説明

車両用メータユニット

【課題】 メータの表示モード切替に伴い、メータの表示レイアウトに大きな変化が生ずる場合においても、切り替え前の表示モードにおけるレイアウトとの相関関係をドライバーが把握しやすい車両用メータユニットを提供する。
【解決手段】 第一表示モードにおいて、その第二固有画像機能部品510の表示領域の少なくとも一部を占有する形で表示されていたで共通画像機能部品504Dを、第二表示モードでは第二固有画像機能部品510の外側にこれと重ならないように(つまり、排他的な位置関係となるように)表示継続する。そして、該表示モードの切り替えに際しては、該共通画像機能部品504Dを第一表示モードでの表示位置から第二表示モードでの表示位置に移動する遷移過程を示す動画をモード遷移アニメーションとして表示した後、第二表示モードによる表示状態へ最終的に移行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、車両用メータユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
【特許文献1】特開2004−182092号公報
【0003】
車両用(特に自動車用)のコックピットには、車速やエンジン回転数等を表示するメータが配置される。このようなメータは、アナログ機械指針式のメータが古典的なものであるが、特許文献4に開示されているごとく、液晶パネル等のディスプレイにてメータユニットを構成し、ここに従来のアナログ機械式のメータに代えて、メータのカラー画像(いわゆるソフトメータ)を画像表示するようにしたものも普及している。このようなメータユニットの場合、赤外線カメラを用いた暗視映像(いわゆるナイトビュー映像)やバックモニタ映像等のカメラ映像や、カーナビゲーション装置の地図画像等の画像ウィンドウも、ソフトメータとともにディスプレイ画面上に容易に合成表示できる利点がある。また、車速メータやタコメータを指針式のメータで構成すると、指針位置から車速やエンジン回転数を直読でき、現在のメータ指示値を直感的に把握する上では有利である。他方、指針式のメータは指示値の読取り精度の点では、指示値を数字により直接表示するデジタルメータに劣る難点があるが、特許文献4においては指針式メータにデジタルメータを組み合わせ、欠点を相補う工夫等もなされている。
【0004】
ところで、メータ表示用のディスプレイに映像や地図画像等の画像ウィンドウを表示する場合、メータはそのウィンドウの余白領域に表示しなければならないので、表示上の制約が生じやすい。そこで、特許文献1には、メータ表示を優先して画像ウィンドウを表示しない第一表示モードと、画像ウィンドウを表示するとともに、幾つかのメータの表示を省略するか縮小することにより、画像ウィンドウの余白領域にメータ画像を制限的に表示する第二表示モードとの間で切り替え可能に構成する態様が開示されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の図5には、第一表示モードでの表示形態として、左右に並んで配置された円形の指針式アナログ速度計と同タコメータとの中央に、速度を数字で表示するデジタル速度計を配置した構成が開示されている。他方、図6には、第二表示モードでの表示形態として、画面中央にカーナビゲーション装置の画像ウィンドウを配置し、両側の余白領域に指針式アナログ速度計及びタコメータを配置した構成が開示されている。しかし、この構成には、第一表示モードから第二表示モードに切り替えた際に、次のような欠点を生ずる。
【0006】
(1)第一表示モードでは画面中央に表示されていたデジタル速度計が、第二表示モードに切り替わった途端に画像ウィンドウにかき消されてしまうので、デジタル速度計を見ながら運転していたドライバーはデジタル速度計を見失い、困惑する惧れがある。
(2)指針式アナログ速度計及びタコメータは、第一表示モードでは画面中央近傍まで十分なスペースを用いて表示されていたのが、第二表示モードでは楕円状に圧縮変形させた形で画像ウィンドウ両側の余白領域に大きく位置を変えて表示される。指針式アナログ速度計を見ながら運転していたドライバーは、第二表示モードに切り替わるに伴いその形と位置とが同時に変わってしまうので、機能的には等価な指針式アナログ速度計であると認識するのに時間がかかり、戸惑う可能性がある。
(3)(1)を解決するために、特許文献1の図26には、第二表示モードにおいてもデジタル速度計を画面上の別位置(具体的には、画面左端下方)にて表示継続する構成が開示されている。しかし、この場合も、第二表示モードにおいて画面中央からデジタル速度計が消えてしまうことに変わりはなく、それが画面左端に移動した形で表示継続されているのを認識するのに時間がかかる問題がある。
【0007】
本発明の課題は、メータの表示モード切替に伴い、メータの表示レイアウトに大きな変化が生ずる場合においても、切り替え前の表示モードにおけるレイアウトとの相関関係をドライバーが把握しやすく、ひいてはモード切替に伴うメータ読み取り時の戸惑いを大幅に軽減することができる車両用メータユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0008】
本発明は、自動車等の車両の運転席に対向配置される車両用メータユニットであって、上記の課題を解決するために、その第一は、
ディスプレイの画面上に、取得したメータ指示値を表示する画像メータ又は取得した情報内容に応じて表示状態を変化させる画像メータ以外の情報出力部のいずれかとして各々形成され、かつ、少なくとも一つが画像メータとされる複数の画像機能部品を、表示すべき画像機能部品のレイアウトが互いに相違する第一表示モードと第二表示モードとの間で切替可能にディスプレイ上に表示するメータ表示手段と、
