説明

通信端末装置

【課題】 交差点における確認したい横断道路の情報を先に表示する。
【解決手段】 通信端末装置1の制御部5は、取得した提供情報に含まれた識別情報が付けられた表示操作情報を記憶部8から読み出し、閲覧回数の多い横断道路の順にソートしてソートされた横断道路の順に閲覧情報を表示部6に表示する。そして、ユーザによって表示部6の表示が切り換えられた際に、当該閲覧情報の表示時間がt秒以上であれば当該閲覧情報を上記表示操作情報に追加記憶し、過去10回を超える古い表示操作情報を削除する。こうして、過去の閲覧回数が最も多い道路横断の閲覧情報を最初に表示することによって、通信端末装置1の利用者による表示切り換え操作の回数を少なくできる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、交差点において歩行者が安全に道路を横断するための情報提供システムとしての情報端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的な十字交差点において、歩行者は2つの横断道路から1つを選択し横断するが、同じ交差点内であっても、横断する道路によっては、信号灯器の状態等の安全に関する情報(過去の事故情報から見た注意情報や道幅等)の内容が異なってくる。そのため、上記安全に関する情報の提供は、横断道路毎に分けて考える必要がある。しかしながら、これまでの情報提供の概念は、エリア/道路区間を対象としたものであるために、同じ交差点の個々の横断道路別の情報までは考慮されていない。従来、このような歩行者の関心の高い方向の道路に関する情報を表示する技術として特開2002‐58057号公報(特許文献1)および特開2002‐222490号公報(特許文献2)に開示されたものがある。
【0003】
上記特許公報1に開示された「歩行者ナビゲーションシステム」においては、端末に方位センサを設けて端末の向きを検出し、端末の向きを歩行者の向きと判断してその向きの情報を位置情報と共にサーバに送信し、サーバが歩行者の向きに対応した経路案内を行うようにしている。こうすることによって、歩行者は、目的地までの位置関係を容易に把握することができるのである。
【0004】
また、上記特許文献2に開示された「信号機制御システム」は、信号制御機に接続された通信装置と通信端末とによって構成されており、上記通信端末から通信装置に対し青信号延長要求を行うことによって、上記通信装置から赤信号残り時間/青信号残り時間が応答情報として返信されて、上記通信端末に表示されるようになっている。
【0005】
しかしながら、上記従来の「歩行者ナビゲーションシステム」および「信号機制御システム」においては、以下のような問題がある。
【0006】
道路の横断の可否を示す信号灯器が備えられている場所に設置された通信装置に対して情報取得要求を送信することによって情報を取得し、この取得した情報を表示する通信端末装置においては、歩行者の安全を確保するための情報を取得した際には、常に歩行者が横断したい道路の情報が表示されることが望ましい。
【0007】
しかしながら、多くの場合、交差点には横断できる道路は複数存在し、それらの横断道路に関する情報を取得し、取得した情報を取得順に表示するだけでは、必ずしも知りたい横断道路の情報が一番最初に表示されるとは限らない。そのために、知りたい横断道路の情報を選択画面から選択して表示したり、知りたい情報にたどり着くまで表示情報に対してページ送りを行ったりする操作が必要となり、通信端末装置を操作する手数が多くなってしまう。
【0008】
歩行者が所有する通信端末装置に道路情報等を取得して表示する場合においては、上記特許文献1に開示されている方位センサ等を装備して、歩行者の方位を取得するように上記通信端末装置を一部改善することは可能である。しかしながら、実際には、歩行者は必ずしも進行方向に向かって立ち止まるとは限らないという歩行者特有の状況がある。例えば、太陽光の向きや、雨の降る向きや、風向きや、道路際の水たまりを車が走行することによる水はね等の要因で、歩行者は立つ位置や向きをその場で変えてしまうことも多い。したがって、方位センサを備えた通信端末装置において、現在の向きのみを判別要素として歩行者への情報表示の順序を決定したとしても、歩行者の希望する情報を先に表示できるとは限らず、知りたい横断道路の情報が最初に表示されないという問題を完全に解決することはできない。また、通信端末装置に方位センサ等を備えなければならず、コストアップに繋がるという問題もある。
【0009】
一方、上記特許文献2に開示された「信号機制御システム」においては、通信機能および情報提供機能を有する信号制御機と通信端末との間で通信を行うことによって、通信端末で赤信号残り時間を取得して確認できるようにしている。しかしながら、複数の横断方向の情報が存在することは考慮されておらず、複数の横断方向の選択方法において通信端末利用者の操作手数を減少させる方法については述べられていない。
【特許文献1】特開2002‐58057号公報
【特許文献2】特開2002‐222490号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
そこで、この発明の課題は、方位センサ等の機器を追加搭載することなく且つ操作手数が少なく、交差点における確認したい横断道路の情報を先に画面に表示できる通信端末装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するため、この発明は、
道路の横断の可否を示す信号灯器の動作を制御する信号制御機と情報の授受を行う通信装置に対して、情報取得要求を行って所望の情報を取得する通信端末装置であって、
上記通信装置に対して情報取得要求信号を送信することによって、上記道路に関する提供情報および上記通信装置を特定するための識別情報を含む情報を取得する取得制御手段と、
上記取得制御手段によって取得された情報を表示する表示手段と、
上記表示手段によって表示される取得情報に関する道路別の表示順序、あるいは、上記表示手段によって表示される取得情報の道路を選択するための選択メニュー上における各道路名の配列順序を、過去に表示した情報の履歴に基づいて決定する選択表示制御手段と
を備えたことを特徴としている。
【0012】
上記構成によれば、歩行者であるユーザは、上記通信装置と通信を行うことによって、当該通信装置によって提供される各道路に関する提供情報を取得して表示することができる。さらに、上記取得制御手段によって取得された情報を上記表示手段によって表示する際に、上記選択表示制御手段によって、過去に表示した情報(つまり、ユーザが閲覧した情報)の履歴に基づいて、上記表示手段によって表示される取得情報に関する道路別の表示順序、あるいは、上記表示手段によって表示される選択メニュー上における各道路名の配列順序が、決定される。したがって、ユーザが頻繁に情報を閲覧する横断道路に関する情報が先に表示される。あるいは、上記選択メニュー上における上位に配列される。したがって、ユーザによる少ないページ送り操作回数や少ないカーソル移動操作回数で、所望の道路に関する情報が表示される。
【0013】
また、1実施の形態の通信端末装置では、
上記道路に関する提供情報は、道路名を示す名称情報と、赤信号表示の残り時間情報を含む待ち時間情報,道路の特性を表す特性情報を含む安全情報および過去の事故データに基づく注意情報のうちの少なくとも何れか1つとを含んでいる。
【0014】
この実施の形態によれば、ユーザが道路を横断する際に必要とする待ち時間情報,安全情報あるいは注意情報が、道路名を示す名称情報と共に取得される。したがって、ユーザは、より安全に道路を横断することができる。
【0015】
また、1実施の形態の通信端末装置では、
上記表示手段は、上記取得制御手段によって取得された情報を、当該情報に関する道路の道路名に対応付けて表示する。
