説明

通信システムおよび衝突防止方法

データキャリア(3,3’)に記憶され、通信装置(2)を用いて情報ユニット(IU,IU’)の形式で非接触方式によってデータキャリア(3,3’)から受信可能な識別情報(I1,I2)の非接触受信のための受信方法において、第一に、情報ユニット(R.IU)が受信され、第二に、受信された情報ユニット(R.IU)は、一方の情報ユニット(IU)が第1のデータキャリア(3)から発生し、もう一方の情報ユニット(IU’)は第2のデータキャリア(3’)から発生した、本質的に同時に出現する2個の異なる情報ユニット(IU,IU’)の衝突を表現することが検出され、第三に、衝突を表現する受信された情報ユニット(R.IU)は、通信装置(2)によって確定され、第1のデータキャリアから発生する情報ユニット(IU)として衝突を表現する情報ユニット(R.IU)の代わりに使用される第1の置換情報ユニット(R.IU1)に置き換えられ、第四に、第1の置換情報ユニット(R.IU1)は非接触方式で配信されることが考えられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データキャリアに記憶され、情報ユニットの形式で非接触方式によってデータキャリアから通信装置へ転送可能であり、通信装置を用いて受信可能である識別情報の非接触受信のための受信方法であって、以下に示されたステップ、すなわち、情報ユニットを受信するステップと、受信された情報ユニットが、第1の情報ユニットは第1のデータキャリアから発生し、第2の情報ユニットは第2のデータキャリアから発生する、本質的に同時に出現する2個の異なる情報ユニットの衝突を表現することを検出するステップとを有する受信方法に関係する。
【0002】
本発明は、データキャリアに記憶され、情報ユニットの形式で非接触方式によってデータキャリアから通信装置へ伝送可能である識別情報を非接触配信するための配信方法であって、以下に示されたステップ、すなわち、情報ユニットを配信するステップを有する配信方法にさらに関係する。
【0003】
本発明は、第1段落に記載されたタイプの受信方法を含み、第2段落に記載されたタイプの配信方法を含む衝突防止方法にさらに関係する。
【0004】
本発明は、非接触方式によって情報ユニットの形式でデータキャリアから受信可能である識別情報が記憶されたデータキャリアとの非接触通信のため設計された通信装置のための通信装置回路であって、情報ユニットの非接触受信のため設計された第1の受信手段が設けられ、受信された情報ユニットが、一方の情報ユニットが第1のデータキャリアから発生し、もう一方の情報ユニットが第2のデータキャリアから発生する、本質的に同時に出現する2個の異なる情報ユニットの衝突を表現することを検出する衝突検出手段が設けられた通信装置回路にさらに関係する。
【0005】
本発明は、第4段落に記載されたタイプの通信装置回路を備える通信装置にさらに関係する。
【0006】
本発明は、通信装置との非接触通信のため設計され、データキャリアに非接触方式によって情報ユニットの方式でデータキャリアから通信装置へ転送可能である識別情報が記憶された、データキャリアのためのデータキャリア回路であって、情報ユニットを非接触方式で配信するため設計された第2の配信手段が設けられたデータキャリア回路にさらに関係する。
【0007】
本発明は、第6段落に記載されたタイプのデータキャリア回路を備えるデータキャリアにさらに関係する。
【0008】
本発明は、第4段落に記載されたタイプの通信装置回路を有する通信装置、および、第6段落に記載された回路によるデータキャリア回路を有する少なくとも1台のデータキャリアを含む非接触通信のための通信システムにさらに関係する。
【背景技術】
【0009】
冒頭で第1段落に記載されたタイプの上記受信方法、冒頭で第2段落に記載されたタイプの上記配信方法、冒頭で第3段落に記載されたタイプの上記衝突防止方法、冒頭で第4段落に記載されたタイプの上記通信装置回路、冒頭で第5段落に記載されたタイプの上記通信装置、冒頭で第6段落に記載されたタイプの上記データキャリア回路、冒頭で第7段落に記載されたタイプの上記データキャリア、および、冒頭で第8段落に記載されたタイプの上記通信システムは特許文献の米国特許第5,761,570号によって知られている。
【0010】
知られている通信システムでは、通信システムを用いて知られている衝突防止方法が実行され、衝突防止方法では、知られている受信方法が知られている通信装置回路を有する知られた通信装置を用いて実行され、衝突防止方法では、知られている配信方法が知られているデータキャリア回路を有する知られたデータキャリアを用いて実行され、情報ユニットは通信装置で受信されることが分かる。受信された情報ユニットに基づいて、適切な場合、受信された情報ユニットが本質的に同時に出現する2個の異なる情報ユニットを表現するかどうかが検出され、これらの2個の異なる情報ユニットのうち、一方の情報ユニットは第1の当該知られているデータキャリアから発生し、もう一方の情報ユニットは第2の当該知られているデータキャリアから発生する。いわゆる衝突はよってこの動作の場合に検出される。
【0011】
知られている通信システムでは、本質的に同時に出現するが、互いに異なる情報ユニットの衝突検出後に、この衝突を表示するためだけに与えられる表示信号が通信装置において発生され通信装置から配信されたキャリア信号を用いて通信装置から配信されるという問題がある。この表示信号は少なくとも2台のデータキャリアによって受信され処理される。この点について、データキャリアを用いて受信された表示信号は衝突する識別情報の配信の完全終了のため使用され、そして、乱数を使用して計算された期間の満了後のできるだけ早い時に識別情報のさらなる配信が継続されるというさらなる問題がある。この期間が経過した後、完全な識別情報は、最短期間が計算されたデータキャリアから再配信される。この識別情報の配信中に再度衝突が起こることを防止するため、通信装置は、この識別情報の情報ユニットを再び受信し始めた直後に、さらなる信号、すなわち、いわゆる「ビジー信号」を配信しなければならないので、すべての他の残りのデータキャリアは、最短期間によって肯定されたデータキャリアの識別情報が完全に送信された後に、それらの識別情報に関する問い合わせを再び受信するまで、サイレント状態を保つべきである。その後、残りのデータキャリアは、衝突が再度検出され、データキャリアが残りのデータキャリアのグループからこのグループ内の最短期間を計算することによって再び選択されるまで、再びそれらの識別情報を、適切である場合、同時に送信し始める。衝突防止方法またはインベントリ技術として一般に知られているこの方法は、すべてのデータキャリアがそれらの識別情報を完全に、特に、衝突を発生することなく配信するまで繰り返される。この場合、上記乱数の計算に時間がかかり、適切な手段がデータキャリアに必要とされるという問題がある。さらに、上記データキャリアおよび上記通信装置は、かなり多数の上記データキャリアが通信装置の通信ゾーンの範囲内に実質的に同時に収容され、すべてのデータキャリアからの識別情報ができるだけ速く検出されなければならないアプリケーションでは実際上不適当である。上記アプリケーションでは、すべての識別情報の通信装置への迅速かつ効率的な送信はどうしても不可能であるので、期間の満了を待機する時間のかかるプロセス、および、その後に続く完全な識別情報の反復的な配信は不利である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の目的は、冒頭の第1段落に記載されたタイプの受信方法、冒頭の第2段落に記載されたタイプの上記配信方法、冒頭の第3段落に記載されたタイプの上記衝突防止方法、冒頭の第4段落に記載されたタイプの上記通信装置回路、冒頭の第5段落に記載されたタイプの上記通信装置、冒頭の第6段落に記載されたタイプの上記データキャリア回路、冒頭の第7段落に記載されたタイプの上記データキャリア、および、冒頭の第8段落に記載されたタイプの上記通信システムにおける上記の問題を回避すること、改良された受信方法、改良された配信方法、改良された衝突防止方法、改良された通信装置回路、改良された通信装置、改良されたデータキャリア回路、改良されたデータキャリア、および、改良された通信システムを作ることである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記問題を解決するため、本発明による受信方法において本発明による特長が提供されるので、本発明による受信方法は以下のとおり特徴付けられる。
