説明

運転支援装置、及びその方法

【課題】複数の注意対象が存在する場合には、常に運転支援制御の内容を変更する処理をすることのできる運転支援装置、及びその方法を提供する。
【解決手段】車両の周囲の状況を示す状況情報を取得する取得手段と、予め定められた設定値にしたがって車両の走行状態の制御をする制御手段と、制御手段によって走行状態の制御が開始される前に、取得手段によって、予め定められた2種類以上の状況を示す状況情報が取得されたとき、設定値を変更する変更手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運転支援装置、及びその方法に関し、より特定的には、車両の周囲の状況に応じて運転を支援する運転支援装置、及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、自車両が走行しているときにおいて、歩行者、他車両、或いは路上設置物(例えば、標識、或いは電柱など)などの対象物へ接触する可能性があると判断したときに、警報を鳴らす、或いはブレーキを自動的に動作させて自車両を制動するなどして、対象物との衝突の可能性をなくすための運転支援装置が提案されている。このような運転支援装置の一例として、例えば、特許文献1に記載の運転支援装置(以下、従来技術と称する)がある。
【0003】
従来技術では、まず、カメラ、レーダ、車速センサ、ヨーレートセンサ、及び舵角センサなどを用いて、自車両、及び対象物の進路を推定する。次に、従来技術では、自車両と対象物との接触を回避するために自車両の操舵角を制御する操向制御の実行中であるか否かを判断する。そして、従来技術では、操向制御を実行しているときには、操向制御をしていないときよりも、警報出力、或いは自動的に自車両を制動するなどの運転支援制御の作動開始タイミングを早める、又は運転支援制御を作動しやすくさせるなど、運転支援制御の内容を変更することにより、複数の物体に対して適切な接触回避動作を実行することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−83816号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来技術では、以下に述べるような課題を有する。すなわち、上記従来技術では、運転支援制御の内容を変更するための処理は、前述の操向制御が実行されているときのみ実行され、操向制御が実行されていないときには実行されない。ここで、自車両は、走行中に、例えば、赤信号の交差点に歩行者が存在し、且つ右折車両が存在するなど複数の注意対象が存在する環境に頻繁に遭遇する。従来技術では、このように複数の注意対象が存在したとしても、操向制御中でなければ、運転支援制御の内容を変更するための処理をすることができない。
【0006】
そこで、本発明は、複数の注意対象が存在する場合には、常に運転支援制御の内容を変更するための処理をすることのできる運転支援装置、及びその方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記目的を達成するために、以下に示すような特徴を有する。
第1の発明は、車両の周囲の状況を示す状況情報を取得する取得手段と、予め定められた設定値にしたがって車両の走行状態の制御をする制御手段と、制御手段によって走行状態の制御が開始される前に、取得手段によって、予め定められた2種類以上の状況を示す状況情報が取得されたとき、設定値を変更する変更手段とを備える。
【0008】
第2の発明は、上記第1の発明に従属する発明であって、変更手段は、設定値を変更するとき、設定値として予め定められた走行状態の制御をするタイミングが相対的に早くなるように当該設定値を変更する。
【0009】
第3の発明は、上記第2の発明に従属する発明であって、取得手段は、予め定められた基幹施設から状況情報を取得する。
【0010】
第4の発明は、上記第3の発明に従属する発明であって、取得手段は、少なくともDSSSの基幹施設から状況情報を取得する。
【0011】
第5の発明は、上記第4の発明に従属する発明であって、制御手段は、DSSSにおけるサービスレベル3で規定される走行状態の制御をする。
【0012】
第6の発明は、車両の周囲の状況を示す状況情報を取得する取得ステップと、予め定められた設定値にしたがって車両の走行状態の制御をする制御ステップと、制御ステップにおいて走行状態の制御が開始される前に、取得ステップにおいて、予め定められた2種類以上の状況を示す状況情報が取得されたとき、設定値を変更する変更ステップとを備える。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、複数の注意対象が存在する場合には、常に運転支援制御の内容を変更するための処理をすることのできる運転支援装置、及びその方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明に係る運転支援装置の概略構成を示すブロック図
【図2】本発明に係る走行状態の制御における制御のタイミングと度合いとの一例を示す図
