説明

錠剤包装検査装置、錠剤包装検査方法、錠剤包装検査プログラム

【課題】錠剤の欠錠と異種錠剤の混入とで、作業者が異なる対応を実施することができる錠剤包装検査装置を提供する。
【解決手段】錠剤をポケットに供給する処理が行われた後のシートを検査する錠剤包装検査装置であって、シートを撮像するCCDカメラ80と、撮像された画像上で、ポケットの一部の領域である第1領域と、撮像されたシート内であってポケット以外の一部の領域である第2領域とをそれぞれ切り出す検定領域取得部2と、第1領域、第2領域それぞれの各画素の濃度値に基づき、ポケットが、錠剤が供給されていないポケットであるか異種の錠剤が混入されたポケットであるかを判定する濃度ヒストグラム算出部3、平均値算出部4、ポケット判定部5とを有する錠剤包装検査装置を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シール後のシート内の錠剤を検査する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
医薬品を製造する製薬会社では、出荷前にPTPシートのポケットに錠剤が格納されているか否かを検査する。
【0003】
また、製薬会社には複数の生産ラインがあり、錠剤の種別が生産ラインごとに異なるように製造される。
【0004】
関連する技術にとして、以下の技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−99898号公報
【特許文献2】特開2005−164272号公報
【特許文献3】特開平11−73508号公報
【特許文献4】特開平10−104076号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
正規に供給されるべき錠剤とは異なる異種錠剤がPTPシートのポケットに混入された場合、早急に混入箇所を特定する必要があるため、直ちに生産ラインを停止する必要がある。一方、PTPシートに錠剤が無い(以下、欠錠と称する)ポケットが見つかった場合、その欠錠ポケットがあるPTPシートのみが排出されるものの、なぜ欠錠となったかの調査は後に実施または生産ラインを停止すること無く行われてもよい。よって、検査する際には欠錠と異種錠剤の混入とを区別して判定する必要がある。従来の検査装置では、欠錠であるか、それとも異種錠剤が混入されているかの判定を行うことができない。
【0007】
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、欠錠であるか異種錠剤の混入であるかを判定することができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するため、本発明の一態様に係る錠剤包装検査装置は、錠剤をポケットに供給する処理が行われた後のシートを検査する錠剤包装検査装置であって、シートを撮像する撮像部と、撮像部によって撮像された画像上で、ポケットの一部の領域である第1領域と、撮像されたシート内であってポケット以外の一部の領域である第2領域とをそれぞれ切り出す領域切出し部と、第1領域の各画素の濃度値と、第2領域の各画素の濃度値とに基づき、ポケットが、錠剤が供給されていないポケットであるか異種の錠剤が混入されたポケットであるかを判定する判定部と、を有する。
【0009】
上述した課題を解決するため、本発明の一態様に係る錠剤包装検査方法は、錠剤をポケットに供給する処理が行われた後のシートを検査する錠剤包装検査方法であって、撮像部が、シートを撮像し、コンピュータが、撮像部によって撮像された画像上で、ポケットの一部の領域である第1領域と、撮像されたシート内であってポケット以外の一部の領域である第2領域とをそれぞれ切り出し、第1領域の各画素の濃度値と、第2領域の各画素の濃度値とに基づき、ポケットが、錠剤が供給されていないポケットであるか異種の錠剤が混入されたポケットであるかを判定する。
【0010】
上述した課題を解決するため、本発明の一態様に係る錠剤包装検査プログラムは、錠剤をポケットに供給する処理が行われた後のシートの検査をコンピュータに実行させる錠剤包装検査プログラムであって、シートが撮像された画像上で、ポケットの一部の領域である第1領域と、撮像されたシート内であってポケット以外の一部の領域である第2領域とをそれぞれ切り出し、第1領域の各画素の濃度値と、第2領域の各画素の濃度値とに基づき、ポケットが、錠剤が供給されていないポケットであるか異種の錠剤が混入されたポケットであるかを判定する処理をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0011】
