説明

鉄道模型

【課題】空間の利用効率および鉄道車両の再現性を向上しつつ、さらに車両に動きを加えることで興趣を高める。
【解決手段】鉄道模型100は、壁面160に固定するための背板110と、背板に固設され、鉄道車両を模した鉄道車両模型の一部であり少なくとも鉄道車両の先頭部を含む部分筐体112と、外部から制御情報を取得する情報取得部114と、部分筐体に設けられた変動体116と、取得された制御情報に応じて、変動体を異なる態様に変動させる変動制御部122とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道車両を模した鉄道模型に関する。
【背景技術】
【0002】
鉄道模型は、主として鑑賞を目的としているが、Nゲージやプラレール(登録商標)等、その走行動作を楽しむものもある。鉄道模型は、スケールが実物と比べ小さいながらも、形状や付属品の再現性は高くなる傾向にあり、その鉄道車両を詳細に再現すればするほど鉄道愛好者に喜ばれる。
【0003】
しかし、鉄道模型は、机上や床に配置して観賞するのが一般的で、鑑賞のためにある程度の設置領域(スペース)を確保する必要がある。特に、Nゲージやプラレール(登録商標)のように、走行動作までも楽しむ場合にはそれなりに広いスペースが必要であった。また、非観賞時においてまで、そのような広いスペースを占有する訳にはいかないので、鉄道模型の所有者は、非観賞時において鉄道模型を一時的に保管庫に保管し、観賞時において保管している鉄道模型を取り出すといった煩わしい思いをしていた。また、このような鉄道模型は、再現性を高めるべく精密にできているので、その移動の際に鉄道模型の部位が変形または欠落してしまうこともあった。
【0004】
そこで、陳列棚が設けられた陳列ケースを壁に掛け、その陳列棚に鉄道模型を陳列してスペースを確保する技術が知られている(例えば、特許文献1)。また、鉄道模型を奥行きのあるケースに組み込み、さらにそのケースを額縁に嵌入して壁に掛ける技術も開示されている(例えば、特許文献2)。かかる特許文献2の技術では、鉄道模型のみならず周囲の風景も模しており、背景画や木の葉の色等を交換して四季の情景を楽しむこともできる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−086731号公報
【特許文献2】特開2010−029616号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上述した特許文献1の技術では、鉄道模型を陳列するスペースを確保することはできるものの、鉄道模型は陳列棚に載置されているだけで固定されておらず、安定性に欠けていた。また、特許文献2の技術では、背景画や木の葉の色等を交換して周囲の情景を変化させることができるが、手作業で付け替えているだけで、ジオラマの延長に過ぎなかった。
【0007】
本発明は、このような課題に鑑み、空間の利用効率および鉄道車両の再現性を向上しつつ、さらに車両に動きを加えることで興趣を高めることが可能な、鉄道模型を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の鉄道模型は、壁面に固定するための背板と、背板に固設され、鉄道車両を模した鉄道車両模型の一部であり少なくとも鉄道車両の先頭部を含む部分筐体と、外部から制御情報を取得する情報取得部と、部分筐体に設けられた変動体と、取得された制御情報に応じて、変動体を異なる態様に変動させる変動制御部とを備える。
【0009】
変動体は、部分筐体の外面に視認可能に設けられた、ヘッドマーク、ヘッドライト、テールサイン、テールライト、戸閉め表示灯、室内灯、パンタグラフ、車輪、ワイパーの群から選択される1または複数を模した部分筐体の部位であり、変動制御部は、変動体を異なる表示態様に変動させてもよい。
【0010】
変動体はスピーカであり、変動体が発する音声は、車内アナウンス、車外アナウンス、駅構内放送、発車ベル、ドア開閉音、ドアチャイム音、踏切音、走行音、環境音の群から選択される1または複数の音声であり、変動制御部は、変動体を異なる音声態様に変動させてもよい。
【0011】
変動体は、スモークを生成し、変動制御部は、変動体を異なる動作態様に変動させてもよい。
【0012】
鉄道模型は、制御情報を保持する情報保持部と、日時を計時するタイマとをさらに備え、制御情報には、所定の日時と変動体と変動体の態様とが関連付けられ、変動制御部は、タイマによる現在の日時と制御情報における所定の日時を比較し、現在の日時が所定の日時に達していれば、所定の日時に関連付けられた変動体を、所定の日時に関連付けられた態様に変動させてもよい。
【0013】
鉄道模型は、制御情報を保持する情報保持部と、部分筐体周囲の環境状態を検知するセンサ部とをさらに備え、制御情報には、所定の環境状態の条件と変動体と変動体の態様とが関連付けられ、変動制御部は、センサ部が検知した環境状態が制御情報における所定の環境状態の条件を満たしていれば、所定の環境状態の条件に関連付けられた変動体を、所定の環境状態の条件に関連付けられた態様に変動させてもよい。
【0014】
変動制御部は、取得された制御情報に応じて、複数の変動体をそれぞれ異なる態様に連続して変動させてもよい。
