説明

軌道作業車の安全装置

【課題】不必要な作動規制が回避された使い勝手の良好な軌道作業車の安全装置を提供する。
【解決手段】軌道作業車の作業状態を検出する作業状態検出手段4と、軌道作業車の傾斜角を検出する作業車傾斜角検出手段3と、傾斜角毎の限界性能を示す性能テーブルを記憶した性能記憶手段2と、現在の傾斜角に対応する限界性能と現在の実作業性能を対比して該実作業性能が限界性能を越えたときに作動規制信号を出力する制御手段1と、制御手段から作動規制信号を受けて実作業性能増加側への作動を規制する作動規制手段7と、軌道作業車の作業開始を検出して作業開始信号を出力する作業開始検出手段5を備え、制御手段を、作業開始信号を受けたときその時点の傾斜角に対応する限界性能と実作業性能を対比し、該実作業性能が限界性能を越えたときに作動規制信号を出力して作動規制手段により実作業性能増加側への作動を規制する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、軌道走行用車輪を備えた車両上に、高所作業機とかクレーン等の作業機を搭載し、軌道上を走行可能とした軌道作業車における安全装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
軌道作業車は、敷設された軌道上を走行し、所要位置に停止した状態で、車両上に搭載した作業機を使用して所要の作業を行うが、この場合、軌道のカーブ位置にはカント(軌道の曲率中心方向への傾斜)が設けられているため、カーブ部分で軌道作業車を用いて作業を行なう場合には、軌道のカントに対応して、軌道作業車も傾斜することになる。
【0003】
このため、軌道作業車を用いたカント部分での高所作業の安全性を確保する必要があり、係る観点から、特許文献1には、軌道のカントの大きさに応じて軌道作業車の作業性能を変更し、これによってカントを有する位置においても作業を安全に行なうことができるようにした技術が提案されている。
【0004】
【特許文献1】特開2000−327296号公報。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上掲特許文献1に示される安全装置は、軌道のカントを常時監視し、該カントの変化に応じて軌道作業車の作業性能を変更する構成とされている。
【0006】
一方、軌道作業車は、軌道上に配置されているため、基本的には、軌道のカントに対応した傾斜角をもつが、実際の作業においては、例えば、該作業機を旋回動作させるとき、車両フレームに捩れが生じ、車両側に配置した傾斜角検出器によって検出される軌道作業車の傾斜角が変化する。
【0007】
係る場合、上掲特許文献1に示される安全装置によれば、軌道のカントに変化がなく、従って、作業機の作業性能を変更する必要が無いような場合であっても、車両フレームの捩れによる傾斜角の変化に対応して軌道作業車の作業性能が不必要に変更され、場合によっては、作業途中において軌道作業車の作動が不必要に規制され、安定した円滑な作業が阻害されるなど、使い勝手が悪いものとなっていた。
【0008】
そこで本願発明では、不必要な作動規制を回避して使い勝手を良好ならしめた軌道作業車の安全装置を提供することを目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本願発明ではかかる課題を解決するための具体的手段として次のような構成を採用している。
【0010】
本願の第1の発明では、軌道走行用車輪を備えた車両上に作業機を搭載してなる軌道作業車の作業状態を検出する作業状態検出手段と、上記軌道作業車の軌道上における傾斜角を検出する作業車傾斜角検出手段と、上記軌道作業車の傾斜角毎の限界性能を示す性能テーブルを記憶した性能記憶手段と、上記性能記憶手段から求められる現在の傾斜角に対応する限界性能と上記作業状態検出手段から入力される現在の作業状態における実作業性能を対比して該実作業性能が上記限界性能を越えたときに作動規制信号を出力する制御手段と、上記制御手段から作動規制信号を受けて上記軌道作業車の実作業性能増加側への作動を規制する作動規制手段を備えた軌道作業車の安全装置において、上記軌道作業車の作業開始を検出して作業開始信号を出力する作業開始検出手段を備え、上記制御手段を、上記作業開始検出手段から作業開始信号を受けたときその時点における上記傾斜角に対応する性能テーブルから求められる限界性能と上記作業状態検出手段から入力される実作業性能を対比するように構成したことを特徴としている。
【0011】
ここで、上記「作業状態」とは、作業機が保有する機能に基づく作業態様であって、例えば、旋回可能な伸縮ブームを備えたものにあっては、ブームの長さ、ブームの起伏角、ブームの旋回角等の要素によって特定される。
【0012】
上記傾斜角とは、軌道のカントのある軌道部分に軌道作業車が位置した場合において該カントに起因して生じる上記軌道作業車の傾斜角である。
