説明

通信ネットワークでの優先権のスケジュールおよび承認制御

通信ネットワーク内の優先スケジュール及び承認制御を行なうための技術が記述される。1つの態様において、データ・フローは、優先順位を付けられ、漸進的に高い優先レベルを備えたデータ・フローのためのパケットは、待ち行列の先頭に漸進的に近いポイントに配置され、その後、漸進的に短い待ち行列遅延を経験し得る。別の態様において、端末のためのパケットは、ハンドオフのためにソース・セルからターゲット・セルに転送され、パケットがソース・セルでの待ち行列で既に待機した時間の長さが評価され得る。また別の態様において、セル・ローディングが軽い場合、全ての優先及び非優先データ・フローが承認され、セル・ローディングが重い場合、優先データ・フローのみが承認され、セル・ローディングが中位の場合、優先データ・フロー及び選択された非優先データ・フローが承認され得る。

【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本願は、この譲受人に譲渡され、そして参照によりここにおいて組み込まれている2007年9月17日に出願された「IPベースのワイヤレス・ネットワークにおけるリソース予約および待ち行列管理(Resource Reservation and Queue Management in IP based Wireless Networks)」という名称の仮米国出願第60/973,137号の優先権を主張するものである。
【技術分野】
【0002】
本開示は、一般に通信に関し、特に、通信ネットワークでのデータ送信のスケジュールおよび承認制御するための技術に関する。
【背景技術】
【0003】
通信ネットワークは、様々な理由により、ローディング(loading)における広範な変動を観察する可能性がある。 ネットワーク・ローディングが大きい場合、通信ネットワークが、他のユーザより前に、あるユーザをサーブすることが望まれ得る。例えば、自然災害または人災が起こる場合、影響を受ける地域の通信ネットワークは、災害それ自体によって時々引き起こされるネットワーク・インフラストラクチャへの障害によって、及びトラフィック・ロードを実行することによって過大な負担となる。通信ネットワークが一般大衆より前に、警察や消防士のような緊急援助人員のためにサーブすることが望まれ得る。したがって、重いネットワーク・ローディングの元で異なるユーザを効果的にサーブするための技術が当業者に必要とされている。
【発明の概要】
【0004】
通信ネットワークのための優先権スケジュールおよび承認制御を行なうための技術は、ここに記述される。1つの態様において、データ・フローは、優先順位をつけることができ、異なるデータ・フローのためのパケットは、データ・フローの優先権に依存する待ち行列の異なるポイントに配列されることができる。一般に、優先レベルのいかなる数もサポートできる。1つの設計において、漸進的に高くなる優先レベルを備えるパケットは、待ち行列の先頭に漸進的に近くなるポイントに配置されることができ、漸進的により短い待ち行列遅延を経験することができる。各データ・フローは、優先レベルを割り当てることができ、データ・フローのためのパケットは、そのデータ・フローの優先レベルに基づいて決定される待ち行列のポイントに配置されることができる。ユーザは、特別な優先レベルを割り当てられることができ、(ユーザのデバイスで始めるまたは終わらせる)そのユーザに属するデータ・フローは、ユーザの優先レベルを順守することができる。
【0005】
別の態様において、端末のためのパケットは、ハンドオフによりソース・セルからターゲット・セルに転送され、パケットが既にソース・セルで待ち行列内で待機した時の長さで評価されることができる。パケットは、ターゲット・セルでの待ち行列の前方のポイントに配置され得る。このポイントは、パケットが既に待機した時間の長さに基づいて決定されることができる。ターゲット・セルで待ち行列の終わりにパケットを置かないことによって、過度の待ち行列遅延は、パケットに対して回避されることができる。
【0006】
さらに別の態様において、承認制御は、優先データ・フロー上の悪影響を低減する方法を実行できる。1つの設計において、セルのローディングは、少なくとも1つの基準、例えば、送るべきパケットの平均待ち行列遅延に基づいて決定されることができる。平均待ち行列遅延が第1のしきい値より小さい場合、軽く、平均の待ち行列遅延が第2のしきい値より大きい場合、重く、平均の待ち行列遅延が第1のしきい値と第2のしきい値との間である場合、中位であると判断されることができる。セル・ローディングが軽い場合、全優先データ・フローおよび非優先データ・フローが承認されることができる。セル・ローディングが重い場合、優先データ・フローのみが承認されることができる。セル・ローディングが中位な場合、全優先データ・フローおよびある非優先データ・フローが承認されることができる。隣接セルの優先データ・フローを備える端末がそのセルにハンドオフされる場合、セルのいくつかの無線リソースは、予約されることができる。
【0007】
本開示の様々な態様および特徴は、下記にさらに詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、ワイヤレス通信ネットワークを示す。
【図2】図2は、5つのトラフィック・クラスのための例示的な待ち行列メカニズムを示す。
【図3】図3は、2つの優先レベルで優先権スケジュールの設計を示す。
【図4】図4は、N個の優先レベルで優先権スケジュールの設計を示す。
【図5】図5は、優先権スケジュールでデータを送るためのプロセスを示す。
【図6】図6は、ハンドオフしない端末でのルーティング及びパケットの送信を示す。
【図7】図7は、ハンドオフを備える端末でのルーティング及びパケットの送信を示す。
【図8】図8は、以前の待ち行列時間のからなるデータを送るためのプロセスを示す。
【図9】図9は、承認制御するためのプロセスを示す。
【図10】図10は、端末、基地局およびネットワーク・エンティティのブロック図を示す。
【発明の詳細な記述】
【0009】
ここに記述された技術は、様々なワイヤレス及び有線通信ネットワークのために使用されることができる。用語「ネットワーク」と「システム」とは、多くの場合に交換可能に使用される。たとえば、そのような多元接続ネットワークの例は、符号分割多元接続(Code Division Multiple Access)(CDMA)ネットワークと、時分割多元接続(Time Division Multiple Access)(TDMA)ネットワークと、周波数分割多元接続(Frequency Division Multiple Access)(FDMA)ネットワークと、直交FDMA(Orthogonal FDMA)(OFDMA)ネットワークと、単一キャリアFDMA(Single-Carrier FDMA)(SC−FDMA)ネットワークと、を含む。CDMAネットワークは、cdma2000、ユニバーサル地上波無線アクセス(Universal Terrestrial Radio Access)(UTRA)などの無線技術をインプリメントすることができる。cdma2000は、IS−2000規格と、IS−95規格と、IS−856規格と、をカバーする(cover)。UTRAは、広帯域CDMA(Wideband CDMA)(WCDMA)と、CDMAの他の変形とを含む。TDMAネットワークは、移動通信用グローバルシステム(Global System for Mobile Communications)(GSM)などの無線技術をインプリメントすることができる。OFDMAネットワークは、ウルトラモバイルブロードバンド(Ultra Mobile Broadband)(UMB)、進化UTRA(Evolved UTRA)(E−UTRA)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE802.20、フラッシュ−OFDM(Flash-OFDM)(登録商標)などの無線技術をインプリメントすることができる。UTRAとE−UTRAとは、ユニバーサルモバイル電気通信システム(Universal Mobile Telecommunication System)(UMTS)の一部分である。長期進化(long Term Evolution)(LTE)は、E−UTRAを使用するUMTSの来るべきリリースである。UTRAと、E−UTRAと、UMTSと、LTEと、GSMとは、「第3世代パートナーシッププロジェクト(3rd Generation Partnership Project)」(3GPP)と命名される組織からのドキュメントの中で説明される。cdma2000とUMBとは、「第3世代パートナーシッププロジェクト2(3rd Generation Partnership Project 2)」(3GPP2)と命名される組織からのドキュメントの中で説明される。技術のある態様は、ワイヤレス通信ネットワークのために以下に記述される。
【0010】
図1は、ワイヤレス通信ネットワーク100を示しており、このワイヤレス通信ネットワークは、任意の数の基地局120を含むことができる。基地局は、一般に、端末と通信する固定局であり、そしてノードB、進化ノードB(evolved Node B)、アクセスポイント、基地トランシーバ局(base transceiver station)(BTS)などと称されることもできる。各基地局は、特定の地理的エリアについての通信カバレージを提供する。基地局のカバレージエリアは、複数の(例えば、3つの)より小さなエリアへと分割されることができる。より小さな各エリアは、それぞれの基地局サブシステムによってサーブされることができる。3GPPにおいては、用語「セル」は、用語が使用される文脈に応じて、基地局の最小のカバレージエリア、および/またはこのエリアをサーブする基地局サブシステムを意味することができる。3GPP2においては、用語「セクタ」は、基地局の最小のカバレージエリア、および/またはこのエリアをサーブする基地局サブシステムを意味することができる。明確にするために、3GPPにおけるセルの概念が、下記の説明において使用される。
【0011】
ネットワーク・コントローラ122は、1組の基地局に対して結合し、そしてこれらの基地局についての調整および制御を提供することができる。インターネットプロトコル(Internet Protocol)(IP)ゲートウェイ124は、端末についてのデータサービスをサポートすることができ、そしてそれらの端末についてのデータセッションの確立、維持、および終了を担うことができる。IPゲートウェイ124は、コアネットワーク、私的データネットワークおよび/または公衆データネットワーク、インターネットなど、他のデータネットワーク(単数または複数)に対して結合することができる。ネットワーク100は、図1に示されていない他のネットワーク・エンティティを含むことができる。
【0012】
