説明

車両照明装置

【課題】車両に既設されている車両周辺に存在する人の位置を検知するセンサと車両周辺を照射する照明灯とを用いて、車両乗降時における車両周辺の視認性と防犯効果を向上させることができる車両照明装置を提供する。
【解決手段】車両に既設されているドアセンサおよび外界センサにより人を検知して、位置推定部281が各センサから出力される検知信号に基づいて人の移動先位置を推定して、照明点灯指示部283がその人の位置に対応する照明を照射するように点灯指示を出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両照明装置に関し、特に車両に既設されている車両周辺に存在する人の位置を検知するセンサと車両周辺を照射する照明灯とを用いて、乗員を照射することができる車両照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
夜間、自動車で帰宅した際に、車両から降車して住居の玄関にたどり着くまで、周囲が暗いため歩きにくいことがある。防犯のために、車両の照明を点灯させたまま、玄関先まで一度行き、建物の屋外灯をつけようとすると、車両の照明を消灯するために再び車両まで戻らなければならず、非常に不便であった。
【0003】
このような不便さを解消するために、例えば特許文献1に開示されるように、車両のエンジンを停止させた後も、例えばキーレスエントリシステムによる施錠操作が行われるまで、車両の照明灯を一定時間だけ点灯し続けるような車両照明装置がある。特許文献1に開示される車両照明装置では、例えば、図21に示すように、駐車場に停車した車両11の例えばヘッドランプを一定時間だけ点灯させることで、ヘッドランプによる照射範囲15a,15bの付近を明るくすることができる。これにより、車両11から降車し、建物13の玄関14まで歩行する運転者12a〜12cに対して、歩行し易くすることができる。
【特許文献1】特開平9−2151号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、図21に示すように従来の車両照明装置においては、照射範囲が固定であるため、足元が暗く歩きにくい箇所があった。特に、車両の照明装置から照射される照射範囲以外の位置に玄関がある場合には、玄関付近を照射することができないため、防犯効果をあまり得られなかった。また照射範囲が固定であるため、人の存在に関わらず単に一定時間だけ照明灯が点灯され、バッテリを無駄に消費していた。
【0005】
本発明の目的は、上記の課題に鑑み、車両に既設されている車両周辺に存在する人の位置を検知するセンサと車両周辺を照射する照明灯とを用いて、車両乗降時における車両周辺の視認性と防犯効果を向上させることができる車両照明装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る車両照明装置は、上記の目的を達成するために、次のように構成される。
【0007】
第1の車両照明装置(請求項1に対応)は、車両に配置され、少なくとも前照灯および側方灯を含む複数の照明灯と、車両の周辺付近に存在する人を検知する人検知手段と、人検知手段により検知された人の移動先の位置を推定する位置推定手段と、人検知手段により検知された人の位置および位置推定手段により推定された人の移動先の位置に基づき複数の照明灯のうち少なくとも1つの照明灯を点灯するように制御する照明点灯指示部と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
上記の車両照明装置では、位置推定手段が人検知手段により検知された車両周辺に存在する人の移動先の位置を推定し、照明点灯手段が人検知手段により検知された人の位置とその推定された人の移動先の位置に基づいて、対応する照明領域を照射するように照明灯を点灯する制御を行うので、車両周辺の存在する人の移動先の位置に合わせて照射を行うことが可能となる。
【0009】
第2の車両照明装置(請求項2に対応)は、上記の構成において、人検知手段は、車両の周辺領域を複数に分割してなる複数の分割領域のうち少なくとも1つに対応して配置され、位置推定手段は、人検知手段の検知結果に基づいて1つの分割領域から該分割領域に隣接する2つの分割領域のいずれか1つの分割領域への人の移動を推定することを特徴とする。
【0010】
第3の車両照明装置(請求項3に対応)は、上記の構成において、人検知手段は、車両の周辺領域を複数に分割してなる複数の分割領域のそれぞれに対応して配置され、位置推定手段は、人検知手段の検知結果に基づいて、複数の分割領域のうち1つの分割領域から該分割領域とは別の1つの分割領域への人の移動を推定することを特徴とする。
【0011】
第4の車両照明装置(請求項4に対応)は、上記の構成において、照明領域は、複数の照明灯により照射される複数の領域を組み合わせて、車両の周辺領域を分割してなる領域であることを特徴とする。
【0012】
第5の車両照明装置(請求項5に対応)は、上記の構成において、複数の照明灯は、照射方向を可変とする照明灯を含み、照明点灯指示部は位置推定手段により推定された人の位置の動きに合わせて、照射方向を可変するように制御することを特徴とする。
【0013】
第6の車両照明装置(請求項6に対応)は、上記の構成において、車両に設けられる送信機と、建物に設けられる受信機と、をさらに備え、照明点灯指示部は、送信機から受信機に対して、建物に設けられる照明灯を点灯させる点灯指示信号を送信するように制御することを特徴とする。
