車両用操作装置
【課題】 細かな位置指示操作を可能とすることでユーザーの操作負担を減ずることができる、スティック型の二次元操作部を有した車両用操作装置を提供する。
【解決手段】 車室内にて、座席に着座したユーザーが操作可能な位置に取り付けられる車両用操作装置1であって、可動操作部110が先端に形成されたスティック状の揺動軸114を有し、当該揺動軸114の揺動軸線が予め定められた中立角度位置から、位置指示すべき方向に対応する方向に傾斜するよう可動操作部が操作される二次元操作部200と、揺動軸114の先端面をなす可動操作部110の主表面110aにて露出する操作面301を有し、当該操作面301に対し、二次元操作面上に規定される所定の一次元操作方向への操作可能な一次元操作部300と、を備える。
【解決手段】 車室内にて、座席に着座したユーザーが操作可能な位置に取り付けられる車両用操作装置1であって、可動操作部110が先端に形成されたスティック状の揺動軸114を有し、当該揺動軸114の揺動軸線が予め定められた中立角度位置から、位置指示すべき方向に対応する方向に傾斜するよう可動操作部が操作される二次元操作部200と、揺動軸114の先端面をなす可動操作部110の主表面110aにて露出する操作面301を有し、当該操作面301に対し、二次元操作面上に規定される所定の一次元操作方向への操作可能な一次元操作部300と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用操作装置に関する。
【背景技術】
【0002】
【特許文献1】特開2002−207553号公報
【0003】
近年、二次元操作装置として、可動操作部に操作力が加わったときに、その操作力に抗した反力をスティック型操作部に加え、該操作に対する力覚を付与する力覚付与型操作装置が開発され、実用に供されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、こうした操作装置によって、画面上に表示されるポインタ画像等の所定の表示対象を移動させ、位置指示を行う際には、以下のような課題が生ずる。即ち、スティック型の可動操作部は、手首の力を使う操作となるため、ポインタ画像を細かく移動させることが難しく、なかなか意図したところにポインタ画像を置くことができないという課題である。特に、五十音入力画面等の場合、画面上には一文字毎に入力範囲(操作画像)が設定・表示されるが、各入力範囲は狭いため、ポインタ画像を目的の文字領域上に位置させることが難しい。さらに、こうした操作が運転者によるブラインド操作の形でなされる場合には、より一層難しくなることは容易に想像できる。このように、車両に搭載されるスティック型の可動操作部(二次元操作部)の場合、細かな位置指示操作が困難であり、ユーザーに過度の操作負担がかかるという課題があった。
【0005】
さらに、こうした操作装置は、車両走行中であっても操作される可能性がある。車両走行中は振動が生じ易いため、上記のような細かな位置指示操作はより一層困難なものとなる。
【0006】
本発明の課題は、細かな位置指示操作を可能とし、ユーザーの操作負担を軽減できる、スティック型の二次元操作部を有した車両用操作装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0007】
上記課題を解決するため本発明の車両用操作装置の第一は、車室内にて、座席に着座したユーザーが操作可能な位置に取り付けられる車両用操作装置であって、
操作ノブが先端に形成されたスティック状の揺動軸部を有し、当該揺動軸部の揺動軸線が予め定められた中立角度位置から、位置指示すべき方向に対応する方向に傾斜するよう、前記操作ノブが、操作範囲として規定された所定の二次元操作面内にて操作される二次元操作部と、
前記揺動軸部の先端面をなす前記操作ノブの主表面にて露出する操作面を有し、当該操作面に対し、前記二次元操作面内に規定される所定の一次元操作方向に操作可能な一次元操作部と、
を備えることを特徴とする。
【0008】
なお、上記本発明の第一の構成において、
前記ユーザーにより画面視認可能に配置される表示装置と、
前記二次元操作部への操作に基づいて、前記表示装置に画面表示される所定の表示対象を当該画面上にて二次元移動させる二次元操作用制御手段と、
前記一次元操作部への操作に基づいて、前記表示装置に画面表示される所定の表示対象を当該画面上において、操作された前記一次元操作方向に対応する所定の一次元表示方向に移動する表示移動制御、及び、予め切替順序が規定された複数の制御内容を、当該切替順序の順逆いずれかの方向のうち、操作された前記一次元操作方向に対応する方向に順次切り替える制御内容切替制御のうち、いずれか又は双方を実施可能な一次元操作用制御手段と、
を備えるようにすることもできる。
【0009】
また、本発明の車両用操作装置の第二は、車室内にて、座席に着座したユーザーが操作可能な位置に取り付けられる車両用操作装置であって、
前記ユーザーにより画面視認可能に配置される表示装置と、
操作ノブが先端に形成されたスティック状の揺動軸部を有し、当該揺動軸部の揺動軸線が予め定められた中立角度位置から、前記画面上において前記表示対象が移動すべき方向に対応する方向に傾斜するよう、前記操作ノブが、操作範囲として規定された所定の二次元操作面内にて操作される二次元操作部と、
前記揺動軸部の先端面をなす前記操作ノブの主表面にて露出する操作面を有し、当該操作面に対し所定の一次元操作方向に操作可能な一次元操作部と、
前記二次元操作部への操作に基づいて、前記表示装置に画面表示される所定の表示対象を当該画面上にて二次元移動させる二次元操作用制御手段と、
前記一次元操作部への操作に基づいて、前記表示装置に画面表示される所定の表示対象を当該画面上において、操作された前記一次元操作方向に対応する所定の一次元表示方向に移動する表示移動制御、及び、予め切替順序が規定された複数の制御内容を、当該切替順序の順逆いずれかの方向のうち、操作された前記一次元操作方向に対応する方向に順次切り替える制御内容切替制御のうち、いずれか又は双方を実施可能な一次元操作用制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0010】
上記本発明の構成によれば、ユーザーにより先端が保持されるスティック型操作部材を有した二次元操作部において、当該ユーザーの手で保持されるスティック型操作部材の先端面(上面)に、当該操作部材を保持している手の指により操作可能な一次元操作部が設けられる。手の指で操作されるスティック型操作部材よりも細かい操作が可能であるから、これにより、二次元操作部により位置指示操作をしつつ、一次元操作部を用いて指示位置の微修正を行うことが可能となる。また、一次元操作部の操作は、予め決められた一次元操作方向に限定される操作であるから、それ以外の方向への操作入力がされない。
【0011】
例えば、本発明の車両用操作装置により、ポインタ画像のような表示対象を移動する場合、一次元操作部に操作がなされると、表示対象は、操作された一次元操作方向に対応する画面内の一次元表示方向(例えば一次元の直線方向)にのみ移動する。つまり、表示対象が一次元表示方向に沿って移動するから、その方向からずれて移動する心配がない。このため、一次元操作部への操作に関してはその操作量のみを気にして行えばよく、これにより、ポインタ画像の移動変位を調整することができる。
【0012】
なお、画面上における一次元表示方向は、画面をなす二次元平面上に規定されるものであるから、一次元操作部の一次元操作方向も、二次元操作部の二次元操作面上に規定しておくことで、両者の対応関係が認識し易い。また、車両の乗員は、基本的には車両前方を向く形で座席に着座するものであるから、表示装置の画面は、車両上下方向及び車両左右方向に広がる二次元表示面として、車両後方を向いて配置される(場合によってはさらに、画面上端側が課端側よりも車両前方側に位置する傾斜姿勢をとった形で配置される)。この場合、二次元操作部の二次元操作面は、車両前後方向及び車両左右方向に広がる二次元平面内に規定する(即ち、二次元操作部を車両の前後左右に傾斜変位可能な操作部として配置する)とともに、画面の車両上下方向を二次元操作面の車両前後方向に対応させ、画面の車両左右方向は二次元操作面においても車両左右方向となるよう対応させることで、直感的に操作方向と表示方向との関係を理解し易くなる。このとき、二次元操作部の二次元操作面上に既定される一次元操作方向と、画面の二次元表示面上に規定される一次元表示方向とは、当該二次元操作面と当該二次元表示面との対応関係を反映した形で設定されるようにすることで、一次元操作方向への操作による表示対象の移動方向も直感的に理解し易くなる。
【0013】
また、本発明の車両用操作装置により、制御内容を順次切り替える操作をする場合、例えばボリューム調整などを行う場合、ボリュームの調整方向は「増」ないし「減」の二方向であるから、これらを一次元操作部における一次元操作方向の順逆二方向にそれぞれ対応付けておけば、操作方向に応じて、ボリューム調整方向が規定でき、調整が容易となる。
【0014】
本発明の表示対象は、前記表示装置の画面上に定められた所定の表示範囲内に画像の一部が表示され、スクロールによって残余の部分を表示可能なスクロール画像とすることができる。この場合、一次元操作部は、この表示装置において画面表示されるスクロール画像(表示対象)を、その画面内にて、一次元操作方向に対応する一次元表示方向へのスクロール移動する操作が可能となる。一次元操作部への一次元操作をスクロール操作に適用することで、スクロール表示を容易に行うことが可能となる。
【0015】
本発明の表示対象は、表示装置の画面上で任意の位置に移動可能なポインタ画像とすることもできる。この場合、一次元操作部は、この表示装置において画面表示されるポインタ画像(表示対象)を、その画面内にて、一次元操作方向に対応する一次元表示方向に位置移動する操作が可能となる。これにより、ポインタ画像による位置指示操作は、二次元操作部による操作だけでなく、一次元操作部でも可能となり、なおかつ一次元操作部によるポインタ画像の移動は、画面内の決められた方向(一次元表示方向)への移動に制限されるから、それ以外の方向へのブレがなく、指示位置を合わせ易く、微調整が可能となる。
【0016】
なお、この場合、一次元表示方向を直線で規定しておくことにより、ポインタ画像の移動調整がより容易に可能となる。特に、表示画面は、四角形状であることが一般的であるから、例えば、一次元操作部における一次元操作方向を、画面の縦方向と定めれば、横方向にずれることのない操作が可能となるので、位置合わせが容易となる。また、画面幅の狭い方向ほど、細かい位置調整操作が要求されやすいので、画面幅の狭い方向に一次元表示方向を規定しておくことで、操作が容易となる。
【0017】
また、本発明の表示対象は、表示装置の画面上に複数表示された所定の操作画像上を移り変わる形で移動するポインタ画像とすることもできる。この場合、複数の操作画像に定められる所定の移動順序を一次元操作方向に対応付けることができる。例えば五十音入力画面等の場合、縦方向に「ア行」が順に表示され、その左側に隣接して「カ行」が順に表示され、さらに同様にして順次各行が表示されている。このため、「あいうえおかきくけ・・・」という、いわゆる「あいうえお順」を一次元操作方向に対応付けて、これらの操作画像上をポインタ画像が「あいうえお順」に従い順次移動していくよう定めることができる。これにより、ポインタ画像は、「ア行」を上から下に進み、さらに左上の「カ」に進んで、「カ行」を上から下に進む・・・、といった形で決められる順序にて正逆のいずれかにのみ移動可能とされる。順序が決められているから、自身の望む指示位置までポインタ画像を送れる操作をすればよいので、操作は容易である。
【0018】
ところで、本発明の一次元操作部は、一次元操作部は、二次元操作部の揺動軸線に対し垂直な所定の回転軸線周りにおいて、順逆双方向に回転操作可能な回転操作部材を有する回転型操作部であり、操作面として、回転操作部材の外周面のうち、操作ノブの主表面から露出する露出面が定められるとともに、回転操作として、二次元操作面内に規定された一次元操作方向に沿った、操作面に対する回転送り操作ないしは回転戻し操作が定められており、当該回転操作による回転操作部材の回転変位が操作変位として検出されるものとできる。回転操作部材は、例えば、ホイール状に形成することができる。従来、こうしたホイール型の回転操作部は、パソコンのマウス等のように、操作部本体の姿勢が操作によって変化しない基体を対象に取り付けられており、逆に姿勢が変わるような不安定な基体に対しては、取り付けても操作性が悪いとされ、適用されている事例がなかった。上記本発明の構成は、一次元操作部を、二次元操作部において傾斜変位を生ずる揺動軸部の先端、特にその先端面に設けることで、操作性に優れた操作部となることを突き止め、これを実現したものである。また、近年の車両においては、各種の新機能の搭載により多くの操作部が配置されるようになり、車室内に新たな操作部を配置するスペースを確保することが困難となりつつある。上記構成は、二次元操作部を構成するスティック状の揺動操作部上に一次元操作部をなすホイール型操作部が設けられているため、車室内に新たなスペースを確保することなく、追加の操作部をもうけることができる利点も有している。
【0019】
また、回転操作部材は、例えば、一次元操作部の操作面をなす露出面が、二次元操作部の操作ノブの主表面に対し平行な平面として表れる回転軌道を有し、当該回転軌道に沿って回転するものとすることができる。これにより、操作面を長くとることができ、長いストロークの操作が可能となるので、操作量の多い操作が可能となる。
【0020】
また、上記した回転型操作部は、操作面の一次元操作方向に対し垂直な方向の両端位置に当該操作面から突出するガイド壁部を設けることができる。例えば、ユーザーの指が嵌るよう形成された溝部を操作ノブの主表面に設けて、当該溝部の底面にて上記回転操作部材が露出するように構成できる。一次元操作部は、二次元操作部を把持するユーザーの手の指により操作されるから、この指をホイール型操作部の回転操作部材上に位置させるガイドとしてガイド壁部を形成しておくことにより、回転操作部材の位置を視認せずとも把握することができるし、一次元操作方向の操作もガイドされて容易に行うことが可能となる。
【0021】
また、回転型操作部を備える構成において、ユーザーによって回転操作部材に対し所定量の回転操作がなされるに伴い所定の力覚を付与する回転操作時力覚付与手段を備えることができる。これにより、回転型操作部の操作量を力覚によりユーザーが認識できるから、操作し易い。
【0022】
また、一次元操作部は、操作面としてタッチ操作面を有し、当該タッチ操作面をタッチした状態のまま移動するタッチ移動操作がなされるとともに、当該タッチ移動操作の前記一次元操作方向における移動変位が操作変位として検出されるタッチパッド型操作部とすることができる。従来、タッチパッド型操作部は、ノートパソコン等のように、操作部本体の姿勢が操作によって変化しないものを対象に取り付けられており、逆に姿勢が変わるような不安定な基体に対しては、取り付けても操作性が悪いとされ、適用されている事例がなかった。上記本発明の構成は、一次元操作部を、二次元操作部において傾斜変位を生ずる揺動操作部の先端、特にその先端面に設けること、さらには、操作量として、タッチ移動操作による一次元方向の移動変位のみを検出させることにより、操作性により優れた操作部となることを突き止め、これを実現したものである。また、近年の車両においては、各種の新機能の搭載により多くの操作部が配置されるようになり、車室内に新たな操作部を配置するスペースを確保することが困難となりつつある。上記本発明の構成は、二次元操作部を構成するスティック状の揺動操作部上に一次元操作部をなすタッチ操作面(タッチパッド)が設けられているため、車室内に新たなスペースを確保する必要がないという点にも利点を有している。
【0023】
このタッチパッド型操作部のタッチ操作面は、二次元操作部の操作ノブの主表面全面に形成することができる。二次元操作部を操作するユーザーの手が触れる操作ノブの主表面の全面が、タッチ操作面とされていることで、どの部分でも一次元操作方向の操作が検出されるようになるから、操作性に優れる。
【0024】
一方、このタッチパッド型操作部のタッチ操作面は、一次元操作方向の幅が当該一次元操作方向に対し垂直な方向の幅よりも長い長方形状に形成することができる。これにより、平面的に形成されるタッチ操作面において、一次元操作方向は長辺方向に一致するから、当該一次元操作方向をユーザーが容易に認識し易い。また、一次元操作方向に操作範囲が広く確保されるから、長い操作ストロークを確保でき、操作量の多い操作も可能となる。
【0025】
また、タッチパッド型操作部のタッチ操作面には、一次元操作方向に対し垂直な方向の両端縁位置から突出するガイド壁部が設けることができる。例えば、ユーザーの指が嵌るよう形成された溝部を操作ノブの主表面に設けて、当該溝部の底面にタッチ操作面を設けることができる。これにより、操作ノブ上のタッチ操作面の位置を把握し易いし、溝側面がタッチ移動操作のガイド壁部となって、操作も容易となる。
【0026】
また、タッチパッド型操作部を設ける構成において、ユーザーによって前記タッチ操作面がタッチ操作されるに伴い所定の力覚を付与するタッチ操作時力覚付与手段を備えるようにすることができる。これにより、タッチ操作面へのタッチ移動操作を開始するための最初のタッチ操作をユーザーが認識することができるから、誤ってタッチ操作面に触れた場合にはこれをユーザーが認識できる。
【0027】
また、タッチパッド型操作部を設ける構成において、ユーザーによって前記タッチ操作面に対し所定量の移動変位を生ずる前記タッチ移動操作がなされるに伴い所定の力覚を付与するタッチ移動操作時力覚付与手段を備えることができる。これにより、タッチ操作面への操作量を力覚によりユーザーが認識できるから、操作し易い。
【0028】
また、一次元操作部は、二次元操作部の操作ノブの先端面にプッシュ操作部材が設けられてなるプッシュ型操作部とすることができ、当該プッシュ操作部へのプッシュ操作に応じて、表示装置に画面表示される所定の表示対象を当該画面内において予め定められた一次元表示方向の順逆いずれか一方に移動する、あるいは、予め切替順序が規定された複数の制御内容を、当該切替順序の順逆いずれか一方に切り替えるように構成できる。プッシュ操作は、順逆方向双方への操作とはならないので、それらのうちの一方に方向を固定した形で、表示対象の移動や制御対象の切り替えを行うことができる。
【0029】
ところで、本発明の一次元操作部の操作面は、二次元操作部の操作ノブ上に複数形成することができる。一次元方向の操作をする箇所が増えることで、操作性を増すことが可能となる。
【0030】
また、これら複数の一次元操作部の操作面は、互いの一次元操作方向が平行となるように配置することができる。指での操作が想定される本発明の一次元操作部は、ユーザーによって使用したい指が異なる場合があるから、各種の指に対応した位置にそれぞれ一次元操作部の操作面を設けることで、操作がより容易となる。操作に使用されやすい人差し指と中指に対応する操作面を少なくとも設けることで、操作はより行いやすくなる。
【0031】
一方、これら複数の一次元操作部の操作面は、二次元操作部の操作ノブ上において互いの一次元操作方向が異なる方向となるよう配置することもできる。また、これら複数の一次元操作部の操作面は、互いの一次元表示方向が異なるように設定することもできる。これにより、用途に応じて適した一次元操作部を使い分けることにより、目的の位置への位置指示が容易となる。特に、これら一次元操作部は、互いの一次元操作方向が異なるように配置し、さらに、それら互いの一次元表示方向が異なるように設定することで、異なる方向への微調整操作が可能となる。
【0032】
また、これら複数の一次元操作部の操作面は、互いの一次元操作方向が直交するように配置し、なおかつ互いの一次元表示方向も直交するように設定できる。さらにいえば、2つの一次元操作部の一次元方向を直交する二軸の方向とすることで、それらの方向への細かな操作が容易に可能となる。四角形状の表示画面内でポインタ画像などを移動させる場合には、縦横に配列した入力可能領域を選択することが要求されることが多く、この場合、ポインタの縦移動と横移動とが基本操作となり、それぞれの精度が重要となるから(特に短軸方向への移動の精度:横長画面の場合は縦移動の精度)、それら双方が可能であれば、操作し易い。意匠的な特徴も得られる。特に、タッチパッド型操作部においてタッチ操作面を2つ設け、互いの長辺方向が直交する十字形状の操作面が形成されると、意匠的特徴がより際立つ。
【0033】
また、複数の一次元操作部の操作面を設ける場合、互いの長辺方向が直交して形成されるとともに、直交する一方の操作面が、他方の操作面の長辺方向における一方の端部側に偏った位置となる形で形成することができる。指での操作が想定される本発明の一次元操作部は、ユーザーによって使用したい指が異なる場合があるから、各種の指に対応した位置にそれぞれ一次元操作部の操作面を設けることで、操作がより容易となる。ところが、二次元操作部の操作ノブを保持する手において、人差し指、中指、薬指、小指の4つの指については、操作ノブの主表面の奥側に位置し、そこから縦方向手前側に移動させる操作が行いやすいのに対し、親指については、操作ノブの主表面の左右側面側に位置し、そこから逆の側面側に移動させる横方向の操作が行いやすい。さらに、親指の位置は、操作ノブの主表面の中心位置よりもやや縦方向手前の位置となりやすい。従って、親指を除く他の指の操作面は、いずれも縦方向に、それぞれが平行となるよう配置するとともに、親指に関してはこれと直交する横方向で、なおかつ縦方向における中央よりも手前の位置に配置することにより、指による操作性に優れる一次元操作部となる。
【0034】
ところで、表示装置の画面内に表示される所定の表示対象として、ポインタ画像のような位置指示画像を定める場合、本発明の車両用操作装置は、表示装置の画面内において位置指示画像により指示された位置に対し、位置指定入力を行うための位置指定入力操作部を備えて構成することができる。これにより、位置指示画像により画面内において位置指示する操作だけでなく、画面内に表示される操作画像(アイコン)等に対する入力操作も可能となる。
【0035】
この場合、上記一次元操作部を、二次元操作部の揺動軸線方向への押圧操作が可能に構成することにより、前記位置指定入力操作部は、当該一次元操作部に兼用させることができ、位置指定入力操作として当該押圧操作を定めることができる。位置指定入力操作とは、画面内にてポインタ画像等により位置指示されている位置での入力(位置指定入力)を決定する操作である。こうした位置指定入力操作は、一次元操作部による位置指示操作中に目的の位置が指示されたときに直ちに実施したい操作である。上記構成とすると、操作している一次元操作部をそのまま押圧するだけで、直ちに位置指定入力操作が実施できる。ホイール型操作部の場合は、ホイール部材を揺動軸線方向に押圧変位させる操作となるし、タッチパッド型操作部であれば、タッチ操作面を形成するタッチパネル全体を揺動軸線方向に押圧変位させる操作となる。なお、タッチパッド型操作部の場合、位置指示入力操作は、タッチ操作面を所定期間内に2度タッチする操作とするようにしてもよい。
【0036】
本発明の二次元操作部は、揺動軸部を揺動可能に支持する操作装置本体の内部に、操作ノブをユーザーが操作するに伴い生ずる揺動軸部の傾斜変位を検出する傾斜変位検出部を備えて構成できる。このとき、一次元操作部は、操作面が形成されてユーザーによる操作対象となる一次元操作部材と、当該一次元操作部材になされる操作量を検出する操作量検出部と、検出された操作量に基づく操作信号を出力する信号出力部と、出力された操作信号を前記操作装置本体に内蔵される主制御回路部に入力するために当該操作装置本体側に向けて延出する屈曲可能な部材からなる信号配線部と、を有して構成できる。これにより、二次元操作部への操作に伴う傾斜変位を遮ることなく、操作装置本体側に安定的に信号を伝達できる。
【0037】
そして、この場合、二次元操作部の操作ノブは、一次元操作部材の操作面を主表面側にて露出する形で収容し、さらに、一次元操作検出部と信号出力部とを収容する筐体をなすように構成できる。近年の車両の場合、車室内におけるスペース確保が困難であることを考慮すると、上記のような構成は、ノブ内に検出部及び信号出力部が配置されるから、省スペース化に貢献する。また、信号配線部は、前記信号出力部から当該筐体の主裏面を貫く配線孔を介して外部に延出するように構成できる。これにより、外部への信号配線部の露出を大きく減じることができ、意匠性の低下を招きにくくなる。
【0038】
二次元操作部の操作ノブは、一次元操作部の操作面が露出する主表面の外周縁から揺動軸部の揺動中心側に延出する外周壁部を有して形成できる。これにより、操作ノブの外周壁部がユーザーの手の保持部とする形で二次元操作部の操作が可能となり、さらに、その手の指にて、操作ノブの主表面の一次元操作部を操作することも可能となる。その外周壁部は、例えば、操作ノブの主表面に対し外周面が垂直をなす壁部として形成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
以下、本発明の第一実施形態を、図面を用いて説明する。
【0040】
図1は、本発明の車両用操作装置の操作構造部分(以下、本体部ともいう)を示す斜視図であり、図2は、可動操作部110を取り外した状態の本体部100の平面図である。この車両用操作装置1A(1)は、図37に示すように、自動車の車室内において、センターコンソールCにおいて運転席DS脇に固定され、運転席DS及び助手席PSのユーザーのいずれからも操作可能となっている。使用目的は特には限定されないが、例えばセンターコンソールに設けられたモニタ(表示装置)51の画面を見ながら、当該画面に表示される予め定められた表示対象の表示位置を当該画面上にて移動するための操作(表示位置移動操作)、当該画面上に表示される操作画像を位置指定入力するための操作(位置指定入力操作)、さらには、予め切替順序が規定された複数の制御内容を、当該切替順序の順逆いずれかの方向に切り替える操作(制御内容切替操作)等を行うための操作部であって、カーナビゲーション装置やカーオーディオ装置の機能操作を行うためのものである。表示対象としては、画面表示されるポインタ画像Pや、スクロール画像(画面の一部領域にて画像が部分的に表示されるものでもよいし、画面の全領域にて画像が部分的に表示されるものであってもよい)等を想定することができる。
【0041】
車両用操作装置1の本体部100は、ユーザーが手で保持して二次元操作を行うための可動操作部(操作ノブ)110を有し、可動操作部110に生ずる二次元操作変位(操作量)を、変位伝達機構102を介してジョイスティック本体(操作装置本体)114に揺動可能に支持される揺動軸(スティック型の揺動軸部)114Sに伝達する二次元操作部200を備えて構成されている。つまり、この二次元操作部200は、可動操作部110と変位伝達機構102と揺動軸114Sとを有する形で、モニタ51に画面表示される所定の表示対象の表示位置を、当該画面上にて二次元方向に移動する二次元操作を行うための操作部として構成されている。可動操作部110は、揺動軸14Sの先端に変位伝達機構102を介して取り付けられており、その先端面110aに手を添える形での操作が想定されている。ただし、この可動操作部110の操作範囲は、予め定められた二次元操作面内に規定されている。可動操作部110の主表面110aは、揺動軸114及び変位伝達機構102の中立状態において、当該揺動軸114の揺動軸線に対し垂直をなす平面ないし曲面とされている。ここでは、可動操作部110aの移動方向に広がる曲面とされている。これにより、ユーザーが可動操作部110の二次元操作方向をその形状から意識できる。また、この可動操作部110により上方が覆われる後述するベゼル116も、同じ曲面として形成されている。
