説明

車載装置

【課題】携帯装置のオーディオ機能の操作用のユーザインタフェースを表示リソースを有効活用できるように制御する「車載装置」を提供する。
【解決手段】ナビゲーションモードが設定されたならば、メインウインドウ31にナビゲーション画面を表示する(a)。プレイヤモードが設定されたならば、無線接続しているスマートフォン2のAVRCPのバージョンが1.3以降でない場合には、スマートフォン2から再生中オーディオデータのメタ情報を取得できないので、メインウインドウ31の表示を維持したまま、スマートフォン2のオーディオ機能操作用ボタンを配置したコントールウインドウ32を表示し(b)、AVRCPのバージョンが1.3以降である場合には、メインウインドウ31にスマートフォン2のオーディオ機能操作用ボタンと、スマートフォン2から取得した再生中オーディオデータのメタ情報とを表したプレイヤ画面を表示する(c)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯装置を接続可能な車載装置において、携帯装置に記録されているオーディオデータの再生制御操作用のユーザインタフェースを制御する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
オーディオデータの再生制御操作用のユーザインタフェースの制御に関する技術としては、地図上に現在位置等を表したナビゲーション画面を表示するナビゲーション機能と、オーディオデータの再生機能とを備えた車載装置において、オーディオデータを再生する際に、再生中のオーディオデータが表す楽曲のアルバムやアーティストやタイトル等の情報とユーザの再生制御操作受け付け用のボタンとを配置したユーザインタフェース画面を表示する技術が知られている(たとえば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008-041213号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
携帯装置を接続可能な車載装置において、携帯装置に記録されているオーディオデータの再生制御操作用のユーザインタフェース画面として、上述した再生中のオーディオデータが表す楽曲のアルバムやアーティストやタイトル等の情報とユーザの再生制御操作受け付け用のボタンとを配置したユーザインタフェース画面を用いる場合には、次のような問題が生じる。
【0005】
すなわち、携帯装置によっては、再生中のオーディオデータが表す楽曲のアルバムやアーティストやタイトル等の情報を接続された車載装置へ出力する機能や、再生制御操作の一部について当該操作に応じた制御を接続された車載装置から受け付ける機能を備えていない場合がある。そして、このような場合に、上述したユーザインタフェース画面を表示することとすると、無意な表示部分を多く含むこととなり、表示リソースの有効活用ができない。
【0006】
そこで、本発明は、携帯装置を接続可能な車載装置において、携帯装置のオーディオ機能の操作用のユーザインタフェースを、表示リソースを有効活用できるように制御することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題達成のために、本発明は、自動車に搭載される車載装置に、表示装置と、オーディオ機能を備えた携帯装置を無線接続可能な無線インタフェースと、前記無線インタフェースに接続した携帯装置が、当該携帯装置のオーディオ機能で再生中のオーディオデータのメタ情報を出力可能であるか否かを判定する判定手段と、前記無線インタフェースに接続した携帯装置のオーディオ機能の操作用のボタンと、当該携帯装置から取得した前記メタ情報の表示を含むプレイヤ画面を生成するオーディオ機能遠隔制御手段と、所定の機能を提供する、当該機能のユーザインタフェースを構成するUI画面を生成する機能部と、ユーザから第1のモードが設定されたときに、前記表示装置の表示を前記UI画面に切り替え、ユーザから第2のモードが設定されたときに、前記無線インタフェースに接続した携帯装置が前記メタ情報を出力可能であると前記判定手段によって判定されている場合には、前記表示装置の表示を前記プレイヤ画面に切り替え、前記無線インタフェースに接続した携帯装置が前記メタ情報を出力可能でないと前記判定手段によって判定されている場合には、前記表示装置の前記UI画面の表示を維持するユーザインタフェース切替手段とを備え、前記オーディオ機能遠隔制御手段において、前記プレイヤ画面が表示されているときに、ユーザの前記ボタンの操作に応じて、前記無線インタフェースに接続した携帯装置のオーディオ機能を制御するようにしたものである。