【0013】
上記「作業開始信号」とは、軌道作業車が作業を開始する体勢になったと判断される場合に出力される信号であって、例えば、ブームが格納位置から離脱したときにこれを検知して出力される「ブーム非格納信号」、車両が停車したときにこれを検出して出力される「車両停車信号」とか、オペレータにより手動操作されるスイッチ信号がこれに該当する。
【0014】
本願の第2の発明では、上記第1の発明に係る軌道作業車の安全装置において、上記車両に設けられたアウトリガの張出しを検出するアウトリガ張出検出手段を備え、上記性能記憶手段は上記アウトリガの張出状態下と収納状態下のそれぞれにおける上記軌道作業車の傾斜角毎の限界性能を示す性能テーブルを記憶し、上記制御手段は上記アウトリガの張出状態時にはアウトリガ張出状態下における限界性能を、上記アウトリガの収納状態時にはアウトリガ収納状態下における限界性能を、それぞれ上記実作業性能と対比するように構成したことを特徴としている。
【0015】
本願の第3の発明では、上記第1又は第2の発明に係る軌道作業車の安全装置において、上記制御手段を、上記軌道作業車の傾斜角が上記記憶された傾斜角よりも所定角度だけ大角度側に設定された上限傾斜角に達したときに上記作動規制手段に作動規制信号を出力するように構成したことを特徴としている。
【発明の効果】
【0016】
本願発明では次のような効果が得られる。
【0017】
(a)本願の第1の発明に係る軌道作業車の安全装置によれば、上記制御手段は、上記作業開始検出手段から作業開始信号を受けたときその時点における上記傾斜角を記憶し、この記憶された傾斜角に対応する性能テーブルから求められる限界性能と上記作業状態検出手段から入力される実作業性能を対比して該実作業性能が上記限界性能を越えたとき作動規制信号を出力して、上記軌道作業車の実作業性能増加側への作動を規制する。
【0018】
従って、一旦、作業開始信号が出力されると、該作業開始信号の出力が停止されない限り性能テーブルが、作業開始時点の傾斜角に対応した性能テーブルに固定され、該性能テーブルから求められる限界性能に基づいて軌道作業車の作動が制御されるので、例えば、作業中において車両フレームの捩れによって傾斜角が変化したような場合、即ち、軌道のカントには変化がなく軌道作業車の限界性能を変更する必要が無いような場合には、上記傾斜角の変化に拘らず軌道作業車の限界性能は変更されない。従って、作業中における限界性能の不必要な変更によって軌道作業車の作動が規制されるということが回避され、その結果、使い勝手の良好な軌道作業車の安全装置を提供することができる。
【0019】
(b)本願の第2の発明では、上記(a)に記載の効果に加えて、次のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、アウトリガ張出状態時とアウトリガ収納状態時では軌道作業車の限界性能が大きく異なるところ、上記アウトリガの張出状態時にはアウトリガ張出状態下における限界性能を実作業性能と対比して該実作業性能が上記限界性能を越えたとき作動規制信号を出力して、上記軌道作業車の実作業性能増加側への作動を規制し、上記アウトリガの収納状態時にはアウトリガ収納状態下における限界性能を実作業性能と対比して該実作業性能が上記限界性能を越えたとき作動規制信号を出力して、上記軌道作業車の実作業性能増加側への作動を規制するようにしていることから、上記軌道作業車の作業形態に適応した作動規制が実現され、延いては軌道作業車の安全装置の信頼性がより一層向上することになる。
【0020】
(c)本願の第3の発明では、上記(a)又は(b)に記載の効果に加えて、次のような特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記制御手段を、上記軌道作業車の傾斜角が上記記憶された傾斜角よりも所定角度だけ大角度側に設定された上限傾斜角に達したときに上記作動規制手段に作動規制信号を出力するように構成しているので、例えば、作業条件の変化等の要因によって軌道作業車の傾斜角が、作業開始時点の傾斜角から過度に増加したような場合には上記作動規制手段による作動規制が行なわれ、その結果、軌道作業車の作業の安全性がさらに向上することになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本願発明をいくつかの好適な実施形態に基づいて具体的に説明する。
I:第1の実施形態
図1には、本願発明の第1の実施形態に係る軌道作業車30が示されている。この軌道作業車30は、タイヤ車輪40を備えた車両32に、駆動手段を内蔵した昇降支持部53により昇降可能とされた軌道走行用車輪52を備えた軌道走行装置50を付設し、該軌道走行用車輪52によって軌道29上を走行可能とする一方、上記車両32には作業機31を搭載して構成される。
