説明

部品納入指示システム、部品納入指示方法及び部品納入指示プログラム並びに記録媒体

【課題】生産計画に基づく、納入指示を行う場合、計画立案を行った時点で計算された静的な納入タイミングが部品工場に対して指示されていた。この場合、計画立案後の計画変更、計画の遅れ、進みにより、実際に部品が必要なタイミングと部品が納入されるタイミングとにずれが発生し、部品在庫の増加、乃至部品不足が発生する。
【解決手段】現在生産中の実績から今後の生産進捗状況を予測し、部品の使用量を計算することによって、計画段階で計算した部品納入タイミングの調整を行い、より精度の高い部品納入タイミングを部品工場に指示することが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、生産計画に基づいて部品の納入指示を部品供給施設(例えば部品工場)に行う部品納入指示に関し、生産進捗状況と同期した部品納入指示システム、部品納入指示方法及び部品納入指示プログラム並びに記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、生産進捗状況と同期した部品の納入指示を行う手法として、カード等を用いて、後工程で部品を使用した分だけ新たに部品を補充する手法が採用されていた。しかし、かかる手法では、繰り返し同じ製品を製造している工場や生産量が平準化されている工場には適しているが、多品種少量生産を行っているような工場では、カード等の管理が複雑となり、運用が困難であった。
【0003】
これに対し、生産計画に基づいて部品の納入指示を部品工場に行う部品納入指示を前記の生産進捗状況と同期した部品の納入指示と併用することで、多品種少量生産等のロット生産を行っている工場においても部品納入指示が行える部品納入指示装置が提案されている(下記特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平7−220003号公報 : 部品納入指示装置
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、前記特許文献1に記載の部品納入指示装置では、生産計画の立案を行った時点で計算された静的な納入タイミングが部品工場に対して指示されるため、計画立案後の計画変更、計画の遅れや進みにより、実際に部品が必要なタイミングと部品が納入されるタイミングとにずれが発生し、部品在庫の増加や部品不足により生産ラインがストップするという不都合を招くことがある。このため、生産の進捗状況に従って、担当者が部品納入のタイミングを部品工場に対して調整する必要があった。
【0005】
本発明は、前述の課題を鑑みてなされたもので、生産計画に基づいて部品の納入指示を部品供給施設に行う部品納入指示システム、部品納入指示方法及び部品納入指示プログラム並びに記録媒体であって、精度の高い部品納入タイミングを部品供給施設に指示することができ、これにより、生産進捗状況と同期した部品納入指示が可能となると共に、生産工場における部品在庫量を最小限に抑えることができる部品納入指示システム、部品納入指示方法及び部品納入指示プログラム並びに記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、前記課題を解決するために、次の部品納入指示システム、部品納入指示方法及び部品納入指示プログラム並びに記録媒体を提供する。
(1)部品納入指示システム
生産計画に基づいて部品の納入指示を部品工場等の部品供給施設に行う部品納入指示システムであって、上位システムからの生産計画データと生産実績を示す生産実績データとを含む生産情報を情報格納部に格納する生産情報格納部と、部品の入出庫を管理して部品毎の在庫量を計算する部品在庫管理部と、前記生産情報格納部にて格納した生産計画データと生産実績データとの差分を算出して生産進捗状況を計算する生産進捗計算部と、前記生産進捗計算部で計算された生産進捗状況と前記部品在庫管理部で計算された部品別の在庫量とにより、今後の部品使用量と必要な時間とを計算する部品使用量計算部と、前記部品使用量計算部で計算された今後の部品使用量と必要な時間とに基づき、生産進捗状況と同期した部品別の納入指示を行う部品別納入指示伝票発行部とを備えることを特徴とする部品納入指示システム。
(2)部品納入指示方法
生産計画に基づいて部品の納入指示を部品工場等の部品供給施設に行う部品納入指示方法であって、上位システムからの生産計画データと生産実績を示す生産実績データとを含む生産情報を情報格納部に格納する生産情報格納ステップと、部品の入出庫を管理して部品毎の在庫量を計算する部品在庫管理ステップと、前記生産情報格納ステップにて格納した生産計画データと生産実績データとの差分を算出して生産進捗状況を計算する生産進捗計算ステップと、前記生産進捗計算ステップで計算された生産進捗状況と前記部品在庫管理ステップで計算された部品別の在庫量とにより、今後の部品使用量と必要な時間とを計算する部品使用量計算ステップと、前記部品使用量計算ステップで計算された今後の部品使用量と必要な時間とに基づき、生産進捗状況と同期した部品別の納入指示を行う部品別納入指示伝票発行ステップとを含むことを特徴とする部品納入指示方法。
(3)部品納入指示プログラム