【0042】
ここでの可動操作部110への二次元操作は、揺動軸114Sの揺動軸線を予め定められた中立角度位置から、画面表示される所定の表示対象を位置移動すべき方向に対応する方向に傾斜する傾斜操作であり、その操作結果は操作情報としてジョイスティック本体114に伝達されるよう構成されている。
【0043】
可動操作部110の操作方向は、車両走行方向(車両前後方向)と一致したY方向と、車幅方向(車両左右方向)と一致したX方向との2つの軸線を有する二次元平面内に定められ、変位伝達機構102には、可動操作部110の操作変位を受けてY方向に摺動するY方向摺動機構と、同じくX方向に摺動するX方向摺動機構とを備えている。
【0044】
また、モニタ51の画面において、可動操作部110の操作方向であるY方向に対応する方向は、画面の縦方向(車両上下方向)であり、他方、可動操作部110の操作方向であるX方向に対応する方向は、画面の横方向(車両左右方向)である。これにより、例えば、画面表示されたポインタ画像Pを可動操作部によって画面縦方向に移動するためには、可動操作部110をY方向に操作し、同じく画面表示されたポインタ画像Pを可動操作部110によって画面横方向に移動する場合には可動操作部110をX方向に操作する。
【0045】
図3は、本体部100の分解斜視図であり、ねじ(締結部材)115tにより車両側の基部に取り付けられる下ケース115を有し、その下ケース115の内部にジョイスティック本体114が収容されるようになっている。ジョイスティック本体114の構造は周知であり、揺動軸114Sの下端が本体ケース114M内の図示しない2軸式ユニバーサルジョイントに接続されており、当該ユニバーサルジョイントの2本の回転軸線周りに独立に揺動可能となっている。これら揺動方向の一方が前述のX方向に、他方がY方向にそれぞれ一致している。また、本実施形態の二次元操作部200は、力覚付与型操作装置として構成されている。具体的には、図7のブロック図に示すように、ユニバーサルジョイントの各軸の回転変位が、それぞれX方向回転センサ81とY方向回転センサ82により独立して検出される一方、各軸ともに図示しないギア機構を介してX方向反力モータ83及びY方向反力モータ84(図7)により、独立して反力発生のために回転駆動される。ジョイスティック本体114の内部において、X方向回転センサ81、Y方向回転センサ82、X方向反力モータ83(操作反力付与手段、反力駆動部)及びY方向反力モータ84(操作反力付与手段、反力駆動部)はCPU80に接続され、揺動軸114Sひいては可動操作部110の操作位置に応じて変化する、これらX方向回転センサ(傾斜変位検出部)81とY方向回転センサ(傾斜変位検出部)82の出力が、CPU80にてX,Y入力座標値に変換され、その座標値出力を、通信インターフェース(通信I/F回路)85を介して図1のコネクタ114cから取出可能である。また、CPU80は、後述するごとく、X方向反力モータ83及びY方向反力モータ84の駆動制御部(操作反力制御手段)としても機能する。
【0046】
図3に戻り、下ケース115の上面には枠状のベース113がねじ113tを用いて取り付けられている。ベース(Y軸方向ガイド部材)113のX方向における両内側上面には、内向きに下るテーパ状の断面を有した1対のY方向レール(Y軸移動ガイド部)113L,113Lが一体形成されており、複数のY方向ローラ112を介して枠状のY方向スライダ(Y軸方向移動部材)111が、ベース113の内側に収まる形で、Y方向レール113L,113L上にY方向に摺動可能に載置されている。Y方向レール113L,113L、Y方向ローラ112及びY方向スライダ111が前述のY方向摺動機構を構成する。なお、各Y方向ローラ112は、Y方向レール113L,113Lの傾斜方向に沿って回転軸線を傾けた形でY方向スライダ111の下面にそれぞれ回転自在に嵌着されている。
【0047】
他方、Y方向スライダ111のY方向における両内側上面には、内向きに下るテーパ状の断面を有した1対のX方向レール(X軸移動ガイド部)111L,111Lが一体形成されており、複数のX方向ローラ110を介してX方向スライダ(X軸方向移動部材)107が、Y方向スライダ111の内側に収まる形で、X方向レール111L,111L上にX方向に摺動可能に載置されている。X方向レール111L,111L、X方向ローラ110及びX方向スライダ107が前述のX方向摺動機構102xを構成する。なお、各X方向ローラ110は、X方向レール111L,111Lの傾斜方向に沿って回転軸線を傾けた形でX方向スライダ107の下面にそれぞれ回転自在に嵌着されている。X方向スライダ107の移動可能範囲は、Y方向スライダ111のX方向における両端壁部により規定されている。
【0048】
ジョイスティック本体114の揺動軸114Sは、ベース113及びY方向スライダ111を貫く形で、上端が、X方向スライダ107の下面側にボールカバー109(ねじ109tによりX方向スライダ107の下面に取り付けられる)を介して取り付けられた摺動玉108を介して摺動可能に連結されている。また、X方向スライダ107の上側には、Y方向スライダ111に対するX方向への相対摺動は許容しつつZ方向に抜け止めする枠状のスライダカバー104が、ねじ104tによりY方向スライダ111に組み付けられている。それらY方向スライダ111、X方向ローラ110、X方向スライダ107及びスライダカバー104がY方向摺動ユニット102yを形成し、Y方向ローラ112を介してベース113上をY方向に一体摺動するようになっている。また、該Y方向摺動ユニット102yの上側には、該Y方向摺動ユニット102yの全体をベース113に対しZ方向に抜け止めする上ケース103が配置され、ねじ103tにより下ケース115に組み付けられている。下ケース115の上面側は、保護用のベゼル116により覆われている。Y方向スライダ117の移動可能範囲は、Y方向スライダ111のX方向における両端壁部により規定されている。
【0049】
また、X方向スライダ107の上面にはスイッチケース部107aが突出形態で一体化されており、その内部にプッシュスイッチ(ここではタクトスイッチ)106が収容されている。また、そのスイッチケース部107aには、プッシュスイッチ106を押圧付勢するためのプッシュガイド部105aが、該スイッチケース部107aに対し上下方向(Z方向)への相対摺動が可能であって、これと直交する面内の相対移動が不能となるように係合している。具体的には、プッシュガイド部105aは、下面側が開口するとともに、該開口にてその内側にスイッチケース部107aがZ方向に挿入される箱状に形成されており、ねじ107tによりX方向スライダ107に取り付けられている。そして、そのプッシュガイド部105aの上端にステム105が一体化されている。該ステム105は、スライダカバー104、上ケース103及びベゼル116を貫いて上方に突出し、その先端に可動操作部110が取り付けられている。
【0050】
図5Aは、図1Bにおいてステム105の中心軸線を含みX方向と平行な平面による断面図(A−A断面図)であり、図6Aは同じくY方向と平行な平面による断面図(B−B断面図)である。ジョイスティック本体114の揺動軸114Sは、中立状態ではX方向及びY方向の変位がいずれもゼロであり、その中心軸線はZ方向(上下方向)と一致する。
【0051】
この状態で可動操作部101に対しX方向の操作変位を加えると、図5Bに示すように、X方向スライダ107がX方向ローラ110を介してY方向スライダ111上をX方向に摺動しつつ、揺動軸114SがX方向に回転し、その回転変位が図7のX方向回転センサ81により検出される。CPU80は、所定の反力制御プログラムにより、検出されるX方向変位の値に応じてこれと逆向きに揺動軸114Sが押し戻されるようにX反力モータ83を駆動し、揺動軸114SにX方向反力成分を生じさせる。
【0052】
同様に、可動操作部101に対しY方向の操作変位を加えると、図6Bに示すように、Y方向スライダ111(ひいては図3のY方向摺動ユニット102y)がY方向ローラ112を介してベース113上をY方向に摺動しつつ、揺動軸114SがY方向に回転し、その回転変位が図7のY方向回転センサ82により検出される。CPU80は、検出されるY方向変位の値に応じてこれと逆向きに揺動軸114Sが押し戻されるようにY反力モータ84を駆動し、揺動軸114SにY方向反力成分を生じさせる。つまり、X,Yの反力モータ83,84が、二次元操作部200になされる傾斜操作に対し操作反力を付与する操作反力付与手段として機能する。
【0053】
X反力モータ83ないしY反力モータ84による標準反力の駆動レベルは、X方向変位ないしY方向変位の値に応じて種々の対応関係を定めておくことができる。例えば、本実施形態では、中立位置からの変位量が大きいほどX方向ないしY方向の標準反力は大きくなるように定めるものとするが、これに限定されるものではない。他方、可動操作部101をZ方向に押圧するとプッシュスイッチ106が付勢され、該押圧操作の発生が認識される。
【0054】
ところで、上記車両用操作装置1には、二次元操作部200の可動操作部110の主表面にて露出する操作面を有し、当該操作面に対し所定の一次元操作方向に操作可能な一次元操作部300が設けられている。この一次元操作部300は、揺動軸114Sの先端面をなす可動操作部110の主表面110aにて露出する操作面301aを有し、当該操作面301aは、可動操作部110を操作するためにその先端面110aに添えられた手の指による操作が想定されている。本体部100では、この一次元操作部300での操作内容が操作信号として入力を受け、当該本体部100と通信可能に接続するナビECU52では、本体部100から取得した当該一次元操作部300での操作内容に基づいて、モニタ51に画面表示される所定の表示対象を当該画面上において、操作された一次元操作方向に対応する所定の一次元表示方向に移動する表示移動制御、及び、予め切替順序が規定された複数の制御内容を、当該切替順序の順逆いずれかの方向のうち、操作された一次元操作方向に対応する方向に順次切り替える制御内容切替制御のうちのいずれか又は双方を実施する(二次元操作用制御手段及び一次元操作用制御手段)。
【0055】
具体的にいえば、一次元操作部300の一次元操作方向には、画面上の予め定められた一次元表示方向や、複数の制御内容に対し予め定められた切替順序が対応付けられている。これにより、当該一次元操作方向への一次元操作がなされると、当該操作方向に対応した一次元表示方向に移動方向が制限された形で表示対象を移動する(表示位置移動操作)、あるいは、当該操作方向に対応した切替順序に従い複数の制御内容を順次切り替えることができる(制御内容切替操作)。
【0056】
図4は、可動操作部110の分解斜視図である。本実施形態の一次元操作部300は、操作対象部材301として、二次元操作部200の可動操作部110が中立状態にある場合の揺動軸線に対し垂直な、所定の回転軸線311xを有する形で、当該可動操作部110に対し回転されたホイール状の回転操作部材311を有する回転型操作部300Aである。その操作面301aは、回転操作部材311の外周面のうち、可動操作部101の主表面101aから露出した露出面311aである。従って、当該露出面311aへの回転操作は、二次元操作部200の操作範囲をなす二次元操作面内に規定された一次元操作方向に沿う、当該露出面(操作面)311aに対する回転送り操作(正方向回転操作)ないしは回転戻し操作(逆方向回転操作)として定められており、当該回転操作による回転操作部材311の回転変位が操作変位(操作量)として検出されるものである。このように、本実施形態の回転操作部材311は、可動操作部110の二次元変位方向(二次元操作面)上に定められる一次元操作方向に操作可能な操作対象部材となっている。
【0057】
なお、本実施形態においては、一次元操作方向としてY方向が定められており、当該露出面(操作面)311aに対する回転送り操作(正方向回転操作)ないしは回転戻し操作(逆方向回転操作)が可能となるよう、車両左右方向に沿って回転軸線311xが定められている。
【0058】
回転型操作部300Aは、ホイール状の回転操作部材311と、これと一体をなすホイール軸部312と、可動操作部110に対し当該ホイール軸部312を介してホイール状の回転操作部材311を回転可能に支持する回転支持部313,313と、回転操作部材311の回転変位(操作量)を検出するホイール回転センサ(操作量検出部)314と、検出された回転変位に基づく操作信号を出力する信号出力部305と、出力された操作信号をジョイスティック本体114に内蔵される主制御回路部(図示なし)に入力するために当該ジョイスティック本体114側に向けて延出する屈曲可能な部材からなる信号配線部306とを有して構成される。
【0059】
可動操作部110は、先端側(上端側)の操作カバー220と、下端側のホルダ210とが互いに固定されてなる。ここでは、操作カバー220にホルダ210が嵌め込まれるとともに、操作カバー220の側面部220Bに設けられた開口部220Dに、ホルダ210の上端側壁部210Bに設けられた係止突起部210Dを収容することにより、操作カバー220とホルダ210とが固定されている。操作カバー220は、上端面部220Aの一部に回転操作部材311の外周面(ユーザーによる操作面)の一部を突出・露出させるための開口部220Cを有するとともに、下端側がホルダ210を嵌合するために開放されている。他方、ホルダ210は、操作カバー220が嵌合する上端部211と、当該上端部210Aの底壁部の中央部から下方に延出して、ベゼル116中央の貫通孔116hを貫通する下端部212とを有する。下端部212には、下端側にステム105を一体に固定されるための固定部220Eを有し、上端部211は、上端側が開放されている。このため、操作カバー220とホルダ210とが互いに固定されてなる可動操作部110は、その内部が中空となっており、その内部に回転型操作部300Aが収容されている。
【0060】
具体的にいえば、可動操作部110は、一次元操作部材301の操作面301aを当該可動操作部110の主表面110a側に露出する形で内部に収容し、さらに、ホイール回転センサ314と信号出力部305とを内部に収容する筐体構造をなしている。また、信号配線部306は、信号出力部305から当該筐体構造の底壁部210Cを貫く配線孔210CHを介して外部に延出している。また、可動操作部110の内部には基板240が取り付けられている。ここでは、基板240は、操作カバー220の内側において、上端部220Aから下方に延出するリブ220E,220Eの先端に、ねじ240tによって取り付けられている。また、本実施形態の基板240上には、回転支持部をなす支持座313,313と、ホイール回転センサ(操作量検出部)314が取り付けられている。さらに、基板240の下面には、プッシュスイッチ(ここではタクトスイッチ)230が設けられている。
【0061】
ホイール回転センサ314は、周知の回転センサとすることができ、本実施形態においては、光学方式の回転センサをなす赤外線送受信装置とされている。ここでは、回転操作部材311には、周方向に沿う円弧経路に沿って、赤外線が透過可能な複数の透過部(図示なし)が所定間隔おきに設けられており、赤外線の送信部314aと受信部314bとが、当該円弧経路を挟んで対向配置されている。そして、回転操作部材311の回転に伴い、送信部314aから送信される赤外線を受信部314bが断続的に受信する。受信部314bは、検出結果を回転操作信号として出力し、基板240上の配線を介して信号出力部315に送信する。さらにこの回転操作信号は、信号出力部315から屈曲可能なワイヤーハーネス(信号配線部)306を介して、ジョイスティック本体114に送信され、その内部のCPU80に入力される。
【0062】
ワイヤーハーネス306は、ホルダ210の下端部211の底面部210Cに設けられた配線孔210Chを貫通しており、ベゼル116と非接触となるよう、下端部211の外周壁部220Fに取り囲まれて配置されている。さらに、ワイヤーハーネス306は、X方向スライダ107に設けられた配線用貫通孔107hを貫通する形で、信号出力部305からジョイスティック本体114に向けて延出している。そして、ワイヤーハーネス306の先端に設けられた端子307が、ジョイスティック本体114の上端面に設けられたコネクタ部114cに接続している。このワイヤーハーネス306は、屈曲耐久性能に優れるものであって、X方向摺動機構102xのX方向の移動やY方向摺動ユニット102yのY方向の移動を妨げることのないよう、長さに余裕を持たせて配置されている。
【0063】
また、ホイール状の回転型操作部材311に対しユーザーによって所定量の回転操作がなされると、これに伴い当該ユーザーには所定の力覚が付与される。本実施形態においては、回転型操作部材311には、周方向に沿う円弧経路に沿って複数の凸部301tを所定間隔おきに配列した凸部列301Tと、当該回転型操作部材301への回転操作に伴い凸部301tを回転操作方向に押圧付勢し、当該凸部301tを乗り越える形で通過するに伴い押圧付勢が解除される付勢片301sとが設けられており、回転型操作部材301へのユーザーによる回転操作によって付勢片301sが凸部301tを通過するに伴いクリック感(力覚)が与えられるよう構成されている。即ち、付勢片301sと凸部301tとが回転操作時力覚付与手段をなしている。なお、図37における凸部301tは、周方向に隣接する凹部301uの間の部分である。なお、クリック感(力覚)の発生方法は当該手法に限られるものではない。
【0064】
一方、プッシュスイッチ230は、回転操作部材311を下方に押圧操作することにより押圧付勢される。このプッシュスイッチ230及び既に述べたプッシュスイッチ106へのZ方向の押圧操作が、本実施形態における位置指定入力操作である。回転操作部材311は、付勢手段(図示なし)により上方に付勢された形で回転支持部313,313に支持されており、当該押圧操作により付勢手段の付勢に抗して下方に変位し、プッシュスイッチ230が押圧付勢を受ける。この押圧付勢に伴いプッシュスイッチ230は押圧操作信号を出力するが、当該操作操作信号は、基板240上の配線を介して信号出力部305に送信され、さらにワイヤーハーネス306を介して、ジョイスティック本体114に送信され、その内部のCPU80に入力される。
【0065】
図7は、本実施形態の車両用操作装置1のシステム構成例を示す。操作装置の本体部100は、通信インターフェース85を有し、CPU80は、通信インターフェース85を介して自動車側の多重通信ライン90と、図1のコネクタ114cにて接続されている。多重通信ライン90には、カーナビゲーションシステム50(ナビECU52とこれに接続されたモニタ(ディスプレイ:表示手段)51及び記憶装置53とを含む)が接続されている。
【0066】
可動操作部110へのX方向及びY方向の操作変位を示すX方向回転センサ81及びY方向回転センサ82の角度検出値は、CPU80にてX−Y二次元入力座標値に変換され、例えば、カーナビゲーション装置50のモニタ51上での所定の表示対象の位置移動等に使用するために、多重通信ライン90を介してナビECU52に送られる。
【0067】
同様に、回転操作部300Aへの回転操作に伴う回転操作部材311の回転操作変位(操作量)を示す、ホイール回転センサ304の角度検出値は、CPU80にてY方向の一次元入力座標値に変換され、例えば、カーナビゲーション装置50のモニタ51上での所定の表示対象の位置移動や、制御内容の切り替え等に使用するために、多重通信ライン90を介してナビECU51に送られる。
【0068】
一方、ナビECU52は、二次元操作部200の操作量として検出されたX−Y二次元入力座標値や、一次元操作部300の操作量として検出されたY方向の一次元入力座標値の入力を受ける一方で、図14及び図15、さらには図16に示す操作制限処理を実施しており、状況に応じて一次元操作が無効化される。
【0069】
図14の処理は、モニタ51の表示画面の切り替えに伴い実行されるものであり、S1では、次に表示する画面のデータを読み出す。S2では、読み出した画面データに基づいて、画面に設定される操作画像(操作領域)Iが予め定められた大きさ以下であるか否かを判定する。画面に設定される操作画像(操作領域)Iが予め定められた大きさ以下である場合にはS3に進み、一次元操作部300及び二次元操作部200の操作を双方とも有効化する一方で、予め定められた大きさを越える場合にはS4に進み、二次元操作部200の操作のみを有効化して一次元操作部300の操作を無効化する。その上で、S5にてS1で読み出した画面データに基づいて、次画面の表示を実施する。
【0070】
図15の処理も、モニタ51の表示画面の切り替えに伴い実行されるものであり、S11では、次に表示する画面のデータを読み出す。S12では、読み出した画面データに基づいて、当該画面にスクロール操作領域Sが存在するか否かを判定する。スクロール操作領域Sが存在する場合にはS13に進み、一次元操作部300及び二次元操作部200の操作を双方とも有効化する一方で、スクロール操作領域Sが存在しない場合にはS14に進み、二次元操作部200の操作のみを有効化して一次元操作部300の操作を無効化する。その上で、S15にてS1で読み出した画面データに基づいて、次画面の表示を実施する。
【0071】
なお、一次元操作部300と二次元操作部200とを有効化するか無効化するかについては、上記のように画像データに基づく判定をせずとも、画面毎に予め決めておき、決められた内容に従い有効化・無効化を設定するようにしてもよい。ただし、その決め方として、予め定められた大きさを越える操作画像Iを有する画面及びスクロール操作領域Sのいずれかを有する画面に、一次元操作部300及び二次元操作部200の操作を双方とも有効化するようにし、それ以外の画面では、二次元操作部200の操作のみを有効化するように設定するとよい。
【0072】
また、S12にて、スクロール操作領域Sが存在すると判定された場合は、次の画面表示後に、図16に示す一次元操作部300に係る操作制限処理を実施する。
【0073】
即ち、S21では、モニタ51の画面上において、二次元操作部200によりモニタ51の画面上で位置移動可能なポインタ画像Pの現在の指示位置が、スクロール表示の可能なスクロール表示領域SD上に位置するか否かを判定する。ポインタ画像Pの現在の指示位置がスクロール表示領域SD上に位置する場合にはS22に進み、一次元操作部300の操作モードをスクロール表示モードに設定する。これにより、当該スクロール表示領域SD内に表示されるスクロール画像を、一次元操作部300への操作量に応じて、予め定められた一次元表示方向(一次元操作方向に対応)にスクロールすることが可能となり、当該表示領域S内の表示内容を変更できる。他方、ポインタ画像Pの現在の指示位置がスクロール表示領域SD上に位置しない場合にはS23に進む。
【0074】
S23では、ポインタ画像Pの現在の指示位置が、制御内容を所定順序に従い切り替え可能な制御内容切替領域SC上に位置するか否かを判定する。ポインタ画像Pの現在の指示位置が制御内容切替領域SC上に位置する場合にはS24に進み、一次元操作部300の操作モードを制御内容切替モードに設定する。これにより、当該制御内容切替領域SCにおいて表示されている制御内容を示す制御内容情報を、一次元操作部300の操作量に応じて、予め定められた順序(一次元操作方向方向に対応)に従い順次切り替えることが可能となり、表示される制御内容情報に対応する制御内容を実施可能となる。制御内容の実施は、表示の切替に伴い実施してもよいし、他の実行操作画像への位置指示操作により、現在表示されている制御内容上方に対応した制御内容を実施するようにしてもよい。他方、ポインタ画像Pの現在の指示位置が制御内容切替領域SC上に位置しない場合にはS25に進む。
【0075】
S25では、ポインタ画像Pの現在の指示位置が制御内容切替領域SD上に位置しない場合には、一次元操作部300の操作モードを位置指示モードに設定する。これにより、モニタ51の画面上に表示されているポインタ画像Pを、一次元操作部の操作量に応じて、予め定められた一次元表示方向に移動することが可能となる。なお、位置指示モードにおける一次元表示方向には、ポインタ画像Pが表示される長方形状画面において、縦方向及び横方向のうち幅の小さい方に設定するとよい。
【0076】
なお、一次元操作部300への操作(一次元操作)は、スクロール表示領域SDや制御内容切替領域SC等のスクロール操作領域Sが、二次元操作部200への操作(二次元操作)により移動可能なポインタ画像Pにより位置指示された場合にのみ、有効化されるようにしてもよい。
【0077】
以下、本実施形態の操作装置1において、二次元操作部200と一次元操作部300への操作に基づいて、ナビECU52が実施するモニタ51での表示制御による表示例を説明する。
【0078】
図8は、モニタ51の表示例である。ここでは目的地の名称を入力することにより目的を設定するための画面表示の流れが示されている。
【0079】
図8Aに示す表示画面501Aは、メニュー画面である。このメニュー画面501Aには複数の操作画像(操作アイコン)Iが表示されており、それらに対するポインタ画像Pによる位置指示状態で位置指定入力操作がなされることにより、対応する制御内容を対応する制御対象に実施させるべくCPU80から制御信号が出力される。ここでは、メニュー画面501Aを目的地設定画面501Bに切り替える制御内容が対応付けられている操作画像Iに対し、位置指定入力操作がなされたとする。
【0080】
図8Bに示す表示画面501Bは、目的地設定画面501Bであって、上記メニュー画面501Aに対する下位階層画面である。この目的地設定画面501Bにも複数の操作画像Iが表示されている。ここでは、目的地設定画面501Bを目的地名称入力画面501Cに切り替える制御内容が対応付けられている操作画像Iに対し、ポインタ画像Pによる位置指示がなされた状態で位置指定入力操作がなされたとする。
【0081】
図8Cに示す表示画面501Cは、目的地名称入力画面であり、上記目的地設定画面501Bに対する下位階層画面である。この目的地名称入力画面501Cにも複数の操作画像Iが表示されているが、上記した画面よりも画像範囲が狭い操作画像Iが、上記画面501A,501Bよりも数多く設定されている。この目的地名称入力画面501Cは、各文字に対応する操作画像Iを表示する文字入力画面であり、それら操作画像Iへの位置指定入力操作により対応する文字を選択する制御内容が対応付けられている。そして、順次選択される文字により形成された文字列によって、目的地の名称が入力される。名称入力を完了する操作画像Iに対するポインタ画像Pによる位置指示状態にて位置指定入力操作がなされると、これまでの文字選択により形成される文字列を含む目的地の検索を実施し、その結果を表示する目的検索結果表示画面501Dに画面を切り替える制御が実施される。
