説明

車載カメラと携帯情報端末機による車両開閉体操作装置及びシステム並びにその制御方法

【課題】車両所有者が車両の遠隔にいる場合に、乗車を意図する乗員からの車両所有者への連絡又は乗員によるサブキーの所持を要することなく、遠隔の車両所有者がその乗員のために開閉体を解錠することを可能とする。
【解決手段】本発明の車両開閉体操作装置10は、車両外部の映像を取得するための車載カメラ11、車両開閉体の解錠要求信号を生成する解錠要求起動手段12、解錠要求信号を受けて所定の携帯端末機4に解錠要求メッセージ及び前記映像を送信するとともに携帯端末機4からの解錠可否応答メッセージを受信するための送受信手段13、及び解錠可否応答メッセージに基づいて車両開閉体のロック状態を制御するための制御手段14を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は車載カメラと携帯情報端末機による車両開閉体操作装置及びシステム並びにそれらの制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から車両の遠隔操作に関する技術が開発されている。例えば、特許文献1は、車両内のセンサ部及び制御部と携帯電話とをリンクさせることにより、遠隔地にいる車両所有者がその携帯電話によって車両の状況を確認したり、遠隔制御したりすることができる車両制御装置及びリモコンシステムを開示している。この装置及びシステムでは、遠隔地にいる車両所有者が携帯電話で上記機能を呼び出して起動させ、あるいは、セキュリティセンサが車両における異常を検出すると上記機能が起動され、それに応じて車両所有者が携帯電話から車両の制御を行う。
【0003】
特許文献2は、不審者が車両に不正侵入したときにその侵入者の写真撮影を行い、それを車両所有者の携帯電話に通知することができる車両状態監視システムを開示している。この車両状態監視システムは、車内で移動する移動物体を検知すると、車載カメラによって自動的に車両内の様子を撮影して車両所有者に送信することができる。
【0004】
特許文献3は、マスターキーを持った車両所有者がサブキーを持った他者に対して、車両所有者の携帯電話から所定の作動権限の一部又は全部を付与し、車両におけるセキュリティ性能の低下を抑制するとともにユーザの利便性を高める車両用電子キーシステムを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−304339号公報
【特許文献2】特開2004−331051号公報
【特許文献3】特開2009−102943号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、車両を駐車した後に、車両キーを持つ車両所有者とキーを持たない乗員が別行動をとり、乗員が先に車両に戻ってくることがある。ここで、乗員が車両に乗りたい場合又は荷物だけでも車両に載せたい場合、乗員は自身の携帯電話等の何らかの連絡手段を用いて車両所有者に連絡をとるしかなく、連絡手段がない場合には乗員は車両外部で待つしかなかった。
【0007】
特許文献1の装置及びシステムによると、車両監視及び制御の機能は、遠隔地の車両所有者の携帯電話からの呼び出し、又はセキュリティセンサによる異常検出により行われる。従って、車両所有者が車両の遠隔にいる場合に、乗員が、乗員の意図するタイミングで車両に乗るためには、何らかの手段で車両所有者に連絡をとるしかなく、遠隔にいる車両所有者よりも先に乗員が乗車することができなかった。
【0008】
特許文献2のシステムによると、何者かが車両内に侵入した後に車両の監視及び制御が行われるので、車両外部で乗員が待っているのか、あるいは不審者が徘徊しているのかを遠隔の車両所有者から判断することはできなかった。従って、遠隔にいる車両所有者よりも先に乗員が乗車することができなかった。
【0009】
特許文献3のシステムによると、車両と遠隔にいる車両所有者の携帯電話と乗員のサブキーとの間で信号処理が行われて車両が制御されるので、乗員が単独で車両に乗るためには、常にサブキーを携帯していなければならなかった。そのため、サブキー不携帯の乗員又は元々サブキーを持っていない乗員(例えば、その日だけ同乗した顧客、同僚、友人等)は、遠隔にいる車両所有者よりも先に乗車することができなかった。
【0010】
そこで、本発明は、車両所有者が車両の遠隔にいる場合でも、乗車を意図する乗員からの車両所有者への連絡又は乗員によるサブキーの所持を要することなく、遠隔の車両所有者がその乗員のためにドア等の開閉体を解錠することができる車両開閉体操作装置及びシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の車両開閉体操作装置は、車両外部の映像を取得するための車載カメラ、車両開閉体の解錠要求信号を生成する解錠要求起動手段、解錠要求信号を受けて所定の携帯端末機に解錠要求メッセージ及び前記映像を送信するとともに携帯端末機からの解錠可否応答メッセージを受信するための送受信手段、及び解錠可否応答メッセージに基づいて車両開閉体のロック状態を制御するための制御手段を備える。
