説明

車速度測定システム

【課題】 特別な機器を設置しなくても車速度を測定することが可能なシステムを提供する。
【解決手段】 このシステムは、路上に設置された複数のアクセスポイント11と、路上を走行する車両12に搭載された無線端末13とを備えている。車両12がアクセスポイント11の設置点付近を通過する場合、受信信号強度(RSSI)は、車両12がアクセスポイント11に近づくにつれて徐々に増加し、アクセスポイント11に最も近づいた時点でピークに達し、アクセスポイント11から離れるにつれて徐々に減少する。そして、車両12の速度v[m/s]が速ければグラフのカーブは急峻となり、速度v[m/s]が遅ければグラフのカーブは緩やかになる。したがって、このようなRSSIの変化の度合いから車速度を算出することができ、さらには、RSSIのパターンの違いから、車両の上り・下りを判断することもできる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車速度測定システムに関し、より詳細には、無線ネットワークを利用した車速度測定システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の車速度を測定する方法としては、たとえば、道路の路面内に2つセンサを所定の距離だけ離して埋め込み、車両が2つのセンサを通過する時間差を計測することによって車速度を算出する方法が知られている。また、超音波のドップラ効果を利用して車速度を計測する超音波ドップラ方式対地速度計も知られている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平5−080152号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述した従来の車速度測定システムでは、センサを備えた専用機器を道路の所定の位置に設置しなければならない。しかも、そのような専用機器を道路の上り側と下り側に1台ずつ、合計2台設置しなければならない。複数の地点で車速度測定を一斉に行う場合には、さらに多くの専用機器が必要となる。このように、従来の車速度測定システムでは多くの専用機器の設置が必要であったため、車速度測定に多くの時間とコストがかかるという問題があった。この問題を解消するためには、車速度測定用の特別な機器ではなく、他の用途で利用される汎用機器を用いて車速度測定を実施することが望ましいと考えられる。
【0004】
したがって、本発明の目的は、特別な機器を設置しなくても車速度を測定することが可能なシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の前記目的は、路上付近に設置されたインターネット接続用のアクセスポイントと、車両に搭載された無線端末とを備え、前記アクセスポイントは、前記無線端末をインターネットに接続する手段と、前記無線端末からの信号の受信信号強度の変化基づいて前記路上を通過する前記車両の車速度を算出する手段とを備えていることを特徴とする車速度測定システムによって達成される。本発明によれば、近い将来、路上に多数設置されるであろうインターネット接続用アクセスポイントを利用して車速度を測定するので、特別な機器を使用しなくても車速度を測定することができる。なお、ここでいう「手段」とは、ハードウェアにより実現されるもの及びソフトウェアにより実現されるもののいずれをも含み、且つ、単一のハードウェアおよび単一のソフトウェアが上記2つの手段により実現される機能を兼ね備えていてもかまわない。
【0006】
本発明の前記目的はまた、路上付近に設置されたインターネット接続用のアクセスポイントを少なくとも1つ含み、前記アクセスポイントは、車両に搭載された無線端末をインターネットに接続する手段と、前記無線端末からの信号の受信信号強度の変化に基づいて前記路上を通過する前記車両の車速度を算出する手段とを備えていることを特徴とする車速度測定システムによっても達成される。
【0007】
本発明の好ましい実施形態において、前記アクセスポイントは、指向性アンテナを備え、前記車速度を算出する手段は、前記アクセスポイントに近づく前記車両に搭載された前記無線端末からの信号の受信信号強度の変化の度合いもしくは前記アクセスポイントから遠ざかる前記車両に搭載された車載用無線端末からの信号の受信信号強度の変化の度合いまたはこれらの両方に基づいて前記路上を通過する前記車両の車速度を算出する。これによれば、車両の車速度を確実に判断することができるとともに、専用機器を道路の上り側と下り側に1台ずつ、合計2台設置する必要が無く、一台の機器のみで上り・下りを判断することができる。
【0008】
また、本発明の好ましい実施形態においては、前記アクセスポイントを複数備え、各アクセスポイント間の距離および前記無線端末が各アクセスポイントに接続した時刻に基づいて前記路上を通過する前記車両の車速度を判断する。これによれば、車両の車速度および進行方向を確実に判断することができる。
