望の位置に書き込む。また画像処理部33は、ハーモニック成分の画像信号の輝度をBモードの基本波帯域の画像信号に比べて高くする。
【0024】
画像切換え部35は、メモリ(図示せず)を備え、ハーモニック成分の画像信号とBモードの基本波成分の画像信号とを前記メモリに保持し、後述する制御部13の命令に従い、ハーモニックBモード画像とBモード画像とを画面を切り換えて個別に表示するように前記一時保持している二つの画像信号を個別に表示部9に供給する、又は、ハーモニックBモード画像とBモード画像とを一画面中に重ねて表示するように前記一時保持している二つの画像信号を加算して表示部9に供給する、又は、ハーモニックBモード画像とBモード画像とを一画面中に分割して表示させるように前記一時保持している二つの画像信号を表示部9に供給する。
【0025】
表示部9は、CRT等の表示装置(図示せず)を備え、走査変換部7の画像切換え部35から供給される画像信号を表示装置の画面上に表示する。
【0026】
入力部11は、キーボード等の入力装置(図示せず)を備え、オペレータにより押されるキーに応じた信号を制御部13に供給する。
【0027】
制御部13は、入力部11から供給される信号に応じて送受信部5、走査変換部7および表示部9の動作を制御する。
【0028】
次に、本実施例の超音波診断装置1の動作を説明する。初めに、ハーモニックBモード画像とBモード画像とを画面を切換えて個別に表示する場合を説明する。
【0029】
まずオペレータは、ハーモニックBモード画像とBモード画像とを画面を切換えて個別に表示する場合、それに対応する入力部11のキーボードの所定キーを押す。これにより入力部11は、ハーモニックBモード画像とBモード画像とを個別に画面上全面に表示する命令を制御部13に供給する。
【0030】
制御部13は、前記命令が入力部11から供給されると、スイッチ17aを送信用BPF17側に切換えるとともにスイッチ23aをAGC23側に切換える。この状態で制御部13は、送信部15から超音波プローブ3に送信用BPF17を介して超音波プローブ3に電圧を印加させる。
【0031】
超音波プローブ3は、電圧が印加されると超音波を送信するとともにその反射波を受信して反射波信号に変換し、それを受信部19に供給する。
【0032】
受信部19は、超音波プローブ3から供給された反射波信号を受信用BPF21とAGC23側に供給する。受信用BPF21では、反射波信号のうちハーモニック成分のみを抽出してDSC25に供給し、AGC23では、反射波信号の強度を減衰することによりBモードの基本波成分の反射波信号を抽出してDSC25に供給する。
【0033】
DSC25は、受信用BPF21からハーモニック成分の反射波信号が供給されると、前記ハーモニック成分の反射波信号を画像信号に変換してそれをハーモニック画像メモリ27に記憶する。またDSC25は、AGC23からBモードの基本波成分の反射波信号が供給されると、前記Bモードの基本波成分の反射波信号を画像信号に変換してそれを画像メモリ29に記憶する。
【0034】
この状態で画像処理部33は、制御部13の命令によりハーモニック画像メモリ27からハーモニック成分の画像信号を読み出すとともに、ハーモニックマークメモリ31からハーモニックマークを読み出す。そして画像処理部33は、画像信号の所定の位置にハーモニックマークを書き込み、このハーモニックマークの書き込まれたハーモニック成分の画像信号を画像切換え部35に供給する。このようにして、表示部9の画面上に表示されるハーモニックBモード画像の所定の位置にはハーモニック画像であることを示すハーモニックマーク「Harmonic」が表示される。これによりオペレータはハーモニックBモード画像が表示されていることを認識することができる。
【0035】
次いで画像切換え部35は、制御部13の命令により画像メモリ29からBモードの基本波成分の画像信号を読み出してメモリに一時保持するとともに、画像処理部33から供給されるハーモニック成分の画像信号をメモリに一時保持する。そしてオペレータによりハーモニックBモード画像表示に対応するキーが押された場合、画像切換え部35は、ハーモニック成分の画像信号を表示部9に供給する。これにより表示部9は、図2(a)に示すようにハーモニックBモード画像を画面全面に表示する。
【0036】
また、オペレータによりBモード画像表示に対応するキーが押された場合、画像切換え部35は、Bモードの基本波成分の画像信号を表示部9に供給する。これにより表示部9は、図2(b)に示すように表示する画像をBモード画像に切換える。尚、図2(a)の斜線で示す部分はハーモニックBモード画像による血管像を示しているが、図2(b)の線で示すBモード画像による血管像に比べて実画像の輝度は高くしている。
【0037】
次に、ハーモニックBモード画像とBモード画像とを一画面中に重ねて表示する場合を説明する。この場合、上述のハーモニックBモード画像とBモード画像を画面を切換えて個別に表示する場合と画像切換え部35の動作が異なるので、画像切換え部35の動作に重点をおき説明する。