上記のように、車両の遠隔にいる車両所有者が車両付近の乗員を画像で確認してロック解錠を行う構成としたので、遠隔の車両所有者が自身の判断により、サブキー等を持たない乗員のためにドア等の開閉体を解錠することができる。さらに、車両所有者がドアロック解錠を許可できる人的範囲を状況に応じて柔軟に拡張又は縮小することができる。
【0012】
ここで、解錠要求起動手段が複数の車両開閉体に対応して異なる解錠要求信号を生成するように構成され、車載カメラが、生成された解錠要求信号に対応する車両開閉体の周辺を撮影し、制御手段が当該生成された解錠要求信号に対応する車両開閉体のロック状態を制御するように構成されるようにしてもよい。
このように、ロック状態を制御すべき開閉体が車両側で特定される構成としたので、遠隔の車両所有者が開閉体の選択を行う必要がなく、制御構成を簡素化できる。
また、解錠要求起動手段を車両開閉体のドアハンドルに設けられたスイッチ又はセンサとして、スイッチの押動作又はセンサへの人体の接近若しくは接触の検知により前記解錠要求信号が生成されるようにしてもよい。
このように、ドアハンドルの操作等に解錠要求の起動を関連付ける構成としたので、簡素な構成でかつ乗員における操作容易性が高まる。
また、解錠要求起動手段を車両開閉体のドアハンドルのケーブルが牽引された場合に解錠要求信号を生成するように構成された検知手段としてもよい。
このように、ドアハンドルのケーブルの牽引を解錠要求のトリガとする構成としたので、善意者による正当なドア操作だけでなく悪意者による不正なドア操作があったときも遠隔車両所有者に解錠要求を送信することができ、セキュリティが向上する。
【0013】
さらに、制御手段による処理状態を車両外部に向けて示す処理状態通知手段を備えるようにしてもよい。
この処理状態通知手段により、解錠要求動作を行った者が乗員である場合には、乗員は車両又は車両所有者が解錠要求動作に反応しているのか否かを知ることができ、一方、解錠要求動作を行った者が不審者である場合には、不審者は自身が何らかの監視を受けていることを察知させ、車両への侵入を断念させる効果を期待できる。 また、携帯端末機からの指令に応じて警報を発動する警報手段を備えてもよい。警報手段により、防犯効果をさらに高めることができる。
またさらに、携帯端末機からの指令に応じて車載カメラによる映像を記録する記録手段を備えてもよい。記録手段によって記録された映像をその後活用することにより、不審者に関する捜査を確実に行うことができる。
【0014】
本発明の車両開閉体操作システムは、上記の車両開閉体操作装置及び携帯端末機を備え、携帯端末機の画面に車載カメラからの映像及び開閉体の解錠可否を決定する選択肢が表示される。
上記の構成によると、遠隔の車両所有者は、携帯端末機において簡易な態様で開閉体の解錠を判断及び実施することができる。
【0015】
本発明の車両開閉体操作システムの制御方法においては、システムが解錠要求起動手段、車載カメラ、送受信手段及び制御手段を備える車両開閉体操作装置並びに携帯端末機を含み、上記制御方法は、解錠要求起動手段によって車両開閉体の解錠要求信号を生成するステップ、車載カメラによって車両外部の映像を取得するステップ、解錠要求信号を受けて解錠要求メッセージ及び前記映像を送受信手段から携帯端末機に送信するステップ、前記映像を携帯端末機の表示部に表示するステップ、解錠可否応答メッセージを携帯端末機から送受信手段に送信するステップ、及び制御手段によって解錠可否応答メッセージに基づいて車両開閉体のロック状態を制御するステップを備える。
上記のように、車両の遠隔にいる車両所有者が車両付近の乗員を画像で確認してロック解錠を行うことにより、遠隔の車両所有者が自身の判断により、サブキー等を持たない乗員のためにドア等の開閉体を解錠することができる。さらに、車両所有者がドアロック解錠を許可できる人的範囲を状況に応じて柔軟に拡張又は縮小することができる。
【0016】
ここで、生成するステップにおいて、解錠要求起動手段が複数の車両開閉体に対応して異なる解錠要求信号を生成し、映像を取得するステップにおいて、車載カメラが、生成された解錠要求信号に対応する車両開閉体の周辺を撮影し、制御するステップにおいて、当該生成された解錠要求信号に対応する車両開閉体のロック状態が制御されるようにしてもよい。
このように、ロック状態を制御すべき開閉体が車両側で特定されるので、遠隔の車両所有者が開閉体の選択を行う必要がなく、制御を簡素化できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の車両開閉体操作システムの概略構成を示す図である。
【図2】本発明の車両開閉体操作システムのブロック図である。
【図3】本発明の車両開閉体操作システムの制御方法を示すフローチャートである。
【図4A】本発明の車両開閉体操作システムにおける携帯端末機の画面の一例を示す図である。
【図4B】本発明の車両開閉体操作システムにおける携帯端末機の画面の一例を示す図である。
【図4C】本発明の車両開閉体操作システムにおける携帯端末機の画面の一例を示す図である。
