説明

通信システム、通信装置、通信方法、およびプログラム

【課題】特殊な通信手段を設けずに、通常の操作で端末からネットワーク上の通信相手との通信路を確立すること。
【解決手段】本発明の通信装置は、TCP/IPネットワークを介して他機器と接続可能な通信装置であって、前記TCP/IPネットワークを介して接続可能な前記他機器を示す機器一覧を表示する表示部と、前記他機器の操作時に、操作された前記他機器を特定するための操作端末情報を受信する通信制御部と、前記TCP/IPネットワークを介して、受信した操作端末情報から、直前に操作された前記他機器を特定するための前記操作端末情報を抽出する操作端末情報抽出部と、前記抽出された操作端末情報に基づき、直前に操作された他機器を前記機器一覧で強調して表示するよう前記表示部を制御する表示制御部と、を備え、前記通信制御部は、前記抽出された操作端末情報に基づき、直前に操作された前記他機器との通信路を確立するための通信制御を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークを介して接続可能な制御機器と被制御機器を備えた通信システム、通信装置、通信方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
DLNA対応機器は、ファイルを送受信したい相手機器を選ぶ際に、機器一覧を表示部に表示する。そして、ユーザはその機器一覧から所望の相手機器を選択する。しかし、同一のネットワークに接続されるDLNA対応機器が多く、それらのDLNA対応機器が機器一覧に含まれる場合、ユーザは、多くのDLNA対応機器の名称が表示されている機器一覧から、所望の相手機器の名称を選択する必要がある。そのため、所望の相手機器の名称を選択するのに時間が要する場合がある。さらには、所望の相手機器の名称の表示に統一された規格がないため、ユーザは、機器一覧から所望の相手機器の名称を選択するのが難しい場合がある。
【0003】
DLNA対応機器とは、DLNA(Digital Living Network Alliance;登録商標)のガイドラインに準拠する機器を指す。DLNAガイドラインでは、既存規格の細部や手順を調整したプロトコルの統一を図っており、既存の規格を組み合わせて互換性を実現している。たとえば、機器を繋ぐ有線・無線ネットワークの方式は、有線がイーサネット(登録商標)、無線がWi−Fi(登録商標)といった規格を利用することができる。また、機器同士の検索にはUPnP、ファイル転送の手順にはHTTP、機器同士のメタデータのやりとりにはXMLを利用することができる。したがって、DLNA対応機器が接続された家庭内のネットワークでは、DLNA対応機器は、家庭内のサーバ装置から動画データを受け取ることができたり、画像ファイルを家庭内のサーバ装置にアップロードすることができる。また、DLNA対応機器が接続された家庭内のネットワークでは、コンテンツデータを家庭内のネットワークに接続された装置で共有することができる。
【0004】
特許文献1や特許文献2では、複数の通信手段を備える端末を対象として、近傍通信により、所望の相手端末のみにメッセージを送信し、その応答をIPネットワークから得ることで、DLNA対応機器が接続されるネットワークの通信路を確立するものがある。この方式では、端末に近傍通信手段が備わっていることが前提となる。そのため、たとえネットワークに含まれていても、近傍通信手段を備えない家庭内のレコーダやテレビは、機器一覧に表示されない場合がある。また、近傍通信を行うために、通信相手としたい端末を自端末に近付ける必要がある。しかし、通信相手としたい端末によっては自端末を近付けるのが困難な場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−141816号公報
【特許文献2】特開2010−130345号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、ネットワークに接続される、DLNA対応機器である端末を対象とし、特殊な通信手段を設けずに、通常の操作で端末からネットワーク上の通信相手との通信路を確立することができる通信システム、通信装置、通信方法、およびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、TCP/IPネットワークを介して他機器と接続可能な通信装置であって、前記TCP/IPネットワークを介して接続可能な前記他機器を示す機器一覧を表示する表示部と、前記他機器の操作時に、操作された前記他機器を特定するための操作端末情報を受信する通信制御部と、前記TCP/IPネットワークを介して、受信した操作端末情報から、直前に操作された前記他機器を特定するための前記操作端末情報を抽出する操作端末情報抽出部と、前記抽出された操作端末情報に基づき、直前に操作された他機器を前記機器一覧で強調して表示するよう前記表示部を制御する表示制御部と、を備え、前記通信制御部は、前記抽出された操作端末情報に基づき、直前に操作された前記他機器との通信路を確立するための通信制御を行う、通信装置を提供する。
【0008】
上記通信装置は、前記TCP/IPネットワークを介して複数の他機器と接続可能であり、前記TCP/IPネットワークを介して接続可能な前記複数の他機器を示す機器一覧を表示する表示部と、前記複数の他機器の操作時に、操作された前記複数の他機器を特定するための特定操作端末情報と、操作された前記複数の他機器を自装置から操作可能にするキー情報とから構成される前記操作端末情報を受信する通信制御部と、前記TCP/IPネットワークを介して、受信した操作端末情報から、直前に操作された他機器を特定する前記特定操作端末情報と、直前に操作された他機器を自装置から操作可能にする前記キー情報とを抽出する操作端末情報抽出部と、前記抽出された特定操作端末情報及び前記キー情報に基づき、直前に操作された前記他機器を前記機器一覧に、直前に操作された前記他機器との通信路を確立するためのキー操作を重畳して表示するよう前記表示部を制御する表示制御部と、を備え、前記通信制御部は、前記抽出された特定操作端末情報に基づき、直前に操作された前記他機器との通信路を確立するための通信制御を行う。
【0009】
また、本発明は、TCP/IPネットワークを介して接続可能な制御機器と被制御機器を備えた通信システムにおいて、前記被制御機器は、前記被制御機器の操作時に、操作された前記被制御機器を特定するための操作端末情報を作成し、前記TCP/IPネットワークに一斉送信する操作端末情報作成部を有し、前記制御機器は、前記TCP/IPネットワークを介して接続可能な前記被制御機器を示す機器一覧を表示する表示部と、前記TCP/IPネットワークを介して、前記操作端末情報作成部より送信された情報から、直前に操作された前記被制御機器を特定する前記操作端末情報を抽出する操作端末情報抽出部と、前記抽出された操作端末情報に基づき、直前に操作された被制御機器を前記機器一覧で強調して表示するよう前記表示部を制御する表示制御部と、前記抽出された操作端末情報に基づき、前記直前に操作された被制御機器と前記制御機器との通信路を確立するための通信制御を行う通信制御部と、を有する、ことを特徴とする通信システムを提供する。
