説明

送信装置、受信装置、通信システム、送信方法、受信方法、送信制御プログラムおよび受信制御プログラム

【課題】送信データを1つのフレームに組み込んで、このフレームを複数連結して送信する場合に、電力消費の低減が可能な送信装置、受信装置、通信システム、送信方法、受信方法、送信制御プログラムおよび受信制御プログラムを得る。
【解決手段】調整モードに設定された状態で送信装置1100は全通信データを1フレームにまとめて複数フレームを受信装置に送出する。受信装置が解読できたフレームの数を知らせると、送信装置のフレーム数演算手段1130は、これを基にして1回の送信で受信装置の受信に最低限必要とされるフレーム数を演算する。フレーム数設定手段1140は、通常時に送信する際のフレーム数を設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、送信装置、受信装置、通信システム、送信方法、受信方法、送信制御プログラムおよび受信制御プログラムに関する。本発明は、たとえば無線によるリモートコントロール機器等の送信機能を備えた送信装置や、この送信装置から信号を受信するテレビジョン等の受信装置、これらを備えた通信システム、送信方法、受信方法、送信制御プログラムおよび受信制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
リモートコントロール機器等の送信機能を備えた送信装置が各種の電子機器の制御のために使用されている。このような送信装置は、携帯可能な小型化された装置である場合が多い。携帯型の送信装置は、携帯型という利便性を発揮するために、電源として一次電池や二次電池を使用するのが通常である。このような装置は、電力の消費が多ければ、頻繁に電池を充電したり、新たな電池に交換する必要がある。
【0003】
特に、リモートコントロール機器のうちの無線信号を送出する送信装置は、送出のために多くの電力を必要とする。したがって、装置の設計に際してはできるだけ省電力化する必要がある。太陽電池を使用する装置も存在するが、この場合にも電力消費をできるだけ少なくすることが重要である点は、他の電池を使用する場合と同様である。受信装置でもエコロジの観点や省電力化の観点から送信装置と同様に電力消費をできるだけ少なくすることが要請される。
【0004】
そこで、従来から送信装置や受信装置あるいはこれらを備えた通信システムでは、電力消費を抑えるための各種の工夫を行っている。たとえば送信出力を制御することで電力消費を抑えることが、本発明の第1の関連技術として提案されている(たとえば特許文献1参照)。この第1の関連技術では、ノイズの誤受信を原因とする電力消費を抑制するために、受信信号強度と安定受信強度との差分値に応じて、送信出力を調整するようにしている。
【0005】
また、送信装置の出力信号の強度をコントロールして、受信装置の消費電力を低減することが、本発明の第2の関連技術として提案されている(たとえば特許文献2参照)。この第2の関連技術では、一方の通信機Aでは、他方の通信機Bからの信号を受信した際の検出受信電界強度を送信信号に付加する。また、通信機Bでは、同様に検出受信電界強度をその送信信号に付加する。これにより、それぞれの通信機A、Bには、相手方でモニタした送信信号の電界強度がフィードバックされ、これに基づいた送信電力の制御が行われる。
【0006】
更に、受信部の通電時間を制御して受信装置の消費電力を低減することが、本発明の第3の関連技術として提案されている(たとえば特許文献3参照)。この第3の関連技術では、送信装置と受信装置が同期して一定時間間隔で起動し、受信装置側はこの時に受信部の電源を投入して、受信信号がないと確認すると、その受信部の電源を切断するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−306249号公報(第0010段落、第0028段落、図4)
【特許文献2】特開平02−280420号公報(第2ページ左下欄第8行目〜同ページ右下欄第17行目、第2図)
【特許文献3】特開平04−132397号公報(第2ページ右上欄第6行目〜同ページ左下欄第20行目、第1図、第2図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
以上説明した関連技術では、送信装置が送信する信号の電力を調整したり、信号の受信時間帯を制限することで、電力消費を節減している。
【0009】
一方、リモートコントロール機器のようなある種の通信装置では、一度に通信しようとするデータを1つのフレームに組み込んで、このフレームを複数個連結した形で受信側に一方的に送信するようにしている。これにより、送信したフレームのいずれか1つでも受信させることで通信の信頼性を高めると共に、受信側がデータの受信の成否を送信側に返答しないことで電力消費の節減を図ることができる。
【0010】
しかしながら、このような通信技術を採用する場合、本発明の関連技術に示されるように送信電力や受信電力を単純に減少させても、通信に要するフレーム数が増加することになって、電力消費全体を単純に減少させることができない。また、リモートコントロール機器のような通信装置では、送信側と受信側が同期をとって起動と停止を繰り返すこと自体が電力消費の大幅な増加になる。
【0011】
そこで本発明の目的は、送信データを1つのフレームに組み込んで、このフレームを複数連結して送信するようにした場合に、電力消費の低減が可能な送信装置、受信装置、通信システム、送信方法、受信方法、送信制御プログラムおよび受信制御プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明では、(イ)通信相手としての受信装置が所定の調整モードに設定された状態でこの受信装置に向けて、全通信データを1フレームにまとめて1回の送信で連続して繰り返す所定数のフレームとして送出する送信フレーム送出手段と、(ロ)この送信フレーム送出手段で送出した前記した所定数のフレームの中で前記した受信装置が受信に成功したフレーム数を受信結果として通知してきたときこれを受信する受信結果受信手段と、(ハ)この受信結果受信手段の受信した受信結果から判別された受信に成功したフレーム数に対する前記した所定数のフレームとの関係から前記した受信装置への1回の送信で前記した全通信データの受信に最低限必要とされるフレーム数を演算するフレーム数演算手段と、(ニ)このフレーム数演算手段の演算結果を用いて、前記した受信装置に対して前記した調整モードのモード解除後に送信される全通信データを1フレームにまとめて1回の送信で連続して繰り返すフレーム数を設定するフレーム数設定手段とを送信装置が具備する。
【0013】
また、本発明では、(イ)全通信データを1フレームにまとめた連続して繰り返す所定数のフレームを通信相手としての送信装置から受信するフレーム受信手段と、(ロ)このフレーム受信手段で受信した連続して繰り返す所定数のフレームが所定の調整モードで送られてきたとき、これらのフレームの中で前記した通信データを受信できたフレーム数を前記した通信相手としての送信装置に受信結果として返送する受信結果返送手段とを受信装置が具備する。
【0014】
更に本発明では、(イ)全通信データを1フレームにまとめた連続して繰り返す所定数のフレームを通信相手としての送信装置から受信するフレーム受信手段と、(ロ)このフレーム受信手段で受信した連続して繰り返す所定数のフレームが所定の調整モードで送られてきたとき、これらのフレームの中で前記した通信データを受信できたフレーム数を計数する成功フレーム数計数手段と、(ハ)この成功フレーム数計数手段の計数結果と前記した所定数のフレームとの関係から前記した通信相手としての送信装置が自装置に対して1回の送信で前記した全通信データを伝達するのに必要な最低限のフレーム数を演算するフレーム数演算手段と、(ニ)このフレーム数演算手段の演算結果を用いて、前記した受信装置に対して前記した調整モードのモード解除後に送信される全通信データを1フレームにまとめて1回の送信で連続して繰り返すフレーム数を判別するフレーム数判別手段と、(ホ)このフレーム数判別手段の判別結果を前記した通信相手としての送信装置に送信する判別結果送信手段とを受信装置が具備する。
【0015】