【0022】
上記作業機31は、高所作業に使用される高所作業機であって、上記車両32上に旋回駆動可能に搭載された旋回台33に、多段伸縮式のブーム34の基端部を上下方向に起伏可能に取付けるとともに、該ブーム34の先端部に、支持アーム36を介して作業ステージ35を取付けて構成される。また、上記ブーム34は、上記旋回台33との間に配置した起伏用シリンダ37によって起伏駆動されるとともに、内蔵の伸縮用シリンダによって伸縮駆動される。また、上記作業ステージ35はレベリング用シリンダ38によって上記ブーム34の起伏動に拘らず常時水平に姿勢保持される。
【0023】
尚、この実施形態では、上記作業機31として高所作業機を採用しているが、本願発明は係る構成に限定されるものでなく、他の実施形態においては、作業機31として、例えば、ブーム付きクレーン等の荷役作業機も採用し得るものである。
【0024】
このように構成された軌道作業車30は、図1に示すように、上記車両32の下面側へ上記昇降支持部53と一体的に振り出された上記軌道走行用車輪52を上記軌道29に載置し、これを駆動手段により回転駆動することで、上記軌道29上を走行して移動できるようになっている。
【0025】
尚、上記軌道作業車30の走行形態は、上述のように上記軌道走行用車輪52を駆動手段により駆動させて上記軌道29上を走行するほかに、例えば、上記軌道走行用車輪52を上記軌道29に載置し、且つ上記タイヤ車輪40を上記軌道29に当接させてこれを回転駆動することで、該タイヤ車輪40の駆動力を用いて走行するように構成することもできる。
【0026】
この軌道作業車30の移動時、及び非作業時には、上記作業機31は格納姿勢に保持される。即ち、ブーム34は、車両前方側へ延出する旋回位置において、全縮状態で倒伏させて所定のブーム受台(図示省略)に載置される。
【0027】
そして、上記作業機31を使用して高所作業を行なう場合には、該作業機31を格納した状態で、上記軌道作業車30を軌道走行により所定位置まで移動させる。そして、作業に際しては、先ず、作業形態が選択される。即ち、一つの作業形態は、上記軌道作業車30を所定位置で停車させたまま(即ち、上記軌道走行用車輪52を上記軌道29上に載置させ、該軌道走行用車輪52により軌道作業車30を支持した状態)で作業を行なう形態であり、他の一つは、上記軌道作業車30を停車させた後、車両32の両側部に配置されたアウトリガ51を張り出してこれを上記軌道29以外の部分、例えば、軌道29の敷石部分に接地させ、該アウトリガ51によって、上記軌道走行用車輪52をその鍔部分が上記軌道29から上方へ外れない範囲で浮上させた状態で作業を開始する形態である。
【0028】
ところで、この軌道作業車30には、上記何れの作業形態においても、該軌道作業車30が転倒することなく安全に作業を行なうことのできる作業性能の限界、即ち、限界性能(この実施形態では、後述のように「限界作業範囲」を採用している)が定められており、作業中における実際の作業性能(この実施形態では、後述のように、「ブーム長さ」と「ブーム起伏角」と「ブーム旋回角」を採用している)が上記限界性能を越えないように制御する安全装置が備えられている。
【0029】
一方、上記軌道29は、常に水平に敷設されるものではなく、図1に示すように、コーナー部分では曲率中心側へ傾斜するように所要のカントが設けられている。従って、安全装置における実際の制御に際しては、上記カントの大きさに対応して発生する上記軌道作業車30の傾斜状態を考慮する必要がある。
【0030】
さらに、作業は、上記何れの作業形態においても、上記軌道作業車30を停車させて行なうことから、作業中に上記カントが変化することは無く、従って、原則的にはこのカントに起因する軌道作業車30の傾斜角の変化は無いものと考えられるが、実際には、上記ブーム34の伸縮、起伏及び旋回位置、モーメント値等によって規定される作業状態によっては、作業中に車両32に捩れが生じて該軌道作業車30の傾斜角が変化するとか、特にアウトリガ接地状態での作業においては接地部位の崩れ等によって軌道作業車30の傾斜角が変化することが考えられるため、実際の制御に際しては、この車両32の捩れ等に起因する傾斜角の変化も考慮することが必要である。
【0031】
また、このような車両32の捩れに起因する軌道作業車30の傾斜角の変化、換言すれば、カントの変化に基づくものでなく、一時的あるいは過渡的な傾斜角の変化を逐一作業性能の制御に反映させる(即ち、限界性能を変更させる)と、安全性の確保上においては必要の無い作動規制が行なわれ、実際の作業上において使い勝手が損なわれることになるため、この点も考慮することが必要である。
【0032】
そこで、この実施形態の軌道作業車30においては、上記諸点を考慮して、良好な使い勝手の下で、高い安全性を確保し得るようにした安全装置を備えている。以下、この安全装置の内容を、図2及び図3を参照しつつ具体的に説明する。
