説明

運転支援表示装置

【課題】車両後方、又は前方の、前、左右、及び下方向の広い範囲の撮像から表示において、目的に応じた視認性の高い被写体の形状表示、被写体と車両の方向性や位置関係の視認性向上、及び画面上で移動する被写体に対する目線の移動を容易にする運転支援表示装置を提供する。
【解決手段】車両前後方向、車両前後方向から垂直に下の方向、水平に左の方向、水平に右の方向、にそれぞれ垂直な平面上の正方形の被写体が、各方向に対応した領域内で同じ大きさの正方形又は長方形に表示される前方向補正画像表示領域41−1と他の表示領域が隣接配置され、隣接付近の表示画像は一致し、水平な地面に垂直或いは車両左右方向の直線と一致する直線である。更に、左方向補正画像表示領域41−3L、又は右方向補正画像表示領域41−3Rの下辺と、下方向補正画像表示領域41−2の左辺、又は右辺は同じ位置の車両前後方向直線と一致する直線である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載カメラにて撮像した車両後方、又は前方の画像を処理して運転者に提示する運転支援表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車載カメラを車両のリアトランク部等、またはフロントグリル等に設置し、この車載カメラで撮像した画像を運転者に提示することで、車両後方または前方の様子を運転者に知らせる運転支援表示装置が普及している。
【0003】
そしてその撮像表示範囲はより広い範囲が求められている。
【0004】
これを実現するために、複数の車載カメラを用いた撮像や広角のレンズを用いた撮像、そして撮像された広い範囲の画像を限られた表示領域に表示する方法まで様々である。
【0005】
このような運転支援表示装置の中で広角のレンズを用いた撮像を示す例として特許文献1が挙げられる。
【0006】
前記特許文献1では図57のように広角のレンズで撮像した場合の撮像画像が示されている。ここに示される被写体として、101−1は車載カメラを横切る地面上の横直線、101−2は建物による地面からの垂直線と見なすことができる。
【0007】
広角な撮像画像の補正処理を示す例としては特許文献2が挙げられる。
【0008】
前記特許文献2では図58のように全周囲の撮像画像を、メルカトール図法で展開した全周囲補正画像が示されている。図58から仮に水平方向でおよそ180°相当の範囲を切り出した場合を図59、図60に示す。図59、図60に示される、102−2−1は建物による地面からの垂直線と見なすことができる。また図59の102−2−2は、車載カメラの手前から奥の方向に平行な横断歩道の縦縞模様、図60の102−3−1は、車載カメラを横切る地面上の横直線と見なすことができる。
【0009】
複数の車載カメラを用いた撮像と、その画像表示を示す例として特許文献3が挙げられる。
【0010】
前記特許文献3では図61のように、3つの車載カメラで撮像された画像のうち、後方左を撮像するアングルに取り付けられた車載カメラからの画像を後方左画像表示領域71に、後方右を撮像するアングルに取り付けられた車載カメラからの画像を後方右画像表示領域72に、直後方を撮像するアングルに取り付けられた車載カメラからの画像を直後方画像表示領域73に、表示する画像が示されている。
【0011】
これらの画像配置では、後方左画像表示領域71及び後方右画像表示領域72が、直後方画像表示領域73の上辺に覆われるように置かれている。
【0012】
そして、図61の状態3から状態5のように、車両を横切る移動体Tの位置が後方左画像表示領域71から直後方画像表示領域73へ移るのに対応して、直後方画像表示領域73において、後方左画像表示領域71における移動軌跡Fに連なる向きである直後方画像表示領域73の補助画像案内軌跡F'上に補助画像M'を出現させることで、断絶感の和らげと直後方画像表示領域73への目の導きを図っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開2007−22176号公報
【特許文献2】特開2008−5478号公報
【特許文献3】特開2008−258822号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
しかしながら、前記従来の特許文献1のように広角のレンズで撮像を行った場合、本来直線である101−1や101−2の被写体が、レンズの光軸に対する角度の関係次第で、目で見て明らかに曲がって撮像されるため、撮像された画像をそのまま表示した場合、101−1が横向きあるのか、101−2が垂直であるのか、或いは直線であるのか視認しにくいという課題を有していた。
【0015】
このような画像を視認しやすい画像にする手段として特許文献2に示される、画像補正方法が考えられる。
【0016】
この補正方法では前記垂直な被写体は102−2−1のように、表示画像上で垂直な直線になって表示されるので垂直な被写体の視認性は高い。
【0017】
しかし、地面の102−3−1においては101−1と同等に曲がっており、正面付近は横方向に表示され、尚かつ左右の遠い位置では縦向きに近い傾きで表示されているので、102−3−1が全体に渡って横向きなのか、或いは直線であるのか、前記特許文献1同様に視認しにくい。
【0018】
また運転支援の用途では車両との位置関係を視認させるために、バンパー等の車体端部を画像の下側に映り込ませる場合があるが、その場合においても同様の曲がり方となるので、バンパー等の車体端部であることも視認しにくい。
【0019】
102−2−2においては横断歩道の撮像位置から前後方向の模様について、これは特に撮像位置に近い位置に相当するものであり、この位置において前後方向の直線が明らかに左右外側に広がるように曲がっているので、運転支援として自己の車幅や車両の進行方向との関係をも視認しにくいという課題を有していた。
【0020】
一方で、広角でないレンズによる撮像であれば、前記特許文献2のような画像補正を行わずとも直線の被写体が明らかに曲がることなく撮像は可能である。その場合に前記の通り特許文献3のような表示例があるが、移動体Tが後方左画像表示領域71から直後方画像表示領域73に移動する際に、後方左画像表示領域71の右側に有る目線から後方左画像表示領域71上での移動体Tの移動方向とは逆方向となる直後方画像表示領域73の左側である画像出現位置Qへ目線を移動させなければならない。
【0021】
補助画像M'の表示により直後方画像表示領域73への目線の移動を誘導してはいるものの、完全に画像出現位置Qへの誘導ではないことや、画像出現位置Qへの目線の移動方向や移動幅は変わらないことから頭の中で位置関係を考える時間が残り、車両操作が滞る可能性があるという課題と共に直後方を撮像するアングルにおいて広角でないレンズでは、直後方と大きな角度差となるバンパー等の車体端部を映り込ませ、表示させることは困難であるという課題を有していた。
【0022】
本発明は、上記課題を解決するために、車両後方、又は前方の、前、左右、及び下方向の広い範囲の撮像から表示において、目的に応じた視認性の高い被写体の形状表示、被写体と車両の方向性や位置関係の視認性向上、及び画面上で移動する被写体に対する目線の移動が容易な運転支援表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0023】
前記従来の課題を解決するため、本発明の運転支援表示装置は、車両後方、又は前方の、前、左右、及び下方向の広い範囲を同じ位置から撮像する1つ又は複数の撮像手段と、前記撮像手段で撮像された画像を補正した補正画像を任意の補正画像表示領域に分割配置し、分割配置された前記補正画像と任意の表示位置にマスク描画を合成する画像処理手段と、前記画像処理手段によって処理された処理画像を表示する画像表示手段と、を備えることとし、前記画像処理手段は、水平な地面に平行な車両前後方向に平行な前方向仮想視線に対して垂直な前方向平面上であって前記地面に水平垂直な正方形の升目を撮像した場合に、前記前方向平面上の正方形の升目が表示画像上で水平垂直な正方形又は長方形に表示され、表示される正方形又は長方形の大きさが同じになるよう補正する前方向補正画像と、前記車両前後方向から水平に左0°を超え90°未満の左方向仮想視線に対して垂直な左方向平面上であって前記地面に水平垂直な正方形の升目を撮像した場合に、前記左方向平面上の正方形の升目が表示画像上で水平垂直な正方形又は長方形に表示され、表示される正方形又は長方形の大きさが同じになるよう補正する左方向補正画像と、前記車両前後方向から水平に右0°を超え90°未満の右方向仮想視線に対して垂直な右方向平面上であって前記地面に水平垂直な正方形の升目を撮像した場合に、前記右方向平面上の正方形の升目が表示画像上で水平垂直な正方形又は長方形に表示され、表示される正方形又は長方形の大きさが同じになるよう補正する右方向補正画像と、前記車両前後方向から垂直に下0°を超え90°以内の下方向仮想視線に対して垂直な下方向平面上であって車両左右方向に平行な直線と前記車両左右方向に平行な直線に直角な直線とからなる正方形の升目を撮像した場合に、前記平行直角からなる正方形の升目が表示画像上で水平垂直な正方形又は長方形に表示され、表示される正方形又は長方形の大きさが同じになるよう補正する下方向補正画像と、を生成し、前記前方向補正画像を前方向補正画像表示領域に、前記左方向補正画像を左方向補正画像表示領域に、前記右方向補正画像を右方向補正画像表示領域に、前記下方向補正画像を下方向補正画像表示領域に、表示するものであって、前記前方向補正画像表示領域の形状における、左辺及び右辺は表示される画像上で垂直な直線であり、下辺は表示される画像上で水平な直線であり、前記左方向補正画像表示領域の形状における、右辺は表示される画像上で垂直な直線であり、下辺は前記車両前後方向に平行で撮像位置より左側の前記地面上の直線と一致する直線であり、前記右方向補正画像表示領域の形状における、左辺は表示される画像上で垂直な直線であり、下辺は前記車両前後方向に平行で撮像位置より右側の前記地面上の直線と一致する直線であり、前記下方向補正画像表示領域の形状における、上辺は表示される画像上で水平で撮像位置よりも前側で前記地面に水平な車両左右方向に平行な前記地面上の直線と一致する直線であり、左辺は前記車両前後方向に平行で撮像位置より左側の前記地面上の直線と一致する直線であり、右辺は前記車両前後方向に平行で撮像位置より右側の前記地面上の直線と一致する直線であり、前記前方向補正画像表示領域の左辺と前記左方向補正画像表示領域の右辺、前記前方向補正画像表示領域の右辺と前記右方向補正画像表示領域の左辺、前記前方向補正画像表示領域の下辺と前記下方向補正画像表示領域の上辺、はそれぞれ互いに隣接するように配置され、3つの隣接する辺付近における互いの表示領域に表示される撮像画像は一致する関係とし、用途に応じて前記4つの補正画像表示領域の関係を維持した画像全体を左右で反転することとし、3つの隣接する辺には線又は点線による任意色のマスク描画と、前記4つの補正画像表示領域以外の隙間を任意色で埋めたマスク描画することとした。
