説明

通話端末装置およびその表示方法

【課題】 指令時のキー操作と並行して次のキー操作の説明を順次画面に表示するとともに、指令回線の応答数と未応答数を刻々と画面に表示することにより、操作性に優れ、指令(放送)開始のタイミングを適正に通知する通話端末装置を提供する。
【解決手段】 一斉指令(放送)やグループ指令(放送)のキー操作の際、キー操作と並行して次に操作すべきキーの説明文を画面に表示することにより、取扱者がキー操作の順番を迷うことなく実行できるようにするため、指令のキー操作と並行して、次のキー操作を選択するための操作説明を、画面に順次表示するとともに、指令回線の応答情報に基づいて複数の指令回線の応答数と未応答数を演算し、指令開始から指令終了に亘って、応答数と未応答数を画面に順次表示するキー操作案内手段を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は複数の指令回線に指令(放送)する通話端末装置およびその表示方法に係り、特に、指令時のキー操作と並行して、次に操作すべきキーの説明文を画面に表示するとともに、指令の呼出しに対する指令回線の応答数と未応答数を刻々と画面に表示する通話端末装置およびその表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の指令機能を備えた通話端末装置において、一斉指令などの操作を行う際には、機能キー、指令の対象となる回線キー、回線を呼び出す呼出キー、指令(放送)を開始する開始キーなど複数のキーの中からキーを定められた順番に操作するような方式が用いられるものが知られている。
【0003】
また、通話端末装置から指令の対象となる複数の回線に指令(放送)を実行し、複数の回線のうち、応答したか、未応答であったかを把握するために、通話端末装置の回線キーランプの点灯または消灯から視覚的に区別を行っていた。
【0004】
さらに、従来の端末装置は、「特許文献1」(一斉指令端末装置における未応答指令回線の表示制御方式)に開示されているように、端末装置からの指令操作の終了後に、未応答の指令回線のみを表示しておくことにより、端末装置の取扱者に対して再指令が必要であることを認識させ、未応答の指令状態を集約管理できるものである。
【0005】
また、「特許文献1」に開示された端末装置は、再指令の際に、未応答の指令回線だけを呼出し、一度応答した指令回線を呼び出すことがなくなり、端末装置が収容される構内交換機の負荷を軽減することができるものである。
【特許文献1】特許第3284022号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の通話端末装置は、「特許文献1」に開示されているものも含め、指令の際に、キー操作の順番を覚えていないと操作ができなく、初心者には使い勝手がよくないという課題がある。
【0007】
また、指令に応答したか、未応答であるかを回線ランプの表示で通知するが、指令対象の指令回線が多い場合には、応答数と未応答数を一目で迅速に認識することが困難となり、指令(放送)開始のタイミングがわからないという課題もある。
【0008】
この発明はこのような課題を解決するためになされたもので、第1の目的は指令時のキー操作と並行して次のキー操作の説明を順次画面に表示することより、操作性に優れた通話端末装置およびその表示方法を提供することにある。
【0009】
また、第2の目的は、指令回線の応答数と未応答数を刻々と画面に表示することにより、指令(放送)開始のタイミングを適正に通知する通話端末装置およびその表示方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するためこの発明に係る通話端末装置は、構内交換機に収容され、複数の回線を同時に呼び出して指令(放送)を実行する通話端末装置において、指令のキー操作と並行して、次のキー操作を選択するための操作説明を、画面に順次表示するキー操作案内手段を備えたことを特徴とする。
【0011】