端末110は、ネットワーク全体を通して分散されることができ、そして各端末は、静止していても、あるいはモバイルであってもよい。端末は、移動局、ユーザ装置、アクセス端末、加入者ユニット、局などと称されることもできる。端末は、セルラ電話、携帯型個人情報端末(personal digital assistant)(PDA)、ワイヤレス通信デバイス、ワイヤレスモデム、ハンドヘルドデバイス、ラップトップコンピュータなどとすることができる。端末は、順方向リンクと逆方向リンクとを経由して基地局と通信することができる。順方向リンク(またはダウンリンク)は、基地局から端末への通信リンクを意味し、逆方向リンク(またはアップリンク)は、端末から基地局への通信リンクを意味する。ここにおける説明においては、用語「端末」と「ユーザ」とは、交換可能に使用される。用語「基地局」と「セル」ともまた、交換可能に使用される。
【0013】
ネットワーク100は、データ・トラフィックを優先させ、異なるサービス品質(QoS)レベルをサポートする待ち行列メカニズムを利用することができる。多くのトラフィック・クラス(TC)は、異なるカテゴリーのサービスのために定義されることができる。更に、トラフィック・クラスは、QoSクラス、フロー・クラス、トラフィック・カテゴリー、サービス・カテゴリーなどと称し得る。各トラフィック・クラスは、データを送るための特定の最大遅延のようなあるQoS保証に関係し得る。更に、この最大遅延は、遅延要求、許容遅延(delay tolerance)、遅延範囲(delay bound)、遅延限界(dealy limit)、最大許容遅延(maximum allowable delay)などと称し得る。用語「遅延要求」は、以下の記述で数多く使用される。一般には、任意の数のトラフィック・クラスが定義され得る。待ち行列は、各トラフィック・クラスのためのデータを格納するために使用され得る。
【0014】
1つ以上のデータ・フローは、端末とセルとの間の通信リンクに存在できる。データ・フローは、2つの特定の終点間のデータの流れである。更に、データ・フローは、IPフロー、無線リンク制御(RLC)(Radio Link Control)フロー、無線リンク・プロトコル(RLP)(Radio Link Protocol)フローなどと称され得る。データ・フローは、セッションの初めから終わりまでアクティブであり得る。例えば、音楽ストリーミング・データ・フローは、ユーザがウェブ−キャスト(web-cast)サーバにアクセスする時点からユーザが彼/彼女のコンピュータのメディア・プレイヤを切るまでアクティブであり得る。データ・フローは、サービスの呼び出しあるいはセッション開始の時にQoS属性を割り当てられることができる。これらのQoS属性は、遅延要求、許容できるパケット誤りレート、要求または期待されるデータ転送速度などのようなサービス記述子(service descriptors)を含むことができる。データ・フローは、特別なサービス用であり得、かつQoS属性は、サービスのデータ要求に基づいて決定されることができる。データ・フローは、そのデータ・フローのQoS属性および異なるトラフィック・クラスのQoS保証に基づいて特定のトラフィック・クラスにマップされることができる。データ・フローのためのパケットは、データ・フローが属するトラフィック・クラスのための待ち行列内に格納されることができる。
【0015】
図2は、それぞれTCからTCでラベルされた1から5の5つのトラフィック・クラスのための例示的な待ち行列メカニズムを示す。図2に示される例において、5つのトラフィック・クラスは、漸進的に長い遅延要求を有する。トラフィック・クラス1は、最も短い遅延要求のD1を有し、ボイス−オーバIP(VoIP)テレビ会議、および他のリアルタイム・サービスのために使用され得る。トラフィック・クラス2、3および4は、遅延要求が漸進的に長くなるD2、D3およびD4をそれぞれ有する。トラフィック・クラス5は、最長の遅延要求であるD5を有し、ファイル転送プロトコル(FTP)のようなベスト・エフォート・フローのために使用され得る。5つのトラフィック・クラスの遅延要求は、任意の適切な値を有することができ、図2でのスケールのために描かれたものではない。例えば、トラフィック・クラス1のD1遅延要求は、50ミリセカンド(ms)以下であり得、トラフィック・クラス2のD2遅延要求は、数百ミリセカンドであり得る、などである。
【0016】
図2は、セルまたはIPゲートウェイであり得る、エンティティでの5つのトラフィック・クラスのための5つの待ち行列の例を示す。セルは、異なる端末に順方向リンクで送るためのデータを格納する待ち行列を保持することができる。別々に、セルは、逆方向リンクで様々な端末から受信するデータを格納するための待ち行列を保持し、IPゲートウェイに対して格納されたデータを送ることができる。明確にするため、以下の記述の多くは、順方向リンクで送信するためのものであり、逆方向リンクのための任意のずれ(deviation)は、独立して議論される。
【0017】
セルは、異なる端末に送信のための(例えば、図1のIPゲートウェイ124からの)パケットを受信することができる。更に、パケットは、IPパケット、データグラム(datagram)、フレームなどと称されることができる。各パケットは、特定の受信者端末のために予定されることができ、各端末のパケットは、図2の異なるフィル(fills)を備えたボックスとして描写される。パケットは、ボックスの異なるサイズによって示されるように、異なるサイズを有することができる。各パケットを送信する時間の長さは、送信のデータ転送速度に依存し得る。この送信のデータ転送速度は、受信者端末、端末よって観察されるチャネル状態などに割り当てられる無線リソースの量に依存し得る。
【0018】
図2は、特定の瞬間における5つの待ち行列のスナップショットを示す。図2において、水平軸は、時間を表し、到着パケットが図2の左側から届く。5つのトラフィック・クラスの5つ待ち行列は、これらの5つの待ち行列に格納されたパケットのためのボックス210aから210eの5つの水平列によって示される。各待ち行列の先頭は、その待ち行列の右端のボックスであり、各待ち行列の後部は、その待ち行列の左端のボックスである。
【0019】
各パケットは、特定のデータ・フローに属し、受信した際、データ・フローが属するトラフィック・クラスの待ち行列の末端に置かれ得る。各待ち行列は、パケットが受信される順に異なる端末のためのパケットを格納できる。各パケットは、待ち行列のパケットが送信されるとともに、待ち行列の後部から待ち行列の先頭に向かって移動することができる。
【0020】
図2において、太い縦線220は、5つの待ち行列の各パケットの送信デッドラインを表し得る。点線の縦線222aから222eは、到着パケットが5つの待ち行列内に置かれるポイントを表し、太い縦線220からそれぞれD1からD5の距離で描かれることができる。各点線の縦線222から太い縦線220までの距離は、関連するトラフィック・クラスの遅延要求によって決定される。トラフィック・クラス5は、いかなる遅延要求も有しないことができる。その場合、点線の縦線222eは、表さないことができる。
【0021】
パケットがセルで受信される場合、その待ち行列の点線の縦線222において適切な待ち行列に分類され、配置されることができる。時間の経過とともに、パケットは、図2の左から右まで移動し、太い縦線220でそれらの送信デッドラインに接近する。各ブロックの先頭/右端から太い縦線220までの距離は、送信デッドラインに対する残された時間の長さである。各ブロックの先頭から点線の縦線222までの距離は、待ち行列で費やされた時間の長さである。例として、パケット212がセルに到着した場合、点線の垂直線222cでのトラフィック・クラス3の待ち行列に分類され、配置される(図2には示されていない)。送信されるのを待機する間の時間経過につれて、パケット212は、太い縦線220においてのその送信デッドラインに向かって移動する。より短い時間経過後、セルに別の端末のための別のパケット214がトラフィック・クラス3の同じ待ち行列に分類され、パケット212の後に点線の縦線22cに同様に配置される。
【0022】
各トラフィック・クラスのパケットは、ファーストイン・ファーストアウト(FIFO)の方法で送信され得る。図2において、各トラフィック・クラスのための待ち行列内のパケットは、待ち行列の先頭でのパケットに1で始まる番号をシーケンシャルに付される。各待ち行列について、各ボックスの数は、パケットが到着した順番を示す。各待ち行列内のパケットは、パケット1の後ろにパケット2などが続いて、それらが受信される順に送信されてもよい。各パケットは、そのパケットの送信デッドラインに合致するように、太い縦線220に到着または到着する前に送信されることができる。
【0023】
5つの待ち行列のパケットは、これらのパケットの遅延要求が満たされるように送信されることができる。送信の1つの可能な順序は、以下のようにできる:TC(1),TC(1),TC(1),TC(2),TC(1),TC(1), TC(3),TC(2),TC(4),TC(2),TC(2),TC(3), TC(5)、などである。ここで、TC(m)は、トラフィック・クラスkのパケットmを示す。更に、パケットは、他の順序で送信されることができる。
【0024】
ネットワークが軽くロードされる場合、パケットがセルに届いた後、パケットは、すぐに送信されることができる。例えば、パケット212は、パケット214が届いた時間で送信されることができる。したがって、待ち行列で待っているパケットの数は、少なく、少なくとも最近(または古い)パケットと太い縦線220での送信デッドラインとの間に多くのスペースが空であり得る。
【0025】
ネットワークが混雑するとともに、パケットの遅延は増加し、太い縦線220と点線の縦線2201aから222との間のスペースは、満たされ得る。スケジューラは、それらの遅延要求内にパケットの送信遅延を保持することを試み、そのパケットが太い縦線220での送信デッドラインを過ぎる前に送信するために各パケットをスケジュールすることを試みることができる。スケジューラは、5つのトラフィック・クラス内のパケットがその遅延要求とほぼ同時に近づくように送信のためのパケットを選択することができる。
【0026】
例として、スケジューラは、トラフィック・クラスYがトラフィック・クラスXより長い(よりゆるい)遅延要求を有する、2つのトラフィック・クラスXとYとの間にロード・バランシング(load balancing)を実行することができる。与えられた時間の例で、トラフィック・クラスXのパケットの遅延は、D(X)として表示され、トラフィック・クラスYのパケットの遅延は、D(Y)として表示されることができる。スケジューラの短期間の振る舞いは、以下の2つのケースのうちの1つに従うことができる。
・ ケース1 上記の時間セグメントにおいて、トラフィック・クラスYよりトラフィック・クラスXに対してより多くのパケットが到着し得る。D(Y)がトラフィック・クラスYの遅延要求に接近する前に、D(X)は、トラフィック・クラスXの遅延要求に接近し得る。やがて来る時間セグメントにおいて、スケジューラは、トラフィック・クラスXのパケットためにより多くの無線リソースを割り当て、トラフィック・クラスYのパケットのためにより少なく無線リソースを割り当てる、或いは全く無線リソースを割り当てないことができる。 D(X)が減少し、D(Y)が増加し始め、その後、D(X)とD(Y)とをリバランスし、D(X)の限界に向かって動くことからD(X)を防ぐことができる。
