説明

鉄道車両

【課題】断路器の固定部は変圧器と、可動部はパンタグラフと接続されることによって、鉄道車両の信頼性を向上させることができる。
【解決手段】第1のパンタグラフ2は、鉄道車両1の前方に設けられる。第1の断路器12は、第1のパンタグラフ2に接続される。第2のパンタグラフ3は、鉄道車両1の後方に設けられる。第2の断路器13は、第2のパンタグラフ3に接続される。変圧器5は、第1の断路器12と第2の断路器13と接続される。第1の断路器12の可動部121は、第1のパンタグラフ2と接続され、第1の断路器12の固定部122は、変圧器5と接続される。第2の断路器13の可動部121は、第2のパンタグラフ3と接続され、第2の断路器13の固定部122は、変圧器5と接続される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道車両に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、例えば駆動電力が交流の鉄道車両(以下、交流車両と表記)には、パンタグラフ、断路器及び変圧器が設けられている。
【0003】
パンタグラフは、例えば鉄道車両の屋根の上に設けられている。また、パンタグラフは、鉄道車両の進行方向の前方側及び後方側のそれぞれに設けられている。断路器は、当該パンタグラフの各々に接続されている。変圧器は、遮断器を介して、パンタグラフの各々に接続された断路器の両方と接続されている(例えば、特許文献1を参照)。
【0004】
断路器は、通常、パンタグラフと接続された固定部及び遮断器を介して変圧器と接続された可動部によって構成されている。この断路器は、可動部が回転し、可動部に取り付けられている腕が固定部に接したり離れたりすることによって、電力回路の無負荷時の電圧を開閉する。
【0005】
上記したような鉄道車両は、一方のパンタグラフが稼動している場合、他方のパンタグラフは待機状態にあり、稼動しているパンタグラフが例えば故障した場合、待機状態にあるパンタグラフが稼動する仕組みとなっている。これにより、鉄道車両は、冗長性の高い構成となっている。
【0006】
このような鉄道車両が駆動する場合、鉄道車両のパンタグラフが破損した場合の当該パンタグラフより後方に配置される機器への拡大事故を最小にするため、鉄道車両の進行方向の後方側のパンタグラフを上げ、進行方向の前方側のパンタグラフは下げ、当該後方側のパンタグラフに接続されている断路器を閉じて変圧器に電力を供給する場合が多い。
【特許文献1】特開平2−290770号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述したように、従来の断路器は、固定部がパンタグラフと接続されており、可動部が遮断器を介して変圧器と接続されている構成となっている。
【0008】
変圧器に接続するための導体と断路器の可動部との接続部は、当該可動部側と接続している都合上、例えば平編線やより線等の可とう導体によって接続されている。当該可動部に接続されている平編線やより線は、例えば鉄道車両の走行による風、振動または断路器の開閉を繰り返すことによって、素線の断線が徐々に進行し、いずれは断線してしまう。
【0009】
ここで、従来の断路器において、例えば可動部に接続されている平編線またはより線が断線し、当該断線した平編線またはより線の先が鉄道車両の車体と接触する、または当該車体との絶縁距離を確保できない状態になった場合は、変圧器側が車体に接地された状態になってしまうため、平編線またはより線が断線していない断路器側のパンタグラフを上げ、当該パンタグラフに接続されている断路器を閉じたとしても、当該接地された状態を回避することができないという問題がある。
【0010】
また、断路器の可動部に取り付けられている腕が折れる等の故障が発生した場合であっても、同様の問題が生じるおそれがある。
【0011】
これにより、車両としては、その後一切の通電、走行ができなくなってしまう。また、特に交流車両の場合は、変電所からの送電電圧が高いので、鉄道車両の屋根の上に上がることは非常に危険であり、救援車両による移動ができるまで本線上で立ち往生したままとなってしまう。
【0012】
また、送電を停止することによって、作業者が、鉄道車両の屋根の上に上がり応急処置をすることも可能であるが、その場合には、き電区間は全て停電するため、その区間にある車両は走行できないばかりでなく、乗客へのサービス電源も絶たれてしまうので、非常に好ましくない。
【0013】