この発明に係る通話端末装置は、構内交換機に収容され、複数の回線を同時に呼び出して指令(放送)を実行する通話端末装置において、指令のキー操作と並行して、次のキー操作を選択するための操作説明を、画面に順次表示するキー操作案内手段を備えたので、画面の操作説明から次のキー操作を容易に実行することができる。
【0012】
また、この発明に係るキー操作案内手段は、構内交換機から通知される指令回線の応答情報に基づいて複数の指令回線の応答数と未応答数を演算し、指令開始から指令終了に亘って、応答数と未応答数を画面に順次表示することを特徴とする。
【0013】
この発明に係るキー操作案内手段は、構内交換機から通知される指令回線の応答情報に基づいて複数の指令回線の応答数と未応答数を演算し、指令開始から指令終了に亘って、応答数と未応答数を画面に順次表示するので、取扱者は一目で応答数と未応答数を認識することができる。
【0014】
さらに、この発明に係るキー操作案内手段は、キー操作を選択するための操作説明データを記憶する操作説明データ領域を有する記憶手段を備えたことを特徴とする。
【0015】
この発明に係るキー操作案内手段は、キー操作を選択するための操作説明データを記憶する操作説明データ領域を有する記憶手段を備えたので、キー操作と並行して次のキーの操作説明を画面から確認することができる。
【0016】
また、この発明に係るキー操作案内手段は、指令回線の応答情報に基づいて複数の指令回線の応答数と未応答数を演算する演算手段を有する制御手段を備えたことを特徴とする。
【0017】
この発明に係るキー操作案内手段は、指令回線の応答情報に基づいて複数の指令回線の応答数と未応答数を演算する演算手段を有する制御手段を備えたので、対象となる指令回線が応答する毎に、刻々と応答数と未応答数を演算し、画面に表示することができる。
【0018】
さらに、この発明に係るキー操作案内手段は、キー操作によるキー情報に対応した操作説明データを記憶手段から読み出すとともに、演算手段から演算結果を読み出し、画面に表示させる制御をする表示制御手段を備えたことを特徴とする。
【0019】
この発明に係るキー操作案内手段は、キー操作によるキー情報に対応した操作説明データを記憶手段から読み出すとともに、演算手段から演算結果を読み出し、画面に表示させる制御をする表示制御手段を備えたので、次に操作するキーの操作説明および対象とする指令回線の応答数と未応答数を画面に表示させることができる。
【0020】
また、この発明に係る通話端末装置の表示方法は、指令時に、操作キーの操作説明を画面に表示する表示方法であって、指令キー情報に基づいて、一斉指令、グループ指令、未応答再呼のキーを選択する旨の説明文を表示するステップS1と、一斉指令、グループ指令または未応答再呼のキー情報に対応し、呼出開始のキーを操作する旨の説明文を表示するステップS2と、呼出開始のキー情報に対応し、指令開始のキーを操作する旨の説明文を表示するステップS3と、指令開始のキー情報に対応し、指令解除のキーを操作する旨の説明文を表示するステップS4とを備えたことを特徴とする。
【0021】
この発明に係る通話端末装置の表示方法は、指令キー情報に基づいて、一斉指令、グループ指令、未応答再呼のキーを選択する旨の説明文を表示するステップS1と、一斉指令、グループ指令または未応答再呼のキー情報に対応し、呼出開始のキーを操作する旨の説明文を表示するステップS2と、呼出開始のキー情報に対応し、指令開始のキーを操作する旨の説明文を表示するステップS3と、指令開始のキー情報に対応し、指令解除のキーを操作する旨の説明文を表示するステップS4とを備えたので、画面の操作説明から次のキー操作を容易に実行することができる。
【0022】
さらに、この発明に係る通話端末装置の表示方法は、指令呼出し時に、応答回線数と未応答回線数を画面に表示する表示方法であって、呼出し対象の指令回線数を未応答数、応答数を0に設定して画面に表示するステップP1と、応答情報があるか否かを判定するステップP2と、応答情報数を未応答数から減算し、応答情報数を応答数に加算するステップP3と、減算した未応答数および加算した応答数を画面に表示するステップP4と、未応答数が0か否かを判定するステップP5とを備えたことを特徴とする。