更にまた本発明では、(イ)全通信データを1フレームにまとめた連続して繰り返す所定数のフレームを受信するフレーム受信手段と、このフレーム受信手段で受信した連続して繰り返す所定数のフレームが所定の調整モードで送られてきたとき、これらのフレームの中で前記した通信データを受信できたフレーム数を送信元に受信結果として返送する受信結果返送手段とを備えた受信装置と、(ロ)前記した受信装置が所定の調整モードに設定された状態でこの受信装置に向けて、全通信データを1フレームにまとめて1回の送信で連続して繰り返す所定数のフレームとして送出する送信フレーム送出手段と、この送信フレーム送出手段で送出した前記した所定数のフレームの中で前記した受信装置が受信に成功したフレーム数を受信結果として通知してきたときこれを受信する受信結果受信手段と、この受信結果受信手段の受信した受信結果から判別された受信に成功したフレーム数に対する前記した所定数のフレームとの関係から前記した受信装置への1回の送信で前記した全通信データの受信に最低限必要とされるフレーム数を演算するフレーム数演算手段と、このフレーム数演算手段の演算結果を用いて、前記した受信装置に対して前記した調整モードのモード解除後に送信される全通信データを1フレームにまとめて1回の送信で連続して繰り返すフレーム数を設定するフレーム数設定手段とを備えた送信装置とを通信システムが具備する。
【0016】
また、本発明では、(イ)全通信データを1フレームにまとめた連続して繰り返す所定数のフレームを通信相手受信するフレーム受信手段と、このフレーム受信手段で受信した連続して繰り返す所定数のフレームが所定の調整モードで送られてきたとき、これらのフレームの中で前記した通信データを受信できたフレーム数を計数する成功フレーム数計数手段と、この成功フレーム数計数手段の計数結果と前記した所定数のフレームとの関係から前記した通信相手が自装置に対して1回の送信で前記した全通信データを伝達するのに必要な最低限のフレーム数を演算するフレーム数演算手段と、このフレーム数演算手段の演算結果を用いて、前記した受信装置に対して前記した調整モードのモード解除後に送信される全通信データを1フレームにまとめて1回の送信で連続して繰り返すフレーム数を判別するフレーム数判別手段と、このフレーム数判別手段の判別結果を前記した通信相手に送信する判別結果送信手段とを備えた受信装置と、(ロ)前記した受信装置が所定の調整モードに設定された状態でこの受信装置に向けて、全通信データを1フレームにまとめて1回の送信で連続して繰り返す所定数のフレームとして送出する送信フレーム送出手段と、この送信フレーム送出手段で送出した前記した所定数のフレームの中で前記した受信装置が受信に成功したフレーム数を基にして前記した判別結果を送信してきたときこれを受信する判別結果受信手段と、この判別結果受信手段の判別結果を用いて、前記した受信装置に対して前記した調整モードのモード解除後に送信される全通信データを1フレームにまとめて1回の送信で連続して繰り返すフレーム数を設定するフレーム数設定手段とを備えた送信装置とを通信システムが具備する。
【0017】
また、本発明では、(イ)通信相手としての受信装置が所定の調整モードに設定された状態でこの受信装置に向けて、全通信データを1フレームにまとめて1回の送信で連続して繰り返す所定数のフレームとして送出する送信フレーム送出ステップと、(ロ)この送信フレーム送出ステップで送出した前記した所定数のフレームの中で前記した受信装置が受信に成功したフレーム数を受信結果として通知してきたときこれを受信する受信結果受信ステップと、(ハ)この受信結果受信ステップで受信した受信結果から判別された受信に成功したフレーム数に対する前記した所定数のフレームとの関係から前記した受信装置への1回の送信で前記した全通信データの受信に最低限必要とされるフレーム数を演算するフレーム数演算ステップと、(ニ)このフレーム数演算ステップでの演算結果を用いて、前記した受信装置に対して前記した調整モードのモード解除後に送信される全通信データを1フレームにまとめて1回の送信で連続して繰り返すフレーム数を設定するフレーム数設定ステップとを送信方法が具備する。
【0018】
更に、本発明では、(イ)全通信データを1フレームにまとめた連続して繰り返す所定数のフレームを通信相手としての送信装置から受信するフレーム受信ステップと、(ロ)このフレーム受信ステップで受信した連続して繰り返す所定数のフレームが所定の調整モードで送られてきたとき、これらのフレームの中で前記した通信データを受信できたフレーム数を前記した通信相手としての送信装置に受信結果として返送する受信結果返送ステップとを受信方法が具備する。
【0019】
更にまた、本発明では、(イ)全通信データを1フレームにまとめた連続して繰り返す所定数のフレームを通信相手としての送信装置から受信するフレーム受信ステップと、(ロ)このフレーム受信ステップで受信した連続して繰り返す所定数のフレームが所定の調整モードで送られてきたとき、これらのフレームの中で前記した通信データを受信できたフレーム数を計数する成功フレーム数計数ステップと、(ハ)この成功フレーム数計数ステップでの計数結果と前記した所定数のフレームとの関係から前記した通信相手としての送信装置が自装置に対して1回の送信で前記した全通信データを伝達するのに必要な最低限のフレーム数を演算するフレーム数演算ステップと、(ニ)このフレーム数演算ステップでの演算結果を用いて、前記した受信装置に対して前記した調整モードのモード解除後に送信される全通信データを1フレームにまとめて1回の送信で連続して繰り返すフレーム数を判別するフレーム数判別ステップと、(ホ)このフレーム数判別ステップでの判別結果を前記した通信相手としての送信装置に送信する判別結果送信ステップとを受信方法が具備する。
【0020】
また、本発明では、コンピュータに、送信制御プログラムとして、(イ)通信相手としての受信装置が所定の調整モードに設定された状態でこの受信装置に向けて、全通信データを1フレームにまとめて1回の送信で連続して繰り返す所定数のフレームとして送出する送信フレーム送出処理と、(ロ)この送信フレーム送出処理で送出した前記した所定数のフレームの中で前記した受信装置が受信に成功したフレーム数を受信結果として通知してきたときこれを受信する受信結果受信処理と、(ハ)この受信結果受信処理で受信した受信結果から判別された受信に成功したフレーム数に対する前記した所定数のフレームとの関係から前記した受信装置への1回の送信で前記した全通信データの受信に最低限必要とされるフレーム数を演算するフレーム数演算処理と、(ニ)このフレーム数演算処理での演算結果を用いて、前記した受信装置に対して前記した調整モードのモード解除後に送信される全通信データを1フレームにまとめて1回の送信で連続して繰り返すフレーム数を設定するフレーム数設定処理とを実行させる。
【0021】
また、本発明では、コンピュータに、受信制御プログラムとして、(イ)全通信データを1フレームにまとめた連続して繰り返す所定数のフレームを通信相手としての送信装置から受信するフレーム受信処理と、(ロ)このフレーム受信処理で受信した連続して繰り返す所定数のフレームが所定の調整モードで送られてきたとき、これらのフレームの中で前記した通信データを受信できたフレーム数を前記した通信相手としての送信装置に受信結果として返送する受信結果返送処理とを実行させることを特徴とする。
【0022】
更に本発明では、コンピュータに、受信制御プログラムとして、(イ)全通信データを1フレームにまとめた連続して繰り返す所定数のフレームを通信相手としての送信装置から受信するフレーム受信処理と、(ロ)このフレーム受信処理で受信した連続して繰り返す所定数のフレームが所定の調整モードで送られてきたとき、これらのフレームの中で前記した通信データを受信できたフレーム数を計数する成功フレーム数計数処理と、(ハ)この成功フレーム数計数処理の計数結果と前記した所定数のフレームとの関係から前記した通信相手としての送信装置が自装置に対して1回の送信で前記した全通信データを伝達するのに必要な最低限のフレーム数を演算するフレーム数演算処理と、(ニ)このフレーム数演算処理の演算結果を用いて、前記した受信装置に対して前記した調整モードのモード解除後に送信される全通信データを1フレームにまとめて1回の送信で連続して繰り返すフレーム数を判別するフレーム数判別処理と、(ホ)このフレーム数判別処理の判別結果を前記した通信相手としての送信装置に送信する判別結果送信処理とを実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
