説明

遊技機

【課題】 遊技球の入賞後に発生する遊技を容易に把握でき、また、今までにない入賞領域の形成機構を備えた遊技機を提供する。
【解決手段】 始動入賞装置10は、複数の球受部22と、球流入部32と、該球流入部32から流入した遊技球を検出する球検出センサと、複数の球受部を可動させる入賞装置モータと、何れの球受部22が球流入部32に連通しているかを検出する位置検出センサ27とを備え、第1球受部22aの球受入口39を第2球受部22bの球受入口39の開放方向とは異なる方向へ開放した状態で配設し、複数の球受部22のうちの何れかを球流入部32に連通させて入賞領域40を形成し、遊技制御装置は、入賞領域40に遊技球が入賞した場合に、位置検出センサ27の検出結果に基づいて、入賞領域40を形成する球受部22に対応して異なる遊技を発生する制御を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技球を入賞可能な入賞領域を有する入賞装置を備え、入賞領域に遊技球が入賞することに基づき、所定の遊技を発生可能なパチンコ遊技機等の遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の遊技機、例えば、パチンコ遊技機においては、ゲーム性に応じて複数種類、具体的には、第1種パチンコ遊技機、第2種パチンコ遊技機というように分類されていた。この第1種パチンコ遊技機および第2種パチンコ遊技機は、どちらも遊技領域に複数の入賞口(入賞領域)が配設され、この入賞口に遊技球が入賞すると入賞口毎に予め設定された遊技状態が発生するように構成されている。例えば、第1種パチンコ遊技機は、第1種始動入賞口に遊技球が入賞すると、特図表示装置に図柄を変動表示する変動表示ゲームを開始し、所定時間経過後に確定した図柄を停止表示し、停止表示された図柄の組合せ態様が特定表示態様となることに基づいて大当り遊技状態(特別遊技状態)を発生させ、大入賞口が所定時間(例えば30秒)または所定数(概ね10個)の入賞球があるまで連続して開放するように設定されている。また、第2種パチンコ遊技機は、第2種始動入賞口に遊技球が入賞すると、大入賞口が1回または2回開閉し、その開放時に入賞した遊技球が特定の領域を通過することに基づいて大当り遊技を発生させ、大入賞口が所定回数(例えば18回)だけ開閉、または所定数(概ね10個)の入賞球があるまで繰り返し開閉されるように設定されている。
【0003】
そして、近年、第1種パチンコ遊技機及び第2種パチンコ遊技機のゲーム性がマンネリ化の傾向にあり、遊技者の興趣を向上させることが困難になりつつある。そこで、ゲーム性に更なるバリエーションを付与するために、第1種パチンコ遊技機及び第2種パチンコ遊技機のゲーム性を両方とも備えたパチンコ遊技機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。このパチンコ遊技機は、第1種及び第2種共通の始動入賞口に入賞した遊技球を振分部材によって第1種始動領域および第2種始動領域の何れかに導くように構成され、遊技球が第1種始動領域に振り分けられて入賞すると第1種のゲームを開始し、遊技球が第2種始動領域に振り分けられて入賞すると第2種のゲームを開始する。
【特許文献1】特開2002−210116号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示されたパチンコ遊技機では、遊技球が振分部材によって第1種始動領域または第2種始動領域へ偶発的に振り分けられるため、遊技者は、どちらの始動領域に遊技球が誘導されるのかを予測し難い。そのため、遊技者は、ゲーム中に獲得可能な遊技価値(賞球)を逃す虞がある。例えば、遊技球が第2種始動領域に誘導されて第2種のゲームが開始した場合には、遊技者は、即座に大入賞口を狙って遊技球を発射したいのだが、第2種のゲームが開始されることを予測できないために、大入賞口を狙って遊技球を発射させる準備を行い損なうことがある。したがって、第1種パチンコ遊技機と第2種パチンコ遊技機のゲーム性を備え合わせても、却って遊技の興趣を減衰させてしまう虞がある。
【0005】
また、特許文献1に開示されたパチンコ遊技機のように、従来の入賞口は、遊技盤に固定されたままで変化に乏しい。したがって、遊技者の興趣を向上させるために、今までにない斬新な入賞領域を形成する機構を開発することが望まれている。
【0006】
そこで、本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、遊技球の入賞後に発生する遊技を容易に把握でき、また、今までにない入賞領域の形成機構を備えた遊技機を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1に記載のものは、遊技球を入賞可能な入賞領域を有する入賞装置と、遊技盤上の遊技領域を流下する遊技球が前記入賞領域へ入賞することに基づき、所定の遊技を発生可能な制御手段と、を備えた遊技機において、
前記入賞装置は、
前記遊技領域を流下する遊技球を受け入れ可能な複数の球受部と、
該球受部に受け入れられた遊技球を流入可能な球流入部と、
該球流入部から流入した遊技球を検出する球検出手段と、
前記複数の球受部を可動させて何れかの球受部を前記球流入部に連通させるための駆動手段と、
何れの球受部が球流入部に連通しているかを検出する連通状態検出手段と、
を備え、
前記複数の球受部は、1つの球受部の球受入口を他の球受部の球受入口の開放方向とは異なる方向へ開放した状態で配設し、
前記駆動手段によって前記複数の球受部を前記球流入部の前面側で可動させ、複数の球受部のうちの何れかを前記球流入部に連通させて前記入賞領域を形成し、
前記制御手段は、
前記入賞領域に遊技球が入賞した場合に、前記連通状態検出手段の検出結果に基づいて、入賞領域を形成する球受部に対応して異なる遊技を発生する制御を行うことを特徴とする遊技機である。
【0008】
請求項2に記載のものは、前記入賞装置は、
前記球流入部を備え、前記遊技盤に当該入賞装置を取り付けるためのベース部材と、
該ベース部材の前面側に配設され、軸を中心として回動する回動部材と、
を備え、
前記回動部材に、前記軸を中心として前記複数の球受部を配設し、
前記球受部は、軸とは反対側に位置する外側部分を開放して球受入口を形成し、前記球流入部に対向し得る部分を、該球受入口に連通する状態で開放し、
前記駆動手段によって前記回動部材を回動し、前記複数の球受部のうち何れか一つが前記球流入部と連通するように構成したことを特徴とする請求項1に記載の遊技機である。
【0009】
請求項3に記載のものは、前記ベース部材は、前記球流入部のうち前記回動部材の回動方向側の縁に、前記回動部材の回動方向へ向けて前方傾斜させた球戻り誘導部を形成し、
前記球受部に受け入れられた遊技球が球流入部へ流入する途中で、入賞領域のうち球受部と球流入部との連通箇所が遊技球よりも狭くなると、当該遊技球を球戻り誘導部により球受部側へ戻すように構成したことを特徴とする請求項2に記載の遊技機である。
【0010】
請求項4に記載のものは、前記複数の球受部は、第1球受部と第2球受部とを含み、
前記制御手段は、
遊技球が前記第1球受部に入賞すると第1遊技を発生する制御を行い、
遊技球が前記第2球受部に入賞すると第2遊技を発生する制御を行い、