・ ケース2 更に、反対の場合が適用され得る。上記の時間セグメントにおいて、トラフィック・クラスXよりトラフィック・クラスYに対してパケットがより多く届き得る。やがて来る時間セグメントにおいて、スケジューラは、トラフィック・クラスYにより多くの無線リソースを割り当て、トラフィック・クラスXにより少なく無線リソースを割り当てる、或いは全く無線リソースを割り当てないことができる。D(Y)は、減少し、D(X)は増加し始め、その後、D(X)とD(Y)とをリバランスすることができる。
【0027】
以上で記述されるロード・バランシングは、トラフィック・クラスの任意の数に拡張されることができる。大いに混雑したネットワークにおいて、スケジューラは、より多くのパケットを有するトラフィック・クラスにより多くの無線リソースを割り当て、全てのトラフィック・クラスがそれぞれ同時の遅延要求で接近することができる。待ち行列が埋まっている場合、スケジューラは、より遅延に寛容なフローに属するパケットを送信する最後の可能な瞬間まで待機することによって、寛容な遅延、つまりトラフィックの弾力性の最大限の利点を取る。
【0028】
スケジューラは、そのトラフィック・クラスの遅延要求内に各トラフィック・クラスのパケットの遅延を保持し、すべてのトラフィック・クラスの遅延要求に同時に近づくことができる。しかしながら、スケジューラは、最も短い遅延要求、例えば、図2のトラフィック・クラス1で最も大きなトラフィック・クラスに対してバイアスを有することができる。したがって、ネットワークが多量にロードされる場合、もっとも長い遅延要求を備える最も小さいトラフィック・クラスは、最初に過度の遅延を経験し得る。この最も小さいトラフィック・クラスは、ベスト−エフォート・サービス用にすることができ、(電子メールのような)FTPトラフィックおよび最も長い遅延を許容することが可能な他のトラフィックを包含できる。そのようなトラフィックの遅延要求を超過しても、その影響は、無視することができる。従って、最も小さいトラフィック・クラスのデータは、バッファ・オーバーフローと同程度の長さで待ち行列内に維持され、より高い層のプロトコル・タイムアウトが生じない。バッファ・オーバーフロー、或いはプロトコル・タイムアウトは、データ・フローの終了する結果になってもよいし、ならなくともよい。例えば、FTPタイムアウトは、パケットを再送信することに帰着するため、データ・フローを維持できる。
【0029】
ウェブ・ブラウジングのようなインタラクティブ・サービスに対して、パケットは、それらの遅延要求を超過するにもかかわらず待ち行列内で維持できる。ユーザが過度の遅延を経験する場合、ユーザは、サービスを放棄し始めることができる。これは、ネットワーク・ロードと同様にトラフィック要求を低減できる。
【0030】
上記の記述は、スケジューラがどのパケットを送信するか自由に決定することが可能であると仮定する。この仮定は、いくつかの無線技術に対して完全に保持できない。更に、VoIPのようないくつかのリアル−タイム・サービスに対して、ネットワークは、与えられたデータ・フローのためのいくつかの無線リソースを確保できるため、データ・フローのパケットは、あらかじめスケジュールされたものとみなされ得る。その後、以上の記述は、これらのずれによる影響を受けない無線リソースおよびトラフィック・クラスに適用され得る。
【0031】
一つの態様において、データ・フローは、優先順位をつけられ、データ・フローのためのパケットは、異なるデータ・フローの優先度に依存して待ち行列内の異なるポイントに配置され得る。1つの設計において、与えられたデータ・フローは、以上に記述されるトラフィック・クラスにマップされ、優先レベルを割り当てられ得る。一般に、優先レベル(N)の任意の数は、各トラフィック・クラスのためにサポートされ得る。優先レベル1は、最も高く、優先レベルNは、最も低いとすることができる。異なるトラフィック・クラスは、同じもしくは異なる数の優先レベルを有し得る。各トラフィック・クラスの全てのデータ・フローに対するパケットは、そのトラフィック・クラスの遅延要求を有し得る。しかしながら、より高い優先レベルを備えたデータ・フローに対するパケットは、平均より短い遅延で送られ得る。
【0032】
図3は、2つの優先レベル1と2で1つのトラフィック・クラスk(TC)のための優先度スケジュールに対する設計を示す。この設計において、優先レベル1を備えたデータ・フローは、優先データ・フローとして参照され、優先レベル2を備えたデータ・フローは、非優先データ・フローとして参照され得る。トラフィック・クラスkは、Dの遅延要求を有し、それは、トラフィック・クラスkのすべてのデータ・フローに対して適用可能にすることができる。非優先データ・フローのためのパケットは、非優先パケットと称され、Tのターゲット待ち行列時間を有し得る。ここで、一般には、T<Dである。優先データ・フローのためのパケットは、優先パケットと称され、Tのターゲット待ち行列時間を有し得る。ここで、一般には、0<T<Tである。ターゲット待ち行列時間は、推定待ち行列時間、予測待ち行列時間などと称され得る。ターゲット待ち行列時間Tは、ネットワーク・ローディング、及び他の要因に依存し得る。ターゲット待ち行列時間Tは、システムによってサポートされる優先レベルの合計数、現在の予測待ち行列時間或いはトラフィック・クラスkの遅延要求、この優先レベルに対する予測遅延などのような様々な因子に基づいて選択され得る。1つの設計において、Tは、トラフィック・クラスkの遅延要求のPパーセントより大きくならない優先パケットのための送信遅延を予測するように選択され得る。ここで、Pは、任意の適切な値である。
【0033】
トラフィック・クラスkのための非優先パケットが受信される場合、そのパケットは、トラフィック・クラスkの待ち行列の終わりに配置され得る。トラフィック・クラスkのための(図3のFで表示される)優先パケットが受信される場合、パケットは、同じ待ち行列に配置され得る。しかしながら、待ち行列の終わりにパケットFを配置する代わりに、パケットFは、その予測待ち行列時間がTである待ち行列内のポイントに配置され得る。パケットの実際の待ち行列時間は、ネットワークのダイナミクス、及び無線リソースの共有に関連する様々な因子のために確実にはわからない。待ち行列時間は、最も直近にローディングなどのような利用可能な情報に基づいて推定され得る。パケットFは、パケットFの予測待ち行列時間がTであるような待ち行列の前方に配置され得る。
【0034】
一般に、優先パケットは、待ち行列の終わりより前の待ち行列内の任意のポイントに配置され得る。優先パケットは、(図3に示されていない)待ち行列の初めに配置される、或いは(図3に示されるように)待ち行列の初めと終わりとの間のポイントに配置され得る。
【0035】
図4は、1からNのN個の優先レベルで1つのトラフィック・クラスk(TC)のための優先スケジューリングの設計を示す。ここで、一般にN≧1である。この設計において、トラフィック・クラスkは、トラフィック・データkの全データに適用可能な、Dの遅延要求を有しうる。最も高い優先レベル1を備えたデータ・フローのパケットは、Tのターゲット待ち行列時間を有し、2番目に高い優先レベル2を備えたデータ・フローのパケットは、Tのターゲット待ち行列時間を有するなどであり、最も低い優先レベルNは、ターゲット待ち時間のTを有する。ここで、一般に、0≦T≦T<...<T≦Dである。最も低い優先レベルNを備えた到着パケットは、待ち行列の終わりに配置され得る。より高い優先レベル1からN−1を備えた到着パケットは、待ち行列内の異なるポイントに配置され得る。それは、これらのパケットがそれぞれターゲット待ち行列時間のTからTN−1を成し遂げることが可能なこれらの優先レベルと比例する。
【0036】
より高い優先レベルのターゲット待ち行列時間は、様々な方法で選択され得る。優先スケジューリングの設計Aと称され得る、1つの設計において、優先レベルnのターゲット待ち行列時間Tは、トラフィック・クラスkの遅延要求DのたったPパーセントである優先レベルnを備えたパケットの予測送信遅延として選択され得る。ここで、n∈{1,...,N}である。N個の優先レベルの割合は、0<P<P<...<P≦1のように定義できる。
【0037】
優先スケジューリングの設計Bと称され得る、別の設計において、ターゲット待ち行列Tは、トラフィック・クラスkの現在の予測遅延要求EのたったPパーセントである優先レベルnを備えたパケットの予測送信遅延として選択され得る。この設計におおて、ターゲット待ち行列時間Tは、全ての優先レベルに対して共通、或いは各優先レベルで異なり得る、特定の最小値によって制限され得る。
【0038】
明瞭さのために、優先スケジュールの設計AおよびBの両方のための特定の例が以下に記述される。この例において、トラフィック・クラスkは、遅延要求D=1500msを有し、現在の期待遅延要求E=1000msを有する。E<Dであるので、混雑状態は、トラフィック・クラスkに対して出会わない。5つの優先レベル1から5は、トラフィック・クラスkで定義される。設計Aに対して、5つの優先レベルのターゲット待ち行列TからTは、トラフィック・クラスの遅延要求Dの0%、15%、30%、50%および75%であると定義される。設計Bに対して、5つの優先レベルのターゲット待ち行列TからTは、トラフィック・クラスkの現在の予測待ち行列遅延の0%、15%、30%、50%および75%であると定義される。テーブル1は、設計AおよびB両方のための5つの優先レベルのターゲット待ち行列TからTを示す。
【表1】

【0039】
設計Aに対して、各優先レベルnのターゲット待ち行列時間Tは、T≦min{E,D}であるようにEまたはDのより小さなほうによって制限され得る。待ち行列が埋まっていない場合、Ekは、Dk未満であり、待ち行列の終わりに表される。したがって、Tが任意の与えられた優先レベルnのEより大きい場合、優先レベルnのパケットは、Tでの代わりにEに配置され得る。テーブル1に示される例では、優先レベル5は、Dの75%で計算値1125msを有している。1125msがEに対して1000ms以上であるため、Tは、1125msの代わりに1000msにセットされる。優先レベル5を備えたパケットは、1125msの代わりに待ち行列の終わりに配置され得る。
【0040】
ネットワークが混雑しておらず、E<Dである場合、設計AおよびBは、例えば、テーブル1に示されたように、N個の優先レベルの異なるターゲット待ち行列時間を供給し得る。しかしながら、ネットワークが混雑ポイントに接近する場合、設計AおよびBは、N個の優先レベルの同じターゲット待ち行列時間を供給し得る。
【0041】
図4で示されず、優先スケジューリングの設計Cと称される、別の設計において、より高い優先レベルを備えたパケットは、待ち行列内の同じポイント、つまり、T=T=...=TN−1に配置され得る。しかしながら、パケットは、それらの優先レベルに従って配列され得る。そのため、優先レベル1を備えたパケットは、優先レベル3を備えたパケットの前に配置される、優先レベル2を備えたパケットの前に配置され得る、などである。単一ポイントTは、待ち行列の初め、あるいは初めと終わりとの間のであり得る。
【0042】
更に、N個の優先レベルのターゲット待ち行列時間は、他の方法で定義され得る。例えば、他の優先レベルが異なるターゲット待ち時間を有する一方で、同じ優先レベルは、同じターゲット待ち行列時間を有し得る。