【0033】
図2に、上記軌道作業車30に備えられた安全装置の機能ブロック図を示している。
【0034】
上記安全装置には、上記軌道作業車30の作業状態検出手段4として、上記ブーム34の伸縮長さを検出するブーム長さ検出器11と、上記ブーム34の起伏角を検出するブーム起伏角検出器12と、上記ブーム34の旋回角を検出するブーム旋回角検出器13と、上記ブーム34に負荷される圧縮力に基づいて上記軌道作業車30に実際にかかるモーメントを検出するモーメント検出器15が備えられるとともに、作業車傾斜角検出手段3として上記軌道作業車30の傾斜角を検出する作業車傾斜角検出器14が備えられており、これら各検出器の検出値はそれぞれ作業状態信号及び作業車傾斜角信号として、後述の制御手段1に入力される。
【0035】
さらに、上記安全装置には、次述する性能記憶手段2と作業開始検出手段5とアウトリガ張出検出手段6と上限値記憶器20及び作動規制手段7が備えられている。
【0036】
上記性能記憶手段2は、アウトリガ51の張出状態下における上記軌道作業車30の傾斜角毎の限界性能を示す性能テーブルと、アウトリガ51の収納状態下における上記軌道作業車30の傾斜角毎の限界性能を示す性能テーブルを、それぞれ記憶したものであって、該性能記憶手段2からアウトリガ51の張出しの有無に応じて、上記傾斜角の変化に対応する所定の性能テーブルが読み出され、該性能テーブルから求められる限界性能が後述の制御手段1に入力される。尚、この性能テーブルは、上記ブーム34の伸縮長さと起伏角と旋回角及び上記軌道作業車30の傾斜角をパラメータとして決定されている。
【0037】
上記作業開始検出手段5は、上記軌道作業車30が作業開始状態にあることを検出するもので、この実施形態では、該作業開始検出手段5として、上記車両32上に設けたブーム受台から上記ブーム34が離脱したときにこれを検出して作業開始信号を出力するように構成されたブーム非格納検出器16を採用している。尚、上記作業開始検出手段5としては、上記ブーム非格納検出器16に代えて、例えば、軌道作業車30が停車したとき、これを検出して作業開始信号を出力するようにした作業車停車検出器17とか、作業開始時にオペレータにより手動操作されるスイッチ18を採用することもできる。
【0038】
上記アウトリガ張出検出手段6は、上記軌道作業車30を所定の作業位置まで走行させて停車させた状態で、アウトリガ51を張り出して車両32を浮上支持したときにこれを検出してアウトリガ張出信号を出力するものであり、この実施形態ではアウトリガ張出検出器19でこれを構成している。
【0039】
上記上限値記憶器20は、後述のように、ある傾斜角で性能テーブルを固定した場合において、この固定状態を維持し得る傾斜角の変動幅の上限値を、アウトリガ張出時と収納時のそれぞれにおいて上記傾斜角毎に「上限値」として記憶したものであって、性能テーブルの固定基準となった上記傾斜角よりも所定角度だけ大きな角度に設定される。
【0040】
上記作動規制手段7は、後述の制御手段1からの作動規制信号を受けて、上記作業機31の危険側、即ち、限界性能を逸脱する側への作動を規制させるものであって、具体的には、上記ブーム34の伸長側作動と倒伏側作動及び旋回作動を規制する。尚、この場合でも、安全側への作動は許容される。
【0041】
上記制御手段1は、アウトリガ51の張出状態時にはアウトリガ張出状態下における限界性能を、上記アウトリガの収納状態時にはアウトリガ収納状態下における限界性能を、それぞれ上記実作業性能と対比し、実作業性能が限界性能を逸脱したとき、上記作動規制手段7に作動規制信号を出力するようになっている。
【0042】
以下、上記制御手段1による実際の作動制御を、図3に示すフローチャートを参照して説明する。尚、この実施形態では、上記軌道作業車30の安全性を「作業範囲」を基準として判断するようにしている。
【0043】
制御の開始後、先ず、フラグFを「F=0」に設定し(ステップS1)、しかる後、現在の作業状態を示す情報として、ブーム長さ検出器11からブーム長さ「L」を、ブーム起伏角検出器12からブーム起伏角「α」を、ブーム旋回角検出器13からブーム旋回角「β」をそれぞれ読み込むとともに、作業車傾斜角検出器14から作業車傾斜角「θ」を、モーメント検出器15から実モーメント「M1」を読み込む(ステップS2)。
【0044】
次に、上記性能記憶器20に記憶されたアウトリガ収納時における傾斜角毎の性能テーブル「Ta1〜Tan」に基づいて、現在の作業状態時における限界性能、即ち、限界作業範囲「Zs1〜Zsn」を読み出す(ステップS3)。さらに、上記性能記憶器20に記憶されたアウトリガ張出時における傾斜角毎の性能テーブル「Ta1〜Tan」に基づいて、現在の作業状態時における限界性能、即ち、限界作業範囲「Zs1〜Zsn」を読み出す(ステップS4)。
