説明

金属複合積層部品の製造方法

【課題】金属板と熱可塑性樹脂との密着性に優れ、且つ反りの少ない金属複合積層部品が得られ、特殊な金型や金属板の表面処理が必ずしも必要でなく、作業工程が簡易である、ポリフェニレンスルフィド樹脂及び/又は液晶性ポリマーからなる熱可塑性樹脂を金属板上に射出成形する、金属複合積層部品の製造方法を提供すること。
【解決手段】ポリフェニレンスルフィド樹脂及び/又は液晶性ポリマーからなる熱可塑性樹脂を金属板上に射出成型して金属複合積層部品を製造する際に、金型内表面の少なくとも金属板と金型内表面とが接触する部分全面に断熱層が形成された金型を用いる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属板上に射出成形により熱可塑性樹脂層を積層した金属複合積層部品の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、インサート成形、アウトサート成形、フープ成形等の成形方法により、熱可塑性樹脂を射出成形して、熱可塑性樹脂と金属部品とを複合化して製造した電気・電子部品が、家電製品、情報通信機器、自動車部品等に幅広く利用されている。
【0003】
また、熱可塑性樹脂と金属部品とを複合化した金属複合部品の中では、金属板の表面の一部または全面に熱可塑性樹脂を積層した金属複合積層部品が、強度等の機能性や、軽量性、意匠性等の点から、携帯電話機やノート型パーソナルコンピュータ等の小型の情報・通信機器の筐体として注目されている。
【0004】
かかる金属複合積層部品に用いる熱可塑性樹脂には、外部からの衝撃に耐えうる強度を有することや、製造効率の点から射出成形可能であることが望まれる。このため、機械的性質、耐熱性等に加え、優れた成形性を有するポリフェニレンスルフィド樹脂や液晶性ポリマーの金属複合積層部品への使用が検討されている。
【0005】
しかし、熱可塑性樹脂としてポリフェニレンスルフィド樹脂や液晶性ポリマーを用いて射出成形により金属複合積層部品を製造する場合には、これらの熱可塑性樹脂の線膨張率が、他の樹脂と比較して小さいものの、金属と比較すると大きいことや、低温の金属板と、非常に高い加工温度になっている熱可塑性樹脂とで成形後の収縮率が大きく異なることから、金型内では金属板と樹脂とが良好に密着していた成形品も、成形後には金属板と樹脂との密着性が低下してしまう問題がある。また、これらの熱可塑性樹脂は加工温度が非常に高いため、溶融状態の熱可塑性樹脂と低温の金属板とが金型内で接触することにより金属板表面の熱可塑性樹脂が急速に固化してしまい、通常の製造方法では、金属板と熱可塑性樹脂との密着性が優れた金属複合積層部品の製造が難しい問題がある。さらに、ポリフェニレンスルフィド樹脂や液晶性ポリマーを射出成型により金属板上に積層した場合には、得られた金属複合積層部品に反りが生じやすいことも問題である。
【0006】
このため、ポリフェニレンスルフィド樹脂や液晶性ポリマーを用いて金属複合積層部品を製造する場合、金属板と熱可塑性樹脂との密着性の問題から射出成形法を適用することができず、金属板と熱可塑性樹脂の成形品とを粘着テープや接着剤を用いて積層する煩雑な作業が必要である。
【0007】
かかる事情から、金属板上にポリフェニレンスルフィド樹脂や液晶性ポリマーを射出成形する際に、金属板と熱可塑性樹脂との密着性を改良し、且つ、得られる金属複合積層部品の反りの発生を低減する方法の開発が望まれている。
【0008】
熱可塑性樹脂と金属部品とからなる金属複合成形品における、熱可塑性樹脂と金属との密着性を改良する方法としては、例えば、スチレン重合体、ABS樹脂、あるいはその共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン等オレフィン重合体、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、塩化ビニール重合体又はその共重合体、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリエステル、ポリアセタール等の樹脂を用いるブロー成形法において、金型の金属部品と接触する部分の一部を特定の熱伝導率の耐熱性重合体により被覆する方法(特許文献1)が提案されている。
【0009】
