説明

酢酸の製造方法

メタノールおよび/またはその反応性誘導体を、平衡関係にて少なくとも第1可溶性触媒物質と第2可溶性触媒物質とが存在する液体反応組成物にてカルボニル化することからなり、第1触媒物質は少なくとも触媒上活性または平衡関係にて存在する触媒物質に対し促進的に活性である酢酸の製造方法につき開示し、この方法は(i)第1触媒物質の濃度および/または(ii)液体反応組成物中に存在するおよび/または分離工程における液体フラクションに存在する第1触媒物質の濃度と第2触媒物質の濃度との比を測定し、さらに(i)および/または(ii)を好ましくは液体反応組成物および/または液体フラクションに存在する少なくとも第1触媒物質の濃度を調節することにより維持することからなっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
メタノールおよび/またはその反応性誘導体を触媒と触媒プロモータ金属との存在下にカルボニル化することによる酢酸の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
メタノールおよび/またはその反応性誘導体のカルボニル化による酢酸の製造は公知方法であって、たとえばハワード等、カタリシス・ツデー、1993、第18巻、第325〜254頁に記載されている。均質触媒のカルボニル化プロセスで使用される典型的触媒はロジウム、イリジウムまたはロジウムとイリジウムとの組合わせであり、たとえば欧州特許出願公開第0161874号明細書、欧州特許出願公開第0849248号明細書および欧州特許出願公開第1123265号明細書にそれぞれ記載されている。この種の触媒金属はしばしばたとえばレニウム(欧州特許出願公開第0728726号明細書)またはレニウムおよび/またはオスミウム(欧州特許出願公開第0643034号明細書および欧州特許出願公開第0728727号明細書)のような1種もしくはそれ以上のプロモータ金属と組合わせて使用される。
【0003】
触媒および触媒プロモータ金属は典型的には触媒物質の混合物(その幾つかは他の触媒よりも触媒活性が低く或いは促進的に活性でなく、たとえばD.ホレスター、J.ケム.ソス.、ダルトン.トランス、1979、1639に記載されている。更に、或る種の環境下で、活性の低い触媒は沈殿する傾向が一層大であることも知られている。たとえば米国特許第6,103,934号明細書はロジウム触媒のメタノールカルボニル化プロセスを記載しており、ここではロジウムがRh(CO)の活性型およびRh(CO)の不活性型との混合物として存在し、不活性型は活性型よりも一層沈殿する傾向が大である。
【0004】
国際公開第03/106396号パンフレットはどのようにして特定沃化物の低濃度を使用するかを記載しており、イリジウム触媒のカルボニル化プロセスにおける沈澱を減少させることができる。更に国際公開第03/097567号パンフレットはどのようにしてルテニウム促進のイリジウム触媒カルボニル化プロセスにおける沈澱を減少させうるかを記載しており、これにはプロセスの酢酸回収段階における一酸化炭素の規定量を維持する。しかしながら、国際公開第03/106396号パンフレットに記載されたプロセスに添加する沃化物の量は、カルボニル化プロセスに存在するイリジウム触媒の全量に依存する。この国際公開第03/097567号パンフレットに記載されたプロセスにて維持される一酸化炭素の規定量はプロセスに存在するルテニウムプロモータの全量に依存する。国際公開第03/106396号パンフレットも国際公開第03/097567号パンフレットも、カルボニル化プロセスにおける沈澱物の形成をもたらしうる特定イリジウムもしくはルテニウム物質を記載していない。従って国際公開第03/106396号パンフレットおよび国際公開第03/097567号パンフレットのプロセスは一層多い沃化物をもたらし、或いは沈殿物を減少させるべく実際に必要とされるよりも多い一酸化炭素が用いられ、すなわち供給源が浪費的である。
【0005】
従来赤外スペクトロスコピーは、液体反応組成物の各成分の濃度を分析すると共にこれに呼応して濃度を調節すべくカルボニル化プロセスに従来適用されていた[たとえば米国特許第6,552,221号明細書および米国特許第6,103,934号明細書に記載]。しかしながら、米国特許第6,552,221号明細書は、赤外線を用いて液体反応組成物に存在する触媒物質の濃度を測定することには言及していない。更に米国特許第6,103,934号明細書は反応組成物の各種の成分の濃度を測定する必要があり、特に少なくとも沃化メチル、水および反応組成物に存在する活性触媒物質の濃度を測定せねばならない。
【0006】
【特許文献1】欧州特許第0161874号明細書
【特許文献2】欧州特許第0849248号明細書
【特許文献3】欧州特許第1123265号明細書
【特許文献4】欧州特許第0728726号明細書
