説明

通信管理システム、通信管理システムの通信管理方法、通信管理装置、通信装置

【課題】 所定空間内の物体移動を検知した検知結果と第2通信装置の距離が予め定められた距離未満であるとの判別結果に基づき所定の処理を可能とする通信管理システム、通信管理システムの通信管理方法、通信管理装置、通信装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 第1通信装置は第2通信装置との距離を算出するための距離算出用信号を送信する第1送信部と送信した当該距離算出用信号と受信した当該距離算出用信号に応じた信号との位相差を検出する検出部と位相差に基づいて第2通信装置の距離を算出する算出部とを備え、第2通信装置は距離算出用信号に応じた信号を送信する第2送信部を備え、算出した距離が予め定められた距離未満であるか否かを判別する判別部と所定空間内の物体の移動を検知するセンサを備え、センサによる検知結果と予め定められた距離未満であるときの判別結果とに基づいて所定の処理を行うことを可能とすることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信管理システム、通信管理システムの通信管理方法、通信管理装置、通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、所定の処理を実行すべく相互に通信を行う通信装置として、鍵を用いることなく例えばキースイッチにてエンジンの始動・停止が可能な機能(以下、スマートイグニッション機能という)を搭載した自動車における車載機と携帯機がある。
【0003】
以下、スマートイグニッション機能を搭載した自動車における車載機と携帯機の通信について詳述する。尚、車載機は例えば自動車内部に設けられ、携帯機は当該自動車の運転手が所持しているものとする。そして、運転手は、自動車のドアをアンロックして自動車に乗り込んだものとする。
【0004】
自動車内部に別途設けられた制御部は、自動車のドアが閉じられたことに基づく信号を受信すると、自動車のエンジンの始動・停止を切り替えるためのキースイッチの不動作状態を解除するか否かを確認するための信号を車載機に送信する。車載機は、制御部からの当該信号を受信すると、携帯機が自動車内にあるか否かを確認するための信号(以下、信号Aという)を送信する。携帯機が自動車内にある場合、携帯機は車載機からの信号Aを受信し、当該信号Aに応じた信号Bを送信する。車載機は携帯機からの信号Bを受信すると、携帯機が自動車内にあると判別する。そして、車載機は前述した制御部にキースイッチの不動作状態を解除するための指示信号を送信する。制御部は、車載機からの当該指示信号に基づいて、当該キースイッチの動作状態とする。そして、運転手は当該キースイッチを例えば一方側に切り替えることによって、自動車のエンジンを始動させることが可能となる。或いは、当該キースイッチを例えば他方側に切り替えることによって、自動車のエンジンを停止させることが可能となる。尚、この車載機からの信号Aの送信は、所定の間隔で繰り返し行われる。
【0005】
例えば、運転手が、キースイッチを他方側に切り替えることによって自動車のエンジンを停止させ携帯機を持って自動車外に出てしまい、車載機からの信号Aが携帯機に送信されなくなるとする。そのため、車載機からの信号Aに対しての携帯機からの信号Bが、車載機に送信されなくなる。そして、車載機は、例えば信号Aを送信してから所定の時間、携帯機からの信号Bが送信されてこないと判別すると、キースイッチを不動作状態とさせるための指示信号を制御部に送信する。制御部は、当該指示信号に基づいて、キースイッチを不動作状態とする。よって、車載機と携帯機が通信不能となることによって、キースイッチを不動作状態とさせることが可能となる。
【0006】
このように、スマートイグニッション機能を搭載した自動車においては、車載機と携帯機が通信可能であれば、前述したキースイッチにて自動車のエンジンの始動・停止を行うことが可能となる。
【特許文献1】特開2001−351453号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、運転手が、例えば自動車内に自動車の運転ができない例えば子供やペットを置いたまま、携帯機を持って自動車外の近傍に出たものとする。そのとき、運転手が自動車外に出たとしても、当該自動車の近傍にいるため車載機と携帯機の通信が可能である場合、前述したキースイッチは動作状態のままとなる。そのため、自動車内の子供やペットが、当該キースイッチを一方側に切り替えることによって、自動車のエンジンを始動させてしまう可能性があった。その際、例えば当該子供やペットが、誤ってアクセルペダルを踏んで事故を起こしてしまう可能性もあった。このように、運転手が自動車外に出てしまっても、携帯機と車載機が通信可能であれば、キースイッチは動作状態のままとなっており、不慮の事故等が起きる可能性があった。
【0008】
そこで、本発明は、第1通信装置(例えば車載機)の側に設けられたセンサにて所定空間内の物体の移動が検知されたときの検知結果と、第2通信装置(例えば携帯機)との間の距離が予め定められた距離未満であると判別したときの判別結果とに基づいて所定の処理を行うことを可能とする、通信管理システム、通信管理システムの通信管理方法、通信管理装置、通信装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するための発明は、第1通信装置と第2通信装置との間の距離が、前記第1通信装置と前記第2通信装置とが通信可能となる距離以下の予め定められた距離未満であるとき、所定の処理を行うことを可能とする通信管理システムであって、前記第1通信装置は、前記第2通信装置との間の距離を算出するための距離算出用信号を送信する第1送信部と、前記第2通信装置からの前記距離算出用信号に応じた信号を受信することによって、送信したときの当該距離算出用信号と、受信したときの当該距離算出用信号に応じた信号と、の位相差を検出する検出部と、前記検出部にて検出された前記位相差に基づいて、前記第2通信装置との距離を算出する算出部と、を備え、前記第2通信装置は、前記第1通信装置から送信された前記距離算出用信号に応じた信号を送信する第2送信部を備え、更に、前記算出部にて算出された前記第2通信装置との間の距離が前記予め定められた距離未満であるか否かを判別する判別部と、前記第1通信装置の側に設けられ所定空間内の物体の移動を検知するセンサと、を備え、前記センサにて前記所定空間内の物体の移動が検知されたときの検知結果と、前記算出部にて算出された前記第2通信装置との間の距離が前記予め定められた距離未満であると前記判別部が判別したときの判別結果と、に基づいて、前記所定の処理を行うことを可能とする、ことを特徴とする。
【0010】
また、第1通信装置と第2通信装置との間の距離が、前記第1通信装置と前記第2通信装置とが通信可能となる距離以下の予め定められた距離未満であるとき、所定の処理を行うことを可能とする通信管理システムであって、前記第1通信装置は、前記第2通信装置との間の距離を算出するための距離算出用信号を送信する第1送信部と、前記第2通信装置からの前記距離算出用信号に応じた信号を受信することによって、送信したときの当該距離算出用信号と、受信したときの当該距離算出用信号に応じた信号と、の位相差を検出する検出部と、前記検出部にて検出された前記位相差に基づいて、前記第2通信装置との間の距離を算出する算出部と、を備え、前記第2通信装置は、前記第1通信装置から送信された前記距離算出用信号に応じた信号を送信する第2送信部を備え、更に、前記算出部にて算出された前記第2通信装置との間の距離が前記予め定められた距離未満であるか否かを判別する第1判別部と、前記第1通信装置の側に設けられ所定空間における人体を検知するセンサと、前記センサにて検知された前記所定空間における人体が予め定められた大きさに対して大又は小の何れであるかを判別する第2判別部と、を備え、前記センサにて検知された前記所定空間における人体が前記予め定められた大きさに対して大であると前記第2判別部が判別したときの判別結果と、前記算出部にて算出された前記第2通信装置との間の距離が前記予め定められた距離未満であると前記第1判別部が判別したときの判別結果と、に基づいて、前記所定の処理を行うことを可能とする、ことを特徴とする。