前記本発明に係る部品納入指示方法の各ステップをコンピュータに実行させるための部品納入指示プログラム。
(4)記録媒体
前記本発明に係る部品納入指示プログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0007】
本発明に係る部品納入指示システム、部品納入指示方法及び部品納入指示プログラム並びに記録媒体によれば、上位システムからの生産計画データと生産実績を示す生産実績データとを含む生産情報を前記情報格納部に格納し、部品の入出庫を管理して部品毎の在庫量を計算し、前記格納した生産計画データと生産実績データとの差分を算出して生産進捗状況を計算し、前記計算された生産進捗状況と、前記計算された部品別の在庫量とにより、今後の部品使用量と必要な時間とを計算し、前記計算された今後の部品使用量と必要な時間とに基づき、部品別の納入指示を行うので、部品納入指示タイミングを調整することができ、これにより、精度の高い部品納入タイミングを前記部品供給施設に指示することが可能となる。従って、生産進捗状況と同期した部品納入指示が可能となると共に、生産工場における部品在庫量を最小限に抑えることができる。
【0008】
本発明に係る部品納入指示システムにおいて、次の具体的態様を例示できる。即ち、
(a1)前記生産進捗計算部は、現在生産されている実績の投入時間を個々にカウントし、直近の所定投入回数の投入時間間隔から、今後の生産台数の予測を行い、前記部品使用量計算部は、前記生産進捗計算部で予測した生産台数に対する前記生産情報格納部にて格納した生産計画データでの当初計画のずれ幅から、今後の部品使用量と部品が不足するタイミングとが当初計画よりどれだけずれるかを計算し、前記部品別納入指示伝票発行部は、前記部品使用量計算部で計算されたずれ量から、生産進捗状況と同期した部品納入指示を行う態様、
(b1)前記生産進捗計算部は、前記生産情報格納部にて格納した生産計画データと実際の生産実績での直近の所定台数分の生産スピードとから、今後の生産台数の予測を行い、前記部品使用量計算部は、前記生産進捗計算部で予測した生産台数に対する前記生産情報格納部にて格納した生産計画データでの当初計画のずれ幅から、今後の部品使用量と部品が不足するタイミングとが当初計画よりどれだけずれるかを計算し、前記部品別納入指示伝票発行部は、前記部品使用量計算部で計算されたずれ量から、生産進捗状況と同期した部品納入指示を行う態様である。
【0009】
本発明に係る部品納入指示システムにおいて、前記部品使用量計算部は、前記生産進捗計算部で計算された生産進捗状況と、前記部品在庫管理部で管理されている部品在庫量とから、今後の部品在庫量を計算し、該計算した今後の部品在庫量が、予め設定された部品毎の安全在庫数量を下回る時刻を計算してもよい。
【0010】
本発明に係る部品納入指示システムにおいて、前記部品別納入指示伝票発行部は、前記部品供給施設に部品納入タイミングを指示するにあたって、前記部品供給施設に既に発行している伝票枚数を管理することにより、必要以上の部品納入指示伝票が発行されないように調整することが好ましい。
【0011】
また、本発明に係る部品納入指示方法及び部品納入指示プログラム並びに記録媒体において、次の具体的態様を例示できる。即ち、
(a2)前記生産進捗計算ステップは、現在生産されている実績の投入時間を個々にカウントし、直近の所定投入回数の投入時間間隔から、今後の生産台数の予測を行い、前記部品使用量計算ステップは、前記生産進捗計算ステップで予測した生産台数に対する前記生産情報格納ステップにて格納した生産計画データでの当初計画のずれ幅から、今後の部品使用量と部品が不足するタイミングとが当初計画よりどれだけずれるかを計算し、前記部品別納入指示伝票発行ステップは、前記部品使用量計算ステップで計算されたずれ量から、生産進捗状況と同期した部品納入指示を行う態様、
(b2)前記生産進捗計算ステップは、前記生産情報格納ステップにて格納した生産計画データと実際の生産実績での直近の所定台数分の生産スピードとから、今後の生産台数の予測を行い、前記部品使用量計算ステップは、前記生産進捗計算ステップで予測した生産台数に対する前記生産情報格納ステップにて格納した生産計画データでの当初計画のずれ幅から、今後の部品使用量と部品が不足するタイミングとが当初計画よりどれだけずれるかを計算し、前記部品別納入指示伝票発行ステップは、前記部品使用量計算ステップで計算されたずれ量から、生産進捗状況と同期した部品納入指示を行う態様である。
【0012】
本発明に係る部品納入指示方法及び部品納入指示プログラム並びに記録媒体において、前記部品使用量計算ステップは、前記生産進捗計算ステップで計算された生産進捗状況と、前記部品在庫管理ステップで管理されている部品在庫量とから、今後の部品在庫量を計算し、該計算した今後の部品在庫量が、予め設定された部品毎の安全在庫数量を下回る時刻を計算してもよい。
【0013】
本発明に係る部品納入指示方法及び部品納入指示プログラム並びに記録媒体において、前記部品別納入指示伝票発行ステップは、前記部品供給施設に部品納入タイミングを指示するにあたって、前記部品供給施設に既に発行している伝票枚数を管理することにより、必要以上の部品納入指示伝票が発行されないように調整することが好ましい。
【0014】
