説明

酸化防止剤の局所的無水送達システム

本発明は、分子量1,000未満の加水分解性タンニンを40重量%を超えて含有する酸化防止剤および酸化防止剤を分散させるように機能する実質的に無水または非水性の液体媒体を含有する無水組成物に関する。酸化防止剤組成物は、特にエムブリカニンA、エムブリカニンB、ペダンキュラギンおよびパニグルコニンを含有するフィランサスエンブリカの抽出物である。液体媒体は、好ましくは組成物および/または治療上のおよび/または予防上の組成物および/または化粧品の無水送達システムおよび/または医薬成分である。本発明はさらにかかる組成物の製造方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化粧品組成物を含むがこれらに限定されない新規な組成物および/または化粧品および/または医薬成分の治療および/または予防上の新規な無水送達システム、特にフィランサスエンブリカ(Phyllanthus emblica)の抽出物(以後PE抽出物と記す)に見出された低分子量の加水分解性タンニン(<1,000)を含有する組成物、ならびにかかる組成物の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
参照として本明細書に組み込まれる米国特許第6124268号、第6290996号および第6362167号に記載されているように、PE抽出物は例えば美白もしくはホワイトニング効果および/または酸化防止効果および/または皮膚外観調整効果を含む大きなスキンケアについての利点を提供する。本発明はフィランサスエンブリカの全ての型の抽出物に適用できる。例えば、1996年8月14日に公開された仏国特許第2730408号には、単に果実を圧搾するか、希釈アルコールで抽出して得られる組成物が開示されている。圧搾することにより得られる抽出物およびアルコール浸漬することにより得られる抽出物は、共に減圧下、穏和な温度、好ましくは50℃より低い温度で濃縮し、次いで場合によって果実の活性成分の分解を防止するため、凍結乾燥により、または減圧下でかつ50℃より低い温度における他の方法により乾燥状態にする。仏国特許第2730408号の実施例3、6および8は、より詳細にフィランサスエンブリカに基づく抽出物の製造および使用について記載している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、この仏国特許は抽出物の組成物について全く示していない。反対に、「Natural Oxidant Compositions,Method For Obtaining Same And Cosmetic,Pharmaceutical and Nutritional Formulations Thereof」と題するGhosalの2000年9月26日発行の米国特許第6124268号には、温度を例えば70℃に上昇させ、非常にうすい例えば0.1から5%の水性またはアルコール性の塩水溶液を用い、新鮮な果実を抽出することにより得られるエンブリカオフィシナリス(Emblica officinalis)の抽出物の化学組成物が示されている。この抽出方法により、例えば塩化ナトリウムの存在下での、植物中のグリコシドの酵素加水分解が妨げられ、生成物は微生物の侵食から保護される。
【0004】
Ghosalの特許においては、構成要素の酸化防止剤混合物は、例えばクレーム8により「CAPROS」の名称で記載され、以下のように示されている:
酸化防止剤混合物は(1)および(2)約35から55重量%の2−ケト−グルコノ−δ−ラクトンの没食子酸またはエラグ酸誘導体、(3)約4から15重量%の2,3−ジ−O−ガロイル−4,6−(S)−ヘキサヒドロキシジフェノイルグルコン酸、(4)約10から20重量%の2,3,4,6−ビス−(S)−ヘキサヒドロキシジフェノイル−D−グルコース、(5)約5から15重量%の3’,4’,5,7−テトラヒドロキシフラボン−3−O−ラムノグルコシド、および(6)約10から30重量%の没食子酸またはエラグ酸のタンノイド(tannoids)から本質的になる。
【0005】
示された化合物の一般名は、(1)および(2)がエムブリカニン(Emblicanin)A、エムブリカニン(Emblicanin)B、(3)がパニグルコニン(Punigluconin)、(4)がペダンキュラギン(Pedunculagin)および(5)がルチン(Rutin)である。
(詳細な説明)
本発明に用いられる好ましい酸化防止剤組成物は、低分子量(<1000)の加水分解性タンニンの標準化した抽出物、40%超、好ましくは50から80%(w/w)のエムブリカニンA、エムブリカニンB、ペダンキュラギン、およびパニグルコニンを含有し、低レベル(<1%、w/w)の全フラボノイドを有することにより、得られる本発明の生成物をエレガントホワイトからオフホワイトの製剤にすることができる、改良されたCAPROS組成物を含有する。このような組成物は、2001年8月発行の Soap,Perfumery and Cosmetics の28から30頁にRatan K.ChaudhuriによりIngredients/Emblica,Bearing Fruitと題してより多くの特性について検討されている。しかし、この報告にはフラボノイドについては述べられておらず、まして組成物中の最大許容量については全く述べられていない。