前記第1球受部または第2球受部の何れか一方を前記球流入部に連通させて前記遊技領域を流下する遊技球を受け入れ可能な状態に変換すると共に、他方を前記球流入部に連通させないで遊技球を受け入れない状態に変換することを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の遊技機である。
【0011】
請求項5に記載のものは、前記第1球受部と前記第2球受部とは、互いの球受入口を反対方向へ向けて開放したことを特徴とする請求項4に記載の遊技機である。
【0012】
請求項6に記載のものは、前記回動部材は、前記遊技領域を流下する遊技球を通過可能な通過領域を形成し、該通過領域を通過する遊技球を検出する通過検出手段を備え、
前記通過検出手段は、前記回動部材の回動動作に基づいて遊技球を検出し易い状態と遊技球を検出し難い状態とに変換されることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の遊技機である。
【0013】
請求項7に記載のものは、前記通過領域は、前記第1球受部と第2球受部との間に形成されたことを特徴とする請求項6に記載の遊技機である。
【0014】
請求項8に記載のものは、前記第1球受部および第2球受部の側壁の外部に、遊技球の流下方向を変換させる流下方向変換部を備え、
該流下方向変換部は、前記回動部材の回動動作に基づいて前記第1球受部及び第2球受部が略水平状態となった場合に、遊技球を前記通過領域へ誘導する球誘導部を形成することを特徴とする請求項7に記載の遊技機である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、以下のような優れた効果を奏する。
請求項1に記載の発明によれば、入賞装置は、遊技領域を流下する遊技球を受け入れ可能な複数の球受部と、該球受部に受け入れられた遊技球を流入可能な球流入部と、該球流入部から流入した遊技球を検出する球検出手段と、複数の球受部を可動させて何れかの球受部を球流入部に連通させるための駆動手段と、何れの球受部が球流入部に連通しているかを検出する連通状態検出手段とを備え、複数の球受部は、1つの球受部の球受入口を他の球受部の球受入口の開放方向とは異なる方向へ開放した状態で配設し、駆動手段によって複数の球受部を球流入部の前面側で可動させ、複数の球受部のうちの何れかを球流入部に連通させて入賞領域を形成し、制御手段は、入賞領域に遊技球が入賞した場合に、連通状態検出手段の検出結果に基づいて、入賞領域を形成する球受部に対応して異なる遊技を発生する制御を行うので、今までにない斬新な入賞領域を形成することができ、遊技の興趣を高めることができる。また、遊技者は、どの球受部が遊技球を入賞可能な状態にあるかを球受入口の向きを見て確認することができる。さらに、入賞可能な状態にある球受部に遊技球を入賞させた場合にどのような遊技が発生するかを容易に把握することができる。したがって、入賞後に発生する遊技に対応する準備、例えば遊技球を何処へ狙って発射するか等を予め決めておくことができ、遊技の興趣の向上を図ることができる。
【0016】
請求項2に記載の発明によれば、入賞装置は、球流入部を備え、遊技盤に当該入賞装置を取り付けるためのベース部材と、該ベース部材の前面側に配設され、軸を中心として回動する回動部材とを備え、回動部材に、軸を中心として複数の球受部を配設し、球受部は、軸とは反対側に位置する外側部分を開放して球受入口を形成し、球流入部に対向し得る部分を、該球受入口に連通する状態で開放し、駆動手段によって回動部材を回動し、複数の球受部のうち何れか一つが球流入部と連通するように構成したので、斬新な入賞領域を形成する入賞装置を簡単な構成で実現することができる。
【0017】
請求項3に記載の発明によれば、ベース部材は、球流入部のうち回動部材の回動方向側の縁に、回動部材の回動方向へ向けて前方傾斜させた球戻り誘導部を形成し、球受部に受け入れられた遊技球が球流入部へ流入する途中で、入賞領域のうち球受部と球流入部との連通箇所が遊技球よりも狭くなると、当該遊技球を球戻り誘導部により球受部側へ戻すように構成したので、入賞領域に入賞した遊技球が球受部と球流入部との間に挟まれる不具合を防止することができる。したがって、入賞装置内に遊技球が詰まって遊技の進行が滞ることを抑制することができ、遊技の興趣を減衰し難くすることができる。
【0018】
請求項4に記載の発明によれば、複数の球受部は、第1球受部と第2球受部とを含み、制御手段は、遊技球が第1球受部に入賞すると第1遊技を発生する制御を行い、遊技球が第2球受部に入賞すると第2遊技を発生する制御を行い、第1球受部または第2球受部の何れか一方を球流入部に連通させて遊技領域を流下する遊技球を受け入れ可能な状態に変換すると共に、他方を球流入部に連通させないで遊技球を受け入れない状態に変換するので、遊技者は、第1球受部または第2球受部の何れかが入賞可能な状態であることを容易に確認することができる。
【0019】
請求項5に記載の発明によれば、第1球受部と第2球受部とは、互いの球受入口を反対方向へ向けて開放したので、簡単な構造で第1球受部または第2球受部の何れかを入賞可能な状態に変換する構成を実現することができる。また、遊技者は、何れの球受部が入賞可能であるかを一層把握し易い。
【0020】
請求項6に記載の発明によれば、回動部材は、遊技領域を流下する遊技球を通過可能な通過領域を形成し、該通過領域を通過する遊技球を検出する通過検出手段を備え、通過検出手段は、回動部材の回動動作に基づいて遊技球を検出し易い状態と遊技球を検出し難い状態とに変換されるので、入賞装置に、遊技球を受け入れるタイプの入賞具だけではなく、遊技球を引き続き遊技領域へ流下させるタイプの入賞具をも備えることができ、今までにない斬新な構成の入賞装置を実現することができる。しかも、通過領域における遊技球の通過し易さを異ならせることができ、遊技の興趣を高めることができる。
【0021】
請求項7に記載の発明によれば、通過領域は、第1球受部と第2球受部との間に形成されたので、第1球受部および第2球受部が略水平に並んで、両球受部の球受入口が横方向へ開放した状態に配置されて、第1遊技または第2遊技が発生し難くなったとしても、通過領域に遊技球を通過させ易くすることができ、この通過に基づく遊技を発生させ易くすることができる。したがって、遊技者は、遊技球が通過領域を通過することを期待して遊技を継続することができ、遊技の興趣を維持し易い。
【0022】
請求項8に記載の発明によれば、第1球受部および第2球受部の側壁の外部に、遊技球の流下方向を変換させる流下方向変換部を備え、該流下方向変換部は、回動部材の回動動作に基づいて第1球受部及び第2球受部が略水平状態となった場合に、遊技球を通過領域へ誘導する球誘導部を形成するので、第1球受部または第2球受部の周辺を流下する遊技球の動きに変化を与えて、遊技の興趣を高めることができる。また、第1球受部および第2球受部を略水平に並んだ状態において、通過領域に遊技球を一層通過し易くすることができ、遊技の興趣を更に高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、代表的な遊技機であるパチンコ遊技機を例に挙げて本発明の実施の最良の形態を図面に基づき説明する。図1はパチンコ遊技機の遊技盤の正面図である。