【0009】
本発明のさらに好ましい実施形態において、前記アクセスポイントは、無線LANアクセスポイントである。これによれば、汎用性の高いシステムを利用して車速度測定システムを構築することができる。
【0010】
本発明の前記目的はまた、路上付近に設置されたインターネット接続用のアクセスポイントと、車両に搭載された無線端末と、前記インターネットを介して前記アクセスポイントに接続されたサーバとを備え、前記アクセスポイントは、前記無線端末をインターネットに接続する手段と、前記無線端末からの信号の受信信号強度の変化に関する情報を前記サーバへ転送する手段とを備え、前記サーバは、前記路上を通過する前記車両の車速度を算出する手段を備えていることを特徴とする車速度測定システムによっても達成される。これによれば、これによれば、アクセスポイントの処理負担を軽減することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、特別な機器を使用しなくても車速度の測定を行うことができる。しかも、上り・下りのいずれの方向に走行する車両であるかの判断を、一台のアクセスポイントを使用して実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。 図1は、本発明の好ましい実施形態に係る車速度測定システムの概要を説明するための模式図である。
【0013】
本発明に係る車速度測定システムは、インターネット接続用アクセスポイントを利用して車速度を測定するものであり、図1に示すように、調査地点となる路上に設置されたアクセスポイント(AP)11と、車両12に搭載された無線端末13によって構成されている。
【0014】
アクセスポイント11は、車両12に搭載された無線端末13から送信される信号の受信信号強度(RSSI)の変化の度合いを測定することにより調査地点を通過する車両の速度を算出するが、同時に、その車両の進行方向、すなわち上り車両かそれとも下り車両かということも判断する。以下、車速度の測定方法について説明する。
【0015】
まず、アクセスポイント11は指向性アンテナを備えており、道路の一方向(例えば上り方向)に対してはf[dBm]の出力を有し、逆方向(下り方向)にはそれよりも大きいb[dBm]の出力を有している。図2は、このような指向性アンテナの水平方向特性の一例を示すグラフである。図2に示すように、この指向性アンテナの利得は0°方向で最大となり、180°方向で最小となる。
【0016】
このような指向性アンテナを備えたアクセスポイント11に対して、無線端末13から出力A[dBm]の信号が送信された場合、アクセスポイント11は無線端末13からの信号を受信するが、図1のように、車両12がアクセスポイント11よりも上り側に位置する場合には、送信信号の受信利得が(A+f)[dBm]となり、アクセスポイント11よりも下り側に位置する場合には(A+b)[dBm]となる。
【0017】
そして図示のように、車両12が速度v[m/s]で下り方向に走行して徐々にアクセスポイント11に近づく場合、アクセスポイント11から距離Lだけ離れた位置における車両12から送信された信号の受信信号強度(RSSI)は次のように表すことができる。
RSSI∝(A+f)/(L−vt) ・・・(1)
【0018】
一方、速度v[m/s]で下り方向に走行する車両12がアクセスポイント11の設置点を通過して徐々にアクセスポイント11から遠ざかる場合、アクセスポイント11から距離Lだけ離れた位置における車両12から送信される信号の受信信号強度(RSSI)は次のように表すことができる。
RSSI∝(A+b)/(L−vt) ・・・(2)
【0019】
図3および図4は、受信信号強度(RSSI)の変化を示すグラフである。
【0020】
図1に示したように、速度v[m/s]で走行する車両12がアクセスポイント11の設置点付近を通過する場合、受信信号強度(RSSI)は、車両12がアクセスポイント11に近づくにつれて徐々に増加し、アクセスポイント11に最も近づいた時点でピークに達し、アクセスポイント11から離れるにつれて徐々に減少する。ここで、車両12が下り方向に進行している場合にはRSSIの変化が上記式(1)および式(2)に基づいて図3に示すようなグラフとなり、車両12が上り方向に進行している場合にはRSSIの変化が図3とは左右対称である図4に示すようなグラフとなる。そして、車両12の速度v[m/s]が速ければグラフのカーブは急峻となり、速度v[m/s]が遅ければグラフのカーブは緩やかになる。したがって、このようなRSSIの変化の度合いから車速度を算出することができ、さらには、RSSIのパターンの違いから、車両の上り・下りを判断することもできる。
【0021】
