説明

輸送用ショック低減装置

【課題】輸送機械により搬送物を収容する空間高さが充分とれない場合であっても、輸送中に搬送物の床面に水平方向の加速度を大幅に低減することができる輸送用ショック低減装置を提供する。
【解決手段】輸送用コンテナ9内に収容され、搬送物1を載置する載置面11を有する輸送用ショック低減装置10。搬送物1に作用する水平方向の加速度αにより、載置面11に平行な加速度成分αを低減する方向に、載置面11が傾動する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、輸送中に搬送物に作用する振動や加速度を緩和し、搬送物を安全に輸送するための輸送用ショック低減装置に関する。
【背景技術】
【0002】
光学精密機械、コンピュータやテレビ等の電子機器、ガラス工芸品等の振動や加速度により損傷を受け易い搬送物(以下、単に「搬送物」と呼ぶ)を安全に輸送するためには、輸送中に搬送物に作用する振動や加速度を緩和する必要がある。
【0003】
従来、このような搬送物の搬送には、例えばトラック等の荷台にエアサスペンション又はスプリングとダンパーにより支持された架台を設置して、荷台の振動を遮断していた。
しかしながら、この手段では荷台と架台との間の相対変位は短く(例えば+/−50mm程度)、トラックの急ブレーキ、飛行機の着陸時、船の岸壁接岸時のような大きなショックを防ぐには相対移動量が小さく、搬送物にかかる大きな慣性力を緩和することができなかった。
【0004】
また、輸送中の荷崩れ防止手段としては、例えば特許文献1が既に提案されている。
【0005】
特許文献1は、搬送用コンテナ内に積層された積荷の高さに合わせて、当該積荷を上方から所要の圧力で押圧し、搬送中の積荷の荷崩れを防止することを目的としている。
【0006】
そのため、この発明では、図5に示すように、長手方向で相対する側面壁の、少なくとも一方の側面壁54が全面開放可能に構成されたコンテナ51の、長手方向に沿う上面壁に付設されたセンタービーム59に、所要の間隔を存して上下方向に伸縮する、パンタグラフ式の加圧機50を配置し、各加圧機50を個別に作動させることによって、各加圧機50と相対する底面上に収容された積荷Cの上面部を、各加圧機の先端部に設けた抑え部材53によって押圧保持し、各積荷Cがコンテナ1内で揺れ動き、荷崩れすることを防止するものである。
【0007】
【特許文献1】特開2007−204135号公報、「搬送用コンテナにおける荷崩れ防止方法および荷崩れ防止装置、ならびに荷崩れ防止装置用加圧機」
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、荷台にエアサスペンション又はスプリングとダンパーにより支持された架台を設置する従来のショック低減手段では、仮に荷台と架台との間の相対移動量を大きく(例えば100mm以上)に設定できても、輸送中に搬送物に作用する水平方向の加速度は大幅に低減はできない問題点があった。
【0009】
また、上述した特許文献1の手段では、搬送物の荷崩れは防止できるが、搬送物に作用する振動や加速度は低減できないため、搬送物内部のショックによる損傷は防止できない問題点があった。
【0010】
一方、ブランコのように搬送物を上方から吊り下げることにより、急ブレーキ等により搬送物に作用する慣性力を、床面直角方向に変える手段(以下、「ブランコ方式」と呼ぶ)が知られている。
ブランコ方式によれば、重力と慣性力の合力が床面に直角方向に作用するので、床面に水平方向の加速度は大幅に低減(ほとんど0に)することができる。
しかし、輸送用架台を搬送用コンテナに収容するような場合、上方の支点高さが輸送機器(例えば飛行機、船舶、トラック、その他)によって制限されるため、支点高さが充分とれないことと、搬送物の重心位置が床面にないことから、回転運動(振子運動)が起こらず、結果的に目的を果たせない問題点があった。
【0011】
本発明は、上述した問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、輸送機械により搬送物を収容する空間高さが充分とれない場合であっても、輸送中に搬送物の床面に水平方向の加速度を大幅に低減することができる輸送用ショック低減装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明によれば、輸送用コンテナ内に収容され、搬送物を載置する載置面を有する輸送用ショック低減装置であって、
