説明

通信システム、ユーザ端末、通信方法及び通信プログラムを記録した記録媒体

【課題】作業者間での意思決定や合意形成が素早くでき、協同作業を円滑に進める。
【解決手段】ユーザ管理装置1000によって管理され、呼制御管理装置1100によってセッションが確立される複数のユーザ端末1400A〜1400Z間にて行われる映像及び音声による会話にて使用される文書のうち、当該ユーザ端末1400A〜1400Zが編集可能な部分が判断され、編集可能であると判断された部分が他の部分よりも目立たせて表示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ソフトフォンのようなリアルタイムコミュニケーション手段を使って、複数人に対して作業の依頼・相談などを行う場合に情報を共有するための通信システム、ユーザ端末、通信方法及び通信プログラムを記録した記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
お互いに遠隔にいる複数人が協力して何らかの協同作業を円滑に進めるためには、各作業者が、遠隔にいる他の作業者と、お互いに依頼や相談などを行うことにより、作業者間での意思決定や合意形成を行うことが重要である。この意思決定や合意形成は、電話やテレビ電話や電子メール(以下、メールと称する)を使ったコミュニケーションを通して行われることが一般化している。
【0003】
このとき、意思決定や合意形成の完了までに掛かる時間を短くしたい場合には、用件を直ちに、かつ、確実に相手に伝えられることが重要である。メールを用いて用件を伝える場合、相手はすぐにそのメールを読むとは限らない。一方、電話を用いて用件を伝える場合は、電話を掛けて相手がその電話に応答すればすぐに用件を伝えることができる。そのため、意思決定や合意形成を素早く行いたい場面では、メールよりも電話やテレビ電話の方が適している場合が多いと考えられる。この場合、電話やテレビ電話の映像・音声による会話に加えて、電子ファイルや電子資料のような文書をお互いに見ながら、作業者間で依頼や相談などを行うことができれば、意思決定や合意形成をさらに素早く完了させることができると考えられる。
【0004】
そこで近年、IP電話の一種であるソフトフォンを用いて、映像及び音声による会話をしながらファイルを相手に送信する方法が考えられている(例えば、非特許文献1参照。)。
【0005】
また、携帯端末を用いて、音声による会話をしながら写真などの静止画像を相手に送信する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
また、非特許文献2に記載されたプッシュ・トゥー・トーク(以下、PTTと称する)を用いて、PTTにより複数の相手と音声による会話をしながら、複数の相手に対して一度に写真などの静止画像を送信する方法が考えられている(例えば、非特許文献3参照。)。
【0007】
また、映像及び音声による会話をしながら、グループウェアや共有ファイルサーバに格納されたファイルのアドレスを、メールなどを用いて相手に通知し、その相手がファイルをダウンロードすることにより、映像及び音声とファイルとを併用して会話を行う方法も考えられている(例えば、非特許文献4参照。)。
【0008】
また、コンタクトセンタやヘルプデスクなどのオンラインシステムにおいて、遠隔にいるオペレータとその利用者とが、映像及び音声による会話の開始と同時に、Webブラウザ内に表示するコンテンツを同期してリアルタイム共有する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0009】
また、特許文献2に記載された方法を用いて電子会議システムを構築して電子会議室にファイルを登録しておき、複数の相手と映像・音声による会話をしながら、電子会議室のアドレスを、メールなどを用いて相手に通知することにより、映像及び音声とファイルとを併用して会話を行う方法も考えられている。
【0010】
ここで、コンタクトセンタシステムや電子会議システムにおけるデータの共有方法は全て、作業者間で同一内容の文書を共有する点に注意が必要である。
【0011】
例えば、コンタクトセンタシステムでは、オペレータと利用者とが見ている旅行商品の文書の内容に仮に不一致があると、オペレータと利用者との間に誤解が生じてしまい、旅行商品の購入後に契約上の問題が生じてしまう虞がある。
【0012】
また、電子会議システムでは、作業者間でリアルタイムに共同編集している文書の表示内容に、作業者間で仮に不一致があると、それは異なる複数の版の文書が存在することとなる。それにより、作業者間で文書編集が完成したという合意を得た場合であっても、その完成文書には異なる複数の版が存在してしまうことになる。
【0013】
このような理由があるため、コンタクトセンタシステムや電子会議システムでは、作業者間で同一内容の文書を共有している。
【0014】
電子会議システムやコンタクトセンタシステムの中には、作業者間で共有中の文書が編集された場合であっても、各作業者の通信端末に表示される共有文書の内容の同一性を保証するために、操作権(制御権とも言う)というものを導入し、操作権を持つ単一の作業者だけが共有文書を編集できるように限定して、操作権を移譲してもらわない限り、他の作業者が共有文書を編集できないように制限しているシステムが考えられている(例えば、非特許文献5参照。)。
【0015】
また、作業者間での意思決定や合意形成を行うには、一度会話を行った相手をもう一度呼び出して、作業内容に対する補足説明や、不明点に対する質問などが、手軽に行えることも重要である。これを実現するために、過去の会話履歴を利用することにより、簡便な操作だけで、もう一度その相手を呼び出せるリダイヤル機能というものがある。例えば、リダイヤル操作の際に、過去の会話履歴情報として相手の電話番号に加えて相手の無線基地局名も表示することにより、間違い電話を防止する方法が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
【0016】
また、利用者が共有する文書について、各利用者が編集可能な領域を明示し、明示された領域において、当該利用者が編集を行う方法が考えられている(例えば、特許文献4,5参照。)。
【0017】
また、利用者によって会話が行われた際に編集された文書を履歴として管理し、リダイヤルすることにより再編集を可能とする方法が考えられている(例えば、特許文献6参照。)。
【特許文献1】特開2003−125451号公報
【特許文献2】特許第003753244号公報
【特許文献3】特開2004−364332号公報
【特許文献4】特開2001−051995号公報
【特許文献5】特開2005−301838号公報
【特許文献6】特開2004−213271号公報
【非特許文献1】Skype社ホームページ、インターネット電話ソフトウェア「Skype」、インターネットURL<http://www.skype.com/intl/ja/download/>
【非特許文献2】Push To Talk、インターネットURL<http://ja.wikipedia.org/wiki/Push_To_Talk>
【非特許文献3】KDDI社ホームページ、コミュニケーションサービス「HelloMessenger」、インターネットURL<http://www.au.kddi.com/service/hello_messenger/riyo.html>
【非特許文献4】サイボウズ社ホームページ、お手軽Webグループウェア「サイボウズOffice6」:ファイル管理機能、インターネットURL<http://office.cybozu.co.jp/cb6/seihin/kihon/file/index.html>
【非特許文献5】Microsoft社ホームページ、「NetMeeting」、インターネットURL<http://www.microsoft.com/windows/netmeeting/>
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
しかしながら、従来の技術においては、以下に示す問題点がある。
【0019】
第1の問題点は、各作業者が共有する文書の一部を作業者に合わせてカスタマイズした状態でリアルタイムに共有し、同時に、作業者による編集結果も作業者間でリアルタイムに共有するということができない。そのため、各作業者が共有文書内で自分が編集すべき領域を即座に認識することと、各作業者が共有文書の最新状態を即座に取得することとの、両立ができないということである。
【0020】
その理由を、作業の要求元である上司が作業者である複数の部下に対して、「次回の打ち合わせのスケジュール調整により、スケジュールを確定する」という合意形成を行うために、「各人のスケジュールを報告させる」という指示や依頼を行う場面を例に挙げて説明する。
【0021】
まず、電話やPTTとメールとを併用する場合には、上司は「1行目に複数のスケジュールの候補が記載されており、2行目以降に各部下の名前と前記スケジュールの候補について参加可能かどうかの回答欄が記載されている表(行数は部下の数に1を加えた数になる)」などの文書を添付メールで各部下に一度に送付、つまり各部下に共通の文書を送付することができるが、メールに添付された文書は、SMTP(RFC821、<http://www.ietf.org/rfc/rfc0821.txt>)、POP(RFC 1939、<http://www.ietf.org/rfc/rfc1939.txt>)、IMAP(RFC 2060、<http://www.ietf.org/rfc/rfc2060.txt>)というメール・プロトコルにより配送され、各部下に同一内容の文書が配送されるため、各部下は、表のうち自分が入力しなければならない領域と、他人により入力されるべき領域とを、即座には区別・認識することができない。また、上司が「1行目に複数のスケジュールの候補が記載されており、2行目に部下の名前と前記スケジュールの候補について参加可能かどうかの回答欄が記載されている表(行数は2行になる)」などの文書を部下の人数分用意し、添付メールで各部下にそれぞれ送付することもできるが、この場合、各部下は回答結果を入力した表を上司にメールで折り返し送付し、上司が各部下からの回答結果を集計してもう一度メールで各部下に送付するという作業を行わないと、各部下は、次回打ち合わせの日程や誰が参加するのかなどの情報を取得することができない。つまり、共有文書の最新状態を即座に取得することができない。
【0022】
つまり、電話やPTTとメールとを併用する場合には、第1の問題点を解決することができない。
【0023】
また、非特許文献1や特許文献1や非特許文献3に記載の方法を用いる場合も、電話やPTTと非特許文献4に記載の方法を併用する場合も、前述の電話やPTTとメールを併用する場合と同様の課題を抱えているため、第1の問題点を解決することができない。
【0024】
また、特許文献2や非特許文献5に記載の方法を用いる場合には、上司と各部下は、背景技術の説明において述べた通り、同一内容の文書を共有することになるため、各部下は、表のうち自分が入力しなければならない領域と、他人により入力されるべき領域とを、即座には区別・認識することができない。そのため、第1の問題点を解決することができない。
【0025】
第2の問題点は、複数人に対して共有文書のリアルタイムな共同編集作業を指示・依頼する際に、外出や打ち合わせなどで席を外している相手がいる場合に、直ちに、他の作業者に対して、席を外している相手の代わりに編集作業を指示・依頼し、その作業者に、共有文書内で自分が編集すべき領域を即座に区別・認識させることができないということである。
【0026】
その理由を、第1の問題点にて取り上げたスケジュール調整を題材にして、ある部下が席を外していた場合を例に挙げて説明する。
【0027】
まず、上司は、席を外している部下のスケジュールを知っていると考えられる他の部下に対して、音声を使ってどの部分を代行入力するべきなのかを説明するという方法が考えられる。しかし、この方法では説明に多大な時間が掛かってしまうため、第2の問題点を解決することができない。
【0028】
また、特許文献2や非特許文献5に記載の方法を用いてリアルタイムな共同編集を行う共有文書の中の、席を外している部下が元々編集すべきであった領域、つまり、他の部下によって代行入力されるべき領域に対して、強調表示をしたりコメントを入れておいたりする修正作業を、上司があらかじめ行っておく方法が考えられるが、上司による修正作業による多大な時間が掛かってしまう。
【0029】
また、上司による強調表示やコメントの挿入などの修正結果は、他の全ての部下に対しても表示されてしまうため、他の部下が自分に関係のある部分なのかと勘違いしてしまう虞がある。
【0030】
また、席を外している部下が複数人いて、代行入力を依頼する他の部下も複数人になる場合には、代行入力を依頼された複数の部下が、コメントの内容をよく読んで理解する必要があるため、自分が代行入力を担当する領域を、即座には区別・認識することができない。
【0031】
さらに、上司による修正作業の開始時点では席を外していた部下が、上司による修正作業の終了時点より前に席に戻ってきてしまった場合には、席を外していた部下と代行入力を依頼された部下の両者が、同じ領域を自分が編集すべき領域であると誤解してしまう虞がある。
【0032】
上記の理由により、第2の問題点を解決することができない。
【0033】
第3の問題点は、過去に指示・依頼が出された作業内容について、作業内容に対する補足説明や不明点に対する質問などをするために、もう一度相手を呼び出して、過去の指示・依頼の際に用いた共有文書をもう一度表示する際の作業負荷が大きくなってしまうということである。
【0034】