そこで、本発明の目的は、信頼性を向上させることが出来る鉄道車両を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記課題は、車両に設けられた第1のパンタグラフと、前記第1のパンタグラフと接続された第1の断路器と、前記車両に設けられ、前記第1のパンタグラフとは異なる第2のパンタグラフと、前記第2のパンタグラフと接続された第2の断路器と、前記第1の断路器と前記第2の断路器と接続された変圧器とを有し、前記第1の断路器の可動部は前記第1のパンタグラフと接続され、前記第1の断路器の固定部は前記変圧器と接続され、前記第2の断路器の可動部は前記第2のパンタグラフと接続され、前記第2の断路器の固定部は前記変圧器と接続されることを特徴とする鉄道車両によって達成することができる。
【0015】
上記課題は、車両に設けられたパンタグラフと、前記パンタグラフと接続された断路器と、前記断路器と接続された変圧器とを有し、前記断路器の可動部は前記パンタグラフと接続され、前記断路器の固定部は前記変圧器と接続されることを特徴とする鉄道車両によって達成することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、鉄道車両の信頼性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面を参照して、本発明の各実施形態について説明する。
【0018】
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態について、図1から図3を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る鉄道車両1の概略を当該鉄道車両1の側面から示す図である。図2は、図1に示される鉄道車両1の概略を当該鉄道車両1の上面から示す図である。図3は、図1に示される鉄道車両1における電力回路の概略を示す図である。
【0019】
駆動電力が交流である鉄道車両1の例えば屋根の上には、図1から図3に示すように、第1のパンタグラフ2、第2のパンタグラフ3、第1の断路器12及び第2の断路器13が設けられており、鉄道車両1の例えば床下には、変圧器5が設けられている。
【0020】
第1のパンタグラフ2は、鉄道車両1の進行方向の前方側に設けられており、架線(図示せず)からの電流を集電する。第2のパンタグラフ3は、例えば鉄道車両1の進行方向の後方側に設けられており、第1のパンタグラフ2と同様に、架線からの電流を集電する。
【0021】
鉄道車両1は、第1のパンタグラフ2が稼動状態の場合、第2のパンタグラフ3は待機状態にあり、第2のパンタグラフ3が稼動状態の場合、第1のパンタグラフ2は待機状態にある構成となっている。
【0022】
第1の断路器12は、第1のパンタグラフ2に接続され、第2の断路器13は、第2のパンタグラフ3に接続されている。第1及び第2の断路器は、鉄道車両1に設けられる電力回路が無負荷状態のときの電圧を開閉する機能を有する。
【0023】
第1のパンタグラフ2から電力を供給するための導体と第1の断路器12の後述する可動部とは、例えば平編線22によって接続される。同様に、第2のパンタグラフ3から電力を供給するための導体と第2の断路器13の後述する可動部とは、例えば平編線23によって接続される。
【0024】
変圧器5は、第1の断路器12と第2の断路器13のそれぞれに接続されている。また、変圧器5と第1の断路器及び第2の断路器との間には遮断器4が設けられている。遮断器4は、鉄道車両1の屋根の上に設けられており、鉄道車両1の床下に設けられている変圧器5に接続されている。
【0025】
なお、上記した第1のパンタグラフ2、第2のパンタグラフ3及びそれらを接続するための導体等は、鉄道車両1の車体との絶縁距離を取るため、例えば支持碍子6によって支持される構成となっている。
【0026】
次に、図4を参照して、第1の断路器12の構成について説明する。図4は、第1の断路器12の拡大図である。なお、第2の断路器13についても、図4に示す第1の断路器12と同様の構成である。
【0027】
図4に示すように、第1の断路器12は、前述した可動部121及び固定部122を備える。可動部121は、第1の断路器12を開閉するための腕123を有し、当該可動部121が回転することによって腕123が固定部122に接したり離れたりする。これにより、第1の断路器12は、鉄道車両1における電力回路の無負荷時の電圧を開閉する。また、可動部121は、第1のパンタグラフ2と接続され、固定部122は、遮断器4を介して、変圧器5と接続される。
【0028】
次に、前述した鉄道車両1の第1の断路器12の可動部121に接続されている、例えば平編線22が断線した場合の動作について説明する。なお、このとき、第1のパンタグラフ2が稼動状態にあり、第2のパンタグラフ3が待機状態にあるものとして説明する。
【0029】
平編線22が断線し、例えば鉄道車両1の車体に当該平編線22が接地された場合、第1のパンタグラフ2から変圧器5に電力を供給することができないため、第1のパンタグラフ2から第2のパンタグラフ3に稼動を切り替える必要がある。
