配電システム
【課題】コンデンサの容量を小さくしながらも、負荷への印加電圧の安定化を図ることができる配電システムを提供する。
【解決手段】混合部7は、交流電力供給源3からの交流電力を整流変換部6にて整流することで脈流電力に変換し、直流電力供給源Eからの直流電力を前記脈流電力と混合させることにより、脈流電力と混合電力とのうちで電圧値が高い方の電力を後段の電力変換部15に出力する。電力変換部15では、脈流電力と直流電力との混合電力を直流電力に変換し、混合配電路L20を通して直流負荷に出力する。
【解決手段】混合部7は、交流電力供給源3からの交流電力を整流変換部6にて整流することで脈流電力に変換し、直流電力供給源Eからの直流電力を前記脈流電力と混合させることにより、脈流電力と混合電力とのうちで電圧値が高い方の電力を後段の電力変換部15に出力する。電力変換部15では、脈流電力と直流電力との混合電力を直流電力に変換し、混合配電路L20を通して直流負荷に出力する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、直流電力を配電する配電システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、直流電力の供給を受けて動作する直流負荷が種々提供されている。この種の直流負荷のうち、商用電源等からの交流電力を供給する一般的な交流コンセントに接続して使用されるものは、整流回路を含み交流を直流に変換する外付けのACアダプタを用いることにより、交流コンセントからの電力供給で動作可能な構成を採用している(たとえば特許文献1参照)。
【0003】
これに対して、本出願人は、たとえば住宅などの分電盤内に配設した大容量且つ高効率のAC/DCコンバータによって商用電源からの電力を直流電力に変換し、各部屋に設置され正極および負極の一対の給電部を有する直流コンセント等の直流アウトレットに対して直流配電路を介して分電盤から直流電力を配電するDC配電システムを提案している(たとえば特許文献2参照)。このDC配電システムにおいて直流負荷を使用する場合、直流負荷は直流アウトレットに接続されることにより交流電力ではなく直流電力が供給されることとなるため、上記ACアダプタが不要になる。また、この種のDC配電システムでは、商用電源からの電力の消費量を少なく抑えるために、商用電源からの電力を変換して得られる直流電力だけでなく、太陽電池や燃料電池等の自家発電設備からの直流電力も併せて利用することが考えられている。
【特許文献1】特開2007−59156号公報
【特許文献2】特開2008−43000号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述したDC配電システムにおいては、一般的に、直流負荷への印加電圧の安定化を図るためAC/DCコンバータの出力段に出力電圧の変動を抑制するコンデンサが設けられている。しかしながら、強電系の直流負荷を接続する場合などで直流負荷への印加電圧が高く(たとえば100〜200V)なると、AC/DCコンバータの出力電圧の安定化を図るためには、前記コンデンサとして比較的大容量且つ高耐圧のコンデンサを用いる必要があり、AC/DCコンバータの小型化や低コスト化の妨げになるという問題がある。
【0005】
本発明は上記事由に鑑みてなされたものであって、電圧変動を抑制するために設けられるコンデンサの容量を小さくしながらも、負荷への印加電圧の安定化を図ることができる配電システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の発明は、交流電力を供給する交流電力供給源と、直流電力を供給する直流電力供給源と、交流電力供給源および直流電力供給源に接続され、交流電力供給源からの交流電力を整流して得られる脈流電力に直流電力供給源からの直流電力を混合することで、脈流電力および直流電力のうち電圧値が高い方の電力を出力する混合部と、電圧変動を抑制するためのコンデンサを出力段に具備し混合部から出力される電力を直流電力に変換して出力する電力変換部と、電力変換部から出力される直流電力を負荷に供給する混合配電路とを備えることを特徴とする。
【0007】
この構成によれば、電力変換部に対しては混合部において脈流と直流とを混合した電力が入力されるので、電力変換部に脈流のみが入力される場合に比べると、電力変換部の出力段に電圧変動を抑制するために設けられるコンデンサの容量を小さくしながらも、電力変換部から出力される負荷への印加電圧の安定化を図ることができるという利点がある。また、負荷に対しては交流電力供給源からの脈流電力と直流電力供給源からの直流電力とを混合した電力が供給されるので、仮に直流電力供給源のみでは賄えない程の大電流が負荷に流れたとしても、交流電力供給源からの電力も併せて利用することで負荷へは安定して電力供給を行うことができるという利点もある。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記混合部に対して前記直流電力供給源から印加される直流電圧が、前記交流電力供給源からの交流電圧を整流して得られる脈流電圧の最大値より小さく且つ最小値よりも大きく設定されていることを特徴とする。
【0009】
この構成によれば、混合部において脈流電圧の谷部分の一部が直流電圧によって埋められることとなるので、電力変換部への印加電圧は平準化されゼロになることがなく、電力変換部から出力される負荷への印加電圧の安定化を図ることができる。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明において、前記混合部が、前記電力変換部に対する前記交流電力供給源からの電力供給量と前記直流電力供給源からの電力供給量との配分を可変制御する配分制御部を有することを特徴とする。
【0011】
この構成によれば、交流電力供給源と直流電力供給源との出力配分を可変制御することで、負荷容量に応じた供給電力設定が可能となるので、負荷容量に依存せずに直流電力供給源を選択することができる。
【0012】
請求項4の発明は、請求項3の発明において、前記配分制御部が、前記交流電力供給源からの電力供給路上に設けられていることを特徴とする。
【0013】
この構成によれば、配分制御部は交流電圧を変圧できるものであればよいので、比較的簡単な構成で交流電力供給源と直流電力供給源との出力配分を制御可能となる。
【0014】
請求項5の発明は、請求項3の発明において、前記配分制御部が、前記直流電力供給源からの電力供給路上に設けられていることを特徴とする。
【0015】
この構成によれば、配分制御部は直流電力供給源からの電力供給量を制御するので、商用電源等の交流電力供給源に比べて出力が不安定となる太陽電池等を直流電力供給源に用いた場合でも、混合部に対する直流電力の供給量を安定させることができ、交流電力供給源と直流電力供給源との出力配分が安定するという利点がある。
【0016】
請求項6の発明は、請求項3ないし請求項5のいずれかの発明において、前記配分制御部が、入力側と出力側とで電気的に絶縁されていることを特徴とする。
【0017】
この構成によれば、複数台の負荷に1つの直流電力供給源を共用する場合でも、配分制御部を介して複数台の負荷間が短絡することはなく、各負荷を独立して動作させることができるので、負荷ごとに個別の直流電力供給源を用意する必要がない。
【0018】
請求項7の発明は、請求項1ないし請求項6のいずれかの発明において、前記直流電力供給源が複数設けられ、前記混合部と前記電力変換部と前記混合配電路とが各直流電力供給源ごとにそれぞれ設けられていることを特徴とする。
【0019】
この構成によれば、負荷ごとに異なる直流電力供給源から電力供給を行うことで、交流電力供給源からの電力供給量と直流電力供給源からの電力供給量との配分を各直流電力供給源の電源容量に応じて個別に設定することができる。
