説明

部品搭載装置における作業支援システム、部品配列の認識方法およびカセット配列の認識方法

【課題】プリント基板部品搭載装置における部品段取り作業の効率化を図るとともにプリント基板への部品の実装ミスを無くす。
【解決手段】部品搭載対象に部品を搭載する部品搭載装置における作業支援システムは、カセット50に収容された少なくとも一つのリール51、52に内蔵された部品53を識別する部品識別情報を記録する第一記録部54とカセット50を識別するカセット識別情報を記録する第二記録部56とを備えたカセット50から、カセット識別情報と部品識別情報とを読み取る読取ユニット45と、部品搭載装置にセットされる部品53の搭載位置を規定する情報を記憶する記憶ユニットと、部品識別情報とカセット識別情報に対応した規定情報とを対比し部品搭載装置への部品搭載位置が正しいか否かを確認する部品搭載確認ユニットと、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、部品搭載装置における作業支援システム、部品搭載状態の認識方法およびカセット搭載状態の認識方法に関し、特にプリント基板に部品が組み込まれたプリント板ユニットを生産する生産ライン上に設けられ、プリント基板に部品を搭載するプリント基板部品搭載装置における作業支援システム、部品が搭載されたカセット内の部品搭載状態の認識方法およびカセットが搭載されたカート内のカセット搭載状態の認識方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1にはプリント基板実装システムを対象とした部品管理装置が記載されている。同文献の図1に示されているように、この装置はカセット21に識別情報を記録したバーコードを貼付しておき、システムサーバ1は、カセット21のバーコードに記録された識別情報と、カセット21に搭載される部品リール36に貼付されたバーコードに記録された情報(部品種類情報および初期部品数情報)とを組み合わせて交換履歴情報を生成し、交換履歴情報を用いて部品管理を行うものである。
【0003】
特許文献2には、同文献の図3および4に示されているように、実装部品のカートリッジ35が搭載された複数のパレット36と実装すべきプリント基板28とが供給される部品実装機(マウンタ)に適用可能なパレット編成システムが記載されている。同文献の図3に示されるように、カートリッジ35に装着されるリール31は、同一仕様の多数の部品が長手方向に等間隔で収容された帯状部品ケースをリール状に巻き回したものである。
【0004】
同文献の図4に示されるように、このパレット編成システムは、実装部品をプリント基板28上の所定位置に実装するように動作する部品実装機15に投入するに際し、パレット36の何れのチャネルに何れのカートリッジ35を搭載するのかを表すチャネル設定データを作成するものであり、IDラベルを貼り付けた後のプリント基板28を収容したラック34をベルトコンベア41によりリフタ42上に供給し、プッシャ43によりラック34内に収容された所望のプリント基板28を小型部品実装機15に送り、自走車(カート)26から小型部品実装機15に対して搬入されたパレット36から供給される部品をプリント基板28に実装した後そのプリント基板28を再びラック34に戻すよう構成されている。
【0005】
従来、特許文献2の段落[0015]〜[0019]、図2に記載されているように、プリント基板に部品が組み込まれたプリント板ユニットを生産する生産ラインは、一般的に、プリント基板の部品取付け部にペースト状の半田を印刷する印刷機、プリント基板の部品取付け部に接着剤を塗布する接着機、プリント基板に電子部品等の部品を搭載するプリント基板部品搭載装置(以下、マウンタと記す)、加熱処理によって半田を硬化させるリフロー装置、等から構成される。特に、マウンタは、生産ラインの能力を決定づける重要な装置である。
【0006】
マウンタにおいては、作業工数の増大、作業ミスによる不良品の発生、生産ライン停止の長時間化など様々な問題が発生する。それゆえ、これら問題を解決するため新しい部品段取り作業とその作業を支援するシステムとが必要になって来ている。
【0007】
部品段取り作業に影響するマウンタの付帯ユニットには例えば次の2つがある。
(1)部品を付けたテープが巻かれたリールを複数個装着可能なカセット
(2)マウンタから脱着可能なカセット治具を搬送する台車(カート)
【0008】
(1)のカセットに関しては、マウンタにリールをセットするために、リールを一旦カセットに装着することが必要である。近年、挟隣接実装から部品サイズは微細化しており、リールサイズも小型化していることから、マウンタ全体のスペースを有効利用するため、複数のリールを装着できるカセットが使用され始めている。
(2)のカートに関しては、近年のマウンタでは段取り替えの利便性からマウンタから脱着できるカートにカセットを装着するシステムに移行している。
【0009】
(1)のカセットに関する問題は、カセット内のリール搭載位置を誤って認識すると、リールに内蔵された部品をプリント基板に実装する時に実装ミスが生じることである。
(2)のカートに関する問題は、カート内のカセット搭載位置を誤って認識すると、カートに装着されたカセットに内蔵された部品をプリント基板に実装する時に実装ミスが生じることである。(2)のカートに関する問題の具体例を以下に説明する。