【0014】
第7の車両照明装置(請求項7に対応)は、上記の構成において、人検知手段は、車両のドアの開閉を検知するドアセンサ、赤外線・電波・光・音波を用いたセンサ、カメラまたはキーレスエントリ受信機であることを特徴とする。
【0015】
第8の車両照明装置(請求項8に対応)は、上記の構成において、照明点灯指示部は、照度センサから出力される照度信号に基づいて照明灯を点灯するように制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、新たにセンサや照明灯を必要とせずに、車両に既設されている車両周辺に存在する人の位置をセンサと車両周辺を照射する照明灯とを用いて、車両周辺の視認性と防犯効果の向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下に、本発明の好適な実施形態(実施例)を添付図面に基づいて説明する。
【0018】
図1を参照して、第1実施形態に係る車両照明装置の構成を説明する。図1は第1実施形態に係る車両照明装置の構成を説明する第1の模式図であり、図2は第1実施形態に係る車両照明装置の構成を説明する第2の模式図である。
【0019】
図1に示す車両照明装置100は、車両101に右ヘッドライト102a、左ヘッドライト102b、右フォグライト103a、左フォグライト103b、右前方ターンライト104a、左前方ターンライト104b、右後方ターンライト104c、左後方ターンライト104d、右コーナリングライト105a、左コーナリングライト105b、右エントリライト106a、左エントリライト106b、右バックライト107a、左バックライト107b、前方ライセンスライト108aおよび後方ライセンスライト108bの各各照明灯が設けられる。
【0020】
右ヘッドライト102aおよび左ヘッドライト102bは、進行方向前方を照らし出す照明灯である。右フォグライト103aおよび左フォグライト103bは、運転者の視認性を向上させるために設けられる各ヘッドライト102a,102bの補助照明灯である。右前方ターンライト104a、左前方ターンライト104b、右後方ターンライト104cおよび左後方ターンライト104dは、前後方の車両や歩行者等に対して、車両が右左折する方向を示す方向表示器である。右コーナリングライト105aおよび左コーナリングライト105bは、各ターンライト104a〜104dと連動して右左折方向を示す補助表示器である。右エントリライト106aおよび左エントリライト106bは、乗員が昇降しやすいように運転席および助手席の各扉の室内側の下部に設けられ、例えば扉の開閉に合わせて、乗員の足元付近を照射する照明灯である。右バックライト107aおよび左バックライト107bは、後方の車両等に対して、追突防止や制動を知らせるための照明灯である。前方ライセンスライト108aおよび後方ライセンスライト108bは、車両の前後に取り付けられる車両標板(ナンバープレート)を照射する照明灯である。
【0021】
右ヘッドライト照射範囲151aは、右ヘッドライト102aおよび右フォグライト103aが点灯し、照射される範囲を示している。また左ヘッドライト照射範囲151bは、左ヘッドライト102bおよび左フォグライト103bが点灯し、照射される範囲を示している。
【0022】
同様に、右前方ターンライト照射範囲152aは右前方ターンライト104aおよび右コーナリングライト105aによる照射される範囲、左前方ターンライト照射範囲152bは左前方ターンライト104bおよび左コーナリングライト105bにより照射される範囲、右エントリライト照射範囲153aは右エントリライト106aにより照射される範囲、左エントリライト照射範囲153bは左エントリライト106bにより照射される範囲、右後方ターンライト照射範囲154aは右後方ターンライト104cにより照射される範囲、左後方ターンライト照射範囲154bは左後方ターンライト104dにより照射される範囲、右バックライト照射範囲155aは右バックライト107aにより照射される範囲、左バックライト照射範囲155bは左バックライト107bにより照射される範囲、前方ライセンスライト照射範囲156aは前方ライセンスライト108aにより照射される範囲、後方ライセンスライト照射範囲156bは後方ライセンスライト108bにより照射される範囲をそれぞれ示している。
【0023】
なお、照明灯は上述したものに限るものでなく、例えば、車両のルーフ上に設けられた照明灯を用いることもできる。
【0024】
また図2に示すように、この車両照明装置100は上述した各照明灯以外に、照明灯制御部201、運転席ドアセンサ202、助手席ドアセンサ203、後部右席ドアセンサ204、後部左席ドアセンサ205、トランクルームドアセンサ206および照度センサ207が設けられる。
【0025】
照明灯制御部201は、各ドアセンサや照度センサから出力される検知信号に基づいて、検知された人の位置に対応する照明灯を点灯する制御を行うものである。
【0026】
運転席ドアセンサ202、助手席ドアセンサ203、後部右席ドアセンサ204、後部左席ドアセンサ205、トランクルームドアセンサ206は、運転席、助手席、後部右席、後部左席、トランクルームの扉が開閉されたことをそれぞれ検知するものである。これらの各ドアセンサは、例えば各ドアに設けられるタッチセンサ、開閉スイッチ、ドアロック機構部等のものであって、例えばタッチセンサや開閉スイッチであればタッチやスイッチ動作、ドアロック機構部であればロック・ロック解除動作等に基づいて、ドアが開閉したことを検知することができる。ドアが開閉したことを検知することができれば、車両のドアに既設される上述した以外のセンサを用いることができる。
