説明

通信システムにおける信号の迅速な再送信のための方法および装置

【課題】 通信システムにおける信号の迅速な再送信のための方法および装置。
【解決手段】 送信端末装置は、パケットが受信端末装置に向けられ、受信端末装置がパケットを復調する場合、受信端末装置にパケット形式の送信信号を送信する。続いて受信端末装置はパケットの品質基準を算定し、そして算定された品質基準をパケットに含まれている品質基準とを比較する。品質基準が一致する場合はパケットは次のプロセスに進む。品質基準が一致しない場合は受信端末装置はパケットの再送信の要求を送信する。送信端末装置は再送信の要求に基づきどのパケットを再送信する必要があるかを決定する。上記に従うパケットの配送に失敗した場合、従来のシーケンス番号に基づく機構、例えばラジオリンクプロトコル、に従う再送信が試みられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は通信に関する。特に、本発明は通信システムにおける信号の迅速な再送信のための新規な方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
通信システムにおいて、そこを通って信号が送信および受信端末装置間を伝播する信号通信チャネルは種々の要因により通信チャネルの特性が変化する。無線通信システムにおいてはこれらの要因は信号強度の時間的変動、雑音、他の端末装置からの妨害および同様のものを含むが、これらに限定されるものではない。それ故、大規模なエラー制御コーディングにもかかわらず、あるパケットは受信端末装置において行方不明であるかまたは誤って受信される。もし違った定義がなされるのでなければ、パケットはプリアンブル(preamble)、ペイロード(payload)、および品質メトリック(quality metric)を含む信号のユニット(unit)である。それ故、受信端末装置において行方不明であるかまたは誤って受信されたパケットを検出するために、自動再送信要求(ARQ;Automatic Retransmission reQuest)機構がしばしば通信システムのリンク層において使用され、送信端末装置にこれらパケットの再送信が要求される。ARQの一例はラジオリンクプロトコル(RLP;Radio Link Protocol)である。RLPは、この技術分野において良く知られている、NAKに基づくARQプロトコルとして知られているエラー制御プロトコルの一種である。かかるRLPの1つが“スペクトル拡散システムに関するデータサービスオプション;ラジオリンクプロトコル タイプ2”と題するTIA/EIA/IS−707−A.8に記載されており、以後RLP2として参照され、参照によりここに組み込まれる。
【0003】
現行のARQ機構は、行方不明であるかまたは誤って受信されたパケットの再送信を、各パケットに対する唯一のシーケンス番号を使用することにより遂行する。受信端末装置が期待したシーケンス番号よりも大きいシーケンス番号を有するパケットを検出した場合、この受信端末装置は期待したシーケンス番号と検出されたパケットのシーケンス番号との間のシーケンス番号を有するパケットは行方不明になるかまたは誤って受信されたことを宣言する。受信端末装置は続いて送信端末装置に対し行方不明のパケットの再送信を要求する制御メッセージを送信する。替りに、送信端末装置が受信端末装置からの明確な受取り通知を受信していない場合には、送信端末装置は間隔外の所定の時間の後でパケットを再送信することができる。
【0004】
その結果、現在のARQ機構はパケットの最初の送信と後の再送信と間に大きな遅延を生じさせる。ARQは特定のパケットが行方不明になるかまたは誤って受信されたことを、その時点で期待されるシーケンス番号より高いシーケンス番号含む次のパケットが受信されるまで、または時間外の期限が終了するまで、明らかにすることができない。この遅延は遅延の統計値の両端間に大きい偏差を生じさせ、ネットワークの処理量にさらなる不利益をおよぼす効果を有する。トランスポート制御プロトコル(TCP;transport control protocol)のようなトランスポート層プロトコルは輻そう制御(congestion control)を実行し、これは往復遅延推定(round-trip delay estimate)の偏差に基づいてネットワーク中の未解決のパケットの数を減少させる。要するに、遅延に関する大きな偏差はネットワークに許容される通信量の低下を生じさせ、結果として通信システムの処理量の低下を生じさせる。
【0005】
遅延および遅延の変動を低下させるための1つの提案は、最初の送信が高い確率で正確に受信されることを確実にすることにより、再送信を避けることである。しかしながらこの提案は大きい電力量を必要とし、これもまた処理量を低下させる。
【発明の概要】
【0006】
上記により、この技術分野において低い再送信遅延を伴うARQ機構に関する要求が存在する。
【0007】
本発明は通信システムにおける信号の迅速な再送信(QARQ;quick retransmission)のための方法および装置を目的とする。
【0008】
本発明の1つの概念によれば、受信端末装置は受信された信号におけるパケットの品質基準(quality metric)を決定する。受信端末装置は送信端末装置に対して直ちにパケットの品質基準に従った短い受領通知(SA;short acknowledgment)を送信する。品質基準がパケットが誤って受信されたことを示す場合には、SAは否定的な受領通知(NAK;negative acknowledgment)として返送される。他の場合は、SAは肯定的な受領通知(ACK;positive acknowledgment)または受領通知として返送される。
【0009】
本発明の他の概念によれば、特定のパケットとSAとの間に決定可能な関係が存在し、そのためSAはパケットが再送信されるべきであるというような明示の指示を含むことを必要としない。
【0010】
本発明の他の概念によれば、SAはエネルギーのビット(a bit of energy)である。
【0011】
本発明の他の概念によれば、送信端末装置は所定の回数のパケットの再送信を試みる。
【0012】
本発明のさらに他の概念によれば、QARQ機構と共に、通常の、シーケンス番号に基づくARQが採用される。
【0013】
同様の参照符号が終始相応じて同一視される図面と組み合わせた場合に、以下に述べる詳細な記載から、本発明の特徴、対象および利点がより明確になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は典型的な通信システムのブロックダイアグラムである。
【図2】図2は典型的な順方向リンク信号構造の図である。
