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金属ジアルキルジチオホスフェート中間転写部材
説明

金属ジアルキルジチオホスフェート中間転写部材

【課題】摩耗耐性に優れ、許容範囲の耐摩耗性をもち、長時間に渡って変形しない中間転写部材を提供する。
【解決手段】中間転写部材は、ポリイミド3、金属ジアルキルジチオホスフェート4、任意成分のシロキサンポリマー5、任意成分の導電性成分6の混合物を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般的に、金属ジアルキルジチオホスフェートを含む中間転写部材、ポリイミド、金属ジアルキルジチオホスフェート、任意成分のポリシロキサン、任意成分の導電性成分の混合物を含む中間転写部材に関する。
【背景技術】
【0002】
ゼログラフィーシステムで現像した画像を転写するために選択される中間転写部材、例えば、中間転写ベルトが知られている。例えば、これらの転写部材を脆くしてしまい、現像した画像の受け入れが不十分となり、その後に、現像したゼログラフィー画像の基材、例えば、紙への転写が部分的になるような特性をもつ材料を含む中間転写部材が知られている。
【0003】
中間転写部材の調製に関連する欠点は、通常は、金属基材に別個の剥離剤を堆積させ、その後に、剥離層の上に中間転写部材成分を塗布し、剥離層があることで、成分をはがすことによって、または機械デバイスを用いることによって、成分を部材から分離することが可能だということである。したがって、中間転写部材成分は、ゼログラフィー式画像形成システムのために選択されてもよい膜の形態であるか、または、この膜をポリマー層のような支持基材の上に体積させてもよい。中間剥離層を使用することで、調製のための費用および時間がかかり、このような層は、中間転写部材の多くの特性を変えてしまうことがある。
【0004】
1つ以上の転写ステーションを用い、1つ以上のカラー成分の同時現像を用いる、ゼログラフィー式カラーシステムで、最終的なカラートナー画像を受け入れ可能なレベルで見当合わせすることが可能な中間転写部材が知られている。しかし、カラーシステムで中間転写部材を用いる欠点は、現像したトナーの複数の転写操作が行われるため、時に、トナー粒子と転写部材との間で電荷の交換が起こり、最終的に、トナーの転写が完全には行われなくなる可能性があることである。これにより、紙のような画像を受け入れる基材で画像の解像度が低くなり、画像が劣化することがある。画像がカラーである場合、画像は、さらに色の変化および色の悪化が起こることがある。
【0005】
多くの既知の中間転写部材の欠点を実質的になくすか、または最低限にする中間転写部材が必要とされている。
【0006】
また、耐摩耗性に優れ、許容範囲の耐摩擦性をもち、長時間にわかって変形しないか、または変形が最低限である優れた安定性をもつ中間転写部材が必要とされている。
【0007】
さらに、中間転写部材を調製するときに選択される多くの基材からの自己剥離特性をもつ中間転写部材材料が必要とされている。
【0008】
別の需要は、導電性または抵抗が優れており、湿度感受性が許容できる範囲で低く、現像した画像の解像度の問題が最低限であるような中間転写部材に関する。
【0009】
さらに、経済的かつ効率よく製造することができる成分を含む中間転写部材が必要とされている。
【0010】
これらの需要および他の受領は、いくつかの実施形態では、中間転写部材と、本明細書に開示した成分とを用いることによって達成することができる。
【発明の概要】
【0011】
金属ジアルキルジチオホスフェートを含む中間転写部材を開示する。
【0012】
本明細書に示されているのは、熱硬化性ポリイミド、亜鉛ジアルキルジチオホスフェート、ポリシロキサン、導電性フィラー成分の混合物を含む中間転写部材であり、上述の亜鉛ジアルキルジチオホスフェートは、以下の式/構造を有し、
【化1】

式中、R、R、R、Rは、独立して、炭素原子が約1〜約10個のアルキルである。
【0013】
本明細書には、熱硬化性ポリイミド、亜鉛ジアルキルジチオホスフェート剥離剤、ポリシロキサン、導電性フィラー成分の混合物を含む中間転写部材が示されており、この中間転写部材は、金属基材から自己剥離する特性をもつ。
【0014】
以下の図面は、本明細書に開示した中間転写部材をさらに示すために与えられている。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本開示の1層型中間転写部材の例示的な実施形態を示す図である。
【図2】本開示の2層型中間転写部材の例示的な実施形態を示す図である。
【図3】本開示の3層型中間転写部材の例示的な実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本明細書には、金属ジアルキルジチオホスフェート、例えば、亜鉛ジアルキルジチオホスフェートを含む中間転写部材が提供される。金属ジアルキルジチオホスフェートは、基材、例えば、ステンレス鋼をはじめとした金属基材から自己剥離する能力を有するか、または、自己剥離を助ける能力を有し、これにより、基材の上に別個の剥離層を必要としない。
【0017】
より特定的には、本明細書には、ポリイミド、より特定的には、熱硬化性ポリイミド、基材、例えば、ステンレス鋼をはじめとした金属基材から自己剥離する能力を有するか、または、自己剥離を助ける能力を有する金属ジアルキルジチオホスフェート、例えば、亜鉛ジアルキルジチオホスフェートが層構造になった混合物を含む中間転写部材が提供され、これにより、基材の上に別個の剥離層を必要としない。
【0018】
図1には、層2を含む中間転写部材が示されており、層2は、金属ジアルキルジチオホスフェート4から構成されているか、または、ポリマー、例えば、ポリイミド3、金属ジアルキルジチオホスフェート4、任意成分のシロキサンポリマー5、任意成分の導電性成分6の混合物から構成されている。
【0019】
図2には、金属ジアルキルジチオホスフェート9、または、ポリマー、例えば、ポリイミド8、金属ジアルキルジチオホスフェート9、任意成分のシロキサンポリマー10、任意成分の導電性成分11の混合物を含む底部層7と、剥離成分14を含む任意成分の上部または外側トナー剥離層13とを備える2層型中間転写部材が示されている。
【0020】
図3には、支持基材15と、金属ジアルキルジチオホスフェート18、または、ポリマー(例えば、熱硬化性ポリイミド)17、金属ジアルキルジチオホスフェート18、任意成分のシロキサンポリマー19、任意成分の導電性成分21の混合物を含むその上の層16と、剥離成分24を含む任意成分の剥離層23とを備える3層型中間転写部材が示されている。
【0021】