搬送物に作用する水平方向の加速度により、前記載置面に平行な加速度成分を低減する方向に、前記載置面が傾動する、ことを特徴とする輸送用ショック低減装置が提供される。
【0013】
本発明の好ましい実施形態によれば、前記載置面を上面に有する平板状の架台と、
該架台上の矩形4隅に下端が揺動可能に取付けられ、上方に延び、上端が前記輸送用コンテナ内の上部に揺動可能に取付けられた4本の吊材と、
該4本の吊材の上端及び/又は下端を水平方向に水平移動可能な吊点移動装置と、を備え、
該吊点移動装置により、前記4本の吊材の上端及び/又は下端を水平な加速度方向に移動して、加速度方向に直交する水平側面から見てハの字形状に傾斜させる。
【0014】
また、本発明の好ましい別の実施形態によれば、前記載置面を上面に有する平板状の載置台と、
該載置台を水平な加速度方向に対し上部に中心を有する円弧面に沿って移動可能に案内する円弧ガイドと、
該円弧ガイドを支持する平板状の架台と、を備え、
搬送物に作用する水平方向の加速度により、前記載置台を前記円弧面に沿って移動させて傾動する。
【0015】
前記円弧ガイドは、前記載置台が上部に固定され、水平な加速度方向に対し下面が上部に中心を有する円弧面に形成された円弧状部材と、
前記架台上に固定され、前記円弧状部材を支持する複数の自由回転可能なローラとからなる、ことが好ましい。
【0016】
また、本発明の好ましい別の実施形態によれば、前記載置面を上面に有する平板状の載置台と、
載置台の水平加速度方向の移動により、載置台の前方が上昇し下方が下降するように案内する傾動ガイドと、
該傾動ガイドを支持する平板状の架台と、を備え、
搬送物に作用する水平方向の加速度により、前記載置台を水平加速度方向に移動させて傾動する。
【0017】
前記傾動ガイドは、前記載置台が上部に固定され、水平な加速度方向に対し下面が加速度方向に直交する水平側面から見て上下逆のハの字形状に傾斜した逆ハ字形状部材と、
前記架台上に固定され、前記逆ハ字形状部材を支持する複数の自由回転可能なローラとからなる、ことが好ましい。
【0018】
さらに、前記架台と輸送用コンテナとを連結し、架台に作用する振動や加速度を緩和するショックアブゾーバを備える、ことが好ましい。
【発明の効果】
【0019】
上記本発明の構成によれば、搬送物に作用する水平方向の加速度により、搬送物を載置する載置面に平行な加速度成分を低減する方向に、載置面が傾動するので、加速度の合力が載置面に垂直に近づくので、輸送中に搬送物の床面(載置面)に水平方向の加速度を大幅に低減することができる。
【0020】
また、本発明の好ましい実施形態によれば、輸送用コンテナ内に構成要素がすべて収容されるので、輸送機械により搬送物を収容する空間高さが充分とれない場合であっても、適用できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の好ましい実施例を図面を参照して説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0022】
図1は、本発明の第1実施形態である輸送用ショック低減装置を備えた輸送用コンテナの全体構成図である。この図において、(A)は全体側面図、(B)はB−B矢視図、(C)は部分拡大図である。
【0023】
図1(A)(B)において、本発明の輸送用ショック低減装置10は、輸送用コンテナ9内に収容され、搬送物1を載置する載置面11を有する。載置面11は、輸送用コンテナ9が静置されている状態において、ほぼ水平面であることが好ましい。
また、本発明の輸送用ショック低減装置10は、搬送物1に作用する水平方向の加速度αにより、載置面11に平行な加速度成分を低減する方向に載置面11が傾動するようになっている。
【0024】
図1(A)(B)において、本発明の輸送用ショック低減装置10は、載置面11を上面に有する平板状の架台12と、4本の吊材14と、吊点移動装置16とを備える。
【0025】
4本の吊材14は、架台12上の矩形4隅に下端が揺動可能に取付けられ、上方に延び、上端が輸送用コンテナ9内の上部に揺動可能に取付けられている。
この例において、吊材14の上端及び下端はユニバーサルジョイントを介して輸送用コンテナ9と架台12にそれぞれ連結されている。なお、本発明はユニバーサルジョイントに限定されず、球面軸受、その他のフレキシブルジョイントであってもよい。
