説明

透明要素、特に複合ガラス要素

【課題】 付加的応用の可能性を提供する透明要素を提供する。
【解決手段】 少なくとも1枚の透明板(20、22)を有する透明要素、特に複合ガラス要素であって、透明要素(6)が少なくとも1つの媒体負荷(7)用の少なくとも1つの受容部(5)を有し、媒体負荷(7)に供給するための媒体供給部(9)が透明要素(6)に一体化されている透明要素。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも1枚の透明板を有する透明要素、特に複合ガラス要素に関する。
【背景技術】
【0002】
透明要素の応用分野は窓以外にも数多くあり、例えば建物の大型ガラスフロント、ショーウインドー、建物の屋根要素等。特に最近の建築は、建物を一層生き生きと見えるようにするために透明要素をますます頼りにしている。
【0003】
特許文献1により、細い不可視な導体路を介して電力を供給される発光ダイオードをガラス板に固着することが公知である。ダイオードは、発光ダイオードがあるのと同じガラス板面に取付けられている。
【0004】
特許文献2に述べられた複合ガラス板は埋込まれたワイヤを備えており、このワイヤは板の縁の方から接触しており、差込コンタクトがガラス面に取付けられている。
【0005】
特許文献3はエレクトロクロマチック中間層を備えた複合板を示し、特許文献4は中間層に埋込まれた電気発熱体を備えた複合板を示している。
【0006】
特許文献5は板の間に埋込まれたエレクトロルミネセント要素を述べており、この要素は板の縁の方から供給される。
【特許文献1】欧州特許出願公開第0900971号明細書
【特許文献2】欧州特許出願公開第0593940号明細書
【特許文献3】米国特許第5105303号明細書
【特許文献4】米国特許第4100398号明細書
【特許文献5】米国特許第5533289号明細書
【特許文献6】国際公開第99/03111号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで本発明の課題は、付加的応用の可能性を提供する透明要素を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この課題は、少なくとも1枚の透明板を有する透明要素、特に複合ガラス要素であって、透明要素が少なくとも1つの媒体負荷用の少なくとも1つの受容部を有し、媒体負荷に供給するための媒体供給部が透明要素に一体化されている透明要素によって解決される。
【発明の実施形態】
【0009】
本発明に係る透明要素は、それが少なくとも1つの媒体負荷用の少なくとも1つの受容部を有することを特徴としている。媒体負荷に供給するための媒体供給部が透明要素に一体化されており、例えば媒体供給部は2枚の板の間に延設されている。しかし、媒体供給部を板材料に一体化し、例えばそのなかに埋込むことも考えられる。
【0010】
受容部は主に、互いに結合される少なくとも2枚の板のうちの一方の開口部であり、板の間に媒体供給部、例えば透明層または細いワイヤの態様の電気線路が延設されている。
【0011】
透明要素は主にガラス製である。しかし透明プラスチック、例えばアクリルガラスの利用も可能である。透明要素の少なくとも1枚の板は主に平坦もしくは平らである。しかし湾曲領域を有する板も利用可能である。
【0012】
媒体負荷は好ましくは電気負荷であり、従って媒体供給部は電力供給部である。電気負荷として例えば単数または複数の発光手段を備えた照明装置、例えばランプを設けておくことができる。これにより、透明要素は一種の活性照明機能を有する。音響装置、例えばスピーカも利用可能である。透明要素がここでは音響放射機能を有する。媒体負荷は光学装置、例えば監視カメラとしておくこともできる。熱センサまたは温度センサも媒体負荷として利用することができる。透明要素は例えば、複数の発光体もしくはランプを備えた照明装置が一体化されたショーウインドーとすることができる。これにより、ショーウインドーの陳列品の照射が外部から、つまりショーウインドーの方から可能である。そのことの利点として、観察者が眩惑されることはない。さらにこの種の照射では陳列すべき商品のためのスペースが大きくなる。というのも、従来のショーウインドー陳列におけるように照明装置は陳列面に直接固着されているのでなく、ショーウインドー自体内に固着されているからである。さらに、透明要素がガラス製アーケードの少なくとも一部、例えば単数または複数のスピーカを取付けられたガラス屋根の一部とすることも考えられる。こうして、上からの音響放射が可能である。
【0013】