【0015】
部分筐体と壁面の垂直線とは所定の傾斜角を為していてもよい。また、部分筐体は、壁面から垂直に立ち上がり、先頭部が壁面と略平行になるとしてもよい。
【0016】
部分筐体の先頭部は、占有面積が144cm以上であってもよい。
【発明の効果】
【0017】
以上説明したように本発明によれば、空間の利用効率および鉄道車両の再現性を向上しつつ、さらに車両に動きを加えることで興趣を高めることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】鉄道模型システムの概略的な関係を示した説明図である。
【図2】鉄道模型の外観を示した斜視図である。
【図3】鉄道模型の正面図である。
【図4】鉄道模型の左側面図である。
【図5】鉄道模型の電気的な接続状態を示す機能ブロック図である。
【図6】背板の壁面への固定を説明するための説明図である。
【図7】背板の壁面への固定を説明するための説明図である。
【図8】制御情報を説明するための説明図である。
【図9】リモコンの概略的な構成を示した外観図である。
【図10】車両発車時の制御情報を説明するための説明図である。
【図11】車両発車時の制御情報を説明するための説明図である。
【図12】車両走行時の制御情報を説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0020】
(鉄道模型システム10)
図1は、鉄道模型システム10の概略的な関係を示した説明図である。鉄道模型システム10は、鉄道模型100と、リモコン102とを含んで構成される。鉄道模型100は、鉄道車両を模した模型である。リモコン102は、赤外線、Bluetooth(登録商標)、IEEE802.11a/b/g/n等の無線通信を通じて、観察者の操作入力に対応したコマンドを鉄道模型100に出力する。以下、鉄道模型100の詳細な構成を説明する。
【0021】
(鉄道模型100)
図2は、本実施形態における鉄道模型100の外観を示した斜視図であり、図3は、鉄道模型100の正面図であり、図4は、鉄道模型100の左側面図であり、図5は、鉄道模型100の電気的な接続状態を示す機能ブロック図である。鉄道模型100は、背板110と、部分筐体112と、情報取得部114と、変動体116と、情報保持部118と、タイマ120と、変動制御部122とを含んで構成される。
【0022】
背板110は、プラスチック材、金属材、木材等で形成され、当該鉄道模型100を壁面160に固定するための連結部材の役割を担う。したがって、当該鉄道模型100を壁面160に固定するため、(1)背板110を壁面160に固定し、その後で部分筐体112を背板110に固設するか、また、(2)部分筐体112を背板110に固設した状態で壁面160に固定することとなる。
【0023】
図6および図7は、背板110の壁面160への固定を説明するための説明図である。まず、(1)背板110を壁面160に固定し、その後で部分筐体112を背板110に固設する手段として、図6(a)の斜視図のように、背板110に設けた貫通孔162を通じて、ねじ164でねじ止めするか、または、接着剤等を用いて貼着することで、背板110を壁面160に固定する。そして、図6(b)の断面図に示すように、背板110側面に設けられた、バネ等による弾性機能を有する突出部166と、部分筐体112に設けた溝部168とのラッチ構造によって部分筐体112を背板110に嵌合させる。
【0024】
かかる構成では、背板110が部分筐体112に覆われ露出しないため、観察者は、背板110を意識することなく、恰も壁面160から部分筐体112が飛び出しているかの如く錯覚する。また、背板110と部分筐体112とは、ラッチ構造を通じて着脱自在に構成されているため、背板110を壁面160に固定したまま、部分筐体112のみを容易に取り替えることが可能となる。
【0025】
このように、背板110と部分筐体112とを分離可能とする場合、例えば、背板110に情報取得部114、情報保持部118、タイマ120、変動制御部122を固定し、部分筐体112に設けられた変動体116との電気的接続を、ソケット等を通じて容易に着脱できるように構成する。こうして、所有者は、他の鉄道車両に関しても当該鉄道模型100を所有したければ、変動体116が設けられた他の鉄道車両の部分筐体112のみを購入すればよく、情報取得部114、情報保持部118、タイマ120、変動制御部122が設けられた背板110を固定したまま、容易に部分筐体112のみを交換し、様々な種類の鉄道模型100を楽しむことができる。
【0026】
ここで、壁面160は、主として、鉛直方向に延長される面を言うが、当該鉄道模型100を固定可能な剛性を有していれば水平面と為す角度は90°に制限されない。また、その面の表面形状も平面に限らず、凹凸形状、湾曲形状等様々な形状の面を対象にすることができる。
【0027】