【0008】
このような車載装置によれば、無線接続された携帯装置がメタ情報を出力可能でない場合には、携帯装置のオーディオ機能の操作用のボタンと、当該携帯装置から取得した前記メタ情報の表示を含むプレイヤ画面を表示装置に表示せずに、他の機能を提供する機能部のUI画面を表示装置に表示する。ここで、携帯装置がメタ情報を出力可能でない場合には、車載装置がプレイヤ画面に表示すべきメタ情報を取得できないために、当該プレイヤ画面のメタ情報の表示部分は無意なものとなる。したがって、このようにすることにより、車載装置の表示リソースを有効活用することができるようになる。
【0009】
ここで、このような車載装置は、前記ユーザインタフェース切替手段において、ユーザから前記第2のモードが設定されたときに、前記無線インタフェースに接続した携帯装置が前記メタ情報を出力可能でないと前記判定手段によって判定されている場合には、前記表示装置の前記UI画面の表示を維持しつつ、当該UI画面の表示上に、前記無線インタフェースに接続した携帯装置のオーディオ機能の操作用のボタンを配置したオーディオ機能制御用ウインドウを表示し、前記オーディオ機能遠隔制御手段において、前記オーディオ機能制御用ウインドウが表示されているときに、当該オーディオ機能制御用ウインドウに配置された前記ボタンに対するユーザの操作に応じて、前記無線インタフェースに接続した携帯装置のオーディオ機能を制御するように構成してもよい。
【0010】
このようにすることにより、携帯装置が前記メタ情報を出力可能でないために、プレイヤ画面を表示しない場合においても、ユーザが携帯装置のオーディオ機能の操作性は担保することができる。
また、このような車載装置は、前記機能部が提供する前記所定の機能をカーナビゲーション機能とし、前記UI画面は、地図上に現在位置を表したナビゲーション画面としてもよい。
また、このような車載装置は、前記無線インタフェースを、Bluetooth規格に従った無線インタフェースとし、前記判定手段において、前記無線インタフェースに接続した携帯装置が備えるプロファイルの情報を当該携帯装置より取得し、当該携帯装置が備えるAVRCP (Audio/Video Remote Control Profile)のバージョンが1.3以降のバージョンである場合に、当該携帯装置がオーディオ機能で再生中のオーディオデータのメタ情報を出力可能であると判定し、前記無線インタフェースに接続した携帯装置が備えるAVRCPのバージョンが1.3以降のバージョンでない場合に、当該携帯装置がオーディオ機能で再生中のオーディオデータのメタ情報を出力可能でないと判定するように構成してもよい。
【発明の効果】
【0011】
以上のように、本発明によれば、携帯装置を接続可能な車載装置において、携帯装置のオーディオ機能の操作用のユーザインタフェースを、表示リソースを有効活用できるように制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態に係る車載装置とスマートフォンの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態に係る車載装置の表示画面例を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施形態に係るユーザインタフェース切替処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について、車載装置に接続される携帯装置がスマートフォンである場合を例にとり説明する。
図1に、本第1実施形態に係る車載装置とスマートフォンの構成を示す。
スマートフォン2は、図示するように、操作部201、ディスプレイ202、マイクやスピーカなどを備えた音声入出力部203、BTモジュール204、SDP DB205、スマートフォン2のOSであるところのSP-オペレーティングシステム206、SP-オペレーティングシステム206によって管理されSP-オペレーティングシステム206上で稼働するアプリケーションであるSP-AP207、記憶部208、移動電話網にアクセスするための移動通信装置209を備えている。
【0014】
また、スマートフォン2は、SP-AP207として、移動通信装置209や音声入出力部203や操作部201を用いた移動電話機能を提供する移動電話アプリケーションや、操作部201の操作に応じて、記憶部208に記録されているオーディオデータを再生し、音声入出力部203より出力するミュージックプレイヤアプリケーションなどの、複数のアプリケーションを備えている。
【0015】
