説明

通話制御装置及び方法

【課題】移動通信システムにおいて通話回線切断時における不要な電話の掛け直しを防止する技術を提供する。
【解決手段】通話制御装置は、第1携帯端末と第2携帯端末との間に開設された通話回線が当該第1携帯端末により切断された際に当該第1携帯端末が接続されていた基地局から送られる切断通知に基づいて当該通話回線の切断処理を行う交換手段と、この交換手段により切断通知が受信された際にこの切断通知から回線切断原因を取得する取得手段と、この取得手段により取得された回線切断原因を上記第2携帯端末へ通知する通知手段と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動通信システムにおける携帯端末間の通話回線切断時の制御技術に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話サービスを提供する各事業者は、基地局等を増設することにより、それぞれサービス提供エリアを拡大している。しかしながら、都市部であっても、依然、地下、屋内など、電波の届かないエリアが存在する。携帯電話で通話中のユーザがこのような電波の届かないエリアに移動した場合には、通話相手が電波の届くエリアに存在していたとしても、回線が切断され、通話が継続できなくなる。このような場合、当該通話相手は、回線切断理由や次に通話可能となるタイミングが不明なため、通常、電話を掛け直す。よって、その通話相手が長時間電波の届かないエリアに滞在した場合、この不要な電話の掛け直しが連続で行われる場合もある。
【0003】
このような通信困難時における携帯電話の接続制御方式として、下記特許文献1は以下のような手法を開示する。移動機が通信継続困難と判断すると特番要求を移動用交換機へ送り呼を切断すると、移動用交換機が通信相手に対してこの状態を通知することによりその通信相手から番号の通知を受けこの番号を記録する。その後、上記呼を切断した移動機の利用者が別のエリア又は使用可能な電話機や移動機から特番接続要求を行うと、移動用交換機から上記記録された通信相手の番号を受け、その通知された番号を用いて当該通信相手に対して再接続を行う。
【特許文献1】特開平8−154274号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述の従来手法は、通信継続困難な状態となった移動機において所定の操作(特番要求)が必要であるため、急激に回線状態が変化する場合には適用できない。更に、再接続時においても、回線切断側の移動機から特番発信が必要となるため、回線切断側移動機において通話可能状態への復帰を監視する必要がある。
【0005】
本件の課題は、このような問題点に鑑み、移動通信システムにおいて通話回線切断時における不要な電話の掛け直しを防止する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本件各態様では、上述した課題を解決するために、それぞれ以下の構成を採用する。
【0007】
第1の態様は、第1携帯端末と第2携帯端末との間に開設された通話回線が当該第1携帯端末により切断された際に当該第1携帯端末が接続されていた基地局から送られる切断通知に基づいて当該通話回線の切断処理を行う交換手段と、この交換手段により切断通知が受信された際にこの切断通知から回線切断原因を取得する取得手段と、この取得手段により取得された回線切断原因を上記第2携帯端末へ通知する通知手段と、を備える通話制御装置に関する。
【0008】
第1態様では、第1携帯端末及び第2携帯端末が通話中状態で第1携帯端末により通話回線が切断された場合に、その第1携帯端末が通話時に接続されていた基地局から第1態様に係る通話制御装置に切断通知が送られる。第1態様では、この切断通知が受信されると、交換手段により当該通話回線の切断処理が実行されると共に、その切断通知から取得
される回線切断原因が通話相手であった第2携帯端末へ通知される。
【0009】
従って、第1態様によれば、第1携帯端末と第2携帯端末との間で通話中に通話が切断された場合であっても、一方の通話継続可能な第2携帯端末のユーザは、その通知により切断原因を知ることができる。これにより、第2携帯端末のユーザは、その切断原因に応じて、第1携帯端末への無断な電話の掛け直しをしないで済む。この第1態様によれば、このような効果を得るために、回線切断側である第1携帯端末において、特別に、所定の要求信号を出す必要もないし、回線状況監視を行なう必要もない。
【0010】
第1態様において好ましくは、上記取得手段が、回線切断原因と共に、この回線切断原因を生じさせた第1携帯端末の電話番号及び第2携帯端末のメールアドレスを取得するようにし、上記通知手段が、上記取得手段により取得された回線切断原因及び第1携帯端末の電話番号が記載され、宛先として上記取得手段により取得された第2携帯端末のメールアドレスが設定された切断原因通知メールを送信するように構成する。
【0011】
この構成では、回線切断原因の通知として、回線切断原因と回線切断側の第1携帯端末の電話番号とが記載された切断原因通知メールがその相手先の第2携帯端末へ送信される。
【0012】
従って、この構成によれば、通話回線が切断された第2携帯端末のユーザは、その後に受信される切断原因通知メールを閲覧することによりその回線切断原因を知ることができる。更に、この回線切断原因に応じて第1携帯端末に電話を掛け直そうとする場合に、第2携帯端末のユーザは、そのメールに記載される電話番号を使って掛け直すことができる。
【0013】
また、第1態様において好ましくは、通話制御装置が、上記第1携帯端末が新たに接続された基地局からの通知に基づいて、この第1携帯端末の通話可能状態への復帰を検知する検知手段と、上記第1携帯端末の通話可能状態への復帰を通知すべき通知先情報を保持する保持手段と、を更に備えるように構成し、上記通知手段が、上記検知手段により検知された第1携帯端末の通話可能状態への復帰を知らせるメールであって上記保持手段により保持される通知先情報で特定される通知先を宛先とする復帰通知メールを送信するように構成する。
【0014】
この構成では、何らかの原因により通話回線を切断させた第1携帯端末が新たに基地局へ無線接続されると、その基地局から送信される通知に応じてこの第1携帯端末の通話可能状態への復帰が検知される。結果、保持手段により保持される通知先情報で特定される通知先へこの第1携帯端末の通話可能状態への復帰を知らせるための復帰通知メールが送信される。
【0015】
この構成によれば、保持手段に保持される通知先情報として第2携帯端末が設定されていれば、上述のように回線切断通知を受けた第2携帯端末は、その通知後に受信される当該復帰通知メールによりその通話相手であった第1携帯端末が通信可能状態へ復帰したタイミングを知ることができる。これにより、第2携帯端末のユーザは、その復帰通知メールを受信するまで第1携帯端末へ電話を掛け直したとしても通話できないと判断することができるため、第1携帯端末への無断な電話の掛け直しを確実に防止することができる。
【0016】
また、第1態様において好ましくは、上記通知手段が、リンク情報を当該切断原因通知メールに更に含ませ、上記保持手段が、第2携帯端末において切断原因通知メール内のリンク情報が選択されることにより送信される登録要求メッセージから、第2携帯端末を特定するための識別情報とリンク情報に含まれていた第1携帯端末を特定するための識別情
