説明

通信方法

【課題】1台の加入者装置が、複数の事業体に係る加入者装置として発呼、着呼、並びに電子メールの送信及び受信をする通信方法の提供を目的とする。
【解決手段】第1CN装置1aは、第1事業体に係る加入者装置4から、発呼元が第1事業体に係る第1識別情報で、第2事業体に係る第2識別情報が付加された発呼要求を受け(S201)、第1及び第2識別情報を第1HLR装置2aに通知する(S203)。第1HLR装置2aは、第2事業体に係る第2HLR装置2bへ第2識別情報を送信し(S205)、代替通信許可の通知を受けて(S207)、第1CN装置1aに通知する(S208)。第1CN装置1aは、第1識別情報を発呼元とし、第2識別情報を付加した呼設定要求を、発呼先に係るCN装置へ送信し(S209)、代替通信による呼接続を確立する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、コアネットワークを用いて呼接続又はメール転送を実行する通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯型の通信端末装置、例えば携帯電話の普及に伴い、個人用及び仕事用のように、複数の電話番号を使い分けるケースが増加している。一般的に、1台の携帯電話には、契約している事業体(キャリア)より割り当てられた1の電話番号と、ユーザが設定可能な1の電子メールアドレスとが適用されている。このため、1のユーザが複数の電話番号等を使い分ける場合、複数台の携帯電話の所持を要する。他方、1の携帯電話に、1の事業体の2の電話番号が割り当てられたサービスも開始されている。
【0003】
また、複数のSIMカード(Subscriber Identity Module Card )を挿入することにより、1台の携帯電話で複数の電話番号を使い分ける装置が、例えば、特許文献1に提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表2002−543700号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、複数台の携帯電話を持ち歩くことは、ユーザにとって非効率的、かつ不便であることが多いという問題がある。
【0006】
また、1の事業体の2の電話番号が割り当てられたサービスを利用する場合、異なる複数の事業体と契約することができないという制約がある。
【0007】
また、1の携帯電話に複数のSIMカードを挿入する特許文献1等にて提案された技術では、携帯電話のハードウェア及びSIMカードの設計変更を要するという問題がある。
【0008】
本願では斯かる事情に鑑み、第1事業体に係る電話番号、電子メールアドレス等の第1識別情報と、第2事業体に係る第2識別情報とを対応付けて記録し、代替通信を許可する場合に、携帯電話等の1の装置で、複数の識別情報に基づく、発呼、着呼、送信又は受信を実現する通信方法を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本願は、第1事業体に係る加入者装置からの発呼に基づき呼接続を確立して中継する、第1事業体に係る第1コアネットワーク装置と、第1事業体に係る加入者装置を識別する第1識別情報に対応付けて、第2事業体に係る加入者装置を識別する第2識別情報を代替可能な識別情報として記録している、第1事業体に係る第1記録装置とを用い、前記第1コアネットワーク装置は、前記第1事業体に係る加入者装置から、発呼元を識別する識別情報が第1識別情報である発呼要求を受け付けた場合に、該発呼要求に、第2識別情報が付加されているか否かを判定する代替通信判定ステップと、該代替通信判定ステップにより、第2識別情報が付加されていると判定したときに、前記第1記録装置へ、第1識別情報及び第2識別情報を通知する識別情報通知ステップとを実行し、前記第1記録装置は、受け付けた第1識別情報及び第2識別情報を記録している識別情報と照合して代替可能であるか否かを判定する判定ステップと、該判定ステップが、代替可能な第2識別情報として記録していると判定した場合に、代替通信の許可を前記第1コアネットワーク装置へ通知する通知ステップとを実行し、前記第1コアネットワーク装置は、更に、代替通信許可の通知に基づいて、第1識別情報を発呼元とし、第2識別情報を付加した呼設定の要求を、発呼先に係る装置へ送信する呼設定要求ステップを実行する通信方法を開示する。
【0010】
本願は、第1事業体に係る加入者装置に対する着呼に基づき呼接続を確立して中継する、第1事業体に係る第1コアネットワーク装置と、第2事業体に係る加入者装置への発呼に基づき呼接続を確立して中継する、第2事業体に係る第2コアネットワーク装置と、第1事業体に係る加入者装置を識別し、呼接続に要する第1識別情報、及び該第1識別情報に代替可能な第2事業体に係る加入者装置を識別し、呼接続に要する第2識別情報を対応付けて記録する、第2事業体に係る第2記録装置とを用い、前記第2コアネットワーク装置は、第2識別情報にて識別される発呼先に対する発呼に基づく呼設定の要求を受け付けた場合に、前記第2記録装置に、第2識別情報の照合を要求する照合要求ステップを実行し、前記第2記録装置は、照合を要求された第2識別情報が、第1識別情報に対応付けて記録されている代替可能な第2識別情報であるか否かを判定する判定ステップと、該判定ステップにより、代替可能な第2識別情報として記録していると判定した場合に、対応付けて記録している第1識別情報を代替通信の許可として第2コアネットワーク装置へ通知する通知ステップとを実行し、前記第2コアネットワーク装置は、更に、代替通信許可の通知に基づいて、第1識別情報を発呼先とし、第2識別情報を付加した呼設定の要求を前記第1コアネットワーク装置へ送信する呼設定要求ステップを実行し、前記第1コアネットワーク装置は、呼設定の要求に基づいて、発呼先の加入者装置に、第2識別情報を発呼先とする代替通信であることを通知し、かつ、第1識別情報に基づく呼接続を確立する呼接続確立ステップを実行する通信方法を開示する。
【0011】
本願は、第1事業体に係る加入者装置から送信された電子メールを送信先へ転送すべく中継する、第1事業体に係る第1コアネットワーク装置と、第1事業体に係る加入者装置を識別し、電子メールの送受信に要する第1識別情報に対応付けて、第2事業体に係る電子メールの送受信に要する第2識別情報を代替可能な識別情報として記録している、第1事業体に係る第1記録装置とを用い、前記第1コアネットワーク装置は、前記第1事業体に係る加入者装置から、送信元を識別する識別情報が第1識別情報である電子メールを受信した場合に、該電子メールに、第2識別情報が付加されているか否かを判定する代替通信判定ステップと、該代替通信判定ステップにより、第2識別情報が付加されていると判定したときに、前記第1記録装置へ、第1識別情報及び第2識別情報を通知する識別情報通知ステップとを実行し、前記第1記録装置は、受け付けた第1識別情報及び第2識別情報を、記録している識別情報と照合して代替可能であるか否かを判定する判定ステップと、該判定ステップが、代替可能な第2識別情報として記録していると判定した場合、代替通信の許可を前記第1コアネットワーク装置へ通知する通知ステップとを実行し、前記第1コアネットワーク装置は、更に、代替通信許可の通知に基づいて、第2識別情報を送信元として電子メールを転送する転送ステップを実行する通信方法を開示する。
【0012】
本願は、第1事業体に係る加入者装置を識別し、電子メールの送受信に要する第1識別情報、及び該第1識別情報に代替可能な第2事業体に係る電子メールの送受信に要する第2識別情報を対応付けて記録する、第2事業体に係る第2記録装置と、第2識別情報を送信先として送信された電子メールを送信先へ転送させる、第2事業体に係る第2コアネットワーク装置とを用い、前記第2コアネットワーク装置は、第2識別情報を送信先として送信された電子メールの受信に基づいて、前記第2記録装置に、第2識別情報の照合を要求する照合要求ステップを実行し、前記第2記録装置は、照合を要求された第2識別情報が、第1識別情報に対応付けて記録されている代替可能な第2識別情報であるか否かを判定する判定ステップと、該判定ステップが、代替可能な第2識別情報として記録していると判定した場合に、対応付けて記録している第1識別情報を代替通信の許可として第2コアネットワーク装置へ通知する通知ステップとを実行し、前記第2コアネットワーク装置は、更に、代替通信許可の通知に基づいて、第1識別情報を送信先とし、第2識別情報を付加した電子メールを転送する転送ステップを実行する通信方法を開示する。
【発明の効果】
【0013】
本願では、第1事業体に係る1台の加入者装置により、第2事業体に係る加入者装置としての発呼、第2事業体に係る加入者装置への着呼の受け取り、第2事業体に係る加入者装置としての電子メールの送信、及び第2事業体に係る加入者装置としての電子メールの受信等の通信をすることが可能である等、優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本願に係る通信方法のシステム構成例を示す概念図である。
【図2】本願に係る通信方法の各種装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【図3】本願に係る通信方法の各種装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【図4】本願に係る通信方法の各種装置のソフトウェア構成例を示すブロック図である。
【図5】本願に係る通信方法にて用いられる第1記録装置のデータベースの記録内容の一例を概念的に示す説明図である。
【図6】本願に係る通信方法の各種装置のソフトウェア構成例を示すブロック図である。
【図7】本願の実施例1に係る通信方法の処理例を示す概念図である。
【図8】本願の実施例1に係る通信方法の処理例を示すシーケンス図である。
【図9】本願の実施例2に係る通信方法の処理例を示す概念図である。