【特許文献5】欧州特許第0643034号明細書
【特許文献6】欧州特許第0728727号明細書
【特許文献7】米国特許第6,103,934号明細書
【特許文献8】国際公開第03/106396号パンフレット
【特許文献9】国際公開第03/097567号パンフレット
【特許文献10】米国特許第6,552,221号明細書
【特許文献11】米国特許第6,103,934号明細書
【非特許文献1】ハワード等、カタリシス・ツデー、1993、第18巻、第325〜254頁
【非特許文献2】D.ホレスター、J.ケム.ソス.、ダルトン.トランス、1979、1639
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、メタノールおよび/またはその反応性誘導体のカルボニル化による酢酸の最適な製造方法につきニーズが存在する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
したがって本発明は、各工程
(a)カルボニル化触媒とカルボニル化触媒プロモータ金属、沃化メチル、酢酸メチル、酢酸および必要に応じ水を含む液体反応組成物を含有する第1反応帯域にてメタノールおよび/またはその反応性誘導体を一酸化炭素によりカルボニル化し、前記液体反応組成物においては平衡関係にて少なくとも第1可溶性触媒物質と第2可溶性触媒物質とが存在し、第1触媒物質は少なくとも触媒活性、または平衡関係にて存在する各物質の促進的に活性であり;
(b)液体反応組成物を溶解したおよび/または同伴された一酸化炭素および他のガスと一緒に前記第1反応帯域から抜取り;
(c)必要に応じ前記に抜取られた液体反応組成物を1つもしくはそれ以上の更なる反応帯域に移送して溶解および/または同伴一酸化炭素の少なくとも1部を消費させ;
(d)工程(b)および必要に応じ行程(c)からの前記液体反応組成物を1つもしくはそれ以上のフラッシュ分離段階に移送して蒸気フラクションを形成させ、この蒸気フラクションは凝縮可能な成分と低圧オフガスとからなり、凝縮可能成分は酢酸生成物と沃化メチルと酢酸メチルと必要に応じ水とからなり、低圧オフガスは抜取られた液体反応組成物およびカルボニル化触媒とカルボニル化触媒プロモータ金属と酢酸溶剤とを含む液体フラクションに溶解および/または同伴された一酸化炭素および他のガスからなり;
(e)液体フラクションをフラッシュ分離段階から第1反応帯域まで循環させ;
(f)(i)第1触媒物質の濃度および/または(ii)平衡関係にて(a)〜(d)における液体反応組成物に存在するおよび/または工程(e)における液体フラクションに存在する第1触媒物質の濃度と第2触媒物質との濃度との比を決定し;
(g)(i)および/または(ii)を好ましくは工程(a)〜(d)のいずれかにおける液体反応組成物に存在するおよび/または工程(e)における液体フラクションに存在する
からなる酢酸の製造方法を提供する。
【0009】
第1および第2触媒物質は、触媒の異なる形態または触媒プロモータ金属の異なる形態のいずれかである。好ましくは第1および第2可溶性触媒物質は触媒プロモータ金属の異なる形態である。
【0010】
第1触媒物質は少なくとも第2触媒物質よりも活性が低く或いは促進的に活性が低いので第1触媒物質の濃度または液体反応組成物もしくは液体フラクションにおける第1および第2触媒物質の濃度の比はたとえば反応速度、所望生成物に対する感受性および/または触媒安定性もしくは寿命のような1つもしくはそれ以上の反応パラメータに影響を及ぼしうる。
【0011】
すなわち本発明はメタノールおよび/またはその反応性誘導体のカルボニル化による酢酸の製造方法の最適化を可能にし、これには第1触媒物質の濃度および/または第1および第2触媒物質の濃度の比を反応速度、感受性もしくは触媒安定性または寿命の1つもしくはそれ以上に悪影響を及ぼさない数値未満に維持させる。有利には、本発明の方法において第1触媒物質の濃度は、第1可溶性触媒物質の濃度および/または第1可溶性触媒物質と第2触媒物質との濃度比を予備決定値未満に維持して、供給源の如何なる浪費をも回避する必要がある程度まで調節することのみを必要とする。更に本発明は、第1触媒物質の濃度および/または液体反応組成物もしくは液体フラクションにおける第1および第2触媒物質の濃度の比を測定することのみを必要とするので、他の触媒物質または液体反応組成物もしくは液体フラクションに存在する更なる成分の濃度を測定する必要はない。
【0012】
本発明の方法において、互いに成功関係にあると共にそれぞれ異なる触媒活性もしくは促進活性を有する液体反応組成物に存在する幾つかの可溶性触媒物質が存在する。すなわち、一層高い触媒もしくは促進活性を有する第2可溶性触媒物質と平衡関係にある他に、第1可溶性触媒物質は更に一層高い触媒活性もしくは促進活性の更なる可溶性触媒物質と平衡関係にすることができる。