【0030】
この場合、第1のパンタグラフ2を下げ、第2のパンタグラフ3を上げ、第2の断路器13を閉じることによって、第1のパンタグラフ2から第2のパンタグラフ3へ稼動を切り替える。
【0031】
可動部121は、第1のパンタグラフ2と接続されているため、第1のパンタグラフ2から第2のパンタグラフ3へ稼動を切り替えたとき、断線した平編線22は、稼動している第2のパンタグラフ3から変圧器5までの回路とは完全に切り離されるため、上記した平編線22が接地された状態を回避することができる。
【0032】
上記したように本実施形態においては、第1の断路器12の可動部121は第1のパンタグラフ2と、固定部122は変圧器5と接続されることによって、当該可動部121に接続されている平編線22が断線し、当該平編線22が接地された状態になった場合であっても、第1のパンタグラフ2を第2のパンタグラフ3に稼動を切り替えたとき、当該接地された状態を回避することができるため、鉄道車両1の信頼性を向上することが可能となる。
【0033】
なお、例えば大きな異物が架線に付着している状態等において、鉄道車両1の走行によって稼動状態にある第1のパンタグラフ2が当該異物に衝突し、破壊された場合、当該破壊された第1のパンタグラフ2の例えば破片等によって第1の断路器12も破壊され、例えば可動部121の腕123が折れて、上記したような接地された状態になった場合においても、上記した場合と同様に当該接地された状態を回避することができる。
【0034】
また、第2のパンタグラフ3が稼動している場合において、第2の断路器13に接続されている平編線23が断線した場合であっても、上記した第1の断路器12の場合と同様に、接地された状態を回避することが可能である。
【0035】
また、本実施形態では、駆動電力が交流の場合について説明したが、例えば駆動電力が直流の鉄道車両に適用されても構わない。
【0036】
[第2の実施形態]
次に、図5及び図6を参照して、本発明の第2の実施形態について説明する。図5は、本実施形態に係る鉄道車両10の概略を当該鉄道車両10の側面から示す図である。図6は、図5の鉄道車両10の概略を当該鉄道車両10の上面から示す図である。なお、図1及び図2と同様の部分には同一参照符号を付してその詳しい説明を省略する。ここでは、図1及び図2と異なる部分について主に述べる。以下の変形例についても同様にして重複した説明を省略する。
【0037】
また、前述した図3及び図4において、本実施形態に係る鉄道車両10についても、上記した第1の実施形態と同様であり、図3及び図4を用いて説明する。
【0038】
本実施の形態の鉄道車両10は、第1の断路器12、第2の断路器13及び遮断器4が、鉄道車両10の屋根の上に設けられた保護カバー20によって覆われていることを特徴のひとつとしている。この保護カバー20は、絶縁材で構成されている。
【0039】
次に、前述した鉄道車両10の第1の断路器12の可動部121に接続されている、例えば平編線22が断線した場合の動作について説明する。なお、このとき、第1のパンタグラフ2が稼動状態にあり、第2のパンタグラフ3が待機状態にあるものとして説明する。
【0040】
平編線22が断線し、例えば鉄道車両10の車体に当該平編線22が接地された場合、第1のパンタグラフ2から変圧器5に電力を供給することができないため、第1のパンタグラフ2から第2のパンタグラフ3に稼動を切り替える必要がある。
【0041】
この場合、第1のパンタグラフ2を下げ、第2のパンタグラフ3を上げ、第2の断路器13を閉じることによって、第1のパンタグラフ2から第2のパンタグラフ3へ稼動を切り替える。
【0042】
可動部121は、第1のパンタグラフ2と接続されているため、第1のパンタグラフ2から第2のパンタグラフ3へ稼動を切り替えたとき、断線した平編線22は、稼動している第2のパンタグラフ3から変圧器5までの回路とは完全に切り離されるため、上記した平編線22が接地された状態を回避することができる。
【0043】
また、第1の断路器12及び第2の断路器13が保護カバー20によって覆われているため、前述したように、第1のパンタグラフ2が破壊され、その破片等による第1の断路器12または第2の断路器13の破損を防ぐことが可能となるほか、走行風で平編み線がはためくことはないため、平編み線の素線切れ防止ができるという副次的効果もある。
【0044】
上述したように本実施形態においては、第1の断路器12の可動部121は第1のパンタグラフ2と、固定部122は変圧器5と接続されることによって、当該可動部121に接続されている平編線22が断線し、当該平編線22が接地された状態になった場合であっても、第1のパンタグラフ2を第2のパンタグラフ3に稼動を切り替えたとき、当該接地された状態を回避することができるため、鉄道車両10の信頼性を向上することが可能となる。