【0038】
オペレータによりハーモニックBモード画像とBモード画像とを一画面中に重ねて表示する場合に対応する所定キーが押されると、画像切換え部35は、制御部13の命令により、画像メモリ29からBモードの基本波成分の画像信号を読み出してメモリに一時保持するとともに、画像処理部33から供給されるハーモニック成分の画像信号をメモリに一時保持する。その後、画像切換え部35は、前記メモリに一時保持している二つの画像信号を座標毎に加算して表示部9に供給する。このようにして表示部9は、図3に示すように一画面上にハーモニックBモード画像とBモード画像とを重ねて表示する。
【0039】
次に、ハーモニックBモード画像とBモード画像とを一画面中に分割して表示する場合を説明する。尚この場合、前記ハーモニックBモード画像とBモード画像を画面を切換えて個別に表示する場合と画像切換え部35の動作が異なるのみであるので、画像切換え部35の動作に重点をおき説明する。
【0040】
オペレータによりハーモニックBモード画像とBモード画像とを一画面中に分割して表示する場合に対応する所定キーが押されると、画像切換え部35は、制御部13の命令により、画像メモリ29からBモードの基本波成分の画像信号を読み出してメモリに一時保持するとともに、画像処理部33から供給されるハーモニック成分の画像信号をメモリに一時保持する。その後、画像切換え部35は、前記メモリに一時保持している二つの画像信号を一画面中に分割し表示させるように組み合わせて表示部9に供給する。このようにして表示部9は、図4に示すように一画面を分割してハーモニックBモード画像とBモード画像とを表示する。
【0041】
尚、ハーモニックBモード画像とBモード画像とを一画面中に重ねて表示もしくはハーモニックBモード画像とBモード画像とを一画面中に分割して表示するとき、Bモード画像は造影剤の影響で輝度増強されるが、AGC23による反射波信号強度の減衰に加え、所定の閾値レベル以上の輝度レベルに対しては全て前記閾値レベルとするようにDSC25に予め設定しておけば、ハーモニックBモード画像を分かり易くすることができる。
【0042】
また、造影剤注入前にBモードの基本波成分の画像信号のみを画像メモリ29に記憶し、造影剤注入後にハーモニック成分の画像信号をハーモニック画像メモリ27に記憶するようにすれば、Bモード画像は造影剤による輝度増強の影響を受けないのでハーモニックBモード画像を分かり易くすることができる。
【0043】
次に、Bモード画像のみを画面上に表示する場合(通常のBモード)を説明する。まずオペレータは、Bモード画像のみを画面上に表示する場合、それに対応する入力部11のキーボードの所定キーを押す。これにより入力部11は、Bモード画像のみを画面上に表示する命令を制御部13に供給する。
【0044】
制御部13は、前記命令が入力部11から供給されると、スイッチ17aを送信用BPF17を通過しない側に切換えるとともにスイッチ23aをAGC23を通過しない側に切換える。この状態で制御部13は、送信部15から超音波プローブ3に送信用BPF17を介して超音波プローブ3に電圧を印加させる。
【0045】
超音波プローブ3は、電圧が印加されると超音波を送信するとともにその反射波を受信して反射波信号に変換し、それを受信部19に供給する。
【0046】
受信部19は、超音波プローブ3から供給された反射波信号を受信用BPF21とAGC23側に供給する。このとき受信用BPF21は制御部13の命令により非動作状態(電気的にオープンの状態)となっている。また、スイッチ23aはAGC23を通過しない側に切換えられているので、結果的に受信部19は、超音波プローブ3から供給された反射波信号をDSC25に供給することとなる。
【0047】
DSC25は、受信部19から反射波信号が供給されると、前記反射波信号を画像信号に変換してそれを画像メモリ29に記憶する。
【0048】
次いで画像切換え部35は、制御部13の命令により画像メモリ29からBモードの画像信号を読み出してメモリに一時保持した後、前記Bモードの画像信号を表示部9に供給する。これにより表示部9は、Bモード画像を画面に表示する。
【0049】
このように本実施例の超音波診断装置1は、ハーモニックBモード画像とBモード画像とを画面を切換えて個別に表示、ハーモニックBモード画像とBモード画像とを一画面中に重ねて表示、又はハーモニックBモード画像とBモード画像とを一画面中に分割して表示するようにしているので、ハーモニック成分の画像信号を有効に使用することが可能となる。また、ハーモニックBモード画像を画面上に表示する際、ハーモニックBモード画像の所定の位置にハーモニックBモード画像であることを示すハーモニックマークを表示するようにしているので、ハーモニックBモード画像であることが明確に分かり、ハーモニック成分の画像信号を有効に使用することが可能となる。
【0050】
尚、上記の実施例ではハーモニックBモード画像とBモード画像を画面上に表示する場合を例にとって説明したが、Bモード画像以外の他のモードにも適用することができる。