【0024】
この構成によって、車両後方、又は前方の前、左右、及び下方向の広い範囲の撮像画像について、まず、全ての範囲が同時に表示させることができる。
【0025】
また、それぞれの補正画像表示領域に表示される画像は、車両前後方向を基準にした左方向、右方向、及び下方向に垂直な平面上の被写体の変形が抑えられた画像に補正させることができる。
【0026】
また、それぞれの表示領域を実際の方向と類似した関係で表示することができる。
【0027】
また、前方向と左方向、右方向、又は下方向とを移動する被写体は途切れることなく連続的に表示させることができる。
【0028】
また、それぞれの補正画像表示領域に表示される直線の被写体は全て直線で表示させることができる。
【0029】
また、前、左右方向の前記地面に垂直な直線の被写体は、前方向、左方向、又は右方向の補正画像表示領域において垂直な直線で表示させることができる。
【0030】
また、前、下方向の前記地面に水平で車両左右方向に平行な直線の被写体は、前方向、又は下方向の補正画像表示領域において水平な直線で表示させることができる。
【0031】
また、下方向補正画像表示領域の左辺及び右辺と、左方向及び右方向補正画像表示領域の下辺の形状によって、前記地面上の車両前後方向を表現することができる。
【0032】
また、隣接した各表示領域の境界を表示することができる。
【0033】
また、本発明の運転支援表示装置は、前記左方向補正画像表示領域または前記右方向補正画像表示領域の下辺と一致する前記車両前後方向に平行な前記地面上の直線について、前記前方向補正画像表示領域で表示される画像上の傾きと、前記左方向補正画像表示領域または前記右方向補正画像表示領域で表示される画像上の傾きを比較して、前記左方向補正画像表示領域または前記右方向補正画像表示領域で表示される傾きの方が水平方向に近くなるよう、左方向仮想視線及び右方向仮想視線の角度の調節、又は左方向平面及び右方向平面上の正方形の升目の表示形状が水平方向に引き伸ばされる調節、をすることとした。
【0034】
この構成によって、左方向、又は右方向補正画像表示領域に表示される、撮像の高さ以外の車両前後方向の直線は、表示される画像上での傾きを残しつつもその傾きを軽減させることができる。
【0035】
また、本発明の運転支援表示装置は、前記左方向平面上の正方形の升目を撮像した場合に、前記地面に対して水平な直線が前記左方向補正画像表示領域において視認できる程度の緩やかな左下がりで同じ大きさの平行四辺形の升目に、前記右方向平面上の正方形の升目を撮像した場合に、前記地面に対して水平な直線が前記右方向補正画像表示領域において視認できる程度の緩やかな右下がりで同じ大きさの平行四辺形の升目に、なるように表示することとした。
【0036】
この構成によって、前方向補正画像表示領域の地平線は表示される画像上で水平であるのに対して、左方向補正画像表示領域の地平線は表示される画像上で左下がり、右方向補正画像表示領域の地平線は表示される画像上で右下がり、とすることができる。
【0037】
また、本発明の運転支援表示装置は、前記左方向補正画像表示領域の下辺と前記下方向補正画像表示領域の左辺、前記右方向補正画像表示領域の下辺と前記下方向補正画像表示領域の右辺、はそれぞれ互いに隣接するように、尚かつそれぞれ互いに隣接させた2つの辺付近における互いの表示領域に表示される撮像画像は一致する関係とし、それぞれ互いに隣接させた2つの辺には線又は点線による任意色のマスク描画することとした。
【0038】
この構成によって、左方向と下方向、又は右方向と下方向とを移動する被写体も途切れることなく連続的に表示させることができる。
【0039】
また、本発明の運転支援表示装置は、前記左方向平面上の正方形の升目を撮像した場合に、前記地面に対して水平な直線が前記左方向補正画像表示領域において視認できる程度の緩やかな左下がりで同じ大きさの平行四辺形の升目に、前記右方向平面上の正方形の升目を撮像した場合に、前記地面に対して水平な直線が前記右方向補正画像表示領域において視認できる程度の緩やかな右下がりで同じ大きさの平行四辺形の升目に、なるように表示することとした。
【0040】
この構成によって、下方向補正画像表示領域における若干の縦引き伸ばしに止めながら、前方向補正画像表示領域の地平線は表示される画像上で水平であるのに対して、左方向補正画像表示領域の地平線は表示される画像上で左下がり、右方向補正画像表示領域の地平線は表示される画像上で右下がり、とすることができる。
【0041】
また、本発明の運転支援表示装置は、前記下方向補正画像表示領域の左辺または右辺と一致する、又は前記左方向補正画像表示領域又は前記右方向補正画像表示領域の下辺と一致する、前記車両前後方向に平行な前記地面上の車両前後方向直線と、前記下方向補正画像表示領域の上辺と一致する、又は前記前方向補正画像表示領域の下辺と一致する、前記車両左右方向に平行な前記地面上の車両左右方向直線との交点は、撮像位置真下の前記地面上の撮像原点を通り車両がハンドルを最大に切って曲がった場合に通過する前記地面上の車両通過範囲の最も内側の円と接する接線付近とすることとした。
【0042】
この構成によって、垂直な立体物が垂直に表示されることに加え、車両通過範囲の最も内側の円は、前方向補正画像表示領域と左方向補正画像表示領域、又は右方向補正画像表示領域との関係において、主に左方向補正画像表示領域、又は右方向補正画像表示領域に位置すると共に、前方向補正画像表示領域と左方向補正画像表示領域、又は右方向補正画像表示領域の境界に接するような位置関係とすることができる。
【発明の効果】
【0043】
以上のように、本発明の運転支援表示装置よれば、前、左右、及び下方向の広い範囲が欠落無く表示され、画像全体が実際の目線に近い形状や配置で表示され、尚かつ遠方である水平線が3つの表示領域に渡って水平に表示され、至近距離から遠方の範囲の被写体まで1ヶ所から見渡したかの如く画像全体を視認しやすい。
【0044】
また、前後方向、又は一定以上の離れた距離の左右方向を移動する被写体は途切れや段差なく表示されるので、運転支援に有効な左右方向もしくは前後方向の目線の移動が容易になる。
【0045】
また、直線の被写体は各表示領域内では全て直線で表示されるので、方向性を視認しやすい上に、左右の見渡しに相当する画像において前記地面に対して垂直な直線が垂直に表示されるので、運転支援に有効な前記地面と障害物の上下関係の視認性を向上させ、上下の見渡しに相当する画像において車両の真横方向の直線が水平に表示されるので、バンパー等の変形が抑えられた車両端部の表示と合わせて横方向に対する車両方向関係の視認性を向上させ、更に表示領域の辺の形状と合わせることで、運転支援に有効な車両の前後方向の視認性をも向上させる。
【0046】
隣接した各表示領域の境界部分の直線は折れているが、マスク描画によってその境界を視認できるので各表示領域別に視線が異なることを視認できる。
【0047】
また、本発明の運転支援表示装置よれば、左方向及び右方向補正画像表示領域に表示される前記地面上の車両前後方向直線は、遠い位置ほど地平線に近くなるような傾きが残っているので車両前後方向である奥行きの視認性は保持されるが、被写体の車両前後方向の像の傾きも軽減されることになるので実際の目線の見え方に近づけることができ、被写体の視認性が向上する。
【0048】
また、本発明の運転支援表示装置よれば、近くに立体物が無く模様の無い無限の前記地面を撮像した場合であっても、地平線が表示される画像上で視認できる程度の山なりの表示となるので、前方向補正画像表示領域が前方向を、左方向補正画像表示領域が左方向を、右方向補正画像表示領域が右方向を表示していると視認することができる。
【0049】
また、本発明の運転支援表示装置よれば、左右方向から下方向においても途切れや段差無く表示されるので、表示される画像全体の位置関係を更に視認しやすくなり、尚かつ画面上で移動する被写体に対する目線の移動が表示される画像全体に渡って容易になる。
【0050】
また、本発明の運転支援表示装置よれば、下方向補正画像表示領域が左方向及び右方向補正画像表示領域に繋がっている場合であっても、下方向補正画像表示領域の視認性に影響無く前方向補正画像表示領域が前方向を、左方向補正画像表示領域が左方向を、右方向補正画像表示領域が右方向を表示していると視認することができる。
【0051】
また、本発明の運転支援表示装置よれば、左方向、又は右方向の補正画像表示領域と前方向補正画像表示領域の境界を示す直線のマスク描画が、ハンドルを最大に切って曲がった場合に立体物と接触するか否かの目安線にもなり、車庫入れ等の車の移動と障害物の位置関係の視認性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の実施の形態1、2、3、4、5、6における運転支援表示装置の概略構成図
【図2】本発明の実施の形態1、2、3、4、5、6における運転支援表示装置の概略構成図
【図3】本発明の実施の形態1、2、3、4、5、6における運転支援表示装置の概略構成図
【図4】自車両に対する車載カメラの詳細な搭載状態を示す図
【図5】自車両に対する車載カメラの詳細な搭載状態を示す図