【0023】
この発明に係る通話端末装置の表示方法は、呼出し対象の指令回線数を未応答数、応答数を0に設定して画面に表示するステップP1と、応答情報があるか否かを判定するステップP2と、応答情報数を未応答数から減算し、応答情報数を応答数に加算するステップP3と、減算した未応答数および加算した応答数を画面に表示するステップP4と、未応答数が0か否かを判定するステップP5とを備えたので、取扱者は一目で応答数と未応答数を認識することができる。
【発明の効果】
【0024】
この発明に係る通話端末装置は、構内交換機に収容され、複数の回線を同時に呼び出して指令(放送)を実行する通話端末装置において、指令のキー操作と並行して、次のキー操作を選択するための操作説明を、画面に順次表示するキー操作案内手段を備えたので、画面の操作説明から次のキー操作を容易に実行することができ、操作性ならびに利便性をアピールすることができる。
【0025】
また、この発明に係るキー操作案内手段は、構内交換機から通知される指令回線の応答情報に基づいて複数の指令回線の応答数と未応答数を演算し、指令開始から指令終了に亘って、応答数と未応答数を画面に順次表示するので、取扱者は一目で応答数と未応答数を認識することができ、指令(放送)開始のタイミングを的確に把握することができる。
【0026】
さらに、この発明に係るキー操作案内手段は、キー操作を選択するための操作説明データを記憶する操作説明データ領域を有する記憶手段を備えたので、キー操作と並行して次のキーの操作説明を画面から確認することができ、操作順序を覚えていなくてもキー操作を正確に実行することができる。
【0027】
また、この発明に係るキー操作案内手段は、指令回線の応答情報に基づいて複数の指令回線の応答数と未応答数を演算する演算手段を有する制御手段を備えたので、対象となる指令回線が応答する毎に、刻々と応答数と未応答数を演算し、画面に表示することができ、応答数と未応答数を一目で認識して指令(放送)開始のタイミングを決定することができる。
【0028】
さらに、この発明に係るキー操作案内手段は、キー操作によるキー情報に対応した操作説明データを記憶手段から読み出すとともに、演算手段から演算結果を読み出し、画面に表示させる制御をする表示制御手段を備えたので、次に操作するキーの操作説明および対象とする指令回線の応答数と未応答数を画面に表示させることができ、使い勝手の良さをアピールすることができる。
【0029】
また、この発明に係る通話端末装置の表示方法は、指令キー情報に基づいて、一斉指令、グループ指令、未応答再呼のキーを選択する旨の説明文を表示するステップS1と、一斉指令、グループ指令または未応答再呼のキー情報に対応し、呼出開始のキーを操作する旨の説明文を表示するステップS2と、呼出開始のキー情報に対応し、指令開始のキーを操作する旨の説明文を表示するステップS3と、指令開始のキー情報に対応し、指令解除のキーを操作する旨の説明文を表示するステップS4とを備えたので、画面の操作説明から次のキー操作を容易に実行することができ、操作性ならびに利便性をアピールすることができる。
【0030】
さらに、この発明に係る通話端末装置の表示方法は、呼出し対象の指令回線数を未応答数、応答数を0に設定して画面に表示するステップP1と、応答情報があるか否かを判定するステップP2と、応答情報数を未応答数から減算し、応答情報数を応答数に加算するステップP3と、減算した未応答数および加算した応答数を画面に表示するステップP4と、未応答数が0か否かを判定するステップP5とを備えたので、取扱者は一目で応答数と未応答数を認識することができ、指令(放送)開始のタイミングを的確に把握することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。図1はこの発明に係る通話端末装置の一実施の形態構内交換システムへの適用図である。図1において、構内交換システムは、構内交換機1と、構内交換機1の専用内線回路6a〜6cのそれぞれに収容される通話端末装置2a〜2cと、構内交換機1のトランク7a〜7cのそれぞれに収容される高速デジタル回線NT1,アナログ回線NT2,対磁石電話機トランクNT3とから構成し、通話端末装置2a〜2cから高速デジタル回線NT1,アナログ回線NT2,対磁石電話機トランクNT3の予め設定された全ての指令回線やグループ化された指令回線に対して、一斉指令(放送)やグループ指令(放送)を実行する。
