車両のラジエーター用インシュレータ
【課題】ラジエーターから発生する振動が車体に伝達することを效果的に遮断して車室内の騷音及び振動を低減させるようにした車両のラジエーター用インシュレータを提供する。
【解決手段】車体に形成された挿入ホールに挿入されるように、シリンダシ形に形成された挿入部と、前記挿入部から円周方向に突設し、前記挿入ホールより大きい直径を有するフランジと、前記フランジの直径より小さな直径を有し、前記フランジの上側に突出してラジエーターの下側を支持するように形成されたシリンダ形の支持部と、ラジエーターの下側に突出した装着突起が挿入されるように、前記支持部から前記挿入部まで穿設された結合ホールと、前記支持部に円周方向に形成され、上部が開放された複数のエアポケットと、前記支持部に円周方向に配設された複数の防振突起とを含むことを特徴とする。
【解決手段】車体に形成された挿入ホールに挿入されるように、シリンダシ形に形成された挿入部と、前記挿入部から円周方向に突設し、前記挿入ホールより大きい直径を有するフランジと、前記フランジの直径より小さな直径を有し、前記フランジの上側に突出してラジエーターの下側を支持するように形成されたシリンダ形の支持部と、ラジエーターの下側に突出した装着突起が挿入されるように、前記支持部から前記挿入部まで穿設された結合ホールと、前記支持部に円周方向に形成され、上部が開放された複数のエアポケットと、前記支持部に円周方向に配設された複数の防振突起とを含むことを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は車両のラジエーター用インシュレータに係り、より詳しくはラジエーターと車体との間に位置して、ラジエーターと車体との間の振動を低減させるインシュレータの構造に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
ラジエーターには冷却ファンが装着されており、冷却ファンの駆動により振動が発生し、この振動はラジエーターを支持している車体を介して室内に伝達される。
したがって、ラジエーターと車体との間には、ラジエーターから伝達される振動を效果的に低減させて室内の騷音及び振動を低減させることが可能なインシュレータが必要である。
【特許文献１】特開平６−８７４６６号公報
【特許文献２】特開２００３−２７９２８５号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
したがって、本発明は、ラジエーターと車体との間に設置されて、ラジエーターから発生する振動が車体に伝達することを效果的に遮断して車室内の騷音及び振動を低減させるようにした車両のラジエーター用インシュレータを提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【０００４】
上記課題を解決するため、本発明は、車体に形成された挿入ホールに挿入されるように、シリンダシ形に形成された挿入部と；前記挿入部から円周方向に突設し、前記挿入ホールより大きい直径を有するフランジと；前記フランジの直径より小さな直径を有し、前記フランジの上側に突出してラジエーターの下側を支持するように形成されたシリンダ形の支持部と；ラジエーターの下側に突出した装着突起が挿入されるように、前記支持部から前記挿入部まで穿設された結合ホールと；前記支持部に円周方向に形成され、上部が開放された複数のエアポケットと；前記支持部に円周方向に配設された複数の防振突起と；を含んでなることを特徴とする。
【発明の効果】
【０００５】
本発明によると、防振突起、エアポケットおよびサブエアポケットを備えたインシュレータにより、ラジエーターから発生する振動が車体に伝達することを效果的に遮断して車室内の騷音及び振動を大きく低減させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【０００６】
以下、添付図面に基づいて本発明の好適な実施形態を説明する。
【実施例】
【０００７】
図１〜図３に示すように、本発明の実施形態によるインシュレータ３０は、車体１０に形成された挿入ホール１１に挿入されるように、シリンダシ形に形成された挿入部３４と、挿入部３４から円周方向に突設し、挿入ホール１１より大きい直径を有するフランジ３２と、フランジ３２の直径より小さな直径を有し、フランジ３２の上側に突出してラジエーター１２の下側を支持するように形成されたシリンダ形の支持部３３と、ラジエーター１２の下側に突出した装着突起１３が挿入されるように、支持部３３から挿入部３４まで穿設された結合ホール３５と、支持部３３に円周方向に形成され、上部が開放された複数のエアポケット４０と、支持部３３に円周方向に配設された複数の防振突起５０とを含む