また、吊材自体をワイヤ又はロープで構成して、上端及び下端を揺動可能にしてもよい。
【0026】
また、この例において、吊材14は、バネとダンパーを内蔵し、架台12に作用する上下方向の振動や加速度を緩和するショックアブゾーバとしても機能するようになっている。
さらに、架台12の下部と輸送用コンテナ9とを連結するショックアブゾーバ18を備え、架台12に作用する水平方向の振動や加速度を緩和するようになっている。
【0027】
吊点移動装置16は、4本の吊材14の上端及び/又は下端を水平方向に水平移動可能に構成されている。
この例において、吊点移動装置16は、吊材14の上端を直線ガイドと図示しない送りネジにより、水平に移動できるようになっている。
【0028】
図2は、本発明の第1実施形態である輸送用ショック低減装置10の作動説明図であり、(A)は静置状態、(B)は図で左右方向の加速度αが作用した状態を示している。
【0029】
図2(A)に示すように、静置状態において、吊点移動装置16により、4本の吊材14の上端及び/又は下端を水平な加速度方向(図で左右方向)に移動して、加速度方向に直交する水平側面から見てハの字形状に傾斜させておく。
この静置状態(A)において、左右の吊材14の傾斜角度(この図では15度)は、予想される加速度αに応じて任意に設定する。また、図2(A)の側面(加速度方向)から見て、4本の吊材14は左右平行を維持するのが好ましい。しかし、側面方向にも加速度を受ける場合には、同様にハの字形状に傾斜させてもよい。
【0030】
静置状態(A)に加速度αが作用すると、図2(B)の状態に移行する。
この場合、加速度αが作用する下流側(図で左側)の吊材14は、上端を中心に右回転で揺動し(この図で約10度)、その下端は静置状態(A)より上昇する。同様に、加速度αが作用する上流側(図で右側)の吊材14は、上端を中心に右回転で揺動し(この図で約10度)、その下端は静置状態(A)より下降する。
その結果、架台12は下流側(図で左側)が上昇し、上流側(図で右側)が下降するので、全体として載置面に平行な加速度成分を低減する方向に、載置面11が傾動する(この図で約5度)。
【0031】
上述したように、本発明では、架台12を吊材14により輸送用コンテナ9の天井フレームから吊るす。吊材14は、トラックの例にみるように、進行方向にはハの字に傾斜し、直角方向の断面では鉛直になる。吊材14の両端はユニバーサルジョイント(球面軸受)で結合されているので、軸方向、直角方向に架台12は移動することができる。吊材14は、好ましくは棒状のものであるが、架台12の重さ、搬送物1の重さによっては、ロープ状のものでもよい。また、架台11と吊材14の間に、バネとダンパーを設け、架台のゆれる振動数と減衰を調整してもよい。
また、図2(A)(B)において、2は振動吸収パレットであり、架台12にエアサスペンションで支えられている。搬送物1はこの振動吸収パレット2に固定される。
【0032】
上述した構成により、以下の効果が得られる。
1.図2(A)(B)において、本発明の輸送用ショック低減装置10は、擬似的に吊点3から吊り下げられたブランコ(振子)になっているので、全体として水平方向に動き、水平振動を吸収することができる。
2.吊材14が斜めになっていることにより、水平移動に伴い、載置面11が傾き、重力gと慣性力αの合力が床面方向を向く。
3.吊材14と架台12の間にスプリングを設けることにより、固有振動数を最適化でき、かつ設置位置が空間を阻害しない。
4.吊材14と架台12の間に減衰器(ダンパー)を配置して減衰を最適化できる、かつ設置位置が空間を阻害しない。
【0033】
図3は、本発明の第2実施形態である輸送用ショック低減装置の作動説明図である。この図において、(A)は静置状態、(B)は加速度αが作用した作動状態を示している。
この図において、本発明の輸送用ショック低減装置10は、平板状の載置台22、円弧ガイド24、及び平板状の架台26を備える。本発明の輸送用ショック低減装置10は、図1と同様に輸送用コンテナ9内に収容されるのが好ましいが、これに限定されない。
【0034】
平板状の載置台22は、搬送物1を載置する載置面11を上面に有する。載置面11は、静置されている状態において、ほぼ水平面であることが好ましい。
【0035】