【0020】
請求項8の発明は、請求項3ないし請求項6のいずれかの発明において、前記直流電力供給源が複数設けられ、前記混合部と前記電力変換部と前記混合配電路とが各直流電力供給源ごとにそれぞれ設けられており、前記配分制御部が、少なくとも1つの混合部に備わっていることを特徴とする。
【0021】
この構成によれば、負荷ごとに異なる直流電力供給源から電力供給を行うことで、交流電力供給源からの電力供給量と直流電力供給源からの電力供給量との配分を各直流電力供給源の電源容量に応じて個別に設定することができる。
【0022】
請求項9の発明は、請求項1ないし請求項8のいずれかの発明において、前記電力変換部が、力率を改善する力率改善回路を有することを特徴とする。
【0023】
この構成によれば、負荷に供給される電力の力率を改善することができる。また、たとえ負荷に大電流が流れたとしても、力率改善回路によって高調波ノイズの発生を抑制することができる。
【0024】
請求項10の発明は、請求項1ないし請求項8のいずれかの発明において、前記電力変換部が、前記混合部に接続されそれぞれ直流電力に変換して出力する複数の変換回路を有することを特徴とする。
【0025】
この構成によれば、複数台の負荷に対する出力電圧を各変換回路で個別に設定することができる。
【0026】
請求項11の発明は、請求項1ないし請求項8のいずれかの発明において、前記電力変換部が、前記混合部に接続され力率を改善する力率改善回路と、1つの力率改善回路の出力をそれぞれ直流電力に変換して出力する複数の変換回路とを有することを特徴とする。
【0027】
この構成によれば、複数台の負荷に対する出力電圧を各変換回路で個別に設定することができる。また、力率改善回路によって、負荷に供給される電力の力率を改善することができ、たとえ負荷に大電流が流れたとしても、高調波ノイズの発生を抑制することができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明は、電力変換部に対しては混合部において脈流と直流とを混合した電力が入力されるので、電力変換部に脈流のみが入力される場合に比べると、電力変換部の出力段に設けられるコンデンサの容量を小さくしながらも、電力変換部から出力される負荷への印加電圧の安定化を図ることができるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
本実施形態の配電システムは、図1に示すように、宅内の負荷(電気機器)に電力供給するためのものであって、宅内の所定箇所に設置され交流駆動型の負荷(以下、交流負荷という)に交流電力を供給するための交流分電盤1と、宅内の所定箇所に設置され直流駆動型の負荷(以下、直流負荷という)に直流電力を供給するための直流分電盤2とを備えている。
【0030】
交流分電盤1には、交流引込線路L1を介して交流電力供給源3に接続される主幹ブレーカ4と、それぞれ交流導電路L2を介して主幹ブレーカ4に接続される複数個の分岐ブレーカ5とが収納されており、各分岐ブレーカ5にそれぞれ交流配電路L3を介して交流に対応した負荷回路(各部屋に設置された交流コンセント、壁スイッチ等の配線器具や照明器具などを含む)が接続されることにより、各交流負荷(図示せず)への交流電力の供給が可能となる。ここに、交流電力供給源3は単相三線式の商用電源であって、中性極N(図6参照)と一対の電圧極V1,V2(図6参照)との3線からなる交流引込線路L1によって主幹ブレーカ4に接続されるものとする。
【0031】
主幹ブレーカ4は、交流引込線路L1が接続される1次側端子(図示せず)と、交流導電路L2が接続される2次側端子(図示せず)と、1次側端子−2次側端子間に挿入された接点(図示せず)とを有しており、当該接点により分岐ブレーカ5への給電をオンオフする。各分岐ブレーカ5は、それぞれ電源端子(図示せず)を具備しており、主幹ブレーカ4の2次側端子に接続された3極(中性極Nおよび一対の電圧極L1,L2)の交流導電路L2のうち2極にのみ電源端子を接続する形で、主幹ブレーカ4と電気的に接続される。しかして、中性極Nといずれか一方の電圧極L1,L2とに接続された分岐ブレーカ5には交流100Vが給電され、一対の電圧極L1,L2に接続された分岐ブレーカ5には交流200Vが給電されることとなる。また、各分岐ブレーカ5には、上記負荷回路を接続するための負荷端子(図示せず)と、電源端子−負荷端子間に介在する接点(図示せず)とが設けられており、当該接点により負荷回路への給電をオンオフする。
【0032】
ここにおいて、本実施形態では、1個の分岐ブレーカ(ここでは、交流100Vが給電される分岐ブレーカとする)5の負荷端子に接続された整流変換部(ダイオードブリッジ)6を交流分電盤1内に設けており、当該整流変換部6により交流を全波整流して脈流に変換するように構成されている。この整流変換部6は、後述する混合部7の一部を構成するものである。
【0033】
一方、直流分電盤2には、直流導電路L10を介して直流電力供給源Eに接続される複数個(ここでは3個)の分岐プロテクタ8が収納されており、各分岐プロテクタ8にそれぞれ直流配電路L11を介して直流に対応した負荷回路(各部屋に設置され正極および負極の一対の給電部を有する直流コンセント等の直流アウトレット、壁スイッチ等の配線器具や照明器具などを含む)が接続されることにより、各直流負荷(図示せず)への直流電力の供給が可能となる。分岐プロテクタ8は、直流配電路L11に流れる電流を監視し、異常を検知したときに直流負荷への給電を制限ないし遮断する。
【0034】
直流電力供給源Eは、直流電力を生成する自家発電設備としての太陽電池9や燃料電池10、さらに2次電池11を含んでおり、これらの出力は直流引込線路L12にて直流分電盤2に引き込まれ、直流分電盤2内に設けられた電圧制御部12にて所定の直流電圧に変換された後に分岐プロテクタ8に入力される。また、直流電力供給源Eは、スイッチング電源を含むAC/DCコンバータ13を直流分電盤2内に具備している。AC/DCコンバータ13の出力は直流導電路L10に接続されており、交流電力供給源3の出力の一部が分岐ブレーカ5を通してAC/DCコンバータ13に入力されることで直流導電路L10上に直流電力が出力される。2次電池11は充放電を制御するための回路部も含んでおり、太陽電池9や燃料電池10、AC/DCコンバータ13の出力により適時充電され(充電経路の図示は省略する)、太陽電池9や燃料電池10、AC/DCコンバータ13から電力供給の停止時(停電時等)などに必要に応じて放電される。
【0035】
図示例において、電圧制御部12は、直流電圧を降圧して出力する降圧チョッパ回路を含んだDC/DCコンバータからなり、太陽電池9と燃料電池10と2次電池11とのそれぞれに対して個別に設けられている。しかして、分岐プロテクタ8に直流配電路L11を介して接続される直流負荷(以下、弱電系直流負荷という)には比較的低圧(たとえば5〜50V)の直流電圧が印加されることとなる。つまり、直流配電路L11に接続される弱電系直流負荷においては、直流電力が直接供給されることとなり、交流を直流に変換するACアダプタが不要になる。ここで、電圧制御部12は、太陽電池9と燃料電池10と2次電池11とから弱電系直流負荷への電力の配分を制御する機能を有している。また、各電圧制御部12の出力側から電流が逆流することがないように、各電圧制御部12にはダイオード等によって逆流防止の機能が付与されている。なお、電圧制御部12は、直流電圧を降圧して出力するものに限らず、直流電圧を昇圧または昇降圧して出力するものであってもよく、弱電系直流負荷に応じて適宜設計される。
【0036】