【0006】
好ましい酸化防止剤組成物によれば、全フラボノイドは所望の色を損なわないレベル、例えば約1.0重量%未満、好ましくは約0.8重量%未満、より好ましくは約0.6重量%未満に維持する。また、標準化された抽出物中のルチン種のフラボノイド(3’,4’,5’,7−テトラヒドロキシフラボン−3−O−ラムノグルコシド)の望ましい濃度は1.0%未満、0.01%未満、0.001%未満および0.0001%未満であり、0.01から0.001%の値が特に好ましい。成分の最も好ましい濃度を、全乾燥抽出物に基づく重量%により以下に示す。
【0007】
【表1】

【0008】
標準化した組成物は、これらの好ましい値から以下の平均偏差率を示す。
【0009】
【表2】

【0010】
酸化防止剤組成物は、アセトニトリル、水/リン酸(20/80/1)の溶媒系または低分子量のタンニンより速く溶出する他の溶媒の組合せを用いる逆相カラムクロマトグラフィーまたはHPLCで、全フラボノイドを除去することにより得ることができる。また、地理的な位置の選択により、フィランサスエンブリカ(Phyllanthus emblica)果実の抽出物は、全フラボノイドを実質的により低レベル(<1.0%)にすることができる。東インドのいくつかの地域から10月から11月に採取される中程度の大きさの果実は、水抽出および乾燥後、所望の低含量の全フラボノイドを有する好ましい酸化防止剤組成物を粉末として産出することが観察された。したがって、抽出物の全フラボノイドの含有量を分析し、所望の低含量の全フラボノイドを含有する抽出物を選択することにより、標準化された抽出物を調製することが可能である。
【0011】
本発明において「フラボノイド」はUV分光計による分析で350nmにピークを示す化合物のファミリーを含む。フラボノイドの例としてはフラボノールおよびフラボン、それらの一種である上記のルチンを含むがこれらに限られない。
【0012】
本発明の好ましい実施形態においては、5重量%未満のタンニンポリマーを含有し、実質的に黒い染みがなく、高レベル(例えば75重量%超)の生物活性で、分子量1,000未満の低分子量加水分解性タンニンを有する、フィランサスエンブリカの実質的に水溶性(95重量%超)の抽出物を用いる。この抽出物は、オリゴマーおよびポリマーのタンニンを除く方法により得ることができる。適切な方法は以下の段階を含む:1)植物からの原抽出物、または抽出物の処理後、例えば乾燥段階後に得られる粉末組成物の懸濁液から得られるフィランサスエンブリカの抽出物を供給する段階、2)必要であれば、水溶性成分からの黒い染みおよび/またはそれらの前駆体および/またはタンニンポリマーを、例えばフィルターを用いるろ過により物理的に分離する段階、3)所望の場合は、得られたエンブリカオフィシナリスの組成物を豊富に含む水溶液を濃縮し、例えば乾燥粉末にする段階。
【0013】
PE抽出物の水性製剤は、上記の特許および応用例に記載されており、これらの製剤は一般に少量の粉末PE抽出物を、知られている賦形剤とともに水溶液に加えることにより調製する。これらの製剤は商業的に許容されるが、長期間の貯蔵後に溶液の変色が見られる。このような変色の原因は、一方で空気酸化を受け易く、他方で加水分解を受け易いポリフェノール化合物をPE抽出物が含有するためと考えられるが、出願人は変色のメカニズムのこの説明により制約されることを意図するものではない。
【0014】
したがって、本発明の1つの態様は、おそらく活性成分、特にPE抽出物の空気酸化および/または加水分解を阻害または妨げることにより、変色を阻害または妨げる送達システムを提供することである。本発明の他の態様は、実質的に無水の最終製剤の製造方法および結果として生じる製品を提供することである。さらに他の態様は、密着性および皮膚感触性を改善した製剤を提供することである。
【0015】
この応用をさらに研究することで、本発明の他の目的および利益が明らかになる。
【0016】
本発明のある目的を達成するために、水をベースとせず、代わりに最終製剤が好ましくは1重量%未満の水を含有する実質的に無水または非水性の媒体をベースとする製剤を提供する。非水であるだけでなく、媒体は必要であれば補助物質を用いてPE抽出物を懸濁させることができるものでなければならない。また、非水性媒体は皮膚軟化作用も有することが好ましい。本発明に用いる媒体の種類には、シリコーン流体、有機エステルおよびグリコールを含むがこれらに限られない。
【0017】
シリコーン媒体の例としては、シクロメチコン、4量体および5量体の両方、ヘキサメチルジシロキサン、フェニルトリメチコン、ジメチコンおよびシクロメチコンの架橋ポリマー(以下「クロスポリマー」と記す)、メチルビニルシロキサン、メチルビニルシロキサン−ジメチルシロキサンコポリマー、ジメチルビニルシロキシ末端ジメチルポリシロキサン、ジメチルビニルシロキシ末端ジメチルシロキサン−メチルフェニルシロキサンコポリマー、ジメチルビニルシロキシ末端ジメチルシロキサン−ジフェニルシロキサン−メチルビニルシロキサンコポリマー、トリメチルシロキシ末端ジメチルシロキサン−メチルビニルシロキサンコポリマー、トリメチルシロキシ末端ジメチルシロキサン−メチルフェニルシロキサン−メチルビニルシロキサンコポリマー、ジメチルビニルシロキシ末端メチル(3,3,3−トリフルオロプロピル)ポリシロキサン、およびジメチルビニルシロキシ末端ジメチルシロキサン−メチル(3,3−トリフルオロプロピル)シロキサンコポリマー、ならびにそれらの機能的誘導体を含むがそれらに限定されるものではない。