その理由は、従来技術では、過去の会話履歴情報の活用が、十分でなかったからである。
【0035】
例えば、特許文献3に記載された方法においては、間違い電話を防止するために過去の会話履歴情報が活用されているが、簡便に過去に用いた共有文書をもう一度表示させるための対策が一切なされていない。このため、リダイヤル操作によって相手をもう一度呼び出した後に、作業者が共有文書を開く操作を手動で行わなければならない。例えば、共有文書のアドレス情報や共有文書が登録されている電子会議室のアドレスなどを思い出したり、検索操作を行ってアドレスを発見したりしなければならない。
【0036】
また、特許文献4,5に記載された方法においては、「排他制御のロック」を獲得している利用者のみが、会話に用いる文書を編集可能であり、他の利用者は当該文書を編集できないという問題点がある。
【0037】
また、特許文献6に記載された方法においては、文書を再度表示できる端末は単一の利用者の端末に限られてしまうという問題点がある。
【0038】
本発明は、上述したような従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたものであって、お互いに遠隔にいる複数人が協力して何らかの協同作業を行う際に、作業者間での意思決定や合意形成が素早くでき、且つ協同作業を円滑に進めることができる通信システム、ユーザ端末、通信方法及び通信プログラムを記録した記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0039】
上記目的を達成するために本発明は、
ユーザ管理装置によって管理され、呼制御管理装置によってセッションが確立される複数のユーザ端末間にて映像及び音声による会話が行われるための通信システムであって、
前記会話にて使用される文書を管理する共有文書状態管理装置とを有し、
前記ユーザ端末は、前記文書のうち、該ユーザ端末が編集可能な部分を判断し、編集可能であると判断された前記部分を他の部分よりも目立たせて表示する。
【0040】
また、前記共有文書状態管理装置は、前記文書を共有文書として管理し、前記共有文書と該共有文書の更新データとを格納することを特徴とする。
【0041】
また、前記ユーザ端末は、該ユーザ端末が編集可能な部分の背景色を変化させて表示することを特徴とする。
【0042】
また、前記ユーザ端末は、該ユーザ端末が編集可能な部分の背景を点滅させて表示することを特徴とする。
【0043】
また、前記ユーザ端末は、該ユーザ端末が編集可能な部分に半透明で吹き出し形状をしたコメントを表示することを特徴とする。
【0044】
また、前記ユーザ端末は、前記文書のうち該ユーザ端末が編集可能な部分以外の部分を前記編集可能な部分に比べて目立たせなく表示することを特徴とする。
【0045】
また、前記ユーザ端末が前記会話への応答が可能かどうかを判断するプレゼンス管理装置を有し、
前記ユーザ端末は、該ユーザ端末の前記会話を代理する代理ユーザ端末を設定し、前記プレゼンス管理装置にて当該ユーザ端末が前記会話への応答が不可能な状態であると判断された場合、当該ユーザ端末が編集可能な部分を、前記代理ユーザ端末が編集可能とすることを特徴とする。
【0046】
また、ユーザ管理装置によって管理され、呼制御管理装置によってセッションが確立される複数のユーザ端末間にて映像及び音声による会話が行われるための通信システムであって、
前記ユーザ端末は、前記会話の会話履歴の情報を格納し、格納された前記会話履歴の情報を読み出して表示し、前記表示された会話履歴の情報内の会話ユーザリストに含まれるユーザのユーザ端末すべてを呼び出し、前記会話において利用された前記会話履歴の情報内にて指定された文書を共有する。
【0047】
また、前記ユーザ端末は、前記表示された会話履歴の情報内の会話ユーザリストから任意のユーザのユーザ端末のみを呼び出すことを特徴とする。
【0048】
また、ユーザ管理装置によって管理され、プレゼンス管理装置によって会話への応答が可能かどうかが判断され、呼制御管理装置によってセッションが確立され、映像及び音声による前記会話が行われるユーザ端末であって、
前記会話にて使用される文書のうち、当該ユーザ端末が編集可能な部分を判断し、編集可能であると判断された前記部分を他の部分よりも目立たせて表示する。
【0049】
また、当該ユーザ端末が編集可能な部分の背景色を変化させて表示することを特徴とする。
【0050】
また、当該ユーザ端末が編集可能な部分の背景色を変化させて表示することを特徴とする。
【0051】
また、当該ユーザ端末が編集可能な部分の背景を点滅させて表示することを特徴とする。
【0052】
また、当該ユーザ端末が編集可能な部分に半透明で吹き出し形状をしたコメントを表示することを特徴とする。
【0053】
また、前記文書のうち当該ユーザ端末が編集可能な部分以外の部分を前記編集可能な部分に比べて目立たせなく表示することを特徴とする。
【0054】
また、前記ユーザ端末の前記会話を代理する代理ユーザ端末を設定し、前記プレゼンス管理装置にて当該ユーザ端末が前記会話への応答が不可能な状態であると判断された場合、当該ユーザ端末が編集可能な部分を、前記代理ユーザ端末が編集可能とすることを特徴とする。
【0055】
また、ユーザ管理装置によって管理され、プレゼンス管理装置によって会話への応答が可能かどうかが判断され、呼制御管理装置によってセッションが確立され、映像及び音声による前記会話が行われるユーザ端末であって、
前記会話の会話履歴の情報を格納し、格納された前記会話履歴の情報を読み出して表示し、前記表示された会話履歴の情報内の会話ユーザリストに含まれるユーザのユーザ端末すべてを呼び出し、前記会話において利用された前記会話履歴の情報内にて指定された文書を共有する。
【0056】
また、前記表示された会話履歴の情報内の会話ユーザリストから任意のユーザのユーザ端末のみを呼び出すことを特徴とする。
【0057】
また、ユーザ管理装置によって管理され、呼制御管理装置によってセッションが確立され、プレゼンス管理装置によって会話への応答が可能かどうかが判断される複数のユーザ端末間にて映像及び音声による会話を行う通信方法であって、
前記ユーザ端末が、前記会話にて使用される文書のうち、当該ユーザ端末が編集可能な部分を判断する処理と、
前記ユーザ端末が、編集可能であると判断された前記部分を他の部分よりも目立たせて表示する処理とを有する。
【0058】
また、前記ユーザ端末が、該ユーザ端末が編集可能な部分の背景色を変化させて表示する処理を有することを特徴とする。
【0059】
また、前記ユーザ端末が、該ユーザ端末が編集可能な部分の背景を点滅させて表示する処理を有することを特徴とする。
【0060】
また、前記ユーザ端末が、該ユーザ端末が編集可能な部分に半透明で吹き出し形状をしたコメントを表示する処理を有することを特徴とする。
【0061】
また、前記ユーザ端末が、前記文書のうち該ユーザ端末が編集可能な部分以外の部分を前記編集可能な部分に比べて目立たせなく表示する処理を有することを特徴とする。
【0062】
また、前記ユーザ端末が、前記ユーザ端末の前記会話を代理する代理ユーザ端末を設定する処理と、
前記プレゼンス管理装置が、前記ユーザ端末が前記会話への応答が可能かどうかを判断する処理と、
前記ユーザ端末が、当該ユーザ端末が前記会話への応答が不可能な状態であると判断された場合、当該ユーザ端末が編集可能な部分を、前記代理ユーザ端末が編集可能とする処理とを有することを特徴とする。
【0063】
また、ユーザ管理装置によって管理され、呼制御管理装置によってセッションが確立される複数のユーザ端末間にて映像及び音声による会話を行う通信方法であって、
前記ユーザ端末が、前記会話の会話履歴の情報を格納する処理と、
前記ユーザ端末が、前記格納された会話履歴の情報を読み出して表示する処理と、
前記ユーザ端末が、前記表示された会話履歴の情報内の会話ユーザリストに含まれるユーザのユーザ端末すべてを呼び出す処理と、
前記ユーザ端末が、前記会話において利用された前記会話履歴の情報内にて指定された文書を前記ユーザ端末間で共有する処理とを有する。
【0064】
また、前記ユーザ端末が、前記表示された会話履歴の情報内の会話ユーザリストから任意のユーザのユーザ端末のみを呼び出す処理を有することを特徴とする。
【0065】
上記のように構成された本発明においては、ユーザ管理装置によって管理され、呼制御管理装置によってセッションが確立される複数のユーザ端末間にて行われる映像及び音声による会話にて使用される文書のうち、当該ユーザ端末が編集可能な部分が判断され、編集可能であると判断された部分が他の部分よりも目立たせて表示される。
【0066】
これにより、会話に用いられる文書の編集可能領域を容易に認識することができる。
【発明の効果】
【0067】
以上説明したように本発明においては、ユーザ管理装置によって管理され、呼制御管理装置によってセッションが確立される複数のユーザ端末間にて行われる映像及び音声による会話にて使用される文書のうち、当該ユーザ端末が編集可能な部分を判断し、編集可能であると判断された部分を他の部分よりも目立たせて表示する構成としたため、お互いに遠隔にいる複数人が協力して何らかの協同作業を行う際に、作業者間での意思決定や合意形成が素早くでき、協同作業を円滑に進めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0068】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0069】
図1は、本発明の通信システムのネットワーク構成の一例を示す図である。
【0070】
本ネットワーク構成は図1に示すように、ユーザ管理装置1000と、呼制御管理装置1100と、プレゼンス管理装置1200と、共有文書状態管理装置1300と、ユーザ端末1400A〜1400Zとから構成されている。ここで、ユーザ端末1400A〜1400Zは、パーソナルコンピュータ(PC)、携帯型コンピュータ(パーソナル・デジタル・アシスタンス、PDA)、街頭マルチメディア端末、車載端末、ネットワーク接続機能付きテレビ、ネットワーク接続機能付きセットトップボックス、ネットワーク接続機能付きゲーム機、外部と情報をやり取りする機能を備えた類似するその他の装置である。また、ユーザ端末の符号1400A〜1400Zは説明の便宜上、「1400」の後にアルファベットを振っているだけであり、ユーザ端末1400A〜1400Zの数が26には限られるわけではない。
(第1の実施の形態)
図2は、図1に示したネットワーク構成で構成される本発明の通信システムの第1の実施の形態を示す図である。
【0071】
本形態は図2に示すように、ユーザ管理装置1000と、呼制御管理装置1100と、プレゼンス管理装置1200と、共有文書状態管理装置1300と、ユーザ端末1400A〜1400Zとから構成される。
【0072】
ユーザ管理装置1000は、ユーザ情報処理部1001と、ユーザ情報記憶部1002とを有している。また、共有文書状態管理装置1300は、共有文書状態処理部1301と共有文書状態記憶部1302とを有している。また、ユーザ端末1400Aは、発着信処理部1401Aと、映像音声処理部1402Aと、映像入力部1403Aと、映像出力部1404Aと、音声入力部1405Aと、音声出力部1406Aと、ユーザ情報記憶部1407Aと、バディリスト処理部1408Aと、バディリスト記憶部1409Aと、共有文書処理部1410Aと、共有文書記憶部1411Aと、共有文書パーソナライズ処理部1412Aと、表示部1413Aと、端末操作部1414Aとを有している。また、ユーザ端末1400B〜1400Zについても、ユーザ端末1400Aの構成と同様の構成を有する。例えば、ユーザ端末1400Zは、発着信処理部1401Zと、映像音声処理部1402Zと、映像入力部1403Zと、映像出力部1404Zと、音声入力部1405Zと、音声出力部1406Zと、ユーザ情報記憶部1407Zと、バディリスト処理部1408Zと、バディリスト記憶部1409Zと、共有文書処理部1410Zと、共有文書記憶部1411Zと、共有文書パーソナライズ処理部1412Zと、表示部1413Zと、端末操作部1414Zとを有している。
【0073】
ユーザ情報処理部1001は、バディリスト処理部1408A〜1408Zから送信されたユーザ情報テーブルの情報を受信し、ユーザ情報記憶部1002に格納する。
【0074】
図3は、バディリスト処理部1408A〜1408Zから送信されたユーザ情報テーブルのデータ構造の一例を示す図である。
【0075】
バディリスト処理部1408A〜1408Zから送信されたユーザ情報テーブル206のデータ構造は図3に示すように、そのユーザ端末1400A〜1400Zのユーザの情報をまとめたものであり、ユーザID2200と、ユーザ名2201と、プレゼンス2202と、NWアドレス2203とから構成されている。
【0076】
ユーザID2200は、ユーザを特定する固有の識別子を表すデータである。ユーザ名2201は、ユーザの名前を表すデータである。プレゼンス2202は、ユーザの現在の状態を表すデータである。NWアドレス2203は、ユーザ端末に割り当てられたネットワークアドレスを表すデータである。
【0077】
図4は、ユーザ情報記憶部1002に格納されるユーザ情報テーブルの構造の一例を示す図である。ここで、ユーザ情報記憶装置1002には、複数のユーザ情報テーブルが格納されている。
【0078】
ユーザ情報記憶部1002に格納されるユーザ情報テーブル200のデータ構造は図4に示すように、ユーザID2000と、ユーザ名2001と、プレゼンス2002と、NWアドレス2003と、バディリスト2004とから構成されている。
【0079】