【0082】
図8Dに示す表示画面501Dは、目的検索結果表示画面であり、上記目的地名称入力画面501Cに対する下位階層画面である。この目的検索結果表示画面501Dには、縦方向のスクロール操作領域Sが設けられている。このスクロール操作領域Sは、目的検索結果の一覧が表示されたスクロール表示領域SDであって、所定の表示領域内に予め定められたスクロール画像の一部が表示されており、一次元操作部300によるスクロール操作、あるいはスクロール操作が対応付けられたスクロール操作用の操作画像I(IS)への二次元操作部200による位置指定入力操作により、所定表示領域内にてスクロール画像を移動するスクロール表示を実施することができる。また、目的検索結果としてスクロール表示領域SDに一覧表示される操作画像Iには、それぞれに対応する位置情報が表示されるとともに、それらのいずれかへの位置指定入力操作に伴い当該位置を目的地に指定する制御内容が設定されている。
【0083】
図8Eに示す表示画面501Eは、目的地決定画面であり、上記目的検索結果表示画面501Dに対する下位階層画面である。この目的地決定画面501Eには、目的検索結果表示画面501Dにおいて指定された目的地を中心とした地図画像Mが表示されるとともに、当該目的地を新規目的地として決定する制御内容が対応付けられた操作画像Iが表示されている。
【0084】
図8A〜図8Eに示す表示例において、二次元操作部200は、図8A〜図8Eのいずれの画面においても、ポインタ画像Pをモニタ51の画面上で二次元移動させるための操作部である。こうしたポインタ画像Pを二次元移動させる操作が、本実施形態における位置指示操作である。他方、一次元操作部300は、表示される操作画像Iが比較的大きい上位階層の画面(図8A及び図8B)においては、あらゆる一次元操作部300への操作が無効化されている。ただし、それよりも下位階層の画面(図8C〜図8E)においては、一次元操作が有効化されている。ここではポインタ画像Pをモニタ51の画面上で一次元直線移動させる操作(ここでは画面の縦方向のみに移動させる操作)が可能とされている。こうしたポインタ画像Pを一次元移動させる操作も、本実施形態における位置指示操作である。
【0085】
なお、図8Cにおいて、一次元操作部300に対し所定量の操作をすることにより、ポインタ画像Pを、複数の操作画像Iに対し予め定められた順序に従い、位置指示している現在の操作画像I上から別の操作画像I上へと順次移動させることができる。つまり、この場合、一次元操作部300の一次元操作方向に対応付けられる一次元表示方向というのは、複数の操作画像Iに対し定められる順序である。この画面は、五十音入力画面であるから、縦方向に「ア行」が順に表示され、その左側に隣接して「カ行」が順に表示され、さらに順次各行が表示されているから、「あいうえおかきくけ・・・」という「あいうえお順」が一次元方向として定められており、ポインタ画像Pはこの順序に従い順次操作画像I上を移動していく。これにより、ポインタ画像Pは、一次元操作部300が一次元操作方向の正方向に操作された場合には、「ア行」を上から下に進み、さらに左上の「カ」に進んで、「カ行」を上から下に進む・・・、というように、決められた順序に従い移動可能とされる。
【0086】
また、図8Dにおいては、スクロール表示領域SDが存在している。このスクロール操作領域Sはスクロール表示領域SDであり、当該領域S上に、例えば二次元操作部200による位置指示操作によってポインタ画像Pを位置させると、一次元操作部300の操作モードが位置指示モードから制御内容切替モードに切り替わる。この状態で、一次元操作部300への操作を実施すると、正逆の操作方向に応じた方向へのスクロール表示が実施される。
【0087】
図9は、モニタ51の表示例であり、ここではメニュー画面が表示されており、図8Aと同様、複数の操作画像Iが表示されている。ただし、表示されている操作画像Iは図8Aとは異なる。ここに表示されている各操作画像Iには、対応する表示画面に表示を切り替える制御内容が対応付けられている。
【0088】
図10に示す表示画面は、自車両の現在位置を表示する地図画面503であり、上記メニュー画面502上の操作画像Iへの位置指定入力操作により表示される下位階層画面である。当該地図画面503にも、背景画像をなす地図画像M上に、複数の操作画像Iが表示されている。さらに、地図画像M上には、表示されている地図画像Mを拡大表示又は縮小表示するための拡大縮小用のスクロール操作画像(スクロール操作領域S)Sが表示・設定されている。このスクロール操作領域Sは、制御内容切替表示領域(拡大縮小用操作画像)であり、当該領域S上に、例えば二次元操作部200による位置指示操作によってポインタ画像Pを位置させると、一次元操作部300の操作モードが位置指示モードから制御内容切替モードに切り替わる。この状態で、一次元操作部300が操作されると、その操作量に応じて、対応する縮尺変更を生じさせる拡大縮小表示が実施される。ここでは、複数の縮尺が予め定められた順序で設定されており、一次元操作部300の操作量に応じて、縮尺が順次切り替わる。
【0089】
図11は、モニタ51の表示例であり、ここでは車載オーディオ装置におけるFM選局画面504Aから、音響設定画面504Bを表示する流れが示されている。
【0090】
図11Aに示す表示画面504は、複数の操作画像Iが表示されるFM選局画面であり、上記メニュー画面502上の操作画像Iへの位置指定入力操作により表示される下位階層画面である。ここでは、No.3に設定されている局が既に選択され、車室内に出力されており、この状態で、音響設定画面503Bに切り替える制御内容が対応付けられている操作画像Iに対し、一次元操作部300又は二次元操作部200のいずれか又は双方の位置指示操作によりポインタ画像Pによる位置指示がなされ、さらにその状態で位置指定入力操作がなされることで、図11Bに示す表示画面503Bに表示が切り替わる。
【0091】
図11Bに示す表示画面504Bは、音響設定画面であり、上記FM選局画面504Aに対する下位階層画面である。この音響設定画面504Bには、各種音響設定用に複数のスクロール操作領域Sが表示・設定されている。このスクロール操作領域Sは、制御内容切替表示領域(ボリューム制御用操作画像)であり、当該領域S上に、例えば二次元操作部200による位置指示操作によってポインタ画像Pを位置させると、一次元操作部300の操作モードが位置指示モードから制御内容切替モードに切り替わる。この状態で、一次元操作部300が操作されると、その操作量に応じて、対応するボリューム調整制御がなされる。スクロール操作領域Sの中には、ボリュームレベルを示すバー画像SBが表示されるものもあり、当該スクロール操作領域Sに対し一次元操作部300による操作がなされると、その操作量に応じて、当該バー画像SBの表示位置が、画面上に予め決められている一次元表示方向に沿って移動する制御も同時に実施される。
【0092】
図12は、モニタ51の表示例であり、所定の表示画面上において、予め定められた表示対象に対する二次元操作部200による位置指示操作により、一次元操作用の操作画像Iを出現させる画面である。ここでは車載オーディオ装置における音楽再生画面505Aにおいて、二次元操作部200及び一次元操作部300による位置指示操作に伴い、一次元操作部300用の操作画像Iとして選曲用の操作画像を表示する流れが示されている。
【0093】
図12Aに示す表示画面505Aは、音楽再生画面の一つであり、上記メニュー画面502上の操作画像Iへの位置指定入力操作により表示される下位階層画面である。複数の操作画像Iが表示されるとともに、選択されている曲に関する情報が表示されている。ここで、現在の表示画面上に選曲用の操作画像の一つであるCDアルバム選択用の操作画像Iを出現させる形で、現在の表示状態を切り替える制御内容が対応付けられている操作画像Iに対し、一次元操作部300又は二次元操作部200のいずれか又は双方の位置指示操作によりポインタ画像Pによる位置指示がなされ、さらにその状態で位置指定入力操作がなされることで、図12Bに示す表示画面504Bに表示が切り替わる。
【0094】
図12Bに示す表示画面505Bは、図12Aに示す表示画面505A上に、選曲用の操作画像Iを出現させた画面であり、上記表示画面505Aに対する下位階層画面である。この画面505Bには、CDアルバム選択用のスクロール操作領域Sが表示・設定されている。このスクロール操作領域Sは、制御内容切替領域(CDアルバム選択用操作画像)SCであり、当該領域SC上に、例えば二次元操作部200による位置指示操作によってポインタ画像Pを位置させると、一次元操作部300の操作モードが位置指示モードから制御内容切替モードに切り替わる。この状態で、一次元操作部300が操作されると、その操作量に応じて、予め定められたCDアルバムの順序に従い順次、再生対象となるCDアルバムを切り替える制御が実施される。同時に、CDアルバム表示領域Vの表示切替制御も実施され、再生対象となるCDアルバムの名称表示が、これに合わせて順次切り替わる制御も実施される。
【0095】
図13は、モニタ51の表示例であり、所定の表示画面上において、二次元操作部200による位置指示操作により位置指示され、当該位置指示状態で位置指定入力操作がなされることで所定の制御内容を実施する二次元操作部用の操作画像Iが表示されている。ところが、当該操作画像Iへの位置指示状態にて、一次元操作部300による一次元操作がなされるに伴い、当該操作画像Iは、同様の制御内容を実施する一次元操作用のスクロール操作画像に切り替わる。ここでは車載空調装置に対する空調設定画面において、表示されている吹き出し風量レベルを調整するための二次元操作部用の操作画像Iが、同様に吹き出し風量レベルを調整するための一次元操作用のスクロール操作画像Iに切り替わる流れが示されている。
【0096】
図13Aに示す表示画面は、車載空調装置の設定画面であり、複数の操作画像が表示されている。この画面には、吹き出し風量レベル設定用の操作画像Iが表示されており、各風量レベルに対応する操作画像Iは、二次元操作部による位置指示操作により位置指示され、当該位置指示状態で位置指定入力操作を受けることで、対応する吹き出し風量レベルが設定される。ここでは、この風量レベル設定用の各操作画像I上、あるいはそれら操作画像Iが表示される所定の操作画像群表示領域上において、二次元操作部200による位置指示操作により位置指示された状態で、一次元操作部300による一次元操作がなされると、図13Bに示す表示画面に画面が切り替わる制御がなされる。
【0097】
図13Bに示す表示画面は、図13Aに示す表示画面上から切り替わった後の画面であり、吹き出し風量レベルを設定するための二次元操作部用の操作画像Iではなく、同様に吹き出し風量レベルを設定するための一次元操作部用の操作画像が表示されている画面である。この画面には、吹き出し風量レベル用の横方向のスクロール操作領域Sが表示・設定されている。二次元操作部200の二次元操作により、当該スクロール操作画像が表示されている制御内容切替表示領域上にポインタ画像Pを位置させる位置指示操作がなされると、一次元操作部300の操作モードが制御内容切替モードに切り替わる。この状態で、一次元操作部300への操作がなされると、その操作量に応じて、車載空調装置に設定される吹き出し風量レベルが調整される。同時に、スクロール操作画像(スクロール操作領域S)内には、ボリュームレベルを示すためのバー画像が表示されており、当該一次元操作がなされるに伴いその操作量に応じて、その表示位置が移動する。なお、ここでは、一次元操作部300の一次元操作方向はY方向であり、これに対応するモニタ51の画面上での一次元表示方向は、画面の横方向である。
【0098】
なお、上記したモニタ51の画面表示例において、制御内容切替領域SCをなすスクロール操作領域Sが、画面内に1つのみ表示されるが面である場合には、一次元操作部300に割り当てられる操作には、当該制御内容切替領域SCへの位置指示操作をせずとも、操作方向に対応する制御内容の切り替えが可能となるようにし、一次元操作部300により所定の表示対象を一次元表示方向に移動する表示移動操作を禁止するようにしてもよい。
【0099】
ところで、本実施形態の操作装置1においては、Z方向に押圧操作するプッシュスイッチが2つ設けられており、可動操作部110をZ方向に押圧するプッシュ操作により押圧付勢される(ONとなる)プッシュスイッチ106と、一次元操作部300の操作面301aをZ方向に押圧するプッシュ操作により、一次元操作部300全体がZ方向に押圧変位することで押圧付勢される(ONとなる)プッシュスイッチ230を備えて構成されている。ところが、プッシュスイッチ106を押圧付勢するべく一次元操作部300を押圧操作すると、可動操作部110もZ方向に変位する可能性があり、プッシュスイッチ230も同時に押圧付勢され、双方が同時操作される可能性がある。このため、プッシュスイッチ106を押圧付勢するための操作ストロークを、プッシュスイッチ230を押圧付勢するための操作ストロークよりも長く設定する(望ましくは2倍以上)、あるいは、プッシュスイッチ106を押圧付勢するための操作荷重を、プッシュスイッチ230を押圧付勢するための操作荷重よりも大きく設定する(望ましくは2倍以上)ことで、双方のプッシュスイッチ106,230の同時操作が生じないようにできる。本実施形態においては、図38に示すように、プッシュスイッチ106を押圧付勢するための操作ストローク(ここでは1.5mm)を、プッシュスイッチ230を押圧付勢するための操作ストローク(ここでは0.3mm)の5倍以上に設定し、なおかつ、プッシュスイッチ106を押圧付勢するための操作荷重(ここではプッシュスイッチ106の非付勢位置から付勢位置(ON位置)に至る中間位置にて5Nの操作荷重が生ずるよう設定されている)を、プッシュスイッチ230を押圧付勢するための操作荷重(ここではプッシュスイッチ230の非付勢位置から付勢位置(ON位置)に至る中間位置にて1Nの操作荷重が生ずるよう設定されている)よりも5倍以上に設定している。
【0100】
以上、本発明の第一実施形態を説明したが、これらはあくまで例示にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。以下では、上記第一実施形態とは異なる実施形態について、図面を用いて説明する。ただし、上記第一実施形態と同一の構成部分については、同一の符号を付することにより説明を略する。なお、いずれの実施例においても、上記第一実施形態と同様の表示を実施することができるものとする。
【0101】
本発明の第二実施形態を、図17〜図21を用いて説明する。
【0102】
図17は、第二実施形態の車両用操作装置の操作構造部分(以下、本体部ともいう)を示す斜視図であり、図18は、その可動操作部の分解斜視図であり、図19は、図17のA−A断面図(図5と同様の断面)であり、図20は、図17のB−B断面図(図6と同様の断面)であり、図21は、図17の操作装置の全体構成概念を示すブロック図である。
【0103】
第二実施形態の車両用操作装置1B(1)には、一次元操作部300としてタッチパッド型操作部300Bが設けられている。このタッチパッド型操作部300Bは、二次元操作部200の可動操作部110の先端面側に、操作面321aをなすタッチ操作面が露出する形でタッチパネル321が設けられており、ユーザーにより当該タッチ操作面321aをタッチ状態のまま移動するタッチ移動操作がなされる。そして、当該タッチ操作面321aに予め定められた一次元操作方向における当該タッチ移動操作の移動変位が、操作変位として検出される。つまり、一般的なタッチパッド型操作部においては、CPUが、タッチ操作面上になされるタッチ移動操作の移動変位を、当該タッチ操作面上に定められる直交する2軸(X−Y)にベクトル分解し、それぞれのベクトル量を操作変位として検出するが、本実施形態のCPU80は、一次元操作方向(ここではY方向)のみの移動変位を検出し、これに直交するもう一方の軸方向(ここではX方向)への移動変位は検出しない、あるいは検出しても後にその値を使用しないようにされている。ここでのタッチパネル321は、タッチ操作面321aへの操作方向が、可動操作部110の二次元変位方向(二次元操作面)上に定められる所定の一次元操作方向に設定された操作対象部材301となっている。
【0104】
なお、タッチパネル321としては、周知の抵抗膜方式や静電容量方式のものを用いることができる。
【0105】
また、本実施形態においては、図21に示すように、操作時力覚付与手段として振動制御部329が設けられている。この振動制御部329は、ユーザーによってタッチ操作面がタッチ操作されるに伴いその応答として所定の振動(力覚)を付与するタッチ操作時力覚付与モードと、ユーザーによって前記タッチ操作面に対し所定量の移動変位を生ずる前記タッチ移動操作がなされるに伴いその応答として所定の振動(力覚)を付与するタッチ移動操作時力覚付与モードとを有している。CPU80の指示によりこれら力覚が付与されることで、この振動制御部329は、本発明のタッチ操作時力覚付与手段及びタッチ移動操作時力覚付与手段として機能する。なお、付与される力覚は、振動に限られるものではなく、例えばタッチ方向とは逆向きの押圧力を受けるようなものであってもよいし、他のものでもよい。
【0106】
また、本実施形態において、可動操作部110は、既に述べた実施形態と同様、内部が中空となっており、その内部にタッチパッド型操作部300Bが収容されるとともに、先端面111aには開口部220Cが設けられ、当該開口部220Cからタッチ操作面321aが露出している。
【0107】
また、本実施形態のタッチ操作面321aは、当該タッチ操作面321a上に定められた一次元操作方向の幅が当該一次元操作方向に対し垂直な方向の幅よりも長い矩形状に形成されている。さらにいえば、タッチ操作面は、Y方向に長く、X方向に短い形状を有しており、可動操作部110のY方向に沿って順逆双方向に操作されるよう、Y方向を一次元操作方向として有する。また、モニタ51の画面上で定められる、それらの一次元操作方向に対応する一次元表示方向についても、互いに直交するように定められており、ここでは、Y方向が画面の縦方向(車両上下方向)、X方向が画面の横方向(車両左右方向)に定められている。
【0108】
さらに、本実施形態において、タッチ操作面321aには、当該操作面321上に定められた一次元操作方向に対し垂直な方向の両端位置に、当該タッチ操作面321aから突出するガイド壁部301Gが設けられている。ここでは、開口部220Cの内周壁部をガイド壁部301Gに利用し、溝底面にタッチ操作面321aを有した形状とされている。
【0109】
なお、本実施形態においては、第一実施形態と同様に、タッチパネル321を下方に押圧操作することによりプッシュスイッチ230が押圧付勢される。タッチパネル321は、付勢手段(図示なし)により上方に付勢された形で基板240ないしは操作カバー220に支持されており、当該押圧操作により付勢手段の付勢に抗して下方に変位し、これによりプッシュスイッチ230が押圧付勢を受けるよう構成されている。
【0110】
なお、上記実施形態のタッチ操作面321aは、図22(a)に示すように予め定められた一次元方向に長く形成されているが、図22(b)に示すように、可動操作部110の主表面110a全面をタッチ操作面321aとすることもできる。また、一次元操作部300を、二次元操作部200の可動操作部110の主表面110a上に複数設ける実施例として、長方形形状をなすタッチ操作面321aとしてタッチ操作面321ax、321ayとの2つを設け、互いの長辺方向がそれぞれの中央にて交わる十字形状に形成することもできる。このとき、タッチ操作面321ax、321ayの一次元操作方向は互いに異なるように定められており、ここでは互いに直交するように設けられている。さらに、ポインタ画像Pを一次元操作部300と二次元操作部200との双方で動かすことが可能な表示画面において、それら一次元操作方向に対応する、モニタ51の画面上で定められる一次元表示方向についても、互いに直交するよう定められている。
【0111】
また、図34は、上記と同様、一次元操作部300としてタッチパッド型操作部300Bを設ける構成であるが、上記とは異なる実施形態である。ここでは、二次元操作部200の可動操作部110を保持するユーザーの指が割り当てられる形で、タッチ操作面321が可動操作部110の主表面110a上に配置されている。さらにいえば、配置されたタッチ操作面321の一次元操作方向は、割り当てられる指の動かし易い方向となるよう定められている。
【0112】
具体的にいえば、4つのタッチ操作面321a1,321a2,321a3,321a4が設けられており、これらのうち3つのタッチ操作面321a1,321a2,321a3は、ユーザーが操作時に使用する指として人差し指、中指、薬指が想定され、車両前後方向に長辺方向を有する形で互いに平行に配置され、それぞれの一次操作方向も車両前後方向に設定されている。他方、タッチ操作面321a4は、ユーザーが操作時に使用する指として親指が設定され、車両左右方向に長辺方向を有する形で中央位置から車両前後方向に偏った位置(ここでは車両後方側)に配置されるとともに、一次元操作方向も車両左右方向に定められている。
【0113】
図34の個別に実施形態について説明する。図34(a)は、4つのタッチ操作面321a1,321a2,321a3,321a4が、可動操作部110の主表面110a上にそのまま形成された実施形態である。また、タッチ操作面321a1,321a2,321a3,321a4は、主表面110aに形成される溝の底面として位置する形で設けられており、外周縁部の溝壁部がガイド壁部301Gとして機能している。一方、図34(a)は、全面にタッチパネルの操作面が形成されている。そのうちの予め定められた一部領域として、タッチ操作面321a1,321a2,321a3,321a4が設けられており、残余の領域に対するタッチ移動操作があっても、その操作入力は無効化される。
【0114】
ところで、上記した実施形態においては、一次元操作部300は、二次元操作部200の可動操作部110に対し固定的に配置されているが、配置位置をカスタマイズできるように構成してもよい。例えば、可動操作部110の主表面110aに、一次元操作部300の操作面301aとして設定可能な操作面設定可能領域を形成しておき、さらにこの操作面設定可能領域内に複数の操作面設定見込み領域を予め設定しておく。ただし、設定されるそれら操作面設定見込み領域にはそれぞれ、操作面301aとされた際の一次元操作方向が対応付けられている。これに対し、操作面301aとして設定する操作面設定見込み領域を選択する形で、一次元操作部300の操作面301aを設定することができる。
【0115】
具体的にいえば、図34(a)において、操作面311aを設定可能な操作面設定可能領域として領域320a(符号321a1〜321a4の領域からなる面領域)を定め、当該領域320aにタッチパネル321のタッチ操作面を予め形成しておく。さらに、当該領域320a内に、複数の操作面設定見込み領域として、符号321a1〜321a4に領域を、それぞれの一次操作方向(符号321a1〜321a3はX方向、符号321a4はY方向)を対応付けた形で予め設定する。そして、モニタ51の表示画面として、一次元操作部300の操作面の配置位置をカスタマイズする操作面設定画面を予め用意しておく。操作面設定画面は、例えば図35に示す画面507を表示することができる。ここでの操作面設定画面507には、実際の操作面設定可能領域310aに対応する領域517aが表示されるとともに、各操作面設定見込み領域321a1〜321a4に対応する領域507a1〜507a4も、操作面設定可能領域320aに対する各操作面設定見込み領域321a1〜321a4の位置関係を反映した形で、領域517a内に表示されている。そして、表示されている領域507a1〜507a4の中からいずれか又は複数を選択する領域選択操作を受け付けることにより、選択された領域507a1〜507a4に対応する操作面設定見込み領域321a1〜321a4が、タッチ操作面321aとしての機能が有効化されるよう設定され、選択されなかった残余の領域に対応する操作面設定見込み領域は、タッチ操作面321aとしての機能が無効化されるよう設定され、これらの設定情報がCPU80に接続する記憶装置(ROMや不揮発性メモリ等の記憶部)89に記憶される。
【0116】
これにより、タッチ操作面としての機能が有効化されている操作面にタッチ移動操作がなされた場合には、検出される操作変位に対応した表示移動制御や制御内容切替制御が実施され、他方、タッチ操作面としての機能が無効化されている操作面にタッチ移動操作がなされた場合には、検出される操作変位に対応した表示移動制御や制御内容切替制御が実施されない。なお、無効化は、検出された操作変位に対応する制御を禁止する形で実施してもよいし、操作変位の検出自体を停止するようにしてもよい。
【0117】
なお、上記領域選択操作は、例えば上記の位置指示操作により領域507a1〜507a4の中からいずれかの領域を指示し、その指示状態での上記の位置指定入力操作により、指示されていた領域が選択される形で実施できる。
【0118】
また、操作面設定画面507を表示するための表示情報は、ナビECU52のCPUに接続する記憶装置(ROMや不揮発性メモリ等の記憶部)53に記憶しておくものとし、当該操作面設定画面507の表示の際には当該CPUに読み出されて、これに基づく表示制御が実施される。さらに、領域507a1〜507a4と操作面設定見込み領域321a1〜321a4との対応関係や、各操作面設定見込み領域321a1〜321a4の一次元操作方向といった予め設定されている設定情報は、本体部100のCPU80に接続する記憶装置(ROMや不揮発性メモリ等部)89に記憶しておくものとし、操作面設定見込み領域321a1〜321a4の有効化/無効化を設定する際に参照される。また、この記憶部89には、操作面設定見込み領域321a1〜321a4毎に設定された有効化/無効化の設定結果も記憶されており、それぞれに対しタッチ移動操作がなされた際には、CPU80がこの設定結果に基づいて有効化/無効化を判定し、これを反映した制御を実施する。
【0119】
また、例えば可動操作部110の主表面110a全面を、一次元操作部300の操作面301aとして設定可能な操作面設定可能領域として形成しておく。そして、この操作面設定可能領域上において領域指定する形で、指定された領域を一次元操作部300の操作面301aを設定することができる。
【0120】
具体的にいえば、図34(b)のように、可動操作部101の主表面101aの全面を、操作面321aを設定可能な操作面設定可能領域320a(符号321a1〜321a4の領域からなる面領域)として定め、当該領域320aにタッチパネル301のタッチ操作面を予め形成しておく。そして、モニタ51の表示画面として、例えば図36に示す操作面設定画面508を表示する。操作面設定画面508には、実際の操作面設定可能領域320aに対応する領域518aが表示されており、この領域518a内にて、1以上の領域を指定する領域指定操作を受け付けることにより、指定された領域518a1や518a2に対応する操作面設定可能領域320a上の領域に対し、タッチ操作面321aとしての機能が有効化されるよう設定され、選択されなかった残余の領域に対応する操作面設定見込み領域に対しては、タッチ操作面321aとしての機能が無効化されるよう設定され、これらの設定情報がCPU80に接続する記憶装置(ROMや不揮発性メモリ等の記憶部)89に記憶される。