また、本実施形態の変形例として、図2に示すように太陽電池9および燃料電池10の出力を、2次電池11に一旦蓄えてから電圧制御部12に出力する構成を採用することも考えられる。具体的には、2次電池11の充電電流を制御する充電回路14を介して太陽電池9および燃料電池10を2次電池11に接続し、2次電池11の出力を電圧制御部12の入力側に接続する。この場合、電圧制御部12は2次電池11に対してのみ設けられる。
【0037】
ところで、本実施形態の配電システムでは、上述した交流負荷への電力供給および弱電系直流負荷への電力供給に加えて、比較的高圧(たとえば100〜200V)の直流電圧で駆動する直流負荷(以下、強電系直流負荷という)に対しても直流電力を供給できるように構成されている。
【0038】
具体的には、図1に示すように、交流電力供給源3からの交流電力を整流変換部6で整流して得られる脈流電力と直流電力供給源Eからの直流電力とを混合するための混合部7が交流分電盤1内に設けられ、さらに、脈流と直流とが混合された電力(以下、混合電力という)を直流電力に変換する電力変換部15が混合部7の出力側に設けられている。混合部7は、交流分電盤1内に、整流変換部6の出力および直流導電路L10を電力変換部15の入力に接続するための接続部16を有している。ここに、接続部16は直流導電路L10の高電位側(正極)が接続される高電位点16aと、直流導電路L10の低電位側(負極)が接続される低電位点16bとを有し、高電位点16aでは、整流変換部6の出力と直流導電路L10とが各々の高電位側同士を互いに接続する形で結線され、低電位点16bでは、整流変換部6の出力と直流導電路L10とが各々の低電位側同士を互いに接続する形で結線される。
【0039】
ここで、直流導電路L10側から接続部16に印加される直流電圧の大きさは、接続部16に印加される脈流電圧の最小値と最大値との間の大きさに設定される。したがって、接続部16から電力変換部15に入力される電圧波形は、図3に示すように脈流の谷部分の一部が直流によって埋められた形となる。要するに、図3に破線で示すように接続部16には脈流電圧と直流電圧とが同時に印加されるので、電力変換部15に対しては図3に実線で示すように脈流電力と直流電力とのうち電圧値の高い方の電力が供給されることとなる。なお、図3中に「DC」で示す期間には直流電力が電力変換部15に供給され、図3中に「AC」で示す期間には脈流電力が電力変換部15に供給されることとなる。
【0040】
さらに、混合部7は、直流導電路L10と接続部16との間に、接続部16に入力される直流と脈流との配分を可変制御するための配分制御部17を具備している。配分制御部17は、直流分電盤2内に設けられ電圧制御部12の出力電圧をさらに所望の大きさの直流電圧に変換するDC/DCコンバータからなり、接続部16に印加される脈流電圧の最小値と最大値との間の範囲内で出力電圧を可変制御するように構成される。
【0041】
本実施形態の変形例として、図4に示すように(図4では、直流電力供給源Eを簡略的に図示する)、整流変換部6の前段(入力側)に配分制御部18を設けることも考えられる。この場合、配分制御部18は、交流電圧を所定の大きさに変換してから整流変換部6に出力するのであって、電圧可変トランス(スライダック(登録商標))、あるいはインバータ回路と共振回路とを組み合わせた回路が用いられる。後者の構成では、共振回路の共振周波数に対してインバータ回路の駆動周波数を可変制御することにより、出力電圧を可変制御することができる。このように、交流電力供給源3からの電力供給路上に配分制御部18を設けることにより、配分制御部18の構成の簡略化を図ることができる。なお、図4の例では、直流電力供給源Eからの電力供給路上と交流電力供給源3からの電力供給路上とのそれぞれに配分制御部17,18を設けているが、交流側にのみ配分制御部18を設けるようにしてもよい。
【0042】
ここにおいて、接続部16から交流電力供給源3側および直流電力供給源E側に電流が逆流することを防止するため、混合部7には逆流防止部が設けられる。本実施形態では、整流変換部(ダイオードブリッジ)6が交流側の逆流防止部として兼用され、また、配分制御部17にダイオードを設けることにより当該配分制御部17が直流側の逆流防止部として兼用される。
【0043】
また、電力変換部15は、力率を改善するための力率改善回路(PFC)19と、力率改善回路19の後段において出力電圧を所望の大きさに変換する変換回路20とを有しており、変換回路20の出力には、混合配電路L20を介して強電系直流負荷21(図5参照)が接続される。これにより、接続部16で混合された混合電力は、力率改善回路19および変換回路20を通して強電系直流負荷21に供給されることとなる。ここに、変換回路20は、直流電圧を所定の大きさの直流電圧に変換して出力するDC/DCコンバータからなるものであって、出力電圧の変動を抑制して強電系直流負荷21への印加電圧の安定化を図るためのコンデンサ(図示せず)を出力段に具備する。なお、図1では、力率改善回路19と変換回路20とを別々に表しているが、たとえば変換回路20としてチョッパ回路を用いる場合には当該チョッパ回路を力率改善回路19として兼用することが可能である。
【0044】
以上説明した構成の配電システムによれば、電力変換部15には接続部16で脈流と直流とを混合してなる混合電力が入力されるので、電力変換部15の入力電圧が平準化されることとなり(図3参照)、電力変換部15に脈流のみが入力される場合に比べて、電力変換部15の出力電圧の安定化を図ることができる。したがって、電力変換部15の出力段に設けられているコンデンサとして、比較的容量の小さいものを用いながらも、強電系直流負荷21に印加される直流電圧の安定化を図ることができる。また、強電系直流負荷21に対しては、交流電力供給源3からの電力と直流電力供給源Eからの電力とを混合した混合電力が供給されるので、直流電力供給源Eのみでは賄えない程の大電流が強電系直流負荷21に流れても、交流電力供給源3からの電力を利用することで、安定した電力供給を行うことができる。
【0045】
ここにおいて、本実施形態の配電システムを使用するに当たっては、図5に示すように、力率改善回路19の出力に複数台の変換回路20を並列接続し、各変換回路20の出力にそれぞれ強電系直流負荷21を接続することが考えられる。この場合、1つの力率改善回路19を複数台の強電系直流負荷21で共用することができ、また、各変換回路20の出力電圧を個別に設定することにより、定格電圧の異なる複数台の強電系直流負荷21を同時に使用することができる。さらに、1つの変換回路20の出力に、複数台の強電系直流負荷21を並列接続することも可能である。なお、必要に応じて力率改善回路19を省略することも可能である。
【0046】
ところで、上記実施形態では、交流100Vが給電される分岐ブレーカ5の後段に整流変換部6および接続部16を設ける例を示したが、この例に限らず、交流200Vが給電される分岐ブレーカ5の後段に整流変換部6および接続部16を設けるようにしてもよい。
【0047】
また、図6に示すように、主幹ブレーカ4の2次側端子に接続された3極(中性極Nおよび一対の電圧極V1,V2)の交流導電路L2の全てを用いて、接続部16に入力する脈流を生成することも考えられる。図6の例では、一対の電圧極V1,V2の交流導電路L2のそれぞれがダイオードD1,D2を介して接続部16における高電位点16aに接続され、中性極Nの交流導電路L2が接続部16における低電位点16bに直接接続されており、各電圧極V1,V2の交流導電路L2にそれぞれ挿入されたダイオードD1,D2が整流変換部並びに逆流防止部として機能する。なお、図6の例では、直流側の配分制御部17を省略し、逆流防止部としてのダイオードD3のみを直流電力供給源Eと接続部16との間に挿入してある。
【0048】