【0051】
また、超音波ドプラ法を用いたドプラモードに本実施例の超音波診断装置1を適用しても良い。このとき、画像切換え部35は、ハーモニックドプラ画像または従来のドプラ画像の切換えに連動して流速レンジの高低を自動に切換えるようにしても良い。
【0052】
さらに、関心領域(ROI)、サンプリング位置を示すサンプルマークを入力部11から制御部13と走査変換部7を介して画面上で設定可能なように構成した場合、画像処理部33に対し、ハーモニックBモード画像とBモード画像とで図5に示すように表示方法を変えるように予め設定しておけば、Bモード画像とハーモニックBモード画像との差が明確に分かるようになる。
【0053】
さらに、ハーモニックBモード画像を表示部9の画面上に表示する場合、図6に示すように所望の位置に超音波の送信周波数f0(例えば2.5MHz)とハーモニックの周波数fh(送信周波数f0の約2倍以上の周波数、例えば5MHz)を同時に表示するように予め制御部13に設定しておけば、送信周波数f0とハーモニックの周波数fhを知ることができる。これは図7に示すような送信周波数f0とハーモニックの周波数幅広を表示するものでも良い。さらにハーモニックの中心周波数とハーモニックの周波数幅とを切換えられるものでも良い。また、AGC23を持たない場合も本発明の効果は無くなるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明に係る超音波診断装置の一実施例の概略の構成を示すブロック図。
【図2】ハーモニックBモード画像とBモード画像とを画面を切換えて個別に表示させる場合の表示例を示した説明図。
【図3】ハーモニックBモード画像とBモード画像とを一画面中に重ねて表示させる場合の表示例を示した説明図。
【図4】ハーモニックBモード画像とBモード画像とを一画面中に分割して表示させる場合を示した説明図。
【図5】Bモード画像とBモード画像とを区別して表示させる場合の例を示す説明図。
【図6】超音波の送信周波数とハーモニックの周波数を画面上に表示した場合の例を示す説明図。
【図7】ハーモニックの周波数を周波数幅で表示した場合の例を示す説明図。
【符号の説明】
【0055】
1 超音波診断装置
3 超音波プローブ
5 送受信部
7 走査変換部
9 表示部
11 入力部
13 制御部
15 送信部
17 送信用BPF
17a,23a スイッチ
19 受信部
21 受信用BPF
23 AGC
25 DSC
27 ハーモニック画像メモリ
29 画像メモリ
31 ハーモニックマークメモリ
33 画像処理部
35 画像切換え部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体に超音波を送信し、被検体からの反射エコーを反射波信号に変換する送受信手段と、
前記反射波信号から、前記送信された超音波の基本波帯域よりも高い帯域に含まれる高調波成分を抽出する高調波成分抽出手段と、
前記反射波信号のうち、少なくとも前記基本波帯域を含む帯域に含まれる基本波成分に基づく信号と前記高調波成分に基づく信号の少なくとも一方に対して増幅処理又は減衰処理を施す信号調整手段と、
前記信号調整手段からの出力に基づいて、前記基本波成分の画像信号と高調波成分の画像信号とを画面を切換えて個別に表示、前記基本波成分の画像信号と高調波成分の画像信号とを一画面中に重ねて表示、又は前記基本波成分の画像信号と高調波成分の画像信号とを一画面中に分割して表示のうちいずれかを行う表示手段とを備える超音波診断装置。
【請求項2】
前記信号調整手段は、
前記基本波成分に基づく信号の強度と前記高調波成分に基づく信号の強度が近づくように前記増幅処理又は減衰処理を施すことを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
【請求項3】
前記反射波信号のうち、少なくとも前記基本波帯域を含む帯域に含まれる基本波成分と、前記高調波成分のそれぞれを画像信号に変換する変換手段と、
前記変換手段から順次送信される前記基本波成分の画像信号を一時保持する第1の保持手段と、
前記変換手段から順次送信される前記高調波成分の画像信号を一時保持する第2の保持手段と、
を更に含み、
前記表示手段は、
前記第1の保持手段に一時保持された前記基本波成分の画像信号と前記第2の保持手段に一時保持された前記高調波成分の画像信号とに基づいて表示を行うことを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−320751(P2006−320751A)
【公開日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−214769(P2006−214769)
【出願日】平成18年8月7日(2006.8.7)
【分割の表示】特願2004−330615(P2004−330615)の分割
【原出願日】平成7年4月27日(1995.4.27)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】