【0027】
照度センサ207は、各照明灯の点灯が必要であるか否か調べるために、車両付近の照度を検知するものである。この照度センサ207から出力される検知信号に基づいて、車両付近の照度が一定の照度より暗くなった場合には、各照明灯の点灯が必要であると判定することができる。
【0028】
続いて、図3を参照して、第1実施形態に係る車両照明装置でドアセンサを使用した場合の照射範囲について説明する。図3は、第1実施形態に係る車両照明装置でドアセンサを使用した場合の照射範囲を示す模式図である。
【0029】
図3に示すように、図1で示した各照明灯の照射範囲を組み合わせて、車両周辺の照明領域を右側照明領域271、左側照明領域272、後方照明領域273のように3つの照明領域に分割する。
【0030】
右側照明領域271は、車両101の右側前方および右側側方に設けられた各照明灯の照射による右ヘッドライト照射範囲151a、右前方ターンライト照射範囲152a、右エントリライト照射範囲153a、右後方ターンライト照射範囲154a、右バックライト照射範囲155aおよび前方ライセンスライト照射範囲156aを組み合わせたものである。
【0031】
また左側照明領域272は、車両101の左側前方および左側側方に設けられた各照明灯の照射による左ヘッドライト照射範囲151b、左前方ターンライト照射範囲152b、左エントリライト照射範囲153b、左後方ターンライト照射範囲154b、左バックライト照射範囲155bおよび前方ライセンスライト照射範囲156aを組み合わせたものである。
【0032】
また後方照明領域273は、車両101の後方に設けられた各照明灯の照射による右後方ターンライト照射範囲154c、左後方ターンライト照射範囲154d、右バックライト照射範囲155a、左バックライト照射範囲155bおよび後方ライセンスライト照射範囲156bを組み合わせたものである。
【0033】
運転席ドアセンサ202、後部右席ドアセンサ204により、運転席ドアまたは後部右席ドアが開いたことが検知された場合に、右側照明領域271が照射されるように対応付けされている。また、助手席ドアセンサ203、後部左席ドアセンサ205により、助手席ドアまたは後部左席ドアが開いたことが検知された場合に、左側照明領域272が照射されるように対応付けされている。また、トランクルームドアセンサ206により、トランクルームドアが開いたことが検知された場合には、後方照明領域273が照射されるように対応付けされている。
【0034】
続いて、図4を参照して、第1実施形態に係る車両照明装置の照明灯制御部201の構成について説明する。図4は、第1実施形態に係る車両照明装置の照明灯制御部の構成を示すブロック図である。
【0035】
図4に示す照明灯制御部201は、位置推測部281、タイマ部282、照明点灯指示部283から構成される。位置推測部281は、上述した各ドアセンサから出力されるドアの開閉を示すドアセンサ検知信号に基づいて、人の移動先位置を推定するものである。タイマ部222は、点灯された各照明灯を消灯するために、ドアが閉じた時点からの時間を計測するためのものである。照明点灯指示部223は、位置推測部221により推定された人の位置、タイマ部222から出力される計時信号、照度センサ207から出力される車両付近の照度を示す照度センサ検知信号に基づいて、各種照明灯に点灯・消灯を指示する照明点灯指示を出力するものである。
【0036】
続いて、図5および図6を参照して、第1実施形態に係る車両照明装置の照明灯制御について説明する。図5は第1実施形態に係る車両照明装置の照明灯制御を説明する第1の模式図であり、図6は第1実施形態に係る車両照明装置の照明灯制御を説明する第2の模式図である。
【0037】
図5に示すように、エンジンを停止し、車両101から運転者291が降車する際、運転席ドアセンサ202により運手席ドアが開いたことが検知される。これに対応して、右側照明領域271が照射されることにより、運転者291が照射される。また運転席ドアセンサ202により運手席の扉が閉められたことが検知され、一定時間が経過すると、右側照明領域271は自動的に消灯する。また右側照明領域271が消灯されると同時に、右側照明領域271の両隣の照明領域である左側照明領域272および後方照明領域273を一定時間だけ点灯する。これにより、運転者291の移動先の位置に合わせて、運転者291を照射することができる。そして、一定時間が経過すると、左側照明領域272と後方照明領域273は自動的に消灯する。
【0038】
また、図6に示すように、例えば運転者291がトランクルームの荷物を取り出すために、車両101の後方に移動して、トランクルームドアが開けられると、トランクルームドアセンサ206によりこれが検知される。これに対応して、後方照明領域273が照明され、運転者291が照射される。そして、運手席ドアと同様に、トランクルームドアが閉められてから、一定時間が経過すると、後方照明領域273は自動的に消灯する。また、後方照明領域273が消灯されると同時に、後方照明領域273の両隣の照明領域である右側照明領域271および左側照明領域272を一定時間だけ点灯する。このため、トランクルームから荷物を取り出した後も、移動する運転者291を照射し続けることができる。右側照明領域271および左側照明領域272は、一定時間経過後に自動で消灯する。