送られてくる媒体またはエネルギー状態を変更しまたは変換するあらゆる装置または手段がここでは媒体負荷と理解される。従ってエネルギー変換器、信号発生器等もこれに含まれる。
【0014】
媒体負荷が非電気負荷、例えば一方の板の開口部内に配置される光出口の態様の媒体負荷に供給する光導体とすることも可能である。例えば単数または複数のスプリンクラノズルを媒体負荷として設けておくことができる。
【0015】
媒体供給は主に不可視に行われる。電力供給の場合、透明要素は透明な導電性電力伝送層で被覆しておくことができる。透明要素は、その外見を損ない得るような何らかの視認可能な媒体供給ラインを備えていない。
【0016】
層は、比較的細い例えば数ミリメートル幅の導体路の態様で被着しておくことができる。選択的に、例えば複合板の絶縁中間層に向き合う内面で板の全面被覆が可能である。層は好ましくは金属系の透明フィルムもしくは金属化フィルムである。導体路はフィルムストリップによって形成することができる。
【0017】
例えば直径0.07mm〜0.1mm、特に0.03mm〜0.06mmの細いワイヤによって媒体供給部を視認可能に実施することも可能であり、このワイヤは例えばLEDへの電力供給に利用することができる。
【0018】
互いに結合可能な2枚の透明板が設けられている場合、媒体供給部は板の間にある。透明要素は例えば複合ガラス要素とすることができ、その際少なくとも2枚の板が注型樹脂層によってまたは特別好ましくは透明フィルムによって互いに貼付けられている。例えばワイヤの態様の媒体供給部はその場合中間層中に、または透明な導電性層の態様で中間層とガラス板との間に埋込んでおくことができる。選択的に、少なくとも2枚の板が特殊フィルム、いわゆる合せガラスフィルムによって互いに結合された複合安全ガラス要素を設けておくことができる。フィルムは主にプラスチック製、例えばポリビニルブチラール(PVB)製である。
【0019】
媒体負荷用受容部として構成される切欠き部または開口部は例えば穿孔またはフライス加工部とすることができ、例えば照明装置の場合この穴にソケットが嵌め込まれ、これ自体は発光手段を受容する。媒体負荷、例えばそのソケットの固着は、接着剤によって行うことができる。二液型接着剤および/または紫外線硬化接着剤、もしくは紫外線硬化成分を有する二液型接着剤を利用することができる。不可視な媒体供給部の場合、接着剤はやはり透明とすることができる。さらに、照明装置のソケットも透明に構成することが当然に可能である。複数枚の板、例えば複合ガラス要素の場合、主に少なくとも1枚の板が少なくとも1つの切欠き部を有する一方、少なくとも1枚の他の板は切欠き部なしであり、こうして媒体負荷用接触保護材として利用できる。
【0020】
開口部の内部または表面に負荷を取付けることの利点は交換等のためのその易接近性である。さらにこれにより、例えば熱または音を発生するスピーカ等の負荷においてさらに応用する可能性が得られる。その際、複合要素の第2板にも開口部があると有利なこともある。
【0021】
3枚の透明板を設けておくこともでき、そのうち2枚は外側板、そして少なくとも1枚は中間板である。媒体負荷は中間板の開口部内に取付ておくことができる。例えば一方の外側板は絶縁ガラス板とすることができ、この絶縁ガラス板自体は2つの板部分からなり、板部分は断熱気体層によって相互に分離されている。
【0022】
複数枚の板の場合個々の板を締付系によって互いに脱離可能に結合しておくことが可能である。板の間の隙間を密封することのできるゴムシールを設けると有利である。媒体負荷が板の間にありまたは中間板に一体化されている場合、媒体負荷の交換が可能である。また、これにより媒体供給部は修理のため接近可能である。
【0023】
建物の屋根要素は少なくとも部分的に透明材料で構成することができ、少なくとも1つの透明要素を形成することができ、または例えば照明装置を備えた少なくとも1つの板状透明要素を有することができる。透明要素もしくは屋根要素は透明プラスチックまたはガラスで構成することができる。透明導体路を介した発光手段への電力供給用の電気端子は透明要素の縁に配置しておくことができ、導体路は例えば屋根要素の取付具に一体化された電力供給装置に接続されている。
【0024】
発光手段はドットマトリックスを形成するLEDダイオードで構成することができ、こうしてスクロール式表示装置を形成することさえできる。
【0025】
各板が少なくとも1つの透明な全面的導体路を担持している場合、10A超の大電流を伝送することが可能であり、従って照明装置を低電圧で作動させることも可能である。
【0026】
透明要素が絶縁ガラス板である場合、少なくとも1枚のガラス板は絶縁プラスチック層を内挿した複合ガラス板とすることができる。