【0013】
本発明の方法は、触媒プロモータとして作用する第2遷移金属の存在下に遷移金属触媒を用いることができる。この種の場合、遷移金属触媒と遷移金属プロモータとの両者はそれぞれ液体反応組成物中および液体フラクション中に2種以上の可溶性触媒物質として存在する。特に、可溶性遷移金属カルボニル錯体の多くは互いに平衡関係で存在する。すなわち本発明の方法において、第1および第2可溶性物質は従って遷移金属触媒のカルボニル錯体または遷移金属プロモータのカルボニル錯体とすることができる。
【0014】
好ましくは、触媒はロジウム、イリジウムもしくはその混合物で構成される。触媒がイリジウムである場合、触媒プロモータ金属はルテニウム、オスミウム、レニウム、カドミウム、水銀、亜鉛、ガリウム、インジウム、タングステンおよびその混合物から選択することができる。触媒がロジウムである場合、プロモータ金属はルテニウム、オスミウニ、レニウム、マンガンおよびその混合物よりなる群から選択することができる。
【0015】
すなわち、この具体例において第1可溶性触媒物質は、少なくとも第2可溶性ロジウム/イリジウム触媒物質と平衡関係にある可溶性ロジウムもしくはイリジウム触媒物質とすることができ、第2物質は第1触媒よりも高い触媒活性を有する。たとえばロジウムを触媒として用いる場合、第1可溶性触媒物質は[Rh(CO)Iとすることができる。第2可溶性触媒物質は[Rh(CO)Iとすることができ、イリジウムを触媒として用いる場合、第1触媒物質は[Ir(CO)とすることができ、第2触媒物質は[Ir(CO)CHとすることができる。代案として、第1可溶性物質は、少なくとも第2可溶性プロモータ金属触媒物質と平衡関係にある可溶性プロモータ金属の触媒物質とすることができ、第2触媒物質は第1触媒物質よりも高い促進活性を有する。たとえば触媒がイリジウムでありかつ触媒プロモータ金属がルテニウムである場合、可溶性ルテニウム物質の多くは液体反応組成物および液体フラクション中に存在し、たとえば互いに平衡関係で存在する[Ru(CO)、[Ru(CO)]および[Ru(CO)である。
【0016】
第1触媒物質の濃度または少なくとも対する第2触媒物質の濃度と第1触媒物質の濃度との比は、赤外スペクトロスコピー、たとえば中赤外スペクトロスコピーにより測定することができる。赤外スペクトロスコピーはこれが破壊的でないので有利であり、オンラインまたはオフラインのいずれでも行うことができ、液体反応組成物または液体フラクションの組成に対する定性的および定量的情報を得ることができる。
【0017】
可溶性触媒物質の濃度は、たとえば液体反応組成物もしくは液体フラクションの赤外スペクトルを第1可溶性触媒物質からなる公知濃度における一連の溶液の赤外スペクトル、または公知濃度比における第1および第2可溶性触媒物質の公知と比較して測定することができる。本発明の1具体例において、第2可溶性触媒物質と第1可溶性触媒物質との濃度比は、このようにして赤外スペクトルの1つもしくはそれ以上の特定部分に基づき測定することができ、ここで第1および第2可溶性触媒物質が好適な吸収特性、たとえば第1および第2可溶性触媒物質のそれぞれにつき特定の赤外線バンドおよびもしくは周波数を有する。
【0018】
別々の各濃度および/または第1および第2可溶性触媒金属物質の濃度比は、全体としてまたは部分的にたとえば4000〜400cm−1の中赤外線範囲の全部または1部にわたり赤外スペクトルから測定することができる。たとえば第1および第2可溶性触媒物質が金属カルボニル錯体からなる場合、適する範囲は2500〜1500cm−1である。代案として、可溶性触媒物質の特定吸収バンドに関する個々の周波数または周波数の別途の範囲も使用することができる。
【0019】
第1および第2触媒物質は異なる形態の触媒または異なる形態の触媒プロモータ金属のいずれかとしうるので、液体反応組成物または液体フラクションに存在する各触媒物質の濃度および/または濃度比を測定するのが有利であり、ここではより正確な濃度および/または濃度比を、たとえば一層強力または鋭敏な赤外吸収バンドを示す触媒物質濃度もしくは濃度比を測定して得ることができる。たとえばメタノールのイリジウム触媒によるルテニウム促進カルボニル化において、ルテニウムカルボニル物質の赤外活性吸収は一層高い消滅係数を有する傾向があり、従ってイリジウム物質よりも強い吸収バンドを示す傾向があり、ルテニウム物質の濃度または濃度比の一層正確な測定を可能にする。
【0020】
本発明によれば、第1可溶性触媒物質の濃度および/または工程(a)〜(d)の液体反応組成物に存在する或いは工程(e)における液体フラクションに存在する第2可溶性触媒物質に対する第1可溶性触媒物質の濃度比を測定する。好ましくは、工程(e)における液体フラクションに存在する第2可溶性触媒物質に対する第1触媒物質の濃度比を測定する。
【0021】