パチンコ遊技機の遊技盤1は、表面にガイドレール2等の区画部材により区画された遊技領域3を形成し、該遊技領域3内の左上部には、特図変動表示装置4の画像表示領域を前方に臨ませた第1変動表示装置(所謂第1種センターケース)5を配置し、遊技領域3内の右上部には、左右両側に開閉部材7を備えた第2変動入賞装置(所謂第2種センターケース)8を配置し、該第2変動入賞装置8の内側下部には遊技球を入賞可能な特別入賞口9を備えている。また、第1変動表示装置5と第2変動入賞装置8との間の下方には始動入賞装置10(本発明における入賞装置に相当)を配置し、該始動入賞装置10の左右両側方には普通図柄始動ゲート11を、始動入賞装置10および普通図柄始動ゲート11の下方には大入賞口12、第2変動表示装置(普図変動表示装置)13、普図始動記憶表示器14、一般入賞口15を備えた第1変動入賞装置16を配置している。そして、第1変動表示装置5、第2変動入賞装置8、始動入賞装置10、第1変動入賞装置16等の取付部分を除いた遊技領域3内に障害釘(図示せず)を植設してある。さらに、遊技盤1は、この他に、遊技球の流下方向を変える風車(図示せず)、発光により各種の装飾表示を行う装飾ランプ・LED17、および入賞せずに流下した遊技球を回収するアウト口18を設けている。
なお、第1変動表示装置5は、始動入賞装置10への入賞結果に基づいて複数種類の図柄を変動表示させる変動表示ゲーム(第1遊技)を行う装置である。また、第2変動入賞装置8は、始動入賞装置10への入賞結果に基づいて開閉部材7を繰り返し開閉動作させて遊技球を第2変動入賞装置8内へ入賞させるゲーム(第2遊技)を行う装置である。
【0024】
次に、始動入賞装置10について説明する。
始動入賞装置10は、遊技球を入賞可能な入賞領域を内部に形成可能な装置であり、図2〜図6に示すように、遊技盤1に当該始動入賞装置10を取り付けるためのベース部材21と、遊技球を受け入れ可能な球受部22を備え、軸23を中心として回動する回動部材24と、該回動部材24を軸23の周りに回動させるパルスモータ等の入賞装置モータ25(本発明における回動駆動源に相当)と、当該始動入賞装置10に入賞した遊技球を検出する球検出センサ26(本発明における球検出手段に相当)と、回動部材24の回動位置を検出する位置検出センサ27(本発明における連通状態検出手段に相当)とから概略構成されている。
【0025】
ベース部材21は、薄い円板状の部材であり、図3および図4に示すように、中央部分を前方から円形状に浅く凹ませて回動部材24を嵌合可能な嵌合凹部30を形成し、該嵌合凹部30の中央には回動部材24の軸23を挿通させる軸孔31を、該軸孔31の上方には、球受部22に受け入れられた遊技球が前後方向へ通過(流入)可能な矩形状の球流入部32をそれぞれ開設している。また、球流入部32のうち回動部材24の回動方向側(図中左側)の縁には、回動部材24の回動方向へ向けて前方傾斜させた球戻り誘導部33を形成している(図11参照)。なお、この球戻り誘導部33の作用については、後で詳細に説明する。
そして、ベース部材21の外周縁部には、複数の取付孔34を開設し、該取付孔34に通したねじ等の止着部材(図示せず)で遊技盤1にベース部材21を止着するように構成されている。
【0026】
回動部材24は、図5に示すように、ベース部材21の嵌合凹部30内に回動可能な状態で嵌合する回動基部37を備え、該回動基部37の裏面には、軸23を後方へ向けて延設し、回動基部37の前面には、遊技領域3を流下する遊技球を受入可能なポケット状の球受部22を、軸23を中心にして放射状に複数(本実施形態では2つ)配置している。球受部22は、球流入部32に対向し得る部分(すなわち回動基部37の前面に対向する部分)を開放して、内部に遊技球が通過可能な受入空間38を開設し、軸23とは反対側に位置する外側部分(すなわち回動基部37の外周側の部分)には、受入空間38に連通する状態で開放された球受入口39を形成している。したがって、複数の球受部22は、1つの球受部22の球受入口39を他の球受部22の球受入口39の開放方向とは異なる方向へ開放した状態で配設している。そして、回動部材24は、何れかの球受部22をその球受入口39が上方へ開放した状態に配置すると、この球受部22の球受入口39および受入空間38を球流入部32に連通させて入賞領域40を形成する(図6(a)参照)。
【0027】
なお、本実施形態の回動部材24は、回動基部37に第1球受部22a(複数の球受部22のうち1つの球受部22)および第2球受部22b(他の球受部22)を、互いの球受入口39が軸23を挟んで反対方向へ向けて開放した状態で配置し、第1球受部22aまたは第2球受部22bの何れか一方を球流入部32に連通させて遊技球を受け入れ可能な状態に変換すると共に、他方を球流入部32に連通させないで遊技球を受け入れない状態に変換するように構成されている。また、第1球受部22aの前面には「START」(第1変動表示装置5の図柄変動表示を開始する意)を表記した第1表示部43を、第2球受部22bの前面には「OPEN」(第2変動入賞装置8の開閉部材7を開閉する意)を表記した第2表示部44をそれぞれ設けている。なお、第1球受部22aまたは第2球受部22bへの入賞に関しては、後で詳細に説明する。
【0028】
そして、始動入賞装置10は、図6に示すように、ベース部材21の後方に流下樋46を、遊技盤1の裏側下部へ向けてクランク状に屈曲した状態で配置し、流下樋46の上流側開口とベース部材21の球流入部32とを連通して、球流入部32から流入した遊技球を流下樋46へ流下するように構成されている。また、該流下樋46の中間には、回動部材24の軸23を支承する軸受部47を設け、該軸受部47の後方には、入賞装置モータ25を配置し、軸受部47に支承された軸23の先端と入賞装置モータ25の出力軸25aとを接続している。
【0029】
さらに、軸23と出力軸25aとの接続部分の外周部には、回動部材24および球受部22と共回りする検出片48を、軸23を挟んで何れかの球受部22(本実施形態では第1球受部22a)とは反対方向に突設し、軸23と出力軸25aとの接続部分の下方、言い換えると、流下樋46の後方であって、軸23を挟んで球流入部32とは反対側の箇所(図中軸23の下側)には、検出片48を検出可能な位置検出センサ27を配置している。したがって、検出片48の反対側に配置される球受部22(第1球受部22a)が軸23の上方に配置されると、検出片48は、軸23の下方に配置されて位置検出センサ27に検出される。
【0030】
また、流下樋46のうち軸受部47よりも下流側には球検出センサ26を設け、該球検出センサ26により球流入部32から流下樋46へ流入した遊技球、すなわち始動入賞装置10へ入賞した遊技球を検出するように構成されている。なお、流下樋46は、図6(b)に示すように、その流路幅を軸受部47の周辺から球検出センサ26の取付箇所へ向けて縮幅し、軸受部47の周辺では、軸受部47の左右両側に遊技球が1個流下可能となる程度の幅に設定され、球検出センサ26を備えた箇所では、遊技球が1個流下可能となる程度の幅に設定されている。
【0031】