【0027】
建物の屋根要素は、例えば建物の入口領域にある庇の少なくとも一部を形成することができる。各種の複数の特に電気媒体負荷を庇の建物屋根要素に一体化することが可能である。例えば少なくとも1つの発光体、例えばハロゲン光源を備えた照明装置とすることができる。選択的にまたは付加的に、少なくとも1つの運動センサを備えた運動信号装置を設けておくことができる。少なくとも1つの監視カメラを備えた監視装置も選択的にまたは付加的に利用可能である。選択的に、LEDダイオードの配置によって照明式番地札を形成することが可能である。従来の非照明式番地札、例えば番地表示板を一体化し、やはり庇に一体化された光源によって照射することも可能である。庇の建物要素に一体化された照明装置へと通じた電力供給部を不可視に実施することが可能であり、こうして一種の「星空」が形成され、観察者にとって個々の発光体はいわば電力供給部から外されて空気中を漂うように見え、こうして「星」となる。
【0028】
前記特徴およびその他の特徴は特許請求の範囲以外に明細書および図面からも明らかとなり、個々の特徴は本発明の1実施形態においてそれぞれ単独で、または幾つかを副次的に組合せて、また別の分野で、実現しておくことができ、有利な実施およびそれ自体保護能力のある実施を具現することができる。本願を個々の段落および中見出しに区分することは、それらのもとでなされる詳述の一般妥当性を限定するものではない。
【実施例】
【0029】
本発明の複数の実施例が図面に示してあり、以下で詳しく説明する。
【0030】
透明要素6は以下で建物屋根用ガラス要素を基に説明される。選択的に透明要素6は透明プラスチック、例えばアクリルガラスで構成することもできる。発光手段14を備えた照明装置の態様の電気負荷7が媒体負荷として選択されている。従って媒体供給部は電力供給部である。
【0031】
図1が示す透明要素6は、単板ガラス、例えばフロートガラスもしくは磨き板ガラスからなる板20を備えている。板厚は1.5mm〜19mmであり、例外的には24mmまでである。透明板20は開口部11、ここでは連続的穴を有し、この穴は発光手段14用受容部5として役立つ。しかし段差付き穴を設けることも可能であり、大きな穴に続く他の穴が小さな直径を有し、後者自身はケーブルまたはワイヤ15の態様の電力供給部9を受容5するのに役立つ。穴11内で貼付けられたソケット13内に発光手段14をねじ込むことができる。貼付けのために接着剤、例えば紫外線硬化接着剤が使用される。ソケット13はケーブル15の態様の電力供給部9と接続されている。ケーブル15は、例えばハロゲン光源用のフラットケーブル、またはLEDダイオードとして構成される発光手段14用の直径約0.05mmの比較的細いワイヤとすることができる。ケーブル15は主に透明板20の発光手段14とは反対の側で穴11の高さまで延設され、次に穴11内をソケット13に至るまで延設される。板20の開口部11と裏面は層23で覆われており、この層は例えばプラスチック層、プラスチックフィルムまたはプラスチック板で構成することができ、板と貼付けられている。ケーブル15を受容するための溝も設けておくことができる。
【0032】
ケーブル15の代わりに、透明な導電性電力伝送層を電力供給部として使用することができる。層は金属系のフィルムとすることができ、このフィルムは導体路10、12(図3)の態様に形成されるフィルムストリップを透明板20の外面で使い果たす(aufgebraucht)ことができる。透明層の被着は、電力供給部9が視認可能でなく、従って透明要素6の全体的印象を損なわない利点を提供する。
【0033】
図2に透明要素6として示された複合ガラス要素は2枚のガラス板20、22からなる。両方の板20、22は接合層16を介して互いに貼付けられている。接合層16は注型樹脂からなる層とすることができ、または合せガラスの場合単数または複数の弾性高引裂強さのプラスチックフィルム、いわゆる合せガラスフィルムを利用することができる。プラスチックとして例えばポリビニルブチラール(PVB)を使用することができる。発光ダイオードとして構成される発光手段14のソケット13も含む固着は図1に示すように行うことができる。開口部11の周囲での固着も可能である。電力供給ワイヤ15は接合層16に埋込まれている。ここでも、透明層を取付け、これを絶縁して接合層16によって覆うことが可能である。
【0034】
図3は図2の要素6を平面図で示す。板20の接合層に向き合う面に被着される導電性透明ストリップ状層の態様の電力供給部は両方の側から発光手段14に接近させてこれにボンディングされている。1枚の板上に発光手段が複数の場合これらは直列または並列に接続しておくことができる。