【0121】
これにより、タッチ操作面としての機能が有効化されている操作面にタッチ移動操作がなされた場合には、検出される操作変位に対応した表示移動制御や制御内容切替制御が実施され、他方、タッチ操作面としての機能が無効化されている操作面にタッチ移動操作がなされた場合には、検出される操作変位に対応した表示移動制御や制御内容切替制御が実施されない。なお、無効化は、検出された操作変位に対応する制御を禁止する形で実施してもよいし、操作変位の検出自体を停止するようにしてもよい。
【0122】
なお、上記領域指定操作は、例えば、操作面設定画面508が表示されるに伴い表示される領域指定用の枠画像を移動する形でなされ、当該枠画像の位置が決定されるに伴い、当該枠画像内が操作面として設定されるようにできる。枠画像の移動は、移動用の操作画像Iへの上記の位置指定入力操作等で実施できるようにすればよい。
【0123】
また、操作面設定画面508を表示するための表示情報は、ナビECU52のCPUに接続する記憶装置(ROMや不揮発性メモリ等の記憶部)53に記憶しておくものとし、当該操作面設定画面508の表示の際には当該CPUに読み出されて、これに基づく表示制御が実施される。さらに、領域指定操作により設定された有効化/無効化の設定結果は、本体部100のCPU80に接続する記憶装置(ROMや不揮発性メモリ等部)89に記憶しておくものとし、操作面設定可能領域310aに対しタッチ移動操作がなされた際には、CPU80がこの設定結果に基づいて、操作の有効化/無効化を判定し、これを反映した制御を実施する。
【0124】
図35及び図36で示した実施形態については、ナビECU52と本体部100のCPU80とが連携して操作面位置カスタマイズ手段として機能しており、モニタ51での画面表示や二次元操作部200の操作入力を利用しながらカスタマイズが実施されている。
【0125】
本発明の第三実施形態を、図23〜図27を用いて説明する。
【0126】
図23は、第三実施形態の車両用操作装置の操作構造部分(以下、本体部ともいう)を示す斜視図であり、図24は、その可動操作部の分解斜視図であり、図25は、図23のA−A断面図(図5と同様の断面)であり、図26は、図23のB−B断面図(図6と同様の断面)であり、図27は、図23の操作装置の全体構成概念を示すブロック図である。
【0127】
第三実施形態の車両用操作装置1C(1)には、一次元操作部300としてプッシュ型操作部300Cが設けられている。プッシュ型操作部300Cは、二次元操作部200の可動操作部110の先端面110aに設けられたプッシュ操作部材330を有している。プッシュ操作部材330には、モニタ51の画面上に表示される所定の表示対象(例えばポインタ画像Pやスクロール画像)の移動方向として、予め定められた一次元表示方向の順逆いずれかの向きが設定されており、当該方向のみに該表示対象を移動することが可能とされている。
【0128】
本実施形態におけるプッシュ型操作部300Cの操作対象部材330は、その主表面上にプッシュ操作面331aを複数有した円盤状部材であって、裏面側中央にて、基板240上に固定された上端が球面状の揺動支持体322により揺動可能に支持されている。一つの操作面321aが操作された際には、対応するプッシュスイッチ334のみが押圧付勢されるよう構成されている。なお、本実施形態においては、4つのプッシュ操作面334は円盤状部材320上に、揺動支持体322を中心にして十字状に配置されており、それぞれに対応するプッシュスイッチ(ここではタクトスイッチ)334が設けられている。具体的にいえば、第一の操作面331a1及び第一のプッシュスイッチ3341は、モニタ51に表示される所定表示対象を、互いに直交する一次元表示方向において、一方の一次元表示方向の順方向に移動するものであり、第二の操作面331a3及び第二のプッシュスイッチ3343は、その逆方向に移動するものである。第三の操作面331a2及び第三のプッシュスイッチ3342は、モニタ51に表示される所定表示対象を、互いに直交する一次元表示方向において、他方の一次元表示方向の順方向に移動するものであり、第四の操作面331a4及び第四のプッシュスイッチ3344は、その逆方向に移動するものである。
【0129】
本発明の第四実施形態を、図28〜図32を用いて説明する。
【0130】
図28は、第四実施形態の車両用操作装置の操作構造部分(以下、本体部ともいう)を示す斜視図であり、図29は、その可動操作部の分解斜視図であり、図30は、図28のA−A断面図(図5と同様の断面)であり、図31は、図28のB−B断面図(図6と同様の断面)であり、図32は、図28の操作装置の全体構成概念を示すブロック図である。
【0131】
第四実施形態の車両用操作装置1D(1)には、既に述べた第一実施形態と同様、回転型操作部を有して構成されるが、その回転軌道が異なっており、ここでの回転操作部材341の操作面(露出面)は、可動操作部110の主表面110aに対し平行な平面として表れる非円形の回転軌道を有してなる回転型操作部300Dである。本実施形態においては、可動操作部110に対し固定される複数の軸受部材342の外周に、これを取り巻く形でベルト部材341を配置している。そして、このベルト部材341のうち、上端側で露出する露出部が操作面341aとされており、当該操作面341aを押圧しつつ当該ベルトを回転方向に操作することで、ベルト部材341が回転軌道に対し順逆いずれかの方向への移動する。この移動変位は、ベルト回転センサ344により検出される。ここでの回転センサは、ベルト部材341の移動に伴い回転する軸受342の外輪(回転輪)の回転を検出するセンサとし、検出方法は、上記したホイール回転センサと同様の方法を採用することができる。
【0132】
なお、本実施形態においては、第一実施形態と同様に、回転操作部材341を下方に押圧操作することによりプッシュスイッチ230が押圧付勢される。回転操作部材341は、付勢手段(図示なし)により上方に付勢された形で基板240ないしは操作カバー220に支持されており、当該押圧操作により付勢手段の付勢に抗して下方に変位し、これによりプッシュスイッチ230が押圧付勢を受けるよう構成されている。
【0133】
なお、上記実施形態において、二次元操作部200と一次元操作部100との双方に、位置指定入力操作部を設けているが、一次元操作部100にのみ設けるようにしてもよい。
【0134】
また、上記した図22を除く実施形態においては、一次元操作部の操作面は、可動操作部110の主表面110a上に一つのみ形成されているが、複数形成してもよい。このとき、複数の一次元操作部を、互いの一次元操作方向が異なるように配置することができるし、さらに、それら一次元操作方向に対応する一次元表示方向が異なるように設定してもよい。また、回転型操作部300A,300Dを可動操作部110の主表面110a上に複数設けてもよいし、異なる種別の一次元操作部300を、可動操作部110の主表面110a上に設けてもよい。
【0135】
ところで、既に述べた実施形態のうち、位置指定入力操作をするためのプッシュスイッチが2つ設けられている場合には、これらが同時に操作されないよう、例えば図38に示すように、操作ストロークや操作荷重の設定を異なるようにすることができる。しかしながら、一方のプッシュスイッチ106は、二次元操作部200を操作しているときに押圧操作される可能性が高く、他方のプッシュスイッチ230は、一次元操作部300を操作しているときに押圧操作される可能性が高い。つまり、二次元操作部200による位置指示操作がなされている際に、現在指示されている位置にて直ちに位置指定入力を行おうとした場合、可動操作部110をそのまま押し込むプッシュ操作によってプッシュスイッチ106を押圧付勢する方が、他方のプッシュスイッチ230を押圧付勢するよりも、素早くかつ正確に行える。一方、一次元操作部300による位置指示操作がなされている際に、現在指示されている位置にて直ちに位置指定入力を行おうとした場合、一次元操作部300の操作面301aをそのまま押し込むプッシュ操作によってプッシュスイッチ230を押圧付勢する方が、他方のプッシュスイッチ106を押圧付勢するよりも、素早くかつ正確に行える。
【0136】
このため、二次元操作部200が操作されている場合には、二次元操作部200に対応するプッシュスイッチ106への押圧付勢が有効化され、一次元操作部300に対応するプッシュスイッチ230への押圧付勢が無効化されるように設定し、他方、一次元操作部300が操作中である場合には、一次元操作部300に対応するプッシュスイッチ230への押圧付勢が有効化され、二次元操作部200に対応するプッシュスイッチ106への押圧付勢が無効化されるように設定することができる。これにより、位置指示操作と位置指定入力操作とが同じ操作部によりなされる構成になるから操作がわかりやすいし、一次元操作部300の操作中に誤って二次元操作部200をZ方向を押してしまったり、二次元操作部200の操作中に誤って一次元操作部300をZ方向を押してしまうような誤操作を防止することができる。さらに望ましくは、一次元操作部300へのZ方向操作がなされた場合に、対応するプッシュスイッチ230が押圧付勢されるだけでなく、勢い余って二次元操作部200もZ方向に押してしまい、もう一方のプッシュスイッチ106も押圧付勢してしまう誤操作を防止できるとよい。具体的には、図39のようなZ方向押圧操作処理を実施することで実現できる。
【0137】
S31では、CPU80が、一次元操作部300が操作中であるか否かを、一次元操作検出部の検出結果に基づいて判定する。操作中であると判定された場合にはS32に進み、一次元操作部300に対応するプッシュスイッチ230への押圧付勢を有効化したまま、二次元操作部200に対応するプッシュスイッチ106への押圧付勢を無効化し、この状態でS38に進む。これにより、一次元操作部300の操作中に誤って二次元操作部200をZ方向に押してしまったとしても、その押圧操作は無効化される。他方、S31にて、一次元操作部300が操作中で無いと判定された場合には、S33に進む。
【0138】
S33では、CPU80が、二次元操作部200が操作中であるか否かを、二次元操作検出部の検出結果に基づいて判定する。操作中であると判定された場合にはS34に進み、二次元操作部200に対応するプッシュスイッチ106への押圧付勢を有効化したまま、一次元操作部300に対応するプッシュスイッチ230への押圧付勢を無効化し、この状態でS38に進む。これにより、二次元操作部200の操作中に誤って一次元操作部300をZ方向に押してしまったとしても、その押圧操作は無効化される。他方、S33にて、二次元操作部200が操作中で無いと判定された場合には、S35に進む。
【0139】
S35では、CPU80が、一次元操作部300が操作された後、予め定められた期間を経過したか否か否かを判定する。これは、一次元操作部300が非操作状態となるに伴い、CPU80が備えるタイマー機能によって時間カウントを開始し、そのカウント値から所定期間が経過したか否かを判定するものとする。なお、ここでの所定期間は2secと定められている。所定期間が経過していないと判定された場合にはS36に進み、一次元操作部300に対しZ方向押圧操作があったか否かを判定する。一次元操作部300に対するZ方向押圧操作があった場合にはS37に進み、一次元操作部300に対応するプッシュスイッチ230への押圧付勢を有効化したまま、二次元操作部200に対応するプッシュスイッチ106への押圧付勢を無効化し、この状態でS38に進む。これにより、一次元操作部300へのZ方向操作がなされた場合に、勢い余って二次元操作部200もZ方向に押してしまっても、その二次元操作部200への押圧操作は無効化される。なお、S35にて所定期間が経過したと判定された場合、S36にて、一次元操作部300へのZ方向押圧操作が無かった場合には、一次元操作部300と二次元操作部200にそれぞれ対応するプッシュスイッチ230,106への押圧付勢を有効化したまま、S38に進む。
【0140】
S38では、CPUが一次元操作部300ないし二次元操作部200へのZ方向押圧操作に基づくプッシュスイッチ230,106への押圧付勢を検知するとともに、押圧付勢が検知された場合には、押圧付勢されたプッシュスイッチ230,106に無効化設定がされているかに基づき、無効化設定されていれば当該押圧付勢を無効化し、無効化設定されていなければ当該押圧付勢は有効とみなして、対応する制御を実施する。
【0141】
続くS39ではあらゆる無効化設定を解除し、その後、本処理を終了する。なお本処理は終了後も、所定周期にて繰り返し実施されるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0142】
【図1】本発明の第一実施形態操作装置の本体部の外観斜視図。
【図2】図1のベゼル及び可動操作部を取り外した状態で見た平面図。
【図3】図1の分解斜視図。
【図4】図1の可動操作部の分解斜視図。
【図5A】図2において二次元操作部が中立状態にある場合のA−A断面図。
【図5B】図2において二次元操作部が中立状態にない場合のA−A断面図。
【図6A】図2において二次元操作部が中立状態にある場合のB−B断面図。
【図6B】図2において二次元操作部が中立状態にない場合のB−B断面図。
【図7】図1の操作装置の全体構成概念を示すブロック図。
【図8】表示装置における画面表示の第一例。
【図9】表示装置における画面表示の第二例。
【図10】表示装置における画面表示の第三例。
【図11A】表示装置における画面表示の第四例。
【図11B】表示装置における画面表示の第五例。
【図12A】表示装置における画面表示の第六例。
【図12B】表示装置における画面表示の第七例。
【図13A】表示装置における画面表示の第八例。
【図13B】表示装置における画面表示の第九例。
【図14】操作制限処理の第一例を示すフローチャート。
【図15】操作制限処理の第二例を示すフローチャート。
【図16】操作制限処理の第三例を示すフローチャート。
【図17】本発明の第二実施形態操作装置の本体部の外観斜視図。
【図18】図17の可動操作部の分解斜視図。
【図19A】図17において二次元操作部が中立状態にある場合のA−A断面図。
【図19B】図17において二次元操作部が中立状態にない場合のA−A断面図。
【図20A】図17において二次元操作部が中立状態にある場合のB−B断面図。
【図20B】図17において二次元操作部が中立状態にない場合のB−B断面図。
【図21】図17の操作装置の全体構成概念を示すブロック図。
【図22】タッチ操作面形状の他の例を示す図。
【図23】本発明の第三実施形態に係る車両用操作装置の本体部の外観斜視図。
【図24】図23の可動操作部の分解斜視図。
【図25A】図23において二次元操作部が中立状態にある場合のA−A断面図。
【図25B】図23において二次元操作部が中立状態にない場合のA−A断面図。
【図26A】図23において二次元操作部が中立状態にある場合のB−B断面図。
【図26B】図23において二次元操作部が中立状態にない場合のB−B断面図。
【図27】図23の操作装置の全体構成概念を示すブロック図。
【図28】本発明の第四実施形態操作装置の本体部の外観斜視図。
【図29】図28の可動操作部の分解斜視図。
【図30A】図28において二次元操作部が中立状態にある場合のA−A断面図。
【図30B】図28において二次元操作部が中立状態にない場合のA−A断面図。
【図31A】図28において二次元操作部が中立状態にある場合のB−B断面図。
【図31B】図28において二次元操作部が中立状態にない場合のB−B断面図。
【図32】図28の操作装置の全体構成概念を示すブロック図。
【図33】回転操作部材にて力覚を付与する構造を簡略的に示す図。
【図34】図22とは異なるタッチ操作面形状の例を示す図。
【図35】可動操作部の主表面上におけるタッチ操作面の設定位置のカスタマイズを説明する図。
【図36】可動操作部の主表面上におけるタッチ操作面の設定位置のカスタマイズを説明する図。
【図37】本発明の車両用操作装置を搭載する車両の車室内を示す図。
【図38】一次元操作部と二次元操作部のそれぞれに対応するプッシュスイッチが同時操作されないための構成を説明する図。
【図39】一次元操作部と二次元操作部のそれぞれに対応するプッシュスイッチが同時操作されないための操作処理の一例を説明するフローチャート。
【符号の説明】
【0143】
1 車両用操作装置
100 本体部
110 可動操作部(操作ノブ)
110a 可動操作部の主表面
114 揺動軸(揺動軸部)
51 モニタ(表示手段)
52 ナビECU(二次元操作用制御手段、一次元操作用制御手段)
80 CPU
200 二次元操作部
300 一次元操作部
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用操作装置に関する。
【背景技術】
【0002】
【特許文献1】特開2002−207553号公報
【0003】
近年、二次元操作装置として、可動操作部に操作力が加わったときに、その操作力に抗した反力をスティック型操作部に加え、該操作に対する力覚を付与する力覚付与型操作装置が開発され、実用に供されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、こうした操作装置によって、画面上に表示されるポインタ画像等の所定の表示対象を移動させ、位置指示を行う際には、以下のような課題が生ずる。即ち、スティック型の可動操作部は、手首の力を使う操作となるため、ポインタ画像を細かく移動させることが難しく、なかなか意図したところにポインタ画像を置くことができないという課題である。特に、五十音入力画面等の場合、画面上には一文字毎に入力範囲(操作画像)が設定・表示されるが、各入力範囲は狭いため、ポインタ画像を目的の文字領域上に位置させることが難しい。さらに、こうした操作が運転者によるブラインド操作の形でなされる場合には、より一層難しくなることは容易に想像できる。このように、車両に搭載されるスティック型の可動操作部(二次元操作部)の場合、細かな位置指示操作が困難であり、ユーザーに過度の操作負担がかかるという課題があった。
【0005】
さらに、こうした操作装置は、車両走行中であっても操作される可能性がある。車両走行中は振動が生じ易いため、上記のような細かな位置指示操作はより一層困難なものとなる。
【0006】
本発明の課題は、細かな位置指示操作を可能とし、ユーザーの操作負担を軽減できる、スティック型の二次元操作部を有した車両用操作装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0007】
上記課題を解決するため本発明の車両用操作装置の第一は、車室内にて、座席に着座したユーザーが操作可能な位置に取り付けられる車両用操作装置であって、
操作ノブが先端に形成されたスティック状の揺動軸部を有し、当該揺動軸部の揺動軸線が予め定められた中立角度位置から、位置指示すべき方向に対応する方向に傾斜するよう、前記操作ノブが、操作範囲として規定された所定の二次元操作面内にて操作される二次元操作部と、
前記揺動軸部の先端面をなす前記操作ノブの主表面にて露出する操作面を有し、当該操作面に対し、前記二次元操作面内に規定される所定の一次元操作方向に操作可能な一次元操作部と、
を備えることを特徴とする。
【0008】
なお、上記本発明の第一の構成において、
前記ユーザーにより画面視認可能に配置される表示装置と、
前記二次元操作部への操作に基づいて、前記表示装置に画面表示される所定の表示対象を当該画面上にて二次元移動させる二次元操作用制御手段と、
前記一次元操作部への操作に基づいて、前記表示装置に画面表示される所定の表示対象を当該画面上において、操作された前記一次元操作方向に対応する所定の一次元表示方向に移動する表示移動制御、及び、予め切替順序が規定された複数の制御内容を、当該切替順序の順逆いずれかの方向のうち、操作された前記一次元操作方向に対応する方向に順次切り替える制御内容切替制御のうち、いずれか又は双方を実施可能な一次元操作用制御手段と、
を備えるようにすることもできる。
【0009】
また、本発明の車両用操作装置の第二は、車室内にて、座席に着座したユーザーが操作可能な位置に取り付けられる車両用操作装置であって、
前記ユーザーにより画面視認可能に配置される表示装置と、
操作ノブが先端に形成されたスティック状の揺動軸部を有し、当該揺動軸部の揺動軸線が予め定められた中立角度位置から、前記画面上において前記表示対象が移動すべき方向に対応する方向に傾斜するよう、前記操作ノブが、操作範囲として規定された所定の二次元操作面内にて操作される二次元操作部と、
前記揺動軸部の先端面をなす前記操作ノブの主表面にて露出する操作面を有し、当該操作面に対し所定の一次元操作方向に操作可能な一次元操作部と、
前記二次元操作部への操作に基づいて、前記表示装置に画面表示される所定の表示対象を当該画面上にて二次元移動させる二次元操作用制御手段と、
前記一次元操作部への操作に基づいて、前記表示装置に画面表示される所定の表示対象を当該画面上において、操作された前記一次元操作方向に対応する所定の一次元表示方向に移動する表示移動制御、及び、予め切替順序が規定された複数の制御内容を、当該切替順序の順逆いずれかの方向のうち、操作された前記一次元操作方向に対応する方向に順次切り替える制御内容切替制御のうち、いずれか又は双方を実施可能な一次元操作用制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0010】
上記本発明の構成によれば、ユーザーにより先端が保持されるスティック型操作部材を有した二次元操作部において、当該ユーザーの手で保持されるスティック型操作部材の先端面(上面)に、当該操作部材を保持している手の指により操作可能な一次元操作部が設けられる。手の指で操作されるスティック型操作部材よりも細かい操作が可能であるから、これにより、二次元操作部により位置指示操作をしつつ、一次元操作部を用いて指示位置の微修正を行うことが可能となる。また、一次元操作部の操作は、予め決められた一次元操作方向に限定される操作であるから、それ以外の方向への操作入力がされない。
【0011】
例えば、本発明の車両用操作装置により、ポインタ画像のような表示対象を移動する場合、一次元操作部に操作がなされると、表示対象は、操作された一次元操作方向に対応する画面内の一次元表示方向(例えば一次元の直線方向)にのみ移動する。つまり、表示対象が一次元表示方向に沿って移動するから、その方向からずれて移動する心配がない。このため、一次元操作部への操作に関してはその操作量のみを気にして行えばよく、これにより、ポインタ画像の移動変位を調整することができる。
【0012】
なお、画面上における一次元表示方向は、画面をなす二次元平面上に規定されるものであるから、一次元操作部の一次元操作方向も、二次元操作部の二次元操作面上に規定しておくことで、両者の対応関係が認識し易い。また、車両の乗員は、基本的には車両前方を向く形で座席に着座するものであるから、表示装置の画面は、車両上下方向及び車両左右方向に広がる二次元表示面として、車両後方を向いて配置される(場合によってはさらに、画面上端側が課端側よりも車両前方側に位置する傾斜姿勢をとった形で配置される)。この場合、二次元操作部の二次元操作面は、車両前後方向及び車両左右方向に広がる二次元平面内に規定する(即ち、二次元操作部を車両の前後左右に傾斜変位可能な操作部として配置する)とともに、画面の車両上下方向を二次元操作面の車両前後方向に対応させ、画面の車両左右方向は二次元操作面においても車両左右方向となるよう対応させることで、直感的に操作方向と表示方向との関係を理解し易くなる。このとき、二次元操作部の二次元操作面上に既定される一次元操作方向と、画面の二次元表示面上に規定される一次元表示方向とは、当該二次元操作面と当該二次元表示面との対応関係を反映した形で設定されるようにすることで、一次元操作方向への操作による表示対象の移動方向も直感的に理解し易くなる。
【0013】
また、本発明の車両用操作装置により、制御内容を順次切り替える操作をする場合、例えばボリューム調整などを行う場合、ボリュームの調整方向は「増」ないし「減」の二方向であるから、これらを一次元操作部における一次元操作方向の順逆二方向にそれぞれ対応付けておけば、操作方向に応じて、ボリューム調整方向が規定でき、調整が容易となる。
【0014】
本発明の表示対象は、前記表示装置の画面上に定められた所定の表示範囲内に画像の一部が表示され、スクロールによって残余の部分を表示可能なスクロール画像とすることができる。この場合、一次元操作部は、この表示装置において画面表示されるスクロール画像(表示対象)を、その画面内にて、一次元操作方向に対応する一次元表示方向へのスクロール移動する操作が可能となる。一次元操作部への一次元操作をスクロール操作に適用することで、スクロール表示を容易に行うことが可能となる。
【0015】
本発明の表示対象は、表示装置の画面上で任意の位置に移動可能なポインタ画像とすることもできる。この場合、一次元操作部は、この表示装置において画面表示されるポインタ画像(表示対象)を、その画面内にて、一次元操作方向に対応する一次元表示方向に位置移動する操作が可能となる。これにより、ポインタ画像による位置指示操作は、二次元操作部による操作だけでなく、一次元操作部でも可能となり、なおかつ一次元操作部によるポインタ画像の移動は、画面内の決められた方向(一次元表示方向)への移動に制限されるから、それ以外の方向へのブレがなく、指示位置を合わせ易く、微調整が可能となる。
【0016】
なお、この場合、一次元表示方向を直線で規定しておくことにより、ポインタ画像の移動調整がより容易に可能となる。特に、表示画面は、四角形状であることが一般的であるから、例えば、一次元操作部における一次元操作方向を、画面の縦方向と定めれば、横方向にずれることのない操作が可能となるので、位置合わせが容易となる。また、画面幅の狭い方向ほど、細かい位置調整操作が要求されやすいので、画面幅の狭い方向に一次元表示方向を規定しておくことで、操作が容易となる。
【0017】
また、本発明の表示対象は、表示装置の画面上に複数表示された所定の操作画像上を移り変わる形で移動するポインタ画像とすることもできる。この場合、複数の操作画像に定められる所定の移動順序を一次元操作方向に対応付けることができる。例えば五十音入力画面等の場合、縦方向に「ア行」が順に表示され、その左側に隣接して「カ行」が順に表示され、さらに同様にして順次各行が表示されている。このため、「あいうえおかきくけ・・・」という、いわゆる「あいうえお順」を一次元操作方向に対応付けて、これらの操作画像上をポインタ画像が「あいうえお順」に従い順次移動していくよう定めることができる。これにより、ポインタ画像は、「ア行」を上から下に進み、さらに左上の「カ」に進んで、「カ行」を上から下に進む・・・、といった形で決められる順序にて正逆のいずれかにのみ移動可能とされる。順序が決められているから、自身の望む指示位置までポインタ画像を送れる操作をすればよいので、操作は容易である。
【0018】