【0032】
構内交換機1は、通話端末装置2a〜2cと高速デジタル回線NT1,アナログ回線NT2または対磁石電話機トランクNT3との間で通話路を形成する通話路スイッチ3と、構内交換機1全体の動作を制御する制御装置4と、局データや様々なプログラムを記憶する記憶装置5を備え、制御装置4および記憶装置5は、制御バスBUSを介して通話路スイッチ3に接続する。
【0033】
また、通話路スイッチ3には、通話端末装置2a〜2cを接続制御する専用内線回路6a〜6c、高速デジタル回線NT1,アナログ回線NT2および対磁石電話機トランクNT3の局回線や指令回線を収容し、接続制御するトランク7a〜7cを接続する。
【0034】
制御装置4は、通話端末装置2a〜2cから専用内線回路6a〜6cを経由して一斉指令やグループ指令の指令情報を受信すると、トランク7a〜7cを介して対象となる指令回線を呼び出す制御を実行するとともに、専用内線回路6a〜6cを介して通話端末装置2a〜2cに呼出し中の情報を送信する制御を実行する。
【0035】
また、制御装置4は、呼出し中の指令回線が応答する度に、専用内線回路6a〜6cを介して通話端末装置2a〜2cに応答情報を送信する制御を実行する。
【0036】
通話端末装置2a〜2cは、予め設定された高速デジタル回線NT1,アナログ回線NT2および対磁石電話機トランクNT3の指令回線に対し、一斉指令(放送)やグループ指令(放送)を行う。
【0037】
通話端末装置2a〜2cの取扱者は、一斉指令(放送)やグループ指令(放送)の際、複数のキーを順番に操作し、指令回線の応答数が指令を開始すべき適切な数になった場合に、指令開始のキーを操作しなければならないため、熟練度が必要とされ、初心者には難しい操作になっている。
【0038】
そこで、通話端末装置2a〜2cは、一斉指令(放送)やグループ指令(放送)のキー操作の際、キー操作と並行して次に操作すべきキーの説明文を画面に表示することにより、取扱者がキー操作の順番を迷うことなく実行できるようにするため、指令のキー操作と並行して、次のキー操作を選択するための操作説明を、画面に順次表示するキー操作案内手段を備える。
【0039】
通話端末装置2a〜2cの取扱者は、指令(放送)の際、キー操作の順番を覚えていなくても、画面の操作説明から次のキー操作を容易に実行することができ、熟練度を必要としないため、初心者でも容易に指令を行うことができる。
【0040】
また、キー操作案内手段は、構内交換機1から通知される指令回線の応答情報に基づいて複数の指令回線の応答数と未応答数を演算し、指令開始から指令終了に亘って、応答数と未応答数を画面に順次表示する。
【0041】
通話端末装置2a〜2cの取扱者は、指令時に、指令回線の応答数と未応答数を画面から一目で認識することができるので、指令(放送)開始の操作を最適なタイミングで実行することができる。
【0042】
図2はこの発明に係る通話端末装置の一実施の形態要部ブロック構成図である。なお、通話端末装置2a〜2cは、同一機能、同一構成なので、通話端末装置2aについて説明する。図2において、通話端末装置2aは、キー操作案内手段8、ランプドライバ9、キーインタフェース10を備え、キー操作案内手段8、ランプドライバ9およびキーインタフェース10は、制御バスBUを介して接続する。
【0043】
キー操作案内手段8は、制御手段11、記憶手段12、画面ドライバ13および画面14を備える。
【0044】
制御手段11は、CPU(Central Processing Unit)を基本に構成し、通話端末装置2a全体の動作を制御する。
【0045】
また、制御手段11は、構内交換機1から通知される応答情報に基づいて、指令時の指令回線の応答数と未応答数を演算し、演算結果を応答数○○○と未応答数×××として画面ドライバ13に提供する演算手段15を備える。
