説明

車両用バキュームポンプシステム

【課題】エンジンの駆動損失を抑制したブレーキペダル操作のアシストを実現すると共に、車両客室における乗り心地の悪化を抑制する。
【解決手段】バキュームポンプシステム10において、ロアアーム14は、車輪を支持する。上部車体24は、車両客室を支持し、サスペンション20を介してロアアーム14によって支持される。第1バキュームポンプ15は、ロアアーム14と上部車体24との相対的な位置の変化を利用して負圧を生成する。減衰力可変アブソーバ22は、ロアアーム14および上部車体24に相互に作用する減衰力を変化させる。ECU100は、第1バキュームポンプ15が作動するときにロアアーム14および上部車体24に相互に作用する力に応じて減衰力を変化させるよう減衰力可変アブソーバ22を制御し、上部車体24の振動を抑制する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用バキュームポンプシステムに関し、例えば、ブレーキブースタの負圧発生に用いられる車両用バキュームポンプシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
ブレーキペダルの踏力をアシストする装置として、ブレーキブースタが知られている。ブレーキブースタは内部に負圧室を有し、負圧室の負圧と大気圧との差を利用してブレーキペダルの踏力をアシストする。このブレーキブースタの負圧源としてバキュームポンプが広く用いられている。このようなバキュームポンプを備える方式として、たとえば特許文献1では、クランク軸によって駆動される機械駆動式真空ポンプと、バッテリで駆動される電動式真空ポンプとを備え、負圧が設定圧よりも定圧になった場合に電動式真空ポンプを駆動する自動車用油圧式制動装置が提案されている。また、たとえば特許文献2では、エンジン自動停止装置付きエンジンの吸気系の負圧ポートに接続された負圧作動型ブレーキブースタの負圧供給装置であって、エンジン自動停止中のブレーキの操作回数を検出し該回数が設定値を超えた時に電動式真空ポンプを所定時間にわたって駆動するブレーキブースタの負圧供給装置が提案されている。
【0003】
クランク軸によって駆動される機械駆動式真空ポンプは、駆動されることによってエンジンの駆動損失が発生する。電動バキュームポンプはエンジンの駆動力を利用して発電された電力を使用するため、やはりエンジンの駆動損失が発生する。このようなエンジンの駆動損失を抑制するため、たとえば特許文献3では、走行時の車両の振動によりピストンと筐体との間に形成された空間の容積を変化させることによって、ブレーキブースタの負圧を生成する車両用バキュームポンプが提案されている。
【特許文献1】実開昭63−202561号公報
【特許文献2】特開昭59−164252号公報
【特許文献3】特開2000−257554号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述の特許文献3に記載される技術は、車両の振動によって負圧を生成するため、シリンダやピストンによる反力が車両客室に伝達するおそれがある。シリンダやピストンによる反力は生成する負圧に応じて変化するため、このような反力を考慮したサスペンションを予め採用するなどは困難である。
【0005】
本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、エンジンの駆動損失を抑制したブレーキペダル操作のアシストを実現すると共に、車両客室における乗り心地の悪化を抑制することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の車両用バキュームポンプシステムは、車輪を支持する第1支持部と、車両客室を支持しサスペンションを介して前記第1支持部によって支持される第2支持部との相対的な位置の変化を利用して負圧を生成するバキュームポンプと、前記バキュームポンプが作動するときに前記第1支持部および前記第2支持部に相互に作用する力に応じて前記第2支持部の振動を抑制する振動制御部と、を備える。
【0007】
この態様によれば、バキュームポンプが作動することによって前記第1支持部および前記第2支持部に相互に作用する力が変動した場合においても、前記第2支持部の振動を抑制することが可能となる。このため、車両客室に伝達される振動を抑制することができ、バキュームポンプを設けることによる車両客室における乗り心地の悪化を抑制することができる。
【0008】