ところで、本発明の一次元操作部は、一次元操作部は、二次元操作部の揺動軸線に対し垂直な所定の回転軸線周りにおいて、順逆双方向に回転操作可能な回転操作部材を有する回転型操作部であり、操作面として、回転操作部材の外周面のうち、操作ノブの主表面から露出する露出面が定められるとともに、回転操作として、二次元操作面内に規定された一次元操作方向に沿った、操作面に対する回転送り操作ないしは回転戻し操作が定められており、当該回転操作による回転操作部材の回転変位が操作変位として検出されるものとできる。回転操作部材は、例えば、ホイール状に形成することができる。従来、こうしたホイール型の回転操作部は、パソコンのマウス等のように、操作部本体の姿勢が操作によって変化しない基体を対象に取り付けられており、逆に姿勢が変わるような不安定な基体に対しては、取り付けても操作性が悪いとされ、適用されている事例がなかった。上記本発明の構成は、一次元操作部を、二次元操作部において傾斜変位を生ずる揺動軸部の先端、特にその先端面に設けることで、操作性に優れた操作部となることを突き止め、これを実現したものである。また、近年の車両においては、各種の新機能の搭載により多くの操作部が配置されるようになり、車室内に新たな操作部を配置するスペースを確保することが困難となりつつある。上記構成は、二次元操作部を構成するスティック状の揺動操作部上に一次元操作部をなすホイール型操作部が設けられているため、車室内に新たなスペースを確保することなく、追加の操作部をもうけることができる利点も有している。
【0019】
また、回転操作部材は、例えば、一次元操作部の操作面をなす露出面が、二次元操作部の操作ノブの主表面に対し平行な平面として表れる回転軌道を有し、当該回転軌道に沿って回転するものとすることができる。これにより、操作面を長くとることができ、長いストロークの操作が可能となるので、操作量の多い操作が可能となる。
【0020】
また、上記した回転型操作部は、操作面の一次元操作方向に対し垂直な方向の両端位置に当該操作面から突出するガイド壁部を設けることができる。例えば、ユーザーの指が嵌るよう形成された溝部を操作ノブの主表面に設けて、当該溝部の底面にて上記回転操作部材が露出するように構成できる。一次元操作部は、二次元操作部を把持するユーザーの手の指により操作されるから、この指をホイール型操作部の回転操作部材上に位置させるガイドとしてガイド壁部を形成しておくことにより、回転操作部材の位置を視認せずとも把握することができるし、一次元操作方向の操作もガイドされて容易に行うことが可能となる。
【0021】
また、回転型操作部を備える構成において、ユーザーによって回転操作部材に対し所定量の回転操作がなされるに伴い所定の力覚を付与する回転操作時力覚付与手段を備えることができる。これにより、回転型操作部の操作量を力覚によりユーザーが認識できるから、操作し易い。
【0022】
また、一次元操作部は、操作面としてタッチ操作面を有し、当該タッチ操作面をタッチした状態のまま移動するタッチ移動操作がなされるとともに、当該タッチ移動操作の前記一次元操作方向における移動変位が操作変位として検出されるタッチパッド型操作部とすることができる。従来、タッチパッド型操作部は、ノートパソコン等のように、操作部本体の姿勢が操作によって変化しないものを対象に取り付けられており、逆に姿勢が変わるような不安定な基体に対しては、取り付けても操作性が悪いとされ、適用されている事例がなかった。上記本発明の構成は、一次元操作部を、二次元操作部において傾斜変位を生ずる揺動操作部の先端、特にその先端面に設けること、さらには、操作量として、タッチ移動操作による一次元方向の移動変位のみを検出させることにより、操作性により優れた操作部となることを突き止め、これを実現したものである。また、近年の車両においては、各種の新機能の搭載により多くの操作部が配置されるようになり、車室内に新たな操作部を配置するスペースを確保することが困難となりつつある。上記本発明の構成は、二次元操作部を構成するスティック状の揺動操作部上に一次元操作部をなすタッチ操作面(タッチパッド)が設けられているため、車室内に新たなスペースを確保する必要がないという点にも利点を有している。
【0023】
このタッチパッド型操作部のタッチ操作面は、二次元操作部の操作ノブの主表面全面に形成することができる。二次元操作部を操作するユーザーの手が触れる操作ノブの主表面の全面が、タッチ操作面とされていることで、どの部分でも一次元操作方向の操作が検出されるようになるから、操作性に優れる。
【0024】
一方、このタッチパッド型操作部のタッチ操作面は、一次元操作方向の幅が当該一次元操作方向に対し垂直な方向の幅よりも長い長方形状に形成することができる。これにより、平面的に形成されるタッチ操作面において、一次元操作方向は長辺方向に一致するから、当該一次元操作方向をユーザーが容易に認識し易い。また、一次元操作方向に操作範囲が広く確保されるから、長い操作ストロークを確保でき、操作量の多い操作も可能となる。
【0025】
また、タッチパッド型操作部のタッチ操作面には、一次元操作方向に対し垂直な方向の両端縁位置から突出するガイド壁部が設けることができる。例えば、ユーザーの指が嵌るよう形成された溝部を操作ノブの主表面に設けて、当該溝部の底面にタッチ操作面を設けることができる。これにより、操作ノブ上のタッチ操作面の位置を把握し易いし、溝側面がタッチ移動操作のガイド壁部となって、操作も容易となる。
【0026】
また、タッチパッド型操作部を設ける構成において、ユーザーによって前記タッチ操作面がタッチ操作されるに伴い所定の力覚を付与するタッチ操作時力覚付与手段を備えるようにすることができる。これにより、タッチ操作面へのタッチ移動操作を開始するための最初のタッチ操作をユーザーが認識することができるから、誤ってタッチ操作面に触れた場合にはこれをユーザーが認識できる。
【0027】
また、タッチパッド型操作部を設ける構成において、ユーザーによって前記タッチ操作面に対し所定量の移動変位を生ずる前記タッチ移動操作がなされるに伴い所定の力覚を付与するタッチ移動操作時力覚付与手段を備えることができる。これにより、タッチ操作面への操作量を力覚によりユーザーが認識できるから、操作し易い。
【0028】
また、一次元操作部は、二次元操作部の操作ノブの先端面にプッシュ操作部材が設けられてなるプッシュ型操作部とすることができ、当該プッシュ操作部へのプッシュ操作に応じて、表示装置に画面表示される所定の表示対象を当該画面内において予め定められた一次元表示方向の順逆いずれか一方に移動する、あるいは、予め切替順序が規定された複数の制御内容を、当該切替順序の順逆いずれか一方に切り替えるように構成できる。プッシュ操作は、順逆方向双方への操作とはならないので、それらのうちの一方に方向を固定した形で、表示対象の移動や制御対象の切り替えを行うことができる。
【0029】
ところで、本発明の一次元操作部の操作面は、二次元操作部の操作ノブ上に複数形成することができる。一次元方向の操作をする箇所が増えることで、操作性を増すことが可能となる。
【0030】
また、これら複数の一次元操作部の操作面は、互いの一次元操作方向が平行となるように配置することができる。指での操作が想定される本発明の一次元操作部は、ユーザーによって使用したい指が異なる場合があるから、各種の指に対応した位置にそれぞれ一次元操作部の操作面を設けることで、操作がより容易となる。操作に使用されやすい人差し指と中指に対応する操作面を少なくとも設けることで、操作はより行いやすくなる。
【0031】
一方、これら複数の一次元操作部の操作面は、二次元操作部の操作ノブ上において互いの一次元操作方向が異なる方向となるよう配置することもできる。また、これら複数の一次元操作部の操作面は、互いの一次元表示方向が異なるように設定することもできる。これにより、用途に応じて適した一次元操作部を使い分けることにより、目的の位置への位置指示が容易となる。特に、これら一次元操作部は、互いの一次元操作方向が異なるように配置し、さらに、それら互いの一次元表示方向が異なるように設定することで、異なる方向への微調整操作が可能となる。
【0032】
また、これら複数の一次元操作部の操作面は、互いの一次元操作方向が直交するように配置し、なおかつ互いの一次元表示方向も直交するように設定できる。さらにいえば、2つの一次元操作部の一次元方向を直交する二軸の方向とすることで、それらの方向への細かな操作が容易に可能となる。四角形状の表示画面内でポインタ画像などを移動させる場合には、縦横に配列した入力可能領域を選択することが要求されることが多く、この場合、ポインタの縦移動と横移動とが基本操作となり、それぞれの精度が重要となるから(特に短軸方向への移動の精度:横長画面の場合は縦移動の精度)、それら双方が可能であれば、操作し易い。意匠的な特徴も得られる。特に、タッチパッド型操作部においてタッチ操作面を2つ設け、互いの長辺方向が直交する十字形状の操作面が形成されると、意匠的特徴がより際立つ。
【0033】
また、複数の一次元操作部の操作面を設ける場合、互いの長辺方向が直交して形成されるとともに、直交する一方の操作面が、他方の操作面の長辺方向における一方の端部側に偏った位置となる形で形成することができる。指での操作が想定される本発明の一次元操作部は、ユーザーによって使用したい指が異なる場合があるから、各種の指に対応した位置にそれぞれ一次元操作部の操作面を設けることで、操作がより容易となる。ところが、二次元操作部の操作ノブを保持する手において、人差し指、中指、薬指、小指の4つの指については、操作ノブの主表面の奥側に位置し、そこから縦方向手前側に移動させる操作が行いやすいのに対し、親指については、操作ノブの主表面の左右側面側に位置し、そこから逆の側面側に移動させる横方向の操作が行いやすい。さらに、親指の位置は、操作ノブの主表面の中心位置よりもやや縦方向手前の位置となりやすい。従って、親指を除く他の指の操作面は、いずれも縦方向に、それぞれが平行となるよう配置するとともに、親指に関してはこれと直交する横方向で、なおかつ縦方向における中央よりも手前の位置に配置することにより、指による操作性に優れる一次元操作部となる。
【0034】
ところで、表示装置の画面内に表示される所定の表示対象として、ポインタ画像のような位置指示画像を定める場合、本発明の車両用操作装置は、表示装置の画面内において位置指示画像により指示された位置に対し、位置指定入力を行うための位置指定入力操作部を備えて構成することができる。これにより、位置指示画像により画面内において位置指示する操作だけでなく、画面内に表示される操作画像(アイコン)等に対する入力操作も可能となる。
【0035】
この場合、上記一次元操作部を、二次元操作部の揺動軸線方向への押圧操作が可能に構成することにより、前記位置指定入力操作部は、当該一次元操作部に兼用させることができ、位置指定入力操作として当該押圧操作を定めることができる。位置指定入力操作とは、画面内にてポインタ画像等により位置指示されている位置での入力(位置指定入力)を決定する操作である。こうした位置指定入力操作は、一次元操作部による位置指示操作中に目的の位置が指示されたときに直ちに実施したい操作である。上記構成とすると、操作している一次元操作部をそのまま押圧するだけで、直ちに位置指定入力操作が実施できる。ホイール型操作部の場合は、ホイール部材を揺動軸線方向に押圧変位させる操作となるし、タッチパッド型操作部であれば、タッチ操作面を形成するタッチパネル全体を揺動軸線方向に押圧変位させる操作となる。なお、タッチパッド型操作部の場合、位置指示入力操作は、タッチ操作面を所定期間内に2度タッチする操作とするようにしてもよい。
【0036】
本発明の二次元操作部は、揺動軸部を揺動可能に支持する操作装置本体の内部に、操作ノブをユーザーが操作するに伴い生ずる揺動軸部の傾斜変位を検出する傾斜変位検出部を備えて構成できる。このとき、一次元操作部は、操作面が形成されてユーザーによる操作対象となる一次元操作部材と、当該一次元操作部材になされる操作量を検出する操作量検出部と、検出された操作量に基づく操作信号を出力する信号出力部と、出力された操作信号を前記操作装置本体に内蔵される主制御回路部に入力するために当該操作装置本体側に向けて延出する屈曲可能な部材からなる信号配線部と、を有して構成できる。これにより、二次元操作部への操作に伴う傾斜変位を遮ることなく、操作装置本体側に安定的に信号を伝達できる。
【0037】
そして、この場合、二次元操作部の操作ノブは、一次元操作部材の操作面を主表面側にて露出する形で収容し、さらに、一次元操作検出部と信号出力部とを収容する筐体をなすように構成できる。近年の車両の場合、車室内におけるスペース確保が困難であることを考慮すると、上記のような構成は、ノブ内に検出部及び信号出力部が配置されるから、省スペース化に貢献する。また、信号配線部は、前記信号出力部から当該筐体の主裏面を貫く配線孔を介して外部に延出するように構成できる。これにより、外部への信号配線部の露出を大きく減じることができ、意匠性の低下を招きにくくなる。
【0038】
二次元操作部の操作ノブは、一次元操作部の操作面が露出する主表面の外周縁から揺動軸部の揺動中心側に延出する外周壁部を有して形成できる。これにより、操作ノブの外周壁部がユーザーの手の保持部とする形で二次元操作部の操作が可能となり、さらに、その手の指にて、操作ノブの主表面の一次元操作部を操作することも可能となる。その外周壁部は、例えば、操作ノブの主表面に対し外周面が垂直をなす壁部として形成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
以下、本発明の第一実施形態を、図面を用いて説明する。
【0040】
図1は、本発明の車両用操作装置の操作構造部分(以下、本体部ともいう)を示す斜視図であり、図2は、可動操作部110を取り外した状態の本体部100の平面図である。この車両用操作装置1A(1)は、図37に示すように、自動車の車室内において、センターコンソールCにおいて運転席DS脇に固定され、運転席DS及び助手席PSのユーザーのいずれからも操作可能となっている。使用目的は特には限定されないが、例えばセンターコンソールに設けられたモニタ(表示装置)51の画面を見ながら、当該画面に表示される予め定められた表示対象の表示位置を当該画面上にて移動するための操作(表示位置移動操作)、当該画面上に表示される操作画像を位置指定入力するための操作(位置指定入力操作)、さらには、予め切替順序が規定された複数の制御内容を、当該切替順序の順逆いずれかの方向に切り替える操作(制御内容切替操作)等を行うための操作部であって、カーナビゲーション装置やカーオーディオ装置の機能操作を行うためのものである。表示対象としては、画面表示されるポインタ画像Pや、スクロール画像(画面の一部領域にて画像が部分的に表示されるものでもよいし、画面の全領域にて画像が部分的に表示されるものであってもよい)等を想定することができる。
【0041】
車両用操作装置1の本体部100は、ユーザーが手で保持して二次元操作を行うための可動操作部(操作ノブ)110を有し、可動操作部110に生ずる二次元操作変位(操作量)を、変位伝達機構102を介してジョイスティック本体(操作装置本体)114に揺動可能に支持される揺動軸(スティック型の揺動軸部)114Sに伝達する二次元操作部200を備えて構成されている。つまり、この二次元操作部200は、可動操作部110と変位伝達機構102と揺動軸114Sとを有する形で、モニタ51に画面表示される所定の表示対象の表示位置を、当該画面上にて二次元方向に移動する二次元操作を行うための操作部として構成されている。可動操作部110は、揺動軸14Sの先端に変位伝達機構102を介して取り付けられており、その先端面110aに手を添える形での操作が想定されている。ただし、この可動操作部110の操作範囲は、予め定められた二次元操作面内に規定されている。可動操作部110の主表面110aは、揺動軸114及び変位伝達機構102の中立状態において、当該揺動軸114の揺動軸線に対し垂直をなす平面ないし曲面とされている。ここでは、可動操作部110aの移動方向に広がる曲面とされている。これにより、ユーザーが可動操作部110の二次元操作方向をその形状から意識できる。また、この可動操作部110により上方が覆われる後述するベゼル116も、同じ曲面として形成されている。
【0042】
ここでの可動操作部110への二次元操作は、揺動軸114Sの揺動軸線を予め定められた中立角度位置から、画面表示される所定の表示対象を位置移動すべき方向に対応する方向に傾斜する傾斜操作であり、その操作結果は操作情報としてジョイスティック本体114に伝達されるよう構成されている。
【0043】
可動操作部110の操作方向は、車両走行方向(車両前後方向)と一致したY方向と、車幅方向(車両左右方向)と一致したX方向との2つの軸線を有する二次元平面内に定められ、変位伝達機構102には、可動操作部110の操作変位を受けてY方向に摺動するY方向摺動機構と、同じくX方向に摺動するX方向摺動機構とを備えている。
【0044】
また、モニタ51の画面において、可動操作部110の操作方向であるY方向に対応する方向は、画面の縦方向(車両上下方向)であり、他方、可動操作部110の操作方向であるX方向に対応する方向は、画面の横方向(車両左右方向)である。これにより、例えば、画面表示されたポインタ画像Pを可動操作部によって画面縦方向に移動するためには、可動操作部110をY方向に操作し、同じく画面表示されたポインタ画像Pを可動操作部110によって画面横方向に移動する場合には可動操作部110をX方向に操作する。
【0045】
図3は、本体部100の分解斜視図であり、ねじ(締結部材)115tにより車両側の基部に取り付けられる下ケース115を有し、その下ケース115の内部にジョイスティック本体114が収容されるようになっている。ジョイスティック本体114の構造は周知であり、揺動軸114Sの下端が本体ケース114M内の図示しない2軸式ユニバーサルジョイントに接続されており、当該ユニバーサルジョイントの2本の回転軸線周りに独立に揺動可能となっている。これら揺動方向の一方が前述のX方向に、他方がY方向にそれぞれ一致している。また、本実施形態の二次元操作部200は、力覚付与型操作装置として構成されている。具体的には、図7のブロック図に示すように、ユニバーサルジョイントの各軸の回転変位が、それぞれX方向回転センサ81とY方向回転センサ82により独立して検出される一方、各軸ともに図示しないギア機構を介してX方向反力モータ83及びY方向反力モータ84(図7)により、独立して反力発生のために回転駆動される。ジョイスティック本体114の内部において、X方向回転センサ81、Y方向回転センサ82、X方向反力モータ83(操作反力付与手段、反力駆動部)及びY方向反力モータ84(操作反力付与手段、反力駆動部)はCPU80に接続され、揺動軸114Sひいては可動操作部110の操作位置に応じて変化する、これらX方向回転センサ(傾斜変位検出部)81とY方向回転センサ(傾斜変位検出部)82の出力が、CPU80にてX,Y入力座標値に変換され、その座標値出力を、通信インターフェース(通信I/F回路)85を介して図1のコネクタ114cから取出可能である。また、CPU80は、後述するごとく、X方向反力モータ83及びY方向反力モータ84の駆動制御部(操作反力制御手段)としても機能する。
【0046】
図3に戻り、下ケース115の上面には枠状のベース113がねじ113tを用いて取り付けられている。ベース(Y軸方向ガイド部材)113のX方向における両内側上面には、内向きに下るテーパ状の断面を有した1対のY方向レール(Y軸移動ガイド部)113L,113Lが一体形成されており、複数のY方向ローラ112を介して枠状のY方向スライダ(Y軸方向移動部材)111が、ベース113の内側に収まる形で、Y方向レール113L,113L上にY方向に摺動可能に載置されている。Y方向レール113L,113L、Y方向ローラ112及びY方向スライダ111が前述のY方向摺動機構を構成する。なお、各Y方向ローラ112は、Y方向レール113L,113Lの傾斜方向に沿って回転軸線を傾けた形でY方向スライダ111の下面にそれぞれ回転自在に嵌着されている。
【0047】
他方、Y方向スライダ111のY方向における両内側上面には、内向きに下るテーパ状の断面を有した1対のX方向レール(X軸移動ガイド部)111L,111Lが一体形成されており、複数のX方向ローラ110を介してX方向スライダ(X軸方向移動部材)107が、Y方向スライダ111の内側に収まる形で、X方向レール111L,111L上にX方向に摺動可能に載置されている。X方向レール111L,111L、X方向ローラ110及びX方向スライダ107が前述のX方向摺動機構102xを構成する。なお、各X方向ローラ110は、X方向レール111L,111Lの傾斜方向に沿って回転軸線を傾けた形でX方向スライダ107の下面にそれぞれ回転自在に嵌着されている。X方向スライダ107の移動可能範囲は、Y方向スライダ111のX方向における両端壁部により規定されている。
【0048】
ジョイスティック本体114の揺動軸114Sは、ベース113及びY方向スライダ111を貫く形で、上端が、X方向スライダ107の下面側にボールカバー109(ねじ109tによりX方向スライダ107の下面に取り付けられる)を介して取り付けられた摺動玉108を介して摺動可能に連結されている。また、X方向スライダ107の上側には、Y方向スライダ111に対するX方向への相対摺動は許容しつつZ方向に抜け止めする枠状のスライダカバー104が、ねじ104tによりY方向スライダ111に組み付けられている。それらY方向スライダ111、X方向ローラ110、X方向スライダ107及びスライダカバー104がY方向摺動ユニット102yを形成し、Y方向ローラ112を介してベース113上をY方向に一体摺動するようになっている。また、該Y方向摺動ユニット102yの上側には、該Y方向摺動ユニット102yの全体をベース113に対しZ方向に抜け止めする上ケース103が配置され、ねじ103tにより下ケース115に組み付けられている。下ケース115の上面側は、保護用のベゼル116により覆われている。Y方向スライダ117の移動可能範囲は、Y方向スライダ111のX方向における両端壁部により規定されている。
【0049】
また、X方向スライダ107の上面にはスイッチケース部107aが突出形態で一体化されており、その内部にプッシュスイッチ(ここではタクトスイッチ)106が収容されている。また、そのスイッチケース部107aには、プッシュスイッチ106を押圧付勢するためのプッシュガイド部105aが、該スイッチケース部107aに対し上下方向(Z方向)への相対摺動が可能であって、これと直交する面内の相対移動が不能となるように係合している。具体的には、プッシュガイド部105aは、下面側が開口するとともに、該開口にてその内側にスイッチケース部107aがZ方向に挿入される箱状に形成されており、ねじ107tによりX方向スライダ107に取り付けられている。そして、そのプッシュガイド部105aの上端にステム105が一体化されている。該ステム105は、スライダカバー104、上ケース103及びベゼル116を貫いて上方に突出し、その先端に可動操作部110が取り付けられている。
【0050】
図5Aは、図1Bにおいてステム105の中心軸線を含みX方向と平行な平面による断面図(A−A断面図)であり、図6Aは同じくY方向と平行な平面による断面図(B−B断面図)である。ジョイスティック本体114の揺動軸114Sは、中立状態ではX方向及びY方向の変位がいずれもゼロであり、その中心軸線はZ方向(上下方向)と一致する。
【0051】
この状態で可動操作部101に対しX方向の操作変位を加えると、図5Bに示すように、X方向スライダ107がX方向ローラ110を介してY方向スライダ111上をX方向に摺動しつつ、揺動軸114SがX方向に回転し、その回転変位が図7のX方向回転センサ81により検出される。CPU80は、所定の反力制御プログラムにより、検出されるX方向変位の値に応じてこれと逆向きに揺動軸114Sが押し戻されるようにX反力モータ83を駆動し、揺動軸114SにX方向反力成分を生じさせる。
【0052】
同様に、可動操作部101に対しY方向の操作変位を加えると、図6Bに示すように、Y方向スライダ111(ひいては図3のY方向摺動ユニット102y)がY方向ローラ112を介してベース113上をY方向に摺動しつつ、揺動軸114SがY方向に回転し、その回転変位が図7のY方向回転センサ82により検出される。CPU80は、検出されるY方向変位の値に応じてこれと逆向きに揺動軸114Sが押し戻されるようにY反力モータ84を駆動し、揺動軸114SにY方向反力成分を生じさせる。つまり、X,Yの反力モータ83,84が、二次元操作部200になされる傾斜操作に対し操作反力を付与する操作反力付与手段として機能する。
【0053】
X反力モータ83ないしY反力モータ84による標準反力の駆動レベルは、X方向変位ないしY方向変位の値に応じて種々の対応関係を定めておくことができる。例えば、本実施形態では、中立位置からの変位量が大きいほどX方向ないしY方向の標準反力は大きくなるように定めるものとするが、これに限定されるものではない。他方、可動操作部101をZ方向に押圧するとプッシュスイッチ106が付勢され、該押圧操作の発生が認識される。
【0054】
ところで、上記車両用操作装置1には、二次元操作部200の可動操作部110の主表面にて露出する操作面を有し、当該操作面に対し所定の一次元操作方向に操作可能な一次元操作部300が設けられている。この一次元操作部300は、揺動軸114Sの先端面をなす可動操作部110の主表面110aにて露出する操作面301aを有し、当該操作面301aは、可動操作部110を操作するためにその先端面110aに添えられた手の指による操作が想定されている。本体部100では、この一次元操作部300での操作内容が操作信号として入力を受け、当該本体部100と通信可能に接続するナビECU52では、本体部100から取得した当該一次元操作部300での操作内容に基づいて、モニタ51に画面表示される所定の表示対象を当該画面上において、操作された一次元操作方向に対応する所定の一次元表示方向に移動する表示移動制御、及び、予め切替順序が規定された複数の制御内容を、当該切替順序の順逆いずれかの方向のうち、操作された一次元操作方向に対応する方向に順次切り替える制御内容切替制御のうちのいずれか又は双方を実施する(二次元操作用制御手段及び一次元操作用制御手段)。
【0055】
具体的にいえば、一次元操作部300の一次元操作方向には、画面上の予め定められた一次元表示方向や、複数の制御内容に対し予め定められた切替順序が対応付けられている。これにより、当該一次元操作方向への一次元操作がなされると、当該操作方向に対応した一次元表示方向に移動方向が制限された形で表示対象を移動する(表示位置移動操作)、あるいは、当該操作方向に対応した切替順序に従い複数の制御内容を順次切り替えることができる(制御内容切替操作)。
【0056】
図4は、可動操作部110の分解斜視図である。本実施形態の一次元操作部300は、操作対象部材301として、二次元操作部200の可動操作部110が中立状態にある場合の揺動軸線に対し垂直な、所定の回転軸線311xを有する形で、当該可動操作部110に対し回転されたホイール状の回転操作部材311を有する回転型操作部300Aである。その操作面301aは、回転操作部材311の外周面のうち、可動操作部101の主表面101aから露出した露出面311aである。従って、当該露出面311aへの回転操作は、二次元操作部200の操作範囲をなす二次元操作面内に規定された一次元操作方向に沿う、当該露出面(操作面)311aに対する回転送り操作(正方向回転操作)ないしは回転戻し操作(逆方向回転操作)として定められており、当該回転操作による回転操作部材311の回転変位が操作変位(操作量)として検出されるものである。このように、本実施形態の回転操作部材311は、可動操作部110の二次元変位方向(二次元操作面)上に定められる一次元操作方向に操作可能な操作対象部材となっている。