次に、スマートフォン2のBTモジュール204は、Bluetooth(登録商標)規格の下位スタックの処理を行うBluetooth規格で言うところのBluetoothモジュールであり、他の機器との無線接続を制御する処理などを行う。また、SP-オペレーティングシステム206は、Bluetooth(登録商標)規格の上位スタックのうちのアプリケーションレイヤより下位のスタックの処理を行う上位BTスタック2061を備えている。
【0016】
そして、BTモジュール204と上位BTスタック2061によって、SDP (Service Discovery Protocol)を含む各種プロファイルによって規定されるプロトコル/機能が実現される。
ここで、スマートフォン2のSDPによって規定されるプロトコル/機能は、スマートフォン2が提供するサービスの情報を、BTモジュール204が無線接続した他の機器に提供する機能を有し、当該提供するサービスの情報は予めSDP DB205に記述されている。ここで、このサービスの情報には、スマートフォン2が備えるプロファイルとそのバーションの情報も含まれる。
【0017】
また、BTモジュール204と、上位BTスタック2061に含まれるAVCTP(Audio/Video Control Transport Protocol)等のスタックとミュージックプレイヤアプリケーションによって、ターゲットサイドのAVRCP (Audio/Video Remote Control Profile) によって規定されるプロトコル/機能が実現される。
【0018】
ここで、このスマートフォン2のAVRCPによって規定されるプロトコル/機能とは、BTモジュール204が無線接続した他の機器からのリモートコントロールを受け付けてスマートフォン2のオーディオ機能を制御する機能である。ただし、スマートフォン2が備えるAVRCPのバージョンはスマートフォン毎に異なり、各スマートフォン2は、AVRCPとして、再生/停止などの操作のリモートコントロールのみを受け付ける機能を有するAVRCP1.0、AVRCP1.0の機能に加え、再生中のオーディオデータのメタ情報(アルバム、アーティスト、タイトル、ジャンル、トラック番号等)の提供を行う機能を有するAVRCP1.3、AVRCP1.3の機能に加え、さらに、コンテンツのブラウジング等の機能を有するAVRCP1.4のいずれかを備えている。
【0019】
さて、ミュージックプレイヤアプリケーションは、BTモジュール204と上位BTスタック2061を介して受け取った、BTモジュール204が無線接続した他の機器よりのリモートコントロールに従って、記憶部208に記録されているオーディオデータの再生動作の制御を行って、再生したオーディオデータを上位BTスタック2061とBTモジュール204を介して他の機器に配信したり、再生中のオーディオデータのメタ情報を、BTモジュール204が無線接続した他の機器に提供することにより(AVRCP1.3、1.4の場合)上述したAVRCPの機能の一部を担う。
【0020】
次に、車載装置1は、自動車に搭載される装置であり、図示するように、入力装置101、表示装置102、マイクやスピーカなどを備えた音声入出力装置103、BTモジュール104、車載装置1のOSであるところのH-オペレーティングシステム105、H-オペレーティングシステム105によって管理されH-オペレーティングシステム105上で稼働するアプリケーションであるH-AP106、GPS受信機107、ジャイロセンサ108、車速センサ109、記録装置110等を備えている。
【0021】
ここで、車載装置1は、H-AP106として、ナビゲーションアプリケーションや、プレイヤクライアントアプリケーションなどを備えている。
ここで、ナビゲーションアプリケーションは、記録装置110に記録されている地図データを用いて、GPS受信機107やジャイロセンサ108や車速センサ109を利用した現在位置や現在進行方向の算出や、ユーザからの目的地の設定の受け付けや、設定された目的地までのルートの探索や、地図上に現在位置や現在の進行方向を表すマークや目的地までのルートを表したナビゲーション画面の出力などを行う。
【0022】
次に、車載装置1のBTモジュール104は、Bluetooth(登録商標)規格の下位スタックの処理を行うBluetooth規格で言うところのBluetoothモジュールであり、他の機器との無線接続を制御する処理などを行う。また、H-オペレーティングシステム105は、Bluetooth(登録商標)規格の上位スタックのうちのアプリケーションレイヤより下位のスタックの処理を行う上位BTスタック1051を備えている。