以上説明したように本発明によれば、1回のデータ送信で同一フレームを複数回送信することで受信側のデータの受信の信頼性を向上させるような通信手法で、連続して繰り返すフレームの数を受信側の受信結果に応じて設定できるようにした。これにより、不必要にフレームを連結して送信する必要がなくなり、効果的な省電力化を実現することができる。しかも、調整モードという特別なモードでこのようなフレーム数の調整を行うことにした。このため、通常の通信時には送信装置側から受信装置側への一方的な通信が可能になり、送信装置は受信機能にバッテリを使用する必要がないので、この意味でも電力消費を節約することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の送信装置のクレーム対応図である。
【図2】本発明の受信装置のクレーム対応図である。
【図3】本発明の受信装置のクレーム対応図である。
【図4】本発明の通信システムのクレーム対応図である。
【図5】本発明の通信システムのクレーム対応図である。
【図6】本発明の送信方法のクレーム対応図である。
【図7】本発明の受信方法のクレーム対応図である。
【図8】本発明の受信方法のクレーム対応図である。
【図9】本発明の送信制御プログラムのクレーム対応図である。
【図10】本発明の受信制御プログラムのクレーム対応図である。
【図11】本発明の受信制御プログラムのクレーム対応図である。
【図12】本発明の実施の形態による通信システムの構成の概要を表わしたシステム構成図である。
【図13】本実施の形態における無線リモコン送信機の構成の概要を表わしたブロック図である。
【図14】本実施の形態における無線リモコン受信機の構成の概要を表わしたブロック図である。
【図15】本実施の形態の通常モードにおける無線リモコン送信機によるフレームの送信処理の様子を表わした流れ図である。
【図16】本実施の形態で無線リモコン送信機側から無線リモコン受信機を調整モードに設定する処理の様子を表わした流れ図である。
【図17】図16のステップS228で示した調整の実行を具体的に表わした流れ図である。
【図18】本実施の形態の調整モードに関する無線リモコン受信機側の処理の様子を表わした流れ図である。
【図19】本実施の形態の調整モードで調整する前と後の送出用の連結されたフレームの構成を示した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1は、本発明の送信装置のクレーム対応図を示したものである。本発明の送信装置1100は、送信フレーム送出手段1110と、受信結果受信手段1120と、フレーム数演算手段1130と、フレーム数設定手段1140を備えている。ここで、送信フレーム送出手段1110は、通信相手としての受信装置が所定の調整モードに設定された状態でこの受信装置に向けて、全通信データを1フレームにまとめて1回の送信で連続して繰り返す所定数のフレームとして送出する。受信結果受信手段1120は、送信フレーム送出手段1110で送出した前記した所定数のフレームの中で前記した受信装置が受信に成功したフレーム数を受信結果として通知してきたときこれを受信する。フレーム数演算手段1130は、受信結果受信手段1120の受信した受信結果から判別された受信に成功したフレーム数に対する前記した所定数のフレームとの関係から前記した受信装置への1回の送信で前記した全通信データの受信に最低限必要とされるフレーム数を演算する。フレーム数設定手段1140は、フレーム数演算手段1130の演算結果を用いて、前記した受信装置に対して前記した調整モードのモード解除後に送信される全通信データを1フレームにまとめて1回の送信で連続して繰り返すフレーム数を設定する。
【0026】
図2は、本発明の受信装置のクレーム対応図を示したものである。本発明の受信装置1200は、フレーム受信手段1210と、受信結果返送手段1220を備えている。ここで、フレーム受信手段1210は、全通信データを1フレームにまとめた連続して繰り返す所定数のフレームを通信相手としての送信装置から受信する。受信結果返送手段1220は、フレーム受信手段1210で受信した連続して繰り返す所定数のフレームが所定の調整モードで送られてきたとき、これらのフレームの中で前記した通信データを受信できたフレーム数を前記した通信相手としての送信装置に受信結果として返送する。
【0027】
図3は、本発明の受信装置のクレーム対応図を示したものである。本発明の受信装置1300は、フレーム受信手段1310と、成功フレーム数計数手段1320と、フレーム数演算手段1330と、フレーム数判別手段1340と、判別結果送信手段1350を備えている。ここで、フレーム受信手段1310は、全通信データを1フレームにまとめた連続して繰り返す所定数のフレームを通信相手としての送信装置から受信する。成功フレーム数計数手段1320は、フレーム受信手段1310で受信した連続して繰り返す所定数のフレームが所定の調整モードで送られてきたとき、これらのフレームの中で前記した通信データを受信できたフレーム数を計数する。フレーム数演算手段1330は、成功フレーム数計数手段1320の計数結果と前記した所定数のフレームとの関係から前記した通信相手としての送信装置が自装置に対して1回の送信で前記した全通信データを伝達するのに必要な最低限のフレーム数を演算する。フレーム数判別手段1340は、フレーム数演算手段1330の演算結果を用いて、受信装置1300に対して前記した調整モードのモード解除後に送信される全通信データを1フレームにまとめて1回の送信で連続して繰り返すフレーム数を判別する。判別結果送信手段1350は、フレーム数判別手段1340の判別結果を前記した通信相手としての送信装置に送信する。
【0028】
図4は、本発明の通信システムのクレーム対応図を示したものである。本発明の通信システム1400は、受信装置1410と、送信装置1420を備えている。ここで、受信装置1410は、フレーム受信手段1411と受信結果返送手段1412を備えている。フレーム受信手段1411は、全通信データを1フレームにまとめた連続して繰り返す所定数のフレームを受信する。受信結果返送手段1412は、フレーム受信手段1411で受信した連続して繰り返す所定数のフレームが所定の調整モードで送られてきたとき、これらのフレームの中で前記した通信データを受信できたフレーム数を送信元に受信結果として返送する。
【0029】
送信装置1420は、送信フレーム送出手段1421と、受信結果受信手段1422と、フレーム数演算手段1423と、フレーム数設定手段1424を備えている。送信フレーム送出手段1421は、受信装置1410が所定の調整モードに設定された状態でこの受信装置1410に向けて、全通信データを1フレームにまとめて1回の送信で連続して繰り返す所定数のフレームとして送出する。受信結果受信手段1422は、の送信フレーム送出手段1421で送出した前記した所定数のフレームの中で受信装置1410が受信に成功したフレーム数を受信結果として通知してきたときこれを受信する。フレーム数演算手段1423は、受信結果受信手段1422の受信した受信結果から判別された受信に成功したフレーム数に対する前記した所定数のフレームとの関係から受信装置1410への1回の送信で前記した全通信データの受信に最低限必要とされるフレーム数を演算する。フレーム数設定手段1424は、フレーム数演算手段1423の演算結果を用いて、受信装置1410に対して前記した調整モードのモード解除後に送信される全通信データを1フレームにまとめて1回の送信で連続して繰り返すフレーム数を設定する。
【0030】
図5は、本発明の通信システムのクレーム対応図を示したものである。本発明の通信システム1500は、受信装置1510と、送信装置1520を備えている。ここで、受信装置1510は、フレーム受信手段1511と、成功フレーム数計数手段1512と、フレーム数演算手段1513と、フレーム数判別手段1514と、判別結果送信手段1515を備えている。フレーム受信手段1511は、全通信データを1フレームにまとめた連続して繰り返す所定数のフレームを通信相手から受信する。成功フレーム数計数手段1512は、フレーム受信手段1511で受信した連続して繰り返す所定数のフレームが所定の調整モードで送られてきたとき、これらのフレームの中で前記した通信データを受信できたフレーム数を計数する。フレーム数演算手段1513は、成功フレーム数計数手段1512の計数結果と前記した所定数のフレームとの関係から前記した通信相手が自装置に対して1回の送信で前記した全通信データを伝達するのに必要な最低限のフレーム数を演算する。フレーム数判別手段1514は、フレーム数演算手段1513の演算結果を用いて、受信装置1510に対して前記した調整モードのモード解除後に送信される全通信データを1フレームにまとめて1回の送信で連続して繰り返すフレーム数を判別する。判別結果送信手段1515は、フレーム数判別手段1514の判別結果を前記した通信相手に送信する。