【図3】図3は送信端末装置における典型的なデータ処理方法に関するフローチャートである。
【図4】図4は受信端末装置における典型的なデータ処理方法に関するフローチャートである。
【図5】図5は図1の通信システムの詳細なブロックダイアグラムである。
【図6】図6は本発明の実施の形態に従う受信端末装置におけるパケット処理に関連するタイミングを示すダイアグラムである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は、本発明の実施の形態を実施可能な、典型的な通信システム100を説明する。第1端末装置104は順方向リンク108aを越えて第2端末装置106に信号を送信し、そして逆方向リンク108bを越えて第2端末装置106から信号を受信する。通信システム100は双方向に動作可能であり、双方の端末装置104および108それぞれはデータがその端末装置から送信されるかまたはその端末装置で受信されるかどうかに従って送信機ユニットまたは受信機ユニットとして動作する。無線セル方式通信システムの実施の形態において、第1端末装置104は基地局(BS;base station)とすることができ、第2端末装置106を電話、ラップトップコンピュータ、パーソナルディジタル補助手段そして同様のものである移動局(MS;mobile station)とすることができる。順方向リンクおよび逆方向リンクは電磁周波数帯域とすることができる。
【0016】
一般に、リンクは論理的に明瞭な形式の情報を搬送する一組のチャネルを含む。これらのチャネルは時分割多重(TDM;time division multiplex)機構、コード分割多重(CDM;code division multiplex)機構、またはこれら2つの組合わせに従って送信することが可能である。TDM機構において、チャネルは時間定義域において識別される。順方向リンクは時間間隔の周期的な列におけるタイムスロットから構成され、そしてチャネルはタイムスロットの中で送信される。その結果複数チャネルは1つが一度に送信される。コード分割機構においては、チャネルは擬似ランダム直交シーケンスにより識別され、その結果複数チャネルを同時に送信可能である。コード分割機構は、本出願の譲渡人に譲渡され、参照することによりここに組み込まれた“CDMAセル方式電話システムにおいて信号波形を発生させるためのシステムおよび方法”なる名称の米国特許第5,103,459号に記載されている。
【0017】
本発明の一実施の形態において、順方向リンクは一組のチャネル、例えばパイロットチャネル、媒体アクセスチャネル、トラヒックチャネル、そして制御チャネルを含む。制御チャネルは順方向リンクを監視する全てのMSによって受信される信号を搬送するチャネルである。本発明の一実施の形態において、トラヒックチャネルにおいて搬送され最初の送信と迅速な再送信との双方を含むデータは制御チャネルにより提供される情報がなくとも復調可能である。他の実施の形態において、制御チャネルはトラヒックチャネルにおいて搬送されるべきデータの復調のために必要な情報を搬送することが可能である。本発明の典型的な実施の形態における順方向リンク信号の構造に関しては図2を参照されたい。
【0018】
本発明の一実施の形態において、逆方向リンクは一組のチャネル、例えばトラヒックチャネルおよびアクセスチャネルを含む。逆方向トラヒックチャネルは単一のMSからネットワークを含む複数のBSへの送信に供せられる。逆方向アクセスチャネルは、複数のMSがトラヒックチャネルを持たない場合に、ネットワーク内の複数のBSと通信するために複数のMSにより使用される。
【0019】
簡単化のために、通信システム100は1つのBS104と1つのMSのみを含むように示されている。しかしながら通信システム100に関する他の変更例および構成が可能である。例えば、複数の使用者、複数のアクセス通信システムにおいて、単一のBSが複数のMSに対し同時にデータを送信するために使用することが可能である。加えて、本出願の譲渡人に譲渡され、参照することによりここに組み込まれた“CDMAセル方式電話システムにおけるソフトハンドオフ”なる名称の米国特許第5、101、501号に記載されているソフト−ハンドオフと同様の方法において、MSは同時に複数のBSからの送信を受信することができる。ここに記載された実施の形態における通信システムは何らかの数のBSおよびMSを含むことができる。その結果、多数のBSのそれぞれが帰路(backhaul)110と同様の帰路を介して基地局制御器(BSC;base station controller)102に接続される。帰路110は多数の接続形式、例えばマイクロ波または電線E1またはT1、または光ファイバにより実施可能である。接続部112は無線通信システム100を図示されていない公衆交換データネットワーク(PSDN;public switched data network)の接続する。
【0020】
典型的な実施の形態において、各MSは複数BSから受信される信号についての信号の品質基準を監視する。多数のBSから順方向リンク信号を受信したMS(例えばMS106)は最も高い品質の順方向リンク信号(例えばBS104)に関連するBSを割出す。続いてMS106は、選択されたBS104から受信したパケットのパケットエラーレート(PER;packet error rate)が目標PERを超えないであろうデータレートの予測を生成する。典型的な実施の形態はおよそ2%の目標PERを使用する。続いてMS106は“末尾確率(tail probability)”が目標PERより大きいかまたは目標PERに等しいレートを計算する。末尾確率とは、パケットの送信期間が継続する間における実際の信号の品質が、所定のレートにおけるパケットについて好結果を得る正しい復調に必要とされる信号の品質よりも小さい確率である。続いてMS106は特に逆方向リンクにおいて選択されたBS104に対し、特に選択された基地局が順方向リンクデータをMS106に対し送信するかもしれないデータレートを要求するメッセージを送る。
【0021】
本発明の一実施の形態において、メッセージはデータレート制御チャネル(DRC;data rate control chanel)により送られる。DRCは本出願の譲渡人に譲渡され、参照することによりここに組み込まれた“高いデータレートによる送信のための方法および装置”なる名称の共に未決定の出願番号08/963、386に開示されている。
【0022】
本発明の他の実施の形態において、特定用途のために使用される逆方向リンク媒体アクセスチャネル(R−MACCH;reverse link medium access channel)が使用される。R−MACCHはDRC情報、逆方向レート標識子(RRI; reverse rate indicator)、およびSA情報を搬送する。