このような構成を備えた始動入賞装置10は、入賞装置モータ25により回動部材24を回動(例えば、反時計回りに回動)して球受部22を球流入部32の前面側で可動させ、第1球受部22aを上に、第2球受部22bを下に配置すると(図7(a))、第1球受部22aの球受入口39および受入空間38を球流入部32に連通して遊技球が入賞(通過)可能な入賞領域40を形成する。このとき、位置検出センサ27は、軸23の下方に配置された検出片48を感知し、このことから第1球受部22aが入賞領域40を形成していることを検出することができる(図6(a)参照)。さらに回動部材24を回動して、第1球受部22aを左側に、第2球受部22bを右側に配置して横並びにすると、いずれの球受部22も球流入部32との連通箇所が遊技球の大きさよりも狭くなって入賞不能な状態となり、入賞領域40を形成しない(図7(b))。引き続き回動部材24を回動して第1球受部22aを下に、第2球受部22bを上に配置すると(図7(c))、第2球受部22bの球受入口39および受入空間38が球流入部32に連通して遊技球が入賞可能な(すなわち遊技球が通過可能な)入賞領域40を形成する。さらに回動部材24を回動して、第1球受部22aを右側に、第2球受部22bを左側に配置して再び横並びにすると、いずれの球受部22も球流入部32との連通箇所が遊技球の大きさよりも狭くなり、入賞領域40を形成しない(図7(d))。このようにして、始動入賞装置10は、今までにない斬新な入賞領域を形成することができ、遊技の興趣を高めることができ、しかも、第1球受部22aまたは第2球受部22bの何れかを入賞可能な状態に変換して斬新な入賞領域を形成する始動入賞装置10を、簡単な構成で実現することができる。また、遊技者は、第1球受部22aおよび第2球受部22bの球受入口39の開放方向や第1表示部43および第2表示部44の上下配置関係を見て、第1球受部22aまたは第2球受部22bの何れかが入賞可能な状態であることを容易に確認することができる。
【0032】
次に、パチンコ遊技機の遊技制御を行う遊技制御装置51(本発明における制御手段に相当)とその制御内容について説明する。図8は、パチンコ遊技機に備えられる制御装置の構成図で、主として、遊技制御装置51を中心とする制御系統部分をブロック構成図として示したものである。
【0033】
遊技制御装置51は、遊技を統括的に制御する主制御装置として機能し、図示するように、遊技制御を司るCPU、遊技制御のためのプログラム等を記憶しているROM、および遊技制御時にワークエリアとして利用されるRAM、入出力インターフェース、外部通信端子等から構成される。
【0034】
このような構成からなる遊技制御装置51は、各種検出装置(球検出センサ26、第1普図始動センサ52、第2普図始動センサ53、第1変動入賞装置16に設けた第1カウントセンサ54、第2変動入賞装置8に設けた第2カウントセンサ55および特別入賞センサ56、位置検出センサ27、入賞口センサ57)からの検出信号を受けて、第1遊技および第2遊技等、種々の処理を行う。そして、各種制御装置(排出発射制御装置58、演出制御装置59)の他、普図変動表示装置13、入賞装置モータ25、大入賞口ソレノイド60、開閉部材7の開閉ソレノイド61等に指令信号を送信して、遊技を統括的に制御する。
【0035】
排出発射制御装置58は、遊技制御装置51からの賞球指令信号または図示しないカード球貸ユニットからの貸球要求に基づいて、排出装置62の動作を制御し、賞球または貸球の排出を行わせる。また、発射停止スイッチ63やタッチセンサ64からの信号に基づいて、発射装置65の動作を制御し、遊技球を遊技領域3へ発射する。
【0036】
演出制御装置59は、遊技制御装置51からの装飾制御指令信号(制御データ)に基づいて、装飾ランプ・LED17…等の装飾発光装置を制御したり、スピーカー66からの効果音出力を制御したり、あるいは第1変動表示装置5(特図変動表示装置4)の表示制御を行う。
【0037】
次に、上記した構成を有するパチンコ遊技機の動作について、特に、始動入賞装置10に遊技球が入賞した際の動作について説明する。
電源投入後、遊技制御装置51は、図9に示すように、入賞装置モータ25を駆動して回動部材24を正転(例えば反時計回り)させ、位置検出センサ27が検出片48を検出すると、すなわち第1球受部22aが球流入部32に連通すると、この連通状態のまま回動部材24を所定時間t(例えば、1秒間、あるいは入賞装置モータ25のパルス信号2つ分の供給時間に相当する時間)に亘って停止する(第1停止状態。図7(a)参照。)。そして、所定の停止時間が経過したならば、再び回動部材24を正転し、180度回動すると、すなわち第2球受部22bが球流入部32に連通すると、この連通状態のまま回動部材24を所定時間(例えば、1秒間、あるいは入賞装置モータ25のパルス信号2つ分の供給時間に相当する時間)に亘って停止する(第2停止状態。図7(c)参照。)。停止時間が経過したならば、回動部材24を、再び位置検出センサ27が検出片48を検出するまで(すなわち180度)正転する。このようにして、回動部材24の回動と停止とを繰り返し行う状態で通常遊技を進行する。また、遊技制御装置51は、始動入賞装置10、詳しくは始動入賞装置10の球検出センサ26を、第1停止状態を開始してから第2停止状態が開始するまでの間に亘って第1遊技有効状態に設定し、第2停止状態を開始してから第1停止状態が開始するまでの間に亘って第2遊技有効状態に設定する。
【0038】
このように始動入賞装置10の制御が行われている状態において、発射装置65により発射された遊技球は、ガイドレール2に沿って案内されて遊技領域3の上部に達した後、遊技釘や風車により方向を変えながら遊技領域3内を流下する。この遊技球が一般入賞口15、始動入賞装置10に入賞した場合には所定の賞球が得られ、何れにも入賞しなかった場合には、この遊技球はアウト口18から回収される。
【0039】
そして、通常遊技において、遊技領域3を流下する遊技球が普通図柄始動ゲート11を通過すると、遊技制御装置51は、普図始動センサ52,53から遊技球通過の検出信号を受信し、第2変動表示装置13において普図変動表示ゲームを行う。この普図変動表示ゲームにおいて普図当たりが発生したならば、次回に発生する停止状態を通常の停止時間よりも延長し、始動入賞装置10における次回の遊技有効状態の発生時間を延長し、遊技球が始動入賞装置10に入賞する確率、すなわち第1遊技あるいは第2遊技が発生する確率を高く設定する。例えば、始動入賞装置10が第2遊技有効状態に設定されている時に普図当たりが発生すると、遊技制御装置51は、次回の第1停止状態の維持時間を通常の3倍の長さ(t×3)に設定して、次回の第1遊技有効状態の発生時間を延長し、第1遊技が発生する確率を高く設定する。一方、始動入賞装置10が第1遊技有効状態に設定されている時に普図当たりが発生すると、遊技制御装置51は、次回の第2停止状態の維持時間を通常の3倍の長さ(t×3)に設定して、次回の第2遊技有効状態の発生時間を延長し、第2遊技が発生する確率を高く設定する。
【0040】
また、図10に示すように、遊技領域3を流下する遊技球が第1遊技有効状態の始動入賞装置10に入賞、言い換えると入賞領域40を形成した第1球受部22aに入賞すると、球検出センサ26が遊技球の入賞を検出し、検出信号を遊技制御装置51に送信する。この球検出センサ26から検出信号を受信したことと、第1遊技有効状態であること(すなわち位置検出センサ27が検出片48を検出した結果により遊技状態が設定されていること)とに基づき、遊技制御装置51は、第1変動表示装置5にて第1遊技を開始する。そして、第1遊技の結果、大当りが発生したならば、始動入賞装置10において次回の第1停止状態を、大当り(第1大当り遊技)が終了するまで維持する。