【0016】
この実施の形態によれば、ユーザが道路を横断する際に知りたい待ち時間情報,安全情報あるいは注意情報が、横断道路名を示す名称情報と共に上記表示手段によって表示される。さらに、横断対象となる道路が複数存在する場合には、各道路毎にまとめて上記取得情報を表示することができ、ユーザは、各道路毎に上記取得情報を確認できる。
【0017】
また、1実施の形態の通信端末装置では、
上記表示手段に表示された各道路毎の情報に対するユーザによるアクセス頻度を、当該情報の取得先である通信装置を特定する識別情報と対応付けて、表示操作情報として記憶する表示操作情報記憶手段を備えている。
【0018】
この実施の形態によれば、上記表示手段によって表示される取得情報に関する道路別の表示順序、あるいは、上記表示手段によって表示される選択メニュー上における各道路名の配列順序を決定する際に用いる過去の表示情報(閲覧情報)の履歴として、表示操作情報記憶手段に記憶されたユーザによるアクセス頻度を利用することが可能になる。
【0019】
また、1実施の形態の通信端末装置では、
上記選択表示制御手段は、上記表示操作情報記憶手段に記憶された表示操作情報としての上記アクセス頻度を参照し、上記アクセス頻度が高い道路に関する情報の表示順序を他の道路に関する情報よりも先であると決定するようになっている。
【0020】
この実施の形態によれば、過去のアクセス頻度が高い道路に関する提供情報を他の道路の情報よりも先に表示することができる。したがって、ユーザが所望する道路に関する提供情報が先に表示される確率が高く、単に上記通信装置から提供される順序で提供情報を表示する場合よりも少ないページ送り操作回数で、目的とする道路の提供情報を表示させることができる。
【0021】
また、1実施の形態の通信端末装置では、
上記各道路毎に関連付けられた情報を上記表示手段によって表示するに際して、ユーザが所望する道路を選択するための選択メニューを作成して上記表示手段に表示させる選択メニュー作成表示手段を備えている。
【0022】
この実施の形態によれば、ユーザは、上記取得情報を表示する際に、上記表示手段によって表示された選択メニューから道路を選択することが可能になる。
【0023】
また、1実施の形態の通信端末装置では、
上記選択表示制御手段は、上記表示操作情報記憶手段に記憶された表示操作情報としての上記アクセス頻度を参照し、上記アクセス頻度が高い道路の上記選択メニュー上での配列順序を他の道路よりも上位であると決定するようになっている。
【0024】
この実施の形態によれば、過去のアクセス頻度が高い道路の上記選択メニュー上での配列順序を他の道路よりも上位に表示することができる。したがって、ユーザが所望する道路が上記選択メニュー上で上位に表示される確率が高く、単に上記通信装置から提供される配列順序で上記選択メニューを表示する場合よりも少ないカーソル移動操作回数で、目的とする道路の提供情報を表示させることができる。
【0025】
また、1実施の形態の通信端末装置では、
上記道路毎の情報が1つの道路に対して複数存在している場合には、上記表示操作情報記憶手段は、上記各道路毎の情報に対するユーザによるアクセス頻度を、上記情報の種類別に上記識別情報と対応付けて、上記表示操作情報として記憶するようになっている。
【0026】
この実施の形態によれば、上記表示手段によって表示される取得情報に関する道路別の表示順序、あるいは、上記表示手段によって表示される選択メニュー上における各道路名の配列順序を決定する際に用いる過去の表示情報(閲覧情報)の履歴として、表示操作情報記憶手段に上記情報の種類別に記憶されたユーザによるアクセス頻度を利用することが可能になる。したがって、上記提供情報の内容に応じて、さらに少ないページ送り操作回数で、目的とする道路に関する特定の内容の提供情報を表示させることができる。
【0027】
また、1実施の形態の通信端末装置では、
上記選択表示制御手段は、各道路毎に、上記情報の種類毎の上記アクセス頻度に予め設定された重みを乗じた値を合計し、得られた数値が大きい道路に関する情報の表示順序を他の道路に関する情報よりも先であると決定するようになっている。
【0028】
この実施の形態によれば、例えば、上記情報の種類のうち道路を横断する意思がより強く表れる情報の種類に対してより大きな重みを与えることによって、ユーザが所望する道路に関する上記アクセス頻度を高めることができる。したがって、上記情報の種類に応じて、さらに少ないページ送り操作回数で、目的とする道路に関する特定の内容の提供情報を表示させることができる。
【0029】
また、1実施の形態の通信端末装置では、
各道路毎に且つ上記各情報の種類毎に、上記表示手段への表示残り時間と重み補正値とを対応付けて記憶する第1重み補正値記憶手段を有して、
上記選択表示制御手段は、各道路毎に且つ上記各情報の種類毎に予め設定された重みに対して上記表示手段によって表示された際の表示残り時間に対応付けられた重み補正値によって補正を行った後、各道路毎に、上記情報の種類毎の上記アクセス頻度に上記補正後の重みを乗じた値を合計し、得られた数値が大きい道路に関する情報の表示順序を他の道路に関する情報よりも先であると決定する。
【0030】
上記表示手段による表示時間が予め設定されている提供情報の場合には、ユーザが横断する意志が強い程表示残り時間が短くなる。この実施の形態によれば、短い表示残り時間に対してより大きな重み補正値を対応付けることによって、ユーザが所望する道路に関する上記アクセス頻度を高めることができる。したがって、上記情報の種類に応じて、さらに少ないページ送り操作回数で、目的とする道路に関する特定の内容の提供情報を表示させることができる。
【0031】
また、1実施の形態の通信端末装置では、
各道路毎に且つ上記各情報の種類毎に、閲覧時間と重み補正値とを対応付けて記憶する第2重み補正値記憶手段を有して、
上記選択表示制御手段は、各道路毎に且つ上記各情報の種類毎に予め設定された重みに対して上記表示手段によって表示された際の閲覧時間に対応付けられた重み補正値によって補正を行った後、各道路毎に、上記情報の種類毎の上記アクセス頻度に上記補正後の重みを乗じた値を合計し、得られた数値が大きい道路に関する情報の表示順序を他の道路に関する情報よりも先であると決定する。
【0032】
ユーザは、必要とする種類の情報を閲覧する場合には表示時間が長くなる。この実施の形態によれば、長い閲覧時間に対してより大きな重み補正値を対応付けることによって、ユーザが所望する道路に関する上記アクセス頻度を高めることができる。したがって、上記情報の種類に応じて、さらに少ないページ送り操作回数で、目的とする道路に関する特定の内容の提供情報を表示させることができる。
【0033】
また、1実施の形態の通信端末装置では、
上記各道路毎に関連付けられた複数の情報を上記表示手段に表示するに際して、ユーザが所望の道路を選択するための選択メニューを作成して上記表示手段に表示する選択メニュー作成表示手段を備えている。
【0034】
この実施の形態によれば、ユーザは、上記取得情報を表示する際に、上記表示手段によって表示された選択メニューから、所望の道路を選択することが可能になる。
【0035】
また、1実施の形態の通信端末装置では、
上記選択表示制御手段は、各道路毎に、上記情報の種類毎の上記アクセス頻度に予め設定された重みを乗じた値を合計し、得られた数値が大きい道路の上記選択メニュー上での配列順序を他の道路よりも上位であると決定するようになっている。
【0036】
この実施の形態によれば、例えば、上記情報の種類のうち道路を横断する意思がより強く表れる情報の種類に対してより大きな重みを与えることによって、ユーザが所望する道路に関する上記アクセス頻度を高めることができる。したがって、上記情報の種類に応じて、さらに少ないカーソル移動操作回数で、目的とする道路に関する特定の内容の提供情報を表示させることができる。