【0018】
さらに、商業的文献または特許文献に記載されている無数のポリオルガノシロキサンオイルがあり、将来さらに他のシリコーンオイルが開発されると考えられるため、本発明においてはすべてのシリコーンオイルが有用であると予測される。媒体として用いることができるシリコーンオイルのさらなる記載のため、2000年11月14日発行のSiddiquiの米国特許第6146664号、特に第8欄に記載の局所組成物として用いるビタミンC微粒子を分散させるためのシリコーンの使用についての考察を参照することができ、同文献は参照文献として本明細書に組み込まれる。また、Vatter等の米国特許第6475500号は、特徴的な降伏点を有する架橋シロキサンエラストマーゲルおよびエラストマーの揮発性のシロキサン含有物を含む、異なる無水スキントリートメントを記載しているため重要である。
【0019】
本発明において媒体として用いることのできる無水有機エステルに関して、これらは、好ましくは皮膚軟化特性をも有している。このようなエステルの例としては、セテアリールオクタノエート、カプリル/カプリン酸トリグリセリド、オクチルヒドロキシステアレート、PPG−2ミリスチルエーテルプロピオネート、テンタエリスリチルテトラカプリレート/カプレート、テンタエリスリチルテトライソステアレート、天然および合成ホホバオイル、セチルアセテート、およびアセチル化ラノリンアルコールを含むがこれらに限られない。
【0020】
グリコールの例としては、モノまたはポリアルキレングリコールが考えられ、非限定的な例として、プロピレングリコールが考えられるがこれらに限られない。
【0021】
媒体は皮膚軟化特性を有するのが好ましいが、媒体およびEP抽出物の混合物に皮膚軟化特性を加えるのは可能であるため、皮膚軟化特性をも有する媒体を使用することは必要ではない。
【0022】
実質的に無水の製剤において、媒体の含有量は、PE抽出物の所望の分散性を達成するために、完成製剤に対し、一般に約20から80重量%、好ましくは20から60重量%で十分である。製剤中のPE抽出物の含有量は、一般に約0.05から10重量%、好ましくは0.1から3重量%であり、媒体の内容物対PE抽出物の含有量の好ましい最小重量比は、約20:3である。
【0023】
本発明の他の態様は、少なくとも1種の構造剤および/またはゲル化剤の好ましい添加に関する。このような構造剤/ゲル化剤はEP抽出物と併せることができ、PE抽出物と構造剤、および/またはゲル化剤を含有する混合物を形成する。同様に、後でPE抽出物と併せることができる対応する混合物を形成するために、構造剤/ゲル化剤は実質的に無水の媒体と併せることができる。
【0024】
生成物に堅さ、構造、密度および熱安定性を付与する構造剤は、天然、修飾または非修飾のワックス、無機ワックス、高融点脂肪アルコール、グリセロールまたはグリコールエステル、ポリエチレンおよびポリエチレングリコールポリマーを含むがこれらに限られない材料の亜属から選択することができる。
【0025】
天然、修飾または非修飾のワックスの例としては、蜜蝋、カンデリラ蝋、カルナウバ蝋、および水素化カスターワックス(hydrogenated castor wax)を含むがこれらに限られない。
【0026】
無機ワックスの例としては、地蝋およびセレシンを含むがこれらに限られない。
【0027】
高融点脂肪アルコールの例としては、セチルアルコールおよびステアリルアルコールを含むがこれらに限られない。
【0028】
グリセロールまたはグリコールエステルの例としては、Croda Syncrowax、即ち18から36のグリコールエステルを含むがこれらに限られない。
【0029】
ポリエチレングリコールポリマーの例としてはカルボワックスセントリ(C
arbowax Sentry) 1000を含むがこれらに限られない。
【0030】
構造剤は最終製剤中に約5から50重量%のレベルで含まれる。
【0031】
最終製剤に対して5から50重量%で使用されるゲル化剤に関しては、亜属がシリコーンエラストマー、ゲル化した天然および無機オイルシステムならびにゲル化した無機オイルおよびポリマー系を含むがこれらに限られない。
【0032】
シリコーンエラストマーの好ましい例としては、シクロメチコンおよびジメチコンクロスポリマー、例えばダウコーニング 9040(Dow Corning 9040)、ポリシリコーン−11混合物、例えばGransil PM Gel、およびGransil DCM、およびGransil DMG−6を含むがこれらに限られない。
【0033】
ゲル化した天然および無機オイルシステムの好ましい例としては、カノーラ油およびシリカおよびコーンスターチの混合物、例えばVegelatum Clear;カノーラ油、大豆胚芽抽出物、コーンスターチおよびシリカの混合物、例えばVegelatum Equiline;ゲル化したヒマシ油および米ぬか油(Natunola Health)を含むがこれらに限られない。
【0034】