【0014】
データキャリアに記憶され、情報ユニットの形式で非接触方式によってデータキャリアから通信装置へ転送可能であり、通信装置で受信可能である識別情報の非接触受信のための受信方法は、以下のステップ、すなわち、情報ユニットを受信し、受信された情報ユニットが、第1のデータキャリアから発生する第1の情報ユニットと第2のデータキャリアから発生する第2の情報ユニットとからなる、本質的に同時に出現する2個の異なる情報ユニットの衝突を表現することを検出するステップと、受信された情報ユニットを、通信装置によって確定され、第1のデータキャリアから発生する情報ユニットとして衝突を表現する情報ユニットの代わりに使用される、第1の置換情報ユニットで置き換えるステップと、非接触方式で第1の置換情報ユニットを配信するステップとを有する。
【0015】
上記問題を解決するため、本発明による配信方法において本発明による特長が提供されるので、本発明による配信方法は以下のとおり特徴付けられる。
【0016】
データキャリアに記憶され、情報ユニットの形式で非接触方式によってデータキャリアから通信装置へ配信可能である識別情報の非接触配信のための配信方法は、以下に記載されたステップ、すなわち、情報ユニットを配信するステップと、情報ユニットの配信後に、通信装置によって確定された第1の置換情報ユニットが通信装置から受信可能であるかどうかをチェックするステップと、確定された第1の置換情報ユニットが通信装置から受信されない場合、または、通信装置によって確定された第1の置換情報ユニットが受信され、受信された確定された第1の置換情報ユニットが通信装置へ前に送信された情報ユニットと同一である場合のいずれかの場合に、通信装置へ前に送信された情報ユニットの後に続く情報ユニットを用いて識別情報を配信し続けるステップとを有する。
【0017】
上記問題を解決するため、本発明による衝突防止方法において、本発明による衝突防止方法は、本発明による受信方法および本発明による配信方法を含むことが分かる。
【0018】
上記問題を解決するため、本発明による通信装置では、本発明による特長が提供されるので、本発明による通信装置回路は以下のとおり特徴付けられる。
【0019】
データキャリアとの非接触通信のため設計された通信装置のための通信装置回路において、情報ユニットの形式で非接触方式によってデータキャリアから受信可能である識別情報がデータキャリアに記憶され、情報ユニットの非接触受信のため設計された第1の受信手段が設けられ、受信された情報ユニットが、第1のデータキャリアから発生する一方の情報ユニットと第2のデータキャリアから発生するもう一方の情報ユニットとからなる、本質的に同時に出現する2個の異なる情報ユニットの衝突を表現することを検出するため設計された衝突検出手段が設けられ、受信された情報ユニットを、通信装置によって確定され、衝突を表現する情報ユニットの代わりに第1のデータキャリアから発生する情報ユニットとしての役割を果たす第1の置換情報ユニットで置き換えるため設計された置換手段が設けられ、確定された第1の置換情報ユニットの非接触配信のため設計された送信手段が設けられる。
【0020】
上記問題を解決するため、本発明による通信装置には、本発明による通信装置回路が設けられる。
【0021】
上記問題を解決するため、本発明によるデータキャリア回路には、本発明による特長が提供されるので、本発明によるデータキャリア回路は以下のとおり特徴付けられる。
【0022】
通信装置との非接触通信のため設計されたデータキャリアのためのデータキャリア回路では、情報ユニットの形式で非接触方式によってデータキャリアから通信装置へ送信可能である識別情報がデータキャリアに記憶され、非接触方式による情報ユニットの配信のため設計された第2の送信手段が設けられ、情報ユニットの配信後に、通信装置によって確定された第1の置換情報ユニットが通信装置から受信可能であるかどうかをチェックするため設計されたチェック手段が設けられ、確定された第1の置換情報ユニットが通信装置から受信されない場合、または、通信装置によって確定された第1の置換情報ユニットが受信され、受信された確定された第1の置換情報ユニットが通信装置へ前に送信された情報ユニットと同一であることがチェック手段で確定される場合に、第2の送信手段が通信装置へ以前に送信された情報ユニットの後に続く情報ユニットを用いて識別情報を配信し続けるため準備される。
【0023】
上記問題を解決するため、本発明によるデータキャリアを用いて、本発明によるデータキャリア回路が提供される。
【0024】
上記問題を解決するため、本発明による通信システムは、本発明による通信装置回路を有する本発明による通信装置と、本発明によるデータキャリア回路を有する少なくとも1台の本発明によるデータキャリアとが設けられる。
【0025】
本発明による対策を提供することにより、異なる情報ユニットの衝突が第1のデータキャリアまたは第1のデータキャリアのグループからの即時選択によって管理されるので、選択された第1のデータキャリア、または、選択された第1のデータキャリアのグループから、通信装置へ配信するため準備される次の情報ユニットが実質的に時間損失を伴うことなく送信され、前に衝突の検出が生じているとしても実質的に顕著な遅延を伴うことなく通信装置で処理するため利用可能になるという利点が得られる。
【0026】
本発明による解決策では、さらに請求項2、請求項6、請求項10または請求項15に記載された対策を設けるならば、有利であることが分かる。結果として得られる効果は、情報ユニットが衝突に関与した少なくとも第2のデータキャリアにおいて、または、第2のデータキャリアのグループでさえ、それぞれの識別情報の情報ユニットの配信の停止は、通信装置との費用のかかる双方向通信を用いることなく、通信装置において確定され配信された第1の置換情報ユニットを用いて実施されることである。その上、通信装置において、結果として得られる効果は、既に一時的に記憶された各情報ユニットが第2のデータキャリアのうちの一つから発生する識別情報を完成するため使用されるので、既に衝突なしに受信された各情報ユニットの時間のかかる後に続く反復的な受信が回避されることである。その結果として、さらに、データキャリアでは、識別情報の配信が、識別情報内に正確に規定された位置で既に送信された情報ユニットを繰り返すことなく後の時点で継続されるという効果が得られる。
【0027】
本発明による解決策では、請求項3または11による対策がさらに設けられるならば、有利であることがさらに分かる。その結果として、衝突に関与し、少なくとも1台の第2のデータキャリアから発生する情報ユニットは失われるのではなく、衝突を表現する受信された情報ユニットを置換するため直ちに使用されるので、後の時点で、実際には未だ送信されていない第2のデータキャリアの情報ユニットだけをさらに受信すればよいという効果が得られる。