特許文献1に記載のプリント基板実装システムを対象とした部品管理装置は、部品リール36をカセット21に装着した後、作業ミスにより、マウンタ20内の複数レーンZ1〜Znの内誤ったレーンの位置にカセット21を収容することがあり、この場合、マウンタ20においては部品をプリント基板上の正しい位置に取付けることができず、すなわち実装ミスが生じ、不良プリント板ユニットを生産してしまうという問題が生じる。
【0010】
特許文献2に記載のパレット編成システムは、小型部品実装機15に自走車26で搬送されたパレット36が、そのパレット36の何れのチャネルに何れのカートリッジ35を搭載したものであるかの確認を人手もしくはバーコード照合で行うため、時間がかかるという問題がある。
【0011】
また、複数のカートが着脱可能なマウンタにカートをセットする場合、複数あるカートのマウンタへのセット位置を間違えると、プリント基板上への部品の実装ミスになる問題が生じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2001-127487号公報(明細書の請求項1(特に読取手段)、段落[0009] 〜[0011] 、[0014] 〜[0018]、[0022] 、[0023]、 [0055]および[0056]、図面の図1、図3および図8および要約書参照)
【特許文献2】特許第2,642,800号明細書(請求項1、段落[0005] 〜[0010]、図1〜4参照)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであり、プリント基板部品搭載装置における部品段取り作業の効率化を図るとともにプリント基板への部品の実装ミスを無くすことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するために、本発明の第一形態によれば、部品搭載対象に部品を搭載する部品搭載装置における作業支援システムにおいて、カセットに収容された少なくとも一つのリールに内蔵された部品を識別する部品識別情報を記録する第一記録部と前記カセットを識別するカセット識別情報を記録する第二記録部とを備えたカセットから、前記カセット識別情報と前記部品識別情報とを読み取る読取ユニットと、予め設定したカセット内に搭載される部品を規定する情報を記憶する記憶ユニットと、前記部品識別情報と、前記カセット識別情報に対応した前記規定情報とを対比し、前記カセット内に搭載された部品が正しいか否かを確認する部品搭載確認ユニットと、を備えることを特徴とする部品搭載装置における作業支援システムが提供される。
【0015】
上記目的を達成するために、本発明の第二形態によれば、部品搭載対象に部品を搭載する部品搭載装置における作業支援システムにおいて、カセットに収容された少なくとも一つのリールに内蔵された部品を識別する部品識別情報を記録する第一記録部と前記カセットを識別するカセット識別情報を記録する第二記録部とを備えたカセットから、前記カセット識別情報と前記部品識別情報とを読み取る読取ユニットと、前記部品搭載装置にセットされる部品の搭載位置を規定する情報を記憶する記憶ユニットと、前記部品識別情報と、前記カセット識別情報に対応した前記規定情報とを対比し、前記部品搭載装置への部品搭載位置が正しいか否かを確認する部品搭載確認ユニットと、を備えることを特徴とする部品搭載装置における作業支援システムが提供される。
【0016】
上記第一形態または第二形態において、前記カセット識別情報は、少なくともカセットに搭載されるリール、あるいは前記リールに取り付けられる部品を特定する情報を含む。
上記第一形態または第二形態において、前記第一記録部は、リール毎に設けられ、前記読取ユニットは、前記部品識別情報をリール毎に読み取る。
【0017】
上記第一形態または第二形態において、前記第一および/または第二記録部は、データを記録したバーコードであり、前記読取ユニットは、前記バーコードを読み取るバーコードリーダを有する。
上記第一形態または第二形態において、前記第一および/または第二記録部は、データを記録した無線ICタグであり、前記読取ユニットは、前記無線ICタグの電波を受信するアンテナを有し、該アンテナを介して前記データを読み取る。
【0018】
上記目的を達成するために、本発明の第三形態によれば、部品搭載対象に部品を搭載する部品搭載装置における作業支援システムにおいて、複数のレーンを有するカートに搭載されるカセットの位置まで自走し、前記カセットに搭載された部品を識別する部品識別情報と、前記カセットを識別するカセット識別情報とのうち少なくとも一方を前記カセットから読み取る読取部と、予め設定した前記カート内のカセットの搭載位置を規定する情報を記憶する記憶部と、前記部品識別情報または前記カセット識別情報と前記規定情報とを対比し、前記カート内のカセットの搭載位置が正しいか否かを確認するカセット搭載確認部と、を備えることを特徴とする部品搭載装置における作業支援システムが提供される。
【0019】
上記目的を達成するために、本発明の第四形態によれば、部品搭載対象に部品を搭載する部品搭載装置における作業支援システムにおいて、複数のレーンを有するカートに装着されるカセットの位置まで自走し、カセットを識別するカセット識別情報を前記カセットから読み取る読取部と、カセットが搭載される前記カートのレーンを特定する情報を記憶する記憶部と、前記読取部により読み取られたカセット識別情報と、前記レーン特定情報とを対比し、前記カート内のカセットの搭載位置が正しいか否かを確認するカセット搭載確認部と、を備えることを特徴とする部品搭載装置における作業支援システムが提供される。
【0020】