【0010】
上記通信システムにおいて、前記被制御機器は、複数の被制御機器で構成され、各被制御機器は、操作された前記複数の被制御機器を特定するための特定操作端末情報と、操作された前記複数の被制御機器を前記制御機器から操作可能にするキー情報とから構成される前記操作端末情報を作成して、前記TCP/IPネットワークに一斉送信する前記操作端末情報作成部を有し、前記制御機器は、前記TCP/IPネットワークを介して接続可能な前記複数の被制御機器を示す機器一覧を表示する表示部と、前記TCP/IPネットワークを介して前記操作端末情報作成部より送信された情報から、直前に操作された前記複数の被制御機器を特定するための特定操作端末情報と前記キー情報とを抽出する操作端末情報抽出部と、前記操作端末情報抽出部で抽出された前記キー情報に基づき、操作された前記複数の被制御機器を前記制御機器から操作可能にするキー操作情報を生成する操作端末指示部と、前記操作端末情報抽出部で抽出された前記特定操作端末情報に基づき、直前に操作された前記複数の被制御機器の機器一覧に、前記操作端末指示部で生成されたキー操作情報に基づき、操作された前記複数の被制御機器と前記制御機器との通信路を確立するためのキー操作を重畳して表示するよう前記表示部を制御する表示制御部と、を有する。
【0011】
また、本発明は、TCP/IPネットワークを介して接続可能な制御機器と被制御機器との間の通信方法において、前記被制御機器の操作端末情報作成部により、前記被制御機器の操作時に、操作された前記被制御機器を特定するための操作端末情報を作成して、前記TCP/IPネットワークに一斉送信するステップと、前記制御機器の操作端末情報抽出部により、前記操作端末情報作成部より送信された情報から、直前に操作された前記被制御機器を特定する前記操作端末情報を抽出するステップと、前記制御機器の表示部により、前記抽出された操作端末情報に基づき、直前に操作された被制御機器を前記機器一覧で強調して表示するステップと、前記制御機器の通信制御部により、前記抽出された操作端末情報に基づき、前記直前に操作された被制御機器と前記制御機器との通信路を確立するための通信制御を行うステップと、を有することを特徴とする通信方法を提供する。
【0012】
また、本発明は、コンピュータに、上記通信方法に記載の各ステップを実行させるためのプログラムを提供する。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る通信システム、通信装置、通信方法、およびプログラムによれば、ネットワークに接続される、DLNA対応機器である端末を対象とし、特殊な通信手段を設けずに、通常の操作で端末からネットワーク上の通信相手との通信路を確立することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】実施の形態1に係る通信システムの全体図
【図2】操作端末情報P1の一例を示す図
【図3】実施の形態1における機器一覧の表示例
【図4】実施の形態1における機器一覧作成フローを示す図
【図5】実施の形態2に係る通信システムの全体図
【図6】操作端末情報P2の一例を示す図
【図7】(a)実施の形態2における機器一覧の表示例(1)、(b)実施の形態2における機器一覧の表示例(2)
【図8】実施の形態2に係る機器一覧作成フローを示す図
【図9】(a)〜(d)は、実施の形態2における機器一覧の表示例(3)〜(6)
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0016】
(実施の形態1)
実施の形態1に係るシステムでは、ユーザが直前に操作した端末100を示す情報である操作端末情報P1が、ネットワーク300を介して端末200にブロードキャスト(Broadcast)される。そして、端末200では、端末100から受信した情報から操作端末情報P1が抽出され、その抽出した操作端末情報P1及び現在保持するネットワーク300上の機器リストに基づいて、機器一覧が作成されて、表示部207に表示される。そして、表示部207は、ユーザが直前に操作した端末100を機器一覧内で最初の項目として強調表示し、かつ端末200は端末100との間で通信路を確立する。
【0017】
図1は、実施の形態1に係る通信システムの全体図である。図1に示す通信システムでは、ネットワーク300(TCP/IPネットワーク)に接続された端末100、200が互いに通信可能である。端末100、200はDLNA対応機器である。例えば、端末100、200同士の検索にはUPnP、ファイル転送の手順にはHTTP、端末100、200同士のメタデータのやりとりにはXMLを利用することができる。
【0018】
図1に示す端末100は、表示部101と、DLNA処理部103と、通信制御部105と、記憶部107と、キー入力受付部109と、遠隔操作入力受付部111と、遠隔操作部113と、入力処理部115と、操作端末情報作成部117と、を備える。
【0019】
表示部101は、例えば、ネットワーク300を介して接続されるDLNA対応機器の一覧を表示する。
【0020】
DLNA処理部103は、通信制御部105を介して、ネットワーク300を介して接続されるDLNA対応機器、およびその機器の種類(サーバ装置、クライアント装置)をDLNAのガイドラインに沿ったコマンドを使用して特定するための処理を行う。また、DLNA処理部103は、通信制御部105を介して、ネットワーク300を介して接続されるDLNA対応機器が保持するファイルを検索して、そのファイルの交換やストリーミングするための処理を行う。
【0021】
DLNA処理部103は、入力処理部115から出力信号に基づき、現在ネットワーク300を介して接続するDLNA対応機器のリスト又は端末操作情報とから、表示部101に表示するための機器一覧を作成する。
【0022】
記憶部107は、現在ネットワーク300介して接続されるDLNA対応機器の一覧を保持する。
【0023】
入力処理部115は、キー入力受付部109又は遠隔操作入力受付部111が受け付けたユーザの入力操作に基づき、各種入力処理を行う。たとえば、ユーザが直前に行った自端末100に対する操作(例えば、「空き容量確認」、「電源ON」、「チャンネル変更」、「モード変更」、「ディスクの挿入/取出」など)が発生すると、ユーザが直前に行った自端末100に対する操作が発生した旨の通知を操作端末情報作成部117へ出力する。
