説明

車軸サポート

本発明は、自動車に対する車軸サポートに関する。この車軸サポート、特に、無動力の後軸を有する自動車に対する後軸サポートは、2つの鋳造軽量合金の縦の桁(A、B)を含んでおり、これらの桁は、上部および下部の接続要素(C、D)を介して、互いに接続され得る。特に単純かつ経済的な方法で、縦の桁は、接続要素(例えば、ネジまたはリベット)を介することにより、横の接続要素(例えば、シート状の金属部分、型抜かれた横材または支柱)を用いて、互いに結合され得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車軸サポート(台車フレームまたは補助フレームとも称される)に関し、より好適には、無動力の後軸を有する自動車の後軸に対する車軸サポートに関する。
【背景技術】
【0002】
そのような車軸サポートは、概して、2つの縦のリンクおよび2つの横のリンクから構成されており、中空の輪郭であり、これらのサポートは、互いに接続されており、より好適には、互いに溶接されている。車軸サポートは、車軸またはその他の要素を結合させるために、および車軸またはその他の要素を含む予め製造されたユニットとして車軸サポートそのものをボディ領域に結合させるために、結合点、ホルダー、および連結点等を含んでいる。これら結合点は、予め製造され、車軸サポートそのものに対して個別的に結合されなければならないが、これは通常、溶接によって実行される。したがって、このタイプの車軸サポートは複雑であり、高価であり、このタイプの車軸サポートの使用は、そのために設計されたタイプの自動車に限定されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、その他のコンポーネントを変更するだけで、車両コンポーネントをより経済的なものにし、少なくとも個々のコンポーネントの用途の範囲を複数の用途に拡張することによって、様々なタイプの車両に対して一意的な個々のコンポーネントが供給されるようにし、その結果、数量の増加と引き換えにさらなる低減を達成することができるようにするという目的に基づいている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明にしたがうと、これは、アセンブリとしての車軸サポートで達成される。この車軸サポートは、鋳造軽金属の2つの縦の桁を含んでおり、これらの桁は、上部および下部の接続要素を介して互いに接続され得る。この理由のために、軽金属合金から構成される縦の桁および少なくとも1つの接続要素が、シート状の金属部分であることが実際的である。そのようなシート状の金属部分は、2次元の、分断された、補強されたシート状の金属部分であり得、個々の輪郭の横材または支柱から形成され得る。特に単純かつ経済的な方法で、縦の桁は、接続要素(例えば、ネジまたはリベット)を介することにより、横の接続要素(例えば、シート状の金属部分、所定の輪郭の横材または支柱)を用いて、互いに結合され得る。ここで、結合点(すなわち、ボアまたはネジ穴)は、特に単純かつ経済的な方法で、例えば、ノード、アイ(eye)、ストラップ、または桁において特別に提供される同様のものを成形することによって、鋳造軽金属に提供され得る。実際的に桁は、例えば、桁または車軸サポート(適合可能ならば車軸またはそこに搭載されているその他の要素を含む)をボディ部分に結合するための連結点を含み得る。
【0005】
少なくとも1つの桁が、以下に記載の車軸の要素:
−正面の上部の左および/または右の横のリンク
−正面の下部の左および/または右の横のリンク
−背面の上部の左および/または右の横のリンク
−背面の下部の左および/または右の横のリンク
−トラックロッド(track rod)
−ショックアブソーバ
−トーションバーサスペンション(torsion bar suspension)
のうちの少なくとも3つに対する連結点または結合点を含んでいることが、さらに有利である。
【0006】
そのような連結点は、鋳造を介することにより、特に有利な方法で製造され得る。これらの連結点または結合点のうちの少なくとも一部が、桁のボディから離れて立っているホルダーによって形成され、桁のボディと一緒の一部分を形成し、貫通孔を提供されることがさらに有利である。これに加えて、ホルダーの少なくとも一部も同様に、有利な方法で、ボアの周囲においてアイ状に補強され得る。ここで、少なくとも個々のホルダーは、ストラップ状に形成され得る。少なくとも結合点またはホルダーの一部を互いに接合する補強の折り曲げ板(crease)が、単純かつ経済的に形成され得る。実際的に、上部または下部の結合点およびホルダーの少なくとも一部は、そのような補強の折り曲げ板を介して互いに接合される。さらに、結合点の少なくとも一部、例えば、2つのホルダー(それらの間で結合される要素を収容する)を通る横のリンクまたはトラックロッドに対する結合点を形成することが、実際的であり得る。
【0007】
桁そのもの、ホルダー、車軸およびその他の要素を結合するための連結点または結合点、ボディ領域に対する連結結合のための連結点は、鋳造を介して非常に有利に製造され得るということは明白である。さらに、本発明は、様々なトラック幅(すなわち、様々な車両のタイプ)に対して縦のリンクを使用する可能性をもたらす。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明は、図面に示されている例示的な実施形態によってさらに詳細に説明される。
【0009】
車軸サポートIは、軽金属の鋳造合金の2つの縦の桁A、B、ならびに上部および下部のシート状の金属部分C、D(各々は2つの桁に接続している)から構成されている。桁AおよびBならびにシート状の金属部分C、Dを結合するために、いくつかの結合点1、2が桁上に鋳造され、これらの結合点には、ネジ穴の中にネジ止めされる結合ネジが提供される。
【0010】
この例示的な実施形態において、桁A、Bは、鏡像(mirror image)として具現化される。したがって、さらなる明瞭性のために、個々の領域または結合点のみが、一方または他方の桁上に示されている。
【0011】