しかし、特許文献1の実施例に記載の方法は、ABS樹脂を用いたブロー成型方法において、金型の、金型と金属部品(ボルト又はナット)との接触部分の一部を、特定の熱伝導率の耐熱性重合体で被覆することによりABS樹脂の充填不良を解消して、金属部品をABS樹脂から抜け難くする方法であって、ポリフェニレンスルフィド樹脂や液晶性ポリマー等の成形性に優れた樹脂を用いて射出成形する方法においては、そもそも充填不良の問題が生じにくいため、充填不良の解消による密着性の改良効果は望めないものであった。また、特許文献1の実施例で用いられている金属部品はボルトやナットのような熱可塑性樹脂との接触部分に溝を切られたものであるので、充填不良を解消することにより金属部品と熱可塑性樹脂との密着性を改良することができるが、金属板上に熱可塑性樹脂を積層した金属複合積層部品では、金属板と熱可塑性樹脂との接触部分が平滑面であるため、充填不良が解消されたとしても密着性の改良は望めない。さらに、特許文献1には反りの発生の問題についてはなんら開示されていない。
【0010】
金属部品とポリフェニレンスルフィド樹脂や液晶性ポリマーとの密着性の改善方法としては、例えば、特定の表面粗さとなるようにエッチング等の表面処理を施された金属部品とポリフェニレンスルフィド樹脂等の熱可塑性樹脂とを、射出成形等の方法により複合化する方法(特許文献2)や、金属部品を保持する、加熱装置及び冷却装置を備えた保持駒を用いて、保持駒の温度を熱可塑性樹脂の降温結晶化温度(Tc)以上の温度として金属部品を加熱した後に射出成形を行い、保持駒を150℃以下に急冷却した後に、金属部品と熱可塑性樹脂とを複合化した成形品を金型から取り出す方法(特許文献3)等が提案されている。
【0011】
しかし、特許文献2に記載の方法では、金属部品を前もってエッチング等の方法で表面処理しておく必要があり、必ずしも全ての金属に表面処理を適用できない点で問題がある。また、特許文献3に記載の方法では、加熱装置及び冷却装置を備えた特殊な金属部品の保持駒を使用する必要があり金属部品の保持駒の改造等にコストがかかること、保持駒の複雑な温度制御が必要であり金属部品と熱可塑性樹脂とを複合した成形品の製造工程が煩雑になること、及び、金型及び保持駒が繰り返し急激な温度変化を受けることとなり金型寿命が短くなること等の問題がある。
【0012】
さらに、特許文献2及び3には、金属部品と熱可塑性樹脂とを複合化した成形品に生じる反りの改善についてなんら開示されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開平07−178765号公報
【特許文献2】国際公開第2004/041533号パンフレット
【特許文献3】特開2008−132756号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、金属板と熱可塑性樹脂との密着性に優れ、且つ反りの少ない金属複合積層部品が得られ、特殊な金型や金属板の表面処理が必ずしも必要でなく、作業工程が簡易である、ポリフェニレンスルフィド樹脂及び/又は液晶性ポリマーからなる熱可塑性樹脂を金属板上に射出成形する、金属複合積層部品の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた。その結果、ポリフェニレンスルフィド樹脂及び/又は液晶性ポリマーからなる熱可塑性樹脂を金属板上に射出成型して金属複合積層部品を製造する際に、金型内表面の少なくとも金属板と金型内表面とが接触する部分全面に断熱層が形成された金型を用いることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には本発明は以下のものを提供する。
【0016】
(1) 金型内表面の少なくとも金属板と金型内表面とが接触する部分全面に断熱層が形成された金型を用いて、射出成形によりポリフェニレンスルフィド樹脂及び/又は液晶性ポリマーからなる熱可塑性樹脂を前記金属板上に積層する金属複合積層部品の製造方法。
【0017】
(2) 前記熱可塑性樹脂がポリフェニレンスルフィド樹脂からなる(1)記載の金属複合積層部品の製造方法。
【0018】
(3) 前記断熱層は、熱伝導率が5W/m・K以下である(1)又は(2)記載の金属複合積層部品の製造方法。
【0019】
(4) 前記断熱層は、ポリイミド樹脂を含む(1)から(3)いずれか記載の金属複合積層部品の製造方法。
【0020】
(5) 前記金属複合積層部品が、電気・電子製品の筐体である(1)から(4)いずれか記載の金属複合積層部品の製造方法。
【発明の効果】
【0021】
本発明の製造方法によれば、射出成形により、ポリフェニレンスルフィド樹脂及び/又は液晶性ポリマーを熱可塑性樹脂と金属板との密着性に優れた金属複合積層部品が得られる。このため、金属板と熱可塑性樹脂部品とを接着剤や粘着テープ等により積層する煩雑な作業が不要となり、高い生産効率で安価に金属複合積層部品を提供することができる。
【0022】
また、本発明の製造方法によれば、得られる金属複合積層部品に生じる反りを抑制できる。このため所望の形状の金属複合積層部品を安定して製造することができる。
【0023】