第一表示モードと第二表示モードとの双方において表示対象となる画像機能部品を共通画像機能部品とし、第二表示モードにおいてのみ表示対象となる画像機能部品を第二固有画像機能部品として、第二表示モードにおける第二固有画像機能部品の表示領域を、切替後の画面上における第一表示モードにおける共通画像機能部品の表示領域に対し少なくとも部分的に重なるように設定する一方、第二表示モードにおける共通画像機能部品の表示領域を第二固有画像機能部品の表示領域の外側に排他的に設定し、かつ、第一表示モードから第二表示モードに切り替える際に、共通画像機能部品を第一表示モードでの表示位置から第二表示モードでの表示位置に移動する遷移過程を示す動画をモード遷移アニメーションとして表示した後、第二表示モードによる表示状態とする表示制御手段と、
を有することを特徴とする。
【0009】
上記の構成では、第二表示モードへの切り替えに伴い第二固有画像機能部品を新しく画面上に表示する。そして、それに伴い、第一表示モードにおいて、その第二固有画像機能部品の表示領域の少なくとも一部を占有する形で表示されていたで共通画像機能部品を、第二表示モードでは第二固有画像機能部品の外側にこれと重ならないように(つまり、排他的な位置関係となるように)表示継続する。そして、該表示モードの切り替えに際しては、該共通画像機能部品を第一表示モードでの表示位置から第二表示モードでの表示位置に移動する遷移過程を示す動画をモード遷移アニメーションとして表示した後、第二表示モードによる表示状態へ最終的に移行するように構成した。その結果、上記モード遷移アニメーションにより共通画像機能部品の第二表示モードにおける移動先へドライバーの目線を誘導でき、第一表示モードにてもとあった位置から共通画像機能部品が不在となるにも拘わらず、ドライバーが戸惑いを感じることを大幅に軽減することができる。特に、共通画像機能部品を第一表示モードでの表示位置から第二表示モードでの表示位置に至る経路に沿って連続移動させる動画をモード遷移アニメーションとして表示すれば、ドライバーの目線誘導効果は一層高められる。
【0010】
上記の効果は、共通画像機能部品が、指示値読み取りのため頻繁に視認を行なう画像メータである場合に特に効果的であり、ことに、該画像メータの表示領域面積が第二固有画像機能部品の表示領域面積よりも小さく設定されている場合には(小さい)画像メータを移動により見失なってしまう不具合を極めて効果的に抑制できる。
【0011】
また、ディスプレイの画面縦方向占有率の大きい第二固有画像機能部品を第二表示モードにおいて表示する場合、共通画像機能部品をなす画像メータは、その第二固有画像機能部品の左右いずれかに隣接して表示するのが好都合である。この場合、その画像メータ(共通画像機能部品)は、第一表示モードでは、その第二固有画像機能部品の表示(予定)領域に重なる位置に表示されており、第二表示モードでは左右いずれかの方向に比較的大きく移動して、その第二固有画像機能部品の隣に表示位置が変化することになる。本発明の採用により、該画像メータのモード切替による横方向への移動が大きいにも拘わらず、モード遷移アニメーションによりドライバーの目線をその移動先に確実に誘導することができる。なお、画面縦方向占有率の大きい第二固有画像機能部品としては、カメラ映像表示部(例えば、ナイトビューあるいはバックビューの表示画面)又はカーナビゲーション画面表示部を例示できる。
【0012】
表示制御手段は、第一表示モードと第二表示モードとで共通画像機能部品をなす画像メータを同一形態にて表示するものとできる。これにより、共通画像機能部品はモード切替に伴い、表示形態自体は不変のままその位置だけを変化させるので、モード遷移アニメーションによるドライバーの目線誘導を一層確実に行なうことができる。また、共通画像機能部品を移動させるためのモード遷移アニメーションは、アニメーションの各動画フレームに渡って、同一形態の共通画像機能部品の画像をフレーム上への貼込み位置だけ変えて作成すれば済むようになり、アニメーションの動画フレーム作成を大幅に簡素化することができる。このような形態の共通画像機能部品をなす画像メータとして、デジタル速度計を例示することができる。デジタル速度計は現在の速度値を一定の字体(フォント)にて数値表示するものであり、アニメーションの動画フレームは、フレーム上への速度指示値を示す数字フォント画像の貼込み位置を、移動方向に沿って逐次変化させるだけで簡単に作成できる。
【0013】
次に、表示制御手段は、第一表示モードにおいてのみ表示対象となる画像機能部品を第一固有画像機能部品として、第一固有画像機能部品の表示領域を、モード切替後の画面上における第二固有画像機能部品の表示領域に対し少なくとも部分的に重なる形で設定するものとして構成できる。この場合、該表示制御手段は、第一表示モードから第二表示モードに切り替える際に、第一固有画像機能部品の表示状態を漸次消去する動画をモード遷移アニメーションとして表示した後、第二表示モードによる表示状態とするよう構成できる。
【0014】
また、本発明の第二は、
ディスプレイの画面上に、取得したメータ指示値を表示する画像メータ又は取得した情報内容に応じて表示状態を変化させる画像メータ以外の情報出力部のいずれかとして各々形成され、かつ、少なくとも一つが画像メータとされる複数の画像機能部品を、表示すべき画像機能部品のレイアウトが互いに相違する第一表示モードと第二表示モードとの間で切替可能にディスプレイ上に表示するメータ表示手段と、
第一表示モードにおいてのみ表示対象となる画像機能部品を第一固有画像機能部品とし、第二表示モードにおいてのみ表示対象となる画像機能部品を第二固有画像機能部品として、第一固有画像機能部品の表示領域を、切替後の画面上における第二固有画像機能部品の表示領域に対し少なくとも部分的に重なる形で設定し、かつ、第一表示モードから第二表示モードに切り替える際に、第一固有画像機能部品の表示状態を漸次消去する動画をモード遷移アニメーションとして表示した後、第二表示モードによる表示状態とする表示制御手段と、を有することを特徴とする。