上記目的を達成するために、本発明の第五形態によれば、部品搭載対象に部品を搭載する部品搭載装置における作業支援システムにおいて、複数のレーンを有するカートに装着されるカセットの位置まで自走し、カセットに搭載された部品を識別する部品識別情報を前記カセットから読み取る読取部と、前記部品が搭載される前記カートのレーンを特定する情報を記憶する記憶部と、前記読取部により読み取られた部品識別情報と、前記レーン特定情報とを対比し、前記カート内の部品搭載位置が正しいか否かを確認する部品搭載確認部と、を備えることを特徴とする作業支援システムが提供される。
【0021】
上記第三形態、第四形態または第五形態において、前記部品搭載装置は複数のカートを装着でき、前記カートは該カートを識別するカート識別情報を記録する第三記録部を備え、前記カセット搭載確認部は、カート毎にカート内のカセットの搭載配列を確認する。
【0022】
上記第三形態、第四形態または第五形態において、前記記録部は、データを記録したバーコードであり、前記カセット搭載確認部は、前記バーコードを読み取るバーコードリーダを有する。
上記第三形態、第四形態または第五形態において、前記記録部は、データを記録した無線ICタグであり、前記カセット搭載確認部は、前記無線ICタグの電波を受信するアンテナを有し、該アンテナを介して前記データを読み取る。
【発明の効果】
【0023】
本発明の第一形態または第二形態の部品搭載装置によれば、部品を内蔵したリールがカセットに搭載された状態でカセットとリールを認識するので、カセット内のリール位置を正しく認識でき、それゆえ部品を正しく認識でき、搭載対象のプリント基板に正しく認識した部品を実装でき、実装ミスを無くすことができるという効果がある。
【0024】
より具体的には、部品を内蔵したリールをカセットに装着し搭載した後、リールに貼付けられたバーコード、またはリールに組込まれた無線ICタグなどの記録部に記録されたデータを読み取り、カセットとリールを認識するので、カセット内のリール位置を正しく認識でき、それゆえ部品を正しく認識できる。
【0025】
また、第一形態または第二形態の部品搭載装置において、カセット内に異なる複数種類の部品を収容した場合、同一カセット内の各リールに別種類の部品の情報を記録するので、カセット内のリール位置を正しく認識でき、それゆえ部品を正しく認識でき、部品搭載装置の小型化に伴いカセットが小型化されることによる搭載対象のプリント基板への部品の実装ミスを無くすことができるという効果がある。
さらに、生産ライン上の実機のマウンタが稼働中であっても、生産ラインから離れた所でカセット内の部品の搭載位置を確認できるので、作業効率と作業性を向上できる。
【0026】
本発明の第三形態、第四形態または第五形態の作業支援システムによれば、カセット搭載確認部が、複数のレーンに装着されたカセットを識別するカセット識別情報を自走して読み取り、カセット識別情報からカセットに搭載された部品の識別情報を取得し、取得した部品識別情報と予め設定したカート内のカセットの搭載位置を規定する情報とを対比し、カート内のカセットの搭載位置が正しいか否かを判定するので、カート内のカセット搭載位置を正しく認識できるので、カセットをカート内のレーン内に装着する時の作業時間を短縮でき作業性を向上できる。また、カートに装着されたカセットに内蔵された部品を正しく認識できるので、カセットをレーンに装着する時の作業ミスによる搭載対象のプリント基板への部品の装着ミスを回避できるという効果がある。
【0027】
また、第三形態、第四形態または第五形態の作業支援システムにおいて、前記読取部、例えばアンテナを自走式とすることで、カートに搭載されるカセットの数に応じてカセット識別情報を受信する読取部(アンテナ)を複数設置することが不要となり、安価な作業支援システムが実現できる。
【0028】
さらに、第三形態、第四形態または第五形態の作業支援システムにおいて、カートに取り付けられたカートを識別するカート識別情報を読み取り、複数のカートを装着できる部品搭載装置にカートが正しく搭載されたか否かを自動確認する構成としたので、カートの部品搭載装置への誤装着による搭載対象のプリント基板への部品の装着ミスを回避でき、プリント基板に部品を搭載したプリント板の信頼性が向上する。
さらに、生産ライン上の実機のマウンタが稼働中であっても、生産ラインから離れた所でカート内のカセットの搭載位置を確認できるので、作業効率と作業性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1A】本発明の一実施形態によるプリント基板部品搭載装置の平面図である。
【図1B】本発明の一実施形態によるプリント基板部品搭載装置の斜視図である。
【図2】一つのリールが収容されるカセットを示す図である。
【図3】二つのリールが収容されるカセットを示す図である。
【図4】本発明の一実施形態によるプリント基板部品搭載装置における作業支援システムを示す図である。
【図5】本発明の一実施形態によるリール部品の自動認識機構を示す図である。
【図6A】第1リールの識別情報を格納するテーブルを示す図である。
【図6B】第2リールの識別情報を格納するテーブルを示す図である。
【図7】カセット識別情報を格納するテーブルを示す図である。
【図8A】本発明の一実施形態によるカートに装着されるカセットを収容するレーンにおけるカセットの配列をカセット内の部品と各レーンに収容されるべき部品とで照合する自動照合装置の斜視図である。
【図8B】図8Aに示す自動照合装置の側面図である。
【図8C】図8Bに丸で囲んで示すカセット識別情報の読取部Pの拡大図である。
【図9】部品搭載情報を格納するテーブルを示す図である。
【図10】本発明の一実施形態による部品搭載確認のフローチャートである。