【0045】
また、保護カバー20は、絶縁材で構成されているため、当該保護カバー20を設置する際に、例えば第1の断路器12または第2の断路器13や遮断器4等の接続機器の絶縁距離を考慮する必要がない。そのため、当該保護カバー20は、例えば第1の断路器12及び第2の断路器13等の機器を覆うための必要最小限の大きさに実装することで、無駄なスペースを使用することなく例えば第1のパンタグラフ2の破損による被害を少なくすることが可能である。
【0046】
また、保護カバー20は、第1のパンタグラフ2及び第2のパンタグラフ3に接続するための導体を通す部分以外については、密閉状態となっているため、当該保護カバー20の内部に、例えば水分が入ることはほとんどない。もちろん、導体を通す部分についても絶縁材を使用しているので、完全防水構造にすることが可能であり、貫通碍子などを用いれば、さらに防水は容易である。したがって、保護カバー20の内部に水分等が進入することによる地絡事故を防ぐことも可能である。
【0047】
なお、本実施形態では、第1の断路器12、第2の断路器13及び遮断器4が保護カバー20によって覆われることを説明したが、第1の断路器12または第2の断路器13のみが覆われる構成としても構わないし、第1の断路器12、第2の断路器13及び遮断器に加えて他の機器等も覆われる構成としても構わない。
【0048】
[変形例]
次に、図7及び図8を参照して、本発明の第2の実施形態の変形例について説明する。図7は、本実施形態に係る鉄道車両100の概略を当該鉄道車両100の側面から示す図である。図8は、図7の鉄道車両100の車体の中に設けられる筐体30の内部を示す図である。
【0049】
また、前述した第2の実施形態と同様に、本実施形態に係る鉄道車両100の構成についても、図3及び図4を用いて説明する。
【0050】
図7及び図8の鉄道車両100の特徴は、図7または図8に示されるように、例えば第1の断路器12、第2の断路器13及び遮断器4が、鉄道車両100の車体の中に設けられている点にある。当該鉄道車両100の車体の中には、例えば絶縁材で構成された筐体30が設置されており、第1の断路器12、第2の断路器13及び遮断器4は、当該筐体30の内部に設けられている。筐体30は、車体上部に設けられている取り外し屋根を兼用したものであってもよい。
【0051】
次に、前述した鉄道車両100の第1の断路器12の可動部121に接続されている、例えば平編線22が断線した場合の動作について説明する。なお、このとき、第1のパンタグラフ2が稼動状態にあり、第2のパンタグラフ3が待機状態にあるものとして説明する。
【0052】
平編線22が断線し、例えば鉄道車両100の車体に当該平編線22が設置された場合、第1のパンタグラフ2から変圧器5に電力を供給することができないため、第1のパンタグラフ2から第2のパンタグラフ3に稼動を切り替える必要がある。
【0053】
この場合、第1のパンタグラフ2を下げ、第2のパンタグラフ3を上げ、第2の断路器13を閉じることによって、第1のパンタグラフ2から第2のパンタグラフ3へ稼動を切り替える。
【0054】
可動部121は、第1のパンタグラフ2と接続されているため、第1のパンタグラフ2から第2のパンタグラフ3へ稼動を切り替えたとき、断線した平編線22は、稼動している第2のパンタグラフ3から変圧器5までの回路とは完全に切り離されるため、上記した平編線22が設置された状態を回避することができる。
【0055】
また、第1の断路器12、第2の断路器13及び遮断器4が、鉄道車両100の車内に設置されているため、上記した第2の実施形態と同様に、例えば第1のパンタグラフ2が破壊された場合、その破片等による第1の断路器12、第2の断路器13及び遮断器4等の破損を防ぐことが可能となるほか、走行風で平編み線がはためくことはないため、平編み線の素線切れ防止ができるという副次的効果もある。
【0056】
上述したように本変形例においては、第1の断路器12の可動部121は第1のパンタグラフ2と、固定部122は変圧器5と接続されることによって、当該可動部121に接続されている平編線22が断線し、当該平編線22が設置された状態になった場合であっても、第1のパンタグラフ2を第2のパンタグラフ3に稼動を切り替えたとき、当該設置された状態を回避することができるため、鉄道車両100の信頼性を向上することが可能となる。
【0057】