この場合、図7に示すように(図7では、直流電力供給源Eを簡略的に図示する)、接続部16には一方の電圧極V1−中性極N間の電圧と、他方の電圧極V2−中性極N間の電圧とが交互に印加されることとなるため、結果的に、電力変換部15には脈流と直流との混合電力が出力される。なお、図7中に「DC」で示す期間には直流電力供給源Eから電力変換部15に電流が流れ、図7中に「AC1」で示す期間には一方の電圧極V1および中性極Nの交流導電路L2から電力変換部15に電流が流れ、図7中に「AC2」で示す期間には他方の電圧極V2および中性極Nの交流導電路L2から電力変換部15に電流が流れることとなる。
【0049】
さらにまた、図8に示すように直流分電盤2内のAC/DCコンバータ13を省略した構成の配電システムを実現することも可能である。この配電システムでは、交流分電盤1内の分岐ブレーカ5から直流分電盤2内のAC/DCコンバータ13に給電するための経路が不要となる。図8の例では、直流側の配分制御部17を省略し、分岐プロテクタ8に対する出力電圧の大きさを制御する電圧制御部12を、配分制御部17の代わりに用いるとともに、直流電力供給源Eと接続部16との間に挿入されたダイオードD3を逆流防止部として用いている。
【0050】
なお、上記実施形態では混合部7を交流分電盤1内に設ける例を示したが、この例に限らず、混合部7を交流分電盤1とは別の筐体内に収納するようにしてもよく、たとえば、直流分電盤2内や、電力変換部15と同一の筐体内に混合部7を収納することが考えられる。
【0051】
(実施形態2)
本実施形態の配電システムは、図9に示すように混合部7および電力変換部15が複数個(ここでは2個)ずつ設けられている点が実施形態1の配電システムと相違する。
【0052】
本実施形態の配電システムによれば、混合配電路L20を複数系統(ここでは2系統)に分けることができ、各混合配電路L20に対して強電系直流負荷21をそれぞれ接続することができる。ここで、各混合配電路L20から強電系直流負荷21に印加される電圧の大きさは、各混合配電路L20ごとに設けた電力変換部15にて任意に設定可能であるから、混合配電路L20に接続される強電系直流負荷21の負荷容量に応じて出力電圧を個別に調節することができる。さらに、各混合部7ごとに設けた配分制御部17にて脈流と直流との配分を任意に調節できるので、混合配電路L20に接続される強電系直流負荷21の負荷容量に応じて電力配分を個別に調節することも可能である。
【0053】
また、図10には、本実施形態の変形例として、整流変換部6と混合部7とを3個ずつ設けて混合配電路L20を3系統に分けたものを例示する(図10では、交流電力供給源3および直流電力供給源Eを簡略的に図示する)。図10の例では、各直流電力供給源Eからの電力供給路上に配分制御部17がそれぞれ設けられているだけでなく、各整流変換部6の前段にもそれぞれ配分制御部18が設けられている。
【0054】
ところで、本実施形態のように複数系統の混合配電路L20を採用する場合に、これら複数系統の混合配電路L20で1つの直流電力供給源Eを共用すると、直流側の配分制御部17を通して各混合配電路L20に接続された強電系直流負荷21間で短絡が生じる可能性がある。そこで、図11に示すように1つの直流電力供給源Eを複数系統の混合配電路L20で共用する場合には、直流側の配分制御部17の入出力間を電気的に絶縁することが望ましい。
【0055】
すなわち、配分制御部17内に絶縁トランスを用いて入出力間(絶縁トランスの1次側−2次側間)を絶縁することで、配分制御部17を通して短絡が生じることを防止可能となる。また、強電系直流負荷21の負荷容量によっては複数の直流電力供給源Eを用いる場合があるが、この場合でも、接続可能な直流電力供給源Eの台数が配線によって制限されることがなくなる。
【0056】
その他の構成および機能は実施形態1と同様である。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の実施形態1を示す概略システム構成図である。
【図2】同上の変形例を示す概略システム構成図である。
【図3】同上の混合部の出力電圧を示す説明図である。
【図4】同上の変形例を示す要部の概略システム構成図である。
【図5】同上の負荷の接続例を示す要部の概略システム構成図である。
【図6】同上の変形例を示す要部の概略システム構成図である。
【図7】同上の混合部の出力電圧を示す説明図である。
【図8】同上の変形例を示す概略システム構成図である。
【図9】本発明の実施形態2を示す概略システム構成図である。
【図10】同上の変形例を示す要部の概略システム構成図である。
【図11】同上の変形例を示す要部の概略システム構成図である。
【符号の説明】
【0058】
3 交流電力供給源
6 整流変換部
7 混合部
15 電力変換部
17,18 配分制御部
19 力率改善回路
20 変換回路
21 (強電系直流)負荷
E 直流電力供給源
L20 混合配電路
【技術分野】
【0001】
本発明は、直流電力を配電する配電システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、直流電力の供給を受けて動作する直流負荷が種々提供されている。この種の直流負荷のうち、商用電源等からの交流電力を供給する一般的な交流コンセントに接続して使用されるものは、整流回路を含み交流を直流に変換する外付けのACアダプタを用いることにより、交流コンセントからの電力供給で動作可能な構成を採用している(たとえば特許文献1参照)。
【0003】
これに対して、本出願人は、たとえば住宅などの分電盤内に配設した大容量且つ高効率のAC/DCコンバータによって商用電源からの電力を直流電力に変換し、各部屋に設置され正極および負極の一対の給電部を有する直流コンセント等の直流アウトレットに対して直流配電路を介して分電盤から直流電力を配電するDC配電システムを提案している(たとえば特許文献2参照)。このDC配電システムにおいて直流負荷を使用する場合、直流負荷は直流アウトレットに接続されることにより交流電力ではなく直流電力が供給されることとなるため、上記ACアダプタが不要になる。また、この種のDC配電システムでは、商用電源からの電力の消費量を少なく抑えるために、商用電源からの電力を変換して得られる直流電力だけでなく、太陽電池や燃料電池等の自家発電設備からの直流電力も併せて利用することが考えられている。
【特許文献1】特開2007−59156号公報
【特許文献2】特開2008−43000号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述したDC配電システムにおいては、一般的に、直流負荷への印加電圧の安定化を図るためAC/DCコンバータの出力段に出力電圧の変動を抑制するコンデンサが設けられている。しかしながら、強電系の直流負荷を接続する場合などで直流負荷への印加電圧が高く(たとえば100〜200V)なると、AC/DCコンバータの出力電圧の安定化を図るためには、前記コンデンサとして比較的大容量且つ高耐圧のコンデンサを用いる必要があり、AC/DCコンバータの小型化や低コスト化の妨げになるという問題がある。
【0005】
本発明は上記事由に鑑みてなされたものであって、電圧変動を抑制するために設けられるコンデンサの容量を小さくしながらも、負荷への印加電圧の安定化を図ることができる配電システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の発明は、交流電力を供給する交流電力供給源と、直流電力を供給する直流電力供給源と、交流電力供給源および直流電力供給源に接続され、交流電力供給源からの交流電力を整流して得られる脈流電力に直流電力供給源からの直流電力を混合することで、脈流電力および直流電力のうち電圧値が高い方の電力を出力する混合部と、電圧変動を抑制するためのコンデンサを出力段に具備し混合部から出力される電力を直流電力に変換して出力する電力変換部と、電力変換部から出力される直流電力を負荷に供給する混合配電路とを備えることを特徴とする。