【0024】
また、例えば、キー入力受付部109又は遠隔操作入力受付部111が、現在ネットワーク300上に接続されているDLNA対応機器のリストを表示部101に表示させるためのキー入力操作を受け付けると、入力処理部115は、そのキーイベントをDLNA処理部103に通知する。
【0025】
操作端末情報作成部117は、入力処理部115からの出力信号(“キーイベントが発生した旨の通知”)が入力されると、ユーザが直前に行った自端末100に対する操作(例えば、「空き容量確認」)に基づき、端末100を特定するための情報である操作端末情報P1を作成し、“操作端末情報送信要求”と共に、通信制御部105へ出力する。ここで、本実施の形態では、ユーザが直前に行った自端末100に対する操作は、例えば、「空き容量確認」といった端末100をユーザが使用する際に通常行う操作である。
【0026】
通信制御部105は、DLNA対応機器(たとえば、端末200)との通信路を確立するための各種制御情報を、ネットワーク300を介してDLNA対応機器から送受信し、送受信した制御情報に基づき、ネットワーク300上で端末200との通信路を確立する。
【0027】
また、通信制御部105は、操作端末情報作成部117から出力された“操作端末情報送信要求”に基づき、操作端末情報P1を、DLNA対応機器(たとえば、端末200)との通信路を確立するための各種制御情報と共に、ネットワーク300を介して接続された端末200に送信する。
【0028】
ここで、図2に操作端末情報P1の例を示す。操作端末情報P1は、ユーザが直前に何らかの操作を行った端末を特定するための情報である。図2に示すように、操作端末情報P1として、例えば、IPアドレス(10.68.131.111)、端末名(端末100)、および端末種別(DMP、DMS)がある。
【0029】
キー入力受付部109は、端末100に備えられたキーからの入力を受け付けて、入力処理部115へ出力する。また、遠隔操作入力受付部111は、遠隔操作部113で操作された操作情報を受け付け、入力処理部115へ出力する。
【0030】
遠隔操作部113は、端末100とは分離可能な遠隔操作デバイスであり、ユーザの入力操作を受け付けて、遠隔操作入力受付部111にユーザ入力操作を無線送信する。
【0031】
図1に示す端末200(制御機器側)は、通信制御部201と、操作端末情報抽出部203と、DLNA処理部205と、表示部207と、キー入力受付部209と、入力処理部211と、表示制御部213と、を備える。
【0032】
通信制御部201は、DLNA対応機器(たとえば、端末100)との通信路を確立するための各種制御情報を、ネットワーク300を介してDLNA対応機器から送受信し、送受信した制御情報に基づき、ネットワーク300上で端末200との通信路を確立する。
【0033】
例えば、端末200(制御機器側)がDLNAガイドラインに沿ったコマンドによりネットワーク300上の端末100(被制御機器側)を操作する場合、通信制御部201は、DLNA処理部205から入力された端末100と通信路を確立するための各種制御情報に基づき、端末100との通信路を確立するための各種処理を行う。
【0034】
操作端末情報抽出部203は、端末100からネットワーク300を介して受信した各種制御情報から、操作端末情報P1を抽出する。操作端末情報P1は、ユーザが直前に何らかの操作を行ったネットワーク300上のDLNA対応機器(たとえば、端末100)を特定するための情報であり、本実施の形態では、端末100を特定するための情報である。
【0035】
DLNA処理部205は、通信制御部201を介して、ネットワーク300を介して接続されるDLNA対応機器、およびその機器の種類(サーバ装置、クライアント装置)をDLNAのガイドラインに沿ったコマンドを使用して特定するための処理を行う。また、DLNA処理部205は、通信制御部201を介して、ネットワーク300を介して接続されるDLNA対応機器が保持するファイルを検索して、そのファイルの交換やストリーミングするための処理を行う。
【0036】
DLNA処理部205は、端末100の操作端末情報P1に基づき、現在ネットワーク300を介して端末200と接続されているDLNA対応機器(本実施の形態では、端末100)の一覧を作成して、表示制御部213へ出力する。
【0037】
また、DLNA処理部205は、表示制御部213から、自端末200と通信路を確立するDLNA対応機器の選択機器情報として選択した端末100の情報を受けて、通信制御部201が端末100との通信路を確立するよう、通信制御部201に指示する。
【0038】
DLNA処理部205は、DLNAガイドラインに沿ったコマンドに基づき、ネットワーク300上の端末100から、端末100の保持するコンテンツ(画像、動画像など)の一覧を取得するための処理を行う。
【0039】
また、DLNA処理部205は、表示制御部213から自端末200と通信路を確立するDLNA対応機器(端末100)を示す選択機器情報が入力されると、端末100と通信路を確立するための各種制御情報を通信制御部201へ出力する。例えば、ユーザが、端末100が保持するコンテンツを閲覧したい場合には、表示部207に表示された機器一覧から端末100を選択すると、DLNA処理部205は、キー入力受付部209、入力処理部211での信号処理を経て、DLNAのガイドラインに示されるコマンドを実行する。そして、DLNA処理部205は、通信制御部201が端末100との通信路を確立した後、通信制御部201を介して端末100からコンテンツの一覧情報を取得する。
【0040】
表示制御部213は、DLNA処理部205から出力された機器リストと、操作端末情報抽出部203から出力された操作端末情報P1とから、表示部207に表示する機器一覧を作成し、作成した機器一覧を表示部207に表示する制御を行う。また、表示制御部213は、ユーザが直前に何らかの操作を行ったネットワーク300上の端末100を機器一覧の先頭に強調表示するために表示部207を制御する。
【0041】
また、表示制御部213は、ユーザが直前に何らかの操作を行ったネットワーク300上の端末100を機器一覧の先頭に強調表示するとともに、操作端末情報抽出部203から出力された操作端末情報P1に基づき、自端末200と通信路を確立するDLNA対応機器(端末100)を選択して、その選択した端末100の情報を選択機器情報としてDLNA処理部205へ通知する。このように、端末200のユーザは、直前に何らかの操作が行われたネットワーク300上の端末100との通信路を確立することができる。
【0042】
