説明

通信端末および通信システム

【課題】親機端末側で子機端末側の迷子状態を認知できるとともに、この迷子状態を解消するために有用なサポート機能を備えた通信端末を提供する。
【解決手段】子機端末との通信が可能である親機端末としての通信端末であって、前記親機端末と前記子機端末との距離を検出し、該検出結果が所定の閾値以上であるか否かを判定する迷子判定手段と、前記判定結果に応じて、前記親機端末と前記子機端末との位置関係を地図表示する位置関係表示手段と、前記地図上において、前記親機端末から前記子機端末までの道順を表示する道順表示手段と、前記親機端末が前記子機端末に辿り着く道順を案内する道案内手段と、を備えた通信端末とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、互いに無線通信を行うことが可能な通信端末に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、無線による相互通信機能を有する親機端末と子機端末を用いて、迷子の発生を防止するシステムが存在する。例えば特許文献1には、保護者の携帯する親機端末が、被保護者の携帯する子機端末から受信した電波の電界強度を用いて親機端末と子機端末との距離を測定し、かかる距離が所定の距離以上離れた場合に警告を通知することにより、保護者に注意を促すものが開示されている。
【0003】
また子機端末が親機端末から離れたことを検知する精度を上げるためには、警報を通知する親機端末と子機端末との距離や、親機端末から子機端末への電波の送信間隔を短く設定することが有効である。しかし必要以上に警報が発生する可能性も増すという問題がある。
【0004】
これに対処するものとして、特許文献2には、周囲の環境や被保護者の状況に応じて、距離や間隔を動的に変更するものが開示されている。例えば、見通しの良い場所では、保護者と被保護者が多少離れた場合でも、保護者が被保護者を見失う可能性は低いため、距離や間隔を長く設定する。その一方、人混みの中では、保護者と被保護者が少し離れただけで保護者が被保護者を見失う可能性が高いため、距離や間隔を短く設定する。また見通し度合いを検出する環境情報としては「光量」、「紫外線」、「音量」、「時刻情報」、「超音波」、および「赤外線」などの利用に言及されている。
【0005】
【特許文献1】特開平11−242790
【特許文献2】特開2006−39709
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述したシステムでは、子機端末の所持者が迷子になったことを親機端末側にて把握することが可能であるが、この迷子状態を解消するためのサポート機能については未だ十分であるとは言えない。例えば保護者が被保護者の迷子状態を把握した場合、保護者はできるだけ早急に被保護者を見つけるべく探索を開始するのが通常である。しかし上述のシステムは、探索のための有用な情報を提供するものではないため、この探索に大変な労力を費やすおそれがある。
【0007】
そこで本発明は上記の問題点に鑑み、親機端末側で子機端末側の迷子状態を認知できるとともに、この迷子状態を解消するために有用なサポート機能を備えた通信端末の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明に係る通信端末は、子機端末との通信が可能である親機端末としての通信端末であって、前記親機端末と前記子機端末との距離を検出し、該検出結果が所定の閾値以上であるか否かを判定する迷子判定手段と、前記判定結果に応じて、前記親機端末と前記子機端末との位置関係を地図表示する位置関係表示手段と、前記地図上において、前記親機端末から前記子機端末までの道順を表示する道順表示手段と、前記親機端末が前記子機端末に辿り着く道順を案内する道案内手段と、を備えた構成(第1の構成)としている。
【0009】
本構成によれば、親機端末側で子機端末側の迷子状態を認知できるとともに、位置関係表示手段、道順表示手段、および道案内手段をも備えているから、この迷子状態を解消するために有用な情報を提供することが可能となる。すなわち親機端末の所持者は、地図上に示された自己と子機端末の位置および道順を手掛かりとすることで、何ら情報がない場合に比べて、迅速に子機端末の所持者を探索することが可能となる。
【0010】
また本構成の通信端末は、道案内手段をも備えていることから、より一層、子機端末の所持者の探索が容易となる。なおここでの「道順」とは、上記地図上において親機端末から子機端末へ向かう経路順に割り振った番号や、該経路の進行方向を示す矢印などであるが、該経路を視覚的に示すものであればこれらに限定されない。また「案内」とは、音声や文字表示によるナビゲーション等、親機端末側から子機端末側への移動をよりスムーズにさせるためのものであるが、その内容は上記のものに限定されない。また「地図」も、2次元的(または3次元的)な位置関係を図示するものである限り、種々のものを適用可能である。
【0011】
