説明

通話に背景音を追加する方法及びシステム

本発明は通話に背景音を追加する方法を提供している。当該方法では、背景音を記憶し再生するための背景音サービスプラットフォームが設定されているネットワーク側が、発呼加入者から被呼加入者への呼を受信し、予め設定されたトリガーメカニズムに従って背景音サービスをトリガーするステップと、ネットワーク側が発呼加入者と、被呼加入者と、背景音サービスプラットフォームとの間の三者通話を確立し、背景音サービスプラットフォームにより背景音が再生されるステップとを含む。本発明を応用し、加入者の通話中に背景音を伴わせて、通話を更に面白くすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信技術の分野に関し、特に通話に背景音を追加する方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
通信システムの発展に伴って、人々の種々の需要が増加している。例えば、通話側によって発生された以外の音声を通話に追加して、背景音として通話時の雰囲気を盛り上げながら、現在の通話には影響を与えないようにすること。ここで、背景音とは、動物の鳴声、ユーモラスな流行語、手洗いの水音、いろいろな笑い声、怪奇且つユーモラスな野蛮な効果音、雰囲気効果音、結婚式等の場合の効果音、感情告白の再生、愛の告白の再生、甘い告白のことば、音楽、歌などの音声であってよい。通話に背景音を追加することは、通話の双方の雰囲気を活発に、通話に更に特色をもたらすことができる。
【0003】
また、現在の交換機が多者通話をサポートできるため、交換機を通じて複数の加入者間の通話を確立することができる。そのほか、AIP/IP(Advanced Intelligent Peripheral/Intelligent Peripheral)を通じて多者通話を実現することもでき、例えば、現在の会議電話サービスにおいて、AIP/IPによってサイトを確立し、且つ関係者を,確立したサイトに追加して、多者通話を実現することができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、当該通話中の通話に背景音を追加する方法及びシステムはまだ実現されていない。
【0005】
そこで、本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の主な目的は、加入者の通話中に背景音を伴わせて通話を更に面白くする、通話に背景音を追加する方法及びシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によって提供される通話に背景音を追加する方法は、
背景音を記憶し再生するための背景音サービスプラットフォームが設定されているネットワーク側が、発呼加入者から被呼加入者への呼を受信し、予め設定されたトリガーメカニズムに従って背景音サービスをトリガーするステップと、
ネットワーク側が発呼加入者と、被呼加入者と、背景音サービスプラットフォームとの間の三者通話を確立し、背景音サービスプラットフォームにより背景音が再生されるステップと、を含む。
【0007】
前記トリガーメカニズムはサービスアクセスコードに基づいてトリガーすることを含み、
前記背景音サービスをトリガーするステップは、ネットワーク側が前記受信された呼の中に背景音サービスをトリガーするためのサービスアクセスコードが付与されているか否かを判断して、付与されている場合、次のステップに進むことを、さらに含む。
【0008】
前記トリガーメカニズムは発呼加入者に対してサブスクリプション情報に基づいてトリガーすることを含み、
前記背景音サービスをトリガーするステップは、ネットワーク側が前記発呼加入者の背景音サービスのサブスクリプション情報が記録されているか否かを判断して、記録されている場合、次のステップに進むことを、さらに含む。
【0009】
前記トリガーメカニズムは被呼加入者に対してサブスクリプション情報に基づいてトリガーすることを含み、
前記背景音サービスをトリガーするステップは、ネットワーク側が前記被呼加入者の背景音サービスのサブスクリプション情報が記録されているか否かを判断して、記録されている場合、次のステップに進むことを、さらに含む。
【0010】
背景音サービスプラットフォームが発呼加入者又は被呼加入者からのキーストローク情報を受信し、受信したキーストローク情報に基づいて対応する背景音を再生し、又は背景音の音量を調節することを更に含む。
【0011】
前記ネットワーク側は交換機とインテリジェント・ペリフェラル(IP)/アドバンスト・インテリジェント・ペリフェラル(AIP)を含み、前記発呼加入者と、被呼加入者と、背景音サービスプラットフォームとの間の三者通話を確立するステップは、
交換機が、発呼加入者からの呼情報を受信し、呼をIP/AIPへルーティングし、発呼加入者からIP/AIPまでの接続を確立し、IP/AIPが、今度確立された発呼加入者からIP/AIPまでの音声チャネルの保持を交換機に指示するステップと、
