説明

配線基板の製造方法

【課題】端子用パッドの外周面が露出する凹溝を露光・現像よって形成したとき、凹溝の幅が不均一なる従来の配線基板の製造方法の課題を解決する。
【解決手段】配線基板10の一面側に形成した端子用パッドの基部12の全露出面を所定厚さのニッケル層18によって被覆した後、ニッケル層18を含む基部12の全体を永久レジスト層20によって覆い、次いで、ニッケル層18上面が露出するように、永久レジスト層20に研磨を施した後、ニッケル層18をエッチング除去して、基部12の外周縁に沿って形成され、基部12の外周面が内壁面に露出する凹溝22を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は配線基板の製造方法に関し、更に詳細には一面側に端子用パッドが形成された配線基板の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置等に用いられる配線基板の一面側に形成された端子用パッドには、図8(a)と図8(b)とに示すものがある。
図8(a)に示す端子用パッドは、配線基板100の一面側に形成された端子用パッド102の周縁近傍が、配線基板100の一面側を覆う樹脂層104に被覆されている。かかる図8(a)に示す端子用パッドは、SMD構造(Solder Mask Defined構造)と称せられている。
一方、図8(b)に示す端子パッドは、配線基板200の一面側に形成された端子用パッド202と樹脂層204との間に凹溝206が形成されており、端子用パッド202が凹溝206によって囲まれている。かかる図8(b)に示す端子用パッドは、NSMD構造(Non- Solder Mask Defined構造)と称せられている。
このSMD構造の端子用パッド102は、その周縁近傍が樹脂層104に被覆されているため、端子用パッド102の露出面に形成する端子に必要な露出面積を確保することを要し、樹脂層104に被覆される部分だけ端子用パッド102が大型化する。
更に、端子用パッド102の周縁近傍が樹脂層104に確実に被覆されるようにするには、加工精度を考慮して端子用パッド102の樹脂層104によって被覆する部分の幅を広く確保しておくことが必要であり、更に端子用パッド102が大型化する。
一方、NSMD構造の端子用パッド202では、端子用パッド202の全体が露出するため、SMD構造の端子用パッド102よりも小型化できる。このため、NSMD構造の端子用パッド202は、配線基板200の小型化及び配線パターンのファイン化に有効である。
【0003】
かかるNSMD構造の端子用パッド202を具備する配線基板の製造方法は、例えば下記特許文献1に記載されている。
このNSMD構造の端子用パッド202を具備する配線基板の製造方法を図9に示す。図9に示す配線基板の製造方法では、図9(a)に示す様に、配線基板200の一面側に銅等によって端子用パッド202の基部202a及び配線パターン208を形成した後、基部202a及び配線パターン208の露出面を、ニッケル層210によって被覆する[図9(b)]。
次いで、図9(c)に示す様に、ニッケル層210によって被覆した基部202a及び配線パターン208の全体を、ソルダーレジスト等の樹脂層204によって覆った後、樹脂層204に露光・現像によるパターニングを施して、ニッケル層210によって被覆した基部202aの外周面が内壁面に露出する凹溝206を形成する[図9(d)]。
その後、図9(e)に示す様に、基部202aのニッケル層210の露出面に、金めっき等によって保護膜216を形成して端子用パッド202を形成した後、端子用パッド202の保護膜216上にはんだボールを搭載しリフローすることによって外部接続端子214を形成できる。
【特許文献1】特開2007−67147
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
図9に示す配線基板の製造方法には、配線基板の一面側にNSMD構造の端子用パッド202を形成できる。
しかしながら、図9に示す配線基板の製造方法では、基部202a及び配線パターン208の全体を覆う樹脂層204に露光・現像によるパターニングを施して凹溝206を形成する。
かかる露光・現像によって凹溝206を形成する工程では、露光、現像及び樹脂層204の除去の各工程での加工精度が積層され、最終的に形成される凹溝206の精度が低下する。特に、配線パターン208等がファイン化されると、端子用パッド202及び凹溝206もファイン化される。