【0041】
さらに、遊技球が第2遊技有効状態の始動入賞装置10に入賞、言い換えると入賞領域40を形成した第2球受部22bに入賞すると、球検出センサ26が遊技球の入賞を検出し、検出信号を遊技制御装置51に送信する。この球検出センサ26から検出信号を受信したことと、第2遊技有効状態であること(すなわち位置検出センサ27が検出片48を検出していない結果により遊技状態が設定されていること)とに基づき、遊技制御装置51は、第2変動入賞装置8にて第2遊技を開始する。そして、第2遊技の結果、大当りが発生したならば、始動入賞装置10において次回の第2停止状態を、大当り(第2大当り遊技)が終了するまで維持する。
【0042】
このように、始動入賞装置10は、入賞装置モータ25によって第1球受部22aおよび第2球受部22bを可動させ、何れかの球受部22を球流入部32に連通させて入賞領域40を形成するので、遊技者は、どの球受部22が遊技球を入賞可能な状態にあるかを球受入口39の向きを見て確認することができる。また、遊技制御装置51は、始動入賞装置10に形成された入賞領域40へ遊技球が入賞した場合に、球検出センサ26や位置検出センサ27の検出結果に基づいて、入賞領域40を形成する球受部22に対応して異なる遊技を発生する制御を行うので、入賞可能な状態にある球受部22に遊技球を入賞させた場合にどのような遊技が発生するかを容易に把握することができる。したがって、入賞後に発生する遊技に対応する準備、例えば遊技球を何処へ狙って発射するか等を予め決めておくことができ、遊技の興趣の向上を図ることができる。
【0043】
なお、第1停止状態の第1球受部22aあるいは第2停止状態の第2球受部22bに受け入れられた遊技球が球流入部32へ流入する途中で、始動入賞装置10が回動を開始して入賞領域40のうち球受部22と球流入部32との連通箇所が遊技球よりも狭くなると、始動入賞装置10は、図11中二点鎖線で示すように、球受部22のうち回動方向に対向する内側面により遊技球を球戻り誘導部33へ押し付ける。球戻り誘導部33へ押し付けられた遊技球は、球戻り誘導部33の前方傾斜面に沿って球受部22側へ戻される(図12(a)〜(c))。そして、球受部22の球受入口39が横から下へ向き始めると、遊技球は球受入口39から流下する(図12(d))。このようにして、始動入賞装置10は、入賞領域40に入賞した遊技球が球受部22と球流入部32との間に挟まれる不具合を防止することができる。したがって、始動入賞装置10内に遊技球が詰まって遊技の進行が滞ることを抑制することができ、遊技の興趣を減衰し難くすることができる。
【0044】
また、上記実施形態では、回動部材24に2つの球受部22を備えたが、本発明はこれに限定されず、回動部材24に、軸23を中心にして3つ以上の球受部22を配置してもよい。そして、3つ以上の球受部を配置した場合には、何れの球受部も第1球受部22aまたは第2球受部22bの何れかに設定してもよい。あるいは、幾つかの球受部22を第1球受部22aおよび第2球受部22b以外の第3球受部として設定し、この第3球受部に遊技球が入賞すると、遊技制御装置51が第1遊技および第2遊技とは異なる第3遊技を発生する制御を行うように構成してもよい。
【0045】
ところで、上記した実施形態では、遊技領域3に普通図柄始動ゲート11を、始動入賞装置10とは別個に固定していたが、本発明はこれに限定されず、普通図柄始動ゲートを始動入賞装置に備えてもよい。例えば、図13および図14に示す第2実施形態の始動入賞装置70は、基本的には上記実施形態と同じであるが、回動部材の構成が異なる。すなわち、回動部材74は、第1球受部22aと第2球受部22bとの間に、遊技領域3を流下する遊技球を通過可能な通過領域75を形成し、該通過領域75の中間に遊技球を検出する普通図柄始動ゲート76(本発明における通過検出手段に相当)を備えている(図15〜図17参照)。この普通図柄始動ゲート76は、回動部材74の中央部分に形成され、通過領域75へ連通する収納部77と、該収納部77の内部空間に、検出部を通過領域75に臨ませた状態で収納される普図始動センサ78とから構成されている。また、収納部77の内部空間には、普図始動センサ78を位置決めする位置決め突起80を突設し、収納部77の後端部には、位置決め突起80と係合する係合部81を突設した蓋部材82を、止着孔83に挿通した止着部材84を位置決め突起80に止着することで取り付けている。さらに、回動基部37の裏面のうち収納部77の周辺には、回動基部37の外周面と同心円状の回動ガイド突起85を突設し、該回動ガイド突起85をベース部材21の回動ガイド孔86に嵌合している。
【0046】
そして、蓋部材82の後面部には、回動部材74を回動する回動伝達軸88を後方へ延設し、該回動伝達軸88の中間部分に検出片48および入賞装置モータ25に接続する伝達ギア89を備えている。なお、本実施形態では、入賞装置モータ25は、出力軸25aを回動伝達軸88に直交する姿勢で配置されているため、伝達ギア89にかさ歯車を採用している。また、回動伝達軸88は、内部を中空にして普図始動センサ78の配線を通すように構成されている。
【0047】
このような構成を備えた始動入賞装置70は、入賞装置モータ25により回動部材74を回動(例えば、反時計回りに回動)して球受部22を球流入部32の前面側で可動させ、第1球受部22aを上に、第2球受部22bを下に配置すると(図18(a))、第1球受部22aの球受入口39および受入空間38を球流入部32に連通して遊技球が入賞(通過)可能な入賞領域40を形成する。このとき、位置検出センサ27は、軸23の下方に配置された検出片48を感知し、このことから第1球受部22aが入賞領域40を形成していることを検出することができる(図17参照)。また、通過領域75は、横方向へ開放した状態に配置されて、遊技球を通過させ難い状態、すなわち遊技球を検出し難い状態になる。
【0048】
さらに回動部材74を回動して、第1球受部22aを左側に、第2球受部22bを右側に配置して横並びにすると、いずれの球受部22も球流入部32との連通箇所を形成せず、また、球流入部32が略半円板状の回動基部37により閉塞され、入賞領域40を形成しない(図18(b))。このとき、通過領域75は、上下方向へ開放した状態に配置され、遊技球を通過させ易い状態、すなわち遊技球を検出し易い状態に変換する。したがって、第1球受部22aおよび第2球受部22bが略水平に並んで、両球受部22の球受入口39が横方向へ開放した状態に配置されて、第1遊技または第2遊技が発生し難くなったとしても、通過領域75に遊技球を通過させ易くすることができ、この通過に基づく遊技を発生させることができる。したがって、遊技者は、遊技球が通過領域75を通過することを期待して遊技を継続することができ、遊技の興趣を維持し易い。
【0049】