【0045】
次に、ステップS5において、フラグF=1か否かを判定するが、初回はF=0であるので、ステップS6に移行し、ここで作業形態を判定する。ここで、現在、アウトリガ張出状態でない、即ち、アウトリガ収納状態であると判定された場合には、アウトリガ収納時における傾斜角「θ」に対応する性能テーブル「Tax」を固定し、該性能テーブル「Tax」から限界作業範囲「Zsx」を読み出す(ステップS7)。
【0046】
一方、ステップS6において、現在、アウトリガ張出状態であると判定された場合には、アウトリガ張出時における傾斜角「θ」に対応する性能テーブル「Tax」を固定し、該性能テーブル「Tax」から限界作業範囲「Zsx」を読み出す(ステップS8)。
【0047】
しかる後、ステップS9において、現在、ブームが格納されているかどうか、即ち、作業開始状態かどうかを、上記ブーム非格納検出器16からの信号の有無によって判断する。
【0048】
ここで、現在、ブームは格納状態にある、と判断された場合には、ブームが非格納状態となるまで、ステップS1〜ステップS9の処理が繰り返される。
【0049】
一方、ステップS9において、上記ブームが非格納状態にある、と判断されると(即ち、ブーム34がブーム受け台から離脱して、作業が開始される状態であると判断されると)、次にステップS10において、アウトリガ収納状態時にはステップS7で求めた限界作業範囲「Zsx」を、アウトリガ張出状態時にはステップS8で求めた限界作業範囲「Zsx」を用い、この限界作業範囲「Zsx」と、現在の実作業範囲としてそれぞれ求められるブーム34の長さ「L」と起伏角「α」と旋回角「β」を対比する。そして、これら各実作業範囲「L」、「α」、「β」の何れか一つでも上記限界作業範囲「Zsx」を逸脱していると判断された場合には、作業車停止信号を出力し(ステップS12)、上記作業機31の危険側、即ち、実作業範囲増加側への作動を停止させ、作業上の安全性を確保する。
【0050】
次に、復帰操作、即ち、実作業範囲減少側への操作を実行し(ステップS13)、復帰操作が完了して時点で、制御をリターンさせ(ステップS14)、次回の制御に備える。
【0051】
一方、ステップS10において、実作業範囲「L」、「α」、「β」の何れもが限界作業範囲「Zsx」の範囲内であると判断された場合には、原則として、上記作業機31の危険側への操作も可能とされるが、作業開始以後において実際の傾斜角が変化し、作業開始時点で記憶した上記傾斜角「θ」から大きくかけ離れたような場合においても尚且つ上記傾斜角「θ」を維持するのは安全確保上において好ましくないので、この実施形態では、ステップS11において、上記傾斜角「θ」が、該傾斜角「θ」よりも所定角度だけ大きい角度に設定された上限値「θs」を越えたかどうかを判定するようにしている。
【0052】
即ち、ステップS11において、「θ」>「θs」であると判断された場合には、ステップS10における判断にも拘らず、作業停止信号を出力して、上記作業機31の危険側への作動を停止させ、作業上の安全性を確保する(ステップS12)。
【0053】
これに対して、ステップS11において、「θ」<「θs」であると判断された場合には、安全上問題は無いので、フラグFを「1」に設定(ステップS15)してリターンする。
【0054】
このように、作業形態毎に、即ち、アウトリガ張出状態とアウトリガ収納状態毎に上記軌道作業車30の傾斜角に対応する限界作業範囲を記憶しておき、作業に際しては、作業形態に応じて、作業開始時点の傾斜角に対応する限界作業範囲を求め、この限界作業範囲と実作業範囲を対比し、実作業範囲が限界作業範囲を越えない限り、この限界作業範囲の下で作動制御を実行し、実作業範囲が限界作業範囲を越えたときに初めて危険側への操作を規制するように構成することで、不必要な作動停止が無く、しかも安全性の高い作業が実現されるものである。
【0055】
尚、この第1の実施形態では、限界作業範囲に関する性能テーブルとして、アウトリガ張出状態時の性能テーブルと、アウトリガ収納状態時の性能テーブルの二種類を保有するようにしているが、本願の他の実施形態においては、性能テーブルとして、例えば、アウトリガ張出状態時に比して限界性能が低いアウトリガ収納状態時の性能テーブルのみを保有し、この性能テーブルに基づいて作動規制制御を行なうように構成することもできるものである。
【0056】
また、軌道作業車30の特別な使用態様として、例えば、ある位置での作業終了の後、上記ブーム34を完全に格納せずに、格納に近い状態にしたまま、該軌道作業車30を次回の作業位置まで移動させて再び作業を開始するということも有り得る。係る場合には、次回の作業位置での軌道作業車30の停車、あるいは停車後における軌道作業車30の作動操作を検出して、その時点における軌道作業車30の傾斜角を記憶し、この傾斜角に対応する限界性能のみを参照して作業性能を算出すればよい。