ユーザID2000は、利用者であるユーザを特定するユーザ固有の識別子であり、本システム内で一意な値を持つ。ユーザ名2001は、ユーザの名前を表すデータである。プレゼンス2002は、ユーザの現在の状態を表すデータである。典型的には、「オンライン」、「離席中」、「オフライン」などの値を取るが、これらに限るものではない。NWアドレス2003は、ユーザ端末1400A〜1400Zに割り当てられたネットワークアドレスを表すデータである。バディリスト2004は、バディテーブル201を複数個格納している。
【0080】
バディテーブル201は、ユーザID2000のユーザと友好関係にあるユーザの情報を表すデータである。バディテーブル201は、ユーザID2005と、ユーザ名2006と、プレゼンス2007とから構成されている。ユーザID2005は、ユーザID2000のユーザと友好関係にあるユーザを特定する固有の識別子を表すデータである。ユーザ名2006は、ユーザID2000のユーザと友好関係にあるユーザの名前を表すデータである。プレゼンス2007は、ユーザID2000のユーザと友好関係にあるユーザの現在の状態を表すデータである。
【0081】
また、ユーザ情報処理部1001は、バディリスト処理部1408A〜1408Zからの要求に応じてバディテーブル201の情報を返信する。また、呼制御管理部1100に対して各ユーザのNWアドレス2003を提供する。また、ユーザのプレゼンスの変更時に発着信処理部1401A〜1401Zからプレゼンス管理部1200を経由してそのユーザの最新のプレゼンスの情報を受信し、受信されたプレゼンスの情報をそのユーザのユーザID2000と一致するユーザ情報テーブル200内にあるプレゼンス2002と、他のユーザに対応するバディテーブル201のうち、そのユーザのユーザIDと一致するバディテーブル201内にあるプレゼンス2007とに挿入し、ユーザ情報記憶部1002に格納する。
【0082】
このように、ユーザ情報記憶部1002は、全ユーザについて、そのユーザの情報と、そのユーザと友好関係にあるユーザの情報とを格納している。
【0083】
呼制御管理装置1100は、ユーザ端末1400A〜1400Z間のセッションを確立するために使用される。まず、例えばユーザがユーザ端末1400Aの端末操作部1414Aを用いて発信操作を行った際に、発着信処理部1401Aから送信されたユーザID2200(複数でも可)を受信する。その後、呼制御管理装置1100は、ユーザ情報処理部1001を介してユーザ情報記憶部1002に格納されたユーザ情報テーブル200のユーザID2000の値が、受信したユーザID2200と一致するユーザ情報テーブル200に格納されているNWアドレス2003を取得する。そして、呼制御管理装置1100は、このNWアドレス2003に基づいて例えばユーザ端末1400B,1400Cなど(受信したユーザID2200と同数)のユーザ端末に接続し、ユーザ端末間のセッションを確立する。
【0084】
プレゼンス管理装置1200は、ユーザ端末1400A〜1400Z間でプレゼンス情報の交換を行うために使用される。まず、プレゼンス管理装置1200は、例えばユーザがユーザ端末1400Aの端末操作部1414Aを用いてプレゼンスの変更操作やユーザ端末1400Aの起動・終了操作を行った際に、発着信処理部1401Aから送信された最新のプレゼンスの情報を受信する。その後、プレゼンス管理装置1200は、受信した最新のプレゼンスの情報を、ユーザ情報処理部1001を介して、そのユーザのユーザID2000と一致するユーザ情報テーブル200内にあるプレゼンス2002と、他のユーザに対応するバディテーブル201のうち、そのユーザのユーザIDと一致するバディテーブル201内にあるプレゼンス2007とに格納する。
【0085】
共有文書状態処理部1301は、ユーザ端末1400A〜1400Z間のセッションの開始後に、ユーザ端末1400A〜1400Zから送信された共有文書のデータ一式を受信し、保持するために使用される。また、ユーザが共有文書への更新操作を行った際に、その更新操作の情報を蓄積しておくために使用される。詳しい動作は後述の動作の説明の部分において説明する。
【0086】
共有文書状態記憶部1302は、文書データテーブルを複数個格納している。
【0087】
図5は、共有文書状態記憶部1302に格納されている文書データテーブルのデータ構造の一例を示す図である。
【0088】
共有文書状態記憶部1302に格納されている文書データテーブル202のデータ構造は図5に示すように、各共有文書の情報をまとめたものであり、文書ID2100と、文書名2101と、共通データコンテンツ2102と、共通更新データリスト2103と、共有カーソル位置2104と、個別データリスト2105とから構成されている。ここで、本システムで使用される各共有文書は、1つの共通データコンテンツ2102と、個別データリスト2105から辿れる複数の個別データコンテンツ2109との、2種類のコンテンツから構成されることに注意が必要である。つまり、各共有文書は、共通データコンテンツ2102が表示される領域と、複数の個別データコンテンツ2109が表示される複数の領域とによって構成される。
【0089】
文書ID2100は、共有文書を特定する固有の識別子であり、本システム内で一意な値を持つ。文書名2101は、共有文書の名前を表すデータである。共通データコンテンツ2102は、この共有文書を共有する全てのユーザ端末1400A〜1400Zにおいて共通な状態で表示されるコンテンツを表すデータである。このコンテンツは以下に説明するパーソナライズ処理の対象にはならない。共通更新データリスト2103は、共通更新データテーブル203を複数個格納している。
【0090】
共通更新データテーブル203は、共通更新データ2106を格納している。
【0091】
共通更新データ2106は、前記共通データコンテンツ2102や共有カーソル位置2104に対する更新操作を表すデータである。ユーザが前記共通データコンテンツ2102や共有カーソル位置2104に対する更新操作を行う度に、この共通更新データ2106がユーザ端末1400A〜1400Zから送信されて来る。共有文書状態処理部1301は、この共通更新データ2106を蓄積し、同時に、この共有文書を共有している他のユーザ端末に対してこの共通更新データ2106を送信する。各ユーザ端末1400A〜1400Zにおいて、共通更新データ2106に基づいて共通データコンテンツ2102や共有カーソル位置2104の状態を更新し、あるユーザが行った更新操作が各ユーザ端末1400A〜1400Z上でも同じように再現されることにより、ユーザ端末1400A〜1400Z間で共通データコンテンツ2102や共有カーソル位置2104の状態の同期が行われ、同一の状態になることが保証される。
【0092】
共有カーソル位置2104は、各ユーザ端末1400A〜1400Z上で前記共通データコンテンツ2102の上にオーバーラップする形で表示される共有カーソルポインタの位置を表すデータである。この共有カーソルの位置をユーザ端末1400A〜1400Z間でリアルタイムに同期しながら、映像や音声を使って会話を行うことにより、ユーザ間の意図の疎通が促進される。
【0093】
個別データリスト2105は、どのユーザ端末1400A〜1400Zが当該文書のうちどの部分を編集可能かを判断する判断材料であり、個別データテーブル204を複数個格納している。
【0094】
個別データテーブル204は、ユーザ名2107と、イベント2108と、個別データコンテンツ2109と、個別更新データリスト2110と、背景色2111と、背景点滅フラグ2112と、入力禁止フラグ2113と、吹き出しコメント2114とか構成されている。
【0095】
ユーザ名2107は、この個別データコンテンツ2109がどのユーザのためのものなのかを表すデータである。
【0096】
イベント2108は、この個別データコンテンツ2109がユーザ端末1400A〜1400Zの表示部1413A〜1413Zに表示される際に呼び出されるイベントの内容を表すデータである。このイベントが呼び出されることにより、共有文書パーソナライズ処理部1412A〜1412Zがイベントの実行を行う。イベントの実行により、背景色2111や背景点滅フラグ2112や入力禁止フラグ2113や吹き出しコメント2114のような個別データコンテンツ2109に対する付加情報に相当する内容が更新されることにより、個別データコンテンツ2109の表示状態が変更される。これが本システムにおけるパーソナライズ処理の内容である。なお、このイベントの実行は、パーソナライズ処理のためであるから、このイベントの実行による更新結果は、他のユーザと共有する必要がないため、背景色2111や背景点滅フラグ2112や入力禁止フラグ2113や吹き出しコメント2114の内容の更新結果は、共有文書状態処理部1301または他のユーザ端末に対して送信されることはない点に注意が必要である。
【0097】
個別データコンテンツ2109は、この共有文書を共有するユーザ端末1400A〜1400Zごとにパーソナライズされた状態で表示されるコンテンツを表すデータである。なお、パーソナライズ処理の結果、必ずしも全てのユーザ端末1400A〜1400Zにおいてそれぞれ異なる表示状態で個別データコンテンツ2109が表示されるわけではなく、同一の表示状態で個別データコンテンツ2109が表示される場合もある点に注意が必要である。
【0098】
個別更新データリスト2110は、個別更新データテーブル205を複数個格納している。
【0099】
個別更新データテーブル205は、個別更新データ2115を格納している。個別更新データ2115は、前記個別データコンテンツ2109に対する更新操作を表すデータである。ユーザが前記個別データコンテンツ2109に対する更新操作を行う度にこの個別更新データ2115がユーザ端末1400A〜1400Zから送信されて来る。共有文書状態処理部1301は、この個別更新データ2115を蓄積し、同時に、この共有文書を共有している他のユーザ端末に対してこの個別更新データ2115を送信する。各ユーザ端末1400A〜1400Zにおいて、個別更新データ2115に基づいて個別データコンテンツ2109の状態を更新し、あるユーザが行った更新操作が各ユーザ端末1400A〜1400Z上でも同じように再現されることにより、ユーザ端末1400A〜1400Z間で個別データコンテンツ2109の状態の同期が行われ、同一の状態になることが保証される。
【0100】
ここで、イベント2108の説明の部分にて、イベントの実行による更新結果は共有文書状態処理部1301または他のユーザ端末に対して送信されることはないと説明したが、これは、イベントの実行によって個別データコンテンツ2109に対する付加情報に相当する内容が更新されたためであるからである。一方で、個別データコンテンツ2109に対する更新は、個別データコンテンツ2109に対する付加情報ではなく、個別データコンテンツ2109そのものに対する更新であるため、更新結果を共有文書状態処理部1301と他のユーザ端末とに対して送信する必要がある点に注意が必要である。
【0101】
背景色2111は、前記個別データコンテンツ2109の表示領域の、背景色を表すデータである。パーソナライズ処理によって、この背景色を目立つ色に変更することにより、特定のユーザに対して前記個別データコンテンツ2109の表示領域を目立たせつつ、同時に、共有カーソルの表示などのリアルタイム共有を阻害するような画面レイアウトの崩れを発生させないようにすることができる。
【0102】
背景点滅フラグ2112は、前記個別データコンテンツ2109の表示領域の、背景色を点滅するか否か表すデータである。パーソナライズ処理によって、この背景色を点滅するように変更することにより、特定のユーザに対して前記個別データコンテンツ2109の表示領域を目立たせつつ、同時に、共有カーソルの表示などのリアルタイム共有を阻害するような画面レイアウトの崩れを発生させないようにすることができる。
【0103】
入力禁止フラグ2113は、前記個別データコンテンツ2109の表示領域の、入力操作を禁止するか否かを表すデータである。パーソナライズ処理によって、特定のユーザに編集して欲しい個別データコンテンツ2109の表示領域以外の入力操作を禁止し、また一方では、特定のユーザに編集して欲しい個別データコンテンツ2109の表示領域の入力操作を禁止しないようにすることにより、特定のユーザに対して前記個別データコンテンツ2109の表示領域を目立たせつつ、同時に、共有カーソルの表示などのリアルタイム共有を阻害するような画面レイアウトの崩れを発生させないようにすることができる。
【0104】
吹き出しコメント2114は、前記個別データコンテンツ2109の表示領域に対して、吹き出しの形状をした表示物を表示する際に使用されるコメントの文字列を表すデータである。パーソナライズ処理によって、この吹き出しを半透明で、かつ、前記個別データコンテンツ2109の表示領域に対してオーバーラップする形で表示することにより、特定のユーザに対して前記個別データコンテンツ2109の表示領域を目立たせつつ、同時に、共有カーソルの表示などのリアルタイム共有を阻害するような画面レイアウトの崩れを発生させないようにすることができる。
【0105】
また、ユーザ端末1400A〜1400Zは複数存在するため、以下では、ユーザ端末1400Aが保持するユーザ情報テーブル206とバディテーブル207と複数の文書データテーブル208と各テーブル内に格納されているデータは、ユーザ情報テーブル206A、バディテーブル207A及び文書データテーブル208Aのように記載して説明する。これにより、各テーブルや各データが、どのユーザ端末1400A〜1400Zが保持するものなのかを明確にする。ここで、ユーザ端末1400A〜1400Zのうち、ユーザ端末1400Aの構成要素について説明する。なお、ユーザ端末1400B〜1400Zの構成要素についても同様である。
【0106】