【0057】
なお、本実施形態においては、一次元操作方向としてY方向が定められており、当該露出面(操作面)311aに対する回転送り操作(正方向回転操作)ないしは回転戻し操作(逆方向回転操作)が可能となるよう、車両左右方向に沿って回転軸線311xが定められている。
【0058】
回転型操作部300Aは、ホイール状の回転操作部材311と、これと一体をなすホイール軸部312と、可動操作部110に対し当該ホイール軸部312を介してホイール状の回転操作部材311を回転可能に支持する回転支持部313,313と、回転操作部材311の回転変位(操作量)を検出するホイール回転センサ(操作量検出部)314と、検出された回転変位に基づく操作信号を出力する信号出力部305と、出力された操作信号をジョイスティック本体114に内蔵される主制御回路部(図示なし)に入力するために当該ジョイスティック本体114側に向けて延出する屈曲可能な部材からなる信号配線部306とを有して構成される。
【0059】
可動操作部110は、先端側(上端側)の操作カバー220と、下端側のホルダ210とが互いに固定されてなる。ここでは、操作カバー220にホルダ210が嵌め込まれるとともに、操作カバー220の側面部220Bに設けられた開口部220Dに、ホルダ210の上端側壁部210Bに設けられた係止突起部210Dを収容することにより、操作カバー220とホルダ210とが固定されている。操作カバー220は、上端面部220Aの一部に回転操作部材311の外周面(ユーザーによる操作面)の一部を突出・露出させるための開口部220Cを有するとともに、下端側がホルダ210を嵌合するために開放されている。他方、ホルダ210は、操作カバー220が嵌合する上端部211と、当該上端部210Aの底壁部の中央部から下方に延出して、ベゼル116中央の貫通孔116hを貫通する下端部212とを有する。下端部212には、下端側にステム105を一体に固定されるための固定部220Eを有し、上端部211は、上端側が開放されている。このため、操作カバー220とホルダ210とが互いに固定されてなる可動操作部110は、その内部が中空となっており、その内部に回転型操作部300Aが収容されている。
【0060】
具体的にいえば、可動操作部110は、一次元操作部材301の操作面301aを当該可動操作部110の主表面110a側に露出する形で内部に収容し、さらに、ホイール回転センサ314と信号出力部305とを内部に収容する筐体構造をなしている。また、信号配線部306は、信号出力部305から当該筐体構造の底壁部210Cを貫く配線孔210CHを介して外部に延出している。また、可動操作部110の内部には基板240が取り付けられている。ここでは、基板240は、操作カバー220の内側において、上端部220Aから下方に延出するリブ220E,220Eの先端に、ねじ240tによって取り付けられている。また、本実施形態の基板240上には、回転支持部をなす支持座313,313と、ホイール回転センサ(操作量検出部)314が取り付けられている。さらに、基板240の下面には、プッシュスイッチ(ここではタクトスイッチ)230が設けられている。
【0061】
ホイール回転センサ314は、周知の回転センサとすることができ、本実施形態においては、光学方式の回転センサをなす赤外線送受信装置とされている。ここでは、回転操作部材311には、周方向に沿う円弧経路に沿って、赤外線が透過可能な複数の透過部(図示なし)が所定間隔おきに設けられており、赤外線の送信部314aと受信部314bとが、当該円弧経路を挟んで対向配置されている。そして、回転操作部材311の回転に伴い、送信部314aから送信される赤外線を受信部314bが断続的に受信する。受信部314bは、検出結果を回転操作信号として出力し、基板240上の配線を介して信号出力部315に送信する。さらにこの回転操作信号は、信号出力部315から屈曲可能なワイヤーハーネス(信号配線部)306を介して、ジョイスティック本体114に送信され、その内部のCPU80に入力される。
【0062】
ワイヤーハーネス306は、ホルダ210の下端部211の底面部210Cに設けられた配線孔210Chを貫通しており、ベゼル116と非接触となるよう、下端部211の外周壁部220Fに取り囲まれて配置されている。さらに、ワイヤーハーネス306は、X方向スライダ107に設けられた配線用貫通孔107hを貫通する形で、信号出力部305からジョイスティック本体114に向けて延出している。そして、ワイヤーハーネス306の先端に設けられた端子307が、ジョイスティック本体114の上端面に設けられたコネクタ部114cに接続している。このワイヤーハーネス306は、屈曲耐久性能に優れるものであって、X方向摺動機構102xのX方向の移動やY方向摺動ユニット102yのY方向の移動を妨げることのないよう、長さに余裕を持たせて配置されている。
【0063】
また、ホイール状の回転型操作部材311に対しユーザーによって所定量の回転操作がなされると、これに伴い当該ユーザーには所定の力覚が付与される。本実施形態においては、回転型操作部材311には、周方向に沿う円弧経路に沿って複数の凸部301tを所定間隔おきに配列した凸部列301Tと、当該回転型操作部材301への回転操作に伴い凸部301tを回転操作方向に押圧付勢し、当該凸部301tを乗り越える形で通過するに伴い押圧付勢が解除される付勢片301sとが設けられており、回転型操作部材301へのユーザーによる回転操作によって付勢片301sが凸部301tを通過するに伴いクリック感(力覚)が与えられるよう構成されている。即ち、付勢片301sと凸部301tとが回転操作時力覚付与手段をなしている。なお、図37における凸部301tは、周方向に隣接する凹部301uの間の部分である。なお、クリック感(力覚)の発生方法は当該手法に限られるものではない。
【0064】
一方、プッシュスイッチ230は、回転操作部材311を下方に押圧操作することにより押圧付勢される。このプッシュスイッチ230及び既に述べたプッシュスイッチ106へのZ方向の押圧操作が、本実施形態における位置指定入力操作である。回転操作部材311は、付勢手段(図示なし)により上方に付勢された形で回転支持部313,313に支持されており、当該押圧操作により付勢手段の付勢に抗して下方に変位し、プッシュスイッチ230が押圧付勢を受ける。この押圧付勢に伴いプッシュスイッチ230は押圧操作信号を出力するが、当該操作操作信号は、基板240上の配線を介して信号出力部305に送信され、さらにワイヤーハーネス306を介して、ジョイスティック本体114に送信され、その内部のCPU80に入力される。
【0065】
図7は、本実施形態の車両用操作装置1のシステム構成例を示す。操作装置の本体部100は、通信インターフェース85を有し、CPU80は、通信インターフェース85を介して自動車側の多重通信ライン90と、図1のコネクタ114cにて接続されている。多重通信ライン90には、カーナビゲーションシステム50(ナビECU52とこれに接続されたモニタ(ディスプレイ:表示手段)51及び記憶装置53とを含む)が接続されている。
【0066】
可動操作部110へのX方向及びY方向の操作変位を示すX方向回転センサ81及びY方向回転センサ82の角度検出値は、CPU80にてX−Y二次元入力座標値に変換され、例えば、カーナビゲーション装置50のモニタ51上での所定の表示対象の位置移動等に使用するために、多重通信ライン90を介してナビECU52に送られる。
【0067】
同様に、回転操作部300Aへの回転操作に伴う回転操作部材311の回転操作変位(操作量)を示す、ホイール回転センサ304の角度検出値は、CPU80にてY方向の一次元入力座標値に変換され、例えば、カーナビゲーション装置50のモニタ51上での所定の表示対象の位置移動や、制御内容の切り替え等に使用するために、多重通信ライン90を介してナビECU51に送られる。
【0068】
一方、ナビECU52は、二次元操作部200の操作量として検出されたX−Y二次元入力座標値や、一次元操作部300の操作量として検出されたY方向の一次元入力座標値の入力を受ける一方で、図14及び図15、さらには図16に示す操作制限処理を実施しており、状況に応じて一次元操作が無効化される。
【0069】
図14の処理は、モニタ51の表示画面の切り替えに伴い実行されるものであり、S1では、次に表示する画面のデータを読み出す。S2では、読み出した画面データに基づいて、画面に設定される操作画像(操作領域)Iが予め定められた大きさ以下であるか否かを判定する。画面に設定される操作画像(操作領域)Iが予め定められた大きさ以下である場合にはS3に進み、一次元操作部300及び二次元操作部200の操作を双方とも有効化する一方で、予め定められた大きさを越える場合にはS4に進み、二次元操作部200の操作のみを有効化して一次元操作部300の操作を無効化する。その上で、S5にてS1で読み出した画面データに基づいて、次画面の表示を実施する。
【0070】
図15の処理も、モニタ51の表示画面の切り替えに伴い実行されるものであり、S11では、次に表示する画面のデータを読み出す。S12では、読み出した画面データに基づいて、当該画面にスクロール操作領域Sが存在するか否かを判定する。スクロール操作領域Sが存在する場合にはS13に進み、一次元操作部300及び二次元操作部200の操作を双方とも有効化する一方で、スクロール操作領域Sが存在しない場合にはS14に進み、二次元操作部200の操作のみを有効化して一次元操作部300の操作を無効化する。その上で、S15にてS1で読み出した画面データに基づいて、次画面の表示を実施する。
【0071】
なお、一次元操作部300と二次元操作部200とを有効化するか無効化するかについては、上記のように画像データに基づく判定をせずとも、画面毎に予め決めておき、決められた内容に従い有効化・無効化を設定するようにしてもよい。ただし、その決め方として、予め定められた大きさを越える操作画像Iを有する画面及びスクロール操作領域Sのいずれかを有する画面に、一次元操作部300及び二次元操作部200の操作を双方とも有効化するようにし、それ以外の画面では、二次元操作部200の操作のみを有効化するように設定するとよい。
【0072】
また、S12にて、スクロール操作領域Sが存在すると判定された場合は、次の画面表示後に、図16に示す一次元操作部300に係る操作制限処理を実施する。
【0073】
即ち、S21では、モニタ51の画面上において、二次元操作部200によりモニタ51の画面上で位置移動可能なポインタ画像Pの現在の指示位置が、スクロール表示の可能なスクロール表示領域SD上に位置するか否かを判定する。ポインタ画像Pの現在の指示位置がスクロール表示領域SD上に位置する場合にはS22に進み、一次元操作部300の操作モードをスクロール表示モードに設定する。これにより、当該スクロール表示領域SD内に表示されるスクロール画像を、一次元操作部300への操作量に応じて、予め定められた一次元表示方向(一次元操作方向に対応)にスクロールすることが可能となり、当該表示領域S内の表示内容を変更できる。他方、ポインタ画像Pの現在の指示位置がスクロール表示領域SD上に位置しない場合にはS23に進む。
【0074】
S23では、ポインタ画像Pの現在の指示位置が、制御内容を所定順序に従い切り替え可能な制御内容切替領域SC上に位置するか否かを判定する。ポインタ画像Pの現在の指示位置が制御内容切替領域SC上に位置する場合にはS24に進み、一次元操作部300の操作モードを制御内容切替モードに設定する。これにより、当該制御内容切替領域SCにおいて表示されている制御内容を示す制御内容情報を、一次元操作部300の操作量に応じて、予め定められた順序(一次元操作方向方向に対応)に従い順次切り替えることが可能となり、表示される制御内容情報に対応する制御内容を実施可能となる。制御内容の実施は、表示の切替に伴い実施してもよいし、他の実行操作画像への位置指示操作により、現在表示されている制御内容上方に対応した制御内容を実施するようにしてもよい。他方、ポインタ画像Pの現在の指示位置が制御内容切替領域SC上に位置しない場合にはS25に進む。
【0075】
S25では、ポインタ画像Pの現在の指示位置が制御内容切替領域SD上に位置しない場合には、一次元操作部300の操作モードを位置指示モードに設定する。これにより、モニタ51の画面上に表示されているポインタ画像Pを、一次元操作部の操作量に応じて、予め定められた一次元表示方向に移動することが可能となる。なお、位置指示モードにおける一次元表示方向には、ポインタ画像Pが表示される長方形状画面において、縦方向及び横方向のうち幅の小さい方に設定するとよい。
【0076】
なお、一次元操作部300への操作(一次元操作)は、スクロール表示領域SDや制御内容切替領域SC等のスクロール操作領域Sが、二次元操作部200への操作(二次元操作)により移動可能なポインタ画像Pにより位置指示された場合にのみ、有効化されるようにしてもよい。
【0077】
以下、本実施形態の操作装置1において、二次元操作部200と一次元操作部300への操作に基づいて、ナビECU52が実施するモニタ51での表示制御による表示例を説明する。
【0078】
図8は、モニタ51の表示例である。ここでは目的地の名称を入力することにより目的を設定するための画面表示の流れが示されている。
【0079】
図8Aに示す表示画面501Aは、メニュー画面である。このメニュー画面501Aには複数の操作画像(操作アイコン)Iが表示されており、それらに対するポインタ画像Pによる位置指示状態で位置指定入力操作がなされることにより、対応する制御内容を対応する制御対象に実施させるべくCPU80から制御信号が出力される。ここでは、メニュー画面501Aを目的地設定画面501Bに切り替える制御内容が対応付けられている操作画像Iに対し、位置指定入力操作がなされたとする。
【0080】
図8Bに示す表示画面501Bは、目的地設定画面501Bであって、上記メニュー画面501Aに対する下位階層画面である。この目的地設定画面501Bにも複数の操作画像Iが表示されている。ここでは、目的地設定画面501Bを目的地名称入力画面501Cに切り替える制御内容が対応付けられている操作画像Iに対し、ポインタ画像Pによる位置指示がなされた状態で位置指定入力操作がなされたとする。
【0081】
図8Cに示す表示画面501Cは、目的地名称入力画面であり、上記目的地設定画面501Bに対する下位階層画面である。この目的地名称入力画面501Cにも複数の操作画像Iが表示されているが、上記した画面よりも画像範囲が狭い操作画像Iが、上記画面501A,501Bよりも数多く設定されている。この目的地名称入力画面501Cは、各文字に対応する操作画像Iを表示する文字入力画面であり、それら操作画像Iへの位置指定入力操作により対応する文字を選択する制御内容が対応付けられている。そして、順次選択される文字により形成された文字列によって、目的地の名称が入力される。名称入力を完了する操作画像Iに対するポインタ画像Pによる位置指示状態にて位置指定入力操作がなされると、これまでの文字選択により形成される文字列を含む目的地の検索を実施し、その結果を表示する目的検索結果表示画面501Dに画面を切り替える制御が実施される。
【0082】
図8Dに示す表示画面501Dは、目的検索結果表示画面であり、上記目的地名称入力画面501Cに対する下位階層画面である。この目的検索結果表示画面501Dには、縦方向のスクロール操作領域Sが設けられている。このスクロール操作領域Sは、目的検索結果の一覧が表示されたスクロール表示領域SDであって、所定の表示領域内に予め定められたスクロール画像の一部が表示されており、一次元操作部300によるスクロール操作、あるいはスクロール操作が対応付けられたスクロール操作用の操作画像I(IS)への二次元操作部200による位置指定入力操作により、所定表示領域内にてスクロール画像を移動するスクロール表示を実施することができる。また、目的検索結果としてスクロール表示領域SDに一覧表示される操作画像Iには、それぞれに対応する位置情報が表示されるとともに、それらのいずれかへの位置指定入力操作に伴い当該位置を目的地に指定する制御内容が設定されている。
【0083】
図8Eに示す表示画面501Eは、目的地決定画面であり、上記目的検索結果表示画面501Dに対する下位階層画面である。この目的地決定画面501Eには、目的検索結果表示画面501Dにおいて指定された目的地を中心とした地図画像Mが表示されるとともに、当該目的地を新規目的地として決定する制御内容が対応付けられた操作画像Iが表示されている。
【0084】
図8A〜図8Eに示す表示例において、二次元操作部200は、図8A〜図8Eのいずれの画面においても、ポインタ画像Pをモニタ51の画面上で二次元移動させるための操作部である。こうしたポインタ画像Pを二次元移動させる操作が、本実施形態における位置指示操作である。他方、一次元操作部300は、表示される操作画像Iが比較的大きい上位階層の画面(図8A及び図8B)においては、あらゆる一次元操作部300への操作が無効化されている。ただし、それよりも下位階層の画面(図8C〜図8E)においては、一次元操作が有効化されている。ここではポインタ画像Pをモニタ51の画面上で一次元直線移動させる操作(ここでは画面の縦方向のみに移動させる操作)が可能とされている。こうしたポインタ画像Pを一次元移動させる操作も、本実施形態における位置指示操作である。
【0085】
なお、図8Cにおいて、一次元操作部300に対し所定量の操作をすることにより、ポインタ画像Pを、複数の操作画像Iに対し予め定められた順序に従い、位置指示している現在の操作画像I上から別の操作画像I上へと順次移動させることができる。つまり、この場合、一次元操作部300の一次元操作方向に対応付けられる一次元表示方向というのは、複数の操作画像Iに対し定められる順序である。この画面は、五十音入力画面であるから、縦方向に「ア行」が順に表示され、その左側に隣接して「カ行」が順に表示され、さらに順次各行が表示されているから、「あいうえおかきくけ・・・」という「あいうえお順」が一次元方向として定められており、ポインタ画像Pはこの順序に従い順次操作画像I上を移動していく。これにより、ポインタ画像Pは、一次元操作部300が一次元操作方向の正方向に操作された場合には、「ア行」を上から下に進み、さらに左上の「カ」に進んで、「カ行」を上から下に進む・・・、というように、決められた順序に従い移動可能とされる。
【0086】
また、図8Dにおいては、スクロール表示領域SDが存在している。このスクロール操作領域Sはスクロール表示領域SDであり、当該領域S上に、例えば二次元操作部200による位置指示操作によってポインタ画像Pを位置させると、一次元操作部300の操作モードが位置指示モードから制御内容切替モードに切り替わる。この状態で、一次元操作部300への操作を実施すると、正逆の操作方向に応じた方向へのスクロール表示が実施される。
【0087】
図9は、モニタ51の表示例であり、ここではメニュー画面が表示されており、図8Aと同様、複数の操作画像Iが表示されている。ただし、表示されている操作画像Iは図8Aとは異なる。ここに表示されている各操作画像Iには、対応する表示画面に表示を切り替える制御内容が対応付けられている。
【0088】
図10に示す表示画面は、自車両の現在位置を表示する地図画面503であり、上記メニュー画面502上の操作画像Iへの位置指定入力操作により表示される下位階層画面である。当該地図画面503にも、背景画像をなす地図画像M上に、複数の操作画像Iが表示されている。さらに、地図画像M上には、表示されている地図画像Mを拡大表示又は縮小表示するための拡大縮小用のスクロール操作画像(スクロール操作領域S)Sが表示・設定されている。このスクロール操作領域Sは、制御内容切替表示領域(拡大縮小用操作画像)であり、当該領域S上に、例えば二次元操作部200による位置指示操作によってポインタ画像Pを位置させると、一次元操作部300の操作モードが位置指示モードから制御内容切替モードに切り替わる。この状態で、一次元操作部300が操作されると、その操作量に応じて、対応する縮尺変更を生じさせる拡大縮小表示が実施される。ここでは、複数の縮尺が予め定められた順序で設定されており、一次元操作部300の操作量に応じて、縮尺が順次切り替わる。
【0089】
図11は、モニタ51の表示例であり、ここでは車載オーディオ装置におけるFM選局画面504Aから、音響設定画面504Bを表示する流れが示されている。
【0090】
図11Aに示す表示画面504は、複数の操作画像Iが表示されるFM選局画面であり、上記メニュー画面502上の操作画像Iへの位置指定入力操作により表示される下位階層画面である。ここでは、No.3に設定されている局が既に選択され、車室内に出力されており、この状態で、音響設定画面503Bに切り替える制御内容が対応付けられている操作画像Iに対し、一次元操作部300又は二次元操作部200のいずれか又は双方の位置指示操作によりポインタ画像Pによる位置指示がなされ、さらにその状態で位置指定入力操作がなされることで、図11Bに示す表示画面503Bに表示が切り替わる。
【0091】
図11Bに示す表示画面504Bは、音響設定画面であり、上記FM選局画面504Aに対する下位階層画面である。この音響設定画面504Bには、各種音響設定用に複数のスクロール操作領域Sが表示・設定されている。このスクロール操作領域Sは、制御内容切替表示領域(ボリューム制御用操作画像)であり、当該領域S上に、例えば二次元操作部200による位置指示操作によってポインタ画像Pを位置させると、一次元操作部300の操作モードが位置指示モードから制御内容切替モードに切り替わる。この状態で、一次元操作部300が操作されると、その操作量に応じて、対応するボリューム調整制御がなされる。スクロール操作領域Sの中には、ボリュームレベルを示すバー画像SBが表示されるものもあり、当該スクロール操作領域Sに対し一次元操作部300による操作がなされると、その操作量に応じて、当該バー画像SBの表示位置が、画面上に予め決められている一次元表示方向に沿って移動する制御も同時に実施される。
【0092】
図12は、モニタ51の表示例であり、所定の表示画面上において、予め定められた表示対象に対する二次元操作部200による位置指示操作により、一次元操作用の操作画像Iを出現させる画面である。ここでは車載オーディオ装置における音楽再生画面505Aにおいて、二次元操作部200及び一次元操作部300による位置指示操作に伴い、一次元操作部300用の操作画像Iとして選曲用の操作画像を表示する流れが示されている。
【0093】
図12Aに示す表示画面505Aは、音楽再生画面の一つであり、上記メニュー画面502上の操作画像Iへの位置指定入力操作により表示される下位階層画面である。複数の操作画像Iが表示されるとともに、選択されている曲に関する情報が表示されている。ここで、現在の表示画面上に選曲用の操作画像の一つであるCDアルバム選択用の操作画像Iを出現させる形で、現在の表示状態を切り替える制御内容が対応付けられている操作画像Iに対し、一次元操作部300又は二次元操作部200のいずれか又は双方の位置指示操作によりポインタ画像Pによる位置指示がなされ、さらにその状態で位置指定入力操作がなされることで、図12Bに示す表示画面504Bに表示が切り替わる。
【0094】
図12Bに示す表示画面505Bは、図12Aに示す表示画面505A上に、選曲用の操作画像Iを出現させた画面であり、上記表示画面505Aに対する下位階層画面である。この画面505Bには、CDアルバム選択用のスクロール操作領域Sが表示・設定されている。このスクロール操作領域Sは、制御内容切替領域(CDアルバム選択用操作画像)SCであり、当該領域SC上に、例えば二次元操作部200による位置指示操作によってポインタ画像Pを位置させると、一次元操作部300の操作モードが位置指示モードから制御内容切替モードに切り替わる。この状態で、一次元操作部300が操作されると、その操作量に応じて、予め定められたCDアルバムの順序に従い順次、再生対象となるCDアルバムを切り替える制御が実施される。同時に、CDアルバム表示領域Vの表示切替制御も実施され、再生対象となるCDアルバムの名称表示が、これに合わせて順次切り替わる制御も実施される。
【0095】
図13は、モニタ51の表示例であり、所定の表示画面上において、二次元操作部200による位置指示操作により位置指示され、当該位置指示状態で位置指定入力操作がなされることで所定の制御内容を実施する二次元操作部用の操作画像Iが表示されている。ところが、当該操作画像Iへの位置指示状態にて、一次元操作部300による一次元操作がなされるに伴い、当該操作画像Iは、同様の制御内容を実施する一次元操作用のスクロール操作画像に切り替わる。ここでは車載空調装置に対する空調設定画面において、表示されている吹き出し風量レベルを調整するための二次元操作部用の操作画像Iが、同様に吹き出し風量レベルを調整するための一次元操作用のスクロール操作画像Iに切り替わる流れが示されている。
【0096】
図13Aに示す表示画面は、車載空調装置の設定画面であり、複数の操作画像が表示されている。この画面には、吹き出し風量レベル設定用の操作画像Iが表示されており、各風量レベルに対応する操作画像Iは、二次元操作部による位置指示操作により位置指示され、当該位置指示状態で位置指定入力操作を受けることで、対応する吹き出し風量レベルが設定される。ここでは、この風量レベル設定用の各操作画像I上、あるいはそれら操作画像Iが表示される所定の操作画像群表示領域上において、二次元操作部200による位置指示操作により位置指示された状態で、一次元操作部300による一次元操作がなされると、図13Bに示す表示画面に画面が切り替わる制御がなされる。
【0097】
図13Bに示す表示画面は、図13Aに示す表示画面上から切り替わった後の画面であり、吹き出し風量レベルを設定するための二次元操作部用の操作画像Iではなく、同様に吹き出し風量レベルを設定するための一次元操作部用の操作画像が表示されている画面である。この画面には、吹き出し風量レベル用の横方向のスクロール操作領域Sが表示・設定されている。二次元操作部200の二次元操作により、当該スクロール操作画像が表示されている制御内容切替表示領域上にポインタ画像Pを位置させる位置指示操作がなされると、一次元操作部300の操作モードが制御内容切替モードに切り替わる。この状態で、一次元操作部300への操作がなされると、その操作量に応じて、車載空調装置に設定される吹き出し風量レベルが調整される。同時に、スクロール操作画像(スクロール操作領域S)内には、ボリュームレベルを示すためのバー画像が表示されており、当該一次元操作がなされるに伴いその操作量に応じて、その表示位置が移動する。なお、ここでは、一次元操作部300の一次元操作方向はY方向であり、これに対応するモニタ51の画面上での一次元表示方向は、画面の横方向である。
【0098】