【0028】
本発明による解決策では、請求項4、請求項7、請求項12または請求項16による対策がさらに設けられるならば、さらに有利であることが分かる。その結果として、通信装置において確定され通信装置から送信された第1の置換情報ユニットによって前に選択されていない第2のデータキャリアの情報ユニットの最大限に効率的な配信が、通信装置によって規定された時点において、この第2のデータキャリアからの情報ユニットの反復的な送信を必要とすることなく、保証されるという効果が得られる。その結果として、さらに、衝突に関与した各データキャリア、すなわち、第1のデータキャリアと第2のデータキャリアの両方は、それぞれの識別情報のすべての情報ユニットを1回配信するだけでよいという効果が得られる。
【0029】
受信方法および送信方法に関連して説明された効果は、本発明による受信方法と本発明による送信方法とを含む請求項8に記載された発明にかかる衝突防止方法でも得られることに注意すべきである。同様のことは、請求項9から12のいずれか一項に記載された発明にかかる通信装置回路を有する請求項13に記載された発明にかかる通信装置に当てはまる。同様のことは、請求項14から16のいずれか一項に記載されたデータキャリア回路を有する請求項17に記載された発明にかかるデータキャリアにさらに当てはまる。同様のことは、発明にかかる上記の通信装置と発明にかかる少なくとも1台の上記のデータキャリアとを有する請求項18に記載された発明にかかる通信システムにさらに当てはまる。
【0030】
発明の上記態様およびその他の態様は以下に記載された実施形態から明らかであり、その実施形態を参照して解明される。
【0031】
発明は図面に記載された実施形態に基づいて以下で詳細に説明されるが、発明はこの実施形態に限定されない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
図1は、以下ではシステム1と称され、非接触通信の標準規格ISO 14443に準拠して設計された通信システム1を表す。システム1は、図2に詳細に示された通信装置2と、同一の構造である第1のデータキャリア3および第2のデータキャリア3’とを有する。相違点は、第1の識別情報I1が第1のデータキャリア3に収容され、第1の識別情報I1とは異なる第2の識別情報I2が第2のデータキャリア3’に収容されることである。第2のデータキャリア3’のすべてのコンポーネントの参照符号は、以下の説明で参照されるときにアポストロフィによって示される。
【0033】
通信装置2は、2台のデータキャリア3および3’のそれぞれとの非接触通信のため設計され、それぞれのデータキャリ3または3’がその識別情報I1またはI2を他の識別情報との衝突無しに通信装置2に送信した後、その結果として、好ましくはそれぞれの識別情報I1またはI2を用いて、曖昧さのない方式で応答可能である。この目的のため、キャリア信号Cが通信装置2を用いて発生され配信される。キャリア信号Cを用いて、データキャリア3および3’は、通信装置2の通信ゾーン内に持ち込まれると直ぐにエネルギーを供給される。このキャリア信号を用いて、情報がさらにデータキャリア3および/または3’と通信装置2との間で交換され、通信装置2からの情報を送信する目的のため、キャリア信号Cは振幅変調され、データキャリア3および/または3’の一方からの情報を送信する目的のため、キャリア信号Cは負荷変調される。たとえば、インベントリコマンドIC1が通信装置2から配信され、データキャリア3および3’において、本例では、以下で詳述されるように、マンチェスタ符号に従って符号化されたビットによって与えられる情報ユニットIUおよびIU’の形式でそれぞれの識別情報I1およびI2の本質的に同時である送信を引き起こす。
【0034】
図2に詳細に示された通信装置2は通信装置回路4を有し、その通信装置回路は、いわゆるホストコンピュータに接続するため用いられるホストインターフェイスコネクション5を有するので、これ以上詳細に説明されないが、ホストコンピュータと情報を交換可能である。通信装置1はマッチング手段7および送信コイル構造体8を含む送信手段6をさらに有し、送信手段は、送信コイル構造体8を用いて知られた方式でデータキャリア3および/または4との誘導結合を生ずることが可能であり、マッチング手段7を用いて知られた方式で回路インピーダンスと送信手段6のインピーダンスとの間のマッチングを実現することが可能である。
【0035】
通信装置回路4は送信手段コネクション9をさらに有し、その送信手段コネクションを介して送信手段6が通信装置4へ接続される。
【0036】
通信装置回路4は、通信装置回路4内の情報処理シーケンスを制御するため設けられた、本例では、いわゆるマイクロコントローラの形式であるシーケンシングステージ10をさらに有し、このシーケンシングステージを用いて、情報がホストコンピュータとデータキャリア3および3’のそれぞれの両方と交換される。
【0037】
通信装置4は、シーケンシングステージ10を用いて発生される第1の制御信号C1または第2の制御信号C2に依存して、送信手段コネクション9を介して送信手段6へ情報を配信するため設計された第1の配信手段11をさらに有する。本例では、情報はインベントリコマンドIC1または置換情報ユニット(RIU1)によって形成され、そのさらなる詳細は後述される。第1の配信手段11は、インベントリコマンド発生手段12、第1の符号化手段13、第1の変調手段14、および、第1の増幅手段15を含む。インベントリコマンド発生手段12は、第1の制御信号C1を受信し次第、インベントリコマンドIC1を発生し、符号化手段13へ配信するため設計され、マンチェスタ符号に従って符号化されたインベントリコマンドCICが上記符号化手段13によって発生され配信されることを可能にする。変調手段14は、符号化されたインベントリコマンドCICを受信し、その符号化されたインベントリコマンドCICに応じて、符号化されたインベントリコマンドCICに依存して変調信号セグメントおよび無変調信号セグメントを有するキャリア信号Cを発生し、送信手段6に配信されることを可能にするキャリア信号Cから増幅手段15へ配信するため設計され、増幅手段を用いてキャリア信号は通信装置1からデータキャリア3および3’へ転送される。
【0038】
第1の配信手段11は、置換情報ユニット発生手段16と第2の符号化手段17と変調手段18をさらに有する。置換情報ユニット発生手段16は、シーケンシングステージ10から第2の制御信号C2を受信した時、第1の置換情報ユニットRIU1を発生し、第2の符号化手段17へ配信するように設計される。第2の符号化手段17は、マンチェスタ符号に従って第1の置換情報ユニットRIU1を符号化し、符号化された第1の置換情報ユニットCRIを第2の変調手段18へ配信するため設計され、第2の変調手段では、第1の変調手段14と同じように、キャリア信号Cが符号化された置換情報ユニットCRIに応じて変調され、キャリア信号Cが増幅手段15へ配信されるので、置換情報ユニットRIU1は、送信手段6を用いてデータキャリア3および3’にも送信される。したがって、第1の配信手段11は第1の置換情報ユニットRIU1の非接触配信のため設計される。
【0039】
通信装置回路4は、負荷変調されたキャリア信号Cを用いて、データキャリア3および/または3’から受信可能である情報ユニットRIUの非接触受信のため設計された受信手段20をさらに有する。この目的のため、受信手段19は、送信手段コネクション9に接続されたフィルタリング手段20を有する。受信手段19は、復調手段21と増幅フィルタリング手段22と復号化手段23と情報ユニット検出手段24をさらに有する。