【0011】
また、第1通信装置と第2通信装置との間の距離が、前記第1通信装置と前記第2通信装置とが通信可能となる距離以下の予め定められた距離未満であるとき、所定の処理を行うことを可能とする通信管理システムの通信管理方法であって、前記第1通信装置は、前記第2通信装置との間の距離を算出するための距離算出用信号を送信し、前記第2通信装置は、前記第1通信装置から送信された前記距離算出用信号に応じた信号を送信し、前記第1通信装置は、前記第2通信装置からの前記距離算出用信号に応じた信号を受信することによって送信したときの当該距離算出用信号と受信したときの当該距離算出用信号に応じた信号との位相差を検出し、当該位相差に基づいて前記第2通信装置との間の距離を算出し、更に、算出した前記第2通信装置との間の距離が前記予め定められた距離未満であるか否かを判別し、前記第1通信装置の側に設けられたセンサにて所定空間内の物体の移動を検知し、前記センサにて前記所定空間内の物体の移動が検知されたときの検知結果と、算出された前記第2通信装置との間の距離が前記予め定められた距離未満であると判別したときの判別結果と、に基づいて、前記所定の処理を行うことを可能とする、ことを特徴とする。
【0012】
また、相手側通信装置との間の距離が、前記相手側通信装置と通信可能となる距離以下の予め定められた距離未満であるとき、所定の処理を行うことを可能とする通信管理装置であって、前記相手側通信装置との間の距離を算出するための距離算出用信号を送信する送信部と、前記相手側通信装置からの前記距離算出用信号に応じた信号を受信することによって、送信したときの当該距離算出用信号と、受信したときの当該距離算出用信号に応じた信号と、の位相差を検出する検出部と、前記検出部にて検出された前記位相差に基づいて、前記相手側通信装置との間の距離を算出する算出部と、前記算出部にて算出された前記相手側通信装置との間の距離が前記予め定められた距離未満であるか否かを判別する判別部と、を有し所定空間内の物体の移動を検知するセンサにて物体の移動が検知されたときの検知結果と、前記算出部にて算出された前記相手側通信装置との間の距離が前記予め定められた距離未満であると前記判別部が判別したときの判別結果と、に基づいて、前記所定の処理を行うことを可能とする、ことを特徴とする。
【0013】
また、通信装置は、距離を算出するための距離算出用信号を送信し、返信されてきた前記距離算出用信号に応じた信号を受信することによって、送信したときの当該距離算出用信号と、受信したときの当該距離算出用信号に応じた信号と、の位相差を検出し、前記位相差に基づいて前記距離算出用信号に応じた信号の送信位置との距離を算出し、算出された前記送信位置との距離が、前記距離算出用信号に応じた信号を受信可能な距離以下の予め定められた距離未満である否かを判別し、所定空間内の物体の移動を検知するセンサにて物体の移動が検知されたときの検知結果と、算出された前記送信位置との距離が前記予め定められた距離未満であると判別したときの判別結果と、に基づいて、所定の処理を行うことを可能とする相手側通信装置と通信可能であって、前記相手側通信装置から送信された前記距離算出用信号に応じた信号を送信する送信部を備えた、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、第1通信装置の側に設けられたセンサにて所定空間内の物体の移動が検知されたときの検知結果と、第2通信装置との間の距離が予め定められた距離未満であると判別したときの判別結果とに基づいて所定の処理を行うことを可能とする、通信管理システム、通信管理システムの通信管理方法、通信管理装置、通信装置を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本明細書および添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
【0016】
<<実施形態>>
===通信管理システム、通信管理装置、通信装置の全体構成===
図1、図5を参照しつつ、本発明に係る通信管理システム、通信管理装置、通信装置について説明する。図1は、本発明に係る通信管理システム、通信管理装置、通信装置の全体構成の一例を示す機能ブロック図である。尚、本実施形態では通信管理システム、通信管理装置、通信装置は、例えばスマートイグニッション機能が搭載された自動車に用いるものとして説明する。そして、通信管理システムは、車載機1(第1通信装置)、携帯機2(第2通信装置)、センサ50から構成される。また、通信管理装置は車載機1に用いられ、相手側通信装置は携帯機2に用いられるものとする。更に、通信装置は携帯機2に用いられ、相手側通信装置は車載機1に用いられるものとする。図5は、車載機1による携帯機2との距離の算出、センサ50による移動する物体(例えば、大人A、子供B)の検出を示す図である。尚、車載機1は、例えば自動車内部の天井の中央に設けられ、携帯機2は、例えば当該自動車のキー(鍵)に設けられているものとする。また、図5において+Y方向を自動車の前方方向とすると、センサ50は当該自動車のフロントガラス中央に設けられているものとする。また、自動車のエンジンの始動・停止をスイッチ動作にて切り替えることができるキースイッチ60は前方右側に設けられ、当該キースイッチ60が設けられた席を運転席とする。
【0017】
尚、本実施形態では、車載機1から携帯機2への信号の通信において、低周波数(例えば125kHz)の搬送波を用いることとする。また携帯機2から車載機1への信号の通信において、高周波数(例えば312MHz)の搬送波を用いることとする。即ち、車載機1から携帯機2への通信においては、低周波数の搬送波で通信が行われるため通信速度が遅くなる。逆に、携帯機2から車載機1への通信においては、高周波数の搬送波で通信が行われるため通信速度が速くなる。通信速度が遅い低周波数を用いているのは、後述するように車載機1から信号を送信させた時間と当該信号が携帯機2を介して返信されてきた時間との信号の位相差(時間差でもよい)を意図的に生じさせるためである。また、携帯機2から車載機1への通信の場合、通信速度が速い高周波数を用いることによって、その間における位相差は車載機1から携帯機2への通信の際生じる位相差に比べ無視できる程度となる。つまり、車載機1から携帯機2への通信における意図的に生じさせた位相差のみをもって、車載機1と携帯機2の間の距離を算出することが可能となる。そのため、意図的な低周波数を車載機1から携帯機2への通信に用い、さらに高周波数を携帯機2から車載機1への通信に用いている。
【0018】