また、(2)部分筐体112を背板110に固設した状態で壁面160に固定する手段として、例えば、部分筐体112と背板110とを一体的に形成し、図7(a)の背面図に示す背板110外面に設けた掛止孔170を、図7(b)の側面図に示すように、壁面160に設けた掛止具172に直接掛合するか、ワイヤを介して掛止具172に帳架させるか、または、接着剤等を用いて貼着する。かかる構成においても、背板110が部分筐体112に覆われ露出しないようにすることができるため、観察者は、背板110を意識することなく、恰も壁面160から部分筐体112が飛び出しているかの如く錯覚する。ここでは、部分筐体112と背板110とを一体的に交換することが可能である。
【0028】
また、当該鉄道模型100の電力源として乾電池を利用する場合、図7(a)のように、背板110外面に電池ボックス174を埋設してもよい。こうすることで、鉄道模型100を分解することなく、背板110と部分筐体112とを一体形成したまま、消耗した電池を交換することができる。
【0029】
さらに、当該鉄道模型100の電力源として商用電源を利用してもよく、商用電源を引き込むための電力線をそのまま鉄道模型100を帳架するワイヤとして用いることもできる。この場合、鉄道模型100にACアダプタを内蔵してもよいしACアダプタを別体に設けてもよい。このとき、後述する情報取得部114の通信機能部が商用電源を通じて電力線通信(PLC:Power Line Communication)を行う場合、ワイヤは、帳架手段、電力受電、有線通信といった複数の機能を同時に実現でき、部品点数と製造コストの削減を図ることが可能となる。
【0030】
部分筐体112は、背板110に固設され、鉄道車両模型の一部であり少なくとも鉄道車両の先頭部(鉄道車両を連結した場合の先端部位または後端部位)を含んで構成される。部分筐体112としては、既存または将来の様々な鉄道車両を適用することができる。ここでは、図2に示すように、ファンの多い、東京−大阪間を結ぶ寝台急行列車「銀河」にも使用された国鉄20系客車(ナハネフ22)を挙げて説明する。かかる国鉄20系客車はブルートレインのパイオニアであり、特急「あさかぜ」号として昭和33年に登場した初の固定編成寝台列車である。
【0031】
このような鉄道車両は、先頭である「顔」に相当する部分(先頭部)もさることながら、側面にも趣があり、例えば、図4の例では、側面も、青15号の外観色にクリーム色1号の帯が3本巻かれたデザインや、その帯と固定窓との配置バランスといった美観を備えている。そこで、鉄道車両の先頭部のみならず側面部分も観察者が観察できるように、部分筐体112の車両先頭方向176が、壁面160の垂直線と傾斜角、例えば、図6(b)の如く23.5度の角度を為すように、また、図6(c)の如く5.0度の角度を為すように部分筐体112を形成する。また、かかる傾斜角は、10.0度、15.0度、20.0度等任意に設定することができる。
【0032】
このとき、部分筐体112が壁面160から正面視左方向に飛び出しているかの如く構成すると、壁面160に対して垂直視しても、鉄道車両の先頭部と左側面部分とを両方観察することが可能となる。また、部分筐体112の先頭部を正面視左側に向けると、人は左から右にものを視認する傾向にあるため、鉄道車両が恰も自分に迫ってくるかのように錯覚する。これは、例えば、左から光が当てられ右に影ができる構図の絵画でも確認できる視覚効果である。本実施形態の鉄道模型100は、この視覚効果を利用して、観察者に対し、当該鉄道模型100の立体感や揺動感を喚起することができる。
【0033】
勿論、本実施形態の構成は、かかる傾斜角を設ける構成に限られず、部分筐体112を、壁面160から垂直に立ち上げ、先頭部が壁面160と略平行になるようにしてもよいことは言うまでもない。この場合、当該鉄道模型100が正面、すなわち自分に向かって飛び出しているように知覚されるので、鉄道模型100が自分に向かって走行しているような臨場感を得ることができる。
【0034】
また、本実施形態の鉄道模型100は、空間の利用効率を高められるので、部分筐体112を大きく形成することができる。例えば、部分筐体112の先頭部の占有面積を144cm(12cm×12cm)以上とすることで、大きさや細部に渡って再現性を高めることができ、その迫力も増すことが可能となる。また、占有面積は、225cm(15cm×15cm)以上、400cm(20cm×20cm)以上と大きい程、さらに再現性や迫力を増すことができる。
【0035】
情報取得部114は、例えば、有線の通信機器、または、Bluetooth(登録商標)、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)、IEEE802.11a/b/g/n等の無線の通信機器で構成され、通信網を通じて、所有者が所望する制御情報、時刻表情報、音声情報、画像情報等を取得する。かかる制御情報、時刻表情報、音声情報および画像情報は、他の電子機器によって入力された情報もしくはサーバ等に予め保持されている情報であり、その内容は後で詳述する。かかる情報取得部114は、必要に応じて着脱可能とする。
【0036】
また、情報取得部114は、リモコンI/Fを備えてもよい。リモコンI/Fは、赤外線等の無線通信を通じて、観察者のリモコン102の操作入力に対応したコマンドを取得する。変動制御部122は、かかるコマンドを読み取り、そのコマンドに基づいて各種処理を遂行する。
【0037】