IP/AIPが、交換機を通じて被呼加入者へ呼を開始し、交換機から被呼加入者までの音声チャネルを確立するステップと、
交換機からIP/AIPまでの接続、交換機から被呼加入者までの接続、交換機から発呼加入者までの接続を三者通話に設定することをIP/AIPが交換機に指示するステップと、を含む。
【0012】
前記ネットワーク側は交換機とAIP/IPを含み、前記発呼加入者と、被呼加入者と、背景音サービスプラットフォームとの間の三者通話を確立するステップは、
IP/AIPが、加入者から送信された情報を受信し、呼をIP/AIPへルーティングするステップと、
IP/AIPが、三者通話のサイトを確立し、発呼加入者を当該サイトに追加するステップと、
IP/AIPが被呼加入者に呼を開始し、IP/AIPから被呼加入者までの接続を確立し、被呼加入者を確立されたサイトに追加するステップと、を含む。
【0013】
本発明は、また通話に背景音を追加するシステムを提供する。当該システムは、背景音サービスのトリガー検出メカニズムが設定されており、加入者の呼情報から背景音サービスを検出しトリガーし、加入者の呼を背景音サービスプラットフォームに接続する交換機と、
前記呼を受信し、発呼加入者と、被呼加入者と、それ自体との三者通話を確立し、三者通話中に背景音を再生する背景音サービスプラットフォームと、を備える。
【0014】
前記背景音サービスプラットフォームは、三者通話能力のあるIP/AIPである。
【0015】
本発明は、また通話に背景音を追加する別のシステムを提供する。当該システムは、交換機とIP/AIPとを備え、そのうち、交換機は、背景音サービスのトリガー検出メカニズムが設定されており、加入者の呼情報から背景音サービスを検出しトリガーし、発呼加入者と、被呼加入者と、IP/AIPとの三者通話を確立し、
AIPは、三者通話中に背景音を再生する。
【0016】
本発明は、また通話に背景音を追加する他のシステムを提供する。当該システムは、背景音サービスのトリガー検出メカニズムが設定されており、加入者の呼情報から背景音サービスを検出しトリガーし、SCPへ報告する交換機と、
背景音サービスを実現する背景音サービスロジックが記憶されており、交換機から報告された背景音サービスのトリガー情報を受信し、背景音サービスのロジックに従って、加入者の呼を背景音サービスプラットフォームに接続することを交換機に指示するSCPと、
前記呼を受信し、発呼加入者と、被呼加入者と、それ自体との三者通話を確立し、背景音を記憶し三者通話中に再生する背景音サービスプラットフォームと、を備える。
【発明の効果】
【0017】
上記の方案からわかるように、本発明によって提出された通話に背景音を追加する方法では、三者通話技術を通じて、二者通話中に、これら通話側によって発生された以外の背景音を再生することで、単に相手の音声だけ聞こえる単調な通話を破ることができる。背景音は通話の双方の雰囲気を調節し、又は通話の双方に仮想的な音声を提供して、日常の通話を更に面白くする。更に、適当な背景音をお祝い等の電話に用いることにより、雰囲気を盛り上げ或いは活発にすることができる。当該背景音サービスは一つの新しい付加価値サービスであり、大変高い応用価値がある。
【0018】
なお、本発明によって提供される通話に背景音を追加するシステムにおいては、三者通話能力のあるIP/AIPを背景音サービスプラットフォームとし、ただ既存のネットワークに当該エンティティを上乗せするように追加する(オーバレイする)ことで、迅速に背景音サービスを展開することができる。また交換機とIP/AIPとの結合されたエンティティを背景音サービスプラットフォームとしてもよく、これには、音声チャネルの迂回(circuitousness)のない特点がある。なお、SCPを導入して被呼者に対する背景音サービスを展開することもできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明について、図面を参照して詳しく説明する。
【0020】
図1における背景音サービスのシステムを示す図のように、ネットワーク側には少なくとも交換機と背景音サービスプラットフォームが含まれる。加入者の呼のアクセスと接続を実現する交換機はSSP/MSC等であってよい。背景音サービスプラットフォームは、背景音データを記憶し、背景音の再生を提供し、及び、背景音サービスプラットフォームを一者として発呼加入者と被呼加入者の通話に追加することを実現するように三者通話能力を提供する。背景音サービスプラットフォームは上記交換機とアドバンスト・インテリジェント・ペリフェラル(AIP:Advanced Intelligent Peripheral)によって共通に実現されることができ、そのうち、交換機によっては三者の通話が実現され、AIPによっては背景音データの記憶と再生が実現される。背景音サービスプラットフォームは、三者通話能力のあるAIPによって単独で実現されることもできる。ここで、上記AIPはインテリジェント・ペリフェラル(IP)であることもでき、以下ではこれ以上説明しない。