【図10】本願の実施例2に係る通信方法の処理例を示すシーケンス図である。
【図11】本願の実施例2に係る通信方法にて用いられる加入者装置に表示される画面例を示す説明図である。
【図12】本願の実施例2に係る通信方法にて用いられる通知に係るデータフォーマットの一例を示す概念図である。
【図13】本願の実施例2に係る通信方法にて用いられる要求に係るデータフォーマットの一例を示す概念図である。
【図14】本願の実施例2に係る通信方法にて用いられる通知に係るデータフォーマットの一例を示す概念図である。
【図15】本願の実施例3に係る通信方法の処理例を示す概念図である。
【図16】本願の実施例3に係る通信方法の処理例を示すシーケンス図である。
【図17】本願の実施例3に係る通信方法にて用いられる通知に係るデータフォーマットの一例を示す概念図である。
【図18】本願の実施例4に係る通信方法の処理例を示す概念図である。
【図19】本願の実施例4に係る通信方法の処理例を示すシーケンス図である。
【図20】本願の実施例4に係る通信方法にて用いられる加入者装置に表示される画面例を示す説明図である。
【図21】本願の実施例5に係る通信方法の処理例を示す概念図である。
【図22】本願の実施例5に係る通信方法の処理例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本願に開示する技術内容をその実施例を示す図面に基づいて詳述する。図1は、本願に係る通信方法のシステム構成例を示す概念図である。本願に係る通信方法では、通信キャリア等の第1事業体にて管理される第1コアネットワーク装置1a(以下、コアネットワーク装置についてCN(Core Network)装置という)が用いられる。第1CN装置1aは、第1事業体に係る呼接続の制御、電子メールの転送制御等の無線通信に係る各種通信を制御する。なお、便宜上、第1CN装置1aは、1台の装置として説明するが、第1事業体にて管理される通信網にて接続された複数台の装置にて構成するようにしてもよい。
【0016】
第1CN装置1aには、通信網を介して、第1事業体にて管理される第1記録装置2a(以下、記録装置についてHLR(home location register)装置という)が接続されている。第1HLR装置2aは、通信に関する各種情報を記録するデータベース装置である。
【0017】
また、第1CN装置1aには、通信網を介して、第1事業体にて管理される第1メールサーバ装置(ML)3aが接続されている。第1メールサーバ装置3aは、SMTP、POP等のプロトコルに基づいて電子メールの転送を行う装置である。
【0018】
さらに、第1CN装置1aは、通信網を介して、各地に設置された基地局(BS:Base Station)に接続している。そして、第1CN装置1aは、基地局を介して第1事業体にて提供される通信サービスを享受するための携帯電話等の加入者装置4と無線通信を行う。加入者装置4は、第1事業体等の通信キャリアと契約を締結しているユーザにより使用される。
【0019】
また、通信網は、第1事業体と提携関係にある他の通信キャリア等の第2事業体の通信サービスをも媒介する。第2事業体は、第1事業体と同様に、第2CN装置1b、第2HLR装置2b、第2メールサーバ装置(ML)3b等の各種通信装置を管理している。なお、便宜上、第2CN装置1bは、1台の装置として説明するが、第2事業体にて管理される通信網にて接続された複数台の装置にて構成するようにしてもよい。
【0020】
上述の説明では、各CN装置を通信網で接続された複数台に装置にて構成することを許容するとの説明を行ったが、HLR装置及びメールサーバ装置についても複数台の装置にて構成することが可能である。また、各事業体のCN装置、HLR装置及びメールサーバ装置の全て又はいずれか2台を1台の装置で構成するようにしても良い。
【0021】
このような構成例にて示される本願の通信方法は、ユーザがメインキャリアとして第1事業体と契約している加入者装置4を用いて、第2事業体に係る加入者装置4として代替通信を実現することができる。代替通信とは、第1事業体に係る加入者装置4を用いて、第2事業体に係る加入者装置4としての発呼及び着呼、電子メールの送信及び受信等の通信を行うことをいう。
【0022】
次に、本願の通信方法に係る各種装置のハードウェア構成について説明する。図2は、本願に係る通信方法の各種装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。図2は、第1事業体に係る第1CN装置1a、第1HLR装置2a、第1メールサーバ装置3a及び加入者装置4を示している。
【0023】
第1CN装置1aは、例えば、サーバコンピュータ等のコンピュータを用いて構成される装置であり、制御部10a、補助記憶部11a、記録部12a、記憶部13a、通信部14a等の各種機構を備えている。
【0024】
制御部10aは、装置全体を制御するCPU(Central Processing Unit )等の演算機構である。また、制御部10aは、メモリ回路、演算回路、計数回路、計時回路等の各種回路を備え、各種プログラムに基づく処理を実行する。さらに、制御部10aは、内部通信線を介して第1CN装置1aのハードウェア各部と接続されている。そして、第1HLR装置用の通信プログラムPRG1等の各種プログラムの手順に従って所定の処理を実行する。
【0025】
補助記憶部11aは、CD−ROM、DVD−ROM、フラッシュメモリ等の記録媒体から通信プログラムPRG1及びデータ等の各種情報を読み取る光学ドライブ等の読取機構である。
【0026】
記録部12aは、HDD(Hard Disk Drive)等の磁気記録機構、SSD(Solid State Disk)等の不揮発性半導体記録機構等の記録機構である。記録部12aには、補助記憶部11aにより、読み取った通信プログラムPRG1及びデータ等の各種情報が記録される。なお、記録部11aには、通信プログラムPRG1だけでなく、様々な処理を実行する様々なコンピュータプログラム及びデータが記録されている。
【0027】
記憶部13aは、RAM(Random Access Memory)等の揮発性記憶機構等の記憶機構である。
【0028】
第1CN装置1aは、記録部12aに記録されている通信プログラムPRG1等の各種情報を読み取り、記憶部13aに一時的に記憶して、制御部10aの制御により実行することで、本願に係る第1CN装置1aとしての各種処理を実行する。
【0029】
通信部14aは、通信網に接続し、通信網を介して他の装置との通信処理を実行する各種回路等のハードウェア及びファームウェア等のソフトウェアにて形成される通信機構である。そして、第1CN装置1aは、通信部14aを介して、各種要求、通知、命令等のメッセージ、情報及び信号の送受信を実行する。
【0030】
第1HLR装置2aは、例えば、サーバコンピュータ等のコンピュータを用いて構成され、制御部20a、記録部21a、記憶部22a、通信部23a等の各種機構を備えている。
【0031】
第1メールサーバ装置3aは、制御部30a、記録部31a、記憶部32a、通信部33a等の各種機構を備えている。
【0032】
加入者装置4は、例えば、携帯電話等の無線通信端末装置を用いて構成され、制御部40、記録部41、通信部42、操作入力部43、表示部44、音声入力部45、音声出力部46等の各種機構を備えている。
【0033】
制御部40は、CPU等の演算機構である。
【0034】
記録部41は、例えば、フラッシュメモリ、各種回路等にて構成されるメモリであり、呼接続による電話通信に係るプログラム及び回路、電子メール送受信に係るプログラム及び回路等の各種機構を備えている。
【0035】
通信部42は、無線通信により、基地局を介して通信網に接続し、通信網を介して他の装置との通信処理を実行する各種回路等のハードウェア及びファームウェア等のソフトウェアにて形成される通信機構である。
【0036】
操作入力部43は、ユーザの操作を受け付けるインターフェース機構である。操作入力部43は、例えば、各種キー、タッチパネル及びその付属回路等の機構として構成される。
【0037】
表示部44は、映像を出力するインターフェース機構である。表示部44は、映像を出力する液晶ディスプレイ及びその付属回路等の機構にて構成される。
【0038】
音声入力部45は、音声の入力を受け付けるインターフェース機構である。音声入力部45は、マイク及びその付属回路等の機能にて構成され、外部から音声をアナログ信号として受け付け、デジタル信号に変換し、制御部40へ出力する。
【0039】
音声出力部46は、音声を出力するインターフェース機構である。音声出力部46は、スピーカ及びその付属回路等の機構にて構成され、制御部40から内部通信線を介してデジタル音声を受け付け、アナログの音声として外部へ出力する。
【0040】
図3は、本願に係る通信方法の各種装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。図3は、第2事業体に係る第2CN装置1b、第2HLR装置2b及び第2メールサーバ装置3bを示している。
【0041】
第2CN装置1bは、例えば、サーバコンピュータ等のコンピュータを用いて構成され、制御部10b、補助記憶部11b、記録部12b、記憶部13b、通信部14b等の各種機構を備えている。
【0042】
第2CN装置1bは、記録部12bに記録されている第2CN装置用の通信プログラムPRG2等の各種情報を読み取り、記憶部13bに一時的に記憶して、制御部10bの制御により実行することで、本願に係る第2CN装置1bとしての各種処理を実行する。
【0043】
第2HLR装置2bは、例えば、サーバコンピュータ等のコンピュータを用いて構成される装置であり、制御部20b、記録部21b、記憶部22b、通信部23b等の各種機構を備えている。
【0044】
第2メールサーバ装置3bは、制御部30b、記録部31b、記憶部32b、通信部33b等の各種機構を備えている。