また上記第1の構成において、前記道順表示手段は、少なくとも、前記子機端末が迷子地点から所定の距離以上移動したときに、その時点における前記道順の表示を行う構成(第2の構成)としてもよい。
【0012】
道順表示処理等の処理は、頻繁に行うほど機器の処理負担が大きくなるため、必要最小限に留めることが望ましい。しかし子機端末の所持者が迷子となってしまった後に、更に遠くに行ってしまった(長い距離を移動した)場合は、緊急事態であるため、最新の道順を表示させる(新たに道順表示処理を行う)ことが望ましい。
【0013】
そこで本構成によれば、少なくとも、子機端末が迷子地点から所定の距離以上移動したときに、その時点における道順の表示を行うから、道順表示処理の頻度に関わらず、上記の緊急事態に適切に対処することができる。なお「迷子地点」とは、迷子判定手段によって子機端末側が迷子と判定され始めた地点(迷子判定手段により、最初に両端末間の距離が所定の閾値以上と判定された地点)のことである。
【0014】
また上記第1または第2の構成において、前記道案内手段は、予め記憶されている音声データを用いた音声出力によって、前記案内を行う構成(第3の構成)としてもよい。
【0015】
本構成によれば、子機端末所持者の探索を、地図表示による視覚的情報だけでなく、聴覚的な情報にも基づいて行うことが可能となる。そのため当該探索を、より効率的なものとすることができる。
【0016】
また上記第1から第3の何れかの構成に係る親機端末としての通信端末と通信が可能である、前記子機端末としての通信端末であって、該子機端末が前記親機端末に辿り着く道順を音声で案内する音声案内手段を備えた構成(第4の構成)の通信端末も有用である。
【0017】
本構成によれば、迷子状態などにおいて、子機端末側から親機端末側に辿り着くことも容易なものとすることが可能となる。そのため、親機端末側からの探索だけでなく、子機端末側からの(親機端末へ辿り着くための)探索を通じて、両者の再会をより一層迅速に達成することが可能となる。なお音声による案内手段を用いていることにより、例えば子機端末の所持者が幼児や視力に問題がある者であっても、有効な案内が実現される。なおここでの「案内」とは、子機端末側から親機端末側に辿り着くこと(移動)をよりスムーズにさせるためのものであり、その内容は種々のものとすることができる。
【0018】
また上記第4の構成において、前記子機端末と前記親機端末との距離を検出する距離検出手段と、該検出された距離が所定の閾値以下であるときに、親機端末の所持者が認知できる音量の音声出力を行う音声出力手段と、を備えた構成(第5の構成)としてもよい。
【0019】
本構成によれば、音声出力手段を備えていることにより、親機端末所持者に子機端末所持者の居場所を音声で報知することが可能となる。すなわち音源の方向および音量の具合から、子機端末の位置を報知することができる。また音声出力は両端末の距離が所定の閾値以下であるときになされるので、適切に閾値を決めておけば、遠く離れすぎているときに無駄な音声を出力することが防止される。
【0020】
なお「認知できる音量」とは、例えば、平均的な騒音状態において平均的な聴力をもつ者がその音を認知できる程度の音量であるが、他の基準を用いて決定しても良い。
【0021】
また上記第4または第5の構成において、被写体の撮像データを得る撮像手段と、該被写体に所定の目印物体が含まれているか否かを検出する目印検出手段と、を備え、該目印検出手段の検出結果に応じて、該撮像データを前記親機端末に送信する構成(第6の構成)としてもよい。
【0022】
本構成によれば、被写体の撮像データを得ることができるとともに、被写体に目印物体が含まれているかを判断できる。そして目印物体像の含まれている被写体の撮像データが親機端末に送信されることで、親機端末側ではその目印像を目標にして子機端末を探索するといったことができる。そのため、親機端末所持者による子機端末所持者の探索を、より容易なものとすることが可能となる。なお「目印物体」とは、予めその外観情報が入手されている、建造物、自然物などの物体である。また目印物体の外観情報は、撮像データに係る被写体中にその目印物体があるか否かを検出し得るものであれば、その形式等は問わない。
【0023】
また、親機端末と;複数の子機端末からなる子機端末群と;を含み、該親機端末は、上記第1から第3の何れかの構成に係る親機端末としての通信端末であり、該子機端末は、上記第4から第6の何れかの構成に係る子機端末としての通信端末である通信システムであって、該親機端末による一の子機端末との直接通信ができないとき、該親機端末は、他の何れかの子機端末を中継して、当該一の子機端末との通信を行う構成(第7の構成)である通信システムも有用である。
【0024】
本構成によれば、上述した各構成のうちの何れかに係る作用を享受しうる通信システムを実現できるとともに、親機端末と一の子機端末との通信をより行い易いものとすることが可能となる。例えば親機端末と一の子機端末との距離が離れていて直接通信ができない状況であっても、他の何れかの子機端末を中継した通信が可能な状況であれば、目的を達することが可能である。