【0023】
そして、BTモジュール104と上位BTスタック1051によって、SDP、含む各種プロファイルによって規定されるプロトコル/機能が実現される。
ここで、車載装置1のSDPによって規定されるプロトコル/機能は、BTモジュール104が無線接続した他の機器が提供するサービスの情報を取得する機能を有している。ここで、このサービスの情報には、他の機器が備えるプロファイルとそのバーションの情報も含まれる。
【0024】
また、BTモジュール104と、上位BTスタック1051に含まれるAVCTP等のスタックと、プレイヤクライアントアプリケーションによって、コントロールサイドのAVRCPが実現される。
ここで、車載装置1のAVRCPは、BTモジュール104が無線接続した他の機器のAVRCPと連携して当該他の機器のオーディオ機能を、リモートコントロールする機能を有する。また、車載装置1のAVRCPは、AVRCP1.0、AVRCP1.3、AVRCP1.4のいずれのバージョンにも対応している。
【0025】
そして、車載装置1のプレイヤクライアントアプリケーションは、BTモジュール104と上位BTスタック1051を介して、BTモジュール104が無線接続した他の機器から取得したメタ情報や、他の機器のオーディオ機能の制御用のボタンを表したプレイヤ画面の出力や、前記ボタンのユーザ操作を入力装置101を介して受け取って、上位BTスタック1051とBTモジュール104を介してBTモジュール104が無線接続した他の機器に通知する処理を行うことにより、上述したAVRCPの機能の一部を担う。また、車載装置1のプレイヤクライアントアプリケーションは、BTモジュール104と上位BTスタック1051を介してBTモジュール104が無線接続した他の機器から配信されたオーディオデータが表す音声を音声入出力装置103から出力する処理も行う。
【0026】
ここで、車載装置1は、動作モードとしてナビゲーションモードとプレイヤモードとを有し、ユーザは、入力装置101に設けられたモードキーを操作することにより、車載装置1の動作モードを、ナビゲーションモードとプレイヤモードとの間で任意に切り替えることができる。
【0027】
また、本実施形態では、ユーザへのユーザインタフェースの提供に、図2aに示すように、表示装置102の表示画面の全面に設定されるメインウインドウ31と、メインウインドウ31上に設定される帯状のコントロールウインドウ32との二つのウインドウを用いる。ここで、メインウインドウ31は、常時設定されるが、コントロールウインドウ32の表示は消去することもできる。
【0028】
ここで、ナビゲーションアプリケーションは、上述したナビゲーション画面の他に、コントロールウインドウ用の画面として、ナビゲーションアプリケーションの主要な操作の受け付け用のボタンを表示したナビゲーションコントロール画面を出力する。また、ミュージッククライアントアプリケーションは、上述したナビゲーション画面の他に、コントロールウインドウ用の画面として、スマートフォン2のオーディオ機能の主要な操作の受け付け用のボタンを配置したプレイヤコントロール画面を出力する。
【0029】
そして、コントロールウインドウ32には、図2a、bに示すように、ナビゲーションコントロール画面と、プレイヤコントロール画面のうちの一方が、切替ボタン321と共に表示される。
図2aは、コントロールウインドウ32に、切替ボタン321と共に、ナビゲーションコントロール画面が表示されているようすを表し、図示するようにナビゲーションコントロール画面には、ナビゲーション画面の地図の縮尺を変更操作受け付け用の「広域」、「詳細」ボタンと、目的地設定処理呼び出し操作受付用の「目的地」ボタンと、メニュー呼出操作受け付け用の「メニュー」ボタンが設けられている。
【0030】
また、図2bは、コントロールウインドウ32に、切替ボタン321と共に、プレイヤコントロール画面が表示されているようすを表し、図示するようにプレイヤコントロール画面には、再生開始操作受付用のボタンと、再生一時停止操作受け付け用のボタンが設けられている。
【0031】
以下、車載装置1のH-オペレーティングシステム105が行うユーザインタフェース切替処理について説明する。
図3に、このユーザインタフェース切替処理の手順を示す。
図示するように、このユーザインタフェース切替処理では、動作モードの設定がナビゲーションモードに変更されたならば(ステップ302)、メインウインドウ31に上述のようにナビゲーションアプリケーションが出力するナビゲーション画面を表示する(ステップ304)。そして、コントロールウインドウ32を設定し、コントールウインドウにナビゲーションアプリケーションが出力するナビゲーションコントロール画面を表示する(ステップ306)。