錠剤の欠錠であるか異種錠剤の混入であるかを判定することができ、作業者は錠剤の欠錠と異種錠剤の混入とで異なる対応を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本実施の形態に係る錠剤包装装置の構成の一例を示す図である。
【図2】本実施の形態に係る画像処理部の機能の一例を示すブロック図である。
【図3】本実施の形態に係る画像処理部の動作の一例を示すフローチャートである。
【図4】本実施の形態に係る検定領域の一例を説明する図である。
【図5】本実施の形態に係る平均値算出の式の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
【0014】
本実施の形態に係る錠剤包装装置の構成について、図1の模式図を参照しつつ説明する。錠剤包装装置100は、プラスチックシート搬送部10、加熱装置20、成形装置21、錠剤充填装置30、蓋シート搬送部40、シール装置50、包装シート切り出し部60、取り出し部70、CCDカメラ80、画像処理部90を有する。尚、CCDカメラ80と画像処理部90とで錠剤包装検査装置が構成される。
【0015】
プラスチックシート搬送部10は、プラスチックシート200を供給し、次の工程である加熱装置20、成形装置21にプラスチックシート200を搬送する。加熱装置20は、搬送されたプラスチックシート200を加熱し、形成装置21は、加熱されたプラスチックシート200に、錠剤を入れるための凹部(以下、ポケット)を空圧と鋳型を用いて作成する。ポケットが作成されたプラスチックシート200は、複数の搬送ローラを経由してプレート301まで搬送される。
【0016】
錠剤充填装置30は、プレート301まで搬送されたプラスチックシート200上のポケットに錠剤201を一錠ずつ供給する。蓋シート搬送部40は、蓋シート202を供給し、シール装置50まで搬送する。
【0017】
シール装置50は、PTPシート202と、ポケットに錠剤201が供給されたプラスチックシート200とを結合(シール)する。
【0018】
包装シート切り出し部60は、PTPシート202とプラスチックシート200とが結合することで錠剤が包装されたシートを、所定の大きさ、すなわち錠剤の数が所定の数ずつとなるように切り出す。この切り出されたシートを包装シートと称する。取り出し部70は、切り出された包装シートを取り出す。ここで、取り出し部70は、CCDカメラ80、画像処理部90によって構成される錠剤包装検査装置によって不良と判定された包装シートを取り除く。
【0019】
CCDカメラ80は、シール装置50によってシールされた後のシートを所定区域ごとに撮像する。尚、この所定区域は、包装シート切り出し部60で切り出される包装シートごとのサイズにより決定される。
【0020】
画像処理部90は、CPU(Central Processing Unit)、主記憶装置であるメモリ、不揮発性の記憶装置を少なくとも有するコンピュータであり、CCDカメラ80によって撮像された画像に対して処理演算することで、錠剤の欠錠、異種錠剤の混入を検出する。
【0021】
従来のシール後の検査において、シートが撮像された画像からポケットの領域を切り出した場合、異種錠剤が混入されているポケット(以下、異種ポケット)であるにもかかわらず、錠剤がポケット内に入っていないポケット(以下、欠錠ポケット)と判定する。このように、従来の検査では正規の錠剤がポケット内にあるか否かの判定はできるものの、異常ポケットと判定された場合に欠錠ポケットであるか異種ポケットであるかの判定までには至らない。本実施の形態の画像処理部90は、異常ポケットである場合に異種ポケットであるか欠錠ポケットであるかを区別して判定する。
【0022】
次に、画像処理部90の機能を、図2の機能ブロックを参照しつつ説明する。尚、画像処理部90は、正規の錠剤がポケット内にあるか否かを判定する図示しない事前検査部を有する。図2で示した各機能ブロックは、事前検査部によって異常と判定された場合に、異種ポケットであるか欠錠ポケットであるか検査をする。
【0023】
画像処理部90は、画像補正部1、検定領域取得部2、濃度ヒストグラム算出部3、平均値算出部4、ポケット判定部5を有する。これら各機能ブロックは、予め上述の不揮発性の記憶装置に保存されているプログラムが上述のメモリにロードされ、上述のCPUがロードされたプログラムを演算実行することで実現される。
【0024】