更に、前述したような車載機1から携帯機2への通信においては、ASK変調(振幅偏移変調:Amplitude Shift Keying)がなされた信号によって通信が行われる。何故ならば、車載機1から携帯機2へ信号を送信するための送信部7(第1送信部、第1変調部)と、車載機1からの信号を受信するための復調部24(第2復調部)の回路構成が容易で、ある程度混信しても車載機1から携帯機2へ送信することが可能となるからである。また、携帯機2から車載機1への通信においては、FSK変調(周波数偏移変調:Frequency Shift Keying)がなされた信号によって通信が行われる。何故ならば、FSK変調がなされた信号は、ノイズによる影響を受けにくく、携帯機2から車載機1への情報を損失することなく確実に送信することが可能となるからである。尚、本実施形態においては、車載機1から携帯機2への通信においてASK変調された信号にて通信を行い、携帯機2から車載機1への通信においてFSK変調された信号にて通信を行っているがこれに限るものではない。例えば、信号の秘匿性を高めることができ、妨害波・干渉波に対する排除能力が著しく高いスペクトラム拡散にて車載機1から携帯機2への通信、及び携帯機2から車載機1への通信を行うことも可能である。
【0019】
センサ50は、自動車内の物体の移動を検知する。センサ50は、自動車内に物体の移動を検知したとき、車載機1のCPU(Central Processing Unit)3(検出部、算出部、判別部)に検知信号を送信する。尚、本実施形態におけるセンサ50は、自動車内の範囲で物体の移動が検知可能な周知のセンサを用いることができる。そのため、例えば赤外線センサ、重量センサ等を用いることが可能である。本実施形態においては、センサ50として例えば赤外線センサを用いるもとして説明する。その場合、赤外線を送信する送信部(不図示)をフロントガラス中央に設け、赤外線の受信部(不図示)を運転席及び助手席に設ける。そして、送信部からの赤外線を運転席及び助手席の受信部が受信すると、センサ50は、運転席及び助手席には物体が無いと判別することとなる。例えば、送信部からの赤外線を運転席の受信部のみが受信すると、センサ50は、助手席には物体が有ると判別し、当該判別結果を検知信号としてCPU3に送信する。
【0020】
車載機1は、CPU3、カウンタ4、タイマ5、Flashメモリ6(記憶部)、送信部7、受信部8(第1復調部)、送信アンテナ9、受信アンテナ10、OSC26(発振回路:Oscillator)を有している。
【0021】
送信部7は、CPU3からの信号を125kHzの周波数の搬送波でASK変調する。
【0022】
送信アンテナ9は、送信部7にてASK変調された信号を送信する。
【0023】
受信アンテナ10は、携帯機2からのFSK変調された信号を受信する。
【0024】
受信部8は、受信アンテナ10が受信した携帯機2からのFSK変調された信号を復調する。
【0025】
CPU3は、車載機1を統括制御するために設けられている。Flashメモリ6には、CPU3が後述する処理を行うためのプログラムデータが予め記憶されている。Flashメモリ6は、データを電気消去することによりデータを繰り返し書き込み読み出しできる不揮発性記憶素子で構成される。
【0026】
タイマ5は、CPU3からの指示に基づいて時間を計時する。
【0027】
OSC26は、所定周波数のクロック(CLK0)をCPU3に送信する。
【0028】
カウンタ4は、CPU3からの指示に基づいて、CPU3から送信部7に送信される車載機1から携帯機2までの距離を算出するための信号(以下、距離算出用信号という)の立上りから、OSC26からのクロックの例えば立ち上がりをカウントする。そして、カウンタ4は、受信部8にて復調された距離算出用信号の立ち上がりまで、OSC26からのクロックの立ち上がりをカウントする。また、カウンタ4のカウント値は、CPU3からの指示に基づいてリセットされる。
【0029】
CPU3は、自動車内に別途設けられた制御部(不図示)からのキースイッチ60を動作状態とするか否かを確認するための信号(以下、キースイッチ動作確認信号という)が送信される。CPU3は、センサ50からの検知信号が送信される。CPU3は、センサ50からの当該検知信号を受信すると、インバータ21(返信部)を動作状態とするための信号(以下、インバータ動作指示信号)を送信部7に送信する。また、CPU3は、前述した距離算出用信号を送信部7に送信するとともにカウンタ4をリセットさせてカウントを開始させる。また、CPU3は、タイマ5をリセットさせて計時を開始させる。CPU3は、受信部8にて復調された携帯機2からの距離算出用信号を受信すると、カウンタ4のカウント値を読み出す。CPU3は、当該カウント値を基に車載機1から携帯機2までの距離を算出する。つまり、距離算出用信号を送信部7に送信した時間から、携帯機2を介して距離算出用信号が返信されてきた時間までの両信号の位相差を示すカウント値が得られ、CPU3は車載機1から携帯機2までの距離を算出することができる。例えば、OSC26からのクロックの周波数が15.75kHzである場合、携帯機2を介して距離算出用信号が返信されてきたときのカウンタ4のカウント値が250となっていたとき、このときの位相差は約15.87(msec)となる。そして、位相差が約15.87(msec)のときの車載機1から携帯機2までの距離は約1(m)となることが、例えば実験からもとめられているものとする。この実験からもとめられたカウント値に対応した距離データは、例えばFlashメモリ6にテーブルデータとして予め記憶されている。CPU3は、当該算出された距離が予め定められた距離(例えば1m)未満であるか否かを判別する。CPU3は、当該算出された距離が予め定められた距離(1m)未満であると判別すると、前述した制御部にキースイッチ60を動作状態とするための指示信号(以下、キースイッチ動作指示信号という)を送信する。CPU3は、インバータ21を不動作状態とするための信号(以下、インバータ不動作指示信号という)を送信部7に送信する。尚、CPU3のこれらの機能は、前述したFlashメモリ6から読み出されたプログラムデータの解読結果に基づいて、CPU3が当該プログラムを実行することによって実現される。CPU3は、Flashメモリ6のアドレスを指定するアドレスカウンタ(不図示)、Flashメモリ6から読み出されるプログラムデータを解読するプログラムロジックアレイ(不図示)、論理演算を行う演算論理ユニット(不図示)、演算データを一時格納するレジスタ(不図示)等を有する。
【0030】
携帯機2は、CPU11、Flashメモリ13、復調部24、変調部25(第2送信部、第2変調部)、受信アンテナ18、送信アンテナ19、インバータ20、21、22を有している。
【0031】
受信アンテナ18は、車載機1からのASK変調された信号を受信する。
【0032】
復調部24は、例えばRF16(Radio Frequency)、DET14(Detector)から構成されている。復調部24は、受信アンテナ18からのASK変調された信号を復調する。
【0033】
変調部25は、例えばRF17、変調器15から構成されている。変調部25は、CPU11からの信号を312MHzの周波数の搬送波でFSK変調する。また、変調部25は、CPU11からの指示によってインバータ21が動作状態となっている場合、復調部24からの信号を312MHzの周波数の搬送波でFSK変調する。
【0034】
送信アンテナ19は、変調部25にてFSK変調された信号を送信する。
【0035】
CPU11は、携帯機2を統括制御するために設けられている。Flashメモリ13には、CPU11が後述する処理を行うためのプログラムデータが予め記憶されている。Flashメモリ13は、データを電気消去することによりデータを繰り返し書き込み読み出しできる不揮発性記憶素子で構成される。
【0036】