【0015】
第一固有画像機能部品は第一表示モードにおいてのみ表示さるものであり、しかも、第二表示モードにおいて第二固有画像機能部品が表示されるべき領域を、いわば「先客」として占有している。従って、第一表示モードから第二表示モードへいきなり切り替えると、第一固有画像機能部品が突然消滅し、代わって、その第一固有画像機能部品が占めていた領域に第二固有画像機能部品が唐突に出現するように見えるので、画像的な断絶感、あるいは、今まで表示されていた第一固有画像機能部品に対する喪失感が非常に大きい。従って、ドライバーは、第二表示モードへの切り替え直後は、第一固有画像機能部品が消えてしまった事実を直ちに認識することができず、第一固有画像機能部品を無意識のうちに探してしまったりするなど、戸惑いが大きい。しかし、上記構成によると、第一表示モードから第二表示モードに切り替える際に、第一固有画像機能部品の表示状態を漸次消去する動画をモード遷移アニメーションとして表示するので、第一固有画像機能部品が消えてなくなる様子を該アニメーションによりドライバーに対し心理的に強く印象付けることができ、ひいては第二表示モードにて第一固有画像機能部品が非存在となることをドライバーに速やかに認識させることができるので、戸惑いを軽減できる。
【0016】
表示制御手段は、第二表示モードにおける第二固有画像機能部品の表示領域内に定められた収束点に向けて第一固有画像機能部品を漸次縮小しつつ消去する動画をモード遷移アニメーションとして表示するものとできる。第一固有画像機能部品が本来の表示サイズから縮小しつつ消えてゆくことで、表示モード切替に伴う画像断絶感をより効果的に軽減できる。また、表示制御手段は、第一固有画像機能部品をフェードアウトしつつ消去する動画をモード遷移アニメーションとして表示するものとして構成することも、画像断絶感の軽減に有効である(両者を組み合わせてもよい)。同様に、第一固有画像機能部品を画面上に予め定められた消去方向に沿って、一方の端部側から他方の端部側に向けて掃引形態で消去する動画をモード遷移アニメーションとして表示する構成も可能である。
【0017】
このような、第一固有画像機能部品は、例えば第二表示モードにおける大面積の第二固有画像機能部品との同時表示が困難な比較的大面積の画像メータであって、ドライバーによる視認頻度が比較的低いか、あるいは、第二表示モードにて指示対象パラメータの種別が同一の別の画像メータにより代替が可能な画像メータが適用対象として好適である。例えば車速のメータ表示を例に取れば、第一固有画像機能部品を目盛盤の表示面積が大きい回転指針式アナログ速度計とすることができる。この場合は、第二表示モードでは、メータ占有面積の小さいデジタル速度計を表示すればよい。そして、デジタル速度計は前述のごとく第一表示モードでも表示される共通画像機能部品とすることができる。これにより、第一表示モードでは、回転指針式アナログ速度計(第一固有画像機能部品)とデジタル速度計との双方により現在車速をより確実かつ迅速にドライバーに視認させることができる一方、第二表示モードでは、第二固有画像機能部品(例えば、前述のカメラ映像表示部又はカーナビゲーション画面表示部からなる画像表示ウィンドウ)を新たに表示させるにも拘わらず、デジタル速度計により車速は引き続き読み取りが可能となる。そして、第二表示モードへの切り替えに伴い、回転指針式アナログ速度計(第一固有画像機能部品)が消去され、デジタル速度計が第二固有画像機能部品の外側へ移動するという、メータの大幅なレイアウト変更が行なわれるにも拘わらず、上記のモード遷移アニメーションにより、第一表示モードでのレイアウトとの相関関係(例えば、どのメータが移動し、また消去されたのか)を容易に認識でき、ひいてはモード切替に伴うメータ読み取り時の戸惑いを大幅に軽減することができる。
【0018】
具体的には、第一表示モードにおいて、車両駆動部の出力状態を示す回転指針式アナログ出力計が、回転指針式アナログ速度計とは別の第一固有画像機能部品として該回転指針式アナログ速度計とともに画面上左右に隣接配置することができる。第二固有画像機能部品は、それら左右の回転指針式アナログ出力計及び回転指針式アナログ速度計にまたがって形成される、カメラ映像表示部又はカーナビゲーション画面表示部をなす画像表示ウィンドウとすることができる。表示制御手段は、左右の回転指針式アナログ出力計及び回転指針式アナログ速度計の隣接方向中間位置に定められた収束点に向けて、それら回転指針式アナログ出力計及び回転指針式アナログ速度計を漸次縮小しつつ消去するとともに、共通画像機能部品をなすデジタル速度計を、画像表示ウィンドウの、回転指針式アナログ速度計の収束点に向けた縮小方向とは反対側の側縁外側に向けて移動させる動画をモード遷移アニメーションとして表示するものとできる。該モード遷移アニメーションでは、第一表示モードにて左右に大きく隣接表示されている回転指針式アナログ出力計及び回転指針式アナログ速度計は、第二表示モードでは、両者にまたがる位置に画像表示ウィンドウを表示するため、それらの中間位置に設定された収束点に向けて縮小しつつ消去される。他方、第一表示モードにて画像表示ウィンドウの表示予定位置を占有していたデジタル速度計は、回転指針式アナログ速度計の縮小・消去に係る向きと反対方向へ移動して、最終的に画像表示ウィンドウの横隣に表示される。これにより、回転指針式アナログ速度計の縮小の動きとデジタル速度計の横方向への動きとが同一方向に交錯せず、第二表示モードでも表示継続されるデジタル速度計の移動をスムーズに追跡できる。
【0019】