【0043】
1つの優先スケジューリングの設計は、使用することに対して選択され、同じ優先スケジューリングは、K個のトラフィックの各々に対して実行され得る。更に、優先スケジューリングの設計の組み合せが使用され得る。例えば、優先スケジューリングの設計Aが0以上のトラフィック・クラスの第1のグループのために使用され、優先スケジューリングの設計Bは、0以上のトラフィック・クラスの第2のグループのために使用され、優先スケジューリングの設計Cは、0以上の第3のトラフィック・クラスのために使用され得る。
【0044】
以上に記述された優先スケジューリングの設計は、優先レベル(N)の任意の数に対して使用され得る。Nは、ネットワーク、及び/又は他の因子によってサポートされる1つ以上の標準に基づいて選択され得る。例えば、5レベルの優先スキームに応じるために、ナショナル通信システム(NCS:National Communication Systems)は、5つのレベルの優先スキームに従うアメリカのすべてのネットワークのための1セットの要求を開発している。5つ以上の優先レベルは、NCS要求をサポートするために定義され得る。別の例として、3GPP2のマルチメディア優先サービス(MMPS:Multimedia Priority Service)は、N個の優先レベルまで規定する。ここでNは、ネットワーク・オペレータによって定義され得る。優先レベルの設定可能な数は、MMPS要求をサポートするために使用され得る。
【0045】
データ・フローは、サービス呼び出し、或いはセッション開始の時までQoS属性を割り当てられることができる。QoS属性は、以上で記述された優先レベルによって効果的に「調整され」得る。例えば、電子メール・サービス(e-mail service)は、10秒の遅延要求を有し、電子メール・パケットは、タイムアウト・エラーを引き起こさずに、10秒まで待ち行列内に格納され得る。しかしながら、優先ユーザは、優先レベル1を割り当てられ、このユーザの電子メール・パケットは、2秒またはそれ未満の待ち行列遅延を予測するような待ち行列内に配置され得る。電子メール・サービスは、10秒またはそれ以上である待ち行列遅延でない限りタイムアウト・エラーが引き起こされないような、優先ユーザに対して変化しない。したがって、正常な動作のシナリオの下では、優先ユーザのための電子メール・サービスは、ネットワークが混雑しているかどうかにかかわらずタイムアウトしないだろう。タイムアウト・エラー状態は、優先ユーザに対して変化せず、例えば、基地局の機能不全のような、ある異常な状況の下で起こり得る。任意の場合において、以上に記述された優先スケジューリングは、まだ関連するトラフィック・クラスのQoS属性を保持している間に、他の優遇措置、及びより短い待ち行列遅延を観測する優先データ・フローを可能にし得る。効果的に、ネットワーク混雑状態の下でこれらのデータ・フローのQoS属性は、トラフィック・ロードが低いかのようになるだろう。
【0046】
図5は、優先スケジューリングでデータを送るためのプロセス500の設計を示す。プロセス500は、順方向リンク上のデータ伝送のためのセルで、逆方向リンク上のデータ伝送のための端末、あるいは他のあるネットワーク・エンティティで実行され得る。第1の優先レベルの第1のパケットは、受信され(ブロック512)、待ち行列の終わりに配置され得る(ブロック514)。第1の優先レベルより高い第2の優先レベルの第2のパケットが受信され得る(ブロック516)第2のパケットは、待ち行列の終わりより前の待ち行列内の第1のポイントに配置され得る(ブロック518)。ブロック518の1つの設計において、第2の優先レベルのためのターゲット待ち行列時間は、例えば、第2のパケットの遅延要求の前もって決められた割合或いは待ち行列のパケットの期待待ち行列遅延の前もって決められた割合に基づいて決定されることができる。その後、待ち行列の第1のポイントは、ターゲット待ち行列時間に基づいて決定されることができる。第1及び第2のパケットは、同じトラフィック・クラスの異なるデータ・フローに属し、データクラスに関連するQoS属性を有し得る。更に、第1及び第2のパケットは、2つの端末のために予定される。
【0047】
第2の優先レベルより高い第3の優先レベルの第3のパケットが受信され得る。第3のパケットは、第1のポイントより前の待ち行列内の第2のポイントに配置され得る(ブロック522)。ブロック522の別の設計において、第3のパケットは、待ち行列内の第1のポイントに配置され得る。しかしながら、これらのパケットが同時に受信される場合、第3の優先レベルのパケットは、第1のポイントで第2の優先レベルのパケットより前方に配置され得る。
【0048】
1つの設計において、複数の優先レベルのうちの1つのパケットが受信され得る。複数の優先レベルは、待ち行列の異なるポイントに関連することができる。パケットに対する待ち行列のポイントは、パケットの優先レベルに基づいて決定され得る。その後、パケットは、待ち行列の決定されたポイントに配置され得る。任意場合において、待ち行列のパケットは、シーケンシャルな順で送られ得る(ブロック524)。
【0049】
1つの設計において、複数の待ち行列は、各トラフィック・クラスに対して1つの待ち行列である、複数のトラフィック・クラスのために維持され得る。複数の優先レベルは、各トラフィック・クラスのためにサポートされ、そのトラフィック・クラスの待ち行列内の異なるポイントに関係し得る。各パケットは、そのパケットのトラフィック・クラスのための待ち行列内に配置され、且つパケットの優先レベルによって決定された待ち行列のポイントで配置され得る。
【0050】
別の態様において、端末のためのパケットは、端末のハンドオフのためにソース・セルからターゲット・セルに転送され、パケットがソース・セルでの待ち行列内で既に待機した時間の長さが評価され得る。パケットは、ターゲット・セルでの待ち行列の前方のポイントに配置され得る。このポイントは、パケットが既に待機した時間の長さに基づいて決定され得る。ターゲット・セルでの待ち行列の終わりにパケット配置しないことによって、過度の待ち行列遅延がパケットのために回避され得る。
【0051】
図6は、ハンドオフしない端末に対するパケットの送信及びルーティングを示す。時刻t1では、ネットワークは、端末のために予定されたパケットを受信し、端末のためのサービング・セルにパケットを一定の経路で伝送することができる。サービング・セルは、端末で最も大きい信号対雑音比(SNR)を備えたセルであることができる。サービング・セルは、パケットの待ち行列遅延を追跡するために、受信次第パケットにタイムスタンプを付加し得る。サービング・セルは、トラフィック・クラスを決定し、パケットがより高い優先度を有しているかどうかで待ち行列の終わりか前方のポイントのいずれかであるような、適切な待ち行列内にパケットを配置する。パケットは、(図4の垂直の下向きの)時間軸に沿って待ち行列内を前進し、トラフィック・クラスのための遅延要求Dに向かって前進し得る。時刻tにおいて、パケットは、待ち行列の先頭に到着する。端末がまだサービング・セルの適用範囲内にいる場合、サービング・セルは、もとの予定された時間で端末にパケットを送信し得る。
【0052】
図7は、ハンドオフを備えた端末に対するパケットの送信及びルーティングを示す。時刻tにおいて、ネットワークは、端末のために予定されたパケットを受信し、端末のためのサービング・セルにパケットを一定の経路で伝送し得る。サービング・セルは、受信次第パケットにタイムスタンプを付加し、適切な待ち行列内の適当なポイントにパケットを配置し得る。パケットは、時間軸に沿って待ち行列内を前進し得る。端末は、モバイルでもよく、近くのセルのSNRを評価し得る。端末は、別のセルのSNRがサービング・セルのSNRより良いことを決定し得る。時刻tにおいて、端末は、サービング・セル、及び/又はハンドオフするためのターゲット・セルである、より良いセルにSNR測定レポートを送り得る。時刻tにおいて、ハンドオフを開始したネットワークに対して、サービング・セルは、ターゲット・セルにハンドオフを開始する端末にハンドオフ方向メッセージを送り得る。
【0053】
時刻tにおいて、サービング・セルは、ターゲット・セルにパケットを転送し得る。ターゲット・セルは、パケットのトラフィック・クラスを決定し、適切な待ち行列にパケットを配置し得る。ターゲット・セルは、パケットがサービング・セルにおいて待ち行列内で既に待機した時間の長さだけ時間を前進させたような待ち行列内のポイントにパケットを配置し得る。従って、パケットは、以前の待ち時間に対して評価され得るので、時節に適した方法で送信されることができる。その後、パケットは、通常の方法でターゲット・セルにおいて待ち行列内を前進し、パケットが時間tで待ち行列の先頭に到達した場合、端末にターゲット・セルで送信され得る。
【0054】
図7は、パケットが送信されるのを待っている間に端末が一度ハンドオフする例を示す。図7のパケットの取り扱いは、パケットの送信する以前に任意の数のハンドオフをカバーするために拡張され得る。一般に、ターゲット・セルは、パケットが以前の待ち時間のうちのいくらかあるいは全てに対して評価されるターゲット・セルにおいて適切な待ち行列内の前方のポイントにパケットを配置し得る。
【0055】
更に、パケットを取り扱う各セルは、パケットの優先度を考慮する適切な待ち行列の適切なポイントでパケットを配置する。ネットワークからパケットを受信するセルは、以上で記述された任意の優先スケジュールの設計に基づいて決定されるポイントでパケットを配置し得る。後のセル各々は、(i)以前の待機時間を引いたターゲット待ち行列時間に等しい、パケットに対する残りのターゲット待ち行列時間を決定し、(ii)パケットが残りのターゲット待ち行列時間を待つことができる待ち行列内にパケットを配置する。ハンドオフによる異なるターゲット・セルでのパケットの取り扱いは、パケットの優先度の取り扱いを不利な影響を与えるべきではない。各ターゲット・セルの待ち行列内のパケットの配置は、ネットワークからパケットを当初受信するセルの待ち行列内のパケットの配置を模倣し得る。
【0056】
端末は、ターゲット・セルにハンドオフした後、以前のサービング・セルに戻り得る。サービング・セルは、例えば、パケットの遅延要求が終了するまで以前決められた時間の長さに対してパケットを格納し得る。これは、ターゲット・セルから以前のサービング・セルにパケットを転送することを回避し得る。
【0057】
待ち行列は、ネットワークが混雑している間一般に増加し、パケットは、混雑の結果として待ち行列内でより長い間待機し得る。チャネル状態変化の尤度及びハンドオフの尤度は、送信のためのより長いパケット待機を両方とも増加し得る。優先パケットは、一般に同じトラフィック・クラスにおいて非優先パケットより少ない時間の間待ち行列で待機し得る。従って、移動度は、非優先パケットより優先パケットで少ない影響を有し、影響は、漸進的により高い優先レベルに対して漸進的に失われ得る。
【0058】
図8は、以前の待ち行列時間からなるデータを送るためのプロセス800の設計を示す。端末に送るパケットは、第1のセルから受信され得る。(ブロック812)。パケットは、(i)第1のセルで第1の待ち行列の終わりに配置される、或いは(ii)パケットの優先レベルに基づいて決定される第1の待ち行列のポイントで配置され得る。パケットの遅延要求が経過するまでパケットは、第1のセルによって保持され得る。