【0032】
この結果、表示装置102の表示は、図2aに示すように、メインウインドウ31にナビゲーション画面が表示され、コントールウインドウにナビゲーションコントロール画面が表示されたものとなる。
また、このユーザインタフェース切替処理では、動作モードの設定がプレイヤモードに変更されたならば(ステップ308)、BTモジュール104が無線接続しているスマートフォン2が提供するサービスの一つであるAVRCPのバージョンが1.3以降であるか否かを判定する(ステップ310)。なお、BTモジュール104が無線接続しているスマートフォン2が提供するサービスの情報は、上述のSDPの機能によって、スマートフォン2の無線接続時に取得される。
【0033】
そして、BTモジュール104が無線接続しているスマートフォン2が提供するサービスに含まれるAVRCPのバージョンが1.3より前のバージョン(すなわち、1.0)であれば、コントールウインドウにプレイヤクライアントアプリケーションが出力するプレイヤコントロール画面を表示する(ステップ312)。
【0034】
この結果、表示装置102の表示は、図2bに示すように、メインウインドウ31にナビゲーション画面が表示され、コントールウインドウにプレイヤコントロール画面が表示されたものとなる。
一方、ステップ310において、BTモジュール104が無線接続しているスマートフォン2が提供するサービスに含まれるAVRCPのバージョンが1.3以降であると判定された場合には、メインウインドウ31に上述のようにプレイヤクライアントアプリケーションが出力するプレイヤ画面を表示する(ステップ314)、そしてコントロールウインドウ32の表示を消去する(ステップ316)。
【0035】
この結果、表示装置102の表示は、図2cに示すように、メインウインドウ31のみが設定され、当該メインウインドウ31に、車載装置1に無線接続されているスマートフォン2から取得した再生中のオーディオデータのメタ情報(タイトル、アルバム、アーティスト等)の表示と、車載装置1に無線接続されているスマートフォン2のオーディオ機能の当該スマートフォン2のAVRCPが受け付け可能な操作をユーザから受け付けるための各種ボタン(サーチ、スキップ、再生/再生停止等)を表したプレイヤ画面が表示されたものとなる。
【0036】
次に、コントールウインドウが表示されている状態においてコントロールウインドウ32に設けた切替ボタン321の操作が発生した場合には(ステップ318)、コントロールウインドウ32に表示する画面を切り替える(ステップ320)。すなわち、切替ボタン321の操作が発生した時点で図2aのようにコントロールウインドウ32にナビゲーションコントロール画面が表示されていれば、図2bに示すようにコントロールウインドウ32の表示をプレイヤコントロール画面の表示に切り替え、切替ボタン321の操作が発生した時点で、図2bのようにコントロールウインドウ32にプレイヤコントロール画面が表示されていれば、図2aに示すようにコントロールウインドウ32の表示をナビゲーションコントロール画面の表示に切り替える。
【0037】
以上、車載装置1のH-オペレーティングシステム105が行うユーザインタフェース切替処理について説明した。
以上のように、本実施形態によれば、無線接続されたスマートフォン2がメタ情報を出力可能でない場合には、スマートフォン2のオーディオ機能の操作用のボタンと、当該スマートフォン2から取得した前記メタ情報の表示を含むプレイヤ画面を表示装置102のメインウインドウ31に表示せずに、表示装置102のメインウインドウ31をナビゲーション画面の表示に用いる。ここで、スマートフォン2がメタ情報を出力可能でない場合には、車載装置1がプレイヤ画面に表示すべきメタ情報を取得できないために、当該プレイヤ画面のメタ情報の表示部分は無意なものとなる。したがって、このようにすることにより、車載装置1の表示リソースを有効活用することができるようになる。
【0038】
また、この場合においても、コントロールウインドウ32には、スマートフォン2のオーディオ機能の主要な操作の受け付け用のボタンを配置したプレイヤコントロール画面は表示されるので、ユーザのスマートフォン2のオーディオ機能の操作性は担保される。
なお、以上の実施形態は、携帯装置がスマートフォン2である場合について説明したが、本実施形態は、PDAやポータブルオーディオプレイヤや携帯電話などの任意の携帯装置を車載装置1に接続して用いる場合に同様に適用可能である。
