説明

遊技システム

【課題】 遊技者に現時点以降の遊技結果の参考となる情報を提供するとともに、予兆表示などの演出による遊技に対する期待感をより高揚させることができる遊技システムを提供する。
【解決手段】 遊技システム(1)は、特定された遊技者により行われた遊技機における遊技結果データを、演出の種類とともに、時系列に相関したデータとして記録するセンターサーバ(800)を備えている。遊技システム(1)は、所定の演出が行われることを条件に、センターサーバ(800)によって記録された現時点までの遊技結果データに基づいて、遊技における有利、不利を予測し、報知するパチンコ遊技機(10Aなど)を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技システムに関するものであり、特に、遊技機において行われる遊技結果に関する報知を行う遊技システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、パチンコ遊技機、パチスロ遊技機など、遊技者に有利な大当りとなるか否かの判断や、遊技媒体(例えば、遊技メダル、遊技球など)を払い出す制御など、所定の遊技に関する制御を行う各種の遊技機が遊技場に配設されている。これら各種の遊技機は、各種のコンピュータに接続され、遊技機毎に行われた遊技の結果に関する所定の出力信号を出力する。各種のコンピュータは、これら所定の出力信号に基づいて遊技結果データを記録する。また、遊技機、各種のコンピュータなどにおいては、記録された遊技結果データに基づいて所定の報知が行われることがある。
【0003】
この種の遊技システムでは、例えば、特許文献1に示すように、遊技者を特定するための情報に対応付けて遊技履歴情報が記憶され、その遊技履歴情報に基づいて、複数の声掛け情報から、提示する声掛け情報を決定し、報知を行うものが開示されている。具体的な一例としては、遊技履歴情報に基づいて、前回、出玉が1万玉以上だった遊技者ということが認識された場合には、「日本一。やるね。今日も大当たりかい」というような声掛け情報が報知される。これによって、遊技者に遊技機などに対する親近感を抱かせ、遊技場への来場や遊技機会を増大させる。
【0004】
また、一般的に、例えば、特許文献2に示すように、大当りとなる可能性やリーチとなる可能性などを予兆する予兆表示を行う遊技機が主流となっている。特に、各種表示の組合せによって大当りとなる可能性の高低を表す遊技機も存在する。このように、予兆表示に含まれる大当り信頼度の情報を報知することによって、大当りとなる期待感を高揚させることができる。
【特許文献1】特開2003−251047号公報
【特許文献2】特開2003−205109号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した遊技システムでは、遊技者に対応する遊技履歴情報に基づいて報知態様が異なるが、単に、親近感を抱かせるに過ぎず、遊技者に対して、現時点以降の遊技結果の参考となる情報を提供するには至っていない。
【0006】
また、予兆表示など、演出が行われる場合には、各種表示の組合せによって大当りとなる可能性の高低を表しているが、遊技者にとってはそれらの組合せを全て覚えることは容易でなく、多くの遊技者に対して、予兆表示による大当りへの期待感を高揚させるには至らない。一方、大当りとなる可能性の高低を明らかにしてしまうと、興趣の減退を招くおそれがあった。
【0007】
本発明は、上述したような課題に鑑みてなされたものであり、遊技者に現時点以降の遊技結果の参考となる情報を提供するとともに、予兆表示などの演出による遊技に対する期待感をより高揚させることができる遊技システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以上のような目的を達成するために、本発明は、以下のようなものを提供する。
【0009】
(1) 遊技者により遊技が行われる遊技機と、遊技者に対して有利、不利のある遊技に関する演出の制御を行う遊技演出制御手段と、遊技者を特定するための遊技者特定手段と、前記遊技者特定手段によって特定された遊技者により行われた遊技機における遊技結果データを記録する遊技結果データ記録手段と、前記遊技結果データ記録手段によって記録された遊技結果データに基づいて、遊技者に対して所定の報知を行う報知手段とを備えた遊技システムであって、前記遊技結果データ記録手段は、前記遊技結果データを、前記遊技演出制御手段によって制御された演出の種類とともに、時系列に相関したデータとして記録する機能を有し、前記遊技演出制御手段によって所定の演出が行われることを条件に、前記遊技結果データ記録手段によって記録された現時点までの遊技結果データに基づいて、遊技における有利、不利を予測する演出予測手段を備え、前記報知手段は、前記遊技演出制御手段によって所定の演出が行われている場合に、前記演出予測手段によって予測された結果を報知する機能を有することを特徴とする遊技システム。
【0010】
(2) (1)に記載の遊技システムにおいて、前記遊技結果データ記録手段は、複数種類の遊技結果データを、前記遊技演出制御手段によって制御された演出の種類とともに、時系列に相関したデータとして記録する機能を有し、前記演出予測手段は、前記遊技結果データ記録手段によって記録された現時点までの複数種類の遊技結果データのうち、前記遊技者特定手段によって特定された遊技者毎に異なる遊技結果データを参照することによって、当該遊技者毎に対応する遊技における有利、不利を異ならせて予測する機能を有することを特徴とする遊技システム。
【0011】
(3) (1)又は(2)に記載の遊技システムにおいて、前記遊技結果データ記録手段は、複数種類の遊技結果データを、前記遊技演出制御手段によって制御された演出の種類とともに、時系列に相関したデータとして記録する機能を有し、前記演出予測手段は、前記遊技結果データ記録手段によって記録された現時点までの複数種類の遊技結果データのうち、前記遊技者特定手段によって特定された遊技者毎に異なる数の遊技結果データを参照することによって、当該遊技者毎に対応する遊技における有利、不利を異ならせて予測する機能を有することを特徴とする遊技システム。
【0012】
(4) (1)から(3)のいずれかに記載の遊技システムにおいて、複数の前記遊技予測手段を有することを特徴とする遊技システム。
【0013】
(5) (1)から(4)のいずれかに記載の遊技システムにおいて、遊技場には複数の前記遊技機が設置されており、前記遊技結果データ記録手段は、遊技者により行われた複数の遊技機の各々における遊技結果データを記録する機能を有し、前記演出予測手段は、遊技者により今現在遊技が行われている遊技機に係る現時点までの遊技結果データに基づいて、遊技における有利、不利を予測する機能を有することを特徴とする遊技システム。
【0014】
(6) (2)から(5)のいずれかに記載の遊技システムにおいて、前記報知手段は、前記演出予測手段毎に異なる報知態様で、前記演出予測手段によって予測された結果を報知する機能を有することを特徴とする遊技システム。
【0015】
(7) (5)又は(6)のいずれかに記載の遊技システムにおいて、前記演出予測手段は、今現在遊技が行われている遊技機の関連機種に係る現時点までの遊技結果データに基づいて、遊技における有利、不利を予測する機能を有することを特徴とする遊技システム。
【0016】
(8) (5)から(7)のいずれかに記載の遊技システムにおいて、前記演出予測手段は、今現在遊技が行われている遊技機が設置された遊技場に係る現時点までの遊技結果データに基づいて、遊技における有利、不利を予測する機能を有することを特徴とする遊技システム。
【0017】
(9) (5)から(8)のいずれかに記載の遊技システムにおいて、前記演出予測手段は、今現在遊技が行われている遊技機が設置された遊技場における自然条件に係る現時点までの遊技結果データに基づいて、遊技における有利、不利を予測する機能を有することを特徴とする遊技システム。
【0018】
(10) (1)から(9)のいずれかに記載の遊技システムにおいて、前記遊技演出制御手段によって制御される演出を行う遊技演出手段を備え、前記報知手段は、前記遊技演出手段による演出とは別に、前記演出予測手段によって予測された結果を報知する機能を有することを特徴とする遊技システム。
【0019】
(1)に記載の発明によれば、遊技者により行われた遊技機における遊技結果データが、演出の種類とともに、時系列に相関したデータとして記録され、演出が行われることを条件に、現時点までの遊技結果データに基づいて、遊技における有利、不利が予測され、報知されるので、遊技における有利、不利の予測を遊技者に対して提供することができる。
【0020】
また、例えば、演出の種類に応じて遊技における有利、不利が予測され、報知されるので、複雑な演出を行うことなく、更には、遊技における有利、不利を明らかにすることなく、遊技における有利、不利を示唆するような報知が行われるため、演出が行われることによる興趣の減退を防止するとともに、容易に認識可能な演出を実行することができる。
【0021】
(2)に記載の発明によれば、現時点までの複数種類の遊技結果データのうち、遊技者毎に異なる遊技結果データを参照することによって、遊技における有利、不利を遊技者毎に異ならせて予測するので、遊技における有利、不利の予測を遊技者毎に異ならせることにより、遊技者毎にバリエーションに富んだ遊技結果の予測を提供することができる。
【0022】
(3)に記載の発明によれば、現時点までの複数種類の遊技結果データのうち、遊技者毎に異なる数の遊技結果データを参照することによって、遊技における有利、不利を遊技者毎に異ならせて予測するので、現時点以降における遊技結果の予測を遊技者毎に異ならせることにより、遊技者毎にバリエーションに富んだ遊技結果の予測を提供することができる。
【0023】
(4)に記載の発明によれば、現時点以降の遊技結果が複数の予測系統によって予測されるので、複数の予測系統による現時点以降における遊技結果の予測を行うことにより、バリエーションに富んだ遊技結果の予測を遊技者に対して提供することができる。
【0024】
(5)に記載の発明によれば、遊技者により行われた複数の遊技機の各々における遊技結果データが記録され、遊技者により今現在遊技が行われている遊技機に係る現時点までの遊技結果データに基づいて、遊技における有利、不利が予測されるので、現時点以降の遊技結果を、遊技者毎、今現在行っている遊技機毎に予測することにより、バリエーションに富み、かつ、詳細な遊技結果の予測を遊技者に対して提供することができる。
【0025】
(6)に記載の発明によれば、複数の予測系統毎に異なる報知態様で遊技における有利、不利の予測結果が報知されるので、多種多様の報知態様で報知が行われ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
【0026】
(7)に記載の発明によれば、今現在遊技が行われている遊技機の関連機種に係る現時点までの遊技結果データに基づいて、遊技における有利、不利が予測されるので、同じような種類の遊技機に係る遊技結果が予測されることによって、幅広い予測を実現することができる。
【0027】
(8)に記載の発明によれば、今現在遊技が行われている遊技機が設置された遊技場に係る現時点までの遊技結果データに基づいて、遊技における有利、不利が予測されるので、今現在遊技が行われている遊技場に係る遊技結果が予測されることによって、幅広い予測を実現することができる。
【0028】
(9)に記載の発明によれば、今現在遊技が行われている遊技機が設置された遊技場における自然条件に係る現時点までの遊技結果データに基づいて、遊技における有利、不利が予測されるので、今現在遊技が行われている遊技場における自然条件に係る遊技結果が予測されることによって、幅広い予測を実現することができる。
【0029】
(10)に記載の発明によれば、報知手段は、遊技演出手段による演出とは別に、予測された結果を報知するので、演出と予測とが別々に存在することによって、例えば、演出と予測とが独立している印象を与えるなど、遊技者に公平な予測の印象を与えることができる。
【発明の効果】
【0030】
この発明によれば、遊技における有利、不利の予測を遊技者に対して提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下に、本発明に好適な実施形態について図面に基づいて説明する。
【0032】
[遊技システムの構成]
本実施形態における遊技システムを示すブロック図を図1に示す。
【0033】
遊技システム1は、図1に示すように、複数のパチンコ遊技機10A、10B、10C、・・・、店舗サーバ400A、・・・、センターサーバ800などから構成される。尚、本実施形態における図1においては、理解を容易とするために、パチンコ遊技機10A、10B、10Cなどを除く遊技機(パチンコ遊技機以外も含む)などについては省略して表す。
【0034】
また、遊技システム1は、店舗A(遊技場A)1000Aの範囲内、範囲外を跨いで設けられている。具体的には、店舗A1000Aの範囲内には、複数のパチンコ遊技機10A、10B、10C、・・・、店舗サーバ400Aなどが設置されており、店舗A1000Aの範囲外には、センターサーバ800などが設置されている。また、センターサーバ800は、店舗Aにおける店舗サーバ400Aのみならず、店舗B、店舗Cなど他の店舗における店舗サーバ(図示せず)とも、電気的に接続されている。尚、本実施形態においては、遊技システム1を、店舗A1000Aの範囲内、範囲外を跨いで設置するように構成したが、これに限らず、例えば、遊技システム1を店舗A1000Aの範囲内だけに設置するように構成してもよい。
【0035】
パチンコ遊技機10A、10B、10C、・・・は、詳しく後述するが、遊技者により遊技が行われるものであり、パチンコ遊技に関する制御を行うものである。パチンコ遊技機10A、10B、10C、・・・は、それぞれに対応して、遊技者を特定するためのICカードリーダ300A、300B、300C、・・・が内蔵されている。
【0036】
また、パチンコ遊技機10A、10B、10C、・・・は、球貸用カードユニット150A、・・・(図3参照)との間で各種の情報の送受信を行う機能を有する。具体的に、各種の情報には、遊技球の貸し出しを要求する情報などが含まれる。
【0037】
また、パチンコ遊技機10A、10B、10C、・・・は、LAN1に接続されており、店舗サーバ400Aなどに対して、遊技に関する遊技情報を送信する。尚、この遊技情報とは、大当りとなった旨の情報、識別情報の可変表示の回数を示す情報、払い出された遊技球の数を示す情報、貸し出した遊技球の数を示す情報など、遊技(特に、遊技の結果及び経過)に関するものであればよい。
【0038】
ICカードリーダ300A、300B、300C、・・・は、主に、遊技者を特定するための装置である。このICカードリーダ300A、300B、300C、・・・は、店舗A1000Aにおけるパチンコ遊技機10A、10B、10C、・・・のそれぞれに対応して電気的に接続されている。つまり、ICカードリーダ300A、300B、300C、・・・は、複数のパチンコ遊技機10A、10B、10C、・・・毎に対応して設けられている(通信可能に配設されている)。
【0039】
また、これらICカードリーダ300A、300B、300C、・・・は、パチンコ遊技機10A、10B、10C、・・・のそれぞれを介して、店舗A1000AにおけるLAN1にそれぞれ接続されている。このため、ICカードリーダ300A、300B、300C、・・・は、店舗サーバ400Aなどと通信可能である。
【0040】
また、これらICカードリーダ300A、300B、300C、・・・は、ユーザ固有のユーザIDが記憶されたICカードを読み込み可能である。尚、このICカードには、遊技者を示すユーザIDのみが記憶されている。このICカードにおけるユーザIDがICカードリーダ300A、300B、300C、・・・によって読み出され、センターサーバ800に送信されることによって、遊技者が特定可能となる。つまり、これらICカードリーダ300A、300B、300C、・・・は、読み取ったユーザID(遊技者特定情報の一例)に基づいて、遊技者を識別するための遊技者識別情報を出力する機能を有する。
【0041】
また、後述する球貸用カードユニット150Aは、遊技球の貸し出しなどを管理するための装置である。この球貸用カードユニット150Aは、店舗A1000Aにおけるパチンコ遊技機10A、10B、10C、・・・のそれぞれに対応して電気的に接続されている。つまり、球貸用カードユニット150Aなどは、複数のパチンコ遊技機10A、10B、10C、・・・毎に対応して設けられている(通信可能に配設されている)。
【0042】
また、このような球貸用カードユニット150Aには、プリペイドカードを読み書き可能とするカードR/W(図示せず)が設けられている。
【0043】
プリペイドカードとは、遊技球(遊技媒体)を借りるために代金を前払いすることによって発行されるカードである。また、本実施形態においては、プリペイドカードには、プリペイドカードのカードIDのみが記憶されている。つまり、このようなプリペイドカードには、遊技球を借りるための機能が含まれており、遊技者を特定するための機能は含まれていない。