引き続き回動部材74を回動して、第1球受部22aを下に、第2球受部22bを上にそれぞれ配置すると(図18(c))、第2球受部22bの球受入口39および受入空間38が球流入部32に連通して遊技球が入賞可能な(すなわち遊技球が通過可能な)入賞領域40を形成する。このとき、通過領域75は、再び横方向へ開放した状態に配置されて、遊技球を通過させ難い状態、すなわち遊技球を検出し難い状態に変換する。このようにして、始動入賞装置70は、遊技球を受け入れるタイプの入賞具だけではなく、遊技球を引き続き遊技領域3へ流下させるタイプの入賞具をも備えることができ、今までにない斬新な構成の始動入賞装置を実現することができる。しかも、通過領域75における遊技球の通過し易さを異ならせることができ、遊技の興趣を高めることができる。
【0050】
そして、始動入賞装置70は、第1球受部22aを下に、第2球受部22bを上にそれぞれ配置した後は、回動部材74を90度逆転(時計回りに回動)して再び第1球受部22aを左側に、第2球受部22bを右側に配置し、さらに90度逆転して第1球受部22aを上に、第2球受部22bを下にそれぞれ配置した状態に戻る。これは、普図始動センサ78の配線が回動伝達軸88内で捩られ続けることを防ぐためである。なお、普図始動センサ78の配線接続にブラシ端子を使用して、回動部材74を同一方向に回動できるようにしてもよい。
【0051】
次に、第2実施形態のパチンコ遊技機の動作について、特に、始動入賞装置70に遊技球が入賞した際の動作について説明する。
電源投入後、遊技制御装置51は、図19に示すように、入賞装置モータ25を駆動して回動部材74を正転(例えば反時計回りに回動)させる。そして、位置検出センサ27が検出片48を検出すると、すなわち第1球受部22aが球流入部32に連通すると、この連通状態のまま回動部材74を所定時間t(例えば、1秒間、あるいは入賞装置モータ25のパルス信号2つ分の供給時間に相当する時間)に亘って停止する(第1停止状態。図18(a)参照。)。そして、所定の停止時間が経過したならば、再び回動部材74を正転し、180度回動して第2球受部22bが球流入部32に連通すると、この連通状態のまま回動部材74を所定時間(例えば、1秒間、あるいは入賞装置モータ25のパルス信号2つ分の供給時間に相当する時間)停止する(第2停止状態。図18(c)参照。)。停止時間が経過したならば、回動部材74を逆転し、再び位置検出センサ27が検出片48を検出したところ(すなわち180度回転したところ)で停止する。このようにして、回動部材74の正逆転と停止とを繰り返し行う状態で通常遊技を進行する。また、遊技制御装置51は、始動入賞装置70を、第1停止状態を開始してから第2停止状態が開始するまでの間に亘って第1遊技有効状態に設定し、第2停止状態を開始してから第1停止状態が開始するまでの間に亘って第2遊技有効状態に設定する。
【0052】
そして、通常遊技において、遊技領域3を流下する遊技球が始動入賞装置70の普通図柄始動ゲート76を通過すると、遊技制御装置51は、普図始動センサ78から遊技球通過の検出信号を受信し、第2変動表示装置13において普図変動表示ゲームを行う。この普図変動表示ゲームにおいて普図当たりが発生したならば、次回に発生する停止状態を通常の停止時間よりも延長し、始動入賞装置70における次回の遊技有効状態の発生時間を延長し、遊技球が始動入賞装置70に入賞する確率、すなわち第1遊技あるいは第2遊技が発生する確率を高く設定する。例えば、始動入賞装置70が第2遊技有効状態に設定されている時に普図当たりが発生すると、遊技制御装置51は、次回の第1停止状態の維持時間を通常の3倍の長さ(t×3)に設定して、次回の第1遊技有効状態の発生時間を延長し、第1遊技が発生する確率を高く設定する。一方、始動入賞装置70が第1遊技有効状態に設定されている時に普図当たりが発生すると、遊技制御装置51は、次回の第2停止状態の維持時間を通常の3倍の長さ(t×3)に設定して、次回の第2遊技有効状態の発生時間を延長し、第2遊技が発生する確率を高く設定する。
【0053】
また、図20に示すように、遊技領域3を流下する遊技球が第1遊技有効状態の始動入賞装置70に入賞、言い換えると入賞領域40を形成した第1球受部22aに入賞すると、球検出センサ26が遊技球の入賞を検出し、検出信号を遊技制御装置51に送信する。この球検出センサ26から検出信号を受信したことと、第1遊技有効状態であること(すなわち位置検出センサ27が検出片48を検出した結果により遊技状態が設定されていること)とに基づき、遊技制御装置51は、第1変動表示装置5にて第1遊技を開始する。そして、第1遊技の結果、大当りが発生したならば、始動入賞装置70において次回の第1停止状態を、大当り(第1大当り遊技)が終了するまで維持する。
【0054】
さらに、遊技球が第2遊技有効状態の始動入賞装置70に入賞、言い換えると入賞領域40を形成した第2球受部22bに入賞すると、球検出センサ26が遊技球の入賞を検出し、検出信号を遊技制御装置51に送信する。この球検出センサ26から検出信号を受信したことと、第2遊技有効状態であること(すなわち位置検出センサ27が検出片48を検出していない結果により遊技状態が設定されていること)とに基づき、遊技制御装置51は、第2変動入賞装置8にて第2遊技を開始する。そして、第2遊技の結果、大当りが発生したならば、始動入賞装置70において次回の第2停止状態を、大当り(第2大当り遊技)が終了するまで維持する。
【0055】
なお、本実施形態では、通過領域75および普通図柄始動ゲート76を第1球受部22aと第2球受部22bとの間に挟んだ状態で設けたが、本発明はこれに限定されない。例えば、通過領域75および普通図柄始動ゲート76を第1球受部22aと第2球受部22bとの間から外側(回動部材74の縁部寄り)に外して配置してもよい。
【0056】
また、始動入賞装置70は、図21に示すように、第1球受部22aおよび第2球受部22bの側壁の外部に、遊技球の流下方向を変換させる流下方向変換部90を備えてもよい。この流下方向変換部90は、その前後方向の幅を第1球受部22aおよび第2球受部22bの前後幅と同じ寸法に設定されて備えられ(図21(b)参照)、遊技領域3を流下している遊技球が衝突して、流下方向を変換し易いように構成されている。したがって、第1球受部22aまたは第2球受部22bの周辺を流下する遊技球の動きに変化を与えて、遊技の興趣を高めることができる。
【0057】
そして、流下方向変換部90の側部には、球受入口39から通過領域75へ向けて下り傾斜した球誘導部91を形成している。このような球誘導部91を流下方向変換部90に備えて、回動部材74の回動動作に基づいて前記第1球受部22a及び第2球受部22bが略水平状態になると、始動入賞装置70は、第1球受部22a側の流下方向変換部90および第2球受部22b側の流下方向変換部90のうち、上方に位置する球誘導部91を逆ハ字状に配置する。したがって、通過領域75に遊技球を一層通過し易くすることができ、遊技の興趣を更に高めることができる。
【0058】
ところで、従来のパチンコ遊技機は、遊技領域に入賞口や通過ゲートが複数配設されており、入賞口を遊技球が入賞したり通過ゲートを遊技球が通過したりすることを条件に、所定の遊技が発生されるように構成されている。例えば、第1種パチンコ遊技機の場合は、上記入賞口として始動口を備え、この始動口に遊技球が入賞することで特図変動表示装置において図柄の変動表示を行うように構成している。また、上記入賞ゲートとして普図始動ゲートを備え、この普図始動ゲートを遊技球が通過することで普図変動表示装置において図柄の変動表示を行うようにしている。
