説明

身体洗浄用化粧料

【課題】水ですすぎ洗いする際のぬめり感が少なく、すすぎ性が良い組成物、及び身体洗浄用化粧料の提供。
【解決手段】(メタ)アクリル酸と、下記式(b)に示す(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体と、生分解性研磨材と、ポリオキシプロピレン基を有する非イオン性界面活性剤とを含有する組成物。洗浄時のぬめり感を低減し、すすぎ性を改善する。


(式(b)中のRは水素原子、又はメチル基を表し、Rはアルキル基を表す。)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、身体洗浄用化粧料に用いられる組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
産業分野において、切削油やグリースのような強固な汚れを取り除くために、界面活性剤と、スクラブ粒子等の研磨剤とを含有する様々な身体洗浄用化粧料が用いられている。 例えば、特許文献1〜4で開示されている身体洗浄用化粧料がある。
【0003】
特許文献1には、有機研磨剤を含む洗浄組成物が開示されており、汚れを洗浄できることが記載されている。
【0004】
特許文献2には、生物分解性プラスチックから成る研磨剤を含む洗浄剤組成物が開示されており、無公害であることが記載されている。
【0005】
特許文献3には、テルペン炭化水素(アルコール)と、研磨剤と、脂肪酸塩を含む洗浄剤組成物が開示されており、洗浄性が優れ、皮膚に対する刺激性が小さいことが記載されている。
【0006】
特許文献4には、Na・Mg・Silicateと、アニオン性界面活性剤を含む洗浄剤組成物が開示されており、使用感が高いことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平2−80497号公報
【特許文献2】特開平4−331294号公報
【特許文献3】特開平7−126152号公報
【特許文献4】特開2007−146094号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、従来用いられてきた身体洗浄用化粧料では、水でのすすぎ洗い時にぬめり感があるというすすぎ性が悪いという問題があり、使用者の満足を十分に得られないという課題があった。
本発明は、水ですすぎ洗いする際のぬめり感が少なく、すすぎ性が良く、また使用した際の感触が良い身体洗浄用化粧料に用いる組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、かかる問題を解決するために鋭意検討を行った結果、特定の増粘剤と特定の界面活性剤とを配合することで、洗浄時のぬめり感を低減し、すすぎ性を改善することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち本発明は、下記に記載する通りである。
〔1〕下記式(a)に示す(メタ)アクリル酸と下記式(b)に示す(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体と、生分解性研磨材と、ポリオキシプロピレン基を有する非イオン性界面活性剤とを含有する組成物。
【0011】
【化1】

(式(a)中のRは水素原子、又はメチル基を表す。)
【0012】
【化2】

(式(b)中のRは水素原子、又はメチル基を表し、Rはアルキル基を表す。)
【0013】
〔2〕上記式(b)に示す(メタ)アクリル酸エステルのRが炭素数10〜30のアルキル基であることを特徴とする上記〔1〕に記載する組成物。
〔3〕前記共重合体を、0.1〜5質量部、生分解性研磨剤を1〜20質量部、ポリオキシプロピレン基を有する非イオン性界面活性剤を、1〜50質量部含有することを特徴とする上記〔1〕又は〔2〕に記載の組成物。
〔4〕生分解性研磨剤の平均粒子径が1〜500μmの範囲であることを特徴とする上記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の組成物。
〔5〕生分解性研磨剤が、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネートアジペートまたはポリ乳酸の粒子から選ばれる化学合成系高分子であることを特徴とする上記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の組成物。
〔6〕中和剤を含むことを特徴とする上記〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の組成物。
〔7〕上記〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の組成物を含むことを特徴とする身体洗浄用化粧料。
〔8〕上記〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の組成物を含むことを特徴とする手指洗浄用化粧料。
【発明の効果】
【0014】
本発明により、洗浄時のぬめり感が低減されて、すすぎ性が高く、また、使用感が高い組成物、及び身体洗浄用化粧料が得られる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明について、以下具体的に説明する。本発明は、特定の共重合体と、生分解性研磨材と、特定の界面活性剤とを含有する組成物である。
本発明は、下記式(a)に示す(メタ)アクリル酸と下記式(b)に示す(メタ)アクリル酸エステルとを含む単量体混合物を重合させて得られる共重合体を含む。
【0016】
【化3】