しかしながら、露光・現像によってファイン化された凹溝206を形成すると、図10に示す如く、凹溝206の幅が不均一となる。このため、図10に示す端子用パッド202上に、はんだボールを搭載しリフローして外部接続端子214を形成すると、図10に示す如く、外部接続端子214の一部が樹脂層204に接触することがある。
【0005】
この様に、外部接続端子214の一部が樹脂層204に接触している状態では、配線基板200に熱ショックを与えたとき、樹脂層204と接触している外部接続端子214の部分に応力が加えられ、外部接続端子214に亀裂が発生するおそれや外部接続端子214が脱落するおそれがある。
このため、露光・現像よって形成する凹溝206では、その加工精度を考慮した幅を確保することを要し、NSMD構造の端子用パッド202でも、その小型化には限界が存在する。
そこで、本発明は、端子用パッドの外周面が露出する凹溝を露光・現像よって形成したとき、凹溝の幅が不均一なる従来の配線基板の製造方法の課題を解決し、幅が可及的に均一で且つ端子用パッドの外周面が内壁面に露出する凹溝を形成できる配線基板の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、前記課題を解決すべく検討した結果、配線基板の一面側に形成した端子用パッドの基部の全露出面を被覆する所定厚さのめっき金属層を覆う樹脂層を研磨し、めっき金属層の上面を露出した後、めっき金属層をエッチングによって除去することによって、基部の外周面に、幅が均一の凹溝を形成できることを知り、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、配線基板の少なくとも一面側に形成した端子用パッドの基部の全露出面を、所定厚さのめっき金属層によって被覆した後、前記めっき金属層を含む基部の全体を樹脂層によって覆い、次いで、前記めっき金属層の少なくとも上面が露出するように、前記樹脂層を除去した後、前記めっき金属層をエッチング除去して、前記基部の外周縁に沿って形成され、前記基部の外周面が内壁面に露出する凹溝を形成することを特徴とする配線基板の製造方法にある。
かかる本発明において、樹脂層を研磨によって除去し、めっき金属層の上面を研磨面よりも突出することによって、端子用パッドを形成したとき、端子用パッドの上面と樹脂層の上面とを面一にできる。
或いは、樹脂層をブラスト研磨によって除去することにより、端子用パッドの基部の上面を前記樹脂層の研磨面よりも高くできる。このため、端子用パッドの基部の上端部に、はんだボール等の低融点金属を容易に装着できる。
また、めっき金属層を、無電解めっきによって形成することにより、給電困難な基部にめっき金属層をできる。
特に、端子用パッドの基部として、銅から成る柱状の基部を形成し、前記基部の露出面に無電解ニッケルめっきによってニッケルめっき層を形成することが好適である。
更に、凹溝としては、幅2〜20μmの凹溝を形成すること、基部の露出面を、めっき金属層よりも薄い保護被膜によって被覆して端子用パッドを形成することが好ましい。
かかる端子用パッド上にはんだボールを搭載してリフローすることによって、はんだから成る端子部を容易に形成できる。
尚、端子用パッドの基部としては、銅から成る柱状の基部を形成してもよく、樹脂部を金属層で覆って成る柱状の基部を形成してもよい。
【0007】
また、本発明は、配線基板の少なくとも一面側に形成した端子用パッドの基部の全露出面を、めっきによって形成した所定厚さのはんだ層で被覆した後、前記はんだ層を含む基部の全体を樹脂層によって覆い、次いで、前記はんだ層の上面が露出するように、前記樹脂層を除去した後、前記はんだ層にリフローを施して、前記はんだ層が形成されていた凹溝で囲まれた前記基部の先端部に、はんだから成る端子部を形成することを特徴とする配線基板の製造方法でもある。
かかる本発明において、はんだ層を、無電解はんだめっきによって形成することによって、給電困難な基部にはんだ層を形成できる。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る配線基板の製造方法によれば、露出面がめっき金属層で被覆された端子用パッドの基部が覆われている樹脂層に研磨を施して、めっき金属層の少ないとも上面を露出した後、めっき金属をエッチングによって除去して凹部を形成する。
かかるめっき金属層の厚さのバラツキは、樹脂層に露出・現像を施す加工精度よりも小さくでき、めっき金属層を除去して形成した凹溝は、樹脂層に露出・現像を施して形成した凹溝よりも、その幅のバラツキを可及的に小さくできる。