報とを受信する受信手段、を含み、上記受信手段により受信された各識別情報に基づいて、第1携帯端末の通話可能状態への復帰を通知すべき通知先として切断原因通知メールの宛先となる第2携帯端末が設定された通知先情報を保持するように構成する。
【0017】
この構成によれば、切断原因通知メールを受信した第2携帯端末は、そのメール内のリンク情報を選択することにより、第1携帯端末に関する復帰通知メールを受信できるように予め第1態様に係る通話制御装置(保持手段)に依頼することができる。この依頼により、第1携帯端末の通話可能状態への復帰を通知すべき通知先として切断原因通知メールの宛先となる第2携帯端末が設定された通知先情報を、保持手段に保持させることができる。これにより、第2携帯端末は、第1携帯端末に関する復帰通知メールを受信することができる。逆に、第2携帯端末のユーザが電話を掛け直す必要がなく復帰通知メールを望まない場合には、上記リンク情報が選択されなければよい。従って、このような構成によれば、無駄な復帰通知メールが送受されるのも防止することができる。
【0018】
また、第1態様において好ましくは、上記受信手段が、上記登録要求メッセージから、切断原因通知メール内のリンク情報に含まれる切断原因通知メールに関する日時情報を更に受信し、上記保持手段が、上記受信手段により受信された切断原因通知メールに関する日時情報と現在時刻とを比較することにより、上記登録要求メッセージの有効期限を判定する判定手段と、この判定手段により登録要求メッセージが有効期限を過ぎて受信されたと判定された場合に、登録要求メッセージに含まれる各識別情報に基づく通知先情報を保持しないと決定する保持決定手段と、を含むように構成する。
【0019】
この構成では、切断原因通知メール内のリンク情報が選択されることにより送信される登録要求メッセージの有効期限として、切断原因通知メールに関する日時情報から所定の期間内に当該登録要求メッセージが受信されたか否かが判定される。これにより、有効期限を過ぎて受信された登録要求メッセージについては、それに関する処理は行われない。
【0020】
切断原因通知メールを受信してから長い期間経過した後に当該登録要求メッセージが受信されたような場合には、既に第1携帯端末が通信可能状態に復帰している可能性が高く、この場合には復帰通知メールは送信されない。よって、このような場合には保持手段にその通知先情報を保持する必要もない。よって、このような構成によれば、保持手段に無駄な通知先情報を保持させなくすることができる。
【0021】
なお、別態様としては、以上の何れかの構成を実現する通話制御方法であってもよいし、通話制御プログラムであってもよいし、このような通話制御プログラムを記録したコンピュータが読み取り可能な記憶媒体であってもよい。
【発明の効果】
【0022】
上記態様によれば、移動通信システムにおいて通話回線切断時における不要な電話の掛け直しを防止する技術を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態としての移動通信システムについて具体例を挙げ説明する。以下に挙げた各実施例はそれぞれ例示であり、本発明は以下の各実施例の構成に限定されない。
【実施例1】
【0024】
以下、本発明の実施形態としての移動通信システムの実施例1について説明する。
【0025】
〔システム構成〕
図1は、実施例1における移動通信システムの概略構成を示す図である。図1に示すように、実施例1における移動通信システム1は、携帯端末2、基地局5、交換局10、WEBサーバ6、メールサーバ7等を有する。図1の例は、2台の携帯端末2(S)及び2(D)が基地局5(S)及び5(D)とそれぞれ無線リンクで接続されることを示すが、以降、必要性がある場合を除き各2台の携帯端末及び基地局を区別せずに説明する。
【0026】
基地局5は、自身がカバーする通信エリア内に存在する携帯端末2と無線リンクを開設することにより、当該携帯端末2をシステム側へ収容する。基地局5は、当該無線リンクを介して携帯端末2と音声信号及びデータ(パケット)信号を送受する。本実施形態は、基地局5の機能を限定するものではなく一般的な基地局としての機能を有していればよい。
【0027】
交換局10は移動体通信交換局である。交換局10は、複数の基地局5と接続され、これら基地局5を介して、携帯端末2に通話サービス、パケット通信サービス等を提供する。交換局10は、ネットワーク9に接続され、ネットワーク9を介してWEBサーバ6及びメールサーバ7と接続する。ネットワーク9は、インターネットであってもよいし、インターネットに接続される固定網であってもよい。交換局10の詳細機能については後述する。
【0028】
WEBサーバ6は、WEBコンテンツを提供するサーバである。このようなWEBサーバ6の詳細機能についても後述する。
【0029】
メールサーバ7は、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)、POP3等のプロ
トコルをサポートすることにより、電子メールの転送、保管等を行うサーバである。本実施形態は、メールサーバ7の機能を限定するものではなく一般的なメールサーバとしての機能を有していればよい。なお、実施例1における移動通信システムでは、メールサーバ7とWEBサーバ6とを別コンピュータで実現されたが、1台のコンピュータとして実現されてもよいし、交換局10に組み込まれて実現されてもよい。
【0030】
〔装置構成〕
以下、実施例1の移動通信システムに含まれる交換局10及びWEBサーバ6の装置構成をそれぞれ説明する。
【0031】
〈交換局〉
図2は、実施例1における交換局10の装置構成の概略を示すブロック図である。図2に示すように、交換局10は、基地局インタフェース(IF)部21、データ通信インタフェース(IF)部22、通話交換部23、パケット制御部24、加入者情報管理部25、加入者データベース(DB)26、切断原因取得部27、メール生成部28、状態監視部29等を有する。これら各機能部は、ソフトウェアの構成要素又はハードウェアの構成要素、若しくはこれらの組み合わせとしてそれぞれ実現される([その他]の項参照)。
【0032】
基地局IF部21は、自装置(交換局10)と接続される複数の基地局5との間の通信を制御する。基地局IF部21により送受される信号には、音声(通話)信号及びパケット信号が含まれる。基地局IF部21は、基地局5から受信された音声信号については通話交換部23へ送り、パケット信号についてはパケット制御部24に送る。なお、本実施形態は、基地局5と交換局10との間の通信プロトコルを限定するものではないため、ここでは説明を省略する。
【0033】
データ通信IF部22は、WEBサーバ6、メールサーバ7等の他の装置との間のデータ通信を制御する。データ通信IF部22は、パケット制御部24から送られるパケット
を外部へ送出し、外部装置から受信されたパケットをパケット制御部24へ送る。なお、本実施形態は、他の装置と交換局10との間のパケット通信プロトコルを限定するものではないため、ここでは説明を省略する。
【0034】
パケット制御部24は、パケットの交換制御を行う。具体的には、パケット制御部24は、基地局5から送られたパケットを基地局IF部21を介して受信すると、このパケットをデータ通信IF部22を介して転送する。逆に、パケット制御部24は、他の装置から送られたパケットをデータ通信IF部22を介して受信すると、その宛先に応じた基地局5へ当該パケットを基地局IF部21を介して送信する。
【0035】