(式(a)中のRは水素原子、又はメチル基を表す。)
【0017】
【化4】

(式(b)中のRは水素原子、又はメチル基を表し、Rはアルキル基を表す。)
【0018】
具体的な共重合体としては以下のものをあげることができる。
(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸ヘキシル共重合体、(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸オクチル共重合体、(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸デシル共重合体、(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸ドデシル共重合体、(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸テトラデシル共重合体、(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸ヘキサデシル共重合体、(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸オクタデシル共重合体、(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エイコシル共重合体、(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸ドコシル共重合体、(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸テトラコシル共重合体、(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸ヘキサコシル共重合体、(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸オクタコシル共重合体、(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸トリアコンチル共重合体、(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸ドトリアコンチル共重合体、(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸テトラアコンチル共重合体等が挙げられる。
【0019】
また、ルーブリゾール社製Carboplol(1342)、Carboplol(1382)、Carboplol(ETD2020)、Ultrez21、Ultrez20、PEMULEN(TR1)、PEMULEN(TR2)、住友精化社製AQUPEC(HV−701EDR)、AQUPEC(HV−501ER)、AQUPEC(HV−501EM)などを用いることができる。本発明における共重合体は、式(a)に示す(メタ)アクリル酸が、親水基としてOH基を有し、下記式(b)に示す(メタ)アクリル酸エステルが、疎水基としてOR基を有しており、親水性と疎水性のバランスが極めて高い。
【0020】
また、本発明における共重合体では、上記式(b)中のRが、炭素数10〜30のアルキル基であることが好ましい。10以上であれば、十分に増粘する。30以下であれば、水溶性も十分に確保することができる。また、保存安定性も向上する。
【0021】
本発明は、生分解性研磨剤を含有する。具体的な生分解性研磨剤としては、以下のものをあげることができる。
【0022】
天然素材系では、クルミの殻、トウモロコシ穂軸、アンズ核などを用いることができる。化学合成系高分子では、ポリヒドロキシブチレート、ポリ(ヒドロキシブチレート/ヒドロキシヘキサノエート)、エステル化澱粉、酢酸セルロース、キトサン/セルロース/澱粉混合物粒子、ポリブチレンサクシネート粒子、ポリブチレンサクシネートアジペート粒子、ポリ乳酸粒子、ポリエチレンサクシネート粒子、ポリカプロラクトン系樹脂粒子、ポリグリコール酸粒子、ポリテトラメチレンアジペート・コ・テレフタレート粒子、ポリブチレンアジペートテレフタレート粒子、ポリブチレンサクシネート・コ・アジペート・コ・テレフタレート粒子、ポリブチレンサクシネートカーボネート粒子、ポリブチレンサクシネートテレフタレート粒子等を用いることができる。
【0023】
本発明において、生分解性研磨剤としては、環境に優しく、かつ、皮膚を傷つけない適当な硬度を持つものであることが好ましい。
【0024】
生分解性研磨剤としては、粒子径分布、粒子形状が揃っていて、皮膚を傷つけにくい点で化学合成系高分子が好ましい。より好ましくは、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネートアジペートまたはポリ乳酸の粒子から選ばれる一種または二種以上である。特定の生分解性研磨剤と、本発明における共重合体により、感触が向上する。更に好ましくはポリ乳酸を用いることが望ましい。
【0025】
本発明は、親水基としてポリオキシプロピレン基を有する非イオン性界面活性剤を含有する。非イオン性界面活性剤は、皮膚へ刺激性が低く、洗浄力も高い。そして、親水基としてポリオキシプロピレン基を有する非イオン性界面活性剤であることにより、本発明における共重合体との親和性が高く、洗浄性及びすすぎ性が向上する。
【0026】
ポリオキシプロピレン基を有する非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンプロピルヘプチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシルテトラデシルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリセリルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールが挙げられる。
【0027】
特に、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンプロピルヘプチルエーテルは、親水基としてポリオキシプロピレン基を有し、さらに、分岐した疎水基を有しているため、疎水基と親水基の両方を併せ持つ本発明における共重合体との親和性がより高く、洗浄及びすすぎ性が飛躍的に向上する。
【0028】
また、本発明は、皮膚への刺激性の点から、pHを5.5〜9.5の範囲に調整することが好ましく、pH6.5〜8.5がより好ましい。
【0029】