【図11】本発明の一実施形態によるカートへのカセット搭載確認のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1Aおよび図1Bは本発明の一実施形態によるプリント基板部品搭載装置を示す図であり、図1Aは平面図であり、図1Bは斜視図である。図1Aおよび図1Bに示すように、プリント基板に部品が組み込まれたプリント板ユニットを生産する生産ライン上に設置されるプリント基板部品搭載装置(マウンタ)1には4つのカート2が着脱可能に装着できる。各カート2は複数のカセット3を装着できる。マウンタ1には2つのノズル4がX軸とY軸の2軸方向に移動可能に取付けられており、ノズル4はカセット3内のリール(図2および図3参照)に巻き付けられた部品を吸着してノズル4の下に位置するプリント基板5上まで搬送し、プリント基板5上の所望の位置に載せる。
【0031】
図2は一つのリールが収容されるカセットを示す図である。図示するカセット20には1つのリール21が取付けられている。リール21には、プリント基板5に取付けられる部品をつけたテープがシールとともに巻き回されている。カセット20は、部品がノズル4により一個ずつ吸着できるように、テープを1ピッチずつ送りシールを巻取りつつテープを切取る機能を有する。リール21は、1種類の部品のみを収容できる。そのため、1つのリールのみが取付けられる図2のカセット20は、1種類の部品のみに対応できる。タグ25は、カセット20を識別する情報を記憶する無線ICタグである。無線ICタグは小電力の電波送受信能力を有し物体の識別に利用される微小な無線ICチップであり、電波や電磁波で読取ユニットと送受信するものである。
【0032】
図3は二つのリールが収容されるカセットを示す図である。図示するカセット30は、2つのリール31および32が取付けられている点を除き、図2に示すカセット20と略同一機能を有する。タグ35はタグ25と同一のものでよい。カセット30は、各リール31および32に巻き回されたシールをリール毎に巻取りつつテープを切取る機能を有する。各リールには一種類の部品のみをつけることができるので、カセット30は2種類の部品を収容できる。カセットが3つ以上のリールを取付けたものであればカセットはそのリールの数に相当する3種類以上の部品を収容できる。
【0033】
図4は本発明の一実施形態によるプリント基板部品搭載装置における作業支援システムを示す図である。サーバ40はLAN41を介して端末42および43と通信する。部品識別情報とは、カセットに収容されたリールに取付けられた部品を識別するための情報であり、カセット識別情報とは、部品を取付けたリールを少なくとも一つ装着したカセットを識別するための情報である。端末42は、部品識別情報とカセット識別情報をサーバ40に送信する。端末43は、カートに装着された複数のカセットの配列情報、すなわちカート内の複数レーンにどのようなカセットが配列されているかを示す情報をサーバ40に送信する。
【0034】
端末42は制御ユニット44に接続されている。詳細は後述するが、ID読取ユニット45は、カセットから部品識別情報とカセット識別情報とを読み取る。制御ユニット44は、ID読み取ユニット45が読み取った部品識別情報およびカセット識別情報を受信し、これらの情報を端末42とLAN41を経由してサーバ40に送信する。サーバ40は、受信した部品識別情報とカセット識別情報をサーバ40内の記憶部に格納する。
【0035】
一方、端末43は制御ユニット46に接続されている。自動照合装置47はカートを一時収容し、カートに装着された複数のカセットの配列情報を読み取り、そのカセット配列情報を制御ユニット46に送信する。制御ユニット46は、カセット配列情報を端末43およびLAN41を経由してサーバ40に送信する。カセット配列情報は、カート内に装着されるカセットの識別情報と、カセットが装着されるカート内のレーンの番地情報を含む。サーバ40は、カートに装着されるカセットの配列情報をサーバ40内の記憶部に格納する。
【0036】
図5は、本発明の一実施形態によるリール部品の自動認識機構を示す図である。ID読取ユニット45は、カセット50に取り付けられたリール51および52に取付けられた部品53の識別情報、すなわちリール識別情報を、各リールに付けられたタグ(無線ICタグ)54からアンテナ55を介して制御ユニット44で読み取る。ID読取ユニット45は、リール51および52を収容し外枠は金属で形成されており、タグ54からアンテナ55への電波を干渉から防止している。タグ(無線ICタグ)56は、カセット50の識別情報を記憶している。このカセット識別情報は、図8A〜図8Cを用いて後述するアンテナ85を介して読み取られる。カセット識別情報については図7を用いて後で説明する。センサ57および58は、それぞれリール51および52の有無を検出するものである。本実施形態では、2つのアンテナ55が設けられ、2つのアンテナ55は、それぞれリール51および52に付けられたタグ(無線ICタグ)54に記憶されたリール識別情報を受信し、制御ユニット44に送信する。
【0037】
図6Aは第1のリールの識別情報を格納するテーブルを示す図であり、図6Bは第2のリールの識別情報を格納するテーブルを示す図である。図6Aおよび図6Bには、リール識別情報がテーブルの形式で示されている。図示のテーブルは、リールID、部品図番、部品名称、残数、巻方向、ピッチ、棚番およびレーン番号の8つの欄を有し、部品に関する情報が記録される。図6Aおよび図6Bに示す各テーブルはタグ54、端末42の記憶部およびサーバ40の記憶部にそれぞれ格納される。