一般的に、金属ジアルキルジチオホスフェート、例えば、亜鉛ジアルキルジチオホスフェートを含む自己剥離性中間転写部材が開示されている。いくつかの実施形態では、金属ジアルキルジチオホスフェートを、中間転写部材層を作成するために用いられるポリマー材料と混合してもよい。したがって、特定の実施形態では、一般的に、ポリイミド、主に内部剥離剤として機能する金属ジアルキルジチオホスフェート、例えば、亜鉛ジアルキルジチオホスフェート、ポリシロキサンポリマー、カーボンブラックのような導電性成分を含む自己剥離性中間転写部材が開示されており、この中間転写部材は、剥離性および安定性が優れており、平滑な高品質表面をもち、機械特性が優れている。
【0022】
本明細書に開示した中間転写部材は、自己剥離特性が優れており、例えば、ステンレス鋼基材の上に外部剥離層が存在しなくてもよく、ゼログラフィーによって現像した画像の約90〜約99%、約95〜約100%が迅速かつ完全に転写されつつ、機械強度にも優れ、ヤング弾性率が、例えば、約3,000〜約7,000メガパスカル(MPa)、約3,600〜約6,000MPa、約3,500〜約5,000MPa、または約3,700〜約4,000MPaであり、ガラス転移温度(T)が、約200℃〜約400℃、または約250℃〜約375℃と高く、CTE(熱膨張係数)が、約20〜約70ppm/K、または約30〜約60ppm/Kであり、既知のHigh Resistivity Meterを用いて測定した場合、抵抗が、例えば、約10〜約1013Ω/Sq、約10〜約1013Ω/Sq、約10〜約1012Ω/Sq、または約1010〜約1012Ω/Sqと優れている。
【0023】
外部からの供給源、例えば、てこで動かすデバイスの助けを借りることなく、自己剥離性によって、本開示の中間転写部材を効率よく、経済的に作成し、この中間転写部材を基材、例えば、鋼から約95〜約100%、約97〜約99%の割合で完全に分離することが可能になり、中間転写部材が最初は膜の形態で調製され、金属材料の上に剥離材料および別個の剥離層を必要としないだろう。自己剥離性を得るための時間は、例えば、本開示の混合物を含む金属ジアルキルジチオホスフェートのために選択される成分によって変動する。しかし、一般的に、この時間は、約1〜約60秒、約1〜約35秒、約1〜約10秒、または1〜約5秒であり、ある場合には、約1秒未満である。
【0024】
本開示の中間転写部材は、任意の種々の構造、例えば、1層構造、または例えば上部剥離層を含む多層構造の状態で提供されてもよい。より特定的には、最終的な中間転写部材は、終端のない可とう性ベルト、ウェブ、可とう性ドラムまたはローラー、剛性のローラーまたは円柱形、シート、ドレルト(ドラムとベルトの中間)、部材内につなぎ目または目に見える接続部が存在しない、つなぎ目のないベルトなどの形態であってもよい。
【0025】
本明細書に開示される場合、中間転写部材は、一般的に、少なくとも、金属ジアルキルジチオホスフェート、例えば、亜鉛ジアルキルジチオホスフェートを含む材料の混合物から作られるポリマー層を含む。いくつかの実施形態では、金属ジアルキルジチオホスフェートを、ポリマー材料、例えば、ポリイミドポリマー材料またはその前駆体、他の任意成分の材料、例えば、ポリシロキサンポリマー、導電性成分などと混合してもよい。
【0026】
中間転写部材材料に組み込まれた金属ジアルキルジチオホスフェートは、この材料に自己剥離性を付与する。このように、中間転写部材が、その下にある基材の上に形成される場合、中間転写部材は、基材から自己剥離する能力を有する。
【0027】
本明細書に示されている中間転写部材混合物のために選択され、ジアルキルジチオホスフェートが、主に内部剥離剤として機能する金属ジアルキルジチオホスフェートの例は、以下の式/構造によってあらわされる金属ジアルキルジチオホスフェートであり、
【化2】

式中、R、R、R、Rは、独立して、例えば、炭素原子が約1〜約18個、約1〜約12個、約1〜約15個、約1〜約10個、約3〜約8個、または約2〜約8個の一級、二級、分岐アルキルのうち少なくとも1つである。
【0028】
本明細書に示される中間転写部材のために選択され、Elco Corporationから市販されている亜鉛ジアルキルジチオホスフェートは、Elco 102、103、119、121、106または108である。例えば、Elco 102は、一級亜鉛ジアルキルジチオホスフェートの混合物であると考えられ、一方、Elco 103は、一級および二級の亜鉛ジアルキルジチオホスフェートの混合物であると考えられる。
【0029】
開示されている中間転写部材のために選択可能な亜鉛ジアルキルジチオホスフェートの特定の例は、亜鉛ジメチルジチオホスフェート、亜鉛ジエチルジチオホスフェート、亜鉛ジプロピルジチオホスフェート、亜鉛ジブチルジチオホスフェート、亜鉛ジペンチルジチオホスフェート、亜鉛ジヘキシルジチオホスフェート、亜鉛ジヘプチルジチオホスフェート、亜鉛ジオクチルジチオホスフェート、亜鉛ジノニルジチオホスフェート、亜鉛ジデシルジチオホスフェートなど、およびこれらの混合物からなる群から選択される。
【0030】
さらに、本明細書に開示されている中間転写部材のための金属ジアルキルジチオホスフェートとして、アンチモンジアミルジチオホスフェート、モリブデンジ(2−エチルヘキシル)ジチオホスフェートなど、R.T.Vanderbilt Company,Inc.(Norwalk、CT.)から入手可能なMOLYVAN L(商標)(モリブデンジ(2−エチルヘキシル)ホスホロジチオエート)のようなモリブデンジアルキルジチオホスフェート、R.T.Vanderbilt Company,Inc.(Norwalk、CT)からVANLUBE 622(商標)、648(商標)などとして入手可能なアンチモンジアルキルジチオホスフェート、他の適切な金属ジチオホスフェート、およびこれらの混合物が挙げられる。
【0031】
金属ジアルキルジチオホスフェートは、中間転写部材中に、約100%の量で存在していてもよく、または、金属ジアルキルジチオホスフェートを含む混合物は、中間転写部材中に、本明細書に示されるような比率で存在していてもよく、種々の有効な量で、例えば、ポリイミドポリマー、金属ジアルキルジチオホスフェート、ポリシロキサンポリマーのコーティング混合物、および導電性成分が存在する場合、例えば、コーティング混合物中に存在する成分または要素の重量を基準として、約0.1〜約10重量%、約0.5〜約10重量%、約0.75〜約5重量%、または約約1〜約7重量%の量で存在していてもよい。
【0032】
また、中間転写部材は、一般的に、ポリマー膜形成材料を含んでいてもよい。任意の適切なポリマー膜形成材料(例えば、ポリイミドポリマー膜形成材料)を用いてもよい。
【0033】