【0037】
また、1実施の形態の通信端末装置では、
各道路毎に且つ上記各情報の種類毎に、上記表示手段への表示残り時間と重み補正値とを対応付けて記憶する第3重み補正値記憶手段を有して、
上記選択表示制御手段は、各道路毎に且つ上記各情報の種類毎に予め設定された重みに対して上記表示手段によって表示された際の表示残り時間に対応付けられた重み補正値によって補正を行った後、各道路毎に、上記情報の種類毎の上記アクセス頻度に上記補正後の重みを乗じた値を合計し、得られた数値が大きい道路の上記選択メニュー上での配列順序を他の道路よりも上位であると決定する。
【0038】
上記表示手段による表示時間が予め設定されている提供情報の場合には、ユーザが横断する意志が強い程表示残り時間が短くなる。この実施の形態によれば、短い表示残り時間に対してより大きな重み補正値を対応付けることによって、ユーザが所望する道路に関する上記アクセス頻度を高めることができる。したがって、上記情報の種類に応じて、さらに少ないカーソル移動操作回数で、目的とする道路に関する特定の内容の提供情報を表示させることができる。
【0039】
また、1実施の形態の通信端末装置では、
各道路毎に且つ上記各情報の種類毎に、閲覧時間と重み補正値とを対応付けて記憶する第4重み補正値記憶手段を有して、
上記選択表示制御手段は、各道路毎に且つ上記各情報の種類毎に予め設定された重みに対して上記表示手段によって表示された際の閲覧時間に対応付けられた重み補正値によって補正を行った後、各道路毎に、上記情報の種類毎の上記アクセス頻度に上記補正後の重みを乗じた値を合計し、得られた数値が大きい道路の上記選択メニュー上での配列順序を他の道路よりも上位であると決定するようになっている。
【0040】
ユーザは、必要とする種類の情報を閲覧する場合には表示時間が長くなる。この実施の形態によれば、長い閲覧時間に対してより大きな重み補正値を対応付けることによって、ユーザが所望する道路に関する上記アクセス頻度を高めることができる。したがって、上記情報の種類に応じて、さらに少ないカーソル移動操作回数で、目的とする道路に関する特定の内容の提供情報を表示させることができる。
【発明の効果】
【0041】
以上より明らかなように、この発明の通信端末装置は、通信装置から取得した提供情報を表示する際に、過去に表示した情報(ユーザが閲覧した情報)の履歴に基づいて、上記表示する取得情報に関する道路別の表示順序、あるいは、上記表示する選択メニュー上における各道路名の配列順序を決定するので、ユーザが頻繁に情報を閲覧する横断道路に関する情報が先に表示される。あるいは、ユーザが頻繁に情報を閲覧する横断道路の道路名が上記選択メニュー上における上位に配列される。したがって、ユーザによる少ないページ送り操作回数や少ないカーソル移動操作回数で、所望の道路に関する情報を表示することができる。
【0042】
さらに、上記過去に表示した情報の履歴を、道路別および情報の種類別に管理し、上記情報の種類に重みを持たせるようにすれば、上記表示順および配列順の決定をより正確に行い、ユーザの操作手数を精度良く減らすことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0043】
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。尚、この発明は、以下の実施の形態によって限定されるものではない。図1は、本実施の形態の通信端末装置を含む交差点情報提供システムにおけるブロック図である。本実施の形態の通信端末装置は、同時に複数の道路毎の情報が存在する場合に、過去の情報確認の状態から現在表示すべき情報に順位を与え、その順位に従って情報を表示するものである。
【0044】
図1において、本交差点情報提供システムは、情報取得要求を行う通信端末装置1と、交差点周辺に設置されて上記情報取得要求に従って通信端末装置1に応答情報を返信する通信装置2と、交差点に設置されて各道路の横断可否を表示する信号灯器3と、この信号灯器3を遠隔制御する信号制御機4によって概略構成される。
【0045】
上記通信端末装置1は、道路横断の可否を示す信号灯器3が備えられている場所に設置された通信装置2に対して、情報取得要求を発信することによって情報を取得する。ここで言う「情報」とは、通信装置2によって提供される情報を特定可能なサービス名/ファイル名や予め通信装置2が保有している情報提供テーブルに載っているコード等も含まれる。
【0046】
また、上記通信端末装置1は、上記道路に関する提供情報および通信装置2を特定するための識別情報を取得する取得制御手段と、上記取得制御手段によって取得された情報を表示する表示手段と、過去に表示した情報の履歴に基づいて上記表示手段に先に表示する取得情報の決定または選択メニュー上における各道路名の配列順序の決定を行う選択表示制御手段とを備えている。そして、上記取得制御手段および上記選択表示制御手段は制御部5で構成され、上記表示手段は表示部6で構成される。さらに、通信端末装置1は、操作部7,記憶部8,時計部9および通信部10等で構成されている。
【0047】
上記通信装置2は、制御部11,記憶部12,通信部13,信号制御機接続部14および信号灯器接続部15等によって構成されている。
【0048】
以下、上記通信端末装置1および通信装置2の構成について、更に詳細に説明する。
【0049】
先ず、上記通信端末装置1の制御部5は、例えば、CPU(中央演算処理装置),ROM(リード・オンリ・メモリ),RAM(ランダム・アクセス・メモリ)およびI/O(入出力)ポートからなるマイクロコンピュータあるいはマイクロプロセッサによって構成され、上記内部ROMあるいは記憶部8に記憶されている制御プログラムに従って通信端末装置1の各部6〜10を制御する。
【0050】
すなわち、上記制御部5は、例えば、記憶部8に記憶されている表示制御プログラムに従って表示部6を制御する表示制御部として機能する。さらに、記憶部8に記憶されている通信制御プログラムに従って上記通信部10を制御する通信制御部として機能する。さらに、記憶部8に記憶されている取得制御プログラムに従って、操作者の操作に応じて、道路に関する提供情報および通信装置2を特定するための識別情報を取得する上記取得制御手段として機能する。さらに、記憶部8に記憶されている選択表示制御プログラムに従って、通信装置2から取得された提供情報に含まれる横断道路毎の情報が複数有る場合に表示順序を決定する上記選択表示制御手段として機能するのである。
【0051】
上記表示部6は、例えば、LCD(液晶ディスプレイ),PD(プラズマディスプレイ),ELD(ELディスプレイ)等で構成されており、制御部5の制御によって、青信号延長等の要求を発信する際の操作メニューや取得した提供情報表示のための選択メニューなどを画面に表示する。
【0052】
上記操作部7は、例えば、小型スイッチやタッチパネル等で構成されて、各種機能を操作するための操作ボタンとして機能する。そして、通信装置2から取得された提供情報を表示する際の選択メニューの選択操作等に使用される。
【0053】
上記記憶部8は、例えば、RAM,ROM,EEPROM(電気的消去書き込み可能リード・オンリ・メモリ)およびフラッシュメモリ等の半導体メモリで構成され、通信装置2から取得された提供情報を記憶する。また、通信装置2が複数ある場合には、各通信装置2毎に表示操作情報を記憶する。ここで、上記「表示操作情報」とは、表示部6に上記提供情報表示を行った際に何れの横断道路に関する情報を表示したのか、操作部7は何れの横断道路に関する操作(押しボタンリモコン操作,青信号延長操作および待ち時間情報取得操作等)を行ったのか等々の情報を指す。
【0054】
上記時計部9は、例えば、クロック発振器やカウンタ等で構成され、情報の表示の残り時間のカウントまたは情報の閲覧時間のカウント等を行う。
