説明

車両用シートの物入れ構造

【課題】 片手にバスケットを持った状態で、ドアを開けたり、シートクッションを起立させて、バスケットを安定して積載することができ、かつシートを汚さずにバスケットの積載が可能である車両用シートの物入れ構造を提供することにある。
【解決手段】 本発明は、シートクッション2の下方に荷物収納スペースSを備え、シートクッション2を起立させることにより荷物収納スペースSを使用可能とした車両用シート1の物入れ構造において、シートクッション2の下方に上方を開口した凹形状の収納用アンダーボックス9を設け、収納用アンダーボックス9によって荷物収納スペースSを形成すると共に、収納用アンダーボックス9の少なくとも対向する開口縁部に荷物積載用の積載部10,11を設けている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シートクッションの下部空間を利用し、かつ荷物の入った積載物を積載することも可能な車両用シートの物入れ構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、車両用シートの中には、シートクッションの下方に荷物収納スペースを備え、シートクッションの下部空間を利用するようにしたものがある。例えば、図10および図11に示すような車両用シート51では、シートクッション52の前端部がクッションフレーム(図示せず)に回動可能に取付けられ、シートクッション52の下方に収納容器であるシートアンダーボックス53が設けられている。そして、シートアンダーボックス53の使用時には、前端部を中心にしてシートクッション52を車両前方へ向けて回動させながら起立させ、シートアンダーボックス53を露出させることにより、荷物をシートアンダーボックス53に入れて収納したり、或いはシートアンダーボックス53から取出したりしている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
ところが、このような物入れ構造では、シートアンダーボックス53の容量が限られていることと、荷物を移し替えるのに手間が掛かり、面倒に感じる場合があった。そこで、買物した荷物を入れる買物カゴ(以下、バスケットという)を個人で購入し、荷物を入れたバスケットをそのまま車内に載せることが一般的に行われている。
【特許文献1】特開平7−40784号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述したバスケットを車内に載せる際、車両用シート51のシートクッション52の上に置くと、バスケットはその姿勢が安定していないので、車両走行時のブレーキング操作やコーナリング走行時に倒れてしまうおそれがあった。一方、食品が入ったバスケットを車内のフロアに置くというのは、抵抗がある。また、バスケットを車体後部などのラッゲージに積み込むのは、使い勝手が悪いという問題があった。
【0005】
本発明はこのような実状に鑑みてなされたものであって、その目的は、片手にバスケットを持った状態で、ドアを開けたり、シートクッションを起立させて、バスケットを安定して積載することができ、かつシートを汚さずにバスケットの積載が可能である車両用シートの物入れ構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記従来技術の有する課題を解決するために、本発明は、シートクッションの下方に荷物収納スペースを備え、前記シートクッションを起立させることにより前記荷物収納スペースを使用可能とした車両用シートの物入れ構造において、前記シートクッションの下方に上方を開口した凹形状の収納用アンダーボックスを設け、該収納用アンダーボックスによって前記荷物収納スペースを形成すると共に、前記収納用アンダーボックスの少なくとも対向する開口縁部に荷物積載用の積載部を設けている。
【0007】
また、本発明において、前記収納用アンダーボックスの開口縁部の積載部には、積載物の脚が入り込む凹部が設けられている。
【0008】
さらに、本発明において、前記積載部の凹部は、前記収納用アンダーボックスの開口縁部に沿って延在するリブと、該リブの外側に形成された段部とによって構成されている。
【0009】
そして、本発明において、前記リブは、その両端部においても積載物に当接し、前記リブと前記積載物との係合作用によって、前記積載物の前後左右方向の位置決めが行われている。
【0010】
また、本発明において、前記シートクッションの車両前方側にはヒンジ機構が設けられ、前記シートクッションの車両後方側を上方へ持ち上げることにより前記収納用アンダーボックスを露出させた状態で、前記積載部の凹部が車両後方側に設けられている。
【0011】
さらに、本発明において、前記収納用アンダーボックスの車両前方側の開口縁部には、他の開口縁部に対して一段下がった段部が設けられ、該段部の上面には、小型の荷物を収納することが可能なトレイが車両前後方向へ沿ってスライド可能に配置されており、前記トレイは、前記荷物積載用の積載部の一部を構成している。