また、情報取得部114は、自己の無線機器を通じて、インフラストラクチャモードにおけるアクセスポイントや、アドホックモードにおけるノードとしても機能する。通常、無線ネットワーク接続等のアクセスポイントを屋内に形成する場合、見通しの良い比較的高い位置に設置しなくてはならないので、その配置と存在感が問題になる。本実施形態においては、情報取得部114が部分筐体112内部に隠されるため、その存在感を観察者が意識することなく、また、当該鉄道模型100が壁面160に設置されることから、その情報取得部114からの電波が他の障害物によって遮断されることなく、その見通し空間を確保することができる。
【0038】
また、情報取得部114として、撮像装置や収音装置を設けることもできる。撮像装置は、レンズを通じて入射した光を撮像素子が光電変換し、その光電変換した画像情報を情報保持部118に記憶する。レンズは、鉄道模型100の外観を損なわないように小型の、例えばピンホールレンズとし、鉄道模型100を設置した壁面の正面を撮像できるように配置する。
【0039】
収音装置は、例えばコンデンサマイク、ダイナミックマイク、リボンマイク、圧電マイク、カーボンマイク等で構成され、人が発した音声や部屋の周囲音を収音し、その空気振動を電気信号に変換し音声情報として情報保持部118に記憶(録音)する。
【0040】
変動体116は、部分筐体112に設けられ、制御情報に基づく変動制御部122の制御信号に応じて、視覚的または聴覚的にその態様が変動する。かかる変動体116の詳細は、変動制御部122の動作と併せて後述する。
【0041】
情報保持部118は、HDD、フラッシュメモリ(SSD(Solid State Drive)等)、不揮発性RAM等の不揮発保存媒体で構成され、観察者が所望する制御情報、時刻表情報、音声情報、画像情報等を保持する。また、情報保持部118は、情報取得部114や変動制御部122と協働することで、NAS(Network Attached Storage)としても機能する。かかる構成により、鉄道模型100をアクセスポイントやノードとして機能させる場合と同様、情報保持部118を部分筐体112内部に隠すことができるため、その存在感を観察者が意識することなく、鉄道模型100で利用しない記憶領域をNASとして有効利用することが可能となる。
【0042】
タイマ120は、RTC(Real Time Clock)等で構成され、現在の日時を計時する。
【0043】
変動制御部122は、中央処理装置(CPU)、プログラム等が格納されたROM、ワークエリアとしてのRAM等を含む半導体集積回路により、鉄道模型100全体を管理および制御する。変動制御部122は、例えば、Linux、Windows(登録商標) Embedded等のOS(Operating System)上で構築される。また、変動制御部122は、情報取得制御部130、契機判定部132、駆動制御部134、照明制御部136、スモーク制御部138、音声制御部140としても機能する。
【0044】
情報取得制御部130は、情報取得部114を介して観察者が所望する制御情報、時刻表情報、音声情報、画像情報等を取得し、取得した各情報を情報保持部118に記憶する。
【0045】
契機判定部132は、情報保持部118に保持された制御情報に基づいて、変動体116を変動させる契機を判定する。例えば、制御情報に、所定の日時と変動体116と変動体116の態様とが関連付けられている場合、変動制御部122は、タイマ120による現在の日時と制御情報における所定の日時を比較し、現在の日時が所定の日時に達していれば、所定の日時に関連付けられた変動体116を、所定の日時に関連付けられた態様に変動させる。
【0046】
図8は、制御情報180を説明するための説明図である。制御情報180は、例えば、プログラムとして遂行できるように時系列に記載され、所定の日時182と、変動体116と、変動体116の態様184とが関連付けられている。例えば、図8の例では、2010年4月5日0:00において変動体116であるテールサインの表示態様をA駅に変更するという記述があるので、タイマ120が4月5日0:00に達すると、契機判定部132は、後述する駆動制御部134に対して、テールサインをA駅に変更するよう指示し、テールサインに関する一連の動作が完了すると制御情報180から、かかる記述を削除する。この制御情報180は、具体的にはXML(eXtensible Markup Language)文書などのマークアップ言語を使用して記述することができる。
【0047】
このようにプログラム形式を用いる構成により、観察者は、リモコン102等を通じて、その時点における変動体116の変動を楽しむのみならず、将来のある時点に対して変動体116を変動させることができるので、自他の記念日や鉄道関連の記念日等の報知、または、目覚まし等の時刻報知を受けることが可能となる。
【0048】