次に、第一表示モードから第二表示モードへの切り替え時に、モード遷移アニメーションの表示に関与する画像メータについては、表示制御手段は、その指示値をホールドし、モード遷移アニメーションの表示中は画像メータの指示状態を当該ホールドされた指示値に固定するように構成することができる。これにより、モード遷移アニメーションの動画出力処理中に生ずるメータ指示値を動画フレーム毎にリアルタイムで更新する複雑な処理が不要となり、かつ、モード遷移アニメーションの表示時間も、表示モード切替に係る比較的限られた期間内に収まる限り、その間だけ画像メータの指示値がホールドされていても、ドライバーはそれほど違和感を感じることがない。モード遷移アニメーションの表示に関与する画像メータが回転指針式アナログメータを含む場合、上記の方式に従えば、モード遷移アニメーションの表示出力中は、動画上の該回転指針式アナログメータはその指針位置が上記ホールドされた指示値に固定される。
【0020】
他方、該モード遷移アニメーションは、指該回転指針式アナログメータから指針画像を消去した形で出力することも可能である。これにより、モード遷移アニメーションの動画出力処理中に生ずるメータ指示値を動画フレーム毎にリアルタイムで指針位置に反映させる複雑な処理が不要となり、かつ、モード遷移アニメーションの表示時間が表示モード切替えに係る比較的限られた期間内に収まる限り、その間だけ指該回転指針式アナログメータから指針がなくなっていても、ドライバーはそれほど違和感を感じることがない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1Aは、本発明の車両用メータユニットの第一表示モードにおける画面表示例をビットマップ画像にて示すものであり、図1Bはこれを模式化して示すものである。該車両用メータユニット1は自動車(車両)の運転席に対向配置されるものであり、複数のメータ画像を所定のレイアウトにて集合させた形でディスプレイ210に一括表示するものとして構成されている。ディスプレイ210は、図2に示すように、カラー液晶パネル108バックライトモジュール309とを有する周知のものである。メータ画像として具体的には、ギアポジションメータ503、速度計504A,504D、ハイブリッド車の総出力及び回生状態を示す回転指針式アナログ出力計501、平均燃費メータ506、燃料残量メータ507及び水温メータ509が表示されている。
【0022】
速度計504A,504Dは、円弧状の指示軌跡に沿って移動可能な指針502と、該指示軌跡に沿って形成される目盛盤図形40とを有した回転指針式アナログ速度計タ504Aと、画面SCR上にて指示軌跡の内側にて指針502の回転中心Oを包含する領域に、指針502の指示値を数字によりデジタル指示するデジタ速度計504Dとからなる。また、デジタ速度計504Dに表示される数字50の下側には、該数字50を倒立反転した装飾用倒立影画像50Mが表示されている。
【0023】
図4は、車両用メータユニット1の電気的構成の一例を示すブロック図である。
該構成の要部をなすのはメータ表示の主要制御を司るメータECU200である。メータECU200の要部は、CPU281、ROM282、RAM283、描画LSI及び入出力部280が内部バスにて接続されたマイコンからなる。ROM282にはメータ描画ソフトウェアと、各メータ503,504A,504D,501,506,507,509の描画に必要な図形データ、及びデジタ速度計504Dに速度表示するための数字(数字50)のフォントデータが格納されている。装飾用倒立影画像50Mの表示用画像データは、このフォントデータを用いて作成される。
【0024】
メータECU200は、ボデー系ECU300等の他のECUとシリアル通信バス127により、各々通信インターフェース126を介してネットワーク接続されて、動作状態パラメータ取得手段としての機能も果たす。すなわち、ボデー系ECU300には、メータに表示させるべき基本動作状態情報を取得するためのセンサ群が接続されている。具体的には車速センサ301、車両出力検出ユニット302、冷却水の水温センサ303、燃料残量センサ304、平均燃費演算部305及びギアポジション検出部306などである。
【0025】
メータECU200は、上記のセンサ群301〜307からの検出情報を、通信バス127を介して取得し、各々対応するメータのマスター画像(例えばROM282に記憶されているものである)上にその指示値を反映させ、各メータの描画データ(以下、メータ描画データ)を作成する。具体的には、図2において、ギアポジション検出部306の検出値がギアポジションメータ503に、車速センサ301の検出値が速度計504A,504Dに、車両出力検出ユニット302の検出値が回転指針式アナログ出力計501に、平均燃費演算部305の4の燃費演算値が平均燃費メータ506に、燃料残量センサ304の検出値が燃料残量メータ507に、水温センサ303の検出値が水温メータ509にそれぞれ反映される。描画LSI106は、上記の描画データを受け取り、グラフィックメモリ107上で画像合成して液晶パネル108に出力する(メータ描画ソフトウェアを実行するメータECU200と連携して表示制御手段を機能実現する)。
【0026】
以下、第一表示モードのデザイン上の特徴部分について若干補足する。まず、図13に示すように、ディスプレイ210の画面上にて図1A,図1Bの数字50の表示領域下縁に沿う水平基準線HKに対しては、画面SCRの奥行き方向に該水平基準線HKを含む仮想投影面HPが設定され、かつ、該数字50に対しユーザー視点UIが存在する画面SCR手前上方側から仮想照明光VLを投射したと考えた場合に、数字50の仮想照明光VLによる仮想投影面HPへの反射投影像を模した形態にて装飾用倒立影画像50Mが3D表示される(図1Bも参照)。該形態の装飾用倒立影画像50Mは、数字50を画面SCR上での正立形態のオブジェクトとみなしたときの、画面SCR手前上方側からの照明光による反射投影像が、あたかもそのオブジェクトの下に水面(あるいは鏡面)が存在しているかのごとくに表現され、メータの限られた表示画面SCR上にて爽快で広々とした空間演出を行なうことできる。
