説明

通信装置、通信方法、プログラム、および記憶媒体

【課題】通信の保留中に通信相手に提示するコンテンツデータを適切なタイミングおよび方法で外部から取得する。
【解決手段】通信相手である映像通信装置50へ、音声、映像、データのうち少なくとも1つを含む入力ソースをリアルタイムで送信する映像通信装置10は、入力ソースの送信を一時中断する際に、コンテンツサーバ80からコンテンツデータを取得するコンテンツデータ受信部26と、コンテンツデータ受信部26が取得したコンテンツデータを、映像通信装置10が入力ソースの送信を一時中断している間に映像通信装置50のユーザに提示すべき保留用コンテンツとして、映像通信装置50に送信するコンテンツデータ送信部28とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信を保留する際に、通信相手装置において音声や映像を出力させる通信装置、通信方法、プログラム、および記憶媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、テレビ電話やテレビ会議システムなど、ユーザの映像および音声を双方向にリアルタイムでやり取りする通信システムが用いられている。そして、通常、このような通信システムでは、通信中に通信相手に会話を聞かれたくない場合に音声を消音したり、代替音声を出力したり、また、通信中に通信相手に映像を見られたくない場合に映像の表示を停止したり、代替画像を表示したりする保留機能が備えられている。
【0003】
ここで、従来、上記のような代替音声や代替画像を利用した保留機能では、通信を保留する通信装置のメモリに代替音声や代替画像をあらかじめ保存していた。そして、通話中に通信保留を行う際、メモリから代替音声や代替画像を読み出し、再生して、通信相手装置に送信していた。
【0004】
なお、本願発明に関連する先行技術文献としては、次の特許文献1がある。
【0005】
特許文献1には、外部の画像提供装置から画像をダウンロードし、画像メモリに通話保留画像として保存しておくことで、新しい画像を保留用画像として通話中の相手に送信するテレビ電話装置が記載されている。
【特許文献1】特開2002−27418号公報(2002年01月25日公開)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来の構成では、通信を保留する通信装置のメモリの容量などから保留中に通信相手に提示することができる代替音声や代替画像の種類が制限され、ユーザが好みに応じて選択することができなかった。
【0007】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、通信の保留中に通信相手に提示するコンテンツデータを適切なタイミングおよび方法で外部から取得することができる通信装置、通信方法、プログラム、および記憶媒体を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の問題を解決するために、本発明の通信装置は、通信相手装置へ、音声、映像、データのうちの少なくとも1つを含む入力ソースをリアルタイムで送信する通信装置であって、入力ソースの送信を一時中断する際に、サーバからコンテンツデータを取得するコンテンツ取得手段と、上記コンテンツ取得手段が取得したコンテンツデータを、自装置が入力ソースの送信を一時中断している間に前記通信相手装置のユーザに提示すべき保留用コンテンツとして、前記通信相手装置に送信する保留用コンテンツ送信手段とを備えることを特徴としている。
【0009】
また、本発明の通信方法は、通信相手装置へ、音声、映像、データのうちの少なくとも1つを含む入力ソースをリアルタイムで送信する通信装置における通信方法であって、入力ソースの送信を一時中断する際に、サーバからコンテンツデータを取得するコンテンツ取得ステップと、上記コンテンツ取得ステップにて取得したコンテンツデータを、自装置が入力ソースの送信を一時中断している間に前記通信相手装置のユーザに提示すべき保留用コンテンツとして、前記通信相手装置に送信する保留用コンテンツ送信ステップとを含むことを特徴としている。
【0010】
上記の構成によれば、上記通信装置は、入力ソースの送信を一時中断する際、送信を中断する入力ソースの代わりに、通信相手装置において提示する保留用コンテンツのデータをサーバから取得して、通信相手装置に送信する。
【0011】
よって、保留する際に必要なコンテンツデータを、必要になったタイミングで取得するので、通信装置のメモリをコンテンツデータで不必要に占有することなく、また、実際に使用するコンテンツデータをユーザに様々な種類のコンテンツデータから選択させることが可能となる。
【0012】
さらに、上記通信装置は、前記通信相手装置を識別する通信相手識別手段と、前記通信相手装置と前記コンテンツデータとを対応付けた対応データ記憶部とをさらに備え、前記コンテンツ取得手段は、前記対応データ記憶部を参照し、前記通信相手識別手段で識別された通信相手装置に対応付けられた前記コンテンツデータを取得することを特徴としている。
【0013】
上記の構成によれば、さらに、通信相手識別手段が識別した通信相手装置に対応するコンテンツデータを、コンテンツ取得手段が取得するので、ユーザがコンテンツデータを毎回選択する必要がなく、通信相手装置に応じたコンテンツデータを送信することができる。
【0014】
さらに、上記通信装置は、前記コンテンツデータの一覧を取得するコンテンツ一覧取得手段と、自装置のユーザに前記一覧を提示して、ユーザによるコンテンツデータを選択する操作情報を取得するコンテンツ選択手段とを備え、前記コンテンツ取得手段は、ユーザによる前記選択操作に基づいて、前記一覧から選択されたコンテンツデータを取得することを特徴としている。
【0015】
上記の構成によれば、さらに、コンテンツデータを一覧からユーザに選択させることができる。よって、ユーザが希望するコンテンツデータを保留用コンテンツとして使用することが可能となる。
【0016】
さらに、上記通信装置は、前記保留用コンテンツ送信手段は、コンテンツデータの識別情報を前記保留用コンテンツとして送信することを特徴としている。
【0017】
上記の構成によれば、さらに、識別情報を保留用コンテンツとして送信するので、通信相手装置では、受信した識別情報に基づいて保留用コンテンツを取得し、再生することができる。よって、通信を保留する通信装置は、データサイズの大きいコンテンツデータを送信することなく、識別情報を送信するだけで保留用コンテンツを通信相手装置に再生させることができる。
【0018】
さらに、上記通信装置は、前記通信相手装置へ送信したコンテンツデータの識別情報を当該通信相手装置に対応付けて記憶する送信コンテンツ記録部をさらに備え、前記コンテンツ選択手段は、前記送信コンテンツ記憶部を参照し、前記通信相手装置に過去に送信した前記コンテンツデータを他のコンテンツデータより優先してユーザに提示することを特徴としている。
【0019】
上記の構成によれば、さらに、通信相手装置に過去に送信したコンテンツデータを優先的に一覧に提示する。よって、ユーザが保留用コンテンツとして使用するコンテンツデータを選択する際の操作を、容易にすることができる。
【0020】
さらに、上記通信装置は、前記コンテンツデータの一覧を取得するコンテンツ一覧取得手段と、前記コンテンツ一覧取得手段が取得した一覧を前記通信相手装置に送信するコンテンツ一覧送信手段をさらに備えることを特徴としている。
【0021】
上記の構成によれば、さらに、コンテンツ一覧取得手段がコンテンツデータの一覧を取得し、それをコンテンツ一覧送信手段が通信相手装置に送信する。よって、通信相手装置において、ユーザがコンテンツデータの一覧を参照し、希望するコンテンツデータを保留用コンテンツとして再生することができる。