【図3】本発明に係る処理部の処理の流れを示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0015】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る運転支援装置1の概略構成を示すブロック図である。本実施形態に係る運転支援装置1は、ナビゲーションシステム10と、第1の通信部11と、第2の通信部12と、第3の通信部13とを備える。また、本実施形態に係る運転支援装置1は、第1の基地局14と、第2の基地局15と、第3の基地局16との間で後述するように無線通信をする。尚、本実施形態の説明では、運転支援装置1が、自車両に搭載される場合を一例として説明する。
【0016】
本実施形態に係るナビゲーションシステム10は、典型的には、受信アンテナ、表示部、タッチパネル(それぞれ図示せず)、及び処理部101を少なくとも備える。受信アンテナは、図示しない人工衛星から無線送信される信号を受信し、処理部101に取得させる。表示部は、典型的には、液晶画面と処理部101から与えられる指示に応じて当該液晶画面の表示内容を制御する制御回路とで主に構成され、処理部101から与えられる指示を制御回路で受けて、当該指示に応じた画像を制御回路が液晶画面に表示させる。タッチパネルは、前述の液晶画面を覆うように装着され、使用者によって入力面に対するタッチ操作がされたときのタッチ位置を示す情報を生成する。
【0017】
処理部101は、典型的には、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、及びRAM(Random Access Memory)などで主に構成される処理回路である。本実施形態に係る処理部101は、受信アンテナから取得した信号によって示される情報に基づいて自車両の現在位置などを認識する。そして、処理部101は、認識した自車両の現在位置に基づき、前述の液晶画面に現在位置の周辺地図を表示させ、当該周辺地図における自車両の現在位置を示すシンボルなどを重畳して表示させる、所謂GPS(Global Positioning System)を用いたカーナビゲーションシステムとして、ナビゲーションシステム104を機能させる。
【0018】
また、処理部101は、図示しないインターフェース回路を介して第1の通信部11〜第3の通信部13と接続されている。
【0019】
第1の通信部11は、典型的には、携帯電話通信で用いられる周波数帯域と同じ周波数帯域で無線信号を送受信して通信をする無線通信装置である。第1の通信部11は、第1の基地局14から、その通信範囲に逐次送信されている無線信号を受信し、受信した無線信号によって示される情報を処理部101に取得させる。また、第1の通信部11は、処理部101から必要に応じて生成された情報を取得して、取得した情報を示す信号に変換して無線送信する。
【0020】
第2の通信部12は、典型的には、第2の基地局15との間でDSRC(Dedicated Short Range Communication)プロトコルにしたがった無線双方向通信をする無線通信装置である。第2の通信部12は、第2の基地局15から、その通信範囲に逐次送信されている無線信号を受信し、受信した無線信号によって示される情報に変換して、処理部101に取得させる。また、第2の通信部12は、処理部101から必要に応じて生成された情報を取得して、取得した情報を示す信号を第2の基地局15に無線送信する。
【0021】
第3の通信部13は、典型的には、光信号を受光して、受光した光信号によって示される情報に変換する光通信装置である。第3の通信部13は、第3の基地局16から通信範囲に逐次送信されている光信号を受光し、受光した光信号によって示される情報を処理部101に取得させる。
【0022】
次に、上述したように第1の通信部11〜第3の通信部13のそれぞれに情報を逐次送信する第1の基地局14〜第3の基地局16についてそれぞれ説明する。
【0023】
第1の基地局14は、典型的には、携帯電話通信で用いられる周波数帯域と同じ周波数帯域で無線信号を送受信して通信をする基地局である。第1の基地局14は、自車両の搭乗者が、ナビゲーションシステム10を操作することによって、第1の通信部11を介して、相手との間で電子メールの送受信などを可能にする所謂テレマティクスサービスを使用者に提供するための基地局である。さらに、本実施形態に係る第1の基地局14は、前述のテレマティクスサービスの一環として、自車両の運転者に必要な状況を示す状況情報を取得し、取得した状況情報を示す信号を無線送信して、当該運転者に提供する。
【0024】
ここで、第1の基地局14から無線送信される状況情報の種類には、例えば、任意の道路における渋滞の状況(例えば、自車両の周囲の走行路の渋滞の状況)、任意の地域の天気予報(例えば、自車両が走行している地域の天気予報)、任意の地域の危険情報(例えば、自車両が走行している地域が衝突多発地域であるなどの危険を示す情報)、任意の道路の路面の状況(例えば、自車両の走行路が凍結していて滑りやすいことを示す情報)、任意の地点を通過する他車両の状況(例えば、ABS(Antilock Brake System)が作動しているなど)、或いは当該他車両の状況を予め定められた期間において集計した情報(例えば、任意の地点において、予め定められた期間で、ABSが作動した他車両の台数を集計した情報など)などがある。本実施形態に係る第1の基地局14は、これらの状況情報を、携帯電話通信で用いられる周波数帯域の無線信号に変換して、通信範囲内に逐次送信する。尚、第1の基地局14が上述した状況情報を検知、或いは取得する手法については、任意の周知の技術を用いてよい。