【0059】
第1のセルで第1の待ち行列内で既に待機したパケットの時間の長さが決定され得る(ブロック814)。パケットが第1の待ち行列内で既に待機した時間の長さからなる、第2のセルにおける第2の待ち行列内のポイントに配置され得る(ブロック816)。ブロック816の1つの設計において、パケットのための残りのターゲット待ち行列は、パケットのターゲット待ち行列時間及びパケットが第1の待ち行列で既に待機した時間の長さに基づいて決定され得る。その後、パケットは、パケットのための残りのターゲット待ち行列時間に基づいて決定される第2の待ち行列のポイントに配置され得る。第2の待ち行列の先頭に到達した場合、パケットは、端末に送られ得る(ブロック818)。
【0060】
承認制御は、ネットワーク内で承認する端末の数を制限し、トラフィックの量を制限し、ネットワークの混雑を緩和するために実行され得る。ネットワークが混雑していない場合、ネットワークにアクセスすることを望む各端末は、承認され得る。トラフィック量が増加し、ネットワークが、混雑ポイントに接近するとともに、トラフィック量の更なる増加は、承認方法によって管理され得る。新しいデータ・フローは、削減され、あるポイントでは、ネットワークの混雑を緩和するために完全に止められ得る。
【0061】
また別の態様において、承認制御及びリソース管理は、優先データ・フロー及び端末に対する悪影響を低減する方法で実行され得る。第1の設計において、データ・フローは、優先或いは非優先データ・フローとで分類され得る。データ・フローは、データ・フローが救急サービスであるかどうか、データ・フローがプレミアム加入のユーザのためであるかどうかなどの、データ・フローのQoS属性のような様々な因子に基づいて優先データ・フローとみなされ得る。優先データ・フローでないデータ・フローは、非優先データ・フローとみなされ得る。優先および非優先データ・フローは、以下に記述されるように、セル・ローディングに基づいて承認され得る。第1の設計は、データ・フロー毎のデータ・フローの承認が基礎となり得る。
【0062】
別の設計において、端末は、優先或いは非優先端末として分類され、セル・ローディングに基づいて承認され得る。端末は、アクティブ或いは休止セッションを有し、アクティブ・セッションのための1つ以上のトラフィック・クラスの1つ以上のデータ・フローを有し得る。第2の設計は、端末の全データ・フローが認められる、或いは認められない第1の設計の特別な場合として考慮される。
【0063】
1つの設計において、承認制御は、そのセルのローディングに基づいて各セルのために実行され得る。1つの設計において、優先データ・フローは、承認され、非優先データ・フローは、削減される或いはセル・ローディングが一杯になったためにブロックされ得る。1つの設計において、優先端末の移動度をサポートするために、各セルは、いくつかの無線リソースを予約する、或いは隣接セルの優先端末がこのセルにハンドオフしてきた場合の無線リソースの承認を制御し得る。隣接セルには、隣接セルの(例えば、前進VoIPセッションのような最近、或いは現在進行中の前進アクティビティを有する)アクティブ・セッションセルで優先端末がある場合、各セルは、非優先端末の削減或いは承認を止めうる。
【0064】
承認制御(例えば、政策制御機能(Policy Control Function))を実行するネットワーク・エンティティは:
・ 端末のデータ・フロー或いはセッションのQoS属性、
・ 隣接セルのものを含むデータ・フロー或いはセッションの優先状態、
・ 各関心のあるセルの現在の待ち行列遅延統計、および
・ 他の関連情報 のような様々なタイプの情報にアクセスを有する。
【0065】
様々な承認規則は、以上の情報及び/又は他の情報に基づいて定義され得る。異なる承認規則は、セル・ローディングの異なるレベルのために定義され得る。一般に、セル・ローディングの任意の数がサポートされ、セル・ローディングが例えば、ネットワーク・オペレータによって、様々な方法で定義され得る。
【0066】
1つの設計において、3つの承認規則は、以下のような3つのセル・ローディング・レベルに適用され得る:
・軽いセル・ローディング−承認制限が適用されない、
・中位のセル・ローディング−隣接セルのアクティブ・セッションでの優先端末の数に反比例する規模で非優先データ・フローを承認する、
・ 重いセル・ローディング−優先データ・フローのみを承認する。
【0067】
1つの設計において、承認制御は、各トラフィック・クラスのために別々に実行され得る。この設計において、ローディング・レベルは、各セルの各トラフィック・クラスのために決定され得る。1つの設計において、各トラフィック・クラスのローディング・レベルは、そのトラフィック・クラスのための平均待ち行列遅延に基づいて定義され得る。例えば、軽いセル・ローディング(或いは全く混雑がないこと)は、トラフィック・クラスの遅延要求の第1の割合(例えば、50%)より少ない平均待ち行列遅延によって定義され得る。中位セル・ローディングは、遅延要求の第1及び第2の割合(例えば、90%)の間の平均待ち行列遅延によって定義され得る。重いセル・ローディング(或いは混雑)は、遅延要求の第2の割合を越える平均待ち行列遅延よって定義され得る。更に、セル・ローディング・レベルは、他の基準に基づいて定義され得る。
【0068】
中位のセル・ローディングに対して、承認する非優先データ・フローの数は、平均待ち行列遅延の関数であり得る。1つの設計において、平均待ち行列遅延は、以下のように予約容量に変換され得る:
=(Z−Q)*F (式1)
ここで、Qは、トラフィック・クラスkの遅延要求に関連する平均待ち行列遅延であり、 Fは、トラフィック・クラスkの基準化因子であり、 Zは、トラフィック・クラスkのための第2の割合あり、 Cは、トラフィック・クラスkの予約容量である。
【0069】
予約容量は、セッション或いは端末の数又はデータ・フローの数で与えられ得る。基準化因子Fの値及び第2の割合Zの値は、経験的な基準、コンピュータ・シミュレーションなどに基づいて選択され得る。平均待ち行列遅延は、例えば、ある期間にわたる平均化されるようにフィルタされ得る。例として、平均待ち行列遅延は、遅延要求の60%であり、基準化因子は、0.5に等しく、第2の割合は、90%に等しくすることができる。その後、予約容量は、C=(90−60)*0.5=15と計算され得る。以下の条件が満たされる場合、非優先データ・フローは、承認され得る:
<Z及びC>SP (式2)
ここで、SPは、隣接セルのトラフィック・クラスkの優先端末の数である。
【0070】
=60%及びF=0.5での上記の例において、隣接セルのアクティブ優先端末の総数が15未満である場合、非優先データ・フローは承認され得る。
【0071】
式(2)の設計は、優先端末の移動度を支援する方法で、承認制御を行なう。与えられたセルxは、隣接セルのアクティブ優先端末の存在についての情報を有しており、承認制御のためにこの情報を使用することができる。式(2)の条件(C>SP)は、セルxに対して隣接セルの優先端末の潜在的なハンドオフを取り扱うためにセルxに十分な予約容量があることを保証する。隣接セルのアクティブ・データ・フローを備えた多くの優先端末がある場合、セルxのための承認制御は、厳重になり、そうでなければ緩められることができる。
【0072】
更に、隣接セルの優先端末のSNRは、セルxの承認制御のために考慮され得る。例えば、大きな隣接セルに多くの優先端末が存在し得るが、これらの優先端末は、セルxのサービスエリアから遠いかもしれない。セルxへの各優先端末の接近は、その端末で測定されるようなセルxのSNRに反映され得る。1つの設計において、離れた優先端末の存在は、例えば、C>SP*Dを使用することで割り引くことができる。ここで、Dは、1未満の割引因子である。別の設計において、端末で測定されるようなセルxのSNRがSNRしきい値を越える場合のみ、SPを計算するために考慮され得る。また別の設計において、セルに利用可能なSNR測定の「新しさ(freshness)」が承認制御のために考慮され得る。端末は、与えられたセルのSNRがしきい値を越えるまで、及び超えない限り、端末は、SNRレポートを送らないことができる。その後、端末は、他の隣接セルが端末によって測定されることができるのと同様にSNRレポートをトリガされたセルにもSNRをレポートし得る。
【0073】
別の設計において、承認制御は、1つ以上のトラフィック・クラスの各グループのために別々に実行され得る。例えば、1つのグループは、VoIPのようなリアルタイム・サービスを含み、別のグループは、残りのトラフィック・クラスを含むことができる。この設計において、ローディング・レベルは、以上で記述されるように、各セルのトラフィック・クラスの各グループのために決定され得る。ここで、kは、特定のトラフィック・クラスの代わりのトラフィック・クラスのグループのための現在のインデックスである。1つの設計において、与えられたグループのためのローディング・レベルは、これらのトラフィック・クラスの遅延要求の割合としてそのグループ内の全てのトラフィック・クラスに対する平均待ち行列遅延によって与えられることができる。与えられたグループの平均待ち行列遅延は、そのグループのトラフィック・クラスの平均待ち行列遅延の加重平均として表され得る。各トラフィック・クラスの重みは、そのトラフィック・クラスのアクティブ・データ・フロー、トラフィック・クラスのための待ち行列内のパケットの数などによって決定され得る。
【0074】
以上で記述された全ての設計に対して、全てのトラフィック・クラスは、ほぼ同時に混雑ポイントに接近するべきである。任意の時刻で、全てのトラフィック・クラスのパケットに対する平均待ち行列遅延は、各トラフィック・クラスの遅延要求とほぼ同じ割合であるべきである。
【0075】
式(1)は、予約容量に平均待ち行列遅延をマッピングする例を示す。式(2)は、平均待ち行列遅延及び予約容量に基づいて非優先データ・フローを承認する例を示す。更に、予約容量の計算及び/又は非優先データ・フローの承認は、利用可能な周波数スペクトル、合計処理能力、新規のデータ・フローに対する要求されたデータ転送速度などのような他の因子を考慮し得る。例えば、ビデオ電話通信セッション(video telephony session)は、異なるデータ・フローの要求を有し、承認のためのVoIPセッションに対して異なって取り扱われ得る。
【0076】
重いセル・ローディングに対して、承認制御は、異なる優先レベルを識別し得る。例えば、平均待ち行列遅延が遅延要求の100%である場合、最も高い優先データ・フローは、承認され、平均待ち行列遅延が遅延要求の95%である場合のみ2番目に高い優先データ・フローが承認され得る。
【0077】
1つの設計において、データ・フローの遅延要求が満たされることができる場合のみデータ・フローは、維持され、さもなければ終了させ得る。データ・フローは、その遅延要求が満たされない場合、データ・フローは、データ・フローが落とされるべきかどうかを指し示すQoS属性を割り当て得る。異なるフロー処理は、異なる優先レベルに適用可能であり得る。例えば、最優先端末は、常にそれらのデータ・フローの全てを維持し、2番目の優先端末は、それらの高い優先データ・フローのみを維持し得る、などである。