【0022】
また、本発明の通信装置は、通信相手装置から、音声、映像、データのうちの少なくとも1つを含む入力ソースをリアルタイムで受信する通信装置であって、前記通信相手装置が入力ソースの送信を一時中断する際に、自装置がユーザに提示すべきコンテンツデータの候補の一覧を、前記通信相手装置から受信するコンテンツ一覧受信手段と、自装置のユーザに前記一覧を提示して、ユーザによるコンテンツデータを選択する操作情報を取得するコンテンツ選択手段と、前記通信相手装置による入力ソースの送信の一時中断を検出した時、前記一覧から選択されたコンテンツデータをサーバから取得するコンテンツ取得手段と、前記通信相手装置からの入力ソースの送信が一時中断されている間、前記コンテンツ取得手段によって取得されたコンテンツデータを保留用コンテンツとして再生する保留用コンテンツ再生手段とを備えることを特徴としている。
【0023】
また、本発明の通信方法は、通信相手装置から、音声、映像、データのうちの少なくとも1つを含む入力ソースをリアルタイムで受信する通信装置における通信方法であって、前記通信相手装置が入力ソースの送信を一時中断する際に、自装置がユーザに提示すべきコンテンツデータの候補の一覧を、前記通信相手装置から受信するコンテンツ一覧受信ステップと、自装置のユーザに前記一覧を提示して、ユーザによるコンテンツデータを選択する操作情報を取得するコンテンツ選択ステップと、前記通信相手装置による入力ソースの送信の一時中断を検出した時、前記一覧から選択されたコンテンツデータをサーバから取得するコンテンツ取得ステップと、前記通信相手装置からの入力ソースの送信が一時中断されている間、前記コンテンツ取得ステップにて取得したコンテンツデータを保留用コンテンツとして再生する保留用コンテンツ再生ステップとを含むことを特徴としている。
【0024】
上記の構成によれば、通信相手装置が入力ソースの送信を一時中断する保留状態にする際、上記通信装置は、送信が中断される入力ソースの代わりに、自装置においてユーザに提示する保留用コンテンツのデータの一覧を通信相手装置から取得する。そして、上記通信装置は、一覧を提示して、ユーザにコンテンツデータを選択させ、通信相手装置からの入力ソースの送信が一時中断された時、ユーザが一覧から選択したコンテンツデータを保留用コンテンツとして取得し、入力ソースの送信が一時中断されている間、前記保留用コンテンツを再生する。
【0025】
よって、保留する際に必要なコンテンツデータを、必要になったタイミングで取得するので、通信装置のメモリをコンテンツデータで不必要に占有することなく、また、実際に使用するコンテンツデータをユーザに様々な種類のコンテンツデータから選択させることが可能となる。
【0026】
また、本発明の通信装置は、通信相手装置から、音声、映像、データのうちの少なくとも1つを含む入力ソースをリアルタイムで受信する通信装置であって、前記通信相手装置が入力ソースの送信を一時中断する際に、自装置がユーザに提示すべきコンテンツデータを示す識別情報を、前記通信相手装置から受信する識別情報受信手段と、前記通信相手装置による入力ソースの送信の一時中断を検出した時、前記識別情報に基づいて、サーバからコンテンツデータを取得するコンテンツ取得手段と、前記通信相手装置からの入力ソースの送信が一時中断されている間、前記コンテンツ取得手段によって取得されたコンテンツデータを保留用コンテンツとして再生する保留用コンテンツ再生手段とを備えることを特徴としている。
【0027】
また、本発明の通信方法は、通信相手装置から、音声、映像、データのうちの少なくとも1つを含む入力ソースをリアルタイムで受信する通信装置における通信方法であって、前記通信相手装置が入力ソースの送信を一時中断する際に、自装置がユーザに提示すべきコンテンツデータを示す識別情報を、前記通信相手装置から受信する識別情報受信ステップと、前記通信相手装置による入力ソースの送信の一時中断を検出した時、前記識別情報に基づいて、サーバからコンテンツデータを取得するコンテンツ取得ステップと、前記通信相手装置からの入力ソースの送信が一時中断されている間、前記コンテンツ取得ステップにて取得したコンテンツデータを保留用コンテンツとして再生する保留用コンテンツ再生ステップとを含むことを特徴としている。
【0028】
上記の構成によれば、通信相手装置が入力ソースの送信を一時中断する保留状態にする際、上記通信装置は、送信が中断される入力ソースの代わりに、自装置においてユーザに提示する保留用コンテンツのデータの識別情報を通信相手装置から取得する。そして、上記通信装置は、識別情報に基づいてコンテンツデータをサーバから取得し、取得したコンテンツを保留用コンテンツとして再生する。
【0029】
よって、保留する際に必要なコンテンツデータを、必要になったタイミングで取得するので、通信装置のメモリをコンテンツデータで不必要に占有することなく、また、実際に使用するコンテンツデータをユーザに様々な種類のコンテンツデータから選択させることが可能となる。
【0030】
さらに、上記通信装置は、音声および映像を前記通信相手装置とリアルタイムで送受信するテレビ電話機であり、前記コンテンツデータが音声および映像を含んでいてもよい。
【0031】
上記の構成によれば、さらに、保留中に映像および音声の送信を中断した際、映像および音声の代わりに提示する保留用の映像および音声のコンテンツデータを取得することができる。なお、保留を解除した際に、音声の送信のみを再開し、映像は保留用コンテンツを提示しつづけてもよい。また、入力ソースの送信を保留した通信装置においても、通話相手装置と同じ映像を閲覧しながら通話を行ってもよい。
【0032】
なお、上記通信装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記各手段として動作させることにより上記通信装置をコンピュータにて実現させる通信装置の制御プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【発明の効果】
【0033】
本発明の通信装置は、通信相手装置へ、音声、映像、データのうちの少なくとも1つを含む入力ソースをリアルタイムで送信する通信装置であって、入力ソースの送信を一時中断する際に、サーバからコンテンツデータを取得するコンテンツ取得手段と、上記コンテンツ取得手段が取得したコンテンツデータを、自装置が入力ソースの送信を一時中断している間に前記通信相手装置のユーザに提示すべき保留用コンテンツとして、前記通信相手装置に送信する保留用コンテンツ送信手段とを備える構成である。
【0034】
また、本発明の通信方法は、通信相手装置へ、音声、映像、データのうちの少なくとも1つを含む入力ソースをリアルタイムで送信する通信装置における通信方法であって、入力ソースの送信を一時中断する際に、サーバからコンテンツデータを取得するコンテンツ取得ステップと、上記コンテンツ取得ステップにて取得したコンテンツデータを、自装置が入力ソースの送信を一時中断している間に前記通信相手装置のユーザに提示すべき保留用コンテンツとして、前記通信相手装置に送信する保留用コンテンツ送信ステップとを含む方法である。
【0035】
それゆえ、保留する際に必要なコンテンツデータを、必要になったタイミングで取得するので、通信装置のメモリをコンテンツデータで不必要に占有することなく、また、実際に使用するコンテンツデータをユーザに様々な種類のコンテンツデータから選択させることが可能となるという効果を奏する。
【0036】