【0021】
背景音サービスプラットフォームはさらに、加入者がアクセスして、背景音サービスオーディオファイル(audio files)を管理することを許す。例えば、コンテンツプロバイダが、Web等の方式を通じて背景音サービスプラットフォームにアクセスし、背景音オーディオファイルをアップロードし提出することを許し、ネットワーク事業者が、コンテンツプロバイダによりアップロードされたオーディオファイルをレビュー(review)し、背景音プラットフォームにロードすることを許し、端末ユーザが、個人のオーディオライブラリ(audio library)を設定し管理することを許し、及び端末ユーザが、背景音サービスを申し込み又は取り消すことを許す。
【0022】
本発明における通話に背景音サービスを追加することを実現する方法は主に、発呼加入者が被呼加入者を呼び出すステップと、ネットワーク側が、当該呼を受信した後で予め設定されたトリガーメカニズムに従って背景音サービスをトリガーし、且つ背景音サービスプラットフォームを調達し使用(invoke)し、背景音サービスプラットフォームと、発呼加入者と、被呼加入者との三者通話を確立し、背景音サービスプラットフォームによって背景音を再生するステップと、ネットワーク側が、当該サービスをトリガーした加入者によりアップロードされたキーストローク(keystroke)情報に基づいて背景音を選択又は背景音の音量を調整するステップと、通話の終了時、ネットワーク側が通話三者の接続を解放するステップと、を含む。
【0023】
ここで、上記トリガーメカニズムは、発呼加入者の発呼時に付与されたサービスアクセスコードに基づいてトリガーすることであってもよく、予め設定された発呼加入者又は被呼加入者の背景音サービスサブスクリプション(subscription:申し込み)情報に基づいて発呼加入者又は被呼加入者にてトリガーすることであってもよい。そのうち、発呼加入者と被呼加入者のトリガーによって、それぞれ発呼加入者に対してトリガーする背景音サービスと被呼加入者に対してトリガーする背景音サービスを展開することができる。
【0024】
本発明の目的、技術方案およびメリットをさらに明確にするため、以下、具体的な実施例を通じて、本発明についてさらに詳しく説明する。
【0025】
図2の背景音サービスを実現するシステムにおける実施例1を示す図のように、当該例において、背景音サービスプラットフォームは交換機とAIPによって共通に実現され、ここの交換機は上記のMSCaである。交換機は三者通話機能の実現、発呼加入者と、被呼加入者と、背景音サービスプラットフォームとの三者通話の実現に用いられる。AIPは発呼と被呼の通話中に背景音を再生することに用いられる。以下、図3に示す背景音サービスを実現する実施例1のフローチャートを参照して、発呼加入者aの背景音実現を例として、詳しく説明する。本例において、交換機はMSCであり、背景音サービスをトリガーするためのサービスアクセスコードを交換機に予め設定する必要があり、また以下のステップを含む。
【0026】
ステップ301で、発呼加入者aがMSCaに上記サービスアクセスコード+被呼番号bをダイヤル(dial)して通知する。
【0027】
ステップ302〜304で、MSCaは加入者aから送信された情報を受信し、当該サービスアクセスコードに基づいて加入者aにより開始された呼をAIPへルーティングし、AIPへ呼を開始する。且つAIPにより返信されたオフフック(off hook)応答メッセージ(ANM)を受信した後、MACaからAIPまでの接続を確立し、ここで、MSCaはIAI情報を通じて被呼番号bをAIPに送信する。この過程において、AIPは端末加入者と類似し、自動的応答を行う。
【0028】
ステップ305で、AIPはMSCaへ呼経過(CPG:Call Progress)メッセージを送信し、今度確立した発呼加入者aからAIPまでの音声チャネルの保持をMSCaに指示する。
【0029】
ステップ306〜311で、AIPは受信した被呼番号bに基づいて、MSCaを通じて加入者bへ呼を開始し、且つ被呼加入者bによりオフフックされた後で、AIPから被呼加入者bまでの音声チャネルを確立する。
【0030】
ステップ312で、AIPはMSCaへCPG情報を送信して、加入者a−MSCa−AIPと加入者b−MSCb−MSCa−AIPの二つの音声チャネルを三者会議モードに設定することをMSCaに指示する。MSCaは発呼加入者aと、被呼加入者bと、AIPとの三者通話を確立する。この時、発呼加入者aと被呼加入者bの通話が可能になり、且つAIPによってデフォルト背景音が再生される。
【0031】