【０００８】
本実施形態において、複数のエアポケット４０と複数の防振突起５０は一定の間隔で交互に形成されているが、そのほかにも、二つのエアポケット４０の間に２つのまたは三つの防振突起５０を形成することも可能である。
エアポケット４０の具体的な形状を詳細に説明すると、上側から見たエアポケット４０の形状は支持部３３の円周方向に伸びる長い円弧状のもので、エアポケット４０の側断面の形状は、図２に示すように、上部は半径方向内側に狭くなり、中間部は半径方向外側に拡張され、下部は次第に狭くなるウエーブ形状に形成される。
【０００９】
防振突起５０は支持部３３の上側に半球状に突設している。
一方、図４は本発明のほかの実施形態を示す。本実施形態は、ほかの構造は先の実施形態と同一であるが、結合ホール３５の内部に、結合ホール３５の内側面から陷沒した形状の複数のサブエアポケット６０がさらに設けられた構造である。
サブエアポケット６０は、エアポケット４０とともに、インシュレータ３０に作用する振動をより效果的に吸収する役目をする。
本実施形態において、複数のサブエアポケット６０は、一つの仮想円上に一定の間隔で配置されている。すなわち、結合ホール３５の内部に、挿入部３４の下端から一定の高さでサブエアポケット６０が一つの円を成すように均等に配置されたものである。
【００１０】
図３に示すように、インシュレータ３０の挿入部３４は車体の挿入ホール１１に挿入され、フランジ３２が車体にかかることになり、ラジエーター１２の下側に突出した装着突起１３がインシュレータ３０の結合ホール３５に挿入され、ラジエーター１２の下側面は支持部３３により支持される。
インシュレータ３０はラジエーター１２の重量により押し下げられるが、防振突起５０により、ラジエーター１２の下側面は支持部３３の上側面には全く密着しない。
このような状態のインシュレータ３０は、防振突起５０とエアポケット４０の作用により、インシュレータ３０を構成するゴムの弾性特性とともに、ラジエーター１２から伝達される振動をより效果的に吸収することになる。
もちろん、図４に示すようなサブエアポケット６０もインシュレータ３０の振動吸収性能をさらに向上させることができる。
【００１１】
以上、本発明に関する好ましい実施例を説明したが、本発明は前記実施例に限定されず、本発明の属する技術範囲を逸脱しない範囲での全ての変更が含まれる。
【産業上の利用可能性】
【００１２】
本発明は、ラジエーターから発生する振動が車体に伝達することを效果的に遮断して車室内の騷音及び振動を大きく低減させる車両のラジエーター用インシュレータに適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【００１３】
【図１】本発明の実施形態によるインシュレータを示す斜視図である。
【図２】図１のインシュレータの断面図である。
【図３】図１のインシュレータの使用状態を示す断面図である。
【図４】本発明のほかの実施形態によるインシュレータを示す断面図である。
【符号の説明】
【００１４】
１０ 車体
１１ 挿入ホール
１２ ラジエーター
１３ 装着突起
３０ インシュレータ
３２ フランジ
３３ 支持部
３４ 挿入部
３５ 結合ホール
４０ エアポケット
５０ 防振突起
６０ サブエアポケット
【技術分野】
【０００１】
本発明は車両のラジエーター用インシュレータに係り、より詳しくはラジエーターと車体との間に位置して、ラジエーターと車体との間の振動を低減させるインシュレータの構造に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
ラジエーターには冷却ファンが装着されており、冷却ファンの駆動により振動が発生し、この振動はラジエーターを支持している車体を介して室内に伝達される。
したがって、ラジエーターと車体との間には、ラジエーターから伝達される振動を效果的に低減させて室内の騷音及び振動を低減させることが可能なインシュレータが必要である。
【特許文献１】特開平６−８７４６６号公報
【特許文献２】特開２００３−２７９２８５号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
したがって、本発明は、ラジエーターと車体との間に設置されて、ラジエーターから発生する振動が車体に伝達することを效果的に遮断して車室内の騷音及び振動を低減させるようにした車両のラジエーター用インシュレータを提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【０００４】