また、鉄道模型100に、部分筐体112周囲の気温、湿度、光量、音量等の環境状態を検知するセンサ部を設けた場合、制御情報180として、所定の環境状態の条件と、変動体116と、変動体の態様184とを関連付けることができ、変動制御部122は、センサ部が検知した環境状態が制御情報180における所定の環境状態の条件を満たしていれば、所定の環境状態の条件に関連付けられた変動体116を、所定の環境状態の条件に関連付けられた態様184に変動させる。例えば、鉄道模型100に光量を検知するセンサ部が設けられた場合、センサ部は、昼夜を判断し、光量が所定の環境状態の条件、例えば、輝度が所定値以下となったときそれを夜と判断し、契機判定部132は、後述する照明制御部136に対して、後述する変動体116としてのヘッドライトを点灯するよう指示する。
【0049】
かかる構成により、観察者は、センサ部が検知する環境状態に応じて、変動体116が不意に変動するのを楽しむことができる。また、環境状態の変化、例えば、時間推移や季節変化を、変動体116を通じて、直感的にかつ確実に把握することも可能となる。
【0050】
駆動制御部134は、契機判定部132の判定結果に基づいて、変動体116を異なる表示態様に変動させる。このとき、変動体116は、例えば、部分筐体112の外面に視認可能に設けられたた、ヘッドマーク、テールサイン192、パンタグラフ、車輪196、ワイパー、ドア200の群から選択される1または複数を模した部分筐体112の部位である。
【0051】
ここで、ヘッドマークは、部分筐体112の先頭部、車体側面、後尾部に取り付ける板(行先票、サボ)や方向幕であり、鉄道車両の行き先(途中駅、終着駅)、運行区間、路線名、種別、列車番号、愛称等を表示する。行き先を表示する方向幕は、行先字幕(行先表示幕)とも呼称されている。テールサイン192は、後尾部(本実施形態においては先頭部となる。)に取り付けるヘッドマークの呼称である。本実施形態の鉄道模型100は、国鉄20系客車を挙げているので、方向幕はテールサイン192となる。
【0052】
ヘッドマークやテールサイン192は、固定の行き先表示を背面からLED(Light Emitting Diode)で照射する構成としてもよいし、液晶ディスプレイ(LCD(Liquid Crystal Display))や有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等によってその都度適当な行き先を表示する構成とすることもできる。後者の場合、駆動制御部134は、制御情報180に基づいて、情報保持部118から所定の行き先を示す画像情報を取得し、そのLCDに画像情報を表示させる。ここで、駆動制御部134は、プログラムされた時間帯に応じて、または、時刻表にある特定の車両を模擬し、その車両の運行時刻とタイマ120の現在時刻とを同期させて、行き先を示す画像情報を変更してもよい。
【0053】
ここでは、ヘッドマークやテールサイン192に用いることが可能な画像情報を自由に創造することができ、また、画像情報単位で流通することも可能なので、例えば、既存の画像情報が全ての鉄道車両に対応していない場合、自らその画像情報を作成することも、作成した画像情報を鉄道愛好者間で共有することもできるようになる。こうして、画像情報は自然に増加し、観察者は、様々な画像情報を通じてヘッドマークやテールサイン192を楽しむことが可能となる。
【0054】
また、パンタグラフは、動力源となる電力を集電する装置を模しており、実物では、架線に集電舟を押圧し、関節構造または伸縮構造をとることで架線の高さ変換にも追従することができる。駆動制御部134は、例えば、ステッピングモータの回転を制御し、回転速度を減じるためのギヤに連結されたパンタグラフのポールの端部を駆動することでパンタグラフ自体を昇降する。ここで、駆動制御部134は、単に定速でパンタグラフを昇降するだけでなく、実際のパンタグラフの動きを考慮し、緩急をつけてパンタグラフを昇降する。こうして、より再現性を向上することができ、臨場感が高まる。
【0055】
また、車輪196は、部分筐体112下部の台車に形成された輪軸の円盤部分を模している。駆動制御部134は、制御情報180に基づきモータを回転し、その動力を輪軸に伝えて車輪196を回転する。ここでも、駆動制御部134は、単に定速で車輪196を回転するだけでなく、実際の車輪196の動き、例えば、走行開始時や停止時には緩やかに回転速度を漸増または漸減させ、走行が安定すると一定の回転速度に保つ等、緩急をつけて車輪196を回転する。こうして、より再現性を向上することができ、臨場感が高まる。
【0056】
ワイパーは、運転席のガラス窓に付着した雨滴や雪を排除し、視界を確保するワイパー装置を模している。駆動制御部134は、制御情報180に基づき、例えば、ステッピングモータの回転を制御し、回転速度を減じるためのギヤに連結されたワイパーのポールの端部を駆動することでワイパーの緩急をつけて左右に揺振することができる。
【0057】
ドア200は、部分筐体112の側面に設けられる。駆動制御部134は、制御情報180に基づいて、ステッピングモータの回転を制御し、その回転軸に設けられたピニオンの回転運動をドア200に設けられたラックの直線運動に変換して、ドア200を開閉する。ここでも、駆動制御部134は、単に定速でドア200を開閉するだけでなく、実際のドア200の動きを考慮し、緩急をつけてドア200を開閉する。また、後述する音声制御部140と連携し、そのドア200の開閉時にドア200の開閉音を加えることで、より再現性を向上することができ、臨場感を高めることが可能となる。