ステップ313で、AIPは発呼加入者aから報告されたキーストローク(keystroke)情報をモニターし、受信したキーストローク情報に基づいて、対応する背景音を再生し、又は背景音の音量を調節する。例えば、発呼加入者によりナンバーキー(number key)0〜9が押された場合、システムはAIPに受信されたキーストローク情報に基づいて対応する背景音を再生する。発呼加入者により機能キー(functional key)#又は*が押された場合、システムは背景音の音量を増加又は低減する。もちろん、AIPは被呼加入者bから報告されたキーストローク情報をモニターして、対応する背景音を再生し、又は背景音の音量を調節することもできる。
【0032】
上記からわかるように、本例では発呼側交換機(originating exchange)において発呼加入者と、被呼加入者と、AIPとの三者通話を確立して、発呼者と被呼者の通話中の通話にAIPにより再生される背景音を追加する機能を実現し、且つAIPが加入者のキーストロークに従って相応の背景音を再生することができる。通話が終了してある加入者がオンフック(on-hook)する時、MSCaは三者通話を終了し、確立された接続を解放する。
【0033】
図4の背景音サービスを実現するシステムにおける実施例2を示す図のように、当該実施例において、背景音サービスプラットフォームは三者通話能力のあるAIPによって単独で実現されている。このような方式を使用する場合は、現在の成熟的な会議電話システムにおける三者通話の実現方法と同じであり、即ちAIPを通じて一つの多者通話のサイトを確立することによって三者通話を実現する。以下、図5に示す背景音サービスを実現する実施例2のフローチャートを参照して、発呼背景音サービスを例として説明する。ここで、本例において交換機はMSCであり、背景音サービスをトリガーするサービスアクセスコードを交換機に予め設定する必要があり、また下記のステップを含む。
【0034】
ステップ501で、発呼加入者aはMSCaにサービスアクセスコード+被呼番号bをダイヤルして通知する。
【0035】
ステップ502〜503で、MSCaは加入者aから送信された情報を受信した後、アクセスコードに基づいて呼をAIPへルーティングし、被呼番号bの含まれているIAM情報をAIPに送信し、AIPはアドレス完全メッセージ(ACM、Address Complete Message)を返信する。
【0036】
ステップ504で、AIPは三者通話のサイトを確立し、且つ発呼加入者aを当該サイトに追加する。ここで、AIPによりサイトが確立される過程については、AIP/IPに関する技術標準を参考してもよく、又は多地点会議に関する実現技術を参考してもよく、ここではこれ以上説明しない。
【0037】
ステップ505〜509で、AIPは受信した被呼番号bに従って、MSCbを通じて加入者bへ呼を開始し、且つ被呼加入者bによりオフフックされた後AIPから被呼加入者までの音声チャネルを確立し、且つ確立されたサイトに被呼加入者bを追加する。また、AIPは確立されたサイトにそれ自体も第三者として追加して、発呼加入者aと被呼加入者bとの三者通話を実現する。この時、発呼加入者aと被呼加入者bの通話が可能になり、且つAIPによってデフォルト背景音が再生される。
【0038】
ステップ510はステップ313と同じであり、これ以上詳しく説明しない。通話が終了してある加入者がオンフックする時、AIPは三者通話を終了し、確立された接続を解放し、確立されたサイトを終了する。
【0039】
上記は全部で、サービスアクセスコードのダイヤルによる背景音サービスのトリガー方式であり、なお、サービスサブスクリプション情報の使用による背景音サービスのトリガー方式も使用できる。サブスクリプション情報の使用によるトリガー方式の場合、加入者はサービスアクセスコードをさらにダイヤル(additionally dialling)する必要がなく、直接に被呼番号をダイヤルしてよい。図6は背景音サービスの実現システムの実施例3を示す図である。当該実施例ではサブスクリプション情報によるトリガー方式を実現でき、上記背景音サービス実現のシステムアーキテクチャに対して、ネットワーク側に更にSCPを増加する必要がある。SCPには背景音サービスロジックが記憶され、SCPにて背景音サービスロジックの送信を完成し、交換機との情報交換により交換機の呼処理に影響を与える。また、交換機又はホームロケーションレジスタ(HLR)に当該背景音サービスを使用する加入者のサブスクリプション情報を予め登録する必要がある。図7は背景音サービスを実現する実施例3のフローチャートを示す図である。本例において交換機はMSCであり、発呼加入者aは登録済みの加入者であり、具体的には下記のステップを含む。
【0040】
ステップ701で、すでに登録した発呼加入者aはMSCaに被呼番号bをダイヤルして通知する。
【0041】
ステップ702〜703で、MSCaはHLRから加入者のサブスクリプション情報を獲得し、加入者aのサブスクリプション情報に基づいて背景音サービスをトリガーし、SCPに報告する。SCPは記録された背景音のサービスロジックに従って、MSCaへ接続(CONNECT)操作を送信して、発呼加入者aからAIPまでの呼の接続をMSCaに指示する。