通話交換部23は、基地局5(S)及び5(D)を介して接続される携帯端末2(S)及び2(D)との間の通話回線を制御する。通話交換部23は、携帯端末2(S)及び2(D)の間に通話回線を開設する。通話交換部23は、その回線により通話中状態においていずれか1方の携帯端末2により回線切断された場合には、基地局5からその原因を示す情報を含む切断通知を基地局IF部21を介して受信する。通話交換部23は、この切断通知を受信すると、当該開設されていた回線の切断処理を実行する。通話交換部23は、この回線切断処理を実行する際に、その切断通知に含まれる情報に基づいて切断対象の通話回線を特定する。例えば、切断通知には切断原因を示す情報と共にその切断対象となる通話回線の利用者の加入者IDが含まれ、通話交換部23は、この加入者IDに基づいて加入者DB26から抽出される加入者情報を用いて当該切断対象の通話回線を特定する。以降、通話中の携帯端末2(S)及び(D)のうち何らかの原因が生じて通信不能となった携帯端末又は加入者を切断側と表記する場合もある。
【0036】
通話交換部23は、通話回線の切断処理を実行すると共に、その切断通知に含まれる切断原因を示す情報と、その切断される通話回線を利用していた加入者の加入者ID(切断側の加入者ID及び切断側でない加入者ID)と、を切断原因取得部27に送る。なお、本実施形態は、通話回線制御自体を限定するものではないため、通話回線制御自体の詳細説明は省略する。
【0037】
加入者情報管理部25は、加入者DB26を管理する。加入者情報管理部25は、他のユニットからの要求により加入者DB26から所定の加入者情報を抽出し、他のユニットから送られてきた情報により加入者DB26内の該当加入者情報を更新する。
【0038】
図3は、実施例1における加入者DB26を示す図である。加入者DB26は、加入者情報テーブル、通知情報テーブル等を含む。加入者情報テーブルには、一般的な交換局が有する加入者情報が格納される。図3の例では、加入者情報テーブルには、加入者を識別するための加入者ID、加入者名、電話番号、メールアドレスが加入者毎に格納される。
【0039】
通知情報テーブルは、携帯端末2(S)及び2(D)の間で通話されている途中に何らかの原因で通話不能となった携帯端末が通話可能状態に復帰したことを通知すべき加入者の情報を格納する。通知情報テーブルは、加入者情報テーブルに格納される加入者ID毎に、その加入者が通話不能から通話可能状態に復帰したことを通知すべき相手先の加入者ID(以降、通知先加入者IDとも表記する)をそれぞれ格納する。1人の加入者につき、複数の通知先加入者が登録されてもよい。加入者情報管理部25は、WEBサーバ6から送られる通知先登録要求メッセージをデータ通信IF部22を介して受け、このメッセージに含まれる情報を通知情報テーブルに登録する。加入者情報管理部25は、切断側であった携帯端末2(D)が通話可能状態となった後、前回の通話相手(携帯端末2(S))とは異なる携帯端末と通話状態となった場合に、通知情報テーブルの通知先加入者IDフィールドに設定される前回の通話相手の加入者IDをクリアする。
【0040】
切断原因取得部27は、基地局5から送られる切断通知に含まれる切断原因情報を通話交換部23から受け、この切断原因情報で示される切断原因に応じて当該切断原因を切断側でない携帯端末2に通知すべきか否かを判定する。具体的には、切断原因取得部27は、当該切断原因が意図的な切断、すなわちオンフック又は電源オフである場合を除き、この切断原因を通知すべきと決定する。切断原因には、意図的な切断となるオンフック、電源オフの他、バッテリ不足(電源不足)、電波問題(電波の届かないエリアへの移動、電波環境の劣化等)等がある。
【0041】
切断原因取得部27は、切断原因を通知すべきと判断すると、その切断原因を示す情報及び切断対象の通話回線を利用していた加入者IDをメール生成部28に送る。切断原因取得部27は、通話交換部23から送られてくる切断原因を示す情報に基づいて、その切断原因のテキストデータを生成し、このテキストデータをメール生成部28に送るようにしてもよい。この場合には、切断原因を示す情報(識別番号)と当該テキストデータとの対応表を切断原因取得部27が保持するようにすればよい。
【0042】
メール生成部28は、切断原因取得部27から切断原因を示す情報と加入者IDとを受けると、当該切断原因を切断側でない加入者に通知するための電子メールを生成する。具体的には、メール生成部28は、当該加入者IDを加入者情報管理部25に渡すことにより、加入者DB26から抽出されるデータである、切断側でない加入者のメールアドレス、切断側の加入者の電話番号を加入者情報管理部25から受ける。メール生成部28は、このように取得された切断側でない加入者のメールアドレスを電子メールの宛先アドレスに設定し、切断側の電話番号を連絡先電話番号としてメール本文に設定する。
【0043】
更に、メール生成部28は、切断側の電話番号、この電子メールの送信日時をパラメータ文字列として含み、WEBサーバ6のアドレス及びWEBアプリケーション(以降、通知先登録アプリケーションと表記する)を起動させるための文字列等を含むURL(Uniform Resource Locator)を生成し、このURLを連絡先復帰時の通知登録として電子メールの本文に設定する。例えば、WEBサーバ6のアドレスが“NOTIFY.NE.JP”であり、通知先登録アプリケーション名が“REG.CGI”であり、切断側の電話番号が“090-1111-2222”であり、電子メールの送信日時が“2008年7月23日”である場合には、URLは、“HTTP://NOTIFY.NE.JP/REG.CGI?TELNO=09011112222&DATA=20080723”と生成される。メール生成部28は、このようなURLを生成するために、例えば、可変情報としての切断側の電話番号及びこの電子メールの送信日時を除くURL文字列を予め保持する。メール生成部28は、このように生成された電子メールをデータ通信IF部22を介して送信する。
【0044】
状態監視部29は、基地局5から送信され基地局IF部21で受信される切断側の携帯端末2に関する状態通知を監視し、この状態通知に基づいて、切断側の携帯端末2が通信不能状態から通信可能状態へ復帰したことを検知する。この状態通知には、対象となる携帯端末2を特定し得る情報(加入者ID等)が含まれる。状態監視部29は、加入者DB26の通知情報テーブルにおいて通知先加入者IDが設定されているレコードの加入者IDで示される携帯端末2を状態通知の監視対象に含める。状態監視部29は、このように復帰を検知すると、復帰した切断側の加入者IDとその通知先加入者IDとをメール生成部28に送る。
【0045】
メール生成部28は、上述のような切断原因通知メールに加え、切断側の携帯端末2が通信可能状態に復帰したことを切断側でない携帯端末2に通知する復帰通知メールを生成する。メール生成部28は、状態監視部29から2つの加入者IDを取得すると、加入者DB26から抽出されるデータである、切断側でない加入者のメールアドレス、切断側の加入者の電話番号を加入者情報管理部25から受ける。メール生成部28は、このように取得された切断側でない加入者のメールアドレスを電子メールの宛先アドレスに設定し、
切断側の電話番号を連絡先電話番号としてメール本文に設定する。メール生成部28は、このように生成された電子メールをデータ通信IF部22を介して送信する。
【0046】
〈WEBサーバ〉