ポリイミド、金属ジアルキルジチオホスフェート、ポリシロキサン、任意成分の導電性フィラー成分の中間転写混合物中に含まれていてもよいポリイミドの例としては、既知の低温で迅速に硬化するポリイミドポリマー、例えば、VTEC(商標)PI 1388、080−051、851、302、203、201、PETI−5(すべてRichard Blaine International,Incorporated(Reading、Pennsylvania)から入手可能)が挙げられる。これらの熱硬化性ポリイミドは、約180℃〜約260℃の温度で短時間、例えば、約10〜約120分、または約20〜約60分で硬化させることができ、一般的に、数平均分子量が約5,000〜約500,000、または約10,000〜約100,000であり、重量平均分子量が約50,000〜約5,000,000、または約100,000〜約1,000,000である。また、中間転写混合物の場合、300℃を超える温度で硬化させることが可能な熱硬化性ポリイミド、例えば、PYRE M.L.(登録商標)RC−5019、RC 5057、RC−5069、RC−5097、RC−5053、RK−692(すべてIndustrial Summit Technology Corporation(Parlin、NJ)から市販されている)、RP−46およびRP−50(両方ともUnitech LLC(Hampton、VA)から入手可能)、DURIMIDE(登録商標)100(FUJIFILM Electronic Materials U.S.A.,Inc.(North Kingstown、RI)から市販されている)、KAPTON(登録商標)HN、VNおよびFN(すべてE.I.DuPont(Wilmington、DE)から市販されている)が選択されてもよい。
【0034】
さらに、開示されている中間転写部材混合物のために選択可能な、適切なポリイミドは、ポリアミド酸またはポリイミド前駆体を加熱し、硬化させることによるイミド化から作られる既知の熱硬化性ポリイミドである。これらの熱硬化性ポリイミドの例は、ピロメリット酸二無水物/4,4’−オキシジアニリンのポリアミド酸、ピロメリット酸二無水物/フェニレンジアミンのポリアミド酸、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物/4,4’−オキシジアニリンのポリアミド酸、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物/フェニレンジアミンのポリアミド酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物/4,4’−オキシジアニリンのポリアミド酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物/4,4’−オキシジアニリン/フェニレンジアミンのポリアミド酸など、およびこれらの混合物のうち、少なくとも1つのイミド化を含む。加熱および硬化は、上のポリアミド酸をイミド化するのに適した温度であってもよく、この温度は、約235℃〜約340℃、約260℃〜約325℃、約275℃〜約300℃、約260℃〜約325℃、または約260℃〜約325℃であると考えられる。
【0035】
ピロメリット酸二無水物/4,4−オキシジアニリンのポリアミド酸の市販の例は、Industrial Summit Technology Corporation(Parlin、NJ)から得ることが可能なPYRE−ML(登録商標)RC5019(N−メチル−2−ピロリドン、NMP中、約15〜約16重量%)、RC5057(NMP/芳香族炭化水素(比率80/20)中、約14.5〜約15.5重量%)、RC5083(NMP/DMAc(比率15/85)中、約18〜約19重量%)、FUJIFILM Electronic Materials U.S.A.,Inc.から市販されているDURIMIDE(登録商標)100である。
【0036】
開示されている中間転写部材のためのポリイミドを作成するために選択することが可能なビフェニルテトラカルボン酸二無水物/4,4’−オキシジアニリンのポリアミド酸の例としては、U−VARNISH AおよびVARNISH S(NMP中、約20重量%)が挙げられ、両方ともUBE America Inc.(New York、NY)から入手可能である。ビフェニルテトラカルボン酸二無水物/フェニレンジアミンのポリアミド酸の例としては、PI−2610(NMP中、約10.5重量%)およびPI−2611(NMP中、約13.5重量%)であり、両方ともHD MicroSystems(Parlin、NJ)から入手可能である。
【0037】
開示されている中間転写部材混合物のために選択することが可能なポリイミドのさらなる例は、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物/4,4’−オキシジアニリンのポリアミド酸(例えば、RP46およびRP50(NMP中、約18重量%)両方ともUnitech Corp.(Hampton、VA)から市販されている)を約260℃〜約325℃の温度で硬化させることによって得ることができ、HD MicroSystems(Parlin、NJ)から市販されている、選択可能なベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物/4,4’−オキシジアニリン/フェニレンジアミンのポリアミド酸の例は、PI−2525(NMP中、約25重量%)、PI−2574(NMP中、約25重量%)、PI−2555(NMP/芳香族炭化水素(比率80/20)中、約19重量%)、PI−2556(NMP/芳香族炭化水素/プロピレングリコールメチルエーテル(比率70/15/15)中、約15重量%)である。
【0038】
硬化させることによってイミド化させることが可能なポリアミド酸またはポリアミド酸エステルの例は、酸二無水物およびジアミンを反応させることによって作成することができる。この反応のために選択される適切な酸二無水物としては、芳香族酸二無水物および芳香族テトラカルボン酸二無水物、例えば、9,9−ビス(トリフルオロメチル)キサンテン−2,3,6,7−テトラカルボン酸酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン酸二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシ−2,5,6−トリフルオロフェノキシ)オクタフルオロビフェニル酸二無水物、3,3’,4,4’−テトラカルボキシビフェニル酸二無水物、3,3’,4,4’−テトラカルボキシベンゾフェノン酸二無水物、ジ−(4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル)エーテル酸二無水物、ジ−(4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル)スルフィド酸二無水物、ジ−(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン酸二無水物、ジ−(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル酸二無水物、1,2,4,5−テトラカルボキシベンゼン酸二無水物、1,2,4−トリカルボキシベンゼン酸二無水物、ブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−アントラセンテトラカルボン酸二無水物、1,2,7,8−フェナントレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4−4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン酸二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル酸二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エーテル酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン酸二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)スルホン 