造血前駆細胞の接着、分化および遊走を変化させるための方法
本発明は、造血前駆細胞の標的組織への接着および/または遊走を変化させるための、ならびに造血前駆細胞の二次細胞型への分化を変化させるための方法を提供することにより、当技術分野における必要性を満たす。本発明はまた、試験化合物を、造血前駆細胞の標的組織への接着および/または遊走のレベルを変化させることについて、ならびに造血前駆細胞の二次細胞型への分化を変化させることについて、スクリーニングするための方法を提供する。本発明はさらに、造血前駆細胞を単離するための方法を提供する。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の段階を含む、造血前駆細胞の標的組織への接着のレベルを変化させるための方法:
a)以下のものを供給する段階:
i)インテグリンα4β1を発現する造血前駆細胞を含む細胞の集団、
ii)骨髄内皮組織ではない標的組織、および
iii)インテグリンα4β1のインテグリンα4β1リガンドへの特異的結合を変化させる1つまたは複数の作用物質、ならびに
b)該細胞集団の1つまたは複数および該標的組織を該作用物質で、該インテグリンα4β1の該インテグリンα4β1リガンドとの特異的結合のための条件下で処理し、それにより、該造血前駆細胞の該標的組織への接着のレベルを変化させる段階。
【請求項2】
処理段階が、造血前駆細胞の経内皮遊走のレベルを変化させる段階をさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項3】
処理段階が、造血前駆細胞の二次細胞型への分化のレベルを変化させる段階をさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項4】
二次細胞型が骨髄内皮細胞ではない、請求項3記載の方法。
【請求項5】
二次細胞型が、間葉細胞、上皮細胞、筋肉細胞、神経細胞、免疫細胞、メラニン細胞、筋上皮細胞および胚細胞の1つまたは複数を含む、請求項4記載の方法。
【請求項6】
標的組織が、血管内皮、筋肉、ニューロン、腫瘍、炎症性、末梢血、臍帯血、心臓、眼、皮膚、滑液、腫瘍、肺、乳房、前立腺、頸部、膵臓、結腸、卵巣、胃、食道、口腔、舌、歯肉、皮膚、肝臓、気管支、軟骨、睾丸、腎臓、子宮内膜、子宮、膀胱、脾臓、胸腺、甲状腺、脳、ニューロン、胆嚢、眼および関節の組織の1つまたは複数を含む、請求項1記載の方法。
【請求項7】
組織が損傷している、請求項1記載の方法。
【請求項8】
組織が虚血性である、請求項1記載の方法。
【請求項9】
標的組織がフィブロネクチンを含む、請求項1記載の方法。
【請求項10】
標的組織が血管組織を含む、請求項1記載の方法。
【請求項11】
処理段階がインビトロである、請求項1記載の方法。
【請求項12】
処理段階がインビボで哺乳動物対象におけるものである、請求項1記載の方法。
【請求項13】
哺乳動物対象が、疾患をもっている、疾患をもちやすい、疾患をもつのではないかと疑われる、および疾患をもちやすいのではないかと疑われる対象の1つまたは複数から選択される、請求項12記載の方法。
【請求項14】
哺乳動物対象がヒトである、請求項13記載の方法。
【請求項15】
疾患が血管新生性である、請求項13記載の方法。
【請求項16】
疾患が血管新生性ではない、請求項13記載の方法。
【請求項17】
作用物質が抗体を含む、請求項1記載の方法。
【請求項18】
抗体が抗インテグリンα4β1抗体を含む、請求項17記載の方法。
【請求項19】
抗体が抗血管細胞接着分子抗体を含む、請求項17記載の方法。
【請求項20】
抗体が抗フィブロネクチン抗体を含む、請求項17記載の方法。
【請求項21】
リガンドが血管細胞接着分子(VCAM)を含む、請求項1記載の方法。
【請求項22】
リガンドがフィブロネクチンを含む、請求項1記載の方法。
【請求項23】
以下の段階を含む、骨髄内皮組織ではない標的組織への造血前駆細胞の接着のレベルを変化させることについて試験化合物をスクリーニングするための方法:
a)以下のものを供給する段階:
i)インテグリンα4β1を含む第一組成物、
ii)1つまたは複数のインテグリンα4β1リガンドを含む第二組成物、および
iii)試験化合物、
b)該試験化合物を、該第一組成物および該第二組成物の1つまたは複数と、該インテグリンα4β1の該インテグリンα4β1リガンドとの特異的結合のための条件下で接触させる段階、ならびに
c)該試験化合物の非存在下においてと比較して、該試験化合物の存在下における該インテグリンα4β1の該インテグリンα4β1リガンドとの特異的結合のレベルの変化を検出し、それにより、該試験化合物を、造血前駆細胞の該標的組織への接着のレベルを変化させると同定する段階。