【0025】
また、親機端末と;子機端末と;複数の場所に各々設置されているカメラからなるカメラ群と;を含み、該親機端末は、上記第1から第3の何れかの構成に係る親機端末としての通信端末であり、該子機端末は、上記第4から第6の何れかの構成に係る子機端末としての通信端末である通信システムであって、該カメラ群のうち、該子機端末から所定範囲内の位置に存在するカメラの撮像データを、前記親機端末に送信する構成(第8の構成)である通信システムも有用である。
【0026】
本構成によれば、上述した各構成(第7の構成を除く)のうちの何れかに係る作用を享受しうる通信システムを実現できるとともに、親機端末側において、子機端末側の状況をより詳しく把握できる可能性が高まる。なおここでの「カメラ」は、静止画像や動画像を問わず、被写体の撮像データを得るものであれば種々のものを適用可能である。
【発明の効果】
【0027】
上記したように、本発明に係る通信端末であれば、親機端末側で子機端末側の迷子状態を認知できるとともに、この迷子状態を解消するために有用なサポート機能を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
[実施例1]
本発明の実施形態の一つである実施例1として、子機端末および親機端末からなる通信システムを挙げて説明する。本通信システムは、図1に示すように、子機端末1と親機端末2とが互いに無線通信を行う態様をとる。そして通常は、子機端末1を児童やお年寄りといった被監視者に所持させ、親機端末2はその保護者等の監視者が所持するものであるが、種々の方法で活用可能である。
【0029】
まず子機端末1の構成について、図2を参照しながら説明する。子機端末1は、通信手段11、地図情報入手手段12、自己位置検出手段13、現在時刻検出手段14、距離算出手段15、迷子状態判定手段16、道順探索手段17、移動距離判定手段18、撮像手段19、目印検出手段20、音声出力手段21、および表示手段22などを備えている。
【0030】
通信手段11は、アンテナや変調・復調装置などを有しており、相手方の端末(ここでは、親機端末2)との無線送受信を行う。またTCP/IPプロトコルによるインターネットへの接続も可能であり、後述の地図情報入手手段からの命令に応じて所定のWEBページにアクセスし、地図情報のダウンロードを実行する。
【0031】
地図情報入手手段12は、自己の周辺に係る地図を表示させるための情報を、インターネットを経由した所定のWEBページからのダウンロードによって入手し、記憶装置に格納する。なお地図の仕様、尺度、および表示精度などは、本発明の趣旨を逸脱しないものである限り種々のものを適用できる。また地図情報入手手段12はインターネットを利用したものに限定されず、例えば地図情報が格納されたCD−ROMやDVDから情報取得するもの等であっても良い。
【0032】
自己位置検出手段13は、自己(ここでは、子機端末1自身)の現在位置を、少なくとも地図上に表現できる程度の精度で検出する。具体的には、GPS[Global Positioning System]衛星からの信号を受け、この信号について所定の演算処理を行うことにより検出する。またその他、PHS[Personal Handyphone System]のように基地局からの電波受信状態によって検出するもの等であってもよく、その内容はこれらに限定されない。
【0033】
時刻検出手段14は、例えばクォーツ方式の計時手段を備えており、現在時刻を検出する。また距離算出手段15は、自己位置検出手段13からの検出情報および他方の端末(ここでは、親機端末2)から受信した他方の端末側の位置情報に基づき、子機端末1と親機端末2との距離を算出する。
【0034】
迷子状態判定手段16は、子機端末1と親機端末2との距離が所定の閾値を超えているか否かを判断し、越えている場合は、子機端末1の所持者が迷子状態であると判定する。つまり子機端末所持者が、親機端末から遠く離れてしまったときに、迷子状態と判定されることとなる。
【0035】
道順探索手段17は、子機端末1が迷子状態となっているときに、自己(ここでは子機端末側)が相手側の端末(ここでは、親機端末2)に辿り着くための道順を算出する。具体的には、例えばカー・ナビゲーション・システムと同様に、子機端末1と親機端末2との位置関係、ならびに予め作成されている道路情報などを総合的に勘案して算出される。また算出結果は、音声出力手段21および表示手段22による道順案内が可能となるように、適切な形式の情報に変換される。
【0036】
移動距離判定手段18は、子機端末1が、迷子状態判定手段16によって子機端末1が最初に迷子状態と判定された地点から、さらに所定の閾値を超えて移動したか否かを判定する。具体的には、例えば最初に迷子状態と判定された地点と、現在の子機端末1の位置との距離を算出し、この算出結果が所定の閾値を超えているか否かを判断することにより該判定を行う。
【0037】
撮像手段19は、レンズや、CCDまたはCMOS方式等による撮像素子などを備えており、撮像素子に結像した被写体の光学像に基づいて、撮像データを取得する。これにより、子機端末の所持者からみた風景が撮像され得る。