【0058】
照明制御部136は、契機判定部132の判定結果に基づいて、変動体116を異なる照明態様に変動させる。このとき、変動体116は、ヘッドライト、テールライト204、戸閉め表示灯、室内灯の群から選択される1または複数を模した部分筐体112の部位である。
【0059】
ヘッドライトやテールライト204は、鉄道車両の先頭部に設けられる前照灯または尾灯である。戸閉め表示灯は、車両の側面に表示させるライトであり、特に、ドア200が閉まっていない場合に点灯するものを言う。室内灯は、車両の室内のライトである。
【0060】
照明制御部136は、制御情報180に基づき、例えば、テールライト204を、時刻表に基づいて、昼に相当する時間帯は消灯し、夜に相当する時間帯は点灯する。また、照明制御部136は、部分筐体112のドア200が一つでも開いている場合、戸閉め表示灯を点灯する。
【0061】
スモーク制御部138は、契機判定部132の判定結果に基づいて、スモークを生成可能な変動体116を異なる動作態様、すなわち、スモークを生成する態様に変動させる。例えば、部分筐体112が模した鉄道車両が排気を伴う蒸気動車であった場合、部分筐体112には、蒸気動車の熱機関の排気を行う排気口が設けられ、部分筐体112の側面や上面に配される。また、部分筐体112が蒸気機関車であった場合、排気口として、燃焼に伴う煙を排煙する煙突、蒸気機関のピストンを動作させた水蒸気を排気するパイプ、排水のためのドレインバルブ、蒸気で鳴る汽笛等も有することとなる。
【0062】
変動体116は、例えば、振動体を設け超音波を発生させて水を霧化させたり、吐出口が極細に形成されたノズルから水を霧状に噴霧したりし、ドライアイスと湯水とを混合し白煙を生成したりすることで、スモークを模した気体を吐出することができる。本実施形態の鉄道模型100は、例えば、水蒸気を冷却してスモークとして用いる。かかる構成により、スモークの視覚的効果を楽しむのみならず、当該鉄道模型100を、室内の湿度を向上する保湿器または加湿器として機能させることができる。また、後述する音声制御部140と連携し、そのスモークの吐出時に排気音や汽笛を加えることで、より再現性を向上することができ、臨場感を高めることが可能となる。
【0063】
音声制御部140は、契機判定部132の判定結果に基づいて、情報保持部118の音声情報を参照し、変動体116を異なる音声態様に変動させる。このとき、変動体116は、スピーカ(図示せず)であり、変動体116の発する音声は、車内アナウンス、車外アナウンス、駅構内放送、発車ベル、ドア開閉音、ドアチャイム音、踏切音、走行音、環境音の群から選択される1または複数を模した音声である。
【0064】
車内アナウンスや車外アナウンスは、鉄道車両からそれぞれ車内、車外に対する、鉄道車両の運行に関する音声案内であり、例えば、次の停車駅、途中駅、終着駅、遅延情報、乗換案内等の情報を報知する音声である。かかる車内アナウンスと車外アナウンスとを部分筐体112の内外に設けられた異なるスピーカから連携して発することにより、再現性を向上し、臨場感を高めることが可能となる。
【0065】
駅構内放送(駅自動放送)は、駅の構内において、鉄道車両の発着や行先等の音声案内であり、発車ベルは、駅の構内において、鉄道車両の発車を報知するベル音である。
【0066】
ドア開閉音は、鉄道車両のドア200の開閉によるドア200やドア枠の摩擦や振動に伴って生じる音である。ドアチャイム音は、視覚障害者等に注意を喚起するため、ドア200の開閉に伴って発生させるチャイム音である。
【0067】
踏切音は、踏切において、鉄道車両の通過を報知するための警報音である。ただし、踏切は地上側に固定されているので、走行車両からはその踏切音は短時間しか聞こえない。したがって、音声制御部140は、例えば、ドップラー効果による音程の変化を再現する短時間の踏切音をスピーカに発生させることで、観察者に鉄道車両が実際に踏切を通過したかのような臨場感を与えることができる。
【0068】
走行音は、鉄道車両の走行中に発せられるモータ音や車輪とレール、および鉄道車両自体の摩擦や振動に伴って発生する音であり、例えば、部分筐体112の内側の車輪196の近くにスピーカを位置させることでより臨場感を演出できる。トンネルや鉄橋を走行する音も走行音に含まれる。環境音は、乗務員、乗客同士の会話音等の音である。
【0069】
さらに、音声制御部140は、通信網を通じて、例えば同室内に設置された汎用のパーソナルコンピュータ(以下、パソコンと称す。)等と通信を行い、パソコンのスピーカや通信専用のスピーカに駅構内放送や発車ベルを出力させるとしてもよい。そして、音声制御部140は、駆動制御部134と連動し、例えば、ドア200の開閉に合わせてドア開閉音をスピーカに出させたり、車輪196の回転に連動して走行音や踏切音をスピーカに出させたりする。
【0070】
また、音声制御部140は、その他実物およびその周辺物で発生すると思われる音声を擬似的に再現して発生する。さらに、情報保持部118は、所有者が実際の鉄道車両周辺で収録した任意の音声を保持することができ、音声制御部140は、かかる収録した音声を、スピーカを通じて再生することが可能である。
【0071】
(その他の変動体116)