【0044】
また、このような球貸用カードユニット150Aは、店舗A1000AにおけるLAN1にそれぞれ接続されている。このため、球貸用カードユニット150Aは、店舗サーバ400Aなどと通信可能である。
【0045】
上述した球貸用カードユニット150Aは、プリペイドカードに記憶されているカードIDをカードR/Wにより読み取る。球貸用カードユニット150Aは、読み取られたカードIDを店舗サーバ400Aに対して供給し、そのカードIDに対応する残金があるか否かに応じて、所定数の遊技球が貸し出されることとなる。
【0046】
尚、本実施形態においては、遊技者を特定するための機能をICカードに含ませて、遊技球を借りるための機能をプリペイドカードに含ませるように構成したが、これに限らず、例えば、遊技者を特定するための機能と、遊技球を借りるための機能とを一体のカードに含ませるように構成してもよい。この場合においては、ICカードリーダ300Aと、球貸用カードユニット150Aとを一体に構成してもよい。
【0047】
また、本実施形態においては、ICカードを読み取ることによって、遊技者の特定を行ったが、これに限らず、例えば、指紋認証、虹彩認証など、バイオメトリック認証や、ID等の直接入力などによって遊技者の特定を行ってもよい。
【0048】
尚、本実施形態においては、パチンコ遊技機10A、10B、10C、・・・のそれぞれ、球貸用カードユニット150Aなどを、LAN1を介して、店舗サーバ400Aなどに通信可能に直接接続したが、これに限らず、例えば、パチンコ遊技機10A、10B、10C、・・・のそれぞれ、球貸用カードユニット150Aを、所定数毎に(例えば、島毎に)中継コンピュータ(図示せず)と接続し、それら中継コンピュータと、店舗サーバ400Aなどとを通信可能に接続するように構成してもよい。
【0049】
店舗サーバ400Aは、店舗A(ホールA)1000Aにおいて行われた遊技に関する遊技情報を一括管理するためのコンピュータである。店舗サーバ400Aは、LAN1に接続されている。店舗サーバ400Aは、遊技場におけるパチンコ遊技機10A、10B、10C、・・・のそれぞれから供給される遊技情報などを集計し、管理する。店舗サーバ400Aは、ICカードリーダ300A、300B、300C、・・・のそれぞれから供給されるユーザIDから遊技者(ユーザ、会員)を特定する機能も有する。また、店舗サーバ400Aは、パチンコ遊技機10A、10B、10C、・・・のそれぞれから供給される遊技情報を受け取り、その遊技者毎に集計し、管理する。
【0050】
尚、店舗サーバ400Aなどには、上述した遊技機特定情報と、パチンコ遊技機10A、10B、10C、・・・の台番号、機種などとが対応付けられたテーブルが記憶されており、パチンコ遊技機10A、10B、10C、・・・などから出力される遊技機特定情報を受け取ることにより、パチンコ遊技機10A、10B、10C、・・・の自体のみならず、台番号、機種などを特定可能となる。
【0051】
また、店舗サーバ400Aは、店舗A1000Aに関する情報を一括管理するためのコンピュータでもある。また、店舗サーバ400Aは、店舗A1000Aの範囲外に設置されたセンターサーバ800との通信を行うための装置でもある。特に、店舗サーバ400Aは、球貸用カードユニット150Aなどから供給されるプリペイドカードのカードIDなどを受け取り、プリペイドカードのカードID毎に、残度数などのプリペイドカードに関する各種の情報の管理を行う。これによって、プリペイドカード自体には残度数に関する情報が記憶されずに、カードIDのみが記憶されており、店舗サーバ400Aによって、そのカードIDに基づいて残度数の管理が行われる。また、プリペイドカードにおいては、随時入金することによって、その残度数を増加させることが可能である。
【0052】
センターサーバ800は、各遊技場における情報を一括管理するためのコンピュータである。センターサーバ800は、各店舗における店舗サーバ400(店舗A1000Aにおいては店舗サーバ400A)とネットワーク網NT1を介して接続されている。センターサーバ800は、店舗サーバ400から供給されるプリペイドカードに関する売上情報を受け取り、各遊技場における売上情報を管理する。
【0053】
特に、センターサーバ800は、各店舗において行われた遊技に関する遊技情報を一括管理するためのコンピュータでもある。更には、センターサーバ800は、ICカードリーダ300A、300B、300C、・・・のそれぞれによって読み取られ、パチンコ遊技機10A、10B、10C、・・・のそれぞれから供給されるユーザIDから遊技者(会員)を特定する機能も有する。センターサーバ800は、店舗Aにおけるパチンコ遊技機10A、10B、10C、・・・のそれぞれから供給される遊技情報を、店舗サーバ400Aを介して受け取り、その遊技者毎に集計し、管理する。
【0054】
尚、本実施形態におけるネットワーク網NT1などは、インターネット、専用回線、プロバイダ、音声通信局、及び、携帯電話機用基地局、衛星通信局などから構成されるが、これに限らず、店舗サーバ400とセンターサーバ800とが通信可能に接続される構成であればよい。もちろん、LAN1についても、各装置間で通信可能であれば通信方式を問わない。
【0055】
上述した構成において、装置間において送受信される情報について図2を用いて説明する。
【0056】
パチンコ遊技機10Aから店舗サーバ400Aに送信されるデータ(符号A1におけるデータ)は、パチンコ遊技機10A固有の装置IDと、ICカードリーダ300Aにより読み取らせたユーザIDと、個人遊技結果データ要求情報、パチンコ遊技機10Aにおいて行われた遊技に関する遊技情報(遊技結果データ)などである。
【0057】
店舗サーバ400Aからセンターサーバ800に送信されるデータ(符号A2におけるデータ)は、装置IDから変換された機種ID及び台番号ID、そして、ユーザID、店舗ID、個人遊技結果データ要求情報、遊技情報などである。
【0058】
このような通信を行うことによって、ユーザIDに対応する遊技情報(遊技結果データ)などがセンターサーバ800に記録されることとなる。
【0059】
センターサーバ800から店舗サーバ400Aに送信されるデータ(符号B2におけるデータ)は、機種ID、台番号ID、ユーザIDに対応する過去の個人遊技結果データ、ユーザIDに対応するアシスタントキャラクタデータなどである。
【0060】
店舗サーバ400Aからパチンコ遊技機10Aに送信されるデータ(符号B1におけるデータ)は、ユーザIDに対応する過去の個人遊技結果データ、ユーザIDに対応するアシスタントキャラクタデータなどである。
【0061】
このような通信を行うことによって、ユーザIDに対応する過去の個人遊技結果データ、ユーザIDに対応するアシスタントキャラクタデータなどがパチンコ遊技機10Aに対して送信され、記録されることとなる。
【0062】
[パチンコ遊技機の構成]
上述したパチンコ遊技機を示す正面図を図3に示す。尚、以下において、パチンコ遊技機10Aを代表として説明し、それ以外の説明を省略する。
【0063】
パチンコ遊技機10Aには、本体枠12と、本体枠12に組み込まれた遊技盤14と、本体枠12の前面に設けられた上皿20及び下皿22と、下皿22の右側に設けられた発射ハンドル26と、が配置されている。また、遊技盤14の前面には複数の障害釘(図示せず)が打ちこまれている。
【0064】
更には、発射ハンドル26は本体枠12に対して回動自在に設けられており、遊技者によって発射ハンドル26が操作されることによりパチンコ遊技を進めることができる。また、発射ハンドル26の裏側には、発射モータ(図示せず)が設けられている。
【0065】
更にまた、発射ハンドル26の周縁部には、タッチセンサ(図示せず)が設けられている。このタッチセンサが触接されたときには、遊技者により発射ハンドル26が握持されたと検知される。発射ハンドル26が遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときには、その回動角度に応じて発射モータに電力が供給され、上皿20に貯留された遊技球が遊技盤14に順次発射される。
【0066】
尚、発射ハンドル26に設けられるタッチセンサは、遊技者によって発射ハンドル26が握持されたと判別できるものであればよく、光学的に検知するものや、熱により検知するもの等、センサの種類を問わない。
【0067】
発射された遊技球は、遊技盤14上に設けられたガイドレール30に案内されて遊技盤14の上部に移動し、その後、上述した複数の障害釘との衝突によりその進行方向を変えながら遊技盤14の下方に向かって落下する。このように、ガイドレール30に囲まれ、遊技球が転動可能な領域を遊技領域と称する。
【0068】
遊技盤14の前面の略中央には、可変表示手段としての液晶表示装置32が設けられている。この液晶表示装置32は、表示領域32aを有するものであり、表示領域32aには、識別情報が可変表示される。また、このような識別情報は、特別図柄ゲームにおいて特別図柄92として構成されるものである。特別図柄ゲームの詳細については後述する。この識別情報は、数字や記号等からなる図柄であり、本実施形態においては、“0”から“9”までの数字を用いる。
【0069】
「可変表示」とは、変動可能に表示される概念であり、例えば、実際に変動して表示される「変動表示」、実際に停止して表示される「停止表示」等を可能とするものである。また、「可変表示」は、特別図柄ゲームの結果として識別情報が表示される「導出表示」を行うことができる。また、変動表示が開始されてから導出表示されるまでを1回の可変表示と称する。
【0070】
また、この液晶表示装置32には、複数の図柄列(本実施形態においては3列)に対応する識別情報が可変表示される。これら複数の図柄列において識別情報の導出表示が行われ、導出表示された複数の識別情報の組合せが特定の表示態様(例えば、複数の図柄列のそれぞれに“0”から“9”のいずれかが全て揃った状態で導出表示される態様、所謂「大当り表示態様」)になったことに基づいて、遊技状態を遊技者に有利な特定遊技状態(所謂大当り)に移行することとなる。液晶表示装置32には、これらの識別情報の他にも、背景画像、演出用の演出画像、普通図柄画像等が表示される。尚、本実施形態においては、識別情報を複数の図柄列で構成したが、これに限らず、例えば、識別情報を一列の図柄列で構成してもよい。
【0071】
液晶表示装置32の左の側部には、球通過検出器54が設けられている。この球通過検出器54は、その近傍を遊技球が通過したことを検出したときには、表示領域32a上において普通図柄94の変動表示が開始され、所定の時間が経過した後、普通図柄の変動表示を停止する。この普通図柄は、数字や記号等からなる情報であり、例えば“○”、“×”等の記号である。また、液晶表示装置32の側方には、普通図柄ゲームにおける保留個数を表示するための普通図柄保留ランプ50が設けられている。また、この普通図柄ゲームにおける保留個数には、上限(例えば、4個)が設定されている。
【0072】
この普通図柄が所定の図柄、例えば“○”として停止表示されたときには、後述する始動口44の左右の両側に設けられている羽根部材(所謂、普通電動役物)48が閉鎖状態から開放状態となり、始動口44に遊技球が入りやすくなるようになる。また、羽根部材48を開放状態とした後、所定の時間が経過したときには、羽根部材48を閉鎖状態として、始動口44に遊技球が入りにくくなるようにする。
【0073】
尚、本実施形態において、画像を表示する部分として液晶ディスプレイパネルからなる液晶表示装置32を採用したが、これに限らず、他の態様であってもよく、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)を含むブラウン管、ドットLED、セグメントLED、EL(Electronic Luminescent)、プラズマ等からなるものであってもよい。また、本実施形態においては、液晶表示装置32は、遊技機であるパチンコ遊技機10Aにおける遊技盤14の前面略中央に設けられている場合を示したが、遊技者により視認可能な位置であれば何処の位置に液晶表示装置32を設けることとしてもよい。また、本実施形態においては、液晶表示装置32に識別情報及び普通図柄を可変表示させたが、これに限らず、液晶表示装置32とは別体に普通図柄用の可変表示装置を備えるように構成してもよい。また、可変表示手段として液晶表示装置32を採用したが、これに限らず、別の態様であってもよく、例えば、可変表示手段としてドラム、ベルト、リーフ等を可変表示手段として採用してもよい。
【0074】
更にまた、液晶表示装置32の左右の両側には、遊技球の経路を所定の方向に誘導するための転動誘導部材59a及び59bも設けられている。また、遊技盤14の下左側と下右側とには装飾ランプ36a及び36bが設けられている。
【0075】
上述した液晶表示装置32の上方には4つの保留ランプ34a〜34dが設けられている。また、遊技盤14の下部には、遊技球の一般入賞口56a〜56dが設けられている。
【0076】
この一般入賞口56a〜56dの近傍には、大入賞口39に対して開閉自在なシャッタ40が設けられている。つまり、大入賞口39は、遊技領域に設けられている。上述した導出表示された識別情報の組合せが特定の表示態様である場合には、遊技状態が特定遊技状態(大当り遊技状態)に移行され、このシャッタ40が遊技球を受け入れやすい開放状態(第1の状態)となるように駆動される。また、この大入賞口39には、V・カウントセンサ102(図4参照)を有する特定領域(図示せず)と、カウントセンサ104(図4参照)を有する一般領域(図示せず)とがあり、それらの領域を遊技球が所定個数(例えば10個)通過するか、又は、所定時間(例えば30秒)が経過するまでシャッタ40が開放状態に駆動される。つまり、開放状態において大入賞口39への所定数の遊技球の入賞又は所定時間の経過のいずれかの条件が成立すると、大入賞口39を、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態にする。また、続いて、開放状態から閉鎖状態(第2の状態)となったシャッタ40は、開放状態において大入賞口39に受け入れられた遊技球がV・カウントセンサ102を通過したことを条件に、再度開放状態に駆動される。つまり、大入賞口39が開放状態のときに受け入れられた遊技球が、大入賞口39内に設けられた特定領域を通過したことを条件に、閉鎖状態となった後に再度開放状態にする。
【0077】
また、大入賞口39が開放状態において、その大入賞口39へ入賞した遊技球の個数が特定数(例えば、10個)に至った後には、詳しくは後述するが、大入賞口39に入賞した遊技球が後述する上皿20又は下皿22に排出されることとなる。
【0078】
また、液晶表示装置32の下方には、始動入賞球センサ116(図4参照)を有する始動口44が設けられている。この始動口44に遊技球が入賞した場合に、後述する特別図柄ゲームが開始され、複数列の識別情報を変動表示する変動表示状態に移行する。所定の識別情報の可変表示開始条件とは、本実施形態においては、始動口44に遊技球が入賞したことを主な条件とする。また、その他にも、識別情報が導出表示されていることを条件ともする。つまり、所定の識別情報の可変表示開始条件が成立する毎に識別情報の可変表示を行うこととなる。尚、実施形態においては、始動口44に遊技球が入賞したこと等を所定の識別情報の可変表示開始条件としたが、これに限らず、別の態様であってもよい。
【0079】
また、特別図柄ゲームにおける識別情報の変動表示中に遊技球が始動口44へ入賞した場合には、変動表示中の識別情報が導出表示されるまで、当該始動口44への遊技球の入賞に基づく識別情報の可変表示の実行(開始)が保留される。識別情報の可変表示の実行が保留されている状態で、識別情報が導出表示された場合には、保留されている識別情報の可変表示の実行が開始される。また、識別情報が導出表示された場合に実行される識別情報の可変表示の実行は一回分である。例えば、識別情報の可変表示の実行が3回分保留されている状態で、識別情報が導出表示された場合には、保留されている識別情報の可変表示のうち1回分が実行され、残りの2回分は保留される。
【0080】
保留されている識別情報の可変表示の実行回数(所謂、「保留個数」、「特別図柄に関する保留個数」)は、保留ランプ34a〜34dの点灯/消灯によって表示される。例えば、識別情報の可変表示の実行が1回分保留されている場合には、保留ランプ34aが点灯し、保留ランプ34b〜34dが消灯する。識別情報の可変表示の実行が2回分保留されている場合には、保留ランプ34a及び34bが点灯し、保留ランプ34c及び34dが消灯する。識別情報の可変表示の実行が3回分保留されている場合には、保留ランプ34a〜34cが点灯し、保留ランプ34dが消灯する。識別情報の可変表示の実行が4回分保留されている場合には、保留ランプ34a〜34dが点灯する。
【0081】