また、本実施の形態では、ユーザが直前に行った端末100に対する操作は、例えば、「空き容量確認」といった端末100をユーザが使用する際に通常行う操作である。そのため、本実施の形態では、端末200は、ユーザが通常行う操作をトリガーとして、ネットワーク300上の端末100と通信路を確立することができる。したがって、端末100との通信路を確立した端末200(制御機器側)は、DLNAガイドラインに沿ったコマンドによりネットワーク300上の端末100(被制御機器側)を操作することができる。
【0043】
また、表示制御部213は、端末100から取得したコンテンツの一覧情報を、表示部207に表示する制御を行う。
【0044】
表示部207は、表示制御部213の制御により、例えば、ネットワーク300を介して接続される機器一覧を表示する。図3に表示部207における機器一覧の表示例を示す。図3に示すように、表示部207は、ユーザが直前に何らかの操作を行ったネットワーク300上の端末100を、機器一覧の先頭に強調表示する。
【0045】
このように、表示部207が、ユーザが直前に何らかの操作を行ったネットワーク300上の端末100を機器一覧の先頭に強調表示すれば、端末200のユーザは、直前に何らかの操作が行われたネットワーク300上の端末100を機器一覧容易に特定することができる。
【0046】
キー入力受付部209は、端末200に備えられたキーからの入力を受け付けて、入力処理部211へ出力する。
【0047】
入力処理部211は、キー入力受付部209が受け付けたユーザの入力操作に基づき、各種入力処理を行う。たとえば、図3に示す機器一覧から端末100を選択した場合、その情報をDLNA処理部205へ出力する。
【0048】
図4を参照して、本実施の形態に係る機器一覧作成フローについて説明する。
【0049】
<端末100側>
ステップST401では、入力処理部115が、操作端末情報作成部117にキーイベント通知(ユーザが直前に行った自端末100に対する操作)を出力する。
【0050】
ステップST403では、操作端末情報作成部117が、入力処理部115からの出力されたキーイベント通知を受けて、ユーザが直前に操作を行った自端末100を特定するための情報である操作端末情報P1を作成する。
【0051】
ステップST405では、操作端末情報作成部117が、作成した操作端末情報P1と共に、通信制御部105に、ネットワーク300に接続されている端末200に操作端末情報P1を送信するための操作端末情報送信要求を出力する。
【0052】
ステップST407では、通信制御部105は、操作端末情報送信要求を受けて、DLNA対応機器(たとえば、端末200)との通信路を確立するための各種制御情報と共に、ネットワーク300に接続されている端末200に操作端末情報P1をブロードキャストする。
【0053】
<端末200側>
ステップST409では、通信制御部201は、端末100との通信路を確立するための各種制御情報と共に、操作端末情報P1を受信した旨の受信メッセージを操作端末情報抽出部203へ出力する。
【0054】
ステップST411では、操作端末情報抽出部203は、端末100との通信路を確立するための各種制御情報を解析して、操作端末情報P1を抽出する。
【0055】
ステップST413では、操作端末情報抽出部203は、表示制御部213に端末100との通信路を確立するための各種制御情報から抽出した操作端末情報P1を出力する。
【0056】
ステップST415では、DLNA処理部205は、現在ネットワーク300に接続されるDLNA対応機器の機器リストを作成する。そして、ステップST416では、DLNA処理部205は、作成した機器リストを表示制御部213に出力する。
【0057】
ステップST417では、表示制御部213は、DLNA処理部205から出力された機器リストと、操作端末情報抽出部203から出力された操作端末情報P1とから、表示部207に表示する機器一覧を作成する。作成される機器一覧は、例えば、図3に示す表示例である。
【0058】
ステップST419では、表示制御部213は、操作端末情報抽出部203から出力された操作端末情報P1に基づき、自端末200と通信路を確立するDLNA対応機器を選択して、その選択した機器の情報をDLNA処理部205へ通知する。
【0059】
上述のように、本実施の形態に係る端末200において、表示部207が、ユーザが直前に何らかの操作を行ったネットワーク300上の端末100を機器一覧の先頭に強調表示すれば、端末200のユーザは、直前に何らかの操作が行われたネットワーク300上の端末100を機器一覧容易に特定することができる。
【0060】
本実施の形態に係る端末200において、表示制御部213は、ユーザが直前に何らかの操作を行ったネットワーク300上の端末100を機器一覧の先頭に強調表示するとともに、操作端末情報抽出部203から出力された操作端末情報P1に基づき、自端末200と通信路を確立するDLNA対応機器(端末100)を選択して、その選択した端末100の情報を選択機器情報としてDLNA処理部205へ通知する。そのため、端末200は、機器一覧の先頭に強調表示され、かつ直前に何らかの操作が行われたネットワーク300上の端末100との通信路を確立することができる。したがって、端末100との通信路を確立した端末200(制御機器側)は、DLNAガイドラインに沿ったコマンドによりネットワーク300上の端末100(被制御機器側)を操作することができる。
【0061】
なお、本実施の形態では、操作端末情報P1は、ネットワーク300を介して端末100から端末200にブロードキャスト(Broadcast)されるが、UPnPのAdvertisementとして端末100から端末200に通知されても良く、また、メッセージとして端末100から端末200に送信されても良い。
【0062】
なお、本実施の形態では、ネットワーク300上に機器が端末100、200の2つしか存在しない。しかし、端末100、200以外にもDLNA対応機器がネットワーク300上に存在すると、本実施の形態における通信相手の特定方法は有効な通信相手の特定手法のひとつとなる。
【0063】
(実施の形態2)
実施の形態2に係る通信システムでは、ユーザが直前に操作した端末500、500Aを特定するための情報として、(1)ユーザが直前に操作した端末(本実施の形態では、端末500又は端末500A)を示す情報である操作端末情報P1と、(2)端末600と通信路を確立するためのトリガーとなるキー情報Ka、Kbとを含む操作端末情報P2が、ネットワーク300を介して、ネットワークに接続される端末全てにブロードキャスト(Broadcast)される。
【0064】