さらに、本発明の製造方法によれば、加熱装置及び冷却装置を備える保持駒等を備える金型を必ずしも用いる必要が無い。このため、金型の改造や、保持駒の複雑な温度制御が不要であり、簡易な工程によって低コストで金属複合積層部品を製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】実施例において製造した密着強度測定用試験片の模式図である。
【図2】実施例において反り量測定用試験片の製造に用いる金属板の模式図である。
【図3】実施例において製造した反り量測定用試験片の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の一実施形態について詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態になんら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
【0026】
本発明は、ポリフェニレンスルフィド樹脂及び/又は液晶性ポリマーからなる熱可塑性樹脂を射出成型により金属板上に積層して金属複合積層部品を製造する方法において、金型内表面の少なくとも金属板と金型内表面とが接触する部分全面に断熱層が形成された金型を用いることを特徴とする。以下、本発明について、熱可塑性樹脂、金属板、断熱層、成形方法、金属複合積層部品の順で説明する。
【0027】
[熱可塑性樹脂]
本出願の明細書及び特許請求の範囲において、「熱可塑性樹脂」とは、熱可塑性樹脂単独の材料のみならず、熱可塑性樹脂に各種の充填材、及び/又は、各種の添加剤を配合した熱可塑性樹脂組成物も意味する。
【0028】
本発明において使用する熱可塑性樹脂は、筐体として用いた場合の耐熱性の点から、荷重たわみ温度が250℃以上であることが好ましく、280℃以上がより好ましい。このため、本発明において使用する熱可塑性樹脂は、液晶性ポリマー及び/又はポリフェニレンスルフィド樹脂からなる。また、液晶性ポリマー及び/又はポリフェニレンスルフィド樹脂を用いることにより、機械的性質、電気的性質、寸法精度に優れる表面実装用の電気・電子部品を、成形性よく製造することが可能となる。
【0029】
ポリフェニレンスルフィド樹脂及び液晶性ポリマーの中では、より金属板と熱可塑性樹脂との密着性に優れた金属複合積層部品を得やすいことから、ポリフェニレンスルフィド樹脂を用いるのがより好ましい。
【0030】
本発明において、ポリフェニレンスルフィド樹脂及び/又は液晶性ポリマーは、本発明の目的を阻害しない範囲で、1種又は2種以上の他の熱可塑性樹脂と組み合わせて用いることができる。ポリフェニレンスルフィド樹脂及び/又は液晶性ポリマーと組み合わせることができる熱可塑性樹脂の具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリアセタール、変性ポリフェニレンエーテル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、弗素樹脂、熱可塑性エラストマー等が挙げられる。これらの熱可塑性樹脂は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0031】
〔ポリフェニレンスルフィド樹脂〕
本発明において熱可塑性樹脂として使用できるポリフェニレンスルフィド樹脂(ポリフェニレンチオエーテル系樹脂)としては、ポリフェニレンスルフィド骨格−(Ar−S−)−[式中、Arはフェニレン基を示す]を有する単独重合体及び共重合体が含まれる。
【0032】
フェニレン基(−Ar−)としては、例えば、p−フェニレン基、m−フェニレン基、o−フェニレン基、置換フェニレン基(例えば、C1−5アルキル基等の置換基を有するアルキルフェニレン基や、フェニル基等の置換基を有するアリールフェニル基)、p,p’−ジフェニレンスルホン基、p,p’−ビフェニレン基、p,p’−ジフェニレンエーテル基、p,p’−ジフェニレンカルボニル基等が例示できる。ポリフェニレンスルフィド系樹脂は、このようなフェニレン基で構成されるフェニレンスルフィド基のうち、同一の繰返し単位を用いたホモポリマーであってもよく、組成物の加工性の点から、異種繰返し単位を含むコポリマーであってもよい。
【0033】
ホモポリマーとしては、p−フェニレンスルフィド基を繰返し単位とする線状のものが好ましく用いられる。コポリマーとしては、p−フェニレンスルフィド基を主繰返し単位とし、m−フェニレンスルフィド基を含む組み合わせが好ましい。p−フェニレンスルフィド基を主繰返し単位とし、m−フェニレンスルフィド基を含むコポリマーの中では、耐熱性、成形性、機械的特性等の物性上の点から、p−フェニレンスルフィド基を60モル%以上含む線上のコポリマーがより好ましく、p−フェニレンスルフィド基を70モル%以上含む線上のコポリマーが特に好ましい。