【0025】
第2の基地局15は、典型的には、道路脇、或いは駐車場などに設置されており、任意の地点の状況を示す状況情報を示す無線信号を、DSRCプロトコルにしたがって通信範囲内に逐次送信する所謂路側機である。本実施形態に係る第2の基地局15から無線送信される状況情報の種類には、例えば、合流地点(例えば、高速道路と一般道路との合流地点など)の道路脇に設置されており、その設置位置が合流地点であることなど運転者の注意を喚起するための情報を任意の周知の手法で取得できる第2の基地局15から無線送信される情報、或いは、その設置位置から道路の進行方向に沿った前方に障害物があるなどの運転者の注意を喚起するための情報を任意の周知の手法で取得できる第2の基地局15から無線送信される情報などがある。本実施形態に係る第2の基地局15は、これらの状況情報を上述したようにDSRCプロトコルにしたがって通信範囲内に存在する自車両の第2の通信部12に逐次送信する。
【0026】
第3の基地局16は、典型的には、道路脇などに設置されており、設置地点の周囲の状況を示す状況情報を示す光信号を通信範囲内に逐次送信する光ビーコンを備える所謂路側機である。本実施形態に係る第3の基地局16から無線送信される状況情報の種類には、走行している自車両の前方の信号機に設置されており、当該信号機の状況(例えば、青信号か否か、黄信号であるか否か、或いは赤信号であるか否か)を任意の周知の手法で逐次取得する第3の基地局16から無線送信される信号機の状況を示す情報、或いは、横断歩道の脇に設置されており、当該横断歩道に横断者が存在するか否かを任意の周知の手法で逐次取得する第3の基地局から無線送信される横断歩道の状況を示す情報などがある。本実施形態に係る第3の基地局16は、これらの状況情報を光信号に変換して、通信範囲内に存在する自車両の第3の通信部13に逐次送信する。このように、第3の基地局16は、その設置位置の周囲の信号機の状況、当該設置位置の周囲の情報などを用いて自車両の運転者に注意を喚起して交通事故の発生を防ぐための運転支援をする所謂DSSS(Driving Safety Support System)を実現するための基地局である。
【0027】
以上が、本実施形態に係る運転支援装置1の概略構成の説明である。次に、本実施形態に係る処理部101の処理について詳細に説明する。
【0028】
本実施形態に係る処理部101は、前述のDSSSにおけるサービスレベル3として規定される運転支援のための処理をする。DSSSにおけるサービスレベル3の運転支援のための処理とは、例えば、予め定められた特定の状況(以下、特定状況と称する)になったときに、自車両のブレーキを自動的に作動させるなど、運転操作をする運転者と、運転操作をされる自車両との間に介入して自動的に自車両の走行状態を制御するための処理などが一例として挙げられる。以下、本実施形態に係る処理部101が、サービスレベル3で規定される自車両の走行状態を制御するための処理の一例として、自車両の駆動力を制御するための処理について具体的に説明する。
【0029】
本実施形態に係る処理部101は、第1の通信部11〜第3の通信部13を介して、第1の基地局14〜第3の基地局16の少なくともいずれか1つから、状況情報を取得したか否かを判断する。処理部101が、第1の基地局14〜第3の基地局16の少なくともいずれか1つから、第1の通信部11〜第3の通信部13を介して状況情報を取得できるのは、走行している自車両に搭載される第1の通信部11〜第3の通信部13が、第1の基地局14〜第3の基地局16の少なくともいずれか1つの通信範囲内に進入したときである。
【0030】
処理部101は、状況情報を取得したと判断すると、取得した状況情報に基づいて前述の特定状況であるか否かを判断する。ここで、本実施形態における特定状況とは、第3の基地局16から第3の通信部13を介して前方に存在する信号が赤信号であることを示す状況情報を少なくとも取得する状況のことである。そして、処理部101は、特定状況であると判断すると、次に、取得した状況情報が赤信号であることを示す状況情報のみであるか否かを判断する。処理部101は、取得した状況情報が赤信号であることを示す状況情報のみであるとき、後述する制御レベル1の制御をする必要があると判断する。一方、処理部101は、取得した状況情報が赤信号であることを示す状況情報のみでないと判断すると、次に、自車両の運転者の年齢が、予め定められた年齢以上であるか否かを判断する。本実施形態では一例として、処理部101は、自車両の運転者の年齢が40歳以上であるか否かを判断する。処理部101が自車両の運転者の年齢を認識する手法としては、運転者を識別するための識別情報として運転者の年齢を図示しない記憶部に予め記憶させておき、必要に応じて当該記憶部を参照して認識するなどの手法が一例として挙げられる。
【0031】