【請求項24】
試験化合物を、造血前駆細胞の経内皮遊走のレベルを変化させると同定する段階をさらに含む、請求項23記載の方法。
【請求項25】
試験化合物を、造血前駆細胞の二次細胞型への分化のレベルを変化させると同定する段階をさらに含む、請求項23記載の方法。
【請求項26】
二次細胞型が骨髄内皮細胞ではない、請求項25記載の方法。
【請求項27】
二次細胞型が、間葉細胞、上皮細胞、筋肉細胞、神経細胞、免疫細胞、メラニン細胞、筋上皮細胞および胚細胞の1つまたは複数を含む、請求項26記載の方法。
【請求項28】
標的組織が、血管内皮、筋肉、ニューロン、腫瘍、炎症性、末梢血、臍帯血、心臓、眼、皮膚、滑液、腫瘍、肺、乳房、前立腺、頸部、膵臓、結腸、卵巣、胃、食道、口腔、舌、歯肉、皮膚、肝臓、気管支、軟骨、睾丸、腎臓、子宮内膜、子宮、膀胱、脾臓、胸腺、甲状腺、脳、ニューロン、胆嚢、眼および関節の組織の1つまたは複数を含む、請求項23記載の方法。
【請求項29】
接触段階がインビトロである、請求項23記載の方法。
【請求項30】
接触段階がインビボで非ヒト哺乳動物におけるものである、請求項23記載の方法。
【請求項31】
以下の段階を含む、造血前駆細胞を組織から単離するための方法:
a)以下のものを供給する段階:
i)造血前駆細胞を含む組織、および
ii)インテグリンα4β1へ特異的に結合する抗体、
b)該組織を該抗体で、該抗体が該インテグリンα4β1へ特異的に結合するような条件下で処理する段階、ならびに
c)該抗体に結合するインテグリンα4β1を単離し、それにより、該造血前駆細胞を単離する段階。
【請求項1】
以下の段階を含む、造血前駆細胞の標的組織への接着のレベルを変化させるための方法:
a)以下のものを供給する段階:
i)インテグリンα4β1を発現する造血前駆細胞を含む細胞の集団、
ii)骨髄内皮組織ではない標的組織、および
iii)インテグリンα4β1のインテグリンα4β1リガンドへの特異的結合を変化させる1つまたは複数の作用物質、ならびに
b)該細胞集団の1つまたは複数および該標的組織を該作用物質で、該インテグリンα4β1の該インテグリンα4β1リガンドとの特異的結合のための条件下で処理し、それにより、該造血前駆細胞の該標的組織への接着のレベルを変化させる段階。
【請求項2】
処理段階が、造血前駆細胞の経内皮遊走のレベルを変化させる段階をさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項3】
処理段階が、造血前駆細胞の二次細胞型への分化のレベルを変化させる段階をさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項4】
二次細胞型が骨髄内皮細胞ではない、請求項3記載の方法。
【請求項5】
二次細胞型が、間葉細胞、上皮細胞、筋肉細胞、神経細胞、免疫細胞、メラニン細胞、筋上皮細胞および胚細胞の1つまたは複数を含む、請求項4記載の方法。
【請求項6】
標的組織が、血管内皮、筋肉、ニューロン、腫瘍、炎症性、末梢血、臍帯血、心臓、眼、皮膚、滑液、腫瘍、肺、乳房、前立腺、頸部、膵臓、結腸、卵巣、胃、食道、口腔、舌、歯肉、皮膚、肝臓、気管支、軟骨、睾丸、腎臓、子宮内膜、子宮、膀胱、脾臓、胸腺、甲状腺、脳、ニューロン、胆嚢、眼および関節の組織の1つまたは複数を含む、請求項1記載の方法。
【請求項7】
組織が損傷している、請求項1記載の方法。
【請求項8】
組織が虚血性である、請求項1記載の方法。
【請求項9】
標的組織がフィブロネクチンを含む、請求項1記載の方法。
【請求項10】
標的組織が血管組織を含む、請求項1記載の方法。
【請求項11】
処理段階がインビトロである、請求項1記載の方法。
【請求項12】
処理段階がインビボで哺乳動物対象におけるものである、請求項1記載の方法。
【請求項13】
哺乳動物対象が、疾患をもっている、疾患をもちやすい、疾患をもつのではないかと疑われる、および疾患をもちやすいのではないかと疑われる対象の1つまたは複数から選択される、請求項12記載の方法。
【請求項14】
哺乳動物対象がヒトである、請求項13記載の方法。
【請求項15】
疾患が血管新生性である、請求項13記載の方法。
【請求項16】
疾患が血管新生性ではない、請求項13記載の方法。
【請求項17】
作用物質が抗体を含む、請求項1記載の方法。
【請求項18】
抗体が抗インテグリンα4β1抗体を含む、請求項17記載の方法。
【請求項19】
抗体が抗血管細胞接着分子抗体を含む、請求項17記載の方法。
【請求項20】
抗体が抗フィブロネクチン抗体を含む、請求項17記載の方法。
【請求項21】
リガンドが血管細胞接着分子(VCAM)を含む、請求項1記載の方法。
【請求項22】