円弧ガイド24は、この例では、円弧状部材24aと複数の自由回転可能なローラ25とからなる。
円弧状部材24aは、載置台22が上部に固定され、水平な加速度方向に対し下面が上部に中心を有する円弧面に形成されている。
また、複数の自由回転可能なローラ25は、架台26上に固定され、円弧状部材24aを支持する。
この構成により、円弧ガイド24により、載置台22を水平な加速度方向に対し上部に中心を有する円弧面に沿って移動可能に案内することができる。
なお、円弧ガイド24は、この構成に限定されず、円弧ガイド24とローラ25の上下関係を逆にして、円弧ガイド24でローラ25を案内してもよい。
【0036】
平板状の架台26は、円弧ガイド24を支持する。
さらに、図1と同様に、架台26の下部と輸送用コンテナ9とを連結するショックアブゾーバ(図示せず)を備え、架台26に作用する水平方向の振動や加速度を緩和するのが好ましい。
その他の構成は、第1実施形態と同様である。
【0037】
上述した構成により、図3(B)に示すように、搬送物1に作用する水平方向の加速度αにより、載置台22を円弧面に沿って移動させて傾動させることができる。
【0038】
上述したように、本発明では、搬送物1は、エアサスで支持された振動吸収パレット2を介して載置台22に載荷される。振動吸収パレット2のエアサスペンションは上下と進行方向直角方向の防振機構を備えている。
載置台22は円弧状部材24aに固定される。円弧状部材24aはローラ25によって支持され、ローラ25は架台26に固定されている。
本発明では、進行方向に急ブレーキ、急発進した時、搬送物1に大きな慣性力がかかる。この力を緩和し、床面方向の力に変えるようになっている。なお一般的に、構造物は、鉛直方向(床面方向)に剛性があり強くなっている。
【0039】
図3(A)の静置状態において、急ブレーキにより、進行方向に加速度αが作用した場合を以下に説明する。
加速度αによる慣性力と重力の合成した力の方向まで円弧ガイド24により載置台22が回転すれば、その合力は載置台22の床面方向に作用する。
この場合、慣性力が長時間かかる場合には、移動量が大きくなりすぎるおそれがある。そのような場合には、所定の許容範囲内に入るように移動量を制限し、かつストッパにあたる時の力をコントロールするのがよい。
【0040】
図4は、本発明の第3実施形態である輸送用ショック低減装置の作動説明図である。この図において、(A)は静置状態、(B)は加速度αが作用した作動状態を示している。
この図において、本発明の輸送用ショック低減装置10は、平板状の載置台22、傾動ガイド28、及び平板状の架台26を備える。本発明の輸送用ショック低減装置10は、図1と同様に輸送用コンテナ9内に収容されるのが好ましいが、これに限定されない。
【0041】
平板状の載置台22は、図3と同様に、搬送物1を載置する載置面11を上面に有する。載置面11は、静置されている状態において、ほぼ水平面であることが好ましい。
【0042】
傾動ガイド28は、この例では、逆ハ字形状部材28aと複数の自由回転可能なローラ25とからなる。
逆ハ字形状部材28aは、載置台22が上部に固定され、水平な加速度方向に対し下面が加速度方向に直交する水平側面から見て上下逆のハの字形状に傾斜している。
また、複数の自由回転可能なローラ25は、架台26上に固定され、逆ハ字形状部材28aを支持する。
この構成により、傾動ガイド28により、載置台22に作用する水平方向の加速度αにより、載置台22を水平加速度方向に移動させて傾動させることができる。
なお、傾動ガイド28は、この構成に限定されず、傾動ガイド28を上述した円弧ガイド24の一部として構成してもよい。
【0043】
平板状の架台26は、円弧ガイド24を支持する。
さらに、図1と同様に、架台26の下部と輸送用コンテナ9とを連結するショックアブゾーバ(図示せず)を備え、架台26に作用する水平方向の振動や加速度を緩和するのが好ましい。
その他の構成は、第2実施形態と同様である。
【0044】
上述した第1〜第3の実施形態によれば、搬送物1に作用する水平方向の加速度αにより、搬送物1を載置する載置面11に平行な加速度成分を低減する方向に、載置面11が傾動するので、加速度の合力が載置面に垂直に近づくので、輸送中に搬送物の床面(載置面)に水平方向の加速度を大幅に低減することができる。
