説明

車両用表示装置

【課題】 車両状態や走路形状に応じた表示を行うことによって、走路に対する安全な運転操作を支援できる車両用表示装置を提供する。
【解決手段】 記憶媒体14に格納された三次元情報からなるデジタルマップデータに基づいて走路形状Rを表示する表示器2と、車両Aの現在位置を検出する位置検出手段13と、位置検出手段13により検出された車両Aの現在位置に基づいて前記デジタルマップデータを読み出して車両Aの前方側の走路形状Rを表示器2に表示させる制御手段16と、を備える車両用表示装置であって、制御手段16は、車両Aの状態に基づいて、車両Aの予測軌道を算出し、予測軌道Cを走路形状Rとともに表示器2に表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示手段に走路形状を表示する車両用表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特に見通しの悪い山岳路や悪天候時の走路などを自動車で運転する際に、突然急カーブに差しかかったり、突然走路幅(道幅)が狭くなることがある。このような場合、急なブレーキを掛けてスリップするなど危険な場合があるため、事前に十分な減速を行ってから通過する必要がある。
【0003】
したがって、運転者は、走路の形状が十分に把握している地域では、予め減速して安全に通過することができるが、初めての地域や不案内な地域では、この予測ができないため、必要以上の低速走行が強いられるだけでなく、安心して運転ができない。
【0004】
そこで、車両運転者の視点から見た前方の走路形状を、車両に搭載されたモニタに表示させる車両用表示装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。かかる車両用表示装置によれば、運転者は、天候条件、走路のカーブ、周辺車両および建物などの影響で、実際の前記走路形状を目視し難い場合であっても、表示される前記走路形状から実際の走路の形状を把握することができる。
【特許文献1】特開2000−211452号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、かかる車両用表示装置においては、運転者は、前記走路形状の表示を認識し、その形状から実際の前記走路形状を把握するものであるため、車両の走行に応じて更新される前記走路形状の表示を認識しながら表示される形状が直線であるかカーブであるか、あるいはブレーキを操作する必要のある急カーブであるか否か等を運転中に判断しなければならず、運転者を支援する機能としては改善の余地があった。
【0006】
そこで本発明の目的は、上記課題に着目してなされたものであり、車両状態や走路形状に応じた表示を行うことによって、走路に対する安全な運転操作を支援できる車両用表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の車両用表示装置は、請求項1に記載したように、地図情報記憶手段に格納された三次元情報からなる地図情報に基づいて走路形状を表示する表示手段と、車両の現在位置を検出する位置検出手段と、前記位置検出手段により検出された前記車両の現在位置に基づいて前記地図情報を読み出して前記車両の前方側の走路形状を前記表示手段に表示させる制御手段と、を備える車両用表示装置であって、前記制御手段は、前記車両の車両状態に基づいて、前記車両の予測軌道を算出し、前記予測軌道を前記走路形状とともに前記表示手段に表示させることを特徴とする車両用表示装置。
【0008】
また、請求項2に記載したように、請求項1に記載の車両用表示装置において、前記制御手段は、前記車両の前方側の走路形状において、走路の曲率と走路幅と勾配とからなる走路状態と、前記車両の車速を考慮した前記車両状態と、に基づいて、前記車両の予測軌道を算出してなることを特徴とするものである。
【0009】
また、請求項3に記載したように、請求項1に記載の車両用表示装置において、前記制御手段は、前記車両状態検出手段の検出に基づいて車輪のブレーキ制御を自動で行う車両姿勢制御手段を備えた車両に搭載され、前記車両姿勢制御手段が作動しない場合の第1の予測軌道と、前記車両姿勢制御手段が作動した場合の第2の予測軌道と、を前記表示手段に表示させることを特徴とするものである。
【0010】