そして、実施の形態2に係る通信システムにおいて、端末600では、所定の単位時間内で端末500又は端末500Aから受信した情報から操作端末情報P1が抽出され、その抽出された操作端末情報P1及び現在保持するネットワーク300上の機器リストに基づいて機器一覧が作成され、表示部207に表示される。さらに、端末600では、所定の単位時間内で端末500又は端末500Aから受信した情報から送信元の端末500 又は端末500Aと通信路を確立するためのトリガーとなるキー情報を抽出し、抽出されたキー情報を機器一覧と重畳され、表示部207に表示される。そして、表示部207に表示されたキー情報に基づき、端末600からネットワーク300を介して操作する端末500又は500Aを選択可能となる。
【0065】
したがって、実施の形態2に係る通信システムでは、ユーザが直前に操作した端末が複数であってもキー情報に基づき操作する端末500、500Aを選択するだけでよい。
【0066】
図5は、実施の形態2に係る通信システムの全体図である。図5に示す通信システムでは、ネットワーク300(TCP/IPネットワーク)に接続された端末500、500A、および端末600が互いに通信可能である。端末500、500A、および端末600はDLNA対応機器である。例えば、端末500、500A、および端末600同士の検索にはUPnP、ファイル転送の手順にはHTTP、端末500、500A、および端末600同士のメタデータのやりとりにはXMLを利用することができる。なお、本実施の形態では、端末500、500Aとは同じ構成であり、両者を区別するために端末500、500Aと称している。
【0067】
図5に示す端末500は、表示部101と、DLNA処理部103と、通信制御部105と、記憶部107と、キー入力受付部109と、遠隔操作入力受付部111と、遠隔操作部113と、入力処理部115と、操作端末情報作成部517と、を備える。図5に示す実施の形態2に係る端末500が、図1に示す実施の形態1に係る端末100と異なる点は操作端末情報作成部117に代えて、操作端末情報作成部517を備える点であり、それ以外の構成については同じである。
【0068】
表示部101は、例えば、ネットワーク300を介して接続される機器の機器一覧や後述するキー情報を表示する。
【0069】
DLNA処理部103は、入力処理部115から出力信号に基づき、現在ネットワーク300を介して接続するDLNA対応機器のリスト又は端末操作情報とから、表示部101に表示するための機器一覧や後述するキー情報を作成する。
【0070】
記憶部107は、現在ネットワーク300介して接続されるDLNA対応機器のリストを保持する。
【0071】
入力処理部115は、キー入力受付部109又は遠隔操作入力受付部111が受け付けたユーザの入力操作に基づき、各種入力処理を行う。たとえば、ユーザが直前に行った自端末500に対する操作(例えば、「空き容量確認」)が発生すると、ユーザが直前に行った自端末100に対する操作が発生した旨の通知を操作端末情報作成部517へ出力する。
【0072】
また、例えば、キー入力受付部109又は遠隔操作入力受付部111が、現在ネットワーク300上に接続されているDLNA対応機器の機器一覧およびキー情報を表示部101に表示させるためのキー入力操作を受け付けると、入力処理部115は、そのキーイベントをDLNA処理部103に通知する。
【0073】
操作端末情報作成部517は、入力処理部115からの出力信号(“キーイベントが発生した旨の通知”)が入力されると、ユーザが直前に行った自端末500に対する操作(例えば、「空き容量確認」、「電源ON」、「チャンネル変更」、「モード変更」、「ディスクの挿入/取出」など)に基づき、端末500を特定するための情報である操作端末情報P1及び自端末500を端末600で操作可能にするためのキー情報Ka(例えば、数字キー「10」の押下)を含む操作端末情報P2を作成し、“操作端末情報送信要求”と共に、通信制御部105へ出力する。
【0074】
通信制御部105は、DLNA対応機器(たとえば、端末600)との通信路を確立するための各種制御情報を、ネットワーク300を介してDLNA対応機器から送受信し、送受信した制御情報に基づき、ネットワーク300上で端末600との通信路を確立する。
【0075】
また、通信制御部105は、操作端末情報作成部517から出力された“操作端末情報送信要求”に基づき、(1)ユーザが直前に操作した自端末500を示す情報である操作端末情報P1aと、(2)DLNA対応機器(たとえば、端末600)と通信路を確立するためのトリガーとなるキー情報Kaを含む操作端末情報P2を、端末600との通信路を確立するための各種制御情報と共に、ネットワーク300を介して接続された端末600に送信する。
【0076】
ここで、図6に端末500の操作端末情報P2の例を示す。操作端末情報P2は、ユーザが直前に何らかの操作を行った端末を特定するための情報である。端末500の操作端末情報P2には、例えば、操作端末情報P1aとしてIPアドレス(10.68.131.222)、端末名(端末500)、および端末種別(DMP、DMS)と、操作端末のキー情報Kaとして、数字キー「10」とが含まれる。
【0077】
キー入力受付部109は、端末100に備えられたキーからの入力を受け付けて、入力処理部115へ出力する。また、遠隔操作入力受付部111は、遠隔操作部113で操作された操作情報を受け付け、入力処理部115へ出力する。
【0078】
遠隔操作部113は、端末100とは分離可能な遠隔操作デバイスであり、ユーザの入力操作を受け付けて、遠隔操作入力受付部111にユーザ入力操作を無線送信する。
【0079】
以下、説明のため、端末500、端末500A両方から操作端末情報P2がネットワークに接続される端末にブロードキャストされるものとする。つまり、端末500の操作端末情報P2には、(1)ユーザが直前に操作した端末500を示す情報である操作端末情報P1aと、(2)端末600と通信路を確立するためのトリガーとなるキー情報Kaとが含まれる。また、端末500Aの操作端末情報P2には、(1)ユーザが直前に操作した端末500Aを示す情報である操作端末情報P1bと、(2)端末600と通信路を確立するためのトリガーとなるキー情報Kbとが含まれる。
【0080】
図5に示す端末600(制御機器側)は、通信制御部201と、DLNA処理部205と、表示部207と、キー入力受付部209と、入力処理部211と、操作端末指示部601と、操作端末情報抽出部603と、表示制御部613とを備える。
【0081】
通信制御部201は、DLNA対応機器(たとえば、端末500又は500A)との通信路を確立するための各種制御情報を、ネットワーク300を介してDLNA対応機器から送受信し、送受信した制御情報に基づき、ネットワーク300上で端末500又は500Aとの通信路を確立する。
【0082】