また、本発明の好ましい実施形態によれば、輸送用コンテナ9内に構成要素がすべて収容されるので、輸送機械により搬送物を収容する空間高さが充分とれない場合であっても、適用できる。
【0045】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々に変更することができることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の第1実施形態である輸送用ショック低減装置を備えた輸送用コンテナの全体構成図である。
【図2】本発明の第1実施形態である輸送用ショック低減装置10の作動説明図である。
【図3】本発明の第2実施形態である輸送用ショック低減装置の作動説明図である。
【図4】本発明の第3実施形態である輸送用ショック低減装置の作動説明図である。
【図5】特許文献1の搬送用コンテナの構成図である。
【符号の説明】
【0047】
1 搬送物、2 振動吸収パレット、3 擬似吊点、
9 輸送用コンテナ、10 輸送用ショック低減装置、
11 載置面、12 架台、14 吊材、
16 吊点移動装置、18 ショックアブゾーバ、
22 載置台、24 円弧ガイド、24a 円弧状部材、
25 ローラ、26 架台、
28 傾動ガイド、28a 逆ハ字形状部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
輸送用コンテナ内に収容され、搬送物を載置する載置面を有する輸送用ショック低減装置であって、
搬送物に作用する水平方向の加速度により、前記載置面に平行な加速度成分を低減する方向に、前記載置面が傾動する、ことを特徴とする輸送用ショック低減装置。
【請求項2】
前記載置面を上面に有する平板状の架台と、
該架台上の矩形4隅に下端が揺動可能に取付けられ、上方に延び、上端が前記輸送用コンテナ内の上部に揺動可能に取付けられた4本の吊材と、
該4本の吊材の上端及び/又は下端を水平方向に水平移動可能な吊点移動装置と、を備え、
該吊点移動装置により、前記4本の吊材の上端及び/又は下端を水平な加速度方向に移動して、加速度方向に直交する水平側面から見てハの字形状に傾斜させる、ことを特徴とする請求項1に記載の輸送用ショック低減装置。
【請求項3】
前記載置面を上面に有する平板状の載置台と、
該載置台を水平な加速度方向に対し上部に中心を有する円弧面に沿って移動可能に案内する円弧ガイドと、
該円弧ガイドを支持する平板状の架台と、を備え、
搬送物に作用する水平方向の加速度により、前記載置台を前記円弧面に沿って移動させて傾動する、ことを特徴とする請求項1に記載の輸送用ショック低減装置。
【請求項4】
前記円弧ガイドは、前記載置台が上部に固定され、水平な加速度方向に対し下面が上部に中心を有する円弧面に形成された円弧状部材と、
前記架台上に固定され、前記円弧状部材を支持する複数の自由回転可能なローラとからなる、ことを特徴とする請求項3に記載の輸送用ショック低減装置。
【請求項5】
前記載置面を上面に有する平板状の載置台と、
載置台の水平加速度方向の移動により、載置台の前方が上昇し下方が下降するように案内する傾動ガイドと、
該傾動ガイドを支持する平板状の架台と、を備え、
搬送物に作用する水平方向の加速度により、前記載置台を水平加速度方向に移動させて傾動する、ことを特徴とする請求項1に記載の輸送用ショック低減装置。
【請求項6】
前記傾動ガイドは、前記載置台が上部に固定され、水平な加速度方向に対し下面が加速度方向に直交する水平側面から見て上下逆のハの字形状に傾斜した逆ハ字形状部材と、
前記架台上に固定され、前記逆ハ字形状部材を支持する複数の自由回転可能なローラとからなる、ことを特徴とする請求項5に記載の輸送用ショック低減装置。
【請求項7】
前記架台と輸送用コンテナとを連結し、架台に作用する振動や加速度を緩和するショックアブゾーバを備える、ことを特徴とする請求項2乃至6のいずれかに記載の輸送用ショック低減装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−149339(P2009−149339A)
【公開日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−328594(P2007−328594)
【出願日】平成19年12月20日(2007.12.20)
【出願人】(000000099)株式会社IHI (5,014)
【Fターム(参考)】