保留される識別情報の可変表示の実行回数には上限が設定されており、例えば、4回を上限として識別情報の可変表示が保留される。例えば、識別情報の可変表示の実行が3回分保留されている状態において、遊技球が始動口44へ入賞した場合には、4回目の実行が保留されるが、識別情報の可変表示の実行が4回分保留されている状態において、遊技球が始動口44へ入賞した場合には、5回目の実行が保留されず、識別情報の可変表示の実行が4回分保留されている状態を維持することとなる。
【0082】
また、普通図柄ゲームにおいても同じように、普通図柄の変動表示中において球通過検出器54の近傍を遊技球が通過した場合には、変動表示中の普通図柄が導出表示されるまで、当該球通過検出器54への遊技球の通過に基づく普通図柄の可変表示の実行(開始)が保留される。普通図柄の可変表示の実行が保留されている状態で、普通図柄が導出表示された場合には、所定時間経過後、保留されている普通図柄の可変表示が開始される。また、普通図柄が導出表示された場合に実行される普通図柄の可変表示の実行は一回分である。この保留された普通図柄の可変表示の実行回数(所謂、「普通図柄に関する保留個数」、「普通図柄ゲームにおける保留個数」)は、普通図柄保留ランプ50の点灯/消灯によって表される。また、普通図柄の可変表示の実行が保留される回数にも上限が設定されており、例えば、4回を上限として普通図柄の可変表示が保留される。
【0083】
尚、本実施形態においては、4回を上限として識別情報の可変表示を保留するように構成したが、これに限らず、別の態様であってもよく、例えば、一回又は複数回を上限として、識別情報の可変表示を保留するように構成してもよく、更には、上限を設定することなく保留するように構成してもよい。もちろん、識別情報の可変表示を保留しないように構成してもよい。また、本実施形態においては、4回を上限として普通図柄の可変表示を保留するように構成したが、これに限らず、別の態様であってもよく、例えば、一回又は複数回を上限として、普通図柄の可変表示を保留するように構成してもよく、更には、上限を設定することなく保留するように構成してもよい。もちろん、普通図柄の可変表示を保留しないように構成してもよい。
【0084】
また、上述した始動口44、一般入賞口56a〜56d、大入賞口39における特定領域及び一般領域に遊技球が入賞又は通過したときには、それぞれの入賞口の種類に応じて予め設定されている数の遊技球が上皿20又は下皿22に払い出される。
【0085】
外枠11の左側面には、球貸用カードユニット150Aが取り付けられる。球貸用カードユニット150Aとパチンコ遊技機10Aは電気的に接続され、球貸用カードユニット150Aとパチンコ遊技機10Aとの間で、遊技球の貸出に必要な所定の制御信号が送受信される。
【0086】
上皿20の前面には、球貸操作パネル80が備えられている。この球貸操作パネル80の制御は球貸用カードユニット150Aにより行われる。球貸操作パネル80は、球貸し用のプリペイドカードにおける残度数を示す残度数表示LED(図示せず)などの表示部と、球貸操作スイッチ(図示せず)、返却スイッチ(図示せず)などの操作部とで構成される。
【0087】
更には、球貸操作パネル80の右側方には、遊技者を特定するためのICカードが挿脱可能なICカード挿入口88が形成されている。このICカード挿入口88にICカードが挿入された場合には、その内部に配設されたICカードリーダ300A(図4参照)によって、遊技者を特定するためのICカードのユーザIDが読み出されることとなる。
【0088】
[遊技機の電気的構成]
上述したパチンコ遊技機10Aの電気的構成について図4を用いて説明する。
【0089】
パチンコ遊技機10Aは、図4に示すように、主に、遊技制御手段としての主制御回路60、演出制御手段としての副制御回路200などから構成される。
【0090】
この主制御回路60は、図4に示すように、制御手段であるメインCPU66、メインROM(読み出し専用メモリ)68、メインRAM(読み書き可能メモリ)70を備えている。この主制御回路60は、遊技の進行を制御する。
【0091】
メインCPU66には、メインROM68、メインRAM70等が接続されており、このメインROM68に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。このように、このメインCPU66は、後述する各種の手段として機能することとなる。
【0092】
メインROM68には、メインCPU66によりパチンコ遊技機10の動作を制御するためのプログラムが記憶されており、その他には、乱数抽選によって大当り判定をする際に参照される大当り判定テーブルや、演出を選択する際に参照される演出条件選択テーブル等の各種のテーブルも記憶されている。具体的なプログラム、テーブルについては後述する。
【0093】
尚、本実施形態においては、プログラム、テーブル等を記憶する媒体としてメインROM68を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体に記録されていてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードしてメインRAM70等に記録されるものでもよい。更にまた、プログラムの各々が別々の記憶媒体に記録されていてもよい。また、本実施形態においてはメインCPU66、メインROM68及びメインRAM70を別々に設けたが、これらが一体となっているワンチップマイコンを使用してもよい。
【0094】
メインRAM70は、メインCPU66の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。メインRAM70に記憶されるデータの具体例としては、以下のようなものがある。
【0095】
メインRAM70には、制御状態フラグ、特定領域通過フラグ、大当り判定用乱数カウンタ、大当り図柄決定用乱数カウンタ、はずれ図柄決定用乱数カウンタ、演出条件選択用乱数カウンタ、大入賞口開放回数カウンタ、大入賞口入賞カウンタ、待ち時間タイマ、大入賞口開放時間タイマ、特別図柄ゲーム、普通図柄ゲームにおける保留個数を示すデータ等が存在する出力に関する変数、後述する副制御回路200にコマンドを供給するためのデータ、変数等が位置付けられている。
【0096】
制御状態フラグは、特別図柄ゲームの制御状態を示すものである。特定領域通過フラグは、遊技球が特定領域を通過したか否かを判断するためのものである。
【0097】
大当り判定用乱数カウンタは、特別図柄の大当りを判定するためのものである。大当り図柄決定用乱数カウンタは、特別図柄の大当りを判定した場合に、導出表示される識別情報を決定するためのものである。はずれ図柄決定用乱数カウンタは、大当りではない場合に導出表示する識別情報を決定するためのものである。演出条件選択用乱数カウンタは、識別情報の変動表示パターンを決定するためのものである。これらのカウンタは、メインCPU66により順次“1”増加するように記憶更新されており、所定のタイミングで各カウンタから乱数値を抽出することにより、メインCPU66の各種の機能を実行することとなる。尚、本実施形態においては、このような乱数カウンタを備え、プログラムに従って、メインCPU66が、乱数カウンタを“1”増加させるように記憶更新する構成としたが、これに限らず、別個に、乱数発生器のような装置を備えるように構成してもよい。また、はずれではあるが、リーチとするか否かを判定するためのリーチ判定用乱数カウンタを設けてもよい。
【0098】
待ち時間タイマは、主制御回路60と副制御回路200とにおいて実行される処理の同期を取るためのものである。また、大入賞口開放時間タイマは、シャッタ40を駆動させ、大入賞口39を開放する時間を計測するためのものである。尚、本実施形態におけるタイマは、メインRAM70において、所定の周期で、その所定の周期だけ減算されるように記憶更新されるが、これに限らず、CPU等自体がタイマを備えていてもよい。
【0099】
大入賞口開放回数カウンタは、特定遊技状態における大入賞口39の開放回数(所謂、「ラウンド数」)を示すものである。また、大入賞口入賞カウンタは、1ラウンド中に大入賞口39に入賞し、V・カウントセンサ102又はカウントセンサ104を通過した遊技球の数を示すものである。更には、保留個数を示すデータは、始動口44へ遊技球が入賞したが、識別情報の変動表示が実行できないときに、当該変動表示を保留するが、その保留されている識別情報の変動回数を示すものである。
【0100】
尚、本実施形態においては、メインCPU66の一時記憶領域としてメインRAM70を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
【0101】
また、この主制御回路60は、後述する各種の装置からの入力信号を受け取るためのI/Oポート61、所定の周波数のクロックパルスを生成するリセット用クロックパルス発生回路(図示せず)、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路64、後述する副制御回路200に対してコマンドを供給するためのコマンド出力ポート72などを備えている。また、これらのI/Oポート61、リセット用クロックパルス発生回路、初期リセット回路64、コマンド出力ポート72は、メインCPU66に接続されている。尚、このリセット用クロックパルス発生回路は、後述するシステムタイマ割込処理を実行するために、所定の周期(例えば2ミリ秒)毎にクロックパルスを発生する。尚、このコマンド出力ポート72は、各種のコマンドを副制御回路200(副制御回路200に含まれる各種の手段)へ送信する送信手段に相当する。
【0102】
また、主制御回路60には、各種の装置が接続されており、例えば、図4に示すように、V・カウントセンサ102、カウントセンサ104、一般入賞球センサ106、108、110、112、通過球センサ114、始動入賞球センサ116、普通電動役物ソレノイド118、大入賞口ソレノイド120、シーソーソレノイド122、バックアップクリアスイッチ124が接続されている。
【0103】
V・カウントセンサ102は、大入賞口39における特定領域に設けられている。このV・カウントセンサ102は、大入賞口39における特定領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
【0104】
カウントセンサ104は、大入賞口39における特定領域とは異なる一般領域に設けられている。このカウントセンサ104は、大入賞口39における一般領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
【0105】
一般入賞球センサ106、108、110、112は、一般入賞口56a〜56dに設けられている。この一般入賞球センサ106、108、110、112は、各一般入賞口56a〜56dを遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
【0106】
通過球センサ114は、球通過検出器54に設けられている。この通過球センサ114は、球通過検出器54を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
【0107】
始動入賞球センサ116は、始動口44に設けられている。この始動入賞球センサ116は、始動口44を遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
【0108】
普通電動役物ソレノイド118は、リンク部材(図示せず)を介して羽根部材48に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、羽根部材48を開放状態又は閉鎖状態とする。
【0109】
大入賞口ソレノイド120は、図3に示すシャッタ40に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、シャッタ40を駆動させ、大入賞口39を開放状態又は閉鎖状態とする。
【0110】
シーソーソレノイド122は、板形状でシャッタ40内部に設けられているシーソーに接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、シーソーを変位させ、そのシーソーの傾斜を変更する。このシーソーが傾斜された結果、特定領域を通過しやすくなるように又は一般領域を通過しやすくなるように切り替えることとなる。
【0111】
バックアップクリアスイッチ124は、パチンコ遊技機10に内蔵されており、電断時等におけるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応じてクリアする機能を有する。
【0112】
また、主制御回路60には、払出・発射制御回路126が接続されている。この払出・発射制御回路126には、遊技球の払出を行う払出装置128、遊技球の発射を行う発射装置130、球貸用カードユニット150Aが接続されている。具体的には、払出・発射制御回路126には、その払出・発射制御回路126を制御するためのCPU(図示せず)と、CPUに処理を実行させるためのプログラムが記憶されているROM(図示せず)と、CPUの作業領域であるRAM(図示せず)とが少なくとも備えられている。
【0113】
この払出・発射制御回路126は、主制御回路60から供給される賞球制御コマンド、球貸用カードユニット150Aから供給される貸し球制御信号を受け取り、払出装置128に対して所定の信号を送信することにより、払出装置128に遊技球を払い出させる。尚、払出装置128は、発射(投入)された遊技媒体が所定の領域を通過することにより遊技媒体を払出す払出手段の一例として採用されている。また、払出・発射制御回路126は、払出手段の払出制御を行う払出制御手段の一例として採用されている。
【0114】
また、払出・発射制御回路126は、発射装置130に対して発射信号を供給することにより、遊技球を発射させる制御を行う。発射装置130には、上述した発射モータ、タッチセンサ等の遊技球を発射させるための装置が備えられている。発射ハンドル26が遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときには、その回動角度に応じて発射モータに電力が供給され、上皿20に貯留された遊技球が発射モータにより遊技盤14に順次発射される。尚、このような発射装置130は、遊技者の操作に応じて遊技媒体を発射(投入)する発射手段の一例として採用されている。また、払出・発射制御回路126は、発射手段の駆動制御を行う発射制御手段の一例として採用されている。
【0115】
更には、コマンド出力ポート72には、副制御回路200が接続されている。この副制御回路200は、主制御回路60から供給される各種のコマンドに応じて、液晶表示装置32における表示制御、スピーカ46(図3においては46L及び46R)から発生させる音声に関する制御、保留ランプ34a〜34d、普通図柄保留ランプ50、装飾ランプ36a及び36bを含むランプ・LED132の制御等を行う。
【0116】
尚、本実施形態においては、主制御回路60から副制御回路200に対してコマンドを供給するとともに、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を供給できないように構成したが、これに限らず、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を送信できるように構成しても問題ない。
【0117】
また、払出・発射制御回路126には、球貸用カードユニット150Aが接続されている。この球貸用カードユニット150Aは、上述したように、遊技球の貸し出しなどを管理するための装置である。この球貸用カードユニット150Aには、パチンコ遊技機10Aに配設された球貸操作パネル80が接続されている。この球貸用カードユニット150Aは、球貸操作パネル80の操作に応じて、払出・発射制御回路126に対して、貸し球制御信号を供給し、その結果、払出装置128に遊技球を払い出させることとなる。
【0118】
一方、副制御回路200は、可変表示制御手段としてのサブCPU206、記憶手段としてのプログラムROM208、ワークRAM210、液晶表示装置32における表示制御を行うための画像制御回路250、スピーカ46から発生させる音声に関する制御を行う音声制御回路230、保留ランプ34a〜34d、装飾ランプ36a及び36bを含むランプ・LED132の制御を行うランプ制御回路240などから構成されている。副制御回路200は、主制御回路60からの指令に応じて遊技の進行に応じた演出を実行する。
【0119】
サブCPU206には、プログラムROM208、ワークRAM210等が接続されている。サブCPU206は、このプログラムROM208に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。特に、サブCPU206は、主制御回路60から供給される各種のコマンドに従って、副制御回路200の制御を行う。サブCPU206は、後述する各種の手段として機能することとなる。
【0120】
プログラムROM208には、サブCPU206によりパチンコ遊技機10の遊技演出を制御するためのプログラムが記憶されており、その他には、演出に関する決定を行うためのテーブル等の各種のテーブルも記憶されている。具体的なプログラムについては後述する。