本発明において、前記部品別納入指示伝票発行部及び前記部品別納入指示伝票発行ステップは、それぞれ、前記部品使用量計算部及び前記部品使用量計算ステップで計算された今後の部品使用量及び必要な時間に加えて、部品納入に関するパラメータ値に基づき、生産進捗状況と同期した部品別の納入指示を行うものであり、前記部品別の納入指示を行うにあたり、部品納入の過去の実績に基づいて前記パラメータ値の候補値を部品毎に集計し、得られた候補値を出力できる態様を例示できる。この部品別納入指示伝票発行部及び部品別納入指示伝票発行ステップで利用される前記パラメータ値としては、安全在庫量、1回の搬送数量、1回の荷積/荷下し時間、1回の搬送時間のうち何れか少なくとも一つの値を例示できる。
【0015】
より具体的には、前記部品別納入指示伝票発行部及び前記部品別納入指示伝票発行ステップは、前記部品別の納入指示を行うにあたり、部品の入庫タイミング指示、部品出荷、部品入荷の各通過ポイントでの通過履歴に基づいて部品の納入指示から生産工場に到着に要した部品納入に関する値を前記パラメータ値の候補値として部品毎に集計することが好ましい。
【0016】
この特定事項では、部品の入庫タイミング指示、部品出荷、部品入荷の各通過ポイントでの通過履歴からの過去実績を用いて、部品毎の各パラメータの適正値を前記パラメータ値の次回設定の候補として計算することにより、前記パラメータ値の適正な候補を出力できる。従って、たとえ前記パラメータ値の設定に不備(適正でない値の設定)があったとしても在庫量を適正な量に維持することが可能となる。
【0017】
また、本発明において、前記部品別納入指示伝票発行部及び前記部品別納入指示伝票発行ステップは、前記パラメータ値の現在の設定値と、前記集計して得られた候補値とを比較表示する態様を例示できる。
【発明の効果】
【0018】
以上説明したように、本発明によると、現在生産中の実績から今後の生産進捗を予測し、部品の使用量を計算することによって、生産計画段階で計算した部品納入タイミングの調整を行い、精度の高い部品納入タイミングを部品供給施設に指示することが可能となる。従って、生産進捗状況と同期した部品納入指示が可能となると共に、生産工場における部品在庫量を最小限に抑えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実施の形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
【0020】
図1は、本発明に係る部品納入指示プログラムを実行するコンピュータによって本発明に係る部品納入指示方法を実施する部品納入指示システムの一実施形態を概略的に示す機能構成図である。また、図2は、図1に示す部品納入指示システムの詳細な機能構成図である。
【0021】
図1及び図2に示すように、部品納入指示システム100は、製品の生産工場200から生産計画に基づいて部品の納入指示を部品工場や部品業者等の部品供給施設(ここでは部品工場、以下、部品工場という。)300に行うものであり、コンピュータ110と、記録媒体情報読み取り部120と、情報記憶装置130とを備えている。コンピュータ110、記録媒体情報読み取り部120及び情報記憶装置130は、生産工場200に配置されている。また、部品納入指示システム100は、部品入庫を指示する入庫タイミング指示部23と、部品出荷を指示する部品出荷部24とを備えている。入庫タイミング指示部23及び部品出荷部24は、部品工場300に配置されている。
【0022】
コンピュータ110は、図示を省略したCPU(Central Processing Unit)等の情報
処理装置とメモリとを備えている。前記メモリは、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を含み、前記部品納入指示プログラムを記憶することができるようになっている。コンピュータ110は、前記CPUによって、前記部品納入指示プログラムを前記メモリから読み出し、該読み出したプログラムを実行することで、システム全体を統括的に制御するようになっている。
【0023】
記録媒体情報読み取り部120は、前記部品納入指示プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体Mからのプログラム情報を読み出すことができるようになっている。記録媒体情報読み取り部120は、コンピュータ110に接続されており、コンピュータ110の指示の下、前記記録媒体Mから読み出したプログラム情報をコンピュータ110の前記メモリへ送信できるようになっている。
【0024】
情報記憶装置130は、構成表格納部10、生産実績格納部11、生産計画格納部12及び部品在庫格納部17とからなっている(図2参照)。情報記憶装置130は、大容量の情報を格納できる不揮発性の補助記憶装置とされており、コンピュータ110に接続されている。
【0025】
そして、前記部品納入指示プログラムは、コンピュータ110を、生産情報格納部1の処理と、部品在庫管理部4の処理と、生産進捗計算部13の処理と、部品使用量計算部15の処理と、部品別納入指示伝票発行部16の処理とを含む処理を実行させるためのものである。
【0026】