また、本発明は、中和剤を含むことが好ましい。中和剤の具体例としては、水酸化Na、水酸化K、アンモニア水などの無機物、トリメチルアミン、ジエタノールアミン、ジエチルアミン、トリエタノールアミンなどの有機アミンを用いることができる。
【0030】
身体洗浄用化粧料の保存安定性の観点から、水酸化Na及びトリエタノールアミンが好ましい。より好ましくは、トリエタノールアミンである。トリエタノールアミンを用いると、本発明における共重合体と中和剤との相乗効果により、使用した際のさっぱり感が著しく向上する。
【0031】
本発明の組成物は、特に皮膚への良好な感触が得られる点において、各成分が以下の含有量であることが好ましい。共重合体は、0.1〜5質量部含むことが好ましい。より好ましくは、0.1〜1質量部である。
【0032】
生分解性研磨剤は、1〜20質量部含むことが好ましい。なお、平均粒子径は1〜500μmの範囲であることが好ましい。
【0033】
ポリオキシプロピレン基を有する非イオン性界面活性剤は、良好な感触が得られるという観点から、1〜50質量部であることが好ましい。より好ましくは5〜20重量部である。
【0034】
中和剤は、0.1〜5質量部含むことが好ましい。より好ましくは、0.2〜1質量部である。
【0035】
また、本発明は、粘度が2000〜20000mPa・sであることが好ましい。粘度が20000mPa・s以下であれば、容器ポンプからの吐出性が十分である。特に冬季気温の低下した場合においても、流動性が低下しない。一方、2000mPa・s以上であれば、生分解性研磨剤の安定な懸濁状態が維持される。より好ましくは、3500mPa・s〜6000mPa・sである。本発明において、粘度は、B型粘度計を用い、4号ローター、60rpmで、25℃において測定を行う。
【0036】
本発明の組成物は、すすぎ性が高く、感触も良く、身体洗浄用組成物として好適である。身体洗浄用としては、手指、足、胴体、顔、頭部を洗浄する用途に用いることが可能であるが、手指に付着した油、錆、カーボン等の強固な汚れを洗浄するのにより好適である。
【0037】
本発明は、発明の効果を阻害しない範囲において通常用いられる添加剤を含んでもよい。具体的には、以下のものが挙げられる。
【0038】
陽イオン性界面活性剤としては以下のものをあげることができる。
アンモニウム系では、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化アルキルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム、臭化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化アルキルペンタエトキシアンモニウム、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム、カチオン化セルロースなどを用いることができる。
【0039】
アミド系では、アシルジエチルアミノエチルアミド、アシルジメチルアミノプロピルアミド、ポリオキシエチレン脂肪酸アミドなどを用いることができる。
その他では、ミリスチルジメチルアミンオキシドなどを用いることができる。
【0040】
両イオン性界面活性剤としては以下のものがあげられる。
ベタイン系では、脂肪酸残基の炭素数が13以上のアルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アシルアミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタインなどを用いることができる。
【0041】
イミダゾリニウム系では、N−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、N−アルキル−N―カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルエチレンジアミン・ラウリル硫酸およびその塩などを用いることができる。
グリシン型では、ポリオクチルポリアミノエチルグリシンなどを用いることができる。
アミノプロピオン酸型では、アルキルアミノプロピオン酸、アルキルアミノジプロピオン酸などを用いることができる。
【0042】
陰イオン性界面活性剤としては以下のものがあげられる。
石鹸では、炭素数が17以下のナトリウム石鹸などを用いることができる。
アミノ酸系では、脂肪酸残基の炭素数が17以下のアシルサルコシンおよびその塩、アシルアミノ酸およびその塩、アシル化ペプチドおよびその塩などを用いることができる。
【0043】
ポリオキシアルキレン付加物では、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸及びその塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸及びその塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルスルホン酸およびその塩などを用いることができる。
【0044】
リン酸系では、アルキルリン酸およびそのカリウム塩またはアルカノールアミン塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸およびその塩などを用いることができる。
スルホコハク酸系では、スルホコハク酸ジアルキルおよびその塩、ポリオキシエチレンスルホコハク酸アルキルエーテルおよびその塩などを用いることができる。
【0045】
アルキルフェノール系では、アルキルフェノールエーテルリン酸エステルおよびその塩などを用いることができる。
【0046】
その他の非イオン性界面活性剤としては以下のものがあげられる。
ポリオキシアルキレンエーテル系では、ポリオキシエチレンソルビットミツロウ、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレンステロール、ポリオキシエチレン水素添加ステロール、ポリオキシエチレンラノリン、ポリオキシエチレンラノリンアルコール、ポリオキシエチレンアルキルフェニルホルムアルデヒド縮合物などを用いることができる。
リン脂質としては、レシチンなどを用いることができる。
【0047】
エステル系では、プロピレングリコール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸残基の炭素数が17以下のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸残基が飽和炭素鎖であるポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステルなどを用いることができる。