【0031】
送信装置1520は、送信フレーム送出手段1521と、判別結果受信手段1522と、フレーム数設定手段1523を備えている。送信フレーム送出手段1521は、受信装置1510が所定の調整モードに設定された状態でこの受信装置1510に向けて、全通信データを1フレームにまとめて1回の送信で連続して繰り返す所定数のフレームとして送出する。判別結果受信手段1522は、送信フレーム送出手段1521で送出した前記した所定数のフレームの中で前記した受信装置が受信に成功したフレーム数を基にして前記した判別結果を送信してきたときこれを受信する。フレーム数設定手段1523は、判別結果受信手段1522の判別結果を用いて、受信装置1510に対して前記した調整モードのモード解除後に送信される全通信データを1フレームにまとめて1回の送信で連続して繰り返すフレーム数を設定する。
【0032】
図6は、本発明の送信方法のクレーム対応図を示したものである。本発明の送信方法1600は、送信フレーム送出ステップ1610と、受信結果受信ステップ1620と、フレーム数演算ステップ1630と、フレーム数設定ステップ1640を備えている。ここで、送信フレーム送出ステップ1610では、通信相手としての受信装置が所定の調整モードに設定された状態でこの受信装置に向けて、全通信データを1フレームにまとめて1回の送信で連続して繰り返す所定数のフレームとして送出する。受信結果受信ステップ1620では、送信フレーム送出ステップ1610で送出した前記した所定数のフレームの中で前記した受信装置が受信に成功したフレーム数を受信結果として通知してきたときこれを受信する。フレーム数演算ステップ1630では、受信結果受信ステップ1620で受信した受信結果から判別された受信に成功したフレーム数に対する前記した所定数のフレームとの関係から前記した受信装置への1回の送信で前記した全通信データの受信に最低限必要とされるフレーム数を演算する。フレーム数設定ステップ1640では、フレーム数演算ステップ1630での演算結果を用いて、前記した受信装置に対して前記した調整モードのモード解除後に送信される全通信データを1フレームにまとめて1回の送信で連続して繰り返すフレーム数を設定する。
【0033】
図7は、本発明の受信方法のクレーム対応図を示したものである。本発明の受信方法1700は、フレーム受信ステップ1710と、受信結果返送ステップ1720を備えている。ここで、フレーム受信ステップ1710では、全通信データを1フレームにまとめた連続して繰り返す所定数のフレームを通信相手としての送信装置から受信する。受信結果返送ステップ1720では、フレーム受信ステップ1710で受信した連続して繰り返す所定数のフレームが所定の調整モードで送られてきたとき、これらのフレームの中で前記した通信データを受信できたフレーム数を前記した通信相手としての送信装置に受信結果として返送する。
【0034】
図8は、本発明の受信方法のクレーム対応図を示したものである。本発明の受信方法1800は、フレーム受信ステップ1810と、成功フレーム数計数ステップ1820と、フレーム数演算ステップ1830と、フレーム数判別ステップ1840と、判別結果送信ステップ1850を備えている。ここで、フレーム受信ステップ1810では、全通信データを1フレームにまとめた連続して繰り返す所定数のフレームを通信相手としての送信装置から受信する。成功フレーム数計数ステップ1820では、フレーム受信ステップ1810で受信した連続して繰り返す所定数のフレームが所定の調整モードで送られてきたとき、これらのフレームの中で前記した通信データを受信できたフレーム数を計数する。フレーム数演算ステップ1830では、成功フレーム数計数ステップ1820での計数結果と前記した所定数のフレームとの関係から前記した通信相手としての送信装置が自装置に対して1回の送信で前記した全通信データを伝達するのに必要な最低限のフレーム数を演算する。フレーム数判別ステップ1840では、フレーム数演算ステップ1830での演算結果を用いて、前記した受信装置に対して前記した調整モードのモード解除後に送信される全通信データを1フレームにまとめて1回の送信で連続して繰り返すフレーム数を判別する。判別結果送信ステップ1850では、フレーム数判別ステップ1840での判別結果を前記した通信相手としての送信装置に送信する。
【0035】
図9は、本発明の送信制御プログラムのクレーム対応図を示したものである。本発明の送信制御プログラム1900は、コンピュータに、送信フレーム送出処理1910と、受信結果受信処理1920と、フレーム数演算処理1930と、フレーム数設定処理1940を実行させるようにしている。ここで、送信フレーム送出処理1910では、通信相手としての受信装置が所定の調整モードに設定された状態でこの受信装置に向けて、全通信データを1フレームにまとめて1回の送信で連続して繰り返す所定数のフレームとして送出する。受信結果受信処理1920では、送信フレーム送出処理1910で送出した前記した所定数のフレームの中で前記した受信装置が受信に成功したフレーム数を受信結果として通知してきたときこれを受信する。フレーム数演算処理1930では、受信結果受信処理1920で受信した受信結果から判別された受信に成功したフレーム数に対する前記した所定数のフレームとの関係から前記した受信装置への1回の送信で前記した全通信データの受信に最低限必要とされるフレーム数を演算する。フレーム数設定処理1940では、フレーム数演算処理1930での演算結果を用いて、前記した受信装置に対して前記した調整モードのモード解除後に送信される全通信データを1フレームにまとめて1回の送信で連続して繰り返すフレーム数を設定する。
【0036】
図10は、本発明の受信制御プログラムのクレーム対応図を示したものである。本発明の受信制御プログラム2000は、コンピュータに、フレーム受信処理2010と、受信結果返送処理2020を実行させるようにしている。ここで、フレーム受信処理2010では、全通信データを1フレームにまとめた連続して繰り返す所定数のフレームを通信相手としての送信装置から受信する。受信結果返送処理2020では、フレーム受信処理2010で受信した連続して繰り返す所定数のフレームが所定の調整モードで送られてきたとき、これらのフレームの中で前記した通信データを受信できたフレーム数を前記した通信相手としての送信装置に受信結果として返送する。
【0037】
図11は、本発明の受信制御プログラムのクレーム対応図を示したものである。本発明の受信制御プログラム2100は、コンピュータに、フレーム受信処理2110と、成功フレーム数計数処理2120と、フレーム数演算処理2130と、フレーム数判別処理2140と、判別結果送信処理2150を実行させるようにしている。ここで、フレーム受信処理2110では、全通信データを1フレームにまとめた連続して繰り返す所定数のフレームを通信相手としての送信装置から受信する。成功フレーム数計数処理2120では、フレーム受信処理2110で受信した連続して繰り返す所定数のフレームが所定の調整モードで送られてきたとき、これらのフレームの中で前記した通信データを受信できたフレーム数を計数する。フレーム数演算処理2130では、成功フレーム数計数処理2120の計数結果と前記した所定数のフレームとの関係から前記した通信相手としての送信装置が自装置に対して1回の送信で前記した全通信データを伝達するのに必要な最低限のフレーム数を演算する。フレーム数判別処理2140では、フレーム数演算処理2130の演算結果を用いて、前記した受信装置に対して前記した調整モードのモード解除後に送信される全通信データを1フレームにまとめて1回の送信で連続して繰り返すフレーム数を判別する。判別結果送信処理2150では、フレーム数判別処理2140の判別結果を前記した通信相手としての送信装置に送信する。
【0038】
<発明の実施の形態>
【0039】
次に本発明の実施の形態を説明する。
【0040】
図12は、本発明の実施の形態による通信システムの構成の概要を表わしたものである。通信システム100は、送信装置としての無線リモコン送信機101と、受信装置としての無線リモコン受信機102によって構成されている。一例を挙げると、無線リモコン受信機102がテレビジョンであり、無線リモコン送信機101がこのテレビジョンの受信チャネルの選択や音量等の各種の入力操作を行う無線コントローラである。