桁A、B上で、正面の上部の左および右の横のリンクに対する連結点または結合点4、正面の下部の左および右の横のリンクに対する結合点5、背面の上部の左または右の横のリンクに対する結合点6、背面の下部の左および右の横のリンクに対する結合点7、横のスタビライザーに対する結合点8、ならびに左および右のショックアブソーバに対する結合点9が、追加的に提供される。追加的な結合点10が、左および右のトラックロッドに対して提供される。
【0012】
結合点4〜10の各々は、ボアを有しているホルダー4a、4b〜10a、10bから構成されており、単純化のために、ボア4a’および4b’のみが、参照記号を提供されている。
【0013】
ホルダー4a、4b、5a、5b、6a、6b、7a、7b、8a、8b、9a、9b、および10a、10bは、ストラップ状に、かつ縦の桁A、Bの一部として形成されており、ストラップ4a、5a’、6a、7aは、補強の折り曲げ板11、12を介して互いに接続されている。ホルダー4a、5aは、それらのボアの周囲においてアイ状に補強されている。結合点4、5、6、7、および10のホルダーは、これらの結合点が、それらの間で結合されるコンポーネント(すなわち、例えば、横のリンクおよびトラックロッド)を収容することが可能なように、形成されている。
【0014】
特許出願(出願日_、当所管理番号:KSM 0204)にしたがう、軽金属の鋳造合金の1つは、それ自体が、本発明にしたがう車軸サポートのコンポーネント(例えば、本出願に完全に統合されているが、車軸サポートのコンポーネントに限定されない桁)に対して、特に有利な態様において、適切であり得る。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】(記載なし)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アセンブリとしての車軸サポート、より好適には、無動力の後軸を有する自動車に対する後軸サポートであって、該車軸サポートは、鋳造軽金属の2つの縦の桁を含んでおり、該桁は、上部および下部の接続要素を介して互いに接続され得る、車軸サポート。
【請求項2】
前記縦の桁は、軽金属合金から構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の車軸サポート。
【請求項3】
前記接続要素のうちの少なくとも1つは、シート状の金属部分であることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の車軸サポート。
【請求項4】
前記接続要素のうちの少なくとも1つは、横材として具現化されていることを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の車軸サポート。
【請求項5】
前記桁および/または前記接続要素は、結合要素を介して互いに接続され得ることを特徴とする、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の車軸サポート。
【請求項6】
前記桁は、該桁または前記車軸サポートをボディ部分またはボディ領域に接続するための連結点または結合点を有していることを特徴とする、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の車軸サポート。
【請求項7】
前記桁のうちの少なくとも1つは、以下に記載の前記車軸の要素
正面の上部の左および/または右の横のリンク
正面の下部の左および/または横のリンク
背面の上部の左および/または右の横のリンク
背面の下部の左および/または右の横のリンク
トラックロッド
ショックアブソーバ
トーションバーサスペンション
のうちの少なくとも3つに対する連結点または結合点を有していることを特徴とする、車軸サポート、より好適には請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の車軸サポート。
【請求項8】
前記連結点または結合点のうちの少なくとも一部は、貫通孔を提供されたホルダーを介して形成されており、前記桁のボディから離れて立っており、該桁のボディの一部分を形成していることを特徴とする、請求項7に記載の車軸サポート。
【請求項9】
前記ホルダーのうちの少なくとも一部は、ストラップ状に具現化されていることを特徴とする、請求項8に記載の車軸サポート。
【請求項10】
前記結合点のうちの少なくとも一部は、2つのホルダーを介して具現化されており、該2つのホルダーは、それらの間で結合される前記車軸サポートを収容していることを特徴とする、請求項7〜請求項9のいずれか一項に記載の車軸サポート。
【請求項11】
前記ホルダーのうちの少なくとも一部は、ボアの周囲においてアイ状に補強されていることを特徴とする、請求項8〜請求項10のいずれか一項に記載の車軸サポート。
【請求項12】
前記結合点またはホルダーのうちの少なくとも一部は、補強の折り曲げ板を介して互いに接続されていることを特徴とする、請求項7〜請求項11のいずれか一項に記載の車軸サポート。
【請求項13】
前記上部および下部の結合点またはホルダーのうちの少なくとも一部は、補強の折り曲げ板を介して互いに接続されていることを特徴とする、請求項7〜請求項12のいずれか一項に記載の車軸サポート。

【図1】
image rotate


【公表番号】特表2009−505888(P2009−505888A)
【公表日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−528340(P2008−528340)
【出願日】平成18年9月8日(2006.9.8)
【国際出願番号】PCT/DE2006/001575
【国際公開番号】WO2007/028372
【国際公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【出願人】(508040511)カーエスエム キャスティングス ゲーエムベーハー (7)
【出願人】(508040522)イーアーエムテー インゲニウルゲゼルシャフト フュア アルゲメイン マシネンテクニク エムベーハー (2)
【Fターム(参考)】