生産情報格納部1は、上位システム400からの生産計画データと生産ライン210での生産実績を示す生産実績データとをそれぞれ生産計画格納部12と生産実績格納部11とに格納する処理を行うものとされている。部品在庫管理部4は、部品の入出庫を管理して部品毎の在庫量を計算する処理を行うものとされている。生産進捗計算部13は、生産情報格納部1にて格納した生産計画データと生産実績データとの差分を算出して生産進捗状況を計算する処理を行うものとされている。部品使用量計算部15は、生産進捗計算部13で計算された生産進捗状況と、部品在庫管理部4で計算された部品別の在庫量とにより、今後の部品使用量と生産に必要な時間とを計算する処理を行うものとされている。部品別納入指示伝票発行部16は、部品使用量計算部15で計算された今後の部品使用量と生産に必要な時間とに基づき、生産進捗状況と同期した部品別の納入指示の処理を行うものとされている。本実施の形態においては、部品別納入指示伝票発行部16は、部品使用量計算部15で計算された今後の部品使用量及び生産に必要な時間、並びに後述するようにパラメータ格納部31に格納されている部品納入に関するパラメータ値(ここでは、安全在庫量、1回の搬送数量、1回の荷積/荷下し時間及び1回の搬送時間)に基づき、生産進捗状況と同期した部品別の納入指示の処理を行うことができる。
【0027】
構成表格納部10は、製品毎の部品構成表を格納する情報格納部である。生産実績格納部11は、当日の生産実績データを格納する情報格納部である。また、生産計画格納部12は、製品が投入される毎に生産計画データを記録する情報格納部である。なお、部品在庫管理部4は、部品構成表と生産実績データとに基づき部品出庫数を計算することができる。
【0028】
本実施の形態においては、生産進捗計算部13は、現在生産されている実績の投入時間を1個ずつカウントし、直近の所定投入回数の投入時間間隔(投入スピード)を平均した値から、今後の生産台数を予測する処理を行う予測計算部14を備えていてもよいし、事前に登録されている生産計画と実際の生産実績での直近の所定台数分の生産スピード(生産実績登録間隔)を平均した値とから、生産計画に対して実際に生産した生産台数の割合を計算することで、今後の生産台数を予測する処理を行う予測計算部14を備えていてもよい。
【0029】
そして、部品使用量計算部15は、予測計算部14で予測した生産台数に対する生産情報格納部1にて格納した生産計画データでの当初計画のずれ幅から、今後の部品使用量と部品が不足するタイミングとが当初計画よりどれだけずれるかを計算し、部品別納入指示伝票発行部16は、部品使用量計算部15で計算されたずれ量から、生産進捗状況と同期した部品納入指示を行ってもよい。
【0030】
また、本実施の形態においては、部品使用量計算部15は、生産進捗計算部13で計算された生産進捗状況と、部品在庫管理部4で管理されている部品在庫量とから、今後の部品在庫量を計算し、該計算した今後の部品在庫が、予め設定された部品毎の安全在庫数量を下回る時刻を計算してもよい。
【0031】
さらに、本実施の形態においては、部品別納入指示伝票発行部16は、部品工場300に部品納入タイミングを指示するにあたって、部品工場300に既に発行している伝票枚数を管理することにより、必要以上の部品納入指示伝票が発行されないように調整してもよい。
【0032】
本実施の形態に係る部品納入指示システム100は、発行された納入指示伝票に対して部品毎に現在発行されている伝票に総量規制を行うために同時に発行されている伝票の有効発行枚数を管理する納入指示伝票管理部18をさらに備えていてもよい。また、本実施の形態に係る部品納入指示システム100は、部品の納入指示伝票の電子メールを部品工場300に自動発送するメール発行部20をさらに備えていてもよい。また、本実施の形態に係る部品納入指示システム100は、部品工場300からの電子メールを受信するメール受信部21と、電子メールの情報を管理するメール発行状況管理部19とをさらに備えていてもよい。
【0033】
また、本実施の形態に係る部品納入指示システム100は、メール発行状況管理部19にて管理されている情報を表示する部品納入状況表示部25をさらに備えていてもよい。また、本実施の形態に係る部品納入指示システム100は、実際に部品が入荷したタイミングで部品の検収処理を行う処理部である部品入荷部26をさらに備えていてもよい。また、本実施の形態に係る部品納入指示システム100は、生産進捗計算部13で計算された生産進捗状況を部品工場に開示する生産進捗開示部22をさらに備えていてもよい。
【0034】
また、本実施の形態に係る部品納入指示システム100は、実際に部品が倉庫に搬送されたタイミングで入庫処理を行う処理部である部品入庫処理部32をさらに備えてもよい。また、本実施の形態に係る部品納入指示システム100は、部品納入に関するパラメータ値を部品毎に格納するパラメータ格納部31と、メール発行状況管理部19、入庫タイミング指示部23、部品出荷部24、部品入荷部26及び部品入庫処理部32の通過履歴を保存する履歴格納部27と、部品毎の各パラメータ値の適正値をパラメータ候補値として計算するパラメータ計算部28と、パラメータ計算部28で算出したパラメータ候補値を保存するパラメータ候補値格納部29と、パラメータ候補値格納部29に保存されているパラメータ候補値とパラメータ格納部31に保存されているパラメータ値とを比較表示するパラメータ設定部30とをさらに備えてもよい。