また、本発明の通信装置は、通信相手装置から、音声、映像、データのうちの少なくとも1つを含む入力ソースをリアルタイムで受信する通信装置であって、前記通信相手装置が入力ソースの送信を一時中断する際に、自装置がユーザに提示すべきコンテンツデータの候補の一覧を、前記通信相手装置から受信するコンテンツ一覧受信手段と、自装置のユーザに前記一覧を提示して、ユーザによるコンテンツデータを選択する操作情報を取得するコンテンツ選択手段と、前記通信相手装置による入力ソースの送信の一時中断を検出した時、前記一覧から選択されたコンテンツデータをサーバから取得するコンテンツ取得手段と、前記通信相手装置からの入力ソースの送信が一時中断されている間、前記コンテンツ取得手段によって取得されたコンテンツデータを保留用コンテンツとして再生する保留用コンテンツ再生手段とを備える構成である。
【0037】
また、本発明の通信方法は、通信相手装置から、音声、映像、データのうちの少なくとも1つを含む入力ソースをリアルタイムで受信する通信装置における通信方法であって、前記通信相手装置が入力ソースの送信を一時中断する際に、自装置がユーザに提示すべきコンテンツデータの候補の一覧を、前記通信相手装置から受信するコンテンツ一覧受信ステップと、自装置のユーザに前記一覧を提示して、ユーザによるコンテンツデータを選択する操作情報を取得するコンテンツ選択ステップと、前記通信相手装置による入力ソースの送信の一時中断を検出した時、前記一覧から選択されたコンテンツデータをサーバから取得するコンテンツ取得ステップと、前記通信相手装置からの入力ソースの送信が一時中断されている間、前記コンテンツ取得ステップにて取得したコンテンツデータを保留用コンテンツとして再生する保留用コンテンツ再生ステップとを含む方法である。
【0038】
それゆえ、保留する際に必要なコンテンツデータを、必要になったタイミングで取得するので、通信装置のメモリをコンテンツデータで不必要に占有することなく、また、実際に使用するコンテンツデータをユーザに様々な種類のコンテンツデータから選択させることが可能となるという効果を奏する。
【0039】
また、本発明の通信装置は、通信相手装置から、音声、映像、データのうちの少なくとも1つを含む入力ソースをリアルタイムで受信する通信装置であって、前記通信相手装置が入力ソースの送信を一時中断する際に、自装置がユーザに提示すべきコンテンツデータを示す識別情報を、前記通信相手装置から受信する識別情報受信手段と、前記通信相手装置による入力ソースの送信の一時中断を検出した時、前記識別情報に基づいて、サーバからコンテンツデータを取得するコンテンツ取得手段と、前記通信相手装置からの入力ソースの送信が一時中断されている間、前記コンテンツ取得手段によって取得されたコンテンツデータを保留用コンテンツとして再生する保留用コンテンツ再生手段とを備える構成である。
【0040】
また、本発明の通信方法は、通信相手装置から、音声、映像、データのうちの少なくとも1つを含む入力ソースをリアルタイムで受信する通信装置における通信方法であって、前記通信相手装置が入力ソースの送信を一時中断する際に、自装置がユーザに提示すべきコンテンツデータを示す識別情報を、前記通信相手装置から受信する識別情報受信ステップと、前記通信相手装置による入力ソースの送信の一時中断を検出した時、前記識別情報に基づいて、サーバからコンテンツデータを取得するコンテンツ取得ステップと、前記通信相手装置からの入力ソースの送信が一時中断されている間、前記コンテンツ取得ステップにて取得したコンテンツデータを保留用コンテンツとして再生する保留用コンテンツ再生ステップとを含む方法である。
【0041】
それゆえ、保留する際に必要なコンテンツデータを、必要になったタイミングで取得するので、通信装置のメモリをコンテンツデータで不必要に占有することなく、また、実際に使用するコンテンツデータをユーザに様々な種類のコンテンツデータから選択させることが可能となるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0042】
本発明の一実施形態について図1から図3に基づいて説明すると以下の通りである。
【0043】
図1は、本実施形態における通信システム1の要部構成を示す機能ブロック図である。通信システム1は、送信側の映像通信装置(通信装置、通信相手装置)10、受信側の映像通信装置(通信装置、通信相手装置)50、およびコンテンツサーバ(サーバ)80を備えている。各装置の構成について、詳細を説明する。
【0044】
送信側の映像通信装置10は、映像および音声を用いた通話が可能な、いわゆるテレビ電話機と呼ばれる電話通信端末である。また、受信側の映像通信装置50は、上記映像通信装置10と同様に、映像および音声を用いた通話が可能な電話通信端末である。また、コンテンツサーバ80は、動画や静止画などのコンテンツデータを蓄積し、LAN(Local Area Network)を介してクライアント(実施形態1では映像通信装置10、実施形態2、3では映像通信装置50)に配信する、いわゆるホームサーバである。
【0045】
なお、本実施形態では、映像通信端末10および50として、テレビ電話機を例に説明するが、これに限るものではない。電話回線を介して映像および音声で通話するテレビ会議システムであってもよいし、ウェブカメラのように特定の場所を常時撮影して映像を放送し続けるシステムであってもよい。同様の機能を持つ携帯電話機、テレビ会議システム、オーディオ装置、インタフォン、映像配信システムなどであってもよい。送信側の通信装置から音声および映像などの入力ソースを受信側の通信装置に送信し、送信側の通信装置が入力ソースの送信を一時中断して保留する際に、別の入力ソースを保留用コンテンツとして出力させる構成であれば、どのような通信装置、通信システム、および通信方法であってもよい。
【0046】
また、本実施形態では、コンテンツサーバ80として、動画や静止画などのデジタルデータを蓄積し、有線や無線のLANやBluetooth(登録商標)、IEEE1394などの規格で接続されているホームサーバとして説明するが、これに限るものではない。インターネットやVPN(Virtual Private Network)を介してコンテンツデータを配信するサーバであってもよい。
【0047】
図1に示すように、まず、発信送信側の映像通信装置10は、操作部(コンテンツ選択手段)12、表示部(コンテンツ選択手段)14、音声出力部16、音声入力部18、撮影部19、設定部20、記憶部(対応データ記憶部)22、再生処理部(保留用コンテンツ再生手段)24、コンテンツデータ受信部(コンテンツ取得手段、コンテンツ一覧取得手段)26、コンテンツデータ送信部(保留用コンテンツ送信手段)28、通信部30、および通話処理部(通信相手識別手段)32を備えている。
【0048】
操作部12は、ユーザからの操作入力を受けつけるためのダイアル、ボタン、スイッチ、ボリューム、キーボード、タッチパネル、およびその他の入力装置などで構成された操作入力用デバイスである。表示部14は、各種ディスプレイなどで構成された表示用デバイスで、コンテンツデータの表示再生や、映像通信装置10の設定項目の変更、各種操作などを行うためのインタフェースの表示を行う。なお、操作部12および表示部14をタッチパネルで構成することで、操作入力および表示出力を同時に行ってもよい。
【0049】
音声出力部16は、通話音声および動画再生音声を出力するためのスピーカなどの音声出力デバイスである。音声入力部18は、通話音声を入力するためのマイクロフォンなどの音声入力デバイスである。撮影部19は、映像通信装置10のユーザの姿などを撮影するためのカメラなどの映像入力用デバイスである。
【0050】
設定部20は、ユーザによる操作部12からの操作入力に基づいて映像通信装置10の設定および通話の設定を行い、記憶部22に設定情報を記憶させる。記憶部22は、設定部20の指示に基づいて各種設定情報の記録を行う。
【0051】