前記振動制御部は、前記第1支持部および前記第2支持部に相互に作用する減衰力を変化させる減衰力可変ユニットと、前記バキュームポンプが作動するときに前記第1支持部および前記第2支持部に相互に作用する力に応じて減衰力を変化させるよう前記減衰力可変ユニットを制御するアブソーバ制御部と、を有してもよい。この態様によれば、減衰力可変ユニットを設けるという簡易な構成を採用することによって、車両客室における乗り心地の悪化を抑制することができる。
【0009】
本態様に係る車両用バキュームポンプシステムは、ブレーキブースタの負圧を検出する負圧センサをさらに備えてもよい。前記振動制御部は、検出されたブレーキブースタの負圧に応じて前記第2支持部の振動を抑制してもよい。バキュームポンプが作動するときに第1支持部および第2支持部に相互に作用する力は、ブレーキブースタの負圧によって変動する。この態様によれば、バキュームポンプによって生成される負圧を検出するという簡易な構成によって車両客室における乗り心地の悪化を抑制することができる。
【0010】
本態様に係る車両用バキュームポンプシステムは、前記バキュームポンプの負圧を検出する負圧センサをさらに備えてもよい。前記振動制御部は、検出された前記バキュームポンプの負圧に応じて前記第2支持部の振動を抑制してもよい。バキュームポンプが作動するときに第1支持部および第2支持部に相互に作用する力は、ブレーキブースタの負圧によって変動する。この態様によれば、バキュームポンプによって生成される負圧を検出するという簡易な構成によって車両客室における乗り心地の悪化を抑制することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明の車両用バキュームポンプシステムによれば、エンジンの駆動損失を抑制したブレーキペダル操作のアシストを実現すると共に、車両客室における乗り心地の悪化を抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態(以下、「実施形態」という。)について詳細に説明する。
【0013】
図1は、本実施形態に係るバキュームポンプシステム10の全体構成図である。バキュームポンプシステム10は、ブレーキペダル42、ブレーキブースタ40、負圧センサ44、ポンプモータ36、第2バキュームポンプ38、バキュームタンク30、第1バキュームポンプ15、減衰力可変アブソーバ22、電子制御ユニット(以下「ECU」という)100を有する。
【0014】
ブレーキペダル42は、オペレーティングロッドを介してブレーキブースタ40に連結されている。ブレーキブースタ40は、オペレーティングロッドに連結された側の反対側においてマスタシリンダ(図示せず)に連結されている。ブレーキブースタ40はブースタシリンダ(図示せず)およびブースタピストン(図示せず)を有している。ブースタシリンダの内部には、直径に対して軸方向の長さが短い円柱形状のシリンダ室が形成されている。ブレーキピストンは、このシリンダ室の内径と略同一の外径を有する円盤状に形成されている。ブースタピストンは、ブレーキシリンダのシリンダ室に軸方向に摺動可能に嵌挿されている。
【0015】
ブレーキシリンダのシリンダ室にブレーキピストンが嵌挿されることによって、シリンダ室、オペレーティングロッド側の変圧室とマスタシリンダ側の定圧室とに分離される。ブレーキペダルが操作される前の状態では、定圧室と変圧室とは連通する。定圧室には、後述する第1バキュームポンプや第2バキュームポンプから負圧が供給される。このため、定圧室の圧力と変圧室の圧力は略同一の負圧が与えられている。ブレーキペダルが運転者によって操作されると、定圧室と変圧室との連通が阻止され、変圧室に大気圧が導入される。この結果、定圧室の圧力よりも変圧室の圧力が高くなり、ブレーキピストンは定圧室に向かう方向に力が与えられる。この力によってピストンロッド(図示せず)が押され、マスターシリンダを加圧する。こうしてブレーキブースタ40は、運転者のブレーキペダル42の操作を補助する。
【0016】
ブレーキブースタ40の定圧室には、第3チェックバルブ32を介してバキュームタンク30が接続されている。第3チェックバルブ32は、バキュームタンク30の負圧が所定の値以上である場合に開弁し、バキュームタンク30の負圧をブレーキブースタ40へと供給する。また、第3チェックバルブ32は、バキュームタンク30の負圧が所定の値より小さい場合に閉弁し、ブレーキブースタ40からバキュームタンク30への負圧の流出を阻止する。
【0017】
