説明

酸化コバルト及び非磁性酸化物を有するCoCrPtに基づく合金スパッタリングターゲット及びその製造法

【課題】スパッタリングターゲットの成分をその中により均一に分布させることに加えて、スパッタリング時のアーク放電効果及び不要な粒子の形成を減少させたCoCrPtに基づく合金スパッタリングターゲットを提供する。
【解決手段】コバルト(Co)、クロム(Cr)、白金(Pt)、酸化コバルト、及び非磁性酸化物組成物を含有し、スパッタリングターゲットに形成されるCr及びCo(Cr)−X−Oのセラミック相の長さが、それぞれ3μm未満である(「X」は、非磁性酸化物の金属元素を表す)CoCrPtに基づく合金スパッタリングターゲットとする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、酸化コバルト及び非磁性酸化物を含有するスパッタリングターゲット、及びそれを生成するための方法に関し、より詳しくは、均一に分布した成分を含有するスパッタリングターゲットを生成し、スパッタリング中のアーク放電及び粒子を減少させるための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、コバルト−クロム−白金に基づく合金(CoCrPtに基づく合金)を含有するスパッタリングターゲットは、垂直磁気記録媒体に記録層を形成するために使用される。工業的には、記録層はスパッタリングにより形成され、そのようなスパッタリングプロセス中の反応ガスとして、通常は酸素が使用される。しかしながら、過剰な酸素が使用される場合、ターゲット中にある高度に反応性の金属は容易に酸素と反応し、アーク放電効果及び不要な粒子の形成がもたらされる。
【0003】
前述の問題を解決するために、酸化コバルトをターゲットに添加することが試みられている。酸化コバルトは、コバルト原子及び酸素ラジカルに分離することができる。そのような酸素フリーラジカルは、活性金属と反応し、基材に堆積する場合がある。酸素ラジカルは、酸素原子より高い自由エネルギーを提供する。また、生成された酸化物は、酸素フリーラジカルにより、磁気記録媒体の金属物質(つまり、CoCrPt合金)の微細構造の粒界へと容易に隔離され、信号干渉が回避される。したがって、反応ガスとして酸素を使用する必要性はない。しかしながら、エリンガムダイアグラム及び関連実験結果からわかるように、酸化コバルトは、ターゲットのクロムとの酸化還元反応を引き起こし、酸化クロムのより粗いクラスター細片(strip cluster)(Crクラスターなど)を形成する場合がある。そのようなクラスターにより、成分がターゲット中に不均一に分布し、スパッタ堆積中にアーク放電効果及び粒子の形成が引き起こされることが多い。
【0004】
国際公開第2007/116834号には、磁気記録薄膜に使用されるCoに基づく焼結合金を生成するための方法であって、50〜70原子%のクロムを含有するコバルト−クロムプレ合金(prealloy)粉末を、白金粉末、コバルト粉末、及び非磁性酸化物粉末と混合して、2〜15モル%の非磁性酸化物、3〜20モル%のクロム、及び5〜30モル%の白金からなる粉末混合物を形成すること、及びこの粉末混合物を焼結プロセスで焼結させることを含む方法が開示されている。スパッタリングプロセスに使用するための生成ターゲットは、より少数の粒子を発生させることができ、絶対最長値が5μmを超える酸化クロムクラスターの数は、500クラスター/mm以下である。非磁性酸化物は、SiO、TiO、Ta、Al、MgO、ThO、ZrO、CeO、Y、又はそれらの組み合わせである。
【0005】
にもかかわらず、CoCrPtに基づく合金スパッタリングターゲットを生成する原料として上述のプレ合金粉末を使用することでは、酸化クロムクラスターの発生を効果的に回避することはできず、教示されている方法では、現行技術の問題を解決することはできない。
【0006】
こうした欠点を克服するために、本発明は、酸化コバルト及び非磁性酸化物を有するCoCrPtに基づく合金スパッタリングターゲットを提供して、前述の問題を緩和又は解決する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】国際公開第2007/116834号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の主な目的は、酸化コバルト及び非磁性酸化物を有するCoCrPtに基づく合金スパッタリングターゲットを提供することであり、それは、Crを有するプレ合金粉末の好適な組成割合及び焼結要因を制御することにより製作される。本発明によるスパッタリングターゲットは、スパッタリング中のアーク放電効果及び不要な粒子形成を克服することができる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的を達成するために、本発明による酸化コバルト及び非磁性酸化物を有するCoCrPtに基づく合金スパッタリングターゲットは、コバルト、クロム、白金、酸化コバルト、及び非磁性酸化物組成物を含み、スパッタリングターゲットに形成されるCr及びCo(Cr)−X−Oのセラミック相の長さは、それぞれ3μm未満であり、ここでXは、非磁性酸化物の金属元素を表す。