2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサクロロプロパン酸二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン酸二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン酸二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン酸二無水物、4,4’−(p−フェニレンジオキシ)ジフタル酸二無水物、4,4’−(m−フェニレンジオキシ)ジフタル酸二無水物、4,4’−ジフェニルスルフィドジオキシビス(4−フタル酸)二無水物、4,4’−ジフェニルスルホンジオキシビス(4−フタル酸)二無水物、メチレンビス(4−フェニレンオキシ−4−フタル酸)二無水物、エチリデンビス(4−フェニレンオキシ−4−フタル酸)二無水物、イソプロピリデンビス−(4−フェニレンオキシ−4−フタル酸)二無水物、ヘキサフルオロイソプロピリデンビス(4−フェニレンオキシ−4−フタル酸)二無水物などが挙げられる。
【0039】
酸二無水物と反応させるために選択されるジアミンの例としては、4,4’−ビス−(m−アミノフェノキシ)−ビフェニル、4,4’−ビス−(m−アミノフェノキシ)−ジフェニルスルフィド、4,4’−ビス−(m−アミノフェノキシ)−ジフェニルスルホン、4,4’−ビス−(p−アミノフェノキシ)−ベンゾフェノン、4,4’−ビス−(p−アミノフェノキシ)−ジフェニルスルフィド、4,4’−ビス−(p−アミノフェノキシ)−ジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノ−アゾベンゼン、4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノ−p−ターフェニル、1,3−ビス−(γ−アミノプロピル)−テトラメチル−ジシロキサン、1,6−ジアミノヘキサン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、1,3−ジアミノベンゼン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、1,4−ジアミノベンゼン、4,4’−ジアミノ−2,2’,3,3’,5,5’,6,6’−オクタフルオロ−ビフェニル、4,4’−ジアミノ−2,2’,3,3’,5,5’,6,6’−オクタフルオロジフェニルエーテル、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)−フェニル]スルフィド、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]−プロパン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、1,1−ジ(p−アミノフェニル)エタン、2,2−ジ(p−アミノフェニル)プロパン、2,2−ジ(p−アミノフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパンなど、およびこれらの混合物が挙げられる。
【0040】
酸二無水物反応剤およびジアミン反応剤は、種々の適切な量で選択されてもよく、例えば、酸二無水物とジアミンとの重量比が、約20:80〜約80:20、約40/60〜約60/40、約50/50の重量比であってもよい。
【0041】
ポリマー膜形成材料(例えば、ポリイミドまたはその前駆体)は、中間転写部材混合物中に、本明細書に示される比率で存在していてもよく、種々の有効な量で、例えば、ポリイミドポリマー、金属ジアルキルジチオホスフェート、ポリシロキサンポリマーのコーティング混合物、および導電性成分が存在する場合、例えば、コーティング混合物中に存在する成分の重量を基準として、約70〜約97重量%、約70〜約95重量%、約75〜約95重量%、または約80〜約90重量%の量で存在していてもよい。
【0042】
また、中間転写部材は、一般的に、ポリシロキサンポリマーを含んでいてもよい。本明細書に開示される中間転写部材混合物のために選択されるポリシロキサンポリマーの例としては、既知の適切なポリシロキサン(例えば、BYK ChemicalからBYK(登録商標)333、BYK(登録商標)330(メトキシプロピルアセテート中、約51重量%)、BYK(登録商標)344(キシレン/イソブタノール(比率80/20)中、約52.3重量%)、BYK(登録商標)−SILCLEAN 3710およびBYK(登録商標)3720(メトキシプロパノール中、約25重量%)として市販されるポリエーテル改質されたポリジメチルシロキサン、BYK ChemicalからBYK(登録商標)310(キシレン中、約25重量%)およびBYK(登録商標)370(キシレン/アルキルベンゼン/シクロヘキサノン/モノフェニルグリコール(比率75/11/7/7)中、約25重量%)として市販されているポリエステル改質されたポリジメチルシロキサン、BYK ChemicalからBYK(登録商標)−SILCLEAN 3700(メトキシプロピルアセテート中、約25重量%)として市販されているポリアクリレート改質されたポリジメチルシロキサン、BYK ChemicalからBYK(登録商標)375(ジ−プロピレングリコールモノメチルエーテル中、約25重量%)から市販されているポリエステルポリエーテル改質されたポリジメチルシロキサンなど、およびこれらの混合物が挙げられる。
【0043】
ポリシロキサンポリマーまたはそのコポリマーは、中間転写部材混合物中に種々の有効な量で存在していてもよく、例えば、ポリイミドポリマー、金属ジアルキルジチオホスフェート、ポリシロキサンポリマーの混合物中、および導電性成分が存在する場合、例えば、このような混合物中に存在する成分の重量を基準として、約0.01〜約1重量%、約0.05〜約1重量%、約0.05〜約0.5重量%、または約0.1〜約0.3重量%の量で存在していてもよい。