上記課題を解決するため、本発明は、車体に形成された挿入ホールに挿入されるように、シリンダシ形に形成された挿入部と；前記挿入部から円周方向に突設し、前記挿入ホールより大きい直径を有するフランジと；前記フランジの直径より小さな直径を有し、前記フランジの上側に突出してラジエーターの下側を支持するように形成されたシリンダ形の支持部と；ラジエーターの下側に突出した装着突起が挿入されるように、前記支持部から前記挿入部まで穿設された結合ホールと；前記支持部に円周方向に形成され、上部が開放された複数のエアポケットと；前記支持部に円周方向に配設された複数の防振突起と；を含んでなることを特徴とする。
【発明の効果】
【０００５】
本発明によると、防振突起、エアポケットおよびサブエアポケットを備えたインシュレータにより、ラジエーターから発生する振動が車体に伝達することを效果的に遮断して車室内の騷音及び振動を大きく低減させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【０００６】
以下、添付図面に基づいて本発明の好適な実施形態を説明する。
【実施例】
【０００７】
図１〜図３に示すように、本発明の実施形態によるインシュレータ３０は、車体１０に形成された挿入ホール１１に挿入されるように、シリンダシ形に形成された挿入部３４と、挿入部３４から円周方向に突設し、挿入ホール１１より大きい直径を有するフランジ３２と、フランジ３２の直径より小さな直径を有し、フランジ３２の上側に突出してラジエーター１２の下側を支持するように形成されたシリンダ形の支持部３３と、ラジエーター１２の下側に突出した装着突起１３が挿入されるように、支持部３３から挿入部３４まで穿設された結合ホール３５と、支持部３３に円周方向に形成され、上部が開放された複数のエアポケット４０と、支持部３３に円周方向に配設された複数の防振突起５０とを含む
【０００８】
本実施形態において、複数のエアポケット４０と複数の防振突起５０は一定の間隔で交互に形成されているが、そのほかにも、二つのエアポケット４０の間に２つのまたは三つの防振突起５０を形成することも可能である。
エアポケット４０の具体的な形状を詳細に説明すると、上側から見たエアポケット４０の形状は支持部３３の円周方向に伸びる長い円弧状のもので、エアポケット４０の側断面の形状は、図２に示すように、上部は半径方向内側に狭くなり、中間部は半径方向外側に拡張され、下部は次第に狭くなるウエーブ形状に形成される。
【０００９】
防振突起５０は支持部３３の上側に半球状に突設している。
一方、図４は本発明のほかの実施形態を示す。本実施形態は、ほかの構造は先の実施形態と同一であるが、結合ホール３５の内部に、結合ホール３５の内側面から陷沒した形状の複数のサブエアポケット６０がさらに設けられた構造である。
サブエアポケット６０は、エアポケット４０とともに、インシュレータ３０に作用する振動をより效果的に吸収する役目をする。
本実施形態において、複数のサブエアポケット６０は、一つの仮想円上に一定の間隔で配置されている。すなわち、結合ホール３５の内部に、挿入部３４の下端から一定の高さでサブエアポケット６０が一つの円を成すように均等に配置されたものである。
【００１０】
図３に示すように、インシュレータ３０の挿入部３４は車体の挿入ホール１１に挿入され、フランジ３２が車体にかかることになり、ラジエーター１２の下側に突出した装着突起１３がインシュレータ３０の結合ホール３５に挿入され、ラジエーター１２の下側面は支持部３３により支持される。
インシュレータ３０はラジエーター１２の重量により押し下げられるが、防振突起５０により、ラジエーター１２の下側面は支持部３３の上側面には全く密着しない。
このような状態のインシュレータ３０は、防振突起５０とエアポケット４０の作用により、インシュレータ３０を構成するゴムの弾性特性とともに、ラジエーター１２から伝達される振動をより效果的に吸収することになる。
もちろん、図４に示すようなサブエアポケット６０もインシュレータ３０の振動吸収性能をさらに向上させることができる。
【００１１】
以上、本発明に関する好ましい実施例を説明したが、本発明は前記実施例に限定されず、本発明の属する技術範囲を逸脱しない範囲での全ての変更が含まれる。
【産業上の利用可能性】
【００１２】
本発明は、ラジエーターから発生する振動が車体に伝達することを效果的に遮断して車室内の騷音及び振動を大きく低減させる車両のラジエーター用インシュレータに適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【００１３】
【図１】本発明の実施形態によるインシュレータを示す斜視図である。
【図２】図１のインシュレータの断面図である。
【図３】図１のインシュレータの使用状態を示す断面図である。
【図４】本発明のほかの実施形態によるインシュレータを示す断面図である。
【符号の説明】
【００１４】
１０ 車体
１１ 挿入ホール
１２ ラジエーター