【発明の効果】
【0012】
上述の如く、本発明に係る車両用シートの物入れ構造は、シートクッションの下方に荷物収納スペースを備え、前記シートクッションを起立させることにより前記荷物収納スペースを使用可能としたものであって、前記シートクッションの下方に上方を開口した凹形状の収納用アンダーボックスを設け、該収納用アンダーボックスによって前記荷物収納スペースを形成すると共に、前記収納用アンダーボックスの少なくとも対向する開口縁部に荷物積載用の積載部を設けているので、片手にバスケットを持った状態で、ドアを開けてシートクッションを起立させ、バスケットをそのまま積載することができ、車両による買物が非常に便利となる。しかも、仮にバスケットの底部が汚れていたとしても、収納用アンダーボックスの積載部の使用によって、シートを汚さずにバスケットを積載することができる。それに加えて、収納用アンダーボックスを着脱可能とすれば、当該収納用アンダーボックスが汚れた場合には、これは取外して清掃することができ、野菜などの食品でも収納用アンダーボックスにそのまま収納することが可能である。
【0013】
また、本発明において、前記収納用アンダーボックスの開口縁部の積載部には、積載物の脚が入り込む凹部が設けられているので、積載部上の積載物を安定した姿勢に維持することができる。
【0014】
さらに、本発明において、前記積載部の凹部は、前記収納用アンダーボックスの開口縁部に沿って延在するリブと、該リブの外側に形成された段部とによって構成され、また、前記リブは、その両端部においても積載物に当接し、前記リブと前記積載物との係合作用によって、前記積載物の前後左右方向の位置決めが行われているので、荷物を入れたバスケットを所定の位置にかつ安定した状態で積載することができる。
【0015】
そして、本発明において、前記シートクッションの車両前方側にはヒンジ機構が設けられ、前記シートクッションの車両後方側を上方へ持ち上げることにより前記収納用アンダーボックスを露出させた状態で、前記積載部の凹部が車両後方側に設けられているので、バスケットの積載位置を容易に確認することができる。
【0016】
また、本発明において、前記収納用アンダーボックスの車両前方側の開口縁部には、他の開口縁部に対して一段下がった段部が設けられ、該段部の上面には、小型の荷物を収納することが可能なトレイが車両前後方向へ沿ってスライド可能に配置されており、前記トレイは、前記荷物積載用の積載部の一部を構成しているので、小物などはトレイに収納すれば、収納用アンダーボックスに収納した場合と比べて小物の車両走行時の挙動を小さく抑えることができると共に、使用頻度の高い小物をトレイに収納することによって、シートクッションを起立させることなく、しかも、着座した状態のままでも、トレイより小物を簡単に出し入れすることができ、より一層便利となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて詳細に説明する。
【0018】
図1〜図6は本発明に係る車両用シートの物入れ構造の第1実施形態を示している。本実施形態の車両用シート1は、図1および図2に示す如く、乗員が着座するシートクッション2と、着座した乗員の背部を受けるべく、シートクッション2の後端部にリクライニング機構(図示せず)を介して設けられるシートバック3とから構成されており、シートクッション2の下方には、荷物収納スペースSを備えている。
【0019】
シートクッション2は、図1および図3に示す如く、平面視で四角形状のクッションフレーム4上に配置される構造となっており、左右一対のヒンジ機構5,6を介して前端部を中心にして車両前方へ向けて回動可能に取付けられ、後述の収納用アンダーボックスの使用時にシートクッション2が起立した状態でクッションフレーム4の車両前方側に配置されるように構成されている。そのため、ヒンジ機構5,6は、シートクッション2の前端部を載せて固定する逆L字状配置のヒンジブラケット7をそれぞれ備えており、ヒンジブラケット7の下端部は、ヒンジピン8によってクッションフレーム4のサイドフレーム4aの前端部に回動可能に取付けられている。また、クッションフレーム4は、左右一対のサイドフレーム4aの前後端部相互間に掛け渡される前部パイプ4bおよび後部パイプ4cを備えている。
【0020】
