説明

車両用の電源制御装置

【課題】PCUケースの変形を検出容易な手段及び検出手段の小型を実現すると共に、車両の衝突事故が発生した際に高電圧バッテリの電力供給を適切に遮断する衝撃遮断手段を有する車両用の電源制御装置を提供する。
【解決手段】PCU3はトランスアクスル2上に直接搭載されており、トランスアクスル2は第1と第2のモータジェネレータ21,22とディファレンシャルギア23とを有している。PCU3は、2つのモータジェネレータを制御するIPM34と、IPM34を制御する制御装置が配置されている制御基板19と、バッテリ電圧を昇圧するためのリアクトル31と、補機バッテリを充電するためのDC/DCコンバータ32と、これらのモジュールと電力ケーブル36とを接続するコネクタ35と、IPM34やDC/DCコンバータ32等を冷却するウォータジャケット33と、接触検出手段10と、を含んでいる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は車両用の電源制御装置に関し、特にバッテリから供給される電力を負荷駆動用の電力に変換する電力変換装置と、電力変換装置を制御する制御基板と、これらを収容するケースと、を有する車両用の電源制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電気自動車やエンジンと電気自動車を組み合わせたハイブリッド自動車が実用化され、ハイブリッド自動車等が普及し始めている。このようなハイブリッド自動車等には高電圧バッテリの電力をインバータによって制御してモータジェネレータに供給し、車両を駆動する駆動回路が搭載されている。駆動回路には、モータジェネレータを制御するためのインバータや高電圧バッテリの電力を補機バッテリの充電のために低電圧に降圧するコンバータ等がある。インバータやコンバータ等は1つのパワーコントロールユニット(PCU)として一体化され、取り扱う電圧が数百ボルトの高電圧となることから複数の安全対策が施されている。
【0003】
安全対策の一つには、車両の修理点検を行うサービスマンが誤って高電圧の機器に触れて感電しないようにするため、高電圧バッテリやその関連機器からの電力供給を遮断すると共に電力が不用意に供給されることを防ぐインターロック手段がある。また、別の安全対策としては、車両の衝突事故が発生した際に高電圧バッテリの電力供給を適切に遮断する衝撃遮断手段と、車両の衝突事故が発生した場合において高電圧機器が破損しにくいようにするため、高電圧機器のケースや高電圧機器を保持するブラケット等により衝撃を吸収する衝撃吸収手段とがある。
【0004】
衝撃遮断手段の一例には、車両が衝突などにより衝撃を受けた場合、高電圧機器の近傍に設置された加速度センサにより衝撃を検出して電力供給を遮断するものがある。しかしながら、高電圧機器の近傍にはエンジンやサスペンションに接続されたトランスアクスルなどがあり、加速度センサに局部的な衝撃が発生した場合、加速度センサが局部的な衝撃を車両の衝突と誤って検出し、高電圧機器からの漏電が発生しない場合であっても、電力供給を遮断してしまうおそれがある。そこで、このような問題を回避するため、特許文献1で開示された車両用の電源制御装置がある。
【0005】
図7は車両用の電源制御装置における従来例の一つを示している。図7(A)のハイブリッド自動車100には、エンジンルーム内に搭載されたエンジン101と、エンジン101に直結されたモータユニット102と、エンジン101とモータユニット102とにより駆動される駆動輪103と、車両用電源を制御するインバータユニット104と、が配置されている。
【0006】
インバータユニット104は、図示しない制御装置と、インバータケース105内に収納され、インバータケース105の下方が開口されたケースと、ケース開口部を覆う蓋106と、を有している。なお、図7(A)のインバータユニット104は車両への搭載スペースの制約などによりモータユニット102の下方に設けられ、インバータケース105は、路面とインバータケース105との間に他の部品が介在しない位置に配置されている。
【0007】
図7(B)は図7(A)のインバータユニット104の拡大図である。特許文献1では、インバータケース105の蓋106の内側(蓋の内面109)に、車両の衝突による衝撃荷重により蓋106が変形すると電気的に抵抗値が変化又は断線する導体フィルム108が設けられている。制御装置は、衝撃荷重により導体フィルムの抵抗値が変化すると、この導体フィルム108を流れる電流値の変化により衝突を検出し、その検出結果に基づいて高電圧機器への電力供給を遮断する。