【0045】
次に、本願の通信方法に係る各種装置の機能構成について説明する。図4は、本願に係る通信方法の各種装置のソフトウェア構成例を示すブロック図である。図4は、第1事業体に係る第1CN装置1a及び第1HLR装置2aを示している。
【0046】
第1CN装置1aは、第1CN装置用の通信プログラムPRG1を制御部10aの制御に基づき実行することにより、代替通信判定部100a、識別情報通知部101a、呼設定要求部102a、呼接続確立部103a、転送部104a等の機能としての処理を実行する。なお、通信プログラムPRG1の実行ではなく、制御部10aに、代替通信判定部100a、識別情報通知部101a、呼設定要求部102a、呼接続確立部103a、転送部104a等の機能を実現する回路を組み込むようにしても良い。
【0047】
代替通信判定部100aは、代替通信の可否を判定するように制御部10aを動作させるプログラムモジュール、回路等の構成要素である。
【0048】
識別情報通知部101aは、第1識別情報、第2識別情報等の識別情報を、第1HLR装置2aに通知するように制御部10aを動作させるプログラムモジュール、回路等の構成要素である。識別情報の通知は、代替通信の可否の確認のために行われる。
【0049】
呼設定要求部102aは、呼設定要求を発呼先のCN装置へ送信するように制御部10aを動作させるプログラムモジュール、回路等の構成要素である。
【0050】
呼接続確立部103aは、呼設定要求に基づいて呼接続を確立するように制御部10aを動作させるプログラムモジュール、回路等の構成要素である。
【0051】
転送部104aは、代替通信許可の通知に基づいて、第2識別情報を送信元として電子メールを転送するように制御部10aを動作させるプログラムモジュール、回路等の構成要素である。
【0052】
なお、前述したように、第1CN装置1aは、通信網にて接続される複数の装置にて構成することが可能であり、上述した各機能は、夫々の装置にて、その一部又は全部が実行される。
【0053】
第1HLR装置2aは、制御部20aの制御に基づいて、判定部200a、通知部201a、代替許可要求部202a等の機能としての処理を実行する。なお、判定部200a、通知部201a、代替許可要求部202a等の機能を実現する回路を組み込むようにしても良い。
【0054】
判定部200aは、代替通信が可能か否かを判定するように制御部20aを動作させるプログラムモジュール、回路等の構成要素である。
【0055】
通知部201aは、代替通信可能と判定した場合に、代替通信の許可を通知するように制御部20aを動作させるプログラムモジュール、回路等の構成要素である。
【0056】
代替許可要求部202aは、代替通信可能な通信について、代替通信の許可を要求するように制御部20aを動作させるプログラムモジュール、回路等の構成要素である。
【0057】
また、第1HLR装置2aは、制御部20aの制御に基づいて、記録部21aの記録領域の一部を、加入者装置4に関する情報を記録するデータベース210aとして使用する。なお、記録部21aの記録領域の一部をデータベース210aとして用いるのではなく、第1HLR装置2aに接続する他の装置をデータベース210aとして用いるようにしてもよい。
【0058】
図5は、本願に係る通信方法にて用いられる第1記録装置2aのデータベース210aの記録内容の一例を概念的に示す説明図である。データベース210aには、加入者装置4毎の通信に係る情報が記録されている。図5は、データベース210aに記録されている各種情報の項目を示している。図5において、Aとして示した「Invoke Id 」から「Provider error」までの項目は、従来のHLR装置にて用いられる記録項目を示している。本願に係る第1HLR装置2aのデータベース210aには、従来のHLR装置の記録内容に加えて、「代替通信契約状態」、「メインキャリア情報」、「サブキャリア情報」、「メインキャリア/サブキャリア識別情報(契約電話番号)」、「メインキャリア/サブキャリア識別情報(電子メールアドレス)」、「メインキャリア/サブキャリア他識別情報」等の項目に係る情報が記録されている。
【0059】
代替通信契約状態とは、代替通信の契約の有無に基づく代替通信の可否を記録する項目である。
【0060】
メインキャリア情報とは、メインキャリアを示す情報等のメインキャリアに関する情報であり、事業体の名称、CN装置及びHLR装置のIPアドレス、ポイントコード等の様々な情報が含まれる。なお、メインキャリアとは、ユーザが使用する加入者装置4に係る本来の契約元の通信キャリアであり、本願に示す例では、第1事業体を示している。
【0061】
サブキャリア情報とは、サブキャリアを示す情報とサブキャリアに関する情報であり、事業体の名称、CN装置及びHLR装置のIPアドレス、ポイントコード等の様々な情報が含まれる。なお、サブキャリアとは、加入者装置4に係る本来の契約元とは別に契約している通信キャリアであり、本願に示す例では、第2事業体を示している。
【0062】
メインキャリア/サブキャリア識別情報(契約電話番号)とは、第1事業体に係る呼接続に係る第1識別情報及び第2事業体に係る呼接続に係る第2識別情報を対応付けて記録する項目である。具体的には、呼接続に係る第1識別情報とは、加入者装置4に割り当てられた第1事業体に係る電話番号等の加入者装置4を識別する情報を示す。呼接続に係る第2識別情報とは、第2事業体に係る電話番号等の情報を示す。
【0063】
メインキャリア/サブキャリア識別情報(電子メールアドレス)とは、第1事業体に係る電子メール送受信に係る第1識別情報及び第2事業体に係る電子メール送受信に係る第2識別情報を対応付けて記録する項目である。
【0064】
メインキャリア/サブキャリア他識別情報とは、電話番号及び電子メールアドレス以外で、加入者装置4を識別する情報を示している。例えば、IMSI(International Mobile Subscriber Identity)、IMT2000(International Mobile Telecommunication 2000 )等の規格に基づく識別情報が存在する場合に、当該項目を設定することになる。
【0065】
なお、サブキャリアとして用いる第2事業体は、必ずしも1社に限るわけではなく、サブキャリアとして用いる第2事業体が複数の場合、夫々の事業体に係る各種識別情報が記録される。
【0066】
図6は、本願に係る通信方法の各種装置のソフトウェア構成例を示すブロック図である。図6は、第2事業体に係る第2CN装置1b及び第2HLR装置2bを示している。
【0067】
第2CN装置1bは、第2CN装置用の通信プログラムPRG2を制御部10bの制御に基づき実行することにより、呼接続確立部100b、識別情報変換部101b、照合要求部102b、呼設定要求部103b、転送部104b等の機能として処理を実行する。なお、通信プログラムPRG2の実行ではなく、制御部10bに、呼接続確立部100b、識別情報変換部101b、照合要求部102b、呼設定要求部103b、転送部104b等の機能を実現する回路を組み込むようにしてもよい。
【0068】
呼接続確立部100bは、呼接続を確立するように制御部10bを動作させるプログラムモジュール、回路等の構成要素である。
【0069】
識別情報変換部101bは、代替通信により呼接続を確立した場合に、第1識別情報及び第2識別情報の変換を行うように制御部10を動作させるプログラムモジュール、回路等の構成要素である。
【0070】
照合要求部102bは、代替通信の可否を確認すべく識別情報の照合を要求するように制御部10を動作させるプログラムモジュール、回路等の構成要素である。
【0071】
呼設定要求部103bは、呼設定要求を発呼先のCN装置へ送信するように制御部10bを動作させるプログラムモジュール、回路等の構成要素である。
【0072】
転送部104bは、電子メールの転送を実施するように制御部10を動作させるプログラムモジュール、回路等の構成要素である。
【0073】
なお、前述したように、第2CN装置1bは、通信網にて接続される複数の装置にて構成することが可能であり、上述した各機能は、夫々の装置にて、その一部又は全部が実行される。
【0074】
第2HLR装置2bは、制御部20bの制御に基づいて、判定部200b、通知部201b等の機能としての処理を実行する。なお、判定部200b、通知部201b等の機能を実現する回路を組み込むようにしてもよい。
【0075】
判定部200bは、代替通信が可能か否かを判定するように制御部20bを動作させるプログラムモジュール、回路等の構成要素である。
【0076】
通知部201bは、代替通信可能と判定した場合に、代替通信の許可を通知するように制御部20bを動作させるプログラムモジュール、回路等の構成要素である。
【0077】
また、第2HLR装置2bは、制御部20bの制御に基づいて、記録部21bの記録領域の一部を、加入者装置4に関する情報を記録するデータベース210bとして使用する。なお、記録部21bの記録領域の一部をデータベース210bとして用いるのではなく、第2HLR装置2bに接続する他の装置をデータベース210bとして用いるようにしてもよい。データベース210bの記録内容は、データベース210aと同様であるので、図5を用いて説明したデータベース210aの説明を参照するものとし、その説明を省略する。なお、データベース210bには、メインキャリアが第1事業体でサブキャリアが第2事業体である加入者装置4に関する情報として記録されており、「代替通信契約状態」として第2事業体をサブキャリアとする代替通信の契約の有無について記録されている。
【0078】
このようにして構成される通信方法に係る各種装置を用いた各種処理を、実施例として以下に説明する。
【0079】
(実施例1)