II:第2の実施形態
図4には、本願発明の第2の実施形態に係る軌道作業車の安全装置における制御フローチャートを示している。
【0057】
尚、軌道作業車30の構成及び安全装置の機能ブロック図は、上記第1の実施形態のものと同様であるので、該第1の実施形態における図1、図2及びこれらの該当説明を援用し、以下においては、作動制御の内容のみを説明する。
【0058】
この第2の実施形態においては、上記軌道作業車30の安全性の判断を上記第1の実施形態と同様に、「作業範囲」を基準として判断するようにしたものであるが、これと異なる点は、実作業範囲の概念、及び実作業範囲と限界作業範囲の対比手法において相違する。
【0059】
即ち、上記第1の実施形態においては、検出される上記ブーム34の長さ「L」と起伏角「α」と旋回角「β」のそれぞれを実作業範囲として規定し、且つこれらそれぞれが限界作業範囲内にあるかどうかを判断するようにしており、この対比に際しては検出値をそのまま使用し、演算を必要としない。これに対して、この第2の実施形態においては、検出される上記ブーム34の長さ「L」と起伏角「α」と旋回角「β」及び上記傾斜角「θ」の四者に基づいて作業機31側の基準点、例えば、上記作業ステージ35の三次元位置を演算により求め、これを実作業範囲として、三次元的に設定され且つ記憶された限界作業範囲と対比するようにしたものである。
【0060】
以下、上記制御手段1における実際の制御を図4に基づいて説明する。
【0061】
制御の開始後、先ず、フラグFを「F=0」に設定し(ステップS1)、しかる後、現在の作業状態を示す情報として、ブーム長さ検出器11からブーム長さ「L」を、ブーム起伏角検出器12からブーム起伏角「α」を、ブーム旋回角検出器13からブーム旋回角「β」をそれぞれ読み込むとともに、作業車傾斜角検出器14から作業車傾斜角「θ」を、モーメント検出器15から実モーメント「M1」を読み込む(ステップS2)。
【0062】
次に、上記性能記憶器20に記憶されたアウトリガ収納時における傾斜角毎の性能テーブル「Ta1〜Tan」に基づいて、現在の作業状態時における限界性能、即ち、限界作業範囲「Zs1〜Zsn」を読み出す(ステップS3)。さらに、上記性能記憶器20に記憶されたアウトリガ張出時における傾斜角毎の性能テーブル「Ta1〜Tan」に基づいて、現在の作業状態時における限界性能、即ち、限界作業範囲「Zs1〜Zsn」を読み出す(ステップS4)。
【0063】
次に、上記各検出器11,12,13,15により検出される検出値に基づいて現在の作業範囲(Z1)、即ち、作業機31側の基準点の三次元位置を算出する(ステップS5)。
【0064】
しかる後、ステップS6において、フラグF=1か否かを判定するが、初回はF=0であるので、ステップS7に移行し、ここで作業形態を判定する。ここで、現在、アウトリガ張出状態でない、即ち、アウトリガ収納状態であると判定された場合には、アウトリガ収納時における傾斜角「θ」に対応する性能テーブル「Tax」を固定し、該性能テーブル「Tax」から限界作業範囲「Zsx」を読み出す(ステップS8)。
【0065】
一方、ステップS7において、現在、アウトリガ張出状態であると判定された場合には、アウトリガ張出時における傾斜角「θ」に対応する性能テーブル「Tax」を固定し、該性能テーブル「Tax」から限界作業範囲「Zsx」を読み出す(ステップS9)。
【0066】
しかる後、ステップS10において、現在、ブームが格納されているかどうか、即ち、作業開始状態かどうかを、上記ブーム非格納検出器16からの信号の有無によって判断する。
【0067】
ここで、現在、ブームは格納状態にある、と判断された場合には、ブームが非格納状態となるまで、ステップS1〜ステップS10の処理が繰り返される。
【0068】
一方、ステップS10において、上記ブームが非格納状態にある、と判断されると、次にステップS11において、アウトリガ収納状態時にはステップS8で求めた限界作業範囲「Zsx」を、アウトリガ張出状態時にはステップS9で求めた限界作業範囲「Zsx」を用い、この限界作業範囲「Zsx」と、現在の実作業範囲「Z1」を対比する。そして、この実作業範囲「Z1」が上記限界作業範囲「Zsx」を逸脱していると判断された場合には、作業車停止信号を出力し(ステップS13)、上記作業機31の危険側、即ち、実作業範囲増加側への作動を停止させ、作業上の安全性を確保する。
【0069】
次に、復帰操作、即ち、実作業範囲減少側への操作を実行し(ステップS14)、復帰操作が完了して時点で、制御をリターンさせ(ステップS15)、次回の制御に備える。
【0070】