【0038】
リールIDは、リール自体を識別する情報である。以降の情報は、リールIDにより特定されるリールに関する情報である。部品図番は、リールに搭載されている部品を識別する情報である。本実施形態では、各部品は部品図番によって管理され、後述する図8および図9に示すテーブルにおいても部品図番が記録されている。また、リールに搭載される部品の名称が部品名称の欄に記録される。
【0039】
残数の欄には、リールに残された部品数が記録される。巻方向の欄には、リールに巻き回されたテープが右巻きか左巻きかを示すデータが記録される。ピッチの欄には、リールに巻かれているテープに付された部品の間隔が記録される。また、棚番の欄には、リールが収納される棚の番号が記録される。この棚番号の情報は、カセットにリールを取付ける際、あるいはカセットから取外したリールを棚に収納する際などに利用される。また、レーン番号の欄には、カート内に装着されるカセット内において部品が収容される位置、すなわちリール位置を示す番号が記録される。このレーン番号は、タグ54には記憶されていなくてもよい。このレーン番号は、後述する図10に示す部品搭載確認フローチャートの処理の実行開始時はタグ54においてブランクとなっておりステップS7の処理実行時に書込まれる。
【0040】
カセット50にもカセットの識別情報を記憶したタグ(無線ICタグ)56が取付けられており、ID読取ユニット45はアンテナ55を介してタグ56に格納されたカセット識別情報を受信し、制御ユニット44に送信する。制御ユニット44は、受信したカセット識別情報を端末42を介してサーバ40に送信する。サーバ40は、受信した各リールに取付けられた部品のリール識別情報とカセット識別情報とを記憶部に格納する。
【0041】
図7はカセット識別情報を格納するテーブルを示す図である。図7に示すテーブルはカセットID、部品図番、リールID、部品名称、残数、巻方向、ピッチおよび棚番の8つの欄を有し、カセットに関する情報が記録される。カセットIDの欄には、カセット自体を識別するカセットIDデータが記録される。カセットIDは部品図番およびリールIDに対応して設けられており、カセットに対応して設けられるものではない。それゆえ、カセット内にリールに内蔵された複数種類の部品が収容されている場合、1つのカセットに対し複数のカセットIDが部品およびリールに対応して記録され、1つのカセットを複数のカセットIDで識別する。例えば、図7に示すテーブルが1つのカセット内に2つのリール、すなわち2つの部品(ここでは2種類の部品)が収容されている例を示す場合、カセットを識別するカセットIDは200と201の2つで表わされる。カセット内に1つのリールに内蔵された1種類の部品が収容されている場合、1つのカセットに対し1つのカセットIDが部品およびリールに対応して記録され、1つのカセットを1つのカセットIDで識別する。一方、部品図番、リールID、部品名称、残数、巻方向、ピッチおよび棚番の欄には、図6Aおよび図6Bを用いて先に説明したデータと同様なデータが記録される。図7に示すテーブルはタグ56、端末43の記憶部およびサーバ40の記憶部にそれぞれ格納される。
【0042】
図8A〜図8Cは、本発明の一実施形態によるカートに装着されるカセットを収容するレーンにおけるカセットの配列を照合する自動照合装置47を示す図である。図8Aは自動照合装置47の斜視図であり、図8Bは側面図であり、図8Cは図8Bに丸で囲んで示すカセット識別情報の読取部Pの拡大図である。
【0043】
自動照合装置47は、リール81および82を収容するカセット80を複数装着したカート67を収容できる構造になっている。アンテナ85とタグ86との間の距離Dは通信可能な距離となるように設けられる。アンテナ85は図8Aに示すXの両方向にスライド移動可能になっている。アンテナ85は、Xの何れかの方向に自走して、各カセット80に付けられたタグ(無線ICタグ)86(図5のタグ56と同一のもの)に格納された情報、すなわちカセット識別情報を受信する。カセット識別情報にはリール81または82に取付けられた部品を識別する部品識別情報も含まれている。受信されたカセット識別情報は、制御ユニット46を介して端末43に送信される。
【0044】
自動照合装置47は、端末43によりカセット80内の部品の情報とカート97の各レーンに収容されるべき部品の情報とを照合する。カート87の各レーンに収容されるべき部品の情報の照合時には、制御ユニット46の制御によりアンテナ85を自走させてタグ86に格納されたカセット識別情報内のカセットIDを読み取る。端末43は、制御ユニット46によりレーン番号順に読み取られたカセットIDと部品図番とを受信し、受信したカセットIDまたは部品図番のデータを、サーバ40内の部品搭載情報格納テーブル(図9図示)に登録されたカセットIDまたは部品図番のデータと比較し、これらのデータが一致するか不一致するかを判定する。一致判定の場合は照合が正しいこと、すなわちカート87内のカセット80の配列が正しいことを端末43の不図示のディスプレイに表示し、不一致判定の場合は照合が誤っている、すなわちカート87内のカセット80の配列が誤っていることを端末43のディスプレイに表示する。
【0045】
カート87を識別する情報は、カート87に取付けられたタグ(無線ICタグ)88に格納されており、自動照合装置47はアンテナ89を介して制御ユニット46でカート87の識別情報を読み取る。本実施形態のマウンタでは、カートが4つ装着されるので読み取ったカート識別情報は、カート番号#1、#2、#3および#4である。