【0048】
炭酸カルシウム、タルク、マイカ、カオリン、ラウロイルリジン、二酸化チタン、二酸化亜鉛等の粉末成分;
【0049】
ホホバ油、マカデミアナッツ油、アボガド油、月見草油、ミンク油、ナタネ油、ヒマシ油、ヒマワリ油、トーモロコシ油、カカオ油、ヤシ油、コメヌカ油、オリーブ油、アーモンド油、ごま油、サフラワー油、大豆油、椿油、パーシック油、ヒマシ油、ミンク油、綿実油、モクロウ、パーム油、パーム核油、卵黄油、ラノリン、スクワレン等の天然動植物油脂類、合成トリグリセライド;
【0050】
スクワラン、流動パラフィン、ワセリン、セレシン、マイクロクリスタリンワックス、イソパラフィン等の炭化水素類;
カルナバウロウ、パラフィンワックス、鯨ロウ、ミツロウ、キヤンデリラワックス、ラノリン等のワックス類;
【0051】
セタノール、ステアリルアルコール、ラウリルアルコール、セトステアリルアルコール、オレイルアルコール、ベヘニルアルコール、ラノリンアルコール、水添ラノリンアルコール、ヘキシルデカノール、オクチルドデカノール等の高級アルコール類;
【0052】
ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、リノレン酸、リノール酸、オキシステアリン酸、ウンデシレン酸、ラノリン脂肪酸、硬質ラノリン脂肪酸、軟質ラノリン脂肪酸等の高級脂肪酸類;
コレステリル−オクチルドデシル−ベヘニル等のコレステロールおよびその誘導体;
イソプロピルミリスチン酸、イソプロピルパルミチン酸、イソプロピルステアリン酸、2エチルヘキサン酸グリセロール、ブチルステアリン酸、リノール酸エチル等のエステル類;
【0053】
ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンペンタエリトリトールエーテル、ポリオキシプロピレンブチルエーテル等の極性オイル;
【0054】
その他、メチルフェニルポリシロキサン、メチルポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、メチルシクロポリシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、ポリオキシプロピレン・メチルポリシロキサン共重合体、ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)メチルポリシロキサン共重合体、メチルハイドロジェンポリシロキサン、テトラヒドロテトラメチルシクロテトラシロキサン、ステアロキシメチルポリシロキサン、セトキシメチルポリシロキサン、メチルポリシロキサンエマルション、高重合メチルポリシロキサン(1)および(2)、トリメチルシロキシケイ酸、架橋型メチルポリシロキサン、架橋型メチルフェニルポリシロキサン、架橋型メチルフェニルポリシロキサン、架橋型メチルフェニルポリシロキサン(2)等、更にはアミノ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、カルボキシル変性シリコーン、カルビノール変性シリコーン、メタクリル変性シリコーン、メルカプト変性シリコーン、フェノール変性シリコーン、片末端反応性シリコーン、異種官能基変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、メチルスチリル変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、高級脂肪酸エステル変性シリコーン、親水性特殊変性シリコーン、高級アルコキシ変性シリコーン、高級脂肪酸含有シリコーン、フッ素変性シリコーン等の各種誘導体を含むシリコーン類;
【0055】
パラアミノ安息香酸およびその誘導体、ホモメチル−7N−アセチルアラントイラニレート、ブチルメトキシベンゾイルメタン、ジ−パラメトキシケイ皮酸ーモノー2ーエチルヘキサン酸グリセリル、オクチルシンナメート等のパラメトキシケイ皮酸誘導体、アミルサリシレート等のサリチル酸誘導体、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン誘導体、ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリンプロピオン酸エチルヘキシル、酢酸液状ラノリン、コガネバナ根抽出エキス、トリアニリノ−p−カルボエチルヘキシルオキシ−トリアジン等の紫外線吸収剤;
【0056】
アルブチン、コウジ酸、リン酸アスコルビン酸マグネシウムなどのアスコルビン酸およびその誘導体、グルタチオン、甘草エキス、チョウジエキス、茶抽出物、アスタキサンチン、牛胎盤エキス、トコフェロールおよびその誘導体、トラネキサム酸およびその塩、アズレン、γ−ヒドロキシ酪酸等の美白成分;
【0057】
マルチトール、ソルビトール、グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリコール等の多価アルコール、ピロリドンカルボン酸ソーダ、乳酸ソーダ、クエン酸ソーダなど有機酸およびその塩、ヒアルロン酸ソーダなどヒアルロン酸およびその塩、酵母および酵母抽出液の加水分解物、酵母培養液、乳酸菌培養液など醗酵代謝産物、コラーゲン、エラスチン、ケラチン、セリシン等の水溶性蛋白、コラーゲン加水分解物、カゼイン加水分解物、シルク加水分解物、ポリアスパラギン酸ナトリウム等のぺプチド類およびその塩、トレハロース、キシロビオース、マルトース、ラフィノース、メリビオース、蔗糖、ブドウ糖、植物性粘質多糖等の糖類、結晶性セルロース、非結晶性セルロース、キシラン、マンナン、ガラクタン、アラビナン、アラビノキシラン等の多糖類およびその誘導体、水溶性キチン、キトサン、ペクチン、コンドロイチン硫酸およびその塩等のグリコサミノグリカンおよびその塩、グリシン、セリン、スレオニン、アラニン、アスパラギン酸、チロシン、バリン、ロイシン、アルギニン、グルタミン、プロリン酸等のアミノ酸、アミノカルボニル反応物等の糖アミノ酸化合物、アロエ、マロニエ等の植物抽出液、トリメチルグリシン、尿素、尿酸、アンモニア、レシチン、ラノリン、スクワラン、スクワレン、グルコサミン、クレアチニン、DNA、RNA等の核酸関連物質等の保湿剤;
【0058】
カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドエーテル、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、デンプン、可溶性デンプン、カルボキシメチルデンプン、メチルデンプン、アルギン酸プロピレングリコールエステル、メチルセルロース、アラビアガム、キサンタンガム、グアーガム、ローカストビンガム、クインスシード、カラギーナン、ガラクタン、ペクチン、マンナン、デキストラン、サクシノグルカン、カードラン、ゼラチン、カゼイン、アルブミン、コラーゲン、メトキシエチレン無水マレイン酸共重合体、ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウム、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテル、カルボキシビニルポリマー、ニトロセルロース、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ジステアリン酸ポリエチレングリコール等のポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンジオレイン酸メチルグルコシド等のポリオキシエチレン脂肪酸エステルメチルグリコシド等の増粘剤;
【0059】
エチレンジアミン四酢酸およびその塩類、ヒドロキシエチレンジアミン3酢酸およびその塩類、リン酸、アスコルビン酸、コハク酸、グルコン酸、ポリリン酸塩類、メタリン酸塩類などの金属イオン封鎖剤;エタノール、プロピレングリコール、1,3ーブチレグリコール等の有機溶剤、ブチルヒドロキシトルエン、トコフェロール、フィチン酸等の酸化防止剤;
【0060】
安息香酸およびその塩、サリチル酸およびその塩、ソルビン酸およびその塩、パラオキシ安息香酸アルキルエステル(エチルパラベン、ブチルパラベン等)およびその塩、デヒドロ酢酸およびその塩類、パラクロルメタクレゾール、ヘキサクロロフェン、ホウ酸、レゾルシン、トリブロムサラン、オルトフェニルフェノール、グルコン酸クロルヘキシジン、チラム、感光素201号、フェノキシエタノール、塩化ベンゼトニウム、ハロカルバン、塩化クロルヘキシジン、トリクロロカルバニド、酢酸トコフェロール、ジンクピリチオン、ヒノキチオール、フェノール、イソプロピルメチルフェノール、2,4,4−トリクロロ−2−ヒドロキシフェノール、ヘキサクロロフェン等の抗菌・防腐剤;
クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸、アジピン酸、グルタミン酸、アスパラギン酸、マレイン酸等の有機酸;ビタミンA及びその誘導体;ビタミンB6塩酸塩、ビタミンB6トリパルミテート、ビタミンB6ジオクタノエート、ビタミンB2及びその誘導体等のビタミンB類;
【0061】
アスコルビン酸、アスコルビン酸硫酸エステル、アスコルビン酸リン酸エステル等のビタミンC類、αトコフェロール、βトコフェロール、γトコフェロール等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸等のビタミン類;
【0062】
ニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジル、γ−オリザノール、アラントイン、グリチルリチン酸(塩)グリチルレチン酸およびその誘導体、ヒノキチオール、ムシジン、ビサボロール、ユーカリプトール、チモールイノシトール、サポニン類(キラヤサポニン、アズキサポニン、ヘチマサポニン等)トラネキサム酸、パントテルエチルエーテル、エチニルエストラジオール、セファランジン、プラセンタエキス、センブリエキス、セファランチン、ビタミンEおよびその誘導体、ガンマーオリザノールなどの血行促進剤;
【0063】
トウガラシチンキ、ショオウキョウチンキ、カンタリスチンキ、ニコチン酸ベンジルエステルなどの局所刺激剤、各種ビタミンやアミノ酸などの栄養剤、グリチルレチン酸、グリチルリチン酸誘導体、アラントイン、アズレン、アミノカプロン酸、ヒドロコルチゾンなどの抗炎症剤;酸化亜鉛、硫酸亜鉛、アラントインヒドロキシアルミニウム、塩化アルミニウム、スルホ石炭酸亜鉛、タンニン酸などの収斂剤;
【0064】
メントール、カンフルなどの清涼剤;
抗ヒスタミン剤;
トコフェロール類、BHA、BHT、没食子酸、NDGAなどの酸化防止剤等の各種薬剤;
【0065】
サッカロマイセスなどの酵母、糸状菌、バクテリア、牛胎盤、人胎盤、人臍帯、酵母、牛コラーゲン、牛乳由来蛋白、小麦、大豆、牛血液、ブタ血液、鶏冠、カミツレ、キュウリ、コメ、シアバター、シラカバ、茶、トマト、ニンニク、ハマメリス、バラ、ヘチマ、ホップ、モモ、アンズ、レモン、キウイ、ドクダミ、トウガラシ、クララ、ギシギシ、コウホネ、セージ、ノコギリ草、ゼニアオイ、センキュウ、センブリ、タイム、トウキ、トウヒ、バーチ、スギナ、ヘチマ、マロニエ、ユキノシタ、アルニカ、ユリ、ヨモギ、シャクヤク、アロエ、アロエベラ、オウゴン、オウバク、コウカ、ベニバナ、サンシン、シコン、タイソウ、チンピ、ニンジン、ヨクイニン、ハトムギ、クチナシ、サワラ等の動植物・微生物およびその一部から有機溶媒、アルコール、多価アルコール、水、水性アルコール等で抽出または加水分解して得た天然エキス;色素;香料;精製水等を配合することができる。
【0066】
この内、粉末成分との併用は、物理的な摩擦効果によって洗浄力を高めると共に、粒子表面に汚れを吸着することで有効である。
【0067】
また、油性成分との併用は油性成分の溶剤効果により油性の汚れを可溶化する効果があるために洗浄力の向上に適している。油性成分の中でも、シリコーン類との併用は使用後にさっぱりした感触を与える為に特に有効である。
【0068】
さらに、保湿剤を併用することは過剰な脱脂による皮膚の荒れを防止することが出来、使用感の向上に寄与する。
【0069】
金属イオン封鎖剤、酸化防止剤、防腐剤との併用は長期間または過酷な使用条件下における製品の変化を防止し、良好な使用感を提供しつづける上で有効である。
【実施例】
【0070】
次に、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれによって何ら限定されるものではない。
【0071】
[製造例1〜6]
特許文献6(特開昭51−6190号公報)及び特許文献7(国際公開WO2007/058143パンフレット)の実施例を参考に、式(b)で示される(メタ)アクリル酸エステルのR(アルキル基)の炭素原子数が異なる共重合体A〜Fを得た。共重合体のRの炭素原子数は、表1の通りである。具体的には、以下の要領で共重合体を製造した。
【0072】
アクリル酸及びアルキルアクリレートの一連のバッチ重合を開始剤としてカプリルパーオキサイドを用いて65℃にてベンゼン中で行った。反応は乾燥窒素の下で、ガラス容器中で行った。ベンゼンに不溶の重合体を遠心分離で分離し、55℃で真空オーブン中で乾燥し、共重合体を得た。
【0073】
【表1】