CPU11は、復調部24にて復調された車載機1からのインバータ動作指示信号が送信され、当該インバータ動作指示信号が送信されたと判別すると、インバータ21を動作状態とする。そのため、復調部24にて復調された車載機1からの信号に対して何ら処理が行われることなく、そのまま変調部25にてFSK変調されて送信アンテナ19から送信させることが可能となる。CPU11は、復調部24にて復調された車載機1からのインバータ不動作指示信号が送信され、当該インバータ不動作指示信号が送信されたと判別すると、インバータ21を不動作状態とする。尚、CPU11のこれらの機能は、前述したFlashメモリ13から読み出されたプログラムデータの解読結果に基づいて、CPU11が当該プログラムを実行することによって実現される。CPU11は、Flashメモリ13のアドレスを指定するアドレスカウンタ(不図示)、Flashメモリ13から読み出されるプログラムデータを解読するプログラムロジックアレイ(不図示)、論理演算を行う演算論理ユニット(不図示)、演算データを一時格納するレジスタ(不図示)等を有する。
【0037】
===通信管理システムの動作===
図1乃至図5を参照しつつ本発明に係る通信管理システム、通信管理装置、通信装置の動作について説明する。図2は、本発明に係る通信管理システム、通信管理装置と相手側通信装置、通信装置と相手側通信装置の動作の一例を示すフローチャートである。図3は、本発明に係る通信管理システム、通信管理装置と相手側通信装置、通信装置と相手側通信装置の動作の一例を示すタイミングチャートである。図4は、距離算出用信号の変化を示す図である。尚、図3においては、ハイレベルのとき左欄に記載されている信号が送信されたことを示している。実際においては、車載機1から携帯機2に送信される信号は送信部7にてASK変調された信号であり、携帯機2から車載機1に送信される信号は変調部25にてFSK変調された信号である。また、図3における左欄・車載機1距離算出用信号の1発のハイレベルは便宜上、図4における左欄・距離算出用信号(送信)の波形を示すものとして説明する。
【0038】
先ず、図5に示す大人A及び子供Bが自動車内にいる場合における、本発明に係る通信管理システム、通信管理装置と相手側通信装置、通信装置と相手側通信装置の動作について説明する。尚、車載機1と携帯機2の通信可能範囲は、図5に示す破線a内であるものとする。また、携帯機2が予め定められた距離未満にあるか否かをCPU3が判別するための当該予め定められた距離による範囲は、自動車内部を範囲とする図5に示す破線b内であるものとする。インバータ21は不動作状態であるものとする。また、携帯機2は大人Aが所持しているものとする。
【0039】
例えば、大人Aと子供Bが自動車に乗車しドアを閉じると、自動車内に別途設けられた制御部(不図示)は、自動車のドアが閉じられたことに基づく信号を受信する。制御部は、当該信号に基づいてキースイッチ動作確認信号をCPU3に送信する。尚、大人Aは、キースイッチ60が設けられた運転席側に乗車し、子供Bは、助手席側に乗車したものとする。
【0040】
CPU3は、制御部からのキースイッチ動作確認信号を受信すると(S101・YES)、センサ50から検知信号が送信されてくるか否かを判別する(S102)。
【0041】
センサ50は、前述したように送信部からの赤外線を、運転席及び助手席に設けられた受信部が受信するか否かによって物体が運転席及び助手席に有るか否かを判別する。このときセンサ50は、大人A及び子供Bが運転席及び助手席に乗車したことにより、送信部からの赤外線を受信部が受信しなくなり、センサ50は、物体が運転席及び助手席に有ると判別する。そして、センサ50は、当該判別結果に基づいた検知信号をCPU3に送信する。
【0042】
CPU3は、センサ50からの検知信号を受信したと判別すると(S102・YES)、送信部7にインバータ動作指示信号を送信する(S103)。送信部7は、当該インバータ動作指示信号を125kHzの搬送波でASK変調する。そして、送信部7にてASK変調されたインバータ動作指示信号は、送信アンテナ9を介して送信される(図3・車載機1インバータ動作指示信号)。
【0043】
ASK変調されたインバータ動作指示信号を携帯機2の受信アンテナ18が受信すると、復調部24は、ASK変調されたインバータ動作指示信号を復調する。そして、CPU11は、復調部24にて復調されたインバータ動作指示信号が送信されたことを判別すると(S201・YES)、インバータ21を動作状態とする(S202。図3・インバータ21)。
【0044】
CPU3は、前述したインバータ動作指示信号を送信すると、距離算出用信号(図4・距離算出用信号(送信))を送信部7に送信する(S104)。このときCPU3は、カウンタ4をリセットさせ、カウンタ4に当該距離算出用信号の立上りからカウントを開始させる。更に、CPU3は、タイマ5をリセットさせて計時を開始させる。そして、CPU3は、受信部8にて復調された携帯機2からの距離算出用信号が送信されてくるか否かを判別する(S105)。送信部7は、当該距離算出用信号を125kHzの周波数の搬送波でASK変調する(図4・ASK)。そして、送信部7にてASK変調された距離算出用信号は、送信アンテナ9を介して送信される(図3・車載機1距離算出用信号)。
【0045】
ASK変調された距離算出用信号を携帯機2の受信アンテナ18が受信すると、復調部24は、ASK変調された距離算出用信号を復調する。このとき復調部24にて復調された車載機1からの距離算出用信号は、インバータ21が動作状態となっているため、そのまま変調部25に送信される(S203)。変調部25は、復調部24からの距離算出用信号を312MHzの周波数の搬送波でFSK変調する(図4・FSK)。変調部25にてFSK変調された距離算出用信号は、送信アンテナ19を介して送信される(図3・携帯機2距離算出用信号)。
【0046】
FSK変調された距離算出用信号を車載機1の受信アンテナ10が受信すると、受信部8はFSK変調された距離算出用信号を復調する(図4・距離算出用信号(受信))。CPU3は、受信部8にて復調された携帯機2からの距離算出用信号が送信されたことを判別すると(S105・YES)、カウンタ4のカウント値を読み出す。そして、CPU3は当該カウント値に基づいて、車載機1から携帯機2までの距離を算出する(S106)。尚、前述したように車載機1から携帯機2への通信においては、低周波数である125kHzの搬送波が用いられている。また、携帯機2から車載機1への通信においては、高周波である312MHzの搬送波が用いられている。よって携帯機2から車載機1への通信における位相差は、車載機1から携帯機2への通信の際生じる位相差に比べ無視できる程度となる。そのためCPU3から送信部7に送信した距離算出用信号と受信部8にて復調された距離算出用信号とは、125kHzの低周波数を用いたことにより意図的な位相差T1(図4)が生じることとなる。よって、前述したCPU3が読み出した当該カウント値は、当該位相差T1を示していることとなる。そして、CPU3は、Flashメモリ6にテーブルデータとして記憶されている実験からもとめられた当該カウント値に対応する距離を読み出す。よって、CPU3は、当該位相差を示す当該カウント値を用いて、車載機1から携帯機2までの距離を算出することが可能となる。そして、CPU3は、携帯機2が予め定められた距離(例えば1m)未満にあるか否かを判別する(S107)。このときの予め定められた距離未満とは、車載機1からの予め定められた距離未満であることを示すこととなり、図5破線bで示される範囲内となる。