【0039】
このように、各ドアの開閉に合わせて、そのドアセンサで検知された人の位置に対応する照明領域が一定時間だけ照明されるため、夜間等でも乗員の乗降や荷物の上げ下ろしが容易に行える。また、照明領域は一定時間だけ照射されるが、他のドアが開いた際には、既に点灯している照明領域に対応する照明灯を消灯するようにしても良い。
【0040】
なお、各ドアセンサによりドア開閉が検知され始めるのはエンジンが停止した時のみならず、ギアがパーキング位置になった時やサイドブレーキがかけられた時であっても良い。乗員が乗降する可能性がある場合を想定して、様々なドア開閉検知を開始するトリガを設定することができる。
【0041】
続いて、図7を参照して、第1実施形態に係る車両照明装置の照明灯制御の流れについて説明する。図7は、第1実施形態に係る車両照明装置の照明灯制御の流れを示すフローチャートである。
【0042】
各ドアセンサは、エンジン停止状態になるとともに、各ドアの開閉を検知し始める(ステップS301)。車両101のドアが開いたことが検知されると(ステップS302のYES)、人の位置を推測して対応する照明領域を照射する(ステップS303)。また、この時、点灯された照明領域以外の照明領域を既に照射している場合には(ステップS304のYES)、その照明領域を消灯し(ステップS305)、再びS301に戻り、各ドアの開閉を検知し続ける。またステップS304で、点灯された照明領域以外に別の照明領域が照射されていない場合には(ステップS304のNO)、S301に戻り、各ドアの開閉を検知し続ける。
【0043】
また、各ドアセンサにより扉が閉まったことが検知されると(ステップS306のYES)、タイマ部222が点灯時間の計時を開始する(ステップS307)。また、扉の開閉が全く検知されず(ステップS306のNO)、タイマ部222により点灯時間の計時が一定時間を経過していなければ(ステップS308のNO)、再びS301に戻り、各ドアの開閉を検知し続ける。そして、タイマ部222により計時される点灯時間が一定時間を経過した時に(ステップS308のYES)、点灯している照明領域を消灯すると同時にその照明領域の両隣の照明領域を点灯する(ステップS309)。そして、点灯時間を同様に計時し、点灯時間が一定時間を経過していなければ(ステップS310のNO)、再びS301に戻り、各ドアの開閉を検知し続ける。そして、隣接する照明領域を点灯している時間が一定時間を経過した時に(ステップS310のYES)、点灯している両隣の照明領域を消灯する(ステップS311)。
【0044】
続いて、図8を参照して本発明の第2実施形態に係る車両照明装置の構成を説明する。図8は第2実施形態に係る車両照明装置の構成を説明する模式図である。
【0045】
図8に示す車両照明装置400は、第1実施形態で示した車両照明装置100に設けられる照明灯制御部201および各種センサの他に、前方部衝突センサ401a、後方部衝突センサ401b、前方右コーナセンサ402a、前方左コーナセンサ402b、後方右コーナセンサ402c、後方左コーナセンサ402d、右ブラインドセンサ403a、左ブラインドセンサ403bがさらに設けられる。これらのセンサは、車両周辺の車両等を検知する赤外線・電波・光・音波を用いた外界センサである。なお、これらのセンサ以外の各部については、第1実施形態で示した車両照明装置100と同様の構成であるため説明を省略する。
【0046】
前方部衝突センサ401aおよび後方部衝突センサ401bは、追突防止用に設けられた前方および後方の車両との車間距離を検知するためのセンサである。車両の前後方を広範囲に検知することができるものである。前方右コーナセンサ402a、前方左コーナセンサ402b、後方右コーナセンサ402cおよび後方左コーナセンサ402dは、自動車101の前後方の左右の4隅に1つずつ設けられ、歩行者や障害物等を検知するためのものである。右ブラインドセンサ403aおよび左ブラインドセンサ403bは、車両101のドアミラーに設けられ、運転者の死角となる部分の車両等を検知するものである。
【0047】
前方部衝突センサ検知領域421aは前方部衝突センサ401aにより人が検知される範囲を示している。同様に、後方部衝突センサ検知領域421bは後方部衝突センサ401bにより人が検知される範囲、前方右コーナセンサ検知領域422aは前方右コーナセンサ402aにより人が検知される範囲、前方左コーナセンサ検知領域422bは前方左コーナセンサ402bにより人が検知される範囲、後方右コーナセンサ検知領域422cは後方右コーナセンサ402cにより人が検知される範囲、後方左コーナセンサ検知領域422dは後方左コーナセンサ402dにより人が検知される範囲、右ブラインドセンサ検知領域423aは右ブラインドセンサ403a、左ブラインドセンサ検知領域423bは左ブラインドセンサ403bにより人が検知される範囲をそれぞれ示している。
【0048】
続いて、図9を参照して、第2実施形態に係る車両照明装置でドアセンサおよび外界センサを使用した場合の照射範囲について説明する。図9は、第2実施形態に係る車両照明装置でドアセンサおよび外界センサを使用した場合の照射範囲を示す模式図である。
【0049】