【0035】
なお、納入指示伝票管理部18、メール発行部20、メール受信部21、メール発行状況管理部19、部品納入状況表示部25、部品入荷部26、履歴格納部27、パラメータ計算部28、パラメータ候補値格納部29、パラメータ設定部30、パラメータ格納部31及び部品入庫処理部32は、生産工場200に配置され、生産進捗開示部22は、部品工場300に配置される。
【0036】
以上説明した部品納入指示システム100では、製品の生産工場200から生産計画に基づき部品工場300に対して次のように生産進捗状況と同期した部品の納入指示を行う。
【0037】
即ち、生産進捗計算部13では、生産情報格納部1にて格納したデータを用いて生産進捗状況を計算する。詳しくは、生産計画格納部12に記録された生産計画データと生産実績格納部11に記録された当日の生産実績データとの差分を算出して現時点での生産の進捗状況を計算する。
【0038】
生産予測計算部14では、前記計算した生産進捗状況から今後の生産進捗状況を予測する。今後の予測は、ここでは、生産計画データと現在の直近n台(nは2以上の整数)の生産実績データを比較し、現在のペースで進むと今後どのような推移で生産が行われるかの推移を計算する。
【0039】
図3は、生産進捗開示部22にて現在の生産進捗状況を確認するための表示画面の一例を示す図である。図3に示すように、当日の生産計画データ及び現在の生産実績データ、さらには今後の達成予測をグラフで確認することができる。
【0040】
部品使用量計算部15では、生産予測計算部14で計算された今後の生産進捗状況の予測結果と、部品在庫管理部4で管理されている部品在庫格納部17における現時点の部品在庫数より、今後の部品在庫量を計算し、該計算した今後の部品在庫量が部品毎に安全在庫数量を下回る場合に部品別納入指示伝票発行部16にて部品の納入指示伝票を発行する。
【0041】
本実施の形態では、部品別納入指示伝票発行部16において、前記部品別の納入指示伝票を発行するにあたり、履歴格納部27に記録してあるメール発行状況管理部19、入庫タイミング指示部23、部品出荷部24、部品入荷部26及び部品入庫処理部32の各部での通過履歴の過去実績を用いて、パラメータ計算部28で、部品の納入指示から生産工場に到着に要した部品納入に関する値(ここでは、安全在庫量、1回の搬送数量、1回の荷積/荷下し時間及び1回の搬送時間)をパラメータ値の候補値として部品毎に計算する。また、得られた候補値とパラメータ格納部31に記憶されている現在のパラメータ値との比較表示をパラメータ設定部30で行う。
【0042】
詳しくは、現在の安全在庫量、1回の搬送数量、1回の荷積/荷下し時間及び1回の搬送時間を部品毎にパラメータ格納部31に格納し、これを現在のパラメータ値とする。一方、過去の納入実績が通過履歴として格納されている履歴格納部27のデータを用いて、パラメータ計算部28にて部品毎の各パラメータ値の候補値を計算し、得られたパラメータ候補値をパラメータ候補値格納部29に格納する。具体的には、パラメータ計算部28では、履歴格納部27に保存した部品入庫処理部32、部品入荷部26、メール発行状況管理部19、入庫タイミング指示部23及び部品出荷部24の通過履歴に基づく過去の納入に費やした時間および/または在庫数量より、部品毎に最適なパラメータ値を計算し、これをパラメータ候補値格納部29に格納する。そして、パラメータ設定部30にてパラメータ候補値格納部29に設定されるパラメータ候補値と、パラメータ格納部31に現在設定されているパラメータ値とを比較表示する。
【0043】
図8は、パラメータ候補値の計算処理の一例を示す図である。例えば、図8に示すようにメール発行状況管理部19、入庫タイミング部23、部品出荷部24、部品入荷部26及び部品入庫処理部32のそれぞれ通過した時刻(図8の例では、メール発行状況管理部19での指示時刻、部品出荷部24での出荷時刻、部品入荷部26での入荷時刻及び部品入庫処理部32の入庫時刻)よりそれぞれに費やした時間を部品コード毎に計算し、その平均値をパラメータ候補値格納部29に格納することができる。
【0044】
また、パラメータ設定部30では、パラメータ候補値格納部29に格納されているパラメータ候補値とパラメータ格納部31に格納されている現在のパラメータ値とを比較表示することにより、たとえ現在のパラメータ値がパラメータ候補値に比べて齟齬の大きな値となっていても、パラメータ値を適正に保つように再設定することが可能となる。
【0045】
図7は、部品毎に発行タイミングを計算するために用いるパラメータ値を一覧表示するための表示画面の一例を示す図である。なお、図7において、上段の「設定値」は部品毎に現在設定されているパラメータ値を示し、下段の「候補値」は過去の実績から計算した各パラメータの集計値を示している。
【0046】
図7に示す表示画面では、部品毎に現在設定されているパラメータ値(ここでは、安全在庫量、1回搬送数量、荷積/荷下し時間、搬送時間)とパラメータ計算部28にて過去の実績から計算した各パラメータの実測値とがパラメータ設定部30によって比較表示されている。こうして現在設定されているパラメータ値と過去の実績とを比較して表示させることにより、適切なパラメータ値を保つことができる。