この車載機1からの予め定められた距離未満となる破線bで示される範囲は、車載機1と携帯機2との通信可能範囲である破線aで示される範囲よりも小さい範囲となる。これは、本来であれば前述したように車載機1と携帯機2とが通信可能となることによって(つまり、通信可能範囲内において)、キースイッチ60は動作状態となる。しかしながら、例えば大人Aが、携帯機2を持って自動車から出て、破線bで示される範囲以上から破線aで示される範囲以下までの範囲にいる場合においてもキースイッチ60は動作状態となることとなる。このとき子供Bが、例えば動作状態であるキースイッチ60を切り替えることによって、エンジンが始動し、事故を起こしてしまう恐れがあった。そこで、携帯機2を持った大人Aが自動車内に確実にいる範囲である破線bで示される範囲が、予め定められた距離未満による範囲として定められることとなる。尚、本実施形態においては、図5に示すとおり、車載機1を中心とした破線bで示される範囲内を予め定められた距離未満による範囲として設けているがこれに限るものではない。例えば、予め定められた距離を本実施形態よりもより短い距離に設け、携帯機2を当該短い距離からなる範囲内に置いた時のみ、携帯機2が予め定められた距離未満にあるとCPU3が判別するように設けても良い。そうすることによって、自動車内において携帯機2を置く位置が定められることとなり、例えば、大人Aが携帯機2を前述した短い距離からなる範囲内ではないダッシュボード(不図示)の中に入れ、当該ダッシュボードを施錠することによって自動車を出ることも可能となる。また、携帯機2を置く位置が定められることにより、携帯機2自体の紛失を防ぐことも可能となる。
【0047】
CPU3は、携帯機2が予め定められた距離未満にあると判別すると(S107・YES)、前述した制御部にキースイッチ動作指示信号を送信する(S108。図3・車載機1キースイッチ動作指示信号)。制御部は、CPU3からの当該キースイッチ動作指示信号に基づいて、キースイッチ60を動作状態とする(図3・キースイッチ)。また、CPU3は、インバータ不動作指示信号を送信部7に送信する(S109)。送信部7は、当該インバータ不動作指示信号を125kHzの搬送波でASK変調する。そして、送信部7にてASK変調されたインバータ不動作指示信号は、送信アンテナ9を介して送信される(図3・車載機1インバータ不動作指示信号)。尚、例えば大人Aが携帯機2を紛失してしまった場合、自動車の例えばスペアキーを鍵穴に差し込む。このとき、CPU3は、スペアキーが鍵穴に差し込まれたことに基づく信号を受信する(S110・YES)。そして、CPU3は、当該信号に基づいて、制御部にキースイッチ動作指示信号を送信するように設けても良い。
【0048】
ASK変調されたインバータ不動作指示信号を携帯機2の受信アンテナ18が受信すると、復調部24は、ASK変調されたインバータ不動作指示信号を復調する。そして、CPU11は、復調部24にて復調されたインバータ不動作指示信号が送信されたことを判別すると(S204・YES)、インバータ21を不動作状態とする(S205。図3・インバータ21)。
【0049】
このように、携帯機2を持った大人Aが、車載機1から予め定められた距離未満にいることによって、キースイッチ60を動作状態とさせることが可能となる。そのため、大人Aは、キースイッチ60を例えば一方側に切り替えることによってエンジンを始動させることが可能なり、自動車を運転することができる。また、キースイッチ60を例えば他方側に切り替えることによってエンジンを停止させることが可能となる。
【0050】
次に、図6を参照しつつ、図5における大人Aが自動車外に出た場合における、本発明に係る通信管理システム、通信管理装置と相手側通信装置、通信装置と相手側通信装置の動作について説明する。図6は、距離算出用信号の変化を示す図である。尚、大人Aは自動車外に出て、車載機1と携帯機2との通信可能範囲内(破線a内)にいるものとする。
【0051】
例えば、大人Aが子供Bを自動車内に置いたまま自動車を降車しドアを閉じると、前述した制御部は、自動車のドアが閉じられたことに基づく信号を受信する。制御部は、当該信号に基づいてキースイッチ動作確認信号をCPU3に送信する。
【0052】
CPU3は、制御部からのキースイッチ動作確認信号を受信すると(S101・YES)、センサ50から検知信号が送信されてくるか否かを判別する(S102)。
【0053】
センサ50は、前述したように送信部からの赤外線を、運転席及び助手席に設けられた受信部が受信するか否かによって物体が運転席及び助手席にあるか否かを判別する。このときセンサ50は、子供Bが助手席に乗車したままであることから、送信部からの赤外線を助手席側の受信部が受信しなくなり、センサ50は、物体が助手席に有ると判別する。そして、センサ50は、当該判別結果に基づいて検知信号をCPU3に送信する。
【0054】
CPU3は、センサ50からの検知信号を受信したと判別すると(S102・YES)、送信部7にインバータ動作指示信号を送信する(S103)。送信部7は、当該インバータ動作指示信号を125kHzの搬送波でASK変調する。そして、送信部7にてASK変調されたインバータ動作指示信号は、送信アンテナ9を介して送信される(図3・車載機1インバータ動作指示信号)。
【0055】
ASK変調されたインバータ動作指示信号を携帯機2の受信アンテナ18が受信すると、復調部24は、ASK変調されたインバータ動作指示信号を復調する。そして、CPU11は、復調部24にて復調されたインバータ動作指示信号が送信されたことを判別すると(S201・YES)、インバータ21を動作状態とする(S202。図3・インバータ21)。
【0056】
CPU3は、前述したインバータ動作指示信号を送信すると、距離算出用信号(図4・距離算出用信号(送信))を送信部7に送信する(S104)。このときCPU3は、カウンタ4をリセットさせ、カウンタ4に当該距離算出用信号の立上りからカウントを開始させる。更に、CPU3は、タイマ5をリセットさせて計時を開始させる。そして、CPU3は、受信部8にて復調された携帯機2からの距離算出用信号が送信されてくるか否かを判別する(S105)。送信部7は、当該距離算出用信号を125kHzの周波数の搬送波でASK変調する(図4・ASK)。そして、送信部7にてASK変調された距離算出用信号は、送信アンテナ9を介して送信される(図3・車載機1距離算出用信号)。
【0057】
ASK変調された距離算出用信号を携帯機2の受信アンテナ18が受信すると、復調部24は、ASK変調された距離算出用信号を復調する。このとき復調部24にて復調された車載機1からの距離算出用信号は、インバータ21が動作状態となっているため、そのまま変調部25に送信される(S203)。変調部25は、復調部24からの距離算出用信号を312MHzの周波数の搬送波でFSK変調する(図4・FSK)。変調部25にてFSK変調された距離算出用信号は、送信アンテナ19を介して送信される(図3・携帯機2距離算出用信号)。
【0058】