【図6】車載カメラ2の撮像する被写体を示す図
【図7】車載カメラ2の撮像する被写体を示す図
【図8】車載カメラ2の撮像する被写体を示す図
【図9】車載カメラ2の撮像する被写体を示す図
【図10】車載カメラ2の撮像する被写体を示す図
【図11】車載カメラ2の撮像する被写体を示す図
【図12】車載カメラ2の撮像する被写体を示す図
【図13】車載カメラ2の撮像する被写体を示す図
【図14】車両通過範囲との位置関係を示す図
【図15】撮像画像
【図16】本発明の実施の形態1における処理後の表示画像
【図17】本発明の実施の形態1における処理後の表示画像
【図18】本発明の実施の形態1における処理後の表示画像
【図19】本発明の実施の形態1における処理後の表示画像
【図20】本発明の実施の形態1における処理後の表示画像
【図21】本発明の実施の形態1における処理後の表示画像
【図22】本発明の実施の形態1における処理後の表示画像
【図23】本発明の実施の形態1における処理後の表示画像
【図24】本発明の実施の形態1における処理後の表示画像
【図25】本発明の実施の形態1における処理後の表示画像
【図26】撮像画像
【図27】本発明の実施の形態1における処理対象外の表示画像
【図28】本発明の実施の形態1における処理対象外の表示画像
【図29】本発明の実施の形態1における処理対象外の表示画像
【図30】撮像画像
【図31】本発明の実施の形態1における処理対象外の表示画像
【図32】本発明の実施の形態1における処理対象外の表示画像
【図33】本発明の実施の形態1における処理対象外の表示画像
【図34】撮像画像
【図35】本発明の実施の形態2における処理後の表示画像
【図36】本発明の実施の形態2における処理後の表示画像
【図37】本発明の実施の形態2における処理後の表示画像
【図38】本発明の実施の形態2における処理後の表示画像
【図39】本発明の実施の形態2、6における処理後の表示画像
【図40】本発明の実施の形態3における処理後の表示画像
【図41】本発明の実施の形態3における処理後の表示画像
【図42】本発明の実施の形態3における処理後の表示画像
【図43】本発明の実施の形態3における処理後の表示画像
【図44】撮像画像
【図45】本発明の実施の形態4における処理後の表示画像
【図46】本発明の実施の形態4における処理後の表示画像
【図47】本発明の実施の形態4における処理後の表示画像
【図48】本発明の実施の形態4における処理後の表示画像
【図49】本発明の実施の形態4における処理後の表示画像
【図50】本発明の実施の形態4における処理後の表示画像
【図51】本発明の実施の形態4における処理後の表示画像
【図52】本発明の実施の形態5における処理後の表示画像
【図53】本発明の実施の形態5における処理後の表示画像
【図54】本発明の実施の形態5における処理後の表示画像
【図55】本発明の実施の形態5における処理後の表示画像
【図56】本発明の実施の形態2、6における処理後の表示画像
【図57】広角のレンズで撮像した場合の撮像画像
【図58】メルカトール図法で展開した全周囲補正画像
【図59】全周囲補正画像からの切り出した補正画像
【図60】全周囲補正画像からの切り出した補正画像
【図61】従来の表示画像
【発明を実施するための形態】
【0053】
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0054】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における構成図である。
【0055】
図1において、1は運転支援表示装置が搭載される自車両であり、2は広い範囲を撮像する広角のレンズを使用した1つの車載カメラであり、3は車載カメラ2で撮像された画像を補正した補正画像を、任意の補正画像表示領域に分割配置し、任意の表示位置にマスク描画する画像処理部であり車載カメラ2に内蔵されている。
【0056】
4は画像処理部3によって処理された画像を表示するモニタである。
【0057】
尚、画像処理部3は図2に示されるようにモニタ4に内蔵される構成や、図3に示されるように画像処理装置5に内蔵される構成の何れであっても良い。
【0058】
また、広角のレンズを使用しない車載カメラを使用する場合には、図3に示されるように複数の車載カメラ2−1から2−nを使用した構成であっても良い。
【0059】
ただしこの場合は、補正後の画像の繋がりの関係に相違が出る可能性があるので、表示される画像にてその相違が目立たないところまで車載カメラ同士を近づけられるものとする。
【0060】
図1〜3は、車載カメラ2が車両の後方に搭載された図であるが、車両の前方に搭載しても良い。本発明の実施の形態1及び以降の実施の形態では車両後方に搭載することとする。
【0061】
図4、及び図5は自車両1に対する車載カメラ2の詳細な搭載状態を示している。
【0062】
図4については自車両1を上から見た図である。
【0063】
以降地面は水平であることとし、10は自車両1の後方側のバンパーであり、yは地面と平行で自車両1の前後方向を示すと共に自車両1の左右方向の中心とするy軸である。
【0064】
xは地面と平行で自車両1の左右方向を示すと共に自車両1の最後尾であるバンパー端に位置するx軸である。
【0065】
6はy軸とx軸が交差する点であり車両原点とする。
【0066】
車載カメラ2はy軸上に配置されているものとする。
【0067】
図5については自車両1を横から見た図である。
【0068】
yは図4と同一のy軸である。
【0069】
zは地面と垂直で自車両1の最後尾であるバンパー端に位置するz軸であり、図4と同一の車両原点6と交差する。
【0070】
7は車載カメラ2のレンズの光軸であり、y軸とのなす角は40°とする。
【0071】
30は撮像位置を示す撮像原点であり、車載カメラ2の撮像位置は車両原点6よりy軸方向−0.1m,z軸方向0.9mとする。
【0072】
また、最後尾であるバンパー端のz軸方向は0.6mとする。
【0073】
尚、これらの角度や位置関係は1つの例であり、実際は車両の種類によって様々に異なる。
【0074】
図6、図7、図9、及び図13は車両原点6を基準にした車載カメラ2が撮像する被写体を示す。
【0075】
図6において、21−1はy軸に平行な前方向仮想視線であり、21−2は前方向仮想視線21−1に垂直でy軸方向1.2mに位置する前方向平面であり、21は、前方向平面21−2上にあって、0.5mの均等間隔で地面に対して平行直角な正方形となる、図に示される範囲の前方向平面上の升目であり、21Gは前方向平面上の升目21に含まれる地面上の車両左右方向直線であり、21Lは前方向平面上の升目21に含まれ、車両原点6よりx軸方向1.5mに位置する垂直線であり、21Rは前方向平面上の升目21に含まれ、車両原点6よりx軸方向−1.5mに位置する垂直線である。
【0076】
図7において、21Gは図6における車両左右方向直線21Gと同一であり、22−1−1はy軸から下90°の方向となる下方向仮想視線であり、22−1−2は下方向仮想視線22−1−1に垂直で地面上に位置する下方向平面であり、22−1は、下方向平面22−1−2上にあって、0.5mの均等間隔で車両左右方向直線21Gに対して平行直角な正方形となる、図に示される範囲の下方向平面上の升目と、車両左右方向直線21Gと、車載カメラ2の真下に相当するx軸と平行な地面上の直線とからなる下方向平面上の升目である。
【0077】
図9において、21Lは図6における垂直線21Lと同一であり、21Rは図6における垂直線21Rと同一であり、23−1−1Lはy軸から左45°の方向となる左方向仮想視線であり、23−1−2Lは左方向仮想視線23−1−1Lに垂直で車両原点6よりx軸方向1.5m、y軸方向1.2mを通る左方向平面であり、23−1Lは、左方向平面23−1−2L上にあって、0.5mの均等間隔で地面に対して平行直角な正方形であり、垂直線21Lが含まれる図に示される範囲の左方向平面上の升目であり、23−1−1Rはy軸から右45°の方向となる右方向仮想視線であり、23−1−2Rは右方向仮想視線23−1−1Rに垂直で車両原点6よりx軸方向−1.5m、y軸方向1.2mを通る右方向平面であり、23−1Rは、右方向平面23−1−2R上にあって、0.5mの均等間隔で地面に対して平行直角な正方形であり、垂直線21Rが含まれる図に示される範囲の右方向平面上の升目である。
【0078】
図13において、24は、y軸方向−0.1m、及び0mから3.5mまで0.5m間隔でx軸に平行な無限の直線9本と、x軸方向10m、−10m、0mから±2.5mまで0.5m間隔でy軸に平行でy軸正方向無限の直線13本からなる地面上の直線であり、24−15Lは地面上の直線24に含まれ、x軸方向1.5mに位置する車両前後方向直線であり、24−15Rは地面上の直線24に含まれ、x軸方向−1.5mに位置する車両前後方向直線である。
【0079】
図15は画像処理を行う前の撮像画像である。
【0080】
図4、及び図5に示される搭載状態にて、図6、図7、及び図9に示される前方向平面上の升目21、下方向平面上の升目22−1、左方向平面上の升目23−1L、及び右方向平面上の升目23−1Rと、地平線8を同時に撮像した場合、図15のように撮像されるものとする。
【0081】
9はイメージサークルであり、レンズ光軸から90°の方向までが撮像されているものとする。
【0082】
広角なレンズで撮像した場合、イメージサークル内に示される各線の様に本来直線である被写体が様々に曲がって撮像される。
【0083】
次に画像処理部3の処理について説明する。
【0084】
図16から図25は、撮像された画像が画像処理部3によって同一処理され、モニタ4によって表示された表示画像である。
【0085】
通常、車両後方の撮像画像の表示は画像全体を左右反転した鏡像を表示するのが一般的であるが、本発明の実施の形態1及び以降の実施の形態では、撮像画像や表示画像の左右の関係を容易に説明するために、全て左右反転をしない画像を例にすることとする。
【0086】
図16はモニタ4の表示範囲に対する画像処理部3の処理後の画像配置を示すものである。