図4は、実施例1におけるWEBサーバ6の装置構成の概略を示すブロック図である。図4に示すように、WEBサーバ6は、通信部41、通知先登録アプリケーション42等を有する。WEBサーバ6は、CPU(Central Processing Unit)、メモリ、インタフ
ェース等がバスにより接続されるようなコンピュータとして、パソコン等の汎用コンピュータで実現されてもよいし、専用のコンピュータで実現されてもよい。本実施形態は、このようなWEBサーバ6のハードウェア構成を限定するものではなく、各機能部は、ソフトウェアの構成要素としてそれぞれ実現されればよい([その他]の項参照)。
【0047】
通信部41は、ネットワークインタフェースコントローラ(図示せず)を制御し、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)等のプロトコルをサポートし、交換局10や他の
装置との間で送受されるデータを処理する。通信部41は、上述のように交換局10から送信された切断原因通知メール内のURLが携帯端末2で選択されることにより送られるHTTPメッセージ(復帰通知メールを依頼するための要求メッセージ)を受信すると、WEBアプリケーションとして通知先登録アプリケーション42を起動する。以降、通信部41は、通知先登録アプリケーション42からの指示に応じて通知先登録要求メッセージを交換局10へ送信し、このメッセージの応答を交換局10から受信するとこの応答メッセージをアプリケーション42へ送る。また、通信部41は、アプリケーション42から送られるWEBファイルをHTTPにより交換局10を経由して携帯端末2へ送信する。
【0048】
通知先登録アプリケーション42は、登録要求解析部44、期限チェック部45、登録要求制御部46、表示データ生成部47等を有する。
【0049】
登録要求解析部42は、上述のように交換局10から送信された切断原因通知メール内のURLが選択されることにより送られるHTTPメッセージを通信部41を介して受信することにより、このHTTPメッセージにパラメータとして含まれる切断側の電話番号とメール送信日時とを取得し、これらを期限チェック部45へ送る。
【0050】
期限チェック部45は、上記復帰通知メールを依頼するための要求メッセージの有効期限をチェックする。具体的には、期限チェック部45は、登録要求解析部44から送られるメール送信日時と現在時刻との時間差を算出し、この時間差が所定の閾値を超えるか否かをチェックする。期限チェック部45は、その時間差が所定の閾値を超える場合には、表示データ生成部47に当該要求が有効期限切れであることを示すWEBページを生成するように指示する。この指示により表示データ生成部47において生成されたWEBページは、通信部41を介してそのHTTPメッセージの送信元となる携帯端末2へ送信される。
【0051】
期限チェック部45は、その時間差が所定の閾値以内である場合には、そのHTTPメッセージにおける要求が有効期限内と判定し、登録要求制御部46に通知先登録要求メッセージを送信するように指示する。
【0052】
登録要求制御部46は、期限チェック部45から指示を受けると、そのHTTPメッセージの送信元の携帯端末2を特定し得る情報及び切断側の電話番号を含む通知先登録要求メッセージを通信部41を介して交換局10へ送信する。登録要求制御部46は、この通知先登録要求メッセージの応答メッセージが受信されるのを待つ。登録要求制御部46は、この応答メッセージが登録成功を示している場合には当該通知先登録が成功したことを
示すWEBページを生成するように表示データ生成部47に指示する。逆に、登録要求制御部46は、この応答メッセージが登録失敗を示している場合には当該通知先登録が失敗したことを示すWEBページを生成するように表示データ生成部47に指示する。この指示により表示データ生成部47において生成されたWEBページは、通信部41を介してそのHTTPメッセージの送信元となる携帯端末2へ送信される。
【0053】
〔動作例〕
以下、実施例1における移動通信システムの動作例について図面を用いて説明する。
【0054】
図5は、実施例1における移動通信システムの動作例のうち、回線切断原因通知処理のフローを示すシーケンスチャートである。図5は、携帯端末2(S)及び2(D)が通話中状態において、携帯端末2(D)が電波の届かないエリアへ移動した場面の例を示す。通話中状態時には、交換局10の通話交換部23が所定の通話回線制御を実行することにより、携帯端末2(S)及び2(D)間に基地局5(S)、交換局10及び基地局5(D)を経由する通話回線が開設されている(S50)。この状態において、電波問題により、携帯端末2(D)と基地局5(D)との間の無線リンクが切断される(S51)。
【0055】
通話回線が開設されている状態で携帯端末2(D)と基地局5(D)との間の無線リンクが切断すると(S51)、基地局5(D)は、切断通知メッセージを交換局10へ送る(S52)。この切断通知メッセージには、この無線リンクの切断原因が設定される。ここでは、電波問題を示す切断原因情報が切断通知メッセージに設定される。
【0056】
交換局10の通話交換部23は、この切断通知メッセージを受けると、通話回線切断処理として、対象の通話回線で利用されていたリソースを解放すると共に、通話の相手先の携帯端末2(S)が接続される基地局5(S)へ回線切断メッセージを送る(S53)。基地局5(S)は、この回線切断メッセージを受けると、携帯端末2(S)に回線切断メッセージを送り、携帯端末2(S)と携帯端末(D)との間の通話回線で利用されていたリソースを解放する。これにより、携帯端末2(S)と2(D)との間の通話回線は切断される。
【0057】
このとき、交換局10では、切断原因取得部27が、切断通知メッセージに含まれる切断原因情報、その切断される通話回線を利用していた加入者(携帯端末2(S)及び2(D))の加入者IDを取得する。切断原因取得部27は、この切断原因情報で示される切断原因に応じて当該切断原因を切断側でない携帯端末2(S)に通知すべきか否かを判断する(S55)。切断原因取得部27は、当該切断原因が電波問題であり意図的な切断でないため、この切断原因を通知すべきであると判断する。切断原因取得部27は、切断原因を通知すべきと判断すると、その切断原因を示す情報及び携帯端末2(S)及び2(D)の加入者IDをメール生成部28に送る。
【0058】
メール生成部28は、切断原因取得部27から切断原因を示す情報と加入者IDとを受けると、当該切断原因を携帯端末2(S)に通知するための電子メールを生成する。メール生成部28は、加入者情報管理部25から、加入者DB26に格納される、切断側でない携帯端末2(S)のメールアドレス、切断側の携帯端末2(D)の電話番号を取得する。更に、メール生成部28は、切断側の携帯端末2(D)が通信可能状態に復帰した際に送られる復帰通知メールを望むか否かを、切断側でない携帯端末2(S)に登録させるためのURLを生成する。メール生成部28は、切断側の携帯端末2(D)の電話番号及びこのメールの送信日時(生成日時)を、予め保持されるURL文字列の所定の位置に設定することにより、そのURLを生成するようにしてもよい。
【0059】
メール生成部28は、宛先アドレスにこのように取得された携帯端末2(S)のメール
アドレスが設定され、メール本文に連絡先電話番号としての携帯端末2(D)の電話番号、回線切断原因としての切断原因情報、連絡先復帰時の通知登録としてのURLが設定された電子メールを生成する(S56)。このように生成された電子メールは、データ通信IF部22を介して交換局10から送信される(S57)。