図7は、本願の実施例1に係る通信方法の処理例を示す概念図であり、図8は、本願の実施例1に係る通信方法の処理例を示すシーケンス図である。実施例1は、本願の通信方法を用いた代替通信における位置登録に係る処理を示している。位置登録に係る処理とは、加入者装置4が存在する位置を示す在圏位置情報をHLR装置に登録する処理である。本願の通信方法においては、メインキャリアのHLR装置だけでなく、サブキャリアのHLR装置に対しても、在圏位置情報の登録が行われる。以下の説明では、第1事業体をメインキャリアとする加入者装置4に係る在圏位置情報を、第1HLR装置2aだけでなく、サブキャリアである第2事業体に係る第2HLR装置2bへも登録する場合の位置登録に係る処理について説明する。
【0080】
加入者装置4は、制御部40の制御により、基地局を介して第1CN装置1aにアクセスすることにより、基地局の設置位置に基づく自らの位置を示す在圏位置情報を、第1CN装置1aに通知する(S101)。
【0081】
第1CN装置1aは、制御部10aの制御により、受け付けた加入者装置4の在圏位置情報を、第1HLR装置2aに通知する(S102)。
【0082】
第1HLR装置2aは、制御部20aの制御により、受け付けた加入者装置4の在圏位置情報を、データベース210aに記録する(S103)。ステップS101〜S103の処理は、既存の処理であり、在圏位置情報の取得方法、登録方法、通知に際しての認証方法等は、既存のシステムにて実施又は提案されている様々な方法を用いることが可能である。
【0083】
そして、第1HLR装置2aは、本願の通信方法に係る処理として、制御部20aの制御に基づき、以降に説明する処理を実行する。第1HLR装置2aの制御部20aは、在圏位置情報を記録した加入者装置4が代替通信の契約端末であるか否かを判定する(S104)。ステップS104において、第1HLR装置2aは、データベース210aに記録されている代替通信契約状態の項目を参照することにより、判定処理を実行する。
【0084】
ステップS104において、代替通信の契約端末であると判定した場合(S104:YES)、制御部20aは、データベース210aに記録されているサブキャリア情報を抽出する(S105)。例えば、サブキャリアである第2事業体に係る第2CN装置1b及び第2HLR装置2bのIPアドレス、ポイントコード等の情報がサブキャリア情報として抽出される。
【0085】
なお、ステップS104において、代替通信の契約端末ではないと判定した場合、既存の位置登録に係る処理を実行することになるため、本願ではその説明を省略する。
【0086】
制御部20aは、抽出したサブキャリア情報に基づいて、加入者装置4の在圏位置情報を、第2HLR装置2bに通知する(S106)。ステップS106の通知には、MAP、Diameter等の既存のプロトコルを使用することが可能である。
【0087】
第2事業体に係る第2HLR装置2bの制御部20bは、受け付けた加入者装置4の在圏位置情報を、データベース210bに記録し(S107)、記録が完了したことを示す完了通知を、第1HLR装置2aへ通知する(S108)。ステップS107では、第2事業体がサブキャリアとなる加入者装置4に係る情報として、データベース210bに在圏位置情報を記録する。
【0088】
第1事業体に係る第1HLR装置2aの制御部20aは、第2HLR装置2bから通知された完了通知を受け付ける。なお、サブキャリアとして契約している第2事業体が複数である場合、第1HLR装置2aは、各第2事業体に係る第2HLR装置2bに対して、ステップS106〜S108の処理を実行する。
【0089】
そして、第2HLR装置2bは、制御部20bの制御により、在圏位置情報の記録が完了したことを示す完了通知を、第1CN装置1aに通知する(S109)。
【0090】
第1CN装置1aは、制御部10aの制御により、完了通知を受け付け、更に、完了通知を、加入者装置4へ通知する(S110)。ステップS109〜S110の処理は、既存の処理であり、既存のシステムにて実施又は提案されている様々な方法を用いることが可能である。
【0091】
このようにして、代替通信における位置登録に係る処理が実行される。在圏位置情報を第2事業体に係る第2HLR装置2bでも管理することにより、加入者装置4のサブキャリアとしての第2事業体に係る電話番号への着呼等の通信に対し、第2CN装置1b及び第2HLR装置2bによる対応が可能となる。
【0092】
(実施例2)
図9は、本願の実施例2に係る通信方法の処理例を示す概念図であり、図10は、本願の実施例2に係る通信方法の処理例を示すシーケンス図である。実施例2は、本願の通信方法を用いた代替通信において、第2事業体に係る第2識別情報に基づく発呼についての処理を示している。実施例2として説明する発呼についての処理とは、第2事業体をサブキャリアとする加入者装置4が、第2事業体に係る第2識別情報により、他の加入者装置4へ呼接続によるIP電話通信を確立すべく発呼する処理である。なお、以降の説明は、第1識別情報として、第1事業体にて割り当てられた電話番号を用い、第2識別情報として、第2事業体にて割り当てられた電話番号を用いる例について説明する。また、便宜上、発呼先を第2事業体に係る加入者装置4として説明するが、発呼先は、第2事業体である必要はなく、第1事業体に係る加入者装置4であっても、更には、他の事業体に係る加入者装置4であっても良い。
【0093】
加入者装置4を使用するユーザは、発呼に係る事業体として第2事業体を選択し、発呼する操作を行う。図11は、本願の実施例2に係る通信方法にて用いられる加入者装置4に表示される画面例を示す説明図である。図11は、事業体を選択する際に加入者装置4の表示部44に表示されるプレフィックス選択の画面例を示している。図11(a)は、発呼元として用いる事業体の選択画面を示している。使用者は、発呼に際し図11(a)に示す選択画面を表示させ、プルダウンメニューから、事業体を選択する。図11(a)では、選択対象となる事業体として、電話番号を画面に表示する例を示している。また、画面上部には、メインキャリアである第1事業体に係る電話番号が示されている。図11(b)は、選択した事業体で発呼する際の画面を示している。第2事業体を選択した場合、画面上部には、メインキャリアである第1事業体に係る電話番号と共にサブキャリアである第2事業体に係る電話番号が示される。使用者は、事業体を選択後、発信と示された画像を指示する入力を行うことにより、選択した事業体として発呼処理を開始する。なお、ユーザは、これらの操作を、例えば、操作入力部43からの入力により行う。
【0094】
操作を受け付けた加入者装置4は、制御部40の制御により、発呼処理として、発呼要求を、基地局を介して第1CN装置1aに通知する(S201)。ステップS201にて通知される発呼要求には、SETUP等のメッセージに発呼元を識別する識別情報として、第1識別情報としての電話番号が示されており、更に、第2識別情報としての電話番号が付加されている。加入者装置4及び第1CN装置1a間の発呼に際してのメッセージフォーマット及び各種プロトコルは、既存のシステムにて実施又は提案されている様々な方法を用いることも可能であるが、発呼要求に第2識別情報が付加されることになる。
【0095】
第1CN装置1aは、第1CN装置用の通信プログラムPRG1を実行する制御部10aの制御により、以下に説明する各種処理を実行する。第1CN装置1aの制御部10aは、発呼元を識別する識別情報が第1識別情報である発呼要求を受け付け、代替通信判定部100aにより、発呼要求に、第2識別情報が付加されているか否かを判定する(S202)。第1CN装置1aは、第2識別情報が付加されている場合、加入者装置4が代替通信を要求していると判定する。
【0096】
ステップS202において、第2識別情報が付加されていると判定した場合(S202:YES)、制御部10aは、識別情報通知部101aにより、発呼要求の発呼元を識別する第1識別情報及び付加されている第2識別情報を、第1HLR装置2aに通知する(S203)。ステップS203の通知には、MAP、Diameter等の既存のプロトコルを使用することが可能である。
【0097】
なお、ステップS202において、第2識別情報が付加されていないと判定した場合、即ち、ステップS202において、代替通信を要求するものではないと判定した場合、既存の発呼処理を実行することになるため、本願ではその説明を省略する。
【0098】
図12は、本願の実施例2に係る通信方法にて用いられる通知に係るデータフォーマットの一例を示す概念図である。図12には、ステップS203にて第1CN装置1aから第1HLR装置2aへの通知に用いられるデータフォーマットの一例を示している。通知には、識別子として「Invoke ID 」が付与されており、第1識別情報及び第2識別情報が示されている。第1識別情報は、第1事業体に係る電話番号であるが、IMSI等の他の識別情報を用いることも可能である。第2識別情報としては、第2事業体に係る電話番号が用いられる。
【0099】
第1HLR装置2aの制御部20aは、判定部200aにより、受け付けた第1識別情報及び第2識別情報を、データベース210aに記録している識別情報と照合して代替可能であるか否かを判定する(S204)。ステップS204では、データベース210aの第1識別情報に対応する記録内容に、代替通信契約状態として代替通信を許可することが記録されており、かつ、第1識別情報及び第2識別情報が対応付けて記憶されている場合に、代替可能であると判定する。
【0100】
ステップS204において、代替可能であると判定した場合(S204:YES)、制御部20aは、代替許可要求部202aにより、受信した第2識別情報を、第2HLR装置2bへ送信する(S205)。ステップS205では、第2識別情報を第2HLR装置2bへ送信することにより、代替通信の許可を第2HLR装置2bに要求する。
【0101】
なお、ステップS204において、代替不可であると判定した場合、その旨を、第1CN装置1aを介して加入者装置4に通知し、代替通信に係る処理を終了する所定の異常処理が実行される。
【0102】