【0046】
演算手段15は、指令時に、初期データの設定を応答数=0、未応答数=n(指令回線数)とし、指令回線が応答して構内交換機1から応答情報を受信する毎に、応答数+1、未応答数n−1を演算し、例えば、k回の応答情報を受信すると、応答数=k、未応答数n−kの演算結果を画面ドライバ13に提供する。
【0047】
このように、この発明に係るキー操作案内手段8は、指令回線の応答情報に基づいて複数の指令回線の応答数と未応答数を演算する演算手段15を有する制御手段11を備えたので、対象となる指令回線nが応答する毎に、刻々と応答数kと未応答数n−kを演算し、画面14に表示することができ、応答数○○○と未応答数×××を一目で認識して指令(放送)開始のタイミングを決定することができる。
【0048】
記憶手段12は、EEPROMやフラッシュメモリ等のメモリで構成し、指令時のキー操作と並行して次に操作するキーの説明となる操作説明データを記憶する操作説明データ領域16を備える。
【0049】
図4はこの発明に係る操作説明データ領域の一実施の形態イメージ図である。図4において、操作説明データ領域16は、操作説明データGD1〜GD6を格納し、指令時にキー(例えば、機能キーKF)が操作されると、制御手段11の制御により、機能キーKFに対応した操作説明データGD1〜GD6が読み出され、画面ドライバ13を介して画面14に表示される。
【0050】
操作説明データ領域16は、例えば、操作説明データGD1には、「一斉指令、グループ指令、未応答再呼いずれかを選択して下さい。」、操作説明データGD2には、「呼出開始を押して下さい。」、操作説明データGD3には、「指令グループを選択して、呼出開始を押して下さい。」、操作説明データGD4には、「呼出開始を押して下さい。」、操作説明データGD5には、「指令開始を押して下さい。」、操作説明データGD6には、「指令解除を押して、指令を終了して下さい。」などの操作説明データを格納する。
【0051】
このように、この発明に係るキー操作案内手段8は、キー操作を選択するための操作説明データGD1〜GD6を記憶する操作説明データ領域16を有する記憶手段12を備えたので、キー操作と並行して次のキーの操作説明を画面から確認することができ、操作順序を覚えていなくてもキー操作を正確に実行することができる。
【0052】
画面ドライバ13は、表示制御手段を構成し、指令時に、キー操作によるキー情報に対応した操作説明データGD1〜GD6を記憶手段12から読み出すとともに、演算手段15から演算結果(応答数○○○、未応答数×××)を読み出し、画面14に表示させる制御を実行する。
【0053】
このように、この発明に係るキー操作案内手段8は、キー操作によるキー情報に対応した操作説明データGD1〜GD6を記憶手段12から読み出すとともに、演算手段15から演算結果(応答数○○○、未応答数×××)を読み出し、画面14に表示させる制御をする表示制御手段(画面ドライバ13)を備えたので、次に操作するキーの操作説明および対象とする指令回線の応答数と未応答数を画面に表示させることができ、使い勝手の良さをアピールすることができる。
【0054】
画面14は、LCD(液晶)、TFT(Thin film Transistor)、プラズマディスプレイなどの表示器で構成し、指令時に、画面ドライバ13の駆動により、操作説明データGD1〜GD6や応答数○○○と未応答数×××を表示する。
【0055】
ランプドライバ9は、機能キーKFおよび回線キーKLのそれぞれに設けたランプLの点灯、点滅または消灯を制御する。例えば、指令の対象となる指令回線を呼出し中には、呼出し中の回線キーKL(例えば、図3に示す回線1〜回線10)のランプLを点灯し、応答した指令回線(例えば、図3に示す回線1〜回線9)のランプLを消灯するように制御する。
【0056】
キーインタフェース10は、機能キーKFや回線キーKLの操作を検出し、キー情報を制御手段11に提供する。
【0057】
図3はこの発明に係る通話端末装置の一実施の形態パネル面図である。図3において、パネル面17は、指令時に、操作説明データGD1〜GD6や応答数○○○と未応答数×××を表示する画面14、機能キーKFおよび回線キーKLを備え、機能キーKFおよび回線キーKLは、それぞれキーの状態を表すランプLを備える。