発着信処理部1401Aは、ユーザの端末操作部1414Aの操作による発信要求を受け付け、呼制御管理装置1100に対してセッションの確立を要求する。また、呼制御管理装置1100から他のユーザからの着信要求を受け付け、映像音声処理部1402Aを介して音声出力部1406Aに対して着信音の再生を要求する。また、セッションの確立直後に、セッションの確立が行われたことを、映像音声処理部1402Aと共有文書処理部1410Aとに通知する。
【0107】
映像音声処理部1402Aは、セッションの確立直後に発着信処理部1401Aからセッションの確立が行われたことの通知を受信し、映像入力部1403Aと音声入力部1405Aとに対して映像と音声との入力処理の開始を指示し、その結果として映像入力部1403Aと音声入力部1405Aとから送られてきた映像データと音声データとを、会話の相手の例えば映像音声処理部1402Bなどに送信する。また、セッションの確立後、会話の相手の例えば映像音声処理部1402Bなどから受信した映像データと音声データとを、映像出力部1404Aと音声出力部1406Aとにそれぞれ送信する。
【0108】
映像入力部1403Aは、典型的にはカメラ機材である。映像入力部1403Aは、映像音声処理部1402Aから映像の入力処理の開始の指示を受信すると、映像の入力処理を開始する。
【0109】
映像出力部1404Aは、映像音声処理部1402Aから音声出力部1406Aに対して着信音の再生要求を受信すると、着信音を再生する。また、セッションの確立後、会話の相手の例えば映像音声処理部1402Bなどから、映像音声処理部1402Aを経由して映像データを受信し、その映像データを表示部1413Aが表示可能な形式に変換し、表示部1413Aに送信する。
【0110】
音声入力部1405Aは、典型的にはマイク機材である。音声入力部1405Aは、映像音声処理部1402Aから音声の入力処理の開始の指示を受信すると、音声の入力処理を開始する。
【0111】
音声出力部1406Aは、典型的にはスピーカ機材である。音声出力部1406Aは、セッションの確立後、会話の相手の例えば映像音声処理部1402Bなどから、映像音声処理部1402Aを経由して音声データを受信し、その音声データを再生する。
【0112】
ユーザ情報記憶部1407Aは、ユーザ情報テーブル206Aを1つだけ格納している。
【0113】
バディリスト処理部1408Aは、ユーザ端末1400Aの起動時に、ユーザ情報テーブル206Aの情報をユーザ情報処理装置1001に送信し、その代わりに、ユーザ情報処理装置1001からそのユーザに対応するバディテーブル201の情報を複数個受信し、複数個のバディテーブルとしてバディリスト記憶部1409A内に格納する。
【0114】
図6は、バディリスト記憶部1409A〜1409Zに格納されたバディテーブルのデータ構造の一例を示す図である。
【0115】
バディリスト記憶部1409A〜1409Zに格納されたバディテーブル207のデータ構造は、ユーザIDの値がユーザID2200であるユーザと友好関係にあるユーザの情報を表すデータである。バディテーブル207は、ユーザID2300と、ユーザ名2301と、プレゼンス2302とを格納している。
【0116】
ユーザID2300は、ユーザIDの値がユーザID2200であるユーザと友好関係にあるユーザを特定する固有の識別子を表すデータである。また、ユーザ名2301は、ユーザIDの値がユーザID2200であるユーザと友好関係にあるユーザの名前を表すデータである。また、プレゼンス2302は、ユーザIDの値がユーザID2200であるユーザと友好関係にあるユーザの現在の状態を表すデータである。
【0117】
また、バディリスト記憶部1409Aは、バディテーブル207Aを複数個格納している。
【0118】
共有文書処理部1410Aは、ユーザが端末操作部1414Aを操作してセッションの開始操作を行うと、表示部1413Aに複数種類の共有文書の候補を表示する。ユーザが複数候補の中から使用する共有文書を選択すると、発着信処理部1401Aに対してセッションの開始要求を送信する。また、ユーザ端末1400A〜1400Z間のセッションの開始後に、ユーザが先程選択した共有文書のデータ一式を共有文書状態管理装置1300に対して送信する。また、ユーザが共有文書への更新操作を行う際に、その更新操作の情報を共有文書状態管理装置1300に対して送信する。詳しい動作は後述の動作の説明の部分において説明する。
【0119】
共有文書記憶部1411Aは、文書データテーブルを複数個格納している。
【0120】
図7は、共有文書記憶部1411A〜1411Zに格納されている文書データテーブルのデータ構造の一例を示す図である。
【0121】
共有文書記憶部1411A〜1411Zに格納されている文書データテーブル208のデータ構造は図7に示すように、文書ID2400と、文書名2401と、共通データコンテンツ2402と、共通更新データリスト2403と、共有カーソル位置2404と、個別データリスト2405とから構成されている。さらに、共通更新データリスト2403は、共通更新データ2406を有する複数の共通更新データテーブル209を具備する。また、個別データリスト2405は、ユーザID2407と、イベント2408と、個別データコンテンツ2409と、個別更新データリスト2410と、背景色2411と、背景点滅フラグ2412と、入力禁止フラグ2413と、吹き出しコメント2414とを有する複数の個別データテーブル210を具備する。さらに、個別更新データリスト2410は、個別更新データ2415を有する複数の個別更新データテーブル211を具備する。これらの構成要素は、図5に示した文書データテーブル202のデータ構造と同様であるため、それぞれの詳細な説明は省略する。
【0122】
共有文書記憶部1411Aは、ユーザ端末1400Aが参加する複数の会話の中で使用された複数の共有文書の情報を、複数の文書データテーブル208Aとして格納するのに対し、先に述べた共有文書状態記憶部1302は、各ユーザ端末1400A〜1400Zが参加する複数の会話の中で使用された複数の共有文書の情報を、複数の文書データテーブル202として格納する。つまり、共有文書記憶部1411Aが格納する情報は、共有文書状態記憶部1302が格納する情報の一部である。
【0123】
共有文書パーソナライズ処理部1412Aは、セッションの確立後、個別データコンテンツ2409Aが表示部1413Aに表示される際に、共有文書処理部1410Aから呼び出され、イベント2408Aの実行を行う。イベント2408Aの実行を行うことにより、イベント2108の部分で説明したパーソナライズ処理が行われる。
【0124】
以下に、図2に示した本発明の通信システムの第1の実施の形態における処理について説明する。
【0125】
図8は、図2に示した本発明の通信システムの第1の実施の形態における処理を説明するためのフローチャートである。ユーザ端末の数が多くなると説明内容も複雑になるため、ここではユーザ端末の数を3に限定して説明する。ユーザ端末1400Aが、ユーザ端末B1400及びユーザ端末1400Cと、映像及び音声による会話と同時に共有文書をリアルタイム共有する場面を例に挙げ、ユーザ端末1400A〜1400C間のセッション開始の準備段階から、セッション開始後の映像と音声による会話と共有文書のリアルタイム共有とが可能になるまでの段階について説明する。また、ユーザ端末1400A〜1400Cの各ユーザは、共に席を外していないものとする。また、各ユーザ端末1400A〜1400Cには、複数の共有文書のテンプレートが、文書データテーブル208として予め格納されているものとする。
【0126】
まず、ユーザ端末1400Aにおいて、バディリスト処理部1408Aによって表示部1413Aに表示されたバディテーブル207Aの中から、ユーザが、ユーザ端末1400B及びユーザ端末1400Cを選択し、決定する操作を行うと(ステップS3000)、ユーザ端末1400Aにおいて、共有文書処理部1410Aによって、複数の文書データテーブル208Aがテンプレートとして読み込され、今回のセッションにおいて使用する共有文書の候補として表示部1413Aに表示される(ステップS3001)。
【0127】
ユーザ端末1400Aにおいて、ユーザが、表示部1413Aに表示された複数の文書データテーブル208Aのうち、1つを選択し、決定する操作を行うと、選択された文書データテーブル208Aと同じ内容の文書データテーブル208Aが新規に生成され、文書ID2400Aが新たに割り当てられる。
【0128】
その後、表示部1413Aには、この新規に生成された共有文書の文書名の入力を促す表示が行われ、ユーザが文書名を入力すると、文書名2401Aに入力された文書名が格納される。
【0129】
そして、新規に生成された文書データテーブル208A内に存在していた、複数の個別データテーブル210Aのうち、この共有文書を共有するユーザ数と同数の3つを残して他の個別データテーブル210Aが削除され、残された3つの個別データテーブル210Aのユーザ名2407Aに、ユーザ端末1400Aのユーザ名2201Aと、ユーザ端末1400Bのユーザ名2301Aと、ユーザ端末1400Cのユーザ名2301Aとが、それぞれ格納される(ステップS3002)。
【0130】
ユーザ端末1400Aにおいて、発着信処理部1401Aが、呼制御管理装置1100に対して、ユーザ端末1400Bとユーザ端末1400Cとに対応するユーザID2300Aとユーザ名2301Aとを送信し、ユーザ端末1400A〜1400C間のセッションの確立を要求する。呼制御管理装置1100は、ユーザ情報処理部1001を介してユーザ情報記憶部1002内のユーザID2000の値が、受信したユーザID2300Aと一致するユーザ情報テーブル200に格納されているNWアドレス2003を取得する。そして、呼制御管理装置1100は、このNWアドレス2003に基づいてユーザ端末1400Bとユーザ端末1400Cとに接続し、ユーザ端末1400A〜1400C間のセッションを確立する(ステップS3003)。
【0131】
ユーザ端末1400A〜1400Cにおいて、映像音声処理部1402A〜1402Cの間で映像データ及び音声データの交換が可能になり、お互いに会話が開始される(ステップS3004)。
【0132】
ユーザ端末1400Aにおいて、共有文書処理部1410Aが、ステップS3002において新規作成された文書データテーブル208Aの情報を、共有文書状態処理部1301に送信する。共有文書状態処理部1301は、受信した文書データテーブル208Aの情報を、文書データテーブル202に格納し、さらに、共有文書処理部1410Bと共有文書処理部1410Cとに送信する。そして、各ユーザ端末1400A〜1400C上で、共有文書の表示処理が開始される(ステップS3005)。
【0133】
ユーザ端末1400Bとユーザ端末1400Cとにおいて、共有文書状態処理部1301から受信した文書データテーブル208Aを、文書データテーブル208Bと文書データテーブル208Cとして、それぞれ格納する。そして、ユーザ端末1400Aとユーザ端末1400Bとユーザ端末1400Cにおいて、共通データコンテンツ2402A,2402B,2402Cのコンテンツが表示され、さらに、共有カーソル位置2404A,2404B,2404Cで指定される位置に共有カーソルが表示される(ステップS3006)。
【0134】
以下のステップS3007〜S3010の処理は、ステップS3006と同じようにユーザ端末1400A〜1400Cにおいて実行されるが、説明内容の把握を容易にするために、ユーザ端末1400Bにおける処理について説明する。
【0135】
ユーザ端末1400Bにおいて、受信した共有文書に対応する文書データテーブル208Bには、個別データテーブル210Bが3つ存在しているわけだが、まだ表示が行われていない個別データテーブル210Bが存在するかどうかが判断される(ステップS3007)。まだ表示が行われていない個別データテーブル210Bが存在する場合には、ステップS3008に進む。一方、表示が行われていない個別データテーブル210Bが存在しない場合には、共有文書の表示処理を終了する。
【0136】
ユーザ端末1400Bにおいて、共有文書処理部1410Bが、まだ表示が行われていない個別データテーブル210Bを1つ取り出し、そこに格納されているイベント2408Bの実行を共有文書パーソナライズ処理部1412Bに指示する。共有文書パーソナライズ処理部1412Bは、ユーザ名2407Bと、自分のユーザ名であるユーザ名2201Bとを比較する(ステップS3008)。比較された結果、一致する場合には、ステップS3009に進む。一方、一致しない場合には、ステップS3010に進む。
【0137】
共有文書パーソナライズ処理部1412Bは、イベント2408Bのうち、個別データコンテンツ2409Bを目立たせるためのイベントを実行することにより、個別データコンテンツ2409Bを目立たせるような処理を行う(ステップS3009)。これには例えば、背景色2411Bや背景点滅フラグ2412Bや吹き出しコメント2414Bの値を変更することが含まれるが、必ずしも全てを実行する必要はなく、後述するように、どの変更処理を行うかは、カスタマイズが予め可能である。そして、背景色2411Bや背景点滅フラグ2412Bや吹き出しコメント2414Bの変更結果を反映した形で、個別データコンテンツ2409Bを表示する。その後、ステップS3007の処理に戻る。
【0138】
一方、共有文書パーソナライズ処理部1412Bは、イベント2408Bのうち、個別データコンテンツ2409Bを目立たせないためのイベントを実行することにより、個別データコンテンツ2409Bを目立たせないような処理を行う(ステップS3010)。これには例えば、入力禁止フラグ2413Bの値を変更することが含まれるが、必ずしもこの変更処理を実行する必要はなく、後述するように、この変更処理を行うか否かは、カスタマイズが予め可能である。そして、入力禁止フラグ2413Bの変更結果を反映した形で、個別データコンテンツ2409Bを表示する。その後、ステップS3007の処理に戻る。