【0087】
41−1は表示範囲の中央上側に配置された前方向補正画像表示領域であり、41−2は前方向補正画像表示領域41−1の下に配置された下方向補正画像表示領域であり、41−3Lは前方向補正画像表示領域41−1の左に配置された左方向補正画像表示領域であり、41−3Rは前方向補正画像表示領域41−1の右に配置された右方向補正画像表示領域であり、41−4は前方向補正画像表示領域41−1と下方向補正画像表示領域41−2が隣接する辺の表示位置に任意色の点線が常に表示されるようにした点線マスク描画であり、41−5Lは前方向補正画像表示領域41−1と左方向補正画像表示領域41−3Lが隣接する辺の表示位置に任意色の点線が常に表示されるようにした点線マスク描画であり、41−5Rは前方向補正画像表示領域41−1と右方向補正画像表示領域41−3Rが隣接する辺の表示位置に任意色の点線が常に表示されるようにした点線マスク描画であり、41−6L、41−6R、41−7L、及び41−7Rは前方向補正画像表示領域41−1、下方向補正画像表示領域41−2、左方向補正画像表示領域41−3L、及び右方向補正画像表示領域41−3R以外の表示領域に任意色が常に表示されるようにした面マスク描画である。
【0088】
図17は図16の配置にて図15の撮像画像を処理した画像である。
【0089】
図17における、前方向補正画像表示領域41−1に表示する画像は、被写体が前方向平面上の升目21であった場合に、表示上で水平垂直な正方形でそれぞれの正方形の大きさが同じになるよう補正している。
【0090】
尚、表示する升目は長方形となるような補正としても良い。
【0091】
また、前方向補正画像表示領域41−1における、下辺は車両左右方向直線21Gと、左辺は垂直線21Lと、右辺は垂直線21Rと一致させている。
【0092】
下方向補正画像表示領域41−2に表示する画像は、被写体が下方向平面上の升目22−1のうちの正方形の升目であった場合に、表示上で水平垂直な正方形でそれぞれの正方形の大きさが同じになるよう補正している。
【0093】
尚、表示する升目は長方形となるような補正としても良い。
【0094】
また、下方向補正画像表示領域41−2における、上辺は、車両左右方向直線21Gと一致させ、前方向補正画像表示領域41−1の下辺の配置と隣接させ、x軸方向の位置が前方向補正画像表示領域41−1における下辺の車両左右方向直線21Gのx軸方向の位置と一致させている。
【0095】
また、下方向補正画像表示領域41−2における、左辺は垂直線21Lとx軸方向で同一距離である車両前後方向直線24−15Lと一致させている。
【0096】
また、下方向補正画像表示領域41−2における、右辺は垂直線21Rとx軸方向で同一距離である車両前後方向直線24−15Rと一致させている。
【0097】
尚、下方向補正画像表示領域41−2における下辺は、撮像位置であるy軸方向−0.1mと一致させているが、y軸方向でどこまでを表示させるかは任意である。
【0098】
左方向補正画像表示領域41−3Lに表示する画像は、被写体が左方向平面上の升目23−1Lであった場合に、表示上で水平垂直な縦長の長方形でそれぞれの縦長の長方形の大きさが同じになるよう補正している。
【0099】
左方向平面上の升目23−1Lが左方向平面上で無限に続く正方形の升目であった場合は、左方向補正画像表示領域41−3L全体に渡って長方形の升目が表示されるよう補正している。
【0100】
尚、表示する升目は正方形、横長の長方形となるような補正としても良い。
【0101】
また、左方向補正画像表示領域41−3Lにおける、右辺は、垂直線21Lと一致させ、前方向補正画像表示領域41−1の左辺の配置と隣接させ、z軸方向の位置が前方向補正画像表示領域41−1における左辺の垂直線21Lのz軸方向の位置と一致させている。
【0102】
また、左方向補正画像表示領域41−3Lにおける、下辺は垂直線21Lとx軸方向で同一距離である車両前後方向直線24−15Lと一致させている。
【0103】
尚、左方向補正画像表示領域41−3Lにおける、左上の左下がりの辺は、イメージサークル9であり、この辺より左上には画像が撮像されない。そのために面マスク描画41−7Lと共に斜めの形状となっているが、搭載状態やレンズの特性によって撮像できていればこの辺は不要である。
【0104】
また、左方向補正画像表示領域41−3Lにおける左辺は、撮像位置であるy軸方向−0.1mと一致させているが、y軸方向でどこまでを表示させるかは任意である。
【0105】
右方向補正画像表示領域41−3Rに表示する画像は、被写体が右方向平面上の升目23−1Rであった場合に、表示上で水平垂直な縦長の長方形でそれぞれの縦長の長方形の大きさが同じになるよう補正している。
【0106】
右方向平面上の升目23−1Rが右方向平面上で無限に続く正方形の升目であった場合は、右方向補正画像表示領域41−3R全体に渡って長方形の升目が表示されるよう補正している。尚、表示する升目は正方形、横長の長方形となるような補正としても良い。
【0107】
また、右方向補正画像表示領域41−3Rにおける、左辺は、垂直線21Rと一致させ、前方向補正画像表示領域41−1の右辺の配置と隣接させ、z軸方向の位置が前方向補正画像表示領域41−1における右辺の垂直線21Rのz軸方向の位置と一致させている。
【0108】
右方向補正画像表示領域41−3Rにおける、下辺は垂直線21Rとx軸方向で同一距離である車両前後方向直線24−15Rと一致させている。
【0109】
尚、右方向補正画像表示領域41−3Rにおける、右上の右下がりの辺は、イメージサークル9であり、この辺より右上には画像が撮像されない。そのために面マスク描画41−7Rと共に斜めの形状となっているが、搭載状態やレンズの特性によって撮像できていればこの辺は不要である。
【0110】
また、右方向補正画像表示領域41−3Rにおける右辺は、撮像位置であるy軸方向−0.1mと一致させているが、y軸方向でどこまでを表示させるかは任意である。
【0111】
以上の様な画像処理部3の処理にて、図13に示される地面上の直線24と地平線8と自車両1のバンパー10を同時に撮像した場合は、図18のように表示される。
【0112】
地面上の直線24と地平線8と自車両1のバンパー10に加え、1辺が1.5mの正六面体で地面上に存在する直方体11を同時に撮像した場合で、直方体11がy軸方向1.5m、x軸方向10mに位置する時、図19のように表示され、直方体11がy軸方向1.5m、x軸方向2.5mに位置する時、図20のように表示され、直方体11がy軸方向1.5m、x軸方向1.0mに位置する時、図21のように表示され、直方体11がy軸方向3.5m、x軸方向2.5mに位置する時、図22のように表示され、直方体11がy軸方向2.5m、x軸方向2.5mに位置する時、図23のように表示され、直方体11がy軸方向0.5m、x軸方向2.5mに位置する時、図24のように表示される。
【0113】
地面上の直線24と地平線8と自車両1のバンパー10に加え、地面上に存在し幅0.5m、奥行き0.1m、高さ0.1mの直方体であって、x軸方向0.5mと−0.5mの2ヶ所に位置し、y軸方向1.5mに位置する直方体12−1と、y軸方向1.1mに位置する直方体12−2と、y軸方向0.5mに位置する直方体12−3とを同時に撮像した場合は図25のように表示される。
【0114】
図15と図17とを比較してわかるように、前方向平面上の升目21、下方向平面上の升目22−1、左方向平面上の升目23−1L、右方向平面上の升目23−1Rが正方形又は長方形に表示されることから、処理画像は車両前後方向であるy軸を基準に0°、左右45°、真下90°の仮想的な目線に近い形状で変換されている。
【0115】
そして実際の目線の見え方と似た配置関係に前方向補正画像表示領域41−1、下方向補正画像表示領域41−2、左方向補正画像表示領域41−3L、右方向補正画像表示領域41−3Rがある。
【0116】
これらは図18から図25に表示された地面上の直線24、地平線8、バンパー10、各位置にある直方体11、直方体12−11から直方体12−3の表示位置や形状から見ても明らかである。
【0117】
更に全ての直線は直線で表示され、左右の見渡しに相当する前方向補正画像表示領域41−1、左方向補正画像表示領域41−3L、右方向補正画像表示領域41−3Rにおいては、地面に垂直な直線が表示される画像上で垂直に表示され、自車両1の後方の上下の見渡しに相当する前方向補正画像表示領域41−1、下方向補正画像表示領域41−2においては、地面に平行な車両左右方向の直線が、各直方体含めて表示される画像上で水平に表示される。
【0118】
図18における左方向補正画像表示領域41−3L、及び右方向補正画像表示領域41−3Rにおいて、地面上の直線24におけるy軸方向−0.1mでx軸に平行な無限の直線が表示できていることと、その直線と地平線8が交差している所まで表示できていることから、車載カメラ2の位置から水平方向で180゜の範囲まで広角な表示できている。
【0119】
図17における下方向平面上の升目22−1において、y軸方向−0.1mでx軸に平行な直線が表示できていることから、車載カメラ2の位置の真下まで表示できている。
【0120】
図18において、車両前後方向直線24−15L、及び車両前後方向直線24−15Rは、下方向補正画像表示領域41−2、左方向補正画像表示領域41−3L、及び右方向補正画像表示領域41−3Rにそれぞれ表示できていることから、車両前後方向直線24−15L、及び車両前後方向直線24−15R付近の撮像画像は欠落無く表示できている。
【0121】
図19から図21は、図61の移動体Tと同様に直方体11が自車両1の左から右方向に移動し、左方向補正画像表示領域41−3Lから前方向補正画像表示領域41−1へと直方体11の表示位置が移動する例で、左方向補正画像表示領域41−3Lと補正画像表示領域41−1を跨る位置で直方体11の線に折り目は入るものの線のずれといった段差無く表示位置が移動し、目線はそのまま左から右への移動が継続する。
【0122】
右方向補正画像表示領域41−3Rと補正画像表示領域41−1の関係も同様である。
