説明

車載用通信システム及び車載用アンテナの配置方法

【課題】遮断周波数以下の低い周波数で通信を行う場合であっても、アンテナの放射効率が低下させないで通信を行うことができる車載用通信システム及び低い周波数で通信を行う場合であっても、アンテナの放射効率が低下することがないようにアンテナを配置するためのアンテナの配置方法を提供する。
【解決手段】通信手段から出力される電波の周波数を、車両の開口部枠を導波管と見立てた場合に、該導波管の遮断周波数以下に設定した車載用通信システムに用いられるアンテナとして、ループアンテナ29aを用い、当該ループアンテナ29aを車体に沿って配置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、車載用通信システム及び車載用アンテナの配置方法に係わり、特に、車両内で無線通信を行うための車載用通信システム及び車両内で送信電波を発生するための車載用アンテナの配置方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の車載用通信システムとして、例えば、特許文献1に記載された車両用通信装置がある。図8は通信装置1001及び1002から構成される通信システムを構成する車両100の外観の一例を示す図である。
【0003】
車両100には、後述する多くの電子機器が搭載されている。これら電子機器は、運転者が直接操作する操作盤を有する電子機器と、運転者が操作した操作盤の指示によって動作する電子機器とに分かれる。
【0004】
ここで運転者の操作盤の指示により動作する電子機器は、ダッシュボード101に配置する必要がないので、通常トランクルーム102(例えば、リアトランクルーム)などに配置しておき、操作盤を有する電子機器のみダッシュボード101に配置する。このため、運転席103の電子機器とトランクルーム102側の電子機器との間で通信装置1001及び1002を使って無線通信が行われるようになっている。
【0005】
図1は通信装置の構成を示すブロック図である。車両100のダッシュボード101側には、例えば、操作盤1a付の表示装置3a、スピーカSP11、SP12が接続されたヘッドユニット15aおよびラジオチューナ13aなどの電子機器が設けられている。
【0006】
そして、これら電子機器は通信装置1001を構成するマルチプレクサ5a/デマルチプレクサ7aに接続されている。また、通信装置1001はトランクルーム102側に設けた電子機器と通信を行うワイヤレストランシーバ9aを備えている。
【0007】
トランクルーム102側には、例えば、テレビチューナ1b、CDチャンジャ3b、車両後方/後側撮影用のカメラ13b、ナビゲーション装置15b、スピーカSP21及びSP22の接続されたパワーアンプ17b等が設けられている。そしてこれら電子機器は通信装置1002を構成するマルチプレクサ5b/デマルチプレクサ7bに接続されている。また、通信装置1002はダッシュボード101側に設けた電子機器と通信を行うワイヤレストランシーバ9bを備えている。
【0008】
このような構成で、例えば、運転者が操作盤1aを操作してCDチャンジャ3bに操作信号を送る場合、操作盤1a中のCDチャンジャ操作ボタンに触れると、操作信号がマルチプレクサ5aを通してワイヤレストランシーバ9aに送られる。ワイヤレストランシーバ9aは、使用周波数、伝送速度、伝送品質、電波伝播等を考慮して操作信号を変調し、アンテナより通信データ11aとしてトランクルーム102側の通信装置1002のワイレストランシーバ9bに無線送信する。
【0009】
ワイヤレストランシーバ9bで受信された通信データ11bは復調され操作信号としてマルチプレクサ5bを通してCDチャンジャ3bに送られ演奏用CDを遠隔より交換する。
【0010】
このように車両のダッシュボード101とトランクルーム102のそれぞれに電子機器の情報信号および制御信号を無線通信する通信装置1001及び1002を備えることで、車両100内のワイヤーハーネスを低減させて車重を低減させたり、ワイヤーハーネスコストを削減することができる。
【0011】
また、ワイヤーハーネスの低減により車内配線の配策作業を非常に簡素化できる。
【特許文献1】特開2000−151643号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
このように車両内において無線により各電子機器間で通信を行うと、無線の性質上、車両に設けられた開口部(例えばウインドウ)から電波が出されてしまう(金属ボディはから車両外に電波が出されることはない)。この場合、発振電波は、車両周辺の機器、とりわけ無線を利用している電子機器に対する有害電波と成り得ることもある。