一方、ステップS11において、実作業範囲「Z1」が限界作業範囲「Zsx」の範囲内であると判断された場合には、原則として、上記作業機31の危険側への操作も可能とされるが、作業開始以後において実際の傾斜角が変化し、作業開始時点で記憶した上記傾斜角「θ」から大きくかけ離れたような場合においても尚且つ上記傾斜角「θ」を維持するのは安全確保上において好ましくないので、この実施形態では、ステップS12において、上記傾斜角「θ」が、該傾斜角「θ」よりも所定角度だけ大きい角度に設定された上限値「θs」を越えたかどうかを判定するようにしている。
【0071】
即ち、ステップS12において、「θ」>「θs」であると判断された場合には、ステップS11における判断にも拘らず、作業停止信号を出力して、上記作業機31の危険側への作動を停止させ、作業上の安全性を確保する(ステップS13)。
【0072】
これに対して、ステップS12において、「θ」<「θs」であると判断された場合には、安全上問題は無いので、フラグFを「1」に設定(ステップS16)してリターンする。
II:第3の実施形態
図5には、本願発明の第3の実施形態に係る軌道作業車の安全装置における制御フローチャートを示している。
【0073】
尚、軌道作業車30の構成及び安全装置の機能ブロック図は、上記第1の実施形態のものと同様であるので、該第1の実施形態における図1、図2及びこれらの該当説明を援用し、以下においては、作動制御の内容のみを説明する。
【0074】
この第3の実施形態においては、上記軌道作業車30の安全性の判断を上記第1の実施形態及び第2実施形態とは異なって、モーメント値を基準として判断するようにしたものであり、以下、上記制御手段1における実際の制御を図5に基づいて説明する。
【0075】
制御の開始後、先ず、フラグFを「F=0」に設定し(ステップS1)、しかる後、現在の作業状態を示す情報として、ブーム長さ検出器11からブーム長さ「L」を、ブーム起伏角検出器12からブーム起伏角「α」を、ブーム旋回角検出器13からブーム旋回角「β」をそれぞれ読み込むとともに、作業車傾斜角検出器14から作業車傾斜角「θ」を、モーメント検出器15から実モーメント「M1」を読み込む(ステップS2)。
【0076】
次に、上記性能記憶器20に記憶されたアウトリガ収納時における傾斜角毎の性能テーブル「Ta1〜Tan」に基づいて、現在の作業状態時における限界性能、即ち、限界モーメント「Ms1〜Msn」を読み出す(ステップS3)。さらに、上記性能記憶器20に記憶されたアウトリガ張出時における傾斜角毎の性能テーブル「Ta1〜Tan」に基づいて、現在の作業状態時における限界性能、即ち、限界モーメント「Ms1〜Msn」を読み出す(ステップS4)。
【0077】
次に、ステップS5において、フラグF=1か否かを判定するが、初回はF=0であるので、ステップS6に移行し、ここで作業形態を判定する。ここで、現在、アウトリガ張出状態でない、即ち、アウトリガ収納状態であると判定された場合には、アウトリガ収納時における傾斜角「θ」に対応する性能テーブル「Tax」を固定し、該性能テーブル「Tax」から限界モーメント「Msx」を読み出す(ステップS7)。
【0078】
一方、ステップS6において、現在、アウトリガ張出状態であると判定された場合には、アウトリガ張出時における傾斜角「θ」に対応する性能テーブル「Tax」を固定し、該性能テーブル「Tax」から限界モーメント「Msx」を読み出す(ステップS8)。
【0079】
しかる後、ステップS9において、現在、ブームが格納されているかどうか、即ち、作業開始状態かどうかを、上記ブーム非格納検出器16からの信号の有無によって判断する。
【0080】
ここで、現在、ブームは格納状態にある、と判断された場合には、ブームが非格納状態となるまで、ステップS1〜ステップS9の処理が繰り返される。
【0081】
一方、ステップS9において、上記ブームが非格納状態にある、と判断されると、次にステップS10において、アウトリガ収納状態時にはステップS7で求めた限界モーメント「Msx」を、アウトリガ張出状態時にはステップS8で求めた限界モーメント「Msx」を用い、この限界モーメント「Msx」と、現在の実モーメント「M1」を対比する。そして、この実モーメント「M1」が上記限界モーメント「Msx」を逸脱していると判断された場合には、作業車停止信号を出力し(ステップS12)、上記作業機31の危険側、即ち、実作業範囲増加側への作動を停止させ、作業上の安全性を確保する。
【0082】
次に、復帰操作、即ち、実作業範囲減少側への操作を実行し(ステップS13)、復帰操作が完了して時点で、制御をリターンさせ(ステップS14)、次回の制御に備える。
【0083】