【0008】
しかしながら、上記特許文献1の衝撃遮断手段は、導体フィルム108を蓋の内面109に取り付け、電流センサにより電流値の変化を検出して衝突を判断する必要があることから導体フィルム、電流センサ及び追加の電子回路等を取り付ける必要があり、コストアップ要因となる。そこで、特許文献2には、これらの加速度センサや追加の電子回路を必要としない電源遮断装置が開示されている。
【0009】
特許文献2の電源遮断装置は、バッテリと負荷とリレーとを有する電源回路と、リレーを制御することでバッテリと負荷との接続/切断を行うリレー制御部と、車両衝突時にリレー制御部とリレーの間に設けられた信号線を破断またはグランド電位にする切断刃と、を有している。このような構成により、衝突の検出に伴うセンサや制御回路を不要にしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2008−154315号公報
【特許文献2】特開2004−159439号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
従来、昇圧器、インバータ、DC/DCコンバータ等を一つに集約したパワーコントロールユニット(PCU)は、衝撃吸収を目的としてモータユニットの下方又はトランスアクスル上に専用のブラケットを用いて別置きタイプのPCUとして車両に搭載していたが、小型化と部品点数削減の要求に答えるため、トランスアクスル(T/A)に直接PCUを搭載する直置きタイプが検討されている。PCUを直置きタイプにすると、例えば、トランスアクスルの取り付けブラケットの上をPCUが移動することにより衝撃を吸収する効果が期待できないことからケースの強化や確実な衝撃遮断手段が要求される。
【0012】
そこで、特許文献2の確実な衝撃遮断手段を用いることにより、PCUの直置きタイプであっても特別なケースの強化をすることなく部品点数を削減しながら対応することが考えられる。しかしながら、リレーのドライブ回路を切断する切断刃のメカニズムは小型が容易ではなかった。
【0013】
上記理由から、本発明に係る車両用の電源制御装置は、PCUケースの変形を検出容易な手段及び検出手段の小型を実現すると共に、車両の衝突事故が発生した際に高電圧バッテリの電力供給を適切に遮断する衝撃遮断手段を有する車両用の電源制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
以上のような目的を達成するために、本発明に係る車両用の電源制御装置は、バッテリから供給される電力を負荷駆動用の電力に変換する電力変換装置と、電力変換装置を制御する制御基板と、これらを収容するケースと、を有する車両用の電源制御装置であって、ケース内に収容された制御基板は、複数の信号端子と、車両前方のケース内面とその信号端子の少なくとも一つの信号端子とが車両の衝突により接触するように配置されている接触検出端子と、を有することを特徴とする。このような構成にすることにより、衝撃検出の構造を信号端子のリードフレームのみで構成することが可能となる。
【0015】
また、本発明に係る車両用の電源制御装置であって、制御基板は水平又は前方に傾斜して車両に搭載され、接触検出端子は、制御基板から垂直に延びた信号端子の先端が前方に屈曲した端子であることを特徴とする。このような構成にすることにより、制御基板にケースが触れる前に接触検出端子が接触し、衝突を検出することが可能となる。
【0016】
また、本発明に係る車両用の電源制御装置であって、接触検出端子は、ケース内面から予め決められた距離だけ離間して配置され、ケース内面に接触することでグランド電位となることを特徴とする。
【0017】
また、本発明に係る車両用の電源制御装置であって、さらに、接触検出端子は、制御基板から垂直から垂直に延びた信号端子の先端が左右方向に屈曲した端子を含むことを特徴とする。このような構成により、車両前方側からの衝撃の他に、車両側面側からの衝突を検出することが可能になる。
【0018】
また、本発明に係る車両用の電源制御装置であって、制御基板は、接触検出端子からの信号に基づいてバッテリと電力変換装置とを接続するリレーをオフすることでバッテリから電力変換装置への電力供給を停止する。このような処理により、衝撃遮断手段を好適に実現することが可能となる。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係る車両用の電源制御装置を使用することにより、衝撃検出の構造を信号端子のリードフレームのみで構成できることからコストダウンが可能であり、かつ、信号を検出する基板との接続も容易になるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施形態に係る車両用の電源制御装置を説明する断面図である。