また、請求項4に記載したように、請求項1に記載の車両用表示装置において、前記表示手段は、前記車両のフロントガラスもしくはフロントガラスと運転者との間に設けられるコンバイナに、表示像を投影して表示するヘッドアップディスプレイからなることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明の車両用表示装置は、表示手段に走路形状を表示する車両用表示装置に関して、車両状態や走路形状に応じた表示を行うことによって、各走路に対する安全な運転操作を支援できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の車両用表示装置を車両用ヘッドアップディスプレイ装置に適用したものを例に挙げて、添付の図面に基づいて説明する。
【0013】
図1および図2において、1は表示ユニットであり、車両Aのダッシュボード内に設けられる。表示ユニット1が投射する表示像Lは、コンバイナ処理されたフロントガラスWにより運転者の視点Bの方向に反射され、虚像Vとして表示される。運転者は虚像Vを風景と重畳させて観察することができる。
【0014】
2は表示器(表示手段)であり、この表示器2はTFT型の液晶表示素子およびバックライト手段からなるものである。3は回路基板であり、この回路基板3に表示器2が搭載されている。4は反射鏡であり、この反射鏡4は表示器2が発した表示像Lをフロントガラス側Wに反射させる。反射鏡4の反射面4aは凹面になっており、表示器2からの表示像Lを拡大してフロントガラスWに投射することができる。5は保持部材であり、反射鏡4は保持部材5に両面粘着テープにより接着されている。なお、表示器2は、液晶表示素子を備える構成に限定されるものではなく、例えば、有機EL表示パネルを備える構成であっても良い。
【0015】
6はハウジングであり、このハウジング6には、表示器2,回路基板3,反射鏡4等が収容される。ハウジング6には表示像Lが通過する透光性カバー7が配設されている。透光性カバー7は、アクリル等の透光性樹脂からなるものであり、湾曲形状になっている。ハウジング6には遮光壁6aが設けられており、太陽光等の外光が表示器2に入射し虚像Vが見えにくくなる現象(ウォッシュアウト)を防止している。
【0016】
図3は、車両用ヘッドアップディスプレイ装置の電気的な構成を示すブロック図である。車両用ヘッドアップディスプレイ装置は、車両Aに搭載され、車速センサ10,GPS(Global Positioning System)装置11,ジャイロセンサ12からなる位置検出手段13と、記憶媒体(地図情報記憶手段)14と、操作手段15と、制御手段16と、表示駆動回路17とによって、主に構成される。
【0017】
車速センサ10は、例えば、車両Aのトランスミッションに取り付けられ、スピードメータ用のピニオン1回転あたり所定数のパルス信号を発生し、制御手段16に出力する。制御手段16は、車速センサ10から出力される単位時間あたりの前記パルス数またはパルス周期を検出することにより車両Aの車速(車両の走行速度)を算出するとともに、前記パルス数をカウントすることにより車両Aの走行距離を算出する。
【0018】
GPS装置11は、人工衛星から放射されるGPS信号を受信する受信機であり、受信したGPS信号に基づいて車両Aの現在位置と進行方位を検出する。GPS用受信アンテナや増幅回路を備え、前記受信アンテナで受信した人工衛星からの位置情報である送信電波を高周波信号として増幅してなる信号を制御手段16に出力する。
【0019】
ジャイロセンサ12は車両Aの旋回角速度を検出し、制御手段16に出力する。制御手段16は、ジャイロセンサ12により検出された旋回角速度に基づいて車両Aの旋回角度を算出し、さらに旋回角度を積分して車両Aの進行方位を算出する。なお、GPS装置11で検出された正確な車両Aの進行方位により適時、ジャイロセンサ12の出力に基づき算出された車両Aの進行方位を補正することもできる。
【0020】
記憶媒体14は、CD−ROM、DVD−ROMあるいはハードディスク等によって構成され、地図データおよび走路形状を示すための三次元の座標情報(三次元情報)からなるデジタルマップデータ(地図情報)が格納されており、前記デジタルマップデータは、制御手段16による後述する描画処理を行う際に使用される。なお、前記デジタルマップデータは、走路の形状を示す走路形状データ,高さを示す高さデータ,前記走路の左右(幅方向)の傾きを示す傾きデータ,前記走路の前後(長手方向)の傾き(勾配)を示す勾配データ、前記走路の曲率を示す曲率データ等を前記走路の所定位置(所定の経度緯度)毎に有している。制御手段16は、車速センサ10の出力パルス信号をカウントして車両Aの走行距離を検出するとともに、ジャイロセンサ12の旋回角速度に基づいて車両Aの進行方位を検出し、走行距離と進行方位とに基づいて走行軌跡を演算する。そして、制御手段16は、走行軌跡と記憶媒体14から読み出した道路地図データとを照合してマップマッチングを行ない車両Aの推定位置を演算する。