【0078】
ここに記述された技術は、混雑したトラフィック条件の期間でさえ優先データ・フロー或いは端末の承認をサポートし得る。更に、技術は、優先端末に要求されるサービスがネットワーク・ローディング及びユーザ移動度の結果としても最小の影響及び中断となり得ることを保証する。技術は、(i)VoIPおよびビデオ会議のようなリアルタイム・サービス及び(ii)緊急避難経路情報のダウンロード、天気及び車両交通フローのアップデート情報のためのウェブサイトへのアクセスのような非リアル・タイム・マルチメディア・サービスに対して緊急サービスをサポートするために使用され得る。更に、技術は、異なるサービス・レベルをサポートするために使用され得る。例えば、プレミアム加入を備えたユーザは、優先端末として取り扱われ、一方で一般加入を備えたユーザは、非優先端末として取り扱われ得る。
【0079】
図9は、通信ネットワークの承認を制御するプロセス900の設計を示す。プロセス900は、セル或いはネットワーク・エンティティによって実行され得る。セル・ローディングは、送るべきパケットの平均待ち行列遅延のような少なくとも1つの基準に基づいて決定され得る(ブロック912)。1つの設計において、セル・ローディングは、(i)平均待ち行列遅延が第1のしきい値より小さい場合、軽く、(ii)平均待ち行列遅延が第2のしきい値より大きい場合、重く、或いは(iii)平均待ち行列遅延が第1と第2のしきい値の間にある場合、中位であるとして表され得る。第1及び第2のしきい値は、第2の割合が第1の割合より大きいとして、送るべきパケットの遅延要求の第1及び第2の割合に基づいて決定され得る。更に、セル・ローディングは、他の方法で決定される及び/又は他の基準に基づいて決定され得る。
【0080】
セル・ローディングが軽い場合、端末に対する全ての優先データ・フロー及び非優先データ・フローは、承認される(ブロック914)。データ・フローは、優先データ・フロー或いは非優先データ・フローが加入クラス、データ・フローのQoS属性及び/又は他の情報に基づいて決定され得る。セル・ローディングが重い場合、優先データ・フローのみが承認され得る(ブロック916)。セル・ローディングが中位の場合、優先データ・フロー及び非優先データ・フローの選択されたものが承認され得る(ブロック918)。ブロック918の1つの設計において、非優先データ・フローの選択されたものは、例えば、式(2)に示されたように隣接セルの優先データ・フローを備える端末数及びパケットの平均待ち行列遅延に基づいて承認され得る。セルのいくつかの無線リソースは、隣接セルの優先データ・フローを備える端末がセルにハンドオフする場合に、保留され得る。
【0081】
以上で記述されるブロック912から918は、互いに集合されるトラフィック・クラスのグループ或いは1つのトラフィック・クラスのためであり得る。1つの設計において、セル・ローディングは、そのトラフィック・クラスのパケットに対する平均待ち行列遅延のような、少なくとも1つの基準に基づいて各トラフィック・クラスに対して決定され得る。各トラフィック・クラスの優先データ・フローおよび非優先データ・フローは、以上で記述されたように、そのトラフィック・クラスのためのセル・ローディングに基づいて称にされ得る。別の設計において、セル・ローディングは、トラフィック・クラスの各グループに対して決定される。トラフィック・クラスの各グループのための優先データ・フロー及び非優先データ・フローは、そのグループのためのセル・ローディングに基づいて承認され得る。
【0082】
図6は、端末110、基地局120、およびネットワーク・エンティティ130の一設計についてのブロック図を示している。端末110においては、モデム・プロセッサ1024は、端末によって送信されるべきデータを受信し、そのデータを処理し(例えば、符号化し、変調し、拡散し、そしてスクランブルし)、そして出力サンプルを生成することができる。トランスミッタ(TMTR)1032は、出力サンプルを条件づけ(例えば、アナログへと変換し、フィルタをかけ、増幅し、そして周波数アップコンバートし)、そして逆方向リンク信号を生成することができ、この逆方向リンク信号は、アンテナ1034を経由して送信されることができる。順方向リンク上で、アンテナ1034は、基地局120および/または他の基地局から順方向リンク信号を受信することができる。レシーバ(RCVR)1036は、アンテナ1034からの受信信号を条件づけ(例えば、フィルタをかけ、増幅し、周波数ダウンコンバートし、そしてデジタル化し)、そしてサンプルを提供することができる。モデム・プロセッサ1024は、それらのサンプルを処理し(例えば、復調し、そして復号し)、そして復号されたデータを提供することができる。モデム・プロセッサ1024は、ネットワークによって利用される無線技術(例えば、CDMA 1X、HRPD、WCDMA、GSMなど)に従って処理を実行することができる。
【0083】
コントローラ/プロセッサ1020は、端末110においてオペレーションを指示することができる。コントローラ/プロセッサ1020は、図5におけるプロセス500、および/またはここにおいて説明される技法についての他のプロセスを実行し、あるいは指示することができる。メモリ1022は、端末110についてのプログラム・コードおよびデータを格納し、1つ以上のトラフィック・クラスのための1つ以上の待ち行列をインプリメントすることができる。デジタル信号プロセッサ1026は、端末110についての様々なタイプの処理を実行することができる。プロセッサ1020、1024および1026と、メモリ1022とは、特定用途向け集積回路(ASIC)1010上にインプリメントされることができる。メモリ1022は、ASICの外部にインプリメントされることもできる。
【0084】
基地局120において、トランスミッタ/レシーバ(TMTR/RCVR)1046は、端末110および/または他の端末との無線通信をサポートすることができる。コントローラ/プロセッサ1040は、端末との通信のための様々な機能を実行することができる。コントローラ/プロセッサ1040は、図5におけるプロセス400、図8におけるプロセス800、図9におけるプロセス900及び/又はここにおいて説明される技法についての他のプロセスを実行し、あるいは指示することもできる。メモリ1042は、基地局120についてのプログラム・コードおよびデータを格納することができる。メモリ1042は、1つ以上のトラフィック・クラスについての1以上の待ち行列をインプリメントすることができる。通信(Comm)ユニット1044は、他のネットワーク・エンティティ、例えば、ネットワーク・エンティティ130との通信をサポートすることができる。一般に、基地局120は、任意の数のコントローラ、プロセッサ、メモリ、トランスミッタ、レシーバ、通信ユニットなどを含むことができる。
【0085】
ネットワーク・エンティティ130は、図1におけるネットワーク・コントローラ122、またはIPゲートウェイ124とすることができ、あるいは何らかの他のネットワーク・エンティティとすることができる。ネットワーク・エンティティ130内において、コントローラ/プロセッサ1050は、端末についての様々なサービスをサポートするために様々な機能を実行することができる。コントローラ/プロセッサ1050は、図5におけるプロセス500、図9におけるプロセス900及び/又はここにおいて説明される技法についての他のプロセスを実行し、あるいは指示することもできる。メモリ1052は、ネットワーク・エンティティ130についてのプログラム・コードおよびデータを記憶することができる。通信ユニット1054は、他のネットワーク・エンティティ、例えば、基地局120、との通信をサポートすることができる。一般に、ネットワーク・エンティティ130は、任意の数のコントローラ、プロセッサ、メモリ、通信ユニットなどを含むことができる。
【0086】
当業者は、情報および信号が、様々な異なる技術および技法のうちの任意のものを使用して表されることができることを理解するであろう。例えば、上記説明全体を通して参照されることができるデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁気的な場または粒子、光学的な場または粒子、あるいはそれらの任意の組み合せによって表されることができる。
【0087】
当業者は、さらに、ここにおいて開示に関連して説明される様々な例示の論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップが、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、あるいは両方の組み合せとしてインプリメントされることができることを理解するであろう。ハードウェアとソフトウェアとのこの交換可能性を明確に示すために、様々な例示のコンポーネント、ブロック、モジュール、回路、およびステップが、それらの機能の観点から上記で一般的に説明されている。そのような機能が、ハードウェアとしてインプリメントされるか、あるいはソフトウェアとしてインプリメントされるかは、特定のアプリケーションと、全体的なシステム上に課される設計制約条件とに依存する。当業者は、特定の各アプリケーションについて様々なやり方で、説明される機能をインプリメントすることができるが、そのようなインプリメンテーションの決定は、本開示の範囲からの逸脱を引き起こすものと解釈されるべきではない。
【0088】
ここにおいて本開示に関連して説明される様々な例示の論理ブロック、モジュール、および回路は、ここにおいて説明される機能を実行するように設計された汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または他のプログラマブルロジックデバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタロジック、ディスクリートハードウェアコンポーネント、あるいはそれらの任意の組み合せを用いてインプリメントされ、または実行されることができる。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサとすることもできるが、代替案においては、プロセッサは、従来の任意のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械とすることもできる。プロセッサは、コンピューティングデバイスの組み合せ、例えば、DSPとマイクロプロセッサとの組み合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと組み合わされた1つまたは複数のマイクロプロセッサ、あるいは他のそのような任意のコンフィギュレーション、としてインプリメントされることもできる。
【0089】