【図4D】本発明の車両開閉体操作システムにおける携帯端末機の画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[車両開閉体操作システムの概略構成]
図1に本発明の実施例による車両開閉体操作システム1(以下、「システム1」という)の概略構成を示す。システム1は車両2、無線ネットワーク3及び車両所有者の携帯端末機4からなる。車両2は車載カメラ5、ドア(開閉体)6に設けられたドアハンドル7、及び送受信機8を備える。ドアハンドル7にはスイッチ7a(例えば、ドアハンドルスイッチ)が設けられる。スイッチ7aの代替として、人体の接近動作又は接触動作を検知するセンサが設けられていてもよい。送受信機8はネットワーク3を介して携帯端末機4と情報通信可能なものとし、その配置は図示した位置に限られない。無線ネットワーク3は、不図示の基地局等を含み、あらゆる通信規格に従った通信を可能とするネットワークである。携帯端末機4は、携帯電話、スマートフォン、タブレット型PC等、無線通信可能なあらゆる携帯情報端末機を含むものとする。
【0019】
システム1の概要として、例えば、車両所有者が車両2を駐車させた後に、車両キーを持つ車両所有者とキーを持たない乗員(以下、「乗員」という)が別行動をとり、乗員が先に車両に戻ってきた場合を想定する。ドア6は施錠されている。乗員がスイッチ7aを押すと、車載カメラ5がドア6付近の映像を取得する。この映像には乗員の少なくとも顔部分が撮影されるものとする。車載カメラ5は、乗員がスイッチ7aを押す前から映像を取得していてもよいし、スイッチ7aの押動作によって起動されるようにしてもよい。送受信機8は、乗員がスイッチ7aを押す操作に応じて、解錠要求メッセージとともに車載カメラ5によって取得された映像、即ち、少なくとも乗員の顔部分の映像を、ネットワーク3を介して車両所有者の携帯端末機4に送信する。
【0020】
携帯端末機4は車両2からの解錠要求メッセージを受けて、対応のアプリケーションを起動し、車両所有者に、携帯端末機4の画面4aに表示された映像に基づいてドア6を解錠するか否かを判断させる。ここで、車両所有者がドア6の解錠を許可する場合、ドア6の解錠許可を示す操作が車両所有者によってなされると、携帯端末機4は解錠許可応答メッセージをネットワーク3を介して送受信機8に送信する。車両2は、この解錠許可応答メッセージを受けてドア6の解錠を行う。これにより、乗員は遠隔の車両所有者よりも先に車両2に乗ることができる。
【0021】
一方、車両所有者が車両2を駐車させた後に、乗員でない者(例えば、不審者)がドアハンドル7のスイッチ7aを押した場合を想定する。上記と同様に、車載カメラ5がドア6付近の映像を取得し、送受信機8が解錠要求メッセージとともに車載カメラ5による映像を車両所有者の携帯端末機4に送信する。携帯端末機4は車両2からの解錠要求メッセージを受けて、対応のアプリケーションを起動し、車両所有者に、携帯端末機4の画面4aに表示された映像に基づいてドア6を解錠するか否かを判断させる。ここで、車両所有者はドア6の解錠を許可しないものとする。携帯端末機4は、ドア6の解錠拒否を示す操作が車両所有者によってなされると、解錠拒否応答メッセージを送受信機8に送信する。車両2は、この解錠拒否応答メッセージを受けてドア6の施錠を維持する。さらに、車両所有者が携帯端末機4によって警報手段(不図示)を遠隔操作できるようにしてもよい。これにより、不審者の車両2への侵入を未然に防止することができる。また、車載カメラ5による映像を記録手段(不図示)に録画し、後の捜査に利用できるようにしてもよい。
【0022】
[車両開閉体操作装置の制御構成]
図2は、システム1において車両2に搭載される車両開閉体操作装置10(以下、「装置10」という)、及び携帯端末機4の構成を示すブロック図である。図2においては、図1の車両2は開閉体6−1(例えば、左フロントドア)、開閉体6−2(例えば、左リアドア)、開閉体6−3(例えば、右フロントドア)、開閉体6−4(例えば、右リアドア)及び開閉体6−5(例えば、バックドア)を備えるものとし、これらの開閉体を総称して「開閉体6」というものとする。なお、本実施例においては、開閉体を各ドアとしているが、ボンネット又はトランクとしてもよいし、ドアのパワーウィンドウとしてもよい。また、必ずしも装置10が全ての開閉体(ドア)に適用される構成としなくてもよく、例えば、運転席側の右側フロントドアには本装置を適用しなくてもよい。
【0023】
装置10は、車載カメラ11−1、11−2・・・11−n(これらを総称して「車載カメラ11」という)、解錠要求起動手段12−1、12−2・・・12−n(これらを総称して「解錠要求起動手段12」という)、送受信手段13、及び制御手段14を備える。また、装置10は処理状態通知手段15、警報手段16及び記録手段17を備えることもできる。装置10においては、車載カメラ11、解錠要求起動手段12、送受信手段13、制御手段14、処理状態通知手段15、警報手段16、記録手段17、及び開閉体ロック部18−1、18−2・・・18−n(これらを総称して「開閉体ロック部18」という)はコントロールバスによって相互に通信可能に接続されている。なお、図2では各手段が有線接続されたものを示すが、これらは無線接続されていてもよい。