【0046】
図9は部品搭載情報を格納するテーブルを示す図である。図9に示すテーブルはレーン番号、部品図番およびカセットIDの3つの欄を有する。レーン番号の欄には、カート内に収容するカセットの装着位置を示すレーン番号が記録される。部品図番の欄には、カセットに搭載される部品を識別する部品図番が記録される。カセットIDの欄には、カセットを識別するカセットIDが記録される。図9に示すテーブルはサーバ40の記憶部に格納される。このテーブルは、実機のマウンタで部品搭載対象、すなわち本実施形態ではプリント基板に実際に部品を搭載するために用意したカート内の部品配列リストである。図10に示す部品搭載確認フローチャートの処理の実行開始時には、レーン番号および部品図番のデータのみが書込まれている。なお、カセットIDのデータは、図10に示す部品搭載確認フローチャートの処理の実行開始時にはブランクとなっており、ステップS7の処理実行時に書込まれる。
【0047】
図10は本発明の一実施形態による部品搭載確認のフローチャートである。このフローチャートの処理は、実機のマウンタでプリント基板に実際に部品を搭載する前の部品段取り作業として、カセットへのリール搭載後に行われる処理であって、カセット内の複数のリールに取付けられた部品が、正しいリール位置、すなわち実機のマウンタで部品をプリント基板に搭載する時のリール位置に取付けられているか否かを確認する処理である。この処理の実行後、部品が正しいリール位置に取付けられていないと判定された場合、カセット内のリールを交換した後、再度このフローチャートの処理は実行される。
【0048】
ステップS1では、オペレータが端末42から部品の搭載対象のプリント基板を指定するプリント基板の図番およびこのプリント基板に部品を搭載する実機のマウンタを指定するマウンタ番号を入力する。このステップS1の処理により指定されたプリント基板の図番およびマウンタ番号をキーとして図9に示す部品搭載情報格納テーブルをサーバ40から端末42に転送することができる。このテーブルを参照しつつ以下の処理ステップを実行することによりカセット50内に部品が正しく配列されているか否かを判定できる。
【0049】
ステップS2では、ID読取ユニット45により、リール51、52のタグ54に格納された部品識別情報、すなわち各リールに対するリールID、部品図番、部品名称、残数、巻方向、ピッチおよび棚番の各欄に書込まれたデータを取得する。ここで、リールIDはリール51、52が収容されるカセット50内のリールを識別する情報を示すデータであり、部品図番は各リールに収容される部品を識別するデータである。
【0050】
ステップS3では、カセット50のタグ56に、ステップS2でリールのタグから取得した部品図番、リールID、部品名称、残数、巻方向、ピッチおよび棚番の各データを書込む。この書込みにより1つのカセットに設けられた図7に示すカセット識別情報のテーブルに、図6Aおよび図6Bに示す2つのリール識別情報のテーブル内に書込まれた部品識別情報が格納される。
【0051】
ステップS4では、端末42はサーバ40と交信し、サーバ40の記憶部に格納された図9に示す部品搭載情報格納テーブル内に、ステップS2で読み取った部品図番に対応するカセットIDの欄にデータの書込があれば、その書込みデータをクリアする。
【0052】
ステップS5では、端末43はサーバ40と交信し、レーン番号に対応する、サーバ40の記憶部に格納された図9に示す部品搭載情報格納テーブル内の部品図番の並び順と、ステップS2でタグ56から取得したカセット識別情報格納テーブル内のカセットIDに対応する部品図番aaaaaaaaaaおよびbbbbbbbbbbの並び順とを照合する。
ステップS6では、ステップS5の照合結果、一致のときは、カセット50内の部品配列は正しい、すなわちカセット50内の部品は正しいリール位置に取り付けられていると判定してステップS7に進み、不一致のときは、カセット50内の部品は間違ったリール位置に取り付けられていると判定してステップS8に進む。
【0053】
ステップS7では、端末42のディスプレイにカセット内の部品配列は正しい(OK)と表示し、サーバ40の記憶部に格納された部品搭載情報格納テーブル内においてステップS4でクリアしたカセットIDの欄内に、部品図番aaaaaaaaaaおよびbbbbbbbbbbに対応するカセットIDを書込み、タグ54に部品搭載情報格納テーブル内の部品図番aaaaaaaaaaおよびbbbbbbbbbbに対応するレーン番号1、2を書込む。
【0054】
ステップS8では、端末42のディスプレイにカセット内の部品配列は間違っている(NG)と表示する。この表示に応じて、オペレータはカセット内のリールが正しい配列となるように入れ替えることによりカセット内の部品配列を修正する。
【0055】
以上説明した部品搭載確認のフローを実行することにより、部品とリールがカセットに装着された状態でカセットとリールを認識することができ、それゆえどのような部品がカセット内のどのリール位置に収容されているかを正しく認識でき、プリント基板に正しく認識した部品を実装でき、その結果実装ミスを無くすことが可能となる。さらに、生産ライン上の実機のマウンタが稼働中であっても、生産ラインから離れた所で上記部品搭載確認のフローを実行することにより、カセット内の部品の搭載位置を確認できるので、作業効率と作業性を向上できる。
【0056】