再生処理部24は、記憶部22に保存されているコンテンツデータまたはコンテンツサーバ80から受信したコンテンツデータを再生し、表示部14および映像通信装置50に対して出力する機能を持つ。コンテンツデータ受信部26は、コンテンツサーバ80からコンテンツデータを受信する。コンテンツデータ送信部28は、通信部30を介して再生処理部24で再生された映像や音声などのコンテンツを映像通信装置50に対して送信する。
【0052】
通信部30は、コンテンツデータ送信部28から出力されたコンテンツおよび通話処理部32から出力された通話信号を映像通信装置50に対して送信し、同様の通信信号を映像通信装置50から受信する機能を持つ。通話処理部32は、映像通信装置50から送信された音声信号を音声出力部16に出力させ、通信部30を介して音声入力部18および撮影部19からそれぞれ入力された音声信号および映像信号を映像通信装置50に対して送信させる機能を持つ。なお、映像通信装置50が撮影部を備え、映像信号を送信する場合には、通話処理部32は、映像通信装置50から送信された映像信号を表示部14に出力させてもよい。
【0053】
次に、受信側の映像通信装置50は、通信部52、通話処理部54、音声出力部56、音声入力部58、表示処理部60、および表示部62を備えている。さらに、映像通信装置50は、撮影部(図示せず)を備えていてもよい。
【0054】
映像通信装置50は、映像通信装置10からの発呼を受け、映像通信装置10との通信を行う。なお、映像通信装置10の各部材と同じ名前を持つ機能ブロックは、同様の機能を有している。
【0055】
通信部52は、映像通信装置10からの音声信号および映像信号を受信し、通話処理部54から出力された音声信号を映像通信装置10に送信する。通話処理部54は、映像通信装置10からの音声信号を音声出力部56から出力させ、通信部52を介して音声入力部58から入力された音声信号を映像通信装置10に送信する。音声入力部58は、映像通信装置50のユーザから入力された音声を音声信号として通話処理部54に出力する。
【0056】
表示処理部60は、映像通信装置10から送信された映像を表示部62に表示させる。なお、表示処理部60は、映像通信装置10からコード化された映像データを受信し、受信した映像データをデコードして表示部62に表示させる構成であってもよい。また、表示部62は、映像通信装置10から送信された映像や、表示処理部60で再生された映像や、映像通信装置50の操作や設定に用いる情報を表示するために用いられる。
【0057】
次に、コンテンツサーバ80は、コンテンツデータ送信部82、コンテンツデータ記憶部84、および送信データ記憶部(送信コンテンツ記録部)86を備えている。
【0058】
コンテンツサーバ80は、映像通信装置10または映像通信装置50の要求に応答して、コンテンツデータの送信を行う。なお、コンテンツデータとして、本実施形態では、動画像、具体例をあげれば、ホームビデオなどで撮影した、運動会、誕生会といった家族の撮影映像などを例に説明するが、これに限るものではない。アニメーション、変化する画像パターン、映画、ライブビデオ、写真画像、幾何学模様、絵画などの静止画、音楽などのコンテンツを用いてもよい。ただし、ホームビデオなどで撮影した映像をホームサーバから配信する構成とすれば、通話相手の親族や友人に対して興味を湧かせて、続きが見たいと思うような映像を保留中画像として提示することができるので、特に効果が大きい。
【0059】
コンテンツデータ送信部82は、コンテンツデータ記憶部84に記憶されているコンテンツデータの一覧をリストにして映像通信装置10に送信する。また、コンテンツデータ送信部82は、送信したリストのなかから指定されたコンテンツデータをコンテンツデータ記憶部84から検索し送信する。なお、コンテンツデータ送信部82は、映像通信装置10の種類を判断し、映像通信装置10で再生可能なコンテンツデータだけを送信する構成であってもよい。
【0060】
コンテンツデータ記憶部84は、各種コンテンツデータが記録されており、コンテンツデータ送信部82によって参照され、映像通信装置10へ送信されるコンテンツデータが読み出される。送信データ記憶部86は、コンテンツサーバ80から映像通信装置10に対して、いつ、どのコンテンツデータが送信されたかを記録する機能を持つ。また、送信データ記憶部86は、コンテンツデータが映像通信装置10でどこまで再生されたか記憶しておき、同じコンテンツデータを次に送信する際には、続きから送信できるように、再生時間(あるいは、中断された位置)を記録する機能を持つ。また、映像通信装置10から通話先の映像通信装置50の識別情報を受信し、どの通話先にどのコンテンツがどの時間まで送信されたかを記憶してもよい。
【0061】
なお、送信データ記憶部86の機能は、映像通信装置10の内部に同様の機能を持たせることで実現してもよい。
【0062】
次に、図2を参照して、コンテンツデータの流れについて説明する。図2は、映像通信装置10、映像通信装置50、およびコンテンツサーバ80の間でやり取りされるデータの流れについて示す模式図である。
【0063】
まず、映像通信装置10から映像通信装置50に対して通信網を介して呼び出し(発呼)を行う。映像通信装置50は、受話器を取ることによって映像通信装置10からの呼び出しに対して応答する。映像通信装置50の応答によって、両者の間に映像および音声の通話が開始され、お互いの映像および音声の送受信がリアルタイムで行われる。
【0064】
ここで、映像通信装置10のユーザが通話を保留し、音声および映像の送信を一時中断したいと考える。このとき、映像通信装置10は、ユーザが映像通信装置10の操作部12に備えられた保留ボタン(図示せず)を押すことで、保留状態に入る。
【0065】
映像通信装置10は、ユーザによる保留操作を検出すると、コンテンツサーバ80に対して保留用コンテンツの一覧をLAN(Local Area Network)を介して要求する。コンテンツサーバ80はこれに応答し、コンテンツデータの一覧を映像通信装置10へ送信する。
【0066】
映像通信装置10は、受信した保留用コンテンツの一覧を表示部14に提示し、ユーザに対して操作部12を用いて所望のコンテンツデータを選択させる。ユーザがコンテンツデータを選択すると、映像通信装置10のコンテンツデータ受信部26は、選択されたコンテンツデータをコンテンツサーバ80に要求し、要求したコンテンツデータの受信を行う。なお、受信するコンテンツデータの選択は、コンテンツデータを受信する前であればいつでもよく、通話中や保留時に必ずしも行う必要はない。
【0067】
映像通信装置10のコンテンツデータ送信部28は、コンテンツサーバ80から受信した保留用コンテンツを、通信部30を介して映像通信装置50へ送信する。そして、映像通信装置50は、表示処理部60において、受信した保留用コンテンツの表示処理を行い、表示部62に表示させる。なお、映像通信装置10から送信される保留用コンテンツは、映像通信装置10の再生処理部24でデコードされ再生されてもよいし、コーディングされたデータとして映像通信装置50に送信し、映像通信装置50の表示処理部60でデコードして再生する構成であってもよい。
【0068】
次に、図3を参照して、映像通信装置10における保留用コンテンツ送信処理の流れについて説明する。図3は、映像通信装置10が行う保留用コンテンツ送信処理の流れを示すフローチャートである。
【0069】
まず、S101において、映像通信装置10のユーザが操作部12上の保留ボタンを押下したか否かを判断する。保留ボタンを押下した場合(S101でYES)、処理はS102に進む。保留ボタンを押下していない場合(S101でNO)、保留用コンテンツの送信処理は終了する。
【0070】