なお、上記したモニタ51の画面表示例において、制御内容切替領域SCをなすスクロール操作領域Sが、画面内に1つのみ表示されるが面である場合には、一次元操作部300に割り当てられる操作には、当該制御内容切替領域SCへの位置指示操作をせずとも、操作方向に対応する制御内容の切り替えが可能となるようにし、一次元操作部300により所定の表示対象を一次元表示方向に移動する表示移動操作を禁止するようにしてもよい。
【0099】
ところで、本実施形態の操作装置1においては、Z方向に押圧操作するプッシュスイッチが2つ設けられており、可動操作部110をZ方向に押圧するプッシュ操作により押圧付勢される(ONとなる)プッシュスイッチ106と、一次元操作部300の操作面301aをZ方向に押圧するプッシュ操作により、一次元操作部300全体がZ方向に押圧変位することで押圧付勢される(ONとなる)プッシュスイッチ230を備えて構成されている。ところが、プッシュスイッチ106を押圧付勢するべく一次元操作部300を押圧操作すると、可動操作部110もZ方向に変位する可能性があり、プッシュスイッチ230も同時に押圧付勢され、双方が同時操作される可能性がある。このため、プッシュスイッチ106を押圧付勢するための操作ストロークを、プッシュスイッチ230を押圧付勢するための操作ストロークよりも長く設定する(望ましくは2倍以上)、あるいは、プッシュスイッチ106を押圧付勢するための操作荷重を、プッシュスイッチ230を押圧付勢するための操作荷重よりも大きく設定する(望ましくは2倍以上)ことで、双方のプッシュスイッチ106,230の同時操作が生じないようにできる。本実施形態においては、図38に示すように、プッシュスイッチ106を押圧付勢するための操作ストローク(ここでは1.5mm)を、プッシュスイッチ230を押圧付勢するための操作ストローク(ここでは0.3mm)の5倍以上に設定し、なおかつ、プッシュスイッチ106を押圧付勢するための操作荷重(ここではプッシュスイッチ106の非付勢位置から付勢位置(ON位置)に至る中間位置にて5Nの操作荷重が生ずるよう設定されている)を、プッシュスイッチ230を押圧付勢するための操作荷重(ここではプッシュスイッチ230の非付勢位置から付勢位置(ON位置)に至る中間位置にて1Nの操作荷重が生ずるよう設定されている)よりも5倍以上に設定している。
【0100】
以上、本発明の第一実施形態を説明したが、これらはあくまで例示にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。以下では、上記第一実施形態とは異なる実施形態について、図面を用いて説明する。ただし、上記第一実施形態と同一の構成部分については、同一の符号を付することにより説明を略する。なお、いずれの実施例においても、上記第一実施形態と同様の表示を実施することができるものとする。
【0101】
本発明の第二実施形態を、図17〜図21を用いて説明する。
【0102】
図17は、第二実施形態の車両用操作装置の操作構造部分(以下、本体部ともいう)を示す斜視図であり、図18は、その可動操作部の分解斜視図であり、図19は、図17のA−A断面図(図5と同様の断面)であり、図20は、図17のB−B断面図(図6と同様の断面)であり、図21は、図17の操作装置の全体構成概念を示すブロック図である。
【0103】
第二実施形態の車両用操作装置1B(1)には、一次元操作部300としてタッチパッド型操作部300Bが設けられている。このタッチパッド型操作部300Bは、二次元操作部200の可動操作部110の先端面側に、操作面321aをなすタッチ操作面が露出する形でタッチパネル321が設けられており、ユーザーにより当該タッチ操作面321aをタッチ状態のまま移動するタッチ移動操作がなされる。そして、当該タッチ操作面321aに予め定められた一次元操作方向における当該タッチ移動操作の移動変位が、操作変位として検出される。つまり、一般的なタッチパッド型操作部においては、CPUが、タッチ操作面上になされるタッチ移動操作の移動変位を、当該タッチ操作面上に定められる直交する2軸(X−Y)にベクトル分解し、それぞれのベクトル量を操作変位として検出するが、本実施形態のCPU80は、一次元操作方向(ここではY方向)のみの移動変位を検出し、これに直交するもう一方の軸方向(ここではX方向)への移動変位は検出しない、あるいは検出しても後にその値を使用しないようにされている。ここでのタッチパネル321は、タッチ操作面321aへの操作方向が、可動操作部110の二次元変位方向(二次元操作面)上に定められる所定の一次元操作方向に設定された操作対象部材301となっている。
【0104】
なお、タッチパネル321としては、周知の抵抗膜方式や静電容量方式のものを用いることができる。
【0105】
また、本実施形態においては、図21に示すように、操作時力覚付与手段として振動制御部329が設けられている。この振動制御部329は、ユーザーによってタッチ操作面がタッチ操作されるに伴いその応答として所定の振動(力覚)を付与するタッチ操作時力覚付与モードと、ユーザーによって前記タッチ操作面に対し所定量の移動変位を生ずる前記タッチ移動操作がなされるに伴いその応答として所定の振動(力覚)を付与するタッチ移動操作時力覚付与モードとを有している。CPU80の指示によりこれら力覚が付与されることで、この振動制御部329は、本発明のタッチ操作時力覚付与手段及びタッチ移動操作時力覚付与手段として機能する。なお、付与される力覚は、振動に限られるものではなく、例えばタッチ方向とは逆向きの押圧力を受けるようなものであってもよいし、他のものでもよい。
【0106】
また、本実施形態において、可動操作部110は、既に述べた実施形態と同様、内部が中空となっており、その内部にタッチパッド型操作部300Bが収容されるとともに、先端面111aには開口部220Cが設けられ、当該開口部220Cからタッチ操作面321aが露出している。
【0107】
また、本実施形態のタッチ操作面321aは、当該タッチ操作面321a上に定められた一次元操作方向の幅が当該一次元操作方向に対し垂直な方向の幅よりも長い矩形状に形成されている。さらにいえば、タッチ操作面は、Y方向に長く、X方向に短い形状を有しており、可動操作部110のY方向に沿って順逆双方向に操作されるよう、Y方向を一次元操作方向として有する。また、モニタ51の画面上で定められる、それらの一次元操作方向に対応する一次元表示方向についても、互いに直交するように定められており、ここでは、Y方向が画面の縦方向(車両上下方向)、X方向が画面の横方向(車両左右方向)に定められている。
【0108】
さらに、本実施形態において、タッチ操作面321aには、当該操作面321上に定められた一次元操作方向に対し垂直な方向の両端位置に、当該タッチ操作面321aから突出するガイド壁部301Gが設けられている。ここでは、開口部220Cの内周壁部をガイド壁部301Gに利用し、溝底面にタッチ操作面321aを有した形状とされている。
【0109】
なお、本実施形態においては、第一実施形態と同様に、タッチパネル321を下方に押圧操作することによりプッシュスイッチ230が押圧付勢される。タッチパネル321は、付勢手段(図示なし)により上方に付勢された形で基板240ないしは操作カバー220に支持されており、当該押圧操作により付勢手段の付勢に抗して下方に変位し、これによりプッシュスイッチ230が押圧付勢を受けるよう構成されている。
【0110】
なお、上記実施形態のタッチ操作面321aは、図22(a)に示すように予め定められた一次元方向に長く形成されているが、図22(b)に示すように、可動操作部110の主表面110a全面をタッチ操作面321aとすることもできる。また、一次元操作部300を、二次元操作部200の可動操作部110の主表面110a上に複数設ける実施例として、長方形形状をなすタッチ操作面321aとしてタッチ操作面321ax、321ayとの2つを設け、互いの長辺方向がそれぞれの中央にて交わる十字形状に形成することもできる。このとき、タッチ操作面321ax、321ayの一次元操作方向は互いに異なるように定められており、ここでは互いに直交するように設けられている。さらに、ポインタ画像Pを一次元操作部300と二次元操作部200との双方で動かすことが可能な表示画面において、それら一次元操作方向に対応する、モニタ51の画面上で定められる一次元表示方向についても、互いに直交するよう定められている。
【0111】
また、図34は、上記と同様、一次元操作部300としてタッチパッド型操作部300Bを設ける構成であるが、上記とは異なる実施形態である。ここでは、二次元操作部200の可動操作部110を保持するユーザーの指が割り当てられる形で、タッチ操作面321が可動操作部110の主表面110a上に配置されている。さらにいえば、配置されたタッチ操作面321の一次元操作方向は、割り当てられる指の動かし易い方向となるよう定められている。
【0112】
具体的にいえば、4つのタッチ操作面321a1,321a2,321a3,321a4が設けられており、これらのうち3つのタッチ操作面321a1,321a2,321a3は、ユーザーが操作時に使用する指として人差し指、中指、薬指が想定され、車両前後方向に長辺方向を有する形で互いに平行に配置され、それぞれの一次操作方向も車両前後方向に設定されている。他方、タッチ操作面321a4は、ユーザーが操作時に使用する指として親指が設定され、車両左右方向に長辺方向を有する形で中央位置から車両前後方向に偏った位置(ここでは車両後方側)に配置されるとともに、一次元操作方向も車両左右方向に定められている。
【0113】
図34の個別に実施形態について説明する。図34(a)は、4つのタッチ操作面321a1,321a2,321a3,321a4が、可動操作部110の主表面110a上にそのまま形成された実施形態である。また、タッチ操作面321a1,321a2,321a3,321a4は、主表面110aに形成される溝の底面として位置する形で設けられており、外周縁部の溝壁部がガイド壁部301Gとして機能している。一方、図34(a)は、全面にタッチパネルの操作面が形成されている。そのうちの予め定められた一部領域として、タッチ操作面321a1,321a2,321a3,321a4が設けられており、残余の領域に対するタッチ移動操作があっても、その操作入力は無効化される。
【0114】
ところで、上記した実施形態においては、一次元操作部300は、二次元操作部200の可動操作部110に対し固定的に配置されているが、配置位置をカスタマイズできるように構成してもよい。例えば、可動操作部110の主表面110aに、一次元操作部300の操作面301aとして設定可能な操作面設定可能領域を形成しておき、さらにこの操作面設定可能領域内に複数の操作面設定見込み領域を予め設定しておく。ただし、設定されるそれら操作面設定見込み領域にはそれぞれ、操作面301aとされた際の一次元操作方向が対応付けられている。これに対し、操作面301aとして設定する操作面設定見込み領域を選択する形で、一次元操作部300の操作面301aを設定することができる。
【0115】
具体的にいえば、図34(a)において、操作面311aを設定可能な操作面設定可能領域として領域320a(符号321a1〜321a4の領域からなる面領域)を定め、当該領域320aにタッチパネル321のタッチ操作面を予め形成しておく。さらに、当該領域320a内に、複数の操作面設定見込み領域として、符号321a1〜321a4に領域を、それぞれの一次操作方向(符号321a1〜321a3はX方向、符号321a4はY方向)を対応付けた形で予め設定する。そして、モニタ51の表示画面として、一次元操作部300の操作面の配置位置をカスタマイズする操作面設定画面を予め用意しておく。操作面設定画面は、例えば図35に示す画面507を表示することができる。ここでの操作面設定画面507には、実際の操作面設定可能領域310aに対応する領域517aが表示されるとともに、各操作面設定見込み領域321a1〜321a4に対応する領域507a1〜507a4も、操作面設定可能領域320aに対する各操作面設定見込み領域321a1〜321a4の位置関係を反映した形で、領域517a内に表示されている。そして、表示されている領域507a1〜507a4の中からいずれか又は複数を選択する領域選択操作を受け付けることにより、選択された領域507a1〜507a4に対応する操作面設定見込み領域321a1〜321a4が、タッチ操作面321aとしての機能が有効化されるよう設定され、選択されなかった残余の領域に対応する操作面設定見込み領域は、タッチ操作面321aとしての機能が無効化されるよう設定され、これらの設定情報がCPU80に接続する記憶装置(ROMや不揮発性メモリ等の記憶部)89に記憶される。
【0116】
これにより、タッチ操作面としての機能が有効化されている操作面にタッチ移動操作がなされた場合には、検出される操作変位に対応した表示移動制御や制御内容切替制御が実施され、他方、タッチ操作面としての機能が無効化されている操作面にタッチ移動操作がなされた場合には、検出される操作変位に対応した表示移動制御や制御内容切替制御が実施されない。なお、無効化は、検出された操作変位に対応する制御を禁止する形で実施してもよいし、操作変位の検出自体を停止するようにしてもよい。
【0117】
なお、上記領域選択操作は、例えば上記の位置指示操作により領域507a1〜507a4の中からいずれかの領域を指示し、その指示状態での上記の位置指定入力操作により、指示されていた領域が選択される形で実施できる。
【0118】
また、操作面設定画面507を表示するための表示情報は、ナビECU52のCPUに接続する記憶装置(ROMや不揮発性メモリ等の記憶部)53に記憶しておくものとし、当該操作面設定画面507の表示の際には当該CPUに読み出されて、これに基づく表示制御が実施される。さらに、領域507a1〜507a4と操作面設定見込み領域321a1〜321a4との対応関係や、各操作面設定見込み領域321a1〜321a4の一次元操作方向といった予め設定されている設定情報は、本体部100のCPU80に接続する記憶装置(ROMや不揮発性メモリ等部)89に記憶しておくものとし、操作面設定見込み領域321a1〜321a4の有効化/無効化を設定する際に参照される。また、この記憶部89には、操作面設定見込み領域321a1〜321a4毎に設定された有効化/無効化の設定結果も記憶されており、それぞれに対しタッチ移動操作がなされた際には、CPU80がこの設定結果に基づいて有効化/無効化を判定し、これを反映した制御を実施する。
【0119】
また、例えば可動操作部110の主表面110a全面を、一次元操作部300の操作面301aとして設定可能な操作面設定可能領域として形成しておく。そして、この操作面設定可能領域上において領域指定する形で、指定された領域を一次元操作部300の操作面301aを設定することができる。
【0120】
具体的にいえば、図34(b)のように、可動操作部101の主表面101aの全面を、操作面321aを設定可能な操作面設定可能領域320a(符号321a1〜321a4の領域からなる面領域)として定め、当該領域320aにタッチパネル301のタッチ操作面を予め形成しておく。そして、モニタ51の表示画面として、例えば図36に示す操作面設定画面508を表示する。操作面設定画面508には、実際の操作面設定可能領域320aに対応する領域518aが表示されており、この領域518a内にて、1以上の領域を指定する領域指定操作を受け付けることにより、指定された領域518a1や518a2に対応する操作面設定可能領域320a上の領域に対し、タッチ操作面321aとしての機能が有効化されるよう設定され、選択されなかった残余の領域に対応する操作面設定見込み領域に対しては、タッチ操作面321aとしての機能が無効化されるよう設定され、これらの設定情報がCPU80に接続する記憶装置(ROMや不揮発性メモリ等の記憶部)89に記憶される。
【0121】
これにより、タッチ操作面としての機能が有効化されている操作面にタッチ移動操作がなされた場合には、検出される操作変位に対応した表示移動制御や制御内容切替制御が実施され、他方、タッチ操作面としての機能が無効化されている操作面にタッチ移動操作がなされた場合には、検出される操作変位に対応した表示移動制御や制御内容切替制御が実施されない。なお、無効化は、検出された操作変位に対応する制御を禁止する形で実施してもよいし、操作変位の検出自体を停止するようにしてもよい。
【0122】
なお、上記領域指定操作は、例えば、操作面設定画面508が表示されるに伴い表示される領域指定用の枠画像を移動する形でなされ、当該枠画像の位置が決定されるに伴い、当該枠画像内が操作面として設定されるようにできる。枠画像の移動は、移動用の操作画像Iへの上記の位置指定入力操作等で実施できるようにすればよい。
【0123】
また、操作面設定画面508を表示するための表示情報は、ナビECU52のCPUに接続する記憶装置(ROMや不揮発性メモリ等の記憶部)53に記憶しておくものとし、当該操作面設定画面508の表示の際には当該CPUに読み出されて、これに基づく表示制御が実施される。さらに、領域指定操作により設定された有効化/無効化の設定結果は、本体部100のCPU80に接続する記憶装置(ROMや不揮発性メモリ等部)89に記憶しておくものとし、操作面設定可能領域310aに対しタッチ移動操作がなされた際には、CPU80がこの設定結果に基づいて、操作の有効化/無効化を判定し、これを反映した制御を実施する。
【0124】
図35及び図36で示した実施形態については、ナビECU52と本体部100のCPU80とが連携して操作面位置カスタマイズ手段として機能しており、モニタ51での画面表示や二次元操作部200の操作入力を利用しながらカスタマイズが実施されている。
【0125】
本発明の第三実施形態を、図23〜図27を用いて説明する。
【0126】
図23は、第三実施形態の車両用操作装置の操作構造部分(以下、本体部ともいう)を示す斜視図であり、図24は、その可動操作部の分解斜視図であり、図25は、図23のA−A断面図(図5と同様の断面)であり、図26は、図23のB−B断面図(図6と同様の断面)であり、図27は、図23の操作装置の全体構成概念を示すブロック図である。
【0127】
第三実施形態の車両用操作装置1C(1)には、一次元操作部300としてプッシュ型操作部300Cが設けられている。プッシュ型操作部300Cは、二次元操作部200の可動操作部110の先端面110aに設けられたプッシュ操作部材330を有している。プッシュ操作部材330には、モニタ51の画面上に表示される所定の表示対象(例えばポインタ画像Pやスクロール画像)の移動方向として、予め定められた一次元表示方向の順逆いずれかの向きが設定されており、当該方向のみに該表示対象を移動することが可能とされている。
【0128】
本実施形態におけるプッシュ型操作部300Cの操作対象部材330は、その主表面上にプッシュ操作面331aを複数有した円盤状部材であって、裏面側中央にて、基板240上に固定された上端が球面状の揺動支持体322により揺動可能に支持されている。一つの操作面321aが操作された際には、対応するプッシュスイッチ334のみが押圧付勢されるよう構成されている。なお、本実施形態においては、4つのプッシュ操作面334は円盤状部材320上に、揺動支持体322を中心にして十字状に配置されており、それぞれに対応するプッシュスイッチ(ここではタクトスイッチ)334が設けられている。具体的にいえば、第一の操作面331a1及び第一のプッシュスイッチ3341は、モニタ51に表示される所定表示対象を、互いに直交する一次元表示方向において、一方の一次元表示方向の順方向に移動するものであり、第二の操作面331a3及び第二のプッシュスイッチ3343は、その逆方向に移動するものである。第三の操作面331a2及び第三のプッシュスイッチ3342は、モニタ51に表示される所定表示対象を、互いに直交する一次元表示方向において、他方の一次元表示方向の順方向に移動するものであり、第四の操作面331a4及び第四のプッシュスイッチ3344は、その逆方向に移動するものである。
【0129】
本発明の第四実施形態を、図28〜図32を用いて説明する。
【0130】
図28は、第四実施形態の車両用操作装置の操作構造部分(以下、本体部ともいう)を示す斜視図であり、図29は、その可動操作部の分解斜視図であり、図30は、図28のA−A断面図(図5と同様の断面)であり、図31は、図28のB−B断面図(図6と同様の断面)であり、図32は、図28の操作装置の全体構成概念を示すブロック図である。
【0131】
第四実施形態の車両用操作装置1D(1)には、既に述べた第一実施形態と同様、回転型操作部を有して構成されるが、その回転軌道が異なっており、ここでの回転操作部材341の操作面(露出面)は、可動操作部110の主表面110aに対し平行な平面として表れる非円形の回転軌道を有してなる回転型操作部300Dである。本実施形態においては、可動操作部110に対し固定される複数の軸受部材342の外周に、これを取り巻く形でベルト部材341を配置している。そして、このベルト部材341のうち、上端側で露出する露出部が操作面341aとされており、当該操作面341aを押圧しつつ当該ベルトを回転方向に操作することで、ベルト部材341が回転軌道に対し順逆いずれかの方向への移動する。この移動変位は、ベルト回転センサ344により検出される。ここでの回転センサは、ベルト部材341の移動に伴い回転する軸受342の外輪(回転輪)の回転を検出するセンサとし、検出方法は、上記したホイール回転センサと同様の方法を採用することができる。
【0132】
なお、本実施形態においては、第一実施形態と同様に、回転操作部材341を下方に押圧操作することによりプッシュスイッチ230が押圧付勢される。回転操作部材341は、付勢手段(図示なし)により上方に付勢された形で基板240ないしは操作カバー220に支持されており、当該押圧操作により付勢手段の付勢に抗して下方に変位し、これによりプッシュスイッチ230が押圧付勢を受けるよう構成されている。
【0133】
なお、上記実施形態において、二次元操作部200と一次元操作部100との双方に、位置指定入力操作部を設けているが、一次元操作部100にのみ設けるようにしてもよい。
【0134】
また、上記した図22を除く実施形態においては、一次元操作部の操作面は、可動操作部110の主表面110a上に一つのみ形成されているが、複数形成してもよい。このとき、複数の一次元操作部を、互いの一次元操作方向が異なるように配置することができるし、さらに、それら一次元操作方向に対応する一次元表示方向が異なるように設定してもよい。また、回転型操作部300A,300Dを可動操作部110の主表面110a上に複数設けてもよいし、異なる種別の一次元操作部300を、可動操作部110の主表面110a上に設けてもよい。
【0135】
ところで、既に述べた実施形態のうち、位置指定入力操作をするためのプッシュスイッチが2つ設けられている場合には、これらが同時に操作されないよう、例えば図38に示すように、操作ストロークや操作荷重の設定を異なるようにすることができる。しかしながら、一方のプッシュスイッチ106は、二次元操作部200を操作しているときに押圧操作される可能性が高く、他方のプッシュスイッチ230は、一次元操作部300を操作しているときに押圧操作される可能性が高い。つまり、二次元操作部200による位置指示操作がなされている際に、現在指示されている位置にて直ちに位置指定入力を行おうとした場合、可動操作部110をそのまま押し込むプッシュ操作によってプッシュスイッチ106を押圧付勢する方が、他方のプッシュスイッチ230を押圧付勢するよりも、素早くかつ正確に行える。一方、一次元操作部300による位置指示操作がなされている際に、現在指示されている位置にて直ちに位置指定入力を行おうとした場合、一次元操作部300の操作面301aをそのまま押し込むプッシュ操作によってプッシュスイッチ230を押圧付勢する方が、他方のプッシュスイッチ106を押圧付勢するよりも、素早くかつ正確に行える。
【0136】
このため、二次元操作部200が操作されている場合には、二次元操作部200に対応するプッシュスイッチ106への押圧付勢が有効化され、一次元操作部300に対応するプッシュスイッチ230への押圧付勢が無効化されるように設定し、他方、一次元操作部300が操作中である場合には、一次元操作部300に対応するプッシュスイッチ230への押圧付勢が有効化され、二次元操作部200に対応するプッシュスイッチ106への押圧付勢が無効化されるように設定することができる。これにより、位置指示操作と位置指定入力操作とが同じ操作部によりなされる構成になるから操作がわかりやすいし、一次元操作部300の操作中に誤って二次元操作部200をZ方向を押してしまったり、二次元操作部200の操作中に誤って一次元操作部300をZ方向を押してしまうような誤操作を防止することができる。さらに望ましくは、一次元操作部300へのZ方向操作がなされた場合に、対応するプッシュスイッチ230が押圧付勢されるだけでなく、勢い余って二次元操作部200もZ方向に押してしまい、もう一方のプッシュスイッチ106も押圧付勢してしまう誤操作を防止できるとよい。具体的には、図39のようなZ方向押圧操作処理を実施することで実現できる。
【0137】
S31では、CPU80が、一次元操作部300が操作中であるか否かを、一次元操作検出部の検出結果に基づいて判定する。操作中であると判定された場合にはS32に進み、一次元操作部300に対応するプッシュスイッチ230への押圧付勢を有効化したまま、二次元操作部200に対応するプッシュスイッチ106への押圧付勢を無効化し、この状態でS38に進む。これにより、一次元操作部300の操作中に誤って二次元操作部200をZ方向に押してしまったとしても、その押圧操作は無効化される。他方、S31にて、一次元操作部300が操作中で無いと判定された場合には、S33に進む。
【0138】
S33では、CPU80が、二次元操作部200が操作中であるか否かを、二次元操作検出部の検出結果に基づいて判定する。操作中であると判定された場合にはS34に進み、二次元操作部200に対応するプッシュスイッチ106への押圧付勢を有効化したまま、一次元操作部300に対応するプッシュスイッチ230への押圧付勢を無効化し、この状態でS38に進む。これにより、二次元操作部200の操作中に誤って一次元操作部300をZ方向に押してしまったとしても、その押圧操作は無効化される。他方、S33にて、二次元操作部200が操作中で無いと判定された場合には、S35に進む。
【0139】
S35では、CPU80が、一次元操作部300が操作された後、予め定められた期間を経過したか否か否かを判定する。これは、一次元操作部300が非操作状態となるに伴い、CPU80が備えるタイマー機能によって時間カウントを開始し、そのカウント値から所定期間が経過したか否かを判定するものとする。なお、ここでの所定期間は2secと定められている。所定期間が経過していないと判定された場合にはS36に進み、一次元操作部300に対しZ方向押圧操作があったか否かを判定する。一次元操作部300に対するZ方向押圧操作があった場合にはS37に進み、一次元操作部300に対応するプッシュスイッチ230への押圧付勢を有効化したまま、二次元操作部200に対応するプッシュスイッチ106への押圧付勢を無効化し、この状態でS38に進む。これにより、一次元操作部300へのZ方向操作がなされた場合に、勢い余って二次元操作部200もZ方向に押してしまっても、その二次元操作部200への押圧操作は無効化される。なお、S35にて所定期間が経過したと判定された場合、S36にて、一次元操作部300へのZ方向押圧操作が無かった場合には、一次元操作部300と二次元操作部200にそれぞれ対応するプッシュスイッチ230,106への押圧付勢を有効化したまま、S38に進む。