図5は、本発明の好ましい実施形態に係る車速度測定システムの構成を概略的に示すブロック図である。
【0022】
図5に示すように、この車速度測定システム10は、路上に設置された複数のアクセスポイント11と、路上を走行する車両12に搭載された無線端末13と、インターネット14を介して各アクセスポイント11に接続されたサーバ15とを備えている。
【0023】
アクセスポイント11は、無線端末13をインターネット14に接続するための中継装置であり、無線ネットワーク上のノードから有線ネットワーク上のノードへ、また有線ネットワーク上のノードから無線ネットワーク上のノードへパケットを中継する。アクセスポイント11は、同時に複数の無線端末の接続を許可することができ、インターネット接続をローミングサービスとして提供することができるように、道路に沿って所定の間隔ごとに設置されている。アクセスポイント11としては、たとえばIEEE802.11の規格に基づく無線LANアクセスポイントを使用することができるが、他のネットワークデバイスの使用も可能である。IEEE802.11の規格に基づく無線LANアクセスポイントを使用した場合には、汎用性の高いシステムをベースとした車速度測定システムを構築することができる。これにより、ユーザは車両12の走行中に無線端末13からアクセスポイント11経由でインターネット14に接続して、例えばナビゲーションシステムや渋滞情報などのサービスの提供を受けることができる。また、アクセスポイント11は、上述した接続ノード計数機能を有しており、これにより路上を通過する車両の速度を測定する機能を備えている。
【0024】
無線端末13は、アクセスポイント11経由でインターネット14に接続するための車載用無線機器であり、ネットワーク接続されるノードである。無線端末13は、ナビゲーションシステムや渋滞情報提供システムを実現するのに必要なハードウェアを有しており、たとえばアクセスポイント11に対応するネットワークデバイスを備えたパーソナルコンピュータやPDAを使用することができるが、他のネットワークデバイスの使用も可能である。無線端末13は路上を走行するすべての車両に搭載されていることが好ましいが、調査対象となる特定の車両にのみ搭載されていてもかまわない。すべての車両に無線端末が搭載されている場合には、完全な車速度測定を実施することができる。
【0025】
サーバ15は、各アクセスポイント11を統括管理し、車速度の集計および管理を行う。サーバ15は一般的なコンピュータを用いて構成することができ、インターネット14を介して各アクセスポイント11と接続している。
【0026】
図6は、アクセスポイント11の構成を概略的に示すブロック図である。
【0027】
図6に示すように、アクセスポイント11は、無線ネットワークインターフェース部21と、有線ネットワークインターフェース部22と、システムコントローラ23と、メモリ24とを備えている。無線ネットワークインターフェース部21は、無線ネットワークに接続するためのインターフェースであり、無線端末13とのネットワーク接続を実現する。無線ネットワークインターフェース部21は指向性アンテナ21Xを備えている。有線ネットワークインターフェース部22は、有線ネットワークに接続するためのインターフェースであり、インターネット接続を実現する。システムコントローラ23は、無線ネットワークインターフェース部21および有線ネットワークインターフェース部22を制御し、パケットの中継処理を制御する。メモリ24は通常のメモリおよびバッファメモリとしての役割を果たし、ソフトウェアや各種データが記録される。
【0028】
アクセスポイント11は、上述したハードウェアとソフトウェアとの協働によって無線端末13をインターネット14に接続するためのブリッジ機能を実現するとともに、車速度を測定する機能や接続ノード数を計数する機能を実現しており、以下に詳述するように、受信信号強度(RSSI)の監視・記録、ノード接続処理、ノード数のカウント、カウント値の記録などを行う。
【0029】
図7は、アクセスポイント11による車速度の測定手順を示すフローチャートである。
【0030】
図7に示すように、アクセスポイント11はビーコンをブロードキャストしており(S71)、車両12がアクセスポイント11の通信エリア内に進入することによって無線端末13がビーコンを検知すると(S72Y)、無線端末13からRTS(Request To Send)信号が送信される(S73)。アクセスポイント11が無線端末13からのRTS信号を受信し(S74)、これに応答してCTS(Clear To Send)信号を送信すると(S75)、CTS信号を受信した無線端末13からACK(Acknowledge)信号が送信される(S76Y,S77)。そして、アクセスポイント11がACK信号を受信した時点でネットワーク接続が確立し、通信が開始される(S78Y,S79)。このとき、アクセスポイント11は通信中のRSSIを常に監視し、ネットワーク接続開始から終了までのRSSIをメモリに記録する(S80)。