一方、シートクッション2の下方の空間部分には、図1、図2および図4〜図6に示す如く、上方を開口した凹形状の着脱可能な収納用アンダーボックス9が設けられており、この収納用アンダーボックス9によって上記荷物収納スペースSが形成されている。したがって、収納用アンダーボックス9は、比較的大きな荷物を収納するのに適した大きさおよび深さに形成されている。収納用アンダーボックス9の開口縁部は、外方へ向かってほぼ直角に折り曲げたフランジ状に形成され、クッションフレーム4の上部に載置することが可能となっている。ここで、収納用アンダーボックス9の前後に位置する開口縁部の下面は、前部パイプ4bおよび後部パイプ4cと嵌合するような凹形状に形成され、収納用アンダーボックス9をクッションフレーム4の上部に載置した状態で、前後端部が前部パイプ4bおよび後部パイプ4cに保持されるように構成してもよい。なお、収納用アンダーボックス9は、クッションフレーム4に対して必ずしも着脱可能である必要はなく、クッションフレーム4に着脱不能に固定されていてもよい。
【0021】
また、収納用アンダーボックス9の開口縁部のうち、収納凹部の開口を挟み少なくとも車両前後の位置で対向する開口縁部には、同一高さの平坦面形状に形成された荷物積載用の積載部10,11が設けられている。これら積載部10,11は、収納用アンダーボックス9の収納凹部に加えて、買物した荷物などを入れたバスケット(積載物)12をそのまま積載することが可能なように設けられたものである。ここでいうバスケットは、スーパー等で使用されている一般的な買物かごであり、バスケット12の左右両側の上端部には、持ち運びに便利なワイヤ製等の取っ手13が取付けられ、バスケット12の底部下面には、底面視でリング状の脚14が周辺部に沿って所定の突出長さで形成されている。ただし、バスケット12の脚14は、前後左右の4隅部付近にそれぞれ配設されていてもよい。
【0022】
さらに、収納用アンダーボックス9の開口縁部の積載部10,11のうち、車両後方側の積載部11は、図4および図6に示す如く、バスケット12の脚14が入り込む凹部15として車両幅方向に沿って設けられている。この凹部15は、収納用アンダーボックス9の開口縁部に沿って延在し、積載部11の収納用アンダーボックス9の開口側に形成された上方へ突出するリブ(ストッパ)15aと、積載部11の当該リブ15aの反対側(車両後方側)に形成された段部15bとによって構成されている。すなわち、積載部11である凹部15は、ヒンジ機構5,6にてシートクッション2の車両後方側を上方へ持ち上げることにより収納用アンダーボックス9を露出させた状態で、車両後方側に設けられていることになる。
そして、リブ15aは、バスケット12の脚14を積載部11の凹部15に載置した状態で、バスケット12の脚14の高さとほぼ同程度の高さに設定されている。また、その両端部においてもバスケット12の脚14に当接するようになっており、リブ15aと脚14との係合作用によってバスケット12の前後左右方向の位置決めが行われるように構成されている。
収納用アンダーボックス9の収納空間は、その使い勝手と容量の確保を考慮して、車両後方側に設定されることが多く、このため、収納用アンダーボックス9の車両後方側の開口縁部は幅の狭いものとなっている。本発明の第1実施形態では、リブ15aを設けたので、収納用アンダーボックス9の収納空間に脱落することなく、バスケット12を車両後方側の積載部11に確実に載置しておくことが可能となる。なお、後方側の段部15bは、バスケット12の後方移動がシートバック等で規制できれば、必ずしも必要なものではない。
【0023】
本発明の第1実施形態に係る車両用シート1の物入れ構造において、収納用アンダーボックス9に荷物を収納したり、或いは収納用アンダーボックス9内の荷物を取出したりする場合は、シートクッション2の後端部を持ち上げ、ヒンジ機構5,6により前端部を中心にして車両前方へ向けて回動させながら起立させ、クッションフレーム4の車両前方側に配置する。すると、収納用アンダーボックス9が露出し、上面が開口することになるから、買い物等をした比較的大きな荷物を収納用アンダーボックス9内に収納したり、或いは収納した荷物を収納用アンダーボックス9から取出すことが可能となる。そして、荷物の出し入れが終わったら、上記と逆の操作でシートクッション2を車両後方へ向けて回動させてほぼ水平に配置すると、収納用アンダーボックス9の上面開口が塞がれ、シートクッション2は元の着座可能な状態になる。
一方、買物した荷物などを入れたバスケット12を収納用アンダーボックス9の積載部10,11に積載する場合は、上記した同様の操作でシートクッション2の後端部を持ち上げ、前端部を中心にして車両前方へ向けて回動させながら起立させ、クッションフレーム4の車両前方側に配置する。すると、収納用アンダーボックス9の積載部10,11が露出するから、凹部15に脚14を入れてバスケット12を積載部10,11上に置けば、買物した食品などの荷物を入れたままのバスケット12を位置決めおよび移動規制した状態で積載することが可能となり、上方に大きく開口した収納用アンダーボックス9の荷物収納スペース内に脱落することがなくなる(図5および図6参照)。しかも、この状態のバスケット12は、図2に示す如く、シートクッション2の裏面とシートバック3との間に挟まれているため、車両走行中のブレーキング時やコーナーリング時でもより安定した姿勢を保つことができる。
【0024】