図9は、図1で示した各照明灯による照射範囲を組み合わせて、車両周辺の照明領域を右側前方照明領域441、左側前方照明領域442、右側側方照明領域443、左側側方照明領域444、右側後方照明領域445、左側後方照明領域446、後方照明領域447のように分割することができる。
【0050】
右側前方照明領域441は、車両101の右側前方に設けられた各照明灯の照射による右ヘッドライト照射範囲251a、右前方ターンライト照射範囲252aおよび前方ライセンスライト照射範囲256aを組み合わせたものである。
【0051】
左側前方照明領域442は、車両101の左側前方に設けられた各照明灯の照射による左ヘッドライト照射範囲251b、左前方ターンライト照射範囲252b、前方ライセンスライト照射範囲256aを組み合わせたものである。
【0052】
右側側方照明領域443は、車両101の右側側方に設けられた各照明灯の照射による、右前方ターンライト照射範囲252a、右エントリライト照射範囲253aおよび右後方ターンライト照射範囲254aを組み合わせたものである。
【0053】
左側側方照明領域444は、車両101の左側側方に設けられた各照明灯の照射による左前方ターンライト照射範囲252b、右エントリライト照射範囲253bおよび左後方ターンライト照射範囲254bを組み合わせたものである。
【0054】
右側後方照明領域445は、車両101の右側後方に設けられた各照明灯の照射による右後方ターンライト照射範囲254a、右バックライト照射範囲255aおよび後方ライセンスライト照射範囲256bを組み合わせたものである。
【0055】
左側後方照明領域446は、車両101の左側後方に設けられた各照明灯の照射による左後方ターンライト照射範囲254b、左バックライト照射範囲255bおよび後方ライセンスライト照射範囲256bを組み合わせたものである。
【0056】
後方照明領域447は、車両101の後方付近に設けられた各照明灯の照射による右バックライト照射範囲255a、左バックライト照射範囲255bおよび後方ライセンスライト照射範囲256bを組み合わせたものである。
【0057】
各ドアセンサのみならず、車両に既設されている外界センサを組み合わせて使用することによりセンサの数が多くなり、上述したドアセンサのみ使用した場合よりも通行人の位置をより細かい範囲で検知することができ、これに合わせて照明領域を細かく分割することができる。
【0058】
これらの既設の各種センサが、車両の周辺領域を複数に分割して形成される複数の分割領域に対応して配置されるものと考えた際、位置推測部281による人の位置の推定方法は様々なものが考えられる。
【0059】
例えば、センサを上述した複数の分割領域のうちの少なくとも1つの領域に対応して配置し、ある1つの分割領域からそれに隣接する2つの分割領域のいずれか1つの分割領域に移動する人の位置を推定するように構成すれば、1つのセンサを用いて広範囲に人の移動先の位置を効率良く推定することができる。またセンサを複数の分割領域のそれぞれに対応して配置し、ある1つの分割領域から別の1つの分割領域に移動する人の位置を推定するように構成すれば、1つのセンサで人の移動先の位置を高精度に推定することもできる。
【0060】
なお、外界センサにあっても、ドアセンサと同様に上述したセンサ以外の外界センサを用いることができる。例えば、車両側方部に設けられる側方部衝突センサであっても良い。またキーレスでエントリやドアロックを行うキーレスエントリシステムのキーレスエントリ受信機を用いて、キーレスエントリ信号の受信方向に基づいて、人の位置方向を検知することもできる。車両付近の存在する人を検知できるものであれば、車両に設けられる各種センサ、カメラ等を利用することができる。
【0061】
続いて、図10を参照して、第2実施形態に係る車両照明装置の照明灯制御部201の構成について説明する。図10は、第2実施形態に係る車両照明装置の照明灯制御部の構成を示すブロック図である。
【0062】
図10に示す照明灯制御部201は、図4に示す照明灯制御部201と同様のものである。ただし、位置推測部281は、上述した各ドアセンサから出力されるドアの開閉を示す検知信号と、照度センサ207から出力される照度検知信号の他に、上述した各外界センサから出力される人を検知したことを示す外界センサ検知信号とに基づいて、人の位置を推定する。なお、これ以外の制御部201の各部については説明を省略する。
【0063】
続いて、図11〜図13を参照して、第2実施形態に係る車両照明装置の照明灯制御について説明する。図11は第2実施形態に係る車両照明装置の照明灯制御を説明する第1の模式図であり、図12は第2実施形態に係る車両照明装置の照明灯制御を説明する第2の模式図であり、図13は第2実施形態に係る車両照明装置の照明灯制御を説明する第3の模式図である。
【0064】
図11に示すように、エンジンを停止し、車両101から運転者291が降車する際、運手席ドアセンサ202により運手席ドアが開いたことが検知される。これに対応して、右側照明領域443が照射されることにより、運転者291が照射される。また、運手席ドアセンサ202のみならず、右ブラインドセンサ403aでも、運転者291が検知される。
【0065】
また、図12に示すように、前方右コーナセンサ402aで検知されると、右側前方照明領域421が照明される。この時、右側照明領域443が消灯する。また、前方部衝突センサ401aでも、運転者291が検知される。
【0066】