例えば、端末600(制御機器側)がDLNAガイドラインに沿ったコマンドによりネットワーク300上の端末500又は500A(被制御機器側)を操作する場合、通信制御部201は、DLNA処理部205から入力された端末500又は500Aと通信路を確立するための各種制御情報に基づき、端末500又は500Aとの通信路を確立するための各種処理を行う。
【0083】
操作端末情報抽出部603は、端末500からネットワーク300を介して受信した各種制御情報から、操作端末情報P2を抽出する。操作端末情報P2は、ユーザが直前に何らかの操作を行った端末500又は500Aを特定するための情報である。端末500の操作端末情報P2には、操作端末情報P1aと、端末600から端末500を操作するためのトリガーとなるキー情報Kaとして、数字キー「10」とが含まれる。
【0084】
更に、操作端末情報抽出部603は、端末600から端末500を操作するためのトリガーとなるキー情報Kaを端末500の操作端末情報P2から抽出して操作端末指示部601へ出力し、操作端末情報P1aを端末500の操作端末情報P2から抽出してDLNA処理部205へ出力する。
【0085】
DLNA処理部205は、端末500又は500Aの操作端末情報P2に基づき、現在ネットワーク300を介して端末600と接続されているDLNA対応機器(本実施の形態では、端末500又は500A)の一覧を作成して、表示制御部613へ出力する。
【0086】
DLNA処理部205は、DLNAガイドラインに沿ったコマンドに基づき、ネットワーク300上の端末500又は500Aから、端末500又は500Aの保持するコンテンツ(画像、動画像など)の一覧を取得するための処理を行う。
【0087】
また、DLNA処理部205は、表示制御部613から、自端末600と通信路を確立するDLNA対応機器の選択機器情報として選択した端末500又は500Aの情報を受けて、通信制御部201が端末500又は500Aとの通信路を確立するよう、通信制御部201に指示する。
【0088】
また、DLNA処理部205は、表示制御部613から自端末200と通信路を確立するDLNA対応機器(端末500又は500A)を示す選択機器情報が入力されると、端末500又は500Aと通信路を確立するための各種制御情報を通信制御部201へ出力する。
【0089】
例えば、ユーザが、端末500が保持するコンテンツを閲覧したい場合には、表示部207に表示された機器一覧から端末500を選択するためにキー情報に基づいたキー操作を行い、DLNA処理部205は、キー入力受付部209、入力処理部211での信号処理を経て、DLNAのガイドラインに示されるコマンドを実行する。そして、DLNA処理部205は、通信制御部201が端末500との通信路を確立した後、通信制御部201を介して端末500からコンテンツの一覧情報を取得する。
【0090】
操作端末指示部601は、操作端末情報抽出部603から出力された、自端末600から端末500を操作するためのトリガーとなるキー情報Kaに基づき、操作端末指示情報を生成して、表示制御部613へ出力する。操作端末指示情報とは、自端末600から端末500を操作するために必要なキー入力操作を表示部207に表示するための情報であり、キー情報Kaで示されたキー入力操作を示す。つまり、数字キー「10」を押下するキー入力操作が端末500に対する操作端末指示情報となる。
【0091】
表示制御部613は、DLNA処理部205から出力されたDLNA対応機器(本実施の形態では、端末500又は500A)の一覧と、操作端末情報抽出部603から出力された操作端末情報P2とから、表示部207に表示する機器一覧を作成し、作成した機器一覧を表示部207に表示する制御を行う。
【0092】
さらに、表示制御部613は、操作端末指示部601から操作端末指示情報が出力された場合には、その操作端末指示情報に基づき、自端末600から端末500または500Aを操作するためのトリガーとなるキー入力操作を、作成した機器一覧に重畳して表示するために表示部207を表示制御する。
【0093】
また、表示制御部213は、端末500又は500Aから取得したコンテンツの一覧情報を、表示部207に表示する制御を行う。
【0094】
表示部207は、表示制御部613の制御により、例えば、ネットワーク300を介して接続される機器一覧を表示する。図7(a)、(b)に表示部207における機器一覧の表示例(1)、(2)を示す。
【0095】
図7(a)に示すように、表示部207には、機器一覧に重畳して、操作端末指示情報に対応したキー入力操作(数字キー「10」の押下)が案内表示される。端末600のユーザが、キー入力受付部209から、表示部207に案内表示されたキー入力操作(数字キー「10」を押下)を行うと、端末600は、端末500と通信路を確立するための各種制御を実行する。このように、あらかじめ操作端末指示情報で指定されたキー入力操作により通信路を確立する端末を選択すれば、ネットワーク300を介して接続される機器が多数あっても、すばやく所望の端末(言い換えると、ユーザが直前に何らかの操作を行った端末)と通信路を確立することができる。
【0096】
なお、キー入力操作が1回の場合、ネットワーク300を介して接続される機器が多数あって、1つの機器を特定できない場合も考えられる。そこで、図7(b)に示すように、表示部207には、機器一覧に重畳して表示される操作端末指示情報に対応したキー入力操作として、複数回のキー入力操作(数字キー「10」を2回押下)であっても良い。また、1回目のキー入力操作を行うキーと2回目のキー入力操作を行うキーとは同じであっても異なっていても良い。このように複数回のキー入力操作を操作端末指示情報で指定しておけば、すばやく所望の端末(言い換えると、ユーザが直前に何らかの操作を行った端末)と通信路を確立することができる。
【0097】
キー入力受付部209は、端末200に備えられたキーからの入力を受け付けて、入力処理部211へ出力する。
【0098】
入力処理部211は、キー入力受付部209が受け付けたユーザの入力操作に基づき、各種入力処理を行う。たとえば、図7(a)に示す機器一覧から端末500を選択した場合、その情報をDLNA処理部205へ出力する。
【0099】
上述のように、本実施の形態によれば、端末600において、あらかじめ操作端末指示情報で指定されたキー入力操作により通信路を確立する端末が選択されれば、ネットワーク300を介して接続される機器が多数であっても、所望の端末(言い換えると、ユーザが直前に何らかの操作を行った端末)と迅速に通信路を確立することができる。
【0100】