【0040】
フィルタリング手段20は、送信手段コネクション9に現れるキャリア信号Cをフィルタリングするため設計される。第1のフィルタリング手段20は、フィルタリングされたキャリア信号を表す受信信号RSを復調手段21へ配信するためにも設計され、その復調手段を用いて、受信信号RSは復調され、復調された受信信号DRSとして増幅フィルタリング手段22へ配信される。増幅フィルタリング手段22を用いて、復調された受信信号DRSは、再び増幅されフィルタリングされ、フィルタリングされ復調された受信信号DRSとして、復調された受信信号DRSを復号化し、復号化された受信信号DCRSを配信するため設計された復号化手段23へ配信される。復号化された受信信号DCRSは、復号化された受信信号DCRSによって表現された情報ユニットRIUを検出し、シーケンシングステージ10へ配信するため設計された情報ユニット検出手段24へ供給される。
【0041】
通信装置回路4は、復号化手段23から復号化された受信信号DCRSが供給される衝突検出手段25をさらに有する。衝突検出手段25は、復号化された受信信号DCRSによって表された受信された情報ユニットRIUが、本質的に同時に出現し、一方の情報ユニットIUが第1のデータキャリア3から発生し、もう一方の情報ユニットIU’が第2のデータキャリア3’から発生する2個の異なる情報ユニットIUとIU’の衝突を表現することを検出するため設計される。衝突検出手段25は、上記衝突の検出の結果として、衝突検出信号CDSを発生し、衝突検出信号CDSをシーケンシングステージ10へ配信するため設計される。
【0042】
通信装置回路4は、衝突検出手段25と相互作用し、異なる情報ユニットIUおよびIU’の衝突が衝突検出手段25によって検出された場合に、受信された情報ユニットRIUを、通信装置1によって確定され、第1のデータキャリア3から発生する情報ユニットIUとして衝突を表現する受信された情報ユニットRIUの代わりの役割を果たす第1の置換情報ユニットRIU1によって置き換えるため設計された置換手段26をさらに有する。本例では、第1の置換情報ユニットRIU1が論理値1を表すことは、定義によって、すなわち、通信装置1から、または、通信装置1を介して確定される。
【0043】
通信装置回路4に格納されたシーケンシングステージ10は、情報ユニットIUおよび/またはIU’を記憶するため設計された情報ユニット記憶手段27をさらに有する。情報ユニット記憶手段27は、第2のデータキャリア3’から発生する情報ユニットIU’として衝突検出の前に通信装置1で受信された各情報ユニットIUをバッファリングするため設計された情報ユニット一時記憶手段28をさらに有する。シーケンシングステージ10では、衝突の出現前に受信された情報ユニットIUのコピーがシーケンシングステージ10を用いて情報ユニットIU’として情報ユニットバッファ手段28において作成されることが分かる。
【0044】
置換手段26は、前に確定された第1の置換情報ユニットRIU1を、第2のデータキャリア3’から発生し、第1の置換情報ユニットと異なり、衝突の原因となった情報ユニットIU’として受信された情報ユニットRIUの代わりに使用され、衝突を表現する第2の置換情報ユニットRIU2で再び置き換えるためさらに設計される。シーケンシングステージ10を用いることにより、この第2の置換情報ユニットRIU2は、情報ユニット一時記憶手段28に記憶され、すなわち、衝突の原因となった受信された情報ユニットRIUの代わりに記憶される。
【0045】
通信装置回路4は、本例では、インベントリコマンド発生手段12として構成された継続コマンド発生手段をさらに有する。シーケンシングステージ10は、第1のデータキャリア3から受信されるべき第1の識別情報I1のすべての情報ユニットIUが受信されたかどうかを監視するためさらに設計される。第1の識別情報I1のすべての情報ユニットIUが受信されると直ぐに、シーケンシングステージ10は、第1の制御信号C1を再び発生し、インベントリコマンド発生手段12へ配信するためさらに設計される。インベントリコマンド発生手段12は、その後、本例ではインベントリコマンドIC1によって形成される継続コマンドを発生し、配信手段11を用いて継続コマンドを配送するため設計され、上記継続コマンドは第1のデータキャリア3に影響を与えないが、第2のデータキャリア3’において、前に衝突の検出の原因となった情報ユニットIU’の後に来る情報ユニットIU’によって第2の識別情報I2の情報ユニットIU’の配信の継続を実施する。本実施例のように、2台のデータキャリア3および3’だけが通信装置1の通信ゾーン内に設けられている場合、衝突の原因になった情報ユニットIU’の後に来る情報ユニットIU’は、そのとき、衝突無しに第2のデータキャリア3’から通信装置1へ配信され、受信手段19を用いて通信装置1によって受信され、第2のデータキャリア3’から発生する情報ユニットIU’として情報ユニットバッファ手段28に記憶される。
【0046】
ここで、確定された第1の置換情報ユニットRIU1が論理値0を表す場合、データキャリア3および3’は役割を交換し、第2のデータキャリア3’が最初にその識別情報12を通信装置1に完全に配信すべきであり、その後になって初めて、第1のデータキャリア3は、衝突の原因になった情報ユニットIUの後に現れる情報ユニットIUから始まるその識別情報I1を完成することに注意すべきである。
【0047】
ここで、たとえば、3台のデータキャリア3、3’および3’’が存在するとき、第1の衝突において、第1のデータキャリア3が第1の置換情報ユニットRIU1を用いて選択され、その識別情報I1を通信装置1へ完全に送信し、その後、残りの2台のデータキャリア3’および3’’がそれぞれの識別情報I2およびI3を一緒に完成し始めることにさらに注意すべきである。この間に、第2の衝突が起こる可能性があり、その結果、この2台のデータキャリア3’および3’’のグループは再び停止し、たとえば、第2のデータキャリア3’が再び受信されている第1の置換情報ユニットRIU1に基づいて選択されるので、第2のデータキャリア3’が第1のデータキャリア3の役割を引き受け、また、第3のデータキャリア3’’が第2のデータキャリア3’の役割を引き受ける。この場合、その結果、第2のデータキャリア3’はその識別情報I2を最初に通信装置2へ完全に送信し、その後、第3のデータキャリア3’’は、衝突の原因になった情報ユニットIU’’の後に来るが情報ユニットIU’’から始まるその識別情報I3を完成する。
【0048】
図3に表されたデータキャリア3は、識別情報記憶手段30を有するデータキャリア回路29を有する。データキャリア3は、通信装置1の第1の送信手段6と相互作用するため設計された第2の送信手段31をさらに有する。データキャリア回路29は送信手段コネクション32を有し、その送信手段コネクションによってデータキャリア回路は第2の送信手段31に接続される。第2の送信手段31は、通信装置1の送信コイル構造体8との誘導結合のため設計され設けられた送信コイル構造体33を有する。その上、データキャリア回路29内には、送信手段30に割り当てられた共振コンデンサ34が設けられるので、第2の送信手段31は共振回路を形成し、その共振回路を用いて、通信装置1についての冒頭部分において説明されたエネルギー供給および上記の情報交換が実行される。
【0049】
データキャリア回路29は、送信手段コネクション32に現れるキャリア信号Cを利用することによって、基準電位GNDに対するデータキャリア回路29の電源電圧を発生し供給するため設計された電源電圧発生手段35をさらに有する。