【図2】図1の車両用電源が車両の衝突により衝撃荷重を受けた場合の状態を説明する断面図である。
【図3】図1の車両用の電源制御装置を構成する制御基板とIPMとを説明する説明図である。
【図4】図3の車両用の電源制御装置に設けられた接触検出端子の形状を説明する説明図である。
【図5】本実施形態の車両用電源を有する駆動システムの構成を示す構成図である。
【図6】図1の車両用電源が車両の衝突により衝撃荷重を受けた場合における制御装置の処理の流れを示すフローチャート図である。
【図7】車両用の電源制御装置における従来例を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明を実施するための最良の形態(以下実施形態という)を、図面に従って説明する。
【0022】
図1は車両用の電源制御装置の概要を示し、トランスアクスル2と、接触検出端子11により接触を検出することができる接触検出手段10を有するパワーコントロールユニット3(PCU)と、の断面を示している。車両用の電源制御装置を構成するPCU3はトランスアクスル2上に直接搭載されており、トランスアクスル2は第1のモータジェネレータ21(MG1)と第2のモータジェネレータ22(MG2)とディファレンシャルギア23とを有している。
【0023】
PCU3は、2つのモータジェネレータを制御するIGBTトランジスタ、フライホイールダイオード(FWD)、上アーム高電圧駆動回路及び下アーム高電圧駆動回路等をモジュール化したインテリジェントパワーモジュール(IPM:Intelligent Power Module)34と、IPM34を制御する制御装置が配置されている制御基板19と、バッテリ電圧を昇圧するためのリアクトル31と、補機バッテリを充電するためのDC/DCコンバータ32と、これらのモジュールと電力ケーブル36とを接続するコネクタ35と、IPM34やDC/DCコンバータ32等を冷却するウォータジャケット33と、衝撃遮断手段を制御装置と協働して実現する接触検出手段10と、これらの収容するケースとなる上蓋24と下蓋25と、を含んでいる。なお、IPM34と制御基板19とは、IPMからの延びるリードフレーム又は基板から延びるリードフレームによって接続されている。
【0024】
図2は、図1の車両用の電源制御装置(PCU3)が車両の衝突により衝撃荷重を受けた場合の状態を示している。本実施形態におけるPCU3は、前面衝突時では車両中央部や車両外側部が均等に衝撃荷重を受け、オフセット衝突時では左右の車両外側部どちらか一方が大きい衝撃荷重を受けるものの、どちらの場合でもPCU3の少なくとも前面が潰れるように設計されている。
【0025】
図2に示すようにPCU3は、衝撃荷重を受けるとアルミダイキャスト製の上蓋24が潰れ、制御基板19からIPM34を介して延びる接触検出端子11(リードフレーム)が上蓋24の内面に接触することになる。上蓋24はグランド電位となっているため、接触検出端子11は配インピーダンス状態からグランド電位に変わることで、制御装置は後述する処理に基づいてバッテリからの電源供給を遮断する。次に、接触検出端子11について詳説する。
【0026】
図3は、図1の車両用の電源制御装置(PCU3)を構成する制御基板19とIPM34とを示し、図4は、図3の車両用の電源制御装置に設けられた接触検出端子11の形状を示している。また、図3(A)は、制御基板19の上面図を示し、図3(B)は制御基板19の正面図を示している。
【0027】
制御基板19から延びる制御電極16(あるいは、制御端子ともいう。)の多くはIPMのIGBTトランジスタの制御を行うが、接触検出端子11は車両前方側に屈曲された電極であり、同様にして接触検出端子15は車両側面側に屈曲された電極である。なお、本実施形態で特徴的な事項は、衝撃荷重が接触検出端子に過大な変位を加え、接触検出端子があらぬ方向へ塑性変形するのを防ぐため、制御基板19から延びた接触検出端子11,15は、IPMの絶縁部で折り返され、IPM34から所定の方向に突出させたことである。このような構成にすることで、接触検出端子11,15を支持する部材を用いることなく、接触検出端子11,15の変形が弾性変形に留まることになり、好適な衝撃荷重の検出が可能となる。図3(A)の一点破線は衝撃荷重が前方又は側面から加わった場合の上蓋の変形を示したものであり、衝撃荷重により少なくとも1箇所の接触検出端子がグランド電位に変化することになる。