【0013】
更に、自車両と隣接する場所に、自車両と同周波数付近の周波数の信号で動作する電子機器が存在する場合、その電子機器は自車両の発した電波の影響で誤動作を起こすこともありえる。
【0014】
このような問題を解決するために、本出願人は、特願2001−206370に示すような車載用通信装置を考えた。この車載用通信装置は、通信装置から出力する電波の周波数を、開口部枠を導波管と見立てた場合に、その導波管の遮断周波数以下に設定したものである。このように電波の周波数を設定することにより、電波が、開口部を通過して車外にでる際に、開口部枠(=導波管)により電界強度レベルが減衰される。従って、外部の電子機器に影響を与える電界強度レベルで送信電波が車外に出ることはない。
【0015】
ところで、一般的に、電波を発生するアンテナは、その使用周波数の波長と同程度の大きさの時に最大の放射効率があり、それよりも小さくなるほど放射効率が低下する特性がある。一般的な車両の開口部の大きさを考えた場合、その遮断周波数は75〜150MHz程度となる。例えば、アンテナとしてモノポールアンテナを使用する場合は、アンテナ長が0.5〜1mとなり、車両に対して大きいアンテナを使用する必要がある。
【0016】
しかしながら、車両内ダッシュボード101や、トランクルーム102は限られた空間であるため、電波の周波数と同程度の大きいアンテナを設置することは難しい。このため、周波数に対して小さめのアンテナを使用するしかなく、アンテナの放射効率が低下するという問題があった。
【0017】
この発明は上記のような問題点を解消するためになされたもので、遮断周波数以下の低い周波数で通信を行う場合であっても、アンテナの放射効率が低下させないで通信を行うことができる車載用通信システム及び低い周波数で通信を行う場合であっても、アンテナの放射効率が低下することがないようにアンテナを配置するためのアンテナの配置方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
上記課題を解決するためになされた請求項1記載の発明は、車両内で無線通信を行うための通信手段を備え、前記通信手段から出力される電波の周波数を、前記車両において一番面積の大きい最大ウインドウ枠を導波管と見立てた場合に、該導波管の遮断周波数以下に設定した車載用通信システムであって、前記電波を発生するアンテナとして、TEMセル状アンテナ、平板状アンテナの何れか1つを用いることを特徴とする車載用通信システムに存する。
【0019】
請求項1記載の発明によれば、導波管としての車両において一番面積の大きい最大ウインドウ枠の遮断周波数以下の電波電波を発生するアンテナとして、TEMセル状アンテナ、平板状アンテナの何れか1つを用いる。従って、アンテナとしてTEMセル状アンテナを用いたとき、車体の内部空間がセル内部となるように、車体内部に沿ってTEMセル状アンテナを配置すれば、車体の内部空間と同等の大きさのセルを持つ大きなTEMセル状アンテナを、車体内に収納することができる。また、アンテナとして平板状アンテナを用いたとき、車体のルーフ及び床部分に、平板状アンテナを配置すれば、車体のルーフ及び床部分と同等の大きさの大きな平板状アンテナを、車体内に収納することができる。
【0020】
請求項2記載の発明は、車両内で無線通信を行うための通信手段を備え、前記通信手段から出力される電波の周波数を、前記車両において一番面積の大きい最大ウインドウ枠を導波管と見立てた場合に、該導波管の遮断周波数以下に設定した車載用通信システムであって、前記送信電波を発生するアンテナとして、ループアンテナを用いることを特徴とする車載用通信システムに存する。
【0021】
請求項2記載の発明によれば、導波管と見立てた最大ウインドウ枠の遮断周波数以下の電波を発生するアンテナとして、ループアンテナを用いる。従って、ループアンテナを車体に沿って配置すれば、車体に沿って周回した大きなループを持つループアンテナを、車体内に収納することができる。
【0022】
請求項3記載の発明は、車両において一番面積の大きい最大ウインドウ枠を導波管と見立てた場合に、前記車両内で前記導波管の遮断周波数以下の周波数の送信電波を発生するための車載用アンテナの配置方法であって、前記アンテナとして、TEMセル状アンテナを用いるとき、車体内部がセル内部となるように、車体内部に沿って前記TEMセル状アンテナを配置することを特徴とする車載用アンテナの配置方法に存する。
【0023】