また、本実施の形態では、ユーザが直前に行った端末500又は500Aに対する操作は、例えば、「空き容量確認」といった端末500又は500Aをユーザが使用する際に通常行う操作である。そのため、本実施の形態では、端末600は、ユーザが通常行う操作をトリガーとして、ネットワーク300上の端末500又は500Aと通信路を確立することができる。したがって、端末500又は500Aとの通信路を確立した端末200(制御機器側)は、DLNAガイドラインに沿ったコマンドによりネットワーク300上の端末500又は500A(被制御機器側)を操作することができる。
【0101】
図8を参照して、本実施の形態に係る機器一覧作成フローについて説明する。
【0102】
<端末500、500A側>
ステップST801では、入力処理部115が、操作端末情報作成部517にキーイベント通知(ユーザが直前に行った自端末100に対する操作)を出力する。
【0103】
ステップST803では、操作端末情報作成部517が、入力処理部115からの出力されたキーイベント通知を受けて、端末500の操作端末情報P2を作成する。
【0104】
ステップST805では、操作端末情報作成部517が、ステップST803で作成した操作端末情報P2を操作端末送信要求と共に、通信制御部105へ出力する。
【0105】
ステップST807では、通信制御部105は、操作端末送信要求を受けて、DLNA対応機器(たとえば、端末600)との通信路を確立するための各種制御情報と共に、ネットワーク300に接続されている端末600、端末500Aに端末500操作端末情報P2をブロードキャストする。
【0106】
なお、詳細は図示しないが、端末500Aでも、ステップST801〜ST807と同様の動作を経て、DLNA対応機器(たとえば、端末600)との通信路を確立するための各種制御情報と共に、ネットワーク300に接続されている端末600、端末500に端末500Aの操作端末情報P2がブロードキャストされる(ステップST809)。
【0107】
<端末600側>
ステップST811では、通信制御部201は、ブロードキャストされた端末500の操作端末情報P2と共に、受信メッセージ通知を操作端末情報抽出部603へ出力する。また、ステップST813では、ステップST811と同様に、通信制御部201は、ブロードキャストされた端末500Aの操作端末情報P2と共に、受信メッセージ通知を操作端末情報抽出部603へ出力する。
【0108】
ステップST815では、操作端末情報抽出部603は、通信制御部201から入力された端末500の操作端末情報P2を解析するための操作端末情報解析を行う。操作端末情報抽出部603は、端末500の操作端末情報P2から、(1)ユーザが直前に何らかの操作を行った端末500を特定するための操作端末情報P1aと、端末600から端末500を操作するためのトリガーとなるキー情報Kaを抽出する。
【0109】
ステップST817では、ステップST815と同様に、操作端末情報抽出部603は、通信制御部201から入力された端末500Aの操作端末情報P2を解析するための操作端末情報解析を行う。操作端末情報抽出部603は、端末500Aの操作端末情報P2から、(1)ユーザが直前に何らかの操作を行った端末500Aを特定するための操作端末情報P1bと、端末600から端末500Aを操作するためのトリガーとなるキー情報Kbを抽出する。
【0110】
ステップST819−1では、操作端末情報抽出部603は、抽出したキー情報Kaを操作端末指示部601へ出力し、ST819−2では、ユーザが直前に何らかの操作を行った端末500を特定するための操作端末情報P1aをDLNA処理部205へ出力する。
【0111】
同様に、ステップST821−1では、操作端末情報抽出部603は、抽出したキー情報Kbを操作端末指示部601へ出力し、ST821−2では、ユーザが直前に何らかの操作を行った端末500Aを特定するための操作端末情報P1bをDLNA処理部205へ出力する。
【0112】
ステップST823では、DLNA処理部205は、現在保持するネットワーク300を介して端末600に接続されているDLNA対応機器を示す機器一覧を作成する。
【0113】
ステップST825では、DLNA処理部205は、端末500を特定するための操作端末情報P1a、端末500Aを特定するための操作端末情報P1bに基づき、現在保持するネットワーク300を介して端末600に接続されているDLNA対応機器を示す機器リストを作成して、表示制御部613へ出力する。
【0114】
ステップST827では、表示制御部613は、操作端末情報要求を操作端末指示部601へ出力する。
【0115】
ステップST829では、操作端末指示部601は、表示制御部613から入力された操作端末情報要求を受けて、自端末600から端末500、500Aを操作するためのトリガーとなるキー情報Ka、Kbに基づき、操作端末指示情報を生成して、操作端末情報応答と共に表示制御部613へ出力する。
【0116】
ステップST831では、表示制御部613は、操作端末指示部601から入力された操作端末情報応答を受けて、操作端末指示情報に基づき、選択機器情報をDLNA処理部205へ出力する。
【0117】
図9を参照して、表示部207に表示される機器一覧の他の例について説明する。図9(a)〜(d)に表示部207における機器一覧の表示例(3)〜(6)を示す。なお、図9(a)〜図9(c)の表示例については実施の形態1に係る端末200の表示部207に適用可能である。
【0118】
図9(a)に示すように、複数の端末500、500Aが直前まで操作されていた場合には、表示部207に表示される機器一覧に、直前まで操作されていた複数の端末名(端末500、500A)を重畳して表示してもよい。
【0119】
図9(b)に示すように、複数の端末500、500Aが直前まで操作されていた場合には、表示部207に表示される機器一覧に、直前まで操作されていた複数の端末名(端末500、500A)を重畳して表示し、さらに、現在操作中の端末名を強調表示してもよい。
【0120】
図9(c)に示すように、複数の端末500、500Aが直前まで操作されていた場合には、表示部207に表示される機器一覧に、直前まで操作されていた複数の端末名(端末500、500A)と共に、いずれかの端末を選択するよう促すメッセージを重畳して表示してもよい。
【0121】
図9(d)に示すように、複数の端末500、500Aが直前まで操作されていた場合には、表示部207に表示される機器一覧に、直前まで操作されていた複数の端末名(端末500、500A)と共に、キー情報Kа又はKbに対応するキー操作を案内するメッセージを重畳して表示してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0122】
本発明に係る通信システム、通信装置、通信方法、およびプログラムによれば、ネットワークに接続される、DLNA対応機器である端末を対象とし、特殊な通信手段を設けずに、通常の操作で端末からネットワーク上の通信相手との通信路を確立することができるという効果を有し、通信装置等として有用である。