図11は本発明の一実施形態によるカートへのカセット搭載確認のフローチャートである。このフローチャートの処理は、実機のマウンタでプリント基板に実際に部品を搭載する前のカセット段取り作業として、カートへのカセット搭載後に行われる処理であって、カート内の複数のカセットに取付けられた部品が正しいカートのレーン位置に装着されているか否かを確認する処理である。この処理の実行後、カセットが正しいレーン位置に装着されていないと判定された場合、カート内のカセットを交換した後、再度このフローチャートの処理は実行される。
【0057】
ステップS11では、オペレータが端末43から部品の搭載対象のプリント基板を指定するプリント基板の図番およびこのプリント基板に部品を搭載する実機のマウンタを指定するマウンタ番号を入力する。このステップS11の処理により図9に示す部品搭載情報格納テーブルをサーバ40から端末43に転送することができる。このテーブルを参照しつつ以下の処理ステップを実行することによりカート内にカセットが正しく配列されているか否かを判定できる。
【0058】
ステップS12では、自動照合装置47によりタグ88からカートIDを取得する。図1Bに示す本実施形態のマウンタに装着されるカートは4台であるので、各カートに付けたタグに格納されたカートの識別データ(カートID)を取得することにより、マウンタ内に装着される各カートの位置が識別可能となる。
【0059】
ステップS13では、カート87内の照合レーン範囲を設定する。カートが4台あり、各カートが70のレーンを備えたものであれば、照合レーン範囲として、カート内のカセット配列が正しいか否かを確認するカートにおいて、カートIDが1のカートに対しレーン1〜70、カートIDが2のカートに対しレーン71〜140、カートIDが3のカートに対しレーン141〜210およびカートIDが4のカートに対しレーン211〜280を設定する。
【0060】
ステップS14では、自動照合装置47により、カセット80のタグ86に格納されたカセットIDと部品図番を取得する。自動照合装置47におけるアンテナ85が自走してタグ86を読み取り、アンテナ85の位置をカート87上のレーン位置と対応づけ、更にアンテナ85により読み取られたカセットIDなどの情報とその時のアンテナ85の位置とを対応づけることで、カート87上のどのレーン位置にどのカセットが搭載されているのかが判別される。
【0061】
ステップS15では、サーバ40と交信し、サーバ40に格納されている部品搭載情報格納テーブル内のカセットIDまたは部品図番と、自動照合装置47によりステップS14でタグ86から取得したカセットIDまたは部品図番とをレーン毎に照合する。この処理により、実機のマウンタでプリント基板に実際に部品を搭載する時に使用するカセットのカート内のカセット配列と自動照合装置47で読み取ったカート内のカセット配列とを照合することで、カセットがカートのレーン位置に正しい配列で装着されているか否かを確認することができる。
【0062】
ステップS16では、ステップS15の照合結果、一致のときは、カート内のカセット配列は正しい、すなわちカート内のカセットは正しいレーン位置に配列されていると判定してステップS17に進み、不一致のときは、カート内のカセットは間違ったレーン位置に配列されていると判定してステップS18に進む。
ステップS17では、端末43のディスプレイにカート内のカセット配列は正しい(OK)と表示する。
ステップS18では、端末43のディスプレイにカート内のカセット配列は間違っている(NG)と表示する。この表示に応じて、オペレータはカート内のカセットが正しい配列となるよう入れ替えることによりカート内のカセット配列を修正する。
【0063】
以上説明したカセット搭載確認のフローを実行することにより、アンテナを自走させて複数のレーンに装着されたカセットを識別するカセットIDと部品図番を読み取り、読み取られたカセットIDまたは部品図番と、実機のマウンタで使用されるカートに装着されるカセットの配列を規定する部品搭載情報格納テーブル内のカセットIDまたは部品図番を照合するので、カセットをカート内の正しいレーン位置に装着する時の作業時間を短縮できるとともに作業性を向上でき、かつカセットをレーンに装着する時の作業ミスによるプリント基板への部品の装着ミスを回避できる。さらに、生産ライン上の実機のマウンタが稼働中であっても、生産ラインから離れた所で上記カセット搭載確認のフローを実行することにより、カート内のカセットの搭載位置を確認できるので、作業効率と作業性を向上できる。
【0064】
以上説明した実施形態において、無線ICタグおよび無線ICタグに記録されたデータを受信するアンテナを用いた例を説明したが、無線ICタグの代わりにバーコードを用い、アンテナの代わりにバーコードリーダを用いてもよい。
【0065】
以上、本発明の実施形態について述べてきたが、もちろん本発明はこれに限定されるものではなく、様々な実施形態を採用することが可能である。
【符号の説明】
【0066】
1 プリント基板部品搭載装置(マウンタ)
2、87 カート
3、20、30、50、80 カセット
4 ノズル
5 プリント基板
21、31、32、51、52、81、82 リール
25、35、54、56、86、88 タグ
40 サーバ
41 LAN
42、43 端末
44、46 制御ユニット
45 ID読取ユニット
47 自動照合装置
53 部品
55、85、89 アンテナ
57、58 センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
部品搭載対象に部品を搭載する部品搭載装置における作業支援システムにおいて、
カセットに収容された少なくとも一つのリールに内蔵された部品を識別する部品識別情報を記録する第一記録部と、前記カセットを識別するカセット識別情報を記録する第二記録部とを備えたカセットから、前記カセット識別情報と前記部品識別情報とを読み取る読取ユニットと、