【0007】
この構成によれば、電力変換部に対しては混合部において脈流と直流とを混合した電力が入力されるので、電力変換部に脈流のみが入力される場合に比べると、電力変換部の出力段に電圧変動を抑制するために設けられるコンデンサの容量を小さくしながらも、電力変換部から出力される負荷への印加電圧の安定化を図ることができるという利点がある。また、負荷に対しては交流電力供給源からの脈流電力と直流電力供給源からの直流電力とを混合した電力が供給されるので、仮に直流電力供給源のみでは賄えない程の大電流が負荷に流れたとしても、交流電力供給源からの電力も併せて利用することで負荷へは安定して電力供給を行うことができるという利点もある。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記混合部に対して前記直流電力供給源から印加される直流電圧が、前記交流電力供給源からの交流電圧を整流して得られる脈流電圧の最大値より小さく且つ最小値よりも大きく設定されていることを特徴とする。
【0009】
この構成によれば、混合部において脈流電圧の谷部分の一部が直流電圧によって埋められることとなるので、電力変換部への印加電圧は平準化されゼロになることがなく、電力変換部から出力される負荷への印加電圧の安定化を図ることができる。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明において、前記混合部が、前記電力変換部に対する前記交流電力供給源からの電力供給量と前記直流電力供給源からの電力供給量との配分を可変制御する配分制御部を有することを特徴とする。
【0011】
この構成によれば、交流電力供給源と直流電力供給源との出力配分を可変制御することで、負荷容量に応じた供給電力設定が可能となるので、負荷容量に依存せずに直流電力供給源を選択することができる。
【0012】
請求項4の発明は、請求項3の発明において、前記配分制御部が、前記交流電力供給源からの電力供給路上に設けられていることを特徴とする。
【0013】
この構成によれば、配分制御部は交流電圧を変圧できるものであればよいので、比較的簡単な構成で交流電力供給源と直流電力供給源との出力配分を制御可能となる。
【0014】
請求項5の発明は、請求項3の発明において、前記配分制御部が、前記直流電力供給源からの電力供給路上に設けられていることを特徴とする。
【0015】
この構成によれば、配分制御部は直流電力供給源からの電力供給量を制御するので、商用電源等の交流電力供給源に比べて出力が不安定となる太陽電池等を直流電力供給源に用いた場合でも、混合部に対する直流電力の供給量を安定させることができ、交流電力供給源と直流電力供給源との出力配分が安定するという利点がある。
【0016】
請求項6の発明は、請求項3ないし請求項5のいずれかの発明において、前記配分制御部が、入力側と出力側とで電気的に絶縁されていることを特徴とする。
【0017】
この構成によれば、複数台の負荷に1つの直流電力供給源を共用する場合でも、配分制御部を介して複数台の負荷間が短絡することはなく、各負荷を独立して動作させることができるので、負荷ごとに個別の直流電力供給源を用意する必要がない。
【0018】
請求項7の発明は、請求項1ないし請求項6のいずれかの発明において、前記直流電力供給源が複数設けられ、前記混合部と前記電力変換部と前記混合配電路とが各直流電力供給源ごとにそれぞれ設けられていることを特徴とする。
【0019】
この構成によれば、負荷ごとに異なる直流電力供給源から電力供給を行うことで、交流電力供給源からの電力供給量と直流電力供給源からの電力供給量との配分を各直流電力供給源の電源容量に応じて個別に設定することができる。
【0020】
請求項8の発明は、請求項3ないし請求項6のいずれかの発明において、前記直流電力供給源が複数設けられ、前記混合部と前記電力変換部と前記混合配電路とが各直流電力供給源ごとにそれぞれ設けられており、前記配分制御部が、少なくとも1つの混合部に備わっていることを特徴とする。
【0021】
この構成によれば、負荷ごとに異なる直流電力供給源から電力供給を行うことで、交流電力供給源からの電力供給量と直流電力供給源からの電力供給量との配分を各直流電力供給源の電源容量に応じて個別に設定することができる。
【0022】
請求項9の発明は、請求項1ないし請求項8のいずれかの発明において、前記電力変換部が、力率を改善する力率改善回路を有することを特徴とする。
【0023】
この構成によれば、負荷に供給される電力の力率を改善することができる。また、たとえ負荷に大電流が流れたとしても、力率改善回路によって高調波ノイズの発生を抑制することができる。
【0024】
請求項10の発明は、請求項1ないし請求項8のいずれかの発明において、前記電力変換部が、前記混合部に接続されそれぞれ直流電力に変換して出力する複数の変換回路を有することを特徴とする。
【0025】
この構成によれば、複数台の負荷に対する出力電圧を各変換回路で個別に設定することができる。
【0026】
請求項11の発明は、請求項1ないし請求項8のいずれかの発明において、前記電力変換部が、前記混合部に接続され力率を改善する力率改善回路と、1つの力率改善回路の出力をそれぞれ直流電力に変換して出力する複数の変換回路とを有することを特徴とする。
【0027】
この構成によれば、複数台の負荷に対する出力電圧を各変換回路で個別に設定することができる。また、力率改善回路によって、負荷に供給される電力の力率を改善することができ、たとえ負荷に大電流が流れたとしても、高調波ノイズの発生を抑制することができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明は、電力変換部に対しては混合部において脈流と直流とを混合した電力が入力されるので、電力変換部に脈流のみが入力される場合に比べると、電力変換部の出力段に設けられるコンデンサの容量を小さくしながらも、電力変換部から出力される負荷への印加電圧の安定化を図ることができるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
本実施形態の配電システムは、図1に示すように、宅内の負荷(電気機器)に電力供給するためのものであって、宅内の所定箇所に設置され交流駆動型の負荷(以下、交流負荷という)に交流電力を供給するための交流分電盤1と、宅内の所定箇所に設置され直流駆動型の負荷(以下、直流負荷という)に直流電力を供給するための直流分電盤2とを備えている。
【0030】
交流分電盤1には、交流引込線路L1を介して交流電力供給源3に接続される主幹ブレーカ4と、それぞれ交流導電路L2を介して主幹ブレーカ4に接続される複数個の分岐ブレーカ5とが収納されており、各分岐ブレーカ5にそれぞれ交流配電路L3を介して交流に対応した負荷回路(各部屋に設置された交流コンセント、壁スイッチ等の配線器具や照明器具などを含む)が接続されることにより、各交流負荷(図示せず)への交流電力の供給が可能となる。ここに、交流電力供給源3は単相三線式の商用電源であって、中性極N(図6参照)と一対の電圧極V1,V2(図6参照)との3線からなる交流引込線路L1によって主幹ブレーカ4に接続されるものとする。
【0031】