【0027】
図1Bに示すごとく、反射投影像を模した装飾用倒立影画像50Mは、仮想投影面HP上にて数字50の手前下方に、該数字50の下縁から遠ざかるほど明度が漸減するグラデーション画像として表示されている。これにより、投影反射光量が減少する画面SCRの手前側ほど装飾用倒立影画像50Mの明度が減少し、反射投影像としてのリアリティが高められる。また、画面SCR上にてメータ画像の背後には、仮想投影面HPに沿う装飾面画像DPが、遠近法により画面SCRの奥行き方向に焦点を生ずる形で表示されている。このような装飾面画像DPを積極表示することで、該装飾面画像DPに対応した位置への仮想投影面HPの存在をより顕在化させることができ、ユーザーに対し装飾用倒立影画像50Mを反射投影像としてより直感的に意識させることができる。なお、仮想投影面HP上にてメータ画像から背後に遠ざかるほど、また、水平方向にて画面SCR中央から左右に遠ざかるほど明度が漸減するグラデーション画像として装飾面画像DPが表示されており、画面SCRの手前上方に仮想照明光VLの光源LSの存在を仮定したときの遠近感をよりリアルに演出することができる。図1Bにおいて、装飾面画像DP上には、画面奥行き方向遠方の焦点を目指して収束する多数の装飾用ストライプが形成されており、装飾面画像DPは明度減少により該焦点の手前で消失(フェードアウト)する形にデザインされ、3D的な奥行き感が高められている。
【0028】
メータ描画ソフトウェアによる、例えば速度計504A,504Dに係るメータ動作処理の流れの概略は以下のとおりである。まず、エンジンが始動すればボデー系ECU300から取得した車速の検出値を取得し、その取得した車速に応じたメータ動作処理となる。この処理ルーチンはエンジンが停止するまで繰り返し実行される。具体的には、図1Bに示すように、アナログ速度計タ504Aの指針502を、取得した車速に対応する目盛位置へ移動するように描画するとともに、車速を示す数値を、前述のフォントデータを用いてデジタ速度計504Dに表示する。上記処理ルーチンの繰り返しに伴い、取得するエンジン回転数の変動に伴い、指針502の描画位置と、デジタ速度計504Dの表示値がこれに追随して変化する。
【0029】
次に、図2は、第二表示モードにおける画面表示例をビットマップ画像にて示すものであり、図1Aの第一表示モードとは明らかにレイアウトが相違するものとなっている。第一表示モードと第二表示モードとの相互切り替えは、図2に示すように、メータECU200(あるいは通信バス127を介して接続された他のECUであってもよい)に接続された表示モード切替スイッチ290を1回操作する毎に、交互に繰り返される。該表示モード切替スイッチ290は、例えばステアリングホイールか、センターコンソール部など、車室内にてドライバーが容易に操作できる位置に設けられる。
【0030】
図2を図1Aと比較すれば明らかな通り、デジタル速度計504D、平均燃費メータ506、ギアポジションメータ503、燃料残量メータ507及び水温メータ509が、第一表示モードにおいても表示される共通画像機能部品となっている。他方、回転指針式アナログ速度計504Aと、回転指針式アナログ出力計501とは、図1Aの第一表示モードにおいてのみ表示される第一固有画像機能部品となっている。
【0031】
さらに、図2の第二表示モードでは、画面中央に画像表示ウィンドウ510が大きく表示されている。この画像表示ウィンドウ510は、図3のボデー系ECU300に接続された周知のナイトビューカメラ(赤外線カメラ)が撮影する車外のナイトビュー映像(赤外線暗視画像)か、又は、通信バス127を介して接続されたカーナビゲーション装置308からの、地図による案内画像等を表示するものである(図面ではナイトビュー映像を表示する態様で代表させてあるが、これに限定されるものではない)。この画像表示ウィンドウ510は、該第二表示モードにおいてのみ表示される第二固有画像機能部品を構成するものである。
【0032】
次に、図1Aと図2とを重ねて比較すれば明らかな通り、共通画像機能部品をなす画像メータのうち、デジタル速度計504D、平均燃費メータ506及びギアポジションメータ503の3つは、図1Aに示す第一表示モードでの表示位置が、第二表示モードにおける第二固有画像機能部品の表示領域、すなわち図2の画像表示ウィンドウ510の表示予定領域に重なるように設定されている(具体的には、ギアポジションメータ503は画像表示ウィンドウ510の領域に全体が重なっており、平均燃費メータ506とデジタル速度計504Dとは一部だけが重なっている)。そして、これら3つの画像メータ504D,506,503の第二表示モードにおける表示位置は、第二固有画像機能部品である画像表示ウィンドウ510の表示領域の外側に排他的に設定されている。具体的には、デジタル速度計504Dが画像表示ウィンドウ510の右側余白領域に、平均燃費メータ506及びギアポジションメータ503が同じく左側余白領域に振り分け配置されている。
【0033】
また、図2に示すように、第二表示モードにおいて画像表示ウィンドウ510は、ディスプレイ210の画面中央にて、図1Aにおける(第一固有画像機能部品をなす)回転指針式アナログ速度計504Aと回転指針式アナログ出力計501との双方にまたがって重なるよう、その表示位置及び大きさが設定されている。これら回転指針式アナログ速度計504Aと回転指針式アナログ出力計501とは、図2の第二表示モードでは表示されない。つまり、第二表示モードへの切り替えに伴い消去されるものである。
【0034】