処理部101は、運転者の年齢が40歳以上でないと判断したとき、後述する制御レベル2の制御をする必要があると判断する。一方、処理部101は、運転者の年齢が40歳以上であると判断したとき、後述する制御レベル3の制御をする必要があると判断する。
【0032】
本実施形態に係る処理部101は、制御レベルを判断すると、判断した制御レベルに応じた走行状態の制御(本実施形態では自車両の駆動力の制御)を自車両に搭載されたECU(Electric Control Unit:本実施形態ではエンジンECU(図示せず))にさせるための通知を図1に示すネットワークを通じてする。尚、図1に示す本実施形態に係るネットワークは、典型的には、CAN(Controller Area Network)プロトコルにしたがって情報を送受信する車載ネットワークである。
【0033】
本実施形態に係る処理部101から通知を受けたエンジンECUが、通知された制御レベルに応じて自車両の駆動力を制御する手法の一例について説明する。本実施形態に係るエンジンECUの図示しない記憶部には、処理部101から通知される制御レベルに応じて複数の設定値の組が予め定められて記憶されている。具体的には、本実施形態に係るエンジンECUの図示しない記憶部には、それぞれ予め定められた第1のタイミング、第2のタイミング、第1のタイミングにおける要求駆動力の抑制の度合い、及び第2のタイミングにおける要求駆動力の抑制の度合いが設定値の組として制御レベル毎に記憶されている。
【0034】
ここで、要求駆動力とは、自車両の運転者がアクセルペダルを踏み込むことによって調節するアクセルの開度などに基づいてエンジンECUが計算する、運転者によって要求される駆動力のことである。また、第1のタイミング、及び第2のタイミングとは、特定状況が発生して処理部101から制御レベルの通知をエンジンECUが受けた時点を開始時点として到来するタイミングである。そして、第1のタイミングにおける要求駆動力の抑制の度合い、及び第2のタイミングにおける要求駆動力の抑制の度合いとは、エンジンECUが処理部101から制御レベルの通知を受けた時点における要求駆動力を100%とする抑制の度合いである。
【0035】
制御レベル毎の設定値は、例えば、制御レベルが高くなるのにしたがって、第1のタイミング、及び第2のタイミングがそれぞれ相対的に早くなるように予め定められていてもよい。また、制御レベル毎の設定値は、例えば、制御レベルが高くなるのにしたがって、第1のタイミングにおける要求駆動力の抑制の度合い、及び第2のタイミングにおける要求駆動力の抑制の度合いがそれぞれ相対的に高くなるように予め定められていてもよい。また、制御レベル毎の設定値は、例えば、制御レベルが高くなるのにしたがって、第1のタイミング、及び第2のタイミングがそれぞれ相対的に早くなるように、且つ、第1のタイミングにおける要求駆動力の抑制の度合い、及び第2のタイミングにおける要求駆動力の抑制の度合いがそれぞれ相対的に高くなるように予め定められていてもよい。
【0036】
図2は、制御レベル毎の組の設定値でエンジンECUが要求駆動力を抑制して制御する実駆動力の推移の一例として、制御レベル1に対応する組の設定値でエンジンECUが要求駆動力を抑制して制御した実駆動力の推移を示す図である。図2は、自車両の前方に存在する信号が赤信号であることを示す状況情報を少なくとも取得して特定状況が生じ、処理部101から制御レベル1で制御する通知を受けた時点を開始時点とする図である。また、図2は、制御レベル1のときの設定値として、第1のタイミング、及び第1のタイミングよりも相対的に長い第2のタイミング、第1のタイミングにおける50%の要求駆動力の抑制の度合い、及び第2のタイミングにおける10%の要求駆動力の抑制の度合いがそれぞれ予め定められているときの実駆動力の推移を示す図である。
【0037】
本実施形態に係るエンジンECUは、処理部101から制御レベルの通知を受けてから、前述の設定値で要求駆動力を抑制して制御した実駆動力が路面に伝わるように自車両に搭載されたエンジンなどを制御する。制御レベル1で制御する通知を受けたときを一例として図2を参照しながら具体的に説明すると、エンジンECUは、制御レベル1の通知を受けてから第1のタイミングが到来したときに、実駆動力が制御レベル1の通知を受けたときの要求駆動力の50%になるようにエンジンなどを制御する。さらに、エンジンECUは、制御レベル1の通知を受けてから第1のタイミングよりも長く定められた第2のタイミングが到来したときに、実駆動力が制御レベル1の通知を受けたときの要求駆動力の10%となるようにエンジンなどを制御する。
【0038】
特定状況とは、上述したように、前方に存在する信号が赤信号であることを示す状況情報を少なくとも取得したとき、すなわち、自車両の運転者にとって注意をすべき状況が発生している状況である。そこで、本実施形態に係るエンジンECUは、特定状況が発生して制御レベルの通知を受けてから、前述の設定値で要求駆動力を抑制する制御をすることにより、運転者が前方の赤信号に気付かなかったとしても、確実に自車両を減速させて安全性を高めることができる。
【0039】