【0023】
典型的な実施の形態において、BS104は1つまたはそれ以上のMSからの逆方向チャネルを監視し、そして各順方向リンク送信タイムスロットの継続期間中にわずか1つの宛先MSにデータを順方向リンクにより送信する。BS104は、システム100の処理量を最大化するという要求と共に、各MSのサービス等級(GoS;grade of service)の要求を均衡させるように設計された予定の手順に基づき宛先MS(例えばMS106)を選択する。典型的な実施の形態において、BS104は宛先のMSから受信した最も新しいメッセージにより指示されたレートで宛先のMS106にのみデータを送信する。この制限は宛先MS106に関し順方向リンク信号におけるレート検出の実行を不必要にする。宛先MS106はそれが所定のタイムスロットが継続する期間における意図する宛先MSかどうかの決定のみが必要となる。
【0024】
典型的な実施の形態において、BSは各新しい順方向リンクパケットの最初のタイムスロット内のプリアンブル(preamble)を送信する。プリアンブルは意図する宛先MSを明らかにする。一度宛先MSがそれがスロット内のデータに関する宛先であることを確定すると、MSは関連するタイムスロット内のデータの復調を開始する。典型的な実施の形態において、宛先MS106はこのMS106に送られたリクエストメッセージに基づき順方向リンク内のデータのデータレートを決定する。パケットを送信するために使用される多数の順方向リンクタイムスロットはパケットが送られるデータレートに基づき変化する。低いレートで送られるパケットは極めて多くのタイムスロットを使用して送られる。
【0025】
一度MS106がデータがMS106を指定していることを決定すると、MS106はパケットを復調し、受信したパケットの品質基準を評価する。パケットの品質基準はパケットの内容、例えばパリティビット、周期的冗長性チェック(CRC;cyclic redundancy check)、および同様のもの、に対応する処方に従って決定される。本発明の一実施の形態において、品質基準はCRCである。評価された品質基準と受信されたパケット含まれる品質基準が比較され、そしてこの比較に基づき適切なSAが生成される。図5に関連して述べるように、典型的な実施の形態におけるSAはただ1ビットのみを含むことができる。
【0026】
一実施の形態において、SAはACKに基づくものであり、即ち、ACKメッセージはパケットが正確に復調された場合にMSからBSに送られ、メッセージが送られないことはパケットが誤って復調されたことである。
【0027】
他の実施の形態において、SAはNAKに基づくものであり、即ち、NAKメッセージはパケットが誤って復調された場合にMSからBSに送られ、メッセージが送られないことはパケットが正確に復調されたことである。この提案の利点は、MSにおける電力節約と同様に、高信頼性と他の逆方向リンクとの低ノイズ干渉が達成可能なことである。記載の通り、BSは意図するパケットを1つのMSのみに送信しているので、多くともこのMSはNAKを送るだけであり、このようにして逆方向リンクにおいては低い干渉の目的が達成される。良く設計されたシステムにおいては、MSがパケットを誤って復調する確立は低い。さらに、NAKが零エネルギーのビット(a bit of zero energy)の場合、NAKは低エネルギーに抑えられる。それ故に、MSは大量の電力をNAKビットの数少ない送信に割当て可能となり、確実性が保証される。
【0028】
さらに他の実施の形態においては、ACKはエネルギーの第1の値であり、そしてNAKはエネルギーの第2の値である。
【0029】
続いてSAが逆方向リンク108bのチャネルを越えてBS104に送られる。本発明の一実施の形態において、逆方向リンクチャネルはDRCである。
【0030】
本発明の他の実施の形態においてコードチャネル直交法が逆方向リンクに関し有効に使用し得る。BSは意図するパケットをただ1つのMSに対し送信しているために、多くともこのMSがSAを送り、このようにして逆方向リンク上において低い干渉が達成される。良く設計されたMSにおいて、MSが誤ってパケットを復調する確率は低い。さらに、SAが零エネルギーのビットであるACKまたは零エネルギーのビットであるNAKの場合、直交チャネルは低エネルギーに抑えられる。それ故、MSは電力の大部分をまれに生ずるSAビットの送信に配分することが可能となり、逆方向リンクに高信頼性と低い干渉を保証する。
【0031】
さらに本発明の他の実施の形態において、特定用途のために供される逆方向リンク媒体アクセスチャネル(R−MACCH;reverse link medium access channl)が使用される。R−MACCHはDRC、RRIおよびACK/NAK情報を搬送する。
【0032】
BS104はSAを検出し、パケットの再送信が必要であるかどかを決定する。SAが再送信が必要であると決定した場合にはパケットは再送信を予定され、他の場合はそのパケットは破棄される。
【0033】
典型的な実施の形態において、上記QARQ機構は以下の記載で述べるようにRLPと協同する。
【0034】
図2は典型的な高データレートシステムにおいて各基地局により送信される順方向リンク信号の構造を示す。順方向リンク信号は一定の継続時間のタイムスロットに分割される。典型的な実施の形態において、各タイムスロットは1.67msecの長さを有する。各スロット202は2つの1/2スロット204に分割され、各1/2スロット204内で送信されるパイロットバースト(pilot burst)208を有する。典型的な実施の形態において、各スロットは2048チップの長さであり、1.67msecのスロット継続時間に対応する。典型的な実施の形態において、各パイロットバースト208は96チップの長さであり、関連する1/2スロット204の中央の位置に配置される。逆方向リンク電力制御(RPC;reverse link power contorol)信号206は全ての第2の1/2スロット204bのパイロットバーストのいずれか側で送信される。典型的な実施の形態において、RPC信号は各スロット202の第2のパイロットバースト208bの直前において64チップでおよび直後において64チップで送信され、そして各加入局により送信される逆方向リンク信号の電力を調整するために使用される。典型的な実施の形態において、順方向リンクトラヒックチャネデータは第1の1/2スロット210の残りの部分および第2の1/2スロット212の残りの部分において送られる。典型的な実施の形態において、プリアンブル214は64チップの長さであり、各パケットと共に送信される。トラフィックチャネルストリームは特定のMSに対して向けられるため、プリアンブルはMS固有のものである。