次に、S102において、映像通信装置10が他の映像通信装置(ここでは、映像通信装置50)と通話中であるか否かを判断する。通話中であった場合(S102でYES)、処理はS103に進む。通話中でない場合(S102でNO)、保留用コンテンツの送信処理は終了する。
【0071】
次に、S103において、映像通信装置10のコンテンツデータ受信部26は、ネットワーク上を検索して、保留用コンテンツの送信を行うことができるサーバ(ここでは、コンテンツサーバ80)を見つけ出す。なお、本実施形態では、家庭内のネットワーク(LAN)を検索して、ホームサーバを見つけ出す構成として説明するが、これに限るものではない。インターネットや電話回線を介して有料のデータ配信サーバを検索する構成であってもよい。
【0072】
次に、S104において、S103の検索で保留用コンテンツの送信を行うことができるサーバを見つけることができたか否かを判断する。サーバが見つかった場合(S104でYES)、処理はS105に進む。サーバが見つからなかった場合(S104でNO)、処理はS106に進む。
【0073】
次に、S105において、コンテンツデータ受信部26は、コンテンツサーバ80から保留用コンテンツの一覧(リスト)を取得する。取得した一覧は、映像通信装置10の記憶部22にあらかじめ保存されている保留用コンテンツと一緒にユーザに対して提示される。
【0074】
次に、S106において、映像通信装置10の記憶部22にあらかじめ保存されている保留用コンテンツが使用する保留用コンテンツの候補として取得される。
【0075】
次に、S107において、S105およびS106で取得した保留用コンテンツの候補の中からいずれかをユーザに対して選択させる。保留用コンテンツの候補の一覧は、映像通信装置10の表示部14に提示され、ユーザは操作部12を用いて保留用コンテンツの選択を行う。
【0076】
次に、S108において、映像通信装置10のコンテンツデータ受信部26は、S107で選択した保留用コンテンツをコンテンツサーバ80から取得し、コンテンツデータ送信部28は、通信部30を介して映像通信装置50に保留用コンテンツを送信する。
【0077】
次に、S109において、映像通信装置10の操作部12上で保留ボタンが長押しされたか否かを判断する。保留ボタンが長押しされた場合(S109でYES)、処理はS110へ進む。保留ボタンが長押しされていない場合(S109でNO)、処理はS111へ進む。なお、ここでは、保留ボタンの長押しを、保留用コンテンツの送信を続けながら通話の再開を行うトリガーとして検出したが、これに限るものではない。例えば、表示部14に「音声通話再開」を示すボタンを表示してもよいし、フックを数回押すことで同様のトリガーとしてもよい。また、「音声のみ通話を再開」するための専用のボタンを設けてもよい。
【0078】
次に、S111で、映像通信装置50との通話が終了したか否かを判断する。通話が終了していた場合(S111でYES)、保留用コンテンツの送信処理は終了する。通話が終了してない場合(S111でNO)、S118に戻り処理を繰り返す。
【0079】
以上のように、本実施形態の映像通信装置10は、通信相手の映像通信装置50へ、音声、映像、データのうちの少なくとも1つを含む入力ソースをリアルタイムで送信する映像通信装置10であって、入力ソースの送信を一時中断する際に、コンテンツサーバ80からコンテンツデータを取得するコンテンツデータ受信部26と、コンテンツデータ受信部26が取得したコンテンツデータを、映像通信装置10が入力ソースの送信を一時中断している間に映像通信装置50のユーザに提示すべき保留用コンテンツとして、映像通信装置50に送信するコンテンツデータ送信部28とを備えている。
【0080】
また、本発明の通信方法は、通信相手の映像通信装置50へ、音声、映像、データのうちの少なくとも1つを含む入力ソースをリアルタイムで送信する映像通信装置10における通信方法であって、入力ソースの送信を一時中断する際に、コンテンツサーバ80からコンテンツデータを取得するコンテンツ取得ステップと、上記コンテンツ取得ステップにて取得したコンテンツデータを、映像通信装置10が入力ソースの送信を一時中断している間に映像通信装置50のユーザに提示すべき保留用コンテンツとして、映像通信装置50に送信する保留用コンテンツ送信ステップとを含むことを特徴としている。
【0081】
上記の構成によれば、映像通信装置10は、入力ソースの送信を一時中断する際、送信を中断する入力ソースの代わりに、映像通信装置50において提示する保留用コンテンツのデータをコンテンツサーバ80から取得して、通信相手の映像通信装置50に送信している。
【0082】
よって、保留する際に必要なコンテンツデータを、必要になったタイミングで取得するので、映像通信装置10の記憶部22をコンテンツデータで不必要に占有することなく、また、実際に使用するコンテンツデータをユーザに様々な種類のコンテンツデータから選択させている。
【0083】
さらに、本実施形態の映像通信装置10は、映像通信装置50を識別する通話処理部32と、映像通信装置50とコンテンツデータとを対応付けた対応データを記憶する記憶部22とをさらに備え、コンテンツデータ受信部26は、記憶部22を参照し、通話処理部32で識別された映像通信装置50に対応付けられたコンテンツデータを取得している。
【0084】
上記の構成によれば、通話処理部32が識別した映像通信装置50に対応するコンテンツデータを、コンテンツデータ受信部26が取得するので、ユーザがコンテンツデータを毎回選択する必要がなく、映像通信装置50に応じたコンテンツデータを送信できる。
【0085】
さらに、本実施形態の映像通信装置10は、コンテンツデータの一覧を取得するコンテンツデータ受信部26と、映像通信装置10ユーザに一覧を提示する表示部14と、ユーザによるコンテンツデータを選択する操作情報を取得する操作部12とを備え、コンテンツデータ受信部26は、ユーザによる選択操作に基づいて、一覧から選択されたコンテンツデータを取得している。
【0086】
上記の構成によれば、コンテンツデータを一覧からユーザに選択させることができるので、ユーザが希望するコンテンツデータを保留用コンテンツとして使用できる。
【0087】
さらに、本実施形態の映像通信装置10は、映像通信装置50へ送信したコンテンツデータの識別情報を映像通信装置50に対応付けて記憶する送信データ記憶部86を備え、コンテンツデータ受信部26は、送信データ記憶部86を参照し、映像通信装置50に過去に送信したコンテンツデータを他のコンテンツデータより優先してユーザに提示している。
【0088】
上記の構成によれば、さらに、映像通信装置50に過去に送信したコンテンツデータを優先的に一覧として表示部14に提示する。よって、ユーザが保留用コンテンツとして使用するコンテンツデータを選択する際の操作を、容易にできる。
【0089】
〔実施形態2〕
本実施形態の通信システム2では、図1から図3に示した通信システム1に比べて、映像通信装置10が映像通信装置50にコンテンツデータの識別情報を送信するコンテンツ識別情報送信部29を備え、映像通信装置50がコンテンツサーバ80との通信を行うコンテンツデータ受信部66と、映像通信装置10からコンテンツの識別情報を受信するコンテンツ識別情報受信部64とを備える点が異なり、その他の構成は同様である。
【0090】
なお、上記実施形態で説明した構成と同様の機能を有する構成には同一の符号を付して、その説明を省略する。また、本実施形態を構成する場合、コンテンツサーバ80の送信データ記憶部86はコンテンツサーバ80上にあることが好ましいが、これに限定されるものではない。映像通信装置10の内部に送信データ記憶部86を備えることで、同様の機能を提供する構成であってもよい。
【0091】
上記構成において、コンテンツデータを送信する際の動作を、図4から図5に基づき説明すると、以下の通りである。