【0060】
この電子メールは、メールサーバ7へ到達し(S57)、このメールサーバ7からその電子メールの宛先アドレスに設定されている携帯端末2(S)の接続される基地局5(S)へ転送される(S58)。
【0061】
携帯端末2(S)は、この電子メールを受信する。携帯端末2(S)のユーザは、所定のメールアプリケーションによりこの電子メールを閲覧する(S59)。図6は、実施例1における携帯端末2(S)で閲覧される切断原因通知メールの例を示す図である。図6の例によれば、切断側でない携帯端末2(S)のメールアドレス“MISS.WEB”が宛先アドレスとして設定され(宛先アドレス表示部61)、“回線切断のお知らせ”が件名として設定され(件名表示部62)、切断側の携帯端末2(D)の電話番号“090-1111-2222”
が本文の連絡先電話番号として設定され(本文表示部63)、本文の回線切断原因として“電波の届かない場所への移動”が設定され(本文表示部63)、本文の連絡先復帰時の通知登録として“HTTP://NOTIFY.NE.JP/REG.CGI?TELNO=09011112222&DATA=20080723”が
設定された電子メールが携帯端末2(S)で受信される。なお、図6における電子メールの文字列はあくまで例であり、このような文字列に限定されない。
【0062】
携帯端末2(S)のユーザは、突然、携帯端末2(D)との通話が切断された場合であっても、このような電子メールを受信することによりその切断原因を知ることができる。よって、携帯端末2(S)のユーザは、無駄な携帯端末2(D)への電話の掛け直しをしないで済む。携帯端末2(S)のユーザは、電話の掛け直しを行なう場合は、メール本文に記載された電話番号のリンクから電話発信を行なうことが可能である。
【0063】
図7は、実施例1における移動通信システムの動作例のうち、回線切断後の登録処理のフローを示すシーケンスチャートである。携帯端末2(S)のユーザは、切断側の携帯端末2(D)が通信可能状態に復帰したことを示す復帰通知メールを望む場合には、図6に示される電子メール内に連絡先復帰時の通知登録として記載されるURLを選択する(S71)。URLが選択されると携帯端末2(S)ではWEBブラウザが起動される(S72)。
【0064】
WEBブラウザは、一般的な機能により、そのURLに含まれるアドレス(ドメイン名)に基づいてWEBサーバ6にアクセスする(S73)。このアクセス時には、URLに含まれる通知先登録アプリケーションを起動させるための文字列、切断側の携帯端末2(D)の電話番号、そのメールの送信日時(生成日時)がHTTP(Hyper Text Transfer Protocol)により携帯端末2(S)からWEBサーバ6へ送られる。
【0065】
WEBサーバ6は、このHTTPメッセージを受け、通知先登録アプリケーションを起動する(S74)。通知先登録アプリケーションが起動されると、それの登録要求解析部42がそのHTTPメッセージを解析することにより、このHTTPメッセージにパラメータとして含まれる切断側の携帯端末2(D)の電話番号とメール送信日時とを取得し、これらを期限チェック部45へ送る。期限チェック部45は、そのメール送信日時と現在時刻との時間差が所定の閾値以内か否かをチェックする(S75)。期限チェック部45によりその時間差が所定の閾値を超えると判断された場合には(S75;NO)、WEBサーバ6は、当該登録要求が有効期限切れであることを示すWEBページを携帯端末2(S)へ送信する。
【0066】
携帯端末2(S)では、WEBブラウザがこのWEBページを表示する(S76)。これにより、携帯端末2(S)のユーザは、復帰通知の登録要求が失敗したことを認識する。この失敗は、携帯端末2(S)において、交換局10から切断原因通知メールが受信されてから上記所定の閾値よりも長くそのメールのURLが選択されなかった場合に生ずる。これは、切断原因通知メールが送信されてから所定の時間経過後には、その通話相手となる携帯端末2(D)が通信可能状態に既に復帰している可能性があるからである。これにより、携帯端末2(S)から無駄な通知先登録をさせなくすることができる。
【0067】
一方で、WEBサーバ6の期限チェック部45によりその時間差が所定の閾値以内であると判断された場合には(S75;YES)、WEBサーバ6の登録要求制御部46から交換局10へ通知先登録要求メッセージが送信される(S77)。この通知先登録要求メッセージには、そのHTTPメッセージの送信元となる携帯端末2(S)を特定するための情報及び切断側となる携帯端末2(D)の電話番号を含んでいる。この携帯端末2(S)を特定するための情報は、例えば、HTTPパケットに含まれる送信元アドレスであってもよい。
【0068】
交換局10では、この通知先登録要求メッセージを受けると、加入者情報管理部25が、このメッセージに含まれる情報を加入者DB26内の通知情報テーブルに登録する(S78)。例えば、切断側の電話番号“090-1111-2222”及びHTTPメッセージの送信元
となる携帯端末2(S)を特定するためのアドレスを含む通知先登録要求メッセージが交換局10で受信された場合には、図3に示すようなデータが登録される。交換局10は、例えば、当該HTTPメッセージをWEBサーバ6へ転送する際にそのメッセージの送信元のアドレスを保持しており、このアドレスに基づいて携帯端末2(S)を特定する。これにより、通知先加入者として、携帯端末2(S)の加入者ID“2”が加入者DB26内の加入者情報テーブルから取得される。一方で、切断側の電話番号“090-1111-2222”
に基づいて、切断側となる携帯端末2(D)の加入者ID“1”が加入者情報テーブルから取得される。これら取得された情報により、通知情報テーブルにおいて、加入者IDが“1”に設定されたレコードの通知先加入者IDフィールドに上記“2”が設定される。
【0069】
このように、交換局10の加入者情報管理部25は、通知先登録要求に応じた情報を加入者DB26内の通知情報テーブルに登録すると、その登録完了メッセージをWEBサーバ6へ送る(S79)。
【0070】
WEBサーバ6は、この登録完了メッセージを受けると、当該通知先登録が成功したことを示すWEBページを生成し、携帯端末2(S)へ送信する。携帯端末2(S)では、WEBブラウザがこのWEBページを表示する(S80)。これにより、携帯端末2(S)のユーザは、復帰通知の登録要求が成功したことを認識する。
【0071】
図8は、実施例1における移動通信システムの動作例のうち、通話中に通信不能状態に陥った携帯端末が通信可能状態に復帰した際の処理フローを示すシーケンスチャートである。図8の例では、携帯端末2(S)のユーザが、切断側の携帯端末2(D)が通信可能状態に復帰したことを示す復帰通知メールを望み図7に示すように加入者DB26に通知登録を完了させている。この状態において、切断側であった携帯端末2(D)は、基地局5(D)と無線通信可能なエリア(電波の届くエリア)へ移動することにより、基地局5(D)と無線リンクを確立し通信可能状態へ復帰する(S81)。なお、図8では、携帯端末2(D)が切断前と同じ基地局5(D)と無線リンクを再確立する場合を示すが、切断前と異なる基地局5に再接続する場合であってもよい。
【0072】
携帯端末2(D)が基地局5(D)と無線リンクを再確立すると、基地局5(D)は、携帯端末2(D)が通信可能状態に復帰したことを示す状態通知メッセージを交換局10