【0044】
場合により、中間転写部材は、例えば、中間転写部材の導電性を変え、調節するために、1つ以上のフィラーを含んでいてもよい。中間転写部材が1層構造である場合、導電性フィラーは、本明細書に開示されている金属ジアルキルジチオホスフェートを含む混合物中に含まれていてもよい。しかし、中間転写部材が多層構造である場合、導電性フィラーは、この中間転写部材の1つ以上の層,例えば、支持基材、支持基材の上にコーティングされているポリマー混合物層、支持基材とポリマー混合物層の両方に含まれていてもよい。
【0045】
望ましい結果を与える任意の適切なフィラーを用いてもよい。例えば、適切なフィラーとしては、カーボンブラック、金属酸化物、ポリアニリン、他の既知の適切なフィラー、およびフィラーの混合物が挙げられる。
【0046】
本明細書に示されている中間転写部材のために選択可能なカーボンブラックフィラーの例としては、Evonik−Degussaから入手可能なspecial black 4(B.E.T.表面積=180m/g、DBP吸収量=1.8ml/g、一次粒子の直径=25ナノメートル), special black 5(B.E.T.表面積=240m/g、DBP吸収量=1.41ml/g、一次粒子の直径=20ナノメートル)、color black FW1(B.E.T.表面積=320m/g、DBP吸収量=2.89ml/g、一次粒子の直径=13ナノメートル)、color black FW2(B.E.T.表面積=460m/g、DBP吸収量=4.82ml/g、一次粒子の直径=13ナノメートル)、color black FW200(B.E.T.表面積=460m/g、DBP吸収量=4.6ml/g、一次粒子の直径=13ナノメートル)(すべてEvonik−Degussaから入手可能)、VULCAN(登録商標)カーボンブラック、REGAL(登録商標)カーボンブラック、MONARCH(登録商標)カーボンブラック、BLACK PEARLS(登録商標)カーボンブラック(Cabot Corporationから入手可能)が挙げられる。導電性カーボンブラックの特定の例は、BLACK PEARLS(登録商標)1000(B.E.T.表面積=343m/g、DBP吸収量=1.05ml/g)、BLACK PEARLS(登録商標)880(B.E.T.表面積=240m/g、DBP吸収量=1.06ml/g)、BLACK PEARLS(登録商標)800(B.E.T.表面積=230m/g、DBP吸収量=0.68ml/g)、BLACK PEARLS(登録商標)L(B.E.T.表面積=138m/g、DBP吸収量=0.61ml/g)、BLACK PEARLS(登録商標)570(B.E.T.表面積=110m/g、DBP吸収量=1.14ml/g)、BLACK PEARLS(登録商標)170(B.E.T.表面積=35m/g、DBP吸収量=1.22ml/g)、VULCAN(登録商標)XC72(B.E.T.表面積=254m/g、DBP吸収量=1.76ml/g)、VULCAN(登録商標)XC72R(VULCAN(登録商標)XC72の綿状の形態)、VULCAN(登録商標)XC605、VULCAN(登録商標)XC305、REGAL(登録商標)660(B.E.T.表面積=112m/g、DBP吸収量=0.59ml/g)、REGAL(登録商標)400(B.E.T.表面積=96m/g、DBP吸収量=0.69ml/g)、REGAL(登録商標)330(B.E.T.表面積=94m/g、DBP吸収量=0.71ml/g)、MONARCH(登録商標)880(B.E.T.表面積=220m/g、DBP吸収量=1.05ml/g、一次粒子の直径=16ナノメートル)、MONARCH(登録商標)1000(B.E.T.表面積=343m/g、DBP吸収量=1.05ml/g、一次粒子の直径=16ナノメートル)、Evonik−Degussaから入手可能なChannelカーボンブラックが挙げられる。他の本明細書に特定的に開示されていない既知の適切なカーボンブラックが、本明細書に開示されている中間転写部材のフィラーまたは導電性成分として選択されてもよい。
【0047】
中間転写部材に組み込むために選択可能なポリアニリンフィラーの例は、Panipol Oy(Finland)から市販されているPANIPOL(商標) F、既知のリグノスルホン酸架橋したポリアニリンである。これらのポリアニリンは、通常は、比較的小さな粒径を有し、例えば、約0.5〜約5ミクロン、約1.1〜約2.3ミクロン、または約1.5〜約1.9ミクロンである。
【0048】
開示されている中間転写部材のために選択可能な金属酸化物フィラーとしては、例えば、酸化スズ、アンチモンがドープされた酸化スズ、酸化インジウム、インジウムスズオキシド、酸化亜鉛、酸化チタンなどが挙げられる。
【0049】
フィラーが存在する場合、フィラーは、例えば、フィラーが含まれる金属ジアルキルジチオホスフェート混合物成分の層の合計重量を基準として、約1〜約60重量%、約3〜約40重量%、約4〜約30重量%、約10〜約30%、約5〜約20重量%の量で選択されてもよい。
【0050】
本開示のいくつかの実施形態では、中間転写部材混合物は、主にバインダーとして機能する任意成分のポリマーをさらに含んでいてもよい。適切なさらなるポリマーの例としては、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリフェニレンスルフィド、ポリアミド、ポリスルホン、ポリエーテルイミド、ポリエステル、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレン−コ−ポリテトラフルオロエチレンなど、およびこれらの混合物が挙げられる。
【0051】
さらなるポリマーが選択される場合、ポリマーは、中間転写部材混合物中に任意の望ましい量および有効な量で含まれていてもよい。例えば、ポリマーは、混合物成分の合計重量を基準として、約1〜約75重量%、約2〜約45重量%、または約3〜約15重量%の量で存在していてもよい。
【0052】
所望な場合、支持基材が、中間転写部材に、例えば、金属ジアルキルジチオホスフェートを含むポリマー混合物層の下に含まれていてもよい。中間転写部材の剛性または強度を高めるために、支持基材が含まれていてもよい。
【0053】
金属ジアルキルジチオホスフェートを含有する混合物のコーティング分散物を、任意の適切な支持基材の材料の上にコーティングし、二重層の中間転写部材を作成してもよい。例示的な支持基材の材料としては、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、これらの混合物などが挙げられる。
【0054】