【0034】
ポリフェニレンスルフィド樹脂は、比較的低分子量の線状ポリマーを酸化架橋又は熱架橋により溶融粘度を上昇させ、成形加工性を改良したポリマーであってもよく、2官能性モノマーを主体とするモノマーから縮重合によって得られる実質的に線状構造の高分子量ポリマーであってもよい。得られる成形物の物性の点からは、縮重合によって得られる実質的に線状構造ポリマーの方が好ましい。また、ポリフェニレンスルフィド樹脂としては、3個以上の官能基を有するモノマーを組み合わせて重合した分岐又は架橋ポリフェニレンスルフィド樹脂や、この樹脂を前記の線状ポリマーにブレンドした樹脂組成物も用いることができる。
【0035】
ポリフェニレンスルフィド樹脂としては、ポリフェニレンスルフィドやポリビフェニレンスルフィド(PBPS)の他、ポリフェニレンスルフィドケトン(PPSK)、ポリビフェニレンスルフィドスルホン(PPSS)等も使用できる。ポリフェニレンスルフィド樹脂は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
【0036】
〔液晶性ポリマー〕
本発明において熱可塑性樹脂として使用する液晶性ポリマーは、光学異方性溶融相を形成し得る性質を有する溶融加工性ポリマーである。異方性溶融相の性質は、直交偏光子を利用した慣用の偏光検査法により確認することができる。より具体的には、異方性溶融相の確認は、Leitz偏光顕微鏡を使用し、Leitzホットステージに載せた溶融試料を窒素雰囲気下で40倍の倍率で観察することにより実施できる。本発明に適用できる液晶性ポリマーは直交偏光子の間で検査したときに、たとえ溶融静止状態であっても偏光は通常透過し、光学的に異方性を示す。
【0037】
上記の液晶性ポリマーは特に限定されず、芳香族ポリエステル又は芳香族ポリエステルアミドであるのが好ましく、芳香族ポリエステル又は芳香族ポリエステルアミドを同一分子鎖中に部分的に含むポリエステルもその範囲にある。これらは60℃でペンタフルオロフェノールに濃度0.1重量%で溶解したときに、好ましくは少なくとも約2.0dl/g、さらに好ましくは2.0〜1.0dl/gの対数粘度(I.V.)を有するものが使用される。
【0038】
本発明に適用できる液晶性ポリマーとしての芳香族ポリエステル又は芳香族ポリエステルアミドとしては、芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族ヒドロキシアミン、芳香族ジアミンの群から選ばれた少なくとも1種以上の化合物に由来する繰返し単位を有する芳香族ポリエステル又は芳香族ポリエステルアミドが特に好ましい。
【0039】
より具体的には、
(1)主として芳香族ヒドロキシカルボン酸及びその誘導体の1種又は2種以上に由来する繰り返し単位からなるポリエステル;
(2)主として(a)芳香族ヒドロキシカルボン酸及びその誘導体の1種又は2種以上、(b)芳香族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸及びその誘導体の1種又は2種以上、及び、(c)芳香族ジオール、脂環族ジオール、脂肪族ジオール及びその誘導体の少なくとも1種又は2種以上、に由来する繰り返し単位からなるポリエステル;
(3)主として(a)芳香族ヒドロキシカルボン酸及びその誘導体の1種又は2種以上、(b)芳香族ヒドロキシアミン、芳香族ジアミン及びその誘導体の1種又は2種以上、及び、(c)芳香族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸及びその誘導体の1種又は2種以上、に由来する繰り返し単位からなるポリエステルアミド;
(4)主として(a)芳香族ヒドロキシカルボン酸及びその誘導体の1種又は2種以上、(b)芳香族ヒドロキシアミン、芳香族ジアミン及びその誘導体の1種又は2種以上、(c)芳香族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸及びその誘導体の1種又は2種以上、及び、(d)芳香族ジオール、脂環族ジオール、脂肪族ジオール及びその誘導体の少なくとも1種又は2種以上、に由来する繰り返し単位からなるポリエステルアミド等が挙げられる。さらに上記の構成成分に必要に応じ分子量調整剤を併用してもよい。
【0040】