【0041】
無線リモコン送信機101は、無線リモコン受信機102に対して無線通信111を行う。無線リモコン送信機101と無線リモコン受信機102から構成される通信システム100では、通常の場合、無線リモコン送信機101から無線リモコン受信機102に対する一方的な通信が行われる。本実施の形態の通信システム100では、調整モードと呼ばれる特別なモードのときのみ無線リモコン受信機102が無線リモコン送信機101に対して無線通信112を行うようになっている。
【0042】
図13は、無線リモコン送信機の構成の概要を表わしたものである。無線リモコン送信機101は、CPU(Central Processing Unit)121とメモリ122を備えた主制御部123を有している。メモリ122には、各種の制御プログラムやその他のデータが格納されていると共に、所定の作業用のメモリ領域が確保されている。CPU121は、メモリ122に格納された制御プログラムを実行することで、無線リモコン送信機101の各種の制御を行う。
【0043】
主制御部123は、データバス等の信号伝達手段124を介して次の各部と接続されており、これらの制御を行う。ただし、これらの各部のうちの少なくとも一部は、CPU121が制御プログラムを実行することによってソフトウェア的に実現することができる。
【0044】
送信部125は、無線リモコン送信機101からデータをフレームとして送信する。受信部126は、図12に示した無線リモコン受信機102からデータをフレームとして受信する。ただし、この受信は無線リモコン送信機101と無線リモコン受信機102が調整モードに設定されている場合に限られる。ここで調整モードとは、無線リモコン送信機101内に電源供給用として配置されているバッテリ(一次電池や二次電池)127の省電力を図るために調整を行うモードをいう。
【0045】
表示部128は液晶ディスプレイや有機EL(Organic Electro-Luminescence)からなり、ユーザが無線リモコン送信機101を操作する際の視覚的なデータを表示する。操作入力部129は、たとえばテンキーやキーボードからなっており、遠隔操作の対象となるデータを入力するようになっている。
【0046】
フレーム作成部130は、無線リモコン送信機101に送信するデータを格納したフレームを作成する。本実施の形態では、無線リモコン送信機101から1回で送り出されるデータは、1つのフレームにすべて納まるようになっている。フレーム作成部130はまた、作成したフレームを送信形態に応じて所定数連結する。フレーム数決定部131は、調整モードで1回に送信するフレームの数を決定し、これをメモリ122内のフレーム数記憶領域132に格納する。フレーム数判定テーブル133は、調整モードにおけるフレーム数の判定に用いるテーブルである。
【0047】
図14は、無線リモコン受信機の構成の概要を表わしたものである。無線リモコン受信機102は、CPU141とメモリ142を備えた主制御部143を有している。メモリ142には、各種の制御プログラムやその他のデータが格納されていると共に、所定の作業用のメモリ領域が確保されている。CPU141は、メモリ142に格納された制御プログラムを実行することで、無線リモコン受信機102の各種の制御を行う。
【0048】
主制御部143は、データバス等の信号伝達手段144を介して次の各部と接続されており、これらの制御を行う。ただし、これらの各部のうちの少なくとも一部は、CPU141が制御プログラムを実行することによってソフトウェア的に実現することができる。
【0049】
送信部145は、無線リモコン受信機102から無線リモコン送信機101(図12)に受信結果を送信する。ただし、この送信は無線リモコン送信機101と無線リモコン受信機102が調整モードに設定されている場合に限られる。受信部146は、無線リモコン送信機101から操作用のフレームあるいは調整モードにおける調整用のフレームを受信する。
【0050】
成功フレーム数計測部147は、調整モードに無線リモコン送信機101から1回に送られてきた複数フレームの中から受信に成功したフレームの数を計測する。受信結果作成部148は、調整モードにおける受信に成功したフレームの数を基にして受信結果を作成する。フレーム解読部149は、無線リモコン送信機101(図12)から送られてきたフレームを解読する。フレーム作成部150は、送信のためのフレームを作成したり、これを所定数連結する。装置操作実行部151は、調整モード以外のモードとして無線リモコン受信機102が通常モードに設定されている場合に、フレーム解読部149の解読結果を基にして無線リモコン受信機102の操作を実行する。たとえば無線リモコン受信機102がテレビジョン受信機であれば、フレーム解読部149の解読結果に応じてテレビジョン放送局のチャネルを切り替えたり、音量を調整するといったような操作を実行する。
【0051】
ところで、本実施の形態の通信システム100では、図13に示す無線リモコン送信機101の通常の操作時に送信ボタンを1回押すと、送信データの組み込まれたフレームがフレーム数記憶領域132に格納されたフレーム数だけ連結された形で送信される。これは、複数のフレームを一度に送信することで、無線リモコン受信機102が確実に操作用のデータを受信できるようにするためである。
【0052】
図15は、通常モードにおける無線リモコン送信機によるフレームの送信処理の様子を表わしたものである。図12〜図14と共に説明する。
【0053】
通常モードで、ユーザが操作入力部129の図示しないいずれかのキースイッチを押したとする(ステップS201:Y)。一例としては、無線リモコン受信機102がテレビジョン受信機であるとすると、受信チャネルを切り替えるためにチャネルをそれぞれ示すテンキーのいずれかを押したような場合である。この場合、フレーム作成部130は操作入力部129の操作(テンキーのいずれかの押下)に対応するデータを組み込んだ1つのフレームを作成する(ステップS202)。この1つのフレームには、1回の操作で無線リモコン受信機102に指示するすべてのデータが組み込まれている。
【0054】
次にフレーム作成部130は、作成されたフレームをフレーム数記憶領域132に格納されたフレーム数だけ連結する(ステップS203)。これにより、たとえばユーザが操作入力部129からXチャネルへの視聴チャネルの切り替えを指示する操作を行った場合、Xチャネルへの切り替えを指示する1つのフレームが所定個数連続した連結フレームが作成される。送信部125は、これらの連結された複数フレームを1回の送信操作として無線リモコン受信機102に送信して(ステップS204)、一連の処理が終了する(エンド)。
【0055】
このように連結された複数フレームを送信部125が1回の送信操作として送信することで、通信環境等の原因で一部のフレームが受信側のフレーム解読部149で解読ができない場合でも、操作に不具合を発生させない。すなわち、連結するフレームの数が多ければ多いほど、一般には通信の信頼性が向上することになる。
【0056】
ところが、本来1つのフレームで無線リモコン受信機102へ送信できるデータを、複数のフレームで繰り返し送信することは、送信部125の電力消費に無駄を生じさせることになる。そこで、本実施の形態では、調整モードで1回の送信時におけるフレームの連続個数を調整して、適切なフレームの連続個数による送信を実現するようにしている。
【0057】
図16は、無線リモコン送信機側から無線リモコン受信機を調整モードに設定する処理の様子を表わしたものである。図12〜図14と共に説明する。
【0058】
無線リモコン送信機101の主制御部123は、操作入力部129の図示しない調整モードボタンがユーザによって押されるのを待機している(ステップS221)。調整モードボタンが押されたら(Y)、フレーム作成部130は調整モード開始指示信号を組み込んだフレームを作成する。次にフレーム作成部130は、作成されたフレームをフレーム数記憶領域132に格納されたフレーム数だけ連結する(ステップS223)。送信部125はこれら一連のフレームを送信する(ステップS224)。
【0059】