【0035】
典型的な実施の形態において、制御チャネルは一定のレートである76.8kbpsで送信され、制御チャネルは順方向リンクにおいて時分割多重である。制御チャネルメッセージは全てのMSを管理する故に、制御チャネルのプリアンブルは全てのMSによって認識される。
【0036】
図3はMSに対しパケットを送信または再送信するためにQARQを使用するBSにおける方法の典型的なフローチャートである。ステップ300においてBSはMSに送信することを意図するペイロードユニット(payload unit)を受信する。
【0037】
ステップ302においてBSはペイロードユニットが送信されるべきペイロードユニットかまたは再送信されるべきペイロードユニットかどうかを決定する。図1を参照して述べたように、このステップにおいて再送信要求はRLPによってのみ開始され得る。
【0038】
ペイロードユニットが送信されるべきものである場合、この方法はステップ304へ続き、ここでこのペイロードユニットは最初の時の待ち行列(first time queue)に提供される。
【0039】
ペイロードユニットが再送信されるべきものである場合、この方法はステップ306へ続き、ここでこのペイロードユニットは最初の時の待ち行列に提供される。
【0040】
ステップ308においてBSは特定のMSに向けられるペイロードユニットをその構造が送信データレートに対応して決定されるパケットにアセンブル(assemble)する。パケットが送られるデータレートは宛先MSからの逆方向リンクを通して受信される帰還信号に基づく。データレートが小さい場合、データのパケット(多重スロットパケットと呼ばれる)は多重順方向リンクタイムスロットの中で送信される。典型的な実施の形態において、プリアンブルが新しいパケット内で送信される。このプリアンブルは復調期間中において意図する宛先MSの確認を可能にする。典型的な実施の形態において、多重スロットパケットにおける最初の時のスロットのみがプリアンブルと共に送信される。替りにプリアンブルは全ての順方向リンクタイムスロット内で送信可能である。
【0041】
ステップ310において、BSは図1を参照して述べた計画の順序に応じてパケットを送信する。
【0042】
パケットが送信された後、BSはステップ312において送信されたパケットに対応するSAが受信されたかどうかを検査する。図6を参照して述べるように、BSは何時SAを期待するかの情報を有する。
【0043】
期待されたタイムスロット内においてACKが受信された場合には(またはNAKが受信されない場合には)、この方法はステップ314に続く。ステップ314において、パケットは最初の時のおよび再送信の待ち行列から取り除かれ、そしてパケットは破棄される。
【0044】
期待されたタイムスロット内においてNAKが受信された場合には(またはACKが受信されない場合には)、この方法はステップ316に続く。ステップ316において、再送信を制御するパラメータが検査される。このパラメータは特定のパケットは繰返し再送信されないことを確実にし、緩衝となる要求(buffer requirement)を増加させ、そして通信システムの処理量を低減する。1つの実施の形態において、このパラメータは例えばパケットが再送信可能である回数の最大数およびパケットが送信された後パケットが最初の時の待ち行列に留まることの可能な最大時間を含む。パラメータが限度を超えた場合には、パケットは最初の時および再送信の待ち行列から取り除かれ、そしてパケットはステップ318において放棄される。この筋書きにおいて、QARQ再送信工程は終了し、そしてパケットは図6を参照して述べられるようなRLPプロセッサからの要求に応じて再送信され得るようになる。パラメータが限度を超えない場合には、パケットはステップ320において再送信のための予定を変更される。
【0045】
図4はBSに対する応答を生成するためにQARQを使用するMSにおける方法の典型的なフローチャートである。ステップ400においてMSはBSからのパケットを受信する。
【0046】
ステップ402において、パケットのプリアンブルが抽出される。プリアンブルはステップ404において基準のプリアンブルと比較される。プリアンブルがこのパケットは他のMSに向けられたものであることを示す場合にはステップ406においてパケットは破棄され、そしてフローは他のパケットを待つためステップ400に戻る。プリアンブルがこのパケットはこのMSに向けられたものであることを示す場合には、ステップ408においてMSはパケットを復調し受信されたパケットの品質基準を評価する。
【0047】
ステップ410において、評価された品質基準と受信されたパケットに含まれている品質基準を比較する。評価された品質基準と受信されたパケットに含まれている品質基準が適合しない場合、ステップ412において適切なSAが送られる。典型的な実施の形態において、SAはNAKであり、零でないエネルギーのビット(a bit of non-zero energy)により表現される。ステップ414において、送られたSAに関するタイマーが始動する。タイマーの目的は誤って復調されたパケットに関するペイロードユニットの再送信のためにMSが待つ期間を限定することである。典型的な実施の形態において、誤って復調されたパケットに関連して、NAKにおいてタイマーが満了する期間内において誤って復調されたパケットに関するペイロードユニットが受信されない場合には、QARQ処理は中止され、そしてRLPが行方不明のペイロードユニットについて取扱う。ステップ416〜432および付随する記載を参照されたい。
【0048】
ステップ410においてパケットが正しく復調された場合には、ステップ416において適切なSAが送られる。典型的な実施の形態において、SAはエネルギーの無いビット(a bit of no energy)である。続いてステップ418においてこのパケットに含まれるペイロードユニットはバッファに記憶される。
【0049】
ステップ420において、RLPシーケンス番号の期待値に対するペイロードユニットのRLPシーケンス番号が検査される。
【0050】
RLPシーケンス番号が連続性を示す場合には、MSに送信されたパケットの全てのペイロードユニットは正確に受信されたことを意味する。その結果、バッファに含まれる連続的なシーケンス番号を有する全てのペイロードユニットはステップ420においてRLP層に提供される。
【0051】