リガンドがフィブロネクチンを含む、請求項1記載の方法。
【請求項23】
以下の段階を含む、骨髄内皮組織ではない標的組織への造血前駆細胞の接着のレベルを変化させることについて試験化合物をスクリーニングするための方法:
a)以下のものを供給する段階:
i)インテグリンα4β1を含む第一組成物、
ii)1つまたは複数のインテグリンα4β1リガンドを含む第二組成物、および
iii)試験化合物、
b)該試験化合物を、該第一組成物および該第二組成物の1つまたは複数と、該インテグリンα4β1の該インテグリンα4β1リガンドとの特異的結合のための条件下で接触させる段階、ならびに
c)該試験化合物の非存在下においてと比較して、該試験化合物の存在下における該インテグリンα4β1の該インテグリンα4β1リガンドとの特異的結合のレベルの変化を検出し、それにより、該試験化合物を、造血前駆細胞の該標的組織への接着のレベルを変化させると同定する段階。
【請求項24】
試験化合物を、造血前駆細胞の経内皮遊走のレベルを変化させると同定する段階をさらに含む、請求項23記載の方法。
【請求項25】
試験化合物を、造血前駆細胞の二次細胞型への分化のレベルを変化させると同定する段階をさらに含む、請求項23記載の方法。
【請求項26】
二次細胞型が骨髄内皮細胞ではない、請求項25記載の方法。
【請求項27】
二次細胞型が、間葉細胞、上皮細胞、筋肉細胞、神経細胞、免疫細胞、メラニン細胞、筋上皮細胞および胚細胞の1つまたは複数を含む、請求項26記載の方法。
【請求項28】
標的組織が、血管内皮、筋肉、ニューロン、腫瘍、炎症性、末梢血、臍帯血、心臓、眼、皮膚、滑液、腫瘍、肺、乳房、前立腺、頸部、膵臓、結腸、卵巣、胃、食道、口腔、舌、歯肉、皮膚、肝臓、気管支、軟骨、睾丸、腎臓、子宮内膜、子宮、膀胱、脾臓、胸腺、甲状腺、脳、ニューロン、胆嚢、眼および関節の組織の1つまたは複数を含む、請求項23記載の方法。
【請求項29】
接触段階がインビトロである、請求項23記載の方法。
【請求項30】
接触段階がインビボで非ヒト哺乳動物におけるものである、請求項23記載の方法。
【請求項31】
以下の段階を含む、造血前駆細胞を組織から単離するための方法:
a)以下のものを供給する段階:
i)造血前駆細胞を含む組織、および
ii)インテグリンα4β1へ特異的に結合する抗体、
b)該組織を該抗体で、該抗体が該インテグリンα4β1へ特異的に結合するような条件下で処理する段階、ならびに
c)該抗体に結合するインテグリンα4β1を単離し、それにより、該造血前駆細胞を単離する段階。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図9A】
【図9B】
【図10A】
【図10B】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図12C】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図9A】
【図9B】
【図10A】
【図10B】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図12C】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【公表番号】特表2007−509042(P2007−509042A)
【公表日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−534024(P2006−534024)
【出願日】平成16年9月28日(2004.9.28)
【国際出願番号】PCT/US2004/031825
【国際公開番号】WO2005/033275
【国際公開日】平成17年4月14日(2005.4.14)
【出願人】(592130699)ザ・レジェンツ・オブ・ザ・ユニバーシティ・オブ・カリフォルニア (364)
【氏名又は名称原語表記】The Regents of The University of California
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年9月28日(2004.9.28)
【国際出願番号】PCT/US2004/031825
【国際公開番号】WO2005/033275
【国際公開日】平成17年4月14日(2005.4.14)
【出願人】(592130699)ザ・レジェンツ・オブ・ザ・ユニバーシティ・オブ・カリフォルニア (364)
【氏名又は名称原語表記】The Regents of The University of California
【Fターム(参考)】
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