【0035】
図4が示す透明要素6は2枚の透明な板20、23を備えており、板は接合層16を介して互いに貼付けられている。両方の板のうち一方は絶縁ガラス板23である。絶縁ガラス板23自体は2つの絶縁ガラス板部分23a、23bを有し、絶縁ガラス板部分は気体充填空隙23cによって互いに分離されている。気体は断熱材として働く。気体として空気または稀ガス、例えばアルゴン、クリプトンまたはキセノンを利用することができる。混合ガスも可能である。両方の絶縁ガラス板部分23a、23bの間の距離は5mm〜25mmである。板20は発光手段を受容するための穴11を有する。発光手段14は完全に穴11内に一体化されている。電力供給は図2、図3に従って行うことができる。負荷14への易接近性を妨げるために、板20の前に締付系によって付加的板22を設けることができる。またこれにより、例えば緩み結合が現れまたはケーブルが破損した場合、電力供給部の修理が可能となる。
【0036】
図5に示す透明要素6では電力供給ケーブル15が意識的に視認可能に配置されている。視認可能なケーブル15は図2に示す実施例と同様に板20、22の間の接合層16中を穴11の高さにまで延設されて穴を通過し、負荷7と接続することができる。さらに他の穴28が設けられており、これらの穴は透明要素を例えば支持体または棒によって庇ガラス要素として固着するのに役立つ。穴28は用途に応じて任意に配置することができる。
【0037】
図5Aは直列接続の電力供給部7を備えた図5による透明要素を示す。
【0038】
図6が示す建物正面に透明要素6は庇4として取付具2によって固着されている。強い屋根荷重を可能にするために、取付具2は取付棒3または索によって支援することができる。
【0039】
取付具2に向き合う屋根要素4の側で屋根要素4の正面から2つの線路接続部が引き出され、屋根要素4に一体化された少なくとも2つの導体路と接続されており、導体路は透明要素6の板20、22上に被覆によって被着されている。透明導体路は、10A超〜約20Aの強さの電流を照明装置14に伝送するのを可能にする。透明導電層でガラスを被覆することは基本的に特許文献6により公知である。照明装置の発光手段14への電力供給を可能とするために、特定パターンに従って透明要素6上に導体路10、12を被着しておくことができる。
【0040】
屋根要素4もしくは透明要素6は、好ましくは、2枚のガラス板とその間に配置される1つの絶縁プラスチック層とからなる複合ガラスで構成され、その場合ガラス板の各1つに導体路10、12を全面的に被着することができる。
【0041】
発光手段14を有する下側板20の開口部は下方を向き、こうして天候の影響から保護されている。発光手段14は屋根要素の任意個所に配置し、電力を供給するために両方の導体路10、12とボンディングしておくことができよう。その場合、電力供給要素は屋根要素4のいずれの個所でも視認可能でない。
【0042】
絶縁ガラス板23の場合、発光手段14は絶縁ガラス板23の板の間の空隙内に配置しておくこともできる。
【0043】
図7は図6による選択的実施例を示しており、発光手段14が板状透明要素6内に配置され、この透明要素が屋根要素4に固着されている。
【0044】
その場合、屋根要素4自体は透明材料で構成し、または非透明材料で構成し、板状要素6のみ透明とすることもできる。その場合電力供給は透明要素8の固着要素を介して不可視に行われ、その場合透明導体路10、12は透明要素6内に設けられており、付加的に屋根要素4内にも設けておくことができる。
【0045】
図8は図7と類似している。板状透明要素内に複数のLEDダイオード14が設けられており、ダイオードは主にガラス板からなる要素8に一体化されている。透明要素8の下面に付加的発光手段14を固着し、不可視に開口部11を通して電力を供給することができる。
【0046】
図9は温室への屋根要素4の一体化を示しており、これにより、邪魔になる視認可能な電力供給装置なしに、また個別の照明装置を温室の支持体に設けることなく、温室に照明式屋根面を提供することが可能になる。
【0047】
図10は見本市会場で第2建物との連絡用にも知られているような歩行者通路における他の応用を示している。
【0048】
すべての実施例において、しかし特に歩行者通路の屋根要素4の場合、照明装置は情報を表示するドットマトリックスをLEDダイオード14によって形成するように屋根要素4上に配置しておくこともできる。例えば、広告またはその他の情報をコンピュータ制御でスクロール式表示装置でLEDダイオード14を介して屋根要素面に表示することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】透明要素の略縦断面図である。