この後、無線リモコン送信機101は無線リモコン受信機102から調整モードの開始を受諾する開始受諾通知が受信されるのを待機する(ステップS225)。そして、待機時間tが所定の時間t1を経過しても、開始受諾通知が受信されない場合には(ステップS225:N、ステップS226:Y)、所定のエラー処理を行って(ステップS227)、処理を終了する(エンド)。ステップS227のエラー処理では、たとえば表示部128に「受信機が検出されません。」といったエラー表示が行われる。
【0060】
待機時間tが所定の時間t1を経過する前に受信部126が開始受諾通知を受信した場合には(ステップS226:N、ステップS225:Y)、調整モードによる調整が実行されて(ステップS228)、一連の処理が終了する(エンド)。
【0061】
図17は、図16のステップS228で示した調整の実行を具体的に表わしたものである。図12〜図14と共に説明する。
【0062】
無線リモコン送信機101のフレーム作成部130は、調整の実行の最初の段階で調整のためのテスト用フレームを作成する(ステップS241)。このようなフレーム用のテストデータは予めメモリ122に格納されていれば、これを読み出して使用することができる。特別のテストデータが存在しない場合には、操作入力部129のいずれかのキーに対応したデータをテストデータとして使用することもできる。
【0063】
フレーム作成部130は次にテスト用フレームをテスト用のフレーム数だけ連結したフレームを生成する(ステップS242)。ここでテスト用のフレーム数とは、調整モードで無線リモコン送信機101から無線リモコン受信機102にフレームの受信の成功率をチェックするために送信する連続するフレームの数をいう。したがって、テスト用のフレーム数は、通常時に1回の送信に使用するフレーム数よりも多めに設定しておくことが好ましい。テスト用のフレーム数は、メモリ122に格納される制御プログラムの一部として予め組み込んでおくこともできるし、システムの管理者がフレーム数記憶領域132にテスト用として設定したり、その値を変更するようにすることもできる。
【0064】
ステップS242でテスト用フレームをテスト用のフレーム数だけ連結したフレームを生成したら、これらを送信部125から送信する(ステップS243)。無線リモコン送信機101の受信部126は、これ以後、無線リモコン受信機102からの受信結果を待機する(ステップS244)。そして、受信結果を受信すると(Y)、フレーム数決定部131は、1回に送信するフレームの数を決定する(ステップS245)。具体的には、無線リモコン送信機101から無線リモコン受信機102に送信したテスト用のフレーム数に対する受信に成功したフレーム数を基にして、1回に送信すべきフレームの数を決定する。
【0065】
この決定は、予め定めた演算式を用いて演算で行ってもよい。本実施の形態ではフレーム数判定テーブル133を用いて、いずれかのフレームの受信が間違いなく行われる最低限のフレーム数に近いフレーム数を判定し、その結果得られた値を1回に送信すべきフレームの数として決定する。フレーム数判定テーブル133には、テスト用のフレーム数と受信に成功したフレーム数からなる各アドレス情報に対して、1回当たりの適正なフレーム数を予め格納している。テーブルに設定する各フレーム数は、実験結果を基にして求めたものであり、必要に応じて適宜修正が可能となっていてもよい。
【0066】
なお、ステップS244の処理では、受信結果が送られてこない場合を想定していない(図16のステップS226参照)。これは、直前のステップS225(図16参照)で無線リモコン受信機102から受信が成功したことによる処理の省略である。もちろん、ステップS244の処理に伴ってステップS226およびステップS226からなる受信結果が送られてこない場合のエラー処理を規定してもよい。
【0067】
ステップS245でフレームの数を決定したら、フレーム数決定部131は、フレーム数判定テーブル133を用いて決定した1回に送信すべきフレームの数をフレーム数記憶領域132に上書きする(ステップS246)。通信システム100によっては、無線リモコン送信機101側に環境測定用のセンサを配置しておき、これによって測定した通信環境ごとに1回に送信すべきフレームの数をフレーム数記憶領域132に格納するようにしてもよい。この場合には、測定した通信環境に応じて、図15のステップS203で連結するフレームの数を設定することになる。
【0068】
フレーム数決定部131による1回に送信すべきフレームの数の格納処理が終了したら、フレーム作成部130は、調整モード終了指示信号を組み込んだフレームを作成する(ステップS247)。そして、作成したフレームをフレーム数記憶領域132に格納した決定値としてのフレーム数だけ連結したフレームを生成する(ステップS248)。送信部125は、これらの連結された複数フレームを1回の送信操作として無線リモコン受信機102に送信する(ステップS249)。
【0069】
このとき送信されるフレーム数は、テスト用のフレーム数よりもフレームの数が少ないのが通常である。すなわち、このフレーム送信は、新しく設定したフレームの数で無線リモコン受信機102が受信に成功するかのテストを兼ねている。受信部126は、終了受諾通知の受信を待機する(ステップS250)。そして、待機時間tが所定の時間t1を経過する前に終了受諾通知を受信した場合には(ステップS251:N、ステップS250:Y)、調整モードによる調整が無事終了する(エンド)。
【0070】
この一方で待機時間tが所定の時間t1を経過しても開始受諾通知が受信されない場合には(ステップS250:N、ステップS251:Y)、所定のエラー処理を行って(ステップS252)、処理を終了する(エンド)。ステップS251のエラー処理では、たとえば表示部128に「受諾通知が受信されません。」といったエラー表示が行われる。
【0071】
図18は、本実施の形態の調整モードに関する無線リモコン受信機側の処理の様子を表わしたものである。図12および図14と共に説明する。
【0072】
受信部146は、調整モード開始指示信号の受信(ステップS271)と、テスト用フレームの受信(ステップS272)を待機している。図16のステップS224で調整モード開始指示信号を組み込んだフレームの連続したものが送信され、これが受信部146で受信されたとする(ステップS271:Y)。この場合、フレーム解読部149が調整モード開始指示信号であることを解読すると、フレーム作成部150は開始受諾通知を示すフレームを作成する(ステップS273)。
【0073】
フレーム作成部150は次に、この開始受諾通知を示すフレームを予め定めた個数だけ連結する。送信部145は、この連結されたフレームからなる開始受諾通知を無線リモコン送信機101に向けて送信する(ステップS274)。主制御部143は、これ以後、無線リモコン受信機102を調整モードに設定して(ステップS275)、処理をステップS271に戻す(リターン)。
【0074】
一方、図17のステップS243によってテスト用フレームが無線リモコン送信機101から無線リモコン受信機102に送信されてきたとする。受信部146がこのテスト用フレームを受信すると(ステップS272:Y)、主制御部143は、無線リモコン受信機102が調整モードに設定されているかをチェックする(ステップS276)。調整モードに設定されていないときにテスト用フレームを受信した場合には(N)、調整のための処理を行う必要がない。そこで、この場合には処理をステップS271に戻す。
【0075】
これに対して、調整モード中にテスト用フレームを受信した場合は(ステップS276:Y)、成功フレーム数計測部147が、送られてきたテスト用のフレーム数のフレームの中から受信に成功したフレームの数を計測する。このとき、フレーム解読部149がテスト用のフレームの解読を行う。フレーム作成部150は受信結果を送信するためのフレームを作成し、これを所定数連結する(ステップS278)。送信部145は受信結果を示すフレームを無線リモコン送信機101に向けて送信する(ステップS279)。
【0076】
その後、受信部146は無線リモコン送信機101から調整モード終了指示信号が受信されるのを待機する(ステップS280)。受信部146が図17のステップS249で送信された調整モード終了指示信号を受信したら(ステップS280:Y)、フレーム作成部150が終了受諾通知のフレームを作成し、これを所定数連結する(ステップS281)。送信部145はこの終了受諾通知のフレームを無線リモコン送信機101に向けて送信する(ステップS282)。主制御部143は、この時点で調整モードを解除して(ステップS283)、処理をステップS271に戻すことになる(リターン)。