さらに、本実施形態に係る処理部101は、赤信号であることを示す状況情報を含む2種類以上の複数の状況情報を取得したときは、上述した説明から明らかなように、制御レベル2、或いは制御レベル3で自車両の駆動力を制御するようにエンジンECUに通知する。
【0040】
運転者は、複数の注意すべき状況に遭遇すると、一方の注意すべき状況に注意力を奪われてしまうなどの理由で、注意をすべき全ての状況に注意力を向けることができない場合がある。そこで、本実施形態に係るエンジンECUは、処理部101によって2種類以上の状況情報が取得され、制御レベル2、或いは制御レベル3の通知を受けたとき、すなわち、運転者が複数の注意すべき状況に遭遇したと考えられるときには、上述したように、第1のタイミング、及び第2のタイミングをより早くする、及び/又は、第1のタイミング、及び第2のタイミングにおける駆動力の抑制の度合いをより強くすることによって、より早いタイミング、及び/又は、より強い度合いで自車両を減速させ、運転者が複数の注意すべき状況の全てを把握して対処できる可能性を高めて安全性を高めることができる。尚、本実施形態に係るエンジンECUが要求駆動力を抑制するときの制御の手法は、任意の周知の手法を用いてよい。
【0041】
次に、図3に示すフローチャートを参照しながら、本実施形態に係る処理部101の処理の流れを説明する。
【0042】
処理部101は、自車両のイグニッションスイッチ、或いはアクセサリスイッチがオンにされると、図示しない記憶部に識別情報として運転者の年齢が記憶されているか否かを確認し(ステップS101)、運転者の年齢が記憶されていると判断したときには(ステップS102でYes)、ナビゲーションシステム10の液晶画面に予め定められた任意の初期画面を表示させる(ステップS104)。一方、処理部101は、運転者の年齢が記憶されていないと判断したとき(ステップS102でNo)、運転者の年齢を少なくとも含む識別情報の入力を促す表示をナビゲーションシステム10の液晶画面に表示させて、上述したタッチパネルなどを自車両の運転者が操作して入力した識別情報を図示しない記憶部に記憶させた後(ステップS103)、当該液晶画面に前述の初期画面を表示させる(ステップS104)。処理部101は、初期画面を表示させた後、自車両の現在位置、及び第1の通信部11〜第3の通信部13を介して取得した情報などを必要に応じて(例えば、運転者のタッチパネルに対する操作に基づいて検出した運転者の要求に応じて、など)液晶画面に表示させる処理をしながら、赤信号であることを示す状況情報を取得したか否かを判断する(ステップS105)。赤信号であることを示す状況情報を取得したと判断すると(ステップS105でYes)、処理部101は、取得した状況情報が赤信号であることを示す状況情報のみであるか否かを判断する(ステップS106)。一方、赤信号であることを示す状況情報を取得していないと判断すると(ステップS105でNo)、処理部101は、赤信号であることを示す状況情報を取得するまで待機する(ステップS105)。
【0043】
そして、処理部101は、取得した状況情報が赤信号であることを示す状況情報のみであると判断すると(ステップS106でYes)、制御レベル1の制御をする通知を前述のネットワークを介してエンジンECUにする(ステップS107)。一方、処理部101は、取得した状況情報が赤信号であることを示す状況情報のみでないと判断すると(ステップS106でNo)、既に確認した識別情報(ステップS101で確認した識別情報)に基づいて運転者の年齢が40歳以上であるか否かを判断する(ステップS108)。処理部101は、運転者の年齢が40歳以上でないと判断したとき(ステップS108でNo)、制御レベル2の制御をする通知を前述のネットワークを介してエンジンECUにする(ステップS109)。一方、処理部101は、運転者の年齢が40歳以上であると判断したとき(ステップS108でYes)、制御レベル3の制御をする通知を前述のネットワークを介してエンジンECUにする(ステップS110)。処理部101は、判断した制御レベルで制御をする通知をすると、エンジンECUが通知した制御レベルにおける要求駆動力を抑制する制御を完了して、赤信号であった信号を通過するまで待機して(ステップS111)、再び、自車両が走行を続けて赤信号である信号機を前方に迎え、赤信号であることを示す状況情報を取得するまで待機する(ステップS105)。
【0044】
以上が、本実施形態に係る処理部101の処理の流れ、及び当該処理部101を備える運転支援装置1の説明である。本実施形態に係る運転支援装置1によれば、エンジンECUが要求駆動力を抑制する制御をするときの設定値を、1種類の注意すべき状況(注意対象)に遭遇したときの設定値から、複数の注意対象に遭遇したときの設定値に変更できる。より具体的には、本実施形態に係る運転支援装置1によれば、複数の注意対象に遭遇したときには、1つの注意対象に遭遇したときよりも、第1のタイミング、及び第2のタイミングをより早めることができる、及び/又は、第1のタイミングにおける要求駆動力の抑制の度合い、及び第2のタイミングにおける要求駆動力の抑制の度合いをより高めることができる。
【0045】