ゲル化した無機オイルおよびポリマー系の好ましい例としては、水素化ポリイソブテン、エチレン/プロピレン/スチレンコポリマー、およびブチレン/エチレン/スチレンコポリマー、例えばVersagel M、ME、MC、MD、ME、MJおよびMP(Penreco Corp.);およびポリブテン、例えばIndopol H−100を含むがこれらに限られない。
【0035】
構造剤およびゲル化剤を合計した全体量は、最終製剤の所望の流体力学的性質によって決定される。最終製剤中の合計した全体量は、ガイドラインとして5から90重量%の範囲である。
【0036】
本発明の実質的に無水の送達システムは、PE抽出物の取り込みに利用することができる。しかし、送達システムは上記の標準化された抽出物と特に商業製品であるEMBLICATMを取り込むのに特に有益である。本発明の無水の送達システムが他の活性材料の取り込みに利用可能であることも考えられる。
【0037】
追加成分、例えば、美白剤、スキンブライトニング剤、スキン均一調色剤(even−toning agents)、抗老化剤、日焼け防止剤、および制汗剤/脱臭剤、ハーブ製品、ビタミン、および医薬をそれらの知られている機能のためにさらに製剤に加えることができる。最終製品の流体力学的性質は、主として媒体ならびに構造剤およびゲル化剤の性質および割合に依存し、処方者は特殊な仕様に合わせて所望の最終製剤、例えば半固体またはゲルにすることができる。
【0038】
制汗剤の例としては、アルミニウムジルコニウムテトラクロロハイドレックスGLY(アルミニウム、ジルコニウム、テトラクロロ水和物およびグリセリンの配位化合物)を含むがこれらに限られない。
【0039】
皮膚感触および密着性のための添加剤の例としては、オキシ塩化ビスマス、窒化ホウ素、PPG−3ミリスチルエーテル、グリセリルラウレート、PEG−40ヒマシ油および脂肪アルコールのPEG誘導体ならびにそれらの混合物を含むがこれらに限られない。特にオキシ塩化ビスマスに関して、これを添加することにより重要で有益な特性を組成物に付与することを発見した。このように、粉末のオキシ塩化ビスマス色素(例えば、Biron(登録商標)LF−2000)を通常約0.5から20重量%、好ましくは2から10重量%加えることにより、最終製品の外観およびコンシステンシーを顕著に改善することができる。色素を有する製剤品は、色素のない製剤品より白く、よりしっかりした外観を有し、十分に乾燥した、シルクの皮膚感触を与える。この色素を添加することにより、皮膚に対する密着性も改善される。現在商業的に入手可能なオキシ塩化ビスマスを以下に示す。
【0040】
【表3】

【0041】
虹色のオキシ塩化ビスマス被覆雲母色素も考えられる。すべてのオキシ塩化ビスマス色素は、有利な特性を示すが、好ましい色素はBiron(登録商標)LF−2000およびBiron(登録商標)MTUである。
【0042】
Biron(登録商標)LF−2000は、優れた皮膚感触を付与し、最終製品にいくらかの光沢を与える、粒子サイズ(レーザー光回折;Malvern 2000により測定)<35μm(範囲内80%)および8.0から20.0μm(D50:メジアン径)を有する白色色素であり、Biron(登録商標)MTUは、同様に改善された皮膚感触を付与し、かつ皮膚上の製品に、より艶消しの外観を与える、粒子サイズ2.0から35.0μm(範囲内80%)および12.0から18.0μm(D50:メジアン範囲)を有する白色色素である。
【0043】
オキシ塩化ビスマスの他の供給元、Engelhardから入手可能なオキシ塩化ビスマス製品等も本発明において含めることができる。これらは以下のとおりである。
【0044】
【表4】

【0045】
オキシ塩化ビスマスを添加する利点は、異なる酸化防止剤を有する、または酸化防止剤を含まない他の無水組成物、即ちPEを含有しない組成物の利益となる。このような他の組成物は、口紅、リップグロス、リップクリーム等のカラー化粧品を含む。無水クリーム状から粉末のファンデーション、クリーム状のアイシャドウ、およびほお紅は、かかる送達システムにより利益を受ける。ヘアポマード、シェーピングバーム(shaping balms)およびモールディングワックスも、この送達システムを用いて処方され、おむつかぶれ、筋肉痛、やけど等の用途に用いる種々の無水軟膏剤のシステムを可能にする。PEは、その酸化防止、老化防止、美白およびスキン均一調色特性により、すべての製品に改善された特性を付与することを理解されたい。
【0046】
他の酸化防止剤は、化粧品製剤に用いるのに適した酸化防止剤の混合物を含むシステム中に組み込むことができる。既知のおよび市販の混合物は、例えば、活性成分としてレシチン、L−(+)−アスコルビルパルミネートおよびクエン酸(例えばOxynex(登録商標)AP)、天然トコフェロール、L−(+)−アスコルビルパルミテート、L−(+)−アスコルビン酸およびクエン酸(例えばOxynex(登録商標)K LIQUID)、天然資源からのトコフェロール抽出物、L−(+)−アスコルビルパルミテート、L−(+)−アスコルビン酸およびクエン酸(例えばOxynex(登録商標)L LIQUID)、DL−α−トコフェロール、L−(+)−アスコルビルパルミテート、クエン酸およびレシチン(例えばOxynex(登録商標)LM)、またはブチルヒドロキシトルエン(BHT)、L−(+)−アスコルビルパルミテートおよびクエン酸(例えばOxynex(登録商標)2004)を含有する混合物である。