【0031】
その後、車両12が通信エリア外に移動してRSSIが弱くなり、通信が困難となると、アクセスポイント11は無線端末13のネットワーク接続を切断し、通信を終了する(S81)。そして、アクセスポイント11は無線端末13によるネットワーク接続の開始時から終了時までのRSSIのパターンをメモリから読み出し、RSSIの変化の度合いから車速度を算出する(S82)。さらに、RSSIの変化を上り車両および下り車両のパターンと比較し(S83)、上り車両のパターンである場合には上り車両のカウント値をカウントアップし(S84)、下り車両のパターンである場合には下り車両のカウント値をカウントアップする(S85)。車速度および上り車両および下り車両のカウント値は、サーバ15からの要求によりまたは定期的に、サーバ15へ転送される(S86)。
【0032】
以上説明したように、本実施形態によれば、インターネット接続用アクセスポイントを利用して車速度を測定することができるとともに、指向性アンテナを備えたアクセスポイントを一台のみ用いて上り車両および下り車両の通過を判断することができるので、従来のように上り側と下り側にそれぞれ一台ずつ、合計2台の専用機器を用意する必要もなくなり、少ない設備で車速度測定を実施することができる。
【0033】
前記実施形態においては、一台のアクセスポイントのみを使用し、アクセスポイントのアンテナとして指向性アンテナを使用することにより上り・下りの判別を行っていたが、二台以上のアクセスポイントを使用して上り・下りの判別を行ってもよい。
【0034】
図8は、本発明の他の好ましい実施形態に係る車速度測定システムの概要を説明するための模式図である。
【0035】
図8に示されるように、このシステムでは、路上に設置された第1のアクセスポイント11Xおよび第2のアクセスポイント11Yからなる2つのアクセスポイントが使用される。アクセスポイント11Xおよび11Yは、互いの通信エリアが重ならないように道路に沿って一定の距離を隔てて配置されている。
【0036】
そして図示のように、車両12が下り方向に走行している場合には、車両12に搭載された無線端末13がまず第1のアクセスポイント11Xに接続し、次いで第2のアクセスポイント11Yに接続するので、これにより車両12が下り方向に走行しているものと判断することができ、そのときの車速度は、アクセスポイント11X,11Y間の距離と各アクセスポイント11X,11Yに接続した時刻から算出することができる。一方、車両12が上り方向に走行している場合には、まず第2のアクセスポイント11Yに接続し、次いで第1のアクセスポイント11Xに接続するので、これにより車両が上り方向に走行しているものと判断することができ、そのときの車速度は、アクセスポイント11X,11Y間の距離と各アクセスポイント11X,11Yに接続した時刻から算出することができる。このように、無線端末13の接続状況およびその時刻のデータはアクセスポイント11Xおよび11Yからサーバ15へ転送され、サーバ15にて処理されて、アクセスポイント11Xまたはアクセスポイント11Yの設置点における車両の車速度および上り・下りが判断される。
【0037】
以上説明したように、本実施形態によれば、路上に設置された複数のアクセスポイントに無線端末が接続するタイミングの違いから車両の進行方向を判断するので、車両の進行方向を確実に判断することができ、また前記実施形態のように必ずしも指向性アンテナを採用する必要もない。
【0038】
本発明は、以上説明した実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
【0039】
たとえば、上記実施形態においては、速度v[m/s]で走行する車両から送信される信号の受信信号強度(RSSI)の変化の度合いから車速度を算出しているが、無線端末がアクセスポイントに接続している時間と、アクセスポイントがカバーする通信エリア内における車両の走行距離を用いて、アクセスポイントを通過する車両の車速度を算出することも可能である。すなわち、路上を走行する車両がアクセスポイントの通信エリア内に進入してネットワーク接続が開始された時刻t1と、さらに走行して通信エリア外に到達してネットワーク接続が切断された時刻t2と、車両が走行する道路のうちアクセスポイントの通信エリアによってカバーされる範囲の全長Lxから、車速度Vは、V=Lx/(t2−t1)として求めることができる。
【0040】
また、上記実施形態においては、アクセスポイントが路上に設置されている場合について説明したが、これに限定されるものではなく、たとえば道路わき(路側)や中央分離帯など、アクセスポイントは路上付近に設置されていればよい。
【0041】