【0123】
図22から図24は、自車両1の後方かつ側方にあたる直方体11が車両前後方向で自車両1に近づくか、もしくは自車両1が車両前後方向で直方体11方向に移動して直方体11に近づくことと同様の例で、直方体11の表示位置の移動は図19から図21と同様、段差無く表示位置が移動し、目線はそのまま右から左への移動が継続することに加え、表示される画像の上下方向の大きさが、直方体11と自車両1との距離が近づくのと合わせて大きくなり、距離感の視認性が保たれている。
【0124】
更にこの場合の直方体11の移動方向は左方向補正画像表示領域41−3Lの下辺の傾きからも容易に想像できる。
【0125】
図25は自車両1が車庫入れ等で後退し、車止めに近づく場合を想定している例で、直方体12−1から直方体12−3は自車両1との距離が近づく場面を同時に示したものである。この場合も図19から図21の直方体11の移動と同様、線に折り目は入るものの線のずれといった段差無く表示位置が移動し、目線はそのまま上から下への移動が継続する。
【0126】
更にこの場合の直方体12−11から直方体12−3の移動方向は下方向補正画像表示領域41−2の左辺、及び右辺の傾きからも容易に想像できる。
【0127】
尚、前方向仮想視線21−1、下方向仮想視線22−1−1、左方向仮想視線23−1−1L、右方向仮想視線23−1−1Rはどの位置を通過しても良い。
【0128】
また、各方向補正画像表示領域の境界に表示される画像が一致させていることを簡単に図示するために、各方向平面の交差する位置と直接各方向補正画像表示領域の境界の位置とを一致させているが、前方向平面21−2、下方向平面22−1−2、左方向平面23−1−2L、右方向平面23−1−2Rについても各方向仮想視線に基づく角度が保たれていればどの位置を通過しても良く、前方向平面上の升目21、下方向平面上の升目22−1、左方向平面上の升目23−1L、右方向平面上の升目23−1Rについても各方向平面内で正方形の升目となる被写体であれば良い。
【0129】
一方で左方向仮想視線23−1−1L、及び右方向仮想視線23−1−1Rはy軸から左、又は右方向に0°、又は90°とはしない。
【0130】
仮にy軸から左0°及びy軸から右0°とした場合、図9に示される左方向平面上の升目23−1L、右方向平面上の升目23−1Rに相当する升目は、図11に示される左方向平面上の升目23−3L、右方向平面上の升目23−3Rのようになる。
【0131】
従って、図6、図7、及び図11に示される前方向平面上の升目21、下方向平面上の升目22−1、左方向平面上の升目23−3L、及び右方向平面上の升目23−3Rと、地平線8を同時に撮像した場合、図26のように撮像され図16に相当する画像配置は例えば図27のようになる。
【0132】
図27に示される41−1、41−2、41−4は図16と同一であり、42−3Lは左方向平面上の升目23−3Lに対応した補正画像が表示される左方向補正画像表示領域であり、42−3Rは右方向平面上の升目23−3Rに対応した補正画像が表示される右方向補正画像表示領域であり、42−5Lは点線マスク描画41−5Lに相当する点線マスク描画であり、42−5Rは点線マスク描画41−5Rに相当する点線マスク描画であり、42−6L、42−6Rは面マスク描画41−6L、41−6Rに相当する面マスク描画であり、図26の撮像画像は図28のように表示される。
【0133】
尚、左方向補正画像表示領域42−3Lの左上、右方向補正画像表示領域42−3Rの右上は撮像されている範囲であるので面マスク描画41−7L、及び41−7Rに相当する面マスク描画は無い。
【0134】
図13に示される地面上の直線24と地平線8と自車両1のバンパー10を同時に撮像した場合は図29のように表示される。
【0135】
特に左右方向180°は車両左右方向無限の直線を表示することに相当するので表示させることは不可能である。
【0136】
このことから左右方向の表示範囲が狭くなることが言えるが、図29からわかるように、左方向、及び右方向の表示範囲は図18と比較して明らかに狭くなっている。更に横方向の目線であるべき画像が前方向の目線に相当する画像に補正されているので横方向に引き伸ばされた不自然な形状になる。
【0137】
仮にy軸から左90°及びy軸から右90°とした場合、図9に示される左方向平面上の升目23−1L、右方向平面上の升目23−1Rに相当する升目は、図12に示される左方向平面上の升目23−4L、右方向平面上の升目23−4Rのようになる。
【0138】
従って、図6、図7、及び図12に示される前方向平面上の升目21、下方向平面上の升目22−1、左方向平面上の升目23−4L、及び右方向平面上の升目23−4Rと、地平線8を同時に撮像した場合、図30のように撮像され図16に相当する画像配置は例えば図31のようになる。
【0139】
図31に示される41−1、41−2、41−4は図16と同一であり、43−3Lは左方向平面上の升目23−4Lに対応した補正画像が表示される左方向補正画像表示領域であり、43−3Rは右方向平面上の升目23−4Rに対応した補正画像が表示される右方向補正画像表示領域であり、43−5Lは点線マスク描画41−5Lに相当する点線マスク描画であり、43−5Rは点線マスク描画41−5Rに相当する点線マスク描画であり、43−6L、43−6R、43−7L、43−7Rは面マスク描画41−6L、41−6R、41−7L、41−7Rに相当する面マスク描画であり、図30の撮像画像は図32のように表示される。
【0140】
図13に示される地面上の直線24と地平線8と自車両1のバンパー10を同時に撮像した場合は図33のように表示される。
【0141】
図33からわかるように、左方向補正画像表示領域41−1に表示される車両左右方向の直線と、左方向補正画像表示領域43−3L、及び右方向補正画像表示領域43−3Rに表示される車両前後方向の直線が共に水平に表示されるので、前後関係と左右関係の区別がつかなくなる。
【0142】
下方向仮想視線22−1−1においても、左方向仮想視線23−1−1L、及び右方向仮想視線23−1−1Rをy軸から前記左右0°とした場合と同様の原理からy軸から下方向に0°とはしない。
【0143】
以上のように本実施の形態によれば、前、左右、及び下方向の広い範囲が欠落無く表示され、画像全体が実際の目線に近い形状や配置で表示され、尚かつ遠方である水平線が3つの表示領域に渡って水平に表示され、至近距離から遠方の範囲の被写体まで1ヶ所から見渡したかの如く画像全体を視認しやすい。
【0144】
また、前後方向、又は一定以上の離れた距離の左右方向を移動する被写体は途切れや段差なく表示されるので、運転支援に有効な左右方向もしくは前後方向の目線の移動が容易になる。
【0145】
また、直線の被写体は各表示領域内では全て直線で表示されるので、方向性を視認しやすい上に、左右の見渡しに相当する画像において地面に対して垂直な直線が垂直に表示されるので、運転支援に有効な地面と障害物の上下関係の視認性を向上させ、上下の見渡しに相当する画像において車両の真横方向の直線が水平に表示されるので、バンパー等の変形が抑えられた車両端部の表示と合わせて横方向に対する車両方向関係の視認性を向上させ、更に表示領域の辺の形状と合わせることで、運転支援に有効な車両の前後方向の視認性をも向上させる。
【0146】
隣接した各表示領域の境界部分の直線は折れているが、マスク描画によってその境界を視認できるので各表示領域別に視線が異なることを視認できる。
【0147】
(実施の形態2)
図37は、本発明の実施の形態1から左方向補正画像表示領域、及び右方向補正画像表示領域を調節した本発明の実施の形態2における表示画像である。
【0148】
図10において、23−2−1Lは図9における左方向仮想視線23−1−1Lのy軸から左45°の方向を60°に調節した左方向仮想視線であり、23−2−2Lは左方向仮想視線23−2−1Lに垂直で左方向平面23−1−2Lと同様x軸方向1.5m、y軸方向1.2mを通る左方向平面であり、23−2−1Rは図9における右方向仮想視線23−1−1Rのy軸から右45°の方向を60°に調節した右方向仮想視線であり、23−2−2Rは右方向仮想視線23−2−1Rに垂直で右方向平面23−1−2Rと同様x軸方向−1.5m、y軸方向1.2mを通る右方向平面であり、23−2Lは左方向平面23−2−2L上にあって、左方向平面上の升目23−1Lに相当する図に示される範囲の左方向平面上の升目であり、23−2Rは右方向平面23−2−2R上にあって、左方向平面上の升目23−1Lに相当する図に示される範囲の右方向平面上の升目である。
【0149】
図6、図7、及び図10に示される前方向平面上の升目21、下方向平面上の升目22−1、左方向平面上の升目23−2L、及び右方向平面上の升目23−2Rと、地平線8を同時に撮像した場合、図34のように撮像され図16に相当する画像配置は例えば図35のようになる。
【0150】
図35に示される41−1、41−2、41−4は図16と同一であり、44−3Lは左方向平面上の升目23−2Lに対応した補正画像が表示される左方向補正画像表示領域であり、44−3Rは右方向平面上の升目23−3Rに対応した補正画像が表示される右方向補正画像表示領域であり、44−5Lは点線マスク描画41−5Lに相当する点線マスク描画であり、44−5Rは点線マスク描画41−5Rに相当する点線マスク描画であり、44−6L、44−6R、44−7L、44−7Rは面マスク描画41−6L、41−6R、41−7L、41−7Rに相当する面マスク描画であり、図34の撮像画像は図36のように表示される。
【0151】
図13に示される地面上の直線24と地平線8と自車両1のバンパー10を同時に撮像した場合は図37のように表示される。
【0152】
車両前後方向直線24−15Lと一致する左方向補正画像表示領域44−3Lの下辺の傾きが、左方向補正画像表示領域41−3Lと比較して水平方向に緩やかである。
【0153】
車両前後方向直線24−15Rと一致する右方向補正画像表示領域44−3Rの下辺の傾きも、右方向補正画像表示領域41−3Rと比較して水平方向に緩やかである。