【0059】
そして、近年では、遊技領域に配設される役物(特図変動表示装置等)を大型化して複雑な演出を行ったり、斬新なデザインを施した役物を配設して遊技者の興趣を向上させたりすることができるパチンコ遊技機が提案されている(例えば、特開2002−210116号公報参照)。
【0060】
しかしながら、パチンコ遊技機の遊技領域はスペースが限られ、遊技球を流下させるためのスペースを確保する等の制約があるため、役物の配設箇所を考慮しなければならず、むやみに役物を大型化させることはできない。そこで、役物等を大型化させることができるようにするために遊技領域のスペースを有効活用するとともに、従来にない斬新な役物を有するパチンコ遊技機を提供することが望ましい。
【0061】
例えば、遊技盤に形成した遊技領域に、入賞口と入賞ゲートとを備え、遊技球が入賞口に入賞すると所定遊技(例えば、第1遊技あるいは第2遊技)を発生し、遊技球が入賞ゲートに入賞すると前記所定遊技とは異なる遊技を発生するパチンコ遊技機(遊技機)において、前記入賞口は、上部を開放して球受入口を形成し、当該入賞口の後部には、球受入口に受け入れられた遊技球を遊技盤の裏側へ排出する球排出口を、球受入口に連通する状態で開放し、前記入賞ゲートを入賞口の側部に備えることが望ましい。
【0062】
さらに、上記構成において、前記入賞ゲートは、前記入賞口の側部に開設されて球受入口に連通するゲート開口と、該ゲート開口を通過する遊技球を検出可能なゲートセンサ(検出手段)とから構成されることが望ましい。
【0063】
上記した入賞口および入賞ゲートの実施形態を、図22に基づいて具体的に説明する。なお、本実施形態におけるパチンコ遊技機の構成は、上記第2実施形態とは始動入賞装置の構成が異なるが、基本的に同じであるので、始動入賞装置以外の構成については、詳細な説明を省略する。
本実施形態の始動入賞装置100は、遊技盤1の前面に固定され、遊技球を受入可能な入賞具であり、図22に示すように、箱状の入賞口101を備え、該入賞口101の上部を開放して球受入口102を形成し、入賞口101の後部には、球受入口102に連通する球排出口103を開設し、遊技領域3を流下してきた遊技球を球受入口102から入賞口101内を通して球排出口103から遊技盤1の裏側へ排出するように構成されている。また、球排出口103の下方に接続された流下樋46の中間には、球検出センサ26を備え、該球検出センサ26が遊技球を検出すると、遊技制御装置51が第1変動表示装置5において複数種類の図柄を変動表示させる変動表示ゲーム(第1遊技)を発生させるように構成されている。なお、入賞口101の前面には、「START」(第1変動表示装置5の図柄変動表示を開始する意)を表記した第1表示部104を備えている。また、入賞口101の後部には、始動入賞装置100を遊技盤1に取り付けるためのフランジ部105が左右両側から延設されている。
【0064】
そして、入賞口101の一側部(例えば右側部)には、遊技球を通過可能な普通図柄始動ゲート(入賞ゲート)106を設けている。この普通図柄始動ゲート106は、入賞口101の側部に開設された矩形状のゲート開口107に、該ゲート開口107を通過する遊技球を検出可能なゲートセンサ108を備え、球受入口102から受け入れた遊技球を始動入賞装置100の側方へ流下可能とし、ゲートセンサ108が遊技球の通過を検出すると、遊技制御装置51が普図変動表示装置13において図柄の変動表示を行うように構成されている。
【0065】
なお、図示しないが、遊技領域3には、上記始動入賞装置100と略同じ構造を備えた別の始動入賞装置(第2始動入賞装置)が設けられている。そして、この第2始動入賞装置の球検出センサ26が入賞口から球排出口へ流下した遊技球を検出すると、遊技制御装置51が第2変動入賞装置8において、開閉部材7を繰り返し開閉動作させて遊技球を第2変動入賞装置8内へ入賞させるゲーム(第2遊技)を発生させるように構成されている。なお、第2始動入賞装置の入賞口の前面には、「OPEN」(第2変動入賞装置8の開閉部材7を開閉する意)を表記した第2表示部を設けることが望ましい。
【0066】
このように、入賞口101の側壁に普通図柄始動ゲート106を配設することで、入賞口101と普通図柄始動ゲート106を別個に配設するために要していた遊技領域3のスペースを縮小することができる。また、遊技者は、入賞口101に受け入れられた遊技球が第1遊技(または第2遊技)を発生させる契機となるか、あるいは第1遊技以外(または第2遊技以外)の遊技を行わせる契機となるかを楽しむことができ、遊技の興趣の向上を図ることができる。
【0067】
そして、遊技制御装置51は、球検出センサ26による遊技球の検出に基づいて第1遊技を発生させる制御を行い、入賞口101の側部のゲートセンサ108による遊技球の検出に基づいて第2遊技を発生させる制御を行うように構成されてもよい。
また、図23に示すように、始動入賞装置100は、入賞口101の左右両側部に入賞ゲート109を備え、遊技制御装置51は、球検出センサ26による遊技球の検出に基づいて第1遊技を発生させる制御を行い、入賞口101の側部の一方のゲートセンサ108による遊技球の検出に基づいて第2変動入賞装置8の開閉部材7を1回開閉する制御を行い、他方のゲートセンサ108による遊技球の検出に基づいて第2変動入賞装置8に開閉部材7を2回開閉する制御を行うように構成してもよい。
なお、始動入賞装置100において、遊技球が普通図柄始動ゲート106または入賞ゲート109の外側から入賞口101内に流入してゲートセンサ108により検出され、その後に球検出センサ26により検出した場合には、遊技制御装置51は、最初に遊技球を検出したゲートセンサ108の検出信号を有効にし、球検出センサ26の検出信号を無効にすれば、1個の遊技球が始動入賞装置100内に流入することで複数の遊技が発生してしまうことを避けることができて好適である。
【0068】
前記した実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明は、上記した説明に限らず特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】遊技盤の正面図である。
【図2】始動入賞装置の正面図である。
【図3】ベース部材の正面図である。
【図4】図3のC−C断面図である。
【図5】(a)は回動部材の前方斜視図、(b)は後方斜視図である。
【図6】(a)は図2のA−A断面図、(b)は流下樋の概略図である。
【図7】始動入賞装置の回動状態を説明する概略図であり、(a)は第1球受部を上側に配置した図、(b)は第1球受部を左側に配置した図、(c)は第1球受部を下側に配置した図、(d)は第1球受部を右側に配置した図である。
【図8】制御系の説明に供するブロック構成図である。
【図9】普図当たりが発生したときの入賞装置モータのタイムチャートである。
【図10】大当りが発生したときの入賞装置モータのタイムチャートである。
【図11】図2のB−B断面図である。