【0139】
ここで、ステップS3009〜S3010におけるパーソナライズ処理によって、背景色2411Bや背景点滅フラグ2412Bや入力禁止フラグ2413Bや吹き出しコメント2414Bの値が、どのような値に変更されるか、また、どの値に対して変更処理を行うかは、ユーザ端末1400Aにおいて、テンプレートとして格納されていた共有文書の、イベント2408Aにどのような記述がされていたかに依存する。つまり、このイベント2408Aの記述内容をカスタマイズすることにより、ステップS3009〜S3010におけるパーソナライズ処理の挙動をカスタマイズすることができる。
【0140】
以上により、共有文書の内、ユーザ端末1400Bのユーザが編集すべき領域を目立たせ、ユーザ端末1400B以外のユーザが編集すべき領域を逆に目立たなくさせるようにしながら、リアルタイム共有を阻害するような画面レイアウトの崩れを発生させないようにすることができる(ユーザ端末1400A,1400Cにおいても同様である)。また同時に、そのような処理が行われた文書を、他のユーザとリアルタイムに共有することができる。
【0141】
したがって本実施の形態により、各作業者が共有文書内で自分が編集すべき領域を即座に認識することと、各作業者が共有文書の最新状態を即座に取得することの両立ができる。
(第2の実施の形態)
図9は、図1に示したネットワーク構成で構成される本発明の通信システムの第2の実施の形態を示す図である。
【0142】
本形態は図9に示すように、図2に示した第1の実施の形態のユーザ管理装置1000に代理ユーザ管理部1003が追加されている。また、ユーザ端末1400A〜1400Zに代理ユーザ検出部1415A〜1415Zが追加されている。
【0143】
図10は、図9に示したユーザ情報記憶部1002に格納されるユーザ情報テーブルの構造の一例を示す図である。ここで、ユーザ情報記憶装置1002には、複数のユーザ情報テーブルが格納されている。
【0144】
ユーザ情報記憶部1002に格納されるユーザ情報テーブル200のデータ構造は図10に示すように、図4に示したユーザ情報テーブル200のデータ構造に代理ユーザリスト2008が追加されている。また、代理ユーザリスト2008は、複数の代理ユーザテーブル212を複数個格納している。代理ユーザテーブル212は、ユーザID2009を格納している。ユーザID2009は、ユーザIDの値がユーザID2000であるユーザが席を外している等、会話への応答が不可能な状態である場合に、代理で共有文書への入力作業を行うことを依頼するべきユーザのユーザIDを表すデータである。
【0145】
図11は、図9に示した共有文書状態記憶部1302内に格納される文書データテーブルのデータ構造の一例を示す図である。
【0146】
共有文書状態記憶部1302内に格納される文書データテーブルのデータ構造は図11に示すように、図5に示した文書データテーブル202のデータ構造に、共有不可ユーザリスト2116と吹き出し代理コメント2120とが追加されている。
【0147】
共有不可ユーザリスト2116は、共有不可ユーザテーブル213を複数個格納している。
【0148】
共有不可ユーザテーブル213は、セッション開始時に、代理ユーザ検出部1415A〜1415Zが、バディリスト処理部1408A〜1408Zを介して取得した各ユーザのプレゼンスを調べて、席を外しているユーザの存在を検出し、存在した場合にのみ生成されるテーブルである。共有不可ユーザテーブル213は、ユーザID2117と、代理ユーザリスト2118とを格納している。
【0149】
ユーザID2117は、セッション開始時に、代理ユーザ検出部1415A〜1415Zがバディリスト処理部1408A〜1408Zを介して取得した各ユーザのプレゼンスを調べて、席を外しているユーザの存在を検出し、存在した場合の、そのユーザのユーザIDを表すデータである。
【0150】
代理ユーザリスト2118は、代理ユーザテーブル214を複数個格納している。
【0151】
代理ユーザテーブル214は、ユーザID2119を格納している。
【0152】
ユーザID2119は、前記ユーザID2117が存在した場合に、代理ユーザ検出部1415A〜1415Zが、バディリスト処理部1408A〜1408Zを介してユーザ情報処理部1001にアクセスし、ユーザID2000の値が前記ユーザID2117の値と一致するユーザ情報テーブル200を検索し、そのユーザ情報テーブル200の代理ユーザリスト2008から辿れるユーザID2009の値のコピーを表すデータである。
【0153】
吹き出し代理コメント2120は、吹き出しコメント2114と似ているが、吹き出しコメント2114は、自分が元々担当する個別データコンテンツ2109の表示領域を目立たせるために使用されるのに対して、吹き出し代理コメント2120は、自分が元々担当する個別データコンテンツ2109ではないが、その個別データコンテンツ2109の担当者が席を外しているため、代理で自分が担当することになった個別データコンテンツ2109の表示領域を目立たせるために使用される。
【0154】
図12は、図9に示した共有文書記憶部1411A〜1411Zに格納される文書データテーブルのデータ構造の一例を示す図である。
【0155】
共有文書記憶部1411A〜1411Zに格納される文書データテーブル208のデータ構造は図12に示すように、図7に示した文書データテーブル208のデータ構造に、共有不可ユーザリスト2416と吹き出し代理コメント2420とが追加されている。ここで、共有不可ユーザリスト2416〜吹き出し代理コメント2420は、前記共有不可ユーザリスト2116〜吹き出し代理コメント2120のサブセットであるため、説明は省略する。
【0156】
代理ユーザ管理部1003は、ユーザ情報処理部1001を介してバディリスト処理部1408A〜1408Zからアクセスされ、各ユーザについて、そのユーザが席を外している時に代理で共有文書への入力作業を行うことを依頼するべき複数のユーザのユーザIDを受信し、それらのユーザIDを代理ユーザテーブル212のユーザID2009として格納するために使用される。
【0157】
代理ユーザ検出部1415A〜1415Zは、セッション開始時に、バディリスト処理部1408A〜1408Zを介して取得した各ユーザのプレゼンスを調べて、席を外しているユーザの存在を検出し、存在した場合に、そのユーザのユーザIDをユーザID2417A〜2417Zとして共有文書内に埋め込み、また、そのユーザについて、代理で共有文書への入力作業を行うことを依頼するべきユーザのユーザIDを、ユーザ情報処理部1001から取得し、そのユーザIDをユーザID2419A〜2419Zとして共有文書内に埋め込むために使用される。
【0158】
また、代理ユーザ検出部1415A〜1415Zは、セッション開始後、共有文書の表示処理が行われる際に、共有文書処理部1410A〜1410Zから呼び出され、共有文書内に共有不可ユーザテーブル215A〜215Zが1つ以上埋め込まれているか否かを検出し、1つ以上あった場合に、複数のユーザID2419A〜2419Z内に自分のユーザID2200A〜2200Zと一致するものが存在するか否かを検出し、存在した場合に、共有文書パーソナライズ処理部1412A〜1412Zに対して、イベント2408A〜2408Zのうち、個別データコンテンツ2409A〜2409Zを目立たせるためのイベントを実行することにより、個別データコンテンツ2409A〜2409Zを目立たせるような処理を行う。ここで、目立たせるような処理とは、第1の実施の形態にて説明した処理と同様に、背景色を変える、背景を点滅させる、吹き出しを表示する等の処理である。
【0159】
ユーザ端末1400B〜1400Zは、代理ユーザ検出部1415Aと同様の代理ユーザ検出部1415B〜1415Zを有しているため、説明は省略する。
【0160】
以下に、図9に示した本発明の通信システムの第2の実施の形態における処理について説明する。
【0161】
図13は、図9に示した本発明の通信システムの第2の実施の形態における処理を説明するためのフローチャートである。なお、第1の実施の形態の動作の説明と同様に、ユーザ端末の数が多くなると説明内容が複雑になるため、ユーザ端末の数を3に限定する。ユーザ端末1400Aが、ユーザ端末1400B及びユーザ端末1400Cと、映像及び音声による会話と同時に共有文書をリアルタイム共有する場面を例に挙げ、ユーザ端末1400A〜1400C間のセッション開始の準備段階から、セッション開始後の映像及び音声による会話と共有文書のリアルタイム共有とが可能になるまでの段階について説明する。ここで、第1の実施の形態の動作の説明とは異なり、ユーザ端末1400A,1400Bのユーザは共に席を外していないものとするものの、ユーザ端末1400Cのユーザは、席を外しているものとする。さらに、ユーザ端末1400Cについての代理ユーザテーブル212のユーザID2009には、ユーザ端末1400BのユーザIDが登録されているものとする。これは、ユーザ端末1400Cのユーザが席を外している場合には、ユーザ端末1400Cのユーザが元々担当する予定だった個別データコンテンツ2109は、ユーザ端末1400Bのユーザが代理として担当するようになることを意味する。
【0162】
ステップS3100〜S3102の処理は、図8にて説明したステップS3000〜S3002の処理と同様の処理のため、説明は省略する。
【0163】
ユーザ端末1400Aにおいて、代理ユーザ検出部1415Aが、バディリスト処理部1408Aを介してユーザ端末1400Bのプレゼンスであるプレゼンス2302Aと、ユーザ端末1400Cのプレゼンスであるプレゼンス2302Aとを取得し、ユーザ端末1400Bまたはユーザ端末1400Cが席を外しているかどうかが検出される(ステップS3103)。ここでは、ユーザ端末1400Cのユーザが席を外していることを前提に説明しているため、ステップS3104に進む。
【0164】
ユーザ端末1400Aにおいて、代理ユーザ検出部1415Aが、バディリスト処理部1408Aとユーザ情報処理部1001とを介して、ユーザID2000の値がユーザ端末1400CのユーザIDの値と一致するユーザ情報テーブル200を検索・特定し、そのユーザ情報テーブル200内に格納されているユーザID2009を取得する。先に述べた通り、このユーザID2009の値は、ユーザ端末1400BのユーザIDの値と一致するものとする。そして、ユーザ端末1400Aにおいて、代理ユーザ検出部1415Aが、共有文書処理部1410Aを介して、ステップS3102において新規作成された共有文書に対して、ユーザID2417にユーザ端末1400CのユーザIDを格納し、ユーザID2419にユーザ端末1400BのユーザIDを格納する(ステップS3104)。
【0165】
図8にて説明したステップS3003では、ユーザ端末1400Aとユーザ端末1400Bとユーザ端末1400Cとの間でセッションが確立される処理が行われたが、席を外しているユーザに対するセッションの確立処理は行われない点に注意が必要である。ここでは、ユーザ端末1400Cのユーザが席を外していることを前提に説明しているため、ユーザ端末1400Aとユーザ端末1400Bとの間だけでセッションが確立される処理が行われる(ステップS3105)。
【0166】
ステップS3106〜S3112の処理は、図8にて説明したステップS3007〜S3010の処理と同様の処理のため、説明は省略する。
【0167】
ステップS3112が終わった段階で、ユーザ端末1400Aとユーザ端末1400Bとの両方において、それぞれ3つ存在する個別データコンテンツ2409A,2409Bに対するパーソナライズ処理が完了している。
【0168】
つまり、ユーザ端末1400Aでは、ユーザ端末1400Aのユーザが担当すべき1つの個別データコンテンツ2409Aに対して個別データコンテンツ2409Aが目立つようなパーソナライズ処理が行われ、一方、ユーザ端末1400Bのユーザとユーザ端末1400Cのユーザとが担当すべき他の2つの個別データコンテンツ2409Aに対して個別データコンテンツ2409Aが目立たないようなパーソナライズ処理が行われている。ユーザ端末1400Bでも同様である。
【0169】
その後、ユーザ端末1400A及びユーザ端末1400Bにおいて、代理ユーザ検出部1415A,1415Bが、共有文書内にあり、まだ検索していない共有不可ユーザテーブル215A,215Bを検索し、存在するか否かが判断される(ステップS3113)。
【0170】
まだ検索していない共有不可ユーザテーブル215A,215Bが存在すると判断された場合に、ステップS3114に進む。
【0171】
一方、まだ検索していない共有不可ユーザテーブル215A,215Bがもう存在しなくなったか、もしくは、そもそも共有不可ユーザテーブル215A,215B自体が存在していなかった場合には、これで共有文書の表示処理を終了する。
【0172】
ここでは、ステップS3104においてユーザ端末1400CのユーザIDが記載された共有不可ユーザテーブルが1つ生成されていることを前提に説明しているため、ユーザ端末1400A及びユーザ端末1400Bの処理が最初にステップS3113に到達した場合には、ステップS3114に進む。また、ユーザ端末1400A及びユーザ端末1400Bの処理がステップS3114またはステップS3115から戻ってきて2度目にステップS3113に到達した場合には、まだ検索していない共有不可ユーザテーブル215A,215Bはもう存在しなくなっているため、これで共有文書の表示処理を終了する。