続いて、図13に示すように、前方左コーナセンサ402bで検知されると、左側前方照明領域442が照明される。この時、右側前方照明領域421が消灯する。そして、運転者291が玄関293から建物292内に入り、いずれのドアセンサおよび外界センサから運転者291を検知しなくなると、照明領域442が消灯する。
【0067】
ドアセンサおよび外界センサにより人が検知されている間、検知された人の位置に対応する照明領域が照射されるため、乗員が車両から降車して、建物292の玄関293にたどり着くまで、運転者291は確実に照射される。
【0068】
続いて、図14を参照して、第2実施形態に係る車両照明装置の照明灯制御の流れについて説明する。図14は、第2実施形態に係る車両照明装置の照明灯制御の流れを示すフローチャートである。
【0069】
エンジン停止状態になると、各ドアセンサは各ドアの開閉を検知し始め、また各外界センサが人を検知し始める(ステップS501)。車両101のドアが開閉されたことが検知されるか、または外界センサにより人が検知されると(ステップS502のYES)、人の位置を推測して対応する照明領域を照射する(ステップS503)。また、この時、点灯された照明領域以外の照明領域を照射している場合には(ステップS504のYES)、その照明領域を消灯し(ステップS505)、再びステップS501に戻り、各ドアの開閉および各外界センサによる人を検知し続ける。またステップS504で、点灯された照明領域以外に別の照明領域が照射されていない場合には(ステップS504のNO)、再びステップS501に戻り、各ドアの開閉および各外界センサにより人を検知し続ける。
【0070】
また、ステップS502で、各ドアセンサにより各ドアの開閉および各外界センサにより人が検知されない場合には(ステップS502のNO)、車両付近に人が存在しないものとして、点灯している照明領域を消灯する(ステップS506)。
【0071】
なお、ここでは、人が検知された時に、照射されている照明領域を消灯して、別の照明を点灯するように説明したが、照明領域の点灯時間をタイマ部282で計時して、一定時間が経過したら、照射されている照明領域を消灯して、隣接する照明領域を自動で点灯させるようにしても良い。すなわち、複数の照明領域が、時間差をもって連続的に点灯されるように構成することができる。このように、各照明領域のうち一部のみに人を検知するセンサを設ける構成としても、センサを備えていない照明領域で補間的に人を追従する如く照明灯を点灯させることができる。
【0072】
続いて、図15〜図18を参照して、第3実施形態に係る車両照明装置について説明する。図15は第3実施形態に係る車両照明装置の照明灯制御を説明する第1の模式図であり、図16は第3実施形態に係る車両照明装置の照明灯制御を説明する第2の模式図であり、図17は第3実施形態に係る車両照明装置の照明灯制御を説明する第3の模式図であり、図18は第3実施形態に係る車両照明装置の照明灯制御を説明する第4の模式図である。
【0073】
第3実施形態に係る車両照明装置は、第2実施形態に係る車両照明装置の構成と同様である。ただし、図15に示す車両101の照明灯は、照射方向を可動することができるものである。ここでは、右ヘッドライト102aおよび左ヘッドライト102bが照射方向を可動することができる照明灯である。
【0074】
運転者291が外界センサにより検知され、照明点灯指示部223から出力される照明点灯指示に基づいて、右側前方照明領域441が照射される。この際、運転者291の位置に合わせて、右ヘッドライト102aの光軸を変化させるように照明点灯指示を出力して、右ヘッドライト102aによる照射範囲151aを変化させる。
【0075】
そして、図16に示すように、運転者291が移動するのに合わせて、右ヘッドライト102aの光軸をさらに変化させ、右ヘッドライト102aによる照射範囲151aを変化させる。
【0076】
さらに、図17に示すように、運転者291が別の外界センサにより検知され、左側前方照明領域442が照射される。この際、運転者291の位置に合わせて、左ヘッドライト102bの光軸を変化させ、左ヘッドライト102bによる照射範囲151bを変化させる。
【0077】
そして、図18に示すように、運転者291が移動するのに合わせて、左ヘッドライト102bの光軸をさらに変化させ、左ヘッドライト102bによる照射範囲151bを変化させる。
【0078】
このように、単に人の位置に対して照明領域を変化させるだけではなく、照明点灯指示部223からの照明点灯指示に基づいて、照明灯の光軸を変化させて乗員を追従するように照射することで、乗員への照射度をより高めることができる。また光軸を可動することができる照明灯は、上述した右ヘッドライト102aおよび左ヘッドライト102bに限らず、例えば比較的照度が高いフォグライト等と組み合わせることもできる。
【0079】
続いて、図19を参照して、第4実施形態に係る車両照明装置について説明する。図19は、第4実施形態に係る車両照明装置の照明灯制御を説明する模式図である。
【0080】
第4実施形態に係る車両照明装置は、第2・3実施形態に係る車両照明装置の構成と同様である。ただし、図19に示す車両101には送信機601が設けられており、建物292には受信機602と屋外照明灯603が設けられている。送信機601は、照明点灯指示部223から出力される照明点灯指示に基づいて、受信機602に対して屋外照明灯603を点灯させるための点灯指示信号を出力するものであり、受信機602はその点灯指示信号に基づいて屋外照明灯603を点灯させるものである。