【0154】
このように左方向仮想視線、及び右方向仮想視線の角度を調節することによって、地平線8の表示される傾きを変えずに車両前後方向直線の表示される傾きを前方向補正画像表示領域に対して緩やかにできていることがわかる。
【0155】
本発明の実施の形態1における図24と同様の撮像条件の場合は図39のように表示される。
【0156】
図24に表示される直方体11の形状に対して図39に表示される直方体11の形状は左方向に開いた台形から長方形へと近づいているが、車両前後方向の傾きは残っている。
【0157】
尚、左方向仮想視線、及び右方向仮想視線の角度を調節せずとも左方向補正画像表示領域41−3L、右方向補正画像表示領域41−3Rを横方向に引き伸ばし、そこに表示される補正画像も平面上の升目が常に同じ大きさの長方形になることを維持しつつ横方向に引き伸ばせば、車両前後方向直線の表示される傾きの関係を同様に調節できる。
【0158】
左方向仮想視線、及び右方向仮想視線の角度調節、及び左方向及び右方向の補正画像表示領域の引き伸ばし、の両方によっても車両前後方向直線の表示される傾きの関係を調節できる。
【0159】
これらは表示領域全体と、前方向及び下方向の補正画像表示領域の大きさとの関係を考慮して調節すれば良い。
【0160】
以上のように本実施の形態によれば、左方向及び右方向補正画像表示領域に表示される前記地面上の車両前後方向直線は、遠い位置ほど地平線に近くなるような傾きが残っているので車両前後方向である奥行きの視認性は保持されるが、被写体の車両前後方向の像の傾きも軽減されることになるので実際の目線の見え方に近づけることができ、被写体の視認性が向上する。
【0161】
(実施の形態3)
図42は、本発明の実施の形態2から左方向補正画像表示領域または右方向補正画像表示領域を調節した本発明の実施の形態3における表示画像である。
【0162】
図40における41−1、41−2、41−4は図16と同一であり、45−3Lは左方向補正画像表示領域44−3Lを変形させた左方向補正画像表示領域であり、45−3Rは右方向補正画像表示領域44−3Rを変形させた右方向補正画像表示領域であり、45−5Lは点線マスク描画44−5Lに相当する点線マスク描画であり、45−5Rは点線マスク描画44−5Rに相当する点線マスク描画であり、45−6L、45−6R、45−7L、45−7Rは面マスク描画44−6L、44−6R、44−7L、44−7Rに相当する面マスク描画であり、図34の撮像画像は図41のように表示される。
【0163】
左方向補正画像表示領域45−3Lに表示される補正画像は、左方向平面上の升目23−2Lが視認できる程度の緩やかな左下がりで同じ大きさの平行四辺形の升目となるように変形しており、左方向補正画像表示領域45−3Lはこの変形に合わせている。
【0164】
右方向補正画像表示領域45−3Rに表示される補正画像は、左方向平面上の升目23−2Rが視認できる程度の緩やかな右下がりで同じ大きさの平行四辺形の升目となるように変形しており、右方向補正画像表示領域45−3Rはこの変形に合わせている。
【0165】
このようにすることで、図13に示される地面上の直線24と地平線8と自車両1のバンパー10を同時に撮像した場合は図42のように表示される。
【0166】
前方向補正画像表示領域41−1に表示される地平線8は水平のまま表示され、これと繋がって左方向補正画像表示領域45−3Lに表示される地平線8は視認できる程度の緩やかな左下がりとなり、右方向補正画像表示領域45−3Rに表示される地平線8は視認できる程度の緩やかな右下がりとなる。
【0167】
尚、本発明の実施の形態1における図19と同様の撮像条件の場合は図43のように表示され、変形前の本発明の実施の形態2であれば図38のように表示される。
【0168】
図19と同様の撮像条件における直方体11の位置であれば、図38に表示される直方体11の車両前後方向の上辺の傾きのように緩やかな右下がりであるのが実際の目線の見え方に近いが、図43ではほぼ水平に表示されている。
【0169】
このように車両前後方向の形状において、地平線8の上付近のみの限られた範囲で実際の目線の見え方とは少し異なるが、左方向又は右方向の補正画像表示領域全体の視認性には影響は無いと言える。
【0170】
以上のように本実施の形態によれば、近くに立体物が無く模様の無い無限の前記地面を撮像した場合であっても、地平線が表示される画像上で視認できる程度の山なりの表示となるので、前方向補正画像表示領域が前方向を、左方向補正画像表示領域が左方向を、右方向補正画像表示領域が右方向を表示していると視認することができる。
【0171】
(実施の形態4)
図47は、本発明の実施の形態1から下方向補正画像表示領域を調節した本発明の実施の形態4における表示画像である。
【0172】
図8において、22−2−1は図7における下方向仮想視線22−1−1のy軸から下90°の方向を59°に調節した下方向仮想視線であり、22−2−2は下方向仮想視線22−2−1に垂直で下方向平面22−1−2と同様y軸方向1.2m、z軸方向0mを通る下方向平面であり、22−2は下方向平面22−2−2上にあって、下方向平面上の升目22−1に相当する図に示される範囲の下方向平面上の升目である。
【0173】
但し、各車両左右方向直線は地面上にある車両左右方向直線21Gを基準に0.5m間隔としている。
【0174】
図6、図8、及び図9に示される前方向平面上の升目21、下方向平面上の升目22−2、左方向平面上の升目23−1L、及び右方向平面上の升目23−1Rと、地平線8を同時に撮像した場合、図44のように撮像され図16に相当する画像配置は例えば図35のようになる。
【0175】
但し、下方向平面上の升目22−2は地面を透過して撮像できるものとする。
【0176】
図45に示される41−1、41−3L、41−3R、41−5L、41−5R、41−7L、41−7Rは図16と同一であり、46−2は下方向平面上の升目22−2に対応した補正画像が表示される下方向補正画像表示領域であり、46−4は点線マスク描画41−4に相当する点線マスク描画であり、46−8Lは左方向補正画像表示領域41−3Lと下方向補正画像表示領域46−2が隣接する辺の表示位置に任意色の点線が常に表示されるようにした点線マスク描画であり、46−8Rは右方向補正画像表示領域41−3Rと下方向補正画像表示領域46−2が隣接する辺の表示位置に任意色の点線が常に表示されるようにした点線マスク描画である。
【0177】
図46は図45の配置にて図44の撮像画像を処理した画像である。
【0178】
図46において、下方向補正画像表示領域46−2に表示する画像は、被写体が下方向平面上の升目22−2であった場合に、表示上で水平垂直な横長の長方形でそれぞれの横長の長方形の大きさが同じになるよう補正している。
【0179】
下方向平面上の升目22−2が下方向平面上で無限に続く正方形の升目であった場合は、下方向補正画像表示領域46−2全体に渡って長方形の升目が表示されるよう補正している。
【0180】
尚、表示する升目は正方形、縦長の長方形となるような補正としても良いが、前方向補正画像表示領域41−1、左方向補正画像表示領域41−3L、右方向補正画像表示領域41−3Rとの相互関係で決まる。
【0181】
また、下方向補正画像表示領域46−2における、上辺は、車両左右方向直線21Gと一致させ、前方向補正画像表示領域41−1の下辺の配置と隣接させ、x軸方向の位置が前方向補正画像表示領域41−1における下辺の車両左右方向直線21Gのx軸方向の位置と一致させている。
【0182】
図13に示される地面上の直線24と地平線8と自車両1のバンパー10を同時に撮像した場合は図47のように表示される。
【0183】
下方向補正画像表示領域46−2における、左辺は車両前後方向直線24−15Lと一致させ、左方向補正画像表示領域41−3Lの下辺の配置と隣接させ、y軸方向の位置が左方向補正画像表示領域41−3Lにおける下辺の車両前後方向直線24−15Lのy軸方向の位置と一致させている。
【0184】
下方向補正画像表示領域46−2における、右辺は車両前後方向直線24−15Rと一致させ、右方向補正画像表示領域41−3Rの下辺の配置と隣接させ、y軸方向の位置が右方向補正画像表示領域41−3Rにおける下辺の車両前後方向直線24−15Rのy軸方向の位置と一致させている。
【0185】
地面上の直線24と地平線8と自車両1のバンパー10に加え、1辺が1mの正六面体で地面上に存在する直方体13を同時に撮像した場合で、直方体13がy軸方向0.5m、x軸方向2mに位置する時、図49のように表示され、直方体13がy軸方向0.5m、x軸方向1mに位置する時、図50のように表示され、直方体13がy軸方向0.5m、x軸方向中央に位置する時、図51のように表示される。
【0186】
図49から図51は、直方体13が車両前後方向で自車両1の至近距離において自車両1の左から右方向に移動し、左方向補正画像表示領域41−3Lから下方向補正画像表示領域46−2、及び前方向補正画像表示領域41−1へと直方体13の表示位置が移動する例で、左方向補正画像表示領域41−3L、下方向補正画像表示領域46−2、及び前補正画像表示領域41−1を跨る位置で直方体13の線に折り目は入るものの線のずれといった段差無く表示位置が移動し、直方体13の下部を見ている場合の目線はそのまま左から下への移動が継続する。右方向補正画像表示領域47−3Rと前方向補正画像表示領域41−1の関係も同様である。
【0187】
尚、本発明の実施の形態4において下方向仮想視線はy軸から下90°の方向とはできない。
【0188】
下90°の場合、本発明の実施の形態1から3のように下方向補正画像表示領域の左辺、及び右辺は表示される画像上で垂直になるため、左方向補正画像表示領域や右方向補正画像表示領域の下辺と隣接させることはできないためである。従って下方向仮想視線はy軸から下90°未満となるため図47の下方向補正画像表示領域46−2に表示される車両前後方向直線からもわかるように、前向きの目線に近い画像になる。
【0189】