【0140】
S38では、CPUが一次元操作部300ないし二次元操作部200へのZ方向押圧操作に基づくプッシュスイッチ230,106への押圧付勢を検知するとともに、押圧付勢が検知された場合には、押圧付勢されたプッシュスイッチ230,106に無効化設定がされているかに基づき、無効化設定されていれば当該押圧付勢を無効化し、無効化設定されていなければ当該押圧付勢は有効とみなして、対応する制御を実施する。
【0141】
続くS39ではあらゆる無効化設定を解除し、その後、本処理を終了する。なお本処理は終了後も、所定周期にて繰り返し実施されるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0142】
【図1】本発明の第一実施形態操作装置の本体部の外観斜視図。
【図2】図1のベゼル及び可動操作部を取り外した状態で見た平面図。
【図3】図1の分解斜視図。
【図4】図1の可動操作部の分解斜視図。
【図5A】図2において二次元操作部が中立状態にある場合のA−A断面図。
【図5B】図2において二次元操作部が中立状態にない場合のA−A断面図。
【図6A】図2において二次元操作部が中立状態にある場合のB−B断面図。
【図6B】図2において二次元操作部が中立状態にない場合のB−B断面図。
【図7】図1の操作装置の全体構成概念を示すブロック図。
【図8】表示装置における画面表示の第一例。
【図9】表示装置における画面表示の第二例。
【図10】表示装置における画面表示の第三例。
【図11A】表示装置における画面表示の第四例。
【図11B】表示装置における画面表示の第五例。
【図12A】表示装置における画面表示の第六例。
【図12B】表示装置における画面表示の第七例。
【図13A】表示装置における画面表示の第八例。
【図13B】表示装置における画面表示の第九例。
【図14】操作制限処理の第一例を示すフローチャート。
【図15】操作制限処理の第二例を示すフローチャート。
【図16】操作制限処理の第三例を示すフローチャート。
【図17】本発明の第二実施形態操作装置の本体部の外観斜視図。
【図18】図17の可動操作部の分解斜視図。
【図19A】図17において二次元操作部が中立状態にある場合のA−A断面図。
【図19B】図17において二次元操作部が中立状態にない場合のA−A断面図。
【図20A】図17において二次元操作部が中立状態にある場合のB−B断面図。
【図20B】図17において二次元操作部が中立状態にない場合のB−B断面図。
【図21】図17の操作装置の全体構成概念を示すブロック図。
【図22】タッチ操作面形状の他の例を示す図。
【図23】本発明の第三実施形態に係る車両用操作装置の本体部の外観斜視図。
【図24】図23の可動操作部の分解斜視図。
【図25A】図23において二次元操作部が中立状態にある場合のA−A断面図。
【図25B】図23において二次元操作部が中立状態にない場合のA−A断面図。
【図26A】図23において二次元操作部が中立状態にある場合のB−B断面図。
【図26B】図23において二次元操作部が中立状態にない場合のB−B断面図。
【図27】図23の操作装置の全体構成概念を示すブロック図。
【図28】本発明の第四実施形態操作装置の本体部の外観斜視図。
【図29】図28の可動操作部の分解斜視図。
【図30A】図28において二次元操作部が中立状態にある場合のA−A断面図。
【図30B】図28において二次元操作部が中立状態にない場合のA−A断面図。
【図31A】図28において二次元操作部が中立状態にある場合のB−B断面図。
【図31B】図28において二次元操作部が中立状態にない場合のB−B断面図。
【図32】図28の操作装置の全体構成概念を示すブロック図。
【図33】回転操作部材にて力覚を付与する構造を簡略的に示す図。
【図34】図22とは異なるタッチ操作面形状の例を示す図。
【図35】可動操作部の主表面上におけるタッチ操作面の設定位置のカスタマイズを説明する図。
【図36】可動操作部の主表面上におけるタッチ操作面の設定位置のカスタマイズを説明する図。
【図37】本発明の車両用操作装置を搭載する車両の車室内を示す図。
【図38】一次元操作部と二次元操作部のそれぞれに対応するプッシュスイッチが同時操作されないための構成を説明する図。
【図39】一次元操作部と二次元操作部のそれぞれに対応するプッシュスイッチが同時操作されないための操作処理の一例を説明するフローチャート。
【符号の説明】
【0143】
1 車両用操作装置
100 本体部
110 可動操作部(操作ノブ)
110a 可動操作部の主表面
114 揺動軸(揺動軸部)
51 モニタ(表示手段)
52 ナビECU(二次元操作用制御手段、一次元操作用制御手段)
80 CPU
200 二次元操作部
300 一次元操作部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車室内にて、座席に着座したユーザーが操作可能な位置に取り付けられる車両用操作装置であって、
操作ノブが先端に形成されたスティック状の揺動軸部を有し、当該揺動軸部の揺動軸線が予め定められた中立角度位置から、位置指示すべき方向に対応する方向に傾斜するよう、前記操作ノブが、操作範囲として規定された所定の二次元操作面内にて操作される二次元操作部と、
前記揺動軸部の先端面をなす前記操作ノブの主表面にて露出する操作面を有し、当該操作面に対し、前記二次元操作面内に規定される所定の一次元操作方向に操作可能な一次元操作部と、
を備えることを特徴とする車両用操作装置。
【請求項2】
前記ユーザーにより画面視認可能に配置される表示装置と、
前記二次元操作部への操作に基づいて、前記表示装置に画面表示される所定の表示対象を当該画面上にて二次元移動させる二次元操作用制御手段と、
前記一次元操作部への操作に基づいて、前記表示装置に画面表示される所定の表示対象を当該画面上において、操作された前記一次元操作方向に対応する所定の一次元表示方向に移動する表示移動制御、及び、予め切替順序が規定された複数の制御内容を、当該切替順序の順逆いずれかの方向のうち、操作された前記一次元操作方向に対応する方向に順次切り替える制御内容切替制御のうち、いずれか又は双方を実施可能な一次元操作用制御手段と、
を備える請求項1記載の車両用操作装置。
【請求項3】
車室内にて、座席に着座したユーザーが操作可能な位置に取り付けられる車両用操作装置であって、
前記ユーザーにより画面視認可能に配置される表示装置と、
操作ノブが先端に形成されたスティック状の揺動軸部を有し、当該揺動軸部の揺動軸線が予め定められた中立角度位置から、前記画面上において前記表示対象が移動すべき方向に対応する方向に傾斜するよう、前記操作ノブが、操作範囲として規定された所定の二次元操作面内にて操作される二次元操作部と、
前記揺動軸部の先端面をなす前記操作ノブの主表面にて露出する操作面を有し、当該操作面に対し所定の一次元操作方向に操作可能な一次元操作部と、
前記二次元操作部への操作に基づいて、前記表示装置に画面表示される所定の表示対象を当該画面上にて二次元移動させる二次元操作用制御手段と、
前記一次元操作部への操作に基づいて、前記表示装置に画面表示される所定の表示対象を当該画面上において、操作された前記一次元操作方向に対応する所定の一次元表示方向に移動する表示移動制御、及び、予め切替順序が規定された複数の制御内容を、当該切替順序の順逆いずれかの方向のうち、操作された前記一次元操作方向に対応する方向に順次切り替える制御内容切替制御のうち、いずれか又は双方を実施可能な一次元操作用制御手段と、
を備えることを特徴とする車両用操作装置。
【請求項4】
前記表示対象は、前記表示装置の画面上に定められた所定の表示範囲内に画像の一部が表示され、スクロールによって残余の部分を表示可能なスクロール画像とされている請求項2又は請求項3に記載の車両用操作装置。
【請求項5】
前記表示対象は、前記表示装置の画面上で任意の位置に移動可能なポインタ画像とされている請求項2又は請求項3に記載の車両用操作装置。
【請求項6】
前記表示対象は、前記表示装置の画面上に複数表示された所定の操作画像上を移り変わる形で移動するポインタ画像である請求項2又は請求項3に記載の車両用操作装置。
【請求項7】
前記表示装置の画面内において前記ポインタ画像により指示された位置に対し、位置指定入力を行うための位置指定入力操作部を備える請求項5又は請求項6に記載の車両用操作装置。
【請求項8】
前記一次元操作部は、前記二次元操作部の揺動軸線方向への押圧操作が可能に構成されており、
前記位置指定入力操作部は、当該一次元操作部に兼用され、前記位置指定入力操作として当該押圧操作が定められている請求項7記載の車両用操作装置。
【請求項9】
前記一次元操作部は、前記二次元操作部の前記揺動軸線に対し垂直な所定の回転軸線周りにおいて、順逆双方向に回転操作可能な回転操作部材を有する回転型操作部であり、前記操作面として、前記回転操作部材の外周面のうち、前記操作ノブの主表面からの露出面が定められるとともに、前記回転操作として、前記二次元操作面内に規定された前記一次元操作方向に沿った、前記操作面に対する回転送り操作ないしは回転戻し操作が定められており、当該回転操作による前記回転操作部材の回転変位が操作変位として検出されるものである請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の車両用操作装置。
【請求項10】
前記回転操作部材は、ホイール状に形成されている請求項9記載の車両用操作装置。
【請求項11】
前記回転操作部材は、前記露出面が前記操作ノブの主表面に対し平行な平面として表れる回転軌道を有し、当該回転軌道に沿って回転するものである請求項9記載の車両用操作装置。
【請求項12】
前記ユーザーによって前記回転型操作部材に対し所定量の回転操作がなされるに伴い所定の力覚を付与する回転操作時力覚付与手段を備える請求項9ないし請求項11のいずれか1項に記載の車両用操作装置。
【請求項13】
前記一次元操作部は、前記操作面としてタッチ操作面を有し、当該タッチ操作面をタッチした状態のまま移動するタッチ移動操作がなされるとともに、当該タッチ移動操作の前記一次元操作方向における移動変位が操作変位として検出されるタッチパッド型操作部である請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の車両用操作装置。
【請求項14】
前記タッチ操作面は、前記二次元操作部の前記操作ノブの主表面全面に形成されている請求項8記載の車両用操作装置。
【請求項15】
前記タッチ操作面は、前記一次元操作方向の幅が当該一次元操作方向に対し垂直な方向の幅よりも長い長方形状に形成されている請求項13記載の車両用操作装置。
【請求項16】
前記タッチ操作面には、前記一次元操作方向に対し垂直な方向の両端縁位置から突出するガイド壁部が設けられている請求項13ないし請求項15のいずれか1項に記載の車両用操作装置。
【請求項17】
前記ユーザーによって前記タッチ操作面がタッチ操作されるに伴い所定の力覚を付与するタッチ操作時力覚付与手段を備える請求項13ないし請求項16のいずれか1項に記載の車両用操作装置。
【請求項18】
前記ユーザーによって前記タッチ操作面に対し所定量の移動変位を生ずる前記タッチ移動操作がなされるに伴い所定の力覚を付与するタッチ移動操作時力覚付与手段を備える請求項13ないし請求項17のいずれか1項に記載の車両用操作装置。
【請求項19】
請求項3記載の要件を備え、
前記一次元操作部は、前記二次元操作部の前記操作ノブの先端面に設けられたプッシュ操作部材を有したプッシュ型操作部であり、当該プッシュ操作部へのプッシュ操作に応じて、前記表示装置に画面表示される前記表示対象を当該画面内において予め定められた前記一次元表示方向の順逆いずれか一方に移動する、あるいは、予め切替順序が規定された複数の制御内容を、当該切替順序の順逆いずれか一方に切り替えるものである記載の請求項3ないし請求項18に記載の車両用操作装置。
【請求項20】
前記プッシュ型操作部の操作面は、前記二次元操作部の前記操作ノブの先端面に十字状に4つ配置され、それぞれには前記表示装置の画面上に定められる直交する2軸におけるそれぞれの正方向及び逆方向のいずれかが、前記一次元表示方向として定められている請求項19記載の車両用操作装置。
【請求項21】
前記一次元操作部の操作面は、前記二次元操作部の前記操作ノブの主表面上に複数設けられている請求項1ないし請求項19のいずれか1項に記載の車両用操作装置。
【請求項22】
複数の前記一次元操作部の操作面は、互いの前記一次元操作方向が平行となるように配置されている請求項21記載の車両用操作装置。
【請求項23】
複数の前記一次元操作部の操作面には、互いの前記一次元操作方向が異なるものが含まれている請求項21又は請求項22に記載の車両用操作装置。
【請求項24】
前記一次元操作方向の異なる前記一次元操作部の操作面は、対応する前記一次元表示方向が互いに異なるように設定されている請求項23に記載の車両用操作装置。
【請求項25】
複数の前記一次元操作部の操作面は、互いの前記一次元操作方向が直交するように配置され、なおかつ互いの前記一次元表示方向も直交するように設定されている請求項24記載の車両用操作装置。
【請求項26】
請求項15記載の要件を備え、
前記タッチパッド型操作部の操作面は、互いの長辺方向が直交する十字形状に形成されるものである請求項25記載の車両用操作装置。
【請求項27】
請求項15記載の要件を備え、
前記タッチパッド型操作部の操作面は、互いの長辺方向が直交して形成されるとともに、直交する一方の操作面が、他方の操作面の長辺方向における一方の端部側に偏った位置に形成されている請求項26記載の車両用操作装置。
【請求項28】
前記可動操作部の主表面上において、前記操作面の配置位置をカスタマイズする操作面位置カスタマイズ手段を備える請求項21ないし請求項27のいずれか1項に記載の車両用操作装置。
【請求項29】
請求項13記載の要件を備え、
前記タッチパッド型操作部は、前記可動操作部の主表面上に前記操作面設定可能領域を有して構成される一方で、当該操作面設定可能領域内において、前記タッチ操作面の設定位置をカスタマイズする操作面位置カスタマイズ手段を備える請求項28記載の車両用操作装置。
【請求項30】
前記二次元操作部は、前記揺動軸部を揺動可能に支持する操作装置本体の内部に、前記操作ノブを前記ユーザーが操作するに伴い生ずる前記揺動軸部の傾斜変位を検出する傾斜変位検出部が設けられる一方で、
前記一次元操作部は、前記操作面が形成されて前記ユーザーによる操作対象となる一次元操作部材と、当該一次元操作部材になされる操作量を検出する操作量検出部と、検出された操作量に基づく操作信号を出力する信号出力部と、出力された操作信号を前記操作装置本体に内蔵される主制御回路部に入力するために当該操作装置本体側に向けて延出する屈曲可能な部材からなる信号配線部と、を有する請求項1ないし請求項29のいずれか1項に記載の車両用操作装置。
【請求項1】
車室内にて、座席に着座したユーザーが操作可能な位置に取り付けられる車両用操作装置であって、
操作ノブが先端に形成されたスティック状の揺動軸部を有し、当該揺動軸部の揺動軸線が予め定められた中立角度位置から、位置指示すべき方向に対応する方向に傾斜するよう、前記操作ノブが、操作範囲として規定された所定の二次元操作面内にて操作される二次元操作部と、
前記揺動軸部の先端面をなす前記操作ノブの主表面にて露出する操作面を有し、当該操作面に対し、前記二次元操作面内に規定される所定の一次元操作方向に操作可能な一次元操作部と、
を備えることを特徴とする車両用操作装置。
【請求項2】
前記ユーザーにより画面視認可能に配置される表示装置と、
前記二次元操作部への操作に基づいて、前記表示装置に画面表示される所定の表示対象を当該画面上にて二次元移動させる二次元操作用制御手段と、
前記一次元操作部への操作に基づいて、前記表示装置に画面表示される所定の表示対象を当該画面上において、操作された前記一次元操作方向に対応する所定の一次元表示方向に移動する表示移動制御、及び、予め切替順序が規定された複数の制御内容を、当該切替順序の順逆いずれかの方向のうち、操作された前記一次元操作方向に対応する方向に順次切り替える制御内容切替制御のうち、いずれか又は双方を実施可能な一次元操作用制御手段と、
を備える請求項1記載の車両用操作装置。
【請求項3】
車室内にて、座席に着座したユーザーが操作可能な位置に取り付けられる車両用操作装置であって、
前記ユーザーにより画面視認可能に配置される表示装置と、
操作ノブが先端に形成されたスティック状の揺動軸部を有し、当該揺動軸部の揺動軸線が予め定められた中立角度位置から、前記画面上において前記表示対象が移動すべき方向に対応する方向に傾斜するよう、前記操作ノブが、操作範囲として規定された所定の二次元操作面内にて操作される二次元操作部と、
前記揺動軸部の先端面をなす前記操作ノブの主表面にて露出する操作面を有し、当該操作面に対し所定の一次元操作方向に操作可能な一次元操作部と、
前記二次元操作部への操作に基づいて、前記表示装置に画面表示される所定の表示対象を当該画面上にて二次元移動させる二次元操作用制御手段と、
前記一次元操作部への操作に基づいて、前記表示装置に画面表示される所定の表示対象を当該画面上において、操作された前記一次元操作方向に対応する所定の一次元表示方向に移動する表示移動制御、及び、予め切替順序が規定された複数の制御内容を、当該切替順序の順逆いずれかの方向のうち、操作された前記一次元操作方向に対応する方向に順次切り替える制御内容切替制御のうち、いずれか又は双方を実施可能な一次元操作用制御手段と、
を備えることを特徴とする車両用操作装置。
【請求項4】
前記表示対象は、前記表示装置の画面上に定められた所定の表示範囲内に画像の一部が表示され、スクロールによって残余の部分を表示可能なスクロール画像とされている請求項2又は請求項3に記載の車両用操作装置。
【請求項5】
前記表示対象は、前記表示装置の画面上で任意の位置に移動可能なポインタ画像とされている請求項2又は請求項3に記載の車両用操作装置。
【請求項6】
前記表示対象は、前記表示装置の画面上に複数表示された所定の操作画像上を移り変わる形で移動するポインタ画像である請求項2又は請求項3に記載の車両用操作装置。
【請求項7】
前記表示装置の画面内において前記ポインタ画像により指示された位置に対し、位置指定入力を行うための位置指定入力操作部を備える請求項5又は請求項6に記載の車両用操作装置。
【請求項8】
前記一次元操作部は、前記二次元操作部の揺動軸線方向への押圧操作が可能に構成されており、
前記位置指定入力操作部は、当該一次元操作部に兼用され、前記位置指定入力操作として当該押圧操作が定められている請求項7記載の車両用操作装置。
【請求項9】
前記一次元操作部は、前記二次元操作部の前記揺動軸線に対し垂直な所定の回転軸線周りにおいて、順逆双方向に回転操作可能な回転操作部材を有する回転型操作部であり、前記操作面として、前記回転操作部材の外周面のうち、前記操作ノブの主表面からの露出面が定められるとともに、前記回転操作として、前記二次元操作面内に規定された前記一次元操作方向に沿った、前記操作面に対する回転送り操作ないしは回転戻し操作が定められており、当該回転操作による前記回転操作部材の回転変位が操作変位として検出されるものである請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の車両用操作装置。
【請求項10】
前記回転操作部材は、ホイール状に形成されている請求項9記載の車両用操作装置。
【請求項11】
前記回転操作部材は、前記露出面が前記操作ノブの主表面に対し平行な平面として表れる回転軌道を有し、当該回転軌道に沿って回転するものである請求項9記載の車両用操作装置。
【請求項12】
前記ユーザーによって前記回転型操作部材に対し所定量の回転操作がなされるに伴い所定の力覚を付与する回転操作時力覚付与手段を備える請求項9ないし請求項11のいずれか1項に記載の車両用操作装置。
【請求項13】
前記一次元操作部は、前記操作面としてタッチ操作面を有し、当該タッチ操作面をタッチした状態のまま移動するタッチ移動操作がなされるとともに、当該タッチ移動操作の前記一次元操作方向における移動変位が操作変位として検出されるタッチパッド型操作部である請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の車両用操作装置。
【請求項14】
前記タッチ操作面は、前記二次元操作部の前記操作ノブの主表面全面に形成されている請求項8記載の車両用操作装置。
【請求項15】
前記タッチ操作面は、前記一次元操作方向の幅が当該一次元操作方向に対し垂直な方向の幅よりも長い長方形状に形成されている請求項13記載の車両用操作装置。
【請求項16】
前記タッチ操作面には、前記一次元操作方向に対し垂直な方向の両端縁位置から突出するガイド壁部が設けられている請求項13ないし請求項15のいずれか1項に記載の車両用操作装置。
【請求項17】
前記ユーザーによって前記タッチ操作面がタッチ操作されるに伴い所定の力覚を付与するタッチ操作時力覚付与手段を備える請求項13ないし請求項16のいずれか1項に記載の車両用操作装置。
【請求項18】
前記ユーザーによって前記タッチ操作面に対し所定量の移動変位を生ずる前記タッチ移動操作がなされるに伴い所定の力覚を付与するタッチ移動操作時力覚付与手段を備える請求項13ないし請求項17のいずれか1項に記載の車両用操作装置。
【請求項19】
請求項3記載の要件を備え、
前記一次元操作部は、前記二次元操作部の前記操作ノブの先端面に設けられたプッシュ操作部材を有したプッシュ型操作部であり、当該プッシュ操作部へのプッシュ操作に応じて、前記表示装置に画面表示される前記表示対象を当該画面内において予め定められた前記一次元表示方向の順逆いずれか一方に移動する、あるいは、予め切替順序が規定された複数の制御内容を、当該切替順序の順逆いずれか一方に切り替えるものである記載の請求項3ないし請求項18に記載の車両用操作装置。
【請求項20】
前記プッシュ型操作部の操作面は、前記二次元操作部の前記操作ノブの先端面に十字状に4つ配置され、それぞれには前記表示装置の画面上に定められる直交する2軸におけるそれぞれの正方向及び逆方向のいずれかが、前記一次元表示方向として定められている請求項19記載の車両用操作装置。
【請求項21】
前記一次元操作部の操作面は、前記二次元操作部の前記操作ノブの主表面上に複数設けられている請求項1ないし請求項19のいずれか1項に記載の車両用操作装置。
【請求項22】
複数の前記一次元操作部の操作面は、互いの前記一次元操作方向が平行となるように配置されている請求項21記載の車両用操作装置。
【請求項23】
複数の前記一次元操作部の操作面には、互いの前記一次元操作方向が異なるものが含まれている請求項21又は請求項22に記載の車両用操作装置。
【請求項24】
前記一次元操作方向の異なる前記一次元操作部の操作面は、対応する前記一次元表示方向が互いに異なるように設定されている請求項23に記載の車両用操作装置。
【請求項25】
複数の前記一次元操作部の操作面は、互いの前記一次元操作方向が直交するように配置され、なおかつ互いの前記一次元表示方向も直交するように設定されている請求項24記載の車両用操作装置。
【請求項26】
請求項15記載の要件を備え、
前記タッチパッド型操作部の操作面は、互いの長辺方向が直交する十字形状に形成されるものである請求項25記載の車両用操作装置。
【請求項27】
請求項15記載の要件を備え、
前記タッチパッド型操作部の操作面は、互いの長辺方向が直交して形成されるとともに、直交する一方の操作面が、他方の操作面の長辺方向における一方の端部側に偏った位置に形成されている請求項26記載の車両用操作装置。
【請求項28】
前記可動操作部の主表面上において、前記操作面の配置位置をカスタマイズする操作面位置カスタマイズ手段を備える請求項21ないし請求項27のいずれか1項に記載の車両用操作装置。
【請求項29】
請求項13記載の要件を備え、
前記タッチパッド型操作部は、前記可動操作部の主表面上に前記操作面設定可能領域を有して構成される一方で、当該操作面設定可能領域内において、前記タッチ操作面の設定位置をカスタマイズする操作面位置カスタマイズ手段を備える請求項28記載の車両用操作装置。
【請求項30】
前記二次元操作部は、前記揺動軸部を揺動可能に支持する操作装置本体の内部に、前記操作ノブを前記ユーザーが操作するに伴い生ずる前記揺動軸部の傾斜変位を検出する傾斜変位検出部が設けられる一方で、
前記一次元操作部は、前記操作面が形成されて前記ユーザーによる操作対象となる一次元操作部材と、当該一次元操作部材になされる操作量を検出する操作量検出部と、検出された操作量に基づく操作信号を出力する信号出力部と、出力された操作信号を前記操作装置本体に内蔵される主制御回路部に入力するために当該操作装置本体側に向けて延出する屈曲可能な部材からなる信号配線部と、を有する請求項1ないし請求項29のいずれか1項に記載の車両用操作装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図9】
【図10】
【図11A】
【図11B】
【図12A】
【図12B】
【図13A】
【図13B】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19A】
【図19B】
【図20A】
【図20B】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25A】
【図25B】
【図26A】
【図26B】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30A】
【図30B】
【図31A】
【図31B】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図8】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図9】
【図10】
【図11A】
【図11B】
【図12A】
【図12B】
【図13A】
【図13B】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19A】
【図19B】
【図20A】
【図20B】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25A】
【図25B】
【図26A】
【図26B】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30A】
【図30B】
【図31A】
【図31B】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図8】
【公開番号】特開2010−102516(P2010−102516A)
【公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−273522(P2008−273522)
【出願日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】
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