図13は、本願の実施例2に係る通信方法にて用いられる要求に係るデータフォーマットの一例を示す概念図である。図13には、ステップS205にて第1HLR装置2aから第2HLR装置2bへの代替通信の許可の要求に用いられるデータフォーマットの一例を示している。要求には、識別子として「Invoke Id 」が付与されており、第2識別情報が示されている。
【0103】
第2HLR装置2bの制御部20bは、判定部200bにより、受け付けた第2識別情報を、データベース210bに記録している第2識別情報と照合して代替可能であるか否かを判定する(S206)。ステップS206では、受け付けた第2識別情報が、データベース210bにサブキャリアとして代替通信の契約をしている第2識別情報として記録されている場合、代替可能であると判定する。
【0104】
ステップS206において、代替可能な第2識別情報として記録していると判定した場合(S206:YES)、制御部20bは、通知部201bにより、代替通信の許可を第1HLR装置2aに通知する(S207)。
【0105】
なお、ステップS206において、代替不可であると判定した場合、その旨を、第1HLR装置2a及び第1CN装置1aを介して加入者装置4に通知し、代替通信に係る処理を終了する所定の異常処理が実行される。
【0106】
第1HLR装置2aの制御部20aは、通知部201aにより、代替通信許可の通知を受けた場合に、代替通信の許可を第1CN装置1aに通知する(S208)。ステップS208にて通知される代替通信の許可には、第2識別情報が示されている。
【0107】
第1CN装置1aの制御部10aは、呼設定要求部102aにより、受け付けた代替通信許可の通知に基づいて、第1識別情報を発呼元とし、第2識別情報を付加した呼設定要求を、発呼先に係る第2CN1b装置へ送信する(S209)。呼設定要求は、SLIP、SIP等の通信プロトコルの規格に基づくIAM、INVITE等のメッセージとして送信される。なお、前述した様に、発呼先の加入者装置は第2事業体に係る加入者装置であるものとして以降の説明を行う。従って、呼設定要求の送信先は、第2CN装置2aとなる。
【0108】
図14は、本願の実施例2に係る通信方法にて用いられる通知に係るデータフォーマットの一例を示す概念図である。図14は、ステップS209にて第1CN装置1aから第2CN装置1bへの呼設定要求に用いられるデータフォーマットの一例を示している。通知には、「To」、「From」等のSIPに則した項目に、代替通信であることを示す情報、代替通信に係る第2識別情報等の情報を示す項目が含まれている。なお、「From」の項目には、発呼元として第1識別情報が示されている。
【0109】
第2CN装置1bは、第2CN装置用の通信プログラムPRG2を実行する制御部10bの制御により、以下に説明する各種処理を実行する。第2CN装置1bの制御部10bは、受信した呼設定要求に基づいて、第2識別情報による代替通信であることを認識し、発呼先の加入者装置4との間で、第2識別情報に基づく呼接続を確立する(S210)。第2CN装置1bは、発呼先の加入者装置4に、発呼元の識別情報を第2識別情報に変換したSETUP等のメッセージを送信し、呼接続を確立する。発呼先の加入者装置4へは、発呼元を第2識別情報としたメッセージが通知されるため、発呼先の加入者装置4では、第2識別情報を電話番号とする電話機からの着呼として表示等の処理がなされる。
【0110】
呼接続の確立及び呼接続に基づく通信パケットの送受信に際し、制御部10bは、識別情報変換部101bにより、第1CN装置1aと第1識別情報に基づいて通信し、かつ発呼先の加入者装置4と第2識別情報に基づいて通信すべく識別情報の変換処理を行う(S211)。なお、変換処理以外の通信に関する処理及び終話処理には、既存のプロトコルとして実施又は提案されている様々な方法を用いることが可能である。
【0111】
終話後、第1CN装置1aは、通話に係る明細を示す明細情報を、第1事業体に係る図示しない明細装置へ送信する。明細装置は、受信した明細情報が代替通信に係る明細を示すものと判定した場合、明細情報を第2事業体に係る図示しない明細装置へ転送する。第2事業体に係る明細装置では、受信した明細情報に基づいて課金処理を実行する。このように、明細情報を第2事業体に係る明細装置へ送信することにより、代替通信については、第2事業体にて課金処理が行われるため、例えば私用と仕事とでキャリアを使い分ける場合にも、一方の事業体に課金が偏ることなく、最適な課金処理を実行することが可能である。
【0112】
このようにして、代替される第2事業体の加入者装置4として発呼する際の代替通信が実行される。
【0113】
(実施例3)
図15は、本願の実施例3に係る通信方法の処理例を示す概念図であり、図16は、本願の実施例3に係る通信方法の処理例を示すシーケンス図である。実施例3は、本願の通信方法を用いた代替通信において、第2事業体に係る第2識別情報を発呼先とする着呼についての処理を示している。実施例3として説明する着呼についての処理とは、第2識別情報を発呼先とする呼接続の要求を受け付けた場合に、呼接続によるIP電話通信を確立する処理である。なお、以降の説明は、第1識別情報として、第1事業体にて割り当てられた電話番号を用い、第2識別情報として、第2事業体にて割り当てられた電話番号を用いる例について説明する。
【0114】
発呼元の加入者装置4は、発呼先を第2識別情報として発信されたSETUP等の発呼要求を、発呼元の加入者装置4に係る事業体にて管理される基地局を介してCN装置に通知する。発呼に際し、発呼元の加入者装置4は、発呼先の加入者装置4が、代替通信を行うことを認識している必要はない。また、発呼元の加入者装置4は、呼接続の確立が可能な装置であれば、どの事業体に係る加入者装置4であっても良い。発呼要求を通知されたCN装置は、SLIP、SIP等の通信プロトコルの規格に基づくIAM、INVITE等のメッセージとして呼設定要求を、第2事業体に係る第2CN装置1bに通知する。なお、当該発呼要求を加入者装置4から第2CN装置1bに通知するまでの発呼に際してのメッセージフォーマット及び各種プロトコルには、既存のシステムにて実施又は提案されている様々な方法を用いることも可能である。
【0115】
第2CN装置1bは、第2CN装置用の通信プログラムPRG2を実行する制御部10bの制御により、以下に説明する各種処理を実行する。第2CN装置1bの制御部10bは、発呼先が第2識別情報である呼設定要求を受け付け、照合要求部102bにより、第2HLR装置2bに、第2識別情報の照合を要求する(S301)。照合の要求には、MAP等の既存のプロトコルを使用することが可能であり、第2HLR装置2bに第2識別情報が通知される。
【0116】
第2HLR装置2bの制御部20bは、判定部200bにより、照合を要求された第2識別情報を、データベース210bに記録している代替可能な第2識別情報であるか否かを判定する(S302)。ステップS302では、データベース210bに、代替通信契約状態として代替通信を許可することが記録されており、かつ、第1識別情報に対応付けた代替可能な第2識別情報として記録されている場合に、代替可能な第2通信識別情報であると判定する。
【0117】
ステップS302において、代替可能な第2識別情報であると判定した場合(S302:YES)、制御部20bは、データベース210bから、対応付けて記録されている第1識別情報及び在圏位置情報を抽出する(S303)。そして、制御部20bは、通知部201bにより、抽出した第1識別情報及び在圏位置情報を代替通信の許可として第2CN装置1bに通知する(S304)。代替通信許可の通知には、MAP等の既存のプロトコルを使用することが可能である。
【0118】
なお、ステップS302において、代替可能な第2識別情報ではないと判定した場合、その旨を、第2CN装置1bに通知し、第2CN装置1bは、既存の呼設定に係る処理を実行することになるため、本願ではその説明を省略する。
【0119】
第2CN装置1bの制御部10bは、受け付けた代替通信許可の通知に基づいて、第1識別情報を発呼先とし、第2識別情報を付加した呼設定要求を第1CN装置1aへ送信する(S305)。呼設定要求は、SLIP、SIP等の通信プロトコルの規格に基づくIAM、INVITE等のメッセージとして送信される。
【0120】
図17は、本願の実施例3に係る通信方法にて用いられる通知に係るデータフォーマットの一例を示す概念図である。図17は、ステップS305にて第2CN装置1bから第1CN装置1aへの呼設定要求に用いられるデータフォーマットの一例を示している。通知には、「To」、「From」等のSIPに則した項目に、代替通信であることを示す情報、代替通信に係る第2識別情報等の情報を示す項目が含まれている。なお、「To」の項目には、発呼先として第1識別情報が示されている。
【0121】
第1CN装置1aは、第1CN装置用の通信プログラムPRG1を実行する制御部10aの制御により、以下に説明する各種処理を実行する。第1CN装置1aは、受信した呼設定要求に基づいて、第1HLR装置2aに対し、第1事業体に係る加入者装置4の最新の在圏位置情報を確認する。在圏位置情報の確認処理は、呼設定の前にMAP等のプロトコルに則して実行される既存の処理である。
【0122】
第1CN装置1aの制御部10aは、呼接続確立部103aにより、呼設定要求に基づいて、発呼先となる第1事業体に係る加入者装置4に、第2識別情報を発呼先とする代替通信であることを通知し、かつ、第1識別情報に基づく呼接続を確立する(S306)。第1CN装置1aは、発呼先の加入者装置4に、代替通信であることを示す第2識別情報を付加したSETUP等のメッセージを送信し、発呼元の加入者装置4と、第1事業体に係る加入者装置4との間で呼接続を確立する。加入者装置4は、表示部44に、代替通信である旨、及び第2識別情報を表示する。
【0123】
呼接続に基づく通信パケットの送受信に関する処理及び終話処理は、既存のプロトコルとして実施又は提案されている様々な方法を用いることが可能である。