画像補正部1は、CCDカメラ80で撮像された画像に対し、濃度のムラを取り除き、一様な明るさの画像となるようにシェーディング補正をする。また、画像補正部1は、CCDカメラ80で撮像された画像に対し、色温度を調整するホワイトバランス処理を行う。尚、画像補正部1のシェーディング補正、ホワイトバランス処理の機能をCCDカメラ80に持たせる実装であってもよい。
【0025】
検定領域取得部2は、シール後のシートが撮像された画像上の、検査対象のポケット内の部分領域(第1領域)(以下、W2として説明)、およびポケット以外の領域のうちの部分領域(第2領域)(以下、W1として説明)を切り出し、切り出した画像をメモリ内に一時記憶する。
【0026】
濃度ヒストグラム算出部3は、R(赤)、G(緑)、B(青)の要素ごとに、切り出されたW1の領域内で同じ濃度値を持つ画素数を、濃度値ごとに求め、濃度値と画素数とを対応付けてメモリ内に一時記憶する。濃度ヒストグラム算出部3は、W2に対しても同様に、R、G、Bの要素ごとに、W2の領域内で同じ濃度値を持つ画素数を、濃度値ごとに求め、濃度値と画素数とを対応付けてメモリ内に一時記憶する。
【0027】
平均値算出部4は、濃度ヒストグラム算出部3によって算出されたW1のR、G、Bの要素ごとに、濃度値の平均値を算出する。平均値算出部4は、同様にW2のR、G、Bの要素ごとに、濃度値の平均値を算出する。尚、本実施の形態では、(濃度値の総数)÷(画素総数)の数式を用いて平均値を算出するが、他の方法で平均値を算出することも可能である。
【0028】
ポケット判定部5は、平均値算出部4によって算出されたそれぞれの平均値から、欠錠ポケットか異種ポケットかの判定の指標となる数値であって、W1、W2の濃度差が示された値(以下、相違値)を算出し、算出した相違値が閾値以上である(または上回っている)場合、異種ポケットと判定する。一方、ポケット判定部5は、算出した相違値が閾値以上でない(または上回っていない)場合、欠錠ポケットと判定する。
【0029】
次に、画像処理部90の動作について、図3のフローチャートを参照しつつ説明する。以下のフローチャートでは、前提条件として、以下の検査対象、およびパラメータが事前に求められているものとする。
(1)事前検査部で異常ポケットと判定されたポケットを対象にする。尚、上述通り、異常ポケットは、欠錠ポケットと異種ポケットとが区別されていないポケットである。
(2)各ポケットの重心(中心)に基づき算出された、シートのズレ量が求まっているものとする。以下の説明では、シートのズレ量を以下のように表記する。
Dx:x方向のズレ量
Dy:y方向のズレ量
(3)各ポケットの中心位置(設定値)は事前に与えられているとする。ここで、ポケット中心位置は、
C(i,j)
C(i,j)
とする。尚、ここでのiは、撮像画像内のポケットの列の数(0〜NCOL)であり、jは撮像画像内のポケットの行の数(0〜NRAW)である。
【0030】
まず、画像補正部1は、対象となる画像(シール後に撮像された画像)を取得し(S1)、シェーディング補正、およびホワイトバランス処理を実行する(S2、S3)。このシェーディング補正およびホワイトバランス処理後の画像を
(FWBCR,FWBCG,FWBCB
とする。
【0031】
検定領域取得部2は、画像補正部1による処理の後の画像(FWBCR,FWBCG,FWBCB)から、検定領域W1、W2を切り出し、取得する(S4)。本実施の形態では、例えば図4のように、対象となるポケットの中心部の矩形領域をW2とし、またポケット間の中間部の矩形領域をW1とする。ここで、W1の重心(中心)位置を、(xCW1(i,j),yCW1(i,j))とし、W2の領域の重心(中心)位置を(xCW2(i,j),yCW2(i,j))とすると、
CW2(i,j)=xC(i,j)+Dx
CW2(i,j)=yC(i,j)+Dy
CW1(i,j)=(xC(i,MAX(j−1,0))+xC(i,MIN(j,1)))/2
CW1(i,j)=(yC(i,MAX(j−1,0))+yC(i,MIN(j,1)))/2
となる。尚、本実施の形態では、検定領域の幅(パラメータ)は、W1、W2ともに同じ長さ(wNW1=wNW2)とし、検定領域の高さ(パラメータ)も、W1、W2ともに同じ長さ(hNW1=hNW2)とするが、W1、W2のサイズは異なっていても構わない。
【0032】
次に、濃度ヒストグラム算出部3は、W1、W2それぞれのR、G、Bごとの濃度ヒストグラムを算出する(S5)。ここでは、
W1R(i):FWBCRのW1領域内の、濃度値iの画素数
W1G(i):FWBCGのW1領域内の、濃度値iの画素数
W1B(i):FWBCBのW1領域内の、濃度値iの画素数
W2R(i):FWBCRのW2領域内の、濃度値iの画素数