【0042】
ステップ704〜712はステップ502〜510と同じであり、ここではこれ以上詳しく説明しない。
【0043】
なお、サブスクリプション情報が背景音のトリガーに使用される場合、被呼者によるトリガー方式を採用してもよく、これは一般的な技術者にとっては容易に理解できることである。図8は被呼者により背景音サービスがトリガーされることを実現するフローチャートであり、MSCaにおいて受信した被呼番号に対応するサブスクリプション情報に基づいて背景音サービスをトリガーするプロセスは発呼者によるトリガープロセスと類似しているため、ここではこれ以上詳しく説明しない。
【0044】
上記交換機により三者通話能力を実現する方案において、そのメリットは、音声チャネルの迂回がないことである。デメリットとしては、サービス事業者にとって、課金問題が存在し、一部改造の作業量が存在する可能性が有り、且つ既存のネットワークの交換機の三者通話資源が有限であるため、交換機を使用して三者通話を実現する場合、トラフィック(traffic)の大きいサービスをサポートできない。トラフィックの大きいサービスをサポートする必要がある場合、改造が必要され、コストと作業量が大きくなる。AIPにより三者通話を実現する方案において、そのメリットとしては、直接に既存のネットワークに一つの新しいエンティティを上乗せするように追加するため、コストと作業量がより小さく、より大きいトラフィックをサポートできることである。デメリットとしては、音声チャネルの迂回があることであり、即ち発呼者と被呼者の通話がAIPを介して接続される必要がある。
【0045】
ネットワーク事業者は既存のネットワークの情況と結合して、需要によって異なる方案を選択することができる。一般的には、サービスの展開初期、トラフィックが大きくない場合に、AIPにより三者通話を実現する方案を選択することができ、既存のネットワークに背景音サービスプラットフォームを上乗せするように追加することで快速にサービスをオープンし、市場を迅速に育成することができる。市場が成熟した後、交換機により三者通話を実現する方案を考えることができ、大きいトラフィックの三者通話をサポートするように交換機を改造することができる。交換機により三者通話を実現する方案においては音声チャネルの迂回がないため、呼の確立時間を短縮し、サービスの品質を向上することができる。
【0046】
上記説明されたのは、本発明の好ましい実施例にすぎず、本発明の保護範囲を限定するものではない。本発明の精神と原則内で行われる種々の修正、均等切替、改善などは全て本発明の保護範囲内に含まれるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明に係る背景音サービスのシステムを示す図である。
【図2】本発明に係る背景音サービスを実現するシステムにおける実施例1を示す図である。
【図3】本発明に係る背景音サービスを実現する実施例1のフローチャートである。
【図4】本発明に係る背景音サービスを実現するシステムにおける実施例2を示す図である。
【図5】本発明に係る背景音サービスを実現する実施例2のフローチャートである。
【図6】本発明に係る背景音サービスを実現するシステムにおける実施例3を示す図である。
【図7】本発明に係る背景音サービスを実現する実施例3のフローチャートである。
【図8】本発明に係る被呼加入者により背景音サービスがトリガーされることを実現するフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通話に背景音を追加する方法であって、
背景音を記憶し再生するための背景音サービスプラットフォームが設定されているネットワーク側が、発呼加入者から被呼加入者への呼を受信し、予め設定されたトリガーメカニズムに従って背景音サービスをトリガーするステップと、
ネットワーク側が発呼加入者と、被呼加入者と、背景音サービスプラットフォームとの間の三者通話を確立し、背景音サービスプラットフォームにより背景音が再生されるステップとを含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記トリガーメカニズムはサービスアクセスコードに基づいてトリガーすることを含み、
前記背景音サービスをトリガーするステップは、ネットワーク側が前記受信された呼の中に背景音サービスをトリガーするためのサービスアクセスコードが付与されているか否かを判断して、付与されている場合、次のステップに進むことをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記トリガーメカニズムは発呼加入者に対してサブスクリプション情報に基づいてトリガーすることを含み、
前記背景音サービスをトリガーするステップは、ネットワーク側が前記発呼加入者の背景音サービスのサブスクリプション情報が記録されているか否かを判断して、記録されている場合、次のステップに進むことをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記トリガーメカニズムは被呼加入者に対してサブスクリプション情報に基づいてトリガーすることを含み、