【0124】
このようにして、代替される第2事業体の加入者装置4として着呼を受け付ける際の代替通信が実行される。
【0125】
(実施例4)
図18は、本願の実施例4に係る通信方法の処理例を示す概念図であり、図19は、本願の実施例4に係る通信方法の処理例を示すシーケンス図である。実施例4は、本願の通信方法を用いた代替通信において、第2事業体に係る第2識別情報に基づく電子メール送信についての処理を示している。実施例4として説明する電子メール送信についての処理とは、第2事業体をサブキャリアとする加入者装置4が、第2事業体に係る第2識別情報により、送信先の装置へ電子メールを送信する処理である。なお、以降の説明は、第1識別情報として、第1事業体に係る加入者装置4に対して設定された電子メールアドレスを用い、第2識別情報として、第2事業体に係る加入者装置4に対して設定された電子メールアドレスを用いる例について説明する。
【0126】
加入者装置4を使用するユーザは、電子メール送信に係る事業体として第2事業体を選択し、送信する操作を行う。図20は、本願の実施例4に係る通信方法にて用いられる加入者装置4に表示される画面例を示す説明図である。図20は、加入者装置4の表示部44に表示されるプレフィックス選択の画面例を示している。図20(a)は、電子メール送信元として用いる事業体の選択画面を示している。使用者は、送信に際し図20(a)に示す選択画面を表示させ、プルダウンメニューから、事業体を選択する。図20(a)では、選択対象となる事業体として、電子メールアドレスを画面に表示する例を示している。また、画面上部には、メインキャリアである第1事業体に係る電子メールアドレスが示されている。図20(b)は、選択した事業体で送信する際の画面を示している。第2事業体を選択した場合、画面上部には、メインキャリアである第1事業体に係る電子メールアドレスと共にサブキャリアである第2事業体に係る電子メールアドレスが示される。使用者は、事業体を選択後、送信と示された画像を指示する入力を行うことにより、選択した事業体とし電子メール送信処理を開始する。なお、ユーザは、これらの操作を、例えば、操作入力部43からの入力により行う。
【0127】
操作を受け付けた加入者装置4は、制御部40の制御により、電子メールを、基地局を介して第1CN装置1aへ送信する(S401)。ステップS401にて送信される電子メールには、送信元の電子メールアドレスとして第1識別情報が示されており、更に、例えばヘッダ領域に第2識別情報である電子メールアドレスが付加されている。加入者装置4及び第1CN装置1a間の発呼に際してのメッセージフォーマット及び各種プロトコルは、既存のシステムにて実施又は提案されている様々な方法を用いることも可能であるが、ヘッダ等のオプション領域に第2識別情報が付加されることになる。
【0128】
第1CN装置1aは、第1CN装置用の通信プログラムPRG1を実行する制御部10aの制御により、以下に説明する各種処理を実行する。第1CN装置1aの制御部10aは、送信元を識別する電子メールアドレスが第1識別情報である電子メールを受信し、代替通信判定部100aにより、電子メール、第2識別情報が付加されているか否かを判定する(S402)。第1CN装置1aは、第2識別情報が付加されている場合、加入者装置4が代替通信を要求していると判定する。
【0129】
ステップS402において、第2識別情報が付加されていると判定した場合(S402:YES)、制御部10aは、識別情報通知部101aにより、送信元を識別する第1識別情報及び付加されている第2識別情報を、第1HLR装置2aに通知する(S403)。ステップS403の通知には、MAP、Diameter等の既存のプロトコルを使用することが可能である。
【0130】
なお、ステップS402において、第2識別情報が付加されていないと判定した場合、即ち、ステップS402において、代替通信を要求するものではないと判定した場合、既存の電子メール送信処理を実行することになるため、本願ではその説明を省略する。
【0131】
第1HLR装置2aの制御部20aは、判定部200aにより、受け付けた第1識別情報及び第2識別情報を、データベース210aに記録している識別情報と照合して代替可能であるか否かを判定する(S404)。ステップS404では、データベース210aの第1識別情報に対応する記録内容に、代替通信契約状態として代替通信を許可することが記録されており、かつ、第1識別情報及び第2識別情報が対応付けて記憶されている場合に、代替可能であると判定する。
【0132】
ステップS404において、代替可能であると判定した場合(S404:YES)、制御部20aは、代替許可要求部202aにより、受信した第2識別情報を、第2HLR装置2bへ送信する(S405)。ステップS405では、第2識別情報を第2HLR装置2bへ送信することにより、代替通信の許可を第2HLR装置2bに要求する。
【0133】
なお、ステップS404において、代替不可であると判定した場合、その旨を、第1CN装置1aを介して加入者装置4に通知し、代替通信に係る処理を終了する所定の異常処理が実行される。
【0134】
第2HLR装置2bの制御部20bは、判定部200bにより、受け付けた第2識別情報を、データベース210bに記録している第2識別情報と照合して代替可能であるか否かを判定する(S406)。ステップS406では、受け付けた第2識別情報が、データベース210bにサブキャリアとして代替通信の契約をしている第2識別情報として記録されている場合、代替可能であると判定する。
【0135】
ステップS406において、代替可能な第2識別情報として記録していると判定した場合(S406:YES)、制御部20bは、通知部201bにより、代替通信の許可を第1HLR装置2aに通知する(S407)。
【0136】
なお、ステップS406において、代替不可であると判定した場合、その旨を、第1HLR装置2a及び第1CN装置1aを介して加入者装置4に通知し、代替通信に係る処理を終了する所定の異常処理が実行される。
【0137】
第1HLR装置2aの制御部20aは、通知部201aにより、代替通信許可の通知を受けた場合に、代替通信の許可を第1CN装置1aに通知する(S408)。ステップS408にて通知される代替通信の許可には、第2識別情報が示されている。
【0138】
第1CN装置1aの制御部10aは、転送部104aにより、受け付けた代替通信許可の通知に基づいて、第2識別情報を送信元とした電子メールを転送する(S409)。ステップS409において、電子メールは、先ず、第1メールサーバ装置3aへ転送される。第1メールサーバ装置3aは、SMTP等の既存の通信規格に基づいて、送信先の電子メールアドレスへ送信すべく、送信先に係るメールサーバ装置へ電子メールを転送する。これらの電子メール転送処理は、既存のプロトコルとして実施又は提案されている様々な方法を用いることが可能である。
【0139】
このようにして、代替される第2事業体の加入者装置4として電子メールを送信する際の代替通信が実行される。
【0140】
(実施例5)
図21は、本願の実施例5に係る通信方法の処理例を示す概念図であり、図22は、本願の実施例5に係る通信方法の処理例を示すシーケンス図である。実施例5は、本願の通信方法を用いた代替通信において、第2事業体に係る第2識別情報を送信先とする電子メール受信についての処理を示している。実施例5として説明する電子メール受信についての処理とは、第2識別情報を送信先とする電子メールを受信した場合に、第1事業体に係る加入者装置4へ転送する処理である。なお、以降の説明は、第1識別情報として、第1事業体に係る加入者装置4に対して設定された電子メールアドレスを用い、第2識別情報として、第2事業体に係る加入者装置4に対して設定された電子メールアドレスを用いる例について説明する。
【0141】
送信元の装置は、送信先の電子メールアドレスが第2識別情報である電子メールを送信する。電子メールの送信に際し、送信元の装置は、送信先の加入者装置4が代替通信を行うことを認識している必要はない。また、送信元の装置は、電子メールを送信可能な装置であれば、携帯電話等の無線型携帯端末に限らず、パーソナルコンピュータ等の装置であっても良い。送信された電子メールは、SMTP等の既存のプロトコルに基づいて第2メールサーバ装置3bへ転送される。
【0142】
第2メールサーバ装置3bは、受信した電子メールの送信先の電子メールアドレスである第2識別情報を第2CN装置1bへ転送する。
【0143】
第2CN装置1bは、第2CN装置用の通信プログラムPRG2を実行する制御部10bの制御により、以下に説明する各種処理を実行する。第2CN装置1bの制御部10bは、送信先の電子メールアドレスとして第2識別情報を受信した場合に、照合要求部102bにより、第2HLR装置2bに、第2識別情報の照合を要求する(S501)。照合の要求には、MAP等の既存のプロトコルを使用することが可能であり、第2HLR装置2bに第2識別情報が通知される。
【0144】
第2HLR装置2bの制御部20bは、判定部200bにより、照合を要求された第2識別情報を、データベース210bに記録している代替可能な第2識別情報であるか否かを判定する(S502)。ステップS502では、データベース210bに、代替通信契約状態として代替通信を許可することが記録されており、かつ、第1識別情報に対応付けた代替可能な第2識別情報として記録されている場合に、代替可能な第2通信識別情報であると判定する。
【0145】
ステップS502において、代替可能な第2識別情報であると判定した場合(S502:YES)、制御部20bは、データベース210bから、対応付けて記録されている第1識別情報及び在圏位置情報を抽出する(S503)。そして、制御部20bは、通知部201bにより、抽出した第1識別情報及び在圏位置情報を代替通信の許可として第2CN装置1bに通知する(S504)。代替通信許可の通知には、MAP等の既存のプロトコルを使用することが可能である。