第1可溶性触媒物質の決定濃度または液体反応組成物および/または液体フラクションに存在する第1対第2可溶性触媒物質の濃度比に呼応して、第1可溶性触媒物質の濃度はこの第1可溶性触媒物質の濃度を維持すべく、または第1対第2可溶性触媒物質の濃度比を所定値未満に維持すべく調節することができる。濃度はたとえば液体反応組成物の組成を調節して直接に調節することができ、或いはたとえば第1反応帯域および適宜の更なる反応帯域における条件、たとえば温度もしくは圧力を調整して間接的に調節することができる。
【0022】
たとえば第1反応帯域および/または適宜の更なる反応帯域における条件は、第2物質に平衡を好適(これは一層高い触媒もしくは促進された活性を有する)に移行させるべく調整して、液体反応組成物もしくは液体フラクションにおける第1可溶性触媒物質の濃度を調節し、第1および第2可溶性触媒物質の濃度または濃度比を所定値未満に維持するようにする。本発明によるメタノールカルボニル化方法において、これはたとえば第1反応帯域における一酸化炭素の分圧を調節して達成することができ、これは液体反応組成物に溶解された一酸化炭素の濃度の対応する調節をもたらし、これにより第1反応帯域における温度もしくは圧力を調整することにより、或いは液体反応組成物(たとえばメタノール)の1つもしくはそれ以上の成分の濃度を調節することにより対応の調節をもたらす。
【0023】
本発明の好適具体例よれば触媒はイリジウムであり、触媒プロモータ金属はルテニウムであり、更にプロセスはルテニウムの沈澱を減少させることに関する。この種の具体例において、可溶性[Ru(CO)、[Ru(CO)]および[Ru(CO)物質は液体反応組成物および液体フラクションにて平衡関係で存在する。物質[Ru(CO)は「n」が1より大である場合に液体反応組成物もしくは液体フラクションから沈澱することができ、プロセスからのルテニウムの損失をもたらす。すなわち、この具体例において、第1可溶性触媒物質は[Ru(CO)である。第2可溶性触媒物質は[Ru(CO)]もしくは[Ru(CO)とすることができ、その両者は[Ru(CO)よりも促進的に一層活性である。[Ru(CO)、[Ru(CO)]および[Ru(CO)はそれぞれ中赤外スペクトロスコピーにより検出可能であり、特に2107および2037cm−1におけるバンドが[Ru(CO)]につき2165、2107、2075および2020cm−1にて[Ru(CO)につき観察され、[Ru(CO)につき2054および1992cm−1にて観察される。すなわち、プロセスにおけるルテニウムの沈澱は、[Ru(CO)の濃度または[Ru(CO)の濃度と式[Ru(CO)の濃度との比を中赤外スペクトロスコピーにより決定して減少もしくは防止することができ、更に第1触媒物質の濃度を調節して、濃度または濃度の比を沈殿が生ずる数値未満に維持することができる。好ましくは、[Ru(CO)の濃度と[Ru(CO)の濃度との比は[Ru(CO)の濃度を測定し、その調節を第1帯域および/または適宜の更なる反応帯域に対する一酸化炭素の供給速度を調節して行うことができる。
【0024】
液体反応組成物に添加しうると共に触媒的および促進的に活性な物質まで変換させうる適するイリジウムおよびルテニウム化合物は欧州特許出願公開第0144935号明細書、欧州特許出願公開第0643034号明細書および米国特許第6,211,405号明細書に記載されている。
【0025】
適するイリジウム化合物の例は塩化イリジウム(III)、臭化イリジウム(III)、沃化イリジウム(III)、IrCl・4HO、IrBr・4HO、[Ir(CO)Cl]、[Ir(CO)Br]、[Ir(CO)I]、H[Ir(CO)Cl]、H[Ir(CO)Br]、H[Ir(CO)]、H[Ir(CH)I(CO)]、Ir(CO)12、Ir(CO)12、イリジウム金属、Ir、IrO、Ir(アセチルアセトネート)(CO)、Ir(アセチルアセトネート)、酢酸イリジウムおよびH[IrCl]を包含する。好ましくは錯体はたとえば酢酸塩、蓚酸塩およびアセチルアセトネートのような塩化物フリーである。好ましくは、イリジウムはカルボニル化反応のため液体反応組成物中に100〜6000重量ppmの範囲のイリジウム、好ましくは400〜3000ppmの範囲で存在する。
【0026】
適するルテニウム含有化合物の例は塩化ルテニウム(III)、塩化ルテニウム(III)三水塩、臭化ルテニウム(III)、沃化ルテニウム(III)、塩化ルテニウム(IV)、ルテニウム金属、ルテニウム酸化物、蟻酸ルテニウム(III)、H[Ru(CO)]、テトラ(アセト)クロルルテニウム(II、III)、酢酸ルテニウム(III)、プロピオン酸ルテニウム(III)、酪酸ルテニウム(III)、ルテニウムぺンタカルボニル、トリルテニウムドデカカルボニルおよびルテニウムハロカルボニル、たとえばジクロルトリカルボニルルテニウム(II)ダイマー、ジブロモカルボニルルテニウム(II)ダイマーおよび他の有機ルテニウム錯体、たとえばテトラクロルビス(4−シメン)ジルテニウム(II)、テトラクロロビス(ベンゼン)ジルテニウム(II)、ジクロル(シクロオクタジエン)ルテニウム(II)ポリマーおよびトリス(アセチルアセトネート)ルテニウム(III)を包含する。適するルテニウム:イリジウムのモル比は0.5:1〜15:1の範囲である。