【0092】
図4は、本実施形態における通信システム2の要部構成を示す機能ブロック図である。通信システム2は、送信側の映像通信装置10、受信側の映像通信装置50、およびコンテンツサーバ80を備えている。なお、各通信装置の同一の名前を持つ機能ブロックは、図1の説明と同様の機能を備えている。
【0093】
コンテンツ識別情報送信部29は、通信部30を介して、コンテンツサーバ80上のコンテンツデータ記憶部84に保存されているコンテンツデータを識別するための識別情報を映像通信装置50に送信する。
【0094】
なお、このコンテンツデータを識別するための識別情報として、ここでは、コンテンツデータが保存されている場所および名前を特定するためのURI(Uniform Resource Identifier)を用いているが、これに限るものではない。URL(Uniform Resource Locator)やサーバのIPアドレスを識別情報として用いてもよいし、ファイルが保存されている磁気ディスク上のセクタ番号を識別情報として用いてもよい。電話番号を識別情報として用い、当該電話番号に対して発呼すれば、所定のコンテンツデータを受信することができる構成であってもよい。外部からコンテンツデータを識別し、当該コンテンツデータを取得することができる識別情報であれば、フォーマットは問わない。
【0095】
映像通信装置50のコンテンツ識別情報受信部64は、映像通信装置10から送信されてきた通信情報からコンテンツ識別情報を抽出し、コンテンツデータ受信部66に出力する。コンテンツデータ受信部66は、入力されたコンテンツ識別情報に基づいてコンテンツサーバ80に接続し、コンテンツ識別情報に対応するコンテンツデータを取得する。
【0096】
上記の構成によれば、コンテンツデータを映像通信装置10から映像通信装置50へ送信する必要がないので、通話処理をより高速に行うことができる。また、映像通信装置10との通話が終了した後であっても、映像通信装置50が送信されたコンテンツデータ識別情報に基づいてコンテンツサーバ80からコンテンツデータを受信することができる。
【0097】
次に、図5を参照して、コンテンツデータの流れについて説明する。図5は、映像通信装置10、映像通信装置50、およびコンテンツサーバ80の間でやり取りされるデータの流れについて示す模式図である。
【0098】
まず、映像通信装置10から映像通信装置50に対して通信網を介して呼び出し(発呼)を行う。映像通信装置50は、受話器を取ることによって映像通信装置10からの呼び出しに対して応答する。映像通信装置50の応答によって、両者の間に映像および音声の通話が開始され、お互いの映像および音声の送受信がリアルタイムで行われる。
【0099】
ここで、映像通信装置10のユーザが通話を保留し、音声および映像の送信を一時中断したいと考える。このとき、映像通信装置10は、ユーザが映像通信装置10の操作部12に備えられた保留ボタン(図示せず)を押すことで、保留状態に入る。
【0100】
映像通信装置10は、ユーザによる保留操作を検出すると、コンテンツサーバ80に対してLANを介して保留用コンテンツの一覧を要求する。コンテンツサーバ80はこれに応答し、コンテンツデータの一覧を映像通信装置10へ送信する。
【0101】
映像通信装置10は、受信した保留用コンテンツの一覧を表示部14に提示し、ユーザに対して操作部12を用いて好みのコンテンツデータを選択させる。ユーザがコンテンツデータを選択すると、映像通信装置10のコンテンツ識別情報送信部29は、選択されたコンテンツデータがコンテンツサーバ80のどの場所にどのような名前で保存されているかを示すコンテンツデータ識別情報を、映像通信装置50に送信する。
【0102】
一方、映像通信装置50では、通話処理部54が、映像通信装置10が保留状態にされたことを検出すると、コンテンツ識別情報受信部64は、映像通信装置10から送信された通話信号からコンテンツデータ識別情報を抽出し、コンテンツデータ受信部66にコンテンツサーバ80から対応するコンテンツデータを受信させる。
【0103】
なお、本実施形態では、コンテンツサーバ80はLANで接続されたホームサーバとして説明しているが、インターネット上に存在するサーバであってもよい。インターネット上のサーバをコンテンツサーバ80として使用する場合には、映像通信装置10からコンテンツサーバ80やコンテンツサーバ80上のコンテンツにアクセスするためのワンタイムパスワードを発行する構成であってもよい。
【0104】
以上のように、本実施形態の映像通信装置50は、通信相手装置である映像通信装置10から、音声、映像、データのうちの少なくとも1つを含む入力ソースをリアルタイムで受信する映像通信装置50であって、映像通信装置10が入力ソースの送信を一時中断する際に、映像通信装置50がユーザに提示すべきコンテンツデータを示す識別情報を受信するコンテンツ識別情報受信部64と、前記識別情報に基づいて、コンテンツサーバ80からコンテンツデータを取得するコンテンツデータ受信部66と、映像通信装置10からの入力ソースの送信が一時中断されている間、前記コンテンツ取得手段によって取得されたコンテンツデータを保留用コンテンツとして再生する表示処理部60とを備えている構成である。
【0105】
また、本発明の通信方法は、通信相手装置である映像通信装置10から、音声、映像、データのうちの少なくとも1つを含む入力ソースをリアルタイムで受信する映像通信装置50における通信方法であって、映像通信装置10が入力ソースの送信を一時中断する際に、自装置がユーザに提示すべきコンテンツデータを示す識別情報を、前記通信相手装置から受信する識別情報受信ステップと、前記通信相手装置による入力ソースの送信の一時中断を検出した時、前記識別情報に基づいて、コンテンツサーバ80からコンテンツデータを取得するコンテンツ取得ステップと、前記通信相手装置からの入力ソースの送信が一時中断されている間、前記コンテンツ取得ステップにて取得したコンテンツデータを保留用コンテンツとして再生する保留用コンテンツ再生ステップとを含んでいる方法である。
【0106】
それゆえ、保留する際に必要なコンテンツデータを、必要になったタイミングで取得するので、通信装置のメモリをコンテンツデータで不必要に占有することなく、また、実際に使用するコンテンツデータをユーザに様々な種類のコンテンツデータから選択させることが可能となるという効果を奏する。
【0107】
〔実施形態3〕
本実施形態の通信システム3では、図4および図5に示した通信システム1に比べて、映像通信装置10のコンテンツ識別情報送信部29が、コンテンツ識別情報の一覧をコンテンツ識別情報として送信し、映像通信装置50が操作部68(図示せず)を備え、表示処理部60が受信したコンテンツ識別情報の一覧を表示部62に表示し、映像通信装置50のユーザが、操作部68を用いて保留用コンテンツとして再生するコンテンツデータを選択する点が異なり、その他の構成は同様である。
【0108】
映像通信装置10では、ユーザが、保留用コンテンツとして、コンテンツサーバ80に保存されているコンテンツデータ、または、映像通信装置10の記憶部22に記憶されているコンテンツデータから、複数のコンテンツデータを選択する。選択された複数のコンテンツデータのコンテンツ識別情報を、コンテンツデータの一覧として、コンテンツ識別情報送信部29が通信部30を介して映像通信装置50に送信する。
【0109】
映像通信装置50では、映像通信装置10からの通信が保留状態になった際にコンテンツデータの一覧として複数のコンテンツ識別情報を受信し、保留用コンテンツとして再生するコンテンツデータをユーザが選択する。選択されたコンテンツデータは、該当するコンテンツ識別情報に基づいて、コンテンツデータ受信部66がコンテンツサーバ80から取得する。