へ送る(S82)。この状態通知メッセージには、例えば、復帰した携帯端末2(D)の加入者IDが含まれる。
【0073】
交換局10では、状態監視部29が、切断側であった携帯端末2(D)に関する状態通知を受けることにより、切断側であった携帯端末2(D)が通信可能状態へ復帰したことを検知する。状態監視部29は、加入者DB26の通知情報テーブルを参照することにより、携帯端末2(D)の復帰を通知すべき加入者の存在を確認する(S83)。具体的には、状態通知メッセージに加入者ID“1”が含まれている場合には、通知情報テーブルの加入者IDフィールドが“1”に設定されているレコードが検索される。この検索でヒットしたレコードのうち通知先加入者IDフィールドに値が設定されているレコードが存在する場合に、通知すべき加入者が存在すると判断される。図3の例では、通知情報テーブルから通知先加入者IDとして“2”が抽出される。状態監視部29は、復帰した切断側であった携帯端末2(D)の加入者ID“1”とその通知先加入者ID“2”とをメール生成部28に送る。
【0074】
メール生成部28は、状態監視部29から2つの加入者IDを受けると、切断状態から状態復帰した携帯端末2(D)の電話番号を本文に設定し、切断側でなかった携帯端末2(S)のメールアドレスを宛先アドレスに設定した電子メールを生成する(S84)。この携帯端末2(D)の電話番号及び携帯端末2(S)のメールアドレスは、加入者IDを基に加入者DB26の加入者情報テーブルから取得される。このように生成された電子メールは、データ通信IF部22を介して交換局10から送信される(S85)。
【0075】
この電子メールは、メールサーバ7へ到達し、このメールサーバ7からその電子メールの宛先アドレスに設定されている携帯端末2(S)の接続される基地局5(S)へ転送される(S86)。
【0076】
携帯端末2(S)は、この電子メールを受信する。携帯端末2(S)のユーザは、所定のメールアプリケーションによりこの電子メールを閲覧する(S87)。図9は、実施例1における携帯端末2(S)で閲覧される復帰通知メールの例を示す図である。図9の例によれば、切断側でなかった携帯端末2(S)のメールアドレス“MISS.WEB"が宛先アド
レスとして設定され(宛先アドレス表示部61)、"通話可能のお知らせ"が件名として設定され(件名表示部62)、切断側の携帯端末2(D)の電話番号"090-1111-2222"が本
文の連絡先電話番号として設定された(本文表示部63)電子メールが携帯端末2(S)で受信される。なお、図9における電子メール内の文字列はあくまで例であり、このような文字列に限定されない。
【0077】
これにより、携帯端末2(S)のユーザは、突然、携帯端末2(D)との通話が切断された場合であっても、この復帰通知メールを受信することにより次に携帯端末2(D)と通話可能となるタイミングを知ることができる。よって、携帯端末2(S)のユーザは、無駄な携帯端末2(D)への電話の掛け直しをせずに済み、かつ通話可能なタイミングでの電話の掛け直しを行うことができる。更に、携帯端末2(S)のユーザは、電話の掛け直しを行なう場合は、メール本文に記載された電話番号のリンクから電話発信を行なうことが可能である。
【0078】
〈実施例1の作用及び効果〉
実施例1における移動通信システムでは、携帯端末2(S)及び2(D)が通話中状態において意図せず通話が切断されると、その通話切断原因を生じさせた携帯端末(切断側の携帯端末)2(D)が無線通信により接続されていた基地局5(D)から交換局10へ切断通知メッセージが送られる。交換局10では、このメッセージに応じて通話回線切断処理が実行されると共に、このメッセージに含まれる切断原因情報に基づいてその切断原
因が故意の切断でない場合にはその切断原因の記載された電子メール(切断原因通知メール)が生成され、切断側でない携帯端末2(S)へ送信される。
【0079】
従って、実施例1における移動通信システムでは、携帯端末2(D)と2(S)間で通話中に突然通話が切断された場合であっても、一方の通話継続可能な携帯端末2(S)のユーザは、切断原因通知メールを受信することによりその切断原因を知ることができる。これにより、携帯端末2(S)のユーザは、無駄な携帯端末2(D)への電話の掛け直しをしないで済む。更に、実施例1によれば、このような効果を得るために、回線切断側である携帯端末2(D)において、特別に、所定の要求信号を出す必要もないし、回線状況監視を行なう必要もない。
【0080】
更に、実施例1における移動通信システムでは、切断原因通知メールに、切断原因及び切断側の携帯端末2(D)の電話番号と共に、URLが記載されている。このURLが携帯端末2(S)で選択されると、携帯端末2(S)上のWEBブラウザがこのURLで示されるWEBサーバ6へアクセスし、WEBサーバ6上の通知先登録アプリケーション42を起動させる。
【0081】
WEBサーバ6では、この通知先登録アプリケーション42が、そのURLにパラメータとして含まれていた、切断側の携帯端末2(D)の電話番号、切断原因通知メールの送信日時等を受け、切断側の携帯端末2(D)の加入者情報とそのWEBサーバ6へアクセスした携帯端末2(S)の加入者情報との関連付け情報を登録するように交換局10へ依頼する。この登録要求を受けた交換局10では、加入者DB26の通知情報テーブルに当該関連付け情報が登録される。
【0082】
実施例1における移動通信システムでは、交換局10にこのような関連付け情報が登録されると、切断側であった携帯端末2(D)が通信可能状態に復帰した際に無線リンクが確立された基地局5(D)から交換局10へ送信される状態通知に応じて、この携帯端末2(D)の復帰を知らせる復帰通知メールがその関連付け情報に登録されている通知先の携帯端末2(S)へ交換局10から送信される。
【0083】
これにより、突然、携帯端末2(D)との通話が切断された携帯端末2(S)のユーザは、この復帰通知メールを受信することにより次に携帯端末2(D)と通話可能となるタイミングを知ることができる。携帯端末2(S)のユーザは、携帯端末2(D)への無駄な電話の掛け直しをせずに済み、この復帰通知メールを受信してからそのメールに記載される電話番号を選択することにより通話可能なタイミングで電話の掛け直しを行うことができる。
【0084】
実施例1によれば、切断側でない携帯端末2(S)のユーザは、このような復帰通知メールの依頼を、切断原因通知メールに記載されるURLを選択することにより予め交換局10へ行うことができる。言い換えれば、電話の掛け直しが不要な場合には、切断原因通知メールに記載されるURLを選択しないようにすれば復帰通知メールを受信しないようにすることができる。
【実施例2】
【0085】
以下、本発明の実施形態としての移動通信システムの実施例2について説明する。上述の実施例1では、切断原因通知メールに復帰通知メールの依頼を登録するためのURLが記載され、このURLにより復帰通知メールの依頼が交換局10へ予め登録され、この登録内容に応じて復帰通知メールが送信されていた。実施例2における移動通信システムは、実施例1における移動通信システムの廉価版として、このような復帰通知メール送信機能を持たず、切断原因通知メール送信機能のみを有するように構成される。
【0086】
〔システム構成〕
実施例2における移動通信システムは、復帰通知メールの登録機能を有さないため、実施例1におけるWEBサーバ6を有する必要はない。なお、それ以外の装置は実施例1と同様である。