【0010】
別の態様では、本発明は、上述のスパッタリングターゲットを生成するための製造法であって、以下のステップを含む方法を提供する:
(i)20〜80原子%のクロム、酸化第一コバルト(CoO)粉末、及び酸化物混合物を含有するプレ合金粉末から本質的になる原料を準備し、この酸化物混合物が、1種又は複数の非磁性酸化物粉末、コバルト粉末、及び白金粉末を含有するステップ、
(ii)この原料を圧縮して圧粉体を形成するステップ、
(iii)この圧粉体を焼結して、酸化コバルト及び非磁性酸化物を有するCoCrPtに基づく合金スパッタリングターゲットを得るステップ。
【0011】
本発明によると、「から本質的になる」とは、材料が、主として指定されている物質からなるが、この材料は、他の不可避な不純物も含んでいることを意味する。具体的には、原料は、主として20〜80原子%のクロム、酸化コバルト粉末、及び酸化物混合物を含有するプレ合金粉末からなり、この原料は、他の不可避な不純物を含有している。
【0012】
本発明によるスパッタリングターゲットは、Crを有するプレ合金粉末の好適な組成割合及び焼結要因を制御して、Cr及びCo(Cr)−X−Oのセラミック相のサイズを減少させることにより得られる。本発明の方法により製作されるスパッタリングターゲットは、スパッタリングターゲットの成分をその中でより均一に分布させることに加えて、スパッタリング時のアーク放電効果及び不要な粒子の形成を減少させる。また、本発明によるスパッタリングターゲットは、磁気記録媒体の記録層への適用に有用である。
【0013】
本発明の他の目的、利点、及び新規な特徴は、添付の図面と共に解釈すると、以下の詳細な説明からより明白になるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】従来技術による比較例1における従来のスパッタリングターゲットの金属顕微鏡画像である。
【図2】従来技術による比較例2における従来のスパッタリングターゲットの金属顕微鏡画像である。
【図3】従来技術による比較例3における従来のスパッタリングターゲットの金属顕微鏡画像である。
【図4】本発明による実施例1における従来のスパッタリングターゲットの金属顕微鏡画像である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明による酸化コバルト及び非磁性酸化物を有するCoCrPtに基づく合金スパッタリングターゲットは、コバルト、クロム、白金、酸化コバルト、及び非磁性酸化物組成物を含み、スパッタリングターゲットに形成されるCr及びCo(Cr)−X−Oのセラミック相の長さは、それぞれ3μm未満である(「X」は、非磁性酸化物の金属元素を表す)。
【0016】
好ましい実施形態では、非磁性酸化物組成物は、二酸化ケイ素(SiO、二酸化チタン(TiO)、二酸化タンタル(Ta)、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0017】
好ましい実施形態では、CoCrPtに基づく合金スパッタリングターゲットは、タンタル(Ta)、銅(Cu)、ホウ素(B)、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1種の元素をさらに含む。
【0018】
本発明による酸化コバルト及び非磁性酸化物を有するCoCrPtに基づく合金スパッタリングターゲットの製造法は、以下のステップを含む:
(i)20〜80原子%のクロム、酸化第一コバルト(CoO)粉末、及び酸化物混合物を含有するプレ合金粉末から本質的になる原料を準備し、この酸化物混合物が、1種又は複数の非磁性酸化物粉末、コバルト粉末、及び白金粉末を含有するステップ、
(ii)この原料を圧縮して圧粉体を形成するステップ、
(iii)この圧粉体を焼結して、酸化コバルト及び非磁性酸化物を有するCoCrPtに基づく合金スパッタリングターゲットを得るステップ。
【0019】