主幹ブレーカ4は、交流引込線路L1が接続される1次側端子(図示せず)と、交流導電路L2が接続される2次側端子(図示せず)と、1次側端子−2次側端子間に挿入された接点(図示せず)とを有しており、当該接点により分岐ブレーカ5への給電をオンオフする。各分岐ブレーカ5は、それぞれ電源端子(図示せず)を具備しており、主幹ブレーカ4の2次側端子に接続された3極(中性極Nおよび一対の電圧極L1,L2)の交流導電路L2のうち2極にのみ電源端子を接続する形で、主幹ブレーカ4と電気的に接続される。しかして、中性極Nといずれか一方の電圧極L1,L2とに接続された分岐ブレーカ5には交流100Vが給電され、一対の電圧極L1,L2に接続された分岐ブレーカ5には交流200Vが給電されることとなる。また、各分岐ブレーカ5には、上記負荷回路を接続するための負荷端子(図示せず)と、電源端子−負荷端子間に介在する接点(図示せず)とが設けられており、当該接点により負荷回路への給電をオンオフする。
【0032】
ここにおいて、本実施形態では、1個の分岐ブレーカ(ここでは、交流100Vが給電される分岐ブレーカとする)5の負荷端子に接続された整流変換部(ダイオードブリッジ)6を交流分電盤1内に設けており、当該整流変換部6により交流を全波整流して脈流に変換するように構成されている。この整流変換部6は、後述する混合部7の一部を構成するものである。
【0033】
一方、直流分電盤2には、直流導電路L10を介して直流電力供給源Eに接続される複数個(ここでは3個)の分岐プロテクタ8が収納されており、各分岐プロテクタ8にそれぞれ直流配電路L11を介して直流に対応した負荷回路(各部屋に設置され正極および負極の一対の給電部を有する直流コンセント等の直流アウトレット、壁スイッチ等の配線器具や照明器具などを含む)が接続されることにより、各直流負荷(図示せず)への直流電力の供給が可能となる。分岐プロテクタ8は、直流配電路L11に流れる電流を監視し、異常を検知したときに直流負荷への給電を制限ないし遮断する。
【0034】
直流電力供給源Eは、直流電力を生成する自家発電設備としての太陽電池9や燃料電池10、さらに2次電池11を含んでおり、これらの出力は直流引込線路L12にて直流分電盤2に引き込まれ、直流分電盤2内に設けられた電圧制御部12にて所定の直流電圧に変換された後に分岐プロテクタ8に入力される。また、直流電力供給源Eは、スイッチング電源を含むAC/DCコンバータ13を直流分電盤2内に具備している。AC/DCコンバータ13の出力は直流導電路L10に接続されており、交流電力供給源3の出力の一部が分岐ブレーカ5を通してAC/DCコンバータ13に入力されることで直流導電路L10上に直流電力が出力される。2次電池11は充放電を制御するための回路部も含んでおり、太陽電池9や燃料電池10、AC/DCコンバータ13の出力により適時充電され(充電経路の図示は省略する)、太陽電池9や燃料電池10、AC/DCコンバータ13から電力供給の停止時(停電時等)などに必要に応じて放電される。
【0035】
図示例において、電圧制御部12は、直流電圧を降圧して出力する降圧チョッパ回路を含んだDC/DCコンバータからなり、太陽電池9と燃料電池10と2次電池11とのそれぞれに対して個別に設けられている。しかして、分岐プロテクタ8に直流配電路L11を介して接続される直流負荷(以下、弱電系直流負荷という)には比較的低圧(たとえば5〜50V)の直流電圧が印加されることとなる。つまり、直流配電路L11に接続される弱電系直流負荷においては、直流電力が直接供給されることとなり、交流を直流に変換するACアダプタが不要になる。ここで、電圧制御部12は、太陽電池9と燃料電池10と2次電池11とから弱電系直流負荷への電力の配分を制御する機能を有している。また、各電圧制御部12の出力側から電流が逆流することがないように、各電圧制御部12にはダイオード等によって逆流防止の機能が付与されている。なお、電圧制御部12は、直流電圧を降圧して出力するものに限らず、直流電圧を昇圧または昇降圧して出力するものであってもよく、弱電系直流負荷に応じて適宜設計される。
【0036】
また、本実施形態の変形例として、図2に示すように太陽電池9および燃料電池10の出力を、2次電池11に一旦蓄えてから電圧制御部12に出力する構成を採用することも考えられる。具体的には、2次電池11の充電電流を制御する充電回路14を介して太陽電池9および燃料電池10を2次電池11に接続し、2次電池11の出力を電圧制御部12の入力側に接続する。この場合、電圧制御部12は2次電池11に対してのみ設けられる。
【0037】
ところで、本実施形態の配電システムでは、上述した交流負荷への電力供給および弱電系直流負荷への電力供給に加えて、比較的高圧(たとえば100〜200V)の直流電圧で駆動する直流負荷(以下、強電系直流負荷という)に対しても直流電力を供給できるように構成されている。
【0038】
具体的には、図1に示すように、交流電力供給源3からの交流電力を整流変換部6で整流して得られる脈流電力と直流電力供給源Eからの直流電力とを混合するための混合部7が交流分電盤1内に設けられ、さらに、脈流と直流とが混合された電力(以下、混合電力という)を直流電力に変換する電力変換部15が混合部7の出力側に設けられている。混合部7は、交流分電盤1内に、整流変換部6の出力および直流導電路L10を電力変換部15の入力に接続するための接続部16を有している。ここに、接続部16は直流導電路L10の高電位側(正極)が接続される高電位点16aと、直流導電路L10の低電位側(負極)が接続される低電位点16bとを有し、高電位点16aでは、整流変換部6の出力と直流導電路L10とが各々の高電位側同士を互いに接続する形で結線され、低電位点16bでは、整流変換部6の出力と直流導電路L10とが各々の低電位側同士を互いに接続する形で結線される。
【0039】
ここで、直流導電路L10側から接続部16に印加される直流電圧の大きさは、接続部16に印加される脈流電圧の最小値と最大値との間の大きさに設定される。したがって、接続部16から電力変換部15に入力される電圧波形は、図3に示すように脈流の谷部分の一部が直流によって埋められた形となる。要するに、図3に破線で示すように接続部16には脈流電圧と直流電圧とが同時に印加されるので、電力変換部15に対しては図3に実線で示すように脈流電力と直流電力とのうち電圧値の高い方の電力が供給されることとなる。なお、図3中に「DC」で示す期間には直流電力が電力変換部15に供給され、図3中に「AC」で示す期間には脈流電力が電力変換部15に供給されることとなる。
【0040】
さらに、混合部7は、直流導電路L10と接続部16との間に、接続部16に入力される直流と脈流との配分を可変制御するための配分制御部17を具備している。配分制御部17は、直流分電盤2内に設けられ電圧制御部12の出力電圧をさらに所望の大きさの直流電圧に変換するDC/DCコンバータからなり、接続部16に印加される脈流電圧の最小値と最大値との間の範囲内で出力電圧を可変制御するように構成される。
【0041】
本実施形態の変形例として、図4に示すように(図4では、直流電力供給源Eを簡略的に図示する)、整流変換部6の前段(入力側)に配分制御部18を設けることも考えられる。この場合、配分制御部18は、交流電圧を所定の大きさに変換してから整流変換部6に出力するのであって、電圧可変トランス(スライダック(登録商標))、あるいはインバータ回路と共振回路とを組み合わせた回路が用いられる。後者の構成では、共振回路の共振周波数に対してインバータ回路の駆動周波数を可変制御することにより、出力電圧を可変制御することができる。このように、交流電力供給源3からの電力供給路上に配分制御部18を設けることにより、配分制御部18の構成の簡略化を図ることができる。なお、図4の例では、直流電力供給源Eからの電力供給路上と交流電力供給源3からの電力供給路上とのそれぞれに配分制御部17,18を設けているが、交流側にのみ配分制御部18を設けるようにしてもよい。
【0042】
ここにおいて、接続部16から交流電力供給源3側および直流電力供給源E側に電流が逆流することを防止するため、混合部7には逆流防止部が設けられる。本実施形態では、整流変換部(ダイオードブリッジ)6が交流側の逆流防止部として兼用され、また、配分制御部17にダイオードを設けることにより当該配分制御部17が直流側の逆流防止部として兼用される。