バキュームタンク30は、ブレーキブースタ40と接続されている側と反対側において、第2チェックバルブ28を介して第1バキュームポンプ15に接続されている。第2チェックバルブ28は、第1バキュームポンプ15の負圧が所定の値以上である場合に開弁し、第1バキュームポンプ15の負圧をバキュームタンク30へと供給する。また、第2チェックバルブ28は、第1バキュームポンプ15の負圧が所定の値より小さい場合に閉弁し、バキュームタンク30から第1バキュームポンプ15への負圧の流出を阻止する。
【0018】
第1バキュームポンプ15は、シリンダ18およびピストン16を有する。シリンダ18は円柱状に形成された空間であるシリンダ室を有している。ピストン16は、シリンダ室の内径と略同一の外径を有する円筒状に形成される。ピストン16は、シリンダ18のシリンダ室に軸方向に摺動可能に嵌挿される。シリンダ18のシリンダ室は大気中と第1チェックバルブ26を介して接続されている。第1チェックバルブ26は、シリンダ18のシリンダ室内の圧力が所定の値以上になった場合に、シリンダ室内の空気を大気中に排出する。また、シリンダ室内の圧力が所定の値よりも小さくなった場合に、大気中からシリンダ室への空気の流入を阻止する。
【0019】
車輪12は第1支持部としてのロアアーム14に回転可能に支持されている。ロアアーム14は、サスペンション20を介して第2支持部としての上部車体24を支持する。上部車体24は、車両客室(図示せず)を支持している。サスペンション20を介して上部車体24がロアアーム14に支持されることによって、車両走行中に路面に凹凸があった場合に、ロアアーム14と上部車体24との相対的な位置の変化を適度に与えることができ、車輪12の上下方向の振動が上部車体24へ伝達されることが抑制される。この結果、車両走行中における路面の状況による車両客室のユーザの乗り心地の悪化が抑制される。
【0020】
ピストン16は、ロアアーム14と共に上下方向に移動するようロアアーム14に固定される。シリンダ18は、上部車体24と共に上下方向に移動するよう上部車体24に固定される。このためピストン16は、車両走行中に路面に凹凸があった場合におけるロアアーム14と上部車体24との相対的な位置の変化によってシリンダ18のシリンダ室内を摺動する。
【0021】
ロアアーム14と上部車体24との相対的な距離が短くなる方向に両者の相対的な位置が変化した場合、ピストン16は、シリンダ18のシリンダ室内の空気を圧縮する方向にシリンダ室内を摺動する。シリンダ室内の空気が圧縮されるとシリンダ室内の負圧が減少する。所定の値より小さい負圧までシリンダ室内の負圧が減少すると、第2チェックバルブ28が閉弁し、第1バキュームポンプ15からのバキュームタンク30への負圧の供給が阻止される。さらにピストン16が摺動してシリンダ室内の空気が圧縮され、シリンダ室内の圧力が所定の値以上となった場合に第1チェックバルブ26が開弁し、シリンダ室内の空気が大気中に排出される。
【0022】
ロアアーム14と上部車体24との相対的な距離が長くなる方向に両者の相対的な位置が変化した場合、ピストン16は、シリンダ18のシリンダ室内の空気を膨張させる方向にシリンダ室内を摺動する。シリンダ室内の空気が膨張するとシリンダ室内の圧力が低下し、負圧が増加する。所定の値より小さい値までシリンダ室内の圧力が低下すると、第1チェックバルブ26が閉弁し、シリンダ室から大気中への空気の流出が阻止される。さらにピストン16が摺動してシリンダ室内の空気が膨張し、シリンダ室内の負圧が所定の値以上となった場合に第2チェックバルブ28が開弁し、シリンダ室内の負圧がバキュームタンク30に供給される。
【0023】
このように、第1バキュームポンプ15は、ロアアーム14と上部車体24との相対的な位置の変化を利用して負圧を生成する。これによって、クランク軸によって駆動される機械駆動式のバキュームポンプなどに比べ、エンジンの駆動損失を抑制しながらブレーキブースタ40に負圧を供給することが可能となる。
【0024】
また、ブレーキブースタ40の定圧室は、第4チェックバルブ34を介して第2バキュームポンプ38に接続されている。第2バキュームポンプ38は、第2バキュームポンプ38の負圧が所定の値以上である場合に開弁し、第2バキュームポンプ38により生成された負圧をブレーキブースタ40へと供給する。また、第4チェックバルブ34は、第2バキュームポンプ38の負圧が所定の値より小さい場合に閉弁し、ブレーキブースタ40から第2バキュームポンプ38への負圧の流出を阻止する。第2バキュームポンプ38は、ポンプモータ36によって駆動される。ポンプモータ36は、車体内部に設けられたECU100に接続されている。