その結果、端子用パッドの基部の外周縁に沿って形成され、基部の外周面が内壁面に露出する凹溝は、その幅を可及的に均一に形成できる。このため、最終的に得られた端子用パッドに形成された端子部は、樹脂層と部分的に接触して発生する応力の偏在等に因る亀裂等を防止できる。更に、端子用パッド間のパットピッチも狭くできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明に係る配線基板の製造方法の一例を図1及び図2に示す。先ず、図1(a)に示す様に、樹脂製の配線基板10の一面側に、銅から成る端子用パッドの基部12,12・・と配線パターン14,14・・とを形成する。この基部12,12・・及び配線パターン14,14・・は、同一高さで且つ柱状である。かかる基部12,12・・及び配線パターン14,14・・は、公知のアディティブ法、セミアディティブ法或いはサブトラクティブ法によって形成できる。
形成した基部12,12・・及び配線パターン14,14・・をめっき用レジスト層で覆った後、めっき用レジスト層に露光・現像を施して、図1(b)に示す様に、配線パターン14,14・・をめっき用レジスト層16によって覆った状態で、基部12,12・・を露出する。
露出した基部12,12・・は、図1(c)に示す様に、無電解ニッケルめっきによって、めっき金属層としてのニッケル層18によって被覆する。かかるニッケル層18の厚さを、2〜20μmとすることが好ましい。
図1(c)に示す様に、基部12,12・・のみに、無電解ニッケルめっきによってニッケル層18を形成するには、めっき対象面である基部12,12・・の露出面を脱脂してからソフトエッチング及び酸洗浄した後、Pd活性化処理を施す。この際に、基部12,12・・の露出面のみに選択的にPdの核付けを行う。次いで、所定の無電解ニッケルめっき液に配線基板10を浸漬し、その浸漬時間を調整することによって、基部12,12・・の露出面のみに均一厚さで且つ所定厚さのニッケル層18を形成できる。
次いで、配線パターン14,14・・を覆うめっき用レジスト層16を除去し、図1(d)に示す様に、基部12,12・・及び配線パターン14,14・・を、樹脂層としての永久レジスト層20によって覆う。
【0010】
かかる永久レジスト層20には、図2(a)に示す様に、基部12,12・・の上面に対応する部分に、粒子を研磨面に噴射するブラスト研磨による研磨を施し、基部12,12・・を被覆するニッケル層18の上面を露出する。
このブラスト研磨は、配線パターン14,14・・の上面を覆う永久レジスト層20の厚さが充分ではないため、配線パターン14,14・・を覆う永久レジスト層20には施さない。
この様に、上面が露出したニッケル層18を、図2(b)に示す様に、エッチングにより除去することによって、基部12,12・・の各外周縁に沿って、凹溝22が形成される。かかる凹溝22,22・・の各内壁面には、基部12の外周面が露出している。
かかる凹溝22,22・・は、ニッケル層18をエッチング除去して形成しているため、その幅はニッケル層18の厚さと等しく、2〜20μmとすることが好ましい。
【0011】
この様に、凹溝22,22・・は、無電解ニッケルめっきによって形成したニッケル層18をエッチング除去して形成しているため、その幅のバラツキはニッケル層18の厚さのバラツキと等しくなる。このため、凹溝22,22・・の幅のバラツキは、樹脂層に露光・現像によって形成した凹溝の幅のバラツキに比較して極めて小さくできる。
更に、外周縁に沿って形成された凹溝22の内壁面に露出する基部12,12・・の外周面には、図2(c)に示す様に、ニッケル層18よりも薄い保護被膜24を形成して端子用パッド25とする。かかる保護被膜24としては、基部12の露出面を被覆する薄膜ニッケル層上に、薄膜状の金層やパラジウム層を無電解めっきによって形成する。
その後、端子用パッド25,25・・の各上面に、はんだボールを搭載してリフローすることによって端子部を形成できる。
尚、保護被膜24としては、水性プリフラックス等の有機薄膜を形成してもよい。
【0012】
端子用パッド25,25・・の各々は、図3に示す様に、永久レジスト層20と端子用パッド25の上面との間に段差hが形成されているが、端子用パッド25,25・・の各々は、幅が可及的に均一に形成された凹溝22によって囲まれている。
このため、端子用パッド25,25間に形成された永久レジスト層20は、はんだボールを搭載してリフローして端子部を形成する際に、溶融はんだが隣接する端子用パッドに流出することを防止しできる隔壁としての役割も果たす。
しかも、端子用パッド25,25・・の各々に形成した端子部は、永久レジスト層20と部分的に接触して発生する応力の偏在等に因る亀裂等を防止できる。
【0013】