また、本実施形態に係る運転支援装置1によれば、運転者が予め定められた年齢(本実施形態では40歳)以上である場合には、高齢であると判断して、より高い制御レベル(本実施形態では制御レベル3)で制御する通知をエンジンECUにでき、運転者の年齢に応じた最適な制御レベルで実駆動力を制御できる。
【0046】
尚、第1の実施形態は、ナビゲーションシステム104が備えるタッチパネルを運転者が操作することによって、識別情報の入力、或いは液晶画面に表示させる表示内容の要求などをするものとして説明した。しかしながら、他の一実施形態に係るナビゲーションシステム104は、例えば、自車両のインスツルメントパネル、或いはセンターコンソールなどに取り付けられた、複数の押下可能なボタン、或いは回転操作で選択項目を選択するための所謂ジョグダイヤルなどを運転者が操作することによって、識別情報の入力、或いは液晶画面に表示させる表示内容の要求などをできるようにしてもよい。
【0047】
また、第1の実施形態では、図示しない記憶部に運転者の識別情報が記憶されており、当該識別情報を図示しない記憶部から読み出すものとした。しかしながら、他の一実施形態では、自車両に搭載される無線通信装置と、搭乗者が携帯している携帯型無線通信装置との間で双方向通信をして認証処理をする所謂スマートエントリー&スタートシステムを搭載している自車両において、複数の搭乗者の識別情報を図示しない記憶部に記憶させておき、認証処理の結果に基づいて識別した搭乗者に応じた識別情報を図示しない記憶部から読み出すようにしてもよいし、当該携帯型無線通信装置に携帯者の識別情報を記憶させておき、認証処理において当該識別情報を読み出すようにしてもよい。また、このような無線通信装置と携帯型無線通信装置とは、それぞれBluetooth(登録商標)規格にしたがって通信をする装置であってもよい。
【0048】
また、第1の実施形態では、第1の基地局14がテレマティクスサービスを使用者に提供するための基地局であるものとして説明した。しかしながら、他の一実施形態では、第1の基地局14が、渋滞や交通規制などの道路交通情報をリアルタイムに送信して自車両の運転者に提供することを可能にするVICS(Vehicle Information and Communication System:登録商標)のための基地局であってもよい。また、上述したテレマティクスサービスとは、前述のVICSで提供できる情報の種類に、任意の情報の種類を追加して実現されるサービスであってもよい。
【0049】
また、第1の基地局14〜第3の基地局16からそれぞれ無線送信される状況情報の種類は、第1の実施形態で説明した種類に限らない。例えば、他の一実施形態では、第1の実施形態に係る第1の基地局14から無線送信される状況情報の種類の一部、又は全部を他の基地局から無線送信するようにしてもよい。つまり、第1の実施形態に係る第1の基地局14から無線送信される状況情報の種類の一部、又は全部を、他の通信プロトコル、或いは他のサービスを提供するための基地局(例えば、第2の基地局15、第3の基地局16、又は任意の他の基地局)から無線送信するようにしてもよい。これは、第1の実施形態に係る第2の基地局15〜第3の基地局16についても同様である。
【0050】
また、第1の実施形態に係る第1の基地局14〜第3の基地局16は、VICS、テレマティクスサービス、或いはDSSSなどを実現するための基幹施設を構成する基地局であってもよい。
【0051】
また、第1の実施形態では、処理部101がDSSSにおけるサービスレベル3の運転支援(所謂介入・制御型の運転支援)のための処理をするものとしたが、図3のフローチャートに示す処理と並行して、又は連続して、サービスレベル1〜2の運転支援(サービスレベル1:所謂情報提供型の運転支援。サービスレベル2:所謂判断型の運転支援)のための処理をしてもよいし、さらには、並行して、或いは連続して、他の任意の処理をしてもよい。
【0052】
また、第1の実施形態では、処理部101が自車両の駆動力を制御するときの制御レベルを判断して、制御レベルの通知を受けたエンジンECUが要求駆動力を抑制した実駆動力を計算して制御するものとした。しかしながら、他の一実施形態では、処理部101が制御レベルの判断、及び実駆動力の計算をし、判断した制御レベルに応じた第1のタイミング、及び第2のタイミングが到来したときに、計算した実駆動力をエンジンECUに通知するようにするなど、処理部101で可能な処理を全てするようにしてもよい。
【0053】
また、第1の実施形態では、エンジンECUが自車両の駆動力を制御するものとした。しかしながら、他の一実施形態では、自車両の駆動力を制御するために、エンジンECUではなく、ブレーキECUなど、自車両の駆動力を制御することが可能な装置を制御する他のECUに自車両の駆動力を制御させてもよい。また、他の一実施形態では、エンジンECU、及びブレーキECUなど、自車両の駆動力を制御することが可能な複数の装置を制御するそれぞれのECUを用いて自車両の駆動力を制御するようにしてもよい。つまり、他の一実施形態では、自車両の任意の走行状態を制御するために、当該走行状態を制御することが可能な1以上のECUを用いてもよい。
【0054】