【0021】
操作手段15は、選択キーや決定キー等の複数のスイッチを有するものであり、後述する走路形状画像(前記走路の各三次元の座標情報を描画処理したもの)の表示形態または表示設定を切り換えるものである。また、運転者は、前記表示設定として、前記走路形状画像の表示または非表示の選択、あるいは、前記走路形状画像を表示する際の各設定値等を、操作手段15を操作することによって、表示器2の表示内容を任意に設定することができる。
【0022】
制御手段16は、マイクロコンピュータを適用でき、処理動作のプログラムが記憶されたROMと、演算値を一時的に記憶するRAMと、予め設定される各種設定値を記憶するEEPROMと、前記プログラムを実行するためのCPUと、入出力インターフェイス回路と、によって主に構成される。前記入出力インターフェイス回路は、車速センサ10、GPS装置11、ジャイロセンサ12、記憶媒体14、操作手段15や、後述する表示駆動回路17の駆動回路に対してそれぞれ電気的な接続関係をなすための回路である。制御手段16は、各機構(10〜15)からの入力および前記プログラムに基づいて、前記駆動回路に制御信号を出力し、表示駆動回路17を介して、表示器2に所望の表示を促すものである。
【0023】
表示駆動回路17は、表示器2に表示用の信号を与えるための回路であり、ICまたはLSIにて構成される。表示駆動回路17は、制御手段16からの信号に基づいて所定の表示を行うように表示器2を駆動制御するものである。
【0024】
表示器2は、TFT型の液晶表示素子およびバックライト手段からなり、表示像Lを発するように表示駆動回路17に駆動制御される。表示器2は、表示駆動回路17によって、走路形状画像など所望の表示形態を表示像LとしてフロントガラスWに投影するものである。
【0025】
以上の構成によって、制御手段16は、車速センサ10、GPS装置11、ジャイロセンサ12から構成される位置検出手段13の信号に基づいて、車両位置座標(現在位置)および車両の向きを算出し、この車両位置座標Aの前方側(進行方向側)に対応する走路形状を、記憶媒体14に格納されたデジタルマップデータに基づいて、表示器2に表示させることができる。
【0026】
次に、制御手段16による表示像Lの描画に関して、図4,5を用いて説明する。
【0027】
図4は、制御手段16による処理を示すものである。図5は、車両Aの前方側(進行方向側)の走路形状を表示像Lとして、表示ユニット1にてフロントガラス面に投影して表示する表示画面の例を示すものである。
【0028】
制御手段16は、位置検出手段17からの信号に基づいて、車両位置座標および車両Aの進行方向を算出する(ステップS1)。この場合、制御手段16は、GPS装置11,車速センサ10,ジャイロセンサ12によって、車両位置座標を算出する。例えば、制御手段16は、GPS装置11を用いて、時間によって変化する車両Aの軌跡を求めることによって、車両Aの車両位置座標や進行方向を算出することができる。また、制御手段16は、車速センサ10やジャイロセンサ12からの信号に基づいて、車両Aの移動幅や車体向きから車両位置座標および進行方向を算出することができる。
【0029】
次に、制御手段16は、車両位置座標に応じて視点座標を設定し、車両Aの進行方向に基づいて表示方向を設定する(ステップS2)。この場合、視点座標は、車両位置座標よりも15メートル高い位置に設定され、表示方向は、車両Aの進行方向と同じ方向に設定される。
【0030】
また、制御手段16は、記憶媒体14に格納されたデジタルマップデータにおいて、前記視点座標および表示方向に基づいて選択される三次元の座標情報を演算することによって走路形状を描画処理する(ステップS3)。この場合、視点座標から表示方向側に300メートル以内の三次元の座標情報について演算し、表示像Lが表示されるように描画処理する。
【0031】