【0047】
本発明による製剤は、さらなる成分としてビタミンを含有することができる。好ましくはビタミンA、ビタミンAプロピオネート、ビタミンAパルミテート、ビタミンAアセテート、レチノール、ビタミンB、塩化チアミン塩酸塩(ビタミンB1)、リボフラビン(ビタミンB2)ニコチンアミド、ビタミンC(アスコルビン酸)、ビタミンD、エルゴカルシフェロール(ビタミンD2)、ビタミンE、DL−トコフェロール、トコフェロールEアセテージ、トコフェロール水素−スクシナート(hydrogen−succinate)、ビタミンK1、エスクリン(ビタミンP活性成分)、チアミン(ビタミンB1)ニコチン酸(ナイアシン)、ピリドキシン、ピリドキサール、ピリドキサミン(ビタミンB6)、パントテン酸、ビオチン、葉酸、コバラミン(ビタミンB12)から選ばれるビタミンおよびビタミン誘導体が本発明の化粧品製剤中に存在し、特に好ましくはビタミンAパルミテート、ビタミンC、DL−トコフェロール、トコフェロールEアセテート、ニコチン酸、パントテン酸およびビオチンである。
【0048】
本発明の組成物は、1種または複数の有機日焼け止め剤を含有することもできる。適切な日焼け止め剤はUVA吸収特性、UVB吸収特性またはそれらを混合した特性を有することができる。日焼け止め活性成分の的確な量は、所望のUVA保護レベルと同様に所望の太陽光線保護指数、即ち組成物の「SPF」によって変化する。本発明の組成物は、好ましくは少なくとも10、好ましくは少なくとも15のSPFを有する(SPFは、一般に紅斑に対する日焼け止め剤の光保護の測定に用いられる。SPFは、保護されていない皮膚上に最小の紅斑を生成するのに必要な紫外線エネルギーに対する、同一の個体について保護された皮膚上に同一の最小の紅斑を生成するのに必要な紫外線エネルギーの比として定義される。Federal Register,43,No 166,38206〜38269頁,1978年8月25日参照。)。本発明の組成物は、好ましくは約2重量%から約25重量%、より典型的には約4重量%から約15重量%の有機日焼け止め剤を含有する。適切な日焼け止め剤は、CTFA International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook,第7追補版,第2巻,1672頁,WenningerおよびMcEwen編(The Cosmetic,Toiletry,and Fragrance Association,Inc.,Washington,D.C.,1997)に記載されている日焼け止め剤を含むがこれらに限られない。
【0049】
本発明の組成物は、約320nmから約400nmの波長を有する紫外線を吸収するUVA吸収日焼け止め活性成分を好ましくは含有する。適切なUVA吸収日焼け止め活性成分は、ジベンゾイルメタン誘導体、メチルアントラニレートおよびホモメチル,1−N−アセチルアントラニレート等のアントラニレート誘導体、およびそれらの混合物から選ばれる。ジベンゾイルメタン日焼け止め活性成分の例は、米国特許第4387089号、およびSunscreens:Development,Evaluation,and Regulatory Aspects,第2版,N.J.Lowe and N.A.Shaath編,Marcel Dekker,Inc.(1997)に記載されている。UVA吸収日焼け止め活性成分は、好ましくは単独で、または組成物中に存在し得る他のUV保護剤と組み合わせて広スペクトルのUVAを防ぐことのできる量で存在する。
【0050】
好ましいUVA日焼け止め活性成分は、ジベンゾイルメタン日焼け止め活性成分およびそれらの誘導体である。それらは、2−メチルジベンゾイルメタン、4−メチルジベンゾイルメタン、4−イソプロピルジベンゾイルメタン、4−tert−ブチルジベンゾイルメタン、2,4−ジメチルジベンゾイルメタン、2,5−ジメチルジベンゾイルメタン、4,4’−ジイソプロピルベンゾイルメタン、4−(1,1−ジメチルエチル)−4’−メトキシジベンゾイルメタン、2−メチル−5−イソプロピル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、2−メチル−5−tert−ブチル−4’−メトキシ−ジベンゾイルメタン、2,4−ジメチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、2,6−ジメチル−4’−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、およびそれらの混合物を含むがこれらに限られない。好ましいジベンゾイル日焼け止め活性成分は、4−(1,1−ジメチルエチル)−4’−メトキシジベンゾイルメタン、4−イソプロピルジベンゾイルメタン、およびそれらの混合物から選ばれる成分を含む。
【0051】
より好ましい日焼け止め活性成分は、ブチルメトキシジベンゾイルメタンまたはアボベンゾン(Avobenzone)としても知られている4−(1,1−ジメチルエチル)−4’−メトキシジベンゾイルメタンである。
【0052】