より特定的には、中間転写部材の支持基材の例は、既知の低温で迅速に硬化するポリイミドポリマーを含むポリイミド、例えば、VTEC(商標) PI 1388、080−051、851、302、203、201、PETI−5(すべてRichard Blaine International,Incorporated(Reading、PA)から入手可能)、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミドなどである。熱硬化性ポリイミドは、約180℃〜約260℃の温度で短時間(例えば、約10〜約120分、または約20〜約60分)で硬化させることができ、一般的に、数平均分子量が約5,000〜約500,000、または約10,000〜約100,000であり、重量平均分子量が約50,000〜約5,000,000、または約100,000〜約1,000,000である。また、支持基材の場合、300℃を超える温度で硬化させることが可能な熱硬化性ポリイミド、例えば、PYRE M.L.(登録商標)RC−5019、RC 5057、RC−5069、RC−5097、RC−5053、RK−692(すべてIndustrial Summit Technology Corporation(Parlin、NJ)から市販されている)、RP−46およびRP−50(両方ともUnitech LLC(Hampton、VA)から市販されている)、DURIMIDE(登録商標)100(FUJIFILM Electronic Materials U.S.A.,Inc.(North Kingstown、RI)から入手可能)、KAPTON(登録商標)HN、VNおよびFN(すべてE.I.DuPont(Wilmington、DE)から市販されている)が選択されてもよい。
【0055】
本明細書に開示されている中間転写部材のための支持基材として選択可能なポリアミドイミドの例は、VYLOMAX(登録商標)HR−11NN(N−メチルピロリドン中、15重量%溶液、T=300℃、M=45,000)、HR−12N2(N−メチルピロリドン/キシレン/メチルエチルケトン=50/35/15中、30重量%溶液、T=255℃、M=8,000)、HR−13NX(N−メチルピロリドン/キシレン=67/33中、30重量%溶液、T=280℃、M=10,000)、HR−15ET(エタノール/トルエン=50/50中、25重量%溶液、T=260℃、M=10,000)、HR−16NN(N−メチルピロリドン中、14重量%溶液、T=320℃、M=100,000)(すべて東洋紡績株式会社(日本)から入手可能である)、Solvay Advanced Polymers,LLC(Alpharetta、GA)から市販されているTORLON(登録商標)AI−10(T=272℃)である。
【0056】
本明細書に開示されている中間転写部材のために選択可能な特定のポリエーテルイミド支持基材の例は、ULTEM(登録商標)1000(T=210℃)、1010(T=217℃)、1100(T=217℃)、1285、2100(T=217℃)、2200(T=217℃)、2210(T=217℃)、2212(T=217℃)、2300(T=217℃)、2310(T=217℃)、2312(T=217℃)、2313(T=217℃)、2400(T=217℃)、2410(T=217℃)、3451(T=217℃)、3452(T=217℃)、4000(T=217℃)、4001(T=217℃)、4002(T=217℃)、4211(T=217℃)、8015、9011(T=217℃)、9075、9076であり、すべてSabic Innovative Plasticsから市販されている。
【0057】
一旦形成されると、支持基材は、任意の望ましい厚みおよび適切な厚みを有していてもよい。例えば、支持基材は、厚みが、約10〜約300ミクロン、例えば、約50〜約150ミクロン、または約75〜約125ミクロンであってもよい。
【0058】
所望な場合、任意成分の剥離層が中間転写部材に、例えば、本明細書に示される金属ジアルキルジチオホスフェート層の混合物の上に含まれていてもよい。剥離層は、トナーの洗浄性、さらなる現像画像を光伝導体から中間転写部材へと効率よく転写することを助けるために含まれていてもよい。
【0059】
剥離層が選択される場合、剥離層は、任意の望ましい厚みおよび適切な厚みを有していてもよい。例えば、剥離層は、厚みが約1〜約100ミクロン、約10〜約75ミクロン、または約20〜約50ミクロンであってもよい。
【0060】
任意成分の剥離層は、TEFLON(登録商標)に似た材料、例えば、フッ素化エチレンプロピレンコポリマー(FEP)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフルオロアルコキシポリテトラフルオロエチレン(PFA TEFLON(登録商標))、他のTEFLON(登録商標)に似た材料、シリコーン材料、例えば、フルオロシリコーンおよびシリコーンゴム、例えば、Silicone Rubber 552(Sampson Coatings(Richmond、Va)から入手可能)、(ポリジメチルシロキサン/ジブチルスズジアセテート、ポリジメチルシロキサンゴム100グラムあたり、DBTDAが0.45グラムの混合物、分子量Mが約3,500)、フルオロエラストマー、例えば、VITON(登録商標)として販売されるもの、例えば、VITON A(登録商標)、VITON E(登録商標)、VITON E60C(登録商標)、VITON E45(登録商標)、VITON E430(登録商標)、VITON B910(登録商標)、VITON GH(登録商標)、VITON B50(登録商標)、VITON E45(登録商標)、VITON GF(登録商標)といった種々の名称で市販されている既知のフッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレンのコポリマーおよびターポリマーを含んでいてもよい。VITON(登録商標)という名称は、E.I.DuPont de Nemours,Inc.の登録商標である。2種類の既知のフルオロエラストマーは、(1)フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレンのコポリマー群、VITON A(登録商標)として市販されている既知のもの、(2)フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレンのターポリマー群、VITON B(登録商標)として市販されている既知のもの、(3)フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレン、キュアサイトモノマーのテトラポリマー群、例えば、35mol%のフッ化ビニリデン、34mol%のヘキサフルオロプロピレン、29mol%のテトラフルオロエチレンを含み、2%のキュアサイトモノマーを含むVITON GF(登録商標)である。キュアサイトモノマーは、E.I.DuPont de Nemours,Inc.から入手可能なものであってもよく、例えば、4−ブロモペルフルオロブテン−1、1,1−ジヒドロ−4−ブロモペルフルオロブテン−1、3−ブロモペルフルオロプロペン−1、1,1−ジヒドロ−3−ブロモペルフルオロプロペン−1、または任意の他の適切な、既知の市販されているキュアサイトモノマーであってもよい。