【0027】
第1反応帯域は慣用の液相カルボニル化反応帯域から構成することができる。第1反応帯域におけるカルボニル化反応の圧力は好適には17〜100bara(1.7〜10.0MPa)、好ましくは20〜80bara(2.0〜8.0MPa)、より好ましくは20〜40bara(2.0〜4.0MPa)の範囲である。第1反応帯域におけるカルボニル化反応の温度は好適には100〜300℃の範囲、好ましくは170〜220℃の範囲である。
【0028】
イリジウム触媒プロセスにおいては少なくとも2つの反応帯域を用いるのが好ましく、第1および第2反応帯域を別々の反応容器に維持すると共に第1反応容器から抜取ると共に第2反応容器に液体反応組成物を第1反応容器から溶解および/または同伴一酸化炭素と共に移送するための手段を有する。この種の別々の第2反応容器は第1反応容器と液体反応組成物のフラッシング弁との間のパイプセクションで構成することができる。好ましくは、パイプは液体充満である。典型的にはパイプの長さと直径との比は約12:1としうるが、これよりも高いおよび低い長さと直径との比も用いることができる。
【0029】
典型的には、液体反応組成物の少なくとも1部を溶解および/または同伴一酸化炭素と一緒に第1反応帯域から抜取り、抜取られた液体の少なくとも1部および溶解および/または同伴一酸化炭素を第2反応帯域まで移送する。好ましくは、実質上全部の液体反応組成物を第1反応帯域から抜取られた溶解および/または同伴一酸化炭素と一緒に第2反応帯域まで移送する。
【0030】
第2反応帯域は100〜300℃の範囲、好ましくは150〜230℃の反応温度にて操作することができる。第2反応帯域は第1反応帯域よりも高い温度、典型的には20℃より高い温度で操作することができる。第2反応帯域は10〜200bargの範囲、好ましくは15〜100bargの範囲の反応圧力にて操作することができる。好ましくは第2反応帯域における反応圧力は、第1反応帯域における反応圧力に等しく、或いはそれより低くする。第2反応帯域における液体反応組成物の滞留時間は好適には5〜300秒、好ましくは10〜100秒の範囲である。
【0031】
第2反応帯域には、溶解および/または同伴一酸化炭素として第2反応帯域に導入されたものに加え、一酸化炭素を導入することができる。この種の追加一酸化炭素を第1液体反応組成物と合した後、第2反応帯域に導入することができ、および/または第2反応帯域内の1つもしくはそれ以上の部位に別途に供給することもできる。この種の追加一酸化炭素は、たとえば水素、窒素、二酸化炭素およびメタンのような不純物を含有することができる。追加一酸化炭素は第1反応帯域からの高圧オフガスで構成することができ、これは有利には第1反応帯域を一層高いCO圧力にて操作することを可能にし、その結果一酸化炭素の一層高い流れを第2反応帯域に供給することができる。更に、高圧オフガス処理のための要件も排除することができる。
【0032】
追加一酸化散炭素は更にたとえば一酸化炭素リッチな流れ(他のプラントから)のような他の一酸化炭素含有ガス流で構成することもできる。
【0033】
好ましくは10%より大、より好ましくは25%より大、一層好ましくは50%より大、たとえば少なくとも95%の溶解および/または同伴一酸化炭素を第1反応帯域からの抜取り反応組成物にて抜取ると共に、第2反応帯域にて消費する。
【0034】
本発明の方法において、適するメタノールの反応性誘導体は酢酸メチル、ジメチルエーテルおよび沃化メチルを包含する。メタノールとその反応性誘導体との混合物を本発明の方法にて反応体として使用することができる。好ましくはメタノールおよび/または酢酸メチルを反応体として使用する。
【0035】
メタノールおよび/またはその反応性誘導体の少なくとも幾分かは、第2反応組成物にて酢酸メチルまで変換され、従って酢酸メチルとカルボン酸生成物もしくは溶剤と反応させる。好ましくは、第1および適宜の更なる反応帯域における液体反応組成物中の酢酸メチルの濃度は独立して0.25〜70重量%、より好ましくは0.5〜50重量%の範囲である。
【0036】