ディスプレイ210の表示モードが、図1Aの第一表示モードから図2の第二表示モードへ切り替わるに伴い、メータ描画ソフトウェアの実行によりモード遷移アニメーションが表示出力される。このモード遷移アニメーションは、共通画像機能部品をなすデジタル速度計504D、平均燃費メータ506及びギアポジションメータ503の、図1Aの第一表示モードでの表示位置から、図2の第二表示モードでの表示位置に移動する遷移過程を示す動画を含む。また、図1Aにおける第一固有画像機能部品をなす回転指針式アナログ速度計504Aと回転指針式アナログ出力計501との表示状態を、図2に示す消去状態に向けて漸次移行表示させる動画を含む。図8〜図11は、そのモード遷移アニメーションの実施例を示すものであり、図8のフレーム1はアニメーションの起点フレームであり、図1Aの第一表示モードでの表示画面と一致する。また、図11のフレーム16はアニメーションの終点フレームであり、図2の第二表示モードでの表示画面と一致する。それ以外のフレーム2〜フレーム15が、その間の動画表示の連続的な流れを示している。
【0035】
具体的には、左右の回転指針式アナログ出力計501及び回転指針式アナログ速度計504Aの隣接方向中間位置には画像縮小の収束点が概念的に設定されており、それら回転指針式アナログ出力計501及び回転指針式アナログ速度計504Aは、フレーム2〜8(図8、図9)に示すごとく、その収束点に向けて漸次縮小しながらフェードアウトし、消去される動画処理となる。図4には、この過程を模式的に示している。このとき、各フレーム上の画像メータ501,504Aには残像処理が施され、前述のごとく、仮想光源LS(図13)によるグラデーションと、遠近法とを用いた画面奥行き方向への3D背景画像(仮想投影面HPを含む)において、その消失点が示す遠方に画像メータ501,504Aがあたかも飛び去ってゆくような、斬新な表示効果が達成されている。ただし、図5に示すように、画像メータ501,504A(第一固有画像機能部品)をフェードアウトしつつ消去するようにしてもよいし、図6に示すように、画面上に予め定められた消去方向(図6では画面下縁から上縁に向う方向)に沿って、一方の端部側から他方の端部側に向けて掃引形態で消去することも可能である。
【0036】
フレーム2〜10(図8〜図10)に示すごとく、画像メータ501,504Aを消去する動画が開始されると、これと連動して、画像表示ウィンドウ510を画面上に漸次出現させる動画処理となる。この実施形態では、画像表示ウィンドウ510は画面下側から上方へフレームを追う毎に徐々にせり上がるように出現する。なお、画像表示ウィンドウ510は出現動画の表示中は非画像出力状態となっており、第二表示モードでの最終表示位置への到達が完了すれば(フレーム10)、該画像表示ウィンドウ510内への表示対象画像(ここではナイトビュー画像)が表示される(フレーム11〜フレーム16)。
【0037】
フレーム1(図8)に示すように、デジタル速度計504Dは回転指針式アナログ速度計504Aの内側に表示されているが、フレーム16(図11)との対比からも明らかな通り、第二表示モードでの画像表示ウィンドウ510の表示領域は、この第一表示モードでのデジタル速度計504Dの表示領域と重なっているので、画像表示ウィンドウ510がせり上がってくるとデジタル速度計504Dと干渉することになる。しかし、デジタル速度計504Dは、そのせり上がってくる画像表示ウィンドウ510をかわすようにその右余白領域側への移動を開始し(フレーム3)、画像表示ウィンドウ510の動きと並行して移動を継続し(フレーム3〜7)、第二表示モードでの最終的な表示位置に到達すれば移動を停止する動画処理となる(フレーム8)。図4には、この過程を模式的に示している。デジタル速度計504Dは、画像表示ウィンドウ510の、回転指針式アナログ速度計504Aの収束点Qに向けた縮小方向とは反対側の側縁(図では右側縁)の外側に向けて移動していることが明らかである。
【0038】
一方、平均燃費メータ506は画像表示ウィンドウ510を回避する移動は行なわず、第一表示モードでの表示位置に固定したまま、フレーム2〜6に示すように、その場でフェードアウトする動画処理となる(符号506’)。そして、これとは別に、画像表示ウィンドウ510の左余白領域に設定された、第二表示モードでの最終的な表示位置にフェードインする形で平均燃費メータ506”が新たに表示される(フレーム12〜15)。また、ギアポジションメータ503の同様の動画処理となっている。ただし、平均燃費メータ506は、第一表示モードでの表示位置(符号506’で示す)でのフェードアウトが完了した後(〜フレーム8)、第二表示モードでの表示位置(符号506”で示す)でのフェードインを開始する(フレーム12〜)のに対し、ギアポジションメータ503は、第一表示モードでの表示を継続したまま(フレーム1〜12:符号503’)、第二表示モードでのフェードインを開始し(フレーム2〜フレーム4)、しばらく両位置での同時表示状態を継続した後(フレーム5〜フレーム12)、第一表示モードでの表示をフェードアウトさせている(フレーム14〜フレーム16)。
【0039】