【0050】
データキャリア回路29は、送信手段コネクション32にも接続され、送信手段コネクション32に現れる信号を利用することによって、データキャリア回路29のクロック信号CLKを発生し供給するため設計されたクロック発生手段36をさらに有する。クロック発生手段36は、クロックパルス再発生手段として設計される。
【0051】
データキャリア回路29は、インベントリコマンドIC1および継続コマンドを受信し検出するため設計された第2の受信手段37をさらに有する。この目的のため、受信手段37は、第2の復調手段38と第2の復号化手段39とインベントリコマンド検出手段40を有する。第2の復調手段38は送信手段コネクション32に接続され、そこで読み取られるキャリア信号Cを復調し、復調されたキャリア信号DCを第2の復号化手段39へ配信するため設計される。第2の復号化手段39は、復調されたキャリア信号DCを復号化し、復調され復号化されたキャリア信号DDCをインベントリコマンド検出手段40へ配信するため設計される。インベントリコマンド検出手段40は、キャリア信号Cを用いてデータキャリア3へ通信されたインベントリコマンドIC1を検出し、このインベントリコマンドIC1を第2のシーケンシングステージ41へ配信するため設計される。第2のシーケンシングステージ41は、受信されたインベントリコマンドIC1、継続コマンド、その後に続く識別情報I1の情報ユニットIUの配信または中断、および、その後に続く配信の継続のような情報処理シーケンスを制御するため設計され、データキャリア回路29に設けられる。
【0052】
データキャリア回路29は、シーケンシングステージ41と、応答発生手段43、第3の符号化手段44および第3の変調手段45とを用いて構成された配信手段42をさらに有する。配信手段42は、インベントリコマンドIC1の受信の結果として、シーケンシングステージ41の助けを借りて、識別情報記憶手段30から情報ユニットIUの形式で識別情報I1を読み出し、第3の制御信号C3の成分として情報ユニットIUを応答発生手段43へ配信するため設計される。応答発生手段43は、第3の制御信号C3を利用することによって、インベントリコマンドIC1に応答して応答情報を発生し配信するため設計され、上記応答情報は、基本的な成分として、識別情報I1の情報ユニットIUを有する。第3の符号化手段44は、マンチェスタ符号に従って応答情報を符号化し、符号化された応答情報CIUを第3の変調手段45へ配信するため設計される。第3の変調手段45は、受信された符号化された応答情報CIUに関係して送信手段コネクション32に現れるキャリア信号Cを負荷変調するため設計される。
【0053】
データキャリア回路29は、情報ユニットIUを配信した後、通信装置1によって確定された第1の置換情報ユニットRIU1が通信装置1によって受信され得るかどうかをチェックするため設計されたチェック手段46をさらに有する。この目的のため、チェック手段46は、第3の復調手段47、第3の復号化手段48、置換情報ユニット検出手段49および置換情報ユニット評価手段50を有する。第3の復調手段47は、送信手段コネクション32に現れるキャリア信号Cを復調し、復調されたキャリア信号DCを第3の復号化手段48へ配信するため設計される。第3の復調手段47の機能は、第2の復調手段38によって実現してもよく、結果として、より簡単な回路設計となる。第3の復号化手段48は、復調されたキャリア信号DCを復号化し、復調され復号化されたキャリア信号DDCを置換情報ユニット検出手段49および置換情報ユニット評価手段50へ配信するため設計される。置換情報ユニット検出手段49は、復調され復号化されたキャリア信号DDCを利用することにより、キャリア信号Cが第1の置換情報ユニットRIU1を有するかどうかを検出し、その後、検出信号RIが置換情報ユニット検出手段49から第2のシーケンシングステージ41へ送信されるように設計される。置換情報ユニット評価手段50は、復調され復号化されたキャリア信号DDCをそれが収容する情報に関して評価するため設計され、本例では、第1の置換情報ユニットRIU1だけが評価され、第2のシーケンシングステージ41へ配信される。しかし、ここで、互いに異なる置換情報ユニットをデータキャリア3へ通信することも可能であり、その後に、置換情報ユニット評価手段50を用いて、異なる置換情報ユニットを評価し、第2のシーケンシングステージ41へ配信することも可能であることに注意すべきである。
【0054】
配信手段は、チェック手段46において、通信装置2から配信され、続いて受信された、確定された第1の置換情報ユニットRIU1がないことが確定される場合、または、通信装置1によって確定された第1の置換情報ユニットRIU1が受信され、その上、受信された確定された第1の置換情報ユニットRIU1が通信装置1へ前に送信された情報ユニットと同一であることが確定される場合に、通信装置1へ前に送信された情報ユニットIUの後に来る情報ユニットIUを用いて識別情報I1の配信を継続するためさらに設計される。配信手段42は、チェック手段46において、通信装置1からの確定された第1の置換情報ユニットRIU1が受信され、受信された第1の置換情報ユニットRIU1が通信装置へ前に送信された情報ユニットIUと同一であることが確定されるならば、識別情報I1の配信を中断するためさらに設計される。
【0055】
配信手段42は、シーケンシングステージ41に設けられた位置記憶手段51をさらに有し、この位置記憶手段を用いて、確定された第1の置換情報ユニットRIU1の受信前に送信された情報ユニットIUの後に来る情報ユニットIUの少なくとも位置がフラグされる。これは、本例では、衝突の原因になった情報ユニットIUの後に来る情報ユニットIUへのポインタの記憶によって行われる。配信手段42は、第2の受信手段37で継続コマンドの受信が検出されたときに、マークされた位置に対応する情報ユニットIUを用いて識別情報I1の情報ユニットIUの配信を継続するためさらに設計される。
【0056】
図2による通信装置2の機能および図3によるデータキャリア3の機能が図1のシステム1の実施形態に基づいてここで説明される。本実施形態によれば、第1のデータキャリア3の識別情報I1はバイナリ値「1001001」(「イチ ゼロ ゼロ イチ ゼロ ゼロ イチ」)を有し、第2のデータキャリア3’の識別情報I2はバイナリ値「1000011」(「イチ ゼロ ゼロ ゼロ ゼロ イチ イチ」)を有することが仮定される。2台のデータキャリア3および3’は通信装置2の通信ゾーン内に位置していることがさらに仮定される。識別情報I1および識別情報I2は互いに異なるので、最初に、それぞれのデータキャリア3または3’によって通信装置2へ送信された情報ユニットIUおよびIU’の衝突を管理するため設けられた衝突防止プロセスがシステム1において開始され処理され、本例ではビットバイビットであるこの種の衝突が起こると、通信装置2で受信された情報ユニットRIUは、異なる情報ユニットIUおよびIU’の本質的に同時である出現を表現し、これらの異なる情報ユニットIUおよびIU’のうち、一方の情報ユニットIUは第1のデータキャリア3から発生し、もう一方の情報ユニットIU’は第3のデータキャリア3’から発生し、両方の情報ユニットIUおよびIU’がそれぞれの識別情報I1およびI2のそれぞれの第4の位置にあり、衝突の原因になる。この衝突防止方法は、詳細に後述される受信方法および配信方法を含む。
【0057】