以上のように本実施の形態によれば、下方向補正画像表示領域の目線は前方向への傾きを持った方向に限定されるが、左右方向から下方向においても途切れや段差無く表示されるので、表示される画像全体の位置関係を更に視認しやすくなり、尚かつ画面上で移動する被写体に対する目線の移動が表示される画像全体に渡って容易になる。
【0190】
(実施の形態5)
図54は、本発明の実施の形態4から左方向補正画像表示領域、右方向補正画像表示領域、下方向補正画像表示領域を調節した本発明の実施の形態5における表示画像である。
【0191】
図52における41−1は図16と同一であり、47−3Lは左方向補正画像表示領域41−3Lを変形させた左方向補正画像表示領域であり、47−3Rは右方向補正画像表示領域41−3Rを変形させた右方向補正画像表示領域であり、47−2は下方向補正画像表示領域46−2を変形させた下方向補正画像表示領域であり、47−5Lは点線マスク描画41−5Lに相当する点線マスク描画であり、47−5Rは点線マスク描画41−5Rに相当する点線マスク描画であり、47−4は点線マスク描画46−4に相当する点線マスク描画であり、47−8Lは点線マスク描画46−8Lに相当する点線マスク描画であり、47−8Rは点線マスク描画46−8Rに相当する点線マスク描画であり、47−7L、47−7Rは面マスク描画41−7L、41−7Rに相当する面マスク描画であり、図44の撮像画像は図53のように表示される。
【0192】
左方向補正画像表示領域47−3Lに表示される補正画像は、左方向平面上の升目23−1Lが視認できる程度の緩やかな左下がりとなる同じ大きさの平行四辺形の升目となるように変形しており、左方向補正画像表示領域47−3Lはこの変形に合わせている。
【0193】
右方向補正画像表示領域47−3Rに表示される補正画像は、右方向平面上の升目23−1Rが視認できる程度の緩やかな右下がりとなる同じ大きさの平行四辺形の升目となるように変形しており、右方向補正画像表示領域47−3Rはこの変形に合わせている。
【0194】
更に左方向の平行四辺形の升目の形状や大きさは、右方向の平行四辺形の升目を左右反転させた場合と同じにしている。
【0195】
下方向補正画像表示領域47−2に表示される補正画像は、左方向補正画像表示領域47−3L、右方向補正画像表示領域47−3Rの変形に合わせて下方向に引き伸ばされ、下方向平面上の升目22−2が表示される長方形の升目の垂直辺は下方向補正画像表示領域46−2で表示される長方形の升目の垂直辺よりも長くなるように変形している。
【0196】
このようにすることで、図13に示される地面上の直線24と地平線8と自車両1のバンパー10を同時に撮像した場合は図54のように表示される。
【0197】
本発明の実施の形態5における左方向平面、及び右方向平面の角度は、本発明の実施の形態3における左方向平面、及び右方向平面の角度とは異なるものの、水平線8の表示される傾きは本発明の実施の形態3と同様となる。
【0198】
本発明の実施の形態1における図19と同様の撮像条件の場合は図55のように表示され、変形前の本発明の実施の形態4であれば図48のように表示される。
【0199】
同じく左方向平面と右方向平面の角度は本発明の実施の形態3とは異なるものの、直方体11の車両前後方向の上辺の傾きは本発明の実施の形態3と同様となる。
【0200】
一方で図54の下方向補正画像表示領域47−2に表示される補正画像は図47の下方向補正画像表示領域46−2に表示される補正画像と比較して視認できるほどの差は見られない。
【0201】
以上のように本実施の形態によれば、下方向補正画像表示領域が左方向及び右方向補正画像表示領域に繋がっている場合であっても、下方向補正画像表示領域の視認性に影響無く本発明の実施の形態3と同様の視認性が得られる。
【0202】
(実施の形態6)
図56は、前方向と左方向又は右方向補正画像表示領域の境界位置を図14の位置関係に基づいて調節した本発明の実施の形態6における表示画像である。
【0203】
図14において車載カメラ2は図示しないが図4、図5のように自車両1に搭載されているものとし、25−3は自車両1がハンドルを最大に切って曲がった場合に通過する地面上の車両通過範囲の最も内側を示す車両通過範囲内側の円であり、25−4は自車両1がハンドルを最大に切って曲がった場合に通過する地面上の車両通過範囲の最も外側を示す車両通過範囲外側の円であり、車両通過範囲内側の円25−3と車両通過範囲外側の円25−4は同心円であるものとし、25−2は同心円である車両通過範囲円の中心であり、25−1は撮像位置真下を示す前記地面上の撮像原点であり、25−5は地面上の撮像原点25−1を通る車両通過範囲内側の円25−3との接線であり、25−6は接線25−5と車両通過範囲内側の円25−3の接点であり、25−7は任意であるx軸方向1.5mとなる接線25−5上の画像分離基準点である。
【0204】
本発明の実施の形態2では図14の位置関係に基づいて調節したものでは無いが、図14の位置関係に基づいて調節した結果として、本発明の実施の形態6は本発明の実施の形態2と同様の図35、図36の処理と一致したものとして説明する。
【0205】
図56は本発明の実施の形態2と同様の図35、図36の処理による表示画像であり、図37と同様の被写体に加え、車両通過範囲内側の円25−3が左方向補正画像表示領域44−3Lに表示された場合の画像である。
【0206】
ただし、実際に車両通過範囲内側の円25−3を描画するものでは無く、位置関係を説明する上で図示した画像である。
【0207】
図56において、25−8は下方向補正画像表示領域41−2、前方向補正画像表示領域41−1、左方向補正画像表示領域44−3Lの境界を示す画像分離点である。
【0208】
画像分離点25−8は下方向補正画像表示領域41−2、前方向補正画像表示領域41−1、左方向補正画像表示領域44−3Lの全てにおいて、x軸方向、y軸方向、z軸方向の位置が一致することになる。
【0209】
そこで下方向補正画像表示領域41−2において自車両1の車幅より広めの左右1.5mを表示することを目的とした場合、y軸方向は画像分離基準点25−7の1.16m付近である1.2mになる関係に調節する。
【0210】
この調節によって、点線マスク描画44−5Lは表示されるz軸方向のいかなる高さにおいても地面上の撮像原点25−1からx軸方向1.5m、y軸方向1.2mの方向を示す。
【0211】
従って画像分離基準点25−7と画像分離点25−8の位置関係からもわかるように車両通過範囲内側の円25−3は、主に左方向補正画像表示領域44−3Lに表示されると共に、接点25−6は点線マスク描画44−5L付近の位置関係となる。
【0212】
車両通過範囲内側の円25−3からz軸方向に高さがある立体物は、表示上車両通過範囲内側の円25−3の垂直方向に表示される。
【0213】
図39における直方体11は接点25−6付近に角がある立体物に相当し、その角の垂直な辺は点線マスク描画44−5L付近に表示されている。この時、ハンドルを最大に切って曲がった場合に自車両1は直方体11の真横を通過することになる。
【0214】
つまり、直方体11を前方向補正画像表示領域41−1に表示させずに左方向補正画像表示領域44−3Lに表示させるよう予め自車両1を操作すれば、次に自車両1のハンドルを最大に切って曲がる車庫入れ等の際に直方体11に接触しないであろう位置関係に近いと視認できる。
【0215】
尚、至近距離においての自車両1との位置関係は下方向補正画像表示領域41−2によって視認できるため、それよりも遠い範囲における障害物との位置関係としておおよそ視認できれば良い。
【0216】
以上のように本実施の形態によれば、左方向、又は右方向の補正画像表示領域と前方向補正画像表示領域の境界を示す直線のマスク描画が、ハンドルを最大に切って曲がった場合に立体物と接触するか否かの目安線にもなり、車庫入れ等の車の移動と障害物の位置関係の視認性が向上する。
【産業上の利用可能性】
【0217】
本発明にかかる運転支援表示装置は、車両後方、又は前方の、前、左右、及び下方向の広い範囲の撮像から表示において、目的に応じた視認性の高い被写体の形状表示、被写体と車両の方向性や位置関係の視認性向上、及び画面上で移動する被写体に対する目線の移動を容易にする運転支援表示装置として幅広く有用である。
【符号の説明】
【0218】
1 自車両
2 車載カメラ
2−1〜2−n 車載カメラ
3 画像処理部
4 モニタ
5 画像処理装置
6 車両原点
7 光軸
8 地平線
9 イメージサークル
10 バンパー
11 直方体
12−1,12−2,12−3 直方体
13 直方体
21 前方向平面上の升目
21G 車両左右方向直線
21L 垂直線
21R 垂直線
21−1 前方向仮想視線
21−2 前方向平面
22−1 下方向平面上の升目
22−1−1 下方向仮想視線
22−1−2 下方向平面
22−2 下方向平面上の升目
22−2−1 下方向仮想視線
22−2−2 下方向平面
23−1L 左方向平面上の升目
23−1−1L 左方向仮想視線
23−1−2L 左方向平面
23−1R 右方向平面上の升目
23−1−1R 右方向仮想視線
23−1−2R 右方向平面
23−2L 左方向平面上の升目
23−2−1L 左方向仮想視線
23−2−2L 左方向平面
23−2R 右方向平面上の升目
23−2−1R 右方向仮想視線
23−2−2R 右方向平面
23−3L 左方向平面上の升目
23−3−1L 左方向仮想視線
23−3−2L 左方向平面
23−3R 右方向平面上の升目
23−3−1R 右方向仮想視線
23−3−2R 右方向平面
23−4L 左方向平面上の升目
23−4−1L 左方向仮想視線
23−4−2L 左方向平面
23−4R 右方向平面上の升目
23−4−1R 右方向仮想視線
23−4−2R 右方向平面
24 地面上の直線
24−15L 車両前後方向直線
24−15R 車両前後方向直線
25−1 地面上の撮像原点
25−2 車両通過範囲円の中心
25−3 車両通過範囲内側の円
25−4 車両通過範囲外側の円
25−5 接線
25−6 接点
25−7 画像分離基準点
25−8 画像分離点
30 撮像原点
41−1 前方向補正画像表示領域
41−2 下方向補正画像表示領域