また、前記実施形態においては、アクセスポイントが車速度を測定する手段や車両の進行方向を判断する手段を備えている場合について説明したが、サーバ側にそのような機能を持たせても構わない。すなわち、アクセスポイントからサーバへ必要な情報を送ることによって、上り車両および下り車両の車速度の算出をサーバに行なわせる。このときアクセスポイントからサーバへ送る情報としては、たとえば、時間経過による受信電界強度(RSSI)データなど、無線端末からの信号の受信信号強度の変化に関する情報を送信する。このようにすれば、車速度測定に関する主な処理をサーバ側で行うので、アクセスポイントは無線端末のインターネット接続に関する処理を主に行えばよく、アクセスポイントの処理の負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】図1は、本発明の好ましい実施形態に係る車速度測定システムの概要を説明するための模式図である。
【図2】図2は、このような指向性アンテナの水平方向特性の一例を示すグラフである。
【図3】図3は、受信信号強度(RSSI)の変化を示すグラフである。
【図4】図4は、受信信号強度(RSSI)の変化を示すグラフである。
【図5】図5は、本発明の好ましい実施形態に係る車速度測定システムの構成を概略的に示すブロック図である。
【図6】図6は、アクセスポイント11の構成を概略的に示すブロック図である。
【図7】図7は、アクセスポイント11による車両の計数手順を示すフローチャートである。
【図8】図8は、本発明の他の好ましい実施形態に係る車速度測定システムの概要を説明するための模式図である。
【符号の説明】
【0043】
10 車速度測定システム
11 アクセスポイント
11X アクセスポイント
11Y アクセスポイント
12 車両
13 無線端末
14 インターネット
15 サーバ
21 無線ネットワークインターフェース部
21X 指向性アンテナ
22 有線ネットワークインターフェース部
23 システムコントローラ
24 メモリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
路上付近に設置されたインターネット接続用のアクセスポイントと、
車両に搭載された無線端末とを備え、
前記アクセスポイントは、
前記無線端末をインターネットに接続する手段と、
前記無線端末からの信号の受信信号強度の変化に基づいて前記路上を通過する前記車両の車速度を算出する手段とを備えていることを特徴とする車速度測定システム。
【請求項2】
路上付近に設置されたインターネット接続用のアクセスポイントを少なくとも1つ含み、
前記アクセスポイントは、
車両に搭載された無線端末をインターネットに接続する手段と、
前記無線端末からの信号の受信信号強度の変化に基づいて前記路上を通過する前記車両の車速度を算出する手段とを備えていることを特徴とする車速度測定システム。
【請求項3】
前記アクセスポイントは、指向性アンテナを備え、
前記車速度を算出する手段は、
前記アクセスポイントに近づく前記車両に搭載された前記無線端末からの信号の受信信号強度の変化の度合いもしくは前記アクセスポイントから遠ざかる前記車両に搭載された前記無線端末からの信号の受信信号強度の変化の度合いまたはこれらの両方に基づいて前記路上を通過する前記車両の車速度を算出することを特徴とする請求項1または2に記載の車速度測定システム。
【請求項4】
前記アクセスポイントを複数備え、各アクセスポイント間の距離および前記無線端末が各アクセスポイントに接続した時刻に基づいて前記路上を通過する前記車両の車速度を判断することを特徴とする請求項1または2に記載の車速度測定システム。
【請求項5】
前記アクセスポイントは、無線LANアクセスポイントであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の車速度測定システム。
【請求項6】
路上付近に設置されたインターネット接続用のアクセスポイントと、
車両に搭載された無線端末と、
前記インターネットを介して前記アクセスポイントに接続されたサーバとを備え、
前記アクセスポイントは、
前記無線端末をインターネットに接続する手段と、
前記無線端末からの信号の受信信号強度の変化に関する情報を前記サーバへ転送する手段とを備え、
前記サーバは、
前記受信信号強度の変化に基づいて前記路上を通過する前記車両の車速度を算出する手段を備えていることを特徴とする車速度測定システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−39762(P2006−39762A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−216196(P2004−216196)
【出願日】平成16年7月23日(2004.7.23)
【出願人】(000003067)TDK株式会社 (7,238)
【Fターム(参考)】