【0025】
ブレーキブースタ40の定圧室には、負圧センサ44が設けられている。負圧センサ44は、ブレーキブースタ40の定圧室の負圧を検出する。以下、ブレーキブースタ40の負圧とはブレーキブースタ40の定圧室の負圧をいうものとして説明する。負圧センサ44はECU100に接続されている。
【0026】
ECU100は、負圧センサ44から入力された検出結果から、ブレーキブースタ40の負圧が所定の値より低いか否かを判定する。ブレーキブースタ40の負圧が低いと判定した場合、ECU100は、ポンプモータ36に電流を供給し、ポンプモータ36を作動させる。これによって第2バキュームポンプ38を駆動し、ブレーキブースタ40に負圧を供給する。ECU100は、ブレーキブースタ40の負圧が所定の値まで増加したと判定した場合、ポンプモータ36への電力の供給を停止し、ブレーキブースタ40への負圧の供給を停止する。したがって、第2バキュームポンプ38は電力によってブレーキブースタ40に負圧を供給する電動バキュームポンプとして機能する。またECU100は、ブレーキブースタ40の負圧を制御する負圧制御部として機能する。
【0027】
第1バキュームポンプ15は、車両走行中に路面にある程度の凹凸がある場合にブレーキブースタ40に充分に負圧を供給することができる。しかし、車両停止中や凹凸が少ない路面を走行する場合には、第1バキュームポンプ15は充分に負圧を生成することが困難である。このように第2バキュームポンプ38を設けることによって、第1バキュームポンプ15によって負圧を生成することが困難な場合にもブレーキブースタ40に確実に負圧を供給することが可能となる。
【0028】
しかし、第1バキュームポンプ15が作動することによって、ロアアーム14および上部車体24に相互に力が作用する。たとえば、シリンダ室内の空気を圧縮する方向にピストン16がシリンダ室内を摺動しているとき、ロアアーム14および上部車体24には相互に離間する方向に力が作用する。またシリンダ室内の空気を膨張させる方向にピストン16がシリンダ室内を摺動しているとき、ロアアーム14および上部車体24には相互に近づく方向に力が作用する。
【0029】
このようにロアアーム14および上部車体24に相互に作用する力は、ブレーキブースタ40の負圧によって変化する。たとえば、ブレーキブースタ40の負圧の値が高くないときに、シリンダ室内の空気を膨張させる方向にピストン16がシリンダ室内を摺動する場合、ブレーキブースタ40の定圧室から第1バキュームポンプ15に空気が排出されることにより、ブレーキブースタ40の定圧室に負圧が供給される。このため、ロアアーム14および上部車体24が相互に近づく方向に作用する力は弱くなる。一方、ブレーキブースタ40の充分に負圧が高いときに、シリンダ室内の空気を膨張させる方向にピストン16がシリンダ室内を摺動する場合、第1バキュームポンプ15からブレーキブースタ40への負圧の供給は抑制され、ブレーキブースタ40の定圧室から第1バキュームポンプ15への空気の排出が抑制される。このため、ロアアーム14および上部車体24が相互に近づく方向に作用する力は強くなる。
【0030】
このように第1バキュームポンプ15の作動状態によって変化する、ロアアーム14および上部車体24に相互に作用する力に対応するため、本実施形態に係るバキュームポンプシステム10は、減衰力可変ユニットとしての減衰力可変アブソーバ22を備える。減衰力可変アブソーバ22は、サスペンション20と並設され、ロアアーム14および上部車体24にその両端が連結されている。減衰力可変アブソーバ22は、内部のオイルバルブの径、あるいはバルブの剛性を変えることによって、ロアアーム14および上部車体24に相互に作用する減衰力を調整する。減衰力可変アブソーバ22は、サスペンション20の伸縮および第1バキュームポンプ15におけるピストン16の作動によってロアアーム14および上部車体24の相互に作用する減衰力を変化させる。
【0031】
減衰力可変アブソーバ22は、車体内部に設けられたECU100に接続されている。ECU100は、負圧センサ44の検出結果を利用して、ロアアーム14および上部車体24に相互に作用する力を推定する。ECU100は、推定した力に応じてロアアーム14および上部車体24に減衰力を作用させるよう、減衰力可変アブソーバ22のアクチュエータに供給する電力を制御する。こうしてECU100は、上部車体24の振動を抑制するために適した減衰力を、ロアアーム14および上部車体24に相互に作用する力に応じて設定する。したがって、ECU100は、前記第1支持部および前記第2支持部に相互に作用する力に応じて減衰力を変化させるよう減衰力可変アブソーバ22を制御する減衰力制御部として機能する。