RLPシーケンス番号が非連続性を示す場合には、タイマーは、送られた最後のNAK(これはステップ414において開始された)に対応してステップ422において確認される。タイマーが終了していない場合は、MSは行方不明のペイロードユニットの再送信または送られる最後のNAKに関するタイマーの終了を待つ。
【0052】
特定のNAKに関するタイマーが満了した場合、そして結果として行方不明のペイロードユニットの特定の組について満了した場合、これらのペイロードユニットに関するQARQ機構は中止される。特定のNAKに関連する行方不明のペイロードユニットよりも大きい、また次のNAK(もしあれば)に関連する行方不明のユニットよりも小さいシーケンス番号を有する、バッファに記憶された全てのペイロードユニットはステップ424においてRLP層に提供される。
【0053】
ステップ426において、RLP層は伝えられたペイロードユニットのシーケンス番号を確認する。シーケンス番号が連続性を示す場合には、ステップ428においてRLP層はデータをバッファからデータシンク(data sink)に引渡す。他方、ステップ430においてRLP層は行方不明のユニットの再送信を要求するRLPメッセージを生成する。本発明の一実施の形態において、RLPメッセージはバッファへ行方不明のユニットの全ての再送信を要求する。他の実施の形態において、メッセージは最後に検出された行方不明のペイロードユニットについてのみ再送信を要求する。
【0054】
ステップ432において、メッセージは逆方向リンクを越えて取扱うBSに送信される。
【0055】
図5は図1の通信システム100の詳細なブロック図を示す。MS106に伝送されるべきデータはPSDN(図示されていない)から接続部112を介してBSC102に到着する。データはRLPプロセッサ504の制御によりペイロードユニットにフォーマットされる。この実施の形態においてはRLPプロセッサが示されているが、シーケンス番号方法に基づき再送信可能な他のプロトコルが利用可能である。本発明の一実施の形態において、ペイロードユニットは1024ビット長である。またRLPプロセッサ504は分配器(distributor)502にどのパケットについて再送信を要求されているかの情報を提供する。再送信要求はRLPメッセージを介してRLPプロセッサ504に伝えられる。分配器502はペイロードユニットを帰路を介してBSに伝え、これはどこにデータが向けられるかについてのMSの要求を満たす。分配器502は帰路を介してMSの要求を満たすBSからMSの位置についての情報を受信する。
【0056】
帰路110を通ってBS104に到達したペイロードユニットは分配器506に提供される。分配器506はペイロードユニットは新しいペイロードユニットかまたは再送信のためにRLPプロセッサ504によって提供されたペイロードユニットかどうかを検査する。ペイロードユニットが再送信されるべきものである場合は、ペイロードユニットは再送信待ち行列510に提供される。他の場合には、ペイロードユニットは最初の時の待ち行列508に提供される。図1を参照して記載されるように、ペイロードユニットは続いてMS106によって要求されるデータレートに従うパケットにアセンブルされる。
【0057】
アセンブルされたパケットはスケジューラ(scheduler)512に提供される。スケジューラ512は最初の時のパケットとMS106への再送信のために意図されたパケットとの間で割当てられた優先度によりQARQ制御器518と協同する。MS106へ送信されたパケットは、BS104がMS106からのSAを待つ間、待ち行列508、510内に残る。
【0058】
順方向リンク108aを越えてMS106へ到達するパケットは、パケットのプリアンブルは検出し、そして復調するプリアンブル検出器520に提供される。プリアンブルは、復調されたプルアンブルを基準プリアンブルと比較する、プロセッサ521に提供される。そのパケットが他のMSに向けられていることをプリアンブルが示す場合には、パケットは放棄され、他の場合にはパケットはパケットを復調するデコーダ522に提供される。復調されたパケットはパケットの品質基準を評価するプロセッサ521に提供される。評価された品質基準と受信されたパケットに含まれる品質基準とが比較され、そしてこの比較に基づきSA生成器526が適切なSAを生成する。プリアンブル検出器520、デコーダ522、そしてプロセッサ521が個別の構成要素として示されているが、この技術分野の熟練者は物理的な相違は説明のための目的だけのためになされるものであることを認識するであろう。プリアンブル検出器520、デコーダ522、そしてプロセッサ521は上記工程を遂行する単一のプロセッサ内に組込むことが可能である。
【0059】
パケットが誤って復調された場合、即ち評価された品質基準と受信されたパケットに含まれる品質基準が適合しない場合、SAが送られそしてタイマー530がSAのために始動する。典型的な実施の形態においてSAは零でないエネルギーのビットにより表現されるNAKである。タイマー530の目的は、MS106が誤って復調されたパケットに関するペイロードユニットの再送信を待つ期間を限定することにある。誤って復調されたパケットに関するペイロードユニットが、誤って復調されたパケットに関連するNAKについてのタイマー530の満了期間内に受信されない場合、QARQ工程は中止される。行方不明のペイロードユニットの再送信はRLPにより取扱われる。
【0060】
パケットが誤って復調された場合、パケットに含まれるペイロードユニットはバッファ528に記録される。パケットに含まれるペイロードユニットのRLPシーケンス番号はデコーダ522によりRLPシーケンス番号の期待値に対して確認される。RLPシーケンス番号が連続性を示す場合は、バッファ528に含まれる連続するシーケンス番号を有する全てのペイロードユニットはRLPプロセッサ526に提供される。さもなければ、タイマー530は、送られた最後のNAKに対応して、確認される。時間が満了していない場合には、ペイロードユニットはバッファ528に記録され、そしてMS106は行方不明のペイロードユニットの再送信または送られた最後のNAKに対するタイマー530の満了を待つ。特定のNAK、そして、その結果として行方不明のペイロードユニットの特定の組、に対するタイマー530が満了した場合、特定のNAKに関する行方不明のユニットよりも高いシーケンス番号、または次のNAK−もしあれば−に関する行方不明のユニットよりも低いシーケンス番号を有するバッファ528内の全てのペイロードユニットはRLPプロセッサ526に提供される。
【0061】