FSK変調された距離算出用信号を車載機1の受信アンテナ10が受信すると、受信部8はFSK変調された距離算出用信号を復調する。CPU3は、受信部8にて復調された携帯機2からの距離算出用信号が送信されたことを判別すると(S105・YES)、カウンタ4のカウント値を読み出す。そして、CPU3は当該カウント値に基づいて、車載機1から携帯機2までの距離を算出する(S106)。尚、このときのCPU3による車載機1から携帯機2までの距離の算出は前述したとおりである。しかしながら、図5に示すとおり、携帯機2を持った大人Aの車載機1からの距離は、自動車内にいた時よりも明らかに長い距離となっている。そのため、携帯機2が受信したときの距離算出用信号と、車載機1が受信したときの距離算出用信号との位相差は、前述した位相差T1よりも大きい位相差T2となる。何故ならば、前述したように車載機1から携帯機2への通信においては、125kHzの低周波数の搬送波でASK変調して通信を行っている。そのため、車載機1から携帯機2への通信速度は遅く、位相差T1よりも大きい位相差であるT2が生じることとなる。そして、このときCPU3が読み出したカウンタ4のカウント値は、当該位相差T2を示していることとなる。そのため、CPU3は、位相差T2を示す当該カウント値を用いて車載機1から携帯機2までの距離を算出することとなる。そして、位相差T2を示すカウント値は、位相差T1を示すカウント値に比べ多い値となっている。つまり、図5に示すとおり、CPU3が位相差T2を示すカウント値に基づいて算出した車載機1から携帯機2までの距離は、位相差T1を示すカウント値に基づいて算出した距離に比べ長い距離となっている。
【0059】
そして、CPU3は、算出した距離に基づいて、携帯機2が車載機1から予め定められた距離未満にあるか否かを判別する(S107)。しかし、CPU3が算出した距離は、前述したように大人Aが自動車内にいた場合において算出した距離も長い距離となっているため、CPU3は、予め定められた距離未満ではないと判別する(S107・NO)。
【0060】
よって、携帯機2を持った大人Aが、車載機1から予め定められた距離未満にいない場合、キースイッチ60は不動作状態のままとなる。そのため、例えば、子供Bがキースイッチ60に触れることがあっても、キースイッチ60は動作せず、事故を未然に防ぐことが可能となる。
【0061】
本実施形態によれば、センサ50にて所定空間内における物体の移動が検知されたときの検知結果と、携帯機2との間の距離が予め定められた距離未満であるとCPU3が判別したときの判別結果とに基づいて、所定の処理を行うことが可能となる。よって、自動車内にて移動する人が検知され、携帯機2との間の距離が予め定められた距離未満である場合のみ、キースイッチ60を動作状態とすることが可能となる。
【0062】
また、センサ50にて所定空間内における物体の移動が検知されたときの検知結果と、携帯機2との間の距離が予め定められた距離以上であるとCPU3が判別したときの判別結果とに基づいて、所定の処理を行わないことが可能となる。よって、自動車内にて移動する人が検知された場合であっても、携帯機2が予め定められた距離以上であるとCPU3が判別するとき、キースイッチ60を不動作状態とすることが可能となる。
【0063】
また、車載機1からの距離算出用信号をインバータ21にてそのまま返信することが可能となる。そのため、CPU3は、送信した距離算出用信号と、携帯機2から返信された車載機1から送信した距離算出用信号と同じ距離算出用信号と、から携帯機2との間の距離を算出しているので、正確な距離を確実に算出することが可能となる。
【0064】
また、車載機1から携帯機2への通信において、低周波数の搬送波で通信を行うことによって位相差を意図的に生じさせることができる。また、携帯機2から車載機1への通信において、高周波の搬送波で通信を行うことによって、車載機1から携帯機2への通信により生じた位相差に比べ無視できる程度の位相差とすることができる。つまり、車載機1から携帯機2への通信において意図的に生じさせた位相差によって、CPU3は、携帯機2との間の距離を算出することが可能となる。
【0065】
また、低周波数の搬送波で通信を行う車載機1から携帯機2への通信においては、低周波数の搬送波による変調に適したASK変調を用いることによって、回路構成が容易となり、ある程度混信しても車載機1から携帯機2へ送信することが可能となる。高周波数の搬送波で通信を行う携帯機2から車載機1への通信においては、高周波数の搬送波による変調に適したFSK変調を用いることによって、ノイズによる影響を受けにくくなり、携帯機2から車載機1への情報を損失することなく確実に送信することが可能となる。
【0066】
また、車載機1から携帯機2への通信、及び携帯機2から車載機1への通信においてスペクトラム拡散にて通信を行うことにより、当該スペクトラム拡散にて送信された信号の秘匿性を高めることができ、また、妨害波・干渉波等に対する排除能力を著しく高めることができる。
【0067】
また、位相差を検出するためのタイマ5と、所定周波数のクロックでカウントするカウンタ4と、カウント値に基づいてCPU3が携帯機2との間の距離を算出する基となる情報が記憶されているFlashメモリ6とを用いて、CPU3が携帯機2との間の距離を算出することを確実に行うことが可能となる。また、タイマ5及びカウンタ4が、CPU3が距離算出用信号を送信するごとにリセットされることにより、CPU3が送信したときの距離算出用信号と、受信したときの車載機1が送信した距離算出用信号と同じ距離算出用信号と、から携帯機2との間の距離をCPU3が確実に算出することが可能となる。
【0068】
更に、センサ50にて自動車内における物体の移動が検知されたときの検知結果と、CPU3が携帯機2との間の距離に基づいて当該携帯機2が自動車内にあると判別したときの判別結果に基づいて、自動車のエンジンを始動又は停止をさせるべく動作するキースイッチ60を動作状態とさせることが可能となる。また、センサ50にて自動車内における物体の移動が検知されたときの検知結果と、CPU3が携帯機2との間の距離に基づいて当該携帯機2が自動車内にないと判別したときの判別結果に基づいて、キースイッチ60を不動作状態とさせることが可能となる。
【0069】
===その他の実施の形態===
以上、センサ50が物体を検知し、車載機1からの携帯機2までの距離が予め定められた距離未満である場合と、当該距離が予め定められた距離以上である場合における、本発明に係る通信管理システム、通信管理装置と相手側通信装置、通信装置と相手側通信装置の動作について説明したが、上記の説明は、本発明の理解を容易とするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得る。
【0070】
<<センサのその他の形態>>
本実施形態においては、自動車内の物体の移動を検知することが可能なセンサ50を設けているがこれに限るものではない。
【0071】
例えば、特許公報特開平10−6809にて示されているような自動車内における人体を検知するセンサ(以下、人体センサという)を設け、当該人体センサにて検知された自動車内における人体が、予め定められた大きさに対して大又は小の何れであるかをCPU3にて判別するよう設けても良い。
【0072】
この場合、人体センサにて検知された人体を示すデータ(前述した公開特許公報によればある高周波数(30MHz〜50MHz)に対する反射係数)がCPU3に送信される。Flashメモリ6には、予め定められた人体を示すデータ(例えば、自動車の運転免許を取得可能である18歳の男女における、標準的な18歳の男女の人体を人体センサにて検知した場合の平均データ)が記憶されている。そして、CPU3は、人体センサからの人体を示すデータが送信されたことを判別すると、Flashメモリ6に記憶されている予め定められたデータとを比較する。この時、人体センサからの人体を示すデータが、Flashメモリ6に記憶されている予め定められたデータよりも大であるとCPU3が判別したとき、CPU3は前述したインバータ動作指示を送信部7に送信する。そして、CPU3は、前述したように携帯機2が予め定められた距離未満にあると判別したとき、キースイッチ60を動作状態とさせ、自動車のエンジンの始動・停止を行うことが可能となる。また、例えば、標準的な幼児を人体センサが検知した場合(当該標準的な幼児は、前述した標準的な18歳の男女の平均データよりも極めて小となる人体を示すデータとなる人体である)、CPU3は、Flashメモリ6に記憶されている予め定められたデータよりも極めて小であると判別する。そのとき、CPU3はキースイッチ60を動作させるため処理を行わず、キースイッチ60は不動作状態のままとなり、当該幼児がキースイッチ60を動作することによる事故を確実に防止することが可能となる。