【0055】
上記通信部10は、Bluetooth方式でBluetooth通信が可能なRF(高周波)トランシーバ部,ベースバンド信号処理部,フラッシュEEPROM,マイクロコントローラおよびインタフェース等で構成されている。そして、制御部5の制御によって、通信端末装置1と通信装置2との間で双方向通信を行う。尚、通信部10は、Bluetooth方式以外の微弱電波による近距離無線通信を行う構成にしてもよい。
【0056】
次に、上記通信装置2の構成について詳述する。通信装置2の制御部11は、例えば、CPU,ROM,RAM,I/Oポート等からなるマイクロコンピュータあるいはマイクロプロセッサで構成され、上記内部ROMあるいは記憶部12に記憶されている制御プログラムに従って通信装置2の各部12〜15を制御する。
【0057】
すなわち、上記制御部11は、例えば、記憶部12に記憶されている通信制御プログラムに従って通信部13を制御する通信制御部として機能する。さらに、記憶部12に記憶されている要求信号認識プログラムに従って要求信号認識を行う要求信号認識手段、記憶部12に記憶されている検索プログラムに従って記憶部12に記憶されている各種情報を検索する情報検索手段、記憶部12に記憶されている灯色状態監視プログラムに従って灯色状態監視を行う灯色状態監視手段、記憶部12に記憶されている赤信号残り時間計算プログラムに従って赤信号残り時間の計算を行う赤信号残り時間計算手段として機能する。
【0058】
上記通信部13は、例えば、Bluetooth方式でBluetooth通信が可能なRFトランシーバ部,ベースバンド信号処理部,フラッシュEEPROM,マイクロコントローラおよびインタフェース等で構成されている。そして、制御部11の制御によって、通信端末装置1と通信装置2との間で双方向通信を行う。尚、通信部13は、Bluetooth方式以外の微弱電波による近距離無線通信を行う構成にしてもよい。
【0059】
上記記憶部12は、RAM,ROM,EEPROMおよびフラッシュメモリ等の半導体メモリで構成されている。そして、制御プログラム,アプリケーションソフトおよびアドインソフトを記憶する領域、および、通信端末装置1に提供するための各種情報を記憶する領域を備えている。
【0060】
上記信号制御機接続部14は、警察庁仕様によるP5またはP6インターフェイスによって構成されており、警察庁仕様に従って、接続されている信号制御機4に青信号延長要求信号あるいは押しボタン箱押下信号を送信する。
【0061】
上記信号灯器接続部15は、警察庁仕様によるP9またはP10インターフェイスにより構成されており、警察庁仕様に従って、接続されている信号灯器3の個々の信号灯器a,b,c,…から赤および赤以外の灯色情報を取得する。
【0062】
ここで、上述したように、上記信号灯器3は、交差点に設置された複数の信号灯器a,b,c,…でなり、灯色によって横断の可否を表示する。また、信号制御機4は、交通管制センターからのコントロールおよび内蔵する制御プログラムによって、各信号灯器a,b,c,…を遠隔制御する。
【0063】
以下、上記構成を有する交差点情報提供システムの動作について、実例を上げて具体的に説明する。
【0064】
図2は、一般的な十字交差点を例とした場合において、十字交差点の平面図(図2(a))とその十字交差点における安全のために必要な情報(図2(b))とを示している。本例においては、A道路横断およびB道路横断の何れの場合も、通信装置2から取得できる提供情報に含まれる閲覧情報として待ち時間情報,安全情報および注意情報があり、通信端末装置1から信号制御機4を操作するための操作情報として青信号延長操作情報がある。
【0065】
通常、十字交差点に歩行者が差し掛かった状況において、道路を横断することを考えた場合に、図2に示すようにA道路横断とB道路横断との2つ横断パターンが考えられる。この場合、同じ交差点内であっても全く異なったA道路横断情報とB道路横断情報とが必要である場合も多く、歩行者の安全のためには両横断情報は区別して提供される必要がある。
【0066】
そのために、本実施の形態においては、図2(b)に示すように、上記通信装置2から提供される情報は、道路によって関連付けられた道路毎の情報として通信端末装置1で閲覧できるようにしている。
【0067】
尚、図2においては十字交差点を例としているが、十字交差点による説明事項は十字交差点以外の交差点に適用することが可能である。
【0068】
また、上記の例においては、A道路横断およびB道路横断の何れの場合も、上記閲覧情報として待ち時間情報,安全情報および注意情報が上げられ、上記操作情報として青信号延長操作情報が上げられている。しかしながら、この発明は、これらの情報に限定されるものではない。
【0069】
図3は、上記十字交差点における本交差点情報提供システムの配置例を示す。図3(a)は、通信装置2の通信方式が近距離無線であるBluetooth方式である場合での配置例である。この場合、通信装置2における通信部13の通信範囲は、基本的に交差点の1角をカバーするエリア16とする。したがって、十字交差点の全角をカバーするには、4個の通信装置2が必要となる。但し、図3においては1個の通信装置2のみを記載している。また、通信部13の通信方式として通信範囲を広く取ることができる通信方式を採用して、図3(b)に示すように、十字交差点の全体をカバーできるエリア17とすることも可能である。このように、通信範囲を広くとることによって、1つの通信装置2でも、A道路横断用の情報とB道路横断用の情報との情報提供を行うことが可能となる。
【0070】
本実施の形態においては、上記通信端末装置1と通信装置2との間での情報の授受は、通信端末装置1が通信装置2の通信範囲に移動してきた段階で自動的にまたは手動によって実行可能になっている。
【0071】
図4は、上記通信装置2から通信端末装置1に提供される提供情報のデータブロック例を示す。提供情報は、横断道路名称等が付加されており、通信端末装置1側の処理で横断道路毎の情報に分解可能な形態であることが望ましい。尚、図4中、待ち時間情報は、横断道路が赤信号である残り時間を示す赤信号残り時間情報を含む情報である。また、安全情報は、交差点に属すると共に、横断対象となる道路の道路特性情報(道幅,横断歩道有無,交通規制,歩車分離非分離のうちの少なくとも一つ含む)を含む情報である。また、注意情報は、過去の事故データを元に作成された注意情報を含む情報である。しかしながら、これらの情報に限定されるものではない。
【0072】
図5は、上記通信端末装置1が、通信装置2に対して情報取得要求を行って応答情報を取得する際に、制御部5によって実行される取得制御処理動作のフローチャートである。以下、図5に従って取得制御処理動作について説明する。
【0073】
ステップS1で、上記通信部10が制御されて通信装置2との通信を確立した後待機状態となる。ステップS2で、情報取得要求信号が通信装置2に送信される。ステップS3で、通信装置2から送信されてくる上記情報取得要求に対する応答情報としての提供情報が取得される。ステップS4で、上記取得された提供情報が記憶部8に記憶される。その後、通信部10が制御されて通信装置2との通信が遮断されて、取得制御処理動作が終了される。
【0074】
図6は、上記通信装置2が通信端末装置1からの情報取得要求を受信して上記提供情報を送信する際に、制御部11によって実行される情報送信制御処理動作のフローチャートである。以下、図6に従って情報送信制御処理動作について説明する。予め、制御部11によって通信部13が制御されて、通信端末装置1との通信が確立されている。
【0075】