【0047】
このように、本発明の実施形態に係る部品納入指示システム100によれば、部品別納入指示帳票発行部16で納入指示タイミングの計算に用いられるパラメータ値を過去の実績に基づき設定することにより、具体的には、納入指示を行ってから実際に納入されるまでの過去履歴を集計し、これを次回設定の候補として、部品毎に納入タイミングを指示するタイムラグを計算する適正なパラメータ値とすることにより、該パラメータ値を適正値に保つことが可能となる。従って、精度の高い部品納入タイミングを部品工場300に指示することができ、それだけ生産進捗状況と同期した部品納入指示が可能となり、生産工場200における部品在庫量を最小限に抑える効果が得られる。
【0048】
ここでは、納入指示伝票管理部18は、発行された納入指示伝票に対して部品毎に現在発行されている伝票に総量規制を行うために同時に発行されている伝票の有効発行枚数を管理する。そして、メール発行部20にて部品工場300に納入指示伝票の電子メールを発行する。
【0049】
一方、部品工場300では、メール発行部20から発行された電子メールを受信した時点で入庫タイミング指示部23が納入指示伝票を印刷し、部品が出荷された場合、部品の出荷済を部品出荷部24へ指示する。部品出荷部24では、出荷済が指示されたタイミングで、出荷済の情報を電子メールにて生産工場200のメール受信部21に自動発送する。
【0050】
生産工場200では、メール受信部21にて部品工場300からの情報を受け取り、メール発行状況管理部19にて管理する。そして、部品入荷部26では、実際に部品が入荷したタイミングで部品の検収処理を行い、その結果で部品在庫管理部4は、部品在庫格納部17のデータを更新する。ここで、メール発行状況管理部19にて管理されている情報は部品納入状況表示部25にて確認することができる。
【0051】
図4は、発行した部品の納入指示に対して、現在どこまで進んでいるかを部品納入状況表示部25にて確認するための表示画面の一例を示す図である。図4に示す表示画面では、部品毎に納入指示とそれぞれの進度とを確認することができる。
【0052】
このように、本発明の実施形態に係る部品納入指示システム100によれば、生産計画に基づき部品の納入順番は決定するが、実際の納入タイミングは、現在生産されているリアルタイムの実績に基づき、今後の生産スピード等による生産進捗状況を予測し、正確な部品使用量と必要な時間とを求めることにより、生産計画段階で計算した部品納入タイミングの調整を行い、より精度の高い部品納入タイミングを部品工場300に指示することができる。従って、生産進捗状況と同期した部品納入指示が可能となり、生産工場200における部品在庫量を最小限に抑える効果が得られる。
【0053】
次に、生産予測計算部14の処理フローについて説明する。図5は、本実施の形態における生産予測計算部14で行われる処理の流れを示すフローチャートの一例を示す図である。
【0054】
図5に示す処理では、予め決められた一定時間間隔で処理を実行し(ステップS1−1)、直近の過去n回分の生産実績の実績計上時刻からn回分の実績計上間隔の平均を計算する(ステップS1−2)。その値(実績タクトタイム)が現在の生産スピードとして今後の予測に用いられる。ここで、nは外部パラメータとして、システムに予め与えられている値である。
【0055】
次に、生産計画格納部12に格納されている生産計画より、今後の生産台数と前記実績タクトタイムより今後の推移を計算する(ステップS1−3)。ただし、当日の生産計画中に機種切替があり、現在生産中の機種と異なる計画があった場合は、現在生産中の計画上のタクトタイムと実績タクトタイムとのスピード比率を次の生産機種に対して当てはめて、今後の推移予測を行う。
【0056】
次に、部品別納入指示伝票発行部16の処理フローについて説明する。図6は本実施の形態における部品別納入指示伝票発行部16で行われる処理の流れを示すフローチャートの一例を示す図である。
【0057】
図6に示す処理では、予め決められた一定時間間隔で処理を実行する(ステップS2−1)、構成表格納部10より現在生産中の機種の構成表を取得し、部品リストを作成する(ステップS2−2)。この際、現在生産中の製品の生産残台数が所定台数以下の場合は、次機種の構成表も対象となる。
【0058】
次に、部品リストから1部品ずつ取り出し、部品在庫格納部17に格納されている部品在庫数量を取り出し(ステップS2−3)、部品在庫数量と各部品毎に予め決められた安全在庫数量を比較し、安全在庫数以下である場合はステップS2−5へ、安全在庫数を超える場合は、ステップS2−7へ移る(ステップS2−4)。
【0059】
対象部品の親機種の残り生産台数と前記部品在庫数量とを比較し、残り生産台数よりも部品在庫数が少なければステップS2−6へ、残り生産台数よりも安全在庫数が多いか等しければ、ステップS2−7へ移る(ステップS2−5)。ステップS2−4及びステップS2−5の条件をクリアしたものに対して納入指示伝票を発行する(ステップS2−6)。ステップS2−7では、部品リストで次の部品がある場合は、ステップS2−3〜S2−6の処理を繰り返す。一方、部品リストの最終部品である場合は、処理を終了する。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】部品納入指示プログラムを実行するコンピュータによって部品納入指示方法を実施する部品納入指示システムの一実施形態を概略的に示す機能構成図。