【0073】
<<通信管理システム、通信管理装置、通信装置の適用>>
本実施形態では、通信管理システム、通信管理装置、通信装置をスマートイグニッション機能が搭載された自動車に用いているが、本発明の適用対象はこれに限るものではない。
【0074】
例えば、携帯機2を持った人が予め定められた距離未満にいる場合にのみ、ガスを点火するためのガススイッチや水道から水を流すための蛇口を動作可能とするシステムキッチンに用いても良い。その場合、車載機1と同一の機能を有する制御装置とセンサをシステムキッチンに設ける。そして、携帯機2を大人が所持し、センサが移動する物体(携帯機2を所持する大人)を検知し、システムキッチンから予め定められた距離未満に当該大人がいると制御装置が判別した場合にのみ、前述したガススイッチや蛇口を動作可能とする。また仮に、制御装置と携帯機2とが通信可能な距離未満ではあるが、予め定められた距離以上の距離に、携帯機2を持った大人が離れたものとする。そして、子供がシステムキッチンの近傍にいるものとする。この場合、センサは移動する物体(子供)を検知する。そして、制御装置は、携帯機2がシステムキッチンから予め定められた距離未満にあるか否かを判別するための前述した距離算出用信号を送信する。制御装置は、携帯機2からの距離算出用信号に基づいて、前述したように携帯機2までの距離を算出する。そして、制御装置は、携帯機2が予め定められた距離以上にあると判別すると、ガススイッチや蛇口を不動作状態のままとする。よって、システムキッチンの近傍にいる子供が、例えばガススイッチを押下して点火させ火事を起こしたり、蛇口をひねって水を出し続けたりする等の事故を防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本発明に係る通信管理システム、通信管理装置、通信装置の全体構成の一例を示す図である。
【図2】本発明に係る通信管理システム、通信管理装置と相手側通信装置、通信装置と相手側通信装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【図3】本発明に係る通信管理システム、通信管理装置と相手側通信装置、通信装置と相手側通信装置の動作の一例を示すタイミングチャートである。
【図4】距離算出用信号の変化を示す図である。
【図5】車載機1による携帯機2との距離の算出、センサ50による移動する物体の検出を示す図である。
【図6】距離算出用信号の変化を示す図である。
【符号の説明】
【0076】
1 車載機
2 携帯機
3、11 CPU
4 カウンタ
5 タイマ
6、13 Flashメモリ
7 送信部
8 受信部
9、19 送信アンテナ
10、18 受信アンテナ
14 DET
15 変調器
16、17 RF
20、21、22 インバータ
24 復調部
25 変調部
26 OSC
50 センサ
60 キースイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1通信装置と第2通信装置との間の距離が、前記第1通信装置と前記第2通信装置とが通信可能となる距離以下の予め定められた距離未満であるとき、所定の処理を行うことを可能とする通信管理システムであって、
前記第1通信装置は、
前記第2通信装置との間の距離を算出するための距離算出用信号を送信する第1送信部と、
前記第2通信装置からの前記距離算出用信号に応じた信号を受信することによって、送信したときの当該距離算出用信号と、受信したときの当該距離算出用信号に応じた信号と、の位相差を検出する検出部と、
前記検出部にて検出された前記位相差に基づいて、前記第2通信装置との距離を算出する算出部と、を備え、
前記第2通信装置は、
前記第1通信装置から送信された前記距離算出用信号に応じた信号を送信する第2送信部を備え、
更に、前記算出部にて算出された前記第2通信装置との間の距離が前記予め定められた距離未満であるか否かを判別する判別部と、
前記第1通信装置の側に設けられ所定空間内の物体の移動を検知するセンサと、を備え、
前記センサにて前記所定空間内の物体の移動が検知されたときの検知結果と、前記算出部にて算出された前記第2通信装置との間の距離が前記予め定められた距離未満であると前記判別部が判別したときの判別結果と、に基づいて、前記所定の処理を行うことを可能とする、
ことを特徴とする通信管理システム。
【請求項2】
前記センサにて前記所定空間内の物体の移動が検知されたときの前記検知結果と、前記算出部にて算出された前記第2通信装置との間の距離が前記予め定められた距離以上であると前記判別部が判別したときの判別結果と、に基づいて、前記所定の処理を行わない、
ことを特徴とする請求項1に記載の通信管理システム。
【請求項3】
前記第2通信装置は、
前記第1通信装置から送信された前記距離算出用信号を返信する返信部を備え、
前記検出部は、
前記返信部にて返信された前記距離算出用信号を受信することによって、送信したときの当該距離算出用信号と、受信したときの当該距離算出用信号と、の位相差を検出する、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の通信管理システム。
【請求項4】
前記第1通信装置は、
前記距離算出用信号を第1の周波数の搬送波で変調する第1変調部と、前記第2通信装置からの前記第1の周波数よりも高い第2の周波数の搬送波で変調された前記距離算出用信号を復調する第1復調部と、を有し、
前記第2通信装置は、
前記第1通信装置からの前記第1変調部にて変調された前記距離算出用信号を復調する第2復調部と、前記第2復調部にて復調された前記距離算出用信号を前記第2の周波数の搬送波で変調する第2変調部と、を有する、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の通信管理システム。
【請求項5】
前記第1変調部は、前記距離算出用信号を前記第1の周波数の搬送波でASK変調し、
前記第2復調部は、前記第1通信装置からの前記第1変調部にてASK変調された前記距離算出用信号を復調し、
前記第2変調部は、前記第2復調部にて復調された前記距離算出用信号を前記第2の周波数の搬送波でFSK変調し、
前記第1復調部は、前記第2通信装置からの前記第2変調部にてFSK変調された前記距離算出用信号を復調する、
ことを特徴とする請求項4に記載の通信管理システム。
【請求項6】
前記第1通信装置と前記第2通信装置との通信をスペクトラム拡散を用いて行うべく、
前記第1変調部は、前記距離算出用信号を前記第1の周波数の搬送波で1次変調した後、前記第1の周波数の搬送波で1次変調された前記距離算出用信号を2次(拡散)変調し、
前記第2復調部は、前記第1通信装置からの前記第1変調部にて2次(拡散)変調された前記距離算出用信号を逆拡散して復調し、
前記第2変調部は、前記第2復調部にて逆拡散して復調された前記距離算出用信号を前記第2の周波数の搬送波で1次変調した後、前記第2の周波数の搬送波で1次変調された前記距離算出用信号を2次(拡散)変調し、
前記第1復調部は、前記第2通信装置からの前記第2変調部にて2次(拡散)変調された前記距離算出用信号を逆拡散して復調する、