ここにおいて本開示に関連して説明される方法またはアルゴリズムのステップは、ハードウェアの形で直接に、プロセッサによって実行されるソフトウェア・モジュールの形で、あるいはそれらの2つの組み合せの形で実施されることができる。ソフトウェア・モジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、着脱可能ディスク、CD−ROM、または当技術分野において知られている他の任意の形態のストレージ媒体の中に存在することができる。例示のストレージ媒体は、プロセッサが、ストレージ媒体から情報を読み取り、そしてストレージ媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合される。代替案においては、ストレージ媒体は、プロセッサと一体化していることもできる。プロセッサとストレージ媒体とは、ASICの中に存在することができる。ASICは、ユーザ端末の中に存在することができる。代替案においては、プロセッサとストレージ媒体とは、ユーザ端末の中にディスクリートコンポーネントとして存在することもできる。
【0090】
1つまたは複数の例示の設計においては、説明されるファンクションは、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せの形でインプリメントされることができる。ソフトウェアの形でインプリメントされる場合、ファンクションは、コンピュータ可読媒体上の1つ以上の命令またはコードとして記憶され、あるいは送信されることができる。コンピュータ可読媒体は、1つの場所から別の場所へとコンピュータ・プログラムの転送を容易にする任意の媒体を含むコンピュータストレージ媒体と通信媒体との両方を含んでいる。ストレージ媒体は、汎用コンピュータまたは専用コンピュータによってアクセスされることができる使用可能な任意の媒体とすることができる。例として限定するものではないが、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMまたは他の光ディスク・ストレージ、磁気ディスク・ストレージまたは他の磁気ストレージ・デバイス、あるいは命令またはデータ構造の形態で望ましいプログラム・コード手段を搬送し、または記憶するために使用されることができ、そして汎用もしくは専用のコンピュータ、または汎用もしくは専用のプロセッサによってアクセスされることができる他の任意の媒体、を備えることができる。また、任意の接続は、適切にコンピュータ可読媒体と称されもする。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、マイクロ波などのワイヤレス技術、を使用してウェブサイト、サーバ、または他のリモート・ソースから送信される場合、そのときには同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、マイクロ波などのワイヤレス技術は、媒体の定義に含められる。ここにおいて使用されるように、ディスク(Disk)およびディスク(disc)は、コンパクト・ディスク(CD)と、レーザ・ディスクと、光ディスクと、デジタル多目的ディスク(DVD)と、フロッピー(登録商標)・ディスクと、ブルーレイ・ディスクとを含み、ここでディスク(disks)は、通常、データを磁気的に再生するが、ディスク(discs)は、レーザを用いて光学的にデータを再生する。上記の組み合わせもまた、コンピュータ可読媒体の範囲内に含められるべきである。
【0091】
本開示の上記の説明は、当業者が、本開示を作り、または使用することを可能にするために提供される。本開示に対する様々な修正は、当業者にとって簡単に明らかになり、そしてここにおいて定義される包括的な原理は、本開示の範囲を逸脱することなく他の変形に対しても適用されることができる。したがって、本開示は、ここにおいて説明される例および設計だけに限定されるようには意図されず、ここにおいて開示される原理および新規特徴と整合した最も広い範囲を与えられるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信ネットワークデータを送るための方法であって:
第1の優先レベルの第1のパケットを受信することと;
待ち行列の終わりに第1のパケットを配置することと;
第1の優先レベルより高い第2の優先レベルの第2のパケットを受信することと;
前記待ち行列の終わりより前方の前記待ち行列内の第1のポイントに前記第2のパケットを配置することと;
シーケンシャルな順番で前記待ち行列内のパケットを送ることと;
を備える方法。
【請求項2】
前記第2の優先レベルのためのターゲット待ち行列時間を決定することと;
前記ターゲット待ち行列時間に基づいて前記待ち行列の前記第1のポイントを決定することと;
を更に備える請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ターゲット待ち行列時間を決定することは、前記第2のパケットの遅延要求の前もって決められた割合に基づいて前記第2の優先レベルのための前記ターゲット待ち行列時間を決定することを含む、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記ターゲット待ち行列時間は、前記待ち行列の前記パケットのための予測待ち行列遅延の前もって決められた割合に基づいて前記第2の優先レベルの前記ターゲット待ち行列時間を決定することを含む、
請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記第2の優先レベルより高い第3の優先レベルの第3のパケットを受信することと;
前記第1のポイントより前方の前記待ち行列内の第2のポイントに前記第3のポイントを配置することと;
を更に備える請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第1及び第2の優先レベルを含む複数の優先レベルの1つに属する第3のパケットを受信することと、なお、前記複数の優先レベルは、前記待ち行列の異なるポイントに関連する;
前記パケットの前記優先レベルに基づいて前記第3のパケットのための前記待ち行列内のポイントを決定することと;
前記待ち行列の前記決定されたポイントで前記第3のパケットを配置することと;
を更に備える請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第2の優先レベルより高い第3の優先レベルの第3のパケットを受信することと;
前記待ち行列の前記第1のポイントで前記第3のパケットを配置することと、なお、前記第3の優先レベルのパケットは、前記第1のポイントでの前記第2の優先レベルのパケットより前方に配置される;
を更に備える請求項1に記載の方法。
【請求項8】
各トラフィック・クラスに対して1つの待ち行列である、複数のトラフィック・クラスのための複数の待ち行列を維持することと;
前記複数のトラフィック・クラスのための複数の優先レベルをサポートすることと、なお、各トラフィック・クラスのための前記複数の優先レベルは、前記トラフィック・クラスのための前記待ち行列内の異なるポイントに関連する;
前記パケットのトラフィック・クラスのための待ち行列内で、且つ前記パケットの優先レベルによって決定される待ち行列内のポイントに、複数のパケットの各々を配置することと;
を更に備える請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記第1及び第2のパケットは、同じトラフィック・クラスに属し、前記トラフィック・クラスに関連するサービス品質(QoS)を有する、
請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記第1及び第2のパケットは、2つの端末のために予定される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
第1の優先レベルの第1のパケットを受信し、
待ち行列の終わりに前記第1のパケットを配置し、
前記第1の優先レベルより高い第2の優先レベルの第2のパケットを受信し、
前記待ち行列の終わりより前方の前記待ち行列内の第1のポイントに前記第2のパケットを配置し、
シーケンシャルな順番で前記待ち行列内のパケットを送る、
ように構成された少なくとも1つのプロセッサを具備する通信のための装置。
【請求項12】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第2の優先レベルのためのターゲット待ち行列時間を決定し、前記ターゲット待ち行列時間に基づいて前記待ち行列内の前記第1のポイントを決定する、
ように構成されている、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第2の優先レベルよりたかい第3の優先レベルの第3のパケットを受信し、前記第1のポイントより前方の待ち行列内の第2のポイントに前記第3のパケットを配置する、
ように構成されている、請求項11に記載の装置。
【請求項14】
前記少なくとも1つのプロセッサは、各トラフィック・クラスに対して1つ待ち行列である、複数のトラフィック・クラスのための複数の待ち行列を維持し、
前記複数のトラフィック・クラスのための複数の優先レベルをサポートし、なお、各トラフィック・クラスのための前記複数の優先レベルは、前記トラフィック・クラスのための前記待ち行列内の異なるポイントに関連する、
前記パケットのトラフィック・クラスのための待ち行列内で、且つ前記パケットの優先レベルによって決定される待ち行列内のポイントに、複数のパケットの各々を配置する、
ように構成されている、請求項11に記載の装置。
【請求項15】
第1の優先レベルの第1のパケットを受信する手段と;
待ち行列の終わりに第1のパケットを配置する手段と;
第1の優先レベルより高い第2の優先レベル第2のパケットを受信する手段と;
前記待ち行列の終わりより前方の前記待ち行列内の第1のポイントに前記第2のパケットを配置するための手段と;
シーケンシャルな順番で前記待ち行列内のパケットを送る手段と;
を備える通信のための装置。
【請求項16】
前記第2の優先レベルのためのターゲット待ち行列時間を決定する手段と;
前記ターゲット待ち行列時間に基づいて前記待ち行列の前記第1のポイントを決定する手段と;
を更に備える請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記第2の優先レベルより高い第3の優先レベルの第3のパケットを受信する手段と;
前記第1のポイントより前方の前記待ち行列内の第2のポイントに前記第3のポイントを配置する手段と;
を更に備える請求項15に記載の装置。
【請求項18】
各トラフィック・クラスに対して1つ待ち行列である、複数のトラフィック・クラスのための複数の待ち行列を維持する手段と;
前記複数のトラフィック・クラスのための複数の優先レベルをサポートする手段と、なお、各トラフィック・クラスのための前記複数の優先レベルは、前記トラフィック・クラスのための前記待ち行列内の異なるポイントに関連する;
前記パケットのトラフィック・クラスのための待ち行列内で、且つ前記パケットの優先レベルによって決定される待ち行列内のポイントに、複数のパケットの各々を配置する手段と;
を更に備える請求項15に記載の装置。
【請求項19】
コンピュータ可読媒体が:
第1の優先レベルの第1のパケットを受信することを少なくとも1つのコンピュータに実行させるためのコードと;
待ち行列の終わりに前記第1のパケットを配置することを前記少なくとも1つのコンピュータに実行させるためのコードと;