【図2】複合ガラス板の態様の透明要素の略縦断面図である。
【図3】示唆された媒体供給部を有する透明要素の略平面図である。
【図4】絶縁ガラス板を備えた透明要素の略縦断面図である。
【図5】透明要素の平面図である。
【図5A】選択的電力供給部を備えた図5による透明要素の平面図である。
【図6】建物入口の庇の略図である。
【図7】装備の異なる図6による庇を示す。
【図8】装備の異なる図6による庇を示す。
【図9】温室の屋根構造体を示す。
【図10】照明式屋根要素を一体化した歩行者通路を示す。
【符号の説明】
【0050】
2 取付具
4 屋根要素
6 透明要素
7 電気負荷
9 電力供給部
10、12 導体路
11 開口部、穴
13 ソケット
14 発光手段
15 ケーブルまたはワイヤ
16 接合層
20、22 板
23 絶縁ガラス板
23a、23b 絶縁ガラス板部分
23c 気体充填空隙
28 穴


【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1枚の透明板(20、22)を有する透明要素、特に複合ガラス要素であって、透明要素(6)が少なくとも1つの媒体負荷(7)用の少なくとも1つの受容部(5)を有し、媒体負荷(7)に供給するための媒体供給部(9)が透明要素(6)に一体化されている透明要素。
【請求項2】
透明要素が2枚のガラス板(20、22)を有し、そのうち一方の板(20)が受容部(5)として開口部を有し、開口部(11)の内部または表面に媒体負荷(7)が配置されており、両方の板(20、22)の間に、場合によっては板を互いに結合する主に絶縁透明材料を充填される間隙(16)が設けられており、この間隙内に媒体供給部(9)が延設されており、この媒体供給部が開口部(11)を通して媒体負荷(7)に供給することを特徴とする、請求項1記載の透明要素。
【請求項3】
媒体負荷(7)が電気負荷またはエネルギー変換器であり、媒体供給部(9)が電力供給部であることを特徴とする、請求項1または2記載の透明要素。
【請求項4】
媒体供給部(9)が、媒体負荷に供給する光導体であることを特徴とする、請求項1記載の透明要素。
【請求項5】
媒体供給が不可視に、特に、少なくとも1つの透明な主に導電性電力伝送層で板(20、22)の少なくとも1枚を被覆することによって行われ、この層が場合によっては細い導体路(10、12)の態様で設けられていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項記載の透明要素。
【請求項6】
層が金属系の透明フィルムであり、導体路(10、12)が主にフィルムストリップによって形成されていることを特徴とする、請求項5記載の透明要素。
【請求項7】
受容部(5)によって開口された板(20)がフィルム(16)によって少なくとも1枚の他の板(22)と平面的に貼付けて結合されており、この結合が主に加圧下での加熱によって行われることを特徴とする、先行請求項のいずれか1項記載の透明要素。
【請求項8】
板(20、22)、場合によっては、開口部(11)を備えた板(20)用の他のカバー板(23)が、締付系によって互いに脱離可能に結合されていることを特徴とする、請求項6〜8のいずれか1項記載の透明要素。
【請求項9】
複数枚の板(20、22、23)の場合少なくとも1枚の板(20)が開口部(11)を有し、少なくとも1枚の他の、切欠き部のない板(23)が接触保護材として役立つことを特徴とする、先行請求項のいずれか1項記載の透明要素。
【請求項10】
透明要素が建物の屋根要素もしくは庇要素であることを特徴とする、先行請求項のいずれか1項記載の透明要素。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図5A】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2006−523171(P2006−523171A)
【公表日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−504555(P2006−504555)
【出願日】平成16年3月5日(2004.3.5)
【国際出願番号】PCT/EP2004/002266
【国際公開番号】WO2004/080712
【国際公開日】平成16年9月23日(2004.9.23)
【出願人】(505312095)デプナー バウエレメンテ ゲーエムベーハー ウント コー カーゲー (3)
【出願人】(505458670)ショット・アーゲー (32)
【Fターム(参考)】