図3に示す様に、永久レジスト層20と端子用パッド25との間に段差hを形成することなく、永久レジスト層20と端子用パッド25とを面一に形成するには、図4に示す製造方法を採用することが好ましい。
図4に示す製造方法では、図1(a)〜(d)に示す工程と同様にして、ニッケル層18によって被覆された基部12,12・・及び配線パターン14,14・・を、永久レジスト層20によって覆った後、永久レジスト層20にブラスト研磨を施してニッケル層18を露出する際に、図4(a)に示す様に、ニッケル層18の上面を研磨面よりも突出するように、永久レジスト層20をブラスト研磨する。
この様に、ブラスト研磨によって、ニッケル層18の上面を研磨面よりも突出できるのは、金属であるニッケル層18が永久レジスト層20よりも硬いためである。
次いで、図4(b)に示す様に、ニッケル層18をエッチング除去することによって、上面が研磨面よりも若干低い基部12,12・・を得ることができる。
かかる基部12,12・・の露出面を、図4(c)に示す様に、保護被膜24によって被覆して端子用パッド25を形成すると、図5に示す様に、永久レジスト層20と端子用パッド25の上面とを面一に形成できる。
この様に、永久レジスト層20と端子用パッド25とを面一に形成しても、端子用パッド25は凹溝22によって囲まれているため、はんだボールを搭載してリフローしても、隣接する端子用パッド25に溶融はんだが流出することを防止できる。
【0014】
図1〜図5に示す配線基板10では、配線基板10の一面側に形成する配線パターン14と基部12が同一高さであったが、図6(a)に示す様に、配線パターン14が基部12よりも低くてもよい。
この場合には、基部12,12・・及び配線パターン14,14・・を永久レジスト層20によって覆ったとき、図6(a)に示す様に、配線パターン14,14・・を覆う永久レジスト層20の厚さを充分に保持できる。
このため、永久レジスト層20を研磨して基部12,12・・被覆するニッケル層18の上面を露出するとき、図6(b)に示す様に、永久レジスト層20の表面全面を一様に研磨してもよい。
次いで、図2(b)に示す様に、基部12を被覆するニッケル層18をエッチング除去して、凹溝22を形成した後、図2(c)に示す様に、基部12をニッケル層18よりも薄い保護被膜24によって被覆することによって端子用パッド25を形成する。
【0015】
図1〜図6に示す配線基板の製造方法では、基部12,12・・の露出面に、所定厚さのニッケル層18を形成していたが、図7(a)に示す様に、形成した基部12,12・・の露出面に、所定厚さのはんだ層26を形成してもよい。このはんだ層26は、電解めっきによって形成してもよいが、無電解めっきによって形成することが、給電できない基部12にも形成できる。
かかる無電解めっきによって、基部12,12・・の露出面のみにはんだ層26を形成するには、基部12,12・・の露出面を脱脂してからソフトエッチング及び酸洗浄した後、Pd活性化処理を施す。この際に、基部12,12・・の露出面のみに選択的にPdの核付けを行う。次いで、所定の無電解はんだめっき液に配線基板10を浸漬し、その浸漬時間を調整することによって、基部12,12・・の露出面のみに均一厚さで且つ所定厚さのはんだ層26を形成できる。このはんだ層26の厚さは、2〜20μmとすることが好ましい。
【0016】
所定厚さのはんだ層26によって被覆された基部12,12・・は、配線基板10の同一面に形成された配線パターン14,14・・と共に、永久レジスト層20によって覆った後、図7(a)に示す様に、ブラスト研磨によってはんだ層26,26・・の上面を露出する。
その後、配線基板10を加熱雰囲気下に載置し、はんだ層26,26・・にリフローを施すことによって、図7(b)に示す様に、溶融はんだは表面張力によって基部12,12・・の各上面に集まって端子部28を形成できる。
かかるはんだ層26,26・・が形成されていた箇所が、基部12,12・・の各周面が内壁面に露出する凹溝22,22・・に形成される。
尚、図7に示す基部12に代えて、基部12の露出面に保護被膜24を形成して端子用パッド25を用いてもよい。
【0017】
図1〜図7では、配線パターン14,14・・には、ニッケル層18で被覆されていないが、基部12,12・・と同様にニッケル層18で被覆されて永久レジスト層20によって覆われていてもよい。
また、図1〜図7では、基部12,12・・を銅によって形成しているが、配線基板10を形成する樹脂と同一樹脂又は異なる樹脂から成る樹脂部を金属層で覆って基部12,12・・を形成してもよい。