【0087】
〔装置構成〕
図10は、実施例2における交換局10の装置構成の概略を示すブロック図である。図10に示すように、実施例2における交換局10は、実施例1の構成から、状態監視部29が除かれた構成を有し、それ以外の機能部については実施例1と同様である。すなわち、実施例2における交換局10は、復帰通知メールの登録機能及び送信機能を有さず、切断原因通知メールの送信機能のみを有する。
【0088】
〔動作例〕
実施例2における移動通信システムの動作例については、図5に示される実施例1における動作例と同様である。実施例2では、交換局10のメール生成部28で生成される切断原因通知メールの記載内容のみ異なる。
【0089】
図11は、実施例2における切断原因通知メールの例を示す図である。図11に示すように、実施例2における切断原因通知メールには、連絡先電話番号として切断側の携帯端末2(D)の電話番号と回線切断原因とが記載され、実施例1におけるURLは記載されない。
【0090】
このように実施例2における移動通信システムは、切断原因通知メールを携帯端末に送信することにより無駄な電話の掛け直しを防止できるという効果を、WEBサーバ6を備えることなく簡易な構成で実現できる。
【0091】
[変形例]
上述の実施例1及び2では、電子メールを用いて通話回線の切断原因及び携帯端末の復帰が通知されていたが、電子メール以外の手法を用いて通知するようにしてもよい。電子メール以外の手法としては、WEBページ、チャット、プッシュ型手法、専用の通信メッセージ、音声データ等を用いる手法などがある。
【0092】
[その他]
〈ハードウェアの構成要素(Component)及びソフトウェアの構成要素(Component)について〉
ハードウェアの構成要素とは、ハードウェア回路であり、例えば、フィールド・プログラマブル・ゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、ゲートアレイ、論理ゲートの組み合わせ、信号処理回路、アナログ回路等がある。
【0093】
ソフトウェアの構成要素とは、ソフトウェアとして上記機能を実現する部品(断片)であり、そのソフトウェアを実現する言語、開発環境等を限定する概念ではない。ソフトウェアの構成要素としては、例えば、タスク、プロセス、スレッド、ドライバ、ファームウェア、データベース、テーブル、関数、プロシジャ、サブルーチン、プログラムコードの所定の部分、データ構造、配列、変数、パラメータ等がある。これらソフトウェアの構成要素は、1又は複数のメモリ(1または複数のプロセッサ(例えば、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processer)等)上で実現される。
【0094】
なお、上述の各実施形態は、上記各機能部の実現手法を限定するものではないため、上記各機能部は、上記ハードウェアの構成要素又はソフトウェアの構成要素若しくはこれら
の組み合わせとして、本技術分野の通常の技術者において実現可能な手法により構成されていればよい。
【0095】
〈付記〉
以上の本実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。各項に開示される態様は、必要に応じて可能な限り組み合わせることができる。
【0096】
(付記1)
第1携帯端末と第2携帯端末との間に開設された通話回線が該第1携帯端末により切断された際に該第1携帯端末が接続されていた基地局から送られる切断通知に基づいて、該通話回線の切断処理を行う交換手段と、
前記交換手段により切断通知が受信された際に、該切断通知から回線切断原因を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された回線切断原因を前記第2携帯端末へ通知する通知手段と、
を備える通話制御装置。
【0097】
(付記2)
前記取得手段は、前記回線切断原因と共に、該回線切断原因を生じさせた前記第1携帯端末の電話番号及び前記第2携帯端末のメールアドレスを取得し、
前記通知手段は、前記取得手段により取得された回線切断原因及び第1携帯端末の電話番号が記載され、宛先として前記取得手段により取得された第2携帯端末のメールアドレスが設定された切断原因通知メールを送信する、
ことを特徴とする付記1に記載の通話制御装置。
【0098】
(付記3)
前記第1携帯端末が新たに接続された基地局からの通知に基づいて、前記第1携帯端末の通話可能状態への復帰を検知する検知手段と、
前記第1携帯端末の通話可能状態への復帰を通知すべき通知先情報を保持する保持手段と、
を更に備え、
前記通知手段は、前記検知手段により検知された第1携帯端末の通話可能状態への復帰を知らせるメールであって前記保持手段により保持される通知先情報で特定される通知先を宛先とする復帰通知メールを送信する、
ことを特徴とする付記2に記載の通話制御装置。
【0099】
(付記4)
前記通知手段は、リンク情報を前記切断原因通知メールに更に含ませ、
前記保持手段は、
第2携帯端末において前記切断原因通知メール内の前記リンク情報が選択されることにより送信される登録要求メッセージから、該第2携帯端末を特定するための識別情報と該リンク情報に含まれていた前記第1携帯端末を特定するための識別情報とを受信する受信手段、を含み、
前記受信手段により受信された各識別情報に基づいて、前記第1携帯端末の通話可能状態への復帰を通知すべき通知先として該切断原因通知メールの宛先となる第2携帯端末が設定された通知先情報を保持する、
ことを特徴とする付記3に記載の通話制御装置。
【0100】
(付記5)
前記受信手段は、前記登録要求メッセージから、前記切断原因通知メール内の前記リン
ク情報に含まれる前記切断原因通知メールに関する日時情報を更に受信し、
前記保持手段は、
前記受信手段により受信された前記切断原因通知メールに関する日時情報と前記登録要求メッセージの受信日時とを比較することにより、前記登録要求メッセージの有効期限を判定する判定手段と、
前記判定手段により前記登録要求メッセージが有効期限を過ぎて受信されたと判定された場合に、該登録要求メッセージに含まれる各識別情報に基づく通知先情報を保持しないと決定する保持決定手段と、
を更に含むことを特徴とする付記4に記載の通話制御装置。
【0101】
(付記6)
コンピュータが、
第1携帯端末と第2携帯端末との間に開設された通話回線が該第1携帯端末により切断された際に該第1携帯端末が接続されていた基地局から送られる切断通知に基づいて、該通話回線の切断処理を行う交換ステップと、
前記交換ステップにより切断通知が受信された際に、該切断通知から回線切断原因を取得する取得ステップと、
前記取得ステップにより取得された回線切断原因を前記第2携帯端末へ通知する通知ステップと、
を実行する通話制御方法。
【0102】
(付記7)
前記取得ステップは、前記回線切断原因と共に、該回線切断原因を生じさせた前記第1携帯端末の電話番号及び前記第2携帯端末のメールアドレスを取得し、
前記通知ステップは、前記取得ステップにより取得された回線切断原因及び第1携帯端末の電話番号が記載され、宛先として前記取得ステップにより取得された第2携帯端末のメールアドレスが設定された切断原因通知メールを送信する、
ことを特徴とする付記6に記載の通話制御方法。
【0103】
(付記8)
前記第1携帯端末が新たに接続された基地局からの通知に基づいて、前記第1携帯端末の通話可能状態への復帰を検知する検知ステップと、