【0043】
また、電力変換部15は、力率を改善するための力率改善回路(PFC)19と、力率改善回路19の後段において出力電圧を所望の大きさに変換する変換回路20とを有しており、変換回路20の出力には、混合配電路L20を介して強電系直流負荷21(図5参照)が接続される。これにより、接続部16で混合された混合電力は、力率改善回路19および変換回路20を通して強電系直流負荷21に供給されることとなる。ここに、変換回路20は、直流電圧を所定の大きさの直流電圧に変換して出力するDC/DCコンバータからなるものであって、出力電圧の変動を抑制して強電系直流負荷21への印加電圧の安定化を図るためのコンデンサ(図示せず)を出力段に具備する。なお、図1では、力率改善回路19と変換回路20とを別々に表しているが、たとえば変換回路20としてチョッパ回路を用いる場合には当該チョッパ回路を力率改善回路19として兼用することが可能である。
【0044】
以上説明した構成の配電システムによれば、電力変換部15には接続部16で脈流と直流とを混合してなる混合電力が入力されるので、電力変換部15の入力電圧が平準化されることとなり(図3参照)、電力変換部15に脈流のみが入力される場合に比べて、電力変換部15の出力電圧の安定化を図ることができる。したがって、電力変換部15の出力段に設けられているコンデンサとして、比較的容量の小さいものを用いながらも、強電系直流負荷21に印加される直流電圧の安定化を図ることができる。また、強電系直流負荷21に対しては、交流電力供給源3からの電力と直流電力供給源Eからの電力とを混合した混合電力が供給されるので、直流電力供給源Eのみでは賄えない程の大電流が強電系直流負荷21に流れても、交流電力供給源3からの電力を利用することで、安定した電力供給を行うことができる。
【0045】
ここにおいて、本実施形態の配電システムを使用するに当たっては、図5に示すように、力率改善回路19の出力に複数台の変換回路20を並列接続し、各変換回路20の出力にそれぞれ強電系直流負荷21を接続することが考えられる。この場合、1つの力率改善回路19を複数台の強電系直流負荷21で共用することができ、また、各変換回路20の出力電圧を個別に設定することにより、定格電圧の異なる複数台の強電系直流負荷21を同時に使用することができる。さらに、1つの変換回路20の出力に、複数台の強電系直流負荷21を並列接続することも可能である。なお、必要に応じて力率改善回路19を省略することも可能である。
【0046】
ところで、上記実施形態では、交流100Vが給電される分岐ブレーカ5の後段に整流変換部6および接続部16を設ける例を示したが、この例に限らず、交流200Vが給電される分岐ブレーカ5の後段に整流変換部6および接続部16を設けるようにしてもよい。
【0047】
また、図6に示すように、主幹ブレーカ4の2次側端子に接続された3極(中性極Nおよび一対の電圧極V1,V2)の交流導電路L2の全てを用いて、接続部16に入力する脈流を生成することも考えられる。図6の例では、一対の電圧極V1,V2の交流導電路L2のそれぞれがダイオードD1,D2を介して接続部16における高電位点16aに接続され、中性極Nの交流導電路L2が接続部16における低電位点16bに直接接続されており、各電圧極V1,V2の交流導電路L2にそれぞれ挿入されたダイオードD1,D2が整流変換部並びに逆流防止部として機能する。なお、図6の例では、直流側の配分制御部17を省略し、逆流防止部としてのダイオードD3のみを直流電力供給源Eと接続部16との間に挿入してある。
【0048】
この場合、図7に示すように(図7では、直流電力供給源Eを簡略的に図示する)、接続部16には一方の電圧極V1−中性極N間の電圧と、他方の電圧極V2−中性極N間の電圧とが交互に印加されることとなるため、結果的に、電力変換部15には脈流と直流との混合電力が出力される。なお、図7中に「DC」で示す期間には直流電力供給源Eから電力変換部15に電流が流れ、図7中に「AC1」で示す期間には一方の電圧極V1および中性極Nの交流導電路L2から電力変換部15に電流が流れ、図7中に「AC2」で示す期間には他方の電圧極V2および中性極Nの交流導電路L2から電力変換部15に電流が流れることとなる。
【0049】
さらにまた、図8に示すように直流分電盤2内のAC/DCコンバータ13を省略した構成の配電システムを実現することも可能である。この配電システムでは、交流分電盤1内の分岐ブレーカ5から直流分電盤2内のAC/DCコンバータ13に給電するための経路が不要となる。図8の例では、直流側の配分制御部17を省略し、分岐プロテクタ8に対する出力電圧の大きさを制御する電圧制御部12を、配分制御部17の代わりに用いるとともに、直流電力供給源Eと接続部16との間に挿入されたダイオードD3を逆流防止部として用いている。
【0050】
なお、上記実施形態では混合部7を交流分電盤1内に設ける例を示したが、この例に限らず、混合部7を交流分電盤1とは別の筐体内に収納するようにしてもよく、たとえば、直流分電盤2内や、電力変換部15と同一の筐体内に混合部7を収納することが考えられる。
【0051】
(実施形態2)
本実施形態の配電システムは、図9に示すように混合部7および電力変換部15が複数個(ここでは2個)ずつ設けられている点が実施形態1の配電システムと相違する。
【0052】
本実施形態の配電システムによれば、混合配電路L20を複数系統(ここでは2系統)に分けることができ、各混合配電路L20に対して強電系直流負荷21をそれぞれ接続することができる。ここで、各混合配電路L20から強電系直流負荷21に印加される電圧の大きさは、各混合配電路L20ごとに設けた電力変換部15にて任意に設定可能であるから、混合配電路L20に接続される強電系直流負荷21の負荷容量に応じて出力電圧を個別に調節することができる。さらに、各混合部7ごとに設けた配分制御部17にて脈流と直流との配分を任意に調節できるので、混合配電路L20に接続される強電系直流負荷21の負荷容量に応じて電力配分を個別に調節することも可能である。
【0053】
また、図10には、本実施形態の変形例として、整流変換部6と混合部7とを3個ずつ設けて混合配電路L20を3系統に分けたものを例示する(図10では、交流電力供給源3および直流電力供給源Eを簡略的に図示する)。図10の例では、各直流電力供給源Eからの電力供給路上に配分制御部17がそれぞれ設けられているだけでなく、各整流変換部6の前段にもそれぞれ配分制御部18が設けられている。
【0054】
ところで、本実施形態のように複数系統の混合配電路L20を採用する場合に、これら複数系統の混合配電路L20で1つの直流電力供給源Eを共用すると、直流側の配分制御部17を通して各混合配電路L20に接続された強電系直流負荷21間で短絡が生じる可能性がある。そこで、図11に示すように1つの直流電力供給源Eを複数系統の混合配電路L20で共用する場合には、直流側の配分制御部17の入出力間を電気的に絶縁することが望ましい。
【0055】
すなわち、配分制御部17内に絶縁トランスを用いて入出力間(絶縁トランスの1次側−2次側間)を絶縁することで、配分制御部17を通して短絡が生じることを防止可能となる。また、強電系直流負荷21の負荷容量によっては複数の直流電力供給源Eを用いる場合があるが、この場合でも、接続可能な直流電力供給源Eの台数が配線によって制限されることがなくなる。
【0056】
その他の構成および機能は実施形態1と同様である。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の実施形態1を示す概略システム構成図である。
【図2】同上の変形例を示す概略システム構成図である。