本発明の組成物は、好ましくは、波長約290nmから約320nmの紫外線を吸収するUVB日焼け止め活性成分をさらに含有する。組成物は、好ましくは単独でまたは組成物中に存在することのできる他のUV保護活性成分との組合せによって、UVBを防ぐための安全で効果的な量のUVB日焼け止め活性成分を含有する。組成物は、好ましくは約1%から約15%、より好ましくは約1%から約12%のUVB吸収有機日焼け止め剤を含有する。
【0053】
広範な種類のUVB日焼け止め活性成分がここでの使用に適している。現在認められている日焼け止め剤のリストは、R.Chaudhuri等により出版されたOrganic Sunscreensの、The Chemistry and Manufacture of Cosmetics,Vol.III,627〜644頁(2002)に見出すことができる。好ましいUVB日焼け止め活性成分は、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート(Octocryleneと称される)、ホモメンチルサリシレート、2−フェニル−ベンズイミダゾール−5−スルホン酸(PBSA)、桂皮酸エステルおよび2−エチルヘキシル−p−メトキシシンナメートおよびオクチル−p−メトキシシンナメート等のそれらの誘導体、TEAサリシレート、オクチイジメチルPABA、樟脳(camphor)誘導体およびそれらの誘導体、ならびにそれらの混合物から選ばれる。塩および酸性日焼け止め剤の酸中和形態も有用である。PBSA等の有機日焼け止め剤の塩を本発明の組成物中で用いる場合、それらは増粘剤の作用を阻害することがあり、最終製品の流体力学的に次善のものとなる可能性がある。この対策として、高レベルの増粘剤、脂肪アルコールまたは非イオン性界面活性剤を添加することにより、最終製品の流体力学を所望のレベルに戻すことができる。
【0054】
紫外線に曝されて光分解するのを防止し、それによってUVA保護の有効性を維持するために、本発明において有用な組成物にUVA日焼け止め剤を安定化させる物質を添加することもできる。広範囲の化合物がこれらの安定特性を与えるものとして引用され、UVA日焼け止め剤および組成物全体の両方に対して選択することが推奨される。適切な安定剤としては、米国特許第5972316号、5968485号、5935556号、5827508号および特許国際公開第00/06110号に記載されている安定剤を含むがこれらに限られない。本発明において用いる安定剤の好ましい例としては、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート(octocryleneとして参照される)、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、2−エチルヘキシル−3,3−ジフェニルアクリレート、エチル−3,3−ビス(4−メトキシフェニル)アクリレート、およびそれらの混合物を含む。ジ−2’−エチルヘキシル−3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシベンジリデンマロネートおよび他の誘導体が2001年7月16日出願の米国出願番号第09/904904号および2001年12月20日出願の第10/022343号、および公開された国際出願番号PCT/EP02/06743号に例示されている。
【0055】
上記の定量的な量を集約すると、最終製剤は重量基準で、通常約20から80%、好ましくは20から60%の実質的に無水の液体媒体、全体で約5から約90%の構造剤および/またはゲル化剤、および0.05から10%、好ましくは0.1から3%のPE抽出物、特にEMBLICAの商標を有する抽出物を含有する。他の成分、特にオキシ塩化ビスマスは、それらの目的のために機能するパーセンテージで組み込むことができる。成分の好ましい組合せは、30から40%のシリコーンオイル(36.6%のシクロメチコン等)、50から70%の構造剤またはゲル化剤(9.0%の蜜蝋、5.0%の地蝋(ozokerite)、45.4%のダウコーニング9040シリコーンエラストマー(Dow Corning 9040 Silicone Elastomer)、3.0%)、1から5%のオキシ塩化ビスマス(3.0%のBiron(登録商標)LF−2000等)、および0.1から5.0%のPE抽出物(1.0%のEmblica等)である。
【0056】
所望の送達システムおよび最終製剤を提供するために、いくつかの異なる方法を利用できる。例えば、最終製剤を形成するために、すべての所望の成分を十分な加熱と混合により単一の段階で混ぜ合わせることができると考えられる。しかし、改善された1つの方法は、2以上の段階を含む。
【0057】
100重量部の最終製剤に基づいて、第1の段階は約5から80%の媒体と5から90の構造剤またはゲル化剤の混合物を十分な加熱、例えば60から90℃で混合し、透明で均一な混合物が得られるまで撹拌することを含む。
【0058】