【0058】
機能キーKFは、指令キー、一斉指令キー、グループ指令キー、未応答再呼キー、呼出開始キー、指令開始キー、指令解除キーなどを備える。一方、回線キーKLは、高速デジタル回線NT1、アナログ回線NT2および対磁石電話機トランクNT3の指令回線に対応する回線キー(例えば、回線1〜回線32)を備える。
【0059】
指令時の際、機能キーKFは、初めに、指令キーを操作し、続いて、一斉指令の場合には、一斉指令キー、グループ指令の場合には、グループ指令キー、一旦指令後の未応答回線に再度指令する場合には、未応答再呼キーを選択して操作し、次に、呼出しを開始する場合には、呼出開始キーを操作する。
【0060】
そして、指令回線の応答数が所定回線数(例えば、指令回線の80%が応答)になったことを確認したら、指令開始キーを操作し、マイクロフォンやハンドセットから応答した指令回線に向けて指令(放送)を行う。
【0061】
図5はこの発明に係る通話端末装置の一実施の形態指令時の機能キーと表示画面の対応イメージ図である。なお、指令時に、取扱者は、キー操作の順番を覚えていないものとする。取扱者は、キー操作をするに際し、指令を行うことから、最初に機能キーKFの指令キーを操作する。
【0062】
すると、指令キーの操作と並行して画面14に、操作説明データGD1の「一斉指令、グループ指令、未応答再呼いずれかを選択して下さい。」が表示される。
【0063】
次に、取扱者は、画面14の説明文を見て、例えば一斉指令キーを操作すると、キー操作に並行して画面14に、操作説明データGD2の「呼出開始を押して下さい。」が表示される。
【0064】
続いて、取扱者は、画面14の説明文を見て、呼出開始キーを操作すると、キー操作に並行して画面14に、操作説明データGD5の「指令開始を押して下さい。」の表示とともに、対象となる指令回線の応答数○○○と未応答数×××が表示される。
【0065】
また、取扱者は、画面14の応答数○○○と未応答数×××を確認しながら、例えば応答数○○○が対象とする指令回線の80%に達すると、指令開始キーを操作して指令(放送)を実行する。
【0066】
指令開始キーの操作に並行して画面14に、操作説明データGD6の「指令解除を押して、指令を終了して下さい。」の表示とともに、現時点までの対象となる指令回線の応答数○○○と未応答数×××が表示される。
【0067】
一斉指令(放送)が終了すると、取扱者は、画面14の説明文を見て、指令解除キーを操作すると、通話端末装置2aおよび対象の指令回線は、全て開放となり、一斉指令を終了することになる。
【0068】
なお、グループ指令または未応答再呼の場合でも、操作説明データが画面14に表示され、キー操作のガイダンスとなる。
【0069】
つまり、取扱者は、指令時の機能キーKFの操作順番を覚えていなくても、機能キーKFと並行して画面14に表示される操作説明データGD1〜GD6を見ることにより、次に操作する機能キーKFを一目で認識することができる。
【0070】
また、取扱者は、指令の開始をする際、画面14の対象となる指令回線の応答数と未応答数を見て、一目で指令開始のタイミングを認識することができる。
【0071】
なお、操作説明データGD2〜GD5が表示された時点で、指令解除キーを操作すると、操作説明データGD1の「一斉指令、グループ指令、未応答再呼いずれかを選択して下さい。」の画面14に戻すことができる。
【0072】
以上説明したように、この発明に係る通話端末装置2aは、指令のキー操作と並行して、次のキー操作を選択するための操作説明を、画面に順次表示するキー操作案内手段8を備えたので、画面14の操作説明データGD1〜GD6から次のキー操作を容易に実行することができ、操作性ならびに利便性をアピールすることができる。
【0073】
また、この発明に係るキー操作案内手段8は、構内交換機1から通知される指令回線の応答情報に基づいて複数の指令回線の応答数と未応答数を演算し、指令開始から指令終了に亘って、応答数と未応答数を画面に順次表示するので、取扱者は一目で応答数と未応答数を認識することができ、指令(放送)開始のタイミングを的確に把握することができる。