請求項3記載の発明によれば、アンテナとして、TEMセル状アンテナを用いるとき、車体内部がセル内部となるように、車体内部に沿って前記TEMセル状アンテナを配置する。従って、車体の内部空間と同等の大きさのセルを持つ大きなTEMセル状アンテナを、車体内に収納することができる。
【発明の効果】
【0024】
以上説明したように請求項1記載の発明によれば、車体の内部空間と同等の大きさのセルを持つ大きなTEMセル状アンテナを、車体内に収納することができる。また、車体のルーフ及び床部分と同等の大きさの大きな平板状アンテナを、車体内に収納することができるので、大きなアンテナを用いて電波を発生することができ、遮断周波数以下の低い周波数で通信を行う場合であっても、アンテナの放射効率が低下することがない。
【0025】
請求項2記載の発明によれば、車体に沿って周回した大きなループを持つループアンテナを、車体内に収納することができるので、大きなアンテナを用いて電波を発生することができ、遮断周波数以下の低い周波数で通信を行う場合であっても、アンテナの放射効率が低下することがない。
【0026】
請求項3記載の発明によれば、車体の内部空間と同等の大きさのセルを持つ大きなTEMセル状アンテナを、車体内に収納することができるので、大きなアンテナを用いて電波を発生することができ、低い周波数で通信を行う場合であっても、アンテナの放射効率が低下することがないようにアンテナを配置することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
まず、本実施の形態に係る車載用通信システムについて説明を行う前に、車両の金属ウインドウ枠を、図3にその断面図を示す方形導波管(以下、単に導波管)とし、車両で一番面積の大きい例えばフロントウインドウ枠の開口面を導波管の開口面とした上で、導波管の伝搬周波数と開口面の大きさの関係について説明する。
【0028】
導波管において、その境界条件を求める電磁波の波動方程式を解くことにより固有値が求められ、この固有値より導波管の遮断周波数、遮断波長が決まる。そして、導波管において、固有値で求められた遮断周波数に比べて高い周波数の電波は導波管内で減衰せずに伝播するが、低い周波数の電波は減衰して伝播しないという性質がある。図3に示す導波管の開口面に応じて横の長さをL、縦の長さをMとした場合、この導波管の遮断周波数flmは以下の関係式で表せる。
【0029】
【数1】

【0030】
ここで図4に示すような導波管の場合、遮断周波数のモードは、TE10モードと呼ばれるものであり、遮断周波数f10が求められる。TE10モードの、遮断周波数f10は、f10=c/2Lとなる。
【0031】
上記で説明した導波管の性質により、導波管では遮断周波数f10=c/2Lより低い周波数の電波(導波管進行方向に電磁界がない電波)は導波管内を伝播しないことがわかる。
【0032】
ここで、導波管の開口面面積が大きくなるに従って、遮断周波数が小さくなることに着目し、車両において一番面積の大きい最大開口部枠である例えばフロントウインドウ枠を導波管と見立て、電波の周波数を、最大開口部枠の開口面面積で決まる遮断周波数より低い周波数に設定する。このようにすれば、その電波は、導波管と見立てられる全ての開口部枠の遮断周波数より低い周波数となる。
【0033】
即ち、フロントウインドウ枠を導波管に見立て、車両のフロントウインドウ枠における長軸を半波長とする周波数(遮断周波数)以下の電波を利用して車内通信を行うと、サイドウインドウなどの開口部枠を通過して車外に出る電波は、開口部枠を通過する際に減衰され、車外の電子機器に影響を与える電界強度レベルで車外に出ることはないと考えられる。また、その逆に、周波数が遮断周波数以下の外部からの電波も、開口部枠を通過する際に減衰されると考えられる。
【0034】
以上の考えをもとに本実施の形態について説明する。
【0035】
図1は本実施の形態に係る車載用通信システムの構成図である。なお、同図において、すでに上述した従来で説明したので、その詳細な説明を省略する。図2はワイヤレストランシーバ9aにおける信号送信部の概略構成図である。この信号送信部は、車両の開口部枠を導波管と見立てた場合に、この導波管の遮断周波数以下の搬送波周波数を設定する搬送波周波数設定部23、設定された周波数の搬送波を発生する搬送波発生部21、マルチプレクサ5aより入力された操作信号で搬送波発生部21から発生した搬送波を変調する変調部25、被変調波を電力増幅して送信アンテナ29(アンテナ)にのせる増幅部27を備える。
【0036】