【0024】
車載カメラ11は車両2の周辺の映像を取得可能なカメラからなる。例えば、各開閉体6(ドア)付近に車載カメラを設けてもよい。また、車載カメラ11−1及び11−2を左右のサイドミラー下部に取り付けられるカメラとして、車載カメラ11−1からは車両左側の開閉体(4ドアの場合は、フロントドア及びリアドア)の周辺の映像を、車載カメラ11−2からは車両右側の開閉体周辺の映像を取得するようにしてもよい。また、広角な車載カメラ11をダッシュボード周辺、ルームミラー部等に設置し、全てのドア周辺の映像を同時に取得するようにしてもよい。また、撮影方向可変の車載カメラ11をダッシュボード周辺、ルームミラー部等に設置し、全てのドア周辺の映像をスキャンして取得するようにしてもよい。この場合、車載カメラ11の撮影方向のスキャンは、所定速度又は所定周期で左右にスキャンするようにしてもよいし、後述するように、解錠要求メッセージを発した解錠要求起動手段12の方向に向くようにしてもよい。また、装置10用に専用の車載カメラを設け、乗員に対してそのカメラに乗員自身を撮影させるようにしてもよい。
【0025】
解錠要求起動手段12は、人体の乗車の意思を検知し、その検知結果に従って解錠要求信号を生成する。例えば図1のスイッチ6aのように、解錠要求起動手段12は各ドアハンドルに設けられたドアスイッチとすることができる。解錠要求起動手段12はドアハンドルに人体が接近又は接触したことを検知するセンサであってもよい。また、解錠要求起動手段12はドアハンドルが引かれたことを検知する検知手段であってもよい。この場合、検知手段はドアハンドル系のケーブルが牽引されたことを検知できるものであればよい。これにより、善意のユーザ(即ち、乗員)がドアハンドルを引いた場合も、悪意のユーザ(即ち、不審者)がドアハンドルに触れることなく不正な手段でドアを開けようとする場合も解錠要求信号を生成することができる。
【0026】
また、解錠要求起動手段12は、人体が車両に接近したことを検出する赤外線センサ等の人感センサであってもよい。この場合、人感センサは各開閉体付近に配置してもよいし、少数の広角な人感センサを設けるようにしてもよい。解錠要求起動手段12を赤外線センサとする場合は、人体が車両周辺の所定位置に所定時間留まったことを検出するようにして、乗車意思のある者と、単に車両近辺を通過する者とを区別できるようにすることが望ましい。
【0027】
送受信手段13は解錠要求メッセージ及び車載カメラ11で取得される映像を車両所有者の携帯端末機4にネットワーク3を介して送信し、ネットワーク3を介して携帯端末機4からの解錠可否応答メッセージを受信できるものであればよい。取得される映像はリアルタイムで携帯端末機4に送信されることが好ましいが、送受信手段13内又はネットワーク3でバッファリングされて多少の遅延を伴っても構わない。あるいは、周期的に、又は携帯端末機4からの要求がある毎に静止画を送信する構成としてもよい。
【0028】
制御手段14はCPU、メモリ、及び各構成要素とのインターフェイス(IF)を備え、車載カメラ11、送受信手段13、処理状態通知手段15、警報手段16、記録手段17及び開閉体ロック部18を制御する。
制御手段14は解錠要求起動手段12からの解錠要求信号を受けて車載カメラ11を起動し、あるいは、解錠要求信号を受ける前から(常時)車載カメラ11を動作させておく。制御手段14は解錠要求信号を受けると解錠要求メッセージを生成し、送受信手段13に解錠要求メッセージ及び車載カメラ11の映像を携帯端末機4に向けて送信させる。
制御手段14は携帯端末機4からの解錠可否応答メッセージ(解錠許可応答メッセージ又は解錠拒否応答メッセージ)に応じて開閉体ロック部18を制御(解錠処理又は施錠維持)する。
【0029】
開閉体ロック部18は、制御手段14からの制御信号に基づいて各開閉体6を施錠又は解錠する。開閉体ロック部18は、その施錠/解錠状態を制御手段14にフィードバックするようにしてもよい。
【0030】
ここで、第1の例として、各開閉体6−1〜6−5について周辺を撮影する車載カメラ11−1〜11−5が設けられ、各開閉体に対して解錠要求起動手段12−1〜12−5が設けられるものとする。また、車載カメラ11−1〜11−5により取得される映像をそれぞれ映像V1〜V5とし、解錠要求手段12−1〜12−5から生成される解錠要求信号をそれぞれ解錠要求信号S1〜S5とする。
【0031】
この例において、例えば、開閉体6−1に対応する解錠要求起動手段12−1から解錠要求信号S1が出力された場合、制御手段14は解錠要求メッセージ及び車載カメラ11−1の映像V1を送受信手段13から携帯端末機4に送信する。送受信手段13が携帯端末機4から解錠許可応答メッセージを受信すると、制御手段14は解錠要求信号S1に対応する開閉体ロック部18−1の解錠処理を行う。一方、送受信手段13が携帯端末機4から解錠を拒否する解錠拒否応答メッセージを受信した場合は、制御手段14は解錠要求信号S1に対応する開閉体ロック部18−1の施錠を維持し、仮に施錠されていなかった場合には施錠処理を行う。