ステップS11で、上記通信端末装置1からの情報取得要求の受信を待つ受信待機状態となる。ステップS12で、通信端末装置1からの情報取得要求信号が受信される。ステップS13で、上記受信した情報取得要求に対応している通信端末装置1からの要求情報が、記憶部12の中から検索される。ステップS14で、記憶部12から検索された通信端末装置1からの要求に該当する情報が、上記提供情報として通信端末装置1に送信される。そうした後、通信端末装置1との情報送信制御処理動作が終了される。
【0076】
図7は、上記通信端末装置1が取得した上記提供情報の表示部6への表示例を示す。図7(a)は「待ち時間情報」の表示例であり、図7(b)は「安全情報」の表示例であり、図7(c)は「注意情報」の表示例である。何れの提供情報においても、付加情報として横断道路名称「『御池通』南向き横断」が付加されている。また、図8は、通信端末装置1による青信号延長操作時における上記操作情報の表示部6への表示例である。この場合にも付加情報として横断道路名称「『御池通』南向き横断」が付加されている。
【0077】
以下、画面の遷移例を含めた動作の概要を説明するが、この説明においては効果を認識し易いように3つの横断道路について例示している。しかしながら、この発明は、これに限定されるものではない。上記提供情報の表示順序、または、表示すべき提供情報の選択メニューに関する表示順序については、アクセス頻度を用いることによって決定されるようにしている。尚、アクセス頻度は、各道路毎の閲覧回数から、または、閲覧回数に表示情報毎に重みを乗じたものから算出される。
【0078】
図9は、上記通信端末装置1の制御部5によって実行される提供情報の表示順序を決定する提供情報表示順序決定処理動作のフローチャートである。尚、この場合における表示順序の決定は、上記表示操作情報(各道路毎の提供情報の閲覧回数)の比較(図9の場合には過去10回の表示操作情報を記憶)によって行われる。以下、図9に従って、提供情報表示順序決定処理動作について説明する。
【0079】
ステップS21で、図5に示すようにして、上記通信装置2から提供情報が取得される。ステップS22で、取得された上記提供情報に含まれている識別情報に基づいて、過去通信装置2から取得した提供情報がどのように利用されたかを上記識別情報と関連付けて記憶している表示操作情報が、記憶部8から読み出される。ステップS23で、上記表示操作情報に含まれている各横断道路が、閲覧回数の多い順にソートされる。ステップS24で、上記ソートされた横断道路の順に当該横断道に関する1つの閲覧情報が表示部6に表示される。
【0080】
ステップS25で、上記操作部7に対するユーザの操作によって、表示部6の表示が切り換えられる。ステップS26で、上記表示切換前に表示されていた閲覧情報の表示時間がt秒(本実施の形態では10秒)以上であるか否かが判別される。その結果、t秒以上であればステップS27に進み、そうでなければステップS29に進む。ステップS27で、上記表示切換前に表示されていた閲覧情報が、上記表示操作情報として有効であると判定され、上記ステップS21における情報取得の対象である当該通信装置2を特定するための識別情報に関連付けられて記憶部8に記憶されている表示操作情報に追加記憶される。こうして、ユーザがt秒(10秒)以上表示した閲覧情報を表示操作情報として残すのである。尚、上記有効と判定するための時間を、ユーザの設定によって変更可能に構成しても差し支えない。
【0081】
ステップS28で、上記ステップS27において新たな表示操作情報が追加されたことによって過去に記憶された表示操作情報の回数が10回を越えた場合には、過去10回を超える古い表示操作情報が削除される。そうした後、ステップS30に進む。ステップS29で、上記表示切換前に表示されていた閲覧情報が表示操作情報として無効であると判定され、記憶部8に記憶されている表示操作情報への追加は行われない。ステップS30で、上記ステップS25における表示部6の表示切換が、次の閲覧情報への切り換えであるか否かが判別される。その結果、次の閲覧情報の切換表示であれば上記ステップS24に戻って、次の閲覧情報が表示部6に表示される。一方、次の閲覧情報の切換表示ではなく、別情報への表示切換であればステップS31へ進む。ステップS31で、別情報への表示切換等の指示された処理が実行される。そうした後、提供情報表示順序決定処理動作を終了する。
【0082】
図10は、図9に示す提供情報表示順序決定処理動作の結果、通信装置2を特定するためのユニークな識別情報「ID192.168.0.50」に関連付けられて記憶部8に記憶された過去10回分の表示操作情報の一例を示す。図10に示すように、通信端末装置1の記憶部8には過去10回の情報確認が何れの道路の情報に対して行われたかが記憶されている。尚、通信装置2を特定するユニークな識別情報としては、「製造番号」,「IPアドレス」,「MACアドレス」あるいは「BDアドレス」等が用いられる。また、表示操作情報として道路を記憶する場合には、具体的には「道路名称」あるいは「道路コード」等の道路を特定できる形式で記憶する。
【0083】
尚、図10は、総ての閲覧情報を含む表示操作情報を示している。しかしながら、図11に示すように、閲覧情報毎に表示操作情報を記憶するようにしても差し支えない。こうすることによって、提供情報を表示する順序を閲覧情報別に異ならせることができるのである。
【0084】
図12は、図10に示す総ての閲覧情報を含む過去10回分の表示操作情報に基づく表示順序での閲覧情報「安全情報」の画面遷移を示す。この場合は、閲覧回数が6回で最も頻繁に利用されいるC道路横断のための安全情報が最初に表示される。したがって、通信端末装置1の利用者による表示切り換え操作の回数を少なくすることができる。尚、図11に示す閲覧情報毎の過去10回分の表示操作情報に基づく表示順序で閲覧情報「安全情報」を表示する場合には、「安全情報」の閲覧回数が6回で最も頻繁に利用されいるB道路横断のための安全情報が最初に表示されることになる。したがって、図12の場合よりも更に表示切り換え操作の回数を少なくすることができるのである。
【0085】
図13は、図10に示す総ての閲覧情報を含む過去10回分の表示操作情報を活用せずに、通信装置2から送信された提供情報をそのままの順序での閲覧情報「安全情報」の画面遷移を示す。この場合は、過去10回の表示操作情報から見るとC道路横断の情報を見る確率が最も高いにも拘わらず、A道路横断のための情報が最初に表示される。したがって、ユーザは、C道路横断のための情報を確認するためには、2回も画面を切り替える必要が生ずるのである。
【0086】
次に、上記通信端末装置1が、通信装置2から取得した情報を表示するに先だって、表示すべき取得情報が属する横断道路を選択するための選択メニューを表示する場合について説明する。その際における上記選択メニューにおける各道路名の配列順序の決定は、通信端末装置1内に保有している通信装置2から過去に取得した提供情報のうち過去10回の情報確認(閲覧)が何れの横断道路に対して行われたかを表す表示操作情報に基づいて行われる。
【0087】
図14は、上記通信端末装置1の制御部5によって実行される選択メニューの配列順序を決定する選択メニュー配列順序決定処理動作のフローチャートである。尚、この場合における配列順序の決定は、上記表示操作情報(各道路毎の提供情報の閲覧回数)の比較(図14の場合には過去10回の表示操作情報を記憶)によって行われる。以下、図14に従って、選択メニュー配列順序決定処理動作について説明する。
【0088】
ステップS41で、図5に示すようにして、上記通信装置2から提供情報が取得される。ステップS42で、取得された上記提供情報に含まれている識別情報に基づいて、上記表示操作情報が記憶部8から読み出される。ステップS43で、上記表示操作情報に含まれている各横断道路が、閲覧回数の多い順にソートされる。ステップS44で、上記ソートされた横断道路の配列順で上記提供情報の選択メニューが表示部6に表示される。
【0089】