【0081】
図19に示すように、外界センサにより運転者291が玄関293の付近にいることを検知した時に、送信機601から受信機602に対して、屋外照明灯603の点灯指示信号を出力することにより、屋外照明灯603を点灯させることができる。
【0082】
屋外照明灯603を点灯させるために予め玄関の位置を設定しておいても良い。また玄関の位置を設定しておかなくても、最初の照明領域を点灯させると同時に屋外照明灯603を点灯させる点灯指示信号を出力し、人が検知されなくなるまで玄関灯を点灯させておくことで、防犯性、視認性を高めることができる。
【0083】
このように、車両101から降車してから玄関293にたどり着くまで、車両101に設けられた照明灯による照射を行うだけでなく、建物292の玄関293に取り付けられている屋外照明灯603を組み合わせて照射を行うことができる。
【0084】
また上述した各実施形態で、各ドアセンサや外界センサにより人が検知された時に、人の位置に対応する照明灯を点灯している。しかし、人が各センサの検知領域から外れた場合には、単に照明灯を消灯させるのではなく、車両降車後に運転者291が移動する可能性がある範囲を事前に予測することで、センサ検知領域以外に存在する運転者291を照明させることができる。
【0085】
例えば、図20に示すように、運転者291aが車両101から降りた際に、運転者291aは右ブラインドセンサ検知領域423aに存在するため、外界センサにより検知される。通常であれば、運転者291aは車両101の付近を通り建物292の玄関293に行くため、前方部衝突センサ検知領域421aおよび前方右コーナセンサ検知領域422aを通過して、各外界センサで検知される。しかしながら、運転者291aが例えば図中の破線矢印で示すような軌跡をたどり、建物292の裏側に入り各センサの検知領域から外れた場合には、移動後の運転者291bの位置を推定することができなくなる。
【0086】
このようにセンサにより人を検知可能な領域と検知不可能な領域とを移動する場合においては、各センサにより最後に検知した運転者291aの位置情報に基づいて、車両101の周辺を時計周り方向と反時計周り方向に両方照射することで、センサ検知領域外であっても、照射することが可能な範囲に存在する人をも確実に照射することができる。図示するように、運転者291bは各センサの検知領域外に存在しているが、運転者291aの位置情報に基づいて、右側前方照明領域441と右側後方照明領域445とが照射されるため、車両周辺に移動した可能性がある運転者291bを照射することができる。
【0087】
上述したように、各センサで人が検知されなくなった場合、最後に検知した人の位置情報に基づいて人の位置を推定して点灯させるべき照明領域を決定したが、さらにその後の人の位置を推定して、その次に点灯させる照明領域も決定することもできる。また点灯させる照明領域についても、位置情報に基づいて時計周り方向と反時計周り方向とに両方照射するのみならず、例えば位置情報に基づいて車両前方または後方の複数の照明領域を同時に点灯させるようにしても良い。
【0088】
また上述した実施形態では、運転者のみを照射するように説明したが、例えば運転者と助手席とから乗員が降車した場合には、運転者方向と助手席方向の照明灯を同時に点灯させて、全ての乗員を照射させることもできる。また車両に乗車する場合のみならず、キーレスエントリ受信機のセンサ等を活用すれば、乗車時にも車両付近にいる乗員に対して照射を行うことができる。
【0089】
以上の実施形態で説明された各種照明灯やセンサ等の構成、形状、大きさおよび配置関係については本発明が理解・実施できる程度に概略的に示したものにすぎない。従って本発明は、説明された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示される技術的思想の範囲を逸脱しない限り様々な形態に変更することができる。
【産業上の利用可能性】
【0090】
本発明は、車両に設けられ、乗員の位置に対応して乗員の照明を行う車両照明装置として利用される。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】第1実施形態に係る車両照明装置の構成を説明する第1の模式図である。
【図2】第1実施形態に係る車両照明装置の構成を説明する第2の模式図である。
【図3】第1実施形態に係る車両照明装置でドアセンサを使用した場合の照射範囲を示す模式図である。
【図4】第1実施形態に係る車両照明装置の照明灯制御部の構成を示すブロック図である。
【図5】第1実施形態に係る車両照明装置の照明灯制御を説明する第1の模式図である。
【図6】第1実施形態に係る車両照明装置の照明灯制御を説明する第2の模式図である。
【図7】第1実施形態に係る車両照明装置の照明灯制御の流れを示すフローチャートである。
【図8】第2実施形態に係る車両照明装置の構成を説明する模式図である。
【図9】第2実施形態に係る車両照明装置でドアセンサおよび外界センサを使用した場合の照射範囲を示す模式図である。
【図10】第2実施形態に係る車両照明装置の照明灯制御部の構成を示すブロック図である。
【図11】第2実施形態に係る車両照明装置の照明灯制御を説明する第1の模式図である。
【図12】第2実施形態に係る車両照明装置の照明灯制御を説明する第2の模式図である。
【図13】第2実施形態に係る車両照明装置の照明灯制御を説明する第3の模式図である。