【0074】
なお、本実施の形態では、通話端末装置2aの指令時について説明したが、通話端末装置2aは、単独の内線端末のように、他の内線端末や局線に接続された加入電話機との相互間での通話も可能なように構成されている。
【0075】
次に、この発明に係る通話端末装置の表示方法について説明する。図6はこの発明に係る通話端末装置の表示方法の一実施の形態動作フロー図である。図6において、ステップS1では、指令キー情報に基づいて、一斉指令、グループ指令、未応答再呼のキーを選択する旨の説明文を表示する。
【0076】
ステップS2では、一斉指令、グループ指令または未応答再呼のキー情報に対応し、呼出開始のキーを操作する旨の説明文を表示する。
【0077】
ステップS3では、呼出開始のキー情報に対応し、指令開始のキーを操作する旨の説明文を表示する。
【0078】
ステップS4では、指令開始のキー情報に対応し、指令解除のキーを操作する旨の説明文を表示する。なお、ステップS1〜ステップS4の動作は、キー操作案内手段8が実行する。
【0079】
このように、この発明に係る通話端末装置の表示方法は、指令キー情報に基づいて、一斉指令、グループ指令、未応答再呼のキーを選択する旨の説明文を表示するステップS1と、一斉指令、グループ指令または未応答再呼のキー情報に対応し、呼出開始のキーを操作する旨の説明文を表示するステップS2と、呼出開始のキー情報に対応し、指令開始のキーを操作する旨の説明文を表示するステップS3と、指令開始のキー情報に対応し、指令解除のキーを操作する旨の説明文を表示するステップS4とを備えたので、画面の操作説明から次のキー操作を容易に実行することができ、操作性ならびに利便性をアピールすることができる。
【0080】
図7はこの発明に係る通話端末装置の表示方法の別実施の形態動作フロー図である。図7において、ステップP1では、呼出し対象の指令回線数を未応答数、応答数を0に設定して画面に表示する。
【0081】
ステップP2では、応答情報があるか否かを判定し、応答情報がある場合にはステップP3に移行する。一方、応答情報がない場合にはステップP2に移行する。
【0082】
ステップP3では、応答情報数を未応答数から減算し、応答情報数を応答数に加算する。
【0083】
ステップP4では、減算した未応答数および加算した応答数を画面に表示する。
【0084】
ステップP5では、未応答数が0か否かを判定し、未応答数が0の場合には終了する。一方、未応答数が0でない場合にはステップP2に移行する。なお、ステップP1〜ステップP5の動作は、キー操作案内手段8が実行する。
【0085】
このように、この発明に係る通話端末装置の表示方法は、呼出し対象の指令回線数を未応答数、応答数を0に設定して画面に表示するステップP1と、応答情報があるか否かを判定するステップP2と、応答情報数を未応答数から減算し、応答情報数を応答数に加算するステップP3と、減算した未応答数および加算した応答数を画面に表示するステップP4と、未応答数が0か否かを判定するステップP5とを備えたので、取扱者は一目で応答数と未応答数を認識することができ、指令(放送)開始のタイミングを的確に把握することができる。
【産業上の利用可能性】
【0086】
本発明に係る通話端末装置は、指令時のキー操作と並行して次のキー操作の説明を順次画面に表示して操作性に優れるとともに、指令回線の応答数と未応答数を刻々と画面に表示して指令(放送)開始のタイミングを適正に通知するものであり、指令回線に指令(放送)を行うあらゆる通話端末装置に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】この発明に係る通話端末装置の一実施の形態構内交換システムへの適用図
【図2】この発明に係る通話端末装置の一実施の形態要部ブロック構成図
【図3】この発明に係る通話端末装置の一実施の形態パネル面図
【図4】この発明に係る操作説明データ領域の一実施の形態イメージ図