次に、制御手段16は、ステップS3にて算出された、車両Aの前方側の走路の形状(カーブの曲率,前後左右の勾配,走路の幅員)において、車両状態を考慮して車両Aが旋回できる限界と思われる予測軌道を算出する(ステップS4)。この場合、制御手段16は、車両状態として、現在走行している車速を車速センサ10の信号がら演算し、この車速にてステップS3で算出される走路を車両Aが走行した場合をシミュレーションして前記予測軌道を算出し、この予測軌道をステップS3の走路形状に重ねて描画処理する。
【0032】
また、制御手段16は、前記描画処理された走路形状および予測軌道を画像として表示器2に表示させるように促す信号を表示駆動回路17に出力する(ステップS5)。
【0033】
上述の処理を繰り返すことによって、車両Aが走行する度に更新される視点座標,三次元の座標情報,車速に基づいてた走路形状Rおよび予測軌道Cを表示像LとしてフロントガラスWに投影することができる。例えば、図5に示すような走路形状Rや予測軌道CをフロントガラスWに投影して表示することができる。
【0034】
かかる車両用ヘッドアップディスプレイ装置は、記憶媒体14に格納された三次元情報からなるデジタルマップデータに基づいて走路形状Rを表示する表示器2と、車両Aの現在位置を検出する位置検出手段13と、位置検出手段13により検出された車両Aの現在位置に基づいて前記デジタルマップデータを読み出して車両Aの前方側の走路形状Rを表示器2に表示させる制御手段16と、を備える車両用表示装置であって、制御手段16は、車両Aの状態に基づいて、車両Aの予測軌道を算出し、予測軌道Cを走路形状Rとともに表示器2に表示させる。
【0035】
したがって、運転者は、表示器2による表示を確認することによって、車両Aの進行方向における車両の挙動が判別できるため、事前に車両のブレーキなどの運転操作を行うことができる。また、上述の車両用ヘッドアップディスプレイ装置は、車速からなる車両状態(走行状態)に応じた的確な情報を表示することができるため、走路形状に対する安全な運転操作を支援できる。
【0036】
また、制御手段16は、車両Aの前方側の走路形状において、走路の曲率と走路幅と勾配とからなる走路状態と、車両Aの車速を考慮した車両状態と、に基づいて、車両Aの予測軌道を算出してなることによって、車両Aの状態や走路形状に応じた表示を行うことによって、走路形状に対する安全な運転操作を支援できる車両用表示装置となる。
【0037】
また、表示器2は、車両AのフロントガラスWに、表示像Lを投影して表示するヘッドアップディスプレイ装置からなることによって、運転者にとって、運転動作中に小さな視線移動にて表示を確認することができるだけでなく、走路形状の表示を見たときの感覚が実際の運転感覚と合致するので、運転者への支援効果が増大する。
【0038】
なお、ステップS4にて、車速に基づいて予測軌道を算出したが、タイヤと路面とのグリップ力,車両重量,旋回性能などの車両状態を考慮して予測軌道を算出することもできる。
【0039】
また、車両が走行中に横滑り状態になる可能性があることを自動的に検知演算して、全部または一部の車輪のブレーキ圧力を自動的に制御することにより、その車両の横滑りが生じる可能性の小さな状態に回復させる車両挙動安定化制御装置を備えた車両がある。この車両挙動安定化装置は、例えば、通常走行時において、操舵の大きさと速さ、車速、車両の横移動の速さ、および車両の向きの変化の速さ(ヨーレイトあるいはロール)、を検出して演算することによって、車両の横滑り開始点または内輪のホイールリフト開始点を予測し、横滑りあるいはホイールリフトが始まる前に、前記予測に応じた何れかの車輪のブレーキ圧力を制御することができる。
【0040】
本発明は、このような車両挙動安定化制御装置を備えた車両に搭載することもできる。例えば、図6に示すように、前述したステップS4と同様に車両挙動安定化制御を考慮せずに算出される予測軌道を第1の予測軌道Cとして、その他に前記車両挙動安定制御装置の作動によって、車両が旋回できる限界と思われる第2の予測軌道Dを算出し、第1,2の予測軌道C,Dを描画処理することができる。
【0041】
したがって、車両挙動安定化制御装置がどのように車両を制御するのかを判別することができ安心して運転操作ができるといった効果が得られる。また、第1の予測軌道Cと第2の予測軌道Dとの間における路面の範囲Eを走路形状Rと異なる表示色にて表示することによって、車両挙動安定化制御による制御部分を強調した表示となる。
【0042】