【0110】
上記の構成によって、送信側の映像通信装置10のユーザは、映像通信装置50のユーザに対して保留用コンテンツとして再生したいコンテンツをいくつか選択して提示することができ、受信側の映像通信装置50のユーザもまた、候補として提示された複数のコンテンツデータの中から所望のコンテンツデータを再生することができる。
【0111】
なお、送信側の映像通信装置10のユーザによるコンテンツデータの選択は、通話中に選択を行ってもよいし、通話前にあらかじめ、通話相手に対応した保留用コンテンツ送信候補を選択しておいてもよい。
【0112】
以上のように、本実施形態の映像通信装置50は、通信相手装置である映像通信装置10から、音声、映像、データのうちの少なくとも1つを含む入力ソースをリアルタイムで受信する映像通信装置50であって、映像通信装置10が入力ソースの送信を一時中断する際に、映像通信装置50がユーザに提示すべきコンテンツデータの候補の一覧を、映像通信装置10から受信するコンテンツ識別情報受信部64と、映像通信装置50のユーザに前記一覧を提示して、ユーザによるコンテンツデータを選択する操作情報を取得する操作部68と、映像通信装置10による入力ソースの送信の一時中断を検出した時、前記一覧から選択されたコンテンツデータをコンテンツサーバ80から取得するコンテンツデータ受信部66と、映像通信装置10からの入力ソースの送信が一時中断されている間、コンテンツデータ受信部66によって取得されたコンテンツデータを保留用コンテンツとして再生する表示処理部60とを備えている。
【0113】
また、本実施形態の通信方法は、通信相手装置である映像通信装置10から、音声、映像、データのうちの少なくとも1つを含む入力ソースをリアルタイムで受信する映像通信装置50における通信方法であって、映像通信装置10が入力ソースの送信を一時中断する際に、自装置がユーザに提示すべきコンテンツデータの候補の一覧を、前記通信相手装置から受信するコンテンツ一覧受信ステップと、自装置のユーザに前記一覧を提示して、ユーザによるコンテンツデータを選択する操作情報を取得するコンテンツ選択ステップと、前記通信相手装置による入力ソースの送信の一時中断を検出した時、前記一覧から選択されたコンテンツデータをコンテンツサーバ80から取得するコンテンツ取得ステップと、前記通信相手装置である映像通信装置10からの入力ソースの送信が一時中断されている間、前記コンテンツ取得ステップにて取得したコンテンツデータを保留用コンテンツとして再生する保留用コンテンツ再生ステップとを含んでいることを特徴としている。
【0114】
上記の構成によれば、通信相手装置である映像通信装置10が入力ソースの送信を一時中断する保留状態にする際、映像通信装置50は、送信が中断される入力ソースの代わりに、自装置においてユーザに提示する保留用コンテンツのデータの一覧を通信相手装置から取得する。そして、上記映像通信装置50は、一覧を提示して、ユーザにコンテンツデータを選択させ、映像通信装置10からの入力ソースの送信が一時中断された時、ユーザが一覧から選択したコンテンツデータを保留用コンテンツとして取得し、入力ソースの送信が一時中断されている間、前記保留用コンテンツを再生する。
【0115】
よって、保留する際に必要なコンテンツデータを、必要になったタイミングで取得するので、映像通信装置10・50のメモリをコンテンツデータで不必要に占有することなく、また、実際に使用するコンテンツデータをユーザに様々な種類のコンテンツデータから選択させることが可能となる。
【0116】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0117】
最後に、映像通信装置10の各ブロック、特に設定部20、コンテンツデータ受信部26、コンテンツデータ送信部28、コンテンツ識別情報送信部29、および、映像通信装置50の各ブロック、特にコンテンツ識別情報受信部64、コンテンツデータ受信部66は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0118】
すなわち、映像通信装置10・50は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(Central Processing Unit)、上記プログラムを格納したROM(Read Only Memory)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。
【0119】
そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである映像通信装置10・50の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記映像通信装置10に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
【0120】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0121】
また、映像通信装置10・50を通信ネットワークと接続可能に構成し、通信ネットワークを介して上記プログラムコードを供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(Virtual Private Network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。
【0122】
また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【産業上の利用可能性】
【0123】
本発明によれば、入力ソースの送信を一時中断する際に、サーバからコンテンツデータを取得し、入力ソースの送信を一時中断している間に通信相手装置のユーザに送信するので、電話機、ファクシミリ、デジタル複合機、携帯電話機、および、その他の通信端末における通話を保留するシステムとして好適に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0124】
【図1】本発明の実施形態を示すものであり、送信側の映像通信装置、受信側の映像通信装置、およびコンテンツサーバを備えた通信システムの要部構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す通信システムにおいて、保留用コンテンツを送信する処理の流れを示す概略図である。
【図3】図1に示す通信システムにおいて、送信側の映像通信装置で行われる処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】本発明の他の実施形態を示すものであり、送信側の映像通信装置、受信側の映像通信装置、およびコンテンツサーバを備えた通信システムの要部構成を示すブロック図である。
【図5】図4に示す通信システムにおいて、保留用コンテンツを送信する処理の流れを示す概略図である。
【符号の説明】
【0125】
1 通信システム
2 通信システム
10 映像通信装置(通信装置、テレビ電話機)
12 操作部(コンテンツ選択手段)
14 表示部(コンテンツ選択手段)
16 音声出力部
18 音声入力部(コンテンツ選択手段)
19 撮影部(コンテンツ選択手段)
20 設定部
22 記憶部(対応データ記憶部)
24 再生処理部(保留用コンテンツ再生手段)
26 コンテンツデータ受信部(コンテンツ取得手段、コンテンツ一覧取得手段)
28 コンテンツデータ送信部(保留用コンテンツ送信手段)
29 コンテンツ識別情報送信部
30 通信部
32 通話処理部(通信相手識別手段)
50 映像通信装置(通信装置、テレビ電話機)