【0038】
目印検出手段20は、予めランドマーク等の目印として定められた物体(目印物体)の外観情報を格納した記憶装置を備えており、撮像手段19により得られた撮像データに係る被写体に目印物体が含まれているか否かを、パターンマッチング等によって検出する。例えば目印物体として東京タワーが設定されている場合に、被写体の中のどこかに東京タワーが含まれていれば、この被写体には目印物体が含まれていると判断される。
【0039】
音声出力手段21は、所定の音声情報を格納した記憶装置およびスピーカなどを備えている。これにより道順探索手段17から伝送された情報に基づいて、自己から相手方の端末(ここでは、親機端末2)に辿り着くための道順を、音声により案内する。また後述するように、子機端末1側の音声出力手段は、親機端末2側に自己の存在を報知するための報知音を発することができる。
【0040】
なお子機端末側の音声出力手段21にはボイスレコーダ機能を備えておき、道順の案内に係る音声情報を、予めユーザ側で録音可能であるものとしてもよい。これにより、例えば幼児(子機端末所持者)の親や先生の声による道順案内なども実現可能となり、幼児の心理的負担を軽減させることができる。
【0041】
表示手段22は、ディスプレイを備えており、種々の情報に基づいた適切な表示を行うことで、ユーザがこれらの内容を視覚的に把握できるようにする。表示内容は、例えば予め登録されている所持者の名前、道順検索手段17からの情報に基づいた道順、地図情報入手手段12からの情報に基づいた地図、自己位置検出手段13および親機端末2からの情報に基づいた親機・子機端末の位置関係、現在時刻検出手段14からの情報に基づいた現在時刻、撮像手段19からの情報に基づいた被写体内容などが挙げられる。なお、親機・子機端末の位置関係については、自己の端末を中心として表示させてもよい。
【0042】
また親機端末2の構成図を図3に示す。親機端末2は、通信手段31、地図情報入手手段32、自己位置検出手段33、現在時刻検出手段34、距離算出手段35、迷子状態判定手段36、道順探索手段37、音声出力手段41、および表示手段42などを備えている。なおこれら各手段の内容は、基本的に子機端末1のものと同等であるため、その詳細な説明は省略する。
【0043】
なお図2および図3は、理解し易いように処理毎に手段を分けて記載しているが、実際には単一のCPUが所定のプログラムに基づいて、上記の各処理をまとめて行うようにすること等も可能である。また各手段が用いる記憶装置は、必ずしも別々のものではなく、単一の記憶装置を共用するものであっても良い。
【0044】
次に本実施例に係る通信システムの処理内容について、図4および図5に示すフローチャートを参照しながら以下に説明する。まず子機端末1側の処理について、図4を参照しながら説明する。子機端末1は、定期的に自己の周辺に係る地図情報、自己の位置を特定する情報、および現在時刻の情報を各々取得する(ステップS11)。これらの情報を取得したら、距離算出手段15により、子機端末1と親機端末2との距離を算出する(ステップS12)。
【0045】
そして迷子状態判定手段16では、算出された子機端末1と親機端末2との距離が、所定の閾値を超えているか否かを判定する(ステップS13)。所定の閾値を超えていなければ(ステップS13のN)、子機端末1は親機端末2から比較的近い位置に存在しているため、迷子にはなっていないと考えられる。そこでステップS11の処理に戻ることとする。
【0046】
しかし算出された子機端末1と親機端末2との距離が、所定の閾値を超えている場合は(ステップS13のY)、子機端末1は迷子状態になっていると判断される。そこで道順探索手段17により子機端末1の現在位置から親機端末2の現在位置に至るまでの道順を探索する(ステップS14)。探索が完了したら、予め子機端末1に記憶させておいた幼児(子機端末1の所持者)の名前と、道順探索手段17により得られた道順を、表示手段22によって表示させる。またこれに加えて、子機端末1の所持者が親機端末2に辿り着けるように促すための案内メッセージを、音声出力手段21を通じて音声出力させる(ステップS15)。
【0047】
これにより迷子状態となった子機端末1の所持者が、親機端末2側に辿り着くことを容易にすることができる。そのため、親機端末2側からの探索だけでなく、子機端末1側からの探索を通じて、両者の再会をより迅速に達成することが可能となる。なお音声による案内手段を用いていることにより、例えば子機端末1の所持者が幼児や視力に問題がある者であっても、有効な案内が実現される。
【0048】
また迷子状態と判定された時以降、移動距離判定手段18は、子機端末1側が迷子となり始めた地点(これを「迷子地点」と称す)から、所定の閾値を超えて移動したか否かを監視する(ステップS16)。所定の閾値を超えて移動した場合は(ステップS16のN)、継続してステップS14、S15の処理を繰り返す。
【0049】