【0077】
このようにして無線リモコン受信機102が通常モードに復帰すると、送信部145はその機能を停止し、これに対する電源の供給は停止する。無線リモコン送信機101の方では、通常モードの状態で無線リモコン受信機102からフレームを受信することはない。そこで無線リモコン送信機101は、通常モードのときに図13に示した受信部126に対する電源の供給を停止する。これらの電源制御によって、本実施の形態の通信システム100で特別に設けられた受信部126および送信部145による電力消費が調整モードでのみ行われることになり、無駄な電力消費を抑えることができる。
【0078】
図19は、調整モードで調整する前と後の送出用の連結されたフレームの構成を示したものである。このうち同図(A)は、工場出荷時に設定した連結後のフレームの構成を示したものである。全部でM個のフレームF1、F2、……FM-1、FMが連結されており、これらが図12に示す無線リモコン送信機101からの1回の送信で送出されるようになっている。
【0079】
同図(B)は、調整モードで調整された後の連結後のフレームの構成を示したものである。調整モードでM個のフレームからK個だけ少ない(ただし、Kは正の整数。)M−K個のフレームが最適なフレーム数と判定されたとする。これにより、調整後は、全部でM−K個のフレームF1、F2、……FM-Kが連結された状態で図12に示す無線リモコン送信機101からの1回の送信で送出されることになる。
【0080】
このように通常モードでユーザが図12に示す操作入力部129の操作を行う際にはMよりもK個ずつフレームが減少した信号が無線リモコン送信機101の送信部125から出力される。これにより、赤外線等の近距離無線における通信に要する電力消費を有効に減少させることができる。
【0081】
以上説明した実施の形態では、無線リモコン受信機102が無線リモコン送信機101から送られてきた連続したフレーム中の受信に成功したフレームを計数し、その結果を受信結果として無線リモコン送信機101に送信するようにした。無線リモコン送信機101がこの受信結果を基にして、1回の送信に際しての省電力化に適したフレーム数を決定するようにした。本発明はこのように無線リモコン送信機101が省電力化に適したフレーム数を決定するものに限定されるものではない。
【0082】
すなわち、無線リモコン受信機102が連続したフレーム中の受信に成功したフレームを計数したとき、これを基にして省電力化に適したフレーム数を決定するようにしてもよい。この場合、無線リモコン受信機102は決定したフレーム数を無線リモコン送信機101に送信するようにすればよい。
【0083】
更に実施の形態では、無線リモコン送信機101が送信電力を一定にしている状態でフレームの送信を行ったが、調整モードでフレーム数を調整すると共に、送信電力をこれに併せて調整することも可能である。
【0084】
また、実施の形態では、無線リモコン送信機101と無線リモコン受信機102を例に挙げて説明したが、省電力化という観点からは本発明を無線通信に限定する必要はなく、有線通信に適用することが可能である。また、電源についてもバッテリを使用するものに限定する必要はなく、商用電源を使用するものにも本発明を適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0085】
更に本発明はリモートコントロール機器にその適用を限定する必要はない。同一内容のフレームを連結して送信するあらゆる通信に適用可能であることは当然である。
【符号の説明】
【0086】
100、1400、1500 通信システム
101 無線リモコン送信機
102 無線リモコン受信機
121、141 CPU
122、142 メモリ
123、143 主制御部
125、145 送信部
126、146 受信部
127 バッテリ
129 操作入力部
130、150 フレーム作成部
131 フレーム数決定部
133 フレーム数判定テーブル
147 成功フレーム数計測部
148 受信結果作成部
149 フレーム解読部
1100、1420、1520 送信装置
1110、1421、1521 送信フレーム送出手段
1120、1422 受信結果受信手段
1130、1330、1423、1513 フレーム数演算手段
1140、1424、1523 フレーム数設定手段
1200、1300、1410、1510 受信装置
1210、1310、1411、1511 フレーム受信手段
1220、1412 受信結果返送手段
1320、1512 成功フレーム数計数手段
1340、1514 フレーム数判別手段
1350、1515 判別結果送信手段
1522 判別結果受信手段
1600 送信方法
1610 送信フレーム送出ステップ
1620 受信結果受信ステップ
1630、1830 フレーム数演算ステップ
1640 フレーム数設定ステップ
1700、1800 受信方法
1710、1810 フレーム受信ステップ
1720 受信結果返送ステップ
1820 成功フレーム数計数ステップ
1840 フレーム数判別ステップ
1850 判別結果送信ステップ
1900 送信制御プログラム
1910 送信フレーム送出処理
1920 受信結果受信処理
1930、2130 フレーム数演算処理
1940 フレーム数設定処理
2000、2100 受信制御プログラム
2010、2110 フレーム受信処理
2020 受信結果返送処理
2120 成功フレーム数計数処理
2140 フレーム数判別処理
2150 判別結果送信処理
1〜FM フレーム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信相手としての受信装置が所定の調整モードに設定された状態でこの受信装置に向けて、全通信データを1フレームにまとめて1回の送信で連続して繰り返す所定数のフレームとして送出する送信フレーム送出手段と、
この送信フレーム送出手段で送出した前記所定数のフレームの中で前記受信装置が受信に成功したフレーム数を受信結果として通知してきたときこれを受信する受信結果受信手段と、
この受信結果受信手段の受信した受信結果から判別された受信に成功したフレーム数に対する前記所定数のフレームとの関係から前記受信装置への1回の送信で前記全通信データの受信に最低限必要とされるフレーム数を演算するフレーム数演算手段と、
このフレーム数演算手段の演算結果を用いて、前記受信装置に対して前記調整モードのモード解除後に送信される全通信データを1フレームにまとめて1回の送信で連続して繰り返すフレーム数を設定するフレーム数設定手段
とを具備することを特徴とする送信装置。
【請求項2】
全通信データを1フレームにまとめた連続して繰り返す所定数のフレームを通信相手としての送信装置から受信するフレーム受信手段と、
このフレーム受信手段で受信した連続して繰り返す所定数のフレームが所定の調整モードで送られてきたとき、これらのフレームの中で前記通信データを受信できたフレーム数を前記通信相手としての送信装置に受信結果として返送する受信結果返送手段
とを具備することを特徴とする受信装置。
【請求項3】
全通信データを1フレームにまとめた連続して繰り返す所定数のフレームを通信相手としての送信装置から受信するフレーム受信手段と、
このフレーム受信手段で受信した連続して繰り返す所定数のフレームが所定の調整モードで送られてきたとき、これらのフレームの中で前記通信データを受信できたフレーム数を計数する成功フレーム数計数手段と、
この成功フレーム数計数手段の計数結果と前記所定数のフレームとの関係から前記通信相手としての送信装置が自装置に対して1回の送信で前記全通信データを伝達するのに必要な最低限のフレーム数を演算するフレーム数演算手段と、
このフレーム数演算手段の演算結果を用いて、前記受信装置に対して前記調整モードのモード解除後に送信される全通信データを1フレームにまとめて1回の送信で連続して繰り返すフレーム数を判別するフレーム数判別手段と、
このフレーム数判別手段の判別結果を前記通信相手としての送信装置に送信する判別結果送信手段
とを具備することを特徴とする受信装置。
【請求項4】
全通信データを1フレームにまとめた連続して繰り返す所定数のフレームを受信するフレーム受信手段と、このフレーム受信手段で受信した連続して繰り返す所定数のフレームが所定の調整モードで送られてきたとき、これらのフレームの中で前記通信データを受信できたフレーム数を送信元に受信結果として返送する受信結果返送手段とを備えた受信装置と、