前記第1携帯端末の通話可能状態への復帰を通知すべき通知先情報を記憶部に保持する保持ステップと、
を更に実行し、
前記通知ステップは、前記検知ステップにより検知された第1携帯端末の通話可能状態への復帰を知らせるメールであって前記記憶部に保持される通知先情報で特定される通知先を宛先とする復帰通知メールを送信する、
ことを特徴とする付記7に記載の通話制御方法。
【0104】
(付記9)
前記通知ステップは、リンク情報を前記切断原因通知メールに更に含ませ、
前記保持ステップは、
第2携帯端末において前記切断原因通知メール内の前記リンク情報が選択されることにより送信される登録要求メッセージから、該第2携帯端末を特定するための識別情報と該リンク情報に含まれていた前記第1携帯端末を特定するための識別情報とを受信する受信ステップ、を含み、
前記受信ステップにより受信された各識別情報に基づいて、前記第1携帯端末の通話可能状態への復帰を通知すべき通知先として該切断原因通知メールの宛先となる第2携帯端末が設定された通知先情報を保持する、
ことを特徴とする付記8に記載の通話制御方法。
【0105】
(付記10)
前記受信ステップは、前記登録要求メッセージから、前記切断原因通知メール内の前記リンク情報に含まれる前記切断原因通知メールに関する日時情報を更に受信し、
前記保持ステップは、
前記受信ステップにより受信された前記切断原因通知メールに関する日時情報と前記登録要求メッセージの受信日時とを比較することにより、前記登録要求メッセージの有効期限を判定する判定ステップと、
前記判定ステップにより前記登録要求メッセージが有効期限を過ぎて受信されたと判定された場合に、該登録要求メッセージに含まれる各識別情報に基づく通知先情報を保持しないと決定する保持決定ステップと、
を更に実行することを特徴とする付記9に記載の通話制御方法。
【図面の簡単な説明】
【0106】
【図1】実施例1における移動通信システムの概略構成を示す図である。
【図2】実施例1における交換局10の装置構成の概略を示すブロック図である。
【図3】実施例1における加入者DB26を示す図である。
【図4】実施例1におけるWEBサーバ6の装置構成の概略を示すブロック図である。
【図5】実施例1における移動通信システムの回線切断原因通知処理を示すシーケンスチャートである。
【図6】実施例1における切断原因通知メールの例を示す図である。
【図7】実施例1における移動通信システムの回線切断後の登録処理を示すシーケンスチャートである。
【図8】実施例1における移動通信システムの携帯端末が通信可能状態に復帰した際の処理を示すシーケンスチャートである。
【図9】実施例1における復帰通知メールの例を示す図である。
【図10】実施例2における交換局10の装置構成の概略を示すブロック図である。
【図11】実施例2における切断原因通知メールの例を示す図である。
【符号の説明】
【0107】
1 移動通信システム
2、2(S)、2(D) 携帯端末
5、5(S)、5(D) 基地局
6 WEBサーバ
7 メールサーバ
10 交換局
21 基地局インタフェース(IF)部
22 データ通信インタフェース(IF)部
23 通話交換部
24 パケット制御部
25 加入者情報管理部
26 加入者データベース(DB)
27 切断原因取得部
28 メール生成部
29 状態監視部
41 通信部
42 通知先登録アプリケーション
44 登録要求解析部
45 期限チェック部
46 登録要求制御部
47 表示データ生成部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1携帯端末と第2携帯端末との間に開設された通話回線が該第1携帯端末により切断された際に該第1携帯端末が接続されていた基地局から送られる切断通知に基づいて、該通話回線の切断処理を行う交換手段と、
前記交換手段により切断通知が受信された際に、該切断通知から回線切断原因を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された回線切断原因を前記第2携帯端末へ通知する通知手段と、
を備える通話制御装置。
【請求項2】
前記取得手段は、前記回線切断原因と共に、該回線切断原因を生じさせた前記第1携帯端末の電話番号及び前記第2携帯端末のメールアドレスを取得し、
前記通知手段は、前記取得手段により取得された回線切断原因及び第1携帯端末の電話番号が記載され、宛先として前記取得手段により取得された第2携帯端末のメールアドレスが設定された切断原因通知メールを送信する、
ことを特徴とする請求項1に記載の通話制御装置。
【請求項3】
前記第1携帯端末が新たに接続された基地局からの通知に基づいて、前記第1携帯端末の通話可能状態への復帰を検知する検知手段と、
前記第1携帯端末の通話可能状態への復帰を通知すべき通知先情報を保持する保持手段と、
を更に備え、
前記通知手段は、前記検知手段により検知された第1携帯端末の通話可能状態への復帰を知らせるメールであって前記保持手段により保持される通知先情報で特定される通知先を宛先とする復帰通知メールを送信する、
ことを特徴とする請求項2に記載の通話制御装置。
【請求項4】
前記通知手段は、リンク情報を前記切断原因通知メールに更に含ませ、
前記保持手段は、
第2携帯端末において前記切断原因通知メール内の前記リンク情報が選択されることにより送信される登録要求メッセージから、該第2携帯端末を特定するための識別情報と該リンク情報に含まれていた前記第1携帯端末を特定するための識別情報とを受信する受信手段、を含み、
前記受信手段により受信された各識別情報に基づいて、前記第1携帯端末の通話可能状態への復帰を通知すべき通知先として該切断原因通知メールの宛先となる第2携帯端末が設定された通知先情報を保持する、
ことを特徴とする請求項3に記載の通話制御装置。
【請求項5】
前記受信手段は、前記登録要求メッセージから、前記切断原因通知メール内の前記リンク情報に含まれる前記切断原因通知メールに関する日時情報を更に受信し、
前記保持手段は、
前記受信手段により受信された前記切断原因通知メールに関する日時情報と前記登録要求メッセージの受信日時とを比較することにより、前記登録要求メッセージの有効期限を判定する判定手段と、
前記判定手段により前記登録要求メッセージが有効期限を過ぎて受信されたと判定された場合に、該登録要求メッセージに含まれる各識別情報に基づく通知先情報を保持しないと決定する保持決定手段と、
を更に含むことを特徴とする請求項4に記載の通話制御装置。
【請求項6】
コンピュータが、
第1携帯端末と第2携帯端末との間に開設された通話回線が該第1携帯端末により切断された際に該第1携帯端末が接続されていた基地局から送られる切断通知に基づいて、該通話回線の切断処理を行う交換ステップと、
前記交換ステップにより切断通知が受信された際に、該切断通知から回線切断原因を取得する取得ステップと、
前記取得ステップにより取得された回線切断原因を前記第2携帯端末へ通知する通知ステップと、
を実行する通話制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−68081(P2010−68081A)
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−230681(P2008−230681)
【出願日】平成20年9月9日(2008.9.9)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】