本発明に適用できる液晶性ポリマーを構成する繰り返し単位を与える具体的な化合物の好ましい例としては、p−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸等の芳香族ヒドロキシカルボン酸;ハイドロキノン、レゾルシン、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、2,6−ジヒドロキシナフタレン、1,4−ジヒドロキシナフタレン、下記一般式(A)及び下記一般式(B)で表される化合物等の芳香族ジオール;テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、下記一般式(C)で表される化合物等の芳香族ジカルボン酸;p−アミノフェノール、p−フェニレンジアミン等の芳香族アミン類が挙げられる。
【0041】
【化1】

(X:アルキレン(C1−C4)、アルキリデン、−O−、−SO−、−SO−、−S−、−CO−より選ばれる基である。)
【化2】

【化3】

(Y:−(CH−(n=1〜4)、−O(CHO−(n=1〜4)より選ばれる基である。)
【0042】
〔充填材〕
熱可塑性樹脂に配合する充填剤の好適な例としては、ガラス繊維、アスベスト繊維、シリカ繊維、シリカ・アルミナ繊維、アルミナ繊維、ジルコニア繊維、窒化硼素繊維、窒化珪素繊維、硼素繊維、チタン酸カリウム繊維、金属の繊維状物等の繊維状充填材、カーボンブラック、黒鉛、シリカ、石英粉末、ガラスビーズ、ミルドガラスファイバー、ガラスバルーン、ガラス粉、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、カオリン、タルク、クレー、珪藻土、ウォラストナイト、酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、三酸化アンチモン、アルミナ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、フェライト、炭化珪素、窒化珪素、窒化硼素、各種金属粉末等の分粒状充填材、及び、マイカ、ガラスフレーク、各種金属箔等の板状充填材等が挙げられる。これらの充填材は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0043】
充填剤の熱可塑性樹脂への配合量は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に制限されない。典型的には、充填材は、熱可塑性樹脂100質量部に対して200質量部以下、より好ましくは100質量部以下となるように配合される。
【0044】
〔添加剤〕
熱可塑性樹脂に配合する添加剤としては、核剤、カーボンブラック、無機焼成顔料等の顔料、酸化防止剤、安定剤、可塑剤、滑剤、離型剤、及び、難燃剤等が挙げられる。これらの添加剤は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0045】
[金属板]
本発明で使用する金属板の材料は特に制限されず、例えば、銅、アルミ、鉄等の金属、燐青銅、ステンレス等の合金、異種の金属の貼合わせ体、これらのメッキ処理品等が挙げられる。材料がステンレスである場合の具体例としては、マルテンサイト系、オーステナイト系等のステンレス鋼が挙げられる。
【0046】
金属板の形状は、射出成形により熱可塑性樹脂を積層できれば特に制限されない。本発明において用いる金属板は、板状部の他に、ネジ止めするためのボスや、補強のためのリブ、歯車等の部品を取り付けるための挿入孔等、電気・電子製品等の最終製品を組み立てるために必要な種々の構成要素を有していてもよい。金属板と熱可塑性樹脂とが接触する部分の形状は特に制限されず、所望により、四角形、円形等、楕円形等の任意の形状を選択すればよい。また、金属板と熱可塑性樹脂とが接触する面の形状は特に制限されず、平面でも曲面であってもよい。金属板と熱可塑性樹脂とが接触する面は、単一の平面又は曲面には制限されず、金属板の平面又は曲面の内部に凸部や凹部を有していてもよい。
【0047】
金属板と熱可塑性樹脂とが接触する部分の面積は特に制限されないが、0.1〜20cmが好ましく、0.5〜10cmがより好ましい。金属板と熱可塑性樹脂との接触面積をかかる面積とすることにより、金属板と熱可塑性樹脂との密着性の改良効果、及び、得られる金属複合積層部品の反りの抑制効果が顕著に現れるためである。
【0048】
金属板の厚さは、特に制限されず、金属板の厚さは均一であっても均一でなくてもよい。金属板の厚さは、典型的には、0.1mm以上5mm以下であり、より好ましくは0.1mm以上3mm以下である。
【0049】
金属板は、熱可塑性樹脂と接触する箇所の表面を予め粗化処理して熱可塑性樹脂との密着を良くしてもよい。粗化処理の程度は、十点平均粗さ(Rz)で表して、8μm以上、好ましくは8〜15μm、特に10μm以上である。粗化処理は、研磨、メッキ、又はエッチング等の方法により行うことができる。
【0050】
[断熱層]