ことを特徴とする請求項4に記載の通信管理システム。
【請求項7】
前記第1通信装置は、
前記第1送信部が前記距離算出用信号を送信するごとにリセットされ、前記第2通信装置から返信された前記距離算出用信号を前記第1通信装置が受信するまでの時間を計時するタイマと、
前記タイマがリセットされるごとにリセットされ、前記検出部にて検出された前記位相差を所定周波数のクロックでカウントするカウンタと、
前記カウンタのカウント値に基づいて、前記算出部が前記第2通信装置との間の距離を算出する基となる情報が記憶された記憶部と、を有し、
前記検出部は、
前記タイマが計時する前記時間を、送信したときの前記距離算出用信号と受信したときの前記距離算出用信号との前記位相差として検出し、
前記算出部は、
前記カウンタが前記位相差を前記所定周波数のクロックでカウントしたときのカウント値と、前記記憶部に記憶された情報とに基づいて、前記第2通信装置との間の距離を算出する、
ことを特徴とする請求項3乃至請求項6の何れかに記載の通信管理システム。
【請求項8】
前記第1通信装置、前記センサは自動車内に設けられ、
前記判別部は、前記算出部にて算出された前記第2通信装置との間の距離が前記予め定められた距離未満であると判別することにより前記第2通信装置が前記自動車内にあると判別し、
前記自動車のエンジンの始動又は停止をさせるべく動作するスイッチに対し、
前記センサにて前記自動車内の物体の移動が検知されたときの検知結果と、前記算出部にて算出された前記第2通信装置との間の距離が前記予め定められた距離未満であると判別することにより前記第2通信装置が前記自動車内にあると前記判別部が判別したときの判別結果と、に基づいて、前記スイッチの動作を許可し、
前記センサにて前記自動車内の物体の移動が検知されたときの検知結果と、前記算出部にて算出された前記第2通信装置との間の距離が前記予め定められた距離以上であると前記判別部が判別したときの判別結果と、に基づいて、前記スイッチの動作を禁止する、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れかに記載の通信管理システム。
【請求項9】
第1通信装置と第2通信装置との間の距離が、前記第1通信装置と前記第2通信装置とが通信可能となる距離以下の予め定められた距離未満であるとき、所定の処理を行うことを可能とする通信管理システムであって、
前記第1通信装置は、
前記第2通信装置との間の距離を算出するための距離算出用信号を送信する第1送信部と、
前記第2通信装置からの前記距離算出用信号に応じた信号を受信することによって、送信したときの当該距離算出用信号と、受信したときの当該距離算出用信号に応じた信号と、の位相差を検出する検出部と、
前記検出部にて検出された前記位相差に基づいて、前記第2通信装置との間の距離を算出する算出部と、を備え、
前記第2通信装置は、
前記第1通信装置から送信された前記距離算出用信号に応じた信号を送信する第2送信部を備え、
更に、前記算出部にて算出された前記第2通信装置との間の距離が前記予め定められた距離未満であるか否かを判別する第1判別部と、
前記第1通信装置の側に設けられ所定空間における人体を検知するセンサと、
前記センサにて検知された前記所定空間における人体が予め定められた大きさに対して大又は小の何れであるかを判別する第2判別部と、を備え、
前記センサにて検知された前記所定空間における人体が前記予め定められた大きさに対して大であると前記第2判別部が判別したときの判別結果と、前記算出部にて算出された前記第2通信装置との間の距離が前記予め定められた距離未満であると前記第1判別部が判別したときの判別結果と、に基づいて、前記所定の処理を行うことを可能とする、
ことを特徴とする通信管理システム。
【請求項10】
第1通信装置と第2通信装置との間の距離が、前記第1通信装置と前記第2通信装置とが通信可能となる距離以下の予め定められた距離未満であるとき、所定の処理を行うことを可能とする通信管理システムの通信管理方法であって、
前記第1通信装置は、前記第2通信装置との間の距離を算出するための距離算出用信号を送信し、
前記第2通信装置は、前記第1通信装置から送信された前記距離算出用信号に応じた信号を送信し、
前記第1通信装置は、前記第2通信装置からの前記距離算出用信号に応じた信号を受信することによって送信したときの当該距離算出用信号と受信したときの当該距離算出用信号に応じた信号との位相差を検出し、当該位相差に基づいて前記第2通信装置との間の距離を算出し、
更に、算出した前記第2通信装置との間の距離が前記予め定められた距離未満であるか否かを判別し、
前記第1通信装置の側に設けられたセンサにて所定空間内の物体の移動を検知し、
前記センサにて前記所定空間内の物体の移動が検知されたときの検知結果と、算出された前記第2通信装置との間の距離が前記予め定められた距離未満であると判別したときの判別結果と、に基づいて、前記所定の処理を行うことを可能とする、
ことを特徴とする通信管理システムの通信管理方法。
【請求項11】
相手側通信装置との間の距離が、前記相手側通信装置と通信可能となる距離以下の予め定められた距離未満であるとき、所定の処理を行うことを可能とする通信管理装置であって、
前記相手側通信装置との間の距離を算出するための距離算出用信号を送信する送信部と、
前記相手側通信装置からの前記距離算出用信号に応じた信号を受信することによって、送信したときの当該距離算出用信号と、受信したときの当該距離算出用信号に応じた信号と、の位相差を検出する検出部と、
前記検出部にて検出された前記位相差に基づいて、前記相手側通信装置との間の距離を算出する算出部と、
前記算出部にて算出された前記相手側通信装置との間の距離が前記予め定められた距離未満であるか否かを判別する判別部と、を有し
所定空間内の物体の移動を検知するセンサにて物体の移動が検知されたときの検知結果と、前記算出部にて算出された前記相手側通信装置との間の距離が前記予め定められた距離未満であると前記判別部が判別したときの判別結果と、に基づいて、前記所定の処理を行うことを可能とする、
ことを特徴とする通信管理装置。
【請求項12】
距離を算出するための距離算出用信号を送信し、
返信されてきた前記距離算出用信号に応じた信号を受信することによって、送信したときの当該距離算出用信号と、受信したときの当該距離算出用信号に応じた信号と、の位相差を検出し、
前記位相差に基づいて前記距離算出用信号に応じた信号の送信位置との距離を算出し、
算出された前記送信位置との距離が、前記距離算出用信号に応じた信号を受信可能な距離以下の予め定められた距離未満である否かを判別し、
所定空間内の物体の移動を検知するセンサにて物体の移動が検知されたときの検知結果と、算出された前記送信位置との距離が前記予め定められた距離未満であると判別したときの判別結果と、に基づいて、所定の処理を行うことを可能とする相手側通信装置と通信可能であって、
前記相手側通信装置から送信された前記距離算出用信号に応じた信号を送信する送信部を備えた、
ことを特徴とする通信装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−121227(P2006−121227A)
【公開日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−304761(P2004−304761)
【出願日】平成16年10月19日(2004.10.19)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】