また、第1の実施形態では、DSSSにおけるサービスレベル3の運転支援で自車両の走行状態を制御するための処理の一例として、処理部101がエンジンECUに自車両の駆動力を制御させるときの制御レベルを判断する処理を説明した。しかしながら、他の一実施形態では、DSSSにおけるサービスレベル3の運転支援で自車両の走行状態を制御するための処理として、自車両の駆動力の制御ではなく、変速装置のシフトレンジを自動的に変更する制御、ハザードフラッシャーを自動的に作動させる制御、或いは任意の警報装置を作動させる制御など、他の任意の走行状態を制御するための処理を処理部101にさせてもよい。
【0055】
例えば、他の一実施形態に係る処理部101が、変速装置のシフトレンジを自動的に変更する制御をトランスミッションECUにさせるときの制御レベルを判断して通知する場合には、通知を受けたトランスミッションECUが第1のタイミング、及び第2のタイミングでそれぞれ予め定められた段階だけシフトレンジを降下させてもよい。そして、この場合、トランスミッションECUは、第1の実施形態で説明したエンジンECUと同様に、通知を受けた制御レベルに応じて、第1のタイミング、及び第2のタイミングを早める、及び/又は、第1のタイミング、及び第2のタイミングにおける制御の度合い(降下させるシフトレンジの段数。例えば、4速→1速の場合は3段)を強くしてもよい。尚、トランスミッションECUの制御の度合いを強くするとは、1度に降下させるシフトレンジの段数を多くして、減速の度合いを強くすることである。
【0056】
また、第1の実施形態では、自車両の前方に存在する信号が赤信号であることを示す状況情報を少なくとも取得する状況を特定状況とした。しかしながら、特定状況として予め定める状況は、この状況に限らず、任意の状況情報のみ、或いは任意の2種類以上の状況情報を取得する状況であってもよい。ここで、例えば、予め定めた1つの任意の状況情報を取得する状況を特定状況とすると、それぞれ任意の時間間隔で2以上の注意対象に遭遇する状況では、最初に遭遇した任意の注意対象のみに応じて制御レベルを判断してしまい、以降に遭遇する注意対象をも考慮した正確な制御レベルを判断できない場合がある。しかしながら、任意の2種類以上の状況情報を取得する状況を特定状況として予め定めることにより、それぞれ任意の時間間隔で2以上の注意対象に遭遇する状況でも、正確な制御レベルを判断してから、判断した制御レベルを通知して、的確な走行状態の制御をすることができる。換言すれば、任意の2種類以上の状況情報を取得する状況を特定状況として予め定めることにより、それぞれ任意の時間間隔で2以上の注意対象に遭遇する状況でも、走行状態の制御を開始する前に、正確な制御レベルを判断して、的確な走行状態の制御をすることができる。
【0057】
また、第1の実施形態では、自車両の前方に存在する信号が赤信号であることを示す状況情報のみを取得したときに制御レベル1であると判断し、2種類以上の状況情報を取得したときには制御レベル2、又は制御レベル3であると判断していた。さらに、第1の実施形態では、2種類以上の状況情報を取得しており、予め定められた年齢以上でないときは、制御レベル2であると判断し、予め定められた年齢以上であるときは制御レベル3であると判断していた。つまり、第1の実施形態では、処理部101が取得した状況情報の種類と、自車両の運転者の年齢とに基づいて制御レベルを判断していた。しかしながら、他の一実施形態では、取得した状況情報の種類のみに応じて、例えば、取得した状況情報の種類の数が多くなるのにしたがって制御レベルを高く判断するようにしてもよい。この場合、例えば、取得した状況情報の種類毎に重み付け(例えば、より高い注意力を向けなければならない状況を示す状況情報は任意の数の種類分の状況情報としてカウントするなど)をしてから状況情報の種類の数をカウントして制御レベルを判断するようにしてもよい。また、他の一実施形態では、運転者の年齢のみに応じて、例えば、運転者の年齢が高くなるのにしたがって、制御レベルを高く判断するようにしてもよい。また、他の一実施形態では、運転者の年齢ではなく、例えば、免許を取得してからの経過年数など、識別情報によって示すことが可能な他の情報に基づいて制御レベルを判断するようにしてもよい。免許を取得してからの経験年数に基づいて制御レベルを判断する場合には、一例として、特定状況として予め定められた状況を示す状況情報を取得したときに、当該経験年数が少なくなるのにしたがって制御レベルを高く判断するようにしてもよい。また、状況情報の種類のみ、及び識別情報によって示すことが可能な他の情報だけでなく、上述した任意の地域の危険情報を示す状況情報など他の種類の状況情報に応じて、第1の実施形態で説明したように制御レベル2、及び制御レベル3のいずれかを判断してもよい。また、このように上述した任意の地域の危険情報を示す状況情報など他の種類の状況情報に応じて制御レベルを判断する場合には、当該他の種類の状況情報のみに応じて制御レベルを判断してもよい。
【0058】
また、第1の実施形態では、処理部101が制御レベルを通知するためにCANプロトコルにしたがって情報を送受信するネットワークを用いるものとした。しかしながら、他の一実施形態では、処理部101が制御レベルを通知するために、FlexRayプロトコル、或いはLIN(Local Interconnect Network)プロトコルなど、他のプロトコルにしたがって情報を送受信するネットワークを用いてもよい。