W2G(i):FWBCGのW2領域内の、濃度値iの画素数
W2B(i):FWBCBのW2領域内の、濃度値iの画素数
とする。尚、i=0〜255である。これら画素数は、R、G、Bごと、およびW1、W2ごとの要素数256の配列としてメモリ内に記憶される。
【0033】
次に、平均値算出部4は、図5で示した数式に従って、W1のR、G、Bごとの濃度の平均値、およびW2のR,G、Bごとの濃度の平均値を算出する(S6)。ここでは、
AVEW1:W1のR要素の平均値
AVEW1:W1のG要素の平均値
AVEW1:W1のB要素の平均値
AVEW2:W2のR要素の平均値
AVEW2:W2のG要素の平均値
AVEW2:W2のB要素の平均値
とする。
【0034】
ポケット判定部5は、相違値を算出する(S7)。ポケット判定部5は、以下の式を用いて相違値CW1W2を算出する。
W1W2=(RAVEW1−RAVEW22+(GAVEW1−GAVEW22+(BAVEW1−BAVEW22
ポケット判定部5は、算出された相違値CW1W2が閾値TNT以上であるか否かを判定することで、対象のポケットが異種ポケットであるか欠錠ポケットであるかを判定する(S8)。
W1W2<TNT :欠錠ポケットとして処理
W1W2≧TNT :異種ポケットとして処理
【0035】
画像処理部90は、シート内の全ての異常ポケットに実施したかを判定し(S9)、未実施の異常ポケットがある場合(S9、NO)、ステップS4に戻り次のポケットに対してステップS4からステップS8までの処理が実行される。全ての異常ポケットに実施した場合(S9、YES)、処理は終了する。
【0036】
また、画像処理部90に、錠剤包装装置100の包装ラインの稼動を制御するライン制御部を設け、ステップS8の判定処理で異種ポケットと判定された場合、ライン制御部が錠剤包装装置100の包装ラインを停止するように制御してもよい。
【0037】
本実施の形態では、シールされた後のシートを検査するものとしたが、態様を限定するものではない。錠剤の供給処理が行われた後のシートであればよい。また、本実施の形態では、画像補正部1によってCCDカメラ80で撮像された画像を補正したが、補正処理は必須ではなく、撮像環境(光源、光量等)を調整することで対応可能である。
【0038】
撮像部は、本実施の形態のCCDカメラ80に対応し、領域切出し部は、本実施の形態の検定領域取得部2に対応する。また、判定部は、本実施の形態の濃度ヒストグラム算出部3、平均値算出部4、ポケット判定部5に対応する。また、算出部は、本実施の形態の濃度ヒストグラム算出部3、平均値算出部4に対応する。
【0039】
上記のように、濃度ヒストグラム算出部3、平均値算出部4、ポケット判定部5の各機能ブロックによって、W1、W2それぞれの各画素の濃度値に基づき、ポケットが、錠剤が供給されていないポケットであるか異種の錠剤が混入されたポケットであるかの判定がなされる。
【0040】
また、上記のように、濃度ヒストグラム算出部3、平均値算出部4の各機能ブロックによって、W1、W2の各画素の濃度値の平均値が、色の要素(RGB)ごとにそれぞれ算出される。またポケット判定部5によって、算出されたW1、W2それぞれの、RGBごとの濃度平均値に基づき、ポケットが、錠剤が供給されていないポケットであるか異種の錠剤が混入されたポケットであるかの判定がなされる。
【0041】
本実施の形態において、錠剤包装検査プログラムは上述した画像処理部90の内部に予めインストールされているものとして記載したが、本発明における錠剤包装検査プログラムは記憶媒体に記憶されたものも含まれる。ここで記憶媒体とは、磁気テープ、磁気ディスク(ハードディスクドライブ等)、光ディスク(CD−ROM、DVDディスク等)、光磁気ディスク(MO等)、フラッシュメモリ等、画像処理部90に対し脱着可能な媒体や、さらにネットワークを介することで伝送可能な媒体等、上述した画像処理部90におけるコンピュータで読み取りや実行が可能な全ての媒体をいう。
【0042】
本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他の様々な形で実施することができる。そのため、前述の実施の形態は、あらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、何ら拘束されない。更に、特許請求の範囲の均等範囲に属する全ての変形、様々な改良、代替および改質は、全て本発明の範囲内のものである。
【符号の説明】
【0043】