【図12】球戻り誘導部の作用を示す概略図であり、(a)は遊技球が球戻り誘導部に押し付けられた状態図、(b)は遊技球が球戻り誘導部により前方へ戻される状態図、(c)は遊技球が球受部内に戻った状態図、(d)は遊技球が球受部から排出される状態図である。
【図13】第2実施形態の遊技盤の正面図である。
【図14】第2実施形態の始動入賞装置の正面図である。
【図15】(a)は第2実施形態の回動部材の前方斜視図、(b)は後方斜視図である。
【図16】第2実施形態の回動部材の後方から見た分解斜視図である。
【図17】図14のD−D断面図である。
【図18】第2実施形態の始動入賞装置の回動状態を説明する概略図であり、(a)は第1球受部を上側に配置した図、(b)は第1球受部を左側に配置した図、(c)は第1球受部を下側に配置した図である。
【図19】第2実施形態において、普図当たりが発生したときの入賞装置モータのタイムチャートである。
【図20】第2実施形態において、大当りが発生したときの入賞装置モータのタイムチャートである。
【図21】(a)は第2実施形態の変形例である始動入賞装置の正面図、(b)は回動部材の平面図である。
【図22】(a)は第3実施形態の始動入賞装置の前方斜視図、(b)は後方斜視図である。
【図23】(a)は第3実施形態の変形例の始動入賞装置の前方斜視図、(b)は後方斜視図である。
【符号の説明】
【0070】
1 遊技盤
3 遊技領域
4 特図変動表示装置
5 第1変動表示装置
8 第2変動入賞装置
10 始動入賞装置
11 普通図柄始動ゲート
13 第2変動表示装置
16 第1変動入賞装置
21 ベース部材
22 球受部
22a 第1球受部
22b 第2球受部
23 軸
24 回動部材
25 入賞装置モータ
26 球検出センサ
27 位置検出センサ
30 嵌合凹部
31 軸孔
32 球流入部
33 球戻り誘導部
34 取付孔
37 回動基部
38 受入空間
39 球受入口
40 入賞領域
43 第1表示部
44 第2表示部
46 流下樋
47 軸受部
48 検出片
51 遊技制御装置
70 始動入賞装置
74 回動部材
75 通過領域
76 普通図柄始動ゲート
77 収納部
78 普図始動センサ
80 位置決め突起
82 蓋部材
83 止着孔
85 回動ガイド突起
86 回動ガイド孔
88 回動伝達軸
89 伝達ギア
90 流下方向変換部
91 球誘導部
100 始動入賞装置
101 入賞口
102 球受入口
103 球排出口
104 第1表示部
106 普通図柄始動ゲート
107 ゲート開口
108 ゲートセンサ
109 入賞ゲート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技球を入賞可能な入賞領域を有する入賞装置と、遊技盤上の遊技領域を流下する遊技球が前記入賞領域へ入賞することに基づき、所定の遊技を発生可能な制御手段と、を備えた遊技機において、
前記入賞装置は、
前記遊技領域を流下する遊技球を受け入れ可能な複数の球受部と、
該球受部に受け入れられた遊技球を流入可能な球流入部と、
該球流入部から流入した遊技球を検出する球検出手段と、
前記複数の球受部を可動させて何れかの球受部を前記球流入部に連通させるための駆動手段と、
何れの球受部が球流入部に連通しているかを検出する連通状態検出手段と、
を備え、
前記複数の球受部は、1つの球受部の球受入口を他の球受部の球受入口の開放方向とは異なる方向へ開放した状態で配設し、
前記駆動手段によって前記複数の球受部を前記球流入部の前面側で可動させ、複数の球受部のうちの何れかを前記球流入部に連通させて前記入賞領域を形成し、
前記制御手段は、
前記入賞領域に遊技球が入賞した場合に、前記連通状態検出手段の検出結果に基づいて、入賞領域を形成する球受部に対応して異なる遊技を発生する制御を行うことを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記入賞装置は、
前記球流入部を備え、前記遊技盤に当該入賞装置を取り付けるためのベース部材と、
該ベース部材の前面側に配設され、軸を中心として回動する回動部材と、
を備え、
前記回動部材に、前記軸を中心として前記複数の球受部を配設し、
前記球受部は、軸とは反対側に位置する外側部分を開放して球受入口を形成し、前記球流入部に対向し得る部分を、該球受入口に連通する状態で開放し、
前記駆動手段によって前記回動部材を回動し、前記複数の球受部のうち何れか一つが前記球流入部と連通するように構成したことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記ベース部材は、前記球流入部のうち前記回動部材の回動方向側の縁に、前記回動部材の回動方向へ向けて前方傾斜させた球戻り誘導部を形成し、
前記球受部に受け入れられた遊技球が球流入部へ流入する途中で、入賞領域のうち球受部と球流入部との連通箇所が遊技球よりも狭くなると、当該遊技球を球戻り誘導部により球受部側へ戻すように構成したことを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
【請求項4】
前記複数の球受部は、第1球受部と第2球受部とを含み、
前記制御手段は、
遊技球が前記第1球受部に入賞すると第1遊技を発生する制御を行い、
遊技球が前記第2球受部に入賞すると第2遊技を発生する制御を行い、
前記第1球受部または第2球受部の何れか一方を前記球流入部に連通させて前記遊技領域を流下する遊技球を受け入れ可能な状態に変換すると共に、他方を前記球流入部に連通させないで遊技球を受け入れない状態に変換することを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の遊技機。
【請求項5】
前記第1球受部と前記第2球受部とは、互いの球受入口を反対方向へ向けて開放したことを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
【請求項6】
前記回動部材は、前記遊技領域を流下する遊技球を通過可能な通過領域を形成し、該通過領域を通過する遊技球を検出する通過検出手段を備え、
前記通過検出手段は、前記回動部材の回動動作に基づいて遊技球を検出し易い状態と遊技球を検出し難い状態とに変換されることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の遊技機。
【請求項7】
前記通過領域は、前記第1球受部と第2球受部との間に形成されたことを特徴とする請求項6に記載の遊技機。
【請求項8】
前記第1球受部および第2球受部の側壁の外部に、遊技球の流下方向を変換させる流下方向変換部を備え、
該流下方向変換部は、前記回動部材の回動動作に基づいて前記第1球受部及び第2球受部が略水平状態となった場合に、遊技球を前記通過領域へ誘導する球誘導部を形成することを特徴とする請求項7に記載の遊技機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2006−55342(P2006−55342A)
【公開日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−239749(P2004−239749)
【出願日】平成16年8月19日(2004.8.19)
【出願人】(000132747)株式会社ソフィア (2,465)
【Fターム(参考)】