前記受信装置が所定の調整モードに設定された状態でこの受信装置に向けて、全通信データを1フレームにまとめて1回の送信で連続して繰り返す所定数のフレームとして送出する送信フレーム送出手段と、この送信フレーム送出手段で送出した前記所定数のフレームの中で前記受信装置が受信に成功したフレーム数を受信結果として通知してきたときこれを受信する受信結果受信手段と、この受信結果受信手段の受信した受信結果から判別された受信に成功したフレーム数に対する前記所定数のフレームとの関係から前記受信装置への1回の送信で前記全通信データの受信に最低限必要とされるフレーム数を演算するフレーム数演算手段と、このフレーム数演算手段の演算結果を用いて、前記受信装置に対して前記調整モードのモード解除後に送信される全通信データを1フレームにまとめて1回の送信で連続して繰り返すフレーム数を設定するフレーム数設定手段とを備えた送信装置
とを具備することを特徴とする通信システム。
【請求項5】
前記送信装置はリモートコントロール機器であり、前記受信装置はこのリモートコントロール機器によって制御される通信機器であることを特徴とする請求項4記載の通信システム。
【請求項6】
全通信データを1フレームにまとめた連続して繰り返す所定数のフレームを通信相手受信するフレーム受信手段と、このフレーム受信手段で受信した連続して繰り返す所定数のフレームが所定の調整モードで送られてきたとき、これらのフレームの中で前記通信データを受信できたフレーム数を計数する成功フレーム数計数手段と、この成功フレーム数計数手段の計数結果と前記所定数のフレームとの関係から前記通信相手が自装置に対して1回の送信で前記全通信データを伝達するのに必要な最低限のフレーム数を演算するフレーム数演算手段と、このフレーム数演算手段の演算結果を用いて、前記受信装置に対して前記調整モードのモード解除後に送信される全通信データを1フレームにまとめて1回の送信で連続して繰り返すフレーム数を判別するフレーム数判別手段と、このフレーム数判別手段の判別結果を前記通信相手に送信する判別結果送信手段とを備えた受信装置と、
前記受信装置が所定の調整モードに設定された状態でこの受信装置に向けて、全通信データを1フレームにまとめて1回の送信で連続して繰り返す所定数のフレームとして送出する送信フレーム送出手段と、この送信フレーム送出手段で送出した前記所定数のフレームの中で前記受信装置が受信に成功したフレーム数を基にして前記判別結果を送信してきたときこれを受信する判別結果受信手段と、この判別結果受信手段の判別結果を用いて、前記受信装置に対して前記調整モードのモード解除後に送信される全通信データを1フレームにまとめて1回の送信で連続して繰り返すフレーム数を設定するフレーム数設定手段とを備えた送信装置
とを具備することを特徴とする通信システム。
【請求項7】
通信相手としての受信装置が所定の調整モードに設定された状態でこの受信装置に向けて、全通信データを1フレームにまとめて1回の送信で連続して繰り返す所定数のフレームとして送出する送信フレーム送出ステップと、
この送信フレーム送出ステップで送出した前記所定数のフレームの中で前記受信装置が受信に成功したフレーム数を受信結果として通知してきたときこれを受信する受信結果受信ステップと、
この受信結果受信ステップで受信した受信結果から判別された受信に成功したフレーム数に対する前記所定数のフレームとの関係から前記受信装置への1回の送信で前記全通信データの受信に最低限必要とされるフレーム数を演算するフレーム数演算ステップと、
このフレーム数演算ステップでの演算結果を用いて、前記受信装置に対して前記調整モードのモード解除後に送信される全通信データを1フレームにまとめて1回の送信で連続して繰り返すフレーム数を設定するフレーム数設定ステップ
とを具備することを特徴とする送信方法。
【請求項8】
全通信データを1フレームにまとめた連続して繰り返す所定数のフレームを通信相手としての送信装置から受信するフレーム受信ステップと、
このフレーム受信ステップで受信した連続して繰り返す所定数のフレームが所定の調整モードで送られてきたとき、これらのフレームの中で前記通信データを受信できたフレーム数を前記通信相手としての送信装置に受信結果として返送する受信結果返送ステップ
とを具備することを特徴とする受信方法。
【請求項9】
全通信データを1フレームにまとめた連続して繰り返す所定数のフレームを通信相手としての送信装置から受信するフレーム受信ステップと、
このフレーム受信ステップで受信した連続して繰り返す所定数のフレームが所定の調整モードで送られてきたとき、これらのフレームの中で前記通信データを受信できたフレーム数を計数する成功フレーム数計数ステップと、
この成功フレーム数計数ステップでの計数結果と前記所定数のフレームとの関係から前記通信相手としての送信装置が自装置に対して1回の送信で前記全通信データを伝達するのに必要な最低限のフレーム数を演算するフレーム数演算ステップと、
このフレーム数演算ステップでの演算結果を用いて、前記受信装置に対して前記調整モードのモード解除後に送信される全通信データを1フレームにまとめて1回の送信で連続して繰り返すフレーム数を判別するフレーム数判別ステップと、
このフレーム数判別ステップでの判別結果を前記通信相手としての送信装置に送信する判別結果送信ステップ
とを具備することを特徴とする受信方法。
【請求項10】
コンピュータに、
通信相手としての受信装置が所定の調整モードに設定された状態でこの受信装置に向けて、全通信データを1フレームにまとめて1回の送信で連続して繰り返す所定数のフレームとして送出する送信フレーム送出処理と、
この送信フレーム送出処理で送出した前記所定数のフレームの中で前記受信装置が受信に成功したフレーム数を受信結果として通知してきたときこれを受信する受信結果受信処理と、
この受信結果受信処理で受信した受信結果から判別された受信に成功したフレーム数に対する前記所定数のフレームとの関係から前記受信装置への1回の送信で前記全通信データの受信に最低限必要とされるフレーム数を演算するフレーム数演算処理と、
このフレーム数演算処理での演算結果を用いて、前記受信装置に対して前記調整モードのモード解除後に送信される全通信データを1フレームにまとめて1回の送信で連続して繰り返すフレーム数を設定するフレーム数設定処理
とを実行させることを特徴とする送信制御プログラム。
【請求項11】
コンピュータに、
全通信データを1フレームにまとめた連続して繰り返す所定数のフレームを通信相手としての送信装置から受信するフレーム受信処理と、
このフレーム受信処理で受信した連続して繰り返す所定数のフレームが所定の調整モードで送られてきたとき、これらのフレームの中で前記通信データを受信できたフレーム数を前記通信相手としての送信装置に受信結果として返送する受信結果返送処理
とを実行させることを特徴とする受信制御プログラム。
【請求項12】
コンピュータに、
全通信データを1フレームにまとめた連続して繰り返す所定数のフレームを通信相手としての送信装置から受信するフレーム受信処理と、
このフレーム受信処理で受信した連続して繰り返す所定数のフレームが所定の調整モードで送られてきたとき、これらのフレームの中で前記通信データを受信できたフレーム数を計数する成功フレーム数計数処理と、
この成功フレーム数計数処理の計数結果と前記所定数のフレームとの関係から前記通信相手としての送信装置が自装置に対して1回の送信で前記全通信データを伝達するのに必要な最低限のフレーム数を演算するフレーム数演算処理と、
このフレーム数演算処理の演算結果を用いて、前記受信装置に対して前記調整モードのモード解除後に送信される全通信データを1フレームにまとめて1回の送信で連続して繰り返すフレーム数を判別するフレーム数判別処理と、
このフレーム数判別処理の判別結果を前記通信相手としての送信装置に送信する判別結果送信処理
とを実行させることを特徴とする受信制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2011−9875(P2011−9875A)
【公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−149088(P2009−149088)
【出願日】平成21年6月23日(2009.6.23)
【出願人】(000197366)NECアクセステクニカ株式会社 (1,236)
【Fターム(参考)】