受信方法は、データキャリア3または3’に記憶され、通信装置2で情報ユニットIUまたはIU’の形式で非接触方式によってデータキャリア3または3’から受信可能であり、通信装置2または通信装置回路4を用いて準備された識別情報I1またはI2のそれぞれの非接触受信のため提供される。配信方法は、上記識別情報I1またはI2はデータキャリア3または3’に記憶され、情報ユニットIUまたはIU’の形式で非接触方式によって通信装置2へ送信可能であり、データキャリア3または3’によって、すなわち、本質的にそのデータキャリア回路4または4’によって準備された識別情報I1またはI2の非接触配信のため提供される。
【0058】
図4に示された第1のフローチャート52によれば、受信方法は、キャリア信号Cを用いてインベントリコマンドIC1を送信することにより、通信装置2からブロック54で始まり、情報ユニット受信カウンタは値ゼロ(0)にセットされる。
【0059】
図5に示された第2のフローチャート53によれば、配信方法は、データキャリア3およびデータキャリア3’で同時にインベントリコマンドIC1を受信することによりブロック55で始まる。次に、ブロック56において、それぞれの識別情報I1およびI2の配信が、データキャリア3および3’のそれぞれによって、それぞれの配信手段42および42’を用いて、本例では共にバイナリ値1を有するそれぞれの第1の情報ユニットIUまたはIU’の配信で始まる。通信装置2において、第1の受信手段19を用いて、情報ユニットRIUが受信方法に従ってブロック57で受信され、ブロック58では、本質的に同時に出現する2個の異なる情報ユニットIUおよびIU’の衝突が受信された情報ユニットRIUによって表現されているかどうかをチェックする。これが衝突検出手段25を用いて通信装置2において確定されていないとき、この受信方法はブロック59に進み、そのブロックにおいて、受信された情報ユニットRIUがバイナリ値1またはバイナリ値0を表すかどうかが判定される。
【0060】
受信された情報ユニットRIUがバイナリ値0を表す場合、この受信方法はブロック60に進み、そのブロックでは、情報ユニット検出手段24を用いて、識別情報I1の第1の情報ユニットIUが情報ユニット記憶手段27に記憶される。ブロック59におけるチェックが、受信された情報ユニットRIUはバイナリ値1を表すことを示す場合、この受信方法はブロック61に進み、そのブロックでは、情報ユニット検出手段24を用いて、バイナリ値1をもつビットが識別情報I1の第1の情報ユニットIUとして情報ユニット記憶手段27に記憶され、これが本例に適用される。
【0061】
次に、受信方法はブロック62に進み、そのブロックでは、情報ユニット受信カウンタが値イチ(1)ずつ増加される。
【0062】
その後、受信方法はブロック63において継続し、そのブロックでは、情報ユニットカウンタが、本例では値(7)である最大値に到達したかどうかがチェックされる。情報ユニットカウンタが値(7)に到達した場合、この場合、第1の識別情報I1のすべての情報ユニットIUが既に通信装置2で受信されているので、受信方法はブロック64で終了される。情報ユニットカウンタが値(7)に到達していない場合、この受信方法はブロック57に進む。
【0063】
配信方法では、ブロック65において、第1の情報ユニットIUまたはIU’の配信後、それぞれのチェック手段46および46’を用いて、通信装置2によって確定された第1の置換情報ユニットRIU1が、それぞれの情報ユニットIUおよびIU’の配信後に、通信装置2から受信される可能性があるかどうかがチェックされる。
【0064】
本例ではその可能性がないので、配信方法はブロック66に進み、そのブロックにおいて、配信されるべき次の情報ユニットへのポインタが、シーケンシングステージ41または41’を用いて、それぞれの位置記憶手段51および51’に定められる。
【0065】
次に、この配信方法はブロック67に進み、そのブロックにおいて、フラグされたポインタが、配信されるべきそれぞれの識別情報I1またはI2の最後の情報ユニットIUまたはIU’を表すポインタ限界以下であるかどうかがチェックされる。フラグされたポインタが未だポインタ限界を超えていないならば、この配信方法は、本例では、それぞれの場合にバイナリ値0によって与えられる第2の情報ユニットIUまたはIU’を配信することによりブロック56に進む。同一のバイナリ値が識別情報I1および識別情報I2の第2の位置および第3の位置の両方に与えられるので、上述の受信方法および配信方法が上記のように処理される。衝突無しで受信された3個の情報ユニット「100」は、この段階では第2のデータキャリア3’の存在が未だ分かっていないので、識別情報I1に属するものとして、情報ユニット記憶手段27によって通信装置2に記憶される。
【0066】
その後、この配信方法では、それぞれの識別情報I1またはI2の第4の情報ユニットIUまたはIU’がそれぞれのデータキャリア3または3’によって配信される。この配信方法によれば、ブロック56では、バイナリ値1を表す情報ユニットIUが第1のデータキャリア3によって配信される。同時に、バイナリ値0を表す情報ユニットIU’が第2のデータキャリア3’から配信される。この受信方法によれば、ブロック57において、通信装置2内で、情報ユニットRIUが受信され、この情報ユニットRIUがマンチェスタ符号における符号化に基づいてバイナリ0とバイナリ1とにより構成された混合状態を表す。ここで、追加キャリアをさらに設けることが可能であり、追加キャリアは、その一部分が、マンチェスタ符号に従って符号化可能であることに注意すべきである。さらに、たとえば、UHFレンジで使用されるいわゆるFM0符号、またはF2F符号のようなその他の符号が同様に利用可能である。
【0067】
次に、ブロック58では、受信された情報ユニットRIUが、本質的に同時に出現し、一方の情報ユニットIUは第1のデータキャリア3から発生し、もう一方の情報ユニットIU’は第2のデータキャリア3’から発生する2個の異なる情報ユニットIUおよびIU’の衝突を表現することが検出される。次に、この受信方法はブロック68に進み、そのブロックでは、受信された情報ユニットRIUが、置換手段26を用いて、通信装置2によって確定された、本例では、バイナリ値1を表す、第1の置換情報ユニットRIU1と置き換えられ、この第1の置換情報ユニットは、衝突を表現する情報ユニットRIUの代わりに、第1のデータキャリア3から発生する情報ユニットIUとして使用される。このようにして確定された第1の置換情報ユニットRIU1は、情報ユニット記憶手段27を用いて、受信されるべき第1の識別情報I1の第4の位置に記憶される。同時に、この受信方法によれば、第1の置換情報ユニットRIU1は非接触方式でデータキャリア3または3’へ配信される。
【0068】
第1のデータキャリア3では、この配信方法によれば、キャリア信号Cの構造は通信装置2によって振幅変調されているので、ブロック65において、第1の置換情報ユニットRIU1は受信されたことがチェックされ確定される。
【0069】
次に、この配信方法は、データキャリア3でブロック69に進み、そのブロックでは、受信された第1の置換情報ユニットRIU1がバイナリ値0を表すかどうかがチェックされる。本例ではそうではないので、第1のデータキャリア3において、この配信方法はブロック60に進み、そこで、第1の識別情報I1の配信は通信装置2に前に送信された情報ユニットIUの後に来る情報ユニットIU、すなわち、第4の情報ユニットを継続すべきであることが決定されるが、その理由は、通信装置2によって確定された第1の置換情報ユニットRIU1が受信され、受信されたこの確定された第1の置換情報ユニットRIU1は、通信装置2に前に送信された、バイナリ値1を表す情報ユニットIUと同一だからである。その結果、この配信方法はブロック66に進む。
【0070】