前記部品搭載装置にセットされる部品の搭載位置を規定する情報を記憶する記憶ユニットと、
前記カセットから読み取った部品識別情報と、前記記憶ユニットが記憶する、前記カセット識別情報に対応した前記規定情報とを対比し、前記部品搭載装置への部品搭載位置が正しいか否かを確認する部品搭載確認ユニットと、
を備えることを特徴とする部品搭載装置における作業支援システム。
【請求項2】
前記カセット識別情報は、少なくともカセットに搭載されるリール、あるいは前記リールに取り付けられる部品を特定する情報を含む、請求項1に記載の作業支援システム。
【請求項3】
前記第一記録部は、前記カセットに搭載されるリール毎に設けられ、
前記読取ユニットは、前記部品識別情報をリール毎に読み取る、請求項1又は2に記載の作業支援システム。
【請求項4】
前記第一および/または第二記録部は、データを記録した無線ICタグであり、
前記読取ユニットは、前記無線ICタグの電波を受信するアンテナを有し、該アンテナを介して前記データを読み取る、請求項1乃至3の何れか一つに記載の作業支援システム。
【請求項5】
部品搭載対象に部品を搭載する部品搭載装置における作業支援システムにおいて、
複数のレーンを有するカートに装着されたカセットから、カセットを識別するカセット識別情報を読み取る読取部と、
カセットが搭載されるカートのレーンを特定する情報を、カセット識別情報と対応付けて記憶する記憶部と、
前記読取部により読み取られたカセット識別情報と、前記レーン特定情報に対応付けられたカセット識別情報とを対比し、前記カート内のカセットの搭載位置が正しいか否かを確認するカセット搭載確認部と、
を備えることを特徴とする作業支援システム。
【請求項6】
部品搭載対象に部品を搭載する部品搭載装置における作業支援システムにおいて、
複数のレーンを有するカートに装着されるカセットの位置まで自走し、カセットに搭載された部品を識別する部品識別情報を前記カセットから読み取る読取部と、
前記部品が搭載される前記カートのレーンを特定する情報を、部品識別情報と対応付けて記憶する記憶部と、
前記読取部により読み取られた部品識別情報と、前記レーン特定情報に対応付けられた部品識別情報とを対比し、前記カート内の部品搭載位置が正しいか否かを確認する部品搭載確認部と、
を備えることを特徴とする作業支援システム。
【請求項7】
前記部品搭載装置は複数のカートを装着でき、
前記カートは該カートを識別するカート識別情報を記録する第三記録部を備え、
前記カセット搭載確認部は、カート毎にカート内のカセットの搭載配列を確認する、請求項5又は6に記載の作業支援システム。
【請求項8】
前記記録部は、データを記録した無線ICタグであり、
前記カセット搭載確認部は、前記無線ICタグの電波を受信するアンテナを有し、該アンテナを介して前記データを読み取る、請求項7に記載の作業支援システム。
【請求項9】
複数のレーンを有するカートへの、部品が搭載されたカセットの搭載状態を認識する認識方法において、
前記カセットが前記カートに搭載された状態で、
カセットに設けられた記録部から、当該リールに搭載されている部品を識別する部品情報を含む部品識別情報と、当該カセットを識別するカセット識別情報を読み取り、
前記カートのレーンと部品識別情報およびカセット識別情報との対応関係を記録する部品搭載情報格納テーブルに記録されている情報と、前記カセットから読み取った情報とを、前記カートのレーン毎に比較し、
前記情報の比較結果から、前記カセットが前記カートの正しいレーンに搭載されているか否かを判別することを特徴とする、コンピュータにより実行される認識方法。
【請求項10】
部品搭載対象に部品を搭載する部品搭載装置における作業支援システムにおいて、
部品を搭載するカセットがカートに搭載された状態で、前記カセットに設けられた記録部から、前記カセットに搭載された部品を識別する部品識別情報と、前記カセットを識別するカセット識別情報と、を読み取る読取部と、
カセット内に搭載される部品を規定する情報を、カセット識別情報と対応付けて記憶する情報を記憶する記憶部と、
前記読取部が前記カセットの記録部から読み取った部品識別情報と、前記記憶部が記憶する前記規定情報とを対比し、前記カセット内に搭載された部品が正しいか否かを確認する部品搭載確認部と、
を備えることを特徴とする作業支援システム。
【請求項11】
前記カートには複数のカセットが搭載可能であり、
前記読取部は、前記カートに搭載された複数のカセットに設けられた記録部から情報を読み取るために、複数の記録部の配列方向に沿って自走可能に構成されていることを特徴とする、請求項10に記載の作業支援システム。
【請求項12】
前記読取部は、前記カートを識別する情報を、前記カートから読み取ることを特徴とする、請求項10に記載の作業支援システム。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−251774(P2010−251774A)
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−128994(P2010−128994)
【出願日】平成22年6月4日(2010.6.4)
【分割の表示】特願2007−545140(P2007−545140)の分割
【原出願日】平成17年11月18日(2005.11.18)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】