【図14】第2実施形態に係る車両照明装置の照明灯制御の流れを示すフローチャートである。
【図15】第3実施形態に係る車両照明装置の照明灯制御を説明する第1の模式図である。
【図16】第3実施形態に係る車両照明装置の照明灯制御を説明する第2の模式図である。
【図17】第3実施形態に係る車両照明装置の照明灯制御を説明する第3の模式図である。
【図18】第3実施形態に係る車両照明装置の照明灯制御を説明する第4の模式図である。
【図19】第4実施形態に係る車両照明装置の照明灯制御を説明する模式図である。
【図20】各センサの検知領域から外れた場合の照明灯制御を説明する模式図である。
【図21】従来の車両照明装置の照明灯制御を説明する模式図である。
【符号の説明】
【0092】
100,400 車両照明装置
101 車両
102a 右ヘッドライト
102b 左ヘッドライト
103a 右フォグライト
103b 左フォグライト
104a 右前方ターンライト
104b 左前方ターンライト
104c 右後方ターンライト
104d 左後方ターンライト
105a 右コーナリングライト
105b 左コーナリングライト
106a 右エントリライト
106b 左エントリライト
107a 右バックライト
107b 左バックライト
108a 前方ライセンスライト
108b 後方ライセンスライト
201 照明灯制御部
202 運転席ドアセンサ
203 助手席ドアセンサ
204 後部右席ドアセンサ
205 後部左席ドアセンサ
206 トランクルームドアセンサ
207 照度センサ
221a 前方部衝突センサ
221b 後方部衝突センサ
222a 前方右コーナセンサ
222b 前方左コーナセンサ
222c 後方右コーナセンサ
222d 後方左コーナセンサ
223a 右ブラインドセンサ
223b 左ブラインドセンサ
281 位置推測部
282 タイマ部
283 照明点灯指示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に配置され、少なくとも前照灯および側方灯を含む複数の照明灯と、
前記車両の周辺付近に存在する人を検知する人検知手段と、
前記人検知手段により検知された前記人の移動先の位置を推定する位置推定手段と、
前記人検知手段により検知された前記人の位置および前記位置推定手段により推定された前記人の移動先の位置に基づき前記複数の照明灯のうち少なくとも1つの照明灯を点灯するように制御する照明点灯指示部と、
を備えたことを特徴とする車両照明装置。
【請求項2】
前記人検知手段は、前記車両の周辺領域を複数に分割してなる複数の分割領域のうち少なくとも1つに対応して配置され、前記位置推定手段は、前記人検知手段の検知結果に基づいて1つの前記分割領域から該分割領域に隣接する2つの前記分割領域のいずれか1つの前記分割領域への前記人の移動を推定することを特徴とする請求項1記載の車両照明装置。
【請求項3】
前記人検知手段は、前記車両の周辺領域を複数に分割してなる複数の分割領域のそれぞれに対応して配置され、前記位置推定手段は、前記人検知手段の検知結果に基づいて、複数の前記分割領域のうち1つの前記分割領域から該分割領域とは別の1つの前記分割領域への前記人の移動を推定することを特徴とする請求項1記載の車両照明装置。
【請求項4】
前記照明領域は、前記複数の照明灯により照射される複数の領域を組み合わせて、前記車両の周辺領域を分割してなる領域であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両照明装置。
【請求項5】
前記複数の照明灯は、照射方向を可変とする照明灯を含み、前記照明点灯指示部は前記位置推定手段により推定された前記人の位置の動きに合わせて、照射方向を可変するように制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の車両照明装置。
【請求項6】
前記車両に設けられる送信機と、建物に設けられる受信機と、をさらに備え、
前記照明点灯指示部は、前記送信機から前記受信機に対して、前記建物に設けられる照明灯を点灯させる点灯指示信号を送信するように制御することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両照明装置。
【請求項7】
前記人検知手段は、前記車両のドアの開閉を検知するドアセンサ、赤外線・電波・光・音波を用いたセンサ、カメラまたはキーレスエントリ受信機であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の車両照明装置。
【請求項8】
前記照明点灯指示部は、照度センサから出力される照度信号に基づいて前記照明灯を点灯するように制御することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の車両照明装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2009−57014(P2009−57014A)
【公開日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−228110(P2007−228110)
【出願日】平成19年9月3日(2007.9.3)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【出願人】(000002303)スタンレー電気株式会社 (2,684)
【Fターム(参考)】