液体反応組成物中には、たとえばメタノール反応体と酢酸生成物との間のエステル化反応により、水をその場で生成させることができる。水は独立して第1および第2カルボニル化反応帯域に、液体反応組成物の他の成分と一緒に或いはそれと別途に導入することができる。水は反応帯域から抜取られた反応組成物の他の成分から分離することができ、更に調節量で循環させて液体反応組成物における水の所要濃度を維持することもできる。イリジウム触媒メタノールカルボニル化につき、第1および必要に応じ更なる反応帯域における液体反応組成物中の水の濃度は好ましくは独立して0.1〜10重量%の範囲である。ロジウム触媒のメタノールカルボニル化については、第1反応帯域における液体反応組成物中の水の濃度は好ましくは0〜15重量%の範囲である。
【0037】
好ましくは、第1反応帯域および適宜の更なる反応帯域における液体カルボニル化反応組成物中の沃化メチル助触媒の濃度は独立して2〜20重量%、好ましくは4〜18重量%の範囲である。
【0038】
一酸化炭素は好適には第1反応帯域中に0〜40バール(0〜4MPa)、好ましくは4〜30バール(0.4〜3MPa)の分圧にて存在させる。カルボニル化反応のための一酸化炭素反応体は実質的に純粋とすることができ、或いはたとえば二酸化炭素、メタン、窒素、貴ガス、水およびC〜Cパラフィン系炭化水素のような不活性不純物を含有することもできる。一酸化炭素中の水素および水ガスシフト反応によりその場で発生する水素の存在は好ましくは低く保たれる。何故なら、その存在は水素化生成物の形成をもたらすからである。すなわち、一酸化炭素反応帯における水素の量は好ましくは1モル%未満、より好ましくは0.5モル%未満、更に好ましくは0.3モル%未満であり、および/または反応帯域における水素の分圧は好ましくは1バール(0.1MPa)未満の分圧、より好ましくは0.5バール(50kPa)未満、更に好ましくは0.3バール(30kPa)未満である。
【0039】
酢酸生成物は第1および適宜の更なる反応帯域からフラッシュ分離により回収される。フラッシュ分離において、液体反応組成物はフラッシュ弁を介し1つもしくはそれ以上のフラッシュ分離段階に移送される。フラッシュ分離段階は断熱性フラッシュ容器とすることができ、或いは追加の加熱手段を有することもできる。フラッシュ分離段階において、カルボニル触媒の大半とカルボニルプロモータ金属の大半とからなる液体フラクションは酢酸と酢酸メチルと水と沃化メチルと非凝縮性ガス、たとえば窒素、一酸化炭素、水素および二酸化炭素からなる蒸気フラクションから分離される。液体フラクションは第1反応帯域まで循環され,蒸気フラクションは1つもしくはそれ以上の蒸留帯域まで移送することができる。第1蒸留帯域にて、酢酸生成物は軽質成分(沃化メチルおよび酢酸メチル)から分離される。軽質成分は頭上で除去され、第1および/または適宜の更なる反応帯域に循環される。更にたとえば窒素、一酸化炭素、水素および二酸化炭素のような非凝縮性ガスからなる低圧オフガスも頭上で除去される。この種の低圧オフガス流はオフガス処理セクションを介して移送し、たとえば沃化メチルのような凝縮性物質を除去した後、たとえばフレア火炎を介し大気に排気される。
【0040】
本発明による方法で生成される酢酸は慣用のプロセス(たとえば更なる蒸留)により更に精製してたとえば水、未反応カルボニル化反応体および/またはそのエステル誘導体および高沸点副生物のような不純物を除去することができる。
【0041】
本発明の方法は連続法として行うことができ、この場合は第1触媒物質の濃度または第1および第2触媒物質の濃度比の測定を適する間隔で行って、第1触媒物質の濃度または第1および第2触媒物質の濃度比の維持を実質的に一定にすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0042】
以下、本発明を次の非限定的実施例により例示すると共に、本発明の方法を実施するのに適する装置の略図を示す図1を参照する。
【0043】
装置は第1反応帯域(3)と第2反応帯域(5)とフラッシュ分離段階(6)とを備える。使用に際し、メタノールおよび一酸化炭素を第1反応帯域(3)までライン(1)および(2)をそれぞれ介して供給する。第1反応帯域(3)においては、一酸化炭素をイリジウム触媒とルテニウム触媒促進金属とメタノール、酢酸メチル、水、沃化メチルおよび酢酸からなる液体反応組成物と接触させる。液体反応組成物を第1反応帯域(3)からライン(4)を介して抜取ると共に第2反応帯域(5)に通過させ、ここで液体反応組成物に溶解および/または同伴された一酸化炭素は更に反応して追加酢酸を生成する。次いで液体反応組成物をフラッシュ分離段階(6)に供給し、ここで2つの相(すなわち蒸気フラクションおよび液体フラクション)に分離する。酢酸と沃化メチルと水とメタノールと酢酸メチルとからなる蒸気フラクションをライン(7)を介して精製酢酸を回収するため蒸留帯域(図示せず)に供給する。イリジウムおよびルテニウムの触媒物質と酢酸からなる液体フラクションを、ライン(8)を介し第1反応帯域(3)に戻す。
【0044】
以下の実施例においては、酢酸のイリジウム触媒をルテニウム促進されたメタノールのカルボニル化により図1に示した装置を用いて生成させる。