【0173】
ユーザ端末1400Aとユーザ端末1400Bとにて、代理ユーザ検出部1415A,1415Bが、ステップS3113において検索・特定された共有不可ユーザテーブル215A,215Bから辿れる複数のユーザID2419A,2419Bを取得し、その複数の値と、自分のユーザIDであるユーザID2200A,2200Bの値とが比較される(ステップS3114)。値が一致した場合には、ステップS3115に進む。一致しなかった場合には、ステップS3113に戻る。
【0174】
ここでは、ユーザ端末1400CのユーザIDが記載された共有不可ユーザテーブルが1つ存在しており、そこから辿れるユーザID2419A,2419Bには、共にユーザ端末1400BのユーザIDが記載されていることを前提に説明しているため、ユーザ端末1400Aは、ステップS3113に戻る。ユーザ端末1400Aは、ステップS3114に到達する直前にステップS3113に1度到達しているため、ステップS3113に戻った後、共有文書の表示処理を終了することになる。つまり、ユーザ端末1400Aでは、ステップS3113に最初に到達した段階と同じ状態で、3つの個別データコンテンツ2409Aが表示されることになる。一方で、ユーザ端末1400Bは、ステップS3115に進む。
【0175】
ユーザ端末1400Bにおいて、代理ユーザ検出部1415Bが、ユーザID2407Bの値がユーザ端末1400CのユーザIDの値と一致する個別データテーブル210Bを検索・特定し、そこに格納されているイベント2408Bの実行を共有文書パーソナライズ処理部1412Bに指示する。
【0176】
共有文書パーソナライズ処理部1412Bは、イベント2408Bのうち、個別データコンテンツ2409Bを自分が代理ユーザとして指名されていることが分かるように目立たせるためのイベントを実行することにより、個別データコンテンツ2409Bを自分が代理ユーザとして指名されていることが分かるように目立たせるような処理を行う(ステップS3115)。これには例えば、背景色2111Bや背景点滅フラグ2112Bや入力禁止フラグ2113Bや吹き出し代理コメント2420Bの値を変更することが含まれるが、必ずしも全てを実行する必要はない。
【0177】
ここで、第1の実施の形態の動作の説明におけるステップS3009では、入力禁止フラグ2113Bに対する変更処理は含まれていなかったのに対し、ステップS3115では含まれていることの理由は、既にステップS3112において入力禁止フラグ2113Bに対して個別データコンテンツ2409Bを目立たせないような変更処理が行われていた場合でも、その変更処理をステップS3115において打ち消すことができるからである。
【0178】
そして、背景色2411Bや背景点滅フラグ2412Bや入力禁止フラグ2413Bや吹き出し代理コメント2420Bの変更結果を反映した形で、個別データコンテンツ2409Bを表示する。その後、ステップ3113に戻る。
【0179】
以上により、ユーザ端末1400Aにおいては、共有文書の内、ユーザ端末1400Aのユーザが編集すべき領域を目立たせ、ユーザ端末1400A以外のユーザが編集すべき領域を逆に目立たなくさせるようにしながら、リアルタイム共有を阻害するような画面レイアウトの崩れを発生させないようにすることができる。また、ユーザ端末1400Bにおいては、共有文書の内、ユーザ端末1400Bのユーザが編集すべき領域を目立たせ、ユーザ端末1400B以外のユーザが編集すべき領域を逆に目立たなくさせ、さらに、席を外しているユーザ端末1400Cの代理として、ユーザ端末1400Bのユーザが編集すべき領域を目立たせようにしながら、リアルタイム共有を阻害するような画面レイアウトの崩れを発生させないようにすることができる。また同時に、そのような処理が行われた文書を、他のユーザとリアルタイムに共有することができる。
【0180】
したがって本実施の形態により、外出や打ち合わせなどで席を外している相手がいる場合に、直ちに、他の作業者に対して、席を外している相手の代わりに編集作業を指示・依頼し、その作業者に、共有文書内で自分が編集すべき領域を即座に区別・認識させることができる。
(第3の実施の形態)
図14は、図1に示したネットワーク構成で構成される本発明の通信システムの第3の実施の形態を示す図である。
【0181】
本形態は図9に示すように、図2に示した第1の実施の形態のユーザ端末1400A〜1400Zに会話履歴処理部1416A〜1416Zと、会話履歴記憶部1417A〜1417Zとが追加されている。
【0182】
会話履歴処理部1416A〜1416Zは、ユーザ端末1400A〜1400Z間で会話が行われる度に、会話履歴の情報を生成し、会話履歴記憶部1417A〜1417Zに格納するために使用される。また、ユーザが端末操作部1414A〜1414Zを用いて会話履歴の表示操作を行った場合に、会話履歴記憶部1417A〜1417Zに格納してある複数の会話履歴の情報を読み込み、表示部1413A〜1413Zに表示するために使用される。また、表示部1413A〜1413Zに表示された複数の会話履歴の情報に基づいてリダイヤル操作を行った場合に、その過去の会話において会話した相手との間でセッションを確立し、その過去の会話において使用された共有文書をもう一度表示するために使用される。また、ユーザが、バディリスト処理部1408A〜1408Zによって表示部1413A〜1413Zに表示された複数のユーザ名2301(または複数のユーザID2300)のうち、1つを選択すると、会話履歴の情報を検索することにより、選択されたユーザと過去において行った会話履歴の情報を表示し、その情報に基づいてリダイヤル操作を行った場合に、その過去の会話において会話した相手との間でセッションを確立し、その過去の会話において使用された共有文書をもう一度表示するために使用される。
【0183】
会話履歴記憶部1417A〜1417Zは、会話履歴テーブルを複数個格納している。会話履歴テーブルは、過去に行われた会話の履歴の情報を表すデータである。
【0184】
図15は、図14に示した会話履歴記憶部1417A〜1417Zに格納されている会話履歴テーブルのデータ構造の一例を示す図である。
【0185】
会話履歴記憶部1417A〜1417Zに格納されている会話履歴テーブル217のデータ構造は図15に示すように、会話履歴ID2500と、会話ユーザリスト2501と、開始時刻2502と、終了時刻2503と、文書ID2504と、文書名2505とを格納している。
【0186】
会話履歴ID2500は、会話履歴の情報の固有の識別子を表すデータである。各ユーザ端末1400A〜1400Z内で一意である必要がある。
【0187】
会話ユーザリスト2501は、会話ユーザテーブル218を複数個格納している。
【0188】
会話ユーザテーブル218は、各会話履歴において、会話が行われた相手のユーザの情報を表すデータである。会話ユーザテーブル218は、ユーザID2506とユーザ名2507とを格納している。
【0189】
ユーザID2506は、会話が行われた相手のユーザ固有のユーザIDを表すデータである。
【0190】
ユーザ名2507は、会話が行われた相手のユーザのユーザ名を表すデータである。
【0191】
開始時刻2502は、各会話履歴において、会話が開始した時刻を表すデータである。
【0192】
終了時刻2503は、各会話履歴において、会話が終了した時刻を表すデータである。
【0193】
文書ID2504は、各会話履歴において、利用された共有文書の固有の識別子を表すデータである。
【0194】
文書名2505は、各会話履歴において、利用された共有文書の文書名を表すデータである。
【0195】
以下に、図14に示した本発明の通信システムの第3の実施の形態における処理について説明する。
【0196】
図16〜19は、図14に示した本発明の通信システムの第3の実施の形態における処理を説明するためのフローチャートである。
【0197】
まず、ユーザ端末1400Aが他のユーザ端末1400B,1400Cとセッションを開始した場合に、どのようにして各ユーザ端末に会話履歴の情報が蓄積されるかについて図16を用いて説明する。
【0198】
ステップS3200〜S3205の処理は、図8にて説明したステップS3000〜S3005の処理と同様の処理のため、説明は省略する。
【0199】
その後、ユーザ端末1400Aにおいて、会話履歴処理部1416Aが、会話履歴テーブル217を1つ新規に生成し、会話履歴ID2500Aを採番し、ユーザID2506Aとユーザ名2507Aに、ステップS3203において呼制御管理装置1100から受信(図13にて説明したステップS3003の処理を参照)した複数のユーザIDと複数のユーザ名を格納し、開始時刻2502Aに、現在の時刻の値を格納し、文書ID2504Aに、ステップS3205において表示処理が開始された共有文書の文書ID2400Aの値を格納し、文書名2505Aに、ステップS3205において表示処理が開始された共有文書の文書名2401Aの値を格納することにより、会話履歴の情報が生成される(ステップS3206)。他のユーザ端末1400B,1400Cにおいても、同様の処理が行われる。
【0200】
ステップS3207〜S3211の処理は、図13にて説明したステップS3006〜S3010の処理と同様の処理のため、説明は省略する。
【0201】
そして、会話を行った後、セッションを終了する(ステップS3212)。
【0202】
複数のユーザ端末1400A〜1400C間におけるセッションが終了した後、ユーザ端末1400Aにおいて、会話履歴処理部1416Aが、終了時刻2503Aに、現在の時刻の値を格納する(ステップS3213)。他のユーザ端末1400B,1400Cにおいても、同様の処理が行われる。
【0203】
以上により、各ユーザ端末に会話履歴の情報が蓄積される。
【0204】
次に、ユーザ端末1400Aにおいて、ユーザが、表示部1413Aに表示された複数の会話履歴の情報に基づいてリダイヤル操作を行った場合に、どのようにしてその過去の会話において会話した相手との間でセッションを確立し、その過去の会話において使用された共有文書をもう一度表示するかについて、図17を用いて説明する。ここで、ユーザ端末1400Aは過去において既に複数の会話を行っており、それらの会話についての会話履歴の情報を、複数の会話履歴テーブル217Aとして保持しているものとする。
【0205】
ユーザ端末1400Aにおいて、ユーザが、端末操作部1414Aを用いて、会話履歴の情報を表示する操作を行うと、会話履歴処理部1416Aが、複数の会話履歴テーブル217Aに格納されている情報を読み込み、会話履歴の情報として、表示部1413Aに表示する(ステップS3300)。表示される項目は、複数のユーザID2506Aと、複数のユーザ名2507Aと、開始時刻2502Aと、終了時刻2503Aと、文書ID2504Aと、文書名2505Aとであって良い。
【0206】
その後、ユーザ端末1400Aにおいて、ユーザが、端末操作部1414Aを用いて、複数個表示された会話履歴の情報のうち、1つを選択する操作を行い(ステップS3301)、ユーザ端末1400Aにおいて、ユーザが、端末操作部1414Aを用いて、リダイヤル操作を行うと(ステップS3302)、ステップS3301において選択された会話履歴の情報に含まれている、全てのユーザID2506Aで特定されるユーザ端末の間でセッションが確立される処理が始まる(ステップS3303)。
【0207】
ステップS3303の処理の詳細及びステップS3304の処理は、図8にて説明したステップS3003〜S3004の処理と同様の処理のため、説明は省略する。
【0208】
ユーザ端末1400Aにおいて、共有文書処理部1410Aが、文書ID2400Aの値が、ステップS3301において選択された会話履歴の情報に含まれている、文書ID2504Aの値と一致する文書データテーブル208を読み込み、共有文書の表示処理が開始される(ステップS3305)。他のユーザ端末1400B,1400Cにおいても、同様な処理が行われる。
【0209】
ユーザ端末1400Aにおいて、共有文書処理部1410Aが、共有文書状態処理部1301にアクセスする。すると、共有文書状態処理部1301が、文書ID2100の値が、ステップS3305において読み込まれた共有文書の文書ID2400Aの値と一致する文書データテーブル202を検索・特定する。すると、共有文書処理部1410Aは、共有文書状態処理部1301から、特定された文書データテーブル202から辿れる複数の共通更新データテーブル203と共有カーソル位置2104と複数の個別更新データテーブル205とを、最新データとして受信し、受信したデータを、複数の共通更新データテーブル209Aと共有カーソル位置2404Aと複数の個別更新データテーブル211Aとして、それぞれ格納する(ステップS3306)。ステップS3306により、ステップS3307以降において、ユーザ端末1400Aがこの共有文書を開くよりも前の時点において、もし、他のユーザ端末1400B,1400Cによって編集が行われていた場合であっても、その最新の編集結果を取得できることが保証される。また、常に共有文書状態処理部1301から最新データを取得するため、複数のユーザ端末間でこの共有文書をリアルタイム共有する際も、複数のユーザ端末間で表示されるコンテンツの同一性が保証される。
【0210】
ステップS3307〜ステップS3311の処理は、図8にて説明したステップS3006〜S3010の処理と同様の処理のため、説明は省略する。
【0211】
以上により、過去に指示・依頼が出された作業内容について、作業内容に対する補足説明や不明点に対する質問などをするために、もう一度全ての相手を呼び出して、過去の指示・依頼の際に用いた共有文書をもう一度表示する作業を、簡便に行うことができる。