前記第1の優先レベルより高い第2の優先レベル第2のパケットを受信することを前記少なくとも1つのコンピュータに実行させるためのコードと;
前記待ち行列の終わりより前方の前記待ち行列内の第1のポイントに前記第2のパケットを配置することを前記少なくとも1つのコンピュータに実行させるためのコードと;
シーケンシャルな順番で前記待ち行列内のパケットを送ることを前記少なくとも1つのコンピュータに実行させるためのコードと;
を備える、コンピュータ・プログラム製品。
【請求項20】
前記コンピュータ可読媒体は:
前記第2の優先レベルのためのターゲット待ち行列時間を決定することを前記少なくとも1つのコンピュータに実行させるためのコードと;
前記ターゲット待ち行列時間に基づいて前記待ち行列の前記第1のポイントを決定することを前記少なくとも1つのコンピュータに実行させるためのコードと;
を更に備える、
請求項19に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項21】
前記コンピュータ可読媒体は:
前記第2の優先レベルより高い第3の優先レベルの第3のパケットを受信することを前記少なくとも1つのコンピュータに実行させるためのコードと;
前記第1のポイントより前方の前記待ち行列内の第2のポイントに前記第3のポイントを配置することを前記少なくとも1つのコンピュータに実行させるためのコードと;
を更に備える、
請求項19に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項22】
コンピュータ可読媒体は:
各トラフィック・クラスに対して1つ待ち行列である、複数のトラフィック・クラスのための複数の待ち行列を維持することを前記少なくとも1つのコンピュータに実行させるためのコードと;
前記複数のトラフィック・クラスのための複数の優先レベルをサポートすることを前記少なくとも1つのコンピュータに実行させるためのコードと、なお、各トラフィック・クラスのための前記複数の優先レベルは、前記トラフィック・クラスのための前記待ち行列内の異なるポイントに関連する;
前記パケットのトラフィック・クラスのための待ち行列内で、かつ前記パケットの優先レベルによって決定される待ち行列内のポイントで、複数のパケットの各々を配置することを前記少なくとも1つのコンピュータに実行させるためのコードと;
を更に備える、請求項19に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項23】
通信ネットワーク内でデータを送る方法であって:
第1の優先レベルの第1のパケットを第1のセルから受信することと;
前記第1のセルで第1の待ち行列で既に待機した前記パケットの時間の長さを決定することと;
第2のセルで第2の待ち行列内に前記パケットを配置することと、なお、前記パケットは、前記第1の待ち行列で既に待機した時間の長さからなる前記第2の待ち行列内のポイントに配置される;
前記パケットが前記第2の待ち行列の先頭に到達した場合、前記端末に前記パケットを送ることと;
を備える方法。
【請求項24】
前記第2の待ち行列内に前記パケットを配置することは、前記パケットのためのターゲット待ち行列遅延及び前記パケットが第1の待ち行列内で既に待機した時間の長さに基づいて前記パケットの残りのターゲット待ち行列遅延を決定し、
前記パケットのための残りのターゲット待ち行列遅延に基づいて決定される前記第2の待ち行列の前記ポイントで前記パケットを配置すること、
を含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記パケットが前記第1のセルで受信した場合、前記パケットは、前記第1の待ち行列の終わりに配置される、
請求項23に記載の方法。
【請求項26】
パケットは、どこで最初の待ち行列にポイントで置かれるか、パケットの優先レベルに基づいて決定される、
請求項23に記載の方法。
【請求項27】
前記パケットの遅延要求がパスするまで、前記パケットは、前記第1のセルで保持される、
請求項23に記載の方法。
【請求項28】
第1の優先レベルの第1のパケットを第1のセルから受信し、
前記第1のセルで第1の待ち行列で既に待機した前記パケットの時間の長さを決定し、
第2のセルで第2の待ち行列内に前記パケットを配置し、なお、前記パケットは、前記第1の待ち行列で既に待機した時間の長さからなる前記第2の待ち行列内のポイントに配置される、
前記パケットが前記第2の待ち行列の先頭に到達した場合、前記端末に前記パケットを送る、
ように構成された少なくとも1つのプロセッサを備える通信のための装置。
【請求項29】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第2の待ち行列内に前記パケットを配置することは、前記パケットのためのターゲット待ち行列遅延及び前記パケットが第1の待ち行列内で既に待機した時間の長さに基づいて前記パケットの残りのターゲット待ち行列遅延を決定し、
前記パケットのための残りのターゲット待ち行列遅延に基づいて決定される前記第2の待ち行列の前記ポイントで前記パケットを配置する、
ように構成される、
請求項28に記載の装置。
【請求項30】
通信ネットワーク内の承認を制御する方法であって:
少なくとも1つの基準に基づいてセル・ローディングを決定することと;
前記セル・ローディングが軽い場合、全ての優先データ・フロー及び非優先データ・フローを承認することと;
前記セル・ローディングが重い場合、優先データ・フローのみを承認することと;
前記セル・ローディングが中位の場合、優先データ・フロー及び選択された非優先データ・フローを承認することと;
を備える方法。
【請求項31】
前記セル・ローディングを決定することは、
送るべきパケットの平均待ち行列遅延を決定することと、
前記平均待ち行列遅延に基づいて前記セル・ローディングを決定することと、
を含む、
請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記セル・ローディングを決定することは、
前記平均待ち行列遅延が第1のしきい値より低い場合、セル・ローディングが軽いと宣言することと、
前記平均待ち行列遅延が第2のしきい値より高い場合、セル・ローディングが重いと宣言することと、
前記平均待ち行列遅延が前記第1のしきい値と第2のしきい値の間である場合、セル・ローディングが中位と宣言することと、
を含む、
請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記第1及び第2のしきい値は、送るべき前記パケットの遅延要求の第1及び第2の割合に基づいて決定されることを含む、なお、前記第2の割合は、前記第1の割合より大きい、
請求項32に記載の方法。
【請求項34】
セル・ローディングが中位である場合、前記優先データ・フロー及び選択された非優権データ・フローを承認することは、送るべきパケットの平均待ち行列遅延及び隣接セルの優先端末の数に基づいて選択された非優先データ・フローを承認することを含む、
請求項30に記載の方法。
【請求項35】
前記セルに隣接セル内の優先データ・フローを備える端末のハンドオフの可能性のためにセルの無線リソースを確保しておくこと、
を更に備える請求項30に記載の方法。
【請求項36】
データ・フローは、前記データ・フローのサービス品質(QoS)或いは前記データ・フローのための加入クラスに基づいて優先データ・フローか非優先データ・フローかを決定すること、
を更に備える請求項30に記載の方法。
【請求項37】
前記少なくとも1基準に基づいて少なくとも1つのトラフィック・クラスの各グループのためのセル・ローディングを決定することと;
少なくとも1つのトラフィック・クラスの前記グループのための前記セル・ローディングに基づいて少なくとも1つのトラフィック・クラス各々の優先データ・フロー及び非優先データ・フローを承認することと;
を更に備える請求項30に記載の方法。
【請求項38】
前記少なくとも1つのトラフィック・クラスの各グループのためのセル・ローディングを決定することは
少なくとも1つのトラフィック・クラスの各グループのパケットの平均待ち行列遅延を決定することと、
少なくとも1つのトラフィック・クラスの前記グループのための前記平均待ち行列遅延に基づいて少なくとも1つのトラフィック・クラスの各グループのための前記セル・ローディングを決定することと、
を含む、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
少なくとも1つの基準に基づいてセル・ローディングを決定し、
前記セル・ローディングが軽い場合、全ての優先データ・フローと非優先データ・フローを承認し、
前記セル・ローディングが重い場合、優先データ・フローのみを承認し、
前記セル・ローディングが中位の場合、優先データ・フローと選択された非優先データ・フローを承認する、
ように構成された少なくとも1つのプロセッサを備える、
通信のための装置。
【請求項40】
前記少なくとも1つのプロセッサは、
送るべきパケットの平均待ち行列遅延を決定し、
前記平均待ち行列遅延に基づいて前記セル・ローディングを決定する、
ように構成される、請求項39に記載の装置。
【請求項41】
前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記平均待ち行列遅延が第1のしきい値より低い場合、前記セル・ローディングが軽いと宣言し、
前記平均待ち行列遅延が第2のしきい値より高い場合、前記セル・ローディングが重いと宣言し、
前記平均待ち行列遅延が第1と第2のしきい値間である場合、前記セル・ローディングが中位であると宣言する、
ように構成される、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記少なくとも1つの基準に基づいてトラフィック・クラスの各グループのためのセル・ローディングを決定し、
前記少なくとも1つの基準の各グループのセル・ローディングに基づいて少なくとも1つのトラフィック・クラスの各グループに優先・データ・フロー及び非優先・データ・フローを承認する
ように構成される請求項39に記載の装置。
【請求項43】
前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記少なくとも1つのプロセッサは、少なくとも1つのトラフィック・クラスの各グループのパケットの平均待ち行列遅延を決定し、
前記少なくとも1つのグループのための前記平均待ち行列遅延に基づいて少なくとも1つのトラフィック・クラスの各グループのための前記セル・ローディングを決定する、
ように構成される請求項42に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2011−501886(P2011−501886A)
【公表日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−525926(P2010−525926)
【出願日】平成20年9月17日(2008.9.17)
【国際出願番号】PCT/US2008/076719
【国際公開番号】WO2009/039204
【国際公開日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】