本発明の金属複合積層部品の製造方法では、金型内表面の少なくとも金属板と金型内表面とが接触する部分全面に断熱層が形成された金型を用いる。少なくとも金属板と金型内表面とが接触する部分全面に断熱層を形成することにより、射出成形時に金型内に高温の溶融樹脂が流入にすることよって金属板の温度が瞬時に上昇した後に、金属板及び金属板と接触する熱可塑性樹脂の温度が低下し難くなる。その結果、熱可塑性樹脂の固化が熱可塑性樹脂と金属板の表面とが十分に馴染んだ状態でゆっくりと進行すること、及び、金属板の温度低下が少なく、金属と樹脂の収縮量の差が小さくなることにより、金属板と熱可塑性樹脂とが十分に密着した金属複合積層部品が得られる。金型内表面に、金属板と接触するにもかかわらず断熱層がない部分が存在すると、その部分において金属板が金型により急速に冷却され、本発明の効果が十分に得られない。
【0051】
本発明において、「金属板と金型内表面とが接触する部分全面に断熱層が形成された」とは、金属板と金型内表面とが接触する部分が完全に断熱層により被覆されている場合のみならず、金属板を金型内に載置する際の僅かな位置のずれ等により、不可避的に金属板と金型内表面とが接触する部分に僅かに断熱層が形成されていない箇所が生じている場合も含む。具体的な断熱層の面積としては、金型内表面と金属板とが接触する部分の面積の90%以上が好ましく、95%以上がより好ましく、98%以上が特に好ましい。
【0052】
断熱層は、金型内の金属板と熱可塑性樹脂層との界面での温度低下を抑制できるものであれば材料等は特に限定されない。また、本発明において、金型は、金型内表面の少なくとも金属板と金型内表面とが接触する部分全面に断熱層が形成されていればよいが、金属板と熱可塑性樹脂との密着性の改良効果の点で、金型内表面全面に断熱層を形成することが好ましい。
【0053】
本発明において、金型内表面に形成される断熱層の熱伝導率は、5W/m・K以下であることが特に好ましい。断熱層の熱伝導率を上記の範囲に調整することで、金属板及び金属板と接触する熱可塑性樹脂の温度の低下を十分に抑制することができ、金属板と熱可塑性樹脂との密着性をより高めることができる。なお、断熱層の材料の熱伝導率は、レーザーフラッシュ法により熱拡散率、アルキメデス法により比重、示差走査熱量計(DSC)により比熱を測定することにより算出することができる。
【0054】
また、射出成形の際に金型内には高温の熱可塑性樹脂が流れ込むため、断熱層は成形の際の高温に耐えられるような耐熱性を備えることが必要になる。
【0055】
本発明の金属複合積層部品の製造方法において用いる断熱層の材料としては、ポリイミド樹脂を含むものがより好ましい。ポリイミド樹脂は上記熱伝導率が5W/m・K以下であり、射出成形の際の高温にも十分に耐える耐熱性を有するからである。
【0056】
本発明において好適に使用可能なポリイミド樹脂の具体例としては、ピロメリット酸(PMDA)系ポリイミド、ビフェニルテトラカルボン酸系ポリイミド、トリメリット酸を用いたポリアミドイミド、ビスマレイミド系樹脂(ビスマレイミド/トリアジン系等)、ベンゾフェノンテトラカルボン酸系ポリイミド、アセチレン末端ポリイミド、熱可塑性ポリイミド等が挙げられる。これらのポリイミド樹脂は二種以上を組み合わせて使用することができる。
【0057】
ポリイミド樹脂以外に、断熱層として好適に使用できる材料としては、例えば、テトラフルオロエチレン樹脂、ポリベンゾイミダゾール樹脂等が挙げられる。
【0058】
金型の内表面に断熱層を形成する方法は特に限定されず、例えば、高分子断熱層を形成しうるポリイミド前駆体等のポリマー前駆体の溶液を金型表面に塗布し、加熱して溶媒を蒸発させ、さらに加熱してポリマー化することによりポリイミド膜等の断熱層を形成する方法、又は、耐熱性高分子のモノマー、例えばピロメリット酸無水物と4,4−ジアミノジフェニルエーテルを蒸着重合させる方法等が挙げられる。平面形状の金型に関しては、高分子断熱フィルムを用い適切な接着方法により接着する方法、又は、粘着テープ状の高分子断熱フィルムを金型の所望の部分に貼付けて断熱層を形成する方法等で断熱層を形成することもできる。また、断熱層を形成した後に、さらにその表面にクローム(Cr)膜や窒化チタン(TiN)膜を形成することも可能である。
【0059】
[成形方法]
本発明において、金属複合積層部品を製造する際の成形方法は、金属板上に熱可塑性樹脂を射出成形により積層できる方法であれば特に制限されず種々の方法を用いることができる。
【0060】
本発明の方法において金属複合積層部品を成形する際に、金属板は予め加熱したものを用いてもよい。金属板が予め加熱されている場合、金属板の温度は、100〜300℃であるのが好ましく、140〜250℃であるのがより好ましい。金属板を予め加熱しておくことにより、より金属板と熱可塑性樹脂との密着性を高めることができる。
【0061】