【0059】
また、第1の実施形態では、処理部101が制御レベル1〜制御レベル3の3つの制御レベルの中から通知する制御レベルを判断していた。しかしながら、他の一実施形態では、制御レベルを2以下、又は4以上だけ予め定めておき、上述したように状況情報の数、或いは識別情報によって示すことが可能な情報などに基づいて、これらの制御レベルを判断してもよい。
【0060】
また、第1の実施形態では、第1のタイミング、第2のタイミング、第1のタイミングにおける要求駆動力の抑制の度合い、及び第2のタイミングにおける要求駆動力の抑制の度合いの設定値の組を制御レベル毎に予め定めておき、2つのタイミングで2段階だけ要求駆動力を抑制するものとした。しかしながら、他の一実施形態では、1組の設定値、又は3組以上の設定値として、制御レベルに応じた設定値として予め定められたタイミングで、それぞれのタイミングの数に応じた段階だけ要求駆動力を抑制するようにしてもよい。
【0061】
また、第1の実施形態では、第1の通信部11〜第3の通信部13で状況情報を取得するものとした。しかしながら、他の一実施形態では、放射した電磁波と当該電磁波が対象物で反射した反射波とに基づいて当該対象物を検出するレーダ装置など、他の装置を用いて検出、或いは取得できる状況情報の中から、予め定められた任意の状況を示す状況情報を取得してもよい。
【0062】
また、第1の実施形態では、第1のタイミング、及び第2のタイミングを予め設定値として定めていた。しかしながら、他の一実施形態では、処理部101が制御レベルを判断した後、GPSを利用して検出した赤信号までの距離などに基づいて自車両の駆動力を抑制するタイミングを計算して設定値として定めてから、エンジンECUに制御レベルと共に通知してもよい。
【0063】
また、第1の実施形態では、前方に存在する信号が赤信号であることを示す状況情報を第3の基地局16から無線送信することとした。しかしながら、他の一実施形態では、例えば、状態情報を取得したときの点灯色から他の点灯色に切り替わる経過時間など、前方に存在する信号の点灯色を経過時間と共に示す情報を状態情報として第3の基地局16から無線送信してもよい。この場合、このような状態情報を取得した処理部101は、取得した状態情報によって赤信号になる経過時間に基づいて、第1のタイミング、及び第2のタイミングを計算して設定値として定めて、判断した制御レベルと共にエンジンECUに通知するようにしてもよい。
【0064】
以上、本発明を詳細に説明してきたが、上述の説明はあらゆる点において本発明の一例にすぎず、その範囲を限定しようとするものではない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明によれば、様々な状況を示す情報に基づいて自車両に搭載される装置を制御でき、例えば、運転者の安全性を高めるための運転支援装置などに利用できる。
【符号の説明】
【0066】
1 運転支援装置
10 ナビゲーションシステム
11 第1の通信部
12 第2の通信部
13 第3の通信部
14 第1の基地局
15 第2の基地局
16 第3の基地局
101 処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の周囲の状況を示す状況情報を取得する取得手段と、
予め定められた設定値にしたがって前記車両の走行状態の制御をする制御手段と、
前記制御手段によって前記走行状態の制御が開始される前に、前記取得手段によって、予め定められた2種類以上の状況を示す前記状況情報が取得されたとき、前記設定値を変更する変更手段とを備える、運転支援装置。
【請求項2】
前記変更手段は、前記設定値を変更するとき、前記設定値として予め定められた前記走行状態の制御をするタイミングが相対的に早くなるように当該設定値を変更する、請求項1に記載の運転支援装置。
【請求項3】
前記取得手段は、予め定められた基幹施設から前記状況情報を取得する、請求項2に記載の運転支援装置。
【請求項4】
前記取得手段は、少なくともDSSSの前記基幹施設から前記状況情報を取得する、請求項3に記載の運転支援装置。
【請求項5】
前記制御手段は、DSSSにおけるサービスレベル3で規定される前記走行状態の制御をする、請求項4に記載の運転支援装置。
【請求項6】
車両の周囲の状況を示す状況情報を取得する取得ステップと、
予め定められた設定値にしたがって前記車両の走行状態の制御をする制御ステップと、
前記制御ステップにおいて前記走行状態の制御が開始される前に、前記取得ステップにおいて、予め定められた2種類以上の状況を示す前記状況情報が取得されたとき、前記設定値を変更する変更ステップとを備える、運転支援方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−194981(P2011−194981A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−62857(P2010−62857)
【出願日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】