【0121】
また、プログラムROM208には、演出パターンが複数種類記憶されている。この演出パターンは、演出表示の進行に関するものである。演出表示は、識別情報の可変表示に応じて実行されるものである。
【0122】
尚、本実施形態においては、プログラム、テーブル等を記憶する記憶手段としてプログラムROM208を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体に記録されていてもよい。もちろん、記憶手段としてメインROM68を用いてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードし、ワークRAM210等に記録されるものでもよい。更にまた、プログラムの各々が別々の記憶媒体に記録されていてもよい。
【0123】
また、本実施形態において、メインCPU66及びメインROM68を含む主制御回路60と、サブCPU206及びプログラムROM208を含む副制御回路200と、を別々に構成したが、これに限らず、メインCPU66及びメインROM68を含む主制御回路60のみで構成してもよく、この場合には、上述したプログラムROM208に記憶されているプログラムをメインROM68に記憶させ、メインCPU66により実行されるように構成してもよい。もちろん、サブCPU206及びプログラムROM208を含む副制御回路200のみで構成するようにしてもよく、この場合には、上述したメインROM68に記憶されているプログラムをプログラムROM208に記憶させ、サブCPU206により実行されるように構成してもよい。
【0124】
ワークRAM210は、サブCPU206の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。例えば、演出パターンを選択するための演出表示選択用乱数カウンタ等各種の変数等が位置付けられている。
【0125】
特に、ワークRAM210には、遊技者により行われた現時点以前の遊技結果データが記録される。こののような現時点以前の遊技結果データは、センターサーバ800からダウンロードされることとなる。
【0126】
尚、本実施形態においては、サブCPU206の一時記憶領域としてワークRAM210を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
【0127】
可変表示制御手段としての画像制御回路250は、画像データプロセッサ(図示せず)、各種の画像データを記憶する画像データROM(図示せず)、各種の画像データを重ね合わせて一時的に記憶するビデオRAM(図示せず)などから構成されている。画像制御回路250は、サブCPU206から供給される画像表示命令に応じて、画像データROMから、識別情報を示す識別情報画像データ、背景画像データ、演出用画像データ、普通図柄を示す普通図柄画像データ等、各種の画像データを読み出し、ビデオRAMに重ね合わせて記憶することによって、液晶表示装置32に表示させる画像データを生成する。そして、画像制御回路250は、生成した画像データを画像信号として変換し、所定のタイミングでこの画像信号を液晶表示装置32に供給することにより、液晶表示装置32に画像を表示させる。
【0128】
また、音声制御回路230は、音声に関する制御を行う音源IC(図示せず)、各種の音声データを記憶する音声データROM(図示せず)などから構成されている。音声制御回路230は、サブCPU206から供給される音声発生命令に応じて、音声データROMに記憶されている複数の音声データから一つの音声データを選択する。また、音声制御回路230は、選択された音声データを音声データROMから読み出し、音声データを所定の音声信号に変換し、その音声信号を増幅させ、スピーカ46から音声を発生させる。
【0129】
ランプ制御回路240は、ランプ制御信号を供給するためのドライブ回路(図示せず)、複数種類のランプ装飾パターン等が記憶されている装飾データROM(図示せず)などから構成されている。ランプ制御回路240は、サブCPU206から供給される命令に基づいて、ランプ・LED132の発光制御を行う。
【0130】
また、副制御回路200には、これらの他に、カードリーダインターフェイス(カードリーダI/F)296と、遊技データ用インターフェイス(遊技データ用I/F)298とが備えられている。カードリーダI/F296は、サブCPU206、ICカードリーダ300Aとの間に接続されており、それらの間における通信の制御を行う。また、遊技データ用I/F298は、サブCPU206、店舗サーバ400Aとの間に接続されており、それらの間における通信の制御を行う。
【0131】
[各種の装置の電気的構成]
本実施形態における店舗サーバ400A、センターサーバ800などの電気的構成について図5を用いて説明する。尚、本実施形態においては、各装置ともに同じような電気的構成であるため、店舗サーバ400Aを代表して説明し、それ以外の装置に関しては説明を省略する。また、図5において、括弧で囲んだ符号は、センターサーバ800における符号である。
【0132】
店舗サーバ400Aにおいては、図5に示すように、制御部402であるCPU404及びメモリ406、データバス408、記憶部410、表示部412、操作部414、通信制御部416などを含むように構成されている。また、データバス408には、制御部402であるCPU404、メモリ406、記憶部410、表示部412、操作部414、通信制御部416等が接続されている。尚、本実施形態においては、店舗サーバ400Aなどにおいて、表示部412、操作部414などを備えるように構成したが、これに限らず、例えば、表示部412、操作部414などを備えないように構成してもよい。
【0133】
CPU404は、記憶部410に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。また、CPU404は、プログラムに従って、後述する各種の手段として機能することとなる。
【0134】
また、記憶部410には、CPU404により店舗サーバ400Aの動作を制御するためのプログラム、各種のテーブルが記憶されている。
【0135】
尚、本実施形態においては、プログラム、テーブル等を記憶する媒体として記憶部410を用いるように構成したが、これに限らず、コンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ROM、CD−ROM及びDVD等の記憶媒体に記録されていてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にメモリ406等に記録されるものでもよい。更にまた、プログラムの各々が別々の記憶媒体に記録されていてもよい。
【0136】
メモリ406は、CPU404の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。
【0137】
表示部412は、液晶表示パネルやCRTなどで構成されるものであり、CPU404の制御によって画像が表示される。
【0138】
操作部414は、操作者にとって操作可能な操作手段であり、マウス、キーボード、タッチパネルなどを含んで構成されるものである。尚、本実施形態においては、マウス、タッチパネルなどから操作部414を構成したが、これに限らず、操作者など(ユーザ)によって操作可能(入力可能)なものであればよく、例えば、マイクなどであってもよい。
【0139】
通信制御部416は、パチンコ遊技機10A、10B、10C、・・・のそれぞれ、センターサーバ800など、各種の装置と通信するためのものである。
【0140】
上述した電気的な構成において、センターサーバ800などにおいて、記憶部810などに記憶された各種のテーブルについて詳しく説明する。
【0141】
[遊技結果データテーブル]
上述した電気的な構成において、センターサーバ800の記憶部810などに記憶されている遊技結果データテーブルについて図6を用いて説明する。尚、以下に説明する遊技結果データテーブルが記憶部810に記憶されていない場合であっても、このような機能を有するデータ、プログラムが記憶部810に記憶されていればよい。
【0142】
記憶部810には、図6に示すように、既に行われた遊技の結果を遊技者毎に管理するための遊技結果データテーブルが記憶されている。この遊技結果データテーブルには、ユーザIDと、機種IDと、店舗IDと、台番IDと、遊技日と、各種の遊技履歴データとが対応付けられて記録されている。
【0143】
ユーザIDは、遊技者を識別可能(特定可能)とする情報であり、遊技者固有のIDが割り振られている。また、ユーザIDは、ICカードに記憶されたICカードIDと対応付けられている。
【0144】
機種IDは、遊技機の機種を識別するためのデータである。この機種データは、遊技機毎に対応付けられている。また、機種データは、遊技機毎に番号が付されており、同じ機種には同じデータが、異なる機種には異なるデータが付されている。尚、ここでいう遊技機の機種とは、遊技機の種類であり、例えば、外観が同じであっても制御内容が異なるもの(所謂、スペックの異なるもの)も含まれる。
【0145】
店舗IDは、店舗を識別するためのデータであり、店舗固有のIDが割り振られている。
【0146】
台番IDは、遊技機を識別するためのデータである。この台番IDは、遊技機毎に異なる番号が付されている。
【0147】
遊技日は、遊技を行った日を示す情報である。
【0148】
各種の遊技履歴データは、時間−差球データ、時間−大当りデータ、時間−リーチデータなどが含まれている。
【0149】
また、このような遊技履歴データ(遊技情報)には、時間に対応して、過去の変動スタート回数データ、INデータ、OUTデータ、出球率データなど、遊技に関する遊技情報(遊技の結果及び経過に関する情報)が含まれる。つまり、複数種類の遊技履歴データ(遊技結果データ)が時系列に相関したデータとして記録されている。
【0150】
差球データは、後述するINデータとOUTデータとの差を示すデータである。大当りデータは、特定遊技状態に移行した回数をカウントするためのデータである。リーチデータとは、リーチとなった回数をカウントするためのデータである。変動スタート回数データは、識別情報の可変表示の結果が導出表示された回数を示すデータである。INデータは、遊技領域に発射させた遊技球の数をカウントするためのデータである。OUTデータは、遊技機において払い出された遊技球の数をカウントするためのデータである。出球率データは、INデータとOUTデータとから集計された出球率を示すデータである。
【0151】
また、これらは、演出種類に無関係な遊技履歴データと、演出種類1に係る遊技履歴データ、演出種類2に係る遊技履歴データなど、各種の演出に対応する遊技履歴データとして集計されている。つまり、複数種類の遊技結果データが、演出の種類とともに、時系列に相関したデータとして記録されている。
【0152】
上述したように、演出の種類に対応して演出履歴データが集計されているだけでなく、遊技機の台番号、遊技機の関連機種、遊技場、遊技場における自然条件などに対応して遊技履歴データが集計されている。つまり、複数種類の遊技結果データが、遊技機の台番号とともに、時系列に相関したデータとして記録されている。また、複数種類の遊技結果データが、遊技機の関連機種とともに、時系列に相関したデータとして記録されている。また、複数種類の遊技結果データが、遊技場とともに、時系列に相関したデータとして記録されている。また、複数種類の遊技結果データが、遊技場における自然条件とともに、時系列に相関したデータとして記録されている。尚、ここでいう自然条件とは、年月日、時間、曜日、天候、気温、湿度などが含まれており、これらの自然条件は、センターサーバ800に内蔵され、時刻情報を算出するためのタイマや、天候情報を送信可能な天候情報サーバ(図示せず)などから取得され、遊技履歴データとともに記録される。
【0153】
もちろん、これらの遊技履歴データ(遊技結果データ)は、遊技者により行われた複数の遊技機の各々における遊技履歴データとして記録されている。
【0154】
また、センターサーバ800における記憶部810には、遊技者により行われた遊技結果データが時系列に相関したデータとして記録されている。この遊技結果データは、パチンコ遊技機10Aなどにおいて遊技者によって行われた遊技に関する遊技情報がセンターサーバ800によって受信され、記録更新されることとなる。尚、このような遊技結果データテーブルが記憶されている記憶部810は、遊技結果データ記録手段の一例に相当する。
【0155】
[アシスタントキャラクタデータテーブル]
上述した電気的な構成において、センターサーバ800の記憶部810などに記憶されているアシスタントキャラクタデータテーブルについて図7を用いて説明する。尚、以下に説明するアシスタントキャラクタデータテーブルが記憶部810に記憶されていない場合であっても、このような機能を有するデータ、プログラムが記憶部810に記憶されていればよい。
【0156】
記憶部810には、図7に示すように、遊技結果を予測、報知する複数種類の予測パターンのいずれかを遊技者毎に管理するためのアシスタントキャラクタデータテーブルが記憶されている。このアシスタントキャラクタデータテーブルには、ユーザIDと、各種のアシスタントキャラクタデータとが対応付けられて記録されている。
【0157】
また、このアシスタントキャラクタデータの設定数が遊技者毎に異なる。例えば、ある遊技者に対応して、アシスタントキャラクタデータが複数設定されている場合がある。この場合には、アシスタントキャラクタデータに応じて、現時点以降の遊技結果を予測する予測系統が複数となる。つまり、遊技システム1には、複数の遊技予測手段が備えられている。
【0158】
このように、現時点以降の遊技結果が複数の予測系統によって予測される場合には、複数の予測系統による現時点以降における遊技結果の予測を行うことにより、バリエーションに富んだ遊技結果の予測を遊技者に対して提供することができる。
【0159】
各種のアシスタントキャラクタデータには、キャラクタ容姿データ、キャラクタ能力データなどが含まれている。
【0160】
このキャラクタ容姿データは、遊技者毎に設定されているアシスタントキャラクタの容姿を示すデータである。例えば、コンドルであったり、花火職人であったりする。
【0161】
また、キャラクタ能力データは、遊技者毎に設定されたアシスタントキャラクタに対応した能力を示すデータである。具体的には、キャラクタ能力データは、例えば、参照する遊技結果データの種類、数、それらを含めたデータ参照アルゴリズムの総称である。このキャラクタ能力データに応じて、複数種類の遊技履歴データ(遊技結果データ)のなかから、参照する遊技履歴データの種類が決定される。このため、詳しくは後述するが、遊技者毎に異なる遊技結果データを参照することによって、それら遊技者毎に対応する現時点以降の遊技結果を異ならせて予測が行われる。
【0162】
また、具体的には、このキャラクタ能力データに応じて、複数種類の遊技履歴データ(遊技結果データ)のなかから、参照する遊技履歴データの数が決定される。つまり、参照する遊技履歴データの数は、キャラクタ能力データ(遊技者)毎に異なることとなる。
【0163】
また、このキャラクタ能力データに応じて、複数種類の遊技履歴データのなかから、参照する遊技履歴データの種類が、演出の種類毎、遊技機の台番号毎、遊技機の関連機種毎、遊技場毎、遊技場における自然条件毎に集計された遊技履歴データとして決定されることがある。つまり、遊技者により今現在遊技が行われている台番号(遊技機)に係る現時点までの遊技結果データに基づいて、現時点以降の遊技における各種の予測が行われる。また、今現在遊技が行われている遊技機の関連機種に係る現時点までの遊技結果データに基づいて、現時点以降の遊技における各種の予測が行われる。また、今現在遊技が行われている遊技機が設置された遊技場に係る現時点までの遊技結果データに基づいて、現時点以降の遊技における各種の予測が行われる。また、今現在遊技が行われている遊技機が設置された遊技場における自然条件に係る現時点までの遊技結果データに基づいて、現時点以降の遊技における各種の予測が行われる。ここでいう各種の予測とは、例えば、現時点以降の遊技結果の予測、遊技における有利、不利の予測などが含まれる。
【0164】
[表示画面の説明]
また、上述した構成によって実行される遊技情報に関する遊技データの表示画面について図8から図11を用いて以下に説明する。
【0165】
最初に、図8に示すように、識別情報の可変表示が行われる。例えば、図8においては、「3」−「2」−「1」が導出表示されている。このような識別情報は、所定の識別情報の可変表示開始条件が成立することによって、その可変表示を開始する。また、識別情報の可変表示が開始された場合には、その識別情報は、所定の変動パターンで可変表示を行うこととなる。また、識別情報の全てが導出表示された場合において、図9に示すように、その識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様となったときには、遊技者に有利な特定遊技状態に移行される。一方、識別情報の全てが導出表示された場合において、図8に示すように、その識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様とならなかったときには、遊技者に不利な通常遊技状態のまま維持される。