図7〜図9は本発明に係る車両用シートの物入れ構造の第2実施形態を示している。本発明の第2実施形態に係る車両用シートの物入れ構造が上記第1実施形態と異なる点は、平面視で四角形状に形成され、小型の荷物(例えば、使用頻度の高いティッシュ、CD等の小物)を収納することが可能なトレイ16が収納用アンダーボックス9の開口縁部に該収納用アンダーボックス9と別個に設けられていることである。このため、収納用アンダーボックス9の車両前方側に位置する開口縁部の積載部10は、他の開口縁部に対して一段下がって形成されており、この積載部10の上面または上方には、トレイ16が車両前後方向へ沿ってスライド可能に配置されている。すなわち、トレイ16は、これをシートクッション2の下から車両前方側に引き出すことにより、小物の出し入れが可能となるように構成されている。しかも、トレイ16は、積載部10の上面に配置した状態で、積載部の一部を構成しており、車両後方側の積載部11とほぼ同一高さとなるような板厚に形成されている。
【0025】
また、トレイ16は、前側および左右両側の3辺が縦壁16a,16bによって囲まれており、当該トレイ16の深さは、収納用アンダーボックス9の深さよりも浅く形成され、小物の収納に適し、車両走行中の挙動を小さくするような大きさに設定されている。そして、トレイ16の車両後方側には、収納用アンダーボックス9のリブ15aと同様のストッパ17が設けられている。
トレイ16の左右両側に位置する縦壁16bの上部には、車両前後方向に沿って延在するコ字状のガイド溝(図示せず)がそれぞれ形成されており、これらガイド溝は、クッションフレーム4のサイドフレーム4aの前部に設けられたガイド部材18(図3参照)に嵌合して、該ガイド部材18により案内支持されるようになっている。なお、トレイ16の後方側に設けたストッパ17に代えて、車両前方へ向かって倒せる構造の縦壁を設け、縦壁を倒してバスケット12をトレイ16および積載部11に載せ得るようにすることも可能である。このようにすれば、バスケット12の脚14の高さに左右されず、トレイ16の後方壁である縦壁の高さを設定でき、トレイ16内の荷物を安定して保持することが可能となる。
トレイ16の後端部は、収納用アンダーボックス9の開口上方まで延出しており、収納用アンダーボックス9の開口に関わらず、車両前方側の積載部10を車両後方側の積載部11に近づけることが可能となり、収納用アンダーボックス9の開口を犠牲にすることなく、収納用アンダーボックス9の開口よりも小さなバスケット12の載置が可能となる。
【0026】
本発明の第2実施形態に係る車両用シート1の物入れ構造において、収納用アンダーボックス9に荷物を収納したり、或いは収納用アンダーボックス9内の荷物を取出したりする場合や、バスケット12を収納用アンダーボックス9の積載部10上のトレイ16および積載部11に積載する場合はシートクッション2の後端部を持ち上げ、ヒンジ機構5,6により前端部を中心にして車両前方へ向けて回動させながら起立させ、クッションフレーム4の車両前方側に配置する。すると、収納用アンダーボックス9が露出し、上面が開口することになるから、買い物等をした比較的大きな荷物を収納用アンダーボックス9内に収納し、或いは収納した荷物を収納用アンダーボックス9から取出すことが可能となる。また、バスケット12を積載部10上のトレイ16および積載部11に積載することが可能となる。そして、荷物の出し入れが終わったり、或いはバスケット12を車両から降ろしたりする場合には、上記と逆の操作でシートクッション2を車両後方へ向けて回動させてほぼ水平に配置すると、収納用アンダーボックス9の上面開口が塞がれ、シートクッション2は元の着座可能な状態になる。
一方、トレイ16に小型の荷物であるCD等の小物を収納したり、或いはトレイ16内の小物を取出したりする場合は、シートクッション2を持ち上げて起立させることなく、また着座したままでも、トレイ16のみをシートクッション2の下から車両前方側に引き出して配置する(図7参照)。すると、トレイ16の上面が開口することになるから、小物をトレイ16内に収納し、或いは収納した小物をトレイ16から取出すことが可能となる。そして、小物の出し入れが終わったら、トレイ16を車両後方へ向けてシートクッション2の下方の元の位置まで押し込むと、トレイ16の上面開口がシートクッション2により塞がれることになる。
【0027】
以上、本発明の実施の形態につき述べたが、本発明は既述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形および変更が可能である。