【0074】
[官能評価]
後述する実施例1〜11および比較例1〜5で得られた組成物で、パネラー10人に手洗いを行ってもらい、手洗い時の研磨材の感触と、水で洗い流す際のすすぎ性を評価した。評価基準は次の通りである。
【0075】
「組成物の感触評価基準」
3点:感触が良い。
2点:やや感触が良い。
1点:やや感触が悪い。
0点:感触が悪い。
【0076】
「すすぎ性評価基準」
3点:すすぎ性が良い。
2点:ややすすぎ性が良い。
1点:ややすすぎ性が悪い。
0点:すすぎ性が悪い。
【0077】
上記評価基準でパネラー10人の評価した点数の平均値を求める。
【0078】
[実施例1〜7]
共重合体A〜Fを配合した表2に示す組成物を得た。pHは、7.0であり、粘度は、5000mPa・sである。得られた組成物を用いて、官能評価を行った結果を表2に示す。
【0079】
[比較例1〜3]
比較例1〜3では、それぞれ、実施例1で用いた共重合体Aの代わりに、比較例1ではCarbopol941、比較例2では、Carbopol980、比較例3では、AQUPEC(HV−505E)を用いた以外は、実施例1と同様にして組成物を得た。得られた組成物を用いて、官能評価を行った結果を表2に示す。
なお、比較例1〜3で用いた増粘剤は、式(a)と式(b)を共重合した共重合体ではなく、式(a)のみの重合体である。
【0080】
【表2】