同様に、データキャリア3’において、または、そこで行われる配信方法において、第4の情報ユニットIU’の配信後に、通信装置2によって確定された第1の置換情報ユニットRIU1が通信装置2から受信可能であることがブロック65でさらに確定される。この配信方法によれば、受信された第1の置換情報ユニットRIU1は、バイナリ値0を表し、通信装置2に前に送信された第4の情報ユニットIU’と同一ではないことがブロック69で確定され、この配信方法はブロック70へ分岐し、そのブロックでは、識別情報I2の配信が中断される。同時に、この配信方法では、ブロック70において、第1の置換情報ユニットRIU1の受信前に配信された第4の情報ユニットIU’の後に来る第5の情報ユニットIU’の位置はポインタを用いてフラグされる。
【0071】
これと同時に、原則的に受信方法において、ブロック68では、衝突検出前に、通信装置2で受信された各情報ユニットRIUは、第2のデータキャリア3’から発生する情報ユニットIU’のように、情報ユニット記憶手段27によってバッファリングされる。これは、衝突検出前に通信装置2で受信され、第1の情報ユニットI1に属するものとして情報ユニット記憶手段27に記憶された情報ユニットIUのコピーの作成によって行われる。さらに、ブロック68において、以前に確定された第1の置換情報ユニットRIU1は第2の置換情報ユニットRIU2によって置き換えられ、この第2の置換ユニットは、第1の置換情報ユニットと異なり、本例では、第1の置換情報ユニットと相補的であり、本例では、バイナリ値0を表し、衝突を表現する情報ユニットの代わりに、第2のデータキャリア3’から発生する情報ユニットRIUとして使用され、データキャリア3’から受信可能である情報ユニットI2の第4の位置に記憶される。
【0072】
この時点から始めて、第2のデータキャリア3’はその識別情報I2の配信が既に中断され、第1のデータキャリア3だけがその識別情報I1および識別情報I1に含まれ、通信装置2にまだ出力されていない情報ユニットIUを送信し続け、その結果、通信装置2で受信された情報ユニットIUは衝突無しで受信されているので、通信装置2では受信方法がブロック68を省略して処理される。その後、配信方法はブロック71で終了する。
【0073】
第1の識別情報I1が通信装置2で完全に受信され、識別情報I1の受信方法がブロック64で終了した後、この受信方法は、継続コマンドの配信によりブロック54で再開される。その結果として、第2のデータキャリア3’では、第2の識別情報I2の情報ユニットIU’の配信の継続が、前に衝突検出の原因になった第4の情報ユニットIU’の後に来る第5の情報ユニットIU’によってトリガーされる。第2のデータキャリア3’では、配信方法は、次に、継続コマンドが通信装置2によって受信された後に、第2の識別情報I2の情報ユニットIU’の配信がフラグされた位置、すなわち、第5の位置に対応する情報ユニットIU’に進むという条件に従って、ブロック55で再開される。第1のデータキャリア3はこの時点でこれ以上情報ユニットを配信しないので、この配信方法は、ブロック69および70を省略して、残りの3個の情報ユニットIU’のため処理される。
【0074】
本発明による対策を提供することにより、データキャリア3または3’のいずれもそこから発生する情報ユニットIUおよびIU’の配信を繰り返す必要がない、できるだけ効率的な衝突防止方法が作成される。
【0075】
ここで、送信コイル構造体8および33の代わりに、アンテナ構造体または容量的に動作する送信構造体も使用できることに注意すべきである。
【0076】
継続コマンドは、インベントリコマンドIC1と異なる別個のコマンドによって実施してもよく、通信装置回路4はこの別個のコマンドIC2を発生するため設計され、データキャリア回路29はそれを処理するため設計されることにさらに注意すべきである。
【0077】
クロック信号CLKは内部発振器によって発生してもよいことに注意すべきである。
【0078】
本発明による対策は、通信装置2とデータキャリア3との間の通信が互いに分離され得る通信チャネルを介して行われる、いわゆる全二重通信システムにおいても使用できることにさらに注意すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明による通信システムを、ブロック図の形式で、概略的に表す図である。
【図2】図1に記載された通信システムの発明にかかる通信装置を、図1と同じように、詳細に表す図である。
【図3】図1に記載された通信システムの発明にかかるデータキャリアを、図1と同じように、詳細に表す図である。
【図4】本発明による受信方法のフローチャートである。
【図5】本発明による送信方法のフローチャートである。
【符号の説明】
【0080】
1 システム
2 通信装置
3 第1のデータキャリア
3’ 第2のデータキャリア
4 通信装置回路
6 送信手段
7 マッチング手段
8 送信コイル構造体
10 シーケンシングステージ
11 第1の通信手段
12 インベントリコマンド発生手段
13 第1の符号化手段
14 第1の変調手段
15 第1の増幅手段
16 置換情報ユニット発生手段
17 第2の符号化手段
18 変調手段
19 受信手段
20 フィルタリング手段
21 復調手段
22 増幅フィルタリング
23 復号化手段
24 情報ユニット検出手段
25 衝突検出手段
26 置換手段
27 情報ユニット記憶手段
28 情報ユニットバッファ手段
29 データキャリア回路
30 識別情報記憶手段
31 第2の送信手段
32 送信手段コネクション
33 送信コイル構造体
34 共振コンデンサ
35 電源電圧発生手段
36 クロック発生手段
37 第2の受信手段
38 第2の復調手段
39 第2の復号化手段
40 インベントリコマンド検出手段
41 第2のシーケンシングステージ
42 配信手段
43 応答発生手段
44 第3の符号化手段
45 第3の変調手段
46 チェック手段
47 第3の復調手段
48 第3の復号化手段
49 置換情報ユニット検出手段
50 置換情報ユニット評価手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データキャリアに記憶され、情報ユニットの形式で非接触方式によって前記データキャリアから通信装置へ転送され、前記通信装置を用いて受信される、識別情報の非接触受信のための受信方法であって、以下に示されたステップ、すなわち、
情報ユニットを受信するステップと、
前記受信された情報ユニットが、第1のデータキャリアから発生する第1の情報ユニットと第2のデータキャリアから発生する第2の情報ユニットとからなる、本質的に同時に出現する2個の異なる情報ユニットの衝突を表現することを検出するステップと、
前記受信された情報ユニットを、前記通信装置によって確定され、前記第1のデータキャリアから発生する前記情報ユニットとして衝突を表現する前記情報ユニットの代わりに使用される、第1の置換情報ユニットで置き換えるステップと、
非接触方式で前記第1の置換情報ユニットを配信するステップと
を有する受信方法。
【請求項2】
衝突検出の前に、さらに、前記通信装置で受信された各情報ユニットが前記第2のデータキャリアから発生する前記情報ユニットとしてバッファリングされる、請求項1に記載の受信方法。
【請求項3】
前に確定された前記第1の置換情報ユニットがその第1の置換情報ユニットと異なる第2の置換情報ユニットで置き換えられ、その第2の置換ユニットが衝突を表現する前記情報ユニットの代わりに、前記第2のデータキャリアから発生する前記情報ユニットとして使用される、請求項2に記載の受信方法。
【請求項4】