【0032】
また、第2の例として、全開閉体を撮影範囲とする1つの可動の車載カメラ11が設けられ、各開閉体に対して解錠要求起動手段12−1〜12−5が設けられるものとする。車載カメラ11により映像Vが取得され、解錠要求手段12−1〜12−5からそれぞれ解錠要求信号S1〜S5が生成されるものとする。
【0033】
この例において、例えば、開閉体6−1に対応する解錠要求起動手段12−1から解錠要求信号S1が出力された場合、制御手段14は車載カメラ11を、開閉体6−1周辺を撮影範囲とするように駆動し、解錠要求メッセージ及び映像Vを送受信手段13から携帯端末機4に送信する。送受信手段13が携帯端末機4から解錠許可応答メッセージを受信すると、制御手段14は解錠要求信号S1に対応する開閉体ロック部18−1の解錠処理を行う。一方、送受信手段13が携帯端末機4から解錠を拒否する解錠拒否応答メッセージを受信した場合は、制御手段14は解錠要求信号S1に対応する開閉体ロック部18−1の施錠を維持し、仮に施錠されていなかった場合には施錠処理を行う。
【0034】
さらに、第3の例として、各開閉体6−1〜6−5について周辺を撮影する車載カメラ11−1〜11−5が設けられ、又は全開閉体を撮影範囲とする1つの可動の車載カメラ11が設けられ、解錠要求起動手段として広角な(多画素の)人感センサからなる1つの解錠要求起動手段12が設けられるものとする。この人感センサの画素がそれぞれ開閉体6−1〜6−5に指向性をもっているものとする。この場合、人感センサの各画素に対応して解錠要求起動手段12が解錠要求信号S1〜S5を出力するようにすれば、第1又は第2の例と同様の処理が可能となる。
【0035】
なお、上記各例では、解錠要求信号の生成箇所に基づいて対応の開閉体ロック部が解錠処理される構成を示したが、いずれの開閉体の解錠要求がなされたかを制御手段14が判断することなく、全ての開閉体の解錠を一括して制御するようにしてもよい。即ち、いずれか1つの解錠要求起動手段から解錠要求信号が出力され、携帯端末機4から解錠許可応答メッセージが受信された場合に、制御手段14が全ての開閉体ロック部を解錠処理するようにしてもよい。この場合、携帯端末機4の画面4aには、車載カメラ11−1〜11−5の映像V1〜V5を順次表示してもよいし、1台の車載カメラのスキャン映像を数秒にわたって表示してもよいし、1台の車載カメラのパノラマ映像を表示するようにしてもよい。また、解錠要求信号S1〜S5に対応して解錠要求メッセージをRQ1〜RQ5として、どの開閉体について解錠要求が起動されているのかを解錠要求メッセージに基づいて携帯端末機4の表示部24に表示するようにしてもよい。
【0036】
処理状態通知手段15は、解錠要求動作を行った乗員等に装置10の動作状態を示す。処理状態表示手段15は、光、音、車両の一部の動作等によって車両外部に向けて制御手段14における処理状態(処理の進行)を通知する。また、処理状態表示手段15には、ディスプレイ等による画像表示を行う手段も含まれる。これにより、解錠要求動作を行った者が乗員である場合には、乗員は車両2又は車両所有者が解錠要求動作に反応しているのか否かを知ることができる。また、解錠要求動作を行った者が不審者である場合には、不審者は自身が何らかの監視を受けていることを察知させ、車両への侵入を断念させる効果を期待できる。
【0037】
処理状態通知手段15は、光により通知を行う場合、車両外部から視認できる位置に配置された複数のランプとすることができる。例えば3個のランプを用いる場合、処理状態通知手段15は、初期状態では全てのランプを消灯させておき、解錠要求起動手段12が解錠要求信号を出力した後、又は送受信手段13から解錠要求メッセージが送信された後に第1のランプを点灯させ、送受信手段13が携帯端末機4から解錠許可応答メッセージを受信した後に第2のランプを点灯させ、開閉体ロック部18が解錠処理された後に第3のランプを点灯させるようにすればよい。また、処理状態通知手段15を、車両外部から視認できる位置に配置された1個のランプとしてもよい。この場合、初期状態でランプを消灯させておき、解錠要求起動手段12が解錠要求信号を出力した後、又は送受信手段13から解錠要求メッセージが送信された後にランプを第1の周期で点滅させ、送受信手段13が携帯端末機4から解錠許可応答メッセージを受信した後にランプを第2の周期(例えば、第1の周期より長い周期)で点滅し、開閉体ロック部18が解錠処理された後にランプを点灯させるようにしてもよい。
【0038】