【0045】
第1反応帯域における液体反応組成物には第1可溶性触媒物質[Ru(CO)が存在し、第2可溶性触媒物質[Ru(CO)がそれと平衡関係にて存在する。以下の実施例において、[Ru(CO)の濃度とフラッシュ分離段階からの液体フラクションに存在する濃度[Ru(CO)の濃度との比において第1反応帯域(8)に循環される液体フラクションの濃度を測定すると共にこの比をルテニウム沈殿が生ずる数値以下の所定値を維持する。
【0046】
濃度の比を測定するための一般的方法
赤外スペクトロメータ(アプライド・システムス・リアクトIR、モデル 001〜1003)を、公知濃度の[Ru(CO)および[Ru(CO)からなる一連の溶液を参照して検量した。検量は、それぞれ[Ru(CO)および[Ru(CO)に対応する適する赤外吸収バンドに基づいた。
【0047】
オフライン赤外線測定を液体フラクションから採取された試料につき行い、この液体フラクションは第1反応帯域(8)に循環されると共に[Ru(CO)の濃度と第1反応帯域に循環される液体フラクションに存在する[Ru(CO)の濃度との比を測定した。
【0048】
実施例A
カルボニル化プロセスを20容量%のフラッシュ段階の蒸気フラクションにおける一酸化炭素濃度にて操作した。液体フラクションにおける[Ru(CO)の濃度は3100ppmであり、[Ru(CO)の濃度は310ppmであり、ここでppmの数値は元素ルテニウムの量に関するものである。すなわち、[Ru(CO)の濃度と液体フラクションに存在する[Ru(CO)の濃度との比は10であった。
【0049】
液体フラクションにおけるルテニウム含有沈殿物の形成が、この実施例にて観察された。すなわち[Ru(CO)の濃度と、[Ru(CO)の濃度との比を維持した数値未満の予備決定値は10であった。
【0050】
実施例1
実施例Aのプロセスにて第2反応帯域への一酸化炭素の供給速度は、プロセスが40容量%のフラッシュ段階の蒸気フラクションにおける一酸化炭素濃度にて操作するよう調整した。液体フラクションにおける[Ru(CO)の濃度は3365ppmであり、[Ru(CO)の濃度は370ppmであり、ここでppm値は元素ルテニウムの量に関するものである。すなわち[Ru(CO)の濃度と液体フラクションに存在する[Ru(CO)の濃度との比は9.1とした。液体フラクションには沈殿が観察されなかった。これは本発明による実施例である。何故なら、[Ru(CO)の濃度と[Ru(CO)の液体フラクションに存在する濃度との比をルテニウム沈殿が生ずる数値より低く維持されるよう、一酸化炭素供給速度の調節により間接的に調節したからである。
【0051】
実施例2
実施例Aのプロセスにおける第2反応帯域への一酸化炭素の供給速度を、プロセスが40容量%のフラッシュ段階の蒸気フラクションにて一酸化炭素濃度で操作されるよう調整し、沃化リチウムをプロセスに導入して35ppmの反応帯域におけるその濃度を与えた。液体フラクションにおける[Ru(CO)の濃度は3910ppmであり、[Ru(CO)の濃度は670ppmであり、ここでppm値は元素ルテニウムの量に関するものである。すなわち[Ru(CO)の濃度と液体フラクションに存在する濃度[Ru(CO)の濃度との比は5.8であった。液体フラクションには沈殿が観察されなかった。これは本発明による実施例である。何故なら、[Ru(CO)の濃度は、[Ru(CO)の濃度と[Ru(CO)の濃度との比を液体フラクション中にてルテニウム沈殿が生ずる数値未満に維持するよう調整した(一酸化炭素供給速度の調節および沃化リチウムの添加により間接的に)。
【0052】
【表1】

【0053】
これらの結果は、イリジウム触媒によるルテニウム促進メタノールカルボニル化プロセスを、第1可溶性触媒物質の濃度とこれに平衡関係にある第2可溶性触媒物質との比をフラッシュ分離段階からの液体フラクションにて測定すると共に、これら濃度の比を予備決定値未満に維持するよう第1物質の濃度を調整することにより、最適化しうることを示す。このプロセスはルテニウム沈殿の形成を回避することにより最適化される。
【0054】
更に実施例1と実施例2との比較は、第1触媒物質の濃度のみをこれら濃度の比を予備決定値未満に維持するのに必要な程度まで調整することを必要とし、これにより供給原料の浪費を回避することができることを示す。特に実施例1および2はフラッシュ段階の蒸気フラクションにおける一酸化炭素濃度を増大させる他に沃化リチウムを添加して前記比をルテニウム沈殿が生ずる数値未満に維持することが不必要であることを示す。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の方法を実施するのに適する装置の略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)カルボニル化触媒とカルボニル化触媒プロモータ金属、沃化メチル、酢酸メチル、酢酸および必要に応じ水を含む液体反応組成物を含有する第1反応帯域にてメタノールおよび/またはその反応性誘導体を一酸化炭素によりカルボニル化し、前記液体反応組成物においては平衡関係にて少なくとも第1可溶性触媒物質と第2可溶性触媒物質とが存在し、第1触媒物質は少なくとも触媒的に活性または平衡関係にて存在する各物質の促進的に活性であり;