図12は、該モード遷移アニメーションの表示処理の流れを示すフローチャートであり、S1で表示モードの切り替えが検出されると、S2において、モード切り替えが検出された時点の各画像メータの指示値をキャプチャーする。そして、第一表示モードにおける各画像メータ503,504A,504D,501,506,507,509の指示状態を固定して、フレーム1(起点フレーム:図8)を生成し、さらに、画像表示ウィンドウ510を組み込んだフレーム16(終点フレーム:図11)を生成する。S4では、各画像メータ503,504A,501,506,507,509及び画像表示ウィンドウ510の、中間フレーム(フレーム2〜フレーム15)毎の、(指針以外の表示状態を示す)ビットマップデータからなるアニメーションデータ(図3)を読み出す。S5では、上記中間フレームビットマップデータにおいて指針を有する画像メータ504A,501,506,507,509に対し指針画像を、キャプチャーした各指示値が示す位置にてそれぞれ貼り込む。また、デジタル速度計504Dについては、キャプチャーされた速度値を示す数字フォントを図1のフォントデータから読み出し、動画としての移動軌跡に沿って各フレーム上の対応位置に貼り込む。こうして中間フレームが完成すれば、S6でこれをモード遷移アニメーションとして再生する。該再生期間中は、各画像メータ503,504A,504D,501,506,507,509の表示状態は、キャプチャーされた指示値に各々固定される。そして、S7で終点フレーム16に到達すればS8に進み、各画像メータの指示値の取得を再開して第二表示モードでの表示動作を開始する。
【0040】
なお、各中間フレームに対するS5の指針画像の貼込み処理は省略してもよい。この場合、指針を有する画像メータ504A,501,506,507,509からは指針が一瞬ではあるが消去された状態となる。
【0041】
以上、第一表示モードから第二表示モードへの切り替えについて説明したが、第二表示モードから第一表示モードへの切り替えに際しては、上記の逆順をたどるモード遷移アニメーションを表示してもよいし、第一表示モードが通常設定状態としてドライバーがレイアウト等を熟知している状況に鑑みれば、モード遷移アニメーションを特に表示しないよう構成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1A】本発明の車両用メータユニットの、第一表示モードに画面表示例を示す正面図。
【図1B】図1Aを模式化して示す正面図。
【図2】本発明の車両用メータユニットの、第二表示モードに画面表示例を示す正面図。
【図3】図1Bの車両用メータユニットの電気的構成を示すブロック図。
【図4】モード移行アニメーションにおける、第一固有画像機能部品をなす指針式アナログメータの第一の消去形態を示す模式図。
【図5】同じく第二の消去形態を示す模式図。
【図6】同じく第三の消去形態を示す模式図。
【図7】モード移行アニメーションにおける、共通画像機能部品をなすデジタル速度計の移動形態を示す模式図。
【図8】モード移行アニメーションの実例を示す説明図。
【図9】図8に続く説明図。
【図10】図9に続く説明図。
【図11】図10に続く説明図。
【図12】モード移行アニメーションの動作処理流れの一例を示すフローチャート。
【図13】装飾用倒立影画像の概念図。
【符号の説明】
【0043】
1 車両用メータユニット
200 描画ECU(表示制御手段)
210 ディスプレイ(メータ表示手段)
501 回転指針式アナログパワーメータ(第一固有画像機能部品)
504A 回転指針式アナログ速度計(第一固有画像機能部品)
504D デジタル速度計(共通画像機能部品)
510 画像表示ウィンドウ(第二固有画像機能部品)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の運転席に対向配置される車両用メータユニットであって、
ディスプレイの画面上に、取得したメータ指示値を表示する画像メータ又は取得した情報内容に応じて表示状態を変化させる画像メータ以外の情報出力部のいずれかとして各々形成され、かつ、少なくとも一つが前記画像メータとされる複数の画像機能部品を、表示すべき画像機能部品のレイアウトが互いに相違する第一表示モードと第二表示モードとの間で切替可能にディスプレイ上に表示するメータ表示手段と、
前記第一表示モードと前記第二表示モードとの双方において表示対象となる画像機能部品を共通画像機能部品とし、前記第二表示モードにおいてのみ表示対象となる画像機能部品を第二固有画像機能部品として、前記第二表示モードにおける前記第二固有画像機能部品の表示領域を、切替後の画面上における前記第一表示モードにおける前記共通画像機能部品の表示領域に対し少なくとも部分的に重なるように設定する一方、前記第二表示モードにおける前記共通画像機能部品の表示領域を前記第二固有画像機能部品の表示領域の外側に排他的に設定し、かつ、前記第一表示モードから前記第二表示モードに切り替える際に、前記共通画像機能部品を前記第一表示モードでの表示位置から前記第二表示モードでの表示位置に移動する遷移過程を示す動画をモード遷移アニメーションとして表示した後、前記第二表示モードによる表示状態とする表示制御手段と、
を有することを特徴とする車両用メータユニット。
【請求項2】
前記モード遷移アニメーションは、前記共通画像機能部品が前記第一表示モードでの表示位置から前記第二表示モードでの表示位置に至る経路に沿って連続移動する動画である請求項1記載の車両用メータユニット。
【請求項3】
前記共通画像機能部品が前記画像メータであり、前記表示制御手段は、該画像メータの表示領域面積を前記二固有画像機能部品の表示領域面積よりも小さく設定する請求項1又は請求項2に記載の車両用メータユニット。
【請求項4】
前記第二表示モードにおいて前記共通画像機能部品をなす前記画像メータを前記第二固有画像機能部品の左右いずれかに隣接して表示する請求項3記載の車両用メータユニット。
【請求項5】
前記表示制御手段は、前記第一表示モードと前記第二表示モードとで前記共通画像機能部品をなす前記画像メータを同一形態にて表示するものである請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の車両用メータユニット。
【請求項6】
前記共通画像機能部品をなす画像メータがデジタル速度計である請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の車両用メータユニット。