別の段階において、PE抽出物を1から30%の少量の構造剤および/またはゲル化剤と共に、少量、例えば1から20%の第1の段階で用いた同じ媒体と混合する。この後に続く段階は、混合物を十分な加熱、好ましくは60℃未満で比較的滑らかで目に見える塊がなくなるまで混合する場合に重要である。この後に続く段階からの生成物を、次いで主に媒体および構造剤/ゲル化剤を含有する第1の段階の生成物と混合する。混合はPE抽出物の分解を避けるため、好ましくは60℃未満、例えば40から50℃で行う。この2段階の段階の利点は、第1の段階中の成分を、混合を促進するであろう高い温度に加熱することができ、PE抽出物を含む少量の組成物と少量の媒体および構造剤/ゲル化剤とを混合する前に、得られた混合物を60℃未満に冷却できることである。
【0059】
場合によって、他の成分を加えることができる。例えば、第1の段階の後、制汗剤を第1の段階の生成物に加え、それに混合することができる。この方法において、上記の後に続く段階は制汗剤を混合し、得られた混合物を60℃未満に冷却した後の3番目の段階となる。
【0060】
最終製品は、多数回使用する日々の使用に適した容器に充填することができる。また、製品を1回投与品、例えばゼラチンカプセルとして提供することもできる。
【0061】
さらに詳述することなしに、当業者は以上の記述を用いて本発明を最大限に利用することができる。したがって、以下の好ましい具体的な実施形態は単に例示と解釈すべきであり、いかなる意味においても開示し残した部分を限定するものではない。
【0062】
上記および下記の例において、すべての温度は訂正されていなければ摂氏温度を表し、すべての部およびパーセンテージは他に指示されていなければ重量による。
【0063】
実施例1:EMBLICATMについてのオキシ塩化ビスマスを用いない無水の送達システム
【0064】
【表5】

【0065】
方法:A相中の成分を混合し、約70<80℃で透明かつ均一になるまで撹拌しながら加熱する。B相中の成分を別に60℃未満、例えば室温で混合し、混合物を滑らかで塊を含有しないようにする。A相を約60℃に冷却し、B相を撹拌しながら加える。混合物を均一にした後充填する。
【0066】
実施例1A:オキシ塩化ビスマスを用いる場合
【0067】
【表6】

【0068】
方法:A相中の成分を混合し、透明かつ均一になるまで撹拌しながら加熱する。オキシ塩化ビスマスをA相中に混合する。別にC相中の成分を混合し、混合物を滑らかで塊を含有しないようにする。A相を60から65℃に冷却し、撹拌しながらC相を加える。混合物を均一にした後充填する。
【0069】
光沢のある白色粉末のBiron(登録商標)LF−2000としてオキシ塩化ビスマスを添加し、ゲルを白くするとともに皮膚密着性および滑らかさを向上させ、最終製品に絹のような皮膚感触を与える。これらの利点は、以下の実施例3および4に示すように他のシステムにおいても得ることができる。最終製品の粘度は、実施例1、2および3におけるような安定な固体から実施例4におけるような流動性ゲルまで変化してよい。これらの製剤において、上記のように、Biron(登録商標)LF−2000は最終製品に白さ、滑らかな皮膚感触、および皮膚密着性の向上を与える。
【0070】
実施例2:EMBLICATMを有する制汗剤
【0071】
【表7】

【0072】
方法:A相中の成分を混合し、透明になるまで70から80℃で撹拌しながら加熱する。B相を撹拌しながら加える。別にC相中の成分を混合し、混合物を滑らかで塊を含有しないようにする。A/B相を60℃未満、例えば40から50℃に冷却し、撹拌しながらC相を加える。撹拌しながらD相を加える。充填する。
【0073】
実施例3:無水オイルフリーEMBLICATMゲル
【0074】
【表8】

【0075】
方法:A相中の成分を混合し、透明かつ均一になるまで撹拌しながら加熱する。オキシ塩化ビスマスを添加し、撹拌しながら分散させる。別にC相中の成分を混合し、混合物を滑らかで塊を含有しないようにする。A/B相を50から60℃に冷却し、撹拌しながらC相を加える。混合物を均一にした後充填する。
【0076】
実施例4から9:フィランサスエンブリカ抽出物を有する他の製剤
【0077】
【表9】

【0078】
方法:実施例3に記載の方法に従う。
注:商品名
1.Gransil DMG−6、グラントインダストリーズ(Grant Industries)
2.Gransil PM Gel、グラントインダストリーズ(Grant Industries)
3.Dow Corning 9040 Silicone Elastomer Blend、ダウコーニング(Dow Corning)
4.Gransil GCM、グラントインダストリーズ(Grant Industries)
5.Biron LF−200、ローナ(Rona)
上記の実施例は、本発明の一般的にまたは詳細に記載された反応剤および/または操作条件により上記の実施例で用いられたそれらを置き換えることにより、同様の成果を得ることができる。
【0079】
実施例10:日焼け止め剤を有する無水システム
【0080】
【表10】

【0081】
方法:A相中の成分を混合し、透明かつ均一になるまで撹拌しながら加熱する。オキシ塩化ビスマスをA相中に混合する。別にC相中の成分を混合し、必要であれば加熱する。A相を60から65℃に冷却し、撹拌しながらC相を加える。混合物を均一にした後充填する。
【0082】
実施例11:日焼け止め剤を有する無水システム
【0083】
【表11】

【0084】