RLPプロセッサ526は伝えられたペイロードユニットのシーケンス番号を確認する。シーケンス番号が連続性を示す場合、RLPプロセッサ524はバッファ528からデータシンク534にデータを伝える。さもなければ、RLPプロセッサ526はRLPメッセージ生成器532に行方不明のユニットの再送信を要求するRLPメッセージを生成することを指示する。本発明の一実施の形態において、RLPメッセージはバッファ528内の全ての行方不明のユニットの再送信を要求する。他の実施の形態において、このメッセージは最後に検出された行方不明のペイロードユニットについてのみ再送信を要求する。続いて、メッセージは逆方向リンク108bを越えてBS104に送信される。
【0062】
SAを含みそして逆方向リンクを越えてBS104に到達するデータはSA検出器514およびRLPメッセージ検出器516に提供される。
【0063】
SA検出器514によって検出された、受信されたデータがACKを含む場合は、QARQ制御器518はACKに関連するパケットを待ち行列508、510から取除く。
【0064】
NAKが受信された場合、QARQ制御器518は再審査を制御するパラメータが限度を超えたかどうか確認する。典型的な実施の形態において、このパラメータはパケットが再送信され得る回数の再大数およびパケットが送信された後パケットが最初の時の待ち行列508内に留まり得る最大の時間を含む。パラメータが限度を超えた場合、QARQ制御器518はパケットを待ち行列508、510から取除く。さもなければ、QARQ制御器518はスケジューラ512にパケットが高い優先度での送信に予定を変更されるべきであることを指示する。QARQ制御器518が受取り通知の無いパケットが最初の時の待ち行列508内に存在することを決定した場合には、パケットは最初の時の待ち行列508から再送信の待ち行列510に移動させられる。
【0065】
RLPメッセージ検出器516により検出された、受信されたデータがRLP再送信要求を含む場合には、検出器516はRLPメッセージを帰路110を通してRLPプロセッサ504に提供する。続いてRLPプロセッサは実行されるRLPに応じてパケットを再送信するための手続を開始する。
【0066】
図6はMS106において受信されたパケットとMS106から送信されたSAとの関係を図示する。スロットn−4、n−3において、MS106の受信機は順方向チャネルリンク108を越えたパケットを受信し、このパケットがMS106に対して向けられたものであるかどうかを決定する。このパケットがMS106に対して向けられたものでない場合は、MS106はパケットを放棄する。そうでない場合は、MS106はパケットを復調し、パケットの品質基準を評価し、そして評価された品質基準をスロットn−2、n−1内のパケットに含まれる品質基準と比較する。スロットnにおいて、MS106の送信機は逆方向チャネルリンク108bを越え戻りのSAをBS104に送る。スロットn+1において、BS104において受信されたSAは復調されそしてQARQ制御器に提供される。再送信を要求された場合、スロットn+2、n+3において、BS104はパケットを再送信する。受信された順方向リンクチャネル108aおよび逆方向リンクチャネル108b上のスロットの位置はMS106において同期させられる。それ故、順方向チャネルリンク108aおよび逆方向チャネルリンク108b上のスロットの相対的位置は固定される。BS104はBS104およびMS106間の往復の遅延を測ることができる。その結果、SAがBS104に到着しなければならないタイムスロットが確認され、受信されたパケットの処理とSAとの間の関係が決定可能となるようになる。
【0067】
本発明の一実施の形態において、受信されたパケットの処理とSAとの間の関係は、パケットの受信とSAを戻す送信との間のスロットの数、即ち、スロットn−2、n−1、を固定することにより決定可能となる。その結果、BS104は各SAを有する各パケットと結合可能となる。この技術分野の熟練者は図5がこの概念を単に図示するのみであることを意味することを理解できるであろう。その結果、特定の事項に割り当てられるスロットの数は変化可能であり、例えばパケットの品質基準の復調および評価は2よりも大きいかまたは小さいスロット内において生じさせることができる。さらに、一定の事項、例えばパケットの長さ、SAの受領とパケットの再送信との間の遅延、は本質的に変動し易い。
【0068】
本発明の他の実施の形態において、受信されたパケットの処理とSAとの間の関係は、どのパケットが再送信されるべきかの情報をSAに含むことにより、確定可能である。
【0069】
好ましい実施の形態の上記記述はこの技術分野のいかなる熟練者においても本発明を動作させまたは使用することを可能とするように提供される。これらの実施の形態に対する種々の変更が容易であることはこの技術分野の熟練者にとって明らかであり、ここに規定された一般的な原理は発明能力を用いることなしに他の実施の形態においても適用可能である。このように本発明は、ここに示された実施の形態に限定されることを意図するものではなく、ここに記載された原理および新規な特徴に矛盾しない最も広い概念に対応すべきものである。
【符号の説明】
【0070】
100 … 通信システム
102 … 基地局制御器
104 … 第1端末装置
106 … 第2端末装置、MS
108a … 順方向リンク
108b … 逆方向リンク
110 … 帰路
112 … 接続部
202 … スロット
204 … 1/2スロット
206 … 逆方向リンク電力制御信号
208 … パイロットバースト
210 … 第1の1/2スロット
212 … 第2の1/2スロット
214 … プリアンブル
502 … 分配器
504 … RLPプロセッサ
506 … 分配器
508 … 最初の時の待ち行列
510 … 再送信待ち行列
512 … スケジューラ
514 … SA検出器
516 … RLPメッセージ検出器
518 … QARQ制御器
520 … プリアンブル検出器
521 … プロセッサ
522 … デコーダ
524 … RLPプロセッサ
526 … SA生成器、RLPプロセッサ
528 … バッファ
530 … タイマー
532 … RLPメッセージ生成器
534 … データシンク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信システムにおいて信号を再送信する方法であって、
受信した信号ユニットの品質基準を決定し、そして
前記品質基準に従って前記信号ユニットの再送信を要求する
ステップを含む方法。
【請求項2】
信号ユニットがパケットである請求項1記載の方法。
【請求項3】
品質基準が周期的冗長性チェックである請求項1記載の方法。
【請求項4】
品質基準を決定するステップが、
前記信号ユニットを復調し、そして
前記信号ユニットの品質基準を計算する
ステップを含む請求項1記載の方法。
【請求項5】