【図2】図1に示す部品納入指示システムの詳細な機能構成図。
【図3】生産進捗開示部にて現在の生産進捗状況を確認できる表示画面の一例を示す図。
【図4】部品毎の納入指示とそれぞれの進度とを部品納入状況表示部にて確認できる表示画面の一例を示す図。
【図5】生産予測計算部のフローチャートの一例を示す図。
【図6】部品別納入指示伝票発行部のフローチャートの一例を示す図。
【図7】パラメータ設定値と候補値を比較表示する画面の一例を示す図。
【図8】パラメータ候補値の計算処理の一例を示す図。
【符号の説明】
【0061】
1 生産情報格納部
4 部品在庫管理部
10 構成表格納部
11 生産実績格納部
12 生産計画格納部
13 生産進捗計算部
14 生産予測計算部
15 部品使用量計算部
16 部品別納入指示伝票発行部
17 部品在庫格納部
18 納入指示伝票管理部
19 メール発行状況管理部
20 メール発行部
21 メール受信部
22 生産進捗開示部
23 入庫タイミング指示部
24 部品出荷部
25 部品納入状況表示部
26 部品入荷部
27 履歴格納部
28 パラメータ計算部
29 パラメータ候補値格納部
30 パラメータ設定部
31 パラメータ格納部
32 部品入庫処理部
100 部品納入指示システム
200 生産工場
300 部品工場
400 上位システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生産計画に基づいて部品の納入指示を部品工場等の部品供給施設に行う部品納入指示システムであって、
上位システムからの生産計画データと生産実績を示す生産実績データとを含む生産情報を情報格納部に格納する生産情報格納部と、
部品の入出庫を管理して部品毎の在庫量を計算する部品在庫管理部と、
前記生産情報格納部にて格納した生産計画データと生産実績データとの差分を算出して生産進捗状況を計算する生産進捗計算部と、
前記生産進捗計算部で計算された生産進捗状況と前記部品在庫管理部で計算された部品別の在庫量とにより、今後の部品使用量と必要な時間とを計算する部品使用量計算部と、
前記部品使用量計算部で計算された今後の部品使用量と必要な時間とに基づき、生産進捗状況と同期した部品別の納入指示を行う部品別納入指示伝票発行部と
を備えることを特徴とする部品納入指示システム。
【請求項2】
請求項1に記載の部品納入指示システムにおいて、
前記生産進捗計算部は、現在生産されている実績の投入時間を個々にカウントし、直近の所定投入回数の投入時間間隔から、今後の生産台数の予測を行い、
前記部品使用量計算部は、前記生産進捗計算部で予測した生産台数に対する前記生産情報格納部にて格納した生産計画データでの当初計画のずれ幅から、今後の部品使用量と部品が不足するタイミングとが当初計画よりどれだけずれるかを計算し、
前記部品別納入指示伝票発行部は、前記部品使用量計算部で計算されたずれ量から、生産進捗状況と同期した部品納入指示を行うことを特徴とする部品納入指示システム。
【請求項3】
請求項1に記載の部品納入指示システムにおいて、
前記生産進捗計算部は、前記生産情報格納部にて格納した生産計画データと実際の生産実績での直近の所定台数分の生産スピードとから、今後の生産台数の予測を行い、
前記部品使用量計算部は、前記生産進捗計算部で予測した生産台数に対する前記生産情報格納部にて格納した生産計画データでの当初計画のずれ幅から、今後の部品使用量と部品が不足するタイミングとが当初計画よりどれだけずれるかを計算し、
前記部品別納入指示伝票発行部は、前記部品使用量計算部で計算されたずれ量から、生産進捗状況と同期した部品納入指示を行うことを特徴とする部品納入指示システム。
【請求項4】
請求項1から3の何れか一つに記載の部品納入指示システムにおいて、
前記部品使用量計算部は、前記生産進捗計算部で計算された生産進捗状況と、前記部品在庫管理部で管理されている部品在庫量とから、今後の部品在庫量を計算し、該計算した今後の部品在庫量が、予め設定された部品毎の安全在庫数量を下回る時刻を計算することを特徴とする部品納入指示システム。
【請求項5】
請求項1から4の何れか一つに記載の部品納入指示システムにおいて、
前記部品別納入指示伝票発行部は、前記部品供給施設に部品納入タイミングを指示するにあたって、前記部品供給施設に既に発行している伝票枚数を管理することにより、必要以上の部品納入指示伝票が発行されないように調整することを特徴とする部品納入指示システム。
【請求項6】
請求項1から5の何れか一つに記載の部品納入指示システムにおいて、
前記部品別納入指示伝票発行部は、前記部品使用量計算部で計算された今後の部品使用量及び必要な時間に加えて、部品納入に関するパラメータ値に基づき、生産進捗状況と同期した部品別の納入指示を行うものであり、前記部品別の納入指示を行うにあたり、部品納入の過去の実績に基づいて前記パラメータ値の候補値を部品毎に集計し、得られた候補値を出力できることを特徴とする部品納入指示システム。