ステップS45で、上記操作部7に対するユーザの操作によって表示部6に表示されている選択メニューが選択されて、ユーザが見たい閲覧情報が表示される。ステップS46で、操作部7に対するユーザの操作によって、表示部6の表示が切り換えられる。ステップS47で、上記表示切換前に表示されていた閲覧情報の表示時間がt秒(本実施の形態では10秒)以上であるか否かが判別される。その結果、t秒以上であればステップS48に進む一方、そうでなければステップS50に進む。ステップS48で、上記表示切換前に表示されていた閲覧情報が、上記表示操作情報として有効であると判定され、当該通信装置2の識別情報に関連付けられて記憶部8の表示操作情報に追加される。こうして、ユーザがt秒(10秒)以上表示した閲覧情報を表示操作情報として残すのである。尚、上記有効と判定するための時間を、ユーザの設定によって変更可能に構成しても差し支えない。
【0090】
ステップS49で、上記ステップS48において新たな表示操作情報が追加されたことによって過去に記憶された表示操作情報の回数が10回を越えた場合には、過去10回を超える古い表示操作情報が削除される。そうした後、ステップS51に進む。ステップS50で、上記表示切換前に表示されていた閲覧情報が表示操作情報として無効であると判定され、記憶部8に記憶されている表示操作情報への追加は行われない。ステップS51で、上記ステップS46における表示部6の表示切換が、次の閲覧情報への切り換えであるか否かが判別される。その結果、次の閲覧情報の切換表示であれば上記ステップS45に戻って、次の閲覧情報が表示部6に表示される。一方、次の閲覧情報の切換表示ではなく、別モードへの表示切換であればステップS52へ進む。ステップS52で、提供情報の閲覧を終了または中断して指定モードへの移行が行われる。そうした後、選択メニュー表示順序決定処理動作を終了する。
【0091】
尚、図14は、図10に示すような総ての閲覧情報を含む表示操作情報を用いる場合のフローチャートである。しかしながら、図11に示すような閲覧情報毎の表示操作情報を用いて、閲覧情報毎に、横断道路を閲覧回数の多い順にソートするようにしても良い。
【0092】
図15は、図10に示す総ての閲覧情報を含む過去10回分の表示操作情報に基づく表示順序での選択メニュー画面から閲覧情報「安全情報」への画面遷移を示す。この場合、過去10回のうち一番頻繁に利用されているC道路横断の情報を選択するための横断道路名称が選択メニュー画面の最上位に表示されると共に、カーソルが「C道路」の箇所に位置している。そして、そのまま「C道路」が選択されると、C道路横断のための安全情報が最初に表示される。したがって、通信端末装置1の利用者による表示切り換え操作の回数を少なくすることができるのである。
【0093】
図16は、図10に示す総ての閲覧情報を含む過去10回分の表示操作情報を活用せずに、通信装置2から送信された提供情報をそのままの順序での選択メニュー画面から閲覧情報「安全情報」への画面遷移を示す。この場合、過去10回の表示操作情報から見るとC道路横断の情報を見る確率が最も高いにも拘わらず、A道路横断の情報を選択するための横断道路名称が選択メニュー画面の最上位に表示される。したがって、ユーザは、C道路横断のための情報を確認するためには、選択メニューのカーソルを2回も操作する必要が生ずるのである。
【0094】
図17は、上記通信端末装置1の制御部5によって実行される選択メニューのカーソル位置を決定するカーソル位置決定処理動作のフローチャートである。尚、この場合におけるカーソル位置の決定は、上記表示操作情報(各道路毎の提供情報の閲覧回数)の比較(図17の場合には過去10回の表示操作情報を記憶)によって行われる。以下、図17に従って、カーソル位置決定処理動作について説明する。
【0095】
ステップS61で、図5に示すようにして、上記通信装置2から提供情報が取得される。ステップS62で、取得された上記提供情報に含まれている識別情報に基づいて、上記表示操作情報が記憶部8から読み出される。ステップS63で、上記表示操作情報に含まれている各横断道路のうち閲覧回数の最も多い横断道路の選択メニュー上での配列位置が、カーソルの初期指定位置として決定される。ステップS64で、上記提供情報の選択メニューが表示部6に表示される。さらに、選択メニュー上における上記初期指定位置にカーソルが表示される。
【0096】
ステップS65で、上記操作部7に対するユーザの操作によって表示部6に表示されている選択メニューが選択されて、ユーザが見たい閲覧情報が表示される。ステップS66で、操作部7に対するユーザの操作によって、表示部6の表示が切り換えられる。ステップS67で、上記表示切換前に表示されていた閲覧情報の表示時間がt秒(本実施の形態では10秒)以上であるか否かが判別される。その結果、t秒以上であればステップS68に進む一方、そうでなければステップS70に進む。ステップS68で、上記表示切換前に表示されていた閲覧情報が、上記表示操作情報として有効であると判定され、当該通信装置2の識別情報に関連付けられて記憶部8の表示操作情報に追加される。こうして、ユーザがt秒(10秒)以上表示した閲覧情報を表示操作情報として残すのである。尚、上記有効と判定するための時間を、ユーザの設定によって変更可能に構成しても差し支えない。
【0097】
ステップS69で、上記ステップS68において新たな表示操作情報が追加されたことによって過去に記憶された表示操作情報の回数が10回を越えた場合には、過去10回を超える古い表示操作情報が削除される。そうした後、ステップS71に進む。ステップS70で、上記表示切換前に表示されていた閲覧情報が表示操作情報として無効であると判定され、記憶部8に記憶されている表示操作情報への追加は行われない。ステップS71で、上記ステップS66における表示部6の表示切換が、次の閲覧情報への切り換えであるか否かが判別される。その結果、次の閲覧情報の切換表示であれば上記ステップS65に戻って、次の閲覧情報が表示部6に表示される。一方、次の閲覧情報の切換表示ではなく、別モードへの表示切換であればステップS72へ進む。ステップS72で、提供情報の閲覧を終了または中断して指定モードへの移行が行われる。そうした後、カーソル位置決定処理動作を終了する。
【0098】
尚、図17は、図10に示すような総ての閲覧情報を含む表示操作情報を用いる場合のフローチャートである。しかしながら、図11に示すような閲覧情報毎の表示操作情報を用いて、閲覧情報毎に、閲覧回数が最も多い横断道路の位置をカーソルの初期指定位置としても良い。
【0099】
図18は、図10に示す総ての閲覧情報を含む過去10回の表示操作情報に基づくカーソル初期指定位置での選択メニュー画面から閲覧情報「安全情報」への画面遷移を示す。この場合は、過去10回のうち一番頻繁に利用されているC道路横断のメニューの位置にカーソルが予め表示されている。そして、そのまま「C道路」が選択されると、C道路横断のための安全情報が最初に表示される。したがって、通信端末装置1の利用者による表示切り換え操作の回数を少なくすることができるのである。
【0100】
図19は、図10に示す総ての閲覧情報を含む過去10回の表示操作情報を活用せず、通信装置2から送信された提供情報の順序に基づくカーソル初期指定位置での選択メニュー画面から閲覧情報「安全情報」への画面遷移を示す。この場合、過去10回の表示操作情報から見るとC道路横断の情報を見る確率が最も高いにも拘わらず、A道路横断のメニューの位置にカーソルが表示されている。したがって、ユーザは、C道路横断のための情報を確認する際には、選択メニューのカーソルを2回も操作する必要が生ずるのである。
【0101】
ところで、上記各実施例においては、上記表示操作情報の内容(閲覧情報等)については関係なく上記表示操作情報を利用している。ところが、通信端末装置1の利用者が閲覧した閲覧情報に重みを付加して利用すれば、更に精度の高い閲覧情報の表示順序決定や選択メニュー上における各道路名の配列順序決定や選択メニュー上のカーソル初期指定位置決定を行うことが可能になる。