本発明によると、プレ合金粉末は、Co−Cr合金、Cr−Pt合金、Co−Cr−Pt合金、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される物質の粉末を含む。
【0020】
本発明によると、圧粉体を焼結してスパッタリングターゲットを得るステップは、850℃〜1050℃の温度で圧粉体を焼結して、酸化コバルト及び非磁性酸化物を有するCoCrPtに基づく合金スパッタリングターゲットを得ることを含む。
【0021】
好ましい実施形態では、非磁性酸化物粉末は、SiO、TiO、Ta、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される物質の粉末である。
【0022】
好ましい実施形態では、CoCrPtに基づく合金スパッタリングターゲットは、タンタル(Ta)、銅(Cu)、ホウ素(B)、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1種の元素をさらに含む。
【0023】
本発明は、以下の例によりさらに例示されており、本明細書に記載の例及び実施形態は、例示を目的としているに過ぎず、本明細書に示されている実施形態に制限されると解釈されるべきでないことが理解されるべきである。
【0024】
実施例
比較例1:原子パーセント比に基づく75Co−12Cr−5Pt−8(TiO)のスパッタリングターゲットの生成
88.4グラムのCo粉末(平均粒径:7μm)、18.8グラムのCr粉末(平均粒径:20μm)、19.5グラムのPt粉末(平均粒径:8μm)、及び12.78グラムのTiO粉末(平均粒径:10μm)を混合し、自動微粉砕機で30分間微粉砕した。その後、それら粉末を60メッシュのふるいにかけた。60メッシュのふるいを通過した粉末を均質に混合して混合物を形成した。混合物を黒鉛鋳型に均等に充填し、300psiの液圧プレスで圧縮して圧粉体を形成した。圧粉体を有する黒鉛鋳型をホットプレス炉に入れ、圧粉体を362bar、1150℃で180分間焼結してスパッタリングターゲットを得た。
【0025】
図lは、走査型電子顕微鏡(Hitachi社製N−3400型SEM)により得られた比較例1のスパッタリングターゲットの金属顕微鏡画像を示し、スパッタリングターゲットが、チタンのセラミック相のみを含有し、酸化クロムクラスターがないことを明らかに示している。
【0026】
比較例2:原子パーセント比に基づく54Co−17Cr−18Pt−4(TiO)−7CoOのスパッタリングターゲットの生成
63.64グラムのCo粉末(平均粒径:7μm)、17.68グラムのCr粉末(平均粒径:20μm)、70.24グラムのPt粉末(平均粒径:8μm)、6.4グラムのTiO粉末(平均粒径:10μm)、及び10.5グラムのCoO粉末(平均粒径:8μm)を混合し、自動微粉砕機で30分間微粉砕した。その後、それら粉末を60メッシュのふるいにかけた。60メッシュのふるいを通過した粉末を均質に混合して混合物を形成した。混合物を黒鉛鋳型に均等に充填し、300psiの液圧プレスで圧縮して圧粉体を形成した。圧粉体を有する黒鉛鋳型をホットプレス炉に入れ、圧粉体を362bar、1150℃で180分間焼結してスパッタリングターゲットを得た。
【0027】
図2は、走査型電子顕微鏡(Hitachi社製N−3400型SEM)により得られ、画像分析ソフトウェア(Image−Pro 6.3)により分析された比較例2のスパッタリングターゲットの金属顕微鏡画像を示す。その後、Cr及びCr−Ti−Oのセラミック相のサイズの平均及び標準偏差を、統計ソフトウェアにより算出する。図2は、スパッタリングターゲットが、多くのCrクラスターを形成することを明らかに示している。加えて、Cr及びCr−Ti−Oのセラミック相は、3.64±2.89μmの(3μmを超える)平均長を有している。
【0028】
比較例3:原子パーセント比に基づく64Co−12Cr−7Pt−8(TiO)−9CoOのスパッタリングターゲットの生成
63.86グラムのCo粉末(平均粒径:7μm)、23.94グラムの45原子%Co−55原子%Crプレ合金粉末(平均粒径:10〜100μm)、27.32グラムのPt粉末(平均粒径:8μm)、12.76グラムのTiO粉末(平均粒径:10μm)、及び13.48グラムのCoO粉末(平均粒径:8μm)を混合し、自動微粉砕機で30分間微粉砕した。その後、それら粉末を60メッシュのふるいにかけた。60メッシュのふるいを通過した粉末を均質に混合して混合物を形成した。混合物を黒鉛鋳型に均等に充填し、300psiの液圧プレスで圧縮して圧粉体を形成した。圧粉体を有する黒鉛鋳型をホットプレス炉に入れ、圧粉体を362bar、1150℃で180分間焼結してスパッタリングターゲットを得た。