【0146】
なお、ステップS502において、代替可能な第2識別情報ではないと判定した場合、その旨を、第2CN装置1bに通知し、第2CN装置1b及び第2メールサーバ装置3bは、電子メール転送処理を実行する。この場合の電子メール転送処理は、既存の処理を実行することになるため、本願ではその説明を省略する。
【0147】
第2CN装置1bの制御部10bは、転送部104bにより、受け付けた代替通信許可の通知に基づいて、第1識別情報を送信先とし、第2識別情報を付加した電子メールを送信する(S505)。ステップS505において、電子メールは、先ず、第2メールサーバ装置3bへ転送される。第2メールサーバ装置3bは、SMTP等の既存の通信規格に基づいて、第1事業体に係る第1メールサーバ装置3a、第1CN装置1a等の装置を経由して、第1事業体に係る加入者装置4へ、電子メールを転送する。これらの電子メール転送処理は、既存のプロトコルとして実施又は提案されている様々な方法を用いることが可能である。電子メールを受信した加入者装置4は、電子メールに付加されている第2識別情報を、表示部44に表示させる。
【0148】
このようにして、代替される第2事業体の加入者装置4として電子メールを受信する際の代替通信が実行される。
【0149】
以上のように、本願に開示した通信方法は、SIMカードの設計変更、携帯電話のハードウェアの設計変更等の仕様変更をせずとも、ソフトウェアの変更により、1台の加入者装置を、複数の事業者に係る加入者装置として用いることが可能である。
【0150】
また、サブキャリアとする第2事業体を使用した場合に、明細情報を第2事業体側へ送信するので、一方の事業体における課金額が高騰することなく、使用状況に応じて適切な課金配分を実現することが可能である。
【0151】
前記実施例1乃至5は、本願の無数にある実施例の一部を例示したに過ぎず、各種装置の配置、並びにハードウェア及びソフトウェアの構成等は、目的、用途等に応じて適宜設計することが可能である。
【0152】
以上の実施例に関し、更に以下の付記を開示する。
【0153】
(付記1)
第1事業体に係る加入者装置からの発呼に基づき呼接続を確立して中継する、第1事業体に係る第1コアネットワーク装置と、
第1事業体に係る加入者装置を識別する第1識別情報に対応付けて、第2事業体に係る加入者装置を識別する第2識別情報を代替可能な識別情報として記録している、第1事業体に係る第1記録装置と
を用い、
前記第1コアネットワーク装置は、
前記第1事業体に係る加入者装置から、発呼元を識別する識別情報が第1識別情報である発呼要求を受け付けた場合に、該発呼要求に、第2識別情報が付加されているか否かを判定する代替通信判定ステップと、
該代替通信判定ステップにより、第2識別情報が付加されていると判定したときに、前記第1記録装置へ、第1識別情報及び第2識別情報を通知する識別情報通知ステップと
を実行し、
前記第1記録装置は、
受け付けた第1識別情報及び第2識別情報を記録している識別情報と照合して代替可能であるか否かを判定する判定ステップと、
該判定ステップが、代替可能な第2識別情報として記録していると判定した場合に、代替通信の許可を前記第1コアネットワーク装置へ通知する通知ステップと
を実行し、
前記第1コアネットワーク装置は、更に、
代替通信許可の通知に基づいて、第1識別情報を発呼元とし、第2識別情報を付加した呼設定の要求を、発呼先に係る装置へ送信する呼設定要求ステップを実行する
通信方法。
【0154】
(付記2)
代替通信を許可する第2識別情報を記録している、第2事業体に係る第2記録装置を更に用い、
前記第1記録装置は、更に、
前記判定ステップが代替可能と判定した場合に、代替通信の許可を前記第2記録装置に要求すべく、受信した第2識別情報を送信する代替許可要求ステップを実行し、
前記第2記録装置は、
受け付けた第2識別情報を、記録している第2識別情報と照合して代替可能であるか否かを判定する判定ステップと、
該判定ステップにより、代替可能な第2識別情報として記録していると判定した場合に、代替通信の許可を前記第1記録装置へ通知する通知ステップと
を実行し、
前記第1記録装置が実行する通知ステップは、前記第2記録装置から、代替通信許可の通知を受けた場合に、代替通信の許可を前記第1コアネットワーク装置へ通知するようにしてある
付記1に記載の通信方法。
【0155】
(付記3)
他のコアネットワーク装置を更に用い、
該他のコアネットワーク装置は、
前記第1コアネットワーク装置から、第1識別情報を発呼元とし、第2識別情報を付加した呼設定の要求を受信した場合に、呼設定の要求に基づいて、発呼先の加入者装置との間で、第2識別情報に基づく呼接続を確立する呼接続確立ステップと、
前記第1コアネットワーク装置と第1識別情報に基づいて通信し、かつ前記発呼先の加入者装置と第2識別情報に基づいて通信する識別情報変換ステップと
を実行する付記1又は付記2に記載の通信方法。
【0156】
(付記4)
第1事業体に係る加入者装置に対する着呼に基づき呼接続を確立して中継する、第1事業体に係る第1コアネットワーク装置と、
第2事業体に係る加入者装置への発呼に基づき呼接続を確立して中継する、第2事業体に係る第2コアネットワーク装置と、
第1事業体に係る加入者装置を識別し、呼接続に要する第1識別情報、及び該第1識別情報に代替可能な第2事業体に係る加入者装置を識別し、呼接続に要する第2識別情報を対応付けて記録する、第2事業体に係る第2記録装置と
を用い、
前記第2コアネットワーク装置は、
第2識別情報にて識別される発呼先に対する発呼に基づく呼設定の要求を受け付けた場合に、前記第2記録装置に、第2識別情報の照合を要求する照合要求ステップを実行し、
前記第2記録装置は、
照合を要求された第2識別情報が、第1識別情報に対応付けて記録されている代替可能な第2識別情報であるか否かを判定する判定ステップと、
該判定ステップにより、代替可能な第2識別情報として記録していると判定した場合に、対応付けて記録している第1識別情報を代替通信の許可として第2コアネットワーク装置へ通知する通知ステップと
を実行し、
前記第2コアネットワーク装置は、更に、
代替通信許可の通知に基づいて、第1識別情報を発呼先とし、第2識別情報を付加した呼設定の要求を前記第1コアネットワーク装置へ送信する呼設定要求ステップを実行し、
前記第1コアネットワーク装置は、
呼設定の要求に基づいて、発呼先の加入者装置に、第2識別情報を発呼先とする代替通信であることを通知し、かつ、第1識別情報に基づく呼接続を確立する呼接続確立ステップを実行する
通信方法。
【0157】
(付記5)
第1事業体に係る加入者装置から送信された電子メールを送信先へ転送すべく中継する、第1事業体に係る第1コアネットワーク装置と、
第1事業体に係る加入者装置を識別し、電子メールの送受信に要する第1識別情報に対応付けて、第2事業体に係る電子メールの送受信に要する第2識別情報を代替可能な識別情報として記録している、第1事業体に係る第1記録装置と
を用い、
前記第1コアネットワーク装置は、
前記第1事業体に係る加入者装置から、送信元を識別する識別情報が第1識別情報である電子メールを受信した場合に、該電子メールに、第2識別情報が付加されているか否かを判定する代替通信判定ステップと、
該代替通信判定ステップにより、第2識別情報が付加されていると判定したときに、前記第1記録装置へ、第1識別情報及び第2識別情報を通知する識別情報通知ステップと
を実行し、
前記第1記録装置は、
受け付けた第1識別情報及び第2識別情報を、記録している識別情報と照合して代替可能であるか否かを判定する判定ステップと、
該判定ステップが、代替可能な第2識別情報として記録していると判定した場合、代替通信の許可を前記第1コアネットワーク装置へ通知する通知ステップと
を実行し、
前記第1コアネットワーク装置は、更に、
代替通信許可の通知に基づいて、第2識別情報を送信元として電子メールを転送する転送ステップを実行する
通信方法。
【0158】
(付記6)
代替通信を許可する第2識別情報を記録している、第2事業体に係る第2記録装置を更に用い、
前記第1記録装置は、更に、
前記判定ステップが代替可能と判定した場合に、代替通信の許可を前記第2記録装置に要求すべく、受信した第2識別情報を送信する代替許可要求ステップを実行し、
前記第2記録装置は、
受け付けた第2識別情報を、記録している第2識別情報と照合して代替可能であるか否かを判定する判定ステップと、
該判定ステップにより、代替可能な第2識別情報として記録していると判定した場合に、代替通信の許可を前記第1記録装置へ通知する通知ステップと
を実行し、
前記第1記録装置が実行する通知ステップでは、前記第2記録装置から、代替通信許可の通知を受けた場合に、代替通信の許可を前記第1コアネットワーク装置へ通知するようにしてある
付記5に記載の通信方法。
【0159】
(付記7)
第1事業体に係る加入者装置を識別し、電子メールの送受信に要する第1識別情報、及び該第1識別情報に代替可能な第2事業体に係る電子メールの送受信に要する第2識別情報を対応付けて記録する、第2事業体に係る第2記録装置と、
第2識別情報を送信先として送信された電子メールを送信先へ転送させる、第2事業体に係る第2コアネットワーク装置と
を用い、
前記第2コアネットワーク装置は、
第2識別情報を送信先として送信された電子メールの受信に基づいて、前記第2記録装置に、第2識別情報の照合を要求する照合要求ステップを実行し、
前記第2記録装置は、
照合を要求された第2識別情報が、第1識別情報に対応付けて記録されている代替可能な第2識別情報であるか否かを判定する判定ステップと、
該判定ステップが、代替可能な第2識別情報として記録していると判定した場合に、対応付けて記録している第1識別情報を代替通信の許可として第2コアネットワーク装置へ通知する通知ステップと
を実行し、
前記第2コアネットワーク装置は、更に、