【0166】
また、図8に示すように、表示画面の左上には、前回特定遊技状態に移行してからの識別情報の可変表示の回数と、その日に特定遊技状態に移行された回数とが表示されている。
【0167】
更には、表示画面の下方には、図8に示すにように、2つのアシスタントキャラクタが表示されている。一方のアシスタントキャラクタは、コンドルであり、他方のアシスタントキャラクタは、花火職人である。図8において、コンドルは、「いつもの感じだと、今日はもうだめだクェ」とコメントしており、花火職人は、「あと20変動位で大当りの予感」とコメントしている。これらアシスタントキャラクタによるコメントは、現時点以降における遊技結果の予測コメントであり、その遊技者によって現時点以前に行われた遊技結果データに基づいて生成されている。上述したようにコメントされることによって、現時点以降における遊技結果の予測を遊技者に対して提供することができる。
【0168】
このように予測コメントがされた後、図9に示すように、識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様となった場合には、コンドルは、「たまたまクェ」とコメントしており、花火職人は、「大当りでぃ!」とコメントしている。
【0169】
また、図10に示すように、左列に対応する識別情報が「7」、右列に対応する識別情報が「7」となった場合において、中列に対応する識別情報が変動中であるときには、リーチ演出が実行される。この場合においては、コンドルが飛んでいるリーチ演出が実行される。
【0170】
この場合においても、図10に示すように、コンドルは、「このリーチで外れるわけない」とコメントしており、花火職人は、「このリーチではきびしいな」とコメントしている。このようなコメントは、リーチ演出の結果に対応するコメントである。上述したようにコメントされることによって、遊技における有利、不利の予測を遊技者に対して提供することができる。
【0171】
その結果、図11に示すように、識別情報の可変表示の結果が「7」−「6」−「7」となり、特定の表示態様とならなかった場合には、コンドルは、「・・・」とコメントし、画面外に逃げ去り、花火職人は、「ハズレ・・・」とコメントしている。
【0172】
[遊技システムの動作]
遊技システム1で実行される処理について図12から図15、図17から図21を用いて以下に説明する。尚、複数のパチンコ遊技機10A、10B、10C、・・・、複数のICカードリーダ300A、300B、300C、・・・を代表して、パチンコ遊技機10A、ICカードリーダ300Aにて遊技を行うものとして説明する。また、パチンコ遊技機10Aで実行される特別図柄制御処理(図15)の状態遷移について図16を用いて説明する。
【0173】
[ユーザID通信処理]
最初に、図12に示すように、ICカードリーダ300Aにおいて、ICカードが挿入された場合には、そのICカードを受け付ける(ステップS501)。この処理において、サブCPU206は、ICカードが挿入されたと検知された場合には、ICカードリーダ300AにICカードからユーザIDを読み取らせる。つまり、ICカードリーダ300Aは、遊技者を特定可能な遊技者特定情報を読み取る(ステップS502)。
【0174】
そして、ICカードリーダ300Aでは、ステップS503において、ユーザIDの送信処理を実行する。この処理において、ICカードリーダ300Aは、遊技者を識別するためのユーザID(遊技者特定情報)をサブCPU206に供給する。つまり、ICカードリーダ300A(CPU310)は、読み取られたユーザID(遊技者特定情報)を出力する。尚、本実施形態において、ICカードリーダ300Aは、遊技者特定手段の一例に相当する。
【0175】
一方、サブCPU206は、カードIDを受信する(ステップS601)。そして、サブCPU206は、パチンコ遊技機10A固有の装置IDと、ICカードリーダ300Aにより読み取らせたユーザIDと、個人遊技結果データ要求情報とを、店舗サーバ400Aに対して送信する(ステップS602)。
【0176】
一方、店舗サーバ400Aにおいて、CPU404は、パチンコ遊技機10A固有の装置IDと、ICカードリーダ300Aにより読み取らせたユーザIDと、個人遊技結果データ要求情報とを受信する(ステップS701)。そして、CPU404は、装置IDを、店舗ID、機種ID、台番号IDに変換する。そして、CPU404は、ユーザID、店舗ID、機種ID、台番号ID、個人遊技結果データ要求情報を、センターサーバ800に対して送信する(ステップS702)。
【0177】
一方、センターサーバ800において、CPU804は、ユーザID、店舗ID、機種ID、台番号ID、個人遊技結果データ要求情報を受信する(ステップS801)。そして、CPU804は、ユーザIDに対応する個人遊技結果データを読み出す。この個人遊技結果データは、ユーザによって行われた過去の遊技結果を示すデータである。また、CPU804は、ユーザIDに対応するアシスタントキャラクタデータを読み出す。このアシスタントキャラクタデータは、キャラクタの容姿を示すデータや、キャラクタの能力を示すデータなどが含まれており、それらのデータに基づいて、各種の予測、報知が行われることとなる。そして、CPU804は、機種ID、台番号IDや、ユーザIDに対応する過去の個人遊技結果データ、ユーザIDに対応するアシスタントキャラクタデータなどを、店舗IDに対応する店舗サーバ400Aに送信する(ステップS802)。
【0178】
一方、店舗サーバ400Aにおいて、CPU404は、機種ID、台番号IDや、ユーザIDに対応する過去の個人遊技結果データ、ユーザIDに対応するアシスタントキャラクタデータなどを受信する(ステップS703)。そして、CPU404は、ユーザIDに対応する過去の個人遊技結果データ、ユーザIDに対応するアシスタントキャラクタデータを、機種ID及び台番号IDに対応するパチンコ遊技機10Aに対して送信する(ステップS704)。
【0179】
一方、パチンコ遊技機10Aにおいて、サブCPU206は、ユーザIDに対応する過去の個人遊技結果データ、ユーザIDに対応するアシスタントキャラクタデータを受信する(ステップS603)。そして、サブCPU206は、受信したユーザIDに対応する過去の個人遊技結果データ、ユーザIDに対応するアシスタントキャラクタデータをワークRAM210に記録する(ステップS604)。このように通信することによって、ICカードリーダ300Aによって読み取られたICカードに記憶されていたユーザIDに対応する過去の個人遊技結果データ、アシスタントキャラクタデータが、パチンコ遊技機10AにおけるワークRAM210に記録されることとなる。
【0180】
上述したように、ユーザIDに対応する過去の個人遊技結果データ、ユーザIDに対応するアシスタントキャラクタデータが記録されたパチンコ遊技機10Aにおける処理について以下に説明する。
【0181】
[メイン処理]
最初に、図13に示すように、RAMアクセス許可、バックアップ復帰処理、作業領域を初期化等の初期設定処理を実行する(ステップS11)。そして、詳しくは図15を用いて後述するが、特別図柄ゲームの進行、液晶表示装置32に表示される識別情報に関する特別図柄制御処理を実行する(ステップS15)。このように、メイン処理においては、ステップS11の初期設定処理が終了した後、ステップS15の処理を繰り返し実行することとなる。
【0182】
[システムタイマ割込処理]
また、メインCPU66は、メイン処理を実行している状態であっても、メイン処理を中断させ、システムタイマ割込処理を実行する場合がある。リセット用クロックパルス発生回路62から所定の周期(例えば2ミリ秒)毎に発生されるクロックパルスに応じて、以下のシステムタイマ割込処理を実行する。このシステムタイマ割込処理について図14を用いて説明する。
【0183】
最初に、図14に示すように、メインCPU66は、大当り判定用乱数カウンタ、大当り図柄決定用乱数カウンタ等の各カウント値を“1”増加するように乱数更新処理を実行する(ステップS42)。そして、始動口44、球通過検出器54、一般入賞口56a〜56d等の遊技球の入賞又は通過を検知する入力検出処理を実行する(ステップS43)。この処理においては、メインCPU66は、各種の入賞口に遊技球が入賞したことを条件として、遊技球を払出す(賞球する)旨のデータをメインRAM70の所定領域に記憶することとなる。そして、主制御回路60と副制御回路200との同期をとるための待ち時間タイマ、大当りが発生した際に開放する大入賞口39の開放時間を計測するための大入賞口開放時間タイマ等、各種のタイマの更新処理を実行する(ステップS44)。そして、各種の変数に基づいて駆動制御するための信号をソレノイド、モータ等に供給するために、出力処理を実行する(ステップS46)。この処理が終了した場合には、ステップS47に処理を移す。
【0184】
ステップS47においては、コマンド出力処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、各種のコマンドを副制御回路200に供給する。これらの各種のコマンドとしては、具体的には、デモ表示コマンド、左列、中列、右列に導出表示される識別情報の種類を示す導出図柄指定コマンド、識別情報の変動表示パターンを示す変動パターン指定コマンド等が含まれる。この処理が終了した場合には、ステップS49に処理を移す。
【0185】
そして、ステップS49の処理において、メインCPU66は、払出装置128に賞球を行わせるための賞球制御コマンドを払出・発射制御回路126へ送信する等の払出処理を実行する。また、メインCPU66は、各種の入賞口に遊技球が入賞することで予め設定された所定数の賞球払出を行うための賞球制御コマンドを払出・発射制御回路126へ供給する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了し、割込発生前のアドレスへ復帰し、メイン処理を実行させる。
【0186】
[特別図柄制御処理]
図13のステップS15において実行されるサブルーチンについて図15を用いて説明する。尚、図15において、ステップS72からステップS80の側方に描いた数値は、それらのステップに対応する制御状態フラグを示し、その制御状態フラグの数値に応じて、その数値に対応する一つのステップが実行され、特別図柄ゲームが進行することとなる。
【0187】
最初に、図15に示すように、制御状態フラグをロードする処理を実行する(ステップS71)。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグを読み出す。この処理が終了した場合には、ステップS72に処理を移す。
【0188】
尚、後述するステップS72からステップS80において、メインCPU66は、後述するように、制御状態フラグの値に基づいて、各ステップにおける各種の処理を実行するか否かを判断することとなる。この制御状態フラグは、特別図柄ゲームの遊技の状態を示すものであり、ステップS72からステップS80における処理のいずれかを実行可能にするものである。また、それに加えて、メインCPU66は、各ステップに対して設定された待ち時間タイマ等に応じて決定される所定のタイミングで各ステップにおける処理を実行する。尚、この所定のタイミングに至る前においては、各ステップにおける処理を実行することなく終了することとなり、他のサブルーチンを実行することとなる。もちろん、所定の周期でシステムタイマ割込処理も実行する。
【0189】
ステップS72においては、特別図柄記憶チェック処理を実行する。詳しくは図17を用いて後述するが、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)である場合に、保留個数のチェックを行い、保留個数がある場合に、大当り判定、導出識別情報、識別情報の変動パターン等の決定を行う。また、メインCPU66は、特別図柄変動時間管理を示す値(01)を制御状態フラグにセットし、今回の処理で決定された変動パターンに対応する変動時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、今回決定された変動パターンに対応する変動時間を経過した後、ステップS73の処理を実行するように設定するのである。一方、保留個数がない場合には、デモ画面が表示される。この処理が終了した場合には、ステップS73に処理を移す。
【0190】
ステップS73においては、特別図柄変動時間管理処理を実行する。この処理においては、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す値(01)であり、変動時間が経過した場合に、特別図柄表示時間管理を示す値(02)を制御状態フラグにセットし、確定後待ち時間(例えば1秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、確定後待ち時間が経過した後、ステップS74の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS74に処理を移す。
【0191】
ステップS74においては、特別図柄表示時間管理処理を実行する。この処理においては、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値(02)であり、確定後待ち時間が経過した場合に、大当りか否かを判断する。メインCPU66は、大当りである場合に、大当り開始インターバル管理を示す値(03)を制御状態フラグにセットし、大当り開始インターバルに対応する時間(例えば10秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、大当り開始インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS75の処理を実行するように設定するのである。また、メインCPU66は、通常遊技状態から特定遊技状態に移行する旨の遊技状態指定コマンドを示すデータをセットする。このように記憶された特定遊技状態に移行する旨の遊技状態指定コマンドを示すデータは、図14のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に遊技状態指定コマンドとして供給される。このような処理が実行されることによって、副制御回路200は、遊技状態が特定遊技状態に移行したことを認識可能となる。一方、メインCPU66は、大当りではない場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)をセットする。つまり、ステップS80の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS75に処理を移す。
【0192】
ステップS75においては、大当り開始インターバル管理処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大当り開始インターバル管理を示す値(03)であり、その大当り開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口39を開放させるために、メインROM68から読み出されたデータに基づいて、メインRAM70に位置付けられた変数を更新する。メインCPU66は、大入賞口開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットするとともに、開放上限時間(例えば30秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。つまり、ステップS77の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS76に処理を移す。
【0193】
ステップS76においては、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口再開放待ち時間管理を示す値(06)であり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタを“1”増加するように記憶更新する。メインCPU66は、大入賞口開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットする。メインCPU66は、開放上限時間(例えば30秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。つまり、ステップS77の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS77に処理を移す。
【0194】