【0029】
図3は、走査型電子顕微鏡(Hitachi社製N−3400型SEM)により得られ、画像分析ソフトウェア(Image−Pro 6.3)により分析された比較例3のスパッタリングターゲットの金属顕微鏡画像を示す。その後、Cr及びCr−Ti−Oのセラミック相のサイズの平均及び標準偏差を、統計ソフトウェアにより算出する。図3は、スパッタリングターゲットが、多くのCrクラスターを形成することを明らかに示している。加えて、Cr及びCr−Ti−Oのセラミック相は、1.97±1.51μmの平均長を有している(それでも3μmを超える可能性がある)。
【0030】
実施例1:原子パーセント比に基づく64Co−12Cr−7Pt−9(TiO)−9CoOのスパッタリングターゲットの生成
63.86グラムのCo粉末(平均粒径:7μm)、23.94グラムの45原子%Co−55原子%Crプレ合金粉末(平均粒径:10〜100μm)、27.32グラムのPt粉末(平均粒径:8μm)、12.76グラムのTiO粉末(平均粒径:10μm)、及び13.48グラムのCoO粉末(平均粒径:8μm)を混合し、自動微粉砕機で30分間微粉砕した。その後、それら粉末を60メッシュのふるいにかけた。60メッシュのふるいを通過した粉末を均質に混合して混合物を形成した。混合物を黒鉛鋳型に均等に充填し、300psiの液圧プレスで圧縮して圧粉体を形成した。圧粉体を有する黒鉛鋳型をホットプレス炉に入れ、圧粉体を362bar、1150℃で180分間焼結してスパッタリングターゲットを得た。
【0031】
図4は、走査型電子顕微鏡(Hitachi社製N−3400型SEM)により得られ、画像分析ソフトウェア(Image−Pro 6.3)により分析された実施例1のスパッタリングターゲットの金属顕微鏡画像を示す。その後、Cr及びCr−Ti−Oのセラミック相のサイズの平均及び標準偏差を、統計ソフトウェアにより算出する。図4は、スパッタリングターゲットが、より少ないCr凝集体を形成し、1.29±0.94μm(3μm未満)の平均長を有するCr及びCr−ti−Oのセラミック相を含有することを明らかに示している。
【0032】
本発明の構造及び特徴の詳細と共に、本発明の多数の特徴及び利点が、先述の説明に示されているが、本開示は例示に過ぎない。詳細、特に部材の形状、サイズ、及び配置に関しては、添付の特許請求の範囲に表されている用語の幅広い一般的な意味により示される範囲の及ぶ限り、本発明の原理内で変更を行うことができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
酸化コバルト及び非磁性酸化物を有するCoCrPtに基づく合金スパッタリングターゲットであって、コバルト、クロム、白金、酸化コバルト、及び非磁性酸化物組成物を含み、前記スパッタリングターゲットに形成されるCr及びCo(Cr)−X−Oのセラミック相の長さが、それぞれ3μm未満であり、Xが前記非磁性酸化物の金属元素を表す酸化コバルト及び非磁性酸化物を有するCoCrPtに基づく合金スパッタリングターゲット。
【請求項2】
前記非磁性酸化物組成物が、二酸化ケイ素(SiO)、二酸化チタン(TiO)、二酸化タンタル(Ta)、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の酸化コバルト及び非磁性酸化物を有するCoCrPtに基づく合金スパッタリングターゲット。
【請求項3】
Ta、Cu、B、又はそれらの組み合わせをさらに含む、請求項lに記載の酸化コバルト及び非磁性酸化物を有するCoCrPtに基づく合金スパッタリングターゲット。
【請求項4】
Ta、Cu、B、又はそれらの組み合わせをさらに含む、請求項2に記載の酸化コバルト及び非磁性酸化物を有するCoCrPtに基づく合金スパッタリングターゲット。
【請求項5】
酸化コバルト及び非磁性酸化物を有するCoCrPtに基づく合金スパッタリングターゲットを製造するための方法であって、
(i)20〜80原子%のクロム、酸化第一コバルト粉末、及び酸化物混合物を含有するプレ合金粉末から本質的になる原料を準備し、前記酸化物混合物が、1種又は複数の非磁性酸化物粉末、コバルト粉末、及び白金粉末を含有するステップ、
(ii)前記原料を圧縮して圧粉体を形成するステップ、 (iii)前記圧粉体を焼結して、前記酸化コバルト及び非磁性酸化物を有するCoCrPtに基づく合金スパッタリングターゲットを得るステップを含む方法。
【請求項6】