【符号の説明】
【0039】
1…車載装置、2…スマートフォン、31…メインウインドウ、32…コントロールウインドウ、101…入力装置、102…表示装置、103…音声入出力装置、104…BTモジュール、105…H-オペレーティングシステム、106…H-AP、107…GPS受信機、108…ジャイロセンサ、109…車速センサ、110…記録装置、201…操作部、202…ディスプレイ、203…音声入出力部、204…BTモジュール、205…SDP DB、206…SP-オペレーティングシステム、207…SP-AP、208…記憶部、209…移動通信装置、321…切替ボタン、1051…上位BTスタック、2061…上位BTスタック。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車に搭載される車載装置であって、
表示装置と、
オーディオ機能を備えた携帯装置を無線接続可能な無線インタフェースと、
前記無線インタフェースに接続した携帯装置が、当該携帯装置のオーディオ機能で再生中のオーディオデータのメタ情報を出力可能であるか否かを判定する判定手段と、
前記無線インタフェースに接続した携帯装置のオーディオ機能の操作用のボタンと、当該携帯装置から取得した前記メタ情報の表示を含むプレイヤ画面を生成するオーディオ機能遠隔制御手段と、
所定の機能を提供する、当該機能のユーザインタフェースを構成するUI画面を生成する機能部と、
ユーザから第1のモードが設定されたときに、前記表示装置の表示を前記UI画面に切り替え、ユーザから第2のモードが設定されたときに、前記無線インタフェースに接続した携帯装置が前記メタ情報を出力可能であると前記判定手段によって判定されている場合には、前記表示装置の表示を前記プレイヤ画面に切り替え、前記無線インタフェースに接続した携帯装置が前記メタ情報を出力可能でないと前記判定手段によって判定されている場合には、前記表示装置の前記UI画面の表示を維持するユーザインタフェース切替手段とを有し、
前記オーディオ機能遠隔制御手段は、前記プレイヤ画面が表示されているときに、ユーザの前記ボタンの操作に応じて、前記無線インタフェースに接続した携帯装置のオーディオ機能を制御することを特徴とする車載装置。
【請求項2】
請求項1記載の車載装置であって、
前記ユーザインタフェース切替手段は、ユーザから前記第2のモードが設定されたときに、前記無線インタフェースに接続した携帯装置が前記メタ情報を出力可能でないと前記判定手段によって判定されている場合には、前記表示装置の前記UI画面の表示を維持しつつ、当該UI画面の表示上に、前記無線インタフェースに接続した携帯装置のオーディオ機能の操作用のボタンを配置したオーディオ機能制御用ウインドウを表示し、
前記オーディオ機能遠隔制御手段は、前記オーディオ機能制御用ウインドウが表示されているときに、当該オーディオ機能制御用ウインドウに配置された前記ボタンに対するユーザの操作に応じて、前記無線インタフェースに接続した携帯装置のオーディオ機能を制御することを特徴とする車載装置。
【請求項3】
請求項1または2記載の車載装置であって、
前記機能部が提供する前記所定の機能はカーナビゲーション機能であって、前記UI画面は、地図上に現在位置を表したナビゲーション画面であることを特徴とする車載装置。
【請求項4】
請求項1、2または3記載の車載装置であって、
前記無線インタフェースは、Bluetooth規格に従った無線インタフェースであり、
前記判定手段は、前記無線インタフェースに接続した携帯装置が備えるプロファイルの情報を当該携帯装置より取得し、当該携帯装置が備えるAVRCP (Audio/Video Remote Control Profile)のバージョンが1.3以降のバージョンである場合に、当該携帯装置がオーディオ機能で再生中のオーディオデータのメタ情報を出力可能であると判定し、前記無線インタフェースに接続した携帯装置が備えるAVRCPのバージョンが1.3以降のバージョンでない場合に、当該携帯装置がオーディオ機能で再生中のオーディオデータのメタ情報を出力可能でないと判定することを特徴とする車載装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−221392(P2012−221392A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−88874(P2011−88874)
【出願日】平成23年4月13日(2011.4.13)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】