ステップS77においては、大入賞口開放中処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口開放中を示す値(04)である場合に、大入賞口入賞カウンタが“10”以上であるという条件、開放上限時間を経過した(大入賞口開放時間タイマが“0”である)という条件のいずれかを満たすか否かを判断する。メインCPU66は、いずれかの条件を満たした場合に、大入賞口39を閉鎖させるために、メインRAM70に位置付けられた変数を更新する。メインCPU66は、大入賞口内残留球監視を示す値(05)を制御状態フラグにセットする。メインCPU66は、大入賞口内残留球監視時間(例えば1秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、大入賞口内残留球監視時間が経過した後、ステップS78の処理を実行するように設定するのである。尚、メインCPU66は、いずれの条件も満たさない場合には、上述した処理を実行しない。この処理が終了した場合には、ステップS78に処理を移す。
【0195】
ステップS78においては、大入賞口内残留球監視処理を実行する。この処理においては、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口内残留球監視を示す値(05)であり、大入賞口内残留球監視時間が経過した場合に、大入賞口39における特定領域を遊技球が通過しなかったという条件、大入賞口開放回数カウンタが“15”以上である(最終ラウンドである)という条件のいずれかを満たすか否かを判断する。メインCPU66は、いずれかの条件を満たした場合に、大当り終了インターバルを示す値(07)を制御状態フラグにセットし、大当り終了インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、大当り終了インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS79の処理を実行するように設定するのである。一方、メインCPU66は、いずれの条件も満たさない場合に、大入賞口再開放待ち時間管理を示す値(06)を制御状態フラグにセットする。また、メインCPU66は、ラウンド間インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS76の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS79に処理を移す。
【0196】
ステップS79においては、大当り終了インターバル処理を実行する。この処理においては、メインCPU66は、制御状態フラグが大当り終了インターバルを示す値(07)であり、大当り終了インターバルに対応する時間が経過した場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)を制御状態フラグにセットする。つまり、ステップS80の処理を実行するように設定するのである。また、メインCPU66は、特定遊技状態が終了し、遊技状態が通常遊技状態に移行する旨の遊技状態指定コマンドを示すデータをセットする。このように記憶された通常遊技状態に移行する旨の遊技状態指定コマンドを示すデータは、図14のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に遊技状態指定コマンドとして供給される。このような処理が実行されることによって、副制御回路200は、遊技状態が通常遊技状態に移行したことを認識可能となる。この処理が終了した場合には、ステップS80に処理を移す。
【0197】
ステップS80においては、特別図柄ゲーム終了処理を実行する。この処理においては、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了を示す値(08)である場合に、保留個数を示すデータを“1”減少するように記憶更新する。メインCPU66は、次回の変動表示を行うために、特別図柄記憶領域の更新を行う。メインCPU66は、特別図柄記憶チェックを示す値(00)をセットする。つまり、ステップS72の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0198】
上述したように、制御状態フラグをセットすることにより、特別図柄ゲームが実行されることとなる。具体的には、メインCPU66は、図16に示すように、特定遊技状態ではない場合において、大当り判定の結果がハズレであるときには、制御状態フラグを“00”、“01”、“02”、“08”と順にセットすることにより、図15に示すステップS72、ステップS73、ステップS74、ステップS80の処理を所定のタイミングで実行することとなる。また、メインCPU66は、特定遊技状態ではない場合において、大当り判定の結果が大当りであるときには、制御状態フラグを“00”、“01”、“02”、“03”と順にセットすることにより、図15に示すステップS72、ステップS73、ステップS74、ステップS75の処理を所定のタイミングで実行し、特定遊技状態への制御を実行することとなる。更には、メインCPU66は、特定遊技状態への制御が実行された場合には、制御状態フラグを“04”、“05”、“06”と順にセットすることにより、図15に示すステップS77、ステップS78、ステップS76の処理を所定のタイミングで実行し、特定遊技を実行することとなる。尚、特定遊技が実行されている場合において、特定遊技状態の終了条件(特定遊技終了条件)が成立した場合には、“04”、“05”、“07”、“08”と順にセットすることにより、図15に示すステップS77からステップS80の処理を所定のタイミングで実行し、特定遊技状態を終了することとなる。
【0199】
[特別図柄記憶チェック処理]
図15のステップS72において実行されるサブルーチンについて、図17を用いて説明する。
【0200】
最初に、図17に示すように、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)であるか否かの判断を行い(ステップS101)、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であると判別した場合には、ステップS102に処理を移し、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であるとは判別しなかった場合には、本サブルーチンを終了する。そして、ステップS102においては、保留個数が“0”であるか否かの判断を行い、保留個数を示すデータが“0”であると判別した場合には、ステップS103に処理を移し、保留個数を示すデータが“0”であるとは判別しなかった場合には、ステップS104に処理を移す。
【0201】
ステップS103においては、デモ表示処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、デモ表示を行わせるために副制御回路200にデモ表示コマンドを供給するための変数をメインRAM70に記憶する。これによって、副制御回路200において、デモ画面の表示が実行されることとなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0202】
ステップS104においては、制御状態フラグとして特別図柄変動時間管理を示す値(01)をセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、特別図柄変動時間管理を示す値を制御状態フラグに記憶する。この処理が終了した場合には、ステップS105に処理を移す。
【0203】
ステップS105においては、大当り判断処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、始動入賞時に抽出された大当り判定用乱数値と、メインROM68の所定領域に記憶された大当り判定テーブルとを参照する。つまり、メインCPU66は、遊技者に有利な特定遊技状態とするか否かの判定を行うこととなる。この処理が終了した場合には、ステップS106に処理を移す。
【0204】
ステップS106においては、大当りであるか否かの判断を行う。この処理において、メインCPU66は、ステップS105の参照の結果に基づいて、大当りであるか否かを判断することとなる。メインCPU66は、大当りであると判別した場合には、ステップS107に処理を移し、大当りであるとは判別しなかった場合には、ステップS108に処理を移す。
【0205】
ステップS107においては、大当り図柄の決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、始動入賞時に抽出された大当り図柄用乱数値を抽出し、その大当り図柄用乱数値に基づいて、左列、中列、右列に対応する識別情報を決定し、その識別情報を示すデータをメインRAM70の所定領域に記憶する。このように記憶された左列、中列、右列に対応する識別情報を示すデータは、図14のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に導出図柄指定コマンドとして供給される。この処理が終了した場合には、ステップS109に処理を移す。
【0206】
ステップS108においては、はずれ図柄の決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、はずれ図柄決定用乱数カウンタからはずれ図柄決定用乱数値を抽出し、そのはずれ図柄決定用乱数値に基づいて左列、中列、右列に対応する識別情報を決定し、その識別情報を示すデータをメインRAM70の所定領域に記憶する。このように記憶された左列、中列、右列に対応する識別情報を示すデータは、図14のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に導出図柄指定コマンドとして供給される。このような処理が実行されることによって、つまり、識別情報の可変表示の結果を決定することとなる。
【0207】
尚、メインCPU66は、左列と右列とが同じ識別情報となり、更には、左列と中列とが同じ識別情報となる場合には、中列の識別情報を、所定のコマ数(例えば3コマ)だけ補正するように決定し、大当りにならないように制御している。つまり、本ステップにより、識別情報の可変表示の結果が、その識別情報の可変表示の結果が導出表示される以前に決定されるのである。この処理が終了した場合には、ステップS109に処理を移す。
【0208】
ステップS109においては、変動パターン決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、演出条件選択用乱数値を抽出する。メインCPU66は、ステップS107及びステップS108により決定された左列、中列、右列の識別情報に基づいて、変動パターンを決定するための変動パターン振分テーブルを選択する。そして、メインCPU66は、演出条件選択用乱数カウンタから抽出した演出条件選択用乱数値と選択した変動パターン振分テーブルとに基づいて、変動パターンを決定し、メインRAM70の所定領域に記憶する。このように記憶された変動パターンを示すデータは、図14のステップS47の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に変動パターン指定コマンドとして供給される。副制御回路200のサブCPU206は、受信した変動パターン指定コマンドに応じた演出表示を実行することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS110に処理を移す。
【0209】
ステップS110においては、決定した変動パターンに対応する変動時間を待ち時間タイマにセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、ステップS109の処理により決定された変動パターンと、その変動パターンの変動演出時間を示す変動演出時間テーブルと、に基づいて、変動演出時間を算出し、その変動演出時間を示す値を待ち時間タイマに記憶する。そして、今回の変動表示に用いられた記憶領域をクリアする処理を実行する(ステップS111)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0210】
[副制御回路の動作]
一方、副制御回路200では、主制御回路60から送信される各種のコマンドを受信し、図18に示すようなコマンド受信処理を実行することとなる。
【0211】
[コマンド受信処理]
最初に、図18に示すように、変動パターン指定コマンドを受信したか否かの判断を行う(ステップS301)。この処理において、サブCPU206は、主制御回路60から変動パターン指定コマンドを受信したと判別した場合には、受信コマンドに基づく変動パターンを決定し、決定された変動パターンを示すデータをワークRAM210の所定領域にセットし(ステップS302)、本サブルーチンを終了する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。一方、サブCPU206は、変動パターン指定コマンド以外のコマンドを受信したと判別した場合には、ステップS303に処理を移す。
【0212】
ステップS301の処理により変動パターン指定コマンドを受信したとは判別されなかった場合には、導出図柄指定コマンドを受信したか否かの判断を行う(ステップS303)。この処理において、サブCPU206は、導出図柄指定コマンドを受信したと判別した場合には、受信コマンドに基づく停止図柄を決定し、決定された停止図柄を示すデータをワークRAM210の所定領域にセットし(ステップS304)、本サブルーチンを終了する。一方、サブCPU206は、導出図柄指定コマンドを受信したとは判別しなかった場合には、ステップS305に処理を移す。
【0213】
ステップS303の処理により導出図柄指定コマンドを受信したとは判別されなかった場合には、図柄確定コマンドを受信したか否かの判断を行う(ステップS305)。この処理において、サブCPU206は、図柄確定コマンドを受信したと判別した場合には、停止図柄の確定処理を実行し(ステップS306)、本サブルーチンを終了する。一方、サブCPU206は、図柄確定コマンドを受信したとは判別しなかった場合には、ステップS307に処理を移す。
【0214】
ステップS305の処理により図柄確定コマンドを受信したとは判別されなかった場合には、遊技状態指定コマンドを受信したか否かの判断を行う(ステップS307)。この処理において、サブCPU206は、遊技状態指定コマンドを受信したと判別した場合には、遊技状態指定コマンドに対応するデータをセットし(ステップS308)、本サブルーチンを終了する。
【0215】
一方、サブCPU206は、遊技状態指定コマンドを受信したとは判別しなかった場合には、その他の受信したコマンドに対応する処理を実行し(ステップS309)、本サブルーチンを終了する。このその他の受信したコマンドには、例えば、始動記憶数指定コマンド、賞球コマンド、導出普通図柄指定コマンド、普通図柄変動パターン指定コマンド等、各種のコマンドが相当する。その他の受信したコマンドに対応する処理には、例えば、導出普通図柄指定コマンドを受信した場合には、サブCPU206が導出普通図柄指定コマンドに基づいて導出表示させる図柄を示すデータをワークRAM210にセットする処理、普通図柄変動パターン指定コマンドを受信した場合には、その普通図柄変動パターン指定コマンドに基づいて、変動表示させる普通図柄の変動パターンを示すデータをワークRAM210にセットする処理等、各種の処理が含まれる。
【0216】
また、副制御回路200では、所定のタイミングで図19に示すような演出制御処理を実行することとなる。
【0217】
[演出制御処理]
最初に、図19に示すように、サブCPU206は、変動パターン指定コマンド、導出図柄指定コマンドを受信したか否かを判断する(ステップS401)。この処理において、サブCPU206は、変動パターン指定コマンド、導出図柄指定コマンドを受信したと判別した場合には、ステップS402に処理を移す。一方、サブCPU206は、変動パターン指定コマンド、導出図柄指定コマンドを受信しなかったと判別した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0218】
ステップS402において、サブCPU206は、変動パターン指定コマンドに対応するデータ、導出図柄指定コマンドに対応するデータを、画像制御回路250などに送信する。サブCPU206は、変動パターン指定コマンドに対応するデータ、導出図柄指定コマンドに対応するデータを、画像制御回路250、音声制御回路230、ランプ制御回路240に対して送信する。
【0219】
画像制御回路250、音声制御回路230、ランプ制御回路240は、変動パターン指定コマンドに対応するデータ、導出図柄指定コマンドに対応するデータに基づいて、液晶表示装置32、スピーカ46、ランプ・LED132などに各種の信号を供給する。これによって、副制御回路200は、主制御回路60において決定された変動パターン、導出図柄などに基づいて、各種の演出する制御を行うこととなる。つまり、副制御回路200(サブCPU206など)は、遊技者に対して有利、不利のある遊技に関する演出の制御を行うこととなる。言い換えると、液晶表示装置32などは、副制御回路200(遊技演出制御手段)によって制御される演出を行うこととなる。尚、この演出と、後述する予測結果の報知とは別系統で行なわれる。