表示部は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等で構成され、例えば、鉄道模型の運転席や客席の窓、運転席や客席のドア200を開けた位置等に配置され、タイマ120による現在の日時等を表示することができる。
【0072】
(リモコン)
図9は、リモコン102の概略的な構成を示した外観図である。観察者は、リモコン102の、例えば、鉄道模型100の電源をON/OFFするボタン102a、鉄道模型100のテールライト204を点灯させるボタン102b、テールサイン192を変更させるボタン102c等を押下し、変動制御部122は、その観察者入力に応じて変動体116を異なる態様に変動させる。このようなリモコン102を用いることで、コンピュータに関する専門知識が少ない観察者であっても、容易に鉄道模型100における変動体116の変動を楽しむことができる。
【0073】
上述したように、鉄道模型100では、変動体116の変動を単体の動作として説明したが、変動制御部122は、取得された制御情報180に応じて、複数の変動体116をそれぞれ異なる態様に連続して変動させることができる。以下、その典型例を2つ説明する。
【0074】
(典型例1:車両発車時)
図10および図11は、車両発車時の制御情報180を説明するための説明図である。観察者がリモコン102を通じて車両発車ボタン102dを押下すると、表示部から現在の日時の表示を削除し、契機判定部132は、情報保持部118に保持された車両発車に関する図10に示すような制御情報180を読み出す。ただし、ここでは所定の日時182が、観察者がリモコン102を押下してからの相対時間で表されている。
【0075】
まず、初期設定として、駆動制御部134は、ドア200を開状態とし(S300)、テールサイン192を例えば「銀河」に設定する(S302)。同時に、照明制御部136は、テールライト204と戸閉め表示灯206と室内灯208とを点灯する(S304、S306、S308)。
【0076】
そして、音声制御部140は、情報取得部114の通信機能を通じて、別体に設けられたパソコンに例えば「急行銀河号、大阪行き、間もなく発車致します。閉まるドアにご注意ください。」等の駅構内放送を出力させ(S310)、鉄道模型100外側に設置されたスピーカに発車ベルを出力させる(S312)。そして、駆動制御部134が、ドア200を閉状態にするのと並行して(S314)、音声制御部140は、鉄道模型100の外側に設置されたスピーカにドア開閉音「ガチャン」を出力させる(S316)。ドア200が閉状態になると、照明制御部136は、戸閉め表示灯206を消灯する(S318)。
【0077】
続いて、駆動制御部134は、車輪196の回転を開始し(S320)、音声制御部140は、鉄道模型100の外側に設置されたスピーカに走行音(走行開始時は「ガタン」)を出力させる(S322)。少し時間をおいて、音声制御部140は、鉄道模型100の内部に設置されたスピーカに、例えば「ご乗車ありがとうございます。この列車は、急行銀河号、大阪行きです。停車駅および到着時刻をご案内致します。」といった車内アナウンスを出力させる(S324)。ここでは車両の速度が高くなっていることを連想させるべく、走行音の周期を「ガタンゴトン」と早める。このように複数の変動体116をそれぞれ異なる態様に連続して変動させることで、部分筐体112の再現精度と、変動体116の再現精度が相乗的に互いを引き立て、リアリティや臨場感を最大限引き出すことが可能となる。
【0078】
(典型例2:車両走行時)
図12は、車両走行時の制御情報180を説明するための説明図である。上述した図10の車両発車時の後、継続して、または、観察者がリモコン102を通じて車両走行ボタン102eを押下すると、契機判定部132は、情報保持部118に保持された車両発車に関する図12に示すような制御情報180を読み出す。ただし、ここでは、制御情報180が時系列に限定されていない。
【0079】
音声制御部140は、制御情報180に従って、情報保持部118から音声情報を取得し、例えば、スピーカに、走行音(S350)、踏切音(S352)、環境音(S354)を適切な比でランダムに抽出および出力し、または、東京から大阪の走行区間を忠実に再現するように抽出および出力する。かかる走行音には、トンネルや鉄橋を走行する音も含まれ、踏切音にはドップラー効果による効果音も含まれる。また、非常に低い確率で、パンタグラフと架線との火花を伴う接触音(スパーク音)等をスピーカに出力させることで(S356)、さらなる臨場間を喚起させることができる。
【0080】
このような制御情報や時刻表情報、音声情報、画像情報等は、上述したように、自己で新たに創造することもできれば、通信網を通じて他が生成した情報を取得することもできる。例えば、鉄道愛好者のコミュニティサイト等においてこのような情報を公開することで、鉄道愛好者間で様々な種類の情報を共有することが可能となる。
【0081】