52 通信部
54 通話処理部
56 音声出力部
58 音声入力部
60 表示処理部(保留用コンテンツ再生手段)
62 表示部
64 コンテンツ識別情報受信部
68 操作部
80 コンテンツサーバ
82 コンテンツデータ送信部
84 コンテンツデータ記憶部
86 送信データ記憶部(送信コンテンツ記録部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信相手装置へ、音声、映像、データのうちの少なくとも1つを含む入力ソースをリアルタイムで送信する通信装置であって、
入力ソースの送信を一時中断する際に、サーバからコンテンツデータを取得するコンテンツ取得手段と、
上記コンテンツ取得手段が取得したコンテンツデータを、自装置が入力ソースの送信を一時中断している間に前記通信相手装置のユーザに提示すべき保留用コンテンツとして、前記通信相手装置に送信する保留用コンテンツ送信手段とを備えることを特徴とする通信装置。
【請求項2】
前記通信相手装置を識別する通信相手識別手段と、
前記通信相手装置と前記コンテンツデータとを対応付けた対応データ記憶部とをさらに備え、
前記コンテンツ取得手段は、前記対応データ記憶部を参照し、前記通信相手識別手段で識別された通信相手装置に対応付けられた前記コンテンツデータを取得することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
【請求項3】
前記コンテンツデータの一覧を取得するコンテンツ一覧取得手段と、
自装置のユーザに前記一覧を提示して、ユーザによるコンテンツデータを選択する操作情報を取得するコンテンツ選択手段とを備え、
前記コンテンツ取得手段は、ユーザによる前記選択操作に基づいて、前記一覧から選択されたコンテンツデータを取得することを特徴とする請求項1または2に記載の通信装置。
【請求項4】
前記保留用コンテンツ送信手段は、コンテンツデータの識別情報を前記保留用コンテンツとして送信することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項5】
前記通信相手装置へ送信したコンテンツデータの識別情報を当該通信相手装置に対応付けて記憶する送信コンテンツ記録部をさらに備え、
前記コンテンツ選択手段は、前記送信コンテンツ記憶部を参照し、前記通信相手装置に過去に送信した前記コンテンツデータを他のコンテンツデータより優先してユーザに提示することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項6】
前記コンテンツデータの一覧を取得するコンテンツ一覧取得手段と、
前記コンテンツ一覧取得手段が取得した一覧を前記通信相手装置に送信するコンテンツ一覧送信手段をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の通信装置。
【請求項7】
通信相手装置から、音声、映像、データのうちの少なくとも1つを含む入力ソースをリアルタイムで受信する通信装置であって、
前記通信相手装置が入力ソースの送信を一時中断する際に、自装置がユーザに提示すべきコンテンツデータの候補の一覧を、前記通信相手装置から受信するコンテンツ一覧受信手段と、
自装置のユーザに前記一覧を提示して、ユーザによるコンテンツデータを選択する操作情報を取得するコンテンツ選択手段と、
前記通信相手装置による入力ソースの送信の一時中断を検出した時、前記一覧から選択されたコンテンツデータをサーバから取得するコンテンツ取得手段と、
前記通信相手装置からの入力ソースの送信が一時中断されている間、前記コンテンツ取得手段によって取得されたコンテンツデータを保留用コンテンツとして再生する保留用コンテンツ再生手段とを備えることを特徴とする通信装置。
【請求項8】
通信相手装置から、音声、映像、データのうちの少なくとも1つを含む入力ソースをリアルタイムで受信する通信装置であって、
前記通信相手装置が入力ソースの送信を一時中断する際に、自装置がユーザに提示すべきコンテンツデータを示す識別情報を、前記通信相手装置から受信する識別情報受信手段と、
前記通信相手装置による入力ソースの送信の一時中断を検出した時、前記識別情報に基づいて、サーバからコンテンツデータを取得するコンテンツ取得手段と、
前記通信相手装置からの入力ソースの送信が一時中断されている間、前記コンテンツ取得手段によって取得されたコンテンツデータを保留用コンテンツとして再生する保留用コンテンツ再生手段とを備えることを特徴とする通信装置。
【請求項9】
前記通信装置は、音声および映像を前記通信相手装置とリアルタイムで送受信するテレビ電話機であり、
前記コンテンツデータが音声および映像を含むことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項10】
通信相手装置へ、音声、映像、データのうちの少なくとも1つを含む入力ソースをリアルタイムで送信する通信装置における通信方法であって、
入力ソースの送信を一時中断する際に、サーバからコンテンツデータを取得するコンテンツ取得ステップと、
上記コンテンツ取得ステップにて取得したコンテンツデータを、自装置が入力ソースの送信を一時中断している間に前記通信相手装置のユーザに提示すべき保留用コンテンツとして、前記通信相手装置に送信する保留用コンテンツ送信ステップとを含むことを特徴とする通信方法。
【請求項11】
通信相手装置から、音声、映像、データのうちの少なくとも1つを含む入力ソースをリアルタイムで受信する通信装置における通信方法であって、
前記通信相手装置が入力ソースの送信を一時中断する際に、自装置がユーザに提示すべきコンテンツデータの候補の一覧を、前記通信相手装置から受信するコンテンツ一覧受信ステップと、
自装置のユーザに前記一覧を提示して、ユーザによるコンテンツデータを選択する操作情報を取得するコンテンツ選択ステップと、
前記通信相手装置による入力ソースの送信の一時中断を検出した時、前記一覧から選択されたコンテンツデータをサーバから取得するコンテンツ取得ステップと、
前記通信相手装置からの入力ソースの送信が一時中断されている間、前記コンテンツ取得ステップにて取得したコンテンツデータを保留用コンテンツとして再生する保留用コンテンツ再生ステップとを含むことを特徴とする通信方法。
【請求項12】
通信相手装置から、音声、映像、データのうちの少なくとも1つを含む入力ソースをリアルタイムで受信する通信装置における通信方法であって、
前記通信相手装置が入力ソースの送信を一時中断する際に、自装置がユーザに提示すべきコンテンツデータを示す識別情報を、前記通信相手装置から受信する識別情報受信ステップと、
前記通信相手装置による入力ソースの送信の一時中断を検出した時、前記識別情報に基づいて、サーバからコンテンツデータを取得するコンテンツ取得ステップと、
前記通信相手装置からの入力ソースの送信が一時中断されている間、前記コンテンツ取得ステップにて取得したコンテンツデータを保留用コンテンツとして再生する保留用コンテンツ再生ステップとを含むことを特徴とする通信方法。
【請求項13】
請求項1から9のいずれか1項に記載の通信装置を動作させるためのプログラムであって、コンピュータを上記の各手段として機能させるためのプログラム。
【請求項14】
請求項13に記載のプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−130644(P2009−130644A)
【公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−303748(P2007−303748)
【出願日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】