一方、迷子地点から所定の閾値内の移動の場合は(ステップS16のY)、親機端末側としては探索のためのより詳細な情報入手が望まれる。そこでこの場合は、撮像手段19による撮像を実行する(ステップS17)。そして目印検出手段20は、得られた撮像データに基づいて、被写体の中に目印物体が存在しているか否かを探索する(ステップS18)。そして目印物体が発見された場合は(ステップS19のY)、ステップS17で得られた撮像データと目印物体の名称等を表すテキストデータとを、親機端末2に送信することとする(ステップS20)。
【0050】
これにより、親機端末2側では目印像を目標にして子機端末1の所持者を探索することができるため、当該探索をより容易なものとすることが可能となる。特に、ユーザにとって不慣れな土地などにおいて、GPSによる地図表示だけでは指定の場所に辿り着くのが困難な場合などには有効である。また目印物体が発見された場合にだけ該送信がなされることにより、探索にはあまり役立たないような撮像データが送信されるという無駄を抑えることができる。
【0051】
また撮像データの送信に加えて、子機端末1と親機端末2の距離が所定の閾値を超えているか否かを距離算出手段15からの距離情報を基に判定する(ステップS21)。その結果、所定の閾値を超えていないと判定されたときは、音声出力手段21を通じて報知音を発生させる。
【0052】
この報知音は、親機端末の所持者に自己の居場所を報知するものである。これにより親機端末側では、報知音の音源方向および音量の具合から、子機端末の位置を精度よく認知することができる。また例えば親機と子機が一定距離以内に近づいてはいるが、幼児(子機端末所持者)が人混みや建物の陰などに隠れていて親機側からその位置が分かりにくいような場合であっても、報知音により子機端末所持者の探索が容易となる。
【0053】
また報知音の出力は、両端末の距離が所定の閾値以下であるときになされるので、適切に閾値を決めておけば、遠く離れすぎて聞き取れないときに無駄な報知音を出力することが防止される。なお報知音の音量は、例えば、平均的な騒音状態において平均的な聴力をもつ者がその音を認知できると考えられる音量とする。
【0054】
また例えばステップS21の処理にて所定の閾値を超えていないと判定されたとき、この旨を通知する信号を親機端末2に送信するようにしても良い。そしてこれを受けて親機端末2では、表示させている地図の尺度を自動的に拡大させたり、該地図を3D表示に切替えたりするようにしても良い。これにより親機端末2側による子機端末所持者の探索が、より容易なものとなる。
【0055】
次に親機端末2側の処理について、図5を参照しながら説明する。親機端末2は、定期的に自己の周辺に係る地図情報、自己の位置を特定する情報、および現在時刻情報を各々取得する(ステップS31)。これらの情報を取得したら、距離算出手段35により、子機端末1と親機端末2との距離を算出する(ステップS32)。
【0056】
そして迷子状態判定手段36では、算出された子機端末1と親機端末2との距離が、所定の閾値を超えているか否かを判定する(ステップS33)。所定の閾値を超えていなければ(ステップS33のN)、子機端末1は親機端末2から比較的近い位置に存在しているため、迷子状態になっていないと考えられる。そこでステップS31の処理に戻ることとする。
【0057】
しかし算出された子機端末1と親機端末2との距離が、所定の閾値を超えている場合は(ステップS33のY)、道順探索手段37により親機端末2の現在位置から子機端末1の現在位置に至るまでの道順を探索する(ステップS34)。
【0058】
なお子機端末1が迷子状態となった後、子機端末1が迷子地点から所定の距離以上移動したか否かを監視しておき、少なくとも、所定の距離以上移動したときに、その時点における道順(親機端末2から子機端末1に辿り着くための道順)の表示を行うようにしても良い。このようにしておけば、仮に道順表示処理の頻度を低く抑えていても、子機端末の所持者が比較的遠くに離れてしまいそうな緊急事態に適切に対処することができる。
【0059】
ステップS34での探索が完了したら、予め親機端末2に記憶させておいた子機端末1の所持者の名前と、道順探索手段37により得られた道順を、表示手段42によって表示させる。なお名前を表示させることは、特に子機端末が複数存在するときに、どの子機端末の所持者が迷子となっているかを親機端末所持者に知らせる上で重要である。またこれらの表示に加えて、子機端末側の迷子状態を報知させる警告音や、親機端末2の所持者が子機端末1に辿り着けるように促すための案内メッセージを、音声出力させる(ステップS35)。
【0060】
これにより親機端末2の所持者は、子機端末1の所持者の探索を、地図表示による視覚的情報だけでなく、聴覚的な情報にも基づいて行うことが可能となる。そのため当該探索を、より効率的なものとすることができる。
【0061】