【0061】
金属ジアルキルジチオホスフェートを含む、本明細書に示されている中間転写部材混合物(例えば、ポリイミド、金属ジアルキルジチオホスフェート(例えば、亜鉛ジアルキルジチオホスフェート)、ポリシロキサン、任意成分の導電性フィラー成分を含む)は、任意の適切な方法によって中間転写部材に配合されてもよい。例えば、既知の粉砕プロセスを用い、中間転写部材混合物の均一な分散物を得て、次いで、既知のドローバーコーティング法またはフローコーティング法を用い、個々の金属基材(例えば、ステンレス鋼基材など)にコーティングしてもよい。得られる個々の1つ以上の膜を、基材の上に保持しつつ、例えば、膜を約100℃〜約400℃、または約160℃〜約300℃に適切な時間、例えば、約20〜約180分、または約40〜約120分加熱することによって、高温で乾燥させてもよい。乾燥させ、室温(約23℃〜約25℃)まで冷却した後、この膜は、鋼鉄基材から自己剥離する。すなわち、膜は、外部からの補助なしに剥離する。得られた中間転写膜生成物は、厚みが、例えば、約15〜約150ミクロン、約20〜約100ミクロン、または約25〜約75ミクロンであってもよい。
【0062】
本明細書に開示されている混合物を堆積させるために選択される金属基材として、ステンレス鋼、アルミニウム、ニッケル、銅、これらのアロイ、ガラス板、および他の従来の典型的な既知の材料から選択されてもよい。
【0063】
中間転写部材混合物を作成するために選択される溶媒の例としては、ハロゲン化アルキレン、例えば、塩化メチレン、テトラヒドロフラン、トルエン、モノクロロベンゼン、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、ジメチルスルホキシド(DMSO)、メチルイソブチルケトン、ホルムアミド、アセトン、酢酸エチル、シクロヘキサノン、アセトアニリド、これらの混合物などが挙げられ、溶媒は、例えば、混合物成分の合計重量の約60〜約95重量%、または約70〜約90重量%の量で選択されてもよい。希釈剤を、中間転写部材混合物のために選択される溶媒と混合してもよい。上の例の希釈剤が、溶媒に対し、溶媒の重量を基準として約1〜約25重量%、1〜約10重量%の量で加えられ、希釈剤は、芳香族炭化水素、酢酸エチル、アセトン、シクロヘキサノン、アセトアニリドのような既知の希釈剤である。
【0064】
本明細書に示される中間転写部材は、ゼログラフィー式印刷システムを含め、多くの印刷システムおよび複写システムのために選択されてもよい。例えば、開示されている中間転写部材は、画像形成ステーションで、転写されるそれぞれの現像済トナー画像が画像形成ドラムまたは光伝導ドラムの上に形成され、これらの画像が、それぞれ現像ステーションで現像され、中間転写部材に転送されるようなマルチイメージングゼログラフィー機に組み込まれていてもよい。画像は、光伝導体上に作成され、順次現像され、次いで、中間転写部材に転写されてもよい。代替的な方法では、それぞれの画像が、画像形成ドラムまたは光伝導ドラムの上に形成され、現像され、次いで、見当どおりに中間転写部材に転写されてもよい。一実施形態では、多重画像形成システムは、カラー複写システムであり、複写されるそれぞれの色の画像が感光ドラムの上に形成され、現像され、中間転写部材に転写される。
【0065】
トナーの潜像が、感光ドラムから中間転写部材に転写された後、中間転写部材に、画像を受け入れる基材(例えば、紙)とともに熱および圧力をかけてもよい。次いで、中間転写部材の上のトナー画像を、画像の形状で基材(例えば、紙)に転写し、固定する。
【0066】
コーティング組成物は、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)中、Degussa Chemicalsから得たspecial carbon black 4、Industrial Summit TechnologyからPYRE−M.L.(登録商標)RC−5019として入手可能な、ピロメリット酸二無水物/4,4’−オキシジアニリンのポリアミド酸のポリイミド、BYK(登録商標)310としてBYK Chemicalから入手可能なポリエステル改質されたポリジメチルシロキサンの混合物を、初期の混合物の供給量を基準として、固形物が約13重量%になるように14/85.95/0.05の比率で撹拌することによって調製された。得られた中間転写部材の中間転写部材分散物を、ステンレス鋼基材の上に、厚み0.5ミリメートルでコーティングし、次いで、この混合物を、125℃で30分間、190℃で30分間、320℃で60分間加熱することによって硬化させた。得られた中間転写部材は、上の成分を所定の比率で含んでいるが、ステンレス基材から自己剥離せず、むしろこの基材に付着していた。水に3ヶ月浸した後、得られた中間転写部材は、基材からやっと自己剥離した。
【0067】
N−メチル−2−ピロリドン中、Degussa Chemicalsから得たspecial carbon black 4、Industrial Summit TechnologyからPYRE−M.L.(登録商標)RC−5019として入手可能な、ピロメリット酸二無水物/4,4’−オキシジアニリンのポリアミド酸のポリイミド、ELCO Corporationから得た亜鉛ジメチルジチオホスフェートElco 114、BYK Chemicalから得たポリエステル改質されたポリジメチルシロキサンBYK(登録商標)310を含むコーティング組成物を、初期の混合物の供給量を基準として、固形物が約13重量%になるように14/85.45/0.5/0.05の比率で撹拌しつつ撹拌することによって調製した。得られた中間転写部材のコーティング分散物を、ステンレス鋼基材の上に、厚み0.5ミリメートルでコーティングし、次いで、この混合物を、125℃で30分間、190℃で30分間、320℃で60分間加熱することによって硬化させた。得られた中間転写部材は、special carbon black 4、ピロメリット酸二無水物/4,4’−オキシジアニリンのポリアミド酸であるPYRE−M.L.(登録商標)RC−5019の混合物を含む中間体を加熱することによって硬化させ、作成したポリイミド、亜鉛ジメチルジチオホスフェート、ポリエステル改質されたポリジメチルシロキサンBYK(登録商標)310の上の成分を所定の比率で含んでおり、外部からのプロセスによる助けを必要とせず、ステンレス鋼からすぐに自己剥離した。
【0068】