【0032】
このようにブレーキブースタ40の負圧に応じて減衰力可変アブソーバ22の減衰力を設定することによって、上部車体24の振動を効果的に抑制することが可能となる。したがって、ECU100は、第1バキュームポンプ15が作動するときロアアーム14および上部車体24に相互に作用する力に応じて上部車体24の振動を抑制する振動制御部としても機能する。
【0033】
本発明は上述の各実施形態に限定されるものではなく、各実施形態の各要素を適宜組み合わせたものも、本発明の実施形態として有効である。また、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を各実施形態に対して加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施形態も本発明の範囲に含まれうる。以下、そうした例をあげる。
【0034】
負圧センサ44は第1バキュームポンプ15に設けられても良い。この場合、負圧センサ44は、第1バキュームポンプ15のシリンダ室内部の圧力を検出する。ECU100は、第1バキュームポンプ15の負圧に応じて、減衰力可変アブソーバ22のアクチュエータに供給する電力を制御する。これによっても、ECU100は、上部車体24の振動を抑制するために適した減衰力を、ロアアーム14および上部車体24に相互に作用する力に応じて設定することができ、上部車体24の振動を効果的に抑制することが可能となる。なお、負圧センサ44は、バキュームタンク30に設けられても良いことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本実施形態に係るバキュームポンプシステムの全体構成図である。
【符号の説明】
【0036】
10 バキュームポンプシステム、 12 車輪、 14 ロアアーム、 15 第1バキュームポンプ、 16 ピストン、 18 シリンダ、 20 サスペンション、 22 減衰力可変アブソーバ、 24 上部車体、 30 バキュームタンク、 36 ポンプモータ、 38 第2バキュームポンプ、 40 ブレーキブースタ、 42 ブレーキペダル、 44 負圧センサ、 100 ECU。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車輪を支持する第1支持部と、車両客室を支持しサスペンションを介して前記第1支持部によって支持される第2支持部との相対的な位置の変化を利用して負圧を生成するバキュームポンプと、
前記バキュームポンプが作動するときに前記第1支持部および前記第2支持部に相互に作用する力に応じて前記第2支持部の振動を抑制する振動制御部と、
を備えることを特徴とする車両用バキュームポンプシステム。
【請求項2】
前記振動制御部は、前記第1支持部および前記第2支持部に相互に作用する減衰力を変化させる減衰力可変ユニットと、前記バキュームポンプが作動するときに前記第1支持部および前記第2支持部に相互に作用する力に応じて減衰力を変化させるよう前記減衰力可変ユニットを制御する減衰力制御部と、を有することを特徴とする請求項1に記載の車両用バキュームポンプシステム。
【請求項3】
ブレーキブースタの負圧を検出する負圧センサをさらに備え、
前記振動制御部は、検出されたブレーキブースタの負圧に応じて前記第2支持部の振動を抑制することを特徴とする請求項1または2に記載の車両用バキュームポンプシステム。
【請求項4】
前記バキュームポンプの負圧を検出する負圧センサをさらに備え、
前記振動制御部は、検出された前記バキュームポンプの負圧に応じて前記第2支持部の振動を抑制することを特徴とする請求項1または2に記載の車両用バキュームポンプシステム。

【図1】
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【公開番号】特開2007−210453(P2007−210453A)
【公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−32586(P2006−32586)
【出願日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】