【請求項7】
前記第二固有画像機能部品がカメラ映像表示部又はカーナビゲーション画面表示部とされている請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の車両用メータユニット。
【請求項8】
前記表示制御手段は、前記第一表示モードにおいてのみ表示対象となる画像機能部品を第一固有画像機能部品として、前記第一固有画像機能部品の表示領域を、モード切替後の画面上における前記第二固有画像機能部品の表示領域に対し少なくとも部分的に重なる形で設定し、かつ、前記第一表示モードから前記第二表示モードに切り替える際に、前記第一固有画像機能部品の表示状態を漸次消去する動画をモード遷移アニメーションとして表示した後、前記第二表示モードによる表示状態とするものである請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の車両用メータユニット。
【請求項9】
前記表示制御手段は、前記第二表示モードにおける前記第二固有画像機能部品の表示領域内に定められた収束点に向けて前記第一固有画像機能部品を漸次縮小しつつ消去する動画を前記モード遷移アニメーションとして表示する請求項8記載の車両用メータユニット。
【請求項10】
前記表示制御手段は、前記第一固有画像機能部品をフェードアウトしつつ消去する動画を前記モード遷移アニメーションとして表示する請求項8又は請求項9に記載の車両用メータユニット。
【請求項11】
前記表示制御手段は、前記第一固有画像機能部品を前記画面上に予め定められた消去方向に沿って、一方の端部側から他方の端部側に向けて掃引形態で消去する動画を前記モード遷移アニメーションとして表示する請求項8記載の車両用メータユニット。
【請求項12】
前記共通画像機能部品をなす画像メータがデジタル速度計であり、前記第一固有画像機能部品が回転指針式アナログ速度計である請求項8ないし請求項11のいずれか1項に記載の車両用メータユニット。
【請求項13】
前記第一表示モードにおいて、車両駆動部の出力状態を示す回転指針式アナログ出力計が、前記回転指針式アナログ速度計とは別の前記第一固有画像機能部品として該回転指針式アナログ速度計とともに画面上左右に隣接配置されるとともに、
前記第二固有画像機能部品は、それら左右の回転指針式アナログ出力計及び回転指針式アナログ速度計にまたがって形成される、前記カメラ映像表示部又はカーナビゲーション画面表示部をなす画像表示ウィンドウであり、
前記表示制御手段は、前記左右の回転指針式アナログ出力計及び回転指針式アナログ速度計の隣接方向中間位置に定められた収束点に向けて、それら前記回転指針式アナログ出力計及び回転指針式アナログ速度計を漸次縮小しつつ消去するとともに、前記共通画像機能部品をなす前記デジタル速度計を、前記画像表示ウィンドウの、前記回転指針式アナログ速度計の前記収束点に向けた縮小方向とは反対側の側縁外側に向けて移動させる動画を前記モード遷移アニメーションとして表示する請求項12記載の車両用メータユニット。
【請求項14】
前記表示制御手段は、前記第一表示モードから前記第二表示モードへの切り替え時に、前記モード遷移アニメーションの表示に関与する前記画像メータの指示値をホールドし、前記モード遷移アニメーションの表示中は前記画像メータの指示状態を当該ホールドされた指示値に固定する請求項1ないし請求項13のいずれか1項に記載の車両用メータユニット。
【請求項15】
前記モード遷移アニメーションの表示に関与する前記画像メータが回転指針式アナログメータを含む場合、該回転指針式アナログメータから指針画像を消去して前記モード遷移アニメーションを表示する前請求項1ないし請求項14のいずれか1項に記載の車両用メータユニット。
【請求項16】
車両の運転席に対向配置される車両用メータユニットであって、
ディスプレイの画面上に、取得したメータ指示値を表示する画像メータ又は取得した情報内容に応じて表示状態を変化させる画像メータ以外の情報出力部のいずれかとして各々形成され、かつ、少なくとも一つが前記画像メータとされる複数の画像機能部品を、表示すべき画像機能部品のレイアウトが互いに相違する第一表示モードと第二表示モードとの間で切替可能にディスプレイ上に表示するメータ表示手段と、
前記第一表示モードにおいてのみ表示対象となる画像機能部品を第一固有画像機能部品とし、前記第二表示モードにおいてのみ表示対象となる画像機能部品を第二固有画像機能部品として、前記第一固有画像機能部品の表示領域を、切替後の画面上における前記第二固有画像機能部品の表示領域に対し少なくとも部分的に重なる形で設定し、かつ、前記第一表示モードから前記第二表示モードに切り替える際に、前記第一固有画像機能部品の表示状態を漸次消去する動画をモード遷移アニメーションとして表示した後、前記第二表示モードによる表示状態とする表示制御手段と、
を有することを特徴とする車両用メータユニット。


【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図12】
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【図13】
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【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−73431(P2009−73431A)
【公開日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−246369(P2007−246369)
【出願日】平成19年9月24日(2007.9.24)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】