代替通信許可の通知に基づいて、第1識別情報を送信先とし、第2識別情報を付加した電子メールを転送する転送ステップを実行する
通信方法。
【0160】
(付記8)
通信網にて接続される複数の装置にて構成されたコアネットワーク装置を用いる付記1乃至付記7のいずれかに記載の通信方法。
【符号の説明】
【0161】
1a 第1コアネットワーク装置(第1CN装置)
10a 制御部
11a 補助記憶部
12a 記録部
13a 記憶部
14a 通信部
100a 代替通信判定部
101a 識別情報通知部
102a 呼設定要求部
103a 呼接続確立部
104a 転送部
2a 第1記録装置(第1HLR装置)
20a 制御部
21a 記録部
22a 記憶部
23a 通信部
200a 判定部
201a 通知部
202a 代替許可要求部
210a データベース
3a 第1メールサーバ装置
1b 第2コアネットワーク装置(第2CN装置)
10b 制御部
11b 補助記憶部
12b 記録部
13b 記憶部
14b 通信部
100b 呼接続確立部
101b 識別情報変換部
102b 照合要求部
103b 呼設定要求部
104b 転送部
2b 第2記録装置(第2HLR装置)
20b 制御部
21b 記録部
22b 記憶部
23b 通信部
200b 判定部
201b 通知部
210b データベース
3b 第2メールサーバ装置
4 加入者装置
PRG1 第1コアネットワーク装置用の通信プログラム
PRG2 第2コアネットワーク装置用の通信プログラム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1事業体に係る加入者装置からの発呼に基づき呼接続を確立して中継する、第1事業体に係る第1コアネットワーク装置と、
第1事業体に係る加入者装置を識別する第1識別情報に対応付けて、第2事業体に係る加入者装置を識別する第2識別情報を代替可能な識別情報として記録している、第1事業体に係る第1記録装置と
を用い、
前記第1コアネットワーク装置は、
前記第1事業体に係る加入者装置から、発呼元を識別する識別情報が第1識別情報である発呼要求を受け付けた場合に、該発呼要求に、第2識別情報が付加されているか否かを判定する代替通信判定ステップと、
該代替通信判定ステップにより、第2識別情報が付加されていると判定したときに、前記第1記録装置へ、第1識別情報及び第2識別情報を通知する識別情報通知ステップと
を実行し、
前記第1記録装置は、
受け付けた第1識別情報及び第2識別情報を記録している識別情報と照合して代替可能であるか否かを判定する判定ステップと、
該判定ステップが、代替可能な第2識別情報として記録していると判定した場合に、代替通信の許可を前記第1コアネットワーク装置へ通知する通知ステップと
を実行し、
前記第1コアネットワーク装置は、更に、
代替通信許可の通知に基づいて、第1識別情報を発呼元とし、第2識別情報を付加した呼設定の要求を、発呼先に係る装置へ送信する呼設定要求ステップを実行する
通信方法。
【請求項2】
代替通信を許可する第2識別情報を記録している、第2事業体に係る第2記録装置を更に用い、
前記第1記録装置は、更に、
前記判定ステップが代替可能と判定した場合に、代替通信の許可を前記第2記録装置に要求すべく、受信した第2識別情報を送信する代替許可要求ステップを実行し、
前記第2記録装置は、
受け付けた第2識別情報を、記録している第2識別情報と照合して代替可能であるか否かを判定する判定ステップと、
該判定ステップにより、代替可能な第2識別情報として記録していると判定した場合に、代替通信の許可を前記第1記録装置へ通知する通知ステップと
を実行し、
前記第1記録装置が実行する通知ステップは、前記第2記録装置から、代替通信許可の通知を受けた場合に、代替通信の許可を前記第1コアネットワーク装置へ通知するようにしてある
請求項1に記載の通信方法。
【請求項3】
他のコアネットワーク装置を更に用い、
該他のコアネットワーク装置は、
前記第1コアネットワーク装置から、第1識別情報を発呼元とし、第2識別情報を付加した呼設定の要求を受信した場合に、呼設定の要求に基づいて、発呼先の加入者装置との間で、第2識別情報に基づく呼接続を確立する呼接続確立ステップと、
前記第1コアネットワーク装置と第1識別情報に基づいて通信し、かつ前記発呼先の加入者装置と第2識別情報に基づいて通信する識別情報変換ステップと
を実行する請求項1又は請求項2に記載の通信方法。
【請求項4】
第1事業体に係る加入者装置に対する着呼に基づき呼接続を確立して中継する、第1事業体に係る第1コアネットワーク装置と、
第2事業体に係る加入者装置への発呼に基づき呼接続を確立して中継する、第2事業体に係る第2コアネットワーク装置と、
第1事業体に係る加入者装置を識別し、呼接続に要する第1識別情報、及び該第1識別情報に代替可能な第2事業体に係る加入者装置を識別し、呼接続に要する第2識別情報を対応付けて記録する、第2事業体に係る第2記録装置と
を用い、
前記第2コアネットワーク装置は、
第2識別情報にて識別される発呼先に対する発呼に基づく呼設定の要求を受け付けた場合に、前記第2記録装置に、第2識別情報の照合を要求する照合要求ステップを実行し、
前記第2記録装置は、
照合を要求された第2識別情報が、第1識別情報に対応付けて記録されている代替可能な第2識別情報であるか否かを判定する判定ステップと、
該判定ステップにより、代替可能な第2識別情報として記録していると判定した場合に、対応付けて記録している第1識別情報を代替通信の許可として第2コアネットワーク装置へ通知する通知ステップと
を実行し、
前記第2コアネットワーク装置は、更に、
代替通信許可の通知に基づいて、第1識別情報を発呼先とし、第2識別情報を付加した呼設定の要求を前記第1コアネットワーク装置へ送信する呼設定要求ステップを実行し、
前記第1コアネットワーク装置は、
呼設定の要求に基づいて、発呼先の加入者装置に、第2識別情報を発呼先とする代替通信であることを通知し、かつ、第1識別情報に基づく呼接続を確立する呼接続確立ステップを実行する
通信方法。
【請求項5】
第1事業体に係る加入者装置から送信された電子メールを送信先へ転送すべく中継する、第1事業体に係る第1コアネットワーク装置と、
第1事業体に係る加入者装置を識別し、電子メールの送受信に要する第1識別情報に対応付けて、第2事業体に係る電子メールの送受信に要する第2識別情報を代替可能な識別情報として記録している、第1事業体に係る第1記録装置と
を用い、
前記第1コアネットワーク装置は、
前記第1事業体に係る加入者装置から、送信元を識別する識別情報が第1識別情報である電子メールを受信した場合に、該電子メールに、第2識別情報が付加されているか否かを判定する代替通信判定ステップと、
該代替通信判定ステップにより、第2識別情報が付加されていると判定したときに、前記第1記録装置へ、第1識別情報及び第2識別情報を通知する識別情報通知ステップと
を実行し、
前記第1記録装置は、
受け付けた第1識別情報及び第2識別情報を、記録している識別情報と照合して代替可能であるか否かを判定する判定ステップと、
該判定ステップが、代替可能な第2識別情報として記録していると判定した場合、代替通信の許可を前記第1コアネットワーク装置へ通知する通知ステップと
を実行し、
前記第1コアネットワーク装置は、更に、
代替通信許可の通知に基づいて、第2識別情報を送信元として電子メールを転送する転送ステップを実行する
通信方法。
【請求項6】
代替通信を許可する第2識別情報を記録している、第2事業体に係る第2記録装置を更に用い、
前記第1記録装置は、更に、
前記判定ステップが代替可能と判定した場合に、代替通信の許可を前記第2記録装置に要求すべく、受信した第2識別情報を送信する代替許可要求ステップを実行し、
前記第2記録装置は、
受け付けた第2識別情報を、記録している第2識別情報と照合して代替可能であるか否かを判定する判定ステップと、
該判定ステップにより、代替可能な第2識別情報として記録していると判定した場合に、代替通信の許可を前記第1記録装置へ通知する通知ステップと
を実行し、
前記第1記録装置が実行する通知ステップでは、前記第2記録装置から、代替通信許可の通知を受けた場合に、代替通信の許可を前記第1コアネットワーク装置へ通知するようにしてある
請求項5に記載の通信方法。
【請求項7】
第1事業体に係る加入者装置を識別し、電子メールの送受信に要する第1識別情報、及び該第1識別情報に代替可能な第2事業体に係る電子メールの送受信に要する第2識別情報を対応付けて記録する、第2事業体に係る第2記録装置と、
第2識別情報を送信先として送信された電子メールを送信先へ転送させる、第2事業体に係る第2コアネットワーク装置と
を用い、
前記第2コアネットワーク装置は、
第2識別情報を送信先として送信された電子メールの受信に基づいて、前記第2記録装置に、第2識別情報の照合を要求する照合要求ステップを実行し、
前記第2記録装置は、
照合を要求された第2識別情報が、第1識別情報に対応付けて記録されている代替可能な第2識別情報であるか否かを判定する判定ステップと、
該判定ステップが、代替可能な第2識別情報として記録していると判定した場合に、対応付けて記録している第1識別情報を代替通信の許可として第2コアネットワーク装置へ通知する通知ステップと
を実行し、
前記第2コアネットワーク装置は、更に、
代替通信許可の通知に基づいて、第1識別情報を送信先とし、第2識別情報を付加した電子メールを転送する転送ステップを実行する
通信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2011−160356(P2011−160356A)
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−22441(P2010−22441)
【出願日】平成22年2月3日(2010.2.3)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】