【0212】
図17にて説明した処理では、ステップS3302の説明にあるように、全てのユーザID2506Aで特定されるユーザ端末の間でセッションがもう一度確立されたが、次に、特定の相手だけとセッションがもう一度確立する動作について、図18を用いて説明する。
【0213】
図18にて、ステップS3400〜ステップS3401の処理は、図17にて説明したステップS3300〜S3301の処理と同様の処理のため、説明は省略する。
【0214】
ユーザ端末1400Aにおいて、ユーザが、端末操作部1414Aを用いて、ステップS3401において表示された複数のユーザID2506Aや複数のユーザ名2507Aのうち、特定のユーザIDまたは特定のユーザ名を選択する操作を行い(ステップS3402)、ユーザ端末1400Aにおいて、ユーザが、端末操作部1414Aを用いて、リダイヤル操作を行うと(ステップS3403)、ステップS3401において選択された特定のユーザID2506Aで特定されるユーザ端末の間でセッションが確立される処理が始まる(ステップS3404)。
【0215】
ステップS3304の処理の詳細及びステップS3305〜S3412の処理は、図17にて説明したステップS3303〜S3311の処理と同様の処理のため、説明は省略する。
【0216】
以上により、過去に指示・依頼が出された作業内容について、作業内容に対する補足説明や不明点に対する質問などをするために、もう一度特定の相手を呼び出して、過去の指示・依頼の際に用いた共有文書をもう一度表示する作業を、簡便に行うことができる。
【0217】
次に、ユーザ端末1400Aにおいて、ユーザが、バディリスト処理部1408Aによって表示部1413Aに表示された複数のユーザ名2301A(または複数のユーザID2300A)のうち、1つを選択し、リダイヤル操作を行った場合に、どのようにして過去の会話において会話した相手との間でセッションを確立して、その過去の会話において使用された共有文書をもう一度表示するかについて、図19を用いて説明する。
【0218】
まず、ユーザ端末1400Aにおいて、ユーザが、バディリスト処理部1408Aによって表示部1413Aに表示された複数のユーザ名2301A(または複数のユーザID2300A)のうち、1つを選択する操作を行うと(ステップS3500)、ユーザ端末1400Aにおいて、会話履歴処理部1416Aが、ユーザID2506Aの値がステップS3500において選択されたユーザID2300Aと一致する会話履歴テーブル217Aだけを読み込み、ステップS3500において選択されたユーザID2300Aに関わる会話履歴の情報として、表示部1413Aに表示する(ステップS3501)。表示される項目は、複数のユーザID2506Aと複数のユーザ名2507Aと開始時刻2502Aと終了時刻2503Aと文書ID2504Aと文書名2505Aとであって良い。
【0219】
ステップS3502〜ステップS3511の処理は、図17にて説明したステップS3302〜S3311の処理と同様の処理のため、説明は省略する。
【0220】
以上により、ステップS3501において、ユーザ端末1400Aが保持する全ての会話履歴を元に、ステップS3500において選択されたユーザが参加した会話履歴だけをフィルタリングして表示することができ、フィルタリングされた会話履歴を選択してリダイヤル操作を行うことにより、セッションの参加ユーザ全員をもう一度呼び出し、共有文書をもう一度リアルタイム共有することができる。
【0221】
さらに、ステップS3402のように、フィルタリングされた会話履歴の情報として含まれている複数の参加ユーザのうち、特定のユーザを選択してからリダイヤル操作をすると、その特定のユーザだけをもう一度呼び出し、共有文書をもう一度リダイヤルすることもできるようにしても良い。
【0222】
以上により、過去に指示・依頼が出された作業内容について、作業内容に対する補足説明や不明点に対する質問などをするために、もう一度特定の相手を呼び出して、過去の指示・依頼の際に用いた共有文書をもう一度表示する作業を、簡便に行うことができる。
(実施例)
次に、本発明の第1の実施例について説明する。
【0223】
以下のような題材を想定する。ユーザが3人おり、ユーザ端末1400A、ユーザ端末1400B、ユーザ端末1400Cをそれぞれ利用している。各ユーザ端末1400A〜1400CのユーザIDはSIP(RFC3261、<http://www.ietf.org/rfc/rfc3261.txt>)アドレスを用いるものとする。各ユーザ端末1400A〜1400CのユーザIDとユーザ名は、それぞれ
ユーザ端末A:alice@example.com、alice
ユーザ端末B:bob@example.com、bob
ユーザ端末C:carol@example.com、carol
であるものとする。
【0224】
第1の実施の形態の処理の説明における前提と同じ前提の元で、「次回の打ち合わせのスケジュール調整により、スケジュールを確定する」という合意形成を行うために、スケジュールを入力可能な文書を共有文書のテンプレートとして利用して、「各人のスケジュールを報告させる」という指示や依頼を行う場面を例に挙げると、各ユーザ端末1400A〜1400Cにおいて、共有文書が表示される。
【0225】
図20は、各ユーザ端末1400A〜1400Cに表示される画面を示す図である。
【0226】
各ユーザ端末1400A〜1400Cにおいて、共有文書が図20に示すように表示される。
【0227】
図20に示した共有文書は表を表現しており、1行目の領域が共通データコンテンツであり、2〜4行目が個別データコンテンツである。
【0228】
また、他の例として、「あるグループに属するメンバ間で、そのグループが今後取り組むべき業務内容の担当者を確定する」という合意形成を行うために、業務内容と担当者と締め切り日時を入力可能な文書を共有文書のテンプレートとして利用して、「各業務内容の担当者を確定するために、各業務の優先度と作業負荷、各担当者の得意分野とやる気度合いなどを考慮してメンバ間で相談する」という場面を例に挙げると、各ユーザ端末において、共有文書が表示される。
【0229】
図21は、各ユーザ端末1400A〜1400Cに表示される画面を示す図である。
【0230】
各ユーザ端末1400A〜1400Cにおいて、共有文書が図21に示すように表示される。
【0231】
図21に示した共有文書は表を表現しており、タイトルの列と締め切り日時の列の領域が共通データコンテンツであり、それらに挟まれた3列の領域が個別データコンテンツである。
【0232】
図20及び図21においては、明細書添付の図面のため、自分が担当すべき個別データコンテンツの領域を太線で囲まれて示しているが、実際は、自分が担当すべき個別データコンテンツの領域の背景色が変化しており、逆に、他の人が担当すべき個別データコンテンツの領域のコンテンツについて入力を不可にして灰色などの目立たない色に変化していることにより、各ユーザは、自分が担当すべき個別データコンテンツの領域がどの部分であるのかを即座に把握することができる。また、自分が担当すべき個別データコンテンツの領域の背景を点滅させれば、さらに視認性が向上する。また、自分が担当すべき個別データコンテンツの領域に対して、吹き出しを付けることにより、さらに視認性が向上し、吹き出しコメントによって自分が行わなければならない作業内容の把握ができる。また、吹き出しを半透明で表示することにより、例えば共有カーソルが吹き出しの裏側に隠れて見えなくなることを防止できるため、共有文書のリアルタイム共有中におけるユーザ間の意思疎通を阻害しないようにできる(図20及び図21においては、明細書添付の図面であるため、半透明が表現できず、白塗りつぶしの吹き出しで表示)。この吹き出しコメントは常時表示させる必要はないため、一定時間経過したら自動的に消えるようにしても良いし、マウスカーソルでクリックすると消えるような動作をさせても良い。
【0233】
次に、本発明の第2の実施例について説明する。
【0234】
第2の実施例は、第1の実施例の題材において、ユーザcarolだけが席を外しているという前提で、第2の実施の形態における各ユーザ端末での共有文書が表示される場合を例に挙げる。
【0235】
図22及び図23は、各ユーザ端末1400A〜1400Bに表示される画面を示す図である。
【0236】
ユーザbobの画面には、図20や図21と同じようにユーザbobが担当すべき個別データコンテンツの領域が目立つように表示されており、さらに、ユーザcarolが元々担当すべきだった個別データコンテンツの領域も目立つように表示されている。また、吹き出し代理コメントにより、ユーザbobはユーザcarolの代理としてこの領域に対する入力作業を行わなければならないことの把握ができる。
【0237】
ここで、図20及び図21と同様に、明細書添付の図面であるため、色付きの図面表示が不可能であるため、図22及び図23においては、太枠表示を用いて表現している。
【0238】
以上により、本発明においては、お互いに遠隔にいる複数人が協力して何らかの協同作業を行う際に、作業者間での意思決定や合意形成が素早くでき、協同作業を円滑に進めることができる。その理由は、まず、各作業者が共有文書内で自分が編集すべき領域を即座に認識することと、各作業者が共有文書の最新状態を即座に取得することの、両立が可能であり、また、外出や打ち合わせなどで席を外している相手がいる場合に、直ちに、他の作業者に対して、席を外している相手の代わりに編集作業を指示・依頼し、その作業者に、共有文書内で自分が編集すべき領域を即座に区別・認識させることができ、また、過去に指示・依頼が出された作業内容について、作業内容に対する補足説明や不明点に対する質問などをするために、もう一度相手を呼び出して、過去の指示・依頼の際に用いた共有文書をもう一度表示する作業を、簡便に行うことができるからである。
【0239】
また、本発明においては、ユーザ端末1400A〜1400Z内の処理は上述の専用のハードウェアにより実現されるもの以外に、その機能を実現するためのプログラムをユーザ端末1400A〜1400Zにて読取可能な記録媒体に記録し、この記録媒体に記録されたプログラムをユーザ端末1400A〜1400Zに読み込ませ、実行するものであっても良い。ユーザ端末1400A〜1400Zにて読取可能な記録媒体とは、フロッピーディスク、光磁気ディスク、DVD、CDなどの移設可能な記録媒体の他、ユーザ端末1400A〜1400Zに内蔵されたHDD等を指す。この記録媒体に記録されたプログラムは、例えば、ユーザ端末1400A〜1400Zの各処理部にて読み込まれ、各処理部の制御によって、上述したものと同様の処理が行われる。
【図面の簡単な説明】
【0240】
【図1】本発明の通信システムのネットワーク構成の一例を示す図である。
【図2】図1に示したネットワーク構成で構成される本発明の通信システムの第1の実施の形態を示す図である。
【図3】バディリスト処理部から送信されたユーザ情報テーブルのデータ構造の一例を示す図である。
【図4】ユーザ情報記憶部に格納されるユーザ情報テーブルの構造の一例を示す図である。
【図5】共有文書状態記憶部に格納されている文書データテーブルのデータ構造の一例を示す図である。
【図6】バディリスト記憶部に格納されたバディテーブルのデータ構造の一例を示す図である。
【図7】共有文書記憶部に格納されている文書データテーブルのデータ構造の一例を示す図である。
【図8】図2に示した本発明の通信システムの第1の実施の形態における処理を説明するためのフローチャートである。
【図9】図1に示したネットワーク構成で構成される本発明の通信システムの第2の実施の形態を示す図である。
【図10】図9に示したユーザ情報記憶部に格納されるユーザ情報テーブルの構造の一例を示す図である。
【図11】図9に示した共有文書状態記憶部内に格納される文書データテーブルのデータ構造の一例を示す図である。
【図12】図9に示した共有文書記憶部に格納される文書データテーブルのデータ構造の一例を示す図である。
【図13】図9に示した本発明の通信システムの第2の実施の形態における処理を説明するためのフローチャートである。
【図14】図1に示したネットワーク構成で構成される本発明の通信システムの第3の実施の形態を示す図である。
【図15】図14に示した会話履歴記憶部に格納されている会話履歴テーブルのデータ構造の一例を示す図である。
【図16】図14に示した本発明の通信システムの第3の実施の形態における処理を説明するためのフローチャートである。
【図17】図14に示した本発明の通信システムの第3の実施の形態における処理を説明するためのフローチャートである。
【図18】図14に示した本発明の通信システムの第3の実施の形態における処理を説明するためのフローチャートである。
【図19】図14に示した本発明の通信システムの第3の実施の形態における処理を説明するためのフローチャートである。
【図20】各ユーザ端末に表示される画面を示す図である。
【図21】各ユーザ端末に表示される画面を示す図である。
【図22】各ユーザ端末に表示される画面を示す図である。
【図23】各ユーザ端末に表示される画面を示す図である。
【符号の説明】
【0241】
1000 ユーザ管理装置
1001 ユーザ情報処理部
1002 ユーザ情報記憶部
1003 代理ユーザ管理部
1100 呼制御管理装置
1200 プレゼンス管理装置
1300 共有文書状態管理装置
1301 共有文書状態処理部
1302 共有文書状態記憶部
1400A〜1400Z ユーザ端末
1401A〜1401Z 発着信処理部
1402A〜1402Z 映像音声処理部
1403A〜1403Z 映像入力部
1404A〜1404Z 映像出力部
1405A〜1405Z 音声入力部
1406A〜1406Z 音声出力部
1407A〜1407Z ユーザ情報記憶部