【図5】この発明に係る通話端末装置の一実施の形態指令時の機能キーと表示画面の対応イメージ図
【図6】この発明に係る通話端末装置の表示方法の一実施の形態動作フロー図
【図7】この発明に係る通話端末装置の表示方法の別実施の形態動作フロー図
【符号の説明】
【0088】
1 構内交換機
2a〜2c 通話端末装置
3 通話路スイッチ
4 制御装置
5 記憶装置
6a〜6c 専用内線回路
7a〜7c トランク
8 キー操作案内手段
9 ランプドライバ
10 キーインタフェース
11 制御手段
12 記憶手段
13 画面ドライバ
14 画面
15 演算手段
16 操作説明データ領域
17 パネル面
NT1 高速デジタル回線
NT2 アナログ回線
NT3 対磁石電話機トランク
BU,BUS 制御バス
L ランプ
KF 機能キー
KL 回線キー
GD1〜GD6 操作説明データ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
構内交換機に収容され、複数の回線を同時に呼び出して指令(放送)を実行する通話端末装置において、
指令のキー操作と並行して、次のキー操作を選択するための操作説明を、画面に順次表示するキー操作案内手段を備えたことを特徴とする通話端末装置。
【請求項2】
前記キー操作案内手段は、前記構内交換機から通知される指令回線の応答情報に基づいて複数の指令回線の応答数と未応答数を演算し、指令開始から指令終了に亘って、前記応答数と前記未応答数を前記画面に順次表示することを特徴とする請求項1記載の通話端末装置。
【請求項3】
前記キー操作案内手段は、キー操作を選択するための操作説明データを記憶する操作説明データ領域を有する記憶手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の通話端末装置。
【請求項4】
前記キー操作案内手段は、前記指令回線の応答情報に基づいて複数の指令回線の前記応答数と前記未応答数を演算する演算手段を有する制御手段を備えたことを特徴とする請求項2記載の通話端末装置。
【請求項5】
前記キー操作案内手段は、キー操作によるキー情報に対応した操作説明データを前記記憶手段から読み出すとともに、前記演算手段から演算結果を読み出し、前記画面に表示させる制御をする表示制御手段を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の通話端末装置。
【請求項6】
指令時に、操作キーの操作説明を画面に表示する通話端末装置の表示方法であって、
指令キー情報に基づいて、一斉指令、グループ指令、未応答再呼のキーを選択する旨の説明文を表示するステップS1と、
一斉指令、グループ指令または未応答再呼のキー情報に対応し、呼出開始のキーを操作する旨の説明文を表示するステップS2と、
呼出開始のキー情報に対応し、指令開始のキーを操作する旨の説明文を表示するステップS3と、
指令開始のキー情報に対応し、指令解除のキーを操作する旨の説明文を表示するステップS4と、
を備えたことを特徴とする通話端末装置の表示方法。
【請求項7】
指令呼出し時に、応答回線数と未応答回線数を画面に表示する通話端末装置の表示方法であって、
呼出し対象の指令回線数を未応答数、応答数を0に設定して画面に表示するステップP1と、
応答情報があるか否かを判定するステップP2と、
応答情報数を未応答数から減算し、応答情報数を応答数に加算するステップP3と、
減算した未応答数および加算した応答数を画面に表示するステップP4と、
未応答数が0か否かを判定するステップP5と、
を備えたことを特徴とする通話端末装置の表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−319764(P2006−319764A)
【公開日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−141358(P2005−141358)
【出願日】平成17年5月13日(2005.5.13)
【出願人】(000153465)株式会社日立コミュニケーションテクノロジー (770)
【Fターム(参考)】