一方、ステップS10において、実モーメント「M1が限界モーメント「Msx」の範囲内であると判断された場合には、原則として、上記作業機31の危険側への操作も可能とされるが、作業開始以後において実際の傾斜角が変化し、作業開始時点で記憶した上記傾斜角「θ」から大きくかけ離れたような場合においても尚且つ上記傾斜角「θ」を維持するのは安全確保上において好ましくないので、この実施形態では、ステップS11において、上記傾斜角「θ」が、該傾斜角「θ」よりも所定角度だけ大きい角度に設定された上限値「θs」を越えたかどうかを判定するようにしている。
【0084】
即ち、ステップS11において、「θ」>「θs」であると判断された場合には、ステップS10における判断にも拘らず、作業停止信号を出力して、上記作業機31の危険側への作動を停止させ、作業上の安全性を確保する(ステップS12)。
【0085】
これに対して、ステップS11において、「θ」<「θs」であると判断された場合には、安全上問題は無いので、フラグFを「1」に設定(ステップS15)してリターンする。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】本願発明の第1の実施の形態に係る安全装置を備えた軌道作業車の全体図である。
【図2】本願発明の第1の実施の形態に係る安全装置の機能ブロック図である。
【図3】本願発明の第1の実施の形態に係る安全装置の制御フローチャートである。
【図4】本願発明の第2の実施の形態に係る安全装置の制御フローチャートである。
【図5】本願発明の第3の実施の形態に係る安全装置の制御フローチャートである。
【符号の説明】
【0087】
1 ・・制御手段
2 ・・性能記憶手段
3 ・・作業車傾斜角検出手段
4 ・・作業状態検出手段
5 ・・作業開始検出手段
6 ・・アウトリガ張出検出手段
7 ・・作動規制手段
11 ・・ブーム長さ検出器
12 ・・ブーム起伏角検出器
13 ・・ブーム旋回角検出器
14 ・・作業車傾斜角検出器
15 ・・モーメント検出器
16 ・・ブーム非格納検出器
17 ・・作業車停車検出器
18 ・・スイッチ
19 ・・アウトリガ張出検出器
20 ・・上限値記憶器
29 ・・軌道
30 ・・軌道作業車
31 ・・作業機
32 ・・車両
33 ・・旋回台
34 ・・ブーム
35 ・・作業ステージ
36 ・・支持アーム
37 ・・起伏用シリンダ
38 ・・レベリング用シリンダ
40 ・・タイヤ車輪
50 ・・軌道走行装置
51 ・・アウトリガ
52 ・・軌道走行用車輪
53 ・・昇降支持部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軌道走行用車輪を備えた車両上に作業機を搭載してなる軌道作業車の作業状態を検出する作業状態検出手段と、
上記軌道作業車の軌道上における傾斜角を検出する作業車傾斜角検出手段と、
上記軌道作業車の傾斜角毎の限界性能を示す性能テーブルを記憶した性能記憶手段と、
上記性能記憶手段から求められる現在の傾斜角に対応する限界性能と上記作業状態検出手段から入力される現在の作業状態における実作業性能を対比して該実作業性能が上記限界性能を越えたときに作動規制信号を出力する制御手段と、
上記制御手段から作動規制信号を受けて上記軌道作業車の実作業性能増加側への作動を規制する作動規制手段を備えた軌道作業車の安全装置であって、
上記軌道作業車の作業開始を検出して作業開始信号を出力する作業開始検出手段を備え、
上記制御手段は、上記作業開始検出手段から作業開始信号を受けたときその時点における上記傾斜角に対応する性能テーブルから求められる限界性能と上記作業状態検出手段から入力される実作業性能を対比するように構成されたことを特徴とする軌道作業車の安全装置。
【請求項2】
請求項1において、
上記車両に設けられたアウトリガの張出しを検出するアウトリガ張出検出手段を備え、
上記性能記憶手段は上記アウトリガの張出状態下と収納状態下のそれぞれにおける上記軌道作業車の傾斜角毎の限界性能を示す性能テーブルを記憶し、
上記制御手段は、上記アウトリガの張出状態時にはアウトリガ張出状態下における限界性能を、上記アウトリガの収納状態時にはアウトリガ収納状態下における限界性能を、それぞれ上記実作業性能と対比するように構成されたことを特徴とする軌道作業車の安全装置。
【請求項3】
請求項1又は2において、
上記制御手段は、上記軌道作業車の傾斜角が上記記憶された傾斜角よりも所定角度だけ大角度側に設定された上限傾斜角に達したときに上記作動規制手段に作動規制信号を出力するように構成されていることを特徴とする軌道作業車の安全装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−254059(P2007−254059A)
【公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−78043(P2006−78043)
【出願日】平成18年3月22日(2006.3.22)
【出願人】(000148759)株式会社タダノ (419)
【Fターム(参考)】