以上の構成から、先ず、フロントウィンドウにおける枠体の横の長さL、縦の長さMより導波管としての車両の遮断周波数が求められたならば、車内で操作信号を伝播する電波の搬送波周波数を遮断周波数以下に決め、搬送波周波数を搬送波周波数設定部23で設定する。
【0037】
次に、搬送波発生部21は設定された遮断周波数以下の周波数の搬送波信号を発生して変調部25に送る。変調部25においては、例えば2値化されたCDチャンジャ3bの操作信号で搬送波信号を変調し被変調波として増幅部27に出力する。ここで被変調波は電力増幅されて送信アンテナ29に送られる。
【0038】
操作信号は通信データ11aとして送信アンテナ29より、通信装置1002の受信アンテナに車内空間を通じて電波伝播されるのである。しかし、伝播される電波の周波数、即ち、搬送波周波数は車両のフロントウインドウ枠を導波管とした場合にその導波管の遮断周波数以下に設定してある。このため、フロントウインドウや、このフロントウインドウより小さいサイドウインドウなどの開口部枠を通過して車外に出る電波は、開口部枠を通過する際に減衰され、車外の電子機器に影響を与える電界強度レベルで車外に出ることはない。
【0039】
車外において遮断周波数以下の電波が発生し、開口部枠を通じて車内に侵入しても、電波は導波管と見立てた開口部枠により減衰され、外来電波により車内の電子機器が誤動作することが阻止される。
【0040】
ところで、従来の問題点で説明したように、以上述べたように遮断周波数以下に電波の周波数を設定すると、車両に対して大きな送信アンテナ29が必要となっている。そこで、本発明では、送信アンテナ29として、ループアンテナを用いることにした。
【0041】
図5は、送信アンテナ29として、ループアンテナ29aを用いた場合ときの配置を示す図である。同図(a)は、車体の内周に沿って水平にループを形成したものであり、(b)は、車体ドア部の周縁に沿って垂直にループを形成したものである。
【0042】
このように、送信アンテナ29としてループアンテナ29aを用いることにより、ループアンテナ29aを車体に沿って配置すれば、車体に沿って周回した大きなループを持つループアンテナ29aを、車体内に収納することができる。このため、大きなアンテナを用いて電波を発生することができ、遮断周波数以下の低い周波数で通信を行う場合であっても、アンテナの放射効率が低下することがない。
【0043】
ところで、上述した実施形態では、電波の周波数を、ドアが閉められた状態での最大開口部枠であるフロントウインドウ枠を導波管と見立て、その導波管の遮断周波数以下に設定している。しかしながら、フロントウインドウ枠よりドア枠が大きい車両の場合、ドアが開放されると、電波の周波数が、そのドア枠を導波管と見立てた場合の遮断周波数より大きくなる恐れがある。このため、ドアが開放されると、電波が、そのドア枠から減衰されることなく車外に出てしまう。
【0044】
このような事態を防ぐために本発明では、ドアの開放により、ループアンテナ29aのループが開状態となるようにしている。これにより、ドア開放時はループが形成されなくなり、電波を放出しにくくなるため、ドア枠から外部の電子機器に影響を与える電界強度レベルで電波が車外に出るということがなくなる。
【0045】
また、上述したようにドアの開放により、ループアンテナ29aのループが開状態となるようにすると、ループアンテナ29aの電流分布がドアの開閉に応じて変化する。このことに着目して、ループアンテナ29aの電流分布に基づき、ドアの開閉状態を検出する開閉検出装置(開閉検出手段)を設ければ、ドアの開閉に応じて状態が変化するものを、ループアンテナ29aと別に設ける必要がなくなる。なお、上記開閉検出装置は、例えば半ドア警報を行うために設けられているものである。
【0046】
第2実施形態
なお、上述した第1実施形態では、送信アンテナ29として、ループアンテナ29aを用いていた。しかし、送信アンテナ29として、TEMセル(TEMセル状アンテナ)を用いることも考えられる。図6は、送信アンテナ29として、TEMセル29bを用いた場合の配置を示す図である。
【0047】
同図に示すように、TEMセル29bは、車体のルーフ及び床部に設けられた平板29b1と、車両のフロント及びリアに沿ってそれぞれ設けられ、平板29b1に給電する給電板29b2とから構成されている。つまり、車体内部がセル内部となるように、車体内部に沿ってTEMセル29bが配置されている。このため、車体の内部空間と同等の大きさのセルを持つ大きなTEMセル29bを、車体内に収納することができ、大きなアンテナを用いて電波を発生することができるので、遮断周波数以下の低い周波数で通信を行う場合であっても、アンテナの放射効率が低下することがない。