【0028】
図3(C)は、制御基板19とIPM34との拡大図を示している。IPM34の中央部には、IGBTトランジスタ配置エリアとなっており、複数のIGBTトランジスタやフリーホイールダイオード等が配置されている。また、IPM34の外周部は絶縁部材で構成されており、外周部を接触検出端子11,15の支持部材として利用することで、部品点数の低減が可能となる。さらに、接触検出端子11,15の先端部は四角錐状の接触形状にすることで蓋内面との電気的な接続性を向上させている。
【0029】
図4(A)から図4(D)には、本実施形態における接触検出端子の先端形状を示し、上蓋24と電気的な接触する形状の一例を示している。これらの接触検出端子は接触相手の上蓋内面の状態に応じて選択することが望ましい。例えば、図4(A)は針状の先端形状であり、上蓋24の内面に凹凸が多い場合には好適である。また、図4(B)は釘の頭のように逆円錐形状であり広い接触面積及び外周形状を有することから、前面衝突やオフセット衝突等における検出精度の向上に好適である。また、図4(C)は球状の選択形状であり、上蓋24の内面が平滑である場合には好適である。さらに、図4(D)は上蓋内面に四角いグリッド状の凹凸を設け、その凹凸に四角形で先端が平坦な接触検出端子が係合するようにデザインされたものである。上蓋内面の凹凸に接触検出端子の先端が嵌り込むことにより、確実な検出が可能となる。
【0030】
図5は本実施形態における駆動システム1の構成を示している。車両に搭載される駆動システム1は、高電圧のバッテリ49と、補機バッテリ42と、パワーコントロールユニット3とを有している。車両用の電源制御装置を構成するパワーコントロールユニット3は、高電圧のバッテリ49の電圧を昇圧する昇圧器41と、モータジェネレータ45を制御するインバータ44と、電圧を平滑化する平滑コンデンサ46と、12Vの補機バッテリ42を充電するDC/DCコンバータ32と、接触検出端子11とフォトカプラ13とトランジスタ14と制御装置12とにより構成される衝撃遮断手段とバッテリ49の電力をインバータ44やDC/DCコンバータ32等へ供給・遮断を行うシステムメインリレー(SMR)であるリレー47,48と、リレー47,48を駆動するトランジスタ51a,51bと、これらの制御行う制御装置12と、を有している。
【0031】
ここで、制御装置12に接続される接触検出端子11は、インバータ44を構成する制御基板とIPMとの近傍に配置されることから、絶縁回路を設けることにより短絡を防止しているが、フォトダイオードとトランジスタによる回路構成に限定するものではなく、絶縁トランスなどの回路構成を用いても好適である。
【0032】
図6は、図1の車両用電源が車両の衝突により衝撃荷重を受けた場合における制御装置12の処理の流れを示し、図5の駆動システム1と共に処理の流れを詳説する。本処理は、定期的に実行されるタイマー割り込み処理であり、制御装置12は予め決められた時刻になると、ステップS10の接触検出を処理する。制御装置12はステップS10において、複数の接触検出端子11,15に接続されたトランジスタ14の出力電位を次々に検査し、いずれかの接触検出端子がグランド電位に落ちることによりトランジスタ14の出力が12V(Hi)になっているかどうかを調べてステップS12に進む。
【0033】
ステップ12において、接触検出端子11,15のうち、グランド電位(トランジスタ14の出力はハイインピーダンス状態からHi状態となる。)に落ちている端子があるかどうかを確認し、もし、接触が検出されない場合には、ステップS14に移り、PCU3に対する衝撃なしとして割り込み処理を終了し、割り込み前のメインルーチンに戻る。この場合は、システムメインリレー(SMR)であるリレー47,48がオンのままとなり、バッテリ49の電力がリレー47,48を介して昇圧器41、インバータ44及びDC/DCコンバータ32に供給され、インバータ44によってモータジェネレータ45が制御される。
【0034】