処理状態通知手段15は、音により通知を行う場合、ビープ音発生手段とすることができる。この場合、処理状態通知手段15は、解錠要求起動手段12が解錠要求信号を出力した後、又は送受信手段13から解錠要求メッセージが送信された後に第1の音声(例えば、第1の周期の断続音)を出力し、送受信手段13が携帯端末機4から解錠許可応答メッセージを受信した後に第2の音声(例えば、第2の周期の断続音)を出力し、開閉体ロック部18が解錠処理された後に第3の音声(例えば、1回の連続音)を出力するようにすればよい。また、処理状態表示手段15を音声案内手段としてもよい。この場合、処理状態通知手段15は、解錠要求起動手段12が解錠要求信号を出力した後、又は送受信手段13から解錠要求メッセージが送信された後に第1の音声(「解錠要求を行っています」等の音声)を出力し、送受信手段13が携帯端末機4から解錠許可応答メッセージを受信した後に第2の音声(「解錠許可が出ました」等の音声)を出力し、開閉体ロック部18が解錠処理された後に第3の音声(「乗車できます」等の音声)を出力するようにすればよい。
【0039】
処理状態通知手段15は、車両の一部の動作により通知を行う場合、ドアミラー(の動き)としてもよい。この場合、解錠要求起動手段12が解錠要求信号を出力した後、又は送受信手段13から解錠要求メッセージが送信された後に、格納されていたドアミラーが開き、送受信手段13が携帯端末機4から解錠許可応答メッセージを受信した後、又は開閉体ロック部18が解錠処理された後に、開いていたドアミラーが閉じるようにすればよい。
【0040】
警報手段16は、解錠要求を起動させた者が不審者であると車両所有者が判断した場合に警報動作を行うためのものである。車両所有者は携帯端末機4の画面4aに表示された映像から不審者が車両に侵入を試みていると判断した場合には、携帯端末機4から警報指令を送信することができる。送受信手段13が警報指令を受信すると、制御手段14は警報手段16による警報動作を発動する。警報手段16の警報動作は、例えば、クラクションによる警笛、各種照明(前照灯、車幅灯、テールランプ又は車内灯)の点灯又は点滅、エンジン起動、カーステレオの動作開始等とすることができる。
【0041】
記録手段17は、車両所有者の判断により、特に、車両所有者が解錠要求を起動させた者が不審者であると判断した場合に、その不審者の映像を記録するための手段である。車両所有者は携帯端末機4の画面4aに表示された映像から不審者が車両に侵入を試みていると判断した場合には、携帯端末機4から録画指令を送信することができる。送受信手段14が録画指令を受信すると、制御手段14は車載カメラ11からの映像を記録手段17に記録(即ち、録画)する。
なお、本実施例では、車載カメラの映像を車両2の記録手段17に録画するようにしたが、携帯端末機4のメモリ22又は遠隔サーバに映像を保存できるようにしてもよい。
【0042】
携帯端末機4は送受信部21、CPU22、メモリ23及び表示部24を備える。
送受信部21が装置10の送受信手段13から解錠要求メッセージを受信すると、CPU22は、メモリ23に格納されている本システム用のアプリケーションを呼び出して起動し、表示部24(画面4a)にそれを表示する。本実施例では、表示部24がタッチスクリーンからなるものとし、入出力インターフェイス(I/O)を兼ねているものとする。車両所有者の画面操作による指示は表示部24から入力され、送受信部21を介して、装置10の送受信手段13に送信される。
【0043】
[車両開閉体操作システムの制御方法]
図3は上述した装置10を含むシステム1の制御方法を示すフローチャートである。なお、以降の説明において、上記の「乗員」及び「不審者」を総称して「第三者」というものとする。
【0044】
ステップS01において、解錠要求起動手段12が第三者の乗車意思を検知し、解錠要求信号を出力する。例えば、図1において、第三者がドアハンドル7のスイッチ7aを押すことによって解錠要求信号が生成される。
ステップS02において、解錠要求信号に応じて車載カメラ11が撮影を開始する。なお、前述したように、車載カメラは解錠要求信号とは無関係に撮影を既に行っていてもよい。
ステップS03において、制御手段14の指示により、送受信手段13が解錠要求メッセージ及び車載カメラの映像を携帯端末機4に送信する。
【0045】
ステップS04において、携帯端末機4が解錠要求メッセージに応じて車両遠隔操作用のアプリケーションを起動し、表示部24に車載カメラの映像を表示する。なお、アプリケーションを起動させるか否かを車両所有者に判断させてもよい。
ステップS05において、アプリケーションは車両所有者に、表示部24に表示される第三者が乗員か否か(即ち、乗員と判断して解錠を許可するか否か)を判断させる。処理は、Yesの場合(解錠許可応答メッセージが送信される場合)にはステップS06に進み、Noの場合(解錠拒否応答メッセージが送信される場合)にはステップS09に進む。
【0046】
ステップS06において、携帯端末機4から装置10の送受信手段13に解錠許可応答メッセージが送信され、ステップS07において、制御手段14は開閉体ロック部18を解錠処理し、ステップS08においてシステム終了が確認されて処理は終了する。
【0047】
ステップS09において、携帯端末機4から装置10の送受信手段13に解錠拒否応答メッセージが送信され、ステップS10において、制御手段14は開閉体ロック部18のロック状態を維持し、処理はステップS11に進む。