【0220】
また、副制御回路200では、所定のタイミングで図20に示すような予測結果報知制御処理を実行することとなる。尚、この予測結果報知制御処理は、上述した演出制御処理とは、独立した関係である。
【0221】
[予測結果報知制御処理]
最初に、図20に示すように、サブCPU206は、変動パターン指定コマンド、導出図柄指定コマンドを受信したか否かを判断する(ステップS411)。この処理において、サブCPU206は、変動パターン指定コマンド、導出図柄指定コマンドを受信したと判別した場合には、ステップS412に処理を移す。一方、サブCPU206は、変動パターン指定コマンド、導出図柄指定コマンドを受信しなかったと判別した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0222】
ステップS412において、現時点までの遊技履歴データを参照する処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、ステップS604においてワークRAM210に記録されたアシスタントキャラクタデータに基づいて、複数種類の現時点までの遊技履歴データから、参照する現時点までの遊技履歴データを決定する。この場合において、サブCPU206は、ワークRAM210に記録された一又は複数種類のアシスタントキャラクタデータに応じて、参照する遊技結果データの種類、参照する遊技結果データの数、予測系統の数などを異なるように決定することとなる。そして、サブCPU206は、ステップS604や、後述するステップS613においてワークRAM210に記録された現時点までの遊技履歴データを参照する。この処理が終了した場合には、ステップS413に処理を移す。
【0223】
ステップS413において、サブCPU206は、遊技履歴データの参照結果に基づいて、現時点以降の遊技結果を予測する処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、ステップS604において記録された一又は複数種類のアシスタントキャラクタデータを読み出す。そして、サブCPU206は、一又は複数種類のアシスタントキャラクタデータに対応するキャラクタ能力データに基づいて、現時点以降の遊技結果や、遊技における有利、不利を予測する。これによって、サブCPU206は、所定の演出が行われることを条件に、現時点までの遊技結果データに基づいて、現時点以降の遊技結果や、遊技における有利、不利を予測する。
【0224】
また、サブCPU206は、ステップS412を実行するサブCPU206により、現時点までの複数種類の遊技結果データのうち、遊技者毎に異なる遊技結果データが参照されることによって、それら遊技者毎に対応する現時点以降の遊技結果を異ならせて、上述した予測を行う。具体的には、サブCPU206は、アシスタントキャラクタデータに対応する遊技履歴データの項目(例えば、時間−大当りデータなど)に基づいて、識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様となる変動回数や、識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様となるか否かなどの予測を行う。
【0225】
このように、現時点までの複数種類の遊技結果データのうち、遊技者毎に異なる遊技結果データを参照することによって、現時点以降の遊技結果を遊技者毎に異ならせて予測するので、現時点以降における遊技結果の予測を遊技者毎に異ならせることにより、遊技者毎にバリエーションに富んだ遊技結果の予測を提供することができる。また、現時点までの複数種類の遊技結果データのうち、遊技者毎に異なる遊技結果データを参照することによって、遊技における有利、不利を遊技者毎に異ならせて予測するので、遊技における有利、不利の予測を遊技者毎に異ならせることにより、遊技者毎にバリエーションに富んだ遊技結果の予測を提供することができる。
【0226】
また、サブCPU206は、ステップS412を実行するサブCPU206により、現時点までの複数種類の遊技結果データのうち、遊技者毎に異なる数の遊技結果データが参照されることによって、それら遊技者毎に対応する現時点以降の遊技結果を異ならせて、上述した予測を行う。具体的には、サブCPU206は、アシスタントキャラクタデータに対応して、遊技履歴データの項目数(例えば、時間−大当りデータの1種類を参照するアシスタントキャラクタデータや、時間−大当りデータと時間−リーチデータの2種類を参照するアシスタントキャラクタデータなど)に基づいて、識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様となる変動回数や、識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様となるか否かなどの予測を行う。
【0227】
このように、現時点までの複数種類の遊技結果データのうち、遊技者毎に異なる数の遊技結果データを参照することによって、現時点以降の遊技結果のデータを遊技者毎に異ならせて予測するので、現時点以降における遊技結果の予測を遊技者毎に異ならせることにより、遊技者毎にバリエーションに富んだ遊技結果の予測を提供することができる。また、現時点までの複数種類の遊技結果データのうち、遊技者毎に異なる数の遊技結果データを参照することによって、遊技における有利、不利を遊技者毎に異ならせて予測するので、現時点以降における遊技結果の予測を遊技者毎に異ならせることにより、遊技者毎にバリエーションに富んだ遊技結果の予測を提供することができる。
【0228】
また、サブCPU206は、複数種類のアシスタントキャラクタデータが対応付けられている場合には、それらアシスタントキャラクタデータ毎に、上述した予測を行うこととなる。つまり、遊技システム1は、複数の遊技予測手段(演出予測手段)を有することとなる。具体的には、サブCPU206は、複数のアシスタントキャラクタデータに対応して、遊技履歴データの項目数(例えば、時間−大当りデータを参照するアシスタントキャラクタデータによる予測系統と、時間−リーチデータを参照するアシスタントキャラクタデータによる予測系統など)に基づいて、識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様となる変動回数や、識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様となるか否かなどの予測を行う。
【0229】
このように、現時点以降の遊技結果が複数の予測系統によって予測されるので、複数の予測系統による現時点以降における遊技結果の予測を行うことにより、バリエーションに富んだ遊技結果の予測を遊技者に対して提供することができる。また、現時点以降の遊技結果が複数の予測系統によって予測されるので、複数の予測系統による現時点以降における遊技結果の予測を行うことにより、バリエーションに富んだ遊技結果の予測を遊技者に対して提供することができる。
【0230】
また、サブCPU206は、一又は複数種類のアシスタントキャラクタデータに応じて、ステップS412を実行するサブCPU206により、遊技者により今現在遊技が行われているパチンコ遊技機10Aに係る遊技結果データが参照されることによって、その遊技結果データに基づいて、上述した予測を行う場合がある。具体的には、サブCPU206は、複数のアシスタントキャラクタデータに対応して、今現在行っているパチンコ遊技機10Aにおける遊技履歴データ(例えば、台番号が11であるパチンコ遊技機における遊技者毎の遊技結果データなど)に基づいて、識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様となる変動回数や、識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様となるか否かなどの予測を行う。
【0231】
このように、遊技者により行われた複数の遊技機の各々における遊技結果データが記録され、遊技者により今現在遊技が行われている遊技機に係る現時点までの遊技結果データに基づいて、現時点以降の遊技結果が予測されるので、現時点以降の遊技結果を、遊技者毎、今現在行っている遊技機毎に予測することにより、バリエーションに富み、かつ、詳細な遊技結果の予測を遊技者に対して提供することができる。また、遊技者により行われた複数の遊技機の各々における遊技結果データが記録され、遊技者により今現在遊技が行われている遊技機に係る現時点までの遊技結果データに基づいて、遊技における有利、不利が予測されるので、現時点以降の遊技結果を、遊技者毎、今現在行っている遊技機毎に予測することにより、バリエーションに富み、かつ、詳細な遊技結果の予測を遊技者に対して提供することができる。
【0232】
また、サブCPU206は、一又は複数種類のアシスタントキャラクタデータに応じて、ステップS412を実行するサブCPU206により、今現在遊技が行われているパチンコ遊技機10Aの関連機種に係る現時点までの遊技結果データが参照され、その遊技結果データに基づいて、上述した予測を行う場合がある。具体的には、サブCPU206は、複数のアシスタントキャラクタデータに対応して、今現在行っているパチンコ遊技機10Aの関連機種における遊技履歴データ(例えば、機種Aにおける遊技者毎の遊技結果データなど)に基づいて、識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様となる変動回数や、識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様となるか否かなどの予測を行う。
【0233】
このように、今現在遊技が行われている遊技機の関連機種に係る現時点までの遊技結果データに基づいて、現時点以降の遊技結果が予測されるので、同じような種類の遊技機に係る遊技結果が予測されることによって、幅広い予測を実現することができる。また、今現在遊技が行われている遊技機の関連機種に係る現時点までの遊技結果データに基づいて、遊技における有利、不利が予測されるので、同じような種類の遊技機に係る遊技結果が予測されることによって、幅広い予測を実現することができる。
【0234】
また、サブCPU206は、一又は複数種類のアシスタントキャラクタデータに応じて、ステップS412を実行するサブCPU206により、今現在遊技が行われている遊技機が設置された遊技場に係る現時点までの遊技結果データが参照され、その遊技結果データに基づいて、上述した予測を行う場合がある。具体的には、サブCPU206は、複数のアシスタントキャラクタデータに対応して、今現在行っているパチンコ遊技機10Aが設置された遊技場における遊技履歴データ(例えば、遊技場Aにおける遊技者毎の遊技結果データなど)に基づいて、識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様となる変動回数や、識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様となるか否かなどの予測を行う。
【0235】
このように、今現在遊技が行われている遊技機が設置された遊技場に係る現時点までの遊技結果データに基づいて、現時点以降の遊技結果が予測されるので、今現在遊技が行われている遊技場に係る遊技結果が予測されることによって、幅広い予測を実現することができる。また、今現在遊技が行われている遊技機が設置された遊技場に係る現時点までの遊技結果データに基づいて、遊技における有利、不利が予測されるので、今現在遊技が行われている遊技場に係る遊技結果が予測されることによって、幅広い予測を実現することができる。
【0236】
また、サブCPU206は、一又は複数種類のアシスタントキャラクタデータに応じて、ステップS412を実行するサブCPU206により、今現在遊技が行われている遊技機が設置された遊技場における自然条件に係る現時点までの遊技結果データが参照されることによって、その遊技結果データに基づいて、上述した予測を行う場合がある。具体的には、サブCPU206は、複数のアシスタントキャラクタデータに対応して、今現在行っているパチンコ遊技機10Aが設置された遊技場における自然条件に係る遊技履歴データ(例えば、時間帯が11時から12時における遊技者毎の遊技結果データなど)に基づいて、識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様となる変動回数や、識別情報の可変表示の結果が特定の表示態様となるか否かなどの予測を行う。
【0237】
このように、今現在遊技が行われている遊技機が設置された遊技場における自然条件に係る現時点までの遊技結果データに基づいて、現時点以降の遊技結果が予測されるので、今現在遊技が行われている遊技場における自然条件に係る遊技結果が予測されることによって、幅広い予測を実現することができる。また、今現在遊技が行われている遊技機が設置された遊技場における自然条件に係る現時点までの遊技結果データに基づいて、遊技における有利、不利が予測されるので、今現在遊技が行われている遊技場における自然条件に係る遊技結果が予測されることによって、幅広い予測を実現することができる。
【0238】
尚、ステップS413を実行するサブCPU206は、遊技予測手段、演出予測手段の一例に相当する。この処理が終了した場合には、ステップS414に処理を移す。
【0239】
ステップS414において、予測結果を報知する旨のデータを送信する処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、ステップS413において予測された結果を報知する旨のデータを、画像制御回路250、音声制御回路230、ランプ制御回路240に対して送信する。尚、この予測された結果を報知する旨のデータは、上述した変動パターン指定コマンドに対応するデータ、導出図柄指定コマンドに対応するデータとは独立した関係である。
【0240】
画像制御回路250、音声制御回路230、ランプ制御回路240は、予測された結果を報知する旨のデータに基づいて、液晶表示装置32、スピーカ46、ランプ・LED132などに各種の信号を供給する。これによって、副制御回路200は、遊技演出制御手段としての液晶表示装置32などによって所定の演出が行われている場合に、センターサーバ800(遊技結果データ記録手段)によって記録された遊技結果データに基づいて、遊技者に対して、現時点以降の遊技結果を報知させる制御を行うこととなる。
言い換えると、液晶表示装置32などは、遊技演出制御手段としての液晶表示装置32などによって所定の演出が行われている場合に、センターサーバ800(遊技結果データ記録手段)によって記録された遊技結果データに基づいて、遊技者に対して、現時点以降の遊技結果を報知することとなる。
【0241】
このように、遊技者により行われた遊技機における遊技結果データが時系列に相関したデータとして記録され、その現時点までの遊技結果データに基づいて、現時点以降の遊技結果が予測され、報知されるので、現時点以降における遊技結果の予測を遊技者に対して提供することができる。
【0242】
また、副制御回路200は、ステップS413を実行するサブCPU206(遊技予測手段、演出予測手段)によって予測された結果を報知させる制御を行うこととなる。言い換えると、液晶表示装置32などは、ステップS413を実行するサブCPU206(遊技予測手段、演出予測手段)によって予測された結果を報知することとなる。
【0243】
このように、遊技者により行われた遊技機における遊技結果データが、演出の種類とともに、時系列に相関したデータとして記録され、演出が行われることを条件に、現時点までの遊技結果データに基づいて、遊技における有利、不利が予測され、報知されるので、遊技における有利、不利の予測を遊技者に対して提供することができる。
【0244】
また、例えば、演出の種類に応じて遊技における有利、不利が予測され、報知されるので、複雑な演出を行うことなく、更には、遊技における有利、不利を明らかにすることなく、遊技における有利、不利を示唆するような報知が行われるため、演出が行われることによる興趣の減退を防止するとともに、容易に認識可能な演出を実行することができる。
【0245】
また、副制御回路200は、アシスタントキャラクタデータ毎に異なる報知態様で上述したように報知させる制御を行うこととなる。
【0246】
このように、複数の予測系統毎に異なる報知態様で現時点以降の遊技結果が報知されるので、多種多様の報知態様で報知が行われ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。また、複数の予測系統毎に異なる報知態様で遊技における有利、不利の予測結果が報知されるので、多種多様の報知態様で報知が行われ、遊技に対する興趣の向上を図ることができる。
【0247】
また、予測結果の報知と、上述した演出とは別系統で行なわれるため、予測結果の報知を行う報知手段は、遊技演出手段による演出とは別に、演出予測手段によって予測された結果を報知することとなる。尚、液晶表示装置32などは、報知手段の一例に相当する。