1 画像補正部、2 検定領域取得部、3 濃度ヒストグラム算出部、4 平均値算出部、5 ポケット判定部、10 プラスチックシート搬送部、20 加熱装置、21 成形装置、30 錠剤充填装置、40 蓋シート搬送部、50 シール装置、60 包装シート切り出し部、70 取り出し部、80 CCDカメラ、90 画像処理部、100 錠剤包装装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
錠剤をポケットに供給する処理が行われた後のシートを検査する錠剤包装検査装置であって、
前記シートを撮像する撮像部と、
前記撮像部によって撮像された画像上で、ポケットの一部の領域である第1領域と、撮像されたシート内であってポケット以外の一部の領域である第2領域とをそれぞれ切り出す領域切出し部と、
前記第1領域の各画素の濃度値と、前記第2領域の各画素の濃度値とに基づき、前記ポケットが、錠剤が供給されていないポケットであるか異種の錠剤が混入されたポケットであるかを判定する判定部と、
を有する錠剤包装検査装置。
【請求項2】
請求項1に記載の錠剤包装検査装置において、
前記判定部は、
前記第1領域の各画素の濃度値の平均値を、色の要素ごとに算出し、且つ、前記第2領域の各画素の濃度値の平均値を、色の要素ごとに算出する算出部を有し、
前記算出部によって算出された前記第1領域の濃度値の、色の要素ごとの平均値と、前記第2領域の濃度値の、色の要素ごとの平均値とに基づき、前記ポケットが、錠剤が供給されていないポケットであるか異種の錠剤が混入されたポケットであるかを判定することを特徴とする錠剤包装検査装置。
【請求項3】
請求項2に記載の錠剤包装検査装置において、
前記算出部は、
色の要素ごとに、前記第1領域内で同じ濃度値である画素の数を濃度値ごとに導出し、濃度値と導出した画素の数とを対応付けて記憶し、且つ、色の要素ごとに、前記第2領域内で同じ濃度値である画素の数を濃度値ごとに導出し、濃度値と導出した画素の数とを対応付けて記憶する濃度ヒストグラム算出部と、
前記濃度ヒストグラム算出部によって記憶された第1領域の濃度値と画素数との対応関係に基づき、前記第1領域の濃度値の平均値を色の要素ごとに算出し、且つ、前記第2領域の濃度値と画素数との対応関係に基づき、前記第1領域の濃度値の平均値を色の要素ごとに算出する平均値算出部と、
を有することを特徴とする錠剤包装検査装置。
【請求項4】
請求項2または請求項3に記載の錠剤包装検査装置において、
前記判定部は、前記算出部によって算出された前記第1領域の濃度値の、色の要素ごとの平均値と、前記第2領域の濃度値の、色の要素ごとの平均値とに基づき、前記第1領域と前記第2領域との濃度差を示す値を算出し、算出した値と閾値とを比較することで、錠剤が供給されていないポケットであるか異種の錠剤が混入されたポケットであるかを判定するポケット判定部を有することを特徴とする錠剤包装検査装置。
【請求項5】
錠剤をポケットに供給する処理が行われた後のシートを検査する錠剤包装検査方法であって、
撮像部が、前記シートを撮像し、
コンピュータが、
前記撮像部によって撮像された画像上で、ポケットの一部の領域である第1領域と、撮像されたシート内であってポケット以外の一部の領域である第2領域とをそれぞれ切り出し、
前記第1領域の各画素の濃度値と、前記第2領域の各画素の濃度値とに基づき、前記ポケットが、錠剤が供給されていないポケットであるか異種の錠剤が混入されたポケットであるかを判定する
錠剤包装検査方法。
【請求項6】
錠剤をポケットに供給する処理が行われた後のシートの検査をコンピュータに実行させる錠剤包装検査プログラムであって、
シートが撮像された画像上で、ポケットの一部の領域である第1領域と、撮像されたシート内であってポケット以外の一部の領域である第2領域とをそれぞれ切り出し、
前記第1領域の各画素の濃度値と、前記第2領域の各画素の濃度値とに基づき、前記ポケットが、錠剤が供給されていないポケットであるか異種の錠剤が混入されたポケットであるかを判定する
処理をコンピュータに実行させる錠剤包装検査プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−137675(P2011−137675A)
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−296638(P2009−296638)
【出願日】平成21年12月28日(2009.12.28)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(301063496)東芝ソリューション株式会社 (1,478)
【Fターム(参考)】