例えば、収納用アンダーボックス9、バスケット12およびトレイ16の形状は、既述の実施形態のものに限られず、荷物収納スペースSの形状および大きさなどに対応して適宜選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の第1実施形態に係る車両用シートの物入れ構造において、起立させたシートクッション、収納用アンダーボックスおよびバスケットの位置関係を分離した状態を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る車両用シートの物入れ構造において、シートクッションを起立させて収納用アンダーボックスにバスケットを積載した状態を示す斜視図である。
【図3】本発明の第1実施形態の物入れ構造におけるクッションフレームを示す斜視図である。
【図4】本発明の第1実施形態の物入れ構造における収納用アンダーボックスを示す斜視図である。
【図5】本発明の第1実施形態の収納用アンダーボックスにバスケットを積載した状態を示す斜視図である。
【図6】本発明の第1実施形態の収納用アンダーボックスにバスケットを積載した状態を示す断面図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る車両用シートの物入れ構造であって、トレイをシートクッションの下から車両前方側に引き出した状態を示す斜視図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る車両用シートの物入れ構造であって、トレイをシートクッションの下に押し込んだ状態を示す断面図である。
【図9】本発明の第2実施形態に係る車両用シートの物入れ構造であって、分離した状態の収納用アンダーボックスおよびトレイを示す斜視図である。
【図10】従来の物入れ構造が適用された車両用シートを示す斜視図である。
【図11】従来の物入れ構造が適用された車両用シートにおいて、シートクッションを起立させてシートアンダーボックスを露出させた状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0029】
1 車両用シート
2 シートクッション
4 クッションフレーム
4a サイドフレーム
4b 前部パイプ
4c 後部パイプ
5,6 ヒンジ機構
9 収納用アンダーボックス
10,11 積載部
12 バスケット(積載物)
14 脚
15 凹部
15a リブ
15b 段部
16 トレイ
16a,16b 縦壁
17 ストッパ
S 荷物収納スペース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートクッションの下方に荷物収納スペースを備え、前記シートクッションを起立させることにより前記荷物収納スペースを使用可能とした車両用シートの物入れ構造において、前記シートクッションの下方に上方を開口した凹形状の収納用アンダーボックスを設け、該収納用アンダーボックスによって前記荷物収納スペースを形成すると共に、前記収納用アンダーボックスの少なくとも対向する開口縁部に荷物積載用の積載部を設けたことを特徴とする車両用シートの物入れ構造。
【請求項2】
前記収納用アンダーボックスの開口縁部の積載部には、積載物の脚が入り込む凹部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の車両用シートの物入れ構造。
【請求項3】
前記積載部の凹部は、前記収納用アンダーボックスの開口縁部に沿って延在するリブと、該リブの外側に形成された段部とによって構成されていることを特徴とする請求項2に記載の車両用シートの物入れ構造。
【請求項4】
前記リブは、その両端部においても積載物に当接し、前記リブと前記積載物との係合作用によって、前記積載物の前後左右方向の位置決めが行われていることを特徴とする請求項3に記載の車両用シートの物入れ構造。
【請求項5】
前記シートクッションの車両前方側にはヒンジ機構が設けられ、前記シートクッションの車両後方側を上方へ持ち上げることにより前記収納用アンダーボックスを露出させた状態で、前記積載部の凹部が車両後方側に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の車両用シートの物入れ構造。
【請求項6】
前記収納用アンダーボックスの車両前方側の開口縁部には、他の開口縁部に対して一段下がった段部が設けられ、該段部の上面には、小型の荷物を収納することが可能なトレイが車両前後方向へ沿ってスライド可能に配置されており、前記トレイは、前記荷物積載用の積載部の一部を構成していることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の車両用シートの物入れ構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−224780(P2006−224780A)
【公開日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−39907(P2005−39907)
【出願日】平成17年2月17日(2005.2.17)
【出願人】(000002082)スズキ株式会社 (3,196)
【Fターム(参考)】