方法:A相中の成分を混合し、透明かつ均一になるまで撹拌しながら加熱する。オキシ塩化ビスマスをA相中に混合する。別にC相中の成分を混合し、必要であれば加熱する。A相を60から65℃に冷却し、撹拌しながらC相を加える。混合物を均一にした後充填する。
【0085】
上記および下記に引用され、2002年4月11日に提出された米国出願10/120156号および2002年7月5日に提出された仮出願60/395612号を含むがこれらに限られないすべての出願、特許および公開の完全な開示内容は、参照として本明細書に組み込まれる。
【0086】
以上の記載から、当業者は本発明の本質的特徴を容易に確認することができ、それらの精神および範囲から逸脱することなく、本発明に種々の変化および修正を加え、さまざまな用途および条件に適応させることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)分子量1,000未満の加水分解性タンニンを40重量%を超えて含む酸化防止剤、
(b)前記酸化防止剤を分散させるように機能する実質的に無水または非水性の液体媒体、
を含んでなる無水組成物。
【請求項2】
前記酸化防止剤が、エムブリカニンA、エムブリカニンB、ペダンキュラギン、およびパニグルコニンを好ましくは40から80重量%含んでなる請求項1に記載の無水組成物。
【請求項3】
前記酸化防止剤が、20から35重量%のエムブリカニンA、10から20重量%のエムブリカニンB、15から30重量%のペダンキュラギンおよび3から12重量%のパニグルコニンを含んでなり、かつ好ましくは前記酸化防止剤が0.01重量%未満のルチンおよび好ましくは一般に0.01重量%未満のフラボノイドを有する前記請求項の少なくとも一項に記載の無水組成物。
【請求項4】
前記酸化防止剤が、波長410nmにおいて0.8、波長470nmにおいて0.1、波長530nmにおいて0.08、波長590nmにおいて0.09、および波長650nmにおいて0.02のUV領域における最大吸収(吸光度)を有する請求項1に記載の無水組成物。
【請求項5】
前記実質的に無水または非水性の液体が、シリコーン流体、有機エステルおよびグリコールからなる群から選択される少なくとも1種を含んでなり、前記組成物が好ましくは少なくとも1種のシリコーン流体を含んでなる前記請求項の少なくとも一項に記載の無水組成物。
【請求項6】
前記組成物がさらに少なくとも1種の構造剤を含んでなり、前記構造剤が好ましくは高融点脂肪アルコール、グリセロールエステル、グリコールエステル、ポリエチレンポリマーおよびポリエチレングリコールポリマーからなる群から選択される前記請求項の少なくとも一項に記載の無水組成物。
【請求項7】
前記組成物がさらにゲル化剤を含有し、前記ゲル化剤が好ましくはシリコーンエラストマー、ゲル化した天然および無機オイル系、ならびにゲル化した無機オイルおよびポリマー系からなる群から選択される少なくとも1種を含んでなる前記請求項の少なくとも一項に記載の無水組成物。
【請求項8】
前記組成物がさらに少なくとも1種の日焼け止め剤を含んでなる前記請求項の少なくとも一項に記載の無水組成物。
【請求項9】
前記組成物が、前記組成物に対する皮膚の感触を改善するのに十分な量のオキシ塩化ビスマスをさらに含んでなり、前記オキシ塩化ビスマスが好ましくはあらかじめ分散して含まれている前記請求項の少なくとも一項に記載の無水組成物。
【請求項10】
請求項1から9の少なくとも一項に記載の無水組成物の製造方法であって、前記無水組成物がさらに構造剤およびゲル化剤のそれぞれを含んでなり、前記方法が:
(1)80%までの前記実質的に無水または非水性の媒体と5から90%の構造剤および/またはゲル化剤を十分に加熱しながら混合し、透明および均一な混合物が得られるまで混合する段階、
(2)前記酸化防止剤と、約1から20%の少量の前記実質的に無水または非水性の媒体と、約1から30%の少量の前記構造剤および/またはゲル化剤とを目に見える塊がなくなるまで、60℃未満で十分に加熱しながら混合する段階、および
(3)段階(2)の生成物と段階(1)の生成物を50℃未満で混合する段階、
を含む無水組成物の製造方法。

【公表番号】特表2006−511597(P2006−511597A)
【公表日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−502100(P2005−502100)
【出願日】平成15年10月24日(2003.10.24)
【国際出願番号】PCT/EP2003/011846
【国際公開番号】WO2004/041234
【国際公開日】平成16年5月21日(2004.5.21)
【出願人】(591032596)メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフトング (1,043)
【氏名又は名称原語表記】Merck Patent Gesellschaft mit beschraenkter Haftung
【住所又は居所原語表記】Frankfurter Str. 250,D−64293 Darmstadt,Federal Republic of Germany
【出願人】(504272213)ナトリオン、 インコーポレイテッド (3)
【氏名又は名称原語表記】NATREON, INC.
【Fターム(参考)】