本発明において、金属複合積層部品を製造する際の射出成形条件は、本発明の目的を阻害しない範囲で制限されず、使用する熱可塑性樹脂の種類、金属複合積層部品の形状等を考慮し、一般的な射出成形条件から適宜選択することができる。
【0062】
本発明において、金属板の上に積層される熱可塑性樹脂層の形状は、特に限定されない。熱可塑性樹脂層の厚さは均一であってもよく、不均一でもよい。また、熱可塑性樹脂層は、ネジ止めするためのボスや、補強のためのリブ、歯車等の部品を取り付けるための挿入孔等、電気・電子製品等の最終製品を組み立てるために必要な種々の構成要素を有していてもよい。
【0063】
本発明において、金属複合積層部品を製造する際の金型温度は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に制限されないが、50〜160℃であるのが好ましく、110〜150℃であるのがより好ましく、130〜150℃であるのが特に好ましい。金型温度を上記の範囲で設定することにより、より金属板と熱可塑性樹脂との密着性を高めることができる。
【0064】
[金属複合積層部品]
本発明の方法により製造される金属複合積層部品は、金属板上に熱可塑性樹脂が射出成形により積層されたものであれば特に制限されない。本発明の方法により製造される金属複合積層部品は、金属板と熱可塑性樹脂層との密着性に優れ、成形後の反りの発生が少ないため、種々の電気・電子製品の筐体として好適に使用される。本発明の方法により得られた金属複合積層部品を筐体として用いる好適な電気・電子製品の例としては、携帯電話機、ノート型パーソナルコンピュータ、デジタルカメラ、携帯情報端末(PDA)、携帯ゲーム端末等が挙げられる。
【実施例】
【0065】
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
【0066】
<材料>
ポリフェニレンスルフィド樹脂1(PPS1):ポリプラスチックス(株)製、フォートロン1150T7
ポリフェニレンスルフィド樹脂2(PPS2):ポリプラスチックス(株)製、フォートロン1140A6
液晶性ポリマー1(LCP1):ポリプラスチックス(株)製、ベクトラA460
金属板:SUS304製金属板
【0067】
<実施例1>
(断熱層形成)
金型としては、金属インサートを保持する保持駒を備えるものを使用した。金型のキャビティー全面にポリイミド樹脂ワニスを均一に塗布した後、金型を250℃で60分処理して断熱層を形成した。断熱層形成前と断熱層形成後の保持駒の寸法を測定し、断熱層を形成することにより生じた寸法差を断熱層の膜厚とした。
【0068】
(金属複合積層成形品の成形)
表1に記載の射出成形条件により、射出成形機((株)ソディック製、TR−40VR)を用いて、金型温度120℃で図1に記載の密着強度測定用試験片1を射出成形した。
【0069】
【表1】

【0070】
〔密着強度測定用試験片〕
密着強度測定用試験片を図1を用いて説明する。図1(a)は密着強度測定用試験片1の上面図であり、図1(b)は密着強度測定用試験片の側面図である。
【0071】
図1に示されるように、密着強度測定用試験片1はSUS304製の金属板11(縦50mm×横50mm×厚さ1mm)の上に、所定の熱可塑性樹脂を用いて熱可塑性樹脂層12を形成されている。熱可塑性樹脂層12は厚さ2mmであって、正方形部分13(縦18mm×横18mm)を有する。正方形部分13の中央には密着強度の測定時に荷重を印加する荷重印加部14(縦5mm×横9mm×高さ13mm)を備える。
【0072】
〔密着強度測定方法〕
テンシロンRTC−1325A(株式会社オリエンテック製)を用いて、密着強度測定用試験片1の熱可塑性樹脂層12が積層されていない両端を固定した後、密着強度測定用試験片1の荷重印加部14の幅9mmの面に対して、熱可塑性樹脂層12と荷重印加部14との結合部から4mmの場所に、押し込み速度1mm/minで荷重を印加し、剥離強度を測定した。
【0073】
<実施例2〜4>
熱可塑性樹脂をそれぞれ表2に記載の樹脂に変えること、及び、金型に装着した金属板に熱風を30秒間吹きつけ、金属インサートを約250℃に加熱した後に射出成形を行うことの他は、実施例1と同様にして密着強度測定用試験片1を成形し、密着強度を測定した。実施例2〜4で得られた金属複合積層部品の密着強度を表2に記す。
【0074】
<比較例1>
金型のキャビティーに断熱層を形成しないことの他は、実施例1と同様にして密着強度測定用試験片1を成形し、密着強度を測定した。比較例1で得られた金属複合積層部品の密着強度を表2に記す。
【0075】
<比較例2及び3>