(b)液体反応組成物を溶解および/または同伴された一酸化炭素および他のガスと一緒に前記第1反応帯域から抜取り;
(c)必要に応じ、前記に抜取られた液体反応組成物を1つもしくはそれ以上の更なる反応帯域に通過させて溶解および/または同伴一酸化炭素の少なくとも1部を消費させ;
(d)工程(b)および必要に応じ行程(c)からの前記液体反応組成物を1つもしくはそれ以上のフラッシュ分離段階に移送して蒸気フラクションを形成させ、この蒸気フラクションは凝縮可能成分と低圧オフガスとからなり、凝縮可能成分は酢酸生成物と沃化メチルと酢酸メチルと必要に応じ水とからなり、低圧オフガスは抜取られた液体反応組成物およびカルボニル化触媒とカルボニル化触媒プロモータ金属と酢酸溶剤とを含む液体フラクションに溶解および/または同伴された一酸化炭素および他のガスからなり;
(e)液体フラクションをフラッシュ分離段階から第1反応帯域まで循環させ;
(f)(i)第1触媒物質の濃度および/または(ii)平衡関係にて工程(a)〜(d)における液体反応組成物に存在する、および/または工程(e)における液体フラクションに存在する第1触媒物質の濃度と第2触媒物質との濃度の比を決定し;
(g)(i)および/または(ii)を、好ましくは工程(a)〜(d)のいずれかにおける液体反応組成物に存在および/または工程(e)における液体フラクションに存在する少なくとも第1触媒物質の濃度を調節することにより予備決定値未満に維持する
各工程からなる酢酸の製造方法。
【請求項2】
任意の工程(a)〜(d)における液体反応組成物に存在および/または工程(e)における液体フラクションに存在する第1触媒物質の濃度と第2触媒物質の濃度との比を測定すると共に、予備決定値未満に維持する請求項1に記載の方法。
【請求項3】
第1および第2可溶性触媒物質が触媒プロモータ金属の異なる形態である請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
濃度または濃度の比を赤外スペクトロスコピーにより測定する請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
赤外スペクトロスコピーをオンラインにて行う請求項4に記載の方法。
【請求項6】
赤外スペクトロスコピーをオフラインにて行う請求項4に記載の方法。
【請求項7】
2500〜1500cm−1の範囲における赤外周波数を用いる請求項4〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
触媒がイリジウムである請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
触媒プロモータ金属をルテニウム、オスミウム、レニウム、カドミウム、水銀、亜鉛、ガリウム、インジウム、タングステンおよびその混合物よりなる群から選択する請求項8に記載の方法。
【請求項10】
プロモータ金属がルテニウムである請求項9に記載の方法。
【請求項11】
触媒がロジウムである請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
プロモータ金属をルテニウム、オスミウム、レニウム、マンガンおよびその混合物から選択する請求項11に記載の方法。
【請求項13】
工程(e)における液体フラクションに存在する(i)もしくは(ii)を測定すると共に、予備決定値未満に維持する請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。

【図1】
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【公表番号】特表2009−530358(P2009−530358A)
【公表日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−500913(P2009−500913)
【出願日】平成19年3月16日(2007.3.16)
【国際出願番号】PCT/GB2007/000954
【国際公開番号】WO2007/107724
【国際公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【出願人】(591001798)ビーピー ケミカルズ リミテッド  (66)
【氏名又は名称原語表記】BP CHEMICALS LIMITED
【Fターム(参考)】