さらに信号ユニットが復調されるべきものであるかどうかを決定するステップを含む請求項4記載の方法。
【請求項6】
決定するステップは前記信号ユニットのプリアンブルに従って実行される請求項5記載の方法。
【請求項7】
決定するステップは制御チャネルにより搬送される情報に従って実行される請求項5記載の方法。
【請求項8】
復調するステップは制御チャネルにより搬送される情報を要求しない請求項4記載の方法。
【請求項9】
復調するステップは制御チャネルにより搬送される情報を要求する請求項4記載の方法。
【請求項10】
再送信を要求するステップは、
前記信号ユニットの前記決定された品質基準を前記信号ユニットに含まれる品質基準と比較し、そして
前記比較に基づき再送信要求を生成する
ステップを含む請求項1記載の方法。
【請求項11】
前記再送信要求はエネルギーのバーストである請求項10記載の方法。
【請求項12】
前記エネルギーのバーストはビットである請求項11記載の方法。
【請求項13】
前記再送信要求はエネルギーを含まない請求項10記載の方法。
【請求項14】
前記再送信要求はビットである請求項13記載の方法。
【請求項15】
さらに前記再送信要求を決定可能な瞬間時において送信するステップを含む請求項10記載の方法。
【請求項16】
前記決定可能な瞬間時は事象の瞬間時から一定の遅延がなされ、前記事象の瞬間時は
前記信号ユニットが受信される瞬間時、
前記信号ユニットが復調されるべきものであるかどうかの前記決定がなされる瞬間時、
前記信号ユニットが復調される瞬間時、そして
前記品質基準が計算される瞬間時
から成るグループから選択される請求項15記載の方法。
【請求項17】
さらに、前記品質基準に従う前記信号の前記再送信が失敗であると宣言された場合、前記信号ユニットのシーケンス番号に従い前記信号ユニットの再送信を要求するステップを含む請求項1記載の方法。
【請求項18】
前記信号ユニットが再送信の所定の数内で受信されない場合、または
前記信号ユニットが前記信号ユニットの最初の送信から計量された所定の期間内で受信されない場合、または
前記信号ユニットが前記信号ユニットに対応する再送信要求の送信から計量された所定の期間内で受信されない場合に、
前記品質基準に従う前記信号の前記再送信が失敗であることを宣言するステップをさらに含む請求項17記載の方法。
【請求項19】
通信システムにおいて信号を再送信する方法であって、
受信された信号ユニットの品質基準を決定し、
前記品質基準に従って前記信号ユニットの再送信を要求し、そして
前記再送信の要求に従い前記信号ユニットを再送信する
ステップを含む方法。
【請求項20】
信号ユニットがパケットである請求項19記載の方法。
【請求項21】
品質基準が周期的冗長性チェックである請求項19記載の方法。
【請求項22】
決定するステップが、
信号ユニットを復調し、そして
前記信号ユニットの品質基準を計算する
ステップを含む請求項19記載の方法。
【請求項23】
さらに信号ユニットが復調されるべきものであるかどうかを決定するステップを含む請求項22記載の方法。
【請求項24】
決定するステップは前記信号ユニットのプリアンブルに従って実行される請求項23記載の方法。
【請求項25】
決定するステップは制御チャネルにより搬送される情報に従って実行される請求項23記載の方法。
【請求項26】
復調するステップは制御チャネルにより搬送される情報を要求しない請求項22記載の方法。
【請求項27】
復調するステップは制御チャネルにより搬送される情報を要求する請求項22記載の方法。
【請求項28】
再送信を要求するステップは、
前記信号ユニットの前記決定された品質基準を前記信号ユニットに含まれる品質基準と比較し、そして
前記比較に基づき再送信要求を生成する
ステップを含む請求項19記載の方法。
【請求項29】
前記再送信要求はエネルギーのバーストである請求項28記載の方法。
【請求項30】
前記エネルギーのバーストはビットである請求項29記載の方法。
【請求項31】
前記再送信要求はエネルギーを含まない請求項28記載の方法。
【請求項32】
前記再送信要求はビットである請求項31記載の方法。
【請求項33】
さらに前記再送信要求を決定可能な瞬間時において送信するステップを含む請求項19記載の方法。
【請求項34】
前記決定可能な瞬間時は事象の瞬間時から一定の遅延がなされ、前記事象の瞬間時は
前記信号ユニットが受信される瞬間時、
前記信号ユニットが復調されるべきものであるかどうかの前記決定がなされる瞬間時、
前記信号ユニットが復調される瞬間時、そして
前記品質基準が計算される瞬間時
を含むグループから選択される請求項33記載の方法。
【請求項35】
さらに、前記品質基準に従う前記信号の前記再送信が失敗であると宣言された場合、前記信号ユニットのシーケンス番号に従い前記信号ユニットの再送信を要求するステップを含む請求項19記載の方法。
【請求項36】
前記信号ユニットが再送信の所定の数内で受信されない場合、または
前記信号ユニットが前記信号ユニットの最初の送信から計量された所定の期間内で受信されない場合、または
前記信号ユニットが前記信号ユニットに対応する要求信号の送信から計量された所定の期間内で受信されない場合に、
前記品質基準に従う前記信号の前記再送信が失敗であることを宣言するステップをさらに含む請求項35記載の方法。
【請求項37】
再送信するステップが、
再送信要求信号に従って再送信されるべき信号ユニットを決定し、そして
前記信号ユニットについて再送信を予定する
ステップを含む請求項19記載の方法。
【請求項38】
決定するステップは、往復の遅延と決定可能な遅延の合計による前記再送信要求を受信する瞬間時以前の瞬間時に送信された信号ユニットを選択するステップを含む請求項37記載の方法。
【請求項39】
決定可能な遅延は再送信要求に含まれる請求項38記載の方法。
【請求項40】
決定可能な遅延は前記再送信要求を送信する第1の瞬間時と第2の瞬間時との間の差であり、前記第2の瞬間時は、
前記信号ユニットが受信される瞬間時、
前記信号ユニットが復調されるべきかどうかの前記決定がなされる瞬間時、
前記信号ユニットが復調される瞬間時、そして
前記品質基準が計算される瞬間時
からなるグループから選択される請求項38記載の方法。
【請求項41】
予定するステップは前記信号ユニットを再送信する瞬間時を決定するステップを含み、前記瞬間時は前記要求信号の受領から変動可能で遅延する請求項37記載の方法。
【請求項42】
予定するステップは前記信号ユニットを再送信する瞬間時を決定するステップを含み、前記瞬間時は前記要求信号の受領から一定で遅延する請求項37記載の方法。
【請求項43】
通信システムにおいて信号を再送信する方法であって、