また、第1の断路器12、第2の断路器13及び遮断器4が設けられている筐体30は、例えば絶縁材で構成されているため、当該筐体30の内部に第1の断路器12、第2の断路器13及び遮断器4を設ける際、当該第1の断路器12または第2の断路器13や遮断器4等の接続機器の絶縁距離を考慮する必要がない。そのため、筐体30を必要最小限の大きさに実装することで、鉄道車両100の車内の無駄なスペースを使用することなく第1のパンタグラフ2の破損による被害を少なくすることが可能である。
【0058】
また、筐体30は、第1のパンタグラフ2及び第2のパンタグラフ3に接続するための導体を通す部分以外については、密閉状態であり、かつ鉄道車両100の車体の中に設けられているため、当該筐体30の内部に、例えば水分が入ることはほとんどない。もちろん、導体を通す部分についても絶縁材を使用しているので、完全防水構造にすることが可能であり、貫通碍子などを用いれば、さらに防水は容易である。したがって、筐体30の内部に水分等が進入することによる地絡事故を防ぐことも可能である。
【0059】
なお、本発明は、上記実施形態またはその変形例そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態またはその変形例に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態またはその変形例に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態またはその変形例に亘る構成要素を適宜組合せてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る鉄道車両1の概略を当該鉄道車両1の側面から示す図。
【図2】図1の鉄道車両1の概略を当該鉄道車両1の上面から示す図。
【図3】図1の鉄道車両1における電力回路の概略を示す図。
【図4】第1の断路器12の拡大図。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る鉄道車両10の概略を当該鉄道車両10の側面から示す図。
【図6】図5の鉄道車両10の概略を当該鉄道車両10の上面から示す図。
【図7】上記第2の実施形態の変形例に係る鉄道車両100の概略を当該鉄道車両100の側面から示す図。
【図8】図7の鉄道車両100の車体の中に設けられる筐体30の内部を示す図。
【符号の説明】
【0061】
1,10,100…鉄道車両、2…第1のパンタグラフ、3…第2のパンタグラフ、4…遮断器、5…変圧器、6…支持碍子、12…第1の断路器、13…第2の断路器、20…保護カバー、22、23…平編線、30…筐体、121…可動部、122…固定部、123…腕。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に設けられた第1のパンタグラフと、
前記第1のパンタグラフと接続された第1の断路器と、
前記車両に設けられ、前記第1のパンタグラフとは異なる第2のパンタグラフと、
前記第2のパンタグラフと接続された第2の断路器と、
前記第1の断路器と前記第2の断路器のそれぞれに接続された変圧器とを有し、
前記第1の断路器の可動部は前記第1のパンタグラフと接続され、前記第1の断路器の固定部は前記変圧器と接続され、
前記第2の断路器の可動部は前記第2のパンタグラフと接続され、前記第2の断路器の固定部は前記変圧器と接続されることを特徴とする鉄道車両。
【請求項2】
前記請求項1記載の鉄道車両において、
前記第1の断路器と前記第2の断路器は、車体の中に設けられたことを特徴とする鉄道車両。
【請求項3】
前記請求項2記載の鉄道車両において、
前記車体の中に絶縁材で構成された筐体を有し、
前記第1の断路器と前記第2の断路器は、前記筐体内部に設けられていることを特徴とする鉄道車両。
【請求項4】
前記請求項1記載の鉄道車両において、
前記第1の断路器と前記第2の断路器は、車両の屋根の上に設けられた防護カバーにより覆われていることを特徴とする鉄道車両。
【請求項5】
前記請求項4記載の鉄道車両において、
前記防護カバーは、絶縁材で構成されていることを特徴とする鉄道車両。
【請求項6】
車両に設けられたパンタグラフと、
前記パンタグラフと接続された断路器と、
前記断路器と接続された変圧器とを有し、
前記断路器の可動部は前記パンタグラフと接続され、前記断路器の固定部は前記変圧器と接続されることを特徴とする鉄道車両。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−252022(P2007−252022A)
【公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−68198(P2006−68198)
【出願日】平成18年3月13日(2006.3.13)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】