【請求項7】
請求項6に記載の部品納入指示システムにおいて、
前記部品別納入指示伝票発行部は、前記部品別の納入指示を行うにあたり、部品の入庫タイミング指示、部品出荷、部品入荷の各通過ポイントでの通過履歴に基づいて部品の納入指示から生産工場に到着に要した部品納入に関する値を前記パラメータ値の候補値として部品毎に集計することを特徴とする部品納入指示システム。
【請求項8】
生産計画に基づいて部品の納入指示を部品工場等の部品供給施設に行う部品納入指示方法であって、
上位システムからの生産計画データと生産実績を示す生産実績データとを含む生産情報を情報格納部に格納する生産情報格納ステップと、
部品の入出庫を管理して部品毎の在庫量を計算する部品在庫管理ステップと、
前記生産情報格納ステップにて格納した生産計画データと生産実績データとの差分を算出して生産進捗状況を計算する生産進捗計算ステップと、
前記生産進捗計算ステップで計算された生産進捗状況と前記部品在庫管理ステップで計算された部品別の在庫量とにより、今後の部品使用量と必要な時間とを計算する部品使用量計算ステップと、
前記部品使用量計算ステップで計算された今後の部品使用量と必要な時間とに基づき、生産進捗状況と同期した部品別の納入指示を行う部品別納入指示伝票発行ステップと
を含むことを特徴とする部品納入指示方法。
【請求項9】
請求項8に記載の部品納入指示方法において、
前記生産進捗計算ステップは、現在生産されている実績の投入時間を個々にカウントし、直近の所定投入回数の投入時間間隔から、今後の生産台数の予測を行い、
前記部品使用量計算ステップは、前記生産進捗計算ステップで予測した生産台数に対する前記生産情報格納ステップにて格納した生産計画データでの当初計画のずれ幅から、今後の部品使用量と部品が不足するタイミングとが当初計画よりどれだけずれるかを計算し、
前記部品別納入指示伝票発行ステップは、前記部品使用量計算ステップで計算されたずれ量から、生産進捗状況と同期した部品納入指示を行うことを特徴とする部品納入指示方法。
【請求項10】
請求項8に記載の部品納入指示方法において、
前記生産進捗計算ステップは、前記生産情報格納ステップにて格納した生産計画データと実際の生産実績での直近の所定台数分の生産スピードとから、今後の生産台数の予測を行い、
前記部品使用量計算ステップは、前記生産進捗計算ステップで予測した生産台数に対する前記生産情報格納ステップにて格納した生産計画データでの当初計画のずれ幅から、今後の部品使用量と部品が不足するタイミングとが当初計画よりどれだけずれるかを計算し、
前記部品別納入指示伝票発行ステップは、前記部品使用量計算ステップで計算されたずれ量から、生産進捗状況と同期した部品納入指示を行うことを特徴とする部品納入指示方法。
【請求項11】
請求項8から10の何れか一つに記載の部品納入指示方法において、
前記部品使用量計算ステップは、前記生産進捗計算ステップで計算された生産進捗状況と、前記部品在庫管理ステップで管理されている部品在庫量とから、今後の部品在庫量を計算し、該計算した今後の部品在庫量が、予め設定された部品毎の安全在庫数量を下回る時刻を計算することを特徴とする部品納入指示方法。
【請求項12】
請求項8から11の何れか一つに記載の部品納入指示方法において、
前記部品別納入指示伝票発行ステップは、前記部品供給施設に部品納入タイミングを指示するにあたって、前記部品供給施設に既に発行している伝票枚数を管理することにより、必要以上の部品納入指示伝票が発行されないように調整することを特徴とする部品納入指示方法。
【請求項13】
請求項8から12の何れか一つに記載の部品納入指示方法において、
前記部品別納入指示伝票発行ステップは、前記部品使用量計算ステップで計算された今後の部品使用量及び必要な時間に加えて、部品納入に関するパラメータ値に基づき、生産進捗状況と同期した部品別の納入指示を行うものであり、前記部品別の納入指示を行うにあたり、部品納入の過去の実績に基づいて前記パラメータ値の候補値を部品毎に集計し、得られた候補値を出力できることを特徴とする部品納入指示方法。
【請求項14】
請求項13に記載の部品納入指示方法において、
前記部品別納入指示伝票発行ステップは、前記部品別の納入指示を行うにあたり、部品の入庫タイミング指示、部品出荷、部品入荷の各通過ポイントでの通過履歴に基づいて部品の納入指示から生産工場に到着に要した部品納入に関する値を前記パラメータ値の候補値として部品毎に集計することを特徴とする部品納入指示方法。
【請求項15】
請求項8から14の何れか一つに記載の部品納入指示方法の各ステップをコンピュータに実行させるための部品納入指示プログラム。
【請求項16】
請求項15に記載の部品納入指示プログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−146380(P2009−146380A)
【公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−150599(P2008−150599)
【出願日】平成20年6月9日(2008.6.9)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】