【0102】
例えば、上記提供情報の各閲覧情報と上記青信号延長操作における操作情報との重みを下記のように設定する。
(1)待ち時間情報 y1 (例:0.8)
(2)安全情報 y2 (例:0.5)
(3)注意情報 y3 (例:0.5)
(4)青信号延長機能 y4 (例:1.0)
【0103】
その場合、各閲覧情報および操作情報の意味が「実際に横断する」という行為に近ければ近い程、閲覧した利用者がこの道路を横断したいという意思表示をより強く示していることになる。そのため、上記重み付けについては、そのような閲覧情報および操作情報により大きな(「1」により近い)重みを与えることが望ましい。上述の例では、次の青信号時間を延長する操作である「青信号延長機能」の操作、青信号になるまでどの位待つ必要が有るのかを確認する「待ち時間情報」の閲覧に、高い重みを与えている。
【0104】
以下、上述した重みを用いて、例えば、上記提供情報の表示順序を設定する方法について説明する。ここで、各横断道路に関する閲覧情報および操作情報を利用した回数を表す変数を、次のように設定する。
N(a1),N(b1),N(c1):A,B,C道路の「待ち時間情報」を閲覧した回数
N(a2),N(b2),N(c2):A,B,C道路の「安全情報」を閲覧した回数
N(a3),N(b3),N(c3):A,B,C道路の「注意情報」を利用した回数
N(a4),N(b4),N(c4):A,B,C道路の「青信号延長操作」を実行した回数
そして、次のような計算式によって、重みと回数とを掛け合わせて合計した数値を算出することによって、回数と内容との双方を考慮した順序づけを行うのである。
A道路 :N(a1)*y1+N(a2)*y2+N(a3)*y3+N(a4)*y4
B道路 :N(b1)*y1+N(b2)*y2+N(b3)*y3+N(b4)*y4
C道路 :N(c1)*y1+N(c2)*y2+N(c3)*y3+N(c4)*y4
【0105】
例えば、総ての閲覧情報を含む過去10回分の表示操作情報が、図20に示すようになっている場合を考える。この場合、各横断道路毎の利用回数は
A道路 :3回
B道路 :4回
C道路 :3回
となる。したがって、図9に示すように利用回数のみに基づいて上記提供情報の表示順序を設定すると、B道路が最初に表示されることになる。ところが、上述したような重み付けを行うことによって、各横断道路毎の重み付け利用回数は
A道路 :0.8*1+0.5*1+0.5*1+1.0*0=1.6
B道路 :0.8*0+0.5*2+0.5*2+1.0*0=2.0
C道路 :0.8*2+0.5*0+0.5*0+1.0*1=2.6
となる。したがって、重み付けを行うことによって、横断したいという意志をより明確に示す閲覧/操作が最も多く行われた「C道路」に関する提供情報が最初に表示されることになり、精度の高い表示順序づけを行うことが可能となるのである。
【0106】
また、上記提供情報のうち「待ち時間情報」等は、残り時間ぎりぎりまで情報確認された場合には、当該「待ち時間情報」が属している横断道路をユーザが横断しようとしていると予測される。そこで、例えば、図21に示すように、閲覧情報「待ち時間情報」の表示残り時間と重み補正値とを対応づけておき、閲覧情報「待ち時間情報」を表示している状態で残り何秒で他の画面に切り換えたかによって、予め設定されている重みの値に補正を加えるのである。こうすることによって、閲覧情報の表示順序決定や選択メニューの配列順序決定や選択メニュー上のカーソル初期指定位置決定の正確性が増し、ユーザの手数を減らすことができるのである。
【0107】
また、一般的に、必要とする閲覧情報は必要としない閲覧情報に比して長く見る傾向にある。そこで、閲覧情報を閲覧している時間の長さによって、予め設定されている重みの値に補正を加えることも有効である。こうすることによって、閲覧情報の表示順序決定や選択メニューの配列順序決定や選択メニュー上のカーソル初期指定位置決定をより正確に行うことができる。例えば、図22に示すように、閲覧情報の閲覧時間と重み補正値とを対応づけておき、ある閲覧情報を閲覧した時間に応じて、予め設定されている重みの値に補正を加えるのである。尚、図22においては、上記閲覧時間を「10秒以下」と「10秒超」との2つに区分しているが、この区分数や区分の内容等は図22に限定されるものではない。
【0108】
また、上記重みをよりきめ細かく補正する場合には、上記提供情報の種類(閲覧情報)と閲覧時間とから重みの補正値を得ることができるテーブルを作成しておく。そして、重み計算の際に上記テーブルを引いて補正値を取得するようにしても良い。尚、上記提供情報の種類の例としては、待ち時間情報,安全情報,注意情報,青信号延長操作等がある。
【0109】
さらに、上記提供情報の種類(閲覧情報)と閲覧時間とから予め閲覧時間による補正値が考慮されている重みの値を得ることができるテーブルを作成しておいても差し支えない。こうすることによって、各横断道路毎の重み付け利用回数の計算手順を簡略化することができる。
【0110】
尚、以上の説明においては、横断道路が3つ有る場合を例に、上記表示操作情報の活用方法の説明を行っている。しかしながら、横断道路が2つしかない場合には、次のようにしても差し支えない。すなわち、詳細な利用情報を残さずにユーザによる閲覧がある都度各横断道路毎の重み付け利用回数の計算を行う。そして、例えば、A道路に関する計算値を正の値とする一方、B道路に関する計算値を負の値として、加算して行くのである。こうして、ユーザに対して提供情報を表示する際に、上記加算値が正の値を呈している場合にはA道路に関する閲覧情報を先に表示する一方、上記加算値が負の値を呈している場合にはB道路に関する閲覧情報を先に表示するのである。こうすることによって、過去の状況を加味して提供情報の表示順序を変更することができるのである。
【図面の簡単な説明】
【0111】
【図1】この発明の通信端末装置を含む交差点情報提供システムにおけるブロック図である。
【図2】十字交差点の平面図と安全のために必要な情報とを示す図である。
【図3】十字交差点における交差点情報提供システムの配置例を示す図である。
【図4】図1における通信装置から通信端末装置に提供される提供情報のデータブロック例を示す図である。
【図5】図1における通信端末装置の制御部によって実行される取得制御処理動作のフローチャートである。
【図6】図1における通信装置の制御部によって実行される情報送信制御処理動作のフローチャートである。
【図7】取得した提供情報の表示例を示す図である。
【図8】青信号延長操作時における操作情報の表示例を示す図である。
【図9】提供情報表示順序決定処理動作のフローチャートである。
【図10】過去10回分の表示操作情報の一例を示す図である。
【図11】閲覧情報毎の過去10回分の表示操作情報の一例を示す図である。
【図12】過去の表示操作情報に基づく表示順序での画面遷移を示す図である。
【図13】過去の表示操作情報を活用しない場合の画面遷移を示す図である。
【図14】選択メニュー配列順序決定処理動作のフローチャートである。
【図15】過去の表示操作情報に基づく配列順序での選択メニュー画面から閲覧情報への画面遷移を示す図である。
【図16】過去の表示操作情報を活用しない場合の選択メニュー画面から閲覧情報への画面遷移を示す図である。
【図17】カーソル位置決定処理動作のフローチャートである。
【図18】過去の表示操作情報に基づくカーソル初期指定位置での選択メニュー画面から閲覧情報への画面遷移を示す図である。
【図19】過去の表示操作情報を活用しない場合のカーソル初期指定位置での選択メニュー画面から閲覧情報への画面遷移を示す図である。
【図20】過去10回分の表示操作情報の図10とは異なる例を示す図である。