【0248】
このように、報知手段は、遊技演出手段による演出とは別に、予測された結果を報知するので、演出と予測とが別々に存在することによって、例えば、演出と予測とが独立している印象を与えるなど、遊技者に公平な予測の印象を与えることができる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
【0249】
[遊技情報通信処理]
また、遊技システム1において、所定のタイミングで図21に示すような処理を実行することとなる。尚、図21に示す遊技情報通信処理においては、上述したユーザID通信処理(図12)と同じように、各種のID(例えば、ユーザID、装置ID、機種ID、台番号ID、店舗IDなど)をパチンコ遊技機10A、店舗サーバ400A、センターサーバ800間で通信することによって、遊技者、送信先などを認識させるため、これらの通信に関する説明を省略する。
【0250】
最初に、図21に示すように、パチンコ遊技機10Aにおいて、サブCPU206は、遊技情報を店舗サーバ400Aに対して送信する(ステップS611)。尚、ここでいう遊技情報は、副制御回路200において、所定のタイミングで送信される。具体的な一例としては、識別情報の可変表示が終了したタイミングで、その導出表示された図柄の種類が遊技情報として送信され、識別情報の可変表示の回数をカウントアップする旨の情報が遊技情報として送信される。つまり、パチンコ遊技機10Aは、遊技に関する遊技情報を生成するとともに、それらを店舗サーバ400Aに送信することとなる。
【0251】
一方、店舗サーバ400Aにおいて、CPU404は、遊技情報を受信する(ステップS711)。そして、CPU404は、遊技情報を遊技者毎に記録する。そして、CPU404は、遊技情報をセンターサーバ800に対して送信する(ステップS712)。
【0252】
一方、センターサーバ800において、CPU804は、遊技情報を受信する(ステップS811)。そして、CPU804は、ユーザIDに対応する遊技結果データ(遊技履歴データ)として、受信した遊技情報を記録する(ステップS812)。つまり、センターサーバ800(CPU804)は、ユーザIDに対応する過去の個人遊技結果データを更新することとなる。
【0253】
特に、CPU804は、図6に示す遊技結果データテーブルを記録更新することとなる。上述したように、遊技結果データテーブルは、複数種類の遊技結果データが、演出の種類とともに、時系列に相関したデータとして記録される。つまり、センターサーバ800(CPU804)は、ICカードリーダ300Aによって特定された遊技者により行われた遊技機における複数種類の遊技結果データを、演出の種類とともに、時系列に相関したデータとして記録することとなる。また、CPU804は、店舗、機種、台番号が異なる場合であっても、複数の遊技機の各々における遊技結果データを、それら複数の遊技機毎に記録することとなる。つまり、センターサーバ800(CPU804)は、ICカードリーダ300Aによって特定された遊技者により行われた複数の遊技機の各々における遊技結果データを記録することとなる。尚、ステップS812を実行するセンターサーバ800(CPU804や記憶部810)は、遊技結果データ記録手段の一例に相当する。そして、CPU804は、更新した過去の個人遊技結果データを、店舗サーバ400Aに対して送信する(ステップS813)。
【0254】
一方、店舗サーバ400Aにおいて、CPU404は、過去の個人遊技結果データを受信する(ステップS713)。そして、CPU404は、過去の個人遊技結果データを、パチンコ遊技機10Aに対して送信する(ステップS714)。
【0255】
一方、パチンコ遊技機10Aにおいて、サブCPU206は、過去の個人遊技結果データを受信する(ステップS612)。そして、サブCPU206は、過去の個人遊技結果データをワークRAM210に記録する(ステップS613)。このように通信することによって、ICカードリーダ300Aによって読み取られたICカードに記憶されていたユーザIDに対応する遊技情報がセンターサーバ800において更新されるとともに、その更新された過去の個人遊技結果データが、逐次、パチンコ遊技機10AにおけるワークRAM210に記録されることとなる。
【0256】
つまり、上述したように予測が行われ、その予測結果が報知される遊技システム1は、推論と学習とを繰り返し行う人工知能(AI、Artificial Intelligence)機能を有するものである。
【0257】
[その他の実施形態]
尚、本実施形態においては、店舗サーバ400とセンターサーバ800を別体に備えた構成としたが、これに限らず、例えば、上述した店舗サーバ400とセンターサーバ800の機能を有する一体のコンピュータを備える構成としてもよい。これによって、データの一元化が可能である。もちろん、3つ以上のコンピュータに機能を分散させてもよい。これによって、機能分散による制御負荷を減少させることができる。
【0258】
また、本実施形態においては、ICカードリーダ300A、300B、300C、・・・など、パチンコ遊技機10A、10B、10C、・・・などを一体的にに備えるように構成したが、これに限らず、例えば、上述したICカードリーダ300A、300B、300C、・・・など、パチンコ遊技機10A、10B、10C、・・・などを対応付けが可能であるならば、別体に構成してもよい。もちろん、3つ以上のコンピュータに機能を分散させてもよい。
【0259】
更には、本実施形態においては、副制御回路200におけるサブCPU206を、遊技予測手段、演出予測手段としたが、これに限らず、例えば、店舗サーバ400Aや、センターサーバ800などを、遊技予測手段、演出予測手段としてもよい。また、センターサーバ800における記憶部810を、遊技結果データ記録手段としたが、これに限らず、例えば、店舗サーバ400Aや、パチンコ遊技機10Aなどを、遊技結果データ記録手段としてもよい。
【0260】
更には、本実施形態においては、現時点までの遊技結果データに基づいて、上述した予測を行うように構成したが、これに限らず、例えば、現時点までの遊技結果データに加えて、予測を行った後に、その予測が適切であったか否かに基づいて、上述した予測を行うように構成してもよい。もちろん、予測が適切であったか否かは、例えば、パチンコ遊技機10Aなどによって判定されてもよく、遊技者自身の操作に応じて判定されてもよい。また、アシスタントキャラクタデータ(キャラクタ容姿データ、キャラクタ能力データなど)は、現時点までの遊技結果データ、予測が適切であったか否かなどに基づいて、成長(変更)させてもよい。
【0261】
更には、本実施形態においては、遊技者毎に、予測の結果を異ならせるために、複数種類の遊技結果データのうち、参照する遊技結果データの種類、数を異ならせるように決定したが、これに限らず、例えば、遊技結果データ自体が遊技者毎に異なるため、予測の結果を異ならせることができればよく、参照する遊技結果データの種類、数を異ならせないように決定してもよい。もちろん、遊技機の台番号毎、遊技機の関連機種毎、遊技場毎、遊技場における自然条件毎に集計された遊技履歴データを参照しなくてもよい。
【0262】
尚、本実施形態においては、遊技場に設置する遊技機としてパチンコ遊技機を用いて説明したが、これに限らず、例えば、スロット遊技機(パチスロ遊技機を含む)、ゲームマシンなど、少なくとも遊技の結果を決定する機能を有する遊技機であればよい。
【0263】
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、主に、遊技者により遊技が行われる遊技機と、遊技者に対して有利、不利のある遊技に関する演出の制御を行う遊技演出制御手段と、遊技者を特定するための遊技者特定手段と、前記遊技者特定手段によって特定された遊技者により行われた遊技機における遊技結果データを記録する遊技結果データ記録手段と、前記遊技結果データ記録手段によって記録された遊技結果データに基づいて、遊技者に対して所定の報知を行う報知手段とを備えた遊技システムであって、前記遊技結果データ記録手段は、前記遊技結果データを、前記遊技演出制御手段によって制御された演出の種類とともに、時系列に相関したデータとして記録する機能を有し、前記遊技演出制御手段によって所定の演出が行われることを条件に、前記遊技結果データ記録手段によって記録された現時点までの遊技結果データに基づいて、遊技における有利、不利を予測する演出予測手段を備え、前記報知手段は、前記遊技演出制御手段によって所定の演出が行われている場合に、前記演出予測手段によって予測された結果を報知する機能を有することを特徴とするものであるが、遊技機、遊技者特定手段、遊技結果データ記録手段、報知手段、演出予測手段、遊技演出制御手段、遊技演出手段などの具体的構成は、適宜設計変更可能である。
【0264】
尚、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施例に記載されたものに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0265】
【図1】本発明の一実施形態の遊技システムを示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態の遊技システムを示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における概観を示す正面図である。
【図4】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機を示すブロック図である。
【図5】本発明の一実施形態の店舗サーバ、センターサーバを示すブロック図である。
【図6】本発明の一実施形態の遊技履歴データテーブルを示す説明図である。
【図7】本発明の一実施形態のアシスタントキャラクタデータテーブルを示す説明図である。
【図8】本発明の一実施形態の情報表示端末において表示される表示画面を示す説明図である。
【図9】本発明の一実施形態の情報表示端末において表示される表示画面を示す説明図である。
【図10】本発明の一実施形態の情報表示端末において表示される表示画面を示す説明図である。
【図11】本発明の一実施形態の情報表示端末において表示される表示画面を示す説明図である。
【図12】本発明の一実施形態の遊技システムにおいて実行される制御処理を示すフローチャートである。
【図13】本発明の一実施形態の遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。
【図14】本発明の一実施形態の遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。
【図15】本発明の一実施形態の遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。
【図16】本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理の状態遷移を示す説明図である。
【図17】本発明の一実施形態の遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。
【図18】本発明の一実施形態の遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。
【図19】本発明の一実施形態の遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。
【図20】本発明の一実施形態の遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。
【図21】本発明の一実施形態の遊技システムにおいて実行される制御処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0266】
1 遊技システム
10 パチンコ遊技機
300 ICカードリーダ
400 店舗サーバ
800 センターサーバ
1000 遊技場

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技者により遊技が行われる遊技機と、
遊技者に対して有利、不利のある遊技に関する演出の制御を行う遊技演出制御手段と、
遊技者を特定するための遊技者特定手段と、
前記遊技者特定手段によって特定された遊技者により行われた遊技機における遊技結果データを記録する遊技結果データ記録手段と、
前記遊技結果データ記録手段によって記録された遊技結果データに基づいて、遊技者に対して所定の報知を行う報知手段とを備えた遊技システムであって、
前記遊技結果データ記録手段は、前記遊技結果データを、前記遊技演出制御手段によって制御された演出の種類とともに、時系列に相関したデータとして記録する機能を有し、
前記遊技演出制御手段によって所定の演出が行われることを条件に、前記遊技結果データ記録手段によって記録された現時点までの遊技結果データに基づいて、遊技における有利、不利を予測する演出予測手段を備え、
前記報知手段は、前記遊技演出制御手段によって所定の演出が行われている場合に、前記演出予測手段によって予測された結果を報知する機能を有することを特徴とする遊技システム。
【請求項2】
請求項1に記載の遊技システムにおいて、
前記遊技結果データ記録手段は、複数種類の遊技結果データを、前記遊技演出制御手段によって制御された演出の種類とともに、時系列に相関したデータとして記録する機能を有し、
前記演出予測手段は、前記遊技結果データ記録手段によって記録された現時点までの複数種類の遊技結果データのうち、前記遊技者特定手段によって特定された遊技者毎に異なる遊技結果データを参照することによって、当該遊技者毎に対応する遊技における有利、不利を異ならせて予測する機能を有することを特徴とする遊技システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の遊技システムにおいて、
前記遊技結果データ記録手段は、複数種類の遊技結果データを、前記遊技演出制御手段によって制御された演出の種類とともに、時系列に相関したデータとして記録する機能を有し、
前記演出予測手段は、前記遊技結果データ記録手段によって記録された現時点までの複数種類の遊技結果データのうち、前記遊技者特定手段によって特定された遊技者毎に異なる数の遊技結果データを参照することによって、当該遊技者毎に対応する遊技における有利、不利を異ならせて予測する機能を有することを特徴とする遊技システム。
【請求項4】
請求項1から3のいずれかに記載の遊技システムにおいて、
複数の前記演出予測手段を有することを特徴とする遊技システム。
【請求項5】
請求項1から4のいずれかに記載の遊技システムにおいて、
遊技場には複数の前記遊技機が設置されており、
前記遊技結果データ記録手段は、遊技者により行われた複数の遊技機の各々における遊技結果データを記録する機能を有し、
前記演出予測手段は、遊技者により今現在遊技が行われている遊技機に係る現時点までの遊技結果データに基づいて、遊技における有利、不利を予測する機能を有することを特徴とする遊技システム。
【請求項6】
請求項2から5のいずれかに記載の遊技システムにおいて、
前記報知手段は、前記演出予測手段毎に異なる報知態様で、前記演出予測手段によって予測された結果を報知する機能を有することを特徴とする遊技システム。
【請求項7】
請求項5又は6のいずれかに記載の遊技システムにおいて、
前記演出予測手段は、今現在遊技が行われている遊技機の関連機種に係る現時点までの遊技結果データに基づいて、遊技における有利、不利を予測する機能を有することを特徴とする遊技システム。
【請求項8】
請求項5から7のいずれかに記載の遊技システムにおいて、
前記演出予測手段は、今現在遊技が行われている遊技機が設置された遊技場に係る現時点までの遊技結果データに基づいて、遊技における有利、不利を予測する機能を有することを特徴とする遊技システム。
【請求項9】
請求項5から8のいずれかに記載の遊技システムにおいて、
前記演出予測手段は、今現在遊技が行われている遊技機が設置された遊技場における自然条件に係る現時点までの遊技結果データに基づいて、遊技における有利、不利を予測する機能を有することを特徴とする遊技システム。
【請求項10】
請求項1から9のいずれかに記載の遊技システムにおいて、
前記遊技演出制御手段によって制御される演出を行う遊技演出手段を備え、
前記報知手段は、前記遊技演出手段による演出とは別に、前記演出予測手段によって予測された結果を報知する機能を有することを特徴とする遊技システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2006−34527(P2006−34527A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−217551(P2004−217551)
【出願日】平成16年7月26日(2004.7.26)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【Fターム(参考)】