【符号の説明】
【0123】
100、500、500A 端末(被制御機器側)
101、207 表示部
103、205 DLNA処理部
105、201 通信制御部
107 記憶部
109、209 キー入力受付部
111 遠隔操作入力受付部
113 遠隔操作部
115 入力処理部
117、517 操作端末情報作成部
200、600 端末(制御機器側)
203、603 操作端末情報抽出部
209 キー入力受付部
211 入力処理部
213、613 表示制御部
300 ネットワーク
601 操作端末指示部
P1、P2 操作端末情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
TCP/IPネットワークを介して他機器と接続可能な通信装置であって、
前記TCP/IPネットワークを介して接続可能な前記他機器を示す機器一覧を表示する表示部と、
前記他機器の操作時に、操作された前記他機器を特定するための操作端末情報を受信する通信制御部と、
前記TCP/IPネットワークを介して、受信した操作端末情報から、直前に操作された前記他機器を特定するための前記操作端末情報を抽出する操作端末情報抽出部と、
前記抽出された操作端末情報に基づき、直前に操作された他機器を前記機器一覧で強調して表示するよう前記表示部を制御する表示制御部と、を備え、
前記通信制御部は、前記抽出された操作端末情報に基づき、直前に操作された前記他機器との通信路を確立するための通信制御を行う、通信装置。
【請求項2】
請求項1に記載の通信装置であって、
前記通信装置は、前記TCP/IPネットワークを介して複数の他機器と接続可能であり、
前記TCP/IPネットワークを介して接続可能な前記複数の他機器を示す機器一覧を表示する表示部と、
前記複数の他機器の操作時に、操作された前記複数の他機器を特定するための特定操作端末情報と、操作された前記複数の他機器を自装置から操作可能にするキー情報とから構成される前記操作端末情報を受信する通信制御部と、
前記TCP/IPネットワークを介して、受信した操作端末情報から、直前に操作された他機器を特定する前記特定操作端末情報と、直前に操作された他機器を自装置から操作可能にする前記キー情報とを抽出する操作端末情報抽出部と、
前記抽出された特定操作端末情報及び前記キー情報に基づき、直前に操作された前記他機器を前記機器一覧に、直前に操作された前記他機器との通信路を確立するためのキー操作を重畳して表示するよう前記表示部を制御する表示制御部と、を備え、
前記通信制御部は、前記抽出された特定操作端末情報に基づき、直前に操作された前記他機器との通信路を確立するための通信制御を行う、通信装置。
【請求項3】
TCP/IPネットワークを介して接続可能な制御機器と被制御機器を備えた通信システムにおいて、
前記被制御機器は、
前記被制御機器の操作時に、操作された前記被制御機器を特定するための操作端末情報を作成し、前記TCP/IPネットワークに一斉送信する操作端末情報作成部を有し、
前記制御機器は、
前記TCP/IPネットワークを介して接続可能な前記被制御機器を示す機器一覧を表示する表示部と、
前記TCP/IPネットワークを介して、前記操作端末情報作成部より送信された情報から、直前に操作された前記被制御機器を特定する前記操作端末情報を抽出する操作端末情報抽出部と、
前記抽出された操作端末情報に基づき、直前に操作された被制御機器を前記機器一覧で強調して表示するよう前記表示部を制御する表示制御部と、
前記抽出された操作端末情報に基づき、前記直前に操作された被制御機器と前記制御機器との通信路を確立するための通信制御を行う通信制御部と、を有する、
ことを特徴とする通信システム。
【請求項4】
請求項3に記載の通信システムにおいて、
前記被制御機器は、複数の被制御機器で構成され、
各被制御機器は、
操作された前記複数の被制御機器を特定するための特定操作端末情報と、操作された前記複数の被制御機器を前記制御機器から操作可能にするキー情報とから構成される前記操作端末情報を作成して、前記TCP/IPネットワークに一斉送信する前記操作端末情報作成部を有し、
前記制御機器は、
前記TCP/IPネットワークを介して接続可能な前記複数の被制御機器を示す機器一覧を表示する表示部と、
前記TCP/IPネットワークを介して前記操作端末情報作成部より送信された情報から、直前に操作された前記複数の被制御機器を特定するための特定操作端末情報と前記キー情報とを抽出する操作端末情報抽出部と、
前記操作端末情報抽出部で抽出された前記キー情報に基づき、操作された前記複数の被制御機器を前記制御機器から操作可能にするキー操作情報を生成する操作端末指示部と、
前記操作端末情報抽出部で抽出された前記特定操作端末情報に基づき、直前に操作された前記複数の被制御機器の機器一覧に、前記操作端末指示部で生成されたキー操作情報に基づき、操作された前記複数の被制御機器と前記制御機器との通信路を確立するためのキー操作を重畳して表示するよう前記表示部を制御する表示制御部と、を有する、
ことを特徴とする通信システム。
【請求項5】
TCP/IPネットワークを介して接続可能な制御機器と被制御機器との間の通信方法において、
前記被制御機器の操作端末情報作成部により、前記被制御機器の操作時に、操作された前記被制御機器を特定するための操作端末情報を作成して、前記TCP/IPネットワークに一斉送信するステップと、
前記制御機器の操作端末情報抽出部により、前記操作端末情報作成部より送信された情報から、直前に操作された前記被制御機器を特定する前記操作端末情報を抽出するステップと、
前記制御機器の表示部により、前記抽出された操作端末情報に基づき、直前に操作された被制御機器を前記機器一覧で強調して表示するステップと、
前記制御機器の通信制御部により、前記抽出された操作端末情報に基づき、前記直前に操作された被制御機器と前記制御機器との通信路を確立するための通信制御を行うステップと、を有する、
ことを特徴とする通信方法。
【請求項6】
コンピュータに、請求項5に記載の各ステップを実行させるためのプログラム。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図9】
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【図1】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−175149(P2012−175149A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−32024(P2011−32024)
【出願日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】