【0048】
ステップS11では、アプリケーションはさらに、警報を発動させるか否か、又は車載カメラからの映像を記録させるか否かを車両所有者に判断させる。ステップS11において、Yesの場合、携帯端末機4の送信部21から警報指令又は録画指令が送受信手段13に送信され、ステップS12において、制御手段14は警報手段16に警報動作を行わせ、又は記録手段17に車載カメラの映像を記録させる。なお、警報手段16による警報が発動される場合には併せて記録手段17による録画が行われるようにしてもよい。ステップS11において、Noの場合又は警報動作もしくは録画動作が終了すると、ステップS13においてシステム終了が確認されて処理は終了する。
【0049】
[携帯端末機における画面の例]
図4A〜4Dに、システム1における携帯端末機4で使用されるアプリケーション画面の一例を示す。図4A〜4Dにおいては、携帯端末機4の一例として、タッチ操作可能な画面4aを備えたスマートフォン示す。
【0050】
システム1用のアプリケーションが起動されると、図4Aに示すように、車載カメラ11の映像40及び解錠可否の選択肢表示41が画面4aに表示される。車両所有者が選択肢表示41において解錠許可「Yes」を選択(即ち、タッチ)すると、図4Bに示すように、車載カメラ11の映像40及び解錠を選択した旨の確認表示42が表示される。その後、図4Cに示すように、アプリケーションの終了を問う選択肢表示43が表示される。なお、選択肢表示43と同時に車載カメラ11の映像40が表示されていなくてもよい。選択肢表示43の終了「Yes」が選択されると、アプリケーションは終了する。また、図4A及び4Bにおいて、どの開閉体が解錠要求の対象となっているかを表示するようにしてもよい。
【0051】
車両所有者が選択肢表示41の解錠拒否「No」を選択すると、図4Dに示すように、警報を発動するか否か、録画を行うか否か、及びアプリケーションを終了するか否かの選択肢表示44が表示される。選択肢表示44において、警報の発動「警報ON」が選択されると、車両2では、警報手段16による警報動作が行われる。警報動作中は、選択肢表示44の「警報ON」は「警報OFF」に変わり、車両所有者が「警報OFF」を選択すると警報動作は終了する。一方、選択肢表示44において、録画の開始「録画ON」が選択されると、車両2では、記録手段17による録画動作が行われる。録画中は、選択肢表示44の「録画ON」は「録画OFF」に変わり、車両所有者が「録画OFF」を選択すると録画は終了する。本実施例では、選択肢表示44において、警報の発動「警報ON」及び録画の開始「録画ON」は独立に選択可能なものとしているが、警報の発動「警報ON」が選択されると自動的に録画も開始されるようにしてもよい。そして、選択肢表示44において、アプリケーションの終了「システム終了」が選択されると、アプリケーションは終了する。また、警報及び録画は、所定の時間が経過した場合に自動的に終了するようにしてもよい。
【0052】
車載カメラ11が可動の場合、上記アプリケーションにおいて、車両所有者の指が映像40上を移動する方向に車載カメラ11の撮影方向が移動するようにしてもよい。これにより、第三者の挙動をより長く追跡することができる。また、車両所有者の画面操作により、車載カメラ11の撮影範囲及び合焦状態を調整できるようにしてもよい。
またさらに、上記のアプリケーションにおいて、警報発動及び録画開始の選択肢表示だけでなく、警察に通報するか否かの選択肢表示を設けてもよい。この選択肢により警察への通報が選択された場合には、車載カメラの映像40を表示した状態で110番通報を行うことができるものとする。
【0053】
また、上記アプリケーションの警報発動に関する選択肢表示において、警報の威嚇レベルを表示してもよい。例えば、映像40に映る不審な第三者が車両周辺を徘徊しているだけの場合であれば、カーステレオでの音楽再生、カーラジオのオン、エンジン起動等、車両所有者が近隣にいることを認識させる程度の、比較的低い威嚇レベルの警報が発動されるのが好ましい。一方、映像40に映る不審な第三者が車両への侵入を試みているような場合は、クラクションによる警笛といったような高い威嚇レベルの警報が発動されることが好ましい。本システムによると、このような威嚇レベルの判断も遠隔の車両所有者に委ねることができる。
【0054】
以上のように、本発明の実施例によると、車両所有者が車両の遠隔にいる場合に、乗車を意図する乗員からの車両所有者への連絡又は乗員によるサブキーの所持を要することなく、遠隔の車両所有者がその乗員のために開閉体を解錠処理することが可能となる。特に、車載カメラからほぼリアルタイムで送信されてくる車両周辺の映像(特に、第三者の顔の映像)に基づいて、車両所有者自身の判断でドアロックの解錠可否を判断できる。このような、いわゆる顔パス的なシステムを用いることにより、第三者を電子的に特定する認証プロセスは不要となる。これにより、不審な第三者が電子的な不正(電子キーの不正コピー、IDの不正取得等)により乗員に成りすまして不正な手段で乗車することはできなくなる。また逆に、ドアロック解除に際して予め付与する電子キーやID等が不要であるので、車両所有者がドアロック解錠を許可できる人的範囲を状況に応じて柔軟に拡張又は縮小することができる。