41−3L 左方向補正画像表示領域
41−3R 右方向補正画像表示領域
41−4 点線マスク描画
41−5L 点線マスク描画
41−5R 点線マスク描画
41−6L 面マスク描画
41−6R 面マスク描画
41−7L 面マスク描画
41−7R 面マスク描画
42−3L 左方向補正画像表示領域
42−3R 右方向補正画像表示領域
42−5L 点線マスク描画
42−5R 点線マスク描画
42−6L 面マスク描画
42−6R 面マスク描画
43−3L 左方向補正画像表示領域
43−3R 右方向補正画像表示領域
43−5L 点線マスク描画
43−5R 点線マスク描画
43−6L 面マスク描画
43−6R 面マスク描画
43−7L 面マスク描画
43−7R 面マスク描画
44−3L 左方向補正画像表示領域
44−3R 右方向補正画像表示領域
44−5L 点線マスク描画
44−5R 点線マスク描画
44−6L 面マスク描画
44−6R 面マスク描画
44−7L 面マスク描画
44−7R 面マスク描画
45−3L 左方向補正画像表示領域
45−3R 右方向補正画像表示領域
45−5L 点線マスク描画
45−5R 点線マスク描画
45−6L 面マスク描画
45−6R 面マスク描画
45−7L 面マスク描画
45−7R 面マスク描画
46−2 下方向補正画像表示領域
46−4 点線マスク描画
46−8L 点線マスク描画
46−8R 点線マスク描画
47−2 下方向補正画像表示領域
47−3L 左方向補正画像表示領域
47−3R 右方向補正画像表示領域
47−4 点線マスク描画
47−5L 点線マスク描画
47−5R 点線マスク描画
47−7L 面マスク描画
47−7R 面マスク描画
47−8L 点線マスク描画
47−8R 点線マスク描画
70 表示装置(移動体画像表示手段)
71 後方左画像表示領域(第一表示領域)
72 後方右画像表示領域(第三表示領域)
73 直後方画像表示領域(第二表示領域)
101−1 地面上の横直線
101−2 地面からの垂直線
102−2−1 地面からの垂直線
102−2−2 横断歩道の縦縞模様
102−3−1 地面上の横直線
F 移動軌跡
F' 補助画像案内軌跡
M' 補助画像
Q 画像出現位置
T 移動体
x x軸
y y軸
z z軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両後方、又は前方の、前、左右、及び下方向の広い範囲を同じ位置から撮像する1つ又は複数の撮像手段と、
前記撮像手段で撮像された画像を補正した補正画像を任意の補正画像表示領域に分割配置し、分割配置された前記補正画像と任意の表示位置にマスク描画を合成する画像処理手段と、
前記画像処理手段によって処理された処理画像を表示する画像表示手段と、
を備えた運転支援表示装置であって、
前記画像処理手段は、
水平な地面に平行な車両前後方向に平行な前方向仮想視線に対して垂直な前方向平面上であって前記地面に水平垂直な正方形の升目を撮像した場合に、前記前方向平面上の正方形の升目が表示画像上で水平垂直な正方形又は長方形に表示され、表示される正方形又は長方形の大きさが同じになるよう補正する前方向補正画像と、
前記車両前後方向から水平に左0°を超え90°未満の左方向仮想視線に対して垂直な左方向平面上であって前記地面に水平垂直な正方形の升目を撮像した場合に、前記左方向平面上の正方形の升目が表示画像上で水平垂直な正方形又は長方形に表示され、表示される正方形又は長方形の大きさが同じになるよう補正する左方向補正画像と、
前記車両前後方向から水平に右0°を超え90°未満の右方向仮想視線に対して垂直な右方向平面上であって前記地面に水平垂直な正方形の升目を撮像した場合に、前記右方向平面上の正方形の升目が表示画像上で水平垂直な正方形又は長方形に表示され、表示される正方形又は長方形の大きさが同じになるよう補正する右方向補正画像と、
前記車両前後方向から垂直に下0°を超え90°以内の下方向仮想視線に対して垂直な下方向平面上であって車両左右方向に平行な直線と前記車両左右方向に平行な直線に直角な直線とからなる正方形の升目を撮像した場合に、前記平行直角からなる正方形の升目が表示画像上で水平垂直な正方形又は長方形に表示され、表示される正方形又は長方形の大きさが同じになるよう補正する下方向補正画像と、を生成し、
前記前方向補正画像を前方向補正画像表示領域に、前記左方向補正画像を左方向補正画像表示領域に、前記右方向補正画像を右方向補正画像表示領域に、前記下方向補正画像を下方向補正画像表示領域に、表示するものであって、
前記前方向補正画像表示領域の形状における、左辺及び右辺は表示される画像上で垂直な直線であり、下辺は表示される画像上で水平な直線であり、
前記左方向補正画像表示領域の形状における、右辺は表示される画像上で垂直な直線であり、下辺は前記車両前後方向に平行で撮像位置より左側の前記地面上の直線と一致する直線であり、
前記右方向補正画像表示領域の形状における、左辺は表示される画像上で垂直な直線であり、下辺は前記車両前後方向に平行で撮像位置より右側の前記地面上の直線と一致する直線であり、
前記下方向補正画像表示領域の形状における、上辺は表示される画像上で水平で撮像位置よりも前側で前記地面に水平な車両左右方向に平行な前記地面上の直線と一致する直線であり、左辺は前記車両前後方向に平行で撮像位置より左側の前記地面上の直線と一致する直線であり、右辺は前記車両前後方向に平行で撮像位置より右側の前記地面上の直線と一致する直線であり、
前記前方向補正画像表示領域の左辺と前記左方向補正画像表示領域の右辺、前記前方向補正画像表示領域の右辺と前記右方向補正画像表示領域の左辺、前記前方向補正画像表示領域の下辺と前記下方向補正画像表示領域の上辺、はそれぞれ互いに隣接するように配置され、
3つの隣接する辺付近における互いの表示領域に表示される撮像画像は一致する関係とし、
用途に応じて前記4つの補正画像表示領域の関係を維持した画像全体を左右で反転することとし、
3つの隣接する辺には線又は点線による任意色のマスク描画と、前記4つの補正画像表示領域以外の隙間を任意色で埋めたマスク描画することを特徴とする運転支援表示装置。
【請求項2】
前記左方向補正画像表示領域または前記右方向補正画像表示領域の下辺と一致する前記車両前後方向に平行な前記地面上の直線について、
前記前方向補正画像表示領域で表示される画像上の傾きと、前記左方向補正画像表示領域または前記右方向補正画像表示領域で表示される画像上の傾きを比較して、前記左方向補正画像表示領域または前記右方向補正画像表示領域で表示される傾きの方が水平方向に近くなるよう、
請求項1に記載の左方向仮想視線及び右方向仮想視線の角度の調節、
又は左方向平面及び右方向平面上の正方形の升目の表示形状が水平方向に引き伸ばされる調節、
をすることを特徴とする請求項1に記載の運転支援表示装置。
【請求項3】
前記左方向平面上の正方形の升目を撮像した場合に、前記地面に対して水平な直線が前記左方向補正画像表示領域において視認できる程度の緩やかな左下がりで同じ大きさの平行四辺形の升目に、
前記右方向平面上の正方形の升目を撮像した場合に、前記地面に対して水平な直線が前記右方向補正画像表示領域において視認できる程度の緩やかな右下がりで同じ大きさの平行四辺形の升目に、
なるように表示することを特徴とする請求項1、2の何れかに記載の運転支援表示装置。
【請求項4】
前記左方向補正画像表示領域の下辺と前記下方向補正画像表示領域の左辺、前記右方向補正画像表示領域の下辺と前記下方向補正画像表示領域の右辺、はそれぞれ互いに隣接するように、
尚かつそれぞれ互いに隣接させた2つの辺付近における互いの表示領域に表示される撮像画像は一致する関係とし、
それぞれ互いに隣接させた2つの辺には線又は点線による任意色のマスク描画することを特徴とする請求項1に記載の運転支援表示装置。
【請求項5】
前記左方向平面上の正方形の升目を撮像した場合に、前記地面に対して水平な直線が前記左方向補正画像表示領域において視認できる程度の緩やかな左下がりで同じ大きさの平行四辺形の升目に、
前記右方向平面上の正方形の升目を撮像した場合に、前記地面に対して水平な直線が前記右方向補正画像表示領域において視認できる程度の緩やかな右下がりで同じ大きさの平行四辺形の升目に、
なるように表示することを特徴とする請求項4に記載の運転支援表示装置。
【請求項6】
前記下方向補正画像表示領域の左辺または右辺と一致する、又は前記左方向補正画像表示領域又は前記右方向補正画像表示領域の下辺と一致する、前記車両前後方向に平行な前記地面上の車両前後方向直線と、
前記下方向補正画像表示領域の上辺と一致する、又は前記前方向補正画像表示領域の下辺と一致する、前記車両左右方向に平行な前記地面上の車両左右方向直線との交点は、
撮像位置真下の前記地面上の撮像原点を通り車両がハンドルを最大に切って曲がった場合に通過する前記地面上の車両通過範囲の最も内側の円と接する接線付近とすることを特徴とする請求項1、2、3、4、5の何れかに記載の運転支援表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【図57】
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【図61】
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【図58】
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【図59】
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【図60】
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【公開番号】特開2011−221760(P2011−221760A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−89724(P2010−89724)
【出願日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】