【0081】
なお、表2中の組成の数値の単位は質量部である。
実施例1〜4と、比較例1〜3とを比較すると、本発明の共重合体を用いた組成物の方が、すすぎ性が非常に高いことがわかる。また、Rの炭素数が10〜30の共重合体B〜Eを用いた実施例2、3、5、6は、Rの炭素数が10〜30でない共重合体A、Fを用いた実施例1、4、7に比べて、すすぎ性がより高いことがわかる。
【0082】
[実施例8〜11、比較例4〜5]
表3に示す組成で組成物を得た。pHは、7.0であり、粘度は、5000mPa・sである。得られた組成物を用いて、官能評価を行った結果を表3に示す。
【0083】
【表3】

【0084】
なお、表3中の組成の数値の単位は質量部である。
実施例8〜11と、比較例4〜5とを比較すると、ポリオキシプロピレン基を有する非イオン性界面活性剤を用いた組成物は、それ以外の非イオン性界面活性剤を用いた組成物に比べて、すすぎ性が非常に高いことがわかる。
【0085】
また、界面活性剤として、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンプロピルヘプチルエーテルを用いた実施例8、9の方が、界面活性剤として、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンセチルエーテルを用いた実施例10、11に対して、すすぎ性が高いことがわかる。
【産業上の利用可能性】
【0086】
本発明の組成物は、切削油や粘度の高いグリース類、人体に付着した皮脂、土汚れ、カーボンブラック等の頑固な汚れを洗浄することにおいて好適に利用できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式(a)に示す(メタ)アクリル酸と下記式(b)に示す(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体と、生分解性研磨材と、ポリオキシプロピレン基を有する非イオン性界面活性剤とを含有する組成物。
【化1】

(式(a)中のRは水素原子、又はメチル基を表す。)
【化2】

(式(b)中のRは水素原子、又はメチル基を表し、Rはアルキル基を表す。)
【請求項2】
上記式(b)に示す(メタ)アクリル酸エステルのRが炭素数10〜30のアルキル基であることを特徴とする請求項1に記載する組成物。
【請求項3】
前記共重合体を、0.1〜5質量部、
生分解性研磨剤を1〜20質量部、
ポリオキシプロピレン基を有する非イオン性界面活性剤を、1〜50質量部含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
生分解性研磨剤の平均粒子径が1〜500μmの範囲であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項5】
生分解性研磨剤が、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネートアジペートまたはポリ乳酸の粒子から選ばれる化学合成系高分子であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項6】
中和剤を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成物を含むことを特徴とする身体洗浄用化粧料。
【請求項8】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成物を含むことを特徴とする手指洗浄用化粧料。

【公開番号】特開2012−233128(P2012−233128A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−104177(P2011−104177)
【出願日】平成23年5月9日(2011.5.9)
【出願人】(303046314)旭化成ケミカルズ株式会社 (2,513)
【Fターム(参考)】