【図3】同上の混合部の出力電圧を示す説明図である。
【図4】同上の変形例を示す要部の概略システム構成図である。
【図5】同上の負荷の接続例を示す要部の概略システム構成図である。
【図6】同上の変形例を示す要部の概略システム構成図である。
【図7】同上の混合部の出力電圧を示す説明図である。
【図8】同上の変形例を示す概略システム構成図である。
【図9】本発明の実施形態2を示す概略システム構成図である。
【図10】同上の変形例を示す要部の概略システム構成図である。
【図11】同上の変形例を示す要部の概略システム構成図である。
【符号の説明】
【0058】
3 交流電力供給源
6 整流変換部
7 混合部
15 電力変換部
17,18 配分制御部
19 力率改善回路
20 変換回路
21 (強電系直流)負荷
E 直流電力供給源
L20 混合配電路
【特許請求の範囲】
【請求項1】
交流電力を供給する交流電力供給源と、直流電力を供給する直流電力供給源と、交流電力供給源および直流電力供給源に接続され、交流電力供給源からの交流電力を整流して得られる脈流電力に直流電力供給源からの直流電力を混合することで、脈流電力および直流電力のうち電圧値が高い方の電力を出力する混合部と、電圧変動を抑制するためのコンデンサを出力段に具備し混合部から出力される電力を直流電力に変換して出力する電力変換部と、電力変換部から出力される直流電力を負荷に供給する混合配電路とを備えることを特徴とする配電システム。
【請求項2】
前記混合部に対して前記直流電力供給源から印加される直流電圧は、前記交流電力供給源からの交流電圧を整流して得られる脈流電圧の最大値より小さく且つ最小値よりも大きく設定されていることを特徴とする請求項1記載の配電システム。
【請求項3】
前記混合部は、前記電力変換部に対する前記交流電力供給源からの電力供給量と前記直流電力供給源からの電力供給量との配分を可変制御する配分制御部を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の配電システム。
【請求項4】
前記配分制御部は、前記交流電力供給源からの電力供給路上に設けられていることを特徴とする請求項3記載の配電システム。
【請求項5】
前記配分制御部は、前記直流電力供給源からの電力供給路上に設けられていることを特徴とする請求項3記載の配電システム。
【請求項6】
前記配分制御部は、入力側と出力側とで電気的に絶縁されていることを特徴とする請求項3ないし請求項5のいずれか1項に記載の配電システム。
【請求項7】
前記直流電力供給源が複数設けられ、前記混合部と前記電力変換部と前記混合配電路とは各直流電力供給源ごとにそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の配電システム。
【請求項8】
前記直流電力供給源が複数設けられ、前記混合部と前記電力変換部と前記混合配電路とは各直流電力供給源ごとにそれぞれ設けられており、前記配分制御部は、少なくとも1つの混合部に備わっていることを特徴とする請求項3ないし請求項6のいずれか1項に記載の配電システム。
【請求項9】
前記電力変換部は、力率を改善する力率改善回路を有することを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の配電システム。
【請求項10】
前記電力変換部は、前記混合部に接続されそれぞれ直流電力に変換して出力する複数の変換回路を有することを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の配電システム。
【請求項11】
前記電力変換部は、前記混合部に接続され力率を改善する力率改善回路と、1つの力率改善回路の出力をそれぞれ直流電力に変換して出力する複数の変換回路とを有することを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の配電システム。
【請求項1】
交流電力を供給する交流電力供給源と、直流電力を供給する直流電力供給源と、交流電力供給源および直流電力供給源に接続され、交流電力供給源からの交流電力を整流して得られる脈流電力に直流電力供給源からの直流電力を混合することで、脈流電力および直流電力のうち電圧値が高い方の電力を出力する混合部と、電圧変動を抑制するためのコンデンサを出力段に具備し混合部から出力される電力を直流電力に変換して出力する電力変換部と、電力変換部から出力される直流電力を負荷に供給する混合配電路とを備えることを特徴とする配電システム。
【請求項2】
前記混合部に対して前記直流電力供給源から印加される直流電圧は、前記交流電力供給源からの交流電圧を整流して得られる脈流電圧の最大値より小さく且つ最小値よりも大きく設定されていることを特徴とする請求項1記載の配電システム。
【請求項3】
前記混合部は、前記電力変換部に対する前記交流電力供給源からの電力供給量と前記直流電力供給源からの電力供給量との配分を可変制御する配分制御部を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の配電システム。
【請求項4】
前記配分制御部は、前記交流電力供給源からの電力供給路上に設けられていることを特徴とする請求項3記載の配電システム。
【請求項5】
前記配分制御部は、前記直流電力供給源からの電力供給路上に設けられていることを特徴とする請求項3記載の配電システム。
【請求項6】
前記配分制御部は、入力側と出力側とで電気的に絶縁されていることを特徴とする請求項3ないし請求項5のいずれか1項に記載の配電システム。
【請求項7】
前記直流電力供給源が複数設けられ、前記混合部と前記電力変換部と前記混合配電路とは各直流電力供給源ごとにそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の配電システム。
【請求項8】
前記直流電力供給源が複数設けられ、前記混合部と前記電力変換部と前記混合配電路とは各直流電力供給源ごとにそれぞれ設けられており、前記配分制御部は、少なくとも1つの混合部に備わっていることを特徴とする請求項3ないし請求項6のいずれか1項に記載の配電システム。
【請求項9】
前記電力変換部は、力率を改善する力率改善回路を有することを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の配電システム。
【請求項10】
前記電力変換部は、前記混合部に接続されそれぞれ直流電力に変換して出力する複数の変換回路を有することを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の配電システム。
【請求項11】
前記電力変換部は、前記混合部に接続され力率を改善する力率改善回路と、1つの力率改善回路の出力をそれぞれ直流電力に変換して出力する複数の変換回路とを有することを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の配電システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2010−110056(P2010−110056A)
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−277426(P2008−277426)
【出願日】平成20年10月28日(2008.10.28)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年10月28日(2008.10.28)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】
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