中間転写部材は、コーティング組成物混合物のために、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物/4,4’−オキシジアニリンのポリアミド酸から作られるポリイミド(UBE America Inc.から得られるU−VARNISH A)、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物/フェニレンジアミンのポリアミド酸(HD MicroSystemsから得られるPI−2610)、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物/4,4’−オキシジアニリンのポリアミド酸(Unitech Corp.から得られるRP50)、または、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物/4,4’−オキシジアニリン/フェニレンジアミンのポリアミド酸(HD MicroSystemsから得られるPI−2525)を選択する以外は、実施例Iのプロセスを繰り返すことによって調製される。
【0069】
中間転写部材は、亜鉛ジメチルジチオホスフェートを、モリブデンジ(2−エチルヘキシル)ホスホロジチオエートMOLYVAN L(商標)(R.T.Vanderbilt Company,Inc.から得られる)と交換するか、または、アンチモンジメチルホスホロジチオエートVANLUBE 622(商標)(R.T.Vanderbilt Company,Incorporated)と交換する以外は、実施例Iのプロセスを繰り返すことによって調製される。
【0070】
実施例Iおよび比較例1の上の中間転写部材について、既知のASTM D882−97プロセスにしたがってヤング弾性率を測定した。各中間転写部材のサンプル(0.5インチ×12インチ)を、Instron Tensile Tester測定装置に置き、次いで、このサンプルを一定の引っ張り速度で破断するまで伸ばした。この間に、サンプルの伸長度に対する、得られた負荷を記録した。ヤング弾性率は、記録した曲線の初期の線形部分に対する任意の接線を取り、引っ張り応力を対応する歪みで割ることによって計算された。引っ張り応力は、負荷を、各試験サンプルの平均断面積で割ることによって計算された。結果を表1に記載する。
【0071】
実施例Iおよび比較例1の上の中間転写部材の表面抵抗も、High Resistivity Meterを用いて測定され、その結果を表1に記載する。
【0072】
【表1】

【0073】
亜鉛ジメチルジチオホスフェートを中間転写部材に組み込むことで、中間転写部材の機械的性質にも電気的性質にも、実質的に悪い影響はなかった。
【0074】
また、実施例Iの中間転写部材は、ステンレス鋼の上にさらなる剥離層を塗布する必要なく、基材から迅速に自己剥離したが、一方、比較例1は、自己剥離せず、ステンレス鋼基材の上に留まっており、水に3ヶ月浸した後にのみ剥離した。
【0075】
実施例Iおよび比較例1の中間転写部材について、Thermo−mechanical Analyzer(TMA)を用い、熱膨張係数(CTE)をさらに試験した。中間転写部材のサンプルをカミソリ刃および金属ダイを用いて4ミリメートル幅の試験片に切断し、次いで、この試験片を、空間が8ミリメートルになるように測定し、TMAクランプの間に取り付けた。あらかじめ、サンプルに0.05ニュートン(N)の力を加えた。2回目の熱サイクルからのデータを分析した。約−20℃〜約50℃の範囲の目的の温度点の間のデータから、TMAソフトウェアを用いて線形に合わせることによってCTE値を得た。
【0076】
実施例Iの部材のCTEは、約33.5ppm/Kであり、この値は、CTEを含まない比較例1の部材の値約35.1ppm/Kとほぼ同じであった。
【0077】
実施例Iの中間転写部材は、実施例Iの部材は、部材が最初に調製されるときにステンレス基材の上に剥離層コーティングを加える必要がないという点で、低コストで得られ、亜鉛ジメチルジチオホスフェートを含まない既知の多くの中間転写部材よりも約50%低コストであった。
【0078】
ステンレス鋼基材から剥離した後、得られた実施例Iの中間転写膜を、中間転写部材として使用してもよく、または、得られた膜を、ポリアミドのようなポリマーの支持基材の上にコーティングしてもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属ジアルキルジチオホスフェートを含む中間転写部材。
【請求項2】
ポリイミド、金属ジアルキルジチオホスフェート、ポリシロキサン、任意成分の導電性フィラー成分の混合物を含む、請求項1に記載の中間転写部材。
【請求項3】
フッ素化エチレンプロピレンコポリマー、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフルオロアルコキシポリテトラフルオロエチレン、フルオロシリコーン、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとテトラフルオロエチレンとのターポリマー、およびこれらの混合物からなる群から選択されるポリマー層をさらに含む、請求項1に記載の中間転写部材。
【請求項4】
前記ポリイミドが熱硬化性ポリイミドであり、前記金属ジアルキルジチオホスフェートが亜鉛ジアルキルジチオホスフェートである、請求項2に記載の中間転写部材。
【請求項5】
前記熱硬化性ポリイミドが、約260℃〜約325℃の温度で、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物/4,4’−オキシジアニリンのポリアミド酸およびピロメリット酸二無水物/4,4’−オキシジアニリンのポリアミド酸からなる群から選択されるポリアミド酸を硬化させて作られる、請求項4に記載の中間転写部材。
【請求項6】
前記金属ジアルキルジチオホスフェートのアルキルが、炭素原子を1〜約12個含む、請求項2に記載の中間転写部材。
【請求項7】
前記金属ジアルキルジチオホスフェートが、以下の式/構造によってあらわされ、
【化1】

式中、R、R、R、Rは、独立して、アルキル基である、請求項2に記載の中間転写部材。
【請求項8】
前記中間転写部材は、抵抗が約10〜約1013Ω/Sqである、請求項2に記載の中間転写部材。
【請求項9】
熱硬化性ポリイミド、亜鉛ジアルキルジチオホスフェート、ポリシロキサン、導電性フィラー成分の混合物を含み、前記亜鉛ジアルキルジチオホスフェートが、以下の式/構造を有し、
【化2】

式中、R、R、R、Rは、独立して、炭素原子が約1〜約10個のアルキルである、中間転写部材
【請求項10】
熱硬化性ポリイミド、亜鉛ジアルキルジチオホスフェート剥離剤、ポリシロキサン、導電性フィラー成分の混合物を含み、金属からの自己剥離特性をもつ中間転写部材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−226321(P2012−226321A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−68170(P2012−68170)
【出願日】平成24年3月23日(2012.3.23)
【出願人】(596170170)ゼロックス コーポレイション (1,961)
【氏名又は名称原語表記】XEROX CORPORATION
【Fターム(参考)】