そして子機端末1からの撮像データの受信があったかどうかを判断し(ステップS36)、受信があった場合は、この撮像データに基づいて子機端末1が撮像した被写体を表示させる(ステップS37)。なお親機端末2側でもステップS16と同様の処理を行っておき、子機端末1が迷子地点から所定の閾値を超えて移動していないときにだけ、当該被写体を表示させるものとしても良い。被写体の表示を行った後、もしくは撮像データの受信がなかった場合は(ステップS36のN)、再度ステップS34の処理に戻ることとする。
【0062】
なお親機端末2におけるステップS31からS33の処理は、子機端末1におけるステップS11からS13の処理と同様の趣旨によるものである。そのため、何れか一方の側のみで処理を実行し、その結果情報を他方の端末に送信することで、他方の側での処理を省略しても良い。
【0063】
また、子機端末1または親機端末2において、迷子状態の判定処理(ステップS13、S33)により迷子状態と判定された後、所定のタイミングで再度この判定処理を行うようにしてもよい。このようにすれば、子機端末側が一旦迷子状態となったもののその後に迷子状態が解消されたような場合には、自動的に両端末の処理内容を通常状態(ステップS11〜S13、ステップS31〜S33)に戻すことができる。
【0064】
以上説明したように、本実施例の通信システムによれば、親機端末2側において子機端末1側の迷子状態を認知することが可能となる。さらに親機端末2では、両端末の位置関係を表示する手段、親機端末から子機端末までの道順を表示する手段、および親機端末側が子機端末に辿り着く道順を案内する手段をも備えている。
【0065】
そのため親機端末2の所持者に、この迷子状態を解消するために有用な情報を提供することが可能となる。すなわち親機端末2の所持者は、地図上に示された自己と子機端末1の位置および道順を手掛かりとすることで、何ら情報がない場合に比べて、迅速に子機端末1の所持者を探索することが可能となる。
【0066】
[実施例2]
次に、本発明の実施形態の一つである実施例2として、複数の子機端末からなる子機端末群、親機端末、サーバ、および複数の監視カメラからなる監視カメラ群を構成要素とする通信システムを挙げて説明する。なおここでは子機端末および監視カメラの個数を3とするが、2個もしくは4個以上であっても同様に考えることができる。
【0067】
図6に、実施例2に係るシステムの構成概略を示す。本図のように各子機端末1A〜1Cは、親機端末2との間で通信可能であるとともに、子機端末同士でも通信可能である。また親機端末2と各子機端末1A〜1Cはサーバ3との通信も可能である。さらにサーバ3は、複数の監視カメラ4A〜4Bとの間においても通信可能である。
【0068】
サーバ3は、各子機端末1A〜1Cの位置を検出する子機位置検出手段と、各子機端末1A〜1Cに対して、どの監視カメラが最も近い位置に存在するかを検出する近接カメラ検出手段を有している。この子機位置検出手段は、各子機端末1A〜1CからのGPS情報を定期的に受信する等によって、これらの位置を検出している。
【0069】
また近接カメラ検出手段は、各子機端末1A〜1Cの位置情報と、予め記憶している各監視カメラの位置情報に基づいた算出処理等を通じて、該検出処理が実現可能となっている。例えば、監視カメラと子機端末の各々のGPS情報から監視カメラを特定する方法でも良く、子機端末と近距離通信が可能かを調べることにより監視カメラを特定する方法でも良い。
【0070】
各監視カメラ4A〜4Cは、予め各々が異なる場所に設置されている。なお監視カメラの設置場所としては、子機端末1A〜1Cの所有者の行きそうな場所であることが望ましい。また各監視カメラ4A〜4Cは被写体を撮影するともに、その映像のデータを親機端末2に送信できるようになっている。なお親機端末2および各子機端末1A〜1Cの構成は、基本的には実施例1のものと同等であるため、その詳細な説明は省略する。
【0071】
次に実施例2に係る通信システムの処理内容を説明する。各子機端末1A〜1Cの処理内容については、基本的には実施例1のものと同様であるが、本実施例では更に、ステップS11にて検出された子機端末の位置情報がサーバ3にも送信される。また親機端末2の処理内容についても、基本的には実施例1のものと同様であるが、本実施例では更に、各監視カメラ4A〜4Cから映像データを受信し、その映像を表示する。
【0072】
また本実施例では更に、親機端末2が一の子機端末との直接通信を実行することができない場合に、他の子機端末を介して当該特定の子機端末との通信を実行可能とするマルチホップネットワーク機能(以下、適宜「間接通信機能」と称す)を備える。なおこの間接通信機能に係る処理内容については、改めて詳述する。
【0073】
サーバ3と各監視カメラ4A〜4Cにおける処理内容について、図7を参照しながら説明する。
【0074】
サーバ3は、子機端末側でのステップS11にて検出された位置情報が受信されるかを常時(もしくは定期的に)監視している(ステップS51)。そして位置情報の受信があったら、各監視カメラ4A〜4Cの中から、該位置情報の送信元である子機端末に最も近接したものを判別する(ステップS52)。その後、最も近接していると判別された監視カメラに対して、所定の処理(ステップS63以降の処理)を行わせるためのトリガ信号を送信する(ステップS53)。トリガ信号には、該位置情報を送信した子機端末のID情報も含まれている。