１３ 装着突起
３０ インシュレータ
３２ フランジ
３３ 支持部
３４ 挿入部
３５ 結合ホール
４０ エアポケット
５０ 防振突起
６０ サブエアポケット
【特許請求の範囲】
【請求項１】
車体に形成された挿入ホールに挿入されるように、シリンダ形に形成された挿入部と；
前記挿入部から円周方向に突設し、前記挿入ホールより大きい直径を有するフランジと；
前記フランジの直径より小さな直径を有し、前記フランジの上側に突出してラジエーターの下側を支持するように形成されたシリンダ形の支持部と；
ラジエーターの下側に突出した装着突起が挿入されるように、前記支持部から前記挿入部まで穿設された結合ホールと；
前記支持部に円周方向に形成され、上部が開放された複数のエアポケットと；
前記支持部に円周方向に配設された複数の防振突起と；
を含んでなることを特徴とする車両のラジエーター用インシュレータ。
【請求項２】
前記複数のエアポケットと前記複数の防振突起は一定の間隔で交互に形成されることを特徴とする請求項１に記載の車両のラジエーター用インシュレータ。
【請求項３】
前記エアポケットは、上側から見て、長い円弧状に形成され、前記エアポケットの側断面の形状は、上部は半径方向内側に狭くなり、中間部は半径方向外側に拡張され、下部は次第に狭くなるウエーブ形状に形成されることを特徴とする請求項１に記載の車両のラジエーター用インシュレータ。
【請求項４】
前記防振突起は、前記支持部の上側に半球状に突設されることを特徴とする請求項１に記載の車両のラジエーター用インシュレータ。
【請求項５】
前記結合ホールの内部に、前記結合ホールの内側面から陷沒した形状の複数のサブエアポケットがさらに設けられることを特徴とする請求項１に記載の車両のラジエーター用インシュレータ。
【請求項６】
前記複数のサブエアポケットは、一つの仮想円上に一定の間隔で配置されることを特徴とする請求項５に記載の車両のラジエーター用インシュレータ。
【請求項１】
車体に形成された挿入ホールに挿入されるように、シリンダ形に形成された挿入部と；
前記挿入部から円周方向に突設し、前記挿入ホールより大きい直径を有するフランジと；
前記フランジの直径より小さな直径を有し、前記フランジの上側に突出してラジエーターの下側を支持するように形成されたシリンダ形の支持部と；
ラジエーターの下側に突出した装着突起が挿入されるように、前記支持部から前記挿入部まで穿設された結合ホールと；
前記支持部に円周方向に形成され、上部が開放された複数のエアポケットと；
前記支持部に円周方向に配設された複数の防振突起と；
を含んでなることを特徴とする車両のラジエーター用インシュレータ。
【請求項２】
前記複数のエアポケットと前記複数の防振突起は一定の間隔で交互に形成されることを特徴とする請求項１に記載の車両のラジエーター用インシュレータ。
【請求項３】
前記エアポケットは、上側から見て、長い円弧状に形成され、前記エアポケットの側断面の形状は、上部は半径方向内側に狭くなり、中間部は半径方向外側に拡張され、下部は次第に狭くなるウエーブ形状に形成されることを特徴とする請求項１に記載の車両のラジエーター用インシュレータ。
【請求項４】
前記防振突起は、前記支持部の上側に半球状に突設されることを特徴とする請求項１に記載の車両のラジエーター用インシュレータ。
【請求項５】
前記結合ホールの内部に、前記結合ホールの内側面から陷沒した形状の複数のサブエアポケットがさらに設けられることを特徴とする請求項１に記載の車両のラジエーター用インシュレータ。
【請求項６】
前記複数のサブエアポケットは、一つの仮想円上に一定の間隔で配置されることを特徴とする請求項５に記載の車両のラジエーター用インシュレータ。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図２】
【図３】
【図４】
【公開番号】特開２００６−８１２９（Ｐ２００６−８１２９Ａ）
【公開日】平成１８年１月１２日（２００６．１．１２）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００５−１８７１００（Ｐ２００５−１８７１００）
【出願日】平成１７年６月２７日（２００５．６．２７）
【出願人】（５９１２５１６３６）現代自動車株式会社 (1,064)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成１８年１月１２日（２００６．１．１２）
【国際特許分類】
【出願日】平成１７年６月２７日（２００５．６．２７）
【出願人】（５９１２５１６３６）現代自動車株式会社 (1,064)
【Ｆターム（参考）】
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