【図21】表示残り時間と重み補正値との対応づけの一例を示す図である。
【図22】閲覧時間と重み補正値との対応づけの一例を示す図である。
【符号の説明】
【0112】
1…通信端末装置、
2…通信装置、
3…信号灯器、
4…信号制御機、
5,11…制御部、
6…表示部、
7…操作部、
8,12…記憶部、
9…時計部、
10,13…通信部、
14…信号制御機接続部、
15…信号灯器接続部、
16…交差点の1角をカバーするエリア、
17…十字交差点の全体をカバーするエリア。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
道路の横断の可否を示す信号灯器の動作を制御する信号制御機と情報の授受を行う通信装置に対して、情報取得要求を行って所望の情報を取得する通信端末装置であって、
上記通信装置に対して情報取得要求信号を送信することによって、上記道路に関する提供情報および上記通信装置を特定するための識別情報を含む情報を取得する取得制御手段と、
上記取得制御手段によって取得された情報を表示する表示手段と、
上記表示手段によって表示される取得情報に関する道路別の表示順序、あるいは、上記表示手段によって表示される取得情報の道路を選択するための選択メニュー上における各道路名の配列順序を、過去に表示した情報の履歴に基づいて決定する選択表示制御手段と
を備えたことを特徴とする通信端末装置。
【請求項2】
請求項1に記載の通信端末装置において、
上記道路に関する提供情報は、道路名を示す名称情報と、赤信号表示の残り時間情報を含む待ち時間情報,道路の特性を表す特性情報を含む安全情報および過去の事故データに基づく注意情報のうちの少なくとも何れか1つとを含んでいることを特徴とする通信端末装置。
【請求項3】
請求項1に記載の通信端末装置において、
上記表示手段は、上記取得制御手段によって取得された情報を、当該情報に関する道路の道路名に対応付けて表示することを特徴とする通信端末装置。
【請求項4】
請求項3に記載の通信端末装置において、
上記表示手段に表示された各道路毎の情報に対するユーザによるアクセス頻度を、当該情報の取得先である通信装置を特定する識別情報と対応付けて、表示操作情報として記憶する表示操作情報記憶手段を備えたことを特徴とする通信端末装置。
【請求項5】
請求項4に記載の通信端末装置において、
上記選択表示制御手段は、上記表示操作情報記憶手段に記憶された表示操作情報としての上記アクセス頻度を参照し、上記アクセス頻度が高い道路に関する情報の表示順序を他の道路に関する情報よりも先であると決定するようになっていることを特徴とする通信端末装置。
【請求項6】
請求項4に記載の通信端末装置において、
上記各道路毎に関連付けられた情報を上記表示手段によって表示するに際して、ユーザが所望する道路を選択するための選択メニューを作成して上記表示手段に表示させる選択メニュー作成表示手段を備えたことを特徴とする通信端末装置。
【請求項7】
請求項6に記載の通信端末装置において、
上記選択表示制御手段は、上記表示操作情報記憶手段に記憶された表示操作情報としての上記アクセス頻度を参照し、上記アクセス頻度が高い道路の上記選択メニュー上での配列順序を他の道路よりも上位であると決定するようになっていることを特徴とする通信端末装置。
【請求項8】
請求項4に記載の通信端末装置において、
上記道路毎の情報が1つの道路に対して複数存在している場合には、上記表示操作情報記憶手段は、上記各道路毎の情報に対するユーザによるアクセス頻度を、上記情報の種類別に上記識別情報と対応付けて、上記表示操作情報として記憶するようになっていることを特徴とする通信端末装置。
【請求項9】
請求項8に記載の通信端末装置において、
上記選択表示制御手段は、各道路毎に、上記情報の種類毎の上記アクセス頻度に予め設定された重みを乗じた値を合計し、得られた数値が大きい道路に関する情報の表示順序を他の道路に関する情報よりも先であると決定するようになっていることを特徴とする通信端末装置。
【請求項10】
請求項8に記載の通信端末装置において、
各道路毎に且つ上記各情報の種類毎に、上記表示手段への表示残り時間と重み補正値とを対応付けて記憶する第1重み補正値記憶手段を有して、
上記選択表示制御手段は、各道路毎に且つ上記各情報の種類毎に予め設定された重みに対して上記表示手段によって表示された際の表示残り時間に対応付けられた重み補正値によって補正を行った後、各道路毎に、上記情報の種類毎の上記アクセス頻度に上記補正後の重みを乗じた値を合計し、得られた数値が大きい道路に関する情報の表示順序を他の道路に関する情報よりも先であると決定する
ようになっていることを特徴とする通信端末装置。
【請求項11】
請求項8に記載の通信端末装置において、
各道路毎に且つ上記各情報の種類毎に、閲覧時間と重み補正値とを対応付けて記憶する第2重み補正値記憶手段を有して、
上記選択表示制御手段は、各道路毎に且つ上記各情報の種類毎に予め設定された重みに対して上記表示手段によって表示された際の閲覧時間に対応付けられた重み補正値によって補正を行った後、各道路毎に、上記情報の種類毎の上記アクセス頻度に上記補正後の重みを乗じた値を合計し、得られた数値が大きい道路に関する情報の表示順序を他の道路に関する情報よりも先であると決定する
ようになっていることを特徴とする通信端末装置。
【請求項12】
請求項8に記載の通信端末装置において、
上記各道路毎に関連付けられた複数の情報を上記表示手段に表示するに際して、ユーザが所望の道路を選択するための選択メニューを作成して上記表示手段に表示する選択メニュー作成表示手段を備えたことを特徴とする通信端末装置。
【請求項13】
請求項12に記載の通信端末装置において、
上記選択表示制御手段は、各道路毎に、上記情報の種類毎の上記アクセス頻度に予め設定された重みを乗じた値を合計し、得られた数値が大きい道路の上記選択メニュー上での配列順序を他の道路よりも上位であると決定するようになっていることを特徴とする通信端末装置。
【請求項14】
請求項12に記載の通信端末装置において、
各道路毎に且つ上記各情報の種類毎に、上記表示手段への表示残り時間と重み補正値とを対応付けて記憶する第3重み補正値記憶手段を有して、
上記選択表示制御手段は、各道路毎に且つ上記各情報の種類毎に予め設定された重みに対して上記表示手段によって表示された際の表示残り時間に対応付けられた重み補正値によって補正を行った後、各道路毎に、上記情報の種類毎の上記アクセス頻度に上記補正後の重みを乗じた値を合計し、得られた数値が大きい道路の上記選択メニュー上での配列順序を他の道路よりも上位であると決定する
ようになっていることを特徴とする通信端末装置。
【請求項15】
請求項12に記載の通信端末装置において、
各道路毎に且つ上記各情報の種類毎に、閲覧時間と重み補正値とを対応付けて記憶する第4重み補正値記憶手段を有して、
上記選択表示制御手段は、各道路毎に且つ上記各情報の種類毎に予め設定された重みに対して上記表示手段によって表示された際の閲覧時間に対応付けられた重み補正値によって補正を行った後、各道路毎に、上記情報の種類毎の上記アクセス頻度に上記補正後の重みを乗じた値を合計し、得られた数値が大きい道路の上記選択メニュー上での配列順序を他の道路よりも上位であると決定するようになっている
ことを特徴とする通信端末装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2006−11587(P2006−11587A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−184608(P2004−184608)
【出願日】平成16年6月23日(2004.6.23)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】