【0075】
一方監視カメラ4A〜4Cは、カメラ撮影を実行するとともに(ステップS61)、サーバ3からトリガ信号の受信があったかどうかを監視している(ステップS62)。そしてトリガ信号の受信があったときは、そのトリガ信号に係る子機端末と当該監視カメラとの距離が、ある一定の範囲内にあるか否かを判断する(ステップS63)。
【0076】
この判断処理の結果、双方の距離が所定の範囲内にあると判断された場合は(ステップS63のY)、カメラ撮影で得られた撮影データを親機端末に送信することとする(ステップS64)。監視カメラと子機端末との距離が所定の範囲内と判断された時(比較的近い位置関係にある時)には、監視カメラは子機端末の探索に役立つような撮像データを得ている可能性が高い。また逆にそうでない時(比較的遠い位置関係にある時)には、有用な撮像データが得られていない可能性が高い。そのため、ステップS63の条件を満たすときにのみ撮像データを送信することにより、効率よく情報を提供することが可能となる。
【0077】
このように親機端末2に撮像データを送信することにより、親機端末2側では、子機端末側の状況をより詳しく把握できる可能性が高まる。なお監視カメラ4A〜4Cは、静止画像や動画像を問わず、被写体の撮像データを得るものであれば種々のものを適用可能である。
【0078】
なお本実施例では、子機端末に最も近接している監視カメラにカメラ撮影等を実行させるものとしているが、その他の手法を用いても良い。例えば、当該子機端末から所定範囲内(例えば、監視カメラがその子機端末側の様子を適切に撮像できる距離として定められた範囲内)の位置に存在する監視カメラを検出し、この検出された監視カメラの何れかに、上述したカメラ撮影や親機端末への撮像データの送信等を実行させるようにしても良い。
【0079】
次に先述した「間接通信機能」に係る処理の内容について、図8のフローチャートを参照しながら説明する。ここでは事例として、親機端末2が子機端末Aとの通信を実行しようとしている状況を想定する。
【0080】
親機端末2は、子機端末Aとの通信を実行しようとする場合、まず子機端末Aとの直接通信を試みる。そして直接通信が可能であれば、親機端末2はそのまま子機端末Aと直接通信を実行することにより、目的が達成される(ステップS72)。
【0081】
しかし子機端末Aとの直接通信が不可能である場合は(ステップS71のN)、他の子機端末(ここでは、子機端末Bと子機端末C)に対して、子機端末Aとの通信可能性(通信が可能か否か)を調査するように要請するための信号(要請信号)を送信する(ステップS73)。その後親機端末2は、子機端末からの報告待ちとなる(ステップS74)。
【0082】
一方子機端末では、親機端末2からの要請信号の受信を常時監視している(ステップS81)。そして親機端末2からの要請信号を受信したら、その要請に従って、自己と子機端末Aとの通信が可能であるか否かを調査する(ステップS82)。この調査の結果、子機端末Aとの通信が可能であった場合は、その旨を報告するための信号(報告信号)を親機端末2に送信する(ステップS84)。
【0083】
そしてこの報告信号を受信した親機端末2は、報告のあった子機端末を介して(中継して)、子機端末Aとの通信を実行する。なお複数の子機端末からの報告があった場合は、最先に報告のあったものを採用することや、最も良好な電波状態にて通信可能なものを採用すること等によって、何れか一つの子機端末を介して通信を実行する。
【0084】
なおステップS74の処理に関して、何れの子機端末からも報告信号が届かない(受信されない)ときは、例えば一定時間の待機後、子機端末Aとの通信は不可である旨の表示を親機端末2に表示させてもよい。また他の子機端末を中継する代わりに、サーバ3を中継することで間接通信を実現させてもよい。
【0085】
以上に説明した間接通信機能により、親機端末2と一の子機端末との通信をより行い易いものとすることが可能となる。すなわち、例えば親機端末2と一の子機端末との距離が離れていて直接通信ができない状況であっても、他の何れかの子機端末を中継した通信が可能な状況であれば、双方間の通信という目的を達することが可能である。
【0086】
また親機端末2またはサーバ3において、各子機端末の位置および各子機端末との通信可能性を定期的に検出しておくとともに、通信が不可能となる直前における子機端末の位置(最終検出位置)を記憶しておくようにしても良い。これにより、通信しようとしている子機端末との通信が不可能である場合に、その子機端末の最終検出位置を親機端末側で認知することが可能となるので、探索に役立てることができる。
【0087】