前記背景音サービスをトリガーするステップは、ネットワーク側が前記被呼加入者の背景音サービスのサブスクリプション情報が記録されているか否かを判断して、記録されている場合、次のステップに進むことをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
背景音サービスプラットフォームが発呼加入者又は被呼加入者からのキーストローク情報を受信し、受信したキーストローク情報に基づいて対応する背景音を再生し、又は背景音の音量を調節することを更に含むことを特徴とする請求項1、2、3又は4に記載の方法。
【請求項6】
前記ネットワーク側は交換機とインテリジェント・ペリフェラル(IP)/アドバンスト・インテリジェント・ペリフェラル(AIP)を含み、前記発呼加入者と、被呼加入者と、背景音サービスプラットフォームとの間の三者通話を確立するステップは、
交換機が、発呼加入者からの呼情報を受信し、呼をIP/AIPへルーティングし、発呼加入者からIP/AIPまでの接続を確立し、IP/AIPが、今度確立された発呼加入者からIP/AIPまでの音声チャネルの保持を交換機に指示するステップと、
IP/AIPが、交換機を通じて被呼加入者へ呼を開始し、交換機から被呼加入者までの音声チャネルを確立するステップと、
交換機からIP/AIPまでの接続、交換機から被呼加入者までの接続、交換機から発呼加入者までの接続を三者通話に設定することをIP/AIPが交換機に指示するステップとを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ネットワーク側は交換機とAIP/IPを含み、前記発呼加入者と、被呼加入者と、背景音サービスプラットフォームとの間の三者通話を確立するステップは、
IP/AIPが、加入者から送信された情報を受信し、呼をIP/AIPへルーティングするステップと、
IP/AIPが、三者通話のサイトを確立し、発呼加入者を当該サイトに追加するステップと、
IP/AIPが被呼加入者に呼を開始し、IP/AIPから被呼加入者までの接続を確立し、被呼加入者を確立されたサイトに追加するステップとを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
通話に背景音を追加するシステムであって、
背景音サービスのトリガー検出メカニズムが設定されており、加入者の呼情報から背景音サービスを検出しトリガーし、加入者の呼を背景音サービスプラットフォームに接続する交換機と、
前記呼を受信し、発呼加入者と、被呼加入者と、それ自体との三者通話を確立し、三者通話中に背景音を再生する背景音サービスプラットフォームとを備えることを特徴とするシステム。
【請求項9】
前記背景音サービスプラットフォームは、三者通話能力のあるIP/AIPであることを特徴とする請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
通話に背景音を追加するシステムであって、交換機とIP/AIPとを備え、そのうち、
交換機は、背景音サービスのトリガー検出メカニズムが設定されており、加入者の呼情報から背景音サービスを検出しトリガーし、発呼加入者と、被呼加入者と、IP/AIPとの三者通話を確立し、
AIPは、三者通話中に背景音を再生することを特徴とするシステム。
【請求項11】
通話に背景音を追加するシステムであって、
背景音サービスのトリガー検出メカニズムが設定されており、加入者の呼情報から背景音サービスを検出しトリガーし、SCPへ報告する交換機と、
背景音サービスを実現する背景音サービスロジックが記憶されており、交換機から報告された背景音サービスのトリガー情報を受信し、背景音サービスのロジックに従って、加入者の呼を背景音サービスプラットフォームに接続することを交換機に指示するSCPと、
前記呼を受信し、発呼加入者と、被呼加入者と、それ自体との三者通話を確立し、背景音を記憶し三者通話中に再生する背景音サービスプラットフォームとを備えることを特徴とするシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2008−509612(P2008−509612A)
【公表日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−525147(P2007−525147)
【出願日】平成17年3月29日(2005.3.29)
【国際出願番号】PCT/CN2005/000403
【国際公開番号】WO2006/015527
【国際公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【出願人】(501180517)華為技術有限公司 (18)
【Fターム(参考)】