【0055】
また、不審な第三者が車両への侵入を試みた場合でも、車両所有者からの遠隔制御により、ドアロックの維持だけでなく警報の発動や不審者の挙動の録画を行うことができるのでセキュリティを向上することができる。即ち、本実施例によると、自動のセキュリティシステムとは異なり、状況に応じて車両所有者自身の臨機応変な判断により不審者検知時の車両動作を選択することができるので、車両所有者による的確な対応が可能となる。
【符号の説明】
【0056】
1.車両開閉体操作システム
2.車両
3.無線ネットワーク
4.携帯端末機
4a.画面
5.車載カメラ
6.開閉体
7.ドアハンドル
7a.スイッチ
8.送受信機
10.車両開閉体操作装置
11.車載カメラ
12.解錠要求起動手段
13.送受信手段
14.制御手段
15.処理状態通知手段
16.警報手段
17.記録手段
18.開閉体ロック部
21.送受信部
22.CPU
23.メモリ
24.表示部
40.映像
41、42、44.選択肢表示
43.確認表示

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両開閉体操作装置であって、
車両外部の映像を取得するための車載カメラ、
車両開閉体の解錠要求信号を生成する解錠要求起動手段、
前記解錠要求信号を受けて所定の携帯端末機に解錠要求メッセージ及び前記映像を送信するとともに、該携帯端末機からの解錠可否応答メッセージを受信するための送受信手段、及び
前記解錠可否応答メッセージに基づいて前記車両開閉体のロック状態を制御するための制御手段
を備えた車両開閉体操作装置。
【請求項2】
前記解錠要求起動手段が複数の車両開閉体に対応して異なる解錠要求信号を生成するように構成され、前記車載カメラが、生成された解錠要求信号に対応する車両開閉体の周辺を撮影し、前記制御手段が、前記生成された解錠要求信号に対応する車両開閉体のロック状態を制御するように構成された請求項1に記載の車両開閉体装置。
【請求項3】
前記解錠要求起動手段は前記車両開閉体のドアハンドルに設けられたスイッチ又はセンサであり、該スイッチの押動作又は該センサへの人体の接近若しくは接触の検知により前記解錠要求信号が生成される請求項1又は2に記載の車両開閉体操作装置。
【請求項4】
前記解錠要求起動手段は前記車両開閉体のドアハンドルのケーブルが牽引された場合に前記解錠要求信号を生成するように構成された検知手段である請求項1〜3の何れか一項に記載の車両開閉体操作装置。
【請求項5】
前記制御手段による処理状態を前記車両外部に向けて示す処理状態通知手段をさらに備えた請求項1〜4の何れか一項に記載の車両開閉体操作装置。
【請求項6】
前記携帯端末機からの指令に応じて警報を発動する警報手段をさらに備えた請求項1〜5の何れか一項に記載の車両開閉体操作装置。
【請求項7】
前記携帯端末機からの指令に応じて前記車載カメラによる映像を記録する記録手段をさらに備えた請求項1〜6の何れか一項に記載の車両開閉体操作装置。
【請求項8】
請求項1〜6のいずれか一項に記載の車両開閉体操作装置及び前記携帯端末機を備え、該携帯端末機の表示部に前記車載カメラからの映像及び前記車両開閉体の解錠可否を決定する選択肢が表示される、車両開閉体操作システム。
【請求項9】
解錠要求起動手段、車載カメラ、送受信手段及び制御手段を備えた車両開閉体操作装置並びに携帯端末機を含む車両開閉体操作システムの制御方法であって、
前記解錠要求起動手段によって車両開閉体の解錠要求信号を生成するステップ、
前記車載カメラによって車両外部の映像を取得するステップ、
前記解錠要求信号を受けて、解錠要求メッセージ及び前記映像を送受信手段から前記携帯端末機に送信するステップ、
前記映像を前記携帯端末機の表示部に表示するステップ、
解錠可否応答メッセージを前記携帯端末機から前記送受信手段に送信するステップ、及び
前記制御手段によって前記解錠可否応答メッセージに基づいて前記車両開閉体のロック状態を制御するステップ
を備える制御方法。
【請求項10】
前記生成するステップにおいて、前記解錠要求起動手段が複数の車両開閉体に対応して異なる解錠要求信号を生成し、
前記取得するステップにおいて、前記車載カメラが、生成された解錠要求信号に対応する車両開閉体の周辺を撮影し、
前記制御するステップにおいて、前記生成された解錠要求信号に対応する車両開閉体のロック状態が制御される、請求項9に記載の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【公開番号】特開2013−36251(P2013−36251A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−173879(P2011−173879)
【出願日】平成23年8月9日(2011.8.9)
【出願人】(000000011)アイシン精機株式会社 (5,421)
【Fターム(参考)】