前記プレ合金粉末が、Co−Cr合金、Cr−Pt合金、Co−Cr−Pt合金、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される物質の粉末を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記CoCrPtに基づく合金スパッタリングターゲットが、Ta、Cu、B、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1種の元素をさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記圧粉体を焼結して前記スパッタリングターゲットを得るステップが、850℃〜1050℃の温度で前記圧粉体を焼結して、前記酸化コバルト及び非磁性酸化物を有するCoCrPtに基づく合金スパッタリングターゲットを得ることを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項9】
前記非磁性酸化物粉末が、SiO、TiO、Ta、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される物質の粉末である、請求項5に記載の方法。
【請求項10】
請求項5に記載の方法により生成される、酸化コバルト及び非磁性酸化物を有するCoCrPtに基づく合金スパッタリングターゲット。
【請求項11】
前記スパッタリングターゲットに形成されるCr及びCo(Cr)−X−Oのセラミック相の長さが、それぞれ3μm未満であり、Xが、前記非磁性酸化物の金属元素を表す、請求項10に記載の酸化コバルト及び非磁性酸化物を有するCoCrPtに基づく合金スパッタリングターゲット。
【請求項12】
前記非磁性酸化物組成物が、二酸化ケイ素(SiO)、二酸化チタン(TiO)、二酸化タンタル(Ta)、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項10に記載の酸化コバルト及び非磁性酸化物を有するCoCrPtに基づく合金スパッタリングターゲット。
【請求項13】
Ta、Cu、B、又はそれらの組み合わせをさらに含む、請求項10に記載の酸化コバルト及び非磁性酸化物を有するCoCrPtに基づく合金スパッタリングターゲット。
【請求項14】
請求項6に記載の方法により生成される、酸化コバルト及び非磁性酸化物を有するCoCrPtに基づく合金スパッタリングターゲット。
【請求項15】
前記スパッタリングターゲットに形成されるCr及びCo(Cr)−X−Oのセラミック相の長さが、それぞれ3μm未満であり、Xが、前記非磁性酸化物の金属元素を表す、請求項14に記載の酸化コバルト及び非磁性酸化物を有するCoCrPtに基づく合金スパッタリングターゲット。
【請求項16】
前記非磁性酸化物組成物が、二酸化ケイ素(SiO)、二酸化チタン(TiO)、二酸化タンタル(Ta)、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項14に記載の酸化コバルト及び非磁性酸化物を有するCoCrPtに基づく合金スパッタリングターゲット。
【請求項17】
Ta、Cu、B、又はそれらの組み合わせをさらに含む、請求項14に記載の酸化コバルト及び非磁性酸化物を有するCoCrPtに基づく合金スパッタリングターゲット。
【請求項18】
請求項7に記載の方法により生成される、酸化コバルト及び非磁性酸化物を有するCoCrPtに基づく合金スパッタリングターゲット。
【請求項19】
前記スパッタリングターゲットに形成されるCr及びCo(Cr)−X−Oのセラミック相の長さが、それぞれ3μm未満であり、Xが、前記非磁性酸化物の金属元素を表す、請求項18に記載の酸化コバルト及び非磁性酸化物を有するCoCrPtに基づく合金スパッタリングターゲット。
【請求項20】
前記非磁性酸化物組成物が、二酸化ケイ素(SiO)、二酸化チタン(TiO)、二酸化タンタル(Ta)、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項18に記載の酸化コバルト及び非磁性酸化物を有するCoCrPtに基づく合金スパッタリングターゲット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−28841(P2013−28841A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−165934(P2011−165934)
【出願日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【出願人】(509176178)光洋応用材料科技股▲ふん▼有限公司 (9)
【Fターム(参考)】