表2に記載の熱可塑性樹脂を用いること、金型のキャビティーに断熱層を形成しないこと、及び、金型に装着した金属板に熱風を30秒間吹き付け、金属インサートを約250℃に加熱した後に射出成形を行うことの他は、実施例1と同様にして密着強度測定用試験片1を成形し、密着強度を測定した。比較例2及び3で得られた金属複合積層部品の密着強度を表2に記す。
【0076】
<実施例5>
実施例1と同様の条件にて、下記の図3に記載の反り量測定用試験片2を射出成形により製造した。得られた反り量測定用試験片2を用いて、下記の反り量測定法方に従い、得られた金属複合積層成形品の反り量を測定した。反り量の測定結果を表2に記す。
【0077】
〔反り量測定用試験片〕
反り量測定用試験片を図2及び図3を用いて説明する。図2(a)は反り量測定用試験片2の製造に用いる金属板21の上面図であり、図2(b)は反り量測定用試験片2の製造に用いる金属板21の側面図である。図3(a)は反り量測定用試験片2の上面図であり、図3(b)は、図3(a)に記載のA−A’線における反り量測定用試験片2の断面全である。
【0078】
反り量測定用試験片2は、図2に示される、中央に薄肉部22(厚さ0.5mm)を有する、四つ角を切り落とされた、金属板21(厚さ1.0mm)を用いて成形した。図3に示されるように、熱可塑性樹脂層23は、薄肉部22上の熱可塑性樹脂層23の厚さが0.5mmとなり、金属板21の外部の熱可塑性樹脂層の厚さが1.0mmとなるように、薄肉部22上部に射出成形により積層した。
【0079】
〔反り量測定方法〕
反り量測定用試験片2を水平なテーブル上に静置し、反り量測定用試験片2の9点(3点×3列)について、テーブルから試験片の上面の高さを画像測定器(クイックビジョン404PRO・CNC、株式会社ミツトヨ製)を用いて測定した。9点の測定結果のうち、最大の高さと最小の高さとの差を反り量とした。
【0080】
<実施例6>
断熱層の厚さを10μmとすることの他は、実施例5と同様にして反り量測定用試験片2を成形し、反り量を測定した。反り量の測定結果を表2に記す。
【0081】
<実施例7>
表2に記載の熱可塑性樹脂を用いることの他は、実施例5と同様にして反り量測定用試験片2を成形し、反り量を測定した。反り量の測定結果を表2に記す。
【0082】
<比較例4及び5>
表2に記載の熱可塑性樹脂を用いることの他は、比較例1と同様の条件にて、反り量測定用試験片2を射出成形により製造した。反り量の測定結果を表2に記す。
【0083】
【表2】

【0084】
実施例1〜4と比較例1〜3との比較により、金型内の金属板と金型内表面とが接触する部分に断熱層としてポリイミド膜を形成することにより、金属板と熱可塑性樹脂層との密着強度が著しく改良されることが分かる。また、実施例5〜7と比較例4及び5との比較により、金型内の金属板と金型内表面とが接触する部分に断熱層としてポリイミド膜を形成することにより、得られる金属複合積層部品に生じる反りの量を大幅に低減できることが分かる。
【0085】
また、実施例1と実施例2との比較から、金属板を予熱することにより、金属複合積層部品の金属板と熱可塑性樹脂との密着強度をさらに改良できることが分かる。
【符号の説明】
【0086】
1 密着強度測定用試験片
11 金属板
12 熱可塑性樹脂層
13 正方形部分
14 荷重印加部
2 反り量測定用試験片
21 金属板
22 薄肉部
23 熱可塑性樹脂層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金型内表面の少なくとも金属板と金型内表面とが接触する部分全面に断熱層が形成された金型を用いて、射出成形によりポリフェニレンスルフィド樹脂及び/又は液晶性ポリマーからなる熱可塑性樹脂を前記金属板上に積層する金属複合積層部品の製造方法。
【請求項2】
前記熱可塑性樹脂がポリフェニレンスルフィド樹脂からなる、請求項1に記載の金属複合積層部品の製造方法。
【請求項3】
前記断熱層は、熱伝導率が5W/m・K以下である請求項1又は2記載の表の金属複合積層部品の製造方法。
【請求項4】
前記断熱層は、ポリイミド樹脂を含む請求項1から3いずれか記載の金属複合積層部品の製造方法。
【請求項5】
前記金属複合積層部品が、電気・電子製品の筐体である請求項1から4いずれか記載の金属複合積層部品の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−104789(P2011−104789A)
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−259236(P2009−259236)
【出願日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【出願人】(390006323)ポリプラスチックス株式会社 (302)
【Fターム(参考)】