1408A〜1408Z バディリスト処理部
1409A〜1409Z バディリスト記憶部
1410A〜1410Z 共有文書処理部
1411A〜1411Z 共有文書記憶部
1412A〜1412Z 共有文書パーソナライズ処理部
1413A〜1413Z 表示部
1414A〜1414Z 端末操作部
1415A〜1415Z 代理ユーザ検出部
1416A〜1416Z 会話履歴処理部
1417A〜1417Z 会話履歴記憶部
200,206 ユーザ情報テーブル
2000,2005,2200,2300,2407,2009,2117,2119,2417,2419,2506 ユーザID
2001,2006,2107,2201,2301,2507 ユーザ名
2002,2007,2202,2302 プレゼンス
2003,2203 NWアドレス
2004 バディリスト
2008,2118,2418 代理ユーザリスト
201,207 バディテーブル
202,208 文書データテーブル
203,209 共通更新データテーブル
204,210 個別データテーブル
205,211 個別更新データテーブル
2100,2400,2504 文書ID
2101,2401,2505 文書名
2102,2402 共通データコンテンツ
2103,2403 共通更新データリスト
2104,2404 共有カーソル位置
2105,2405 個別データリスト
2106,2406 共通更新データ
2108,2408 イベント
2109,2409 個別データコンテンツ
2110,2410 個別更新データリスト
2111,2411 背景色
2112,2412 背景点滅フラグ
2113,2413 入力禁止フラグ
2114,2414 吹き出しコメント
2116 共有不可ユーザリスト
2115,2415 個別更新データ
212,214,216 代理ユーザテーブル
2120,2420 吹き出し代理コメント
213,215 共有不可ユーザテーブル
217 会話履歴テーブル
218 会話ユーザテーブル
2500 会話履歴ID
2501 会話ユーザリスト
2502 開始時刻
2503 終了時刻

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ管理装置によって管理され、呼制御管理装置によってセッションが確立される複数のユーザ端末間にて映像及び音声による会話が行われるための通信システムであって、
前記会話にて使用される文書を管理する共有文書状態管理装置とを有し、
前記ユーザ端末は、前記文書のうち、該ユーザ端末が編集可能な部分を判断し、編集可能であると判断された前記部分を他の部分よりも目立たせて表示する通信システム。
【請求項2】
請求項1に記載の通信システムにおいて、
前記共有文書状態管理装置は、前記文書を共有文書として管理し、前記共有文書と該共有文書の更新データとを格納することを特徴とする通信システム。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の通信システムにおいて、
前記ユーザ端末は、該ユーザ端末が編集可能な部分の背景色を変化させて表示することを特徴とする通信システム。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の通信システムにおいて、
前記ユーザ端末は、該ユーザ端末が編集可能な部分の背景を点滅させて表示することを特徴とする通信システム。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の通信システムにおいて、
前記ユーザ端末は、該ユーザ端末が編集可能な部分に半透明で吹き出し形状をしたコメントを表示することを特徴とする通信システム。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載の通信システムにおいて、
前記ユーザ端末は、前記文書のうち該ユーザ端末が編集可能な部分以外の部分を前記編集可能な部分に比べて目立たせなく表示することを特徴とする通信システム。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の通信システムにおいて、
前記ユーザ端末が前記会話への応答が可能かどうかを判断するプレゼンス管理装置を有し、
前記ユーザ端末は、該ユーザ端末の前記会話を代理する代理ユーザ端末を設定し、前記プレゼンス管理装置にて当該ユーザ端末が前記会話への応答が不可能な状態であると判断された場合、当該ユーザ端末が編集可能な部分を、前記代理ユーザ端末が編集可能とすることを特徴とする通信システム。
【請求項8】
ユーザ管理装置によって管理され、呼制御管理装置によってセッションが確立される複数のユーザ端末間にて映像及び音声による会話が行われるための通信システムであって、
前記ユーザ端末は、前記会話の会話履歴の情報を格納し、格納された前記会話履歴の情報を読み出して表示し、前記表示された会話履歴の情報内の会話ユーザリストに含まれるユーザのユーザ端末すべてを呼び出し、前記会話において利用された前記会話履歴の情報内にて指定された文書を共有する通信システム。
【請求項9】
請求項8に記載の通信システムにおいて、
前記ユーザ端末は、前記表示された会話履歴の情報内の会話ユーザリストから任意のユーザのユーザ端末のみを呼び出すことを特徴とする通信システム。
【請求項10】
ユーザ管理装置によって管理され、プレゼンス管理装置によって会話への応答が可能かどうかが判断され、呼制御管理装置によってセッションが確立され、映像及び音声による前記会話が行われるユーザ端末であって、
前記会話にて使用される文書のうち、当該ユーザ端末が編集可能な部分を判断し、編集可能であると判断された前記部分を他の部分よりも目立たせて表示するユーザ端末。
【請求項11】
請求項10に記載のユーザ端末において、
当該ユーザ端末が編集可能な部分の背景色を変化させて表示することを特徴とするユーザ端末。
【請求項12】
請求項10または請求項11に記載のユーザ端末において、
当該ユーザ端末が編集可能な部分の背景色を変化させて表示することを特徴とするユーザ端末。
【請求項13】
請求項10乃至12のいずれか1項に記載のユーザ端末において、
当該ユーザ端末が編集可能な部分の背景を点滅させて表示することを特徴とするユーザ端末。
【請求項14】
請求項10乃至13のいずれか1項に記載のユーザ端末において、
当該ユーザ端末が編集可能な部分に半透明で吹き出し形状をしたコメントを表示することを特徴とするユーザ端末。
【請求項15】
請求項10乃至14のいずれか1項に記載のユーザ端末において、
前記文書のうち当該ユーザ端末が編集可能な部分以外の部分を前記編集可能な部分に比べて目立たせなく表示することを特徴とするユーザ端末。
【請求項16】
請求項10乃至15のいずれか1項に記載のユーザ端末において、
前記ユーザ端末の前記会話を代理する代理ユーザ端末を設定し、前記プレゼンス管理装置にて当該ユーザ端末が前記会話への応答が不可能な状態であると判断された場合、当該ユーザ端末が編集可能な部分を、前記代理ユーザ端末が編集可能とすることを特徴とするユーザ端末。
【請求項17】
ユーザ管理装置によって管理され、プレゼンス管理装置によって会話への応答が可能かどうかが判断され、呼制御管理装置によってセッションが確立され、映像及び音声による前記会話が行われるユーザ端末であって、
前記会話の会話履歴の情報を格納し、格納された前記会話履歴の情報を読み出して表示し、前記表示された会話履歴の情報内の会話ユーザリストに含まれるユーザのユーザ端末すべてを呼び出し、前記会話において利用された前記会話履歴の情報内にて指定された文書を共有するユーザ端末。
【請求項18】
請求項17に記載のユーザ端末において、
前記表示された会話履歴の情報内の会話ユーザリストから任意のユーザのユーザ端末のみを呼び出すことを特徴とするユーザ端末。
【請求項19】
ユーザ管理装置によって管理され、呼制御管理装置によってセッションが確立され、プレゼンス管理装置によって会話への応答が可能かどうかが判断される複数のユーザ端末間にて映像及び音声による会話を行う通信方法であって、
前記ユーザ端末が、前記会話にて使用される文書のうち、当該ユーザ端末が編集可能な部分を判断する処理と、
前記ユーザ端末が、編集可能であると判断された前記部分を他の部分よりも目立たせて表示する処理とを有する通信方法。
【請求項20】
請求項19に記載の通信方法において、
前記ユーザ端末が、該ユーザ端末が編集可能な部分の背景色を変化させて表示する処理を有することを特徴とする通信方法。
【請求項21】
請求項19または請求項20に記載の通信方法において、
前記ユーザ端末が、該ユーザ端末が編集可能な部分の背景を点滅させて表示する処理を有することを特徴とする通信方法。
【請求項22】
請求項19乃至21のいずれか1項に記載の通信方法において、
前記ユーザ端末が、該ユーザ端末が編集可能な部分に半透明で吹き出し形状をしたコメントを表示する処理を有することを特徴とする通信方法。
【請求項23】
請求項19乃至22のいずれか1項に記載の通信方法において、
前記ユーザ端末が、前記文書のうち該ユーザ端末が編集可能な部分以外の部分を前記編集可能な部分に比べて目立たせなく表示する処理を有することを特徴とする通信方法。
【請求項24】
請求項19乃至23のいずれか1項に記載の通信方法において、
前記ユーザ端末が、前記ユーザ端末の前記会話を代理する代理ユーザ端末を設定する処理と、
前記プレゼンス管理装置が、前記ユーザ端末が前記会話への応答が可能かどうかを判断する処理と、
前記ユーザ端末が、当該ユーザ端末が前記会話への応答が不可能な状態であると判断された場合、当該ユーザ端末が編集可能な部分を、前記代理ユーザ端末が編集可能とする処理とを有することを特徴とする通信方法。
【請求項25】
ユーザ管理装置によって管理され、呼制御管理装置によってセッションが確立される複数のユーザ端末間にて映像及び音声による会話を行う通信方法であって、
前記ユーザ端末が、前記会話の会話履歴の情報を格納する処理と、
前記ユーザ端末が、前記格納された会話履歴の情報を読み出して表示する処理と、
前記ユーザ端末が、前記表示された会話履歴の情報内の会話ユーザリストに含まれるユーザのユーザ端末すべてを呼び出す処理と、
前記ユーザ端末が、前記会話において利用された前記会話履歴の情報内にて指定された文書を前記ユーザ端末間で共有する処理とを有する通信方法。
【請求項26】
請求項25に記載の通信方法において、
前記ユーザ端末が、前記表示された会話履歴の情報内の会話ユーザリストから任意のユーザのユーザ端末のみを呼び出す処理を有することを特徴とする通信方法。
【請求項27】
複数のユーザ端末間にて映像及び音声により行われる会話にて使用される文書のうち、当該ユーザ端末が編集可能な部分を判断する手順と、
前記ユーザ端末が編集可能であると判断された前記部分を他の部分よりも目立たせて表示する手順とをコンピュータに実行させるための通信プログラムを記録した記録媒体。
【請求項28】
請求項27に記載の記録媒体において、
前記ユーザ端末が編集可能な部分の背景色を変化させて表示する手順をコンピュータに実行させるための通信プログラムを記録した記録媒体。
【請求項29】
請求項27または請求項28に記載の記録媒体において、
前記ユーザ端末が編集可能な部分の背景を点滅させて表示する手順をコンピュータに実行させるための通信プログラムを記録した記録媒体。
【請求項30】
請求項27乃至29のいずれか1項に記載の記録媒体において、
前記ユーザ端末が編集可能な部分に半透明で吹き出し形状をしたコメントを表示する手順をコンピュータに実行させるための通信プログラムを記録した記録媒体。
【請求項31】
請求項27乃至30のいずれか1項に記載の記録媒体において、
前記文書のうち前記ユーザ端末が編集可能な部分以外の部分を前記編集可能な部分に比べて目立たせなく表示する手順をコンピュータに実行させるための通信プログラムを記録した記録媒体。
【請求項32】
請求項27乃至請求項31のいずれか1項に記載の記録媒体において、
前記ユーザ端末の前記会話を代理する代理ユーザ端末を設定する手順と、
前記ユーザ端末が前記会話への応答が可能かどうかを判断する手順と、
前記ユーザ端末が前記会話への応答が不可能な状態であると判断された場合、当該ユーザ端末が編集可能な部分を、前記代理ユーザ端末が編集可能とする手順とをコンピュータに実行させるための通信プログラムを記録した記録媒体。
【請求項33】
複数のユーザ端末間にて映像及び音声により行われる会話の会話履歴の情報を格納する手順と、
前記格納された会話履歴の情報を読み出して表示する手順と、
前記表示された会話履歴の情報内の会話ユーザリストに含まれるユーザのユーザ端末すべてを呼び出す手順と、
前記会話において利用された前記会話履歴の情報内にて指定された文書を前記ユーザ端末間で共有する手順とをコンピュータに実行させるための通信プログラムを記録した記録媒体。
【請求項34】
請求項33に記載の記録媒体において、
前記表示された会話履歴の情報内の会話ユーザリストから任意のユーザのユーザ端末のみを呼び出す手順をコンピュータに実行させるための通信プログラムを記録した記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2007−311875(P2007−311875A)
【公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−136333(P2006−136333)
【出願日】平成18年5月16日(2006.5.16)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.フロッピー
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】