再送信要求を受信し、
往復の遅延と決定可能な遅延の合計による前記再送信要求を受信する瞬間時以前の瞬間時に送信された信号ユニットを選択し、そして
前記信号ユニットについて再送信を予定する
ステップを含む方法。
【請求項44】
決定可能な遅延は再送信要求に含まれる請求項43記載の方法。
【請求項45】
決定可能な遅延は前記再送信要求を送信する第1の瞬間時と第2の瞬間時との間の差であり、前記第2の瞬間時は、
前記信号ユニットが受信される瞬間時、
前記信号ユニットが復調されるべきかどうかの前記決定がなされる瞬間時、
前記信号ユニットが復調される瞬間時、そして
前記品質基準が計算される瞬間時
からなるグループから選択される請求項43記載の方法。
【請求項46】
予定するステップは前記信号ユニットを再送信する瞬間時を決定するステップを含み、前記瞬間時は前記要求信号の受領から変動可能で遅延する請求項43記載の方法。
【請求項47】
予定するステップは前記信号ユニットを再送信する瞬間時を決定するステップを含み、前記瞬間時は前記要求信号の受領から一定で遅延する請求項43記載の方法。
【請求項48】
通信システムにおいて信号を再送信するために形成された装置であって、
受信された信号ユニットの内容を復調するように形成されたデコーダと、
第1帰還信号を生成するように形成された第1帰還信号生成器と、そして
前記信号ユニットの品質基準を決定し、前記帰還信号生成器に前記品質基準に従う帰還信号を生成するように指示する第1プロセッサと
を含む装置。
【請求項49】
信号ユニットがパケットである請求項48記載の装置。
【請求項50】
品質基準が周期的冗長性チェックである請求項48記載の装置。
【請求項51】
前記第1プロセッサは、制御チャネルにより受信される指示が前記信号ユニットは復調されるべきでないと指示する場合には、さらに前記信号ユニットの復調を防止するように形成されている請求項48記載の装置。
【請求項52】
さらに、前記信号ユニットのプリアンブルを検出しそして復調するように形成されたプリアンブル検出器を含み、そして、前記第1プロセッサはさらに前記プリアンブルが前記信号ユニットは復調されるべきでないと指示する場合には、前記信号ユニットの復調を防止するように形成されている請求項48記載の装置。
【請求項53】
前記デコーダは制御チャネルにより搬送される情報に従って前記信号ユニットの内容を復調する請求項48記載の装置。
【請求項54】
前記第1帰還信号はエネルギーのバーストである請求項48記載の装置。
【請求項55】
前記エネルギーのバーストはビットである請求項54記載の装置。
【請求項56】
前記第1帰還信号はエネルギーを含まない請求項48記載の装置。
【請求項57】
前記第1帰還信号はビットである請求項56記載の装置。
【請求項58】
第1プロセッサはさらに決定可能な瞬間時に前記第1帰還信号送信するように形成されている請求項48記載の装置。
【請求項59】
前記決定可能な瞬間時は事象の瞬間時から一定で遅延され、前記事象の瞬間時は、
前記信号ユニットが受信される瞬間時、
前記信号ユニットが復調されるべきものであるかどうかの前記決定がなされる瞬間時、
前記信号ユニットが復調される瞬間時、そして
前記品質基準が計算される瞬間時
から成るグループから選択される請求項58記載の装置。
【請求項60】
さらに、第2帰還信号を生成するための第2帰還信号生成器と、そして
前記品質基準に従う前記信号の前記再送信が失敗であると宣言された場合、前記第2帰還信号生成器に対し前記信号ユニットのシーケンス番号に従って第2帰還信号を生成することを指示するように形成された第2プロセッサと
を含む請求項48記載の装置。
【請求項61】
前記信号ユニットが再送信の所定の数内で受信されない場合、または
前記信号ユニットが前記信号ユニットの最初の送信から計量された所定の期間内で受信されない場合、または
前記信号ユニットが前記信号ユニットに対応する再送信要求の送信から計量された所定の期間内で受信されない場合に、
前記品質基準に従う前記信号の前記再送信が失敗であると宣言するステップをさらに含む請求項60記載の装置。
【請求項62】
通信システムにおいて信号を再送信するための装置であって、
送信されるべき複数の信号ユニットを記録するデータ待ち行列と、
宛先受信端末機に対する前記信号ユニットの送信を予定するスケヂューラと、
宛先受信端末機から受信された第1帰還信号を検出する第1デコーダと、そして
前記第1帰還信号を受信し、往復の遅延および決定可能な遅延の合計による前記第1帰還信号を受信する瞬間時以前の瞬間時に送信された信号ユニットを選択し、そして前記信号ユニットについて再送信を予定するように形成された第1制御プロセッサと
を含む装置。
【請求項63】
決定可能な遅延は第1帰還信号に含まれる請求項62記載の装置。
【請求項64】
決定可能な遅延は前記再送信要求を送信する第1の瞬間時と第2の瞬間時との間の差であり、前記第2の瞬間時は、
前記信号ユニットが受信される瞬間時、
前記信号ユニットが復調されるべきかどうかの前記決定がなされる瞬間時、
前記信号ユニットが復調される瞬間時、そして
前記品質基準が計算される瞬間時
からなるグループから選択される請求項62記載の装置。
【請求項65】
第1プロセッサはさらに前記信号ユニットを再送信する瞬間時を決定するように形成され、前記瞬間時は前記第1帰還信号の受領から変動可能で遅延される請求項62記載の装置。
【請求項66】
第1プロセッサはさらに前記信号ユニットを再送信する瞬間時を決定するように形成され、前記瞬間時は前記第1帰還信号の受領から一定で遅延される請求項62記載の装置。
【請求項67】
宛先受信端末機から受信される第2帰還信号を検出する第2検出器と、そして
前記第2帰還信号を受信し、前記第2帰還信号に従って信号ユニットを選択し、そして前記信号ユニットについて再送信を予定するように形成された第2制御プロセッサと
をさらに含む請求項62記載の装置。
【請求項68】
第2帰還信号は再送信されるべき前記信号ユニットのシーケンス番号を含む請求項67記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−205694(P2011−205694A)
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−132636(P2011−132636)
【出願日】平成23年6月14日(2011.6.14)
【分割の表示】特願2001−576606(P2001−576606)の分割
【原出願日】平成13年4月13日(2001.4.13)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】