【0048】
また、このようにTEMセル29bを配置した場合、給電板29b2が、フロントウインドウやリアウインドウからの視界を遮ってしまう問題がある。このような問題を解決するために本発明では、ウインドウからの視界を遮る給電板29b2を導体ワイヤによって格子状(例えばメッシュ状や柵状)に形成している。電波の周波数がfの場合、格子の間隔dgは、c/15f程度よりも密であればよい。例えば、f=100MHzとすると、dg=0.2mであり、この間隔は周波数が低くなればなるほど広くなる。
【0049】
第3実施形態
また、送信アンテナ29として、平行平板コンデンサ(平板状アンテナ)を用いることも考えられる。図7は、送信アンテナ29として、平行平板コンデンサ29cを用いた場合の配置を示す図である。同図に示すように、車両100には、その車体のルーフ部及び床部に平行平板コンデンサ29cを構成する一対の平板29c1の各々が配置されている。このため、車体のルーフ及び床部分と同等の大きさの大きな平板状アンテナを、車体内に収納することができ、大きなアンテナを用いて電波を発生することができるので、遮断周波数以下の低い周波数で通信を行う場合であっても、アンテナの放射効率が低下することがない。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の車載用通信システムの構成図である。
【図2】図1の車載通信システムを構成するワイヤレストランシーバ9aにおける信号送信部の概略図である。
【図3】車両の開口部枠を方形導波管として見立てた場合の導波管の開口面を示す図である。
【図4】導波管のTE10モードの遮断周波数を説明する図である。
【図5】図1の車載用通信システムを構成する送信アンテナ29として、ループアンテナ29aを用いたときの配置図である。
【図6】図1の車載用通信システムを構成する送信アンテナ29として、TEMセル29bを用いたときの配置図である。
【図7】図1の車載用通信システムを構成する送信アンテナ29として、平行平板コンデンサ29cを用いたときの配置図である。
【図8】車載通信システムを搭載した車両の外観の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0051】
100 車両
1001 通信装置(通信手段)
1002 通信装置(通信手段)
29 送信アンテナ(アンテナ)
29a ループアンテナ
29b TEMセル(TEMセル状アンテナ)
29c 平行平板コンデンサ(平板状アンテナ)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両内で無線通信を行うための通信手段を備え、前記通信手段から出力
される電波の周波数を、前記車両において一番面積の大きい最大ウインドウ枠を導波管
と見立てた場合に、該導波管の遮断周波数以下に設定した車載用通信システムであって

前記電波を発生するアンテナとして、TEMセル状アンテナ、平板状アンテナの何れか1つを用いる
ことを特徴とする車載用通信システム。
【請求項2】
車両内で無線通信を行うための通信手段を備え、前記通信手段から出力される電波の周波数を、前記車両において一番面積の大きい最大ウインドウ枠を導波管と見立てた場合に、該導波管の遮断周波数以下に設定した車載用通信システムであって、
前記送信電波を発生するアンテナとして、ループアンテナを用いる
ことを特徴とする車載用通信システム。
【請求項3】
車両において一番面積の大きい最大ウインドウ枠を導波管と見立てた場合に、前記車両内で前記導波管の遮断周波数以下の周波数の送信電波を発生するための車載用アンテナの配置方法であって、
前記アンテナとして、TEMセル状アンテナを用いるとき、車体内部がセル内部となるように、車体内部に沿って前記TEMセル状アンテナを配置する
ことを特徴とする車載用アンテナの配置方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−60724(P2007−60724A)
【公開日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−319171(P2006−319171)
【出願日】平成18年11月27日(2006.11.27)
【分割の表示】特願2002−65307(P2002−65307)の分割
【原出願日】平成14年3月11日(2002.3.11)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【Fターム(参考)】