また、図5,6に示すように、予測軌道(第1の予測軌道)が走路形状の対向車線側や路肩にはみ出してしまう場合には、車両の減速を促す表示Fを行うことによって、より的確な安全運転を支援できる。
【0043】
また、上述した実施の形態では、曲線や矢印によって予測軌道を表示するものを示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくとも、車両の挙動方向を確認できるものであれば、その他のマークや文字などによって予測軌道を表現するものであってもよい。
【0044】
また、上述した実施の形態においては、表示器2からの表示像Lは、フロントガラスWに投影されるものであったが、本発明における投影部材は本実施の形態に限定されるものではなく、例えば、車両のフロントガラス面あるいは車両のダッシュボード上に設けられるコンバイナに表示器からの表示像を投影させるものであってもよい。また、上述したヘッドアップディスプレイ方式ではなく、例えば、有機ELパネル,あるいは液晶パネルからなる表示手段を採用し、運転者が直接表示手段の表示を視認するものであってもよい。
【0045】
また、上述した実施の形態のようなCD−ROMやDVD−ROMからなる記憶媒体13ではなく、例えば、記憶媒体として車両外に設けられるサーバーを適用し、無線通信によって前記サーバーに格納されるデジタルマップデータを適宜ダウンロードすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の実施形態である車両用ヘッドアップディスプレイ装置の表示手段の断面図。
【図2】同上実施の形態である車両用ヘッドアップディスプレイ装置の概略図。
【図3】同上車両用ヘッドアップディスプレイ装置のブロック図。
【図4】同上車両用ヘッドアップディスプレイ装置の処理手順を示す図。
【図5】同上車両用ヘッドアップディスプレイ装置の表示画像を示す図。
【図6】同上車両用ヘッドアップディスプレイ装置の表示画像を示す図。
【符号の説明】
【0047】
2 表示器(表示手段)
13 位置検出手段
14 記憶媒体(地図情報記憶手段)
16 制御手段
A 車両
C 予測軌道
R 走路形状

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図情報記憶手段に格納された三次元情報からなる地図情報に基づいて走路形状を表示する表示手段と、車両の現在位置を検出する位置検出手段と、前記位置検出手段により検出された前記車両の現在位置に基づいて前記地図情報を読み出して前記車両の前方側の走路形状を前記表示手段に表示させる制御手段と、を備える車両用表示装置であって、
前記制御手段は、前記車両の車両状態に基づいて、前記車両の予測軌道を算出し、前記予測軌道を前記走路形状とともに前記表示手段に表示させることを特徴とする車両用表示装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記車両の前方側の走路形状において、走路の曲率と走路幅と勾配とからなる走路状態と、前記車両の車速を考慮した前記車両状態と、に基づいて、前記車両の予測軌道を算出してなることを特徴とする請求項1に記載の車両用表示装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記車両状態検出手段の検出に基づいて車輪のブレーキ制御を自動で行う車両姿勢制御手段を備えた車両に搭載され、前記車両姿勢制御手段が作動しない場合の第1の予測軌道と、前記車両姿勢制御手段が作動した場合の第2の予測軌道と、を前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項1に記載の車両用表示装置。
【請求項4】
前記表示手段は、前記車両のフロントガラスもしくはフロントガラスと運転者との間に設けられるコンバイナに、表示像を投影して表示するヘッドアップディスプレイからなることを特徴とする請求項1に記載の車両用表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−125857(P2006−125857A)
【公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−310686(P2004−310686)
【出願日】平成16年10月26日(2004.10.26)
【出願人】(000231512)日本精機株式会社 (1,561)
【Fターム(参考)】