以上、本発明に係る実施形態を説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。また各種の処理を行う手段は、基本的には通信システムを構築する要素(子機端末、親機端末、およびサーバなど)の何れに備えられていても良く、通信によって、処理に必要な各種データが対応する各処理手段に伝送されれば、その処理の実行は可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0088】
本発明は、子機端末側の所持者の迷子状態を速やかに解消し得る通信システムなどに関して有用な技術である。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】本発明の実施例1におけるシステムの概略を説明する説明図である。
【図2】本発明の実施形態における子機端末の構成図である。
【図3】本発明の実施形態における親機端末の構成図である。
【図4】本発明の実施形態における子機端末の処理に係るフローチャートである。
【図5】本発明の実施形態における親機端末の処理に係るフローチャートである。
【図6】本発明の実施例2におけるシステムの概略を説明する説明図である。
【図7】本発明の実施形態におけるサーバと監視カメラの処理に係るフローチャートである。
【図8】本発明の実施例2における間接通信機能に係るフローチャートである。
【符号の説明】
【0090】
1、1A〜1C 子機端末(通信端末)
2 親機端末(通信端末)
3 サーバ
4A〜4C 監視カメラ(カメラ)
11、31 通信手段
12、32 地図情報入手手段
13、33 自己位置検出手段
14、34 現在時刻検出手段
15、35 距離算出手段
16、36 迷子状態判定手段
17、37 道順探索手段
18 移動距離判定手段
19 撮像手段
20 目印検出手段
21、41 音声出力手段
22、42 表示手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
子機端末との通信が可能である親機端末としての通信端末であって、
前記親機端末と前記子機端末との距離を検出し、該検出結果が所定の閾値以上であるか否かを判定する迷子判定手段と、
前記判定結果に応じて、前記親機端末と前記子機端末との位置関係を地図表示する位置関係表示手段と、
前記地図上において、前記親機端末から前記子機端末までの道順を表示する道順表示手段と、
前記親機端末が前記子機端末に辿り着く道順を案内する道案内手段と、を備えたことを特徴とする通信端末。
【請求項2】
前記道順表示手段は、
少なくとも、前記子機端末が迷子地点から所定の距離以上移動したときに、その時点における前記道順の表示を行うことを特徴とする請求項1に記載の通信端末。
【請求項3】
前記道案内手段は、
予め記憶されている音声データを用いた音声出力によって、前記案内を行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の通信端末。
【請求項4】
請求項1から3の何れかに記載の親機端末としての通信端末と通信が可能である、前記子機端末としての通信端末であって、
該子機端末が前記親機端末に辿り着く道順を音声で案内する音声案内手段を備えたことを特徴とする通信端末。
【請求項5】
前記子機端末と前記親機端末との距離を検出する距離検出手段と、
該検出された距離が所定の閾値以下であるときに、親機端末の所持者が認知できる音量の音声出力を行う音声出力手段と、を備えたことを特徴とする請求項4に記載の通信端末。
【請求項6】
被写体の撮像データを得る撮像手段と、
該被写体に所定の目印物体が含まれているか否かを検出する目印検出手段と、を備え、
該目印検出手段の検出結果に応じて、該撮像データを前記親機端末に送信することを特徴とする請求項4または請求項5に記載の通信端末。
【請求項7】
親機端末と;複数の子機端末からなる子機端末群と;を含み、
該親機端末は、請求項1から3の何れかに記載の親機端末としての通信端末であり、
該子機端末は、請求項4から6の何れかに記載の子機端末としての通信端末である通信システムであって、
該親機端末による一の子機端末との直接通信ができないとき、該親機端末は、他の何れかの子機端末を中継して、当該一の子機端末との通信を行うことを特徴とする通信システム。
【請求項8】
親機端末と;子機端末と;複数の場所に各々設置されているカメラからなるカメラ群と;を含み、
該親機端末は、請求項1から3の何れかに記載の親機端末としての通信端末であり、
該子機端末は、請求項4から6の何れかに記載の子機端末としての通信端末である通信システムであって、
該カメラ群のうち、該子機端末から所定範囲内の位置に存在するカメラの撮像データを、前記親機端末に送信することを特徴とする通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−299127(P2007−299127A)
【公開日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−125225(P2006−125225)
【出願日】平成18年4月28日(2006.4.28)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】