一方、ステップS12において、接触を検出した場合には、ステップS16に移動してPCU3が衝撃を受けたと判定し、ステップS18に移動して衝撃遮断手段を実際に実行することになる。ステップS18において、制御装置12はシステムメインリレー(SMR)であるリレー47,48をオフするために、トランジスタ51a,51bをオンからオフにさせる。ステップS20において、PCU3のインバータ44等を停止させると共に、平滑コンデンサや昇圧器のコンデンサに溜まった電荷も放電させる等の処理を実行した後、割り込み処理を終了して割り込み前のメインルーチンに戻る。
【0035】
以上、上述したように、本実施形態に係る車両用の電源制御装置を使用することにより、衝撃検出の構造を信号端子のリードフレームのみで構成できることからコストダウンが可能であり、かつ、信号を検出する基板との接続も容易となる。
【0036】
なお、本実施形態における他の変形例では、車両後方側にケースが閉じている時に常時グランド電位になる別の接触検出端子を配置することにより、ケースが開けられた時には高電圧バッテリからの電力供給を遮断すると共に、電力が不用意に供給されることを防ぐインターロック手段と、車両前方又は側面方向に配置された接触検出端子により、車両の衝突事故が発生した際に高電圧バッテリの電力供給を適切に遮断する衝撃遮断手段と、を兼ね備えた車両用の電源制御装置を構成することも可能であり、小型化と部品点数の低減が可能となることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0037】
1 駆動システム、2 トランスアクスル、3 パワーコントロールユニット、10 接触検出手段、11,15 接触検出端子、12 制御装置、13 フォトカプラ、14,51a,51b トランジスタ、16 制御電極、19 制御基板、21,22,45 モータジェネレータ、23 ディファレンシャルギア、24 上蓋、25 下蓋、31 リアクトル、32 DC/DCコンバータ、33 ウォータジャケット、35 コネクタ、36 電力ケーブル、41 昇圧器、42 補機バッテリ、44 インバータ、46 平滑コンデンサ、47,48 リレー、49 バッテリ、100 ハイブリッド自動車、101 エンジン、102 モータユニット、103 駆動輪、104 インバータユニット、105 インバータケース、106 蓋、108 導体フィルム、109 蓋の内面。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリから供給される電力を負荷駆動用の電力に変換する電力変換装置と、電力変換装置を制御する制御基板と、これらを収容するケースと、を有する車両用の電源制御装置であって、
ケース内に収容された制御基板は、複数の信号端子と、車両前方のケース内面とその信号端子の少なくとも一つの信号端子とが車両の衝突により接触するように配置されている接触検出端子と、を有することを特徴とする車両用の電源制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の車両用の電源制御装置であって、
制御基板は水平又は前方に傾斜して車両に搭載され、
接触検出端子は、制御基板から垂直に延びた信号端子の先端が前方に屈曲した端子であることを特徴とする車両用の電源制御装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の車両用の電源制御装置であって、
接触検出端子は、ケース内面から予め決められた距離だけ離間して配置され、ケース内面に接触することでグランド電位となる車両用の電源制御装置。
【請求項4】
請求項3に記載の車両用の電源制御装置であって、
さらに、接触検出端子は、制御基板から垂直から垂直に延びた信号端子の先端が左右方向に屈曲した端子を含むことを特徴とする車両用の電源制御装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載の車両用の電源制御装置であって、
制御基板は、接触検出端子からの信号に基づいてバッテリと電力変換装置とを接続するリレーをオフすることでバッテリから電力変換装置への電力供給を停止する車両用の電源制御装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−95482(P2012−95482A)
【公開日】平成24年5月17日(2012.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−241948(P2010−241948)
【出願日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Fターム(参考)】