前記第1のデータキャリアから発生するすべての情報ユニットの完全な出現に続いて、継続コマンドが発生され、非接触方式で配信され、その継続コマンドを用いて、前記識別情報の前記情報ユニットの配信が、以前に衝突検出の原因になった前記情報ユニットの後に来る前記情報ユニットによって前記第2のデータキャリアを用いて継続する、請求項3に記載の受信方法。
【請求項5】
データキャリアに記憶され、情報ユニットの形式で非接触方式によって前記データキャリアから通信装置へ送信される識別情報の非接触配信のための配信方法であって、以下に記載されたステップ、すなわち、
前記情報ユニットを配信するステップと、
前記情報ユニットの配信後に、前記通信装置によって確定された第1の置換情報ユニットが前記通信装置から受信されるかどうかをチェックするステップと、
確定された第1の置換情報ユニットが前記通信装置から受信されないか、または、前記通信装置によって確定された第1の置換情報ユニットが受信され、前記受信された確定された第1の置換情報ユニットが前記通信装置へ以前に送信された前記情報ユニットと同一であるかのいずれかの場合に、前記通信装置へ以前に送信された情報ユニットの後に続く情報ユニットを用いて前記識別情報の配信を継続するステップと
を有する配信方法。
【請求項6】
前記確定された第1の置換情報ユニットが前記通信装置から受信され、前記受信された第1の置換情報ユニットが前記通信装置へ以前に送信された前記情報ユニットと同一でないことが確定された場合に、前記識別情報の配信が中断され、前記第1の置換情報ユニットの受信の前に送信された前記情報ユニットの後に続く前記情報ユニットの少なくとも位置が記憶される、請求項5に記載の配信方法。
【請求項7】
前記通信装置からの継続コマンドの受信後に、前記識別情報の前記情報ユニットの配信が前記記憶された位置に対応する前記情報ユニットを用いて継続する、請求項6に記載の配信方法。
【請求項8】
情報ユニットの衝突を管理する衝突防止方法であって、
前記情報ユニットがいずれの場合にも1台のデータキャリアから通信装置へ送信され、
衝突の際に前記通信装置で受信された情報ユニットが、第1のデータキャリアから発生する一方の情報ユニットと第2のデータキャリアから発生するもう一方の情報ユニットとからなる、異なる情報ユニットの本質的に同時である出現を表現し、
請求項1から4のいずれか一項に記載された受信方法と請求項5から7のいずれか一項に記載された配信方法とを含む、衝突防止方法。
【請求項9】
データキャリアとの非接触通信のため設計された通信装置のための通信装置回路であって、
前記データキャリアに識別情報が記憶され、
前記識別情報が情報ユニットの形式で非接触方式によって前記データキャリアから受信され、
情報ユニットの非接触受信のため設計された第1の受信手段が設けられ、
前記受信された情報ユニットが、第1のデータキャリアから発生する一方の情報ユニットと第2のデータキャリアから発生するもう一方の情報ユニットとからなる、本質的に同時に出現する2個の異なる情報ユニットの衝突を表現することを検出するため設計された衝突検出手段が設けられ、
前記受信された情報ユニットを、前記通信装置によって確定され、衝突を表現する前記情報ユニットの代わりに前記第1のデータキャリアから発生する前記情報ユニットとしての役割を果たす第1の置換情報ユニットで置き換えるため設計された置換手段が設けられ、
前記確定された第1の置換情報ユニットの非接触配信のため設計された配信手段が設けられる、
通信装置回路。
【請求項10】
前記第2のデータキャリアから発生する情報ユニットとして、衝突検出の前に前記通信装置で受信される各情報ユニットをバッファリングするため設計された情報ユニットバッファ手段が設けられる、請求項9に記載の通信装置回路。
【請求項11】
前記置換手段が、以前に確定された第1の置換情報ユニットをその第1の置換情報ユニットと異なる第2の置換情報ユニットで置き換えるため設計され、前記第2の情報ユニットが、前記第2のデータキャリアから発生する前記情報ユニットとして、衝突を表現する前記情報ユニットの代わりに使用される、請求項10に記載の通信装置回路。
【請求項12】
前記第1の配信手段を用いて配信される継続コマンドを発生するため設計された継続コマンド発生手段が設けられ、
前記継続コマンドが前に衝突検出の原因になった前記情報ユニットの後に来る情報ユニットを用いて前記第2のデータキャリアにおいて前記識別情報の前記情報ユニットの配信の継続を実行する、
請求項11に記載の通信装置回路。
【請求項13】
請求項9から12のいずれか一項に記載の通信装置回路を備える通信装置。
【請求項14】
通信装置との非接触通信のため設計されたデータキャリアのためのデータキャリア回路であって、
情報ユニットの形式で非接触方式によって前記データキャリアから前記通信装置へ送信される識別情報が前記データキャリアに記憶され、
非接触方式による前記情報ユニットの配信のため設計された第2の配信手段が設けられ、
前記情報ユニットの配信後に、前記通信装置によって確定された第1の置換情報ユニットが前記通信装置から受信されるかどうかをチェックするため設計されたチェック手段が設けられ、
確定された第1の置換情報ユニットが前記通信装置から受信されない場合、または、前記通信装置によって確定された第1の置換情報ユニットが受信され、前記受信された確定された第1の置換情報ユニットが前記通信装置へ前に送信された前記情報ユニットと同一であることがチェック手段で確定される場合に、前記第2の配信手段が前記通信装置へ前に送信された前記情報ユニットの後に来る前記情報ユニットを用いて前記識別情報の配信を継続するため設計される、
データキャリア回路。
【請求項15】
前記通信装置から受信された前記確定された第1の置換情報ユニットが前記通信装置へ前に送信された前記情報ユニットと同一でない場合に、前記第2の配信手段が前記識別情報の配信を中断するため設計され、
前記第2の配信手段が位置記憶手段を有し、その位置記憶手段を用いて、前記確定された第1の置換情報ユニットの受信の前に配信された前記情報ユニットの後に来る前記情報ユニットの少なくとも位置が記憶される、
請求項14に記載のデータキャリア回路。
【請求項16】
前記第2の受信手段が前記通信装置から非接触方式で受信される継続コマンドを受信し検出するため設計され、
前記継続コマンドの受信が前記受信手段で検出される場合に、前記第2の配信手段がフラグされた位置に対応する前記情報ユニットを用いて前記識別情報の前記情報ユニットの配信を継続するため設計される、
請求項15に記載のデータキャリア回路。
【請求項17】
請求項14から16のいずれか一項に記載されたデータキャリア回路を備えるデータキャリア。
【請求項18】
請求項9から11のいずれか一項に記載された通信装置回路を有する通信装置が設けられ、請求項14から16のいずれか一項に記載されたデータキャリア回路を有する少なくとも1台のデータキャリアが設けられた非接触通信のための通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2007−512724(P2007−512724A)
【公表日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−534889(P2006−534889)
【出願日】平成16年10月12日(2004.10.12)
【国際出願番号】PCT/IB2004/052064
【国際公開番号】WO2005/039120
【国際公開日】平成17年4月28日(2005.4.28)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】