以上、説明した鉄道模型100によって、壁面160周囲の空間の利用効率を向上し、鉄道模型100をむやみに移動しないことで、移動の際に車両の部位が変形または欠落するのを防止する。また、空間の利用効率を高めることで鉄道模型100の大きさを制限する必要がなく、大きさや細部に渡って再現性を高めることができる。さらに、壁面160に設置する構成により、観察者は、自分の目線の高さで鉄道模型100を観察することができ、その鉄道模型100の迫力をより感応することが可能となる。
【0082】
また、観察者は、その鉄道模型100の各変動体116を自分の意志に基づいて操作することができ、鉄道を運用しているかの如く満足感を得ることができる。さらに、様々な変動体116が連動することで、再現性や臨場感を向上することができ、興趣を高めることが可能となる。
【0083】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【産業上の利用可能性】
【0084】
本発明は、鉄道車両を模した鉄道模型に利用することができる。
【符号の説明】
【0085】
100 …鉄道模型
110 …背板
112 …部分筐体
114 …情報取得部
116 …変動体
118 …情報保持部
120 …タイマ
122 …変動制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
壁面に固定するための背板と、
前記背板に固設され、鉄道車両を模した鉄道車両模型の一部であり少なくとも該鉄道車両の先頭部を含む部分筐体と、
外部から制御情報を取得する情報取得部と、
前記部分筐体に設けられた変動体と、
取得された前記制御情報に応じて、前記変動体を異なる態様に変動させる変動制御部と、
を備えることを特徴とする鉄道模型。
【請求項2】
前記変動体は、前記部分筐体の外面に視認可能に設けられた、ヘッドマーク、ヘッドライト、テールサイン、テールライト、戸閉め表示灯、室内灯、パンタグラフ、車輪、ワイパーの群から選択される1または複数を模した前記部分筐体の部位であり、
前記変動制御部は、前記変動体を異なる表示態様に変動させることを特徴とする請求項1に記載の鉄道模型。
【請求項3】
前記変動体はスピーカであり、前記変動体が発する音声は、車内アナウンス、車外アナウンス、駅構内放送、発車ベル、ドア開閉音、ドアチャイム音、踏切音、走行音、環境音の群から選択される1または複数の音声であり、
前記変動制御部は、前記変動体を異なる音声態様に変動させることを特徴とする請求項1または2に記載の鉄道模型。
【請求項4】
前記変動体は、スモークを生成し、
前記変動制御部は、前記変動体を異なる動作態様に変動させることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の鉄道模型。
【請求項5】
前記制御情報を保持する情報保持部と、
日時を計時するタイマと、
をさらに備え、
前記制御情報には、所定の日時と前記変動体と該変動体の態様とが関連付けられ、
前記変動制御部は、前記タイマによる現在の日時と前記制御情報における所定の日時を比較し、該現在の日時が該所定の日時に達していれば、該所定の日時に関連付けられた変動体を、該所定の日時に関連付けられた態様に変動させることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の鉄道模型。
【請求項6】
前記制御情報を保持する情報保持部と、
前記部分筐体周囲の環境状態を検知するセンサ部と、
をさらに備え、
前記制御情報には、所定の環境状態の条件と前記変動体と該変動体の態様とが関連付けられ、
前記変動制御部は、前記センサ部が検知した環境状態が前記制御情報における所定の環境状態の条件を満たしていれば、該所定の環境状態の条件に関連付けられた変動体を、該所定の環境状態の条件に関連付けられた態様に変動させることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の鉄道模型。
【請求項7】
前記変動制御部は、取得された前記制御情報に応じて、複数の前記変動体をそれぞれ異なる態様に連続して変動させることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の鉄道模型。
【請求項8】
前記部分筐体と前記壁面の垂直線とは所定の傾斜角を為していることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の鉄道模型。
【請求項9】
前記部分筐体は、前記壁面から垂直に立ち上がり、前記先頭部が前記壁面と略平行になることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の鉄道模型。
【請求項10】
前記部分筐体の先頭部は、占有面積が144cm以上であることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の鉄道模型。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−224078(P2011−224078A)
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−95091(P2010−95091)
【出願日】平成22年4月16日(2010.4.16)
【出願人】(510108191)国内鉄道周辺管理合同会社 (1)
【Fターム(参考)】