更に、図1〜図7に示す配線基板10では、その一面側に基部12,12・・を形成しているが、必要に応じて配線基板10の両面側に基部12,12・・を形成して、配線基板10の両面側に端子用パッドを形成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明に係る配線基板の製造方法の一例を説明するための工程図の一部である。
【図2】本発明に係る配線基板の製造方法の一例を説明ための工程図の残部である。
【図3】図1及び図2に示す配線基板の製造方法で得られた配線基板の部分拡大断面図である。
【図4】本発明に係る配線基板の製造方法の他の例を説明ための工程図である。
【図5】図4に示す配線基板の製造方法でで得られた配線基板の部分拡大断面図である。
【図6】本発明に係る配線基板の製造方法の他の例を説明ための工程図である。
【図7】本発明に係る配線基板の製造方法の他の例を説明ための工程図である。
【図8】配線基板に形成される端子用パッドの種類について説明する説明図である。
【図9】従来の配線基板の製造方法を説明する工程図である。
【図10】従来の配線基板の製造方法で得られた配線基板の断面図である。
【符号の説明】
【0019】
10 配線基板
12 基部
14 配線パターン
16 めっき用レジスト層
18 ニッケル層(めっき用金属層)
20 永久レジスト層(樹脂層)
22 凹溝
24 保護被膜
25 端子用パッド
26 はんだ層
28 端子部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
配線基板の少なくとも一面側に形成した端子用パッドの基部の全露出面を、所定厚さのめっき金属層によって被覆した後、前記めっき金属層を含む基部の全体を樹脂層によって覆い、
次いで、前記めっき金属層の少なくとも上面が露出するように、前記樹脂層を除去した後、前記めっき金属層をエッチング除去して、前記基部の外周縁に沿って形成され、前記基部の外周面が内壁面に露出する凹溝を形成することを特徴とする配線基板の製造方法。
【請求項2】
樹脂層を研磨によって除去し、端子用パッドを形成したとき、前記端子用パッドの基部の上面と樹脂層の上面とが面一となるように、めっき金属層の上面を研磨面よりも突出する請求項1記載の配線基板の製造方法。
【請求項3】
樹脂層をブラスト研磨によって除去し、端子用パッドの基部の上面を前記樹脂層の研磨面よりも高くする請求項1記載の配線基板の製造方法。
【請求項4】
めっき金属層を、無電解めっきによって形成する請求項1〜3のいずれか一項記載の配線基板の製造方法。
【請求項5】
端子用パッドの基部として、銅から成る柱状の基部を形成し、前記基部の露出面に無電解ニッケルめっきによってニッケルめっき層を形成する請求項1〜4のいずれか一項記載の配線基板の製造方法。
【請求項6】
凹溝として、幅2〜20μmの凹溝を形成する請求項1〜5のいずれか一項記載の配線基板の製造方法。
【請求項7】
端子用パッドの基部の露出面を、めっき金属層よりも薄い保護被膜によって被覆して端子用パッドを形成する請求項1〜6のいずれか一項記載の配線基板の製造方法。
【請求項8】
端子用パッド上に搭載したはんだボールをリフローしてはんだから成る端子部を形成する請求項1〜7記載のいずれか一項記載の配線基板の製造方法。
【請求項9】
配線基板の少なくとも一面側に形成した端子用パッドの基部の全露出面を、めっきによって形成した所定厚さのはんだ層で被覆した後、前記はんだ層を含む基部の全体を樹脂層によって覆い、
次いで、前記はんだ層の上面が露出するように、前記樹脂層を除去した後、前記はんだ層にリフローを施して、前記はんだ層が形成されていた凹溝で囲まれた前記基部の先端部に、はんだから成る端子部を形成することを特徴とする配線基板の製造方法。
【請求項10】
はんだ層を、無電解はんだめっきによって形成する請求項9記載の配線基板の製造方法。
【請求項11】
端子用パッドの基部として、銅から成る柱状の基部を形成する請求項9又は請求項10記載の配線基板の製造方法。
【請求項12】
端子用パッドの基部として、樹脂部を金属層で覆って成る柱状の基部を形成する請求項9又は請求項10記載の配線基板の製造方法。
【請求項13】
端子用パッドの基部を、外部接続端子用パッドの基部とする請求項1〜12のいずれか一項記載の配線基板の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−253118(P2009−253118A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−100950(P2008−100950)
【出願日】平成20年4